特許第6235949号(P6235949)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6235949
(24)【登録日】2017年11月2日
(45)【発行日】2017年11月22日
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20171113BHJP
【FI】
   A63F7/02 315A
   A63F7/02 326Z
【請求項の数】3
【全頁数】43
(21)【出願番号】特願2014-66583(P2014-66583)
(22)【出願日】2014年3月27日
(65)【公開番号】特開2015-188529(P2015-188529A)
(43)【公開日】2015年11月2日
【審査請求日】2016年3月25日
(73)【特許権者】
【識別番号】000135210
【氏名又は名称】株式会社ニューギン
(74)【代理人】
【識別番号】100076048
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 喜幾
(74)【代理人】
【識別番号】100141645
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 健司
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 創兵
(72)【発明者】
【氏名】奥田 康人
【審査官】 有賀 綾子
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−099383(JP,A)
【文献】 特開2013−240508(JP,A)
【文献】 特開2013−230359(JP,A)
【文献】 特開2013−172976(JP,A)
【文献】 特開2006−025923(JP,A)
【文献】 特開2014−000174(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技球が入賞可能な始動入賞手段と、該始動入賞手段への入賞を契機として当りか否かを判定する当り判定手段とを備え、該当り判定手段の判定結果が当りの場合には当り遊技が付与される遊技機において、
前記当り遊技は、開放動作によって遊技球が入賞可能となる特別入賞手段を所定の開放パターンで動作するラウンドを複数回行うよう構成され、
前記当り遊技には、前記特別入賞手段の開放時間を複数の遊技球が入賞可能な長時間開放に設定したラウンドと、該特別入賞手段の開放時間が前記長時間開放より短かく遊技球の入賞が極めて難しい短時間開放に設定した複数のラウンドとを組み合わせて構成された当り遊技を含む複数種類が設定され、
前記当り判定手段の判定結果が当りの場合に、当り遊技を複数種類から決定する当り遊技種類決定手段と、
前記当り遊技種類決定手段で決定された当り遊技を前記特別入賞手段で実行させる当り遊技実行決定手段と、
前記特別入賞手段に設けられた特定領域への入球を検出する特定領域入球検出手段と、
前記当り遊技において、最終ラウンドより前に設定された特定ラウンド中に前記特定領域入球検出手段が入球を検出した場合に、当該当り遊技の終了後に特定状態を付与することを決定する特定状態付与決定手段と、
前記特定ラウンド中に前記特定領域入球検出手段が入球を検出したか否かによって、次回以降のラウンドの実行の可否を判定する当り遊技継続判定手段とを備え
前記当り遊技には、前記特定ラウンドより後に前記特別入賞手段の開放時間を前記長時間開放に設定したラウンドを設けた種類が設定され、
前記当り判定手段の判定結果が当りの場合に、当り遊技後に第1特典遊技状態または該第1特典遊技状態より有利な第2特典遊技状態を付与することを決定する特典付与決定手段を備え、
前記特典付与決定手段は、前記特定領域入球検出手段が入球を検出した場合は、前記第1特典遊技状態を付与することを決定し、該特定領域入球検出手段が入球を検出しなかった場合は、前記第2特典遊技状態を付与することを決定するよう設定され、
前記当り遊技において、前記当り遊技継続判定手段が次回以降のラウンドの実行を決定した場合に、当該当り遊技から次の当り遊技が生起されるまでに得られる利益の第1期待値と、前記当り遊技継続判定手段が次回以降のラウンドを実行しないことを決定した場合に、当該当り遊技から次の当り遊技が生起されるまでに得られる利益の第2期待値とが等しくなるよう設定され
ことを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記特別入賞手段として、前記特定ラウンド以外のラウンドにおいて開放動作によって遊技球が入賞可能になると共に、入賞によって払い出される賞球数が異なる複数の第1特別入賞手段と、前記特定ラウンドにおいて開放動作によって遊技球が入賞可能になる第2特別入賞手段とを設け、
前記特定ラウンド中に前記特定領域入球検出手段が入球を検出すると共に前記当り遊技継続判定手段が次回以降のラウンドの実行を決定した場合に、当り遊技の種類に応じて該特定ラウンドの後のラウンドにおいて開放動作する第1特別入賞手段の種類を異ならせた請求項1記載の遊技機。
【請求項3】
前記当り遊技には、
前記特定ラウンドにおいて、前記特定領域入球検出手段が入球を検出した場合には前記当り遊技継続判定手段が次回以降のラウンドの実行を決定する一方で、前記特定領域入球検出手段が入球を検出しなかった場合には前記当り遊技継続判定手段が次回以降のラウンドを実行しないことを決定する第1種の当り遊技と、
前記特定ラウンドにおいて、前記特定領域入球検出手段が入球を検出した場合には前記当り遊技継続判定手段が次回以降のラウンドを実行しないことを決定する一方で、前記特定領域入球検出手段が入球を検出しなかった場合には前記当り遊技継続判定手段が次回以降のラウンドの実行を決定する第2種の当り遊技とが設けられている請求項1または2記載の遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、図柄変動演出にて当り表示結果が表示された場合に、図柄変動演出の終了後に当り遊技が行われる遊技機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
代表的な遊技機であるパチンコ機では、遊技盤に設けた始動入賞口へのパチンコ球の入賞を契機に当りか否かの当り判定が行われ、図柄変動演出で導出されて最終的に停止表示された図柄の組み合わせから、遊技者は当りまたははずれを認識できるようになっている。そして、最終的に停止表示された図柄組み合わせが、当りである場合に行われる当り遊技は、特別入賞口を所定のパターンで開放するラウンドを複数回行うよう構成されている。
【0003】
またパチンコ機では、当り判定の結果に応じて当り遊技に当選した場合に、当り遊技の終了後に次回の当りが発生する確率が通常(非確変状態)よりも高確率となる確変状態を付与し得るようにしたものが知られている。そして、このような次回の当りの発生確率が異なる複数の遊技状態を付与し得るように構成されたパチンコ機では、当り遊技中(ラウンド遊技中)において特別入賞口における特定領域にパチンコ球が入球した場合には確変状態を付与し、該特定領域にパチンコ球が入球しなかった場合には確変状態を付与しないようにしたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2013−123490号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記特定領域へのパチンコ球の入球によって確変状態を付与するよう構成されたパチンコ機では、当りの種類によって確変状態が付与され易い当りと付与され難い当りとを設定して遊技の多様化を図っている。特許文献1に開示のパチンコ機では、特定領域を備える第1の特別入賞口と、特定領域を備えない第2の特別入賞口とを設け、特定のラウンドでのみ第1の特別入賞口を開放すると共に、確変状態が付与され易い当り遊技では、第1の特別入賞口の開放秒数が規定個数のパチンコ球を入賞し得る長さの時間で設定される一方で、確変状態が付与され難い当り遊技では、第1の特別入賞口の開放秒数がパチンコ球の入賞の見込みが殆どないような短時間に設定している。
【0006】
ここで、パチンコ機では、当り遊技が付与される際にはラウンド回数を報知する必要があることから、ラウンド回数によって何れの当り遊技が付与されるのかを遊技者が容易に認識できないようにするため、確変状態が付与され易い当り遊技および付与され難い当り遊技のラウンド回数を同一に設定している。また、第1の特別入賞口を開放するラウンドの後のラウンドについては、出球調整等のための特別入賞口の開放時間の開放秒数をパチンコ球の入賞の見込みが殆どないような短時間に設定しているものもある。このため、遊技者が興味のある第1の特別入賞口を開放するラウンド以降のラウンドにおいては、入賞が見込めない特別入賞口が開放する遊技が行われても、遊技者にとっては面白みのないものであった。また、入賞が見込めない当り遊技が継続することで、遊技に対する興味が低下して遊技を止めてしまう場合もあり、当り遊技中の興趣を向上し得る新なた遊技性が求められていた。
【0007】
すなわち本発明は、従来の技術に係る遊技機に内在する前記問題に鑑み、これらを好適に解決するべく提案されたものであって、当り遊技中における新たな遊技性を創出して興趣を向上し得る遊技機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を克服し、所期の目的を達成するため、本願の請求項1に係る発明は、
遊技球が入賞可能な始動入賞手段(29a,33a)と、該始動入賞手段(29a,33a)への入賞を契機として当りか否かを判定する当り判定手段(60a)とを備え、該当り判定手段(60a)の判定結果が当りの場合には当り遊技が付与される遊技機において、
前記当り遊技は、開放動作によって遊技球が入賞可能となる特別入賞手段(34,41)を所定の開放パターンで動作するラウンドを複数回行うよう構成され、
前記当り遊技には、前記特別入賞手段(34,41)の開放時間を複数の遊技球が入賞可能な長時間開放に設定したラウンドと、該特別入賞手段(34,41)の開放時間が前記長時間開放より短かく遊技球の入賞が極めて難しい短時間開放に設定した複数のラウンドとを組み合わせて構成された当り遊技を含む複数種類が設定され、
前記当り判定手段(60a)の判定結果が当りの場合に、当り遊技を複数種類から決定する当り遊技種類決定手段(60a)と、
前記当り遊技種類決定手段(60a)で決定された当り遊技を前記特別入賞手段(34,41)で実行させる当り遊技実行決定手段(60a)と、
前記特別入賞手段(41)に設けられた特定領域(41d)への入球を検出する特定領域入球検出手段(44)と、
前記当り遊技において、最終ラウンドより前に設定された特定ラウンド中に前記特定領域入球検出手段(44)が入球を検出した場合に、当該当り遊技の終了後に特定状態を付与することを決定する特定状態付与決定手段(60a)と、
前記特定ラウンド中に前記特定領域入球検出手段(44)が入球を検出したか否かによって、次回以降のラウンドの実行の可否を判定する当り遊技継続判定手段(60a)とを備え
前記当り遊技には、前記特定ラウンドより後に前記特別入賞手段(34,41)の開放時間を前記長時間開放に設定したラウンドを設けた種類が設定され、
前記当り判定手段(60a)の判定結果が当りの場合に、当り遊技後に第1特典遊技状態または該第1特典遊技状態より有利な第2特典遊技状態を付与することを決定する特典付与決定手段(60a)を備え、
前記特典付与決定手段(60a)は、前記特定領域入球検出手段(44)が入球を検出した場合は、前記第1特典遊技状態を付与することを決定し、該特定領域入球検出手段(44)が入球を検出しなかった場合は、前記第2特典遊技状態を付与することを決定するよう設定され、
前記当り遊技において、前記当り遊技継続判定手段(60a)が次回以降のラウンドの実行を決定した場合に、当該当り遊技から次の当り遊技が生起されるまでに得られる利益の第1期待値と、前記当り遊技継続判定手段(60a)が次回以降のラウンドを実行しないことを決定した場合に、当該当り遊技から次の当り遊技が生起されるまでに得られる利益の第2期待値とが等しくなるよう設定されたことを要旨とする。
【0009】
請求項1に係る発明によれば、特定領域に入球した場合には当り遊技後に特定状態が付与されると共に、特定領域に入球するか否かによって当り遊技を継続するか終了するかの判定を行うという斬新な遊技性によって遊技の興趣を向上することができる。
また、特定ラウンドにおいて特定領領に遊技球を入球させるか否かによって、当該当り遊技中に受け得る利益を取るか、当該当り遊技の終了後に受け得る利益を取るかを遊技者に選択させることができ、遊技の興趣を向上し得る。
【0010】
請求項2に係る発明では、前記特別入賞手段(34,41)として、前記特定ラウンド以外のラウンドにおいて開放動作によって遊技球が入賞可能になると共に、入賞によって払い出される賞球数が異なる複数の第1特別入賞手段(34)と、前記特定ラウンドにおいて開放動作によって遊技球が入賞可能になる第2特別入賞手段(41)とを設け、
前記特定ラウンド中に前記特定領域入球検出手段(44)が入球を検出すると共に前記当り遊技継続判定手段(60a)が次回以降のラウンドの実行を決定した場合に、当り遊技の種類に応じて該特定ラウンドの後のラウンドにおいて開放動作する第1特別入賞手段(34)の種類を異ならせたことを要旨とする。
この構成によれば、当り遊技中に獲得できる賞球数を異ならせることができる。
本願には、次のような技術的思想が含まれている。
前記当り遊技継続判定手段(60a)は、前記特定ラウンド中に前記特定領域入球検出手段(44)が入球を検出した場合は、次回以降のラウンドの実行を決定すると共に、該特定ラウンド中に特定領域入球検出手段(44)が入球を検出しなかった場合は、次回以降のラウンドを実行しないよう構成されたことを要旨とする。
この構成によれば、特定領域に入球した場合には当り遊技後に特定状態が付与される一方で、特定領域に入球しなかった場合には当り遊技を終了する斬新な遊技性によって遊技の興趣を向上することができる。また、特定ラウンドにおいて特定領域に入球しなかった場合に当り遊技を終了することで、該特定ラウンドより後に設定されている遊技者にとって興味のない遊技が継続するのを防いで、遊技に対する興味の低下を抑制し得る。
【0011】
請求項3に係る発明では、前記当り遊技には、
前記特定ラウンドにおいて、前記特定領域入球検出手段(44)が入球を検出した場合には前記当り遊技継続判定手段(60a)が次回以降のラウンドの実行を決定する一方で、前記特定領域入球検出手段(44)が入球を検出しなかった場合には前記当り遊技継続判定手段(60a)が次回以降のラウンドを実行しないことを決定する第1種の当り遊技と、
前記特定ラウンドにおいて、前記特定領域入球検出手段(44)が入球を検出した場合には前記当り遊技継続判定手段(60a)が次回以降のラウンドを実行しないことを決定する一方で、前記特定領域入球検出手段(44)が入球を検出しなかった場合には前記当り遊技継続判定手段(60a)が次回以降のラウンドの実行を決定する第2種の当り遊技とが設けられていることを要旨とする。
本願には、次のような技術的思想が含まれている。
前記当り遊技には、前記特別入賞手段(41)の開放時間を前記長時間開放としたラウンドが前記特定ラウンドに設定されると共に、該特定ラウンドより後に特別入賞手段(41)の開放時間を前記長時間開放に設定したラウンドを設けた種類があることを要旨とする。
この構成によれば、特定領領に入球して特定状態が付与される場合は、特定ラウンドより後において入賞が期待できる開放態様で特別入賞手段が開放するので、遊技の興趣を向上し得る。
【0013】
本願には、次のような技術的思想が含まれている。
前記当り遊技には、前記特別入賞手段(41)の開放時間を前記長時間開放としたラウンドを前記特定ラウンドに設定した第1の当り遊技と、前記特別入賞手段(41)の開放時間を前記短時間開放としたラウンドを前記特定ラウンドに設定した第2の当り遊技とが設けられていることを要旨とする。
この構成によれば、当り遊技の種類によって特定状態が付与される確率を変えることができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係る遊技機によれば、当り遊技中の斬新な遊技性によって興趣を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】実施例に係るパチンコ機を示す正面図である。
図2】実施例に係る遊技盤の正面図であって、(a)は遊技盤の全体を示し、(b)は第2特別入賞装置の配設部位を拡大して示している。
図3】実施例に係るパチンコ機の制御構成を示すブロック図である。
図4】大当り遊技の種類を示す説明図である。
図5】大当り遊技におけるラウンドでの開閉部材の開放パターンを示す説明図である。
図6】特図入力処理の流れを示すフローチャートである。
図7】特図開始処理の流れを示すフローチャートである。
図8図7のステップB15に続く処理の流れを示すフローチャートである。
図9図7のステップB19に続く処理の流れを示すフローチャートである。
図10】確変付与判定処理の流れを示すフローチャートである。
図11】当り遊技継続判定処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
次に、本発明に係る遊技機につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照して以下に説明する。なお、実施例では、遊技球としてパチンコ球を用いて遊技を行うパチンコ機を例に挙げて説明する。また、以下の説明において、「前」、「後」、「左」、「右」とは、特に断りのない限り、図1に示すようにパチンコ機を前側(遊技者側)から見た状態で指称する。
【実施例】
【0017】
(パチンコ機10について)
実施例に係るパチンコ機10は、図1に示すように、矩形枠状に形成されて遊技店の図示しない設置枠台に固定される固定枠としての外枠11の開口前面側に、後述する遊技盤20(図2参照)を着脱可能に保持する本体枠としての中枠12が開閉および着脱可能に組付けられると共に、遊技盤20の後側に、図柄を変動表示可能な表示装置17が着脱し得るよう配設されている。また、中枠12の前面側には、遊技盤20を透視可能に保護する透明板13aで前後に開口する窓口13bを覆うよう構成された装飾枠としての前枠13が開閉可能に組付けられると共に、該前枠13の下方にパチンコ球を貯留する下球受け皿15が開閉可能に組付けられる。なお、実施例では、前枠13の下部位置に、パチンコ球を貯留する上球受け皿14が一体的に組付けられており、前枠13の開閉に合わせて上球受け皿14も一体的に開閉するよう構成される。
【0018】
前記前枠13には、図1に示す如く、下球受け皿15の右側方に、前記中枠12に配設された打球発射装置(図示せず)を作動する操作ハンドル16が設けられる。この操作ハンドル16は、左回転方向に付勢された操作レバー16aを備えており、該操作レバー16aを右回転するよう遊技者が回動操作することで打球発射装置が作動されて、前記上球受け皿14に貯留されたパチンコ球が前記遊技盤20に向けて発射されるようになっている。ここで、前記操作レバー16aの回動量に応じて前記打球発射装置によるパチンコ球の打球力が強弱変化するよう構成されており、遊技者が操作レバー16aを操作して回動量を調節することで、前記遊技盤20に形成された第1流下経路24a(後述)をパチンコ球が流下する所謂「左打ち」と、該遊技盤20に形成された第2流下経路24b(後述)をパチンコ球が流下する所謂「右打ち」とを打ち分け得るようになっている。また、前枠13には、窓口13bの外周を囲繞するようランプ装置(発光手段)18が配設されると共に、該前枠13における上部の左右の隅部に、音声や効果音を出力可能なスピーカ(音出力手段)19が配設されている。すなわち、前記ランプ装置18に設けられたLED等の発光体(図示せず)を点灯・点滅したり、前記スピーカ19から適宜の音声を出力することで、前記表示装置17での図柄変動演出に合わせて発光演出や音声演出を行い得るよう構成されている。
【0019】
(遊技盤20について)
前記遊技盤20は、アクリルやポリカーボネート等の合成樹脂材等からなる透明な平板状の板部材であって、該遊技盤20の裏側に、前記表示装置17や各種の可動演出装置や発光演出装置等が配設される設置部材22が配設されている。設置部材22は、前記遊技盤20の外郭形状より僅かに小さい形状に形成された略矩形状の背面板と、該背面板の外周縁部から前方に突出する画壁部とから前方に開口した箱状に形成されて、該画壁部の開口前端部を遊技盤20の裏面に当接させた状態で、当該遊技盤20と設置部材22とがネジ止め固定される。そして、前記設置部材22において前記遊技盤20との間に画成される空間に、動作により演出を行う可動演出装置や発光により演出を行う発光演出装置等が設置されて、設置部材22を基材とする1つのユニットとして扱い得るようになっている。また、設置部材22の背面板には、後述する枠状装飾体26の窓口26aと前後に整列する位置に、略矩形状の開口部22aが前後に開口するよう開設されて、背面板の裏面に配設した前記表示装置17の表示部17aが、前記開口部22aおよび窓口26aを介して遊技盤20の前側に臨むよう構成される。なお、遊技盤20は、木材板の表面に各種絵柄等が描かれた合成樹脂シート等を貼付けて装飾したものであってもよい。
【0020】
前記遊技盤20の前面には、図2に示す如く、略円形状に湾曲形成した案内レール23が配設されると共に、該案内レール23により画成される略円形の領域内の下部側に該領域を上下に仕切る仕切部材21が配設されており、該仕切部材21の上側で案内レール23により画成される遊技領域24に、前記打球発射装置から発射されたパチンコ球が打ち出されることで遊技が行われるようになっている。また、遊技盤20には、前後に貫通する装着口(図示せず)が適宜位置に開設されており、各装着口に対して各種の遊技部品が前側から取り付けられると共に、遊技領域24の最下部位置には、該遊技領域24に打ち出されたパチンコ球を排出するアウト口25が開設されている。なお、前記装着口の形成数は、遊技盤20に取り付けられる各種遊技部品の個数や配設位置等により必要に応じて適宜変更される。
【0021】
実施例の前記遊技盤20には、図2に示すように、前記案内レール23で囲まれた遊技領域24の略中央で開口する装着口に、前後に開口する窓口(開口部)26aが形成されたセンター役とも称される枠状装飾体26が取り付けられ、該枠状装飾体26の窓口26aを介して前記表示装置17の表示部17aが遊技盤20の前面側に臨むよう構成されている。なお、前記遊技盤20には、前記遊技領域24内に多数の遊技釘27が設けられると共に、前記枠状装飾体26の左側方に、遊技領域24を流下するパチンコ球の接触に伴って回転する所謂「風車」とも称される回転案内具28が回転自在に支持されており、遊技領域24を流下するパチンコ球が遊技釘27や回転案内具28に接触することで、流下方向が不規則に変化するよう構成されている。
【0022】
前記遊技盤20における第1装着口(枠状装飾体26)の下方に開設された第2装着口に、遊技領域24(後述する第1流下経路24a,第2流下経路24b)を流下するパチンコ球が入賞可能な第1始動入賞口(始動入賞手段)29aを有する始動入賞部29が取り付けられている。また、遊技盤20には、第2装着口の左上方に開設された第3装着口に、遊技領域24(第1流下経路24a)を流下するパチンコ球が入賞可能な普通入賞口30aが設けられたサイド飾り部材30が取り付けられる。更に、遊技盤20における第2装着口の右上方の第2流下経路24bに、上側から第4装着口、第5装着口、第6装着口および第7装着口が開設される。そして、第4装着口に、遊技領域24(第2流下経路24b)を流下するパチンコ球が通過可能な球通過ゲート31が取り付けられ、第5装着口に、遊技領域24(第2流下経路24b)を流下するパチンコ球が入賞可能な普通入賞口32aが設けられた普通入賞部材32が取り付けられ、第6装着口に、遊技領域24(第2流下経路24b)を流下するパチンコ球が入賞可能な第2始動入賞口(始動入賞手段)33aを有する始動入賞装置33が取り付けられ、第6装着口に、遊技領域24(第2流下経路24b)を流下するパチンコ球が入賞可能な第1特別入賞口34aを有する第1特別入賞装置34が取り付けられている。また実施例では、前記枠状装飾体26に、該枠状装飾体26より左側に画成される遊技領域24(第2流下経路24b)に臨んで、該遊技領域24(第2流下経路24b)を流下するパチンコ球が入賞可能な第2特別入賞口41aを有する第2特別入賞装置41が取り付けられている(図2(a)参照)。
【0023】
(枠状装飾体26について)
前記枠状装飾体26は、前記第1装着口の内側に沿って延在する環状に形成された枠状基部(図示せず)と、該枠状基部に設けられて前記遊技盤20の前面より前方に突出し、前記遊技領域24と表示装置17の表示部17aを区切る庇状部36と、該庇状部36の後縁から外方に延出する薄板状の台板部37とを備える(図2参照)。そして、前記枠状基部を第1装着口に挿入すると共に台板部37を遊技盤20の前面に当接した状態で、該台板部37をネジ等の固定手段で遊技盤20に固定することで、枠状装飾体26が遊技盤20に取り付けられて、該枠状装飾体26の外側、具体的には庇状部36と案内レール23との間にパチンコ球が流下する遊技領域24(第1および第2流下経路24a,24b)が画成されるようになっている。なお、枠状装飾体26を遊技盤20に取り付けた状態で、庇状部36の後端縁から外方に延出する台板部37が遊技盤20の前面に沿って延在して、該台板部37の前側をパチンコ球が通り得るようになっている。
【0024】
前記枠状装飾体26の庇状部36は、枠状装飾体26(台板部37)の左側縁の略中間位置から上縁および右下縁に亘って連続して延在するよう設けられており、前記表示装置17における表示部17aの前面側を横切ってパチンコ球が流下(落下)するのを規制している。また庇状部36は、最上部位置から左右方向に下方傾斜するよう形成されて、遊技領域24に打ち出されたパチンコ球が庇状部36上で滞ることなく枠状装飾体26の左側方または右側方へ誘導案内されるよう形成されている。すなわち、枠状装飾体26の外側に画成される遊技領域24は、図2に示す如く、該枠状装飾体26の左側方をパチンコ球が流下する第1流下経路24aおよび枠状装飾体26の右側方をパチンコ球が流下する第2流下経路24bに分かれており、前記打球発射装置により遊技領域24内に向けて発射されたパチンコ球は、到達位置に応じて第1流下経路24aか、或いは第2流下経路24bの何れかを流下するよう構成される。そして、実施例に係るパチンコ機10では、前記第1流下経路24aをパチンコ球が流下する場合(左打ちの場合)に、パチンコ球が第2流下経路24bを流下する場合に較べて始動入賞部29の第1始動入賞口29aにパチンコ球が入賞する可能性が高くなるよう構成されると共に、該第2流下経路24bをパチンコ球が流下する場合(右打ちの場合)に、パチンコ球が第1流下経路24aを流下する場合に較べて第1および第2特別入賞装置34,41の特別入賞口34a,41aや始動入賞装置33の第2始動入賞口33aへパチンコ球が入賞する可能性が高くなるよう構成されている。なお、実施例では、遊技盤20における前記第1流下経路24aおよび第2流下経路24bの最下部位置に前記アウト口25が夫々設けられており、各流下経路24a,24bを最下部まで流下したパチンコ球を対応するアウト口25を介して機裏側に排出するよう構成してある。
【0025】
前記枠状装飾体26には、図2に示す如く、窓口26aの下側(枠状装飾体26の内周下縁部)に、ステージ38が配設されると共に、窓口26aの左側に、前記第1流下経路24a(遊技領域24)に開口して該第1流下経路24aを流下するパチンコ球を枠状装飾体26の内側(ステージ38)に取り込む球導入部39が設けられ、該球導入部39がステージ38に連通するよう構成される。そして、球導入部39からステージ38に通出されたパチンコ球は、ステージ38上を左右に転動した後に、前記各入賞口29a,30aが設けられている遊技領域24に排出される。また、ステージ38の後端縁には、左右方向の全長に亘って上側に向けて所定高さで立上がる透明壁40が設けられ、ステージ38上を転動するパチンコ球が表示装置17の表示部17a側に移動するのを該透明壁40で防止している。
【0026】
(始動入賞部29について)
前記遊技盤20に配設された前記始動入賞部29の第1始動入賞口29aは、遊技領域24内で常に上方へ開口する常時開放タイプの入賞口とされ、該第1始動入賞口29aは、前記遊技領域24を流下するパチンコ球が常時一定の確率で入賞可能に構成される。また始動入賞部29は、前記第1始動入賞口29aに入賞したパチンコ球を検出する入賞検出手段としての第1始動入賞検出センサ54を備えている。第1始動入賞検出センサ54は、パチンコ機10の裏側に配設されたメイン制御基板60(メイン制御CPU60a)に配線接続されており(図3参照)、該第1始動入賞検出センサ54によるパチンコ球の検出(すなわち第1始動入賞口29aへのパチンコ球の入賞)を契機として所定数の賞球が払い出されるようになっている。
【0027】
(始動入賞装置33について)
前記始動入賞装置33の第2始動入賞口33aは、開閉部材33bによって開閉するよう構成されており、駆動手段としての始動入賞ソレノイド56(図3参照)の駆動に伴って開閉部材33bが第2始動入賞口33aを閉鎖する閉鎖位置と開放する開放位置に変位するよう構成されている。すなわち、第2始動入賞口33aは、始動入賞ソレノイド56を駆動することでパチンコ球の入賞確率を可変し得るよう構成される。なお、開閉部材33bを閉鎖位置から開放位置に変位して第2始動入賞口33aを開放する開放条件および開閉部材33bを開放位置から閉鎖位置に変位して第2始動入賞口33aを閉鎖する閉鎖条件としては、開閉部材33bが開放位置に変位している継続時間(第2始動入賞口33aの開放時間)が挙げられるが、その他の条件を設定してもよい。
【0028】
前記始動入賞装置33は、前記第2始動入賞口33aに入賞したパチンコ球を検出する入賞検出手段としての第2始動入賞検出センサ55を備えている。第2始動入賞検出センサ55は、前記メイン制御基板60(メイン制御CPU60a)に配線接続されており(図3参照)、該第2始動入賞検出センサ55によるパチンコ球の検出(すなわち第2始動入賞口33aへのパチンコ球の入賞)を契機として所定数の賞球が払い出されるようになっている。
【0029】
(第1特別入賞装置34について)
前記第1特別入賞装置(特別入賞装置)34の第1特別入賞口(特別入賞口)34aは、第1開閉部材(開閉部材)34bによって開閉されるよう構成される。第1開閉部材34bは、駆動手段としての第1特別入賞ソレノイド57(図3参照)に連繋されて、該第1特別入賞ソレノイド57を駆動することで、第1開閉部材34bが第1特別入賞口34aへのパチンコ球の入賞を阻止する閉位置と該第1特別入賞口34aへのパチンコ球の入賞を許容する開位置との間を移動するよう構成される。また第1特別入賞装置34には、前記第1特別入賞口34aに入賞したパチンコ球を検出する特別入賞検出手段としての第1特別入賞検出センサ58が配設されている。第1特別入賞検出センサ58は、前記メイン制御基板60(メイン制御CPU60a)に配線接続されており(図3参照)、第1特別入賞検出センサ58がパチンコ球を検出すると、検出信号をメイン制御基板60に出力し、該メイン制御基板60の制御下に予め設定された数の賞球が払い出されるようになっている。なお、第1特別入賞装置34は、第1開閉部材34bにより第1特別入賞口34aを常には閉鎖(入賞不能状態と)するよう構成され、後述する大当り遊技(当り遊技)の発生に伴って第1特別入賞口34aを開放(入賞可能状態と)するよう構成されている。すなわち、第1特別入賞装置34は、大当り遊技状態(特別遊技状態)で開放可能な入賞装置として機能する。
【0030】
(第2特別入賞装置41について)
前記第2特別入賞装置(特別入賞手段)41は、前記始動入賞部29の第1始動入賞口29aおよび始動入賞装置33の第2始動入賞口33aへのパチンコ球の入賞を契機として、メイン制御基板60における大当り抽選の結果として大当りが発生した場合に、当該大当り遊技中における所定のタイミングで第2特別入賞口(特別入賞口)41aを開閉する第2開閉部材(開閉部材)41bを備えている。第2開閉部材41bは、駆動手段としての第2特別入賞ソレノイド42(図3参照)に連繋されて、該第2特別入賞ソレノイド42を駆動することで、第2開閉部材41bが第2特別入賞口41aへのパチンコ球の入賞を阻止する閉位置と該第2特別入賞口41aへのパチンコ球の入賞を許容する開位置との間を移動するよう構成される。具体的には、前記第2特別入賞口41aは、前記枠状装飾体26の右側方に開口するよう形成されると共に、前記第2開閉部材41bは、前後方向に延在する支軸を介して第2特別入賞口41aの開口下縁部側に揺動可能に軸支されており、第2特別入賞ソレノイド42の駆動に伴って、第2特別入賞口41aを閉鎖してパチンコ球の入賞を阻止する閉位置と、第2特別入賞口41aを開放してパチンコ球の入賞を許容する開位置とに揺動変位し得るようになっている。
【0031】
前記第2特別入賞装置41は、前記第2特別入賞口41aに連通する入賞通路41cと、該入賞通路41cから分岐する分岐通路41dとを備えている。また第2特別入賞装置41は、図2(b)に示す如く、入賞通路41cに対する分岐通路41dの分岐位置に、当該入賞通路41cを流下するパチンコ球を分岐通路41dに案内し得る案内体41eが設けられると共に、当該案内体41eを作動する駆動手段としての切替えソレノイド45(図3参照)を備えている。前記案内体41eは、前記入賞通路41cを開放する一方で分岐通路41dの球入口を閉鎖する第1姿勢と、分岐通路41dの球入口を閉鎖する一方で入賞通路41cを開放する第2姿勢とに変位し得るよう設けられており、切替えソレノイド45の駆動に伴って案内体41eを第1姿勢から第2姿勢に姿勢変位することで、入賞通路41cを流下するパチンコ球を分岐通路41dに分岐させ得るようになっている。ここで、前記第2特別入賞装置41は、常には案内体41eが第1姿勢に保持され、大当り遊技の当選に伴って後述する特定ラウンドにおいて第2開閉部材41bが長時間開放動作する場合(大当り図柄が図柄A,Cで当選した場合)に案内体41eを第1姿勢から第2姿勢に姿勢変位するよう切替えソレノイド45が駆動制御される。すなわち、第2開閉部材41bが後述する短時間開放動作する場合(大当り図柄が図柄B,D,b,dで当選した場合)に第2特別入賞口41aにパチンコ球が入賞したとしても、当該パチンコ球が分岐通路41dに分岐されないようになっている。
【0032】
前記第2特別入賞装置41は、図2(b)に示す如く、前記入賞通路41cにおける分岐通路41dの分岐位置より下流側に、該入賞通路41cを通過するパチンコ球を検出する特別入賞検出手段としての第2特別入賞検出センサ43が配設されている。また第2特別入賞装置41には、分岐通路41dを通過するパチンコ球を検出する特定領域入球検出手段としての特定領域入球検出センサ44が設けられている。第2特別入賞検出センサ43および特定領域入球検出センサ44は、前記メイン制御基板60(メイン制御CPU60a)に配線接続されており(図3参照)、第2特別入賞検出センサ43および特定領域入球検出センサ44がパチンコ球を検出すると、検出信号をメイン制御基板60に出力するよう構成される。そして、第2特別入賞検出センサ43からの検出信号の入力に基づいて、メイン制御基板60の制御下に予め設定された数の賞球が払い出されるようになっている。なお、第2特別入賞装置41は、第2開閉部材41bにより第2特別入賞口41aを常には閉鎖(入賞不能状態と)するよう構成され、大当り遊技(当り遊技)中の所定のタイミング(後述する特定ラウンド)で第2特別入賞口41aを開放(入賞可能状態と)するよう構成されている。また、第2特別入賞装置41では、大当り遊技の特定ラウンドにおいて第1姿勢から第2姿勢に姿勢変位された案内体41eを、前記特定領域入球検出センサ44がパチンコ球を検出したことを条件として第2姿勢から第1姿勢に姿勢変位するよう切替えソレノイド45が駆動制御される。
【0033】
ここで、実施例では、大当り遊技後の遊技状態として、遊技者に有利な特典である確変状態を付与するか否かを、後述する第1〜第4の大当り遊技における特定ラウンドにおいて前記第2特別入賞装置41における第2特別入賞口41aを開放させて、当該特定ラウンド中に該第2特別入賞口41aに入ったパチンコ球が前記特定領域入球検出センサ44で検出されるか否か(特定領域にパチンコ球が入球したか否か)により決定するよう構成されている。すなわち、第1〜第4の大当り遊技における特定ラウンド(実施例では6回目、14回目または16回目のラウンド)において、第2特別入賞装置41の特定領域入球検出センサ44がパチンコ球を検出した場合(すなわち特定領域にパチンコ球が入球した場合)に、メイン制御基板60(メイン制御CPU60a)が確変状態の付与を決定するよう構成されている。また第1〜第4の大当り遊技における特定ラウンドにおいて、第2特別入賞装置41の特定領域入球検出センサ44がパチンコ球を検出しない場合(すなわち特定領域にパチンコ球が入球しなかった場合)は、メイン制御基板60(メイン制御CPU60a)が確変状態の付与を決定しない(非確変状態の付与を決定する)よう構成されている。すなわち、メイン制御基板60(メイン制御CPU60a)は、大当り遊技における特定ラウンド中に特定領域入球検出センサ44がパチンコ球を検出した場合に、当該大当り遊技の終了後に確変状態を付与することを決定する特定状態付与決定手段としての機能を有している。また、実施例の第2特別入賞装置41における分岐通路41dは、特定領域入球検出センサ44がパチンコ球を検出することで確変状態(特定状態)を付与する特定領域として機能している。
【0034】
また、前記メイン制御基板60(メイン制御CPU60a)は、特定ラウンドにおいて、第2特別入賞装置41の特定領域入球検出センサ44がパチンコ球を検出した場合は、次回以降のラウンドの実行を決定すると共に、該特定ラウンド中に特定領域入球検出センサ44がパチンコ球を検出しなかった場合は、次回以降のラウンドを実行しないことを決定するよう構成される。すなわち、特定ラウンド中において第2特別入賞装置41に設けられた前記特定領域(分岐通路41d)への入球がなされれば(特定領域入球検出センサ44によるパチンコ球の検出)、メイン制御基板60(メイン制御CPU60a)は大当り遊技を最終ラウンドまで継続させる一方で、該特定ラウンド中において第2特別入賞装置41に設けられた前記特定領域(分岐通路41d)への入球がなされなければ(特定領域入球検出センサ44によるパチンコ球の非検出)、メイン制御基板60(メイン制御CPU60a)は、いわゆる「パンク」と呼ばれるように当該特定ラウンドの終了をもって大当り遊技を終了させるようになっている。実施例では、特定ラウンド中における特定領域入球検出センサ44によるパチンコ球の検出の有無に応じて大当り遊技(当り遊技)を継続するか否かを判定する当り遊技継続判定手段としての機能を、メイン制御基板60(メイン制御CPU60a)が有する。
【0035】
(普通入賞口30a,32aについて)
前記サイド飾り部材30には、図2に示す如く、2つの普通入賞口30aが設けられている。これに対し、前記普通入賞部材32には、前記球通過ゲート31の下方に1つの普通入賞口32aが設けられている。普通入賞口30a,32aは、前記遊技領域24内で常に上方へ開口する常時開放タイプの入賞口とされ、遊技領域24を流下するパチンコ球が常時一定の確率で入賞可能に構成されている。パチンコ機10は、普通入賞口30a,32aに入賞したパチンコ球を検出する普通入賞検出手段としての普通入賞検出センサ59を備えている。普通入賞検出センサ59は、前記メイン制御基板60(メイン制御CPU60a)に配線接続されており(図3参照)、普通入賞検出センサ59がパチンコ球を検出すると、検出信号をメイン制御基板60に出力し、該メイン制御基板60の制御下に予め設定された数の賞球が払い出されるようになっている。なお、普通入賞検出センサ59は、普通入賞口30aに入賞したパチンコ球を検出するものと、普通入賞口32aに入賞したパチンコ球を検出するものとの2つがパチンコ機10に設けられているが、図3では1つのみ図示している。
【0036】
(特図表示器61A,61Bについて)
前記遊技盤20には、遊技領域24外の位置に、前記第1および第2始動入賞口29a,33aへの入賞を契機として作動する特図表示器61A,61Bが設けられている。ここで、特図表示器61A,61Bは、前記第1始動入賞口29aへの入賞(第1始動入賞検出センサ54の検出)を契機として変動表示を開始する第1特図表示器61Aと、第2始動入賞口33aへの入賞(第2始動入賞検出センサ55の検出)を契機として変動表示を開始する第2特図表示器61Bとからなる。そして、前記第1始動入賞口29aへのパチンコ球の入賞を契機として、第1特図表示器61Aの変動表示(以下特図変動表示という場合がある)が行われ、最終的に複数種類の特別図柄(以下、特図という)の内の1つを表示するようになっている。また、第2始動入賞口33aへのパチンコ球の入賞を契機として、第2特図表示器61Bの変動表示(以下特図変動表示という場合がある)が行われて、最終的に複数種類の特図の内の1つを表示するよう構成されている。
【0037】
ここで、前記特図は、大当りか否かなどの内部抽選の結果を示す報知用の図柄とされ、前記各特図表示器61A,61Bでは複数種類の特図を表示し得るようになっている。具体的には、各特図表示器61A,61Bにおいて表示し得る特図としては、大当りを認識し得る大当り表示(大当り図柄)としての100種類の特図と、はずれを認識し得るはずれ表示(はずれ図柄)としての1種類の特図とが各特図表示器61A,61Bに対応して夫々設定されて、特図当り抽選の結果に応じて1つの特図が決定されて、特図変動表示の結果として、決定された特図が各特図表示器61A,61Bに確定停止表示される。なお、前述した各特図表示器61A,61Bにおいて表示し得る大当り図柄およびはずれ図柄としての特図の数は一例であって、適宜に変更することができる。そして、前記特図表示器61A,61Bの何れかに、大当り表示(当り表示)としての特図が表示されることで、大当り表示に対応した大当り遊技(当り遊技)が引き続いて遊技者に付与されるようになっている。実施例のパチンコ機10に設定された大当り遊技については後述する。なお、以下の説明では、第1特図表示器61Aで行われる特図変動表示を「第1特図変動表示」と称し、該第1特図変動表示の結果、第1特図表示器61Aに確定停止表示される特図を特図1と称する場合がある。同様に、第2特図表示器61Bで行われる特図変動表示を「第2特図変動表示」と称し、該第2特図変動表示の結果、第2特図表示器61Bに確定停止表示される特図を特図2と称する場合がある。
【0038】
(特図保留について)
前記第1始動入賞口29aにパチンコ球が入賞した際に取得される入賞情報(各種乱数情報)が機内部の記憶手段(実施例では、メイン制御RAM60c)に第1特図始動保留情報(第1始動保留球)として記憶されるようになっている。同様に、前記第2始動入賞口33aにパチンコ球が入賞した際に取得される情報(各種乱数情報)は機内部の記憶手段(実施例では、メイン制御RAM60c)に第2特図始動保留情報(第2始動保留球)として記憶されるようになっている。そして、前記遊技盤20には、第1特図始動保留情報の保留数を表示する第1特図保留表示部62Aおよび第2特図始動保留情報の保留数を表示する第2特図保留表示部62Bが設けられている(図3参照)。すなわち、前記第1および第2特図保留表示部62A,62Bの表示内容によって、保留されている第1特図変動表示および第2特図変動表示の回数(図柄変動演出の回数)が報知される。
【0039】
ここで、前記第1特図保留表示部62Aで表示される第1特図始動保留情報の保留数は、第1始動入賞口29aへパチンコ球が入賞することで1加算されると共に、第1特図変動表示(図柄変動演出)が行われる毎に1減算される。同様に、前記第2特図保留表示部62Bで表示される第2特図始動保留情報の保留数は、第2始動入賞口33aへパチンコ球が入賞することで1加算されると共に、第2特図変動表示(図柄変動演出)が行われる毎に1減算される。なお、第1および第2特図始動保留情報の保留数には所定の上限数(例えば「4」)が設定されており、該上限数まで第1および第2特図始動保留情報の保留数を夫々加算し得るよう設定されている。
【0040】
(ラウンド報知について)
実施例のパチンコ機10では、大当り判定に当選した場合に、後述する複数種類の大当り遊技の中から1つの大当り遊技が決定される。この大当り遊技には、規定ラウンド数が異なる複数種類のものが設定されており、当選した大当り遊技の規定ラウンド数を報知するラウンド表示部63(図3参照)が、前記遊技盤20に設けられている。本実施例では、大当り遊技の規定ラウンド数として、「15回」および「16回」の2種類が設定されており、該ラウンド表示部63で規定ラウンド数を識別可能に報知するようになっている。なお、パチンコ機10において設定される大当り遊技の全ての規定ラウンド数が同一である場合には、当該ラウンド表示部63を省略することができる。
【0041】
(状態報知について)
実施例のパチンコ機10では、後述するように、大当り遊技終了後に付与される遊技状態として、確変状態および変短状態が設けられており、これらの遊技状態を報知する状態表示部64(図3参照)が、前記遊技盤20に設けられている。なお、前記ラウンド表示部63および状態表示部64の表示領域は、前記表示装置17で実行される演出等の表示領域に比較して極めて小さく設定されており、表示装置17で実行されている各種演出に注目している遊技者にとっては、ラウンド表示部63および状態表示部64に表示される各情報を簡単には認識し難くなっている。
【0042】
ここで、前記特図表示器61A,61B、特図保留表示部62A,62B、ラウンド表示部63、状態表示部64等は、対応する情報を表示乃至報知し得るものであれば、個別に点灯制御可能な複数のLEDからなる発光表示部で構成したり、または7セグメント表示器やドットマトリックス、小型の液晶表示器、その他の表示手段を採用できる。
【0043】
(表示装置17について)
前記表示装置17には、図2に示すように、飾図(図柄)を変動表示可能な左図柄列66a,中図柄列66b,右図柄列66cの3列の図柄列が左右横並び状に設定されており、前記第1始動入賞口29aまたは第2始動入賞口33aへの入賞を契機として、各図柄列66a,66b,66cの飾図が変動開始されるようになっている。実施例の表示装置17には、図柄変動演出の結果として1つの飾図を停止表示可能な有効停止位置68が設定されており、図柄変動演出により、各図柄列66a,66b,66cの有効停止位置68を組み合わせた停止図柄有効ライン69に確定停止表示される飾図の図柄組み合わせを導出するようになっている。すなわち、実施例の表示装置17には、1つの停止図柄有効ライン69が設定されている。
【0044】
また、前記表示装置17では、図柄変動演出が終了する前に各図柄列66a,66b,66cの有効停止位置68に飾図が一時的に仮停止表示されて、各図柄列66a,66b,66cの飾図が確定停止表示されることで1回の図柄変動演出が終了するようになっている。すなわち、図柄変動演出(第1特図変動表示および第2特図変動表示)は、1つの始動保留情報に基づいて行われる飾図(特図1および特図2)の変動開始から確定停止までを1回として実行されるようになっている。なお、「変動表示」とは、前記各図柄列66a,66b,66cにおいて、有効停止位置68に表示される飾図が所定順序で変化している状態である。そして、飾図の「確定停止」とは、前記各図柄列66a,66b,66cにおいて有効停止位置68に飾図が所定の特図変動インターバル時間に亘って継続して停止表示された状態である。また、飾図の「仮停止」とは、前記各図柄列66a,66b,66cにおいて有効停止位置68に留まるよう表示された飾図が特図変動インターバル時間だけ継続して停止していない状態である。すなわち、飾図の仮停止には、有効停止位置68において飾図がゆれ変動状態で表示されている状態や、特図変動インターバル時間より短い時間で停止表示されている状態を含んでいる。
【0045】
ここで、第1特図表示器61Aと表示装置17では、第1特図変動表示と該第1特図変動表示に関する図柄変動演出が開始され、特図1と飾図とが確定停止表示される。同様に、第2特図表示器61Bと表示装置17では、第2特図変動表示と該第2特図変動表示に関する図柄変動演出が開始され、特図2と飾図とが確定停止表示される。なお、第1および第2特図表示器61A,61Bにおいて特図変動表示が同時に行われることはなく、一方の特図表示器61A,61Bで特図変動表示が行われている場合には、メイン制御RAM60cに対応する第1または第2特図始動保留情報として保留記憶されるようになっている。
【0046】
実施例に係る表示装置17には、各図柄列66a,66b,66cに「0」〜「9」の10種類の数字が基本の飾図として設定されており、該基本の飾図が各図柄列66a,66b,66cで順番に変動表示されるようになっている。なお、飾図としては、これに限られるものではなく、任意の数字や文字、絵柄等のように、遊技者が各飾図を区別して識別し得る形態とされる。
【0047】
そして、前記表示装置17における各図柄列66a,66b,66cの有効停止位置68(停止図柄有効ライン69)に確定停止表示された各図柄列66a,66b,66cの飾図が当りの図柄組み合わせであった場合に、大当り遊技(当り遊技)が付与されることを把握し得るようになっている。ここで、実施例では、大当りの図柄組み合わせとして、各図柄列の有効停止位置68に同じ飾図が確定停止表示される図柄組み合わせ(例えば、「222」、「777」等)が設定されている。この大当りを認識できる飾図の図柄組み合わせが、表示装置17に表示される大当り表示となり、図柄変動演出の終了後に遊技者に有利な大当り遊技が付与される。また、実施例では、表示装置17で変動表示される前述した基本の飾図とは別に、特殊飾図(特殊図柄)を表示し得るよう設定されており、各図柄列の有効停止位置68の何れか(例えば中図柄列の有効停止位置)に特殊飾図が確定停止表示されることで、所定の大当り遊技が付与されることを認識できるよう構成されている。この大当り遊技が発生する可能性を認識できる飾図の図柄組み合わせが、表示装置17に表示される大当り示唆表示となる。一方で、表示装置17の有効停止位置68に確定停止表示された全列の図柄が1つでも異なる種類の場合には、その図柄組み合わせ(例えば「123」、「734」、「171」等)から、原則的には大当り遊技が付与されない「はずれ」であることを認識できる。このはずれを認識できる飾図の図柄組み合わせが、表示装置17のはずれ表示となる。
【0048】
また、図柄変動演出において、複数の図柄列の内で、特定の図柄列(実施例では、左図柄列66aおよび右図柄列66c)に同じ飾図が停止表示され、かつ残りの図柄列(実施例では、中図柄列66b)が変動表示された表示(リーチ表示)となることで、リーチが生起されたことを遊技者が認識し得るようになっている。具体的なリーチ表示の例としては、左図柄列66aおよび右図柄列66cに同じ飾図が停止表示された図柄組み合わせ(「1↓1」、「4↓4」等)となる。なお、「↓」は変動中であることを表している。また、リーチ表示を形成する特定の図柄列(左図柄列66aおよび右図柄列66c)の飾図は、仮停止表示の状態とされ、残りの図柄列(中図柄列66b)に飾図が停止表示(仮停止表示)された後に、全ての図柄列の飾図が確定停止表示されるようになっている。
【0049】
前記表示装置17には、第1特図表示器61Aおよび第2特図表示器61Bでの特図変動表示の結果、表示される特図に応じた飾図の図柄組み合わせが表示される。すなわち、第1特図表示器61Aおよび第2特図表示器61Bに表示される特図と、表示装置17に表示される飾図の図柄組み合わせとが夫々対応しており、図柄変動演出が終了すると、第1特図表示器61Aおよび第2特図表示器61Bに特図が確定停止されると共に、表示装置17の各図柄列66a,66b,66cに飾図が確定停止表示されるようになっている。なお、特別図柄に対する飾図の図柄組み合わせは一対一とは限らず、1つの特別図柄に対して複数の飾図による図柄組み合わせの中から1つの飾図による図柄組み合わせが選択されるようになっている。
【0050】
(球通過ゲート31について)
前記球通過ゲート31は、該ゲート31を通過するパチンコ球を検出する球通過検出センサ72が設けられている。この球通過検出センサ72は、前記メイン制御基板60(メイン制御CPU60a)に配線接続されており(図3参照)、該球通過検出センサ72からメイン制御基板60への球検出信号の入力(すなわち球通過検出センサ72のパチンコ球の検出)に伴って各種情報(後述する普図当り判定用乱数)が取得され、この取得した情報に基づいて後述する普図当り判定(普図当り抽選)が行われるよう構成されている。そして、この普図当り抽選の結果に応じて前記始動入賞装置33の始動入賞ソレノイド56が駆動制御されて開閉部材33bが開閉動作するようになっている。
【0051】
(普図表示器73について)
前記遊技盤20には、前記球通過検出センサ72のパチンコ球の検出を契機として作動する普図表示器73が設けられている(図3参照)。この普図表示器73では、球通過検出センサ72のパチンコ球の検出(球通過ゲート31のパチンコ球の通過)を契機として、複数種類の普通図柄(以下、「普図」と示す場合がある)を変動させて1つの普図を導出する普図変動表示が行われる。そして、普図表示器73の最終的な表示結果から普図当りまたははずれを認識できるようになっている。
【0052】
(普図保留について)
また、前記遊技盤20には、前記球通過ゲート31をパチンコ球が通過した際に取得される情報(後述する各種乱数情報)が機内部の記憶手段(メイン制御RAM60c)で始動保留情報として記憶された際に、該普図保留情報の保留数を表示する普図保留表示部74が配設されており(図3参照)、該普図保留表示部74の表示内容によって保留されている普図の変動回数が報知される。前記普図保留表示部74で表示される普図始動保留記憶数は、球通過ゲート31をパチンコ球が通過すると1加算され、普図変動表示が開始されることにより1減算される。なお、普図始動保留記憶数には所定の上限数(実施例では「4」)が設定されており、該上限数まで普図始動保留記憶数を加算し得るよう設定されている。
【0053】
(確変状態について)
実施例のパチンコ機10は、大当り遊技の終了後に遊技者に有利な遊技状態として第1種特典遊技状態を付与する機能を備えている。ここで、第1種特典遊技状態としては、前記特別入賞口34a,41aへのパチンコ球の入賞契機が、当該第1種特典遊技状態が付与されていない状態に較べて増加する状態である。具体的には、第1種特典遊技状態では、特図当り確率を低確率から高確率に変動することにより特別入賞口34a,41aへのパチンコ球の入賞契機を増加することができる。以下の説明では、第1種特典遊技状態を、便宜的に「確変状態」という場合もある。
【0054】
確変機能は、大当り遊技中における特定ラウンドにおいて前記第2特別入賞装置41の特定領域入球検出センサ44によるパチンコ球の検出(特定領域へのパチンコ球の入球)を条件として、大当り遊技(当り遊技)の終了後に大当りの抽選確率(大当り確率)を低確率(実施例では、1/100)から高確率(実施例では、1/99)に変動させる確変状態を付与可能とする機能である。なお、確変状態が付与されていない状態を非確変状態というものとする。また、前記低確率および高確率は一例であって、これに限られるものではない。実施例では、確変状態が付与される場合には、大当り遊技終了後、所定回数の図柄変動演出(特図変動表示)が実行されるまでの間継続して確変状態が付与される。実施例では、大当り遊技終了後、次回の大当りに当選するまでの間継続して確変状態が付与されるよう設定してある。なお、確変状態が付与される期間としては、上記のものに限られない。
【0055】
(変短状態について)
また、実施例のパチンコ機10は、大当り遊技の終了後に遊技者に有利な遊技状態として第2種特典遊技状態を付与する機能を備えている。ここで、第2種特典遊技状態としては、前記第2始動入賞口33aへのパチンコ球の入賞契機が、当該第2種特典遊技状態が付与されていない状態と較べて増加する入賞率向上状態である。具体的には、第2種特典遊技状態では、(1)普図変動表示の変動時間の短縮、(2)普図当り確率を低確率から高確率に変動、(3)普図当り1回についての第2始動入賞口33aを開放する開閉部材33bの開放時間を増やすこと、により第2始動入賞口33aへのパチンコ球の入賞契機を増加することができる。第2種特典遊技状態では、上記(1)〜(3)を単独または複数を組み合わせることができる。なお、普図当り1回についての第2始動入賞口33aを開放する開閉部材33bの開放時間を増やすに際しては、開閉部材33bの開放時間を単純に延長することで実現してもよく、また開閉部材33bの開放回数を増やすことで実現することもでき、またこれらを複合させてもよい。実施例では、第2種特典遊技状態について、「変短状態」という場合もある。なお、変短状態が付与されていない状態を非変短状態というものとする。また、第1種特典遊技状態および第2種特典遊技状態は、大当り遊技の終了後(当り遊技の終了後)に遊技者に付与可能な特定状態である。
【0056】
実施例では、非変短状態において普図表示器73で行われる普図変動表示の変動時間が5000msに設定され、変短状態において普図表示器73で行われる普図変動表示の変動時間が非変短状態よりも短い600msに設定されており、変短状態の付与に伴い普図表示器73で行われる普図変動表示の変動時間が短縮されるようになっている。また、非変短状態における普図当り確率が低確率(実施例では、2/100)に設定されると共に、変短状態における普図当り確率が高確率(実施例では、99/100)に設定されており、変短状態の付与に伴い普図当り確率が低確率から高確率に変動するようになっている。なお、実施例において、普図が確定停止表示されてから次回の普図変動が行われるまでの間(普図変動インターバル)は、500msに設定されている。
【0057】
また、変短状態が付与された状態では、変短状態が付与されていない状態とは異なる動作パターンで前記開閉部材33bが開閉動作されるようになっている。具体的には、変短状態が付与されていない状態では、普図変動表示で当選した場合(普図当りの場合)に、開閉部材33bが開放してから所定時間(実施例では300ms)が経過するまで開放状態を維持する開放動作を1回行う。一方で、変短状態が付与されている状態では、普図変動表示に当選した場合(普図当りの場合)に、開閉部材33bは開放してから所定時間(実施例では1800ms)が経過するまで開放状態を維持する開放動作を3回行うようになっている。すなわち、変短状態が付与されている状態では、変短状態が付与されていない状態と比較して、開閉部材33bの合計開放時間が長く、遊技者にとって有利に動作するように設定されている。なお、1回の普図当りにおいて前記第2始動入賞口33aへの入賞を許容する入賞上限数(実施例では10個)が設定されており、前記開閉部材33bを開放してからの入賞数が入賞上限個数(閉鎖条件)に達することで、開閉部材33bを閉鎖させるようになっている。
【0058】
実施例では、大当り図柄(特図1または特図2)の種類および前記確変状態が付与される場合と付与されない場合とに応じて、変短状態が付与される変動回数(以下、変短回数という)を前記メイン制御基板60(メイン制御CPU60a)が決定するよう構成されている。実施例では、図4に示す如く、大当り遊技の終了後に付与する変短状態の変短回数として、1回(第1の変短回数)、50回および100回(第2の変短回数)が設定されており、変短回数を1回とした変短状態が付与された遊技状態が第1特典遊技状態であって、変短回数を100回とした変短状態が付与された遊技状態が、該第1特典遊技状態より有利な第2特典遊技状態である。そして、メイン制御基板60(メイン制御CPU60a)は、後述する第1および第2の大当り遊技における前記特定ラウンドにおいて前記特定領域入球検出センサ44がパチンコ球を検出して大当り遊技の終了後に確変状態を付与することを決定した場合と、該特定ラウンドにおいて特定領域入球検出センサ44がパチンコ球を検出しないことで大当り遊技の終了後に確変状態を付与することを決定しない場合とに応じて変短回数を1回と100回の2種類の内から1つを決定するよう構成されている。
【0059】
具体的には、大当り図柄(特図1)の種類が予め定めた第1の図柄(実施例において後述する図柄A)である場合に、メイン制御基板60(メイン制御CPU60a)は、変短状態が付与される変短回数として、特定ラウンドにおいて特定領域入球検出センサ44がパチンコ球を検出した場合(大当り遊技の終了後に確変状態を付与する場合)には1回を決定し、特定ラウンドにおいて特定領域入球検出センサ44がパチンコ球を検出しない場合(大当り遊技の終了後に確変状態を付与しない場合)には100回を決定する。また、大当り図柄(特図1または特図2)の種類が予め定めた第2の図柄(実施例において後述する図柄B,b)である場合に、メイン制御基板60(メイン制御CPU60a)は、変短状態が付与される変短回数として、特定ラウンドにおいて特定領域入球検出センサ44がパチンコ球を検出した場合(大当り遊技の終了後に確変状態を付与する場合)には1回を決定し、特定ラウンドにおいて特定領域入球検出センサ44がパチンコ球を検出しない場合(大当り遊技の終了後に確変状態を付与しない場合)には100回を決定する。更に、大当り図柄(特図1または特図2)の種類が予め定めた第3の図柄(実施例において後述する図柄C,D,d)である場合は、メイン制御基板60(メイン制御CPU60a)は、変短状態が付与される変短回数として、特定ラウンドにおける特定領域入球検出センサ44によるパチンコ球の検出の有無(確変状態が付与されるか否か)に関係なく50回を決定する。すなわち、変短状態の付与条件は、大当り遊技(大当り図柄)の種類または確変状態の有無によって定められる。なお、変短回数は上記の数に限定されるものではなく、第1の図柄および第2の図柄において、確変状態が付与される場合より確変状態が付与されない場合の方が変短回数が多くなっていればよい。更にいえば、大当り遊技の終了後において、確変状態で第1の変短回数の変短状態が付与された場合に遊技者が得られる利益と、非確変状態で第2の変短回数の変短状態が付与された場合に遊技者が得られる利益とを比較した場合に、非確変状態で第2の変短回数の変短状態が付与された場合の方が遊技者が得られる利益が大きくなるようになっていればよい。なお、遊技者が得られる利益とは、賞球の数のみに限らず、第2始動入賞口33aへのパチンコ球の入賞契機(大当りの抽選契機)が増えることも含むものである。
【0060】
ここで、後述するように大当り遊技の終了後に変短状態が付与される場合は、メイン制御RAM60cの記憶領域に設定された変短フラグに「1」が設定されると共に、変短状態が付与されない場合は該変短フラグは「0」に設定される。また、前記変短回数は、メイン制御RAM60cの記憶領域に設定された変短回数カウンタに設定され、該カウンタの値は、図柄変動演出毎(図柄変動演出の終了時)に1減算され、「0」になった場合は変短フラグが「0」に設定されるようになっている。
【0061】
実施例では、メイン制御CPU60aは、大当り遊技の特定ラウンド中における前記特定領域入球検出センサ44がパチンコ球を検出した場合は、入賞率向上状態(変短状態)を付与する期間(変短回数)として第1の変短回数(第1特典遊技状態)を付与することを決定し、該特定ラウンド中における特定領域入球検出センサ44がパチンコ球を検出しない場合は、入賞率向上状態(変短状態)を付与する期間(変短回数)として前記第1の変短回数(第1特典遊技状態)より有利な第2の変短回数(第2特典遊技状態)を付与することを決定する特典付与決定手段としての機能を有している。
【0062】
(大当り遊技について)
次に、実施例のパチンコ機10で付与される大当り遊技について説明する。大当り遊技は、特図変動表示の結果として第1特図表示器61Aまたは第2特図表示器61Bに大当り図柄が確定停止表示された後に開始されるよう設定されており、当選した大当り遊技(大当り図柄)の種類に応じて第1特別入賞装置34の第1開閉部材34bまたは第2特別入賞装置41の第2開閉部材41bが開閉動作される。なお、実施例の大当り遊技では、第1特別入賞装置34の第1開閉部材34bまたは第2特別入賞装置41の第2開閉部材41bを開放するラウンドを規定ラウンド数(実施例では15回または16回)だけ実行することで、大当り遊技が終了するようになっている。1回のラウンドは、特別入賞口34a,41aに規定個数(例えば9個)のパチンコ球が入賞するか、あるいは各ラウンドの開始から規定時間(ラウンド時間)が経過することで終了する。なお、大当り遊技では、1回目のラウンドを開始する前にオープニング演出時間が設定されると共に、最後のラウンドの終了後にエンディング演出時間が設定されている。また、大当り遊技における各ラウンドの間は、所定時間だけ開閉部材34b,41bが閉鎖状態で保持されるラウンド間インターバル時間が設定されている。
【0063】
ここで、前記大当り遊技の各ラウンドにおける第1特別入賞装置34の第1開閉部材34bおよび第2特別入賞装置41の第2開閉部材41bの開放態様(開放パターン)には、パチンコ球を所定間隔で連続的に発射した条件において、1回の開放動作(開放してから閉鎖するまでの動作)においてラウンドに定められた規定個数(例えば9個)のパチンコ球が入賞可能な時間だけ開放を継続する長時間開放動作(長時間開放)と、該長時間開放動作よりも開閉部材34b,41bの開放時間が短く設定された短時間開放動作(短時間開放)とを適宜に組み合わせて構成されている。なお、実施例では、長時間開放動作において開閉部材34b,41bが最大で27.00秒間開放するよう設定されると共に、短時間開放動作において開閉部材34b,41bは最大で0.016秒間開放するよう設定される。すなわち、開閉部材34b,41bの短時間開放動作では、パチンコ球の入賞が極めて難しく、特別入賞口34a,41aへの入賞を殆ど期待し得ない動作時間に設定されている。
【0064】
(大当り遊技の種類について)
実施例のパチンコ機10では、前記第1〜第2始動入賞口29a,33aへのパチンコ球の入賞に基づいて行われる大当り判定に当選した場合に、遊技者に与える価値が異なる複数種類の大当り遊技の中から1つの大当り遊技が決定され、その決定された大当り遊技が付与される(図4参照)。ここで、複数種類の大当り遊技の内で何れの大当り遊技が付与されるかは、大当り判定に当選した際に決定される大当り図柄(特図1および特図2)の種類に基づいて決定されるようになっている。実施例において第1特図表示器61Aに表示可能な100種類の大当り図柄としての特図1は、図柄A、図柄B、図柄C、図柄Dの4つのグループに分類されており、第1特図表示器61Aに確定停止表示された大当り図柄としての特図1に応じた大当り遊技が付与されるようになっている。また、実施例において第2特図表示器61Bに表示可能な100種類の大当り図柄としての特図2は、図柄b、図柄dの2つのグループに分類されており、第2特図表示器61Bに確定停止表示された大当り図柄としての特図2に応じた大当り遊技が付与されるようになっている。
【0065】
実施例のパチンコ機10では、大当り遊技として第1〜第4の大当り遊技の4種類が設定されており、各大当り遊技において、最終ラウンドより前に設定された特定ラウンドで前記第2特別入賞装置41の第2開閉部材41bを所定の開放パターンで動作すると共に、該特定ラウンド以外のラウンドでは前記第1特別入賞装置34の第1開閉部材34bを所定の開放パターンで動作するよう構成される。そして、特定ラウンドにおいて第2開閉部材41bが所定の開放パターンで動作することで、第2特別入賞装置41に設けた特定領域である分岐通路41dへのパチンコ球の入球を可能とし得るようになっている。各大当り遊技における特定ラウンドでの第2開閉部材41bの具体的な開放パターンについては、各大当り遊技を個別に説明する際に併せて詳述するが、大当り遊技の種類(図柄の種類)に応じて、第2開閉部材41bの開放パターンを変更することで、前記特定領域入球検出センサ44によるパチンコ球の検出確率を変更して、確変状態の付与確率が変更されるように構成されている。実施例では、第1の大当り遊技(図柄A)および第3の大当り遊技(図柄C)では、第2開閉部材41bが前記長時間開放動作する開放パターンに設定されるのに対し、第2の大当り遊技(図柄B,b)および第4の大当り遊技(図柄D,d)では、第2開閉部材41bが前記短時間開放動作する開放パターンに設定されている。すなわち、第1の大当り遊技(図柄A)および第3の大当り遊技(図柄C)は、第2の大当り遊技(図柄B,b)および第4の大当り遊技(図柄D,d)に比べて確変状態が付与される確率が高い大当り遊技として設定されている。また実施例では、第1の大当り遊技(図柄A)および第3の大当り遊技(図柄C)が第1の当り遊技であり、第2の大当り遊技(図柄B,b)および第4の大当り遊技(図柄D,d)が第2の当り遊技である。
【0066】
ここで、実施例の前記第2特別入賞装置41は、大当り図柄が図柄A,Cで当選した場合に実行される大当り遊技の特定ラウンドでは、前記案内体41eを第1姿勢から第2姿勢に姿勢変位して、前記第2特別入賞口41aに入賞したパチンコ球が分岐通路(特定領域)41dに入球し得るようにすると共に、大当り図柄が図柄B,D,b,dで当選した場合に実行される大当り遊技の特定ラウンドでは、案内体41eを第1姿勢に保持して、第2特別入賞口41aに入賞したパチンコ球が分岐通路(特定領域)41dに入球しないよう構成されている。すなわち、大当り図柄が図柄B,D,b,dで当選した場合に実行される大当り遊技の特定ラウンドにおいて、前記第2特別入賞口41aにパチンコ球が入賞したとしても、当該パチンコ球が前記特定領域入球検出センサ44で検出されて確変状態が付与されることが決定されてしまうことがないようになっている。
【0067】
(第1の大当り遊技について)
次に、パチンコ機10に設定された各大当り遊技について、図4,図5を参照して具体的に説明する。
前記図柄Aに対応した第1の大当り遊技は、当該第1の大当り遊技をメイン制御CPU60aが決定した際に、前記第2特別入賞装置41の第2開閉部材41bを長時間開放動作させる大当り遊技として設定される。すなわち、第1の大当り遊技は、大当り遊技の終了後に高確率で確変状態が付与され得る大当り遊技として設定されている。また、図柄A(第1の大当り遊技)が決定された場合に付与される可能性のある変短状態の付与期間(変短回数)は、特定ラウンドにおいて前記特定領域入球検出センサ44がパチンコ球を検出して確変状態を付与することを決定した場合には1回の変短状態が付与されるのに対し、特定ラウンドにおいて特定領域入球検出センサ44がパチンコ球を検出しないことを条件に確変状態を付与することを決定しない場合には100回の変短状態が付与されるように設定されている。
【0068】
実施例における第1の大当り遊技は、当該第1の大当り遊技(図柄A)が決定された時点の遊技状態(確変状態および変短状態)に関わりなく、前記第1特別入賞装置34の第1特別入賞口34aまたは第2特別入賞装置41の第2特別入賞口41aが同じ開閉態様で開閉されるようになっている。具体的に、前記第1の大当り遊技は、規定ラウンド数が「15回」に設定された大当り遊技であって、各ラウンドの入賞上限個数が「9個」に設定されている。また第1の大当り遊技では、1回目から5回目までのラウンド、および7回目から15回目までのラウンドでは、前記第1特別入賞装置34の第1開閉部材34bが長時間開放動作し、6回目のラウンドでは、第2特別入賞装置41の第2開閉部材41bが長時間開放動作するよう設定される。すなわち、第1の大当り遊技では、6回目のラウンドが特定ラウンドに設定されている。
【0069】
ここで、第1の大当り遊技では、全てのラウンドでの1回のラウンド時間として「27.00(秒)」が設定されており、各ラウンドにおいて前記第1開閉部材34bまたは第2開閉部材41bが最大で「27.00(秒)」の長時間に亘って開放動作(長時間開放動作)するように設定されている。なお、図5ではラウンド時間を、T1=27.00(秒)として示している。
【0070】
前記第1の大当り遊技では、第2開閉部材41bを長時間開放動作するラウンド(6回目)を特定ラウンドとして設定すると共に、当該特定ラウンドより後の全てのラウンド(7回目〜15回目)においても第1開閉部材34bを長時間開放動作するラウンドとして設定されている。そして、特定ラウンドでの特定領域入球検出センサ44の球検出によって確変状態が付与される場合に与えられる変短状態の変短回数が1回に設定されるのに対し、該特定ラウンドでの特定領域入球検出センサ44の球非検出によって確変状態が付与されない場合に与えられる変短状態の変短回数が100回に設定されている。すなわち、第1の大当り遊技では、特定ラウンド(6回目のラウンド)において第2特別入賞装置41の特定領域(分岐通路41d)にパチンコ球を入球させて確変状態が付与されることを確定させると共に大当り遊技が終了するのを防ぐことで、7回目以降のラウンドにおいても賞球を獲得することができる。一方、特定ラウンド(6回目のラウンド)において第2特別入賞装置41の特定領域(分岐通路41d)にパチンコ球を入球させないようにすることで、当該大当り遊技は7回目のラウンドに移行することなく終了するものの、大当り遊技の終了後に付与される変短状態の変短回数は、確変状態が付与される場合より極めて多く(100回)に設定されている。
【0071】
このように実施例のパチンコ機10では、第1の大当り遊技において6回目のラウンド(特定ラウンド)において第2特別入賞装置41の第2開閉部材41bは長時間開放動作を行うことで、遊技者が打球発射装置を操作して該第2特別入賞装置41の第2特別入賞口41aにパチンコ球を入賞させるか否かを選択することができるようになっている。言い替えれば、大当り遊技中における利益(賞球)を取るか、大当り遊技の終了後における利益(第2始動入賞口33aに対する入賞率向上状態の期間の長さ)を取るかを遊技者に選択させることができるという、斬新な遊技性を提供し得るよう構成されている。
【0072】
(第2の大当り遊技について)
前記図柄B,bに対応した第2の大当り遊技は、当該第2の大当り遊技をメイン制御CPU60aが決定した際に、特定ラウンドにおいて前記第2特別入賞装置41の第2開閉部材41bを短時間開放動作させる大当り遊技として設定される。すなわち、第2の大当り遊技は、大当り遊技の終了後に確変状態が極めて付与され難い大当り遊技として設定されている。また、図柄B,b(第2の大当り遊技)が決定された場合に付与される可能性のある変短状態の付与期間は、前記第1の大当り遊技の場合と同じであって、特定ラウンドにおいて前記特定領域入球検出センサ44がパチンコ球を検出して確変状態が付与されることが決定された場合には1回の変短状態が付与されるのに対し、該特定ラウンドにおいて特定領域入球検出センサ44がパチンコ球を検出しなかったことにより確変状態が付与されないことが決定された場合には100回の変短状態が付与されるように設定されている。
【0073】
実施例における第2の大当り遊技は、当該第2の大当り遊技(図柄B,b)が決定された時点の遊技状態(確変状態および変短状態)に関わりなく、前記第1特別入賞装置34の第1特別入賞口34aまたは第2特別入賞装置41の第2特別入賞口41aが同じ開閉態様で開閉されるようになっている。具体的に、前記第2の大当り遊技は、規定ラウンド数が「15回」に設定された大当り遊技であって、各ラウンドの入賞上限個数が「9個」に設定されている。また第2の大当り遊技では、1回目から5回目までのラウンドでは、前記第1特別入賞装置34の第1開閉部材34bが長時間開放動作し、6回目のラウンドでは、前記第2特別入賞装置41の第2開閉部材41bが短時間開放動作し、7回目から15回目までのラウンドでは、第1特別入賞装置34の第1開閉部材34bが短時間開放動作するよう設定される。すなわち、第2の大当り遊技では、6回目のラウンドが特定ラウンドに設定されている。
【0074】
ここで、第2の大当り遊技では、1回目から5回目までの1回のラウンド時間として「27.00(秒)」が設定されており、当該の各ラウンドにおいて前記第1開閉部材34bが最大で「27.00(秒)」の長時間に亘って開放動作(長時間開放動作)するようになっている。一方で、6回目のラウンドでは、1回のラウンド時間として「0.016(秒)」が設定されており、該ラウンドにおいて前記第2開閉部材41bは「0.016(秒)」の極めて短時間の開放動作(短時間開放動作)を行うよう構成される。更に、7回目から15回目までの1回のラウンド時間として「0.016(秒)」が設定されており、当該の各ラウンドにおいて前記第1開閉部材34bが短時間に亘って開放動作(短時間開放動作)するようになっている。なお、図5ではラウンド時間を、T2=0.016(秒)として示している。
【0075】
(第3の大当り遊技について)
前記図柄Cに対応した第3の大当り遊技は、当該第3の大当り遊技をメイン制御CPU60aが決定した際に、前記第2特別入賞装置41の第2開閉部材41bを長時間開放動作させる大当り遊技として設定される。すなわち、第3の大当り遊技は、大当り遊技の終了後に高確率で確変状態が付与される大当り遊技として設定されている。また、図柄C(第3の大当り遊技)が決定された場合に付与される変短状態の付与期間は、図柄C(第3の大当り遊技)が決定された時点で50回の変短状態が付与されるように設定されており、確変状態の付与の有無によって変化しないようになっている。
【0076】
実施例における第3の大当り遊技は、当該第3の大当り遊技(図柄C)が決定された時点の遊技状態(確変状態および変短状態)に関わりなく、前記第1特別入賞装置34の第1特別入賞口34aまたは第2特別入賞装置41の第2特別入賞口41aが同じ開閉態様で開閉されるようになっている。具体的に、前記第3の大当り遊技は、規定ラウンド数が「16回」に設定された大当り遊技であって、各ラウンドの入賞上限個数が「9個」に設定されている。また第3の大当り遊技では、1回目から13回目までのラウンドおよび15回目のラウンドは、前記第1特別入賞装置34の第1開閉部材34bが長時間開放動作し、14回目および16回目のラウンドでは、前記第2特別入賞装置41の第2開閉部材41bが短時間開放動作した後に長時間開放動作するよう設定される。
【0077】
ここで、第3の大当り遊技では、1回目から13回目までのラウンドおよび15回目のラウンドの1回のラウンド時間として「27.00(秒)」が設定されており、当該の各ラウンドにおいて前記第1開閉部材34bが最大で「27.00(秒)」の長時間に亘って開放動作(長時間開放動作)するようになっている。一方で、14回目および16回目のラウンドでは、1回のラウンド時間として「0.016(秒)×1回+27.00(秒)×1回」が設定されており、当該の各ラウンドにおいて前記第2開閉部材41bは「0.016(秒)」の短時間の開放動作(短時間開放動作)と「27.00(秒)」の長時間の開放動作(長時間開放動作)とを行うよう構成される。
【0078】
(第4の大当り遊技について)
前記図柄D,dに対応した第4の大当り遊技は、当該第4の大当り遊技をメイン制御CPU60aが決定した際に、前記第2特別入賞装置41の第2開閉部材41bを短時間開放動作させる大当り遊技として設定される。すなわち、第4の大当り遊技は、大当り遊技の終了後に確変状態が極めて付与され難い大当り遊技として設定されている。また、図柄D,d(第4の大当り遊技)が決定された場合に付与される変短状態の付与期間は、前記第3の大当り遊技と同じように、図柄D,d(第4の大当り遊技)が決定された時点で50回の変短状態が付与されるように設定されており、確変状態の付与の有無によって変化しないようになっている。
【0079】
実施例における第4の大当り遊技は、当該第4の大当り遊技(図柄D,d)が決定された時点の遊技状態(確変状態および変短状態)に関わりなく、前記第1特別入賞装置34の第1特別入賞口34aまたは第2特別入賞装置41の第2特別入賞口41aが同じ開閉態様で開閉されるようになっている。具体的に、前記第4の大当り遊技は、規定ラウンド数が「16回」に設定された大当り遊技であって、各ラウンドの入賞上限個数が「9個」に設定されている。また第4の大当り遊技では、1回目から13回目までのラウンドおよび15回目のラウンドは、前記第1特別入賞装置34の第1開閉部材34bが長時間開放動作し、14回目および16回目のラウンドでは、前記第2特別入賞装置41の第2開閉部材41bが短時間開放動作するよう設定される。
【0080】
ここで、第4の大当り遊技では、1回目から13回目までのラウンドおよび15回目のラウンドの1回のラウンド時間として「27.00(秒)」が設定されており、当該の各ラウンドにおいて前記第1開閉部材34bが最大で「27.00(秒)」の長時間に亘って開放動作(長時間開放動作)するようになっている。一方で、14回目および16回目のラウンドでは、1回のラウンド時間として「0.016(秒)」が設定されており、当該の各ラウンドにおいて前記第2開閉部材41bが短時間の開放動作(短時間開放動作)を行うようになっている。
【0081】
ここで、前記第1の大当り遊技および第2の大当り遊技の規定ラウンド数は同一に設定されているので、大当り判定に当選した場合に前記ラウンド表示部63に規定ラウンド数を表示しても、当選した大当り遊技が、確変状態が付与され易い第1の大当り遊技であるか、確変状態が付与され難い第2の大当り遊技であるのかを遊技者が区別できないよう構成されている。また、前記第3の大当り遊技および第4の大当り遊技の規定ラウンド数も同一に設定されているので、同様にラウンド表示部63に規定ラウンド数を表示しても、当選した大当り遊技が、確変状態が付与され易い第3の大当り遊技であるか、確変状態が付与され難い第4の大当り遊技であるのかを遊技者が区別できないようになっている。
【0082】
(パチンコ機の制御構成について)
次に、パチンコ機10の制御構成について説明する。実施例のパチンコ機10には、図3に示す如く、パチンコ機10を全体的に制御するメイン制御基板60と、該メイン制御基板60からの制御信号に基づいて各制御対象を制御するサブ制御基板65,70とが設けられている。すなわち、メイン制御基板60では、パチンコ機10に備えられた各種検出センサ(検出手段)からの検出信号に基づいて各種処理が実行され、その処理結果に応じた各種の制御信号(制御コマンド)がサブ制御基板65,70に出力されるようになっている。
【0083】
実施例のパチンコ機10には、サブ制御基板として、遊技演出を全体的に制御する統括制御基板65と、表示装置17での表示内容を制御する表示制御基板70と、パチンコ機10が備える各種発光演出手段(ランプ装置18等)の発光制御を行うランプ制御基板75と、パチンコ機10が備えるスピーカ19の音出力制御を行う音制御基板76とを備えている。すなわち、メイン制御基板60が出力した制御信号(制御コマンド)に基づいて、前記統括制御基板65が表示制御基板70、ランプ制御基板75および音制御基板76を制御するよう構成されており、パチンコ機10で実行される各種遊技演出(図柄変動演出や発光演出、音声演出)を統括的にコントロールし得るようになっている。ここで、表示制御基板70は、統括制御基板65から出力された制御信号(制御コマンド)に基づいて、表示装置17に表示される図柄(飾図)や背景画像等の図柄変動演出の表示内容を制御するよう構成される。また、ランプ制御基板75は、統括制御基板65から出力された制御信号(制御コマンド)に基づいて、パチンコ機10が備える各種発光演出手段の点灯・消灯のタイミングや、発光強度等を制御するものである。そして、音制御基板76は、統括制御基板65から出力された制御信号(制御コマンド)に基づき、パチンコ機10が備える各種スピーカ19からの音声出力のタイミングや出力内容等を制御するものである。
【0084】
(メイン制御基板60について)
前記メイン制御基板60は、図3に示す如く、制御処理を実行するメイン制御CPU(メイン制御手段)60a、該メイン制御CPU60aが実行する制御プログラムを記憶するメイン制御ROM60b、当該メイン制御CPU60aの処理に必要なデータの書込み・読出しが可能なメイン制御RAM60c等が備えられている。そして、前記始動入賞検出センサ54,55、第1特別入賞検出センサ58、第2特別入賞検出センサ43、特定領域入球検出センサ44、球通過検出センサ72等の各種センサが前記メイン制御CPU60aに接続されている。また、メイン制御CPU60aには、第1および第2特図表示器61A,61B、第1および第2特図保留表示部62A,62B、普図表示器73、普図保留表示部74等の各表示器が接続されて、各検出センサ54,55の検出を契機としてメイン制御CPU60aで実行された制御処理に基づいて、各表示器61A,61Bの表示制御が実行されるようになっている。また、メイン制御CPU60aには、前記始動入賞装置33および特別入賞装置34,41に設けられたソレノイド56,57,42,45が接続されており、該メイン制御CPU60aでの制御処理結果に基づいて各ソレノイド56,57,42,45を駆動させることで、対応する開閉部材33b,34b,41bを開閉すると共に案内体41eを姿勢変化するようになっている。そして、メイン制御CPU60aは、大当り遊技の種類に応じた開閉態様で特別入賞装置34,41の開閉部材34b,41bが開閉するよう前記特別入賞ソレノイド57,42を駆動制御すると共に、大当り遊技の種類に応じて第2特別入賞装置41の案内体41eを姿勢変化するように前記切替えソレノイド45を駆動制御するよう構成される。
【0085】
メイン制御CPU60aは、第1始動入賞口29aまたは第2始動入賞口33aへパチンコ球が入賞したこと(より具体的には第1始動入賞検出センサ54または第2始動入賞検出センサ55がパチンコ球を検出したこと)を契機として入賞情報としての判定用乱数を取得するよう設定されている。ここで、メイン制御CPU60aが取得する判定用乱数(入賞情報)としては、特図当り判定用乱数、特図決定用乱数、演出実行判定用乱数(リーチ判定用乱数)、変動パターン振分用乱数、普図当り判定用乱数、普図決定用乱数等の各種乱数が設定されている。そして、メイン制御CPU60aがこれらの値を所定の周期(実施例では4ms)で更新し、更新後の値をメイン制御RAM60cに一時的に記憶して更新前の値を書き換えることにより、第1または第2始動入賞検出センサ54,55の検出信号がメイン制御CPU60aに入力されたタイミングに応じた判定用乱数が取得されるようになっている。また、メイン制御CPU60aは、時間を計測するタイマ更新処理を実行する。メイン制御RAM60cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)されるようになっている。
【0086】
特図当り判定用乱数は、図柄変動演出の結果として大当り遊技(当り遊技)を発生するか否かの当り判定(大当り判定)で用いる乱数である。また、特図決定用乱数は、大当り判定の結果に応じて第1特図表示器61Aに確定停止表示させる特図1または第2特図表示器61Bに確定停止表示させる特図2を決定する際に用いる乱数である。特図決定用乱数の各値には、前述したはずれを示す1種類の特図表示に対応する乱数と、大当りの当選を示す100種類の特図表示に対応する乱数とが設定されており、該特図決定用乱数の値により、第1特図表示器61Aに確定停止表示される特図1または第2特図表示器61Bに確定停止表示される特図2が特定されるようになっている。すなわち、第1始動入賞検出センサ54の検出を契機として取得される特図決定用乱数の値により、第1特図表示器61Aに確定停止表示される特図1が特定され、第2始動入賞検出センサ55の検出を契機として取得される特図決定用乱数の値により、第2特図表示器61Bに確定停止表示される特図2が特定される。また、前述したように、前記大当り図柄としての特図1および特図2は、大当り遊技の種類毎に分類されており、特図1または特図2が特定されることで、図柄変動演出の終了後に付与される大当り遊技の種類が特定されるようになっている。すなわち、特図決定用乱数が大当り遊技の種類を決定する乱数としての機能を有している。
【0087】
また、演出実行判定用乱数は、前述した大当り判定(当り判定)における判定結果が否定となった場合に(大当りに当選しなかったはずれの場合に)、当り表示が表示される可能性を示唆する演出を行うか否かの演出実行判定(リーチ判定)で用いられる乱数であって、複数種類の演出実行判定用乱数が所定の周期(4ms)で更新されるようになっている。前記変動パターン振分用乱数は、図柄変動演出における図柄変動の変動パターンの決定に用いる乱数であって、複数種類の変動パターン振分用乱数が所定の周期(4ms)で更新される。
【0088】
実施例のパチンコ機では、特図当り判定用乱数、特図決定用乱数、演出実行判定用乱数、および変動パターン振分用乱数は、第1始動入賞口29aまたは第2始動入賞口33aへパチンコ球が入賞したこと(より具体的には第1始動入賞検出センサ54または第2始動入賞検出センサ55がパチンコ球を検出したこと)を契機として、メイン制御RAM60cに一時的に記憶されている各乱数を同じタイミングで前記メイン制御CPU60aが取得するようになっている。また、第1始動入賞口29aへパチンコ球が入賞したことを契機に取得される各乱数は、第2始動入賞口33aへパチンコ球が入賞したことを契機に取得される各乱数と同一のものが共通で使用され、各始動入賞口29a,33aへの入賞タイミングに応じた乱数を前記メイン制御CPU60aが取得するようになっている。
【0089】
(判定値について)
一方、メイン制御ROM60bには、図柄変動演出の結果、大当りを発生させることを示す大当り判定値が記憶されている。大当り判定値は、前記特図当り判定用乱数を用いて大当りか否かの判定(大当り判定)で用いる判定値であり、特図当り判定用乱数の取り得る整数の中から所定数の判定値が定められている。ここで、大当り判定値は、大当り判定を行う時点で前述した確変状態が付与されているか否かで判定値の設定数が異なっている。具体的には、確変状態のときに設定される大当り判定値の数は、非確変状態の場合に設定される大当り判定値の数よりも多く設定されている。すなわち、確変状態における大当り判定値の設定数を多くすることで、大当りが発生し易くなっている。
【0090】
また、メイン制御ROMには、特図決定用判定値が記憶されている。特図決定用判定値は、大当り判定の結果が肯定の場合に、第1特図表示器61Aに確定停止表示させる大当り図柄としての特図1または第2特図表示器61Bに確定停止表示させる大当り図柄としての特図2を、特図決定用乱数を用いて決定する判定値である。ここで、実施例では、特図決定用判定値には、特図決定用乱数に対応した整数値が設定されており、特図決定用判定値の夫々に個別に特図1および特図2が対応付けられている。
【0091】
また、メイン制御ROMには、演出実行判定値(リーチ判定値)が記憶されている。演出実行判定値は、当り判定(大当り判定)の結果が否定の場合に、当り表示が表示装置17に表示される可能性を示唆するリーチ演出等の演出を実行させるか否かの演出実行判定(リーチ抽選)で用いる判定値であり、演出実行判定用乱数の取り得る整数の中から定められている。ここで、演出実行判定値は、第1始動入賞口29aへパチンコ球が入賞したこと(より具体的には第1始動入賞検出センサ54がパチンコ球を検出したこと)を契機として行われる演出実行判定の場合と、第2始動入賞口33aへパチンコ球が入賞したこと(より具体的には第2始動入賞検出センサ55がパチンコ球を検出したこと)を契機として行われる演出実行判定の場合とで、判定値の設定数が異なっている。また、演出実行判定値は、演出実行判定を行う時点で前述した確変状態が付与されているか否か、および当該時点で変短状態が付与されているか否かに応じても、判定値の設定数が異なっている。
【0092】
すなわち、第1始動入賞口29aへパチンコ球が入賞したことを契機として行われる演出実行判定の場合では、確変状態のときに設定される演出実行判定値の数よりも非確変状態のときに設定される演出実行判定値の数の方が多くなるよう設定されている。また、第1始動入賞口29aへパチンコ球が入賞したことを契機として行われる演出実行判定の場合では、変短状態のときに設定される演出実行判定値の数よりも非変短状態のときに設定される演出実行判定値の数の方が多くなるよう設定されている。なお、第1始動入賞口29aへパチンコ球が入賞したことを契機として行われる演出実行判定の場合では、メイン制御RAM60cに記憶されている第1特図始動保留情報の記憶数に応じて、演出実行判定値の設定数が変動するようにしてもよい。具体的には、メイン制御RAM60cに記憶されている第1特図始動保留情報の記憶数が増えるにつれて演出実行判定値の設定数が減少するように、該設定数を設定することができる。すなわち、第1特図始動保留情報の記憶数が「4」の場合に、演出実行判定値の設定数が最小とされる。
【0093】
そして、第2始動入賞口33aへパチンコ球が入賞したことを契機として行われる演出実行判定の場合では、変短状態のときに設定される演出実行判定値の数よりも非変短状態のときに設定される演出実行判定値の数の方が少なくなるよう設定されている。なお、第2始動入賞口33aへパチンコ球が入賞したことを契機として行われる演出実行判定の場合では、メイン制御RAM60cに記憶されている第2特図始動保留情報の記憶数に応じて、演出実行判定値の設定数が変動するようにしてもよい。具体的には、メイン制御RAM60cに記憶されている第2特図始動保留情報の記憶数が増えるにつれて演出実行判定値の設定数が減少するように、該設定数を設定することができる。すなわち、第1特図始動保留情報の記憶数が「4」の場合に、演出実行判定値の設定数が最小とされる。
【0094】
また、メイン制御ROM60bには、普図変動演出の結果、普図当りを発生させることを示す普図当り判定値が記憶されている。普図当り判定値は、前記普図当り判定用乱数を用いて普図当りか否かの判定(普図当り判定)で用いる判定値であり、普図当り判定用乱数の取り得る整数の中から所定数の判定値が定められている。ここで、普図当り判定値は、普図当り判定を行う時点で前述した変短状態が付与されているか否かで判定値の設定数が異なっている。具体的には、変短状態の場合に設定される普図当り判定値の数は、非変短状態の場合に設定される普図当り判定値の数よりも多く設定されている。すなわち、変短状態における普図当り判定値の設定数を多くすることで、普図当りが発生し易くなっている。
【0095】
更にまた、メイン制御ROM60bには、変動内容を特定する複数種類の変動パターン(特図変動パターンという場合もある)が記憶されており、各変動パターンに対応して変動パターン振分判定値が記憶されている。ここで、前記変動パターンは、第1特図変動表示または第2特図変動表示が開始してから確定停止表示されるまでの間に実行される演出内容(図柄変動演出の表示内容、発光演出態様、音声演出態様)の基本的なベースとなる内容を特定するものである。また、変動パターンは、第1特図変動表示または第2特図変動表示が開始してから特図1または特図2が確定停止表示されるまでの変動時間(図柄変動演出および特図変動表示の時間)を特定している。変動パターン振分判定値は、前記変動パターン振分用乱数を用いて変動パターンの決定に用いる判定値であり、変動パターン毎に所定の判定値が割当てられており、取得された変動パターン振分用乱数に対応する変動パターン振分判定値が割り当てられた変動パターンが特定されるようになっている。
【0096】
(統括制御基板について)
前記統括制御基板65には、統括制御CPU(サブ制御手段)65aが備えられている。該統括制御CPU65aには、図3に示す如く、統括制御ROM65bおよび統括制御RAM65cが接続されている。また、統括制御CPU65aは、各種乱数の値を所定の周期毎に更新し、更新後の値を統括制御RAM65cの設定領域に記憶(設定)して更新前の値を書き換えている。
【0097】
また、統括制御ROM65bには、表示制御基板70、ランプ制御基板75および音制御基板76を統括的に制御するための統括制御プログラムが記憶されている。統括制御CPU65aは、各種制御コマンドを入力すると、当該統括制御プログラムに基づき各種制御を実行する。
【0098】
(表示制御基板70について)
次に、図3に基づき表示制御基板70について説明する。表示制御基板70には、表示制御CPU(サブ制御手段)70aが備えられている。該表示制御CPU70aには、表示制御ROM70bおよび表示制御RAM70cが接続されている。また、表示制御基板70(表示制御CPU70a)には、表示装置17が接続されている。表示制御ROM70bには、表示装置17の表示内容を制御するための表示制御プログラムが記憶されている。また、表示制御ROM70bには、各種の画像データ(図柄、各種背景画像、文字、キャラクタなどの画像データ)が記憶されている。更に、表示制御RAM70cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種の情報が記憶(設定)されるようになっている。
【0099】
実施例のパチンコ機10では、始動入賞口29a,33aへの入賞を契機として当り(大当り)か否かを判定する当り判定手段、該当り判定手段の判定結果が肯定判定の場合に複数種類の当り遊技の中から付与する当り遊技(大当り遊技)の種類を決定する当り遊技種類決定手段および決定した種類の当り遊技を特図変動表示終了後(図柄変動演出終了後)に前記特別入賞装置34,41で実行させる当り遊技実行決定手段としての夫々の機能を前記メイン制御CPU60aが備えている。また、メイン制御CPU60aは、前記始動入賞口29a,33aへの入賞に基づいて、前記メイン制御ROM60bが記憶する複数の変動パターンの中から1つの変動パターンを決定する変動パターン決定手段としての機能を備えている。また、前記メイン制御CPU60aは、大当りが発生する確率(当り判定手段による判定結果が肯定となる確率)が通常よりも高確率となる確変状態を付与するか否かを、大当り遊技の特定ラウンド中における前記特定領域入球検出センサ44によるパチンコ球の検出の有無に基づいて決定する確変決定手段として機能すると共に、大当り遊技終了後に確変状態を付与する確変付与手段として機能するよう構成されている。
【0100】
更に、前記メイン制御CPU60aは、大当りが発生する場合(当り判定手段の判定結果が肯定の場合)に、第2始動入賞口33aへパチンコ球が入賞する確率が高確率となる入賞率向上状態(変短状態)を付与するか否かを判定する入賞率向上状態判定手段として機能し、入賞率向上状態を付与する場合に、入賞率向上状態を付与する期間を決定する入賞率向上状態付与期間決定手段として機能すると共に、大当り遊技終了後に決定された入賞率向上状態を付与する期間だけ変短状態を付与する変短状態付与手段としても機能している。このように、前記メイン制御CPU60aは、当り判定が肯定判定の場合に、始動入賞口29a,33aへの入賞に基づいて大当り遊技後に遊技者に有利な特典状態(確変状態、変短状態)を付与するか否かを決定する特典状態決定手段としての機能を備えている。更に、前記メイン制御RAM60cは、表示装置17で図柄変動演出が行われている間(すなわち第1および第2特図表示器61A,61Bで特図変動表示が行われている間)に取得された入賞情報を始動保留情報として複数記憶可能な保留記憶手段として機能する。具体的に、表示手段(表示装置17や第1特図表示器61A)で変動表示が行われている間に第1始動入賞検出センサ54の検出を契機として取得される入賞情報を第1始動保留情報として記憶する第1保留記憶手段および表示手段(表示装置17や第2特図表示器61B)で変動表示が行われている間に第2始動入賞検出センサ55の検出を契機として取得される入賞情報を第2始動保留情報として記憶する第2保留記憶手段として機能する。
【0101】
次に、メイン制御基板60のメイン制御CPU60aが制御プログラムに基づき実行する特図入力処理および特図開始処理について具体的に説明する。
【0102】
(特図入力処理について)
特図入力処理では、図6に示すように、第1始動入賞口29aにパチンコ球が入賞したか否かをメイン制御CPU60aが判定する(ステップA11)。すなわち、ステップA11においてメイン制御CPU60aは、第1始動入賞口29aに対応する第1始動入賞検出センサ54がパチンコ球を検出した時に出力する検出信号が入力されたか否かを判定する。そしてステップA11の判定結果が否定の場合には、ステップA15に移行する。ステップA11の判定結果が肯定の場合には、メイン制御CPU60aは、メイン制御RAM60cに記憶されている第1特図始動保留情報の保留数が上限数の4未満であるか否かを判定する(ステップA12)。ステップA12の判定結果が否定(すなわち第1特図始動保留情報の保留数が4)の場合には、メイン制御CPU60aは、ステップA15に移行する。
【0103】
ステップA12の判定結果が肯定(第1特図始動保留情報の保留数<4)の場合には、第1特図始動保留情報の保留数を1加算し、メイン制御RAM60cが記憶する第1特図始動保留情報の保留数を書き換える(ステップA13)。続いて、メイン制御RAM60cから入賞情報(特図当り判定用乱数の値、特図決定用乱数の値、演出実行判定用乱数の値、特図変動パターン振分用乱数の値等の各種乱数の値)をメイン制御CPU60aが読み出して、当該入賞情報(乱数の値)を第1入賞時始動保留情報として保留数に対応付けたメイン制御RAM60cにおける第1始動保留領域の第1〜第4領域に設定する(ステップA14)。これにより、ステップA15に移行する。
【0104】
また、ステップA15では、第2始動入賞口33aにパチンコ球が入賞したか否かをメイン制御CPU60aが判定する。すなわち、ステップA15においてメイン制御CPU60aは、第2始動入賞口33aに対応する第2始動入賞検出センサ55がパチンコ球を検出した時に出力する検出信号が入力されたか否かを判定する。そしてステップA15の判定結果が否定の場合には、特図入力処理を終了する。ステップA15の判定結果が肯定の場合には、メイン制御CPU60aは、メイン制御RAM60cに記憶されている第2特図始動保留情報の保留数が上限数の4未満であるか否かを判定する(ステップA16)。ステップA16の判定結果が否定(すなわち第2特図始動保留情報の保留数が4)の場合には、特図入力処理を終了する。
【0105】
ステップA16の判定結果が肯定(第2特図始動保留情報の保留数<4)の場合には、第2特図始動保留情報の保留数を1加算し、メイン制御RAM60cが記憶する第2特図始動保留情報の保留数を書き換える(ステップA17)。続いて、メイン制御RAM60cから入賞情報(特図当り判定用乱数の値、特図決定用乱数の値、演出実行判定用乱数の値、特図変動パターン振分用乱数の値等の各種乱数の値)をメイン制御CPU60aが読み出して、当該入賞情報(乱数の値)を第2入賞時始動保留情報として保留数に対応付けたメイン制御RAM60cの第2始動保留領域の第1〜第4領域に設定し(ステップA18)、特図入力処理を終了する。
【0106】
(特図開始処理について)
次に、特図開始処理について図7に基づき説明する。メイン制御CPU60aは、特図開始処理を所定の周期(実施例では4ms)毎に実行している。特図開始処理では、メイン制御CPU60aは、特図表示器61A,61Bおよび表示装置17において特図1または特図2が変動表示中であるか、または大当り遊技中であるか否かを判定する(ステップB11)。そして、ステップB11の判定結果が肯定の場合には、メイン制御CPU60aは、特図開始処理を終了する。一方、ステップB11の判定結果が否定の場合には、第2特図始動保留情報の保留数を読み出し(ステップB12)、第2特図始動保留情報の保留数が「0」よりも大きいか否かを判定する(ステップB13)。ステップB13の判定結果が否定の場合には(第2特図始動保留情報の保留数=0の場合には)、メイン制御CPU60aは、ステップB16の処理に移行する。またメイン制御CPU60aは、ステップB13の判定結果が肯定の場合には(第2特図始動保留情報の保留数>0)の場合には、メイン制御RAM60cの所定の記憶領域に記憶される特図変動処理フラグに第2特図変動演出を実行することを示す値「1」を設定する。次いで、メイン制御CPU60aが第2特図始動保留情報の保留数を1減算して(ステップB14)、保留数に対応付けられたメイン制御RAM60cの所定の記憶領域に記憶されている当該第2特図始動保留情報(特図当り判定用乱数の値、特図決定用乱数の値、演出実行判定用乱数の値および特図変動パターン振分用乱数の値等の各種乱数の値)をメイン制御CPU60aが取得する(ステップB15)。
【0107】
ここで、メイン制御CPU60aは、最も早く記憶した第2特図始動保留情報が記憶される第1特図記憶領域から第2特図始動保留情報(乱数)を取得する。そして、メイン制御CPU60aは、第2特図始動保留情報に関連付けられた乱数を取得した後、2番目に早く記憶した第2特図始動保留情報が記憶されている第2特図記憶領域の第2特図始動保留情報(乱数)を、前記第1特図記憶領域に記憶させる。同様に、メイン制御CPU60aは、3番目に早く記憶した第2特図始動保留情報が記憶されている第3特図記憶領域の第2特図始動保留情報(乱数)を前記第2特図記憶領域に記憶させ、4番目に早く記憶した(すなわち最も新しい)第2特図始動保留情報が記憶されている第4特図記憶領域の第2特図始動保留情報(乱数)を前記第3特図記憶領域に記憶させる。すなわち、第2特図始動保留情報は、メイン制御RAM60cに記憶された順序でメイン制御CPU60aにより読み出されるようになっている。また、メイン制御CPU60aは、減算後の第2特図始動保留情報の保留数に対応するように第2特図保留表示部62Bの表示を変更させる。
【0108】
前記ステップB15の処理により第2特図始動保留情報としての各種乱数が取得されると、図8に示すように、メイン制御CPU60aは、取得した特図当り判定用乱数の値がメイン制御ROM60bに記憶されている大当り判定値と一致するか否かを判定する大当り判定(当り判定)を行う(ステップB22)。そして、ステップB22における大当り判定の判定結果が肯定の場合には(大当りが発生する場合には)、大当りの変動であることを示す大当りフラグに「1」が設定される(ステップB23)。そして、メイン制御CPU60aは、取得した特図決定用乱数の値に基づき、第2特図表示器61Bに確定停止表示される大当り図柄となる最終停止図柄(特図2)を決定する(ステップB24)。ここで、特図決定用乱数の値は、特図2の大当り図柄が対応付けられていることから、メイン制御CPU60aは、取得した特図決定用乱数の値に対応付けられた特図2を決定することで大当り図柄を決定することになる。また、大当り図柄が変短状態を付与する大当り図柄の場合には、変短状態を示す変短フラグを大当り遊技の終了後に「1」に設定し、変短状態を付与しない大当り図柄の場合に変短フラグを「0」に設定する。なお、本実施例のパチンコ機10では、全ての大当り図柄が変短状態を付与するものとして設定されているため、変短フラグは大当り遊技の終了後に「1」に設定される。なお、変短フラグは、変短状態の終了条件が満たされると、変短フラグが「0」に設定される。大当り図柄(特図)が決定されると、メイン制御CPU60aは、特図変動パターン振分用乱数の値に基づいて当り用の特図変動パターンの中から1つの特図変動パターンを決定する(ステップB25)。
【0109】
一方、ステップB22の大当り判定の判定結果が否定の場合には(大当りでない場合には)、メイン制御CPU60aは、リーチ演出を実行させるか否かを判定する演出実行判定(リーチ判定)を行う(ステップB27)。実施例では、メイン制御CPU60aは、ステップB15の処理時においてメイン制御RAM60cから取得した演出実行判定用乱数の値が、演出実行判定値と一致するか否かにより当選判定を行う。そして、ステップB27の判定結果が肯定の場合には(リーチ演出を行う場合には)、メイン制御CPU60aは、第2特図表示器61Bにて確定停止表示されるはずれ図柄を最終停止図柄(特図2)として決定する(ステップB28)。次に、メイン制御CPU60aは、特図変動パターン振分用乱数の値に基づいてはずれリーチ用の特図変動パターンの中から1つの特図変動パターンを決定する(ステップB29)。
【0110】
また、ステップB27での演出実行判定の判定結果が否定の場合には(リーチ演出を行わない場合には)、メイン制御CPU60aは、第2特図表示器61Bにて確定停止表示されるはずれ図柄を最終停止図柄(特図2)として決定する(ステップB30)。次に、メイン制御CPU60aは、特図変動パターン振分用乱数の値に基づいてはずれ用の特図変動パターンの中から1つの特図変動パターンを決定する(ステップB31)。
【0111】
ここで、ステップB25,B29,B31において特図変動パターンおよび最終停止図柄(特図2)を決定したメイン制御CPU60aは、統括制御基板65に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する(ステップB26)。具体的には、メイン制御CPU60aは、特図変動パターンを指定すると共に図柄変動の開始を指示する特図変動パターン指定コマンドを出力し、更に特図変動パターンで特定された変動時間の計測を開始する。これと同時に、メイン制御CPU60aは、第2特図変動表示を開始させるように第2特図表示器61Bを制御する。また、メイン制御CPU60aは、最終停止図柄となる特図2を指示するための特図2指定コマンドを出力する。そして、メイン制御CPU60aは、特図開始処理を終了する。その後、特図開始処理とは別の処理で、メイン制御CPU60aは、前記指定した特図変動パターンに定められている変動時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように第2特図表示器61Bの表示内容を制御する。また、メイン制御CPU60aは、前記指定した特図変動パターンに定められている変動時間に基づいて、飾図の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。また、変短状態の終了条件を満たした場合には、変短終了コマンドを出力する。
【0112】
一方、ステップB13の判定結果が否定の場合(第2特図始動保留情報の保留数=0の場合)には、第1特図始動保留情報の保留数を読み出し(ステップB16)、第1特図始動保留情報の保留数が「0」よりも大きいか否かを判定する(ステップB17)。メイン制御CPU60aは、ステップB17の判定結果が肯定の場合には(第1特図始動保留情報の保留数>0)の場合には、メイン制御RAM60cの所定の記憶領域に記憶される特図変動処理フラグに第1特図変動演出を実行することを示す値「0」を設定する。次いで、メイン制御CPU60aが第1特図始動保留情報の保留数を1減算して(ステップB18)、当該第1特図始動保留情報に対応付けられたメイン制御RAM60cの所定の記憶領域に記憶されている特図当り判定用乱数の値、特図決定用乱数の値、演出実行判定用乱数の値および特図変動パターン振分用乱数の値をメイン制御CPU60aが取得して(ステップB19)、次いで当り判定処理を実行する。すなわち、実施例のパチンコ機10では、第2始動入賞口33aへの入賞を契機として取得される第2特図始動保留情報がメイン制御RAM60cに記憶されている場合には、第1始動入賞口29aへの入賞を契機として取得される第1特図始動保留情報がメイン制御RAM60cに記憶されていたとしても、該第2特図始動保留情報に基づく図柄変動演出が優先的に実行されるようになっている。なお、特図始動保留情報に基づく図柄変動演出を実行するに際しては、メイン制御RAM60cに特図始動保留情報が記憶された順で該特図始動保留情報に基づく図柄変動演出を実行するようにしてもよい。すなわち、パチンコ球が入賞した始動入賞口の種類(第1始動入賞口29aおよび第2始動入賞口33a)に関係なく、始動入賞口29a,33aへの入賞を契機として取得される特図始動保留情報がメイン制御RAM60cに記憶された順で、該特図始動保留情報に基づく図柄変動演出が実行されるものであってもよい。
【0113】
ここで、メイン制御CPU60aは、最も早く記憶した第1特図始動保留情報が記憶される第1特図記憶領域から第1特図始動保留情報(乱数)を取得する。そして、メイン制御CPU60aは、第1特図始動保留情報に関連付けられた乱数を取得した後、2番目に早く記憶した第1特図始動保留情報が記憶されている第2特図記憶領域の第1特図始動保留情報(乱数)を、前記第1特図記憶領域に記憶させる。同様に、メイン制御CPU60aは、3番目に早く記憶した第1特図始動保留情報が記憶されている第3特図記憶領域の第1特図始動保留情報(乱数)を前記第2特図記憶領域に記憶させ、4番目に早く記憶した(すなわち最も新しい)第1特図始動保留情報が記憶されている第4特図記憶領域の第1特図始動保留情報(乱数)を前記第3特図記憶領域に記憶させる。すなわち、第1特図始動保留情報は、メイン制御RAM60cに記憶された順序でメイン制御CPU60aにより読み出されるようになっている。また、メイン制御CPU60aは、減算後の第1特図始動保留情報の保留数に対応するように第1特図保留表示部62Aの表示を変更させる。
【0114】
前記ステップB19の処理により各種乱数が取得されると、図9に示すように、メイン制御CPU60aは、取得した特図当り判定用乱数の値がメイン制御ROM60bに記憶されている大当り判定値と一致するか否かを判定する大当り判定(当り抽選)を行う(ステップB32)。そして、ステップB32における大当り判定の判定結果が肯定の場合には(大当りが発生する場合には)、大当りの変動であることを示す大当りフラグに「1」が設定される(ステップB33)。そして、メイン制御CPU60aは、取得した特図決定用乱数の値に基づき、第1特図表示器61Aに確定停止表示される大当り図柄となる最終停止図柄(特図1)を決定する(ステップB34)。ここで、特図決定用乱数の値は、特図1毎に大当り図柄が対応付けられていることから、メイン制御CPU60aは、取得した特図決定用乱数の値に対応付けられた特図1を決定することで大当り図柄を決定することになる。また、メイン制御CPU60aは、決定した大当り図柄に応じて該大当り図柄により特定される大当り遊技後の遊技状態を示す変短フラグを大当り遊技後に設定する。なお、前述したように本実施例のパチンコ機10では、全ての大当り図柄が変短状態を付与するものとして設定されているため、変短フラグは大当り遊技の終了後に「1」に設定される。大当り図柄(特図1)が決定されると、メイン制御CPU60aは、特図変動パターン振分用乱数の値に基づいて当り用の特図変動パターンの中から1つの特図変動パターンを決定する(ステップB35)。
【0115】
一方、ステップB32の大当り判定の判定結果が否定の場合には(大当りでない場合には)、メイン制御CPU60aは、リーチ演出を実行させるか否かを判定する演出実行判定(リーチ判定)を行う(ステップB37)。実施例では、メイン制御CPU60aは、ステップB19の処理時においてメイン制御RAM60cから取得した演出実行判定用乱数の値が、演出実行判定値と一致するか否かにより当選判定を行う。そして、ステップB37の判定結果が肯定の場合には(リーチ演出を行う場合には)、メイン制御CPU60aは、第1特図表示器61Aにて確定停止表示されるはずれ図柄を最終停止図柄(特図1)として決定する(ステップB38)。次に、メイン制御CPU60aは、特図変動パターン振分用乱数の値に基づいてはずれリーチ用の特図変動パターンの中から1つの特図変動パターンを決定する(ステップB39)。
【0116】
また、ステップB37での演出実行判定の判定結果が否定の場合には(リーチ演出を行わない場合には)、メイン制御CPU60aは、第1特図表示器61Aにて確定停止表示されるはずれ図柄を最終停止図柄(特図1)として決定する(ステップB40)。次に、メイン制御CPU60aは、特図変動パターン振分用乱数の値に基づいてはずれ用の特図変動パターンの中から1つの特図変動パターンを決定する(ステップB41)。
【0117】
ここで、ステップB35,B39,B41において特図変動パターンおよび最終停止図柄(特図1)を決定したメイン制御CPU60aは、統括制御基板65に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する(ステップB36)。具体的には、メイン制御CPU60aは、特図変動パターンを指定すると共に図柄変動の開始を指示する特図変動パターン指定コマンドを出力し、更に特図変動パターンで特定された変動時間の計測を開始する。これと同時に、メイン制御CPU60aは、第1特図変動表示を開始させるように第1特図表示器61Aを制御する。また、メイン制御CPU60aは、最終停止図柄となる特図1を指示するための特図1指定コマンドを出力する。そして、メイン制御CPU60aは、特図開始処理を終了する。その後、特図開始処理とは別の処理で、メイン制御CPU60aは、前記指定した特図変動パターンに定められている変動時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように第1特図表示器61Aの表示内容を制御する。また、メイン制御CPU60aは、前記指定した特図変動パターンに定められている変動時間に基づいて、飾図の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。また、変短状態の終了条件を満たした場合には、変短終了コマンドを出力する。
【0118】
一方、ステップB17の判定結果が否定の場合(第1特図始動保留情報の保留数=0の場合)には、メイン制御CPU60aは、デモ演出の実行を開始させるデモンストレーション指定コマンドを既に出力したか否かを判定し(ステップB20)、判定結果が否定の場合には、デモンストレーション指定コマンドを出力して特図開始処理を終了する(ステップB21)。また、ステップB20の判定結果が肯定の場合には(デモンストレーション指定コマンドを既に出力していた場合には)、メイン制御CPU60aは、特図開始処理を終了する。
【0119】
(統括制御について)
次に、統括制御基板65で実行される処理について説明する。統括制御基板65の統括制御CPU65aは、前記メイン制御CPU60aから入力された特図変動パターン指定コマンドに基づいて、当該図柄変動演出において実行する演出パターンを決定し、決定した演出パターンを指定する演出パターン指定コマンドを表示制御基板70やランプ制御基板75、音制御基板76等に出力する。すなわち、統括制御CPU65aは、決定された変動パターンに基づいた図柄変動演出を実行させる演出実行制御手段として機能する。
【0120】
ここで、統括制御CPU65aが選択可能な演出パターンは、前述したように特図変動パターン毎に分類されており、特図変動パターンに対応する演出パターンが選択される。また、統括制御CPU65aは、特図1指定コマンドまたは特図2指定コマンドが入力されると、該コマンドに対応する特図の停止図柄指定に応じて表示装置17に最終停止表示させる各図柄列66a,66b,66cの飾図を決定する。すなわち、統括制御CPU65aは、特図1指定コマンドまたは特図2指定コマンドで指定された図柄が大当り図柄の場合には、大当り表示となる飾図の図柄組み合わせとなるよう各図柄列66a,66b,66cの飾図が決定される。
【0121】
また、メイン制御CPU60aから出力される特図1指定コマンドおよび特図2指定コマンドに基づいて、変短フラグを統括制御CPU65aが設定するようになっている。具体的には、特図1指定コマンドまたは特図2指定コマンドで特定される特図1または特図2が、変短状態を付与する大当り図柄に対応する場合に変短状態を示す変短フラグを「1」に設定し、変短状態を付与しない大当り図柄に対応する場合に変短フラグを「0」に設定する。なお、前述したように本実施例のパチンコ機10では、全ての大当り図柄が変短状態を付与するものとして設定されているため、変短フラグは「1」に設定される。
【0122】
そして、前記演出パターンで特定される各図柄列66a,66b,66cの飾図の停止タイミングにおいて、各列の飾図指定コマンドを表示装置17やランプ制御基板75、音制御基板76等に出力する。具体的には、統括制御CPU65aは、特図変動パターン指定コマンドが入力されると同時にタイマ手段(図示せず)により時間の計測を開始し、左図柄列66aの飾図の停止タイミングにおいて左飾図指定コマンドを出力し、右図柄列66cの飾図の停止タイミングにおいて右飾図指定コマンドを出力し、中図柄列66bの飾図の停止タイミングにおいて中飾図指定コマンドを出力する。
【0123】
また、前記統括制御CPU65aは、特図指定コマンドで指定された停止図柄が、はずれ図柄の場合、はずれを認識可能な図柄組み合わせを決定する。また、統括制御CPU65aは、リーチはずれ用の特図変動パターンが指示されている場合、リーチ形成図柄を含むはずれを認識可能な図柄組み合わせを決定する。一方、統括制御CPU65aは、はずれ用の特図変動パターンが指示されている場合、リーチ形成図柄を含まないはずれを認識可能な図柄組み合わせを決定する。また、統括制御CPU65aは、全図柄停止コマンドを入力すると、該コマンドを表示制御基板70やランプ制御基板75、音制御基板76等に出力する。
【0124】
(表示制御について)
前記表示制御基板70では、統括制御基板65からコマンドが入力されると、該コマンドで特定される演出パターンに対応する演出内容で図柄変動演出を実行させるように表示装置17を制御する。そして、表示制御CPU70aは、各図柄列66a,66b,66cの図柄停止コマンドが入力されると、対応する図柄列66a,66b,66cの有効停止位置68に飾図指定コマンドで指定された飾図を仮停止させ、全図柄停止コマンドが入力されると、各図柄列66a,66b,66cの有効停止位置68に飾図指定コマンドで指示された飾図を表示装置17に確定停止表示させるように該表示装置17を制御し、図柄変動演出を終了させる。
【0125】
ここで、前記表示装置17で実行される図柄変動演出の内容は、メイン制御CPU60aから出力される特図変動パターン指定コマンドまたは統括制御CPU65aから出力される演出パターン指定コマンドに応じて設定されるものであり、メイン制御CPU60aおよび統括制御CPU65aが図柄変動演出の内容を特定する演出内容を決定する演出内容決定手段としての機能を有している。
【0126】
(確変付与判定処理について)
次に、前記メイン制御基板60のメイン制御CPU60aが制御プログラムに基づき実行する大当り遊技(当り遊技)中の確変付与判定処理について、図10を参照して説明する。この確変付与判定処理は、大当り遊技の特定ラウンドにおいて、前記特定領域入球検出センサ44によるパチンコ球の検出の有無に応じて大当り遊技の終了後に確変状態を付与するか否かを判定する処理である。
【0127】
大当り遊技において、大当り遊技の種類毎に設定されている特定ラウンドか否かを判定する(ステップC11)。そして、ステップC11の判定結果が否定の場合には、処理を終了する。なお、メイン制御CPU60aは、確変付与判定処理を所定の周期で繰り返し行うよう設定されている。ステップC11の判定結果が肯定の場合には、前記特定領域入球検出センサ44がパチンコ球を検出したか否かを判定し、肯定であればステップC13に移行して確変状態を示す確変フラグを大当り遊技の終了後に「1」に設定する。これに対し、ステップC12の判定結果が否定の場合には、ステップC14に移行して確変フラグを大当り遊技の終了後に「0」に設定する。
【0128】
そして、前記メイン制御CPU60aは、大当り遊技の終了後は、前記確変付与判定処理によって設定された確変フラグに基づいて、該確変フラグが「1」であれば遊技状態を確変状態とし、該確変フラグが「0」であれば遊技状態を非確変状態とする。また、前記第1の大当り遊技および第2の大当り遊技の終了後において、確変フラグが「1」で変短フラグが「1」の場合に、メイン制御CPU60aは、変短回数カウンタに「1」をセットし、確変フラグが「0」で変短フラグが「1」の場合に、メイン制御CPU60aは、変短回数カウンタに「100」をセットする。
【0129】
(当り遊技継続判定処理について)
次に、前記メイン制御基板60のメイン制御CPU60aが制御プログラムに基づき実行する大当り遊技(当り遊技)中の当り遊技継続判定処理について、図11を参照して説明する。この当り遊技継続判定処理は、大当り遊技の特定ラウンドにおいて、前記特定領域入球検出センサ44によるパチンコ球の検出の有無に応じて大当り遊技を継続するか否かを判定する処理である。
【0130】
大当り遊技において、大当り遊技の種類毎に設定されている特定ラウンドか否かを判定する(ステップD11)。そして、ステップD11の判定結果が否定の場合には、処理を終了する。なお、メイン制御CPU60aは、当り遊技継続判定処理を所定の周期で繰り返し行うよう設定されている。ステップD11の判定結果が肯定の場合には、前記特定領域入球検出センサ44がパチンコ球を検出したか否かを判定し、肯定であればステップD13に移行して、特定ラウンドの次回以降のラウンドの実行を決定する。すなわち、特定ラウンド中において特定領域入球検出センサ44がパチンコ球を検出した場合は、大当り遊技を最終ラウンドまで継続することを決定する。これに対し、ステップD12の判定結果が否定の場合には、ステップD14に移行して特定ラウンドの次回以降のラウンドの実行を決定しない。すなわち、特定ラウンド中において特定領域入球検出センサ44がパチンコ球を検出しない場合は、特定ラウンドの終了をもって大当り遊技を終了することを決定する。
【0131】
〔実施例の作用〕
次に、前述のように構成された実施例に係るパチンコ機10の作用につき説明する。
【0132】
前記前枠13の前面側に設けられた前記操作ハンドル16の操作レバー16aを遊技者が回転操作すると、前記打球発射装置から発射されたパチンコ球が遊技領域24内に打ち出される。このとき、前記操作レバー16aの回動量に応じてパチンコ球の打ち出し位置が変化し、打ち出し位置に応じて遊技領域24の第1流下経路24aまたは第2流下経路24bをパチンコ球が流下する。パチンコ球は、前記遊技釘27や回転案内具28に接触しながら流下し、該パチンコ球の一部は、始動入賞部29の第1始動入賞口29aや、球通過ゲート31を通過したことを契機として始動入賞装置33の第2始動入賞口33aに入賞する。
【0133】
前記始動入賞口29a,33aに入賞したパチンコ球は、始動入賞検出センサ54,55で検出され、該始動入賞検出センサ54,55の球検出を契機として、前記メイン制御CPU60aが各種情報(各種乱数情報)を取得して、この取得した情報に基づいて特図当り抽選(当り判定)が行われる。そして、特図当り抽選の結果に基づいて、特図変動パターンが乱数抽選によって決定され、決定された特図変動パターンを指定する特図変動パターン指定コマンドが統括制御CPU65aに入力されると、該統括制御CPU65aは対応する種類の演出パターンの中から1つの演出パターンを乱数抽選により決定する。そして、統括制御CPU65aは、決定した演出パターンに基づいて、前記表示装置17を制御することで、該表示装置17において図柄変動演出が実行される。また、始動入賞検出センサ54,55からの検出信号を受信したメイン制御基板60におけるメイン制御CPU60aの制御下に、所定数の賞球が払い出される。
【0134】
前記メイン制御基板60のメイン制御CPU60aにおける特図当り抽選の結果として、大当り図柄A,B,C,D,b,dが選択された場合には、表示装置17の表示部17aでの図柄変動演出の後に、左、中、右図柄列66a,66b,66cに所定の図柄組合わせで図柄が停止表示されると共に、大当り図柄に対応する大当り遊技が前記第1特別入賞装置34および第2特別入賞装置41を用いて実行される。各大当り遊技では、第1特別入賞装置34の第1特別入賞口34aが開放し、パチンコ球を右打ち状態とすることで、第1特別入賞口34aに対して多数のパチンコ球が入賞可能となる。これにより、第2流下経路24bに打ち出されたパチンコ球は、遊技釘27に接触しながら流下し、その一部が第1特別入賞口34aに入賞するようになる。そして、第1特別入賞口34aから入賞したパチンコ球を検出した第1特別入賞検出センサ58からの検出信号を受信したメイン制御基板60におけるメイン制御CPU60aの制御下に、所定数の賞球が払い出される。
【0135】
(第1の大当り遊技が実行される場合)
前記大当り図柄Aが選択されて第1の大当り遊技が実行される場合には、図5に示す如く、該第1の大当り遊技における特定ラウンドである6回目のラウンドにおいて、前記第2特別入賞装置41の第2開閉部材41bが長時間開放動作を行う。第1の大当り遊技では、前記切替えソレノイド45が駆動制御されて、前記案内体41eが第1姿勢から第2姿勢に姿勢変化されて、特定領域である分岐通路41dの球入口が開放される。すなわち、第2開閉部材41bの開位置において、前記第2特別入賞口41aを介して入賞通路41cに入賞したパチンコ球は、第2姿勢の案内体41eで案内されて分岐通路41dに入球し、前記特定領域入球検出センサ44で検出される。そして、特定領域入球検出センサ44からの検出信号を受信したメイン制御基板60におけるメイン制御CPU60aは、所定数の賞球を払い出すことを決定すると共に、当該大当り遊技の終了後に確変状態を付与することを決定する。すなわち、特定ラウンドにおいて第2開閉部材41bを長時間開放動作するよう設定された大当り図柄Aが選択されて第1の大当り遊技が実行される場合には、当該第1の大当り遊技の終了後に高確率で確変状態が付与され得る。
【0136】
また、前記特定領域入球検出センサ44からの検出信号を受信したメイン制御基板60におけるメイン制御CPU60aは、前記切替えソレノイド45を駆動制御して前記案内体41eを第2姿勢から第1姿勢に姿勢変化させる。これにより、特定ラウンドにおいて特定領域入球検出センサ44がパチンコ球を検出した後に第2特別入賞口41aを介して入賞通路41cに入賞したパチンコ球は、分岐通路41dに入球することなく該入賞通路41cを流下して、前記第2特別入賞検出センサ43で検出される。そして、該第2特別入賞検出センサ43からの検出信号を受信したメイン制御基板60におけるメイン制御CPU60aの制御下に、所定数の賞球が払い出される。
【0137】
前記特定ラウンド中において前記特定領域入球検出センサ44からの検出信号を受信したメイン制御基板60におけるメイン制御CPU60aは、該特定ラウンドの次回以降のラウンドを実行することを決定する。すなわち、当該特定ラウンドの終了後には、前記第1特別入賞装置34の第1開閉部材34bが長時間開放動作を行うラウンド(7回目から15回目)が最終ラウンドまで継続されるので、遊技者は多くの賞球を獲得可能となり、遊技の興趣を向上することができる。そして、当該第1の大当り遊技の終了後には確変状態が付与される。また、第1の大当り遊技において、特定ラウンドで特定領域入球検出センサ44がパチンコ球を検出すると、前記メイン制御CPU60aは、当該大当り遊技の終了後に付与する変短状態の変短回数として1回を設定する。
【0138】
また、特定ラウンド中において前記特定領域入球検出センサ44からの検出信号をメイン制御基板60が受信しなかった場合、該メイン制御基板60におけるメイン制御CPU60aは、該特定ラウンドの次回以降のラウンドを実行しないことを決定する。すなわち、第1の大当り遊技において特定ラウンドの終了後に設定されている複数のラウンドが実行されることなく、該特定ラウンドの終了によって当該第1の大当り遊技が終了される。また、第1の大当り遊技において、特定ラウンドで特定領域入球検出センサ44がパチンコ球を検出しなかった場合に、前記メイン制御CPU60aは、当該大当り遊技の終了後に付与する変短状態の変短回数として100回を設定する。
【0139】
(第2の大当り遊技が実行される場合)
次に、大当り図柄B,bが選択されて第2の大当り遊技が実行される場合には、図5に示す如く、該第2の大当り遊技における特定ラウンドである6回目のラウンドにおいて、前記第2特別入賞装置41の第2開閉部材41bが短時間開放動作を行う。第2開閉部材41bの短時間開放動作では、第2特別入賞口41aが開放している時間は極めて短かく、前記第2流下経路24bを流下するパチンコ球が瞬間的に開放した第2特別入賞口41aへ入賞することは極めて難しい。また、第2の大当り遊技では、前記案内体41eが第1姿勢に保持されて分岐通路41dの球入口は閉鎖されているので、第2特別入賞口41aへパチンコ球が入賞したとしても、該パチンコ球が分岐通路41dに入球すること、すなわち前記特定領域入球検出センサ44がパチンコ球を検出することはない。このように、特定ラウンドにおいて第2開閉部材41bを短時間開放動作するよう設定された大当り図柄B,bが選択されて第2の大当り遊技が実行される場合には、当該第2の大当り遊技の終了後に確変状態が付与される可能性はない。
【0140】
第2の大当り遊技においては、特定ラウンド中に特定領域入球検出センサ44がパチンコ球を検出することはないので、メイン制御CPU60aは、当該大当り遊技の終了後に確変状態を付与しないことを決定すると共に変短回数として100回を設定し、更に当該大当り遊技を終了することを決定する。すなわち、特定ラウンド中において特定領域入球検出センサ44がパチンコ球を検出しなかった場合は、第2の大当り遊技において特定ラウンドの終了後に設定されている第1特別入賞装置34の第1開閉部材34bを短時間開放動作を行う複数のラウンド(7回目から15回目)が実行されることなく、該第2の大当り遊技が終了される。第1開閉部材34bが短時間開放動作を行うラウンドでは、第1特別入賞口34aへの入賞による賞球の獲得が殆ど期待できないことから、遊技者にとっては関心のない遊技であり、このような遊技を行うことなく大当り遊技を終了することで、遊技者の遊技に対する関心が低くなるのを抑えることができる。
【0141】
(第3の大当り遊技が実行される場合)
前記大当り図柄Cが選択されて第3の大当り遊技が実行される場合には、図5に示す如く、該第3の大当り遊技における特定ラウンドである14回目のラウンドにおいて、前記第2特別入賞装置41の第2開閉部材41bが短時間開放動作を行った後に長時間開放動作を行う。第3の大当り遊技においても、特定ラウンドでは前記案内体41eが第2姿勢に姿勢変化されて分岐通路41dへの入球が許容される状態で第2開閉部材41bが長時間開放動作を行うので、前記第1の大当り遊技と同様に、大当り図柄Cが選択されて第3の大当り遊技が実行される場合には、当該第3の大当り遊技の終了後に高確率で確変状態が付与され得る。
【0142】
第3の大当り遊技では、特定ラウンド中において特定領域入球検出センサ44がパチンコ球を検出すると、メイン制御CPU60aは、当該大当り遊技の終了後に確変状態を付与することを決定すると共に当該大当り遊技を継続することを決定する。一方で、該特定ラウンド中において特定領域入球検出センサ44がパチンコ球を検出しなかった場合には、メイン制御CPU60aは、当該大当り遊技の終了後に確変状態を付与しないことを決定すると共に当該大当り遊技を終了することを決定する。第3の大当り遊技では、特定ラウンド(14回目)の後に、第2開閉部材41bが長時間開放動作を行うラウンドが2回分設定されているので、特定ラウンド(14回目)中に第2特別入賞口41aにパチンコ球を入賞させずに大当り遊技を終了させた場合に比べて、該第2特別入賞口41aにパチンコ球を入賞させて大当り遊技を継続させた場合には2ラウンド分の賞球を余分に獲得可能となる。
【0143】
(第4の大当り遊技が実行される場合)
前記大当り図柄D,dが選択されて第4の大当り遊技が実行される場合には、図5に示す如く、該第4の大当り遊技における特定ラウンドである14回目のラウンドにおいて、前記第2特別入賞装置41の第2開閉部材41bが短時間開放動作を行う。第4の大当り遊技は、前記第2の大当り遊技の場合と同様に、特定ラウンドでは前記案内体41eが第1姿勢に保持されて分岐通路41dへの入球が規制された状態で第2開閉部材41bが短時間開放動作のみを行うので、大当り図柄D,dが選択されて第4の大当り遊技が実行される場合には、当該第4の大当り遊技の終了後に確変状態が付与される可能性はない。
【0144】
第4の大当り遊技においては、特定ラウンド中に特定領域入球検出センサ44がパチンコ球を検出することはないので、メイン制御CPU60aは、当該大当り遊技の終了後に確変状態を付与しないことを決定すると共に変短回数として100回を設定し、更に当該大当り遊技を終了することを決定する。すなわち、特定ラウンド(14回目)中において特定領域入球検出センサ44がパチンコ球を検出しなかった場合は、第4の大当り遊技において特定ラウンドの終了後に設定されている複数のラウンド(15回目〜16回目)が実行されることなく、該第4の大当り遊技が終了される。
【0145】
実施例のパチンコ機10では、特図大当り抽選において大当り図柄A,B,bが選択された場合に、第1〜第2の大当り遊技における6回目のラウンド中において、第2特別入賞装置41の第2特別入賞口41aに入ったパチンコ球が特定領域入球検出センサ44で検出されるか否かにより、当該大当り遊技の終了後に遊技者に有利な特典である確変状態の付与可否が決定される。また、特図大当り抽選において大当り図柄C,D,dが選択された場合に、第3〜第4の大当り遊技における14回目のラウンド中において、第2特別入賞装置41の第2特別入賞口41aに入ったパチンコ球が特定領域入球検出センサ44で検出されるか否かにより、当該大当り遊技の終了後に遊技者に有利な特典である確変状態の付与可否が決定される。すなわち、第1〜第4の大当り遊技の開始時には当該大当り遊技の終了後における確変状態の付与可否が決定されず、大当り遊技中において第2特別入賞装置41に配設された特定領域入球検出センサ44がパチンコ球を検出するか否かにより当該大当り遊技の終了後における確変状態の付与可否が決定されるので、第2特別入賞装置41の第2特別入賞口41aにパチンコ球が入るか入らないかについて遊技者の関心が高まるため、大当り遊技における興趣の向上を図ることができる。
【0146】
また、実施例のパチンコ機10では、前記特定領域入球検出センサ44によるパチンコ球の検出の有無によって確変状態が付与されるか否かが決定されるのみでなく、特定領域入球検出センサ44がパチンコ球を検出した場合(特定領域にパチンコ球が入球した場合)には大当り遊技の終了後に確変状態が付与される一方で、特定領域入球検出センサ44がパチンコ球を検出しなかった場合(特定領域にパチンコ球が入球しなかった場合)には大当り遊技を終了する斬新な遊技性によって遊技の興趣を向上することができる。
【0147】
ここで、大当り遊技の終了後に確変状態が付与される確率が高い第1の大当り遊技が、ラウンド表示によって識別されるのを防ぐために設定される第2の大当り遊技について、第1の大当り遊技の特定ラウンドと同じ回数目のラウンドに設定された特定ラウンドの次回以降に、第2開閉部材41bを短時間開放動作させる複数のラウンドを設けることで規定ラウンド数を第1の大当り遊技と同一にしている。すなわち、第2の大当り遊技において特定ラウンドの次回以降に設定されている複数のラウンドは、賞球が殆ど獲得できない遊技者にとって興味のない遊技である。実施例のパチンコ機10では、第2の大当り遊技における特定ラウンドを第2開閉部材41bが短時間開放動作するラウンドとして設定して、特定ラウンドにおいて特定領域入球検出センサ44がパチンコ球を検出する確率を極めて低くすることで大当り遊技を終了させるようにしたので、遊技者にとって興味のない遊技が継続するのを防いで、遊技に対する興味の低下を抑制することができる。また、第2開閉部材41bが短時間開放動作するラウンドが特定ラウンドの後に連続するように設定された大当り遊技において、該特定ラウンドで大当り遊技を終了させることによる効果が高い。
【0148】
また、前記第2開閉部材41bが長時間開放動作するラウンドを特定ラウンドとして設定した第1の大当り遊技では、該特定ラウンドにおいて遊技者が打球発射装置を操作してパチンコ球の打ち出し位置を調節したりパチンコ球を発射しないようにすることで、前記第2特別入賞口41a(特定領域)にパチンコ球を入賞させないことを選択することができる。すなわち、特定ラウンドにおいて第2特別入賞口41a(特定領域)にパチンコ球を入球させることで確変状態が付与されると共に大当り遊技が継続して多くの賞球を獲得することが可能となる一方で、該特定ラウンドにおいて第2特別入賞口41a(特定領域)にパチンコ球を入球させないことで確変状態は付与されないものの大当り遊技の終了後に付与される変短回数が確変状態で付与される場合より多く設定される構成において、大当り遊技中における利益(賞球)を取るか、大当り遊技の終了後における利益(第2始動入賞口33aに対する入賞率向上状態の期間の長さ)を取るかを遊技者に選択させることができ、遊技の興趣を向上し得る。
【0149】
また、実施例では、第2開閉部材41bが長時間開放動作するラウンドを特定ラウンドとした大当り遊技と、第2開閉部材41bが短時間開放動作するラウンドを特定ラウンドとした大当り遊技とを複数種類設定しているので、大当り遊技の種類によって確変状態が付与される確率を変えることができ、遊技の多様化を図ることができる。
【0150】
(変更例)
本願は前述した実施例の構成に限定されるものではなく、その他の構成を適宜に採用することができる。
(1) 実施例では、特定領域入球検出センサを備えた第2特別入賞装置と、該特定領域入球検出センサを備えていない第1特別入賞装置とを設け、特定ラウンドでは第2特別入賞装置を開放するようにして、確変状態の付与可否を判定するようにしたが、1つの特別入賞装置を用いたものを採用し得る。すなわち、実施例の第2特別入賞装置(特別入賞手段)のみを用い、特定ラウンド以外のラウンドでは案内体を第1姿勢に保持し、特定の大当り遊技(実施例では第1および第3の大当り遊技)の場合にのみ特定ラウンドで案内体を第2姿勢に姿勢変化するようにすればよい。なお、特定ラウンド以外のラウンドでの第2開閉部材(開閉部材)の開放パターンは任意に設定すればよい。
(2) 実施例では、特定領域入球検出センサを備えた特別入賞装置(第2特別入賞装置)に、入賞通路から分岐する特定領域である分岐通路を設けると共に、該分岐通路の球入口を開閉する案内体を設けることで、入賞通路を流下するパチンコ球が分岐通路に入球可能な状態と入球不可能な状態とを設定可能な構成としたが、分岐通路および案内体を省略して入賞通路を通過するパチンコ球を検出可能な位置に特定領域入球検出センサを設ける構成を採用し得る。
(3) 実施例では、特定領域入球検出センサを備えた特別入賞装置(第2特別入賞装置)を枠状装飾体に配設したが、該特別入賞装置の配設箇所は遊技盤であってもよく、遊技領域を流下するパチンコ球が入賞可能な位置であればよい。
(4) 大当り遊技において特定ラウンドをどの回数目のラウンドに設定するかは任意である。なお、特定ラウンドにおいて大当り遊技を継続すること(確変状態が付与されること)を選択した場合に、当該大当り遊技から次の大当り遊技が生起されるまでに得られる利益の第1期待値と、特定ラウンドにおいて大当り遊技を継続しないこと(確変状態が付与されないこと)を選択した場合に、当該大当り遊技から次の大当り遊技が生起されるまでに得られる利益の第2期待値とが等しくなるように設定することが好ましい。すなわち、1回の選択による大当り遊技に伴って得られる利益が、選択によって異なるとしても、同じ選択を複数回(例えば100回)繰り返した場合には、何れの選択をした場合でも、得られる利益が等しくなるよう収束されるように設定される。具体的には、特定ラウンド後の大当り中に獲得可能な賞球数、確変状態での大当り確率と非確変状態での大当り確率、確変状態と非確変状態とで付与される変短状態の回数、変短状態と非変短状態とでの各遊技中における持ち球であるパチンコ球の減少率等を調整することで、遊技を長期間にわたって継続した場合に前記第1期待値と第2期待値とが等しくなるように設定できる。
(5) 大当り遊技中に実行可能な大当り演出として、大当り遊技中における利益を取るか、大当り遊技の終了後における利益を取るかを、特定ラウンドで第2特別入賞装置の第2特別入賞口にパチンコ球を入賞させるか否かによって選択可能であることを遊技者に報知する報知演出を設定し、該報知演出を特定ラウンド中または該特定ラウンドより前のラウンドで実行することができる。なお、報知演出は、特定ラウンドより前のラウンドで実行することが好ましい。また、報知演出を実行する手段としては、表示装置やスピーカを用いることができる。
(6) 実施例では、特定ラウンドでの特定領域入球検出センサによるパチンコ球の検出の有無によって確変状態の付与可否を判定したが、付与可否を判定する特定状態は確変状態に限らず、特定状態が付与されていない場合より付与された場合の方が遊技者に有利となるものであれば、変短状態、その他の状態であってもよい。
【0151】
(7) 実施例では、大当り図柄としての特図2では、第1大当り遊技や第3大当り遊技が選択されないようにしたが、特図1と同様に第1〜第4の大当り遊技を選択し得るように対応するグループの図柄を設定してもよい。
(8) 実施例では、開閉部材を長時間開放動作(長時間開放)するラウンドを特定ラウンドとした大当り遊技(第1および第3の大当り遊技)では、特定ラウンドにおける特定領域入球検出センサによるパチンコ球の検出の有無(確変状態を付与するか否か)によって変短回数を決定したが、変短回数については大当り図柄によって予め決められているものであってもよい。
(9) 大当り遊技に設定される規定ラウンド数は、15回や16回に限定されるものでなく、その他の回数であってもよく、また規定ラウンド数が異なる大当り遊技の種類も3種類以上であってもよい。また、大当り遊技におけるラウンドでの開閉部材の開放パターンについても、1回のラウンドにおいて複数の短時間開放動作と長時間開放動作とを組み合わせた開放パターンを設定することもできる。
【0152】
(10) 特定領域入球検出センサを備えていない第1特別入賞装置として、入賞によって払い出される賞球数が異なる複数の第1特別入賞装置を設け、特定領域入球検出センサを備えた第2特別入賞装置で行われる大当り遊技での特定ラウンドにおいて、特定領域入球検出センサがパチンコ球を検出した場合に、大当り図柄の種類(大当り遊技の種類)に応じて該特定ラウンドの後のラウンドにおいて作動(開放)する第1特別入賞装置の種類を異ならせることで、大当り遊技中に獲得できる賞球数を異ならせるようにする構成を採用し得る。すなわち、賞球数が異なる複数の第1特別入賞装置の夫々に対応する複数種類の大当り図柄を設定し、特定ラウンドで特定領域入球検出センサがパチンコ球を検出した場合に、特定ラウンドの後のラウンドにおいて作動(開放)する第1特別入賞装置の種類を、大当り判定に当選した際に決定された大当り図柄の種類によって決定するようにすればよい。
(11) 実施例では、メイン制御CPU(当り遊技継続判定手段)は、特定ラウンドにおいて特定領域入球検出センサがパチンコ球を検出した場合には大当り遊技を継続すると共に、検出しなかった場合には大当り遊技を終了するよう構成したが、特定ラウンドにおいて特定領域入球検出センサがパチンコ球を検出した場合には大当り遊技を終了し、検出しなかった場合には大当り遊技を継続するようにメイン制御CPU(当り遊技継続判定手段)がパチンコ機を制御する構成を採用し得る。また、特定ラウンドでの特定領域入球検出センサによるパチンコ球の検出の有無に応じて大当り遊技(当り遊技)の継続の可否を判定する場合に、大当り図柄の種類によって異なる判定がなされる構成を採用し得る。すなわち、特定領域入球検出センサがパチンコ球を検出した場合には大当り遊技を継続し、検出しなかった場合には大当り遊技を終了する第1の大当り図柄と、特定領域入球検出センサがパチンコ球を検出した場合には大当り遊技を終了し、検出しなかった場合には大当り遊技を継続する第2の大当り図柄とを設定し、大当り判定に当選した際に決定された大当り図柄の種類に応じて、特定ラウンド後の大当り遊技の継続の可否判定を行うようにしてもよい。
【0153】
(12) 第1始動入賞口および第2始動入賞口への入賞を契機とする特図当り抽選の開始順は、第2始動入賞口への入賞(特図2)を優先することに限らず、第1始動入賞口への入賞(特図1)を優先してもよい。また、第1始動入賞口および第2始動入賞口への入賞順で特図当り抽選を開始するようにしてもよい。なお、両始動入賞口の入賞順で特図当り抽選を開始する構成において、遊技領域を流下するパチンコ球が入球可能な共通入球口の下流側に第1始動入賞口と第2始動入賞口とを分岐して設けると共に、該分岐部に振分け手段を設け、共通入球口に入球したパチンコ球を該振分け手段によって第1始動入賞口と第2始動入賞口とに交互に入賞させる構成を採用し得る。
(13) 実施例では、遊技球が一定の確率で入賞可能な第1始動入賞口と、遊技球の入賞確率を可変可能な第2始動入賞口とを始動入賞手段として備え、各始動入賞口毎に検出手段を設けて個別に遊技球の入賞を検出するよう構成したが、該第1および第2始動入賞口の入賞検出手段を共通にしてもよい。すなわち、第1始動入賞口への入賞と、第2始動入賞口への入賞とを区別しないよう構成してもよい。
(14) 実施例においてメイン制御手段(メイン制御CPU)が備える機能の全部または一部をサブ制御手段(統括制御CPU)が備えるようにしてもよく、反対にサブ制御手段が備える機能の全部または一部をメイン制御手段が備えるようにしてもよい。そして実施例では、メイン制御基板とサブ制御基板(統括制御基板)とを分けて設けるようにしたが、単一の制御基板とすることもできる。すなわち、実施例におけるメイン制御手段およびサブ制御手段の機能を、単一の制御基板に設けた制御手段(CPU)が備えるようにしてもよい。更に、別途制御基板を備えて、実施例のメイン制御手段やサブ制御手段が備える機能の全部また一部を、別の制御手段に備えさせてもよい。
(15) また、実施例において統括制御手段(統括制御CPU)が備える機能の全部または一部を表示制御手段(表示制御CPU)が備えるようにしてもよく、反対に表示制御手段が備える機能の全部または一部を統括制御手段が備えるようにしてもよい。そして実施例では、統括制御基板(統括制御CPU)と表示制御基板(表示制御CPU)とを分けて設けるようにしたが、単一の制御基板とすることもできる。すなわち、実施例における統括制御手段および表示制御手段の機能を、単一の制御基板に設けた制御手段(CPU)が備えるようにしてもよい。また、発光制御を行うランプ制御手段や音出力制御を行う音制御手段に関しても同様に、統括制御手段が兼用することができる。
(16) 遊技機としては、パチンコ機に限られるものではなく、アレンジボール機やパチンコ球を用いたスロットマシン等、その他各種の遊技機であってもよい。
【符号の説明】
【0154】
29a 第1始動入賞口(始動入賞手段)
33a 第2始動入賞口(始動入賞手段)
34 第1特別入賞装置(特別入賞手段,第1特別入賞手段)
41 第2特別入賞装置(特別入賞手段,第2特別入賞手段)
41d 分岐通路(特定領域)
44 特定領域入球検出センサ(特定領域入球検出手段)
60a メイン制御CPU(当り判定手段,当り遊技種類決定手段,当り遊技実行決定手段,特定状態付与決定手段,当り遊技継続判定手段,特典付与決定手段)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11