特許第6236097号(P6236097)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6236097
(24)【登録日】2017年11月2日
(45)【発行日】2017年11月22日
(54)【発明の名称】照明装置及びその光学部品
(51)【国際特許分類】
   G02B 3/08 20060101AFI20171113BHJP
   G02B 13/00 20060101ALI20171113BHJP
   G02B 17/08 20060101ALI20171113BHJP
   F21V 5/04 20060101ALI20171113BHJP
   H01L 33/00 20100101ALI20171113BHJP
【FI】
   G02B3/08
   G02B13/00
   G02B17/08 Z
   F21V5/04 250
   F21V5/04 650
   H01L33/00 H
【請求項の数】14
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2016-17209(P2016-17209)
(22)【出願日】2016年2月1日
(65)【公開番号】特開2016-170394(P2016-170394A)
(43)【公開日】2016年9月23日
【審査請求日】2016年2月1日
(31)【優先権主張番号】104203664
(32)【優先日】2015年3月12日
(33)【優先権主張国】TW
(31)【優先権主張番号】104216850
(32)【優先日】2015年10月21日
(33)【優先権主張国】TW
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】512092597
【氏名又は名称】浚洸光學科技股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100104215
【弁理士】
【氏名又は名称】大森 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100196575
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 満
(74)【代理人】
【識別番号】100117330
【弁理士】
【氏名又は名称】折居 章
(74)【代理人】
【識別番号】100160989
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 正好
(74)【代理人】
【識別番号】100168181
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 哲平
(74)【代理人】
【識別番号】100168745
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 彩子
(74)【代理人】
【識別番号】100176131
【弁理士】
【氏名又は名称】金山 慎太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100197398
【弁理士】
【氏名又は名称】千葉 絢子
(74)【代理人】
【識別番号】100197619
【弁理士】
【氏名又は名称】白鹿 智久
(72)【発明者】
【氏名】黄 新傑
(72)【発明者】
【氏名】トウ 舜文
(72)【発明者】
【氏名】王 舜
【審査官】 植野 孝郎
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−4095(JP,A)
【文献】 特開2012−28010(JP,A)
【文献】 特開2010−129202(JP,A)
【文献】 特開2007−305844(JP,A)
【文献】 特開2010−92765(JP,A)
【文献】 特開2013−196877(JP,A)
【文献】 特開平11−133208(JP,A)
【文献】 特開2010−170734(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2013/0265777(US,A1)
【文献】 米国特許第8068288(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 3/00− 3/14
G02B13/00
G02B17/08
H01L33/00
F21V 5/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
出光面を有する光透過本体と、
前記光透過本体の最下部に設けられる第1の光学ユニットであって、入光面と、前記入光面を囲繞すると共に同心円状に配列されており、第1の囲繞状表面及び前記第1の囲繞状表面に接続される第2の囲繞状表面をそれぞれ有する複数の囲繞状構造とを有する第1の光学ユニットと、
前記光透過本体の最上部に設けられる第2の光学ユニットであって、前記光透過本体の前記出光面を囲繞する螺旋状構造と、前記光透過本体の前記出光面及び前記螺旋状構造を囲繞する囲繞状フレームとを有し、前記光透過本体の前記出光面からの前記螺旋状構造の最上面の高さが内側から外側へかけて次第に増加する第2の光学ユニットと、
を含む光学部品であって、
前記第1の光学ユニットの前記入光面下部に設けられる発光モジュールから発生するメインビームは、前記発光モジュールの発光表面から前記光学部品の底面までの距離が所定高さとなる場合に前記光透過本体の前記出光面から平行に投射されるメイン投射光源が形成されるように、各前記囲繞状構造の前記第1の囲繞状表面を貫通して、各前記囲繞状構造の前記第2の囲繞状表面に反射されることを特徴とする光学部品。
【請求項2】
複数の前記囲繞状構造は、前記入光面を囲繞すると共に前記入光面に接続される最内周の囲繞状構造と、前記最内周囲繞状構造を囲繞する最外周囲繞状構造と、前記最内周囲繞状構造と前記最外周囲繞状構造との間に設けられる少なくとも一つの中間囲繞状構造とに区分されることを特徴とする請求項1に記載の光学部品。
【請求項3】
前記発光モジュールから発生する補助ビームは、前記螺旋状構造から投射される補助投射光源が形成されるように、前記最外周囲繞状構造の前記第1の囲繞状表面を貫通して、前記最外周囲繞状構造の前記第2の囲繞状表面に反射されることを特徴とする請求項2に記載の光学部品。
【請求項4】
複数の前記囲繞状構造のうちの少なくとも一つは、前記第1の囲繞状表面に設けられており、順に繋がる複数の微小凸部又は微小凹部を有する囲繞状マイクロレンズを有することを特徴とする請求項1に記載の光学部品。
【請求項5】
前記螺旋状構造の最上部は、螺旋状平面部、螺旋状凸部又は螺旋状凹部を有することを特徴とする請求項1に記載の光学部品。
【請求項6】
前記第1の光学ユニットの前記入光面は、平面、凸面又は凹面であり、
前記光透過本体の前記出光面は、平面、凸面又は凹面であり、
前記出光面の面積は、前記入光面の面積よりも大きい又は小さい、若しくは前記入光面の面積に等しいことを特徴とする請求項1に記載の光学部品。
【請求項7】
出光面を有する光透過本体と、
前記光透過本体の最下部に設けられる第1の光学ユニットであって、入光面と、前記入光面を囲繞すると共に同心円状に配列されており、第1の囲繞状表面及び前記第1の囲繞状表面に接続される第2の囲繞状表面をそれぞれ有する複数の囲繞状構造とを有する第1の光学ユニットと、
前記光透過本体の最上部に設けられる第2の光学ユニットであって、前記光透過本体の前記出光面を囲繞する螺旋状構造を有し、前記光透過本体の前記出光面からの前記螺旋状構造の最上面の高さが内側から外側へかけて次第に増加する第2の光学ユニットと、
を含む光学部品であって、
前記第1の光学ユニットの前記入光面下部に設けられる発光モジュールから発生するメインビームは、前記発光モジュールの発光表面から前記光学部品の底面までの距離が所定高さとなる場合に前記光透過本体の前記出光面から平行に投射されるメイン投射光源が形成されるように、各前記囲繞状構造の前記第1の囲繞状表面を貫通して、各前記囲繞状構造の前記第2の囲繞状表面に反射されることを特徴とする光学部品。
【請求項8】
複数の前記囲繞状構造は、前記入光面を囲繞すると共に前記入光面に接続される最内周囲繞状構造と、前記最内周囲繞状構造を囲繞する最外周囲繞状構造と、前記最内周囲繞状構造と前記最外周囲繞状構造との間に設けられる少なくとも一つの中間囲繞状構造とに区分されることを特徴とする請求項7に記載の光学部品。
【請求項9】
前記発光モジュールから発生する補助ビームは、補助投射光源が形成されるように、前記最外周囲繞状構造の前記第1の囲繞状表面を貫通して、
前記最外周囲繞状構造の前記第2の囲繞状表面に反射されることを特徴とする請求項8に記載の光学部品。
【請求項10】
複数の前記囲繞状構造のうちの少なくとも一つは、前記第1の囲繞状表面に設けられており、順に繋がる複数の微小凸部又は微小凹部を有する囲繞状マイクロレンズを有することを特徴とする請求項7に記載の光学部品。
【請求項11】
前記螺旋状構造の最上部は、螺旋状平面部、螺旋状凸部又は螺旋状凹部を有することを特徴とする請求項に記載の光学部品。
【請求項12】
前記第1の光学ユニットの前記入光面は、平面、凸面又は凹面であり、
前記光透過本体の前記出光面は、平面、凸面又は凹面であり、
前記出光面の面積は、前記入光面の面積よりも大きい又は小さい、若しくは前記入光面の面積に等しいことを特徴とする請求項7に記載の光学部品。
【請求項13】
光学部品及び発光モジュールを含む照明装置において、
前記光学部品は、
出光面を有する光透過本体と、
前記光透過本体の最下部に設けられる第1の光学ユニットであって、入光面と、前記入光面を囲繞すると共に同心円状のパターンに配列されており、第1の囲繞状表面及び前記第1の囲繞状表面に接続される第2の囲繞状表面を有する複数の囲繞状構造とを有する第1の光学ユニットと、
前記光透過本体の最上部に設けられる第2の光学ユニットであって、前記光透過本体の前記出光面を囲繞する螺旋状構造と、前記光透過本体の前記出光面及び前記螺旋状構造を囲繞する囲繞状フレームとを有し、前記光透過本体の前記出光面からの前記螺旋状構造の最上面の高さが内側から外側へかけて次第に増加する第2の光学ユニットと、
を含み、
前記発光モジュールは、前記第1の光学ユニットの前記入光面の下に設けられ、
前記発光モジュールから発生するメインビームは、前記発光モジュールの発光表面から前記光学部品の底面までの距離が所定高さとなる場合に前記光透過本体の前記出光面から平行に投射されるメイン投射光源が形成されるように、各前記囲繞状構造の前記第1の囲繞状表面を貫通して、各前記囲繞状構造それぞれの前記第2の囲繞状表面に反射されることを特徴とする照明装置。
【請求項14】
前記第1の光学ユニットの前記入光面の下に設けられると共に前記発光モジュールを囲繞する反光リングを更に含むことを特徴とする請求項13に記載の照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は照明装置及びその光学部品に関し、特に、混光効果及び光均一性を向上させるための照明装置及びその光学部品に関する。
【背景技術】
【0002】
発光ダイオード(Light-Emitting Diode、LED)はその発光効果を達成するために、主に半導体化合物により電気エネルギーを光エネルギーに変換する半導体素子であるため、発光ダイオードには長寿命、安定性が高い及び消費電力が小さいなどのメリットがある。現在、発光ダイオードは既にランプ及び白熱電球などの伝統的な無指向性の発光源の代わりとして、日常生活、オフィス、室外及び携帯照明に広く適用されている。
【0003】
発光ダイオードは点光源であり、且つ高い指向性を有することによって、伝統的な発光源に比べると、その照射面が狭く、発光輝度も距離の増加につれて次第に低下するので、電気スタンドのような短距離及び局部の照明を提供する照明器具に好適に適用される。上述した問題を改善するために、メーカーの多くは複数の発光ダイオードの組み合わせ及び配列によって、発光した光を集中させて小さ過ぎる照射範囲を補強すると共に、二次光学を利用して光源の発光角度及び発光効果を調整する。しかし、従来の光源の混光効果及び光均一性には改善の余地がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は従来技術の欠点に対して、混光効果及び光均一性を向上させることができる照明装置及びその光学部品を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一つの実施例は光透過本体と、第1の光学ユニットと、第2の光学ユニットとを含む光学部品を提供する。光透過本体は出光面を有する。第1の光学ユニットは光透過本体の最下部に設けられる。第1の光学ユニットは入光面と、入光面を囲繞すると共に同心円状に配列される複数の囲繞状構造と、を有する。囲繞状構造は第1の囲繞状表面と、第1の囲繞状表面に接続される第2の囲繞状表面と、を有する。第2の光学ユニットは光透過本体の最上部に設けられる。第2の光学ユニットは、光透過本体の出光面を囲繞する螺旋状構造と、光透過本体の出光面及び螺旋状構造を囲繞する囲繞状フレームと、を有する。光透過本体の出光面からの螺旋状構造の最上面の高さは内側から外側にかけて次第に増加する。これにより、第1の光学ユニットの入光面の下部に設けられる発光モジュールから発生するメインビームは、光透過本体の出光面から投射されるメイン投射光源が形成されるように、各囲繞状構造の第1の囲繞状表面を貫通して、各囲繞状構造の第2の囲繞状表面に反射される。
【0006】
本発明のもう一つの実施例は光透過本体と第1の光学ユニットとを含む光学部品を提供する。光透過本体は出光面を有する。第1の光学ユニットは光透過本体の最下部に設けられる。第1の光学ユニットは、入光面と、入光面を囲繞すると共に同心円状に配列される複数の囲繞状構造と、を有する。囲繞状構造は、第1の囲繞状表面と、第1の囲繞状表面に接続される第2の囲繞状表面と、を有する。これにより、第1の光学ユニットの入光面の下に設けられる発光モジュールから発生するメインビームは、光透過本体の出光面から投射されるメイン投射光源が形成されるように、各囲繞状構造の第1の囲繞状表面を貫通して、各囲繞状構造の第2の囲繞状表面に反射される。
【0007】
本発明のもう一つの実施例は光学部品と発光モジュールとを含む照明装置を提供する。光学部品は光透過本体と、第1の光学ユニットと、第2の光学ユニットとを含む。光透過本体は出光面を有する。第1の光学ユニットは光透過本体の最下部に設けられる。第1の光学ユニットは、入光面と、前記入光面を囲繞すると共に同心円状に配列される囲繞状構造と、を有する。囲繞状構造は、第1の囲繞状表面と、第1の囲繞状表面に接続される第2の囲繞状表面と、を有する。第2の光学ユニットは光透過本体の最上部に設けられる。第2の光学ユニットは、光透過本体の出光面を囲繞する螺旋状構造と、光透過本体の出光面及び螺旋状構造を囲繞する囲繞状フレームと、を有する。光透過本体の出光面からの螺旋状構造の最上面の高さは内側から外側にかけて次第に増加する。発光モジュールは第1の光学ユニットの入光面の下部に設けられている。これにより、発光モジュールから発生するメインビームは、光透過本体の出光面から投射されるメイン投射光源が形成されるように、各囲繞状構造の第1の囲繞状表面を貫通して、各囲繞状構造の第2の囲繞状表面に反射される。
【0008】
好ましくは、複数の囲繞状構造は、入光面を囲繞すると共に入光面に接続される最内周囲繞状構造と、最内周囲繞状構造を囲繞する最外周囲繞状構造と、最内周囲繞状構造と最外周囲繞状構造との間に設けられる少なくとも一つの中間囲繞状構造とに区分される。これにより、発光モジュールから発生する補助ビームは、螺旋状構造から投射される補助投射光源が形成されるように、最外周囲繞状構造の第1の囲繞状表面を貫通して、最外周囲繞状構造の第2の囲繞状表面に反射される。
【発明の効果】
【0009】
本発明が提供する照明装置及びその光学部品は「第1の光学ユニットは、入光面と、入光面を囲繞すると共に同心円状のパターンに配列される複数の囲繞状構造と、を有する。囲繞状構造は、第1の囲繞状表面と、第1の囲繞状表面に接続される第2の囲繞状表面と、を有する」という構成を有し、光透過本体の出光面から投射されるメイン投射光源が形成されるように、発光モジュールから発生するメインビームに各囲繞状構造の第1の囲繞状表面を貫通させて、各囲繞状構造の第2の囲繞状表面に反射されることによって、混光効果及び光均一性を効果的に向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】は本発明の第1の実施例に係る光学部品の一つの視角からの模式斜視図である。
図2】は本発明の第1の実施例に係る光学部品の模式底面図である。
図3】は本発明の第1の実施例に係る光学部品のもう一つの視角からの模式斜視図である。
図4】は本発明の第1の実施例に係る光学部品の模式上面図である。
図5】は本発明の第1の実施例に係る照明装置の発光モジュールの発光表面から光学部品の底面までの距離が第1の所定高さの範囲内にある時の模式断面図である。
図6】は図5におけるA部分の拡大模式図である。
図7】は図6における螺旋状の凸部が螺旋状平面部に取り替えられた模式図である。
図8】は図6における螺旋状の凸部が螺旋状凹部に取り替えられた模式図である。
図9】は本発明の第1の実施例に係る照明装置の発光モジュールの発光表面から光学部品の底面までの距離が第2の所定高さの範囲内にある時の模式断面図である。
図10】は本発明の第1の実施例に係る第2の光学ユニットが光透過本体の外周を囲繞するように設けられ、光透過本体の出光面と第2の光学ユニットとの間に囲繞ギャップが形成された模式断面図である。
図11】は本発明の第2の実施例に係る照明装置の発光モジュールの発光表面から光学部品の底面までの距離が第1の所定高さの範囲内にある時の模式断面図である。
図12】は本発明の第2の実施例に係る照明装置の発光モジュールの発光表面から光学部品の底面までの距離が第2の所定高さの範囲内にある時の模式断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下は特定の具体例により本発明に係る「照明装置及びその光学部品」を説明する実施形態であり、当業者であれば本明細書に開示される内容から本発明のメリットと機能及び効果が理解される。本発明は他の異なる具体の実施例により実施又は適用可能であり、本明細書における各項の詳細についても、異なる観点と応用に基づき、本発明の精神を逸脱しない限り、種々の修飾と変更を行うことが可能である。また、本発明の図面が簡単な模式説明に過ぎず、実際のサイズに基づいて描かれるものではないことを予め明らかにしておく。以下の実施形態は本発明の係る技術内容をより詳細に説明するが、開示される内容は本発明の技術範囲を制限するためのものではない。
【0012】
[第1の実施例]
図1から図5に示すように、本発明の第1の実施例は光学部品M1と発光モジュールM2とを含む照明装置Zを提供する。
【0013】
まず、図1図3及び図5に示すように、光学部品M1は光透過本体1と、第1の光学ユニット2と、第2の光学ユニット3とを含む。光透過本体1、第1の光学ユニット2及び第2の光学ユニット3は一体成型の方式により単一の光透過部品又は透明部品として製作されてもよい。例えば、光学部品M1はプラスチック、ガラス、シリカゲル又は他の光透過材料により構成されてよい。第1の光学ユニット2及び第2の光学ユニット3は本発明の図面に示された円形状の他、任意の形状であってもよい。例えば、楕円状の光ムラを発生させるための楕円、矩形状の光ムラを発生させるための矩形状、星形状の光ムラを発生させるための星形状などであってもよい。しかし、本発明はこの例に限られるものではない。
【0014】
なお、図1図3及び図5に示すように、光透過本体1は出光面100を有する。第1の光学ユニット2は光透過本体1の最下部に設けられる。第2の光学ユニット3は光透過本体1の最上部設けられている。例えば、光透過本体1の出光面100は平面、凸面又は凹面であってもよい。図5に示すように、本発明の第1の実施例では、出光面100は平面であることを例として説明するが、この例に限られるものではない。
【0015】
さらには、図1図2及び図5に示すように、第1の光学ユニット2は入光面200と、入光面200を囲繞すると共に同心円状のパターンに配列される複数の囲繞状構造21とを有する。囲繞状構造21は、第1の囲繞状表面211(すなわち、囲繞状入光面)と、第1の囲繞状表面211に接続される第2の囲繞状表面212(すなわち、囲繞状反射面)とを有する。例えば、第1の光学ユニット2の入光面200は平面、凸面又は凹面であってもよい。本発明が第1の光学ユニット2及び第2の光学ユニット3と合わせて使用される場合、光効率を向上させて照度を増加させるように、出光面100の面積が入光面200の面積(もちろん、異なる実施例では、出光面100の面積が入光面200の面積の以下でもよい)よりも大きくなる。複数の囲繞状構造21のうちの少なくとも一つは第1の囲繞状表面211に設けられる囲繞状マイクロレンズ213を有する。囲繞状マイクロレンズ213は順に繋がる複数の微小凸部2130(又は微小凹部)を有する。これによって、混光効果を増加させて、光均一性を向上させる。
【0016】
また、図3図4及び図5に示すように、第2の光学ユニット3は光透過本体1の出光面100を囲繞する螺旋状構造31と、光透過本体1の出光面100及び螺旋状構造31を囲繞する囲繞状フレーム32とを有する。例えば、図5及び図6に示すように、螺旋状構造31の最上部は螺旋状凸部31Aを有する。また、光透過本体1の出光面100からの螺旋状構造31の最上面の相対高さ(d1<d2<d3<d4)はその内側から外側にかけて次第に増加する。つまり、光透過本体1の出光面100からの螺旋状構造31の最上面の相対高さ(d1<d2<d3<d4)は光学部品M1の中心軸(光軸)から光学部品M1の周囲にかけて次第に増加する。しかし、本発明はこの例に限られるものではなく、例えば、螺旋状構造31はいかなる規則的又は不規則な立体螺旋状の軌跡に沿うように、光透過本体1に旋回するように設けられてもよい。
【0017】
さらには、図5に示すように、発光モジュールM2は第1の光学ユニット2の入光面200の下部又は真下に設けられている。例えば、発光モジュールM2は回路基板とこの回路基板に設けられる複数の発光ダイオードとを含むことによって、面光源を提供する。しかし、本発明はこの例に限られるものではない。
【0018】
図5に示すように、照明装置Zは反光リングM3を更に含んでもよい。ただし、反光リングM3は別に第1の光学ユニット2の入光面200の下に設けられると共に発光モジュールM2を取り囲んでもよく、反光リングM3は単独の取り外し自在の部品、又は所定位置に固定される固定式の部品であってもよい。
【0019】
これにより、図5に示すように、発光モジュールM2の発光表面から光学部品M1の底面までの距離が第1の所定高さH1の範囲内にある場合、発光モジュールM2から発生するメインビームL1は光透過本体1の出光面100から投射されるメイン投射光源P1が形成されるように、囲繞状構造21それぞれの第1の囲繞状表面211を貫通して(すなわち、メインビームL1が第1の囲繞状表面211から対応する囲繞状構造21に進入して)、囲繞状構造21それぞれの第2の囲繞状表面212に反射される。
【0020】
さらには、図1図2及び図5に示すように、複数の囲繞状構造21は、入光面200を囲繞すると共に入光面200に接続される最内周囲繞状構造21Aと、最内周囲繞状構造21Aを囲繞する最外周囲繞状構造21Bと、最内周囲繞状構造21Aと最外周囲繞状構造21Bとの間に設けられる少なくとも一つの中間囲繞状構造21Cとに区分されてもよい。ただし、第1の実施例の図面において、二つの中間の囲繞状構造21Cを例として説明する。また、囲繞状マイクロレンズ213は最内周囲繞状構造21A又は中間囲繞状構造21Cの第1の囲繞状表面211に設けられてもよく、混光効果を増加させて光均一性を向上させるように機能してもよい。
【0021】
これにより、発光モジュールM2から発生する補助ビームL2は、出光面100及び螺旋状構造31から投射される補助投射光源P2が形成されるように、最外周囲繞状構造21Bの第1の囲繞状表面211を貫通して(或いは、囲繞状マイクロレンズ213をも同時に貫通して)、最外周囲繞状構造21Bの第2の囲繞状表面212に反射される。
【0022】
発光モジュールM2の発光表面から光学部品M1の底面までの距離が第1の所定高さH1の範囲内にあるので、メイン投射光源P1及び補助投射光源P2は光源が平行に投射されるコリメート型の投射光源を呈している。なお、光透過本体1の出光面100が囲繞状フレーム32に囲繞されるので、メイン投射光源P1及び補助投射光源P2が出光面100から投射されるのが光学部品M1の側面から直接ユーザに視認されることがないため、側方向からのグレアの問題が解決される。また、出光面100の上に空いていると共に第2の光学ユニット3に囲繞された空き空間があり、この空き空間は光学部品M1の製作による材料使用量を効果的に節約することができ、光学部品M1の重量を効果的に低減させることもできる。
【0023】
図6から図8に示すように、図6に示す螺旋状凸部31Aは螺旋状平面部31B(図7に示す)又は螺旋状凹部31C(図8に示す)に取り替えられてもよい。補助投射光源P2は螺旋状凸部31A、螺旋状平面部31B又は螺旋状凹部31Cなどの組み合わせ可能な異なる構成に応じて、異なる投光角度及び効果を表現する。
【0024】
図9に示すように、発光モジュールM2の発光表面から光学部品M1の底面までの距離が第2の所定高さH2の範囲内にある場合、発光モジュールM2から発生するメインビームL1は光透過本体1の出光面100から投射されるメイン投射光源P1が形成されるように、囲繞状構造21それぞれの第1の囲繞状表面211を貫通して、囲繞状構造21それぞれの第2の囲繞状表面212に反射される。なお、発光モジュールM2から発生する補助ビームL2は螺旋状構造31から投射される補助投射光源P2が形成されるように、最外周囲繞状構造21Bの第1の囲繞状表面211を貫通して(或いは、囲繞状マイクロレンズ213をも同時に貫通して)、最外周囲繞状構造21Bの第2の囲繞状表面212に反射される。発光モジュールM2の発光表面から光学部品M1の底面までの距離が第2の所定高さH2の範囲内にあるので、メイン投射光源P1及び補助投射光源P2は光源が少し外へと拡散する散乱型の投射光源を呈している。
【0025】
図10に示すように、第2の光学ユニット3は光透過本体1の外周を囲繞するように設けられ、光透過本体1の出光面100と第2の光学ユニット3との間に囲繞ギャップGが形成されることによって、第2の光学ユニット3を出光面100から更に離間させて、第2の光学ユニット3による出光面100から投射されるメイン投射光源P1に対する影響を低減させることができる。
【0026】
[第2の実施例]
図11及び図12に示すように、本発明の第2の実施例は光透過本体1及び第1の光学ユニット2を有する光学部品M1と、発光モジュールM2とを含む照明装置Zを提供する。図11図5との比較、又は図12図9との比較から分かるように、本発明の第2の実施例と第1の実施例との最大の相違点は第2の実施例に係る照明装置Zにおいて、第2の光学ユニット3を使用せず、単に第1の光学ユニット2を使用してメイン投射光源P1に光源が平行に投射するコリメート型の投射光源(図11に示す)、又は光源が少し外へと拡散する散乱型の投射光源(図12に示す)を呈させることである。
【0027】
[実施例の可能な機能と効果]
以上のように、本発明の有益な効果は以下の点である。本発明の実施例が提供する照明装置Z及びその光学部品M1は「第1の光学ユニット2は、入光面200と、入光面200を囲繞すると共に同心円状のパターンに配列される複数の囲繞状構造21とを有する。囲繞状構造21は、第1の囲繞状表面211と、第1の囲繞状表面211に接続される第2の囲繞状表面212とを有する」という構成を有し、光透過本体1の出光面100から投射されるメイン投射光源P1が形成されるように、発光モジュールM2から発生するメインビームL1に囲繞状構造21それぞれの第1の囲繞状表面211を貫通させて、囲繞状構造21それぞれの第2の囲繞状表面212に反射されることによって、混光効果及び光均一性を効果的に向上させる。
【0028】
以上に記載のことは本発明の実施可能である好ましい実施例に過ぎず、本発明の特許請求範囲を限定するものではない。本発明の明細書及び図面の内容に基づき為された等価な技術変形はいずれも本発明の保護範囲に属するものとする。
【符号の説明】
【0029】
Z 照明装置
M1 光学部品
1 光透過本体
100 出光面
2 第1の光学ユニット
200 入光面
21 囲繞状構造
21A 最内周囲繞状構造
21B 最外周囲繞状構造
21C 中間囲繞状構造
211 第1の囲繞状表面
212 第2の囲繞状表面
213 囲繞状のマイクロレンズ
2130 微小凸部
3 第2の光学ユニット
31 螺旋状構造
31A 螺旋状凸部
31B 螺旋状平面部
31C 螺旋状凹部
32 囲繞状フレーム
M2 発光モジュール
L1 メインビーム
L2 補助ビーム
P1 メイン投射光源
P2 補助投射光源
M3 反光リング
H1 第1の所定高さ
H2 第2の所定高さ
d1、d2、d3、d4 相対高さ
G 囲繞ギャップ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12