(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6236265
(24)【登録日】2017年11月2日
(45)【発行日】2017年11月22日
(54)【発明の名称】シート貼付装置および貼付方法
(51)【国際特許分類】
H01L 21/683 20060101AFI20171113BHJP
B65C 9/18 20060101ALI20171113BHJP
B65C 9/42 20060101ALI20171113BHJP
【FI】
H01L21/68 N
B65C9/18
B65C9/42
【請求項の数】4
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2013-192129(P2013-192129)
(22)【出願日】2013年9月17日
(65)【公開番号】特開2015-60878(P2015-60878A)
(43)【公開日】2015年3月30日
【審査請求日】2016年7月21日
(73)【特許権者】
【識別番号】000102980
【氏名又は名称】リンテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000637
【氏名又は名称】特許業務法人樹之下知的財産事務所
(72)【発明者】
【氏名】坂本 和紀
【審査官】
齊田 寛史
(56)【参考文献】
【文献】
特開2006−044658(JP,A)
【文献】
特開2011−031898(JP,A)
【文献】
特開2010−195409(JP,A)
【文献】
特開2008−189356(JP,A)
【文献】
特開平07−285525(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/683
B65C 9/18
B65C 9/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
剥離シートに接着シートが仮着された原反を繰り出す繰出手段と、
前記接着シートを保持する保持手段と、
前記原反を支持する支持面を有し、前記保持手段で保持された前記接着シートを前記剥離シートから剥離する剥離手段と、
前記剥離手段と前記保持手段とを相対移動させる移動手段と、
前記接着シートを被着体に押圧して貼付する押圧手段と、
前記原反を前記支持面に沿うように矯正する矯正手段とを備え、
前記矯正手段は、前記原反の繰出方向に直交する幅方向の中央部から当該幅方向に沿う外側、前記原反の前記幅方向の一端部から他端部側、前記原反の繰出方向下流側から上流側、または、前記原反の繰出方向上流側から下流側に向かって段階的に矯正領域を拡大することを特徴とするシート貼付装置。
【請求項2】
剥離シートに接着シートが仮着された原反を繰り出す繰出手段と、
前記接着シートを保持する保持手段と、
前記原反を支持する支持面を有し、前記保持手段で保持された前記接着シートを前記剥離シートから剥離する剥離手段と、
前記剥離手段と前記保持手段とを相対移動させる移動手段と、
前記接着シートを被着体に押圧して貼付する押圧手段と、
前記原反を前記支持面に沿うように矯正する矯正手段と、
前記保持手段に設けられ、前記保持手段に当接する前の前記原反に気体を吹き付けて当該原反を前記支持面に沿うように矯正する矯正手段とを備えていることを特徴とするシート貼付装置。
【請求項3】
剥離シートに接着シートが仮着された原反を繰り出す工程と、
前記原反の繰出方向に直交する幅方向の中央部から当該幅方向に沿う外側、前記原反の前記幅方向の一端部から他端部側、前記原反の繰出方向下流側から上流側、または、前記原反の繰出方向上流側から下流側に向かって段階的に矯正領域を拡大して前記原反を剥離手段の支持面に沿うように矯正する工程と、
前記接着シートを保持手段で保持する工程と、
前記剥離手段と前記保持手段とを相対移動させ、前記保持手段で保持された前記接着シートを前記剥離手段で前記剥離シートから剥離する工程と、
前記接着シートを被着体に押圧して貼付する工程とを実施することを特徴とするシート貼付方法。
【請求項4】
剥離シートに接着シートが仮着された原反を繰り出す工程と、
保持手段に当接する前の前記原反に気体を吹き付けて前記原反を剥離手段の支持面に沿うように矯正する工程と、
前記接着シートを前記保持手段で保持する工程と、
前記剥離手段と前記保持手段とを相対移動させ、前記保持手段で保持された前記接着シートを前記剥離手段で前記剥離シートから剥離する工程と、
前記接着シートを被着体に押圧して貼付する工程とを実施することを特徴とするシート貼付方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被着体に接着シートを貼付するシート貼付装置および貼付方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、半導体製造工程において、半導体ウエハ(以下、単に「ウエハ」という場合がある)に接着シートを貼付するシート貼付装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載のシート貼付装置は、剥離シートに接着シートが仮着された原反を繰り出す繰出手段と、剥離シートを折り返して当該剥離シートから接着シートを剥離するピールプレートと、剥離された接着シートを吸着面(保持面)で保持する保持手段とを備え、保持手段で保持した接着シートをウエハ(被着体)に押圧して貼付するように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−195409号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載されたような従来のシート貼付装置は、一般的に原反に張力を付与しながら当該原反を繰り出すため、原反に繰出方向の皺が生じることがある。そのため、接着シートに皺が入った状態で保持手段に保持され、当該接着シートを被着体に貼付したときに、接着シートに皺が入ったり、被着体と接着シートとの間に気泡が入ったりしてしまうという不都合がある。
【0005】
本発明の目的は、接着シートに皺が入ったり、被着体と接着シートとの間に気泡が入ったりすることを防止できるシート貼付装置および貼付方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のシート貼付装置は、剥離シートに接着シートが仮着された原反を繰り出す繰出手段と、前記接着シートを保持する保持手段と、前記原反を支持する支持面を有し、前記保持手段で保持された前記接着シートを前記剥離シートから剥離する剥離手段と、前記剥離手段と前記保持手段とを相対移動させる移動手段と、前記接着シートを被着体に押圧して貼付する押圧手段と、前記原反を前記支持面に沿うように矯正する矯正手段とを備え
、前記矯正手段は、前記原反の繰出方向に直交する幅方向の中央部から当該幅方向に沿う外側、前記原反の前記幅方向の一端部から他端部側、前記原反の繰出方向下流側から上流側、または、前記原反の繰出方向上流側から下流側に向かって段階的に矯正領域を拡大することを特徴とする。
【0007】
本発明のシート貼付装置
は、
剥離シートに接着シートが仮着された原反を繰り出す繰出手段と、前記接着シートを保持する保持手段と、前記原反を支持する支持面を有し、前記保持手段で保持された前記接着シートを前記剥離シートから剥離する剥離手段と、前記剥離手段と前記保持手段とを相対移動させる移動手段と、前記接着シートを被着体に押圧して貼付する押圧手段と、前記原反を前記支持面に沿うように矯正する矯正手段と、前記保持手段に設けられ、
前記保持手段に当接する前の前記原反に気体を吹き付け
て当該原反を前記支持面に沿うように矯正する矯正手段とを備えていること
を特徴とする。
【0008】
本発明のシート貼付方法は、剥離シートに接着シートが仮着された原反を繰り出す工程と、
前記原反の繰出方向に直交する幅方向の中央部から当該幅方向に沿う外側、前記原反の前記幅方向の一端部から他端部側、前記原反の繰出方向下流側から上流側、または、前記原反の繰出方向上流側から下流側に向かって段階的に矯正領域を拡大して前記原反を
剥離手段の支持面に沿うように矯正する工程と、前記接着シートを保持手段で保持する工程と、前記剥離手段と前記保持手段とを相対移動させ、前記保持手段で保持された前記接着シートを前記剥離手段で前記剥離シートから剥離する工程と、前記接着シートを被着体に押圧して貼付する工程とを実施することを特徴とする。
本発明のシート貼付方法は、剥離シートに接着シートが仮着された原反を繰り出す工程と、保持手段に当接する前の前記原反に気体を吹き付けて前記原反を剥離手段の支持面に沿うように矯正する工程と、前記接着シートを前記保持手段で保持する工程と、前記剥離手段と前記保持手段とを相対移動させ、前記保持手段で保持された前記接着シートを前記剥離手段で前記剥離シートから剥離する工程と、前記接着シートを被着体に押圧して貼付する工程とを実施することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
以上のような本発明によれば、支持面に沿うように矯正された原反の接着シートを保持手段で保持するため、接着シートが皺のある状態のまま保持手段に保持されてしまうことを防止することができ、接着シートに皺が入ったり、被着体と接着シートとの間に気泡が入ったりすることを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の一実施形態に係るシート貼付装置の側面図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
なお、本実施形態において、基準となる図を挙げることなく、例えば、上、下、左、右、または、手前、奥といった方向を示した場合は、全て
図1を正規の方向(付した番号が適切な向きとなる方向)から観た場合を基準とし、上、下、左、右方向が紙面に平行な方向であり、前が紙面に直交する手前方向、後が紙面に直交する奥側方向とする。
【0012】
図1において、シート貼付装置1は、剥離シートRLに接着シートASが仮着された原反RSを繰り出す繰出手段2と、接着シートASを保持する保持手段3と、原反RSを支持する支持面41を有し、保持手段3で保持された接着シートASを剥離シートRLから剥離する剥離手段としての剥離板4と、剥離板4と保持手段3とを相対移動させる移動手段6と、接着シートASを被着体としてのウエハWFに押圧して貼付する押圧手段であって駆動機器としての直動モータ8と、原反RSを支持面41に沿うように矯正する矯正手段9とを備え、真空ポンプや真空エジェクタ等の図示しない減圧手段でウエハWFを吸着保持可能に支持する支持面71Aを有する支持手段7の近傍に配置されている。
【0013】
繰出手段2は、原反RSを支持する支持ローラ20と、原反RSを案内する複数のガイドローラ21と、駆動機器としての回動モータ22Aによって駆動される駆動ローラ22との間に剥離シートRLを挟み込むピンチローラ23と、図示しない駆動機器によって駆動され、剥離シートRLを回収する回収ローラ24とを備えている。
【0014】
保持手段3は、直動モータ8の出力軸8Aに支持され、接着シートASを保持する保持面31Aを有する保持プレート31と、保持プレート31に設けられ、保持面31Aに接着シートASを保持させる静電チャック32とを備えている。
【0015】
移動手段6は、直動モータ8を支持するスライダ61Aを有する駆動機器としてのリニアモータ61を備えている。
【0016】
矯正手段9は、剥離板4に設けられ、原反RSを支持面41に引き寄せる引き寄せ手段9Aと、保持手段3に設けられ、原反RSに気体を吹き付ける気体吹き付け手段9Bとを備えている。引き寄せ手段9Aは、支持面41に設けられた複数の吸引孔91と、配管92を介して複数の吸引孔91に連通する減圧ポンプや真空エジェクタ等の減圧手段93とを備えている。気体吹き付け手段9Bは、保持面31Aに設けられた図示しない吹付孔に配管94を介して連通する加圧ポンプやタービン等の気体供給手段95を備えている。
【0017】
以上のシート貼付装置1において、ウエハWFに接着シートASを貼付する手順を説明する。
先ず、原反RSを
図1に示すようにセットする。そして、図示しない操作パネル等の入力手段を介して運転開始の信号を入力すると、繰出手段2が回動モータ22Aおよび図示しない駆動機器を駆動し、原反RSを繰り出す。そして、剥離板4の上部に位置する接着シートASが所定位置に到達したことを光学センサや撮像手段等の図示しない検知手段が検知すると、繰出手段2が回動モータ22Aおよび図示しない駆動機器の駆動を停止し、スタンバイ状態となる。
【0018】
次に、人手または多関節ロボットやベルトコンベア等の図示しない搬送手段が支持面71A上にウエハWFを載置すると、支持手段7が図示しない減圧手段を駆動し、ウエハWFを支持する。次いで、気体吹き付け手段9Bが気体供給手段95を駆動し、接着シートASに気体を吹き付けるとともに、引き寄せ手段9Aが減圧手段93を駆動し、原反RSを吸着して支持面41に密着させる。これにより、当該原反RSが支持面41に沿うように矯正され、当該原反RSの皺やうねりが解消される。
【0019】
次に、気体吹き付け手段9Bが気体供給手段95の駆動を停止した後、押圧手段が直動モータ8を駆動し、
図1中右側の二点鎖線で示すように、保持プレート31を下降させ、接着シートASに保持面31Aを当接させる。そして、引き寄せ手段9Aが減圧手段93の駆動を停止した後、保持手段3が静電チャック32を駆動し、保持面31Aで接着シートASを保持する。
【0020】
次に、繰出手段2および移動手段6が回動モータ22A、図示しない駆動機器、およびリニアモータ61を同期させて駆動し、接着シートASを保持した保持プレート31を左方向に移動させながら原反RSを繰り出すことにより、保持面31Aで接着シートASを保持したまま、当該接着シートASを剥離シートRLから剥離する。その後、直動モータ8が
図1中左側の二点鎖線で示す位置に移動すると、押圧手段が直動モータ8を駆動し、
図1中左側の二点鎖線で示すように、保持プレート31を下降させ、当該保持プレート31で接着シートASをウエハWFに押圧して貼付する。
【0021】
次に、保持手段3が静電チャック32の駆動を停止した後、移動手段6および押圧手段がリニアモータ61および直動モータ8を駆動し、保持プレート31を
図1中実線で示す位置に復帰させる。その後、人手または図示しない搬送手段がウエハWFを次工程に搬送し、以降上記同様の動作が繰り返される。
【0022】
以上のような本実施形態によれば、支持面41に沿うように矯正された原反RSの接着シートASを保持手段3で保持するため、接着シートASが皺のある状態のまま保持手段3に保持されてしまうことを防止することができ、接着シートASに皺が入ったり、ウエハWFと接着シートASとの間に気泡が入ったりすることを防止することができる。
【0023】
以上のように、本発明を実施するための最良の構成、方法等は、前記記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。また、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
【0024】
例えば、矯正手段9は、引き寄せ手段9Aのみで構成し、原反RSを支持面41に引き寄せることで当該原反RSを支持面41に沿って矯正するようにしてもよいし、気体吹き付け手段9Bのみで構成し、原反RSに気体を吹付けることで当該原反RSを支持面41に沿って矯正するようにしてもよい。
【0025】
また、矯正手段9は、原反RSの繰出方向に直交する幅方向の中央部から当該幅方向に沿う外側に向かって段階的に矯正領域を拡大し、当該原反RSを支持面41に沿って矯正してもよい。この場合、引き寄せ手段9Aは、原反RSの幅方向の中央部から当該幅方向に沿う外側向かって段階的に原反RSを支持面41に引き寄せる構成であってもよいし、また、気体吹き付け手段9Bは、原反RSの幅方向の中央部から当該幅方向に沿う外側向かって段階的に原反RSに気体を吹き付ける構成であってもよい。
【0026】
さらに、矯正手段9は、原反RSの繰出方向に直交する幅方向の一端部から他端部方向に向かって段階的に矯正領域を拡大し、当該原反RSを支持面41に沿って矯正してもよい。この場合、引き寄せ手段9Aは、原反RSの幅方向の一端部から他端部方向に向かって段階的に原反RSを支持面41に引き寄せる構成であってもよいし、また、気体吹き付け手段9Bは、原反RSの幅方向の一端部から他端部方向に向かって段階的に原反RSに気体を吹き付ける構成であってもよい。
【0027】
また、矯正手段9は、原反RSの繰出方向下流側から上流側、または、上流側から下流側に向かって段階的に矯正領域を拡大し、当該原反RSを支持面41に沿って矯正してもよい。この場合、引き寄せ手段9Aは、原反RSの繰出方向下流側から上流側、または、上流側から下流側に向かって段階的に原反RSを支持面41に引き寄せる構成であってもよいし、また、気体吹き付け手段9Bは、原反RSの繰出方向下流側から上流側、または、上流側から下流側に向かって段階的に原反RSに気体を吹き付ける構成であってもよい。
【0028】
また、矯正手段9は、原反RSの繰出方向に直交する幅方向両端部をそれぞれ挟持する一対の挟持手段で構成してもよく、当該一対の挟持手段を離間する方向に移動させ、原反RSを前後方向に引っ張ることで当該原反RSを支持面41に沿うように矯正してもよいし、一方の挟持手段を固定した状態で他方の挟持手段を一方の挟持手段から離間する方向に移動させて原反RSを引っ張ることで当該原反RSを矯正してもよい。
さらに、矯正手段9は、接着シートASの大きさより長く且つ左右方向に延在して形成され、原反RSにおける支持面41に支持される面とは反対側の面(上面)側から当該原反RSに当接するとともに、剥離板4とで原反RSを挟み込む一対の当接手段と、当該一対の当接手段を原反RSの繰出方向に直交する幅方向の中心から幅方向端部(外側)に向かって次第に原反RSを支持面41に沿って矯正するように移動させる移動手段とで構成してもよい。
さらに、引き寄せ手段9Aは、静電チャックで構成してもよい。
また、気体吹き付け手段9Bは、原反RSに向かう斜め方向から当該原反RSに気体を吹き付ける構成であってもよい。
さらに、気体吹き付け手段9Bは、
図1中二点鎖線で示すように、気体供給手段95で供給される気体を接着シートASの特性に合わせて加熱または冷却可能な気体温度調整手段96を備えていてもよい。
【0029】
また、保持手段3は、減圧ポンプや真空エジェクタ等の減圧手段や粘着剤等によって接着シートASを保持する構成であってもよい。
【0030】
さらに、移動手段6は、接着シートASを剥離シートRLから剥離する動作に合わせて剥離板4を右方向に移動させてもよく、この場合、剥離板4のみを移動させてもよいし、保持手段3と剥離板4との両方を移動させてもよい。
【0031】
また、押圧手段は、気体吹き付け手段9Bで構成してもよく、接着シートASを保持した保持プレート31をウエハWFの上面から所定間隔離れた位置で停止させ、気体吹き付け手段9Bで接着シートASに気体を吹き付けてウエハWFに貼付してもよい。
【0032】
また、接着シートASおよび被着体の材質、種別、形状等は、特に限定されることはない。例えば、接着シートASは、感圧接着性、感熱接着性等の接着形態に限定されることはなく、感熱接着性の接着シートASが採用された場合は、当該接着シートASを加熱する適宜な加熱手段を設ければよい。また、このような接着シートASは、例えば、接着剤層だけの単層のもの、基材シートと接着剤層との間に中間層を有するもの、基材シートの上面にカバー層を有する等3層以上のもの、更には、基材シートを接着剤層から剥離することのできる所謂両面接着シートのようなものであってもよく、両面接着シートは、単層又は複層の中間層を有するものや、中間層のない単層又は複層のものであってよい。また、被着体としては、例えば、食品、樹脂容器、シリコン半導体ウエハや化合物半導体ウエハ等の半導体ウエハ、回路基板、光ディスク等の情報記録基板、ガラス板、鋼板、陶器、木板または樹脂板等、任意の形態の部材や物品なども対象とすることができる。なお、接着シートASを機能的、用途的な読み方に換え、例えば、情報記載用ラベル、装飾用ラベル、保護シート、ダイシングテープ、ダイアタッチフィルム、ダイボンディングテープ、記録層形成樹脂シート等の任意の形状の任意のシート、フィルム、テープ等を前述のような任意の被着体に貼付することができる。
【0033】
本発明における手段および工程は、それら手段および工程について説明した動作、機能または工程を果たすことができる限りなんら限定されることはなく、まして、前記実施形態で示した単なる一実施形態の構成物や工程に全く限定されることはない。例えば、シート貼付装置は、原反を支持面に沿うように矯正する矯正手段を備えたものであれば、出願当初の技術常識に照らし合わせ、その技術範囲内のものであればなんら限定されることはない(他の手段および工程についての説明は省略する)。
また、前記実施形態における駆動機器は、回動モータ、直動モータ、リニアモータ、単軸ロボット、多関節ロボット等の電動機器、エアシリンダ、油圧シリンダ、ロッドレスシリンダおよびロータリシリンダ等のアクチュエータ等を採用することができる上、それらを直接的又は間接的に組み合せたものを採用することもできる(実施形態で例示したものと重複するものもある)。
【符号の説明】
【0034】
1 シート貼付装置
2 繰出手段
3 保持手段
4 剥離板(剥離手段)
6 移動手段
8 直動モータ(押圧手段)
9 矯正手段
9A 引き寄せ手段
9B 気体吹き付け手段
41 支持面
AS 接着シート
RL 剥離シート
RS 原反