特許第6236324号(P6236324)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 豊田鉄工株式会社の特許一覧

<>
  • 特許6236324-車両用操作ペダル 図000002
  • 特許6236324-車両用操作ペダル 図000003
  • 特許6236324-車両用操作ペダル 図000004
  • 特許6236324-車両用操作ペダル 図000005
  • 特許6236324-車両用操作ペダル 図000006
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6236324
(24)【登録日】2017年11月2日
(45)【発行日】2017年11月22日
(54)【発明の名称】車両用操作ペダル
(51)【国際特許分類】
   B60T 7/06 20060101AFI20171113BHJP
   G05G 1/30 20080401ALI20171113BHJP
   G05G 1/50 20080401ALI20171113BHJP
【FI】
   B60T7/06 B
   G05G1/30 E
   G05G1/50
【請求項の数】5
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2014-9301(P2014-9301)
(22)【出願日】2014年1月22日
(65)【公開番号】特開2015-138375(P2015-138375A)
(43)【公開日】2015年7月30日
【審査請求日】2016年7月28日
(73)【特許権者】
【識別番号】000241496
【氏名又は名称】豊田鉄工株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000992
【氏名又は名称】特許業務法人ネクスト
(72)【発明者】
【氏名】龍瀧 浩三
【審査官】 杉山 悟史
(56)【参考文献】
【文献】 実公昭39−024920(JP,Y1)
【文献】 特開2013−069031(JP,A)
【文献】 特開2009−251689(JP,A)
【文献】 特開平02−029812(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60T 7/00 − 7/10
G05G 1/30
G05G 1/50
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
円筒状のボス部を介して略水平な支持軸線まわりに回動可能に支持される板状のペダルアームを有するとともに、該ペダルアームには板厚方向に膨出する補強リブが設けられており、下端部に設けられた踏部が運転者によって踏込み操作される車両用操作ペダルにおいて、
前記補強リブは、前記ボス部の周囲を含んで設けられ、該ボス部の周囲から連続して前記下端部に向かって延び出している一方、
前記ボス部は、前記補強リブの頂きを構成している平坦部に垂直に設けられており、
前記ペダルアームは平板形状を成しているとともに、車両前側の外周縁部および車両後側の外周縁部には、それぞれ前記補強リブの膨出方向と同じ方向へ突き出す前側フランジおよび後側フランジが設けられており、該前側フランジおよび該後側フランジと前記補強リブとの間に凹所が形成されている
ことを特徴とする車両用操作ペダル。
【請求項2】
前記ペダルアームの上端部には、前記支持軸線を中心として前記補強リブよりも外周側に該補強リブの膨出方向と同じ方向へ膨出する円弧状リブが設けられている
ことを特徴とする請求項1に記載の車両用操作ペダル。
【請求項3】
円筒状のボス部を介して略水平な支持軸線まわりに回動可能に支持される板状のペダルアームを有するとともに、該ペダルアームには板厚方向に膨出する補強リブが設けられており、下端部に設けられた踏部が運転者によって踏込み操作される車両用操作ペダルにおいて、
前記補強リブは、前記ボス部の周囲を含んで設けられ、該ボス部の周囲から連続して前記下端部に向かって延び出している一方、
前記ボス部は、前記補強リブの頂きを構成している平坦部に垂直に設けられており、
前記ペダルアームの上端部には、前記支持軸線を中心として前記補強リブよりも外周側に該補強リブの膨出方向と同じ方向へ膨出する円弧状リブが設けられている
ことを特徴とする車両用操作ペダル。
【請求項4】
前記ペダルアームは金属板材にて構成されており、
前記補強リブはプレス加工によって張出成形されたもので、
前記ボス部はプレス加工によりバーリング加工が施されることによって前記ペダルアームに一体に設けられている
ことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の車両用操作ペダル。
【請求項5】
前記ボス部は、前記平坦部から前記補強リブの膨出方向と反対方向へのみ突き出すように設けられている
ことを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の車両用操作ペダル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は車両用操作ペダルに係り、特に、板状のペダルアームに補強リブが設けられている車両用操作ペダルの改良に関するものである。
【背景技術】
【0002】
円筒状のボス部を介して略水平な支持軸線まわりに回動可能に支持される板状のペダルアームを有するとともに、そのペダルアームには板厚方向に膨出する補強リブが設けられており、下端部に設けられた踏部が運転者によって踏込み操作される車両用操作ペダルが知られている。特許文献1に記載の車両用操作ペダルはその一例で、横断面がU字形状を成しており、一対の側板にはそれぞれボス部が設けられているとともに、そのボス部から下方へ離間した部分に長手方向に沿って直線状の補強リブが設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2013−69031号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このようにボス部から離間した部分に補強リブが設けられた従来の車両用操作ペダルにおいては、踏込み操作時に大きな負荷が掛かるボス部の周辺が補強されていないため、薄肉化や軽量化を図る際に部分的に強度が不足し、十分に軽量化できない場合があった。
【0005】
本発明は以上の事情を背景として為されたもので、その目的とするところは、ペダルアームに補強リブが設けられている車両用操作ペダルにおいて、その補強リブによる補強のばらつきを抑制し、更なる薄肉化や軽量化を図ることができるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
かかる目的を達成するために、第1発明は、円筒状のボス部を介して略水平な支持軸線まわりに回動可能に支持される板状のペダルアームを有するとともに、そのペダルアームには板厚方向に膨出する補強リブが設けられており、下端部に設けられた踏部が運転者によって踏込み操作される車両用操作ペダルにおいて、(a) 前記補強リブは、前記ボス部の周囲を含んで設けられ、そのボス部の周囲から連続して前記下端部に向かって延び出している一方、(b) 前記ボス部は、前記補強リブの頂きを構成している平坦部に垂直に設けられており、前記ペダルアームは平板形状を成しているとともに、車両前側の外周縁部および車両後側の外周縁部には、それぞれ前記補強リブの膨出方向と同じ方向へ突き出す前側フランジおよび後側フランジが設けられており、それ等の前側フランジおよび後側フランジと前記補強リブとの間に凹所が形成されていることを特徴とする。
【0007】
第2発明は、第1発明の車両用操作ペダルにおいて、前記ペダルアームの上端部には、前記支持軸線を中心として前記補強リブよりも外周側にその補強リブの膨出方向と同じ方向へ膨出する円弧状リブが設けられていることを特徴とする。
【0008】
第3発明は、円筒状のボス部を介して略水平な支持軸線まわりに回動可能に支持される板状のペダルアームを有するとともに、そのペダルアームには板厚方向に膨出する補強リブが設けられており、下端部に設けられた踏部が運転者によって踏込み操作される車両用操作ペダルにおいて、(a) 前記補強リブは、前記ボス部の周囲を含んで設けられ、そのボス部の周囲から連続して前記下端部に向かって延び出している一方、(b) 前記ボス部は、前記補強リブの頂きを構成している平坦部に垂直に設けられており、前記ペダルアームの上端部には、前記支持軸線を中心として前記補強リブよりも外周側にその補強リブの膨出方向と同じ方向へ膨出する円弧状リブが設けられていることを特徴とする。
【0009】
第4発明は、第1発明〜第3発明の何れかの車両用操作ペダルにおいて、(a) 前記ペダルアームは金属板材にて構成されており、(b) 前記補強リブはプレス加工によって張出成形されたもので、(c) 前記ボス部はプレス加工によりバーリング加工が施されることによって前記ペダルアームに一体に設けられていることを特徴とする。
【0010】
第5発明は、第1発明〜第4発明の何れかの車両用操作ペダルにおいて、前記ボス部は、前記平坦部から前記補強リブの膨出方向と反対方向へのみ突き出すように設けられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
このような車両用操作ペダルにおいては、補強リブがボス部の周囲から連続して下端部に向かって延び出すように設けられており、その補強リブの頂きを構成している平坦部にボス部が垂直に設けられているため、踏込み操作時に大きな負荷が掛かるボス部の周辺を含めてペダルアームの強度が適切に高められ、必要強度を確保しつつ薄肉化により更なる軽量化やコストダウンを図ることができる。
【0012】
、ペダルアームが平板形状を成している場合で、前側フランジおよび後側フランジが設けられることにより、それ等の前側フランジおよび後側フランジと補強リブとの間に凹所が形成されているため、単純な平板形状のペダルアームにおいても薄肉化を図りつつ必要強度を確保することができる。
【0013】
第2発明及び第3発明では、ペダルアームの上端部に補強リブとは別に円弧状リブが設けられているため、支持軸線まわりの剛性が高くなり、比較的大きな踏込み操作力が加えられるパーキングブレーキペダルや常用ブレーキペダルにおいても十分な必要強度を確保できる。
【0014】
第4発明は、ペダルアームが金属板材にて構成されている場合で、補強リブはプレス加工によって張出成形されたもので、ボス部はプレス加工によりバーリング加工が施されることによってペダルアームに一体に設けられているため、それ等の補強リブおよびボス部を一連のプレス加工で成形することが可能であり、製造コストが低減される。
【0015】
第5発明では、ボス部が平坦部から補強リブの膨出方向と反対方向へのみ突き出すように設けられているため、車両幅方向の寸法をコンパクトに構成できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の一実施例である車両用のパーキングブレーキペダルを示す左側面図である。
図2図1におけるII−II矢視部分、すなわちパーキングブレーキペダルのボス部が設けられた部分の拡大断面図である。
図3図1における III−III 矢視部分、すなわちパーキングブレーキペダルのペダルアームの長手方向の中間部分の拡大断面図である。
図4図1のパーキングブレーキペダルのペダルアームの斜視図である。
図5図4のペダルアームの製造工程の一例を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明は、比較的高い強度が要求されるパーキングブレーキペダルや常用ブレーキペダルに好適に適用されるが、アクセルペダル等の他の車両用操作ペダルに適用することもできる。ボス部は、例えばバーリング加工などでペダルアームに一体に設けられるが、別体に構成された円筒形状のボスを溶接などの固設手段によりペダルアームに一体的に固設することもできる。板状のペダルアームは、例えば単純な平板形状の金属板材にて構成されるが、前記特許文献1に記載のようにU字形状に折り曲げられて一対の側板を有するペダルアームを採用することもできる。また、金属板材に限らず、一部または全部が合成樹脂製のペダルアームに適用することも可能である。
【0018】
補強リブは、ボス部の周囲から連続して下端部に向かって延び出すように設けられるが、その範囲は、ペダルアーム全域で所定の強度が得られるように、ペダルアームの形状等に応じて適宜定められる。例えばボス部の周囲から下端部までの範囲(踏部を取り付けるための取付部など、補強リブを連続して設けることができない部分を除いた範囲)の50%以上の範囲に設けることが望ましく、ペダルアームの形状によっては略全域(例えば80%以上)に設けるようにしても良い。
【0019】
そして、平板形状のペダルアームに前側フランジおよび後側フランジが設けられているが、他の発明の実施に際しては、それ等のフランジを省略することも可能である。また、第2発明及び第3発明では、ペダルアームの上端部に円弧状リブが設けられているが、他の発明の実施に際しては、その円弧状リブを省略したり、円弧状リブの代わりに上端部の外周縁に沿って略直角に曲げられたフランジを設けたりしても良い。
【0020】
第4発明では、補強リブが張出成形されるとともに、バーリング加工によってボス部が設けられており、例えば張出成形加工の後にバーリング加工を行うことによりボス部を高い寸法精度で成形することができるが、バーリング加工を張出成形加工の前に行うことも可能である。第5発明では、ボス部が補強リブの膨出方向と反対方向へのみ突き出すように設けられているが、他の発明の実施に際しては、補強リブの膨出方向と同じ方向へ更にボス部が突き出すように設けることもできる。ボス部を溶接等によってペダルアームに固設する場合には、平坦部から両側へ突き出すように設けることも可能である。
【実施例】
【0021】
以下、本発明の実施例を、図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、本発明が適用された車両用のパーキングブレーキペダル10を示す左側面図で、図2および図3は、それぞれ図1におけるII−II矢視部分、III −III 矢視部分の拡大断面図である。このパーキングブレーキペダル10は、円筒状のボス部12を介して略水平な支持軸線Sまわりに回動可能に支持される板状のペダルアーム14を備えており、そのペダルアーム14の下端部にはペダルシート等の踏部16が取り付けられている。ペダルアーム14の下端部には、踏部16を取り付けるための取付部18が一体に設けられている。そして、その踏部16が運転者によって踏込み操作されると、パーキングブレーキペダル10は図1において支持軸線Sの右回りに回動させられ、図示しないパーキングブレーキケーブルを引き締めて車輪に設けられたパーキングブレーキを機械的に作動させるとともに、ラチェット等のロック機構により戻り回動が阻止されて、そのパーキングブレーキの作動状態が維持される。本実施例では、上記パーキングブレーキペダル10が車両用操作ペダルに相当する。
【0022】
図4は、上記ペダルアーム14を単独で示す斜視図、すなわち踏部16を取り付ける前の状態の斜視図である。このペダルアーム14は、ボス部12が設けられる上端部から踏部16が設けられる下端部側へ向かうに従って車両前後方向の幅寸法が徐々に狭くなるとともに、図1の左側面図において略逆S字形状を成すように湾曲させられている。また、車両への搭載状態において図2図3に示すように略垂直な姿勢となる平板形状の1枚の金属板材にて構成されており、車両前側の外周縁部および車両後側の外周縁部には、それぞれ板厚方向の同じ側(図2図3における左側)へ略直角に曲げられた前側フランジ20、後側フランジ22が設けられている。ペダルアーム14の上端部分には、リターンスプリングを掛止するための掛止部24や、パーキングブレーキケーブルが連結されるケーブル連結部26等が一体に設けられているとともに、前側フランジ20の上端部分にはブレーキスイッチを取り付けるためのスイッチ取付座28等が一体に設けられている。これ等の前側フランジ20、後側フランジ22、掛止部24、ケーブル連結部26、スイッチ取付座28、前記取付部18等は、例えばプレス加工による曲げ加工等によって形成される。
【0023】
上記ペダルアーム14には、前記ボス部12の周囲を含んで下端部に至る略全域に、そのペダルアーム14の長手方向に沿って補強リブ30が設けられている。本実施例では、下端の取付部18を除いたアーム本体のうち、車両前後方向の幅寸法が狭い下端部の僅かな範囲を除いて補強リブ30が設けられている。この補強リブ30は、ペダルアーム14の車両前後方向における中央部分を前側フランジ20、後側フランジ22と同じ側へ膨出させたもので、プレス加工による張出成形加工によって設けられている。補強リブ30は、ペダルアーム14と同様にボス部12が設けられる上端部から踏部16が設けられる下端部側へ向かうに従って幅寸法が徐々に狭くされているとともに、長手方向と直角な横断面は台形形状(上方の幅広側)〜逆U字形状(下方の幅狭側)を成しており、前側フランジ20、後側フランジ22との間には相対的に前側凹所32、後側凹所34が形成されている。また、その補強リブ30の頂き(上記台形形状の上底)を構成している平坦部36には、前記ボス部12が略垂直に設けられている。ボス部12は、プレス加工により平坦部36にバーリング加工が施されることにより、その平坦部36から補強リブ30の膨出方向と反対方向、すなわち図2における右方向へ突き出すように、ペダルアーム14に一体に設けられている。
【0024】
上記補強リブ30の上端部は、支持軸線Sを中心とする半円形状を成しており、その補強リブ30よりも外周側、すなわち前記掛止部24やケーブル連結部26が設けられた外端部と補強リブ30との間の部分には、支持軸線Sを中心とする周方向に円弧状リブ40が設けられている。この円弧状リブ40は、前記補強リブ30と同様にプレス加工による張出成形加工によって設けられており、その補強リブ30の膨出方向と同じ方向へ膨出している。円弧状リブ40が設けられることにより、補強リブ30との間に円弧状凹所42が形成され、前記前側凹所32および後側凹所34は円弧状凹所42を介して繋がっている。
【0025】
図5は、上記ペダルアーム14の製造工程の一例を説明する図で、前記図2に対応する断面図であり、(a) の前加工工程では、金属板材50にプレス加工によって曲げ加工等が行われることにより、前記前側フランジ20や後側フランジ22等が形成される。この前加工工程ではまた、ボス部12をバーリング加工によって形成するための下穴52が、プレス加工等によって設けられる。次の(b) の張出成形加工工程では、プレス加工による張出成形によって補強リブ30および円弧状リブ40が設けられ、同時に前側凹所32、後側凹所34、円弧状凹所42が相対的に形成される。そして、(c) のバーリング加工工程では、補強リブ30の平坦部36の下穴52が設けられた部分にプレス加工によってバーリング加工が施されることにより、下穴52の開口部が鍔状に立ち上げられて円筒状のボス部12が形成される。これにより、目的とするペダルアーム14が得られる。なお、(a) の前加工工程における前側フランジ20や後側フランジ22等の曲げ加工を、(b) の補強リブ30および円弧状リブ40の張出成形加工と同時に行うこともできるし、下穴52を(b) の張出成形加工工程の後で設けるようにしても良い。
【0026】
このように、本実施例のパーキングブレーキペダル10においては、ペダルアーム14の補強リブ30がボス部12の周囲から連続して下端部に向かって延び出すように設けられており、その補強リブ30の平坦部36にボス部12が略垂直に設けられているため、踏込み操作時に大きな負荷が掛かるボス部12の周辺を含めてペダルアーム14の強度が適切に高められ、必要強度を確保しつつ薄肉化により更なる軽量化やコストダウンを図ることができる。特に、本実施例ではボス部12の周囲から下端部に至る略全域に補強リブ30が設けられているため、ペダルアーム14全体の強度を適切に高めることができる。
【0027】
また、ペダルアーム14は平板形状を成しているが、前側フランジ20および後側フランジ22が設けられることにより、それ等の前側フランジ20および後側フランジ22と補強リブ30との間に前側凹所32、後側凹所34が形成されるため、単純な平板形状のペダルアーム14においても薄肉化を図りつつ必要強度を確保することができる。
【0028】
また、ペダルアーム14の上端部には、補強リブ30とは別に円弧状リブ40が設けられているため、支持軸線Sまわりの剛性が高くなり、比較的大きな踏込み操作力が加えられるパーキングブレーキペダル10においても十分な必要強度を確保できる。
【0029】
また、ペダルアーム14が1枚の金属板材50にて構成されており、補強リブ30はプレス加工による張出成形加工によって形成されているとともに、ボス部12はプレス加工によりバーリング加工が施されることによってペダルアーム14に一体に設けられているため、それ等の補強リブ30およびボス部12を一連のプレス加工で連続して成形することが可能であり、製造コストが低減される。
【0030】
また、ボス部12が平坦部36から補強リブ30の膨出方向と反対方向へのみ突き出すようにバーリング加工によって設けられているため、車両幅方向の寸法すなわち図2における左右方向の寸法をコンパクトに構成できる。
【0031】
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、これはあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更,改良を加えた態様で実施することができる。
【符号の説明】
【0032】
10:パーキングブレーキペダル(車両用操作ペダル) 12:ボス部 14:ペダルアーム 16:踏部 20:前側フランジ 22:後側フランジ 30:補強リブ 36:平坦部 40:円弧状リブ S:支持軸線
図1
図2
図3
図4
図5