(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記画面上での前記第2の物体の大きさの変化の有無を、前記画面上の予め定めた位置に設けられた基準線と、前記第2の物体の境界線と、が交差する複数の地点のうち、2地点間の距離の変化によって検出する
請求項1記載の画像合成方法。
前記第1の画像に合成する前記代替画像の大きさを調整する際、前記割合に応じて調整した前記代替画像に含まれる認識対象部の前記基準線に沿った方向の長さが、前記画面上で前記代替画像に含まれる認識対象部を認識するのに適した予め定めた範囲内に含まれる場合に、シグナルを通知する
請求項2又は請求項3記載の画像合成方法。
カメラにより撮影された画像に含まれる第1の物体が有する認識対象部の大きさと同じ大きさの認識対象部を有するように、前記第1の物体に替わる代替画像の初期の大きさを設定する設定部と、
前記画像を表示する画面上で、前記第1の物体が表示されていない画像である第1の画像と、前記設定部による前記代替画像の初期の大きさの設定に用いられた前記第1の物体が表示されている画面である第2の画像と、の各々の画像に共通して含まれる第2の物体の大きさが変化した場合に、前記画面上での前記第2の画像に含まれる前記第2の物体の大きさに対する前記第1の画像に含まれる前記第2の物体の大きさの割合を算出する算出部と、
前記算出部により算出された前記割合に応じて大きさを調整した前記代替画像を、前記第1の画像に合成する合成部と、
を含む画像合成装置。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して、開示の技術の実施形態の一例を詳細に説明する。
【0013】
交通インフラへの画像認識技術の適用例として、ナンバー認識装置の設置が挙げられる。ナンバー認識装置は、道路上を通行する車両の画像をカメラで取得し、取得した画像から認識対象であるナンバープレートを検出して、ナンバープレートに記載されているナンバー情報を読み取る装置である。
【0014】
ナンバー認識装置に備えられた認識性能を引き出すためには、カメラで撮影した画像が表示されるモニタ画面上(以下、「画面上」という)でのナンバープレートの大きさを、ナンバー認識装置の取扱説明書等に記載された範囲内に収める必要がある。従って、作業員がカメラの画像を画面で見ながらカメラのズームやピントを調整して、実際にナンバー認識装置で車両のナンバー情報を読み取れるか確認しながら、カメラの設置作業を進めている。
【0015】
しかし、道路を通行する車両の位置は一定でないため、カメラからナンバープレートまでの距離が変動することで、画面上に表示されるナンバープレートの大きさが変化する。また、カメラの設置位置や設置角度を変更するカメラ調整を実施した場合にも、画面上に表示されるナンバープレートの大きさが変化する。
【0016】
そのため、1回のカメラ調整でカメラの設置作業を終了することは困難であり、実際には、作業員は車両が通過するのを待って、複数回に亘りカメラ調整と車両ナンバーの読み取り確認を実施して、よりナンバー認識率が向上するカメラ調整を行う必要がある。
【0017】
更に言えば、ナンバー認識装置の動作確認を実施する際にタイミングよく車両が道路を通行する保証もなく、作業員はカメラ調整を実施する度に車両が通行するまで待機する必要があり、カメラの設置作業の進行に支障をきたすことになる。また、逆に、道路が車両で渋滞し、カメラで車両のナンバープレートを撮影できない程に車両間隔が狭くなっている場合も、ナンバー認識装置の動作確認が進まず、カメラの設置作業の進行に支障をきたすことがある。
【0018】
そのため、これまではカメラ設置作業に際して交通整理を実施して車両の通行量を調整したり、道路を通行止めにしてテスト車両を走らせたりして、ナンバー認識装置の動作確認を行う場合があった。しかし、この場合でも、カメラ調整毎に何度もテスト車両を走行させなければならず、カメラの設置作業に要する労力の低減を図る必要性が浮かび上がってきた。
【0019】
以下では、カメラの設置作業の効率化を図るため、カメラで撮影した画像に、予め用意された擬似的な車両の画像(バーチャル車両)を合成し、バーチャル車両のナンバーが認識できるか否かによってカメラ調整が進められるナンバー認識装置について説明する。なお、説明を簡略化するため、以下の説明ではカメラで撮影した画像には一車線分の道路しか映っていないものとして説明するが、複数車線の道路が映った画像であってもよいことはいうまでもない。
【0020】
図1には、本実施形態に係るナンバー認識装置100が示されている。
【0021】
ナンバー認識装置100は、取得部10、設定部20、算出部30、合成部40、及び認識部50を含む。このうち、設定部20、算出部30、及び合成部40をまとめて画像合成部60と称する場合がある。
【0022】
取得部10はカメラと有線又は無線で接続され、カメラからの画像を取得して監視対象である車両を検出すると共に、検出した車両が画面上の予め指定した基準線に到達した際に、画面に表示された画像を取得する。以下、車両が基準線に到達した際に取得した画像をキャプチャ画像という。
【0023】
本実施形態では、画面垂直方向の道路上を進行する車両が画面中央位置に到達したタイミングでキャプチャ画像を取得するため、車両の画面垂直方向の長さを考慮して、基準線を画面下部の画面水平方向に設定する。
【0024】
取得部10は、作業員等により画面上に設定された車両を検出するための範囲(指定エリア)内に車両が進入したか否かを検出する。そして、指定エリア内に車両が進入したことを検出すると、取得部10は、例えば画像に含まれるフレーム毎に車両の位置を検出する。すなわち、取得部10は、例えばカメラからの画像が30fps(frame per second)であれば、1秒間に30回車両の位置を検出する。そして、取得部10は、車両が基準線に到達した際に画面に表示されている画像全体をキャプチャ画像として取得する。車両位置の検出には公知の技術が適用され、例えば、フレームに含まれる道路の色情報と車両の色情報との相違から車両の位置を検出する。
【0025】
そして、例えばナンバー認識装置100の動作モードが、カメラ調整中であることを示すカメラ調整モードに設定されている場合、取得部10は、設定部20へキャプチャ画像を取得したことを通知する。更に、取得部10は、キャプチャ画像の取得後も画像合成部60へカメラからの画像を通知する。一方、ナンバー認識装置100の動作モードが、実際に運用中であることを示す運用モードに設定されている場合、取得部10は、認識部50へキャプチャ画像を取得したことを通知する。
【0026】
なお、画面上に設定する基準線の位置に応じて、キャプチャ画像における車両の位置を変更することができるため、例えば、よりナンバープレートが鮮明に表示される位置で車両のキャプチャ画像を取得する等の設定が可能となる。
【0027】
図2は、取得部10での画像の取得の様子を説明した図であり、画面上に設定された指定エリア8内で車両2を検出してから3フレーム目に車両2が基準線6に達した状態を示している。そして、取得部10は、指定エリア8内で車両2を検出してから3フレーム目の画像をキャプチャ画像として取得する。
【0028】
設定部20は、取得部10で取得したキャプチャ画像から車両2のナンバープレートの大きさを求める。ここでナンバープレートの大きさとは、基準線6に沿った方向のナンバープレートの長さ(ナンバープレートの幅)と、基準線6と直交する方向のナンバープレートの長さ(ナンバープレートの高さ)と、をいう。
【0029】
なお、ナンバープレートの大きさの抽出には公知の技術が適用され、例えば、キャプチャ画像からナンバープレートの輪郭を抽出して、ナンバープレートの大きさを求めることができる。また、ナンバープレートの表示色は予め定められていることから、キャプチャ画像における各画素の色成分と、ナンバープレートの表示色の色成分と、を比較することで、キャプチャ画像からナンバープレートの大きさを抽出することができる。
【0030】
そして、設定部20は、バーチャル車両4のナンバープレートの大きさが、車両2のナンバープレートの大きさと一致するように、バーチャル車両4全体の大きさを拡大又は縮小して、バーチャル車両4の初期の大きさを設定する。そして、設定部20は、画面上におけるキャプチャ画像の車両2のナンバープレートの表示位置と、バーチャル車両4のナンバープレートの表示位置が一致するように、キャプチャ画像の車両2をバーチャル車両4で置き換える。
【0031】
なお、本実施形態では、設定したバーチャル車両4の大きさをキャプチャ画面上で確認するため、キャプチャ画像の車両2をバーチャル車両4で置き換えるようにしたが、キャプチャ画像の車両2をバーチャル車両4で置き換える処理は必須ではない。ここでは、車両2のナンバープレートの大きさと同じ大きさを有するバーチャル車両4の大きさが設定できればよい。
【0032】
図3は、設定部20でキャプチャ画像に表示された車両2がバーチャル車両4に置き換えられる様子を示した図である。この際、車両2の基準線6に沿った方向の長さがH1、バーチャル車両4の基準線6に沿った方向の長さがH2と異なる場合であっても、各々の車両のナンバープレートは同じ大きさになる。
【0033】
算出部30は、車両2をバーチャル車両4に置き換えたキャプチャ画像から、バーチャル車両4が通行する道路の画面上の道路幅L0を算出する。そのため、算出部30は、基準線6と、道路の左右に存在する車両通行帯境界線(境界線)と、が交差する地点間を結ぶ距離、具体的には2地点間を結ぶ直線の基準線6に沿った画素数を計測して道路幅L0を算出する。キャプチャ画面における道路の境界線の抽出には、キャプチャ画像の2値化処理やラプラシアンフィルタを用いたフィルタ処理等、公知の画像処理技術が用いられる。
【0034】
更に算出部30は、取得部10から通知されるキャプチャ画像取得後のカメラの画像(カメラ調整中画像)を監視し、引き続き、カメラ調整中画像の各々に表示される道路の境界線を抽出して、基準線6に沿った画面上の道路幅を算出する。そして、算出部30は、ズーム率の変更等のカメラ調整により、カメラ調整中画像の道路幅がキャプチャ画像における道路幅L0から道路幅L1に変化した際に、道路幅の変化率であるL1/L0を算出して合成部40へ通知する。
【0035】
このように、作業員等がカメラ調整を実施した場合、それに伴い画面に表示される画像の範囲が変更される。従って、算出部30は、カメラ調整が実施されたか否かを、キャプチャ画像及びカメラ調整中画像の各々の画像に含まれる共通の物体である道路の幅の変化で検出しているということができる。なお、本実施形態では、カメラ調整中画像に車両2は表示されていないものとする。
【0036】
合成部40は、キャプチャ画像におけるバーチャル車両4のナンバープレートの大きさが道路幅の変化率と同じL1/L0倍となるように、キャプチャ画像のバーチャル車両4の縦横比を保ったまま、バーチャル車両4全体の大きさを調整する。そして、合成部40は、道路幅の変化率に応じて大きさを調整したバーチャル車両4と、道路幅がL1となったカメラ調整中画像とを合成し、合成した画像を認識部50へ通知する。
【0037】
図4は、合成部40によってナンバープレートの大きさが調整されたバーチャル車両4をカメラ調整中画像に合成した様子を示した図である。
【0038】
例えば
図4に示すように、例えば、キャプチャ画像、すなわちカメラ調整前における画像の基準線6に沿った道路幅をL0、その際のバーチャル車両4のナンバープレートの幅をW0とする。そして、カメラ調整中画像の基準線6に沿った道路幅がL1となった場合に、合成部40は、カメラ調整中画像におけるバーチャル車両4のナンバープレートの幅W1を、W1=W0*(L1/L0)によって算出する。そして、合成部40は、画面上におけるバーチャル車両4のナンバープレートの幅がW1となるように、バーチャル車両4の縦横比を保ったまま、バーチャル車両4全体の大きさを調整する。このようにバーチャル車両4の大きさを調整することで、バーチャル車両4のナンバープレートの大きさが道路幅の変化率と同じL1/L0倍になる。なお、本実施形態では、画面に表示される画像の範囲の変化を道路幅の変化で検出したが、キャプチャ画像及びカメラ調整中画像の各々の画像に共通して含まれ、各々の画像間で大きさの変化を比較することができる物体であればどのようなものを用いてもよい。
【0039】
更に、合成部40は、バーチャル車両4のナンバープレートの底辺が基準線6と接触し、且つ、基準線6に沿った道路幅の中央と、バーチャル車両4のナンバープレートの幅方向の中央と、が一致する位置に、バーチャル車両4をカメラ調整中画像に合成する。
【0040】
そして、認識部50は、ナンバー認識装置100の動作モードがカメラ調整モードに設定されている場合、合成部40でカメラ調整中画像に合成されたバーチャル車両4のナンバー情報を認識する。一方、認識部50は、ナンバー認識装置100の動作モードが運用モードに設定されている場合、取得部10で取得されたキャプチャ画像に表示されている車両2のナンバー情報を認識する。
【0041】
このように、第1実施形態のナンバー認識装置100では、カメラ調整に伴う画面上のカメラ調整中画像の範囲の変化に応じて、道路を通行する車両2のナンバープレートの大きさから算出したナンバープレートの大きさを有するバーチャル車両4を合成する。従って、カメラ調整の実施毎に車両2の通過を待つことなく、現在のカメラ取り付け位置及びズーム率で、車両2のナンバー情報が認識できるか否かを確認することができる。
【0042】
以上に説明したナンバー認識装置100は、例えば、
図5に示すコンピュータ70で実現することができる。コンピュータ70は、CPU72、メモリ74、及び不揮発性の記憶部76を含み、これらはバス78を介して互いに接続される。
【0043】
また、記憶部76はHDD(Hard Disk Drive)又はフラッシュメモリ等によって実現できる。記憶媒体としての記憶部76には、コンピュータ70をカメラ調整モードを有するナンバー認識装置100として機能させるための画像合成プログラム80が記憶されている。CPU72は、画像合成プログラム80を記憶部76から読み出してメモリ74に展開し、画像合成プログラム80に含まれる各種プロセスを順次実行する。
【0044】
画像合成プログラム80は、取得プロセス82、置換プロセス84、算出プロセス86、合成プロセス88、及び認識プロセス90を含む。
【0045】
CPU72は、取得プロセス82を実行することで、
図1に示す取得部10として動作する。また、CPU72は、置換プロセス84を実行することで、
図1に示す設定部20として動作する。また、CPU72は、算出プロセス86を実行することで、
図1に示す算出部30として動作する。また、CPU72は、合成プロセス88を実行することで、
図1に示す合成部40として動作する。また、CPU72は、認識プロセス90を実行することで、
図1に示す認識部50として動作する。
【0046】
以上により、画像合成プログラム80を実行したコンピュータ70が、ナンバー認識装置100として動作する。
【0047】
なお、一例として、CPU72にはタイマが内蔵され、CPU72は、画像合成プログラム80からの要求によりタイマを起動及び停止すると共に、タイマ起動からの経過時間を画像合成プログラム80へ通知する機能を有するものとする。また、画像合成プログラム80は、開示の技術における画像合成プログラムの一例を示したものである。また、ナンバー認識装置100は、例えば半導体集積回路、より詳しくはASIC(Application Specific Integrated Circuit)等で実現することも可能である。
【0048】
次に、本実施形態に係るナンバー認識装置100の作用を説明する。なお、本実施形態に係るナンバー認識装置100の動作モードはカメラ調整モードに予め設定されており、ナンバー認識装置100の起動後に
図6に示す画像合成処理を実行する。また、カメラで撮影された画像は、メモリ74の予め定めた領域に時系列に従ってフレーム単位で記憶されるものとする。また、画面上には指定エリア8及び基準線6が予め設定されているものとする。更に、バーチャル車両4は記憶部76に予め記憶され、CPU72が画像合成プログラム80をメモリ74に展開する際に、メモリ74の予め定めた領域に展開されるものとする。
【0049】
図6は、ナンバー認識装置100で実行される画像合成処理の全体を示したフローチャートである。画像合成処理はステップS100〜S500の処理を含む。
【0050】
まず、ステップS100のキャプチャ画像取得処理について説明する。
図7は、ステップS100で実行されるキャプチャ画像取得処理のサブルーチンのフローチャートである。
【0051】
まず、ステップS105では、取得部10は、メモリ74に記憶される画像のフレームを参照して、画面に設定された指定エリア8内に車両2が存在するか否かを判定する。
【0052】
そして、ステップS110では、取得部10は、ステップS105の処理で指定エリア8内に車両2が存在すると判定した場合にはステップS120へ処理を移行し、そうでないと判定した場合には、ステップS115へ処理を移行する。
【0053】
ステップS115では、取得部10は、メモリ74からステップS105の処理で参照したフレームの次のフレームを取得し、ステップS105へ移行する。すなわち、取得部10は、指定エリア8内に車両2が存在するフレームが検出されるまで、ステップS105〜S115の処理を繰り返す。
【0054】
ステップS120では、取得部10は、指定エリア8内における車両2の位置を判定する。そして、ステップS125では、取得部10は、基準線6に車両2が到達したか否かを判定し、否定判定の場合にはステップS130へ移行する。
【0055】
ステップS130では、取得部10は、メモリ74からステップS120の処理で車両2の位置を判定したフレームの次のフレームを取得し、ステップS120へ移行する。すなわち、取得部10は、基準線6に車両2が到達したフレームが検出されるまで、ステップS120〜S130の処理を繰り返す。
【0056】
一方、ステップS125の処理で肯定判定となった場合、すなわち基準線6に車両2が到達した場合にはステップS135に移行し、取得部10は現在参照しているフレームをキャプチャ画像として、メモリ74の予め定めた領域に記憶する。
【0057】
以上の処理により、
図6のステップS100の処理が終了する。
【0058】
次に、ステップS200のバーチャル車両初期サイズ設定処理について説明する。
図8は、ステップS200で実行されるバーチャル車両初期サイズ設定処理のサブルーチンのフローチャートである。
【0059】
まず、ステップS205では、設定部20は、ステップS135の処理でメモリ74に記憶されたキャプチャ画像から、キャプチャ画像に表示されている車両2のナンバープレートの大きさを検出し、検出した大きさをメモリ74の予め定めた領域に記憶する。
【0060】
ステップS210では、設定部20は、メモリ74からバーチャル車両4を取得する。そして、設定部20は、バーチャル車両4のナンバープレートの大きさがステップS205で検出した車両2のナンバープレートの大きさと一致するように、バーチャル車両4全体の大きさを拡大又は縮小して、バーチャル車両4の初期の大きさを設定する。
【0061】
ステップS215では、作業員等が画面上でステップS210の処理で設定したバーチャル車両4の大きさを確認することができるように、設定部20は、キャプチャ画像上の車両2をステップS210の処理で大きさを設定したバーチャル車両4に置き換える。この際、設定部20は、キャプチャ画像における車両2のナンバープレートの表示位置と、バーチャル車両4のナンバープレートの表示位置と、が一致するように、キャプチャ画像にバーチャル車両4を配置する。
【0062】
以上の処理により、
図6のステップS200の処理が終了する。
【0063】
次に、ステップS300の道路幅算出処理について説明する。
図9は、ステップS300で実行される道路幅算出処理のサブルーチンのフローチャートである。
【0064】
まず、ステップS305では、算出部30は、ステップS215の処理で車両2をバーチャル車両4に置き換えたキャプチャ画像(置換キャプチャ画像)から、基準線6に沿った道路幅L0を算出する。そして、算出部30はCPU72に対してタイマの起動を要求する。
【0065】
ステップS310では、算出部30は、CPU72に対してタイマの経過時間情報を要求し、ステップS305の処理から予め定めた時間経過したか否かを判定する。ここで、予め定めた時間とは、後述する道路幅の変化を判定する処理の実行間隔を規定する時間である。そして、予め定めた時間は記憶部76に予め記憶され、CPU72が画像合成プログラム80をメモリ74に展開する際に、メモリ74の予め定めた領域に展開されるものとする。
【0066】
そして、本ステップの判定処理が否定判定の場合には、算出部30は、予め定めた時間を経過するまでステップS310の処理を繰り返す。一方、肯定判定の場合にはステップS315へ移行すると共に、算出部30はCPU72に対してタイマの停止を要求する。
【0067】
ステップS315では、算出部30は、メモリ74から現時点で最新のカメラ調整中画像のフレームを取得し、当該フレームから基準線6に沿った道路幅L1を算出する。
【0068】
ステップS320では、算出部30は、ステップS305の処理で算出した道路幅L0と、ステップS315の処理で算出した道路幅L1が同じ値ではないか否かを判定する。なお、道路幅L0と道路幅L1が同じ値とは、完全に値が一致する場合の他、道路幅L0と道路幅L1との差分が、道路幅L0と道路幅L1とが同じ値であるとみなすことのできる予め定めた範囲内にある場合も含むようにしてもよい。
【0069】
そして、本ステップでの判定が否定判定の場合、すなわち、道路幅L0と道路幅L1とが同じ値である場合にはステップS310へ移行し、算出部30は、道路幅L0と道路幅L1との値が異なるまでステップS310〜S320の処理を繰り返す。一方、肯定判定の場合にはステップS325へ移行する。
【0070】
ステップS325では、算出部30は、道路幅の変化率(L1/L0)を算出する。
【0071】
以上の処理により、
図6のステップS300の処理が終了する。
【0072】
次に、ステップS400のバーチャル車両合成処理について説明する。
図10は、ステップS400で実行されるバーチャル車両合成処理のサブルーチンのフローチャートである。
【0073】
まず、ステップS405では、合成部40は、
図8のステップS215の処理で生成した置換キャプチャ画像におけるバーチャル車両4のナンバープレートの幅が(L1/L0)倍となるように、バーチャル車両4全体の大きさを調整する。この際、合成部40は、バーチャル車両4の縦横比が変わらないようにバーチャル車両4の大きさを調整する。
【0074】
そして、ステップS410では、合成部40は、
図9のステップS320の処理で置換キャプチャ画像と比較して道路幅に変化があると判定されたカメラ調整中画像のフレームから、基準線6に沿った道路幅の中央点を算出する。
【0075】
ステップS415では、合成部40は、ステップS410の処理に用いたカメラ調整中画像のフレームの道路幅の中央点と、バーチャル車両4の予め定めた点と、が一致する位置に、バーチャル車両4を合成する。ここで、バーチャル車両4の予め定めた点として、例えば、バーチャル車両4のナンバープレート底辺の幅方向における中央点が用いられる。
【0076】
以上の処理により、
図6のステップS400の処理が終了する。
【0077】
そして、ステップS500では、認識部50は、バーチャル車両4が合成されたカメラ調整中画像のフレームから、バーチャル車両4のナンバー情報が認識できるか否かを判定する。そして、肯定判定の場合には、現在のカメラ調整内容で道路上を実際に通行する車両のナンバー情報が認識できるため、画像合成プログラム80を終了する。
【0078】
一方、否定判定の場合には、ステップS300の処理に戻り、新たに取得したカメラ調整中画像のフレームに対してステップS300〜S500の処理を繰り返し実行する。なお、この場合、置換キャプチャ画像における道路幅L0は1度取得すれば十分であるため、
図9におけるステップS305の処理は省略する。
【0079】
このように本実施形態では、カメラ調整により画面に表示される画像が変化した場合でも、バーチャル車両4を用いて、各々の画像でナンバープレートがどのような大きさで表示されるかを確認することができる。従って、カメラ設置作業の際、画面上に設けた指定エリア8内を通行する車両の画像を1度取得すれば、カメラ調整後に実際の車両が指定エリア8内を通行しない場合でも、ナンバー認識装置100の動作確認を実施することができる。
【0080】
なお、本実施形態では、キャプチャ画像での車両2の位置を決定する基準線6(判定線)と、道路幅の変化を検出する位置を示す基準線6(変化検出基準線)と、を共通の基準線6として説明した。
【0081】
しかし、判定線と変化検出基準線とを、それぞれ画面上の異なる位置に設定するようにしてもよい。この場合、
図7に示したキャプチャ画像取得処理のフローチャートの説明において、「基準線6」を「判定線」に読み替える。そして、
図9に示した道路幅算出処理のフローチャートの説明において、「基準線6」を「変化検出基準線」に読み替える。
【0082】
その上で、ステップS405の処理で、キャプチャ画像における判定線に沿った道路幅L2を算出し、置換キャプチャ画像におけるバーチャル車両4のナンバープレートの幅が(L1/L2)倍となるように、バーチャル車両4全体の大きさを調整すればよい。すなわち、判定線及び変化検出基準線を共通にする場合であっても、そうでない場合であっても、キャプチャ画像における道路幅に対するカメラ調整中画像における道路幅の変化の割合に応じて、バーチャル車両4全体の大きさを調整すればよいことがわかる。
【0084】
次に、開示の技術の第2実施形態について説明する。なお、第1実施形態と同一の部分には同一の符号を付して説明を省略し、第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。
【0085】
図11には、本実施形態に係るナンバー認識装置100Aが示されている。
【0086】
本実施形態に係るナンバー認識装置100Aが第1実施形態のナンバー認識装置100と異なる点は、合成部40が合成部40Aに置き換えられた点である。なお、これに伴い、画像合成部60を画像合成部60Aと称する場合がある。
【0087】
例えば、ナンバー認識装置100Aには、ナンバー認識装置100Aの実機による実験や設計仕様に基づくコンピュータシミュレーション等により、車両2のナンバー情報を認証するのに適した画面上でのナンバープレートの大きさが規定されているものとする。この大きさは、例えば画面に表示されるナンバープレートの幅に相当する画素数Rで規定され、一例としてR1≦R≦R2と表される。なお、R1≦R≦R2の範囲を適正画像範囲ということにする。従って、カメラ設置作業の際、作業員等は画面を見ながらカメラ調整を実施し、画面に表示される車両2のナンバープレートの幅が適正画像範囲内に含まれるように、カメラのズーム率等を調整することになる。
【0088】
しかしながら、作業員等は、現在のカメラ設置位置やカメラのズーム率で、画面に表示されるバーチャル車両4のナンバープレートの幅が適正画像範囲内に含まれるか否かを知る方法がない。状況によっては、バーチャル車両4のナンバープレートの幅が適正画像範囲内に含まれていない場合でも、認識部50がナンバー情報を正しく認識する場合も考えられる。従って、ナンバー認識装置100Aにおけるナンバー情報の認識率をより向上させるためにも、バーチャル車両4のナンバープレートの幅を適正画像範囲内に収めることは、ナンバー認識装置100Aのカメラ設置における重要な作業の1つといえる。
【0089】
そのため、合成部40Aは、バーチャル車両4をカメラ調整中画像に合成する際、バーチャル車両4の他に、バーチャル車両4のナンバープレートの幅が適正画像範囲内に収まっているか否かを表示するインジケータを合成して、認識部50へ通知する。
【0090】
図12は、一例としてズーム調整前後におけるインジケータ15の表示を示した図である。この場合、ズーム調整前におけるバーチャル車両4のナンバープレートの幅に相当する画素数RがRa(Ra<R1)である場合には、カメラ調整中画像のナンバー情報の認識に影響を与えない箇所に、“NG”を示す赤色のインジケータ15が表示される。一方、ズーム調整後におけるバーチャル車両4のナンバープレートの幅に相当する画素数RがRb(R1≦Rb≦R2)である場合には、赤色のインジケータ15が“OK”を示す緑のインジケータ15に置き換えられる。
【0091】
なお、インジケータ15の表示色に制限はなく、バーチャル車両4のナンバープレートの幅が適正画像範囲内に収まっているか否かを表示することができれば、何れの表示色を用いてもよいことはいうまでもない。また、インジケータ15の表示位置も、
図12に示した位置に限定されないことはいうまでもない。
【0092】
以上に説明したナンバー認識装置100Aは、例えば、
図13に示すコンピュータ70Aで実現することができる。また、画像合成プログラム80Aは、第1実施形態に係る合成プロセス88の替わりに合成プロセス88Aを含む。そして、CPU72は、合成プロセス88Aを実行することで、
図11に示す合成部40Aとして動作する。なお、ナンバー認識装置100Aも第1実施形態に係るナンバー認識装置100と同様に、例えば半導体集積回路、より詳しくはASIC等で実現することも可能である。
【0093】
次に、本実施形態に係るナンバー認識装置100Aの作用を説明する。なお、本実施形態に係るナンバー認識装置100Aの画像合成処理が
図6に示した第1実施形態に係る画像合成処理と異なる点は、ステップS400の処理である。
【0094】
図14は、本実施形態に係るステップS400で実行されるバーチャル車両合成処理のサブルーチンのフローチャートである。本フローチャートでは、
図10に示した第1実施形態に係るステップS400での処理を示したフローチャートに対して、新たにステップS420〜S435が追加されている。
【0095】
ステップS420では、合成部40Aは、ステップS405の処理で調整したバーチャル車両4のナンバープレートの幅に相当する画素数が、適正画像範囲内であるか否かを判定する。そして、肯定判定の場合にはステップS425へ移行し、合成部40Aは、メモリ74から緑色のインジケータ15の画像を取得する。一方、否定判定の場合にはステップS430へ移行し、合成部40Aは、メモリ74から赤色のインジケータ15の画像を取得する。なお、赤色及び緑色のインジケータ15の画像は記憶部76に予め記憶され、CPU72が画像合成プログラム80Aをメモリ74に展開する際に、メモリ74の予め定めた領域に展開されるものとする。
【0096】
ステップS435では、合成部40Aは、ステップS415の処理でバーチャル車両4を合成したカメラ調整中画像に対して、ステップS425又はステップS430の処理で取得したインジケータ15の画像を合成する。この際、合成部40Aは、認識部50でのナンバー情報の認識処理に影響を与えない位置、具体的には、バーチャル車両4のナンバープレートの表示位置と重複しない位置にインジケータ15の画像を合成する。
【0097】
なお、本実施形態では、インジケータ15の色の相違により、バーチャル車両4のナンバープレートの大きさが適正画像範囲内に収まっているか否かのシグナルを通知したが、シグナルの通知方法はこれに限られない。例えば、バーチャル車両4のナンバープレートの大きさが適正画像範囲内に収まった場合に、音声で通知したり、音声及びインジケータ15で通知したりするようにしてもよい。この場合、作業員等はカメラ調整中に画面を見る必要がなくなり、カメラ調整を実施している作業員等の視界の範囲内に画面がない場合であっても、バーチャル車両4のナンバープレートの大きさが適正画像範囲内に収まっているか否かを判定することができる。
【0098】
このように本実施形態に係るナンバー認識装置100Aは、カメラ調整による画像の変化に応じて調整されたバーチャル車両4のナンバープレートの大きさの目安を、インジケータ15を用いて画面上に表示する。従って、何度もカメラ調整を実施することなく、車両2のナンバープレートの大きさが適正画像範囲内に収まる位置にカメラの画像表示範囲を合わせることができるため、作業員等によるカメラ設置作業の効率を向上させることができる。
【0099】
以上、開示の技術を実施形態を用いて説明したが、開示の技術は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。開示の技術の要旨を逸脱しない範囲で上記実施形態に多様な変更または改良を加えることができ、当該変更または改良を加えた形態も開示の技術の技術的範囲に含まれる。例えば、開示の技術の要旨を逸脱しない範囲で処理の順序を変更してもよい。
【0100】
また、上記では開示の技術に係る画像合成プログラムの一例である画像合成プログラム80、80Aが記憶部76に予め記憶(インストール)されている態様を説明したが、これに限定されるものではない。開示の技術に係る画像合成プログラムは、コンピュータ読取可能な記録媒体に記録されている形態で提供することも可能である。例えば、開示の技術に係る画像合成プログラムは、CD−ROM、DVD−ROM、及びUSBメモリ等の可搬型記録媒体、並びに、フラッシュメモリ等の半導体メモリ等に記録されている形態で提供することも可能である。
【0101】
また、開示の技術に係る画像合成処理の一例を、車両のナンバー情報を認識するナンバー認識装置を用いて説明したが、画像の合成対象は車両に限られない。例えば、人物の顔等を認証する人物認証装置に用いられるカメラの設置作業では、実際の人物を予め用意した人物の画像(バーチャル人物)に置き換えるようにしてもよい。なお、この場合の認識対象部は人物の顔となる。
【0102】
以上の実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
【0103】
(付記1)
コンピュータに、
カメラにより撮影された画像に含まれる第1の物体が有する認識対象部の大きさと同じ大きさの認識対象部を有するように、前記第1の物体に替わる代替画像の初期の大きさを設定し、
前記画像を表示する画面上で、前記第1の物体が表示されていない画像である第1の画像と、前記代替画像の初期の大きさの設定に用いた前記第1の物体が表示されている画面である第2の画像と、の各々の画像に共通して含まれる第2の物体の大きさが変化した場合に、前記画面上での前記第2の画像に含まれる前記第2の物体の大きさに対する前記第1の画像に含まれる前記第2の物体の大きさの割合を算出し、
算出した前記割合に応じて大きさを調整した前記代替画像を、前記第1の画像に合成する
ことを含む処理を実行させる画像合成方法。
【0104】
(付記2)
前記画面上での前記第2の物体の大きさの変化の有無を、前記画面上の予め定めた位置に設けられた基準線と、前記第2の物体の境界線と、が交差する複数の地点のうち、2地点間の距離の変化によって検出する
付記1記載の画像合成方法。
【0105】
(付記3)
前記第1の物体が前記基準線に到達した際に、前記代替画像の初期の大きさを設定する
付記2記載の画像合成方法。
【0106】
(付記4)
前記第1の画像に合成する前記代替画像の大きさを調整する際、前記割合に応じて調整した前記代替画像に含まれる認識対象部の前記基準線に沿った方向の長さが、前記画面上で前記代替画像に含まれる認識対象部を認識するのに適した予め定めた範囲内に含まれる場合に、シグナルを通知する
付記2又は付記3記載の画像合成方法。
【0107】
(付記5)
コンピュータに、
カメラにより撮影された画像に含まれる第1の物体が有する認識対象部の大きさと同じ大きさの認識対象部を有するように、前記第1の物体に替わる代替画像の初期の大きさを設定し、
前記画像を表示する画面上で、前記第1の物体が表示されていない画像である第1の画像と、前記代替画像の初期の大きさの設定に用いた前記第1の物体が表示されている画面である第2の画像と、の各々の画像に共通して含まれる第2の物体の大きさが変化した場合に、前記画面上での前記第2の画像に含まれる前記第2の物体の大きさに対する前記第1の画像に含まれる前記第2の物体の大きさの割合を算出し、
算出した前記割合に応じて大きさを調整した前記代替画像を、前記第1の画像に合成する
ことを含む処理を実行させるための画像合成プログラム。
【0108】
(付記6)
コンピュータに、
カメラにより撮影された画像に含まれる第1の物体が有する認識対象部の大きさと同じ大きさの認識対象部を有するように、前記第1の物体に替わる代替画像の初期の大きさを設定し、
前記画像を表示する画面上で、前記第1の物体が表示されていない画像である第1の画像と、前記代替画像の初期の大きさの設定に用いた前記第1の物体が表示されている画面である第2の画像と、の各々の画像に共通して含まれる第2の物体の大きさが変化した場合に、前記画面上での前記第2の画像に含まれる前記第2の物体の大きさに対する前記第1の画像に含まれる前記第2の物体の大きさの割合を算出し、
算出した前記割合に応じて大きさを調整した前記代替画像を、前記第1の画像に合成する
ことを含む処理を実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【0109】
(付記7)
カメラにより撮影された画像に含まれる第1の物体が有する認識対象部の大きさと同じ大きさの認識対象部を有するように、前記第1の物体に替わる代替画像の初期の大きさを設定する設定部と、
前記画像を表示する画面上で、前記第1の物体が表示されていない画像である第1の画像と、前記設定部による前記代替画像の初期の大きさの設定に用いられた前記第1の物体が表示されている画面である第2の画像と、の各々の画像に共通して含まれる第2の物体の大きさが変化した場合に、前記画面上での前記第2の画像に含まれる前記第2の物体の大きさに対する前記第1の画像に含まれる前記第2の物体の大きさの割合を算出する算出部と、
前記算出部により算出された前記割合に応じて大きさを調整した前記代替画像を、前記第1の画像に合成する合成部と、
を含む画像合成装置。
【0110】
(付記8)
前記算出部は、前記画面上での前記第2の物体の大きさの変化の有無を、前記画面上の予め定めた位置に設けられた基準線と、前記第2の物体の境界線と、が交差する複数の地点のうち、2地点間の距離の変化によって検出する
付記7記載の画像合成装置。
【0111】
(付記9)
前記設定部は、前記第1の物体が前記基準線に到達した際に、前記代替画像の初期の大きさを設定する
付記8記載の画像合成装置。
【0112】
(付記10)
前記調整部は、前記第1の画像に合成する前記代替画像の大きさを調整する際、前記割合に応じて調整した前記代替画像に含まれる認識対象部の前記基準線に沿った方向の長さが、前記画面上で前記代替画像に含まれる認識対象部を認識するのに適した予め定めた範囲内に含まれる場合に、シグナルを通知する
付記8又は付記9記載の画像合成装置。