特許第6235977号(P6235977)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 大和ハウス工業株式会社の特許一覧

<>
  • 特許6235977-笠木および笠木設置構造 図000002
  • 特許6235977-笠木および笠木設置構造 図000003
  • 特許6235977-笠木および笠木設置構造 図000004
  • 特許6235977-笠木および笠木設置構造 図000005
  • 特許6235977-笠木および笠木設置構造 図000006
  • 特許6235977-笠木および笠木設置構造 図000007
  • 特許6235977-笠木および笠木設置構造 図000008
  • 特許6235977-笠木および笠木設置構造 図000009
  • 特許6235977-笠木および笠木設置構造 図000010
  • 特許6235977-笠木および笠木設置構造 図000011
  • 特許6235977-笠木および笠木設置構造 図000012
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6235977
(24)【登録日】2017年11月2日
(45)【発行日】2017年11月22日
(54)【発明の名称】笠木および笠木設置構造
(51)【国際特許分類】
   E04D 13/15 20060101AFI20171113BHJP
【FI】
   E04D13/15 301J
   E04D13/15 301Z
【請求項の数】7
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2014-200084(P2014-200084)
(22)【出願日】2014年9月30日
(65)【公開番号】特開2016-69900(P2016-69900A)
(43)【公開日】2016年5月9日
【審査請求日】2015年9月30日
(73)【特許権者】
【識別番号】390037154
【氏名又は名称】大和ハウス工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105843
【弁理士】
【氏名又は名称】神保 泰三
(72)【発明者】
【氏名】宮田 莉樹
(72)【発明者】
【氏名】小坂 康充
(72)【発明者】
【氏名】山内 幸治
(72)【発明者】
【氏名】武山 裕
【審査官】 富士 春奈
(56)【参考文献】
【文献】 特開平08−082052(JP,A)
【文献】 特開2012−102486(JP,A)
【文献】 特開2004−176410(JP,A)
【文献】 特開2014−031709(JP,A)
【文献】 実開平06−043123(JP,U)
【文献】 特開2004−263432(JP,A)
【文献】 特開2001−254490(JP,A)
【文献】 実開平03−093528(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04D 13/15
E04B 1/70
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外壁の頂部を覆う笠木本体部と、通気口を有する接続部によって上記笠木本体部に一体的に設けられ、通気口を有さず、上記外壁の仕上げ材の上部側に位置する見切り部と、を備えており、上記見切り部は上記外壁の下側からの上記接続部の視認を遮りつつ上記笠木本体部との間に横方向に通気路を形成することを特徴とする笠木。
【請求項2】
請求項1に記載の笠木において、上記見切り部は上記笠木本体部の屋外側垂部の下端よりも下に位置する下側部位を有しており、上記下側部位の屋外側端面が上記屋外側垂部の真下に位置するか、または当該真下よりも屋外側に所定範囲内で出ていることを特徴とする笠木。
【請求項3】
請求項2に記載の笠木において、上記下側部位に形成されている最下面部が上記仕上げ材の上端面と対面して位置することを特徴とする笠木。
【請求項4】
請求項2に記載の笠木において、上記下側部位に形成されている最下部が上記仕上げ材の屋外側で当該仕上げ材の上端面よりも下に位置することを特徴とする笠木。
【請求項5】
請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の笠木において、上記笠木本体部に上記見切り部が可動に設けられていることを特徴とする笠木。
【請求項6】
請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の笠木において、上記見切り部の一部が可動に設けられていることを特徴とする笠木。
【請求項7】
請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の笠木を用いた構造であって、上記笠木本体部が外壁の頂部を覆うように配置され、上記見切り部が上記外壁の仕上げ材の上方の位置で上記外壁の下地に固定されたことを特徴とする笠木設置構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、バルコニー等の外壁の頂部に設けられる笠木および笠木設置構造に関する。
【背景技術】
【0002】
タイル等の仕上げ材が施される外壁の場合、上記仕上げ材の割付により、外壁上部等の箇所で半端を作るとなると施工の負担になる。一方、半端を作らないとすると、笠木と仕上げ材との間に大きな隙間が生じる。例えば、バルコニー等の外壁においては、その頂部に設けられる笠木と上記仕上げ材の上端との間に高さ方向の隙間が生じると、建物の意匠性が悪くなる。また、笠木に上記仕上げ材を差し込む納まりであると、上記仕上げ材の厚みに応じて複数種の笠木を設定する必要がある。
【0003】
特許文献1には、笠木を被せる手摺り壁等の構造物躯体との間の隙間の通気性を確保して塞ぎ、この隙間に求められる防水性と通気性の両方を満足する隙間塞ぎ構造及が開示されている。具体的には、構造物躯体である手摺り壁の上面にブラケットを介して笠木が取り付けられ、笠木の側面部と手摺り壁の側面との間に隙間がある場合、隙間を取付部と水平延出部からなる塞ぎ材で塞ぐとともに、延出部の先端に笠木の側面部との間で通気部を残し、かつ、延出部を、笠木の屈曲部に対し、手摺り壁の突出方向である上方に離間させて手摺り壁の厚さ方向には重複させ、蛇行した通気路を形成している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−182259号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1の構造では、上記塞ぎ材は笠木とは別体のものであり、作業工数が多くなる。さらに、上記塞ぎ材は建物の美観を意識した造りにはなっておらず、また、上記タイル等の仕上げ材の割付で笠木と仕上げ材との間に大きな隙間が生じるという問題を解決できない。
【0006】
この発明は、上記の事情に鑑み、笠木設置の作業工数を少なくでき、また、タイル等の仕上げ材の割付で笠木と仕上げ材との間に大きな隙間が生じるような場合でも、この隙間を目立たなくすることができ、建物の美観を向上できる笠木および笠木設置構造を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明の笠木は、上記の課題を解決するために、外壁の頂部を覆う笠木本体部と、上記笠木本体部に一体的に設けられ、上記外壁の仕上げ材の上部側に位置する見切り部と、を備えたことを特徴とする。
【0008】
上記の構成であれば、上記笠木本体部と見切り部とが一体的に設けられているので、笠木設置の作業工数を少なくできる。
【0009】
上記見切り部は上記笠木本体部の屋外側垂部の下端よりも下に位置する下側部位を有しており、上記下側部位の屋外側端面が上記屋外側垂部の真下に位置するか、または当該真下よりも屋外側に所定範囲内で出ている若しくは屋内側に所定範囲内で入り込んでいてもよい。これによれば、上記笠木本体部の上記屋外側垂部の重厚感が低いような場合でも、上記見切り部における上記下側部位を目立たせることで建物の美観を向上することができる。
【0010】
上記下側部位に形成されている最下面部が上記仕上げ材の上端面と対面して位置してもよい。これによれば、上記仕上げ材の厚みの変化に対して上記最下面部の見える幅が変わるだけなので、上記仕上げ材の厚みの変化によって建物の美観が大きく左右されることがない。
【0011】
或いは、上記下側部位に形成されている最下部が上記仕上げ材の屋外側で当該仕上げ材の上端面よりも下に位置するようにしてもよい。これによれば、上記仕上げ材の上端面および上端の屋外側の角部が上記見切りで隠され、この見切りによって建物の美観を向上することができる。
【0012】
上記笠木本体部に上記見切り部が可動に設けられていてもよい。これによれば、上記笠木本体部に対して可動である上記見切り部の位置を調節することにより、例えば、上記見切り部と外壁の仕上げ材の上端との間の高さ方向に生じる隙間を小さくして目立たなくすることができる。また、例えば、上記仕上げ材の厚みが薄い場合に生じる、上記仕上げ材の屋外側面と上記下側部位における上記最下部との間に生じる隙間を、上記見切り部の位置を調節することにより、小さくすることができる。上記見切り部の一部が可動に設けられた構成においても同様に、上記隙間を小さくすることができる。
【0013】
また、この発明の笠木設置構造は、上記笠木を用いた構造であって、上記笠木本体部が外壁の頂部を覆うように配置され、上記見切り部が上記外壁の仕上げ材の上方の位置で上記外壁の下地に固定されたことを特徴とする。かかる構成であれば、上記見切り部が上記外壁の下地に固定されるので、笠木の固定強度が向上する。
【発明の効果】
【0014】
本発明であれば、笠木設置の作業工数を少なくできる。また、タイル等の仕上げ材の割付で笠木と仕上げ材との間に大きな隙間が生じるような場合でも、この隙間を目立たなくすることができ、建物の美観を向上できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】この発明の実施形態の笠木および笠木設置構造の概略の断面構造を示した説明図である。
図2図1の笠木設置構造で用いられている笠木を示した側面図である。
図3図1の笠木設置構造で用いられている笠木をブラケットに装着する手順の一例を示した説明図である。
図4】この発明の他の実施形態の笠木を示した側面図である。
図5】この発明の他の実施形態の笠木を示した側面図である。
図6図5の笠木を用いた笠木設置構造の概略の断面構造を示した説明図である。
図7】同図(A)および(B)は、それぞれこの発明の他の実施形態の笠木を示した側面図である。
図8】同図(A)はこの発明の他の実施形態の笠木を示した側面図であり、同図(B)は連結板および見切り部の上側部位を示した概略の斜視図である。
図9】この発明の他の実施形態の笠木および笠木設置構造の概略の断面構造を示した説明図である。
図10図9の笠木設置構造で用いられている笠木を示した側面図である。
図11図1の笠木設置構造において、笠木の取り付けを容易化した例を示した側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、この発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
図1に示すように、この実施形態の笠木2は、例えば、陸屋根におけるパラペットとなる外壁1に取り付けられるものであり、上記外壁1の頂部を覆う笠木本体部20と、上記外壁1の仕上げ材12の上部側に配置されて上記外壁1の下地壁(下地)11に固定される見切り部3とを備える。上記見切り部3は、上記笠木本体部20に一体的に設けられている。
【0017】
上記外壁1の中心部にはフレーム13が存在しており、このフレーム13に複数の層をなすように板部材14が配置されて固定されている。上記外壁1の屋外側には、上記下地壁11がビス等によって上記板部材14に固定される。また、上記外壁1の頂部および陸屋根本体部は防水シート15で覆われている。さらに、上記外壁1の頂部にはブラケット16が一定間隔で点在配置されており、このブラケット16に上記笠木本体部20が係止されるようになっている。
【0018】
上記外壁1の仕上げ材12は、例えば、タイルであり、上記下地壁11に接着剤によって固定される。この実施形態では、タイル厚が7.5〜22.0mm程度とされ、上記接着剤の厚みが1.5mm程度であるので、上記下地壁11に対する上記タイルの突出量は9.0〜23.5mm程度の範囲で変化することになる。
【0019】
上記笠木本体部20は、図2にも示すように、屋外側垂部20aと屋内側垂部20bが形成された断面略コ字形状を有している。上記屋外側垂部20aの下部側には接続部20cが形成されており、屋内側垂部20bの下部側内面には係止部20dが形成されている。上記接続部20cによって上記笠木本体部20と上記見切り部3とが固定化されている。また、上記係止部20dによって、当該笠木本体部20が上記ブラケット16に係止される。
【0020】
上記見切り部3は、上側部位31と下側部位32とを有しており、上記笠木本体部20と同様の長尺に形状に形成される。そして、上記見切り部3は、上記上側部位31の鉛直部を貫通して設けられたビス4によって上記外壁1の下地壁11に固定される。また、上記下側部位32は、閉鎖断面形状を有しており、このような笠木2は、例えばアルミニウム押出成形によって作製される。
【0021】
上記見切り部3の下側部位32は、上記笠木本体部20の屋外側垂部20aよりも下に位置する。上記下側部位32の屋外側端面32aは、上記屋外側垂部20aの真下に位置している。上記下地壁11に対する上記下側部位32の突出量は、例えば、38.0mm程度となっている。なお、上記下側部位32の屋外側端面32aは、上記屋外側垂部20aの真下よりも屋外側に所定範囲内で出ている若しくは屋内側に所定範囲内で入り込んでいるようにしてもよい。例えば、上記下側部位32の屋外側端面32aは、上記屋外側垂部20aの真下よりも屋外側に40mm以内(望ましくは35mm以内)の範囲で出ているか、若しくは屋内側に10mm以内(望ましくは5mm以内)の範囲で入り込んでいる。
【0022】
上記下側部位32における最下面部32bは、水平に形成され、上記仕上げ材12の水平な上端面と対面しており、上記仕上げ材12の厚みの変化(下地壁11に対するタイル突出量の変位)に対して上記最下面部32bの見える幅が変わる。すなわち、上記仕上げ材12の厚みが厚いときには上記最下面部32bの見える幅が狭くなり、上記仕上げ材12の厚みが薄いときには上記最下面部32bの見える幅が広くなる。また、上記下側部位32と上記仕上げ材12との間では底目地が採られており、立体感が生じるようにしている。
【0023】
上記の構成であれば、上記笠木本体部20と見切り部3とが一体的に設けられているので、笠木設置の作業工数を少なくできる。
【0024】
また、上記見切り部3は上記笠木本体部20の屋外側垂部20aよりも下に位置する上記下側部位32を有しており、上記下側部位32の屋外側端面32aが上記屋外側垂部20aの真下に位置しているので、上記笠木本体部20の屋外側垂部20aの重厚感が低いような場合でも、上記見切り部3における上記下側部位32を目立たせて建物の美観を向上することができる。なお、上記下側部位32の屋外側端面32aが上記屋外側垂部20aの真下よりも屋外側に所定範囲内で出ている若しくは屋内側に所定範囲内で入り込んでいる場合でも、上記見切り部3を目立たせて建物の美観を向上することができる。
【0025】
また、上記下側部位32に形成されている最下面部32bが上記仕上げ材12の上端面と対面して配置されているので、上記仕上げ材12の厚みの変化に対して上記最下面部32bの見える幅が変わる構造となる。このように、上記仕上げ材12の厚みの変化に対して上記最下面部32bの見える幅が変わるだけであるので、上記仕上げ材12の厚みの変化によって建物の美観が大きく左右されることがない。
【0026】
なお、例えば、図3(A)及び図3(B)に示すように、上記笠木2を上記外壁1の頂部に取り付けるときには、上記笠木本体部20の屋内側垂部20b側を当該笠木本体部20の弾性の範囲内で上側に曲げながら上記見切り部3を上記ブラケット16の下側に図の矢印方向から入れる。そして、上記見切り部3を上記下地壁11に当たるまで押し込んだ後、上記係止部20dを上記ブラケット16に係止させる。なお、図11に示すように、屋外側端の垂れ量が小さいブラケット16Aを用いると、上記笠木本体部20を取り付けることが容易になる。以下に示す他の構造においても、上記ブラケット16Aを用いることが可能である。
【0027】
図4に示すように、上記笠木2の上記見切り部3は閉鎖断面形状を有していなくてもよい。また、上記接続部20cに複数の通気口20eを一定間隔で形成することにより、上記笠木本体部20の内面側に通じる通気路が確保されるようにしてもよい。上記通気口20eを形成する場合、板部材の折り曲げ加工で上記笠木2を作製することとし、板部材の段階で上記通気口20eを打ち抜き加工で形成してもよい。また、この場合に、上記係止部20dを上記板部材の段階でプレス加工により形成するようにしてもよい。このような構造の笠木2は板部材の折り曲げ加工で作製できるので、低コスト化が図りやすい。
【0028】
図5および図6に示す他の実施形態の笠木2は、見切り部300を備える。この見切り部300は、上側部位301と下側部位302を有しており、上記笠木本体部20と同様の長尺形状に形成される。そして、上記見切り部300は、上記上側部位301の鉛直部を貫通して設けられたビス4によって上記外壁1の下地壁11に固定される。
【0029】
上記下側部位302は断面略L字形状に形成されている。そして、上記下側部位302の断面略L字形状における最下部302aは、屋内側に向かって略水平に突出している。上記最下部302aは、上記仕上げ材12の屋外側で当該仕上げ材12の上端面よりも下に位置する。これによれば、上記仕上げ材12の上端面および上端の屋外側の角部が上記見切り部300で隠され、この見切り部300によって建物の美観を向上することができる。ただし、上記仕上げ材12の厚みが薄い場合に、当該仕上げ材12の屋外側面と上記最下部302aとの間の隙間G2が大きくなって美観を損なうおそれがある。
【0030】
図7(A)に示す他の実施形態の笠木2では、上記接続部20cは、笠木本体部側の板部と見切り部側の板部とからなり、これらは重なり合っている。そして、上記笠木本体部側の板部および上記見切り部側の板部には、屋内外方向に長い長孔が上記屋内外方向に直交する方向に複数形成されている。上記長孔の全てまたは一部にボルト・ナット6が設けられることで、上記笠木本体部20に上記見切り部300が可動に一体化される。この場合の可動方向は屋内外方向であり、上記見切り部300を屋内外方向に移動させることで、上記仕上げ材12の屋外側面と上記最下部302aとの間の上記隙間G2を小さくすることができる。なお、上記見切り部300の移動で当該見切り部300と上記下地壁11との間に隙間が生じる場合には、この隙間を埋めるようにスペーサーを配置し、上記見切り部300をビス4によって上記下地壁11に固定するようにしてもよい。また、上記ボルト・ナット6を締め付けて、上記笠木本体部20と上記見切り部300とを相互に固定させてもよい。上記ボルト・ナット6に代えて螺子締結しない係合部材を用いてもよく、この場合には、上記見切り部300をビス4によって上記下地壁11に固定することとする。上記長孔は、通気口としても機能できる。
【0031】
図7(B)に示す他の実施形態の笠木2では、上記見切り部300の一部である上記下側部位302が上記上側部位301に可動に設けられている。上記下側部位302の上側板部と、上記上側部位301の下側板部とが重なり合っている。そして、上記下側部位302の上側板部および上記上側部位301の下側板部には、屋内外方向に長い長孔が当該屋内外方向に直交する方向に複数形成されている。上記長孔の全てまたは一部にボルト・ナット6が設けられることで、上記笠木本体部20に上記見切り部300が可動に設けられる。この場合の可動方向は屋内外方向であり、上記下側部位302を屋内外方向に移動させ、上記ボルト・ナット6で固定することで、上記仕上げ材12の屋外側面と上記最下部302aとの間の上記隙間G2を小さくすることができる。上記上側部位301は、スペーサーを用いなくてもビス4によって上記下地壁11に固定することができる。
【0032】
図8(A)に示す他の実施形態の笠木2では、上記上側部位31の鉛直板部が、笠木本体部側の板部と見切り部側の板部とからなり、これらが連結板21を介在させて重ね合わされている。上記連結板21は、図8(B)にも示すように、屋外方向に突出する突起21aを横方向に一定間隔で複数有している。上記連結板21は、その屋内側面が、例えば接着剤によって、上記上側部位31における笠木本体部側の板部に固定される。そして、上記上側部位31における見切り部側の板部には、上下方向に長い長孔31aが左右方向に複数形成されている。上記突起21aの先端部は上記長孔31aの幅よりも少し大きくしてあり、上記突起21aの先端部を一旦上記長孔31aに通すと、簡単に抜けることがなく、上記笠木本体部20に上記見切り部3が可動に設けられたものとなる。このような構造の笠木2であれば、上記笠木本体部20と上記見切り部3との相互位置を上下に調節することができる。したがって、図1に示した隙間G1を、極力小さくすることができる。上記見切り部3は、上記上側部位31の上記鉛直板部および上記連結板21を貫通するビス4によって上記下地壁11に固定できる。
【0033】
なお、上記連結板21を用いた可動構造は、図7(A)に示した構造において、上記ボルト・ナット6に変わる螺子締結しない係合部材として用いることが可能である。
【0034】
図9および図10に示す他の実施形態の笠木2は、ヒンジ22によって上記笠木本体部20に上記見切り部3が回動可能に設けられている。この構造では、上記笠木本体部20を外壁1の頂部に設けられたブラケット16に上側から装着することが可能である。このため、上記屋内側垂部20bの下部側内面に形成された上記係止部20dに加え、上記屋外側垂部20aの下部側内面にも係止部20dを形成するようにしてもよい。
【0035】
上記笠木本体部20を上記ブラケット16に装着する際には、上記見切り部3は屋外側に回動させておく。この装着後、上記見切り部3を屋内側に回動させ、上記見切り部3をビス4によって上記下地壁11に固定する。なお、図9および図10に示された上記回動型の見切り部3は、上記仕上げ材12の厚みの変化に対して上記最下面部32bの見える幅が変わり、また、上記下側部位32に形成されている最下部(上記最下面部32bの屋外側端)が上記仕上げ材12の屋外側で当該仕上げ材12の上端面よりも下に位置することになる。
【0036】
以上、図面を参照してこの発明の実施形態を説明したが、この発明は、図示した実施形態のものに限定されない。図示した実施形態に対して、この発明と同一の範囲内において、あるいは均等の範囲内において、種々の修正や変形を加えることが可能である。
【符号の説明】
【0037】
1 外壁
11 下地壁(下地)
12 仕上げ材
16 ブラケット
2 笠木
20 笠木本体部
20a 屋外側垂部
20b 屋内側垂部
3 見切り部
31 上側部位
32 下側部位
32a 屋外側端面
32b 最下面部
300 見切り部
301 上側部位
302 下側部位
302a最下部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11