【実施例】
【0048】
より詳しくは、図およびスキームは以下の通りである。
【0049】
図1は、本発明のピリジニウム置換ホスフィンの構造的特徴と、得られる配位子の供与体特性に対するそれらの影響とを説明する。
【0050】
図2は、固体状態中での12の構造を表す。P1−C1の距離(1.8551(7)Å)は、2個のフェニル環と比較した場合、残るN−メチルピリジニウムの立体障害の増加におそらく起因して、他の2つのC−P結合(P1−C7、1.8260(7)Å;P1−C13、1.8244(7)Å)よりもわずかに長い。加えて、リンにおけるピラミッド化度(61.3%)は、PPh
3で観察されるもの(56.7%)よりほんのわずかに高い。これらのパラメータは、リン原子における非結合電子対が維持されていることを示唆している。
【0051】
図3は、プロパルギルアリールエーテル35からクロメン36へのPt触媒によるヒドロアリール化に対する配位子の効果を示す。
試薬および条件:
a)33(0.05M)、Ptプレ触媒2モル%、AgSbF
62モル%、(CH
2)
2Cl
2、80℃。変換はガスクロマトグラフィーによって決定した。
【0052】
図4は、エンイン37からシクロブテン38へのPt触媒による環化異性化に対する配位子の効果を示す。
試薬および条件:
a)37(0.05M)、Ptプレ触媒2モル%、AgSbF
62モル%、(CH
2)
2Cl
2、室温。変換はガスクロマトグラフィーによって決定した。
【0053】
図5は、アレーン40を用いるアルキン39のAU触媒によるヒドロアリール化に対する配位子の効果を示す。
試薬および条件:
a)39(0.05M)、40(4当量;0.2M)、Auプレ触媒5モル%、AgX 5モル%、(CH
2)
2Cl
2、60℃。変換はガスクロマトグラフィーによって決定した。
【0054】
スキーム1は、ピリジニウム置換ホスフィンの合成を説明する。
試薬および条件(収率):
a)MeOBF
4またはEtOBF
4、CH
2Cl
2、室温;6(91%);8(99%);9(99%)10(98%);11(89%)
b)5(1.2当量)、ヨードベンゼン(1当量)、CuBr(10モル%)、Cs
2CO
3(2.1当量)、DMSO、60℃、(95%)
c)塩化オキサリル(3当量)、Cl(CH
2)
2Cl、次いでNaBF
4(4当量)、(71%)
d)ジアリール/アルキルホスフィン(2当量)、THF、65℃;12(70%)、1〜3日;13(80%);14(71%);15(43%);16(60%);17(77%);18(89%);19(30%)
【0055】
スキーム2は、Rh錯体の合成と23の結晶構造とを説明する。水素原子およびBF
4アニオンは明確にするために省略し、楕円体は50%の確率に設定している。
試薬および条件(収率):
a)[RhCl(CO)
2]
2(0.25当量)、CH
2Cl
2、室温;20(99%);21(77%);22(57%);23(78%);24(74%)
【0056】
スキーム3は、PtおよびAu錯体の合成と、28および31の結晶構造とを説明する。水素原子、溶媒分子およびBF
4アニオンは明確にするために省略し、楕円体は50%の確率に設定している。
試薬および条件(収率):
a)K
2PtCl
4(1.0当量)、CH
3CN、室温;28(80%);29(40%)
b)(Me
2S)AuCl(1.0当量)、CH
2Cl
2、室温;30(97%);31(69%);32(98%);33(98%);34(38%)
【0057】
以下の実験項によって本発明をさらに説明する。
【0058】
一般的手順
全ての反応はアルゴン下でフレームドライしたガラス器具中で行った。全ての溶媒は、示した乾燥剤上で蒸留することによって精製し、アルゴン下で移した。CH
2Cl
2(CaH
2)、ヘキサン、トルエン(Na/K)。フラッシュクロマトグラフィー:Merck シリカゲル60(230〜400メッシュ)。IR:Nicolet FT−7199分光計、波数cm
−1。MS(EI):Finnigan MAT820(70eV)、ESI−MS:Finnigan MAT95、正確な質量決定:Bruker APEX III FT−MS(7Tマグネット)。NMR:スペクトルを、示した溶媒中、Bruker DPX300またはAV400分光計で記録した;
1Hおよび
13Cケミカルシフト(δ)をTMS基準のppmで表し、カップリング定数(J)をHzで表す。溶媒のシグナルを参照として使用し、ケミカルシフトをTMSスケールに変換した。市販品として入手可能な全ての化合物(Acros、Fluka、Lancaster、Alfa Aesar、Aldrich)は、特に明記しない限りそのまま使用した。化合物7、35および37は、文献に記載の手順に従って製造した。
【0059】
2−クロロピリジンのアルキル化のための一般的手順
対応する2−クロロピリジン(1当量)のDCM(0.05M)溶液を、固体のMe
3OBF
4またはEt
3OBF
4(1当量)に添加し、懸濁液を一晩撹拌した。次いで溶媒をろ過し、残った白色固体をジクロロメタンで2回洗浄し、真空中で乾燥した。
【0060】
【化6】
化合物6:一般的手順に従って、2−クロロピリジン(2.0g、17.6mmol)およびMe
3OBF
4(2.6g、17.6mmol)から製造した。DCM(2×20ml)で洗浄後、6を白色固体(3.47g、91%)として得た。
1H NMR(300MHz,CD
3CN)δ=8.75(d,J=6.2Hz,1H)、8.47(td,J=8.2,1.5Hz,1H)、8.12(d,J=8.3Hz,1H)、7.94(t,
3J=6.8Hz,1H)、4.30(s,3H);
13C NMR(75MHz,CD
3CN)δ=148.98、148.96、148.38、131.00、127.40、48.62;IR(非希釈)v=712、735、778、805、1024、1123、1177、1274、1286、1314、1446、1499、1574、1623、3059、3094、3115、3138cm
−1 HRMS C
12H
14BCl
2F
4N
2の計算値:343.056684;実測値:343.056646。
【0061】
【化7】
化合物8:一般的手順に従って、2−クロロ−5−フルオロピリジン(1.0g、7.6mmol)およびMe
3OBF
4(1.12g、7.6mmol)から製造した。DCM(2×20ml)で洗浄後、8を白色固体(1.75g、99%)として得た。
1H NMR(300MHz,CD
3CN)δ=8.88(t,J=3.1Hz,1H)、8.36(ddd,J=9.4,6.7,2.9Hz,1H)、8.16(dd,J=9.3,4.9Hz,1H)、4.31(s,3H);
13C NMR(75MHz,CD
3CN)δ=159.92(d,J
C−F=255.1Hz)、145.62、138.70(d,J
C−F=40.0Hz)、136.23(d,J
C−F=19.8Hz)、132.21(d,J
C−F=7.9Hz)、49.46;
19F NMR(282MHz,CD
3CN)δ=−120.22、−151.77、−151.82;IR(非希釈)v=655、698、743、767、854、901、1022、1126、1165、1282、1392、1439、1509、1593、1641、3084、3104cm
−1;HRMS C
12H
12N
2BCl
2F
6の計算値:379.036928;実測値:379.037035。
【0062】
【化8】
化合物9:一般的手順に従って、2−クロロ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン(400mg、2.2mmol)およびMe
3OBF
4(325mg、2.2mmol)から製造した。DCM(2×2ml)で洗浄後、9を白色固体(620mg、99%)として得た。
1H NMR(300MHz,CD
3CN)δ=9.23(s,1H)、8.75(dd,J=8.7,2.0Hz,1H)、8.34(d,J=8.7Hz,1H)、4.39(s,3H);
13C NMR(75MHz,CD
3CN)δ=153.30,147.41(m)、144.96(q,J
C−F=3.0Hz)、132.13、129.37(q,J
C−F=37.0Hz)、122.32(q,J
C−F=272.7Hz)、49.45;
19F NMR(282MHz,CD
3CN)δ=−63.45、−151.99、−152.04;IR(非希釈)v=663、690、722、804、861、888、916、944、998、1025、1125、1192、1268、1331、1435、1479、1590、1639、2296、2342、2383、3055cm
−1;HRMS C
7H
6NClF
3の計算値:196.013540;実測値:196.013563。
【0063】
【化9】
化合物11:一般的手順に従って、DCM(20ml)中の2−クロロ−5−メトキシピリジン(965mg、6.72mmol)およびMe
3OBF
4(994mg、6.72mmol)から製造した。DCM(2×20ml)で洗浄後、11を白色固体(1.47g、89%)として得た。
1H NMR(300MHz,CD
3CN)δ=8.47(d,J=2.7Hz,1H)、8.10〜7.93(m,2H)、4.27(s,3H)、4.00(s,3H);
13C NMR(75MHz,CD
3CN)δ=158.33、140.00、136.02、134.07、130.94、58.76、48.98;
19F NMR(282MHz,CD
3CN)δ=−151.67、−151.72;IR(非希釈)v=697、739、847、875、936、1013、1037、1099、1159、1177、1197、1271、1308、1391、1425、1445、1469、1513、1590、1622、3101、3156cm
−1;HRMS C
14H
18N
2BCl
2F
4O
2の計算値:403.077864;実測値:403.078070。
【0064】
【化10】
化合物10:一般的手順に従って、DCM(20ml)中の2−クロロ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン(1g、5.5mmol)およびEt
3OBF
4(1.05g、5.5mmol)から製造し、ろ過およびDCM(2×10ml)による洗浄によって精製して、10を白色固体(1.6g、5.4mmol、99%)として得た。
1H NMR(300MHz,CD
3CN)δ=9.24(d,J=0.7Hz,1H)、8.74(dd,J=8.7,2.1Hz,1H)、8.34(d,J=8.7Hz,1H)、4.82(q,J=7.3Hz,2H)、1.62(t,J=7.3Hz,3H);
13C NMR(75MHz,CD
3CN)=152.27、146.25、144.89(q,J
C−F=3.0Hz)、132.79、129.92(q,J
C−F=36.9Hz)、122.21(q,J
C−F=273.7Hz);
19F NMR(282MHz,CD
3CN)δ=−63.46、−151.88、−151.94;IR(非希釈)v=727、740、767、809、858、939、1023、1056、1095、1110、1146、1183、1193、1233、1299、1328、1395、1413、1453、1473、1509、1586、1639、3089cm
−1;HRMS C
8H
8NClF
3の計算値:210.029185;実測値:210.028857。
【0065】
ピリジニオホスフィンの製造のための一般的手順
対応する1−アルキル/アリール−2−クロロピリジニウムテトラフルオロボレート(1当量)のTHF(2ml)溶液に、所望の第二級ホスフィン(2.5〜3.0当量)を添加し、得られた懸濁液を1〜7日間加熱した。室温に冷却後、溶媒を留去し、粗反応混合物をn−ペンタン(2×2ml)で洗浄し、DCMに溶解し、飽和NaBF
4水溶液で洗浄した。有機相をNaSO
4で乾燥し、溶媒を留去した。必要に応じて、得られた固体をTHF(1〜2ml)で追加洗浄することにより、さらに精製することができた。
【0066】
【化11】
化合物12:6(400mg、1.8mmol)およびジフェニルホスフィン(1.1ml、5.6mmol)のTHF懸濁液を65℃で3日間加熱することにより製造した。白色固体(477mg、70%)。
1H NMR(300MHz,CDCl
3)δ=9.04(d,J=5.7Hz,1H)、8.25(td,J=7.9,0.9Hz,1H)、8.03〜7.95(m,1H)、7.57〜7.43(m,6H)、7.39〜7.27(m,5H)、4.30(d,J=1.1Hz,3H);
13C NMR(75MHz,CDCl
3)δ=161.02(d,J
C−P=33.4Hz)、149.54、144.04、134.70(d,J
C−P=21.7Hz)、132.63、131.60、130.20(d,J
C−P=8.4Hz)、129.03(d,J=6.7Hz)、127.96、47.64(d,J
C−P=21.0Hz);
31P NMR(121MHz,CDCl
3)δ=−8.61;IR(非希釈)v=696、724、748、798、954、1000、1038、1051、1161、1181、1265、1310、1436、1492、1571、1610、3055、3103、3134cm
−1;HRMS C
18H
17NPの計算値:278.109315;実測値:278.109239。
【0067】
【化12】
化合物13:6(500mg、2.3mmol)およびジシクロヘキシルホスフィン(0.75ml、5.8mmol)のTHF懸濁液を65℃で3日間加熱することにより製造した。白色固体(699mg、80%)。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ=9.11(d,J=5.2Hz,1H)、8.48(t,J=7.8Hz,1H)、8.05(dd,J=14.3,7.5Hz,2H)、4.59(s,3H)、2.11(t,J=11.8Hz,2H)、1.91(d,J=12.0Hz,2H)、1.81(d,J=12.8Hz,2H)、1.69(t,J=11.9Hz,4H)、1.51(d,J=12.5Hz,2H)、1.41〜1.01(m,10H);
13C NMR(101MHz,CDCl
3)δ=160.33(d,J
C−P=42.5Hz)、149.73、143.58、133.44(d,J
C−P=3.2Hz)、128.24、48.82(d,J
C−P=26.1Hz)、34.36(d,J
C−P=15.1Hz)、29.95(d,J
C−P=15.9Hz)、29.44(d,J
C−P=8.6Hz)、26.78(d,J
C−P=12.5Hz)、26.65(d,J
C−P=8.8Hz)、25.91;
31P NMR(162MHz,CDCl
3)δ=−3.52;IR(非希釈)v=728、779、851、915、1053、1179、1262、1448、1497、1571、1610、2851、2925cm
−1;HRMS C
18H
29NPの計算値:290.203217;実測値:290.203415。
【0068】
【化13】
化合物14:7(650mg、2.3mmol)およびジフェニルホスフィン(1.2ml、6.9mmol)のTHF懸濁液を130℃で12時間、マイクロ波オーブン中で加熱することにより製造した。白色固体(715mg、71%)。
1H NMR(300MHz,CDCl
3)δ=8.76(d,J=5.1Hz,1H)、8.46(td,J=8.0Hz,1.3,1H)、8.06(t,J=6.9Hz,1H)、7.66〜7.50(m,4H)、7.50〜7.37(m,6H)、7.32〜7.21(m,6H);
13C NMR(75MHz,CD
3CN)δ=149.53、146.74、135.83(d,J
C−P=22.5Hz)、134.40、132.53、132.11、131.40(d,J
C−P=8.2Hz)、130.58(d,J
C−P=7.6Hz)、128.25、127.40(d,J
C−P=3.8Hz);
19F NMR(282MHz,CDCl
3)δ=−151.82、−151.87;
31P NMR(121MHz,CDCN)δ=−7.74;IR(非希釈)v=692、699、734、748、757、786、841、863、901、931、979、997、1011、1035、1047、1079、1163、1178、1254、1288、1315、1438、1455、1475、1492、1563、1589、1607、3070、3117cm
−1;HRMS C
23H
19NPの計算値:340.124626;実測値:360.124961。
【0069】
【化14】
化合物15:8(500mg、2.14mmol)およびジフェニルホスフィン(0.92ml、5.35mmol)のTHF懸濁液を65℃で3日間加熱することにより製造した。白色固体(351mg、43%)。
1H NMR(300MHz,CD
3CN)δ=8.94〜8.82(m,1H)、8.18〜8.07(m,1H)、7.58(m,6H)、7.42(m,5H)、4.23(d,J=1.4Hz,3H);
13C NMR(75MHz,CDCN)δ=160.91(d,J
C−F=255.7Hz)、139.81(d,J
C−P=38.2Hz)、135.66(d,J
C−P=0.9Hz)、135.62(d,J
C−P=21.9Hz)、132.84(d,J
C−P=17.4Hz)、132.43(d,J
C−P=0.6Hz)、130.92(d,J
C−P=8.3Hz)、130.28(d,J
C−P=6.7Hz)、49.12(d,J
C−P=21.5Hz);
31P NMR(121MHz,CDCl
3)δ=−9.34;IR(非希釈)v=699、715、738、753、760、858、895、931、958、998、1024、1143、1165、1181、1273、1314、1384、1436、1479、1500、1583、1623cm
−1;HRMS C
18H
16NFPの計算値:296.099965;実測値:296.099889。
【0070】
【化15】
化合物16:9(500mg、1.8mmol)およびジフェニルホスフィン(0.62ml、4.4mmol)のTHF懸濁液を65℃で1日間加熱することにより製造した。白色固体(451mg、60%)。
1H NMR(300MHz,CD
3CN)δ=9.18(s,1H)、8.51(dd,J=8.4,1.3Hz,1H)、7.72〜7.50(m,7H)、7.50〜7.38(m,4H)、4.25(d,J=1.0Hz,3H);
13C NMR(75MHz,CD
3CN)δ=167.44(d,J
C−P=35.6Hz)、147.74、141.70(q,J
C−F=3.0Hz)、135.92(d,J
C−P=22.0Hz)、134.82(d,J
C−P=1.2Hz)、132.72、131.05(d,J
C−P=8.6Hz)、129.85(q,J
C−F=36.1)、129.43(d,J
C−P=6.0Hz)、122.51(q,J
C−F=272.6Hz)、49.24(d,J
C−P=20.7);
19F NMR(282MHz,CD
3CN)δ=−63.67、−151.79、−151.84;
31P NMR(121MHz,CD
3CN)δ=−6.00;IR(非希釈)v=693、702、727、743、752、862、892、913、996、1048、1090、1115、1148、1174、1267、1342、1435、1504、1579、1639、3103cm
−1;HRMS C
19H
16NF
3Pの計算値:346.09727;実測値:346.097027。
【0071】
【化16】
化合物17:8(500mg、2.14mmol)およびジシクロヘキシルホスフィン(1.08ml、5.35mmol)のTHF懸濁液を65℃で12時間加熱することにより製造した。白色固体(648mg、77%)。
1H NMR(300MHz,CDCl
3)δ=9.06(d,J=2.3Hz,1H)、8.34〜8.21(m,1H)、8.21〜8.08(m,1H)、4.64(s,3H)、2.12(t,J=11.5Hz,2H)、1.98〜1.61(m,8H)、1.52(d,J=11.7Hz,2H)、1.44〜1.02(m,10H);
13C NMR(75MHz,CD
3CN)δ=160.88(d,J
C−F=255.9Hz)、158.18(dd,J
C−P=43.7,J
C−F=4.2Hz)、140.06(d,J
C−P=36.1Hz)、136.29(dd,J
C−P=7.4Hz,J
C−F=3.4Hz)、131.93(d,J
C−P=17.2Hz)、50.13(d,J
C−P=26.4Hz)、34.72(d,J
C−P=14.3Hz)、30.48(d,J
C−P=16.2Hz)、30.01(d,J
C−P=8.7Hz)、27.42(d,J
C−P=10.9Hz)、27.28(d,J
C−P=10.9Hz)、26.61;
19F NMR(282MHz,CDCl
3)δ=−118.61、−151.62、−151.67;
31P NMR(121MHz,CD
3CN)δ=−4.49;IR(非希釈)v=704、738、765、817、851、889、920、958、1004、1025、1040、1057、1112、1170、1182、1202、1269、1279、1433、1450、1504、1582、1626、2852、2925、3077cm
−1;HRMS C
18H
17NPの計算値:308.193442;実測値:308.193793。
【0072】
【化17】
化合物18:11(500mg、2.05mmol)およびジシクロヘキシルホスフィン(1.25ml、6.16mmol)のTHF懸濁液を65℃で12時間加熱することにより製造した。白色固体(744mg、89%)。
1H NMR(300MHz,CDCl
3)δ=8.48(d,J=2.1Hz,1H)、8.04(d,J=9.0Hz,1H)、7.94(dd,J=9.0,2.6Hz,1H)、4.43(s,3H)、4.01(s,3H)、2.21〜2.08(m,2H)、1.85〜0.96(m,20H);
13C NMR(75MHz,CD
3CN)δ=159.15、138.13、135.35、135.31、58.35、49.85(d,J
C−P=27.5Hz)、34.82(d,J
C−P=13.5Hz)、30.76(d,J
C−P=16.9Hz)、29.97(d,J
C−P=8.1Hz)、27.48(d,J=13.2Hz)、27.34(d,J
C−P=8.8Hz)、26.73(d,J
C−P=1.1Hz);
19F NMR(282MHz,CDCl
3)δ=−151.83、−151.88;
31P NMR(121MHz,CDCN)δ=−7.27;IR(非希釈)v=704、741、816、842、884、916、1000、1015、1035、1046、1163、1187、1196、1286、1317、1434、1447、1507、1574、1615、2845、2920cm
−1;HRMS C
19H
31NOPの計算値:320.213778;実測値:320.213335。
【0073】
【化18】
化合物19:KH(8.75mg、0.22mmol)のTHF(2ml)懸濁液に、ビス(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)ホスフィン(100mg、0.22mmol)を−78℃で添加し、得られた真紅の懸濁液を1時間撹拌した。次いで、懸濁液を、予め冷却した10(64.9mg、0.22mmol)のTHF(2ml)懸濁液(−78℃)に同温で移し、混合物を室温まで昇温し、3日間撹拌した。溶媒の留去およびDCM(2×2ml)での洗浄後、化合物19をオフホワイト固体(48mg、30%)として得た。
1H NMR(300MHz,CDCl
3)δ=9.32(s,1H)、8.62(d,J=7.7Hz,1H)、8.25(s,2H)、8.02(d,J=7.2Hz,4H)、7.92(d,J=7.9Hz,1H)、4.88(m,2H)、1.56(t,J=7.3Hz,3H);
13C NMR(75MHz,CD
3CN)δ=161.99(d,J
C−P=33.4Hz)、147.95〜146.40(m)、143.99〜142.39(m)、137.44、136.89〜136.01(m)、133.59(qd,J
C−F=33.9Hz,J
C−P=7.7Hz)、133.19(d,J
C−P=13.5Hz)、132.18(d,J
C−P=36.9Hz)、124.10(q,J
C−F=272.4Hz)、121.46(q,J
C−F=273.0Hz)、58.60(d,J
C−P=23.4Hz)、16.29(d,J
C−P=3.5Hz);
19F NMR(282MHz,CDCl
3)δ=−63.52、−63.68、−151.80、−151.85;
31P NMR(121MHz,CDCN)δ=−10.52;IR(非希釈)v=682、700、741、767、846、862、900、913、1051、1095、1120、1279、1331、1356、1405、1459、1502、1588、1634、2001、3090cm
−1;HRMS C
24H
14F
15NPの計算値:632.062949;実測値:632.061889。
【0074】
ピリジニオホスフィンロジウム錯体の製造のための一般的手順
[Rh(CO)
2Cl]
2(0.25当量)を対応するピリジニオホスフィン配位子(1当量)のDCM(2ml)溶液に添加した。得られた懸濁液を室温で1時間撹拌し、溶媒の留去後、固体をn−ペンタン(2×2ml)で洗浄し、真空中で乾燥した。これらの化合物はアセトニトリル/エーテル混合物から再結晶できる。
【0075】
【化19】
化合物20:一般的手順に従って、12(100mg、0.274mmol)および[Rh(CO)Cl
2]
2(26.6mg、0.063mmol)から製造した。黄色固体(121mg、99%)。
1H NMR(300MHz,CDCN)δ=8.84(d,J=5.9Hz,2H)、8.38(t,J=7.7Hz,2H)、8.11〜8.02(m,2H)、7.84(s,8H)、7.79〜7.72(m,4H)、7.72〜7.58(m,10H)、4.50(s,6H);
13C NMR(75MHz,CDCN)δ=186.07(dt,J
C−Rh=31.9Hz,J
C−P=15.6Hz)、153.59(t,J
C−P=18.1Hz)、151.14、145.60、136.20、134.99、134.20、131.14、130.07、126.58(t,J
C−P=24.3Hz)、50.82;
31P NMR(121MHz,CDCN)δ=37.82(d,J
P−Rh=130.7Hz);IR(非希釈)v=692、707、752、773、799、900、931、998、1056、1165、1182、1274、1314、1411、1438、1481、1499、1576、1610、1996、3093、3138cm
−1;HRMS C
37H
34BClF
4N
2OP
2Rhの計算値:809.092884;実測値:809.093025。
【0076】
【化20】
化合物21:一般的手順に従って、15(75mg、0.2mmol)および[Rh(CO)
2Cl]
2(19.3mg、0.05mmol)から製造した。黄色固体(121mg、69%)。
1H NMR(300MHz,CDCN)δ=8.98(s,2H)、8.27〜8.16(m,2H)、7.84(s,8H)、7.76(t,J=7.4Hz,4H)、7.68(t,J=7.6Hz,10H)、4.54(s,6H);
13C NMR(75MHz,CDCN)δ=161.59(d,J
C−F=259.3Hz)、150.65、141.69(d,J
C−F=38.2Hz)、136.72(d,J
C−P=8.5Hz)、136.17、134.35、132.75(d,J
C−F=17.3Hz)、131.22、126.48、51.51(d,J
C−P=1.6Hz);
31P NMR(121MHz,CDCN)δ=39.02(d,J
Rh−P=130.7Hz);IR(非希釈)v=694、738、754、850、962、998、1054、1169、1282、1437、1482、1505、1590、1624、1994、3087cm
−1;HRMS C
37H
32BClF
6N
2OP
2Rhの計算値:845.074040;実測値:845.073864。
【0077】
【化21】
化合物22:一般的手順に従って、16(100mg、0.231mmol)および[Rh(CO)
2Cl]
2(22.5mg、0.058mmol)から製造した。黄色固体(68mg、57%)。
1H NMR(300MHz,CDCN)δ=9.28(s,2H)、8.65(d,J=8.2Hz,2H)、7.95〜7.63(m,22H)、4.56(s,6H);
13C NMR(75MHz,CDCN)δ=167.45(d,J
C−P=36.8Hz)、147.80、141.73、136.46(d,J
C−P=22.1Hz)、134.84、132.76、131.08(d,J
C−P=8.5Hz)、129.81(d,J
C−P=36.7Hz)、129.44(d,J
C−P=5.4Hz)、122.54(q,J
C−F=272.8Hz)、47.26(d,J
C−P=20.6Hz);
31P NMR(121MHz,CDCN)δ=40.44(d,J
Rh−P=131.0Hz);IR(非希釈)v=691、705、752、858、890、932、998、1052、1090、1118、1159、1177、1243、1275、1334、1392、1438、1482、1509、1586、1634、1741、2004、3092cm
−1;HRMS C
39H
32BClF
10N
2OP
2Rhの計算値:945.067689;実測値:945.067581。
【0078】
【化22】
化合物23:一般的手順に従って、14(100mg、0.253mmol)および[Rh(CO)
2Cl]
2(24.6mg、0.063mmol)から製造した。黄色固体(94mg、78%)。
1H NMR(300MHz,CDCl
3)δ=8.62(d,J=5.6Hz,2H)、8.49(t,J=7.9Hz,2H)、8.17〜8.07(m,4H)、7.78(dd,J=12.7,6.3Hz,8H)、7.54(ddd,J=22.9,14.9,7.8Hz,16H)、7.33(t,J=7.5Hz,2H)、6.91(t,J=8.0Hz,4H);
13C NMR(101MHz,CDCN)δ=154.96、151.72、146.24、142.28、136.52(t,J
C−P=7.2Hz)、136.12〜135.26(m)、133.73、132.75、130.74(t,J
C−P=5.5Hz)、130.48、129.97、128.15、127.91、127.71;
31P NMR(121MHz,CDCl
3)δ=42.09(d,J
Rh−P=134.4Hz);IR(非希釈)v=692、749、925、998、1034、1048、1182、1254、1286、1318、1437、1457、1479、1587、1603、1981、2350、3060cm
−1;HRMS C
47H
38BClF
4N
2OP
2Rhの計算値:933.124354;実測値:933.123835。
【0079】
【化23】
化合物24:一般的手順に従って、18(75mg、0.184mmol)および[Rh(CO)
2Cl]
2(17.9mg、0.046mmol)から製造した。黄色固体(67mg、74%)。
1H NMR(300MHz,DMSO)δ=9.11(s,2H)、8.38(d,J=9.1Hz,2H)、8.20(dd,J=9.0,2.3Hz,2H)、4.90(s,6H)、4.08(s,6H)、2.17(s,4H)、2.02〜0.94(m,40H);
13C NMR(101MHz,DMSO)δ=185.13(dt,J
C−Rh=33.4Hz,J
C−P=16.4Hz)、158.14、140.35、138.33(t,J
C−P=12.9Hz)、134.89、127.44、57.59、51.11(t,J
C−P=4.2Hz)、36.04、33.28、29.39、28.39、27.61、26.59、25.77、25.49;
31P NMR(121MHz,DMSO)δ=40.26(d,J
Rh−P=123.0Hz);IR(非希釈)v=706、739、765、815、854、888、918、940、1018、1050、1098、1172、1180、1207、1269、1317、1415、1450、1475、1515、1614、1974、2850、2928cm
−1;HRMS C
39H
62BClF
4N
2O
3P
2Rhの計算値:893.301860;実測値:893.302947。
【0080】
ホスフィン白金錯体の製造のための一般的手順
微粉砕したK
2PtCl
4(1当量)をピリジニオホスフィン塩(1当量)のMeCN(2ml)溶液に添加し、得られた懸濁液を室温で一晩撹拌した。溶媒の留去後、固体をn−ペンタン(2×2ml)で洗浄し、DMSO/DCMから結晶化し、真空中で乾燥して、所望の白金錯体を得た。
【0081】
【化24】
化合物28:一般的手順に従って、12(100mg、0.274mmol)およびK
2PtCl
4(114mg、0.274mmol)から製造した。白色固体(127mg、80%)。
1H NMR(300MHz,DMSO)δ=9.18(d,J=5.7Hz,1H)、8.53(t,J=7.9Hz,1H)、8.20(t,J=6.9Hz,1H)、8.02(dd,J=12.3Hz,J=7.2Hz,4H)、7.79〜7.57(m,6H)、7.39(t,J=7.0Hz,1H)、4.35(s,3H);
13C NMR(75MHz,CD
3CN)δ=150.13、144.54(d,J
C−P=5.7Hz)、135.32(d,J
C−P=11.6Hz)、132.81(d,J
C−P=7.5Hz)、132.63(d,J
C−P=2.5Hz)、129.28(d,J
C−P=11.6Hz)、128.78、124.56、123.71、48.32(d,J
C−P=7.3Hz);
31P NMR(121MHz,DMSO)δ=8.49(J
C−Pt=1954Hz);IR(非希釈)v=673、822、1003、1023、1051、1659、2126、2253、2342、2383cm
−1;HRMS、DMSO付加体 C
20H
23Cl
2NOPPtSの計算値:621.024487;実測値:621.024734。
【0082】
【化25】
化合物29:一般的手順に従って、16(100mg、0.231mmol)およびK
2PtCl
4(96mg、0.231mmol)から製造した。白色固体(59mg、40%)。
1H NMR(300MHz,DMSO)δ=9.85(s,1H)、8.98(d,J=8.2Hz,1H)、8.05(dd,J=12.4Hz,J=7.4Hz,4H)、7.81〜7.60(m,6H)、7.55(dd,J=7.5Hz,J=7.1Hz,1H)、4.42(s,3H);
13C NMR(75MHz,CD
3CN)δ=155.07(d,J
C−P=46.9Hz)、148.54、141.59、135.47(d,J
C−P=11.7Hz)、133.48(d,J
C−P=7.7Hz)、132.99、129.46(d,J
C−P=11.6Hz)、128.77(d,J
C−P=36.1Hz)、123.54(d,J
C−P=64.0Hz)、121.24(q,J
C−P=273.6Hz)、49.19(d,J
C−P=6.8Hz);
31P NMR(121MHz,DMSO)δ=10.63(J
C−Pt=1953Hz);IR(非希釈)v=692、704、725、755、872、890、1036、1114、1148、1179、1192、1270、1332、1388、1438、1481、1508、1631、3001、3044cm
−1;HRMS、DMSO付加体 C
21H
22Cl
2F
3NOPPtSの計算値:689.013152;実測値:689.014029。
【0083】
ホスフィン金錯体の製造のための一般的手順
AuCl・SMe
2(1当量)を所望のピリジニオホスフィン塩(1当量)のDCM(2ml)溶液に添加し、得られた懸濁液を室温で1時間撹拌した。溶媒の留去後、得られた固体をn−ペンタン(2×2ml)で洗浄し、真空中で乾燥して、所望の金錯体を得た。
【0084】
【化26】
化合物30:一般的手順に従って、12(100mg、0.274mmol)およびAuCl・SMe
2(80.7mg、0.274mmol)から製造した。白色固体(159mg、99%)。
1H NMR(300MHz,CDCl
3)δ=9.06(d,J=0.5Hz,1H)、8.44(t,J=7.7Hz,1H)、8.20(t,J=6.4Hz,1H)、7.86〜7.53(m,10H)、7.38(t,J=7.5Hz,1H)、4.45(s,3H);
13C NMR(75MHz,CDCl
3)δ=151.71、147.12(d,J
C−P=52.2Hz)、145.39(d,J=5.6Hz)、134.83(d,J
C−P=15.6Hz)、134.05(d,J
C−P=2.0Hz)、133.77(d,J
C−P=9.3Hz)、130.48(d,J
C−P=12.8Hz)、122.55、121.90、48.64(d,J
C−P=11.4Hz);
31P NMR(121MHz,CDCl
3)δ=30.88;IR(非希釈)v=692、729、913、998、1055、1097、1162、1185、1278、1438、1482、1500、1609、3061、3138cm
−1;HRMS C
18H
17NAuClPの計算値:510.044722;実測値:510.044585。
【0085】
【化27】
化合物31:一般的手順に従って、14(50mg、0.12mmol)およびAuCl・SMe
2(34.5mg、0.12mmol)から製造した。白色固体(53mg、68%)。
1H NMR(400MHz,CD
3CN)δ=8.94(s,1H)、8.63(t,J=8.0Hz,1H)、8.29(t,J=6.7Hz,1H)、7.83〜7.59(m,12H)、7.43(t,J=8.0Hz,2H)、7.23(d,J=7.9Hz,2H);
13C NMR(101MHz,CD
3CN)δ=152.22、148.28(d,J
C−P=5.2Hz)、141.55(d,J
C−P=4.5Hz)、136.26(d,J
C−P=15.9Hz)、136.10(d,J
C−P=8.2Hz)、134.89(d,J
C−P=2.5Hz)、133.32、131.31(d,J
C−P=3.2Hz)、131.17、131.01、127.87、125.84、125.22;
31P NMR(162MHz,CD
3CN)δ=31.36;IR(非希釈)v=668、689、712、735、753、765、786、853、926、980、997、1030、1044、1099、1144、1162、1189、1256、1283、1433、1442、1458、1483、1587、1603、3060cm
−1;HRMS C
23H
19NAuClPの計算値:572.060365;実測値:572.060083。
【0086】
【化28】
化合物32:一般的手順に従って、15(100mg、0.26mmol)およびAuCl・SMe
2(76.6mg、0.26mmol)から製造した。白色固体(166mg、97%)。
1H NMR(400MHz,CD
3CN)δ=9.02(dd,J=6.0Hz,2.7,1H)、8.27(ddd,J=9.1,6.6,2.6Hz,1H)、7.88〜7.63(m,10H)、7.58〜7.48(m,1H)、4.40(s,3H);
13C NMR(101MHz,CD
3CN)δ=162.24(d,J
C−F=260.5Hz)、142.99(d,J
C−P=37.3Hz)、137.51(dd,J
C−F=10.0Hz,J
C−P=8.4Hz)、136.23(d,J
C−P=15.9Hz)、135.36(d,J
C−P=2.6Hz)、133.81(d,J
C−P=6.2Hz)、133.58(d,J
C−P=6.3Hz)、131.65(d,J
C−P=12.8Hz)、123.98(d,J
C−P=62.6Hz)、50.70(d,J
C−P=11.9Hz);
31P NMR(162MHz,CD
3CN)δ=28.68;IR(非希釈)v=690、717、737、751、852、964、996、1034、1048、1170、1279、1437、1478、1505、1594、1615、3055、3079cm
−1;HRMS C
18H
16NAuClFPの計算値:528.035295;実測値:528.035127。
【0087】
【化29】
化合物33:一般的手順に従って、16(100mg、0.23mmol)およびAuCl・SMe
2(68mg、0.23mmol)から製造した。白色固体(151mg、99%)。
1H NMR(300MHz,CD
3CN)δ=9.38(s,1H)、8.80〜8.71(m,1H)、7.90〜7.67(m,11H)、4.47(s,3H);
13C NMR(75MHz,CD
3CN)δ=153.75(d,J
C−P=46.8Hz)、150.38(d,J
C−P=2.5Hz)、143.92(td,J
C−P=6.1,J
C−F=3.0Hz)、136.42(d,J
C−P=15.7Hz)、136.41、135.62(d,J
C−P=2.7Hz)、133.42〜131.99(dq,J
C−P=37.1Hz,J
C−F=1.6Hz)、131.74(d,J
C−P=13.0Hz)、123.16(d,J
C−P=64.7Hz)、122.07(q,J
C−F=273.3Hz)、50.82(d,J
C−P=11.3Hz);
19F NMR(282MHz,CDCl
3)δ=−63.71、−151.49、−151.54;
31P NMR(121MHz,CD
3CN)δ=31.54;IR(非希釈)v=691、705、715、752、873、892、996、1053、1118、1162、1200、1280、1334、1393、1440、1481、1510、1590、1634、3092cm
−1;HRMS C
20H
18F
3NPの計算値:578.032104;実測値:578.032257。
【0088】
【化30】
化合物34:一般的手順に従って、19(73mg、0.1mmol)およびAuCl・SMe
2(30mg、0.1mmol)から製造した。白色固体(37mg、38%)。
1H NMR(400MHz,CD
3CN)δ=9.44(s,1H)、8.78(d,J=8.4Hz,1H)、8.45(s,2H)、8.30(d,J=13.7Hz,4H)、7.92(t,J=7.7Hz,1H)、4.83(qd,J=7.0,0.9Hz,2H)、1.64(t,J=7.2Hz,3H);
13C NMR(101MHz,CD
3CN)δ=149.17,144.40(dd,J
C−P=5.9Hz,J
C−F=3.0Hz)、138.49(d,J
C−P=9.6Hz)、137.13(d,J
C−P=3.1Hz)、136.96(d,J
C−P=3.1Hz)、134.10(qd,J
C−F=34.5Hz,J
C−P=13.2Hz)、134.00(d,J
C−P=37.3Hz)、129.97(d,J
C−P=2.4Hz)、126.61(d,J
C−P=60.9Hz)、123.66(q,J
C−F=273.1Hz)、122.00(q,J
C−F=273.6Hz)、58.97(d,J
C−P=12.7Hz)、16.49;
19F NMR(282MHz,CDCl
3)δ=−63.49、−63.59、−151.86、−151.90;
31P NMR(162MHz,CD
3CN)δ=32.38;IR(非希釈)v=681、699、718、731、742、764、847、866、899、927、997、1032、1058、1097、1123、1186、1280、1337、1358、1405、1447、1505、1630、3093cm
−1;HRMS C
24H
14NAuClF
15Pの計算値:863.997295;実測値:863.997181。
【0089】
上記に示したように、本発明者らは、短く高度にモジュール化された合成による、実験室的に安定なカチオン性ホスフィン(即ち、ピリジニオホスフィン)の新規ファミリーの製造を本明細書に概説した。本発明者らは、それらの電子的特性が、補助配位子として使用した場合に、弱いσ供与体および非常に強いπ受容体特性を証明していることを見出した。これらの特性は、誘導されたそのPt(II)およびAu(I)錯体に実質的に増強されたπ酸性度を与え、その結果、該化合物は求核攻撃に対してアルキンを活性化するための改善された能力を示す。この驚くべき性能は、幾つかの機構的に多様なPt(II)およびAu(I)が触媒する転換に従って実証された。従って、配位子として使用した場合、本発明の化合物は、優れたπ受容体特性を示し、結果として、それらが配位する金属のルイス酸性度を向上させる顕著な能力を示す。均一な触媒反応におけるこれらの性質の有利な効果は、3つの機構的に多様なPt(II)およびAu(I)が触媒する反応に従って実証された。