【実施例】
【0013】
(パチンコ機10について)
実施例に係るパチンコ機10は、
図1に示すように、前後に開口する矩形枠状に形成されて遊技店の図示しない設置枠台に固定される固定枠としての外枠11の開口前面側に、後述する遊技盤20(
図2参照)を着脱可能に支持する本体枠としての中枠12が開閉および着脱可能に組み付けられている。また、中枠12の前面側には、遊技盤20を透視保護するガラス板等の透視保護体(図示せず)を備えた装飾枠としての前枠13が開閉可能に組み付けられると共に、該前枠13の下方にパチンコ球を貯留する下球受け皿15が開閉可能に組み付けられる。なお、実施例では、前枠13の下部位置に、パチンコ球を貯留する上球受け皿14が一体的に組み付けられており、前枠13の開閉に合わせて上球受け皿14も一体的に開閉するよう構成される。また、中枠12の右下方位置には、該中枠12に配設された打球発射装置(図示せず)を作動する操作ハンドル16が設けられており、該操作ハンドル16の操作により打球発射装置が作動することで、上球受け皿14に貯留されたパチンコ球が遊技盤20に向けて発射されるようになっている。なお、上球受け皿14は、前枠13と別体に形成して中枠12に対して開閉可能に組み付けるようにしてもよく、また上下の球受け皿の一方を省略して1つの球受け皿のみ設ける構成であってもよい。
【0014】
(中枠)
前記中枠12は、
図1に示すように、上縁をなす上枠部と、下縁をなして打球発射装置等が設置された下枠部と、左側縁をなす左枠部と、右側縁をなす右枠部とから構成され、全体が外枠11の開口に整合する矩形枠状に形成される。中枠12には、遊技盤20を前側から着脱可能に設置し得る遊技盤保持部が設けられている。そして中枠12は、外枠11の左上および左下に設けられたヒンジ17,17を介して該外枠11に枢支され、該外枠11に対して左側端部を中心として開閉し得るようになっている。なお中枠12は、上下左右の各枠部が一体成形されたものであってもよい。
【0015】
(前枠)
前記前枠13は、
図1に示すように、中枠12の外郭形状に略合致する板状に形成されると共に前後方向に開口する窓口18が開設された枠本体の前側に、該窓口18を囲むように複数の装飾部材19が取付けられている。装飾部材19内には、LEDチップを実装し発光基板(図示せず)が配設され、該発光基板のLEDチップが発光制御されることで装飾部材19の光透過部分が明輝されるようになっている。
【0016】
(遊技盤20について)
前記遊技盤20は、
図2および
図3に示すように、ベニア等を貼り合わせた木製合板を材質とし、中枠12に設けられた遊技盤保持部の内縁形状に整合する外形形状に形成された略矩形の平板状の部材である。遊技盤20の前側には、左下部から右上部にかけて円弧状に延在する外レール21と、この外レール21の内側に中央下部から左上部にかけて並べて配置された内レール22と、外レール21の右上部から内レール22の下部までの間に右方へ凹む湾曲形状に構成された盤面飾り部材23等が配設されており、両レール21,22および盤面飾り部材23で囲まれた内側が遊技領域24として構成されている。遊技盤20には、前後に貫通する装着口(図示せず)が遊技領域24内に複数開設されて、各装着口に対して各種の遊技盤構成部品が前側から取付けられる。また、遊技領域24の最下部位置には、該遊技領域24に打ち出されたパチンコ球を排出するアウト口33が開設されている。更に、遊技盤20には、遊技領域24内に多数の遊技釘31やゲート32が植設されており、遊技領域24を流下するパチンコ球が、遊技釘31に接触することで流下方向を不規則に変化したり誘導されるようになっている。なお、遊技盤20に開設される装着口の形成数や大きさは、遊技盤20に対して取付けられる各種部品の個数や配設位置等に応じて適宜決定される。
【0017】
図2に示すように、前記遊技盤20に開設された装着口には、後述する枠状装飾体35と、遊技領域24を流下するパチンコ球が入賞可能な始動入賞装置25と、第1特別入賞装置28、第2特別入賞装置29および普通入賞装置30などが取付けられている。枠状装飾体35は、遊技領域24の中央において略円形状に開口形成された装着口20aに配設され(
図3参照)、左側の第1遊技領域24aおよび右側の第2遊技領域24bに遊技領域24を分けている。始動入賞装置25は、枠状装飾体35が配設された装着口20aの下方に開口形成された装着口20bに配設される(
図3参照)。第1特別入賞装置28は、始動入賞装置25が配設された装着口20bの左側に開口形成された装着口(図示せず)に配設され、第2特別入賞装置29は、該装着口20bの右側に開口形成された装着口(図示せず)に配設されている。また、普通入賞装置30は、第1特別入賞装置28が配設された装着口に配設されている。
【0018】
(始動入賞装置25について)
前記始動入賞装置25は、
図2に示すように、上方に設けられた第1始動入賞口26と、該第1始動入賞口26の下方に設けられた第2始動入賞口27とを備えている。第1始動入賞口26は、該始動入賞口26に入賞したパチンコ球(入賞球)を検出すると共に検出信号をメイン制御手段としてのメイン制御基板120(
図3に2点鎖線で示す)へ送信する第1始動入賞検出センサ(
図8参照)44を備えている。すなわち、第1始動入賞口26は、遊技領域24内で常に上方へ開口する常時開放タイプの入賞口であり、該遊技領域24を流下するパチンコ球が常時一定の確率で入賞可能に構成されている。そして、第1始動入賞検出センサ44からの検出信号を受信したメイン制御基板120は、前述したように、球払出装置が所定数の賞球を払い出させるように球払出制御基板に制御信号を送信すると共に、入賞時情報(各種乱数情報)を取得して、該入賞時情報に基づいて大当り抽選(大当り判定)を行うようになる。
【0019】
前記第2始動入賞口27は、
図2に示すように、該第2始動入賞口27に入ったパチンコ球(入賞球)を検出すると共に検出信号をメイン制御基板120へ送信する第2始動入賞検出センサ(
図8参照)45を備えている。また、第2始動入賞口27は、前後方向へ揺動して該第2始動入賞口27を開閉するフラップ形態の開閉扉27aと、開閉扉27aを開閉動作させる作動手段としての始動ソレノイド27b(
図8参照)とを備え、該開閉扉27aは、該始動ソレノイド27bの作動により第2始動入賞口27を閉鎖する閉鎖位置および開放する開放位置に変位するよう構成されている。すなわち、実施例の第2始動入賞口27は、開閉扉27aが変位することで、第2始動入賞口27に対するパチンコ球の入賞確率を可変し得るよう構成されている。そして、第2始動入賞検出センサ45からの検出信号を受信したメイン制御基板120は、前述したように、球払出装置が所定数の賞球を払い出させるように球払出制御基板に制御信号を送信すると共に、入賞時情報(各種乱数情報)を取得して、該入賞時情報に基づいて大当り抽選(大当り判定)を行うようになる。
【0020】
(第1特別入賞装置28について)
第1遊技領域24aの下流部に配設された第1特別入賞装置28は、
図2に示すように、該第1遊技領域24aに横長に開口する特別入賞口28aが上側に設けられた本体と、該特別入賞口28aを開閉自在に閉成するシャッタ形態の開閉部材28bと、特別入賞口28aに入賞したパチンコ球(入賞球)を検出すると共に検出信号をメイン制御基板120へ送信する第1特別入賞検出センサ(
図8参照)46とを備えている。開閉部材28bは、特別入賞口28aに対して前後方向へスライド移動が可能に配設され、作動手段としての第1特別ソレノイド(
図8参照)28cの作動に伴って、特別入賞口28aが閉鎖する閉鎖位置と開放する開放位置とにスライド移動する。そして、第1特別入賞検出センサ46からの検出信号を受信したメイン制御基板120は、前述したように、球払出装置が所定数の賞球を払い出させるように球払出制御基板に制御信号を送信する。ここで、第1特別入賞装置28は、第1始動入賞口26へパチンコ球が入賞して第1特別入賞検出センサ46から検出信号がメイン制御基板120へ送信されたことを契機として、メイン制御基板120が行う大当り抽選の結果として所定の大当り(例えば、確変大当りや非確変大当り等)が付与された場合に、該大当りのラウンド演出に基づいて開閉部材28bを動作させて特別入賞口28aを所定の回数で開放するよう制御される。
【0021】
(第2特別入賞装置29について)
第2遊技領域24bの下流部に配設された第2特別入賞装置29は、
図2に示すように、基本構成は第1特別入賞装置29と同じである。すなわち、第2特別入賞装置29は、第2遊技領域24bに横長に開口する特別入賞口29aが上側に設けられた本体と、該特別入賞口29aを開閉自在に閉成するシャッタ形態の開閉部材29bと、特別入賞口29aに入賞したパチンコ球(入賞球)を検出すると共に検出信号をメイン制御基板120へ送信する第2特別入賞検出センサ(
図8参照)47とを備えている。開閉部材29bは、特別入賞口29aに対して前後方向へスライド移動が可能に配設され、作動手段としての第2特別ソレノイド(
図8参照)29cの作動に伴って、特別入賞口29aが閉鎖する閉鎖位置と開放する開放位置とにスライド移動する。そして、第2特別入賞検出センサ47からの検出信号を受信したメイン制御基板120は、前述したように、球払出装置が所定数の賞球を払い出させるように球払出制御基板に制御信号を送信する。ここで、第2特別入賞装置29は、第2始動入賞口27へパチンコ球が入賞して第2特別入賞検出センサ47から検出信号がメイン制御基板120へ送信されたことを契機として、メイン制御基板120が行う大当り抽選の結果として所定の大当り(例えば、確変大当りや非確変大当り等)が付与された場合に、該大当りのラウンド演出に基づいて開閉部材29bを動作させて特別入賞口29aを所定の回数で開放するよう制御される。
【0022】
前述のように構成された遊技盤20では、打球発射装置から発射されたパチンコ球が外レール21と内レール22との間を通って遊技領域24の左側上部に打ち出された際に、該打球発射装置による打球力を弱く調整した所謂左打ちの場合は、主に遊技領域24の第1遊技領域24aを流下し、該打球発射装置(図示せず)による打球力を強く調整した所謂右打ちの場合は、主に遊技領域24の第2遊技領域24bを流下するようになっている。そして、遊技領域24に打ち出されたパチンコ球が始動入賞装置25の第1始動入賞口26または第2始動入賞口27に入賞して第1始動入賞検出センサ44または第2始動入賞検出センサ45が検出すると、当該パチンコ機10を総合的に制御するメイン制御基板120のメイン制御CPU120aに対して該始動入賞検出センサ44,45から検出信号が送信される。これに基づいてメイン制御基板120のメイン制御CPU120aは、大当り抽選を行なうと共に、当該大当り抽選の結果に基づいてサブ制御基板に制御信号を出力して、後述する第2表示装置74において図柄変動演出を行わせるようになっている。そして、第2表示装置74での図柄変動演出の結果、表示部に所定の図柄組み合わせ(例えば同一図柄の3つ揃い等)で図柄が確定的に停止表示されると所謂大当りが発生する。ここで、第1始動入賞口26への入賞に基づいて大当りが発生した場合には、第1特別入賞装置28の特別入賞口28aが開放し、遊技者が多数の賞球を獲得可能な機会が与えられる。また、第2始動入賞口27への入賞に基づいて大当りが発生した場合には、第2特別入賞装置29の特別入賞口29aが開放し、遊技者が多数の賞球を獲得可能な機会が与えられる。なお、前述した第1始動入賞口26、第2始動入賞口27、特別入賞口28aまたは普通入賞装置30の何れにも入賞することなく遊技領域24の下部まで流下したパチンコ球は、アウト口33を介して遊技盤20の裏側へ回収される。
【0023】
(制御構成について)
実施例のパチンコ機10には、
図8に示す如く、パチンコ機10を全体的に制御するメイン制御基板(メイン制御手段、遊技制御手段)120と、該メイン制御基板120からの制御信号に基づいて各制御対象を制御するサブ制御基板(サブ制御手段、演出制御手段)121,122とが設けられている。すなわち、メイン制御基板120では、パチンコ機10に備えられた各種検出センサ(検出手段)からの検出信号に基づいて各種処理が実行され、その処理結果に応じた各種の制御信号(制御コマンド)がサブ制御基板121,122,123,124に出力されるようになっている。そして、実施例のパチンコ機10には、サブ制御基板として、遊技演出を全体的に制御する演出制御基板121と、後述する第1表示装置103および第2表示装置104の演出内容を制御する表示制御基板122と、各種ランプ装置や後述する発光演出装置80等の発光演出手段の発光制御を行う発光制御手段としてのランプ制御基板123と、パチンコ機10が備えるスピーカ48(
図1参照)の音出力制御を行う音制御手段としての音制御基板124とを備えている。すなわち、メイン制御基板120が出力した制御信号(制御コマンド)に基づいて、前記演出制御基板121が、表示制御基板122、ランプ制御基板273および音制御基板124を制御するよう構成されており、パチンコ機10で実行される各種遊技演出(図柄変動演出や発光演出、音声演出)を統括的にコントロールし得るようになっている。ここで、表示制御基板122は、演出制御基板121から出力された制御信号(制御コマンド)に基づいて、第1表示装置103および第2表示装置104に表示される飾図(図柄)や背景画像等の図柄変動演出の表示内容を制御するよう構成される。また、ランプ制御基板123は、演出制御基板121から出力された制御信号(制御コマンド)に基づいて、パチンコ機10が備える各種発光演出手段の点灯・消灯のタイミングや、発光強度、発光態様等を制御するものである。そして、音制御基板124は、演出制御基板121から出力された制御信号(制御コマンド)に基づき、パチンコ機10が備える各種スピーカ48からの音声出力のタイミングや出力内容等を制御するものである。
【0024】
前記メイン制御基板120は、
図8に示す如く、制御処理を実行するメイン制御CPU120a、該メイン制御CPU120aが実行する制御プログラムを記憶するメイン制御ROM120b、当該メイン制御CPU120aの処理に必要なデータの書込み・読出しが可能なメイン制御RAM120c等が備えられている。そして、前記始動入賞検出センサ44,45、特別入賞検出センサ46,47等の各種センサが前記メイン制御CPU120aに接続されている。前記演出制御基板121には、演出制御CPU121aが備えられている。該演出制御CPU121aには、演出制御ROM121bおよび演出制御RAM121cが接続されている。演出制御ROM121bには、図柄変動演出において実行する図柄変動演出の具体的な演出内容を特定する演出パターンが記憶されている。また、演出制御ROM121bには、表示制御基板122、ランプ制御基板123および音制御基板124を統括的に制御するための演出制御プログラムが記憶されている。前記表示制御基板122には、表示制御CPU122aが備えられていると共に、該表示制御CPU122aには、表示制御ROM122bおよび表示制御RAM122cが接続されている。また、表示制御基板122(表示制御CPU122a)には、第1表示装置103および第2表示装置104が接続されている。表示制御ROM122bには、第1表示装置103および第2表示装置104の表示内容を制御するための表示制御プログラムが記憶されている。また、表示制御ROM122bには、各種の画像データ(図柄、各種背景画像、文字、キャラクタなどの画像データ)が記憶されている。更に、表示制御RAM122cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種の情報が記憶(設定)されるようになっている。
【0025】
(枠状装飾体35について)
図2および
図4に示すように、前記枠状装飾体35は、複数の枠状装飾部材を組付けて構成されている。すなわち枠状装飾体35は、環状に形成された枠部材36と、枠部材36に組付けられた複数(実施例では3つ)の装飾部材37(37a〜37c)と、枠部材36の内側下部に配設されたステージ部材38とを備えている。また、枠状装飾体35には、発光表示手段を備えた発光表示装置40や、発光基板(図示せず)等が組付けられている。枠状装飾体35は、第1遊技領域24aおよび第2遊技領域24bを流下するパチンコ球が、枠状装飾体35の内側へ移動することを規制する。
【0026】
前記ステージ部材38は、
図2および
図3に示すように、第1遊技領域24aに開口した球流入口38aと、該球流入口38aに連通すると共に左右方向に延在し、該球流入口38aから流入したパチンコ球が転動可能な転動面38bとを備えている。そして、ステージ部材38における転動面38bの前側は遊技領域24に開口しており、該転動面38b上を左右に移動したパチンコ球は、適宜位置から前側へ落下可能に構成されている。なお、ステージ部材38における転動面38bの上方には、左右方向に延在する隔壁38cが設けられており、転動面38b上を転動するパチンコ球が枠状装飾体35の開口部35aから後方へ移動することを規制するよう構成されている。
【0027】
(設置部材50について)
遊技盤20の後側に取付けられる設置部材50は、
図3および
図4に示すように、前方に開放する略矩形のケース状に形成された部材であって、前側の開放端を遊技盤20の後面に突き合わせた状態で該遊技盤20に取付けられる。設置部材50は、遊技盤20の後面に対して所要の間隔で略平行に対向する設置壁部51と、この設置壁部51の周縁から前方へ延出形成された外周壁部52と、この外周壁部52の前端から外方に向けて屈曲した形状に形成された取付板部53とを備えている。すなわち設置部材50は、外周壁部52で囲われて遊技盤20側に開放する前部開口が略矩形状に形成されると共に、取付板部53の外周縁が、遊技盤20の外周縁より一回り小さい形状および大きさで形成されている。そして設置部材50は、取付板部53を遊技盤20の後面にネジ止めすることで該遊技盤20に取付けられ、遊技盤20の後面と該後面から離間した設置壁部51の前側との間に空間を画成する。
【0028】
図3および
図4に示すように、設置壁部51は、上下中央よりも下方の位置に段差が設けられて、該段差より上側の上壁部51aが、該段差より下側の下壁部51bよりも後方に位置している。設置壁部51の上壁部51aの前側には、可動演出装置70および発光演出装置80等を取付けるための設置部が設けられている。また、上壁部51aの後側には、第1設置部59および第2設置部60が設けられている。第1設置部59には、前記演出制御基板121を収容した基板ケース125が取り付けられる。第2設置部60には、前記表示制御基板122を収容した基板ケース126が取り付けられる。実施例では、設置壁部51の後側から見て、上壁部51aの右側領域が第1設置部59とされ、該上壁部51aの左側領域が第2設置部60とされている。
【0029】
また、
図4に示すように、設置壁部51の下壁部51bの後側には、中継基板57を設置する中継基板設置部55が設けられている。実施例の中継基板設置部55は、複数(実施例では2つ)の中継基板57を、左右に並べて設置可能に構成されている。すなわち、中継基板設置部55は、設置壁部51の後側から見て、左から第1の中継基板設置部55aおよび第2の中継基板設置部55bで構成されている。第1の中継基板設置部55aには第1の中継基板57が設置され、第2の中継基板設置部55bには第2の中継基板57が設置されるようになっている。ここで、第1の中継基板57は、主としてメイン制御基板120と、該メイン制御基板120との間で信号の送受信を行う電気部品とを電気的に接続するための基板である。また、第2の中継基板57は、主として演出制御基板121または表示制御基板122と、該演出制御基板121または表示制御基板122との間で信号の送受信を行う電気部品とを電気的に接続するための基板である。
【0030】
図3および
図4に示すように、下壁部51bの後側には、第1の中継基板設置部55aに設置された第1の中継基板57および第2の中継基板設置部55bに設置された第2の中継基板57を挟んだ後方に、前述したメイン制御基板120を収容した基板ケースを取り付けるための基板保持部材58が取付けられている。基板保持部材58は、トレー状に形成されて、第1の中継基板57および第2の中継基板57をカバーするようになっている。
【0031】
(可動演出装置70について)
設置部材50の設置壁部51の前側に配設される可動演出装置70は、
図3に示すように、設置部材50に取付けられるベース体71と、このベース体71に回転自在に配設される可動体72とを備えている。そして、可動演出装置70は、可動体72に配設されて該可動体72の回転に伴って姿勢変位する第1表示装置73と、ベース体71に固定されて姿勢変位しない第2表示装置74とを備えている。第1表示装置73および第2表示装置74は、前述した表示制御基板122に電気的に接続されて、該表示制御基板122により制御される。また、可動体72には、第1表示装置73の表示部73aに表示された演出内容を反射可能で、かつ第2表示装置74の表示部104aに表示された演出内容を透過可能なハーフミラー75が設けられている。一方、ベース体71には、可動体72を回転させる駆動モータを備えた駆動機構(図示せず)が配設されており、演出制御基板121の演出制御CPU121aにより該駆動モータを駆動制御することで、可動体72が遊技盤20の前面に沿う方向に回転して、ハーフミラー75が第2表示装置74の前側を通過する環状に移動するよう構成されている。
【0032】
また、設置部材50の設置壁部51の前側には、回転する可動体72の後側に位置する発光演出装置80が配設されている。この発光演出装置80は、可動体72が回転することで環状に移動するハーフミラー75の移動領域と前後に重なるよう環状に形成され、本体81と、該本体81の前側においてハーフミラー75の移動方向に並んだ複数の発光表示部82と、複数のLEDチップ83aが実装された発光基板83を備えている(
図3参照)。この発光基板83は、ランプ制御基板123と電気的に接続されて、該ランプ制御基板123により発光制御される。
【0033】
実施例の可動演出装置70は、駆動機構による可動体72の回転に伴って、ハーフミラー75を第2表示装置74の前側に位置させて、該ハーフミラー75と第2表示装置74とが前後方向で重なった第1演出状態(
図2参照)と、該ハーフミラー75を該第2表示装置74の前側から外れて位置させて、該ハーフミラー75と第2表示装置74とが前後で重ならない第2演出状態とに変更することが可能である。これにより、第1演出状態とした場合には、第1表示装置73の表示部73aでの演出および第2表示装置74の表示部74aでの演出を重ねて表示可能となり、第2演出状態とした場合には、第1表示装置73の表示部73aでの演出および第2表示装置74の表示部74aでの演出を、異なる位置で表示可能となるよう構成されている。
【0034】
(配線支持構造について)
次に、設置部材50に設けられた配線支持構造について、
図4〜
図7を引用して説明する。この配線支持構造は、遊技盤20や前枠13に配設された電気部品から設置部材50の後側へ引き出されて、前記第1および第2の中継基板57,57の何れかに接続される配線WHを、設置部材50の後面に支持するものである。すなわち、設置部材50の設置壁部51の前側に配設された可動演出装置70や発光演出装置80、枠状装飾体35に配設された発光表示装置40や発光基板、および遊技盤20や前枠13に配設された電気部品から、設置部材50の設置壁部51の後側に引き出された配線WHを纏めて支持するものである。なお、以降の配線支持構造に関連する説明においては、設置部材50の後側から見た状態で、前、後、左、右を指称する。
【0035】
前期配線支持構造は、
図4および
図5に示すように、設置壁部51の外面(後面)に設けられた配線支持片(配線支持部)100を備えている。実施例では、設置部材50の設置壁部51の後面における第1設置部59の右側部分に、配線支持片(配線支持部)100が設けられている。実施例では、設置壁部51における第1設置部59の右側部分に、1つの配線支持片100を設けた場合を例示しているが、該配線支持片100の配設数は2つ以上であってもよい。また、配線支持片100を設ける位置は、第1設置部59の右側部分に限るものではなく、設置壁部51における第1設置部59または第2設置部60に隣接する位置の適宜位置に設けてもよい。
【0036】
(配線支持片100について)
前記配線支持片100は、
図4および
図5に示すように、設置壁部51の後面99から立設された壁部により構成されている。配線支持片100は、設置壁部51の後面99から立ち上がった立壁部101と、この立壁部101の延出端101aから該立壁部101の立ち上がり方向と交差する方向へ曲がると共に、第1設置部59側へ延出する延出壁部102とを備えている。すなわち、延出壁部102は、第1設置部59に設置された演出制御基板121を収容した構成部材としての基板ケース125に近接するように、立壁部101から延出している。従って、配線支持片100は、立壁部101の基部が設置壁部51に連なると共に、延出壁部102の延出端101aが該設置壁部51から離間しており、上方から見た形状が略J字形をなす片持ち片である。このような配線支持片100は、立壁部101および延出壁部102と、設置壁部51の後面99とで囲まれた領域に、配線WHを支持する配線支持空間Sが画成されている。この配線支持空間Sは、上方および下方が夫々開口しており、上下方向に延在する配線WHを支持可能である。また、延出壁部102と設置壁部51とは離間しており、該延出壁部102の延出端102aと該設置壁部51との間に、配線支持空間Sへの配線WHの挿入を許容する配線挿通口(配線挿入部)S1が形成されている。
【0037】
(立壁部101について)
前記立壁部101は、
図5〜
図7に示すように、演出制御基板121を収容した遊技機構成部材としての基板ケース125における右側の外縁125aと左右方向で間隔をおいた位置において、設置壁部51の後面99から後方へ延出した板状片である。すなわち立壁部101は、その幅方向が上下方向となると共に厚み方向が左右方向となっている。そして、立壁部101は、設置壁部51からの延出長と上下幅とが略同じ矩形の板状片である。
【0038】
(延出壁部102について)
前記延出壁部102は、
図5〜
図7に示すように、立壁部101の延出端101aから第1設置部59側(演出制御基板121側)へ延出する水平部103と、該水平部103の延出端から設置壁部51の後面99に向けて傾斜状に延出する傾斜部104とを備えている。水平部103は、当該配線支持片100が設けられた部位周辺における設置壁部51の後面99の面方向と略平行に延在している。すなわち、水平部103は、立壁部101の延出方向に対して直交する方向へ延出している。傾斜部104は、水平部103との連設部から延出端10
2aに近づくにつれて、立壁部101から離間する方向へ傾斜している。そして、延出壁部102の延出端10
2aと設置壁部51の後面99との間に、配線支持空間Sに連通する配線挿通口S1が画成されており、配線WHは、該配線挿通口S1を介して配線支持空間S内へ移動可能に構成されている。
【0039】
また、
図5および
図7(b)に示すように、延出壁部102の傾斜部104は、演出制御基板121を収容した基板ケース125の外縁125aに近接する位置を延在するように設けられている。実施例では、配線支持片100の傾斜部104と、演出制御基板121を収容した基板ケース125とが、配線WHの通過を阻止可能な位置関係となるように、該基板ケース125に対して該傾斜部104が設けられている。換言すると、演出制御基板121を収容した基板ケース125が設置部材50の第1設置部59に取り付けられた状態で、配線支持片100の延出壁部102および該基板ケース125が、該延出壁部102と該演出制御装置121との間を配線WHが通過することを阻止可能に近接した位置関係に構成されている。
【0040】
ここで、前記配線WHは、複数の電線や信号線を纏めて束ねたものであり、幅が部分毎に異なっている。従って、配線WHの通過を阻止可能な位置関係とは、傾斜部104と基板ケース124との間が、該配線WHの最小幅よりも狭くなっている位置関係である。実施例では、
図7(b)に示すように、演出制御基板121を収容した基板ケース125の外縁125aと配線支持片100の傾斜部104との間が、配線WHの最小幅よりも狭い間隔となっているため、該配線WHの通過を阻止可能である。
【0041】
(返り部105について)
図6および
図7に示すように、前記延出壁部102の延出端10
2a側の部分(延出端部102b)に、返り部105が形成されている。この返り部105は、延出壁部102の延出端10
2aに近づくにつれて、演出制御基板121を収容した基板ケース125における設置壁部51と対向する裏面(対向面)125bに近接するよう曲がっている。すなわち、返り部105は、延出端10
2aに近づくにつれて設置壁部51から離間する後方へ湾曲した部分であって、該延出端10
2aは、基板ケース125の裏面125bに対向している。ここで、
図7(b)に示すように、延出壁部102の延出端10
2aは、基板ケース125の裏面125bに対して、配線WHの最小幅よりも狭い間隔で位置している。従って、延出壁部102の延出端102aと基板ケース125の裏面125bとの間も、配線WHの通過を阻止可能になっている。
【0042】
そして、
図7に示すように、実施例の配線支持片100は、少なくとも延出壁部102の延出端部102bが、演出制御基板121を収容した基板ケース125と設置壁部51の後面99との間に画成された空間G内に延出した形状に形成されている。すなわち、延出壁部102の延出端部102bに設けられた返り部105が、第1設置部59に設置された基板ケース125と設置壁部51との間の空間Gに位置している。これにより、延出壁部102の延出端部102bと基板ケース125とは、前後方向においてオーバーラップした状態となっている。従って、配線支持片100の延出端101aと設置壁部51の後面99との間に画成された配線挿通口S1は、空間Gに位置すると共に該空間Gに開口している。
【0043】
実施例では、
図7に示すように、設置部材50の第1設置部59に取り付けられた演出制御基板121の基板ケース125により、配線支持片100の延出壁部102と該基板ケース125との間から、配線挿入部S1に亘る空間Gが覆われるよう構成されている。従って、空間Gに位置する配線WHは、演出制御基板121の基板ケース124により、該空間Gからの離脱が規制され得るように構成されている。
【0044】
(リブ108について)
図5〜
図7に示すように、配線支持片100には、設置壁部51に対する立壁部101の弾性変形を規制するリブ108が設けられている。このリブ108は、設置壁部51の後面99と配設支持片100の立壁部101との間の隅角部に三角形状に設けられて、該設置壁部51および立壁部101の夫々に連設されている。従って、立壁部101は、設置壁部51に対して、延出端101aが左右方向へ変位する弾性変形が規制される。
【0045】
(延出壁部102の弾性変形について)
実施例の配線支持片100の延出壁部102は、立壁部101に対して弾性変形が可能となっている。すなわち、延出壁部102は、立壁部101に対して、該延出
壁部102の延出端102aが設置壁部51に対し近接・離間する方向(前後方向)へ変位する弾性変形が可能となっている。従って、延出壁部102が弾性変形することにより、該延出壁部102の延出端102aと設置壁部51の後面99との間に画成された配線挿通口S1の幅が変化するようになっている。
【0046】
(凹部98について)
前記設置部材50の設置壁部51には、
図4および
図5に示すように、第1設置部59における配設支持片100に対向する縁部に、該配線支持片100から離間する側へ凹状となった凹部98が設けられている。この凹部98と、配線支持片100の延出壁部102との間には、配線WHが通過可能な隙間107が画成されている。これにより、演出制御基板121が収容された基板ケース125を第1設置部59から取り外した状態において、配線WHを隙間107を介して空間Gに挿入することで、該配線WHを配線挿通口S1に臨ませることが可能となっている(
図6参照)。
【0047】
前記凹部98は、
図5〜
図7に示すように、第1設置部59の縁部から斜め下方へ傾斜して延在する第1壁部98aと、該第1壁部98aにおける第1設置部59の縁部から離間した側の端部から下方へ延在する第2壁部98bと、該第2壁部98bの下端から第1設置部59の縁部に向けて斜め下方に傾斜して延在する第3壁部98cとから構成されている。すなわち凹部98は、第2壁部98bから第1設置部59の縁部に近づくにつれて、上下幅が徐々に大きくなるよう拡開した形状となっている。そして、第1設置部59の縁部と凹部98の第1壁部98aとは、鈍角となるように連なっていると共に、第1設置部59の縁部と凹部98の第3壁部98
cとは、鈍角となるように連なっている。従って、
図6(a)に示すように、第1設置部59の縁部に沿って引き回した配線WHを、急角度に曲げることなく凹部98の隙間107へ押し込むことが可能となっている。
【0048】
また、
図6(a)に示すように、前記凹部98の第2壁部98bは、上下方向の略中間より上側部分が垂直かつ直線になっていると共に、該中間より下側部分が、配線支持片100側へ凸となる湾曲状になっている。これに伴って、配線支持片100における延出壁部102の延出端部102bは、第2壁部98bの下側部分に対向する部位が、該下側部分の凸湾曲形状に合わせて凹湾曲形状に形成されている。すなわち、凹部98の第2壁部98bと、配線支持片100における延出壁部102の延出端102aとの隙間107は、上下方向において左右幅が一定になっている。これにより、配線WHを隙間107へ押し込む際に、第2壁部98bの下側部分に接触した配線WHが配線挿入口S1側へ押されるようになり、配線WHを、該配線挿入口S1を介して配線支持空間Sへ挿入し易く構成されている。
【0049】
(実施例の作用)
前述のように構成された実施例のパチンコ機10は、別工程で組立てられた可動演出装置70や発光演出装置80、およひその他の装置や部品等を、設置部材50の設置壁部51の前側に取付ける。そして、可動演出装置70、発光演出装置80およびその他の装置や部品に接続された配線WHを、設置壁部51の後側へ引き出す。次いで、可動演出装置70および発光演出装置80等を取付けた設置部材50を、遊技盤20の後側に取付け、該遊技盤20に配設された部品の配線WHを、設置壁部51の後側へ引き出す。
【0050】
次いで、設置部材50の後側へ引き出された前記配線WHは、
図6に示すように、纏めた状態で第1設置部59の外縁に沿わせて配線支持片100に向けて引き回され、配線支持片100と凹部98との間に画成された隙間107を介して、空間G内へ挿入される。そして、空間G内に挿入された配線WHは、配線挿通口S1に位置しているので、該配線挿通口S1を介して配線支持空間S内へ挿入される。なお、配線WHが配線挿通口S1を通過する際に、配線支持片100の延出壁部102が配線WHに押されて弾性変形することで該配線挿通口S1が拡開するようになるので、当該配線WHが配線支持空間S内へ適切に挿入される。そして、配線支持片100の配線支持空間Sに挿通されて支持された配線WHは、前述した第1および第2の中継基板57,57等に接続される。
【0051】
配線支持片100の配線支持空間Sに配線WHを支持させた後に、設置部材50の第1設置部59に対して、演出制御基板121が収容された基板ケース125を取り付ける。これにより、
図7に示すように、配線支持片100の延出壁部102における傾斜部104と、第1設置部59に設置された基板ケース125の外縁125aとが、配線WHの通過を阻止可能な位置関係となる。また、配線支持片100における延出壁部102の延出端部102bが、基板ケース125と設置壁部51との間の空間G内に延出した状態となる。そして、第1設置部59に基板ケース125を取り付けたことで、該基板ケース125と配線支持片100の延出壁部102との間から前記配線挿通口S1に亘る空間Gが、当該基板ケース125により覆われるようになる。
【0052】
従って、配線支持片100を備えた実施例の配線支持構造では、配線支持片100における延出壁部102の延出端部102bが、演出制御基板121が収容された基板ケース125と設置部材50の設置壁部51の後面99との間に画成された空間G内に延出している。従って、万一、配線支持空間S内に支持させた配線WHが該配線支持空間Sから空間Gへ外れたとしても、該外れた配線WHを、基板ケース125によって該空間G内に保持させることができる。また、配線支持片100の延出壁部102における傾斜部104と、第1設置部59に設置された基板ケース125の外縁125aとが、配線WHの通過を阻止可能な位置関係となっている。従って、配線支持片100から空間Gへ外れた配線WHが、基板ケース125の外縁125aと配線支持片100の傾斜部104との間を通過することが阻止され、該配線WHが配線支持片100の後方へ離脱して支持されなくなることを防止し得る。
【0053】
また、配線支持片100における延出壁部102の延出端部102bに返り部105が形成されて、該延出壁部102の延出端102aが、基板ケース125の裏面125bに対向している。従って、万一、配線支持空間S内から空間Gへ配線WHが外れたとしても、基板ケース125の外縁125aと延出壁部102の傾斜部104との間へ該配線WHが移動することを、返り部105により規制し得る。また、配線支持空間S内から空間Gへ外れた配線WHを、返り部105によって該配線支持空間S内へ移動するように案内することも可能である。
【0054】
従って、実施例の配線支持構造によれば、配線WHを安定的に支持することができ、パチンコ機10の振動による該配線WHのずれ動きを防止し得る。これにより、配線WHにテンションがかかることが阻止され、該配線の被覆材の摩損を防止し得ると共に、該配線WHにおける導線の断線も防止し得る。
【0055】
(変更例)
本発明に係る遊技機は、実施例に例示の形態に限らず種々の変更が可能である。
(1)配線支持部の延出壁部と構成部材とは、配線の通過を阻止可能な位置に設ける場合に、実施例で例示したように、構成部材に対して、配線の最小幅より狭い間隔とした非接触状態で延出壁部を設けるほかに、構成部材に対して、接触した当接状態で延出壁部を設けてもよい。すなわち、配線支持部の延出壁部を、構成部材に対して当接した状態で設けた場合でも、配線の通過を阻止可能である。
(2)実施例では、配線支持部における延出壁部の延出端部が、構成部材と設置部材との間に画成された空間内に延出した形態を例示したが、配線支持部の延出壁部と構成部材の外縁との間を配線が通過することを通過を阻止可能な位置関係となっていれば、延出壁部の延出端部が、該構成部材と設置部材との間の空間内に延出していない形態であってもよい。
(3)配線支持部の延出壁部は、実施例で例示したような平坦状の水平部および傾斜部が屈曲した形状に限定されず、設置部材の外面から離間する方向へ凸となる曲線状に湾曲した形状であってもよい。また、配線支持部の延出壁部は、立壁部の延出端から設置部材の外面に向けて真直ぐに下方傾斜した形状であってもよい。
(4)配線支持部は、第2設置部に設置される表示制御基板を収容した基板ケースに隣接する部位に設けて、該配線支持部の延出壁部を、該基板ケースの外縁との間を配線が通過するのを阻止可能な位置に設けるようにしてもよい。また、配線支持部は、メイン制御基板を収容した基板ケースに隣接する部位に設けて、該配線支持部の延出壁部を、該基板ケースの外縁との間を配線が通過するのを阻止可能な位置に設けるようにしてもよい。
(5)構成部材は、基板を収容した基板ケースに限るものではなく、設置部材に設けられた配線支持部に隣接した位置において、該設置部材を配設される各種の構成部材であってもよい。
(6)設置部材は、遊技盤の後側に配設されるものに限らず、遊技機を構成する各種の部材であってもよい。
別の構成部材に隣接する部位に設けて、該配線支持部の延出壁部を、当該別の構成部材の外縁との間を配線が通過するのを阻止可能な位置に設けるようにしてもよい。
(7)配線支持部は、配線が引き回される部位に沿って、所要間隔毎に複数設けてもよい。
(8) 実施例では、遊技機としてパチンコ機を例示して説明したが、これに限られるものではなく、スロットマシン、アレンジボール機およびピンボール機等の公知の各種遊技機であってもよい。
ここで、スロットマシンは、前方に開口する矩形箱状に形成された本体としての筐体と、該筐体の前側に開閉可能に取り付けられた前側部材としての前面扉とを備えており、複数列のリールユニットを備えた図柄表示装置が、前面扉に設けられた窓口に臨むように配設されている。前面扉には、図柄表示装置の各リールユニットをスタートさせるスタートレバーおよび該図柄表示装置の各リールユニットを停止するストップボタン等が配設された操作パネル、イラストや動画等の各種演出情報を表示可能な液晶式の演出表示装置、可動体が動作する可動演出装置、装飾装置およびスピーカ等の各種電気部品が配設されている。そして、これら電気部品に接続された配線は、前面扉の後側に配設されると共に、筐体に配設された制御装置や電源基板等に接続される。従って、前面扉や筐体等には、電気部品に接続された配線を支持する配線支持部を備えている。