(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
ブーム用アクチュエータ、アーム用アクチュエータ、及びバケット用アクチュエータに、ブーム用制御弁、アーム用制御弁、及び第1バケット用制御弁を夫々介して圧液を供給する第1及び第2液圧ポンプと、
前記ブーム用アクチュエータ及びアーム用アクチュエータを除くバケット用アクチュエータ及び旋回モータに、第2バケット用制御弁及び旋回用制御弁を夫々介して圧液を供給する第3液圧ポンプと、
前記第3液圧ポンプから前記旋回モータに圧液が供給されているときに前記バケット用アクチュエータに圧液を供給する場合、第1又は第2液圧ポンプから前記第1バケット用制御弁を介してバケット用アクチュエータに圧液を供給するように第1バケット駆動指令を第1バケット用制御弁に出力し、前記旋回モータに圧液が供給されていないときに前記バケット用アクチュエータに圧液を供給する場合、第3液圧ポンプから前記第2バケット用制御弁を介してバケット用アクチュエータに圧液を供給するように第2バケット駆動指令を出力する指令出力装置とを備えている、液圧駆動システム。
前記指令出力装置は、前記第1バケット用制御弁に前記第1バケット駆動指令として出力されるパイロット圧を調圧する電磁制御弁と、前記電磁制御弁の動きを制御する制御器とを備え、
前記第1バケット用制御弁は、前記パイロット圧に応じた開口面積で前記液圧ポンプと前記バケット用アクチュエータとを接続し、前記パイロット圧が減圧されると前記開口面積を小さくするようになっており、
前記制御器は、前記旋回モータに圧液が供給され且つ前記指令出力装置から前記第1バケット駆動指令が出力されている際に前記ブーム用アクチュエータ及び前記アーム用アクチュエータのうち少なくとも一方に圧液が供給されると、前記電磁制御弁によって前記パイロット圧を減圧するようになっている、請求項1乃至5のいずれか1つに記載の液圧駆動システム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載の油圧駆動装置では、旋回用制御弁を除く第1制御弁群の各制御弁は、第2制御弁群及び第3制御弁群に含まれる制御弁を補助する制御弁として利用されている。即ち、第2制御弁群及び第3制御弁群に含まれる制御弁から対応するアクチュエータに供給する際に不足分を前記アクチュエータに供給するようになっている。他方、旋回用制御弁を除く第1制御弁群の各制御弁は、そこに入力されるパイロット圧が旋回動作時に遮断されるようになっている。そのため、ブーム、アーム又はバケットが旋回動作と同時に操作された場合、ブーム、アーム又はバケットの各アクチュエータに必要な流量の作動油を供給することができない。
【0007】
そこで本発明は、旋回動作と同時にブーム、アーム、又はバケットが操作されても各アクチュエータに必要な流量の作動油を導くことができる液圧駆動システムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の液圧駆動システムは、ブーム用アクチュエータ、アーム用アクチュエータ、及びバケット用アクチュエータに、ブーム用制御弁、アーム用制御弁、及び第1バケット用制御弁を夫々介して圧液を供給する第1及び第2液圧ポンプと、前記ブーム用アクチュエータ及びアーム用アクチュエータを除くバケット用アクチュエータ及び旋回モータに、第2バケット用制御弁及び旋回用制御弁を夫々介して圧液を供給する第3液圧ポンプと、前記3液圧ポンプから前記旋回モータに圧液が供給されているときに前記バケット用アクチュエータを動かす場合、第1又は第2液圧ポンプから前記第1バケット用制御弁を介してバケット用アクチュエータに圧液を供給するように第1バケット駆動指令を第1バケット用制御弁に出力し、前記旋回モータに圧液が供給されていないときに前記バケット用アクチュエータを動かす場合、第3液圧ポンプから前記第2バケット用制御弁を介してバケット用アクチュエータに圧液を供給するように第2バケット駆動指令を出力する指令出力装置とを備えているものである。
【0009】
本発明に従えば、旋回用モータに圧液を供給する第3液圧ポンプからブーム用アクチュエータ及びアーム用アクチュエータに圧液を供給するようになっていない。それ故、旋回モータへの圧液の供給の有無に関わらず第1又は第2液圧ポンプからブーム用アクチュエータ又はアーム用アクチュエータに必要な流量の圧液を供給することができる。また、バケット用アクチュエータには、第3液圧ポンプだけでなく、第1バケット用制御弁を介して第1又は第2液圧ポンプから圧液を供給することができるようになっており、旋回モータへの圧液の供給の有無に応じて第1乃至3液圧ポンプを選択的に使用している。それ故、旋回動作の有無に関係なく、第1乃至第3液圧ポンプからバケット用アクチュエータに必要な流量の圧液を導くことができる。
【0010】
このように、本発明では、旋回モータへの圧液の供給の有無に関わらず、ブーム用アクチュエータ、アーム用アクチュエータ、及びバケット用アクチュエータに必要な流量の圧液を供給することができる。それ故、旋回動作と同時にブーム、アーム、又はバケットが動かされても各々のアクチュエータに必要な流量の圧液を導くことができる。
【0011】
上記発明において、操作レバーを有し、操作レバーの操作量に応じてバケット駆動指令を出力するバケット操作装置を備え、前記第1乃至第3液圧ポンプは、略同じ吐出量を吐出することができるように構成され、前記バケット操作装置は、操作可能な操作レバーを有し、前記操作レバーの操作量に応じたバケット駆動指令を出力し、前記指令出力装置は、前記バケット駆動指令に応じた前記第1バケット駆動指令又は第2バケット駆動指令を出力し、前記第1バケット制御弁及び第2バケット制御弁は、前記指令出力装置からの前記第1バケット駆動指令及び第2バケット駆動指令に夫々応じた開口面積で前記第1乃至第3液圧ポンプと前記バケット用アクチュエータとを接続し、略同一の前記第1バケット駆動指令及び第2駆動指令に対して略同一の開口面積で前記第1乃至第3液圧ポンプと前記バケット用アクチュエータとを接続するように構成されていてもよい。
【0012】
上記構成に従えば、バケット用アクチュエータの伸縮速度を略同一の第1バケット駆動指令及び第2バケット駆動指令に対して略同一にすることができる。これにより、旋回動作が同時に行われているか否かに関わらずバケットを略同じ操作フィーリングで操作することができる。
【0013】
上記発明において、前記アーム用制御弁は、前記第1液圧ポンプ及び第2液圧ポンプのうち少なくとも一方の液圧ポンプに接続され、前記ブーム用制御弁は、前記第1液圧ポンプ及び第2液圧ポンプのうち少なくとも他方の液圧ポンプに接続されていてもよい。
【0014】
上記構成に従えば、アーム用アクチュエータとブーム用アクチュエータとに同時に圧液が供給された際に、別々の液圧ポンプから各制御弁を介して各アクチュエータに圧液を導くことができるので、アーム操作装置とブーム操作装置とが同時に操作されても各アクチュエータに導かれる圧液の流量が不足することを抑制することができる。
【0015】
上記発明において、前記アーム用制御弁は、前記第1液圧ポンプ及び第2液圧ポンプに1つずつ接続され、前記ブーム用制御弁は、前記第1液圧ポンプ及び第2液圧ポンプに1つずつ接続され、前記2つのブーム用制御弁のうち一方のブーム用制御弁は、前記ブームを下げる際に、接続される一方の前記液圧ポンプから前記バケット用アクチュエータへの圧液の供給を止めるようになっており、前記第1バケット用制御弁は、前記第1液圧ポンプ及び第2液圧ポンプのうち前記一方の液圧ポンプに接続されていてもよい。
【0016】
上記構成に従えば、ブームを下げる際に一方の液圧ポンプの圧液がブーム用アクチュエータに供給されることがないので、旋回モータに圧液を供給している際にブームを下げると共にバケットを駆動しても、必要な流量の圧液をバケット用アクチュエータに供給することができる。
【0017】
上記発明において、前記第1乃至第3液圧ポンプは、可変容量型のポンプであり、前記第1乃至第3液圧ポンプには、各々の吐出量を制御できる第1乃至第3レギュレータが設けられており、前記第3レギュレータは、前記第3液圧ポンプの吐出量を第1及び第2液圧ポンプの吐出量と別に制御できるように構成されていてもよい。
【0018】
上記構成に従えば、旋回モータに圧液を供給する際に、旋回用モータに必要な流量を第3液圧ポンプから吐出させることができ、液圧駆動システムの省エネルギー化を図ることができる。
【0019】
上記発明において、前記第1バケット用制御弁は、前記第1バケット駆動指令に応じた位置にストロークし、ストローク量に応じた開口面積で記圧液ポンプと前記バケット用アクチュエータとを接続する第1バケット用スプールと、前記第1バケット用スプールの前記ストローク量を規制するストローク規制機構とを有し、前記ストローク規制機構は、前記旋回モータに圧液が供給され且つ前記指令出力装置から前記第1バケット駆動指令が出力されている際に前記ブーム用アクチュエータ及び前記アーム用アクチュエータのうち少なくとも一方に圧液が供給されると、前記第1バケット用スプールの前記ストローク量を規制するように構成されていてもよい。
【0020】
上記構成に従えば、旋回モータに圧液が供給されている際にアーム用アクチュエータ又はブーム用アクチュエータとバケットとに同時に圧液を供給する際にバケット用制御弁のバケット用スプールのストローク量を規制することができる。これにより、負荷の小さいバケット用アクチュエータに必要以上の流量の圧液が導かれることを防ぐことができ、負荷の小さいバケットと負荷の大きいアーム又はブームとを同時に動かすことができる。
【0021】
上記発明において、前記指令出力装置は、前記第1バケット用制御弁に前記第1バケット駆動指令として出力されるパイロット圧を調圧する電磁制御弁と、前記電磁制御弁の動きを制御する制御器とを備え、前記第1バケット用制御弁は、前記パイロット圧に応じた開口面積で記圧液ポンプと前記バケット用アクチュエータとを接続し、前記パイロット圧が減圧されると前記開口面積を小さくするようになっており、前記制御器は、前記旋回モータに圧液が供給され且つ前記指令出力装置から前記第1バケット駆動指令が出力されている際に前記ブーム用アクチュエータ及び前記アーム用アクチュエータのうち少なくとも一方に圧液が供給されると、前記電磁制御弁によって前記パイロット圧を減圧するようになっていてもよい。
【0022】
上記構成に従えば、旋回モータに圧液が供給されている際にアーム用アクチュエータ又はブーム用アクチュエータとバケットとに同時に圧液を供給する際にバケット用制御弁のバケット用スプールのストローク量を規制することができる。これにより、負荷の小さいバケット用アクチュエータに必要以上の流量の圧液が導かれることを防ぐことができ、負荷の小さいバケットと負荷の大きいアーム又はブームとを同時に動かすことができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、旋回動作と同時にブーム、アーム、又はバケットが操作されても各々のアクチュエータに必要な流量の圧液を導くことができる。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明に係る第1乃至第3実施形態の油圧駆動システム1,1A,1Bについて図面を参照して説明する。なお、以下の説明で用いる方向の概念は、説明する上で便宜上使用するものであって、発明の構成の向き等をその方向に限定するものではない。また、以下に説明する油圧駆動システム1,1A,1Bは、本発明の一実施形態に過ぎない。従って、本発明は実施の形態に限定されず、発明の趣旨を逸脱しない範囲で追加、削除、変更が可能である。
【0026】
油圧ショベル等の建設機械は、走行装置又は基体に旋回可能に取り付けられた旋回体(図示せず)を有している。旋回体には、ブームが取り付けられ、ブームは、旋回体に対して上下方向に揺動可能(即ち、上げ下げ可能)に構成されている。また、ブームの先端部分には、アームが取り付けられ、アームは、ブームに対して上下方向に揺動可能(即ち、曲げ伸ばし可能)に構成されている。更に、アームの先端部分には、バケットが取り付けられ、バケットは、前後方向に揺動可能(即ち、掘削開放可能)に構成されている。このような構成を有する建設機械には、旋回体、ブーム、アーム及びバケットを作動させるべく、旋回用モータ2、ブーム用アクチュエータ3、アーム用アクチュエータ4、及びバケット用アクチュエータ5を有している。旋回用モータ2は、油圧モータによって構成され、各アクチュエータ3〜5は、油圧シリンダによって構成されている。即ち、旋回用モータ2及び各アクチュエータ3〜5は、作動油によって駆動するようになっており、建設機械は、これらを駆動すべく油圧駆動システム1を有している。
【0027】
[第1実施形態]
第1実施形態に係る油圧駆動システム1は、3つの油圧ポンプ11〜13を有している。3つの油圧ポンプ11〜13は、例えば可変容量型の斜板ポンプによって構成されており、斜板11a〜13aの傾斜角度を変えることによって作動油の吐出流量を変えることができるようになっている。3つの油圧ポンプ11〜13は、略同じ機能(例えば、最大及び最小吐出量が略同じで、且つ斜板11a〜13aの傾斜角度に対する吐出量が略同じ)を有する油圧ポンプ(即ち、同型の油圧ポンプ)である。3つの油圧ポンプ11〜13のうちの1つである第1油圧ポンプ11には、第1ブーム用制御弁21と、第1アーム用制御弁22とが並列して接続されており、第1油圧ポンプ11から吐出された作動油が第1ブーム用制御弁21及び第1アーム用制御弁22に夫々導かれるようになっている。
【0028】
第1ブーム用制御弁21及び第1アーム用制御弁22は、スプール21a,22aを夫々有しており、ブーム用アクチュエータ3及びアーム用アクチュエータ4に夫々接続されている。第1ブーム用制御弁21及び第1アーム用制御弁22は、スプール21a,22aをストロークさせることで第1油圧ポンプ11と各アクチュエータ3,4との間を接続して作動油を対応するアクチュエータ3,4に流し、スプール21a,22aの位置に応じて各アクチュエータ3,4に流れる作動油の方向を切換えるようになっている。このように構成されている2つの制御弁21,22は、スプール21a,22aをストロークさせることで各アクチュエータ3,4を伸長させたり収縮させたりすることができ(即ち、ブームを下げたり上げたりし、またアームを伸ばしたり曲げたりすることができる)、スプール21a,22aを中立位置に戻すことで第1油圧ポンプ11と各アクチュエータ3,4との間を遮断して各アクチュエータ3,4の動きを止めることができるようになっている。
【0029】
なお、
図1には図示していないが、油圧駆動システム1は、第1油圧ポンプ11と第1アーム用制御弁22との間に可変絞りが介在しており、ブーム用アクチュエータ3を動かす際に第1油圧ポンプ11から第1アーム用制御弁22に流れる作動油を絞って第1油圧ポンプ11からの作動油が第1ブーム用制御弁21に優先的に導かれるようになっている。
【0030】
また、第1油圧ポンプ11は、第1センターブリードライン23と繋がっており、第1油圧ポンプ11から吐出された作動油が第1センターブリードライン23を介してタンク24にブリードオフされるようになっている。第1センターブリードライン23には、その上流側から順に第1ブーム用制御弁21及び第1アーム用制御弁22が介在している。第1センターブリードライン23の開口面積は、スプール21a,22aの位置に応じて変化するようになっており、スプール21a,22aが中立位置にあるときに最大となり、スプール21a,22aが中立位置からのストローク量に応じて小さくなるようになっている。そのため、スプール21a,22aを動かされると、第1センターブリードライン23の開口面積が調節されて第1センターブリードライン23を介してタンク24にブリードオフされる作動油の流量が調整されるようになっている。
【0031】
また、第1センターブリードライン23には、第1アーム用制御弁22とタンク24との間に第1絞り25が介在しており、更に第1絞り25を回避するように第1リリーフ弁26が接続されている。第1センターブリードライン23では、第1絞り25によって第1絞り25の上流側の油圧がそこに流れ込む流量に応じて昇降するようになっており、第1絞り25の上流側の油圧が所定圧を超えると第1センターブリードライン23の作動油を第1リリーフ弁26によってタンク24にリリーフするようになっている。また、第1絞り25によって昇降する油圧は、第1ネガティブコントロール圧(以下、「第1ネガコン圧」という)Pn1として、第1レギュレータ27に入力されるようになっている。
【0032】
第1レギュレータ27は、そこに入力される油圧信号に応じて第1油圧ポンプ11の斜板11aの傾斜角度を調整するものであり、そこには前述する第1ネガコン圧Pn1と、第1油圧ポンプ11の第1吐出圧Pd1とが油圧信号として入力されるようになっている。第1レギュレータ27は、第1ネガコン圧Pn1、又は第1吐出圧Pd1が大きくなると斜板11aの傾斜角度を小さくして第1油圧ポンプ11の吐出流量を減少させ、逆に第1ネガコン圧Pn1、又は第1吐出圧Pd1が小さくなると斜板11aの傾斜角度を大きくして第1油圧ポンプ11の吐出流量を増加させるようになっている。このように構成されている第1レギュレータ27には、更に第1馬力制御装置28から第1パワーシフト圧Ps1が入力されるようになっている。
【0033】
第1馬力制御装置28は、第1電磁比例弁29を有しており、後述するパイロットポンプ30からパイロット油が導かれるようになっている。第1電磁比例弁29は、パイロット油をそこに入力される第1馬力制御信号に応じた第1パワーシフト圧Ps1に減圧し、この第1パワーシフト圧Ps1を油圧信号として第1レギュレータ27に出力するようになっている。第1レギュレータ27は、第1ネガコン圧Pn1及び第1吐出圧Pd1と同様に、入力される第1パワーシフト圧Ps1に応じて斜板11aの傾斜角度を調整し、第1油圧ポンプ11の吐出流量を制御するようになっている。このように第1パワーシフト圧Ps1を入力することで、第1油圧ポンプ11の出力馬力を減少させることができるようになっている。この第1パワーシフト圧Ps1は、第1油圧ポンプ11と共に第2油圧ポンプ12の第2レギュレータ31にも導かれるようになっている。
【0034】
第2レギュレータ31は、残りの2つの油圧ポンプ12,13の内の1つである第2油圧ポンプ12に取付けられている。第2レギュレータ31は、第1レギュレータ27と同様に、油圧信号として入力される第1パワーシフト圧Ps1と、後述する第2ネガコン圧Pn2及び第2吐出圧Pd2とに応じて第2油圧ポンプ12の斜板12aの傾斜角度を調整し、第2油圧ポンプ12の吐出流量を制御するようになっている。第2油圧ポンプ12には、第1バケット用制御弁32と、第2ブーム用制御弁33と、第2アーム用制御弁34とが並列して接続されている。
【0035】
第1バケット用制御弁32は、スプール32aを有しており、バケット用アクチュエータ5に接続されている。第1バケット用制御弁32は、スプール32aをストロークさせることで第2油圧ポンプ12とバケット用アクチュエータ5との間を接続して作動油をバケット用アクチュエータ5に流し、スプール32aの位置に応じてバケット用アクチュエータ5に流れる作動油の方向を切換えるようになっている。このように構成されている第1バケット用制御弁32は、スプール32aをストロークさせることでバケット用アクチュエータ5を伸長させたり収縮させたりする(即ち、バケットを開放したり掘削したりする)ことができ、またスプール32aを中立位置に戻すことで第2油圧ポンプ12とバケット用アクチュエータ5との間を遮断してバケット用アクチュエータ5の動きを止めることができるようになっている。
【0036】
第2ブーム用制御弁33は、スプール33aを有しており、ブーム用アクチュエータ3に接続されている。第2ブーム用制御弁33は、スプール33aをストロークさせることで第2油圧ポンプ12とブーム用アクチュエータ3との間を接続して第1ブーム用制御弁21と共にブーム用アクチュエータ3に作動油を流すことができる。また、第2ブーム用制御弁33は、スプール33aを中立位置に戻すことで第2油圧ポンプ12とブーム用アクチュエータ3との間を遮断してブーム用アクチュエータ3への作動油の流れを止めることができるようになっている。第2ブーム用制御弁33は、スプール33aをストロークさせることでブーム用アクチュエータ3を伸長させる(即ち、ブームを持ち上げる)ことができ、スプール33aを中立位置に戻すことでブーム用アクチュエータ3への作動油の流れを止めることができるようになっている。
【0037】
第2アーム用制御弁34は、スプール34aを有しており、アーム用アクチュエータ4に接続されている。第2アーム用制御弁34は、スプール34aをストロークさせることで第2油圧ポンプ12とアーム用アクチュエータ4との間を接続して作動油をアーム用アクチュエータ4に流し、スプール34aの位置に応じてアーム用アクチュエータ4に流れる作動油の方向を切換えるようになっている。このように構成されている第2アーム用制御弁34は、スプール34aをストロークさせることでアーム用アクチュエータ4を伸長させたり収縮させたりする(即ち、アームを伸ばしたり曲げたりする)ことができ、スプール34aを中立位置に戻すことで第2油圧ポンプ12とアーム用アクチュエータ4との間を遮断してアーム用アクチュエータ4の動きを止めることができるようになっている。
【0038】
また、第2油圧ポンプ12は、第2センターブリードライン35と繋がっており、第2油圧ポンプ12から吐出された作動油が第2センターブリードライン35を介してタンク24にブリードオフされるようになっている。第2センターブリードライン35には、その上流側から順に第1バケット用制御弁32、第2ブーム用制御弁33及び第2アーム用制御弁34が介在している。第2センターブリードライン35の開口面積は、スプール32a〜34aの位置に応じて変化するようになっており、スプール32a〜34aが中立位置にあるときに最大となり、スプール32a〜34aが中立位置からのストローク量に応じて小さくなるようになっている。そのため、スプール32a〜34aをストロークさせると、第2センターブリードライン35の開口面積が調節されて第2センターブリードライン35を介してタンク24にブリードオフされる作動油の流量が調整されるようになっている。
【0039】
また、第2センターブリードライン35には、第2アーム用制御弁34とタンク24との間に第2絞り36が介在し、更に第2絞り36を回避するように第2リリーフ弁37が接続されている。第2センターブリードライン35では、第2絞り36によって第2絞り36の上流側の油圧がそこに流れ込む流量に応じて昇降するようになっており、第2絞り36の上流側の油圧が所定圧を超えると第2センターブリードライン35の作動油を第2リリーフ弁37によってタンク24にリリーフするようになっている。また、第2絞り36によって昇降する油圧は、第2ネガティブコントロール圧(以下、「第2ネガコン圧」という)Pn2として、第2油圧ポンプ12の吐出圧Pd2と共に第2レギュレータ31に入力されるようになっている。
【0040】
第2レギュレータ31は、入力される第2ネガコン圧Pn2、吐出圧Pd2、及び第1パワーシフト圧Ps1に応じて第2油圧ポンプ12の斜板12aの傾斜角度を調整するようになっており、第1パワーシフト圧Ps1が第2レギュレータ31に導かれることで第1油圧ポンプ11と共に第2油圧ポンプ12の出力馬力が変化できるようになっている。他方、第3油圧ポンプ13は、その出力馬力を第1油圧ポンプ11及び第2油圧ポンプ12に対して独立して制御できるようになっている。第3油圧ポンプ13には、旋回用制御弁41と、第2バケット用制御弁42とが並列して接続されており、第3油圧ポンプ13から吐出された作動油が旋回用制御弁41及び第2バケット用制御弁42に導かれるようになっている。
【0041】
旋回用制御弁41及び第2バケット用制御弁42は、スプール41a,42aを夫々有しており、旋回用モータ2及びバケット用アクチュエータ5に夫々接続されている。旋回用制御弁41は、スプール41aをストロークさせることで第3油圧ポンプ13と旋回用モータ2との間を接続して作動油を旋回用モータ2に流し、スプール41aの位置に応じて旋回用モータ2に流れる作動油の方向を切換えるようになっている。即ち、旋回用制御弁41は、スプール41aをストロークさせることで旋回用モータ2を時計回り又は反時計回りに回す(即ち、旋回体を時計回り又は反時計回りに回す)ことができ、スプール41aを中立位置に戻すことで第3油圧ポンプ13と旋回用モータ2との間を遮断して旋回用モータ2の動きを止めることができるようになっている。
【0042】
また、第2バケット用制御弁42は、基本的に第1バケット用制御弁32と略同一の構成を有しており、スプール42aをストロークさせると第3油圧ポンプ13とバケット用アクチュエータ5との間を接続して作動油をバケット用アクチュエータ5に流し、スプール42aの位置に応じてバケット用アクチュエータ5に流れる作動油の方向を切換えるようになっている。このように構成されている第2バケット用制御弁42は、スプール42aをストロークさせることでバケット用アクチュエータ5を伸長させたり収縮させたりする(即ち、バケットを掘削したり開放したりする)ことができ、またスプール42aを中立位置に戻すことで第3油圧ポンプ13とバケット用アクチュエータ5との間を遮断してバケット用アクチュエータ5の動きを止めることができるようになっている。
【0043】
また、第3油圧ポンプ13は、第3ブリードオフライン43と繋がっており、第3油圧ポンプ13から吐出された作動油が第3ブリードオフライン43を介してタンク24にブリードオフされるようになっている。第3ブリードオフライン43には、その上流側から順に旋回用制御弁41及び第2バケット用制御弁42が介在している。第3ブリードオフライン43の開口面積は、スプール41a,42aの位置に応じて変化するようになっており、スプール41a,42aが中立位置にあるときに最大となり、スプール41a,42aが中立位置からのストローク量に応じて小さくなるようになっている。そのため、スプール41a,42aをストロークさせると、第3ブリードオフライン43の開口面積が調整されて第3ブリードオフライン43を介して24にブリードオフされる作動油の流量が調整されるようになっている。
【0044】
また、第3ブリードオフライン43には、第2バケット用制御弁42とタンク24との間に第3絞り44が介在し、更に第3絞り44を回避するように第3リリーフ弁45が接続されている。第3ブリードオフライン43では、第3絞り44によって第3絞り44の上流側の油圧がそこに流れ込む流量に応じて昇降するようになっており、第3絞り44の上流側の油圧が所定圧を超えると第3ブリードオフライン43の作動油を第3リリーフ弁45によってタンク24にリリーフするようになっている。また、第3絞り44によって昇降する油圧は、第3ネガティブコントロール圧(以下、「第3ネガコン圧」という)Pn3として、第3レギュレータ46に入力されるようになっている。
【0045】
第3レギュレータ46は、そこに入力される油圧信号に応じて第3油圧ポンプ13の斜板13aの傾斜角度を調整するものであり、そこには前述する第3ネガコン圧Pn3と、第3油圧ポンプ13の第3吐出圧Pd3とが油圧信号として入力されるようになっている。第3レギュレータ46は、第3ネガコン圧Pn3、又は第3吐出圧Pd3が大きくなると斜板13aの傾斜角度を小さくして第3油圧ポンプ13の吐出流量を減少させ、逆に第3ネガコン圧Pn3、又は第3吐出圧Pd3が小さくなると斜板13aの傾斜角度を大きくして第3油圧ポンプ13の吐出流量を増加させるようになっている。このように構成されている第3レギュレータ46には、更に第2馬力制御装置47から第2パワーシフト圧Ps2が入力されるようになっている。
【0046】
第2馬力制御装置47は、第2電磁比例弁48を有しており、パイロットポンプ30からパイロット油が導かれるようになっている。第2電磁比例弁48は、パイロット油をそこに入力される第2馬力制御信号に応じた第2パワーシフト圧Ps2に減圧し、この第2パワーシフト圧Ps2を油圧信号として第3レギュレータ46に出力するようになっている。第3レギュレータ46は、第2ネガコン圧Pn2及び第2吐出圧Pd2と同様に、入力される第2パワーシフト圧Ps2に応じて斜板13aの傾斜角度を調整し、第3油圧ポンプ13の吐出流量を制御するようになっている。このように第1パワーシフト圧Ps1を入力することで、第3油圧ポンプ13の出力馬力を第1油圧ポンプ11及び第2油圧ポンプ12の出力馬力に関係なく独立して減少させることができるようになっている。
【0047】
また、油圧駆動システム1には、制御装置50が備わっており、制御装置50は、図示しない指令装置からの指令に応じて第1馬力制御装置28及び第2馬力制御装置47に第1馬力制御信号及び第二馬力制御信号を出力し、第1電磁比例弁29及び第2電磁比例弁48を制御するようになっている。これにより、制御装置50によって前記指令に応じたパワーシフト圧Ps1,Ps2を出力させることができ、3つの油圧ポンプ11〜13の出力馬力を制御するようになっている。このように出力馬力を制御することによって、モータ圧力やポンプの吐出圧を油圧センサで計測することなく第1乃至第3油圧ポンプ11〜13の出力馬力を制御することができ、油圧駆動システム1を安価に提供することができる。
【0048】
このように、油圧駆動システム1では、3つの油圧ポンプ11〜13を備えており、各々の油圧ポンプ11〜13に夫々別々の制御弁21,22,32,33,34,41,42が接続されている。即ち、第1油圧ポンプ11には、第1ブーム用制御弁21、及び第1アーム用制御弁22が接続され、第2油圧ポンプ12には、第1バケット用制御弁32、第2ブーム用制御弁33、及び第2アーム用制御弁34が接続されている。また、第3油圧ポンプ13には、旋回用制御弁41、及び第2バケット用制御弁42が接続されており、第1バケット用制御弁32と第2バケット用制御弁42とが別々の油圧ポンプ12,13に接続されている。
図2に示すように、油圧駆動システム1は、このように接続される各制御弁21,22,32,33,34,41,42を操作すべくブーム用操作装置52、アーム用操作装置53、バケット用操作装置54、及び旋回用操作装置55の4つの操作装置52〜55を備えている。
【0049】
4つの操作装置52〜55は、操作弁52a〜55aによって構成され、各操作弁52a〜55aは、操作レバー52b〜55bを有している。各操作弁52a〜55aは、パイロットポンプ30に接続されており、各操作弁52a〜55aの操作レバー52b〜55bを夫々操作するとその操作量に応じた圧力に減圧したパイロット圧を夫々出力するようになっている。出力されたパイロット圧は、各制御弁21,22,32,33,34,41,42に夫々入力され、各制御弁21,22,32,33,34,41,42は、入力されたパイロット圧に応じてスプール21a,22a,32a,33a,34a,41a,42aの位置を変えて各アクチュエータ2〜5に作動油を流すようになっている。以下では、各操作装置52〜55の構成及び動作について、
図1及び
図2を参照しながら詳しく説明する。
【0050】
ブーム用操作装置52は、ブーム用操作弁52aの操作レバー52bを操作(上げ操作又は下げ操作)すると、操作レバー52bの操作方向に応じて2つのパイロット圧XAa,XBa(ブーム駆動指令)のいずれか一方を出力するようになっている。出力されたパイロット圧XAa、XBaは、第1ブーム用制御弁21に入力される。第1ブーム用制御弁21のスプール21aは、入力されたパイロット圧XAa、XBaに応じた位置にストロークし、入力されたパイロット圧XAa、XBaに応じた方向の作動油をブーム用アクチュエータ3に流す。これにより、パイロット圧XAaが出力されるとブームが下がり、パイロット圧XBaが出力されるとブームが上がる。また、パイロット圧XBaは、第2ブーム用制御弁33に入力され、第2ブーム用制御弁33は、パイロット圧XBaに応じた流量の作動油をブーム用アクチュエータ3に流す。これにより、ブーム用アクチュエータ3には、上げ動作時において2つの制御弁21,33を介して作動油が供給され、下げ動作において1つの制御弁21を介して作動油が供給されるようになっている。
【0051】
アーム用操作装置53は、アーム用操作弁53aの操作レバー53bが操作(伸ばし操作又は曲げ操作)されると、操作レバー53bの操作方向に応じて2つのパイロット圧XAb,XBb(アーム駆動指令)のいずれか一方を出力するようになっている。出力されたパイロット圧XAb、XBbは、第1アーム用制御弁22及び第2アーム用制御弁34に夫々入力される。第1アーム用制御弁22及び第2アーム用制御弁34のスプール22a,34aは、入力されたパイロット圧XAb、XBbに応じた位置にストロークし、入力されたパイロット圧XAb、XBbに応じた方向の作動油をアーム用アクチュエータ4に流す。即ち、第1油圧ポンプ11及び第2油圧ポンプ12から吐出された作動油が2つの制御弁22,34を介してアーム用アクチュエータ4に供給される。これにより、パイロット圧XAbが出力されるとアームが伸び、ブーム用操作装置52からパイロット圧XBbが出力されるとアームが曲がる。
【0052】
旋回用操作装置55は、旋回用操作弁55aの操作レバー55bが操作(時計回り操作又は反時計回り操作)されると、操作レバー55bの操作方向に応じて2つのパイロット圧XAs,XBs(旋回指令)のいずれか一方を出力するようになっている。出力されたパイロット圧XAs,XBsは、旋回用制御弁41に入力される。旋回用制御弁41のスプール41aは、入力されたパイロット圧XAs,XBsに応じた位置にストロークして、入力されたパイロット圧XAs,XBsに応じた方向の作動油を旋回用モータ2に流す。これにより、パイロット圧XAsが出力されると旋回体が時計回りに旋回し、パイロット圧XBsが出力されると旋回体が反時計回りに旋回する。また、旋回用操作装置55は、選択弁56を有しており、選択弁56は、旋回用操作装置55からパイロット圧XAs,XBsが出力されると、パイロット圧XCsを出力するようになっている。
【0053】
バケット用操作装置54は、バケット用操作弁54aの操作レバー54b(操作レバー)が操作(開放操作又は掘削操作)されると、操作レバー54bの操作方向に応じて2つのパイロット圧XAk0,XBk0(バケット駆動指令)のいずれか一方を出力するようになっている。バケット用操作装置54は、方向切換弁57も有しており、バケット用操作弁54aから出力されたパイロット圧XAk0,XBk0は、この方向切換弁57に入力される。方向切換弁57は、旋回用操作装置55の操作レバー55aの操作の有無に応じてパイロット圧XAk0,XBk0の出力先を切換える切換弁である。方向切換弁57は、スプール57aを有しており、スプール57aはパイロット圧XCsの有無に応じて第1の位置S1と第2の位置S2との間でストロークするようになっている。スプール57aは、選択弁56からパイロット圧XCsが出力されると第1の位置S1にストロークし、パイロット圧XCsが出力されなくなると第2の位置S2に戻るようになっている。第1の位置S1では、入力されたパイロット圧XAk0,XBk0がパイロット圧XAk1,XBk1(第1バケット駆動指令)として出力され、第2の位置S2では、入力されたパイロット圧XAk0,XBk0がパイロット圧XAk2,XBk2(第2バケット駆動指令)として出力される。
【0054】
パイロット圧XAk1,XBk1は、第1バケット用制御弁32に入力され、スプール32aが入力されたパイロット圧XAk1、XBk1に応じた位置にストロークする。これにより、第2油圧ポンプ12から吐出された作動油が入力されたパイロット圧XAk1、XBk1に応じた方向でバケット用アクチュエータ5に流れる。即ち、パイロット圧XAk1が出力されるとバケットが開放され、パイロット圧XBk1が出力されるとバケットが掘削する。この際、第1バケット用制御弁32は、入力されたパイロット圧XAk1、XBk1に応じた開口面積で第2油圧ポンプ12とバケット用アクチュエータ5とを繋ぐようになっており、バケット用操作弁54aの操作レバー54bの操作量に応じた伸縮速度でバケット用アクチュエータ5を伸縮させることができる。
【0055】
他方、パイロット圧XAk2,XBk2は、第2バケット用制御弁42に入力され、スプール42aが入力されたパイロット圧XAk2、XBk2に応じた位置にストロークする。これにより、第3油圧ポンプ13から吐出された作動油が入力されたパイロット圧XAk2、XBk2に応じた方向でバケット用アクチュエータ5に流れる。即ち、パイロット圧XAk2が出力されるとバケットが開放され、パイロット圧XBk2が出力されるとバケットが掘削する。この際、第2バケット用制御弁42は、入力されたパイロット圧XAk2、XBk2に応じた開口面積で第3油圧ポンプ13とバケット用アクチュエータ5とを繋ぐようになっており、バケット用操作弁54aの操作レバー54bの操作量に応じた速度でバケット用アクチュエータ5を伸縮させることができる。
【0056】
このように構成されている油圧駆動システム1では、第1油圧ポンプ11及び第2油圧ポンプ12に第1ブーム用制御弁21、第1アーム用制御弁22、第2ブーム用制御弁33、及び第2アーム用制御弁34が接続されている。そして、第3油圧ポンプ13には、第1ブーム用制御弁21、第1アーム用制御弁22、第1バケット用制御弁32、第2ブーム用制御弁33及び第2アーム用制御弁34を除く旋回用制御弁41及び第2バケット用制御弁42が接続されている。それ故、ブーム用操作装置52及びアーム用操作装置53の操作レバー52a,53aが操作された場合、ブーム用アクチュエータ3及びアーム用アクチュエータ4には、第1油圧ポンプ11及び第2油圧ポンプ12から作動油が供給される。それ故、それらの操作レバー52a,53aと旋回用操作装置55の操作レバー55bと同時に操作されても、第3油圧ポンプ13から吐出される作動油がブーム用アクチュエータ3、及びアーム用アクチュエータ4に供給されることがなく、また、パイロット圧XAs,XBsの有無に関わらず、第1油圧ポンプ11及び第2油圧ポンプ12からブーム用アクチュエータ3又はアーム用アクチュエータ4に必要な流量の圧液を供給することができる。
【0057】
このように第3油圧ポンプ13から吐出される作動油がブーム用アクチュエータ3、及びアーム用アクチュエータ4に供給されることがないので、第3油圧ポンプ13を旋回用モータ2の駆動専用の油圧ポンプとして使用することができる。それ故、油圧ポンプから吐出された作動油を旋回用モータ2に優先的に供給すくべく他の制御弁に流れる作動油の流量を絞る必要がない。即ち、それ故、エネルギー損失を低減することができ、旋回動作時の省エネルギー化を達成することができる。また、旋回用モータ2専用の油圧ポンプであるので、旋回用操作装置55の操作レバー55bの操作に対して必要な流量だけを第3油圧ポンプ13から吐出させればよく、これによっても旋回動作時の省エネルギー化を達成することができる。
【0058】
また、油圧駆動システム1では、第2バケット用制御弁42が第3油圧ポンプ13に接続されているが、第2油圧ポンプ12にもバケット用アクチュエータ5を駆動するための第1バケット用制御弁32が接続されている。旋回用操作装置55の操作レバー55bが操作されていないときにバケット用操作装置54の操作レバー54bが操作されると、方向切換弁57は第2バケット用制御弁42にパイロット圧XAk1,XBk1を出力して第3油圧ポンプ13によってバケット用アクチュエータ5を駆動する。他方、バケット用操作装置54の操作レバー54bと同時に旋回用操作装置55の操作レバー55bが操作されると、バケット用操作装置54の方向切換弁57は第1バケット用制御弁32にパイロット圧XAk2,XBk2を出力して第2油圧ポンプ12によってバケット用アクチュエータ5を駆動する。即ち、パイロット圧XCsの有無に応じてバケット用アクチュエータ5を駆動しており、旋回動作時において第3油圧ポンプ13からの吐出される作動油がバケット用アクチュエータ5に供給されることがない。それ故、旋回用操作装置55及びバケット用操作装置54を同時に操作した際にも第3油圧ポンプ13を旋回用モータ2の駆動専用の油圧ポンプとして使用することができる。また、パイロット圧XCsの有無に応じて第1バケット用制御弁32及び第2バケット用制御弁42の一方だけを選択的に使用することで、旋回動作の有無(即ち、旋回用モータ2への作動油の供給の有無)に関わらず、バケット用アクチュエータ5に必要な流量の圧液を供給することができる。
【0059】
このように油圧駆動システム1では、旋回動作の有無に関わらず、ブーム用アクチュエータ3、アーム用アクチュエータ4、又はバケット用アクチュエータ5に必要な流量の圧液を供給することができる。それ故、旋回動作と同時にブーム、アーム、又はバケットが動かされても各々のアクチュエータに必要な流量の圧液を供給することができる。
【0060】
更に、旋回用操作装置55の操作レバー55bと同時に、ブーム用操作装置52の操作レバー52b、アーム用操作装置53の操作レバー53b、又はバケット用操作装置54の操作レバー54bが操作された際、第3油圧ポンプ13以外の油圧ポンプ11,12から各アクチュエータ3〜5に作動油を供給することができる。即ち、各アクチュエータ2〜5の駆動に必要な流量の作動油を各油圧ポンプ11〜13から吐出させればよいので、各油圧ポンプ11〜13から無駄な量の作動油が吐出されることを防ぐことができる。
【0061】
また、油圧駆動システム1では、第1バケット用制御弁32と第2バケット用制御弁42とが略同一の構成を有しており、各々の制御弁32,42に入力されるパイロット圧に対する開口面積が略同一になるように構成されている。そのため、バケット用操作装置54の操作レバー54bの操作量に対してバケット用アクチュエータ3に流れる作動油の流量が略同一になるようになっており、パイロット圧XAk1,XBk1及びパイロット圧XAk2,XBk2が略同じ圧力であればそれらのパイロット圧に対するバケット用アクチュエータ5の伸縮速度を略同じにすることができる。従って、旋回操作の有無に関係なく、バケット用操作装置54の操作レバー54bの操作量に応じた伸縮速度でバケット用アクチュエータ5を駆動することができ、旋回動作が同時に行われているか否かに関わらずバケットを同じ操作フィーリングで操作することができる。
【0062】
また、油圧駆動システム1において、第1バケット用制御弁32は、第2ブーム用制御弁33が接続されている第2油圧ポンプ12に接続されている。第2ブーム用制御弁33は、ブーム用操作装置52からパイロット圧XBaが出力されたとき、即ちブームの上げ動作の時だけブーム用アクチュエータ3に作動油を供給する。つまり、第2ブーム用制御弁33は、ブームの下げ動作においてブーム用アクチュエータ3に作動油を供給しないようになっている。それ故、ブームの下げ動作と同時にバケットを動かす場合、第2油圧ポンプ12から第1バケット用制御弁32を介してバケット用アクチュエータ5に必要な流量の作動油を供給することができる。
【0063】
[第2実施形態]
第2実施形態の油圧駆動システム1Aは、第1実施形態の油圧駆動システム1と構成が類似している。以下では、油圧駆動システム1Aについて、第1実施形態の油圧駆動システム1の構成と異なる構成についてだけ説明し、同一の構成については説明を省略する。なお、後述する第3実施形態の油圧駆動システム1Bも同様である。
【0064】
第2実施形態の油圧駆動システム1Aでは、第1バケット用制御弁32Aがストローク規制機構39を有している。ストローク規制機構39は、ブーム、又はアームの動作時にバケットに掘削動作をさせる際に第1バケット用制御弁32Aのスプール32aのストローク量を規制し、バケット用アクチュエータ5に流れる作動油の流量を規制するようになっている。ストローク規制機構39の構成について詳細に説明すると、ストローク規制機構39は、例えばピストン39aによって構成されている。ピストン39aは、ブーム用操作弁52a及びアーム用操作弁53aから出力されるパイロット圧のうち最も高いものをパイロット圧PCKとして受圧しており、パイロット圧PCKを受圧することでスプール32aの方へとストロークする。これにより、スプール32aのストロークが規制され、バケットの掘削動作時(即ち、バケット用アクチュエータ5の伸長動作時)にバケット用アクチュエータ5に供給される作動油の流量を規制している。このように規制することで、旋回体を旋回させると共に、ブーム又はアームとバケットとを同時操作させたときに、必要な流量の作動油をブーム用アクチュエータ3又はアーム用アクチュエータ4に供給することができる。
【0065】
油圧駆動システム1Aは、その他、第1実施形態の油圧駆動システム1と同様の作用効果を奏する。
【0066】
[第3実施形態]
第3実施形態の油圧駆動システム1Bでは、第1バケット用制御弁32に第1バケット用電磁弁61及び第2バケット用電磁弁62が設けられ、第2バケット用制御弁42に第3バケット用電磁弁63及び第4バケット用電磁弁64が設けられている。これら4つのバケット用電磁弁61〜64は、制御装置50Bと共に指令出力装置60を構成しており、パイロットポンプ30に夫々接続されている。4つのバケット用電磁弁61〜64は、制御装置50Bから入力される信号に応じた圧力のパイロット圧を出力するようになっており、第1バケット用電磁弁61は、パイロット圧XAk1を第1バケット用制御弁32に出力し、第2バケット用電磁弁62は、パイロット圧XBk1を第1バケット用制御弁32に出力するようになっている。また、第3バケット用電磁弁63は、パイロット圧XAk2を第2バケット用制御弁42に出力し、第4バケット用電磁弁64は、パイロット圧XBk2を第2バケット用制御弁42に出力するようになっている。
【0067】
また、バケット用操作装置54には、第1センサPS1及び第2センサPS2が設けられ、旋回用操作装置55には、第3センサPS3が設けられている。第1センサPS1は、バケット用操作弁54aから出力されるパイロット圧XAk0を検出し、第2センサPS2は、バケット用操作弁54aから出力されるパイロット圧XBk0を検出するようになっている。第3センサPS3は、選択弁56から出力されるパイロット圧XCsを検出するようになっている。第1乃至第3センサPS1〜PS3は、制御装置50Bに電気的に接続されている。
【0068】
制御装置50Bは、第1乃至第3センサPS1〜PS3からの検出結果に応じて第1乃至第4バケット駆動信号を出力するようになっている。具体的に説明すると、制御装置50Bは、第3センサPS3でパイロット圧XCsが検出され且つ第1センサPS1でパイロット圧XAk0が検出されると、パイロット圧XAk0に応じた第1バケット駆動信号を第1バケット用電磁弁61に出力し、第3センサPS3でパイロット圧XCsが検出され且つ第2センサPS2でパイロット圧XBk0が検出されるとパイロット圧XBk0に応じた第2バケット駆動信号を第2バケット用電磁弁62に出力する。また、制御装置50Bは、第3センサPS3でパイロット圧XCsが検出されず且つ第1センサPS1でパイロット圧XAk0が検出されるとパイロット圧XAk0に応じた第3バケット駆動信号を第3バケット用電磁弁63に出力し、第3センサPS3でパイロット圧XCsが検出されず且つ第2センサPS2でパイロット圧XBk0が検出されるとパイロット圧XBk0に応じた第4バケット駆動信号を第4バケット用電磁弁64に出力する。
【0069】
このように構成されている油圧駆動システム1Bでは、第1実施形態の油圧駆動システム1と同様に旋回用操作装置55の操作レバー55bが操作されている場合は、他の操作装置52〜54が操作されているか否かに関わらず第3油圧ポンプ13を旋回用モータ2駆動専用の油圧ポンプとして使用することができる。
【0070】
また、油圧駆動システム1Bでは、第2ブーム用制御弁33にブーム用電磁弁71が設けられ、第1アーム用制御弁22に第1アーム用電磁弁72及び第2アーム用電磁弁73が設けられている。ブーム用電磁弁71及び2つのアーム用電磁弁72,73は、パイロットポンプ30に夫々接続されており、それらの動作が制御装置50Bによって制御されている。即ち、ブーム用電磁弁71は、制御装置50Bから入力信号に応じた圧力のパイロット圧XBa2を出力し、2つのアーム用電磁弁72,73は、制御装置50Bから入力信号に応じた圧力のパイロット圧XAb2及びXBb2を出力するようになっている。
【0071】
また、ブーム用操作装置52には、第4センサPS4及び第5センサPS5が設けられ、アーム用操作装置53には、第6センサPS6及び第7センサPS7が設けられている。第4センサPS4は、ブーム用操作弁52aから出力されるパイロット圧XAaを検出し、第5センサPS5は、ブーム用操作弁52aから出力されるパイロット圧XBaを検出するようになっている。第6センサPS3は、アーム用操作弁53aから出力されるパイロット圧XAbを検出し、第7センサPS7は、アーム用操作弁53aから出力されるパイロット圧XBbを検出するようになっている。これら第4乃至第7センサPS4〜PS7は、制御装置50Bに電気的に接続されている。
【0072】
制御装置50Bは、第4乃至第7センサPS4〜PS7からの検出結果に応じてブーム駆動信号並びに第1及び第2アーム駆動信号を出力するようになっている。具体的に説明すると、制御装置50Bは、第5センサPS5でパイロット圧XBaが検出されるとパイロット圧XBaに応じたブーム駆動信号をブーム用電磁弁71に出力する。また、制御装置50Bは、第6センサPS6でパイロット圧XAbが検出されるとパイロット圧XAbに応じた第1アーム駆動信号を第1アーム用電磁弁72に出力し、第7センサPS7でパイロット圧XBbが検出されるとパイロット圧XBbに応じた第2アーム駆動信号を第2アーム用電磁弁73に出力する。
【0073】
このように構成されている油圧駆動システム1Bでは、ブーム用操作装置52の操作レバー52bが操作されてパイロット圧XBaが出力されると、このパイロット圧XBaが第1ブーム用制御弁21に入力される。他方、制御装置50Bは、パイロット圧XBaが出力されたことを第5センサPS5によって検出すると、出力されたパイロット圧XBaに応じたブーム駆動信号をブーム用電磁弁71に出力する。ブーム用電磁弁71は、第1ブーム駆動信号に応じたパイロット圧XBa2を第2ブーム用制御弁33に入力する。これにより、ブーム用操作装置52の操作レバー52bが操作されると、第1ブーム用制御弁21及び第2ブーム用制御弁33を介して2つの油圧ポンプ11,12からブーム用アクチュエータ3に作動油を供給することができ、2つの油圧ポンプ11,12によってブームを上げることができる。
【0074】
同様に、アーム用操作装置53の操作レバー53bが操作されて、例えばパイロット圧XAbが出力されると、このパイロット圧XAbが第2アーム用制御弁34に入力される。他方、制御装置50Bは、パイロット圧XAbが出力されたことを第6センサPS6によって検出すると、出力されたパイロット圧XAbに応じた第1アーム駆動信号を第1アーム用電磁弁72に出力する。第1アーム用電磁弁72は、第1アーム駆動信号に応じたパイロット圧XAb2を第1アーム用制御弁22に入力する。このようにアーム用操作装置53の操作レバー53bが操作されると、第1アーム用制御弁22及び第2アーム用制御弁34を介して2つの油圧ポンプ11,12からアーム用アクチュエータ4に作動油を供給することができ、2つの油圧ポンプ11,12によってアームを曲げたり伸ばしたりすることができる。
【0075】
このように構成される油圧駆動システム1Bにおいて、例えばバケットの水平引き操作(ブーム上げ操作及びアーム曲げ操作)を行うべくブーム用操作装置52の操作レバー52b及びアーム用操作装置53の操作レバー53bが同時に操作されることがある。この場合、制御装置50Bは、第5センサPS5及び第6センサPS6からの検出結果に基づいてイロット圧XBa,XAbを検出すると、ブーム駆動信号及び第1アーム信号を出力せずにブーム用アクチュエータ3を第1油圧ポンプ11だけで駆動させ且つアーム用アクチュエータ4を第2油圧ポンプ12だけで駆動する。このように、油圧駆動システム1Bでは、ブーム用電磁弁71及び第1アーム用電磁弁72の動作を制御することによって、ブーム用アクチュエータ3及びアーム用アクチュエータ4を個別の油圧ポンプ11,12で駆動することができる。これにより、ブーム用アクチュエータ3及びアーム用アクチュエータ4に供給される作動油を個別に制御することができ、アクチュエータ4,5に無駄なく作動油の流量を配分することができ、油圧駆動システム1Bの省エネルギー化を図ることができる。
【0076】
また、油圧駆動システム1Bにおいて、ブーム用操作装置52の操作レバー52b及びアーム用操作装置53の操作レバー53bに加えて、バケット用操作弁54aの操作レバー54bが同時に操作されることがある。この場合、制御装置50Bは、操作レバー54bの操作方向に応じて第3又は第4バケット用電磁弁63,64の動作を制御し、第2バケット用制御弁42にパイロット圧XAk2,XBk2を入力させる。これにより、第2バケット用制御弁42を介して第3油圧ポンプ13からバケット用アクチュエータ5に作動油が供給され、バケット用アクチュエータ5に供給する作動油をブーム用アクチュエータ3及びアーム用アクチュエータ4に供給する作動油とは別に制御することができ、アクチュエータ3〜5に無駄なく作動油の流量を配分することができ、油圧駆動システム1Bの省エネルギー化を図ることができる。
【0077】
更に、旋回用操作装置55の操作レバー55bとバケット用操作装置54の操作レバー54bとに加えて、ブーム用操作装置52の操作レバー52b又はアーム用操作装置53の操作レバー53bが同時に操作される、例えば旋回体の旋回操作と、バケットの掘削操作と、ブームの上げ操作とが同時に行われると、制御装置50Bは、第2センサPS2、第3センサPS3及び第5センサPS5の検出結果に基づいて3つの同時操作を検出する。制御装置50Bは、3つの同時操作を検出すると、ブーム駆動信号をブーム用電磁弁71に出力すると共に、第2バケット駆動信号を第2バケット用電磁弁62に出力する。この際、制御装置50Bは、第2バケット駆動信号を制限(例えば、単独操作時の第2バケット駆動信号(電流)に対して1未満の補正係数を乗じて出力)し、第2バケット用電磁弁62から出力されるパイロット圧XBk1を制限する。これにより、第1バケット用制御弁32Aのスプール32aのストローク量が規制され、バケット用アクチュエータ5に流れる作動油の流量を規制するようになっている。このように規制することで、旋回体を旋回させると共に、ブームとバケットとを同時操作させたときに、必要な流量の作動油をブーム用アクチュエータ3に供給することができる。
【0078】
[その他の実施形態]
第1乃至第3実施形態の油圧駆動システム1,1A,1Bでは、第1バケット用制御弁32が第2油圧ポンプ12に接続されているが、第1バケット用制御弁32は、第1油圧ポンプ11に接続されてもよい。また、第1センターブリードライン23に介在する制御弁21,22の順番、及び第2センターブリードライン35に介在する制御弁32,33,34の順番は、上述するような順番に限定されず、どのような順番であってもよい。また、第1アーム用制御弁22及び第2ブーム用制御弁33は、必ずしも必要ではなく、いずれか一方又は両方とも備えていなくてもよい。
【0079】
第1乃至第3実施形態の油圧駆動システム1,1A,1Bのように、第3油圧ポンプ13には、旋回用制御弁41、及び第2バケット用制御弁42だけに接続されていることが好ましいが、前述する第1ブーム用制御弁21、第1アーム用制御弁22、第2ブーム用制御弁33、及び第2アーム用制御弁34のようにアクチュエータ3,4に供給する作動油の流量が多い制御弁でなければ、第3油圧ポンプ13に接続されていてもよい。例えば、予備の制御弁やドーザを駆動するための制御弁等のようにアクチュエータに供給する流量が比較的小さい制御弁であれば、第3油圧ポンプ13に接続されていてもよい。
【0080】
また、第1乃至第3実施形態の油圧駆動システム1,1B,1Aは、走行装置を油圧駆動するように構成されていてもよい。この場合、走行装置の走行モータに作動油を供給する制御弁は、走行モータに供給する作動油の流量が大きいので、第1ブーム用制御弁21、第1アーム用制御弁22、第2ブーム用制御弁33、及び第2アーム用制御弁34と同様に第3油圧ポンプ13以外の油圧ポンプ、即ち第1油圧ポンプ11及び第2油圧ポンプ12に接続される。
【0081】
また、油圧駆動システム1,1A,1Bでは、複数の制御弁が第1乃至第3油圧ポンプ11〜13に夫々並列に接続されている場合について説明したが、直接的に接続されていてもよく、その接続方法については問わない。
【0082】
また、油圧駆動システム1,1A,1Bでは、圧液として作動油を使用しているが、必ずしも作動油に限定されず水等であってもよく、その他の液体であってもよい。また、油圧駆動システム1,1A,1Bは、油圧ショベルに適用されているが、適用される建設機械は油圧ショベルに限定されず、クレーンやドーザなどであってもよい。