(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記逆溶媒が、メタノール、イソプロパノール、2−ブタノール、tert−ブチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン、およびそれらの任意の混合物からなる群から選択される、請求項10に記載の方法。
工程(a)における酸化が酸化剤の存在下で行われ、該酸化剤が、少なくとも1つの過酸を含むまたは少なくとも1つの過酸である、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
少なくとも1つの過酸が、過ギ酸、過酢酸、3−クロロペルオキシ安息香酸、ペルオキシ一硫酸カリウム、トリフルオロ過酢酸、過硫酸、および上記の任意の組合せからなる群から選択される、請求項12または13に記載の方法。
前記少なくとも1つの過酸が、過酸化水素およびギ酸から工程(a)においてその場で生じる過ギ酸である、または、過酸化水素、硫酸およびギ酸から工程(a)においてその場で生じる過ギ酸と過硫酸の組合せである、請求項14に記載の方法。
その場で過酸を生じさせるために使用される酸のモル量が、式Iの化合物の1モル当量あたり2.5〜4.5当量であり、過酸のモル量が、式Iの化合物の1モルあたり1〜1.4モルである、請求項13から19のいずれか一項に記載の方法。
沈殿温度が5℃〜22℃の範囲にあり、反応混合物に存在する酸の全量が、式Iの化合物の1モル当量あたり酸全体の1〜5モル当量である、請求項1から21のいずれか一項に記載の方法。
反応混合物が溶媒を含み、該溶媒が、水であるか、イソプロパノールもしくはイソプロパノールと水の組合せであるか、または、2−ブタノールもしくは2−ブタノールと水の組合せである、請求項1から24のいずれか一項に記載の方法。
(i)式Iの化合物、式Iの化合物の1gあたり1.5〜2.0mlの水、および式Iの化合物の1モル当量あたり2.5〜4.5モル当量のギ酸を含む溶液または懸濁液を形成し;
(ii)前記溶液または懸濁液に、式Iの化合物の1モル当量あたり0.5〜0.6モル当量の硫酸を添加し;
(iii)(ii)の溶液または懸濁液に、1.0〜1.4モル当量の過酸化水素を添加し、次に、変換が完了するまで、30℃〜38℃の温度で混合物をインキュベートし;
(iv)得られた溶液または懸濁液から、式Vの化合物を沈殿させる
ことによって実施される、請求項26に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0115】
I.式I、II、III、IVおよびVの化合物
本発明との関連で、式I、II、III、IVおよびVの化合物、およびそれらの塩および溶媒和物、ならびに前述の化合物の任意の2以上の混合物が記載されている。それらは、本発明の方法の出発材料、中間体もしくは生成物として使用されてもよく、またはそれら(例えば、式Vの化合物またはその溶媒和物)はそれ自体、本発明の実施形態であってもよい。これらの化合物には、以下があてはまる:
全ての式において、
R
1は、−H、−(C
2−C
7)アルキル、アラルキル、−(C
2−C
6)アルケニル、−SiR
33、−(C
3−C
7)シクロアルキル、−(C
1−C
7)アルキル−(C
3−C
7)シクロアルキル、−(C
3−C
7)シクロアルケニル、−(C
1−C
7)アルキル−(C
3−C
7)シクロアルケニル、−CR
42−O−(C
1−C
6)アルキル、−C(ハロ)
3、−CH
2(ハロ)、−CH(ハロ)
2、−SO
2R
5、またはO−保護基であり;
R
2は、−H、−CH
3、−(C
2−C
7)アルキル、−(C
2−C
4)アルケニル、ベンジル、−(C
1−C
7)アルキル−(C
3−C
7)シクロアルキル、−CN、またはN−保護基であり;
それぞれのR
3は、独立して、アリール、−(C
1−C
6)アルキルおよび−(C
1−C
6)アルコキシから選択され、好ましくは、−(C
1−C
4)アルキルまたは−(C
1−C
4)アルコキシから選択され、より好ましくは−SiR
33はトリメチルシリル(TMS)、tert−ブチルジメチルシリル(TBDMS)、トリエチルシリル(TES)、またはトリイソプロピルシリル(TIPS)であり;
それぞれのR
4は、独立して、−Hおよび(C
1−C
6)アルキルから選択され、好ましくは−Hであり;
R
5は、−(C
6−C
14)アリールまたは−(C
1−C
6)アルキルであり、好ましくは−(C
1−C
4)アルキルであり、より好ましくはメチルまたはエチルである。
好ましくは、R
1およびR
2は、互いに独立して、以下の通り定義される:
R
1は、−H、−(C
2−C
4)アルキル、ベンジル、−(C
2−C
4)アルケニル、−SiR
33、−(C
3−C
6)シクロアルキル、−(C
1−C
2)アルキル−(C
3−C
6)シクロアルキル、−(C
5−C
6)シクロアルケニル、−(C
1−C
3)アルキル−(C
5−C
6)シクロアルケニル、−CR
42−O−(C
1−C
3)アルキル、−SO
2R
5、またはO−保護基であり;
R
2は、−H、−CH
3、−(C
2−C
4)アルキル、−(C
2−C
4)アルケニル、ベンジル、−(C
1−C
3)アルキル−(C
3−C
6)シクロアルキル、−CN、またはN−保護基である。
より好ましくは、R
1およびR
2は、互いに独立して、以下の通り定義される:
R
1は、−H、−(C
2−C
4)アルキル、ベンジル、−(C
3)アルケニル、−SiR
33、−(C
3−C
6)シクロアルキル、−(C
1−C
2)アルキル−(C
3−C
6)シクロアルキル、−(C
5−C
6)シクロアルケニル、−(C
1−C
3)アルキル−(C
5−C
6)シクロアルケニル、−CR
42−O−(C
1−C
3)アルキル、−SO
2R
5、またはO−保護基であり;
R
2は、−H、−CH
3、−(C
2−C
4)アルキル、−(C
3)アルケニル、ベンジル、−(C
1−C
3)アルキル−(C
3−C
6)シクロアルキル、−CN、またはN−保護基である。
さらにより好ましくは、R
1およびR
2は、互いに独立して、以下の通り定義される:
R
1は、−H、エチル、ベンジル、アリル、または−CH
2−シクロプロピルであり;R
2はメチル、アリル、−CH
2−シクロプロピル、または−CH
2−シクロブチルである。
最も好ましくは、R
1およびR
2は、互いに独立して、以下の通り定義される:
R
1は−Hであり;R
2はメチルである。
立体中心を含有する全ての式において、特に指示がなければ、いずれかの立体配置が存在してもよい。化合物が本発明の方法の生成物である場合、反応に関与していない出発材料のそれらの立体中心は、それらの立体配置を維持する。特定の実施形態において、立体配置は、上記の定義の節に記載される通りである。
X
n−を含有する全ての式において、X
n−は、無機アニオンまたは有機アニオンであってもよく、ここで、nは、1、2、または3であり、好ましくは1または2であり、より好ましくは2である。
X
n−は、既知のオピオイド塩の任意のアニオンであってもよく、例えば、臭化物イオン、塩化物イオン、ヨウ化物イオン、乳酸イオン、硝酸イオン、酢酸イオン、酒石酸イオン、吉草酸イオン、クエン酸イオン、サリチル酸イオン、メコン酸イオン、バルビツール酸イオン、HSO
4−、SO
42−、メタンスルホン酸イオン、トシル酸イオン、トリフルオロ酢酸イオン、H
2PO
4−、HPO
42−、PO
43−、シュウ酸イオン、過塩素酸イオン、およびそれらの任意の混合物が挙げられる。
好ましくは、X
n−は、Cl
−、HSO
4−、SO
42−、メタンスルホン酸イオン、トシル酸イオン、トリフルオロ酢酸イオン、H
2PO
4−、HPO
42−、PO
43−、シュウ酸イオン、過塩素酸イオン、およびそれらの任意の混合物からなる群から選択される。より好ましくは、X
n−は、HSO
4−、SO
42−、メタンスルホン酸イオン、トシル酸イオン、トリフルオロ酢酸イオン、またはそれらの混合物である。さらにより好ましくは、X
n−は、HSO
4−、SO
42−、メタンスルホン酸イオンまたはトリフルオロ酢酸イオンである。さらにより好ましくは、X
n−は、HSO
4−、SO
42−、またはトリフルオロ酢酸イオンである。さらにより好ましくは、X
n−は、HSO
4−またはSO
42−である。最も好ましくは、X
n−はSO
42−である。
X
n−は、nが2または3である場合、ポリマーに支持されていてもよい。
また、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、X
n−およびnについて定義されているこれらの基の要素の任意の組合せは、式I、II、III、IVおよびVの定義に包含される。
本発明の方法の一実施形態において、式Iの化合物は
【0116】
【化28】
またはその塩もしく溶媒和物である。
【0117】
好ましい実施形態において、式Iの化合物は、オリパビンであり;式IIの化合物は、14−ヒドロキシモルフィノンであり;式IIIの化合物は、8α−ヒドロキシオキシモルホン、8β−ヒドロキシオキシモルホンまたはそれらの混合物であり;式IVの化合物は、オキシモルホンまたはその塩である。
【0118】
オリパビンは、主要なアルカロイド(CPS−O)としてオリパビンを含むけしがらの濃縮物に含まれ得て、または精製されたオリパビン、植物源から得られるオリパビン、合成オリパビン、半合成オリパビン、例えば、細菌もしくは植物細胞培養物によって生物学的に操作されたオリパビン、または前述のいずれかの2以上の組合せであってもよい。
【0119】
式Vの化合物は、好ましくは、それぞれ、
【0120】
【化29】
またはその溶媒和物(例えば、水和物)である。すでに上述されているように、この化合物は、本発明との関連で、14−ヒドロキシモルフィノン硫酸塩として表される。その化学量論的組成のため、それはまた、ビス(14−ヒドロキシモルフィノン)硫酸塩として表されてもよい。用語(式IIの化合物)硫酸塩(例えば、14−ヒドロキシモルフィノン硫酸塩)およびビス(式IIの化合物)硫酸塩(例えば、ビス(14−ヒドロキシモルフィノン)硫酸塩)は、本発明との関連で同義的に用いられる。
【0121】
式Vの化合物の溶媒和物が言及されている場合、それは、溶媒分子との式Vの化合物の任意の会合生成物であってもよい。式Vの1分子あたりの溶媒分子(単数または複数)のモル比は変化してもよい。溶媒と溶媒和物中の化合物/塩のモル比は、1(例えば、一水和物における)、1を超える(例えば、多水和物において2、3、4、5または6)、または1未満(例えば、半水和物において0.5)であってもよい。モル比は整数比である必要はなく、それはまた、例えば、0.5(半水和物におけるように)または2.5であり得る。例えば、14−ヒドロキシモルフィノン硫酸塩の1分子あたり1分子の水が14−ヒドロキシモルフィノン硫酸塩一水和物において結合される。式Vの化合物の溶媒和物は、特定の実施形態において、水和物であり、例えば、一水和物、二水和物、三水和物、四水和物、五水和物もしくは六水和物、または1分子あたりの水の比率は必ずしも整数である必要はないが、0.5〜10.0の範囲内にある水和物が挙げられる。特定の実施形態において、式Vの化合物の溶媒和物は、1分子あたりの水の比率が1〜8の範囲内である水和物である。特定の実施形態において、式Vの化合物の溶媒和物は、1分子あたりの水の比率が1〜6の範囲にある水和物、すなわち、一水和物〜六水和物である。特定の実施形態において、式Vの化合物の溶媒和物は、一水和物または五水和物である。同じことが、本発明との関連で他の溶媒和物、例えば、式IVの化合物の溶媒和物またはその塩の溶媒和物に適用される。
【0122】
II.式Vの化合物を調製するための方法
本発明は、式Iの化合物またはその塩もしくは溶媒和物から式Vの化合物またはその溶媒和物を調製するための方法であって、
(a)式Iの化合物を酸化すること;
(b)酸化反応前、酸化反応中および/または酸化反応後に反応混合物に酸H
+nX
n−を添加し、それによって式Vの化合物を形成すること
を含む方法を提供する。
【0124】
【化30】
(式中、R
1、R
2、X
n−およびnは、上記の通り定義される)
において表される。
【0125】
さらに、この方法によって形成される式Vの化合物は、ある量の式IIIの化合物を含有することができる。この方法中に形成される、式IIIの化合物の量は、式Vの化合物の形成に関与しない式IIの化合物への式Iの化合物の酸化中に形成される式IIIの化合物の量よりも少なくてもよい。
【0126】
上述されるように、式IIIの化合物は、式IVの化合物またはその塩もしくは溶媒和物への式Vの化合物のさらなる処理中に、式IIの化合物に変換されてもよい。より少ない式IIIの化合物が本発明に従って形成される場合、より少ない式IIIの化合物および最終的にはより少ない式IIの化合物が、最終的に、異なる中間体を介して作製された式IVの化合物またはその塩もしくは溶媒和物と比較して、式Vの化合物またはその溶媒和物を介してまたはそれから作製される式IVの化合物または(場合により医薬として許容される)その塩もしくは溶媒和物(例えば、オキシモルホンまたはオキシモルホン塩酸塩)に存在してもよい。次に、より少ない式IIIの化合物および最終的にはより少ない式IIの化合物はまた、最終的に、式IVの前記化合物またはその医薬として許容される塩もしくは溶媒和物を含有する医薬組成物または剤形に存在してもよい。最終的に、したがって、本発明の酸化方法は、式IVの化合物またはその塩もしくは溶媒和物の調製中に形成される式IIIの化合物および式IIの化合物の量が、式IVの前記化合物における式IIの化合物(単数または複数)の総量を望ましくないレベルを超えて、例えば、式IIの化合物の所望の閾値量を超えて増加するには十分でないという結果に寄与してもよい。
【0127】
場合により、式IIIの化合物は、式Vの化合物から分離されてもよい。
【0128】
特定の実施形態において、酸化工程(a)は、反応混合物中の酸H
+nX
n−の存在下で部分的または完全に行われる。すなわち、酸H
+nX
n−は、酸化反応の前または酸化反応中に、好ましくは酸化反応前に添加される。酸H
+nX
n−は、好ましくは、完全な酸化反応中に反応混合物に存在し、すなわち、酸化反応の開始前、または酸化反応の開始時に添加される。
【0129】
式Vの化合物は、本発明の特定の実施形態において沈殿してもよい。
【0130】
式Vの化合物またはその溶媒和物の形成は、式Iの化合物から形成される塩を介して、遊離塩基形態またはその塩もしくは溶媒和物形態の式IIの化合物を介して、前記経路の両方を介して、または前記経路の1つもしくは両方と当業者に知られている他の反応経路を介して生じてもよい。例として、遊離塩基形態の式IIの化合物を介する経路を以下のスキーム10:
【0131】
【化31】
(式中、R
1、R
2、X
n−およびnは、上記の通り定義される)
に示される。
【0132】
スキーム10に示される経路の変形は、式Iおよび/または式IIの化合物の一部または全てがプロトン化される経路である。これは、例えば、酸性反応条件下で起こってもよい。
【0133】
本発明の特定の実施形態において、この方法における式Vの化合物またはその溶媒和物の形成は、式Vの化合物が形成されない方法と比較して、式Iの化合物のより量産効果的な酸化を可能にする。
【0134】
この方法の特定の実施形態において、式Vの化合物の形成は、式Vの化合物またはその溶媒和物が形成されない方法と比較して、生成物中の式IIIの化合物と式IIの化合物のより小さい比率をもたらす。
【0135】
この方法の特定の実施形態において、前記結果が達成されてもよく、これは、式Vの化合物またはその溶媒和物の形成が、式Vの化合物またはその溶媒和物が形成されない酸化反応と比較して、より少ない式IIIの8−ヒドロキシ化合物が酸化反応中に形成される効果を有するためである。換言すると、式Vの化合物の形成は、反応生成物の副生成物プロファイルの改善を可能にする。
【0136】
これらの実施形態において、酸化反応は、典型的には、酸H
+nX
n−の存在下で完全にまたは部分的に行われる。
【0137】
このような実施形態の一例は、nが2であり、好ましくはX
n−が硫酸イオンである、式Vの化合物の形成であってもよい。このような実施形態の別の例は、nが1であり、好ましくはX
n−がトリフルオロ酢酸イオンである、式Vの化合物の形成であってもよい。このような実施形態の別の例は、nが3であり、好ましくはX
n−がリン酸イオンである、式Vの化合物の形成であってもよい。
【0138】
この方法の特定の実施形態において、前記結果が達成されてもよく、これは、式Vまたはその溶媒和物の形成が、式IIIの化合物が、例えば、反応混合物から式Vの化合物またはその溶媒和物を沈殿させることによって、式Vの化合物またはその溶媒和物から分離され得るという効果を有するためである。このような実施形態についての一例は、X
n−が硫酸イオンである式Vの化合物の形成であってもよい。
【0139】
特定の実施形態において、これらの効果の組合せが関与し、すなわち、前記結果が達成され、これは、より少ない式IIIの化合物の両方が酸化中に形成されるためであり、式IIIの前記化合物が式Vの化合物またはその溶媒和物から分離され得るためである。このような実施形態の一例は、X
n−が硫酸イオンである式Vの化合物の形成であってもよい。
【0140】
好ましくは、式Vの化合物またはその溶媒和物の形成は、式Vの化合物またはその溶媒和物を形成する工程を伴わない酸化反応と比較して、酸化反応中の式IIIの8−ヒドロキシ化合物の形成、および/または酸化生成物における式IIIの8−ヒドロキシ化合物の存在を減少させる。生成物における式IIIの化合物の存在は、式Vの化合物の沈殿によって減少され得る。これは、式Vの化合物またはその溶媒和物を形成する工程を伴わない反応と比較して、その後の反応中(例えば、式Vの化合物から作製されるオキシモルホンのオキシモルホン塩酸塩への変換中)に式IIの化合物の形成を減少させてもよい。
【0141】
また、式Vの化合物またはその溶媒和物の形成は、式Vの化合物またはその溶媒和物における8−ヒドロキシ化合物の量をさらに低下させるために、この段階で追加の工程を行う機会を与えてもよく、それによって、続く式Vの化合物の変換中に、例えば、オキシモルホン塩酸塩への変換中に、8−ヒドロキシ化合物から潜在的に形成されてもよい式IIの化合物の量を減少させ得る。これらの追加の工程は、水素化、熱処理、(再)結晶化、式Vの化合物またはその溶媒和物というよりはむしろ8−ヒドロキシ化合物を優先的に取り除く溶媒を用いた式Vの化合物の洗浄、または前述の任意の組合せを含んでもよい。
【0142】
本発明の式Vの化合物またはその溶媒和物を調製する方法は、式Vの化合物が形成するように、1以上の酸の存在下で酸化剤を用いて式Iの化合物を酸化することにより行ってもよい。式IIIの8−ヒドロキシ化合物またはその塩もしくは溶媒和物は、酸化中に副生成物として形成されてもよい。式Vの化合物またはその溶媒和物の調製の最終時に、式Vの前記化合物またはその溶媒和物は、固体、溶液、または懸濁液として提供され得る。式Vの化合物またはその溶媒和物は、本発明のさらなる方法のために、例えば、式IVのオピオイドまたは(場合により医薬として許容される)その塩もしくは溶媒和物を調製する方法のために、それ自体で、および出発材料または中間体としてのその機能において、本発明の一実施形態である。式Vの化合物およびその溶媒和物は、以下により詳細に説明される。しかしながら、本発明の方法の続く説明はまた、必要に応じて(例えば、式Vの化合物が本発明の方法の反応生成物として記載されている場合)、式Vの化合物およびその溶媒和物自体にあてはまることになる。
【0143】
一態様において、本発明は、オリパビン(式Iの化合物として)から14−ヒドロキシモルフィノン(式IIの化合物として)の塩、得られる14−ヒドロキシモルフィノンの塩(すなわち、式Vの化合物)である、式Vの化合物またはその溶媒和物を調製するための方法、式IVの化合物またはその塩もしくは溶媒和物へ、特にオキシモルホンまたはオキシモルホン塩酸塩へ、または1以上のさらなる化学反応による他のオピオイドへさらに変換するための方法を提供する。式Vの前記化合物を調製するための本発明の方法は、以下のスキーム11:
【0144】
【化32】
に記述されている。この方法の特定の実施形態において、酸H
+nX
n−は硫酸である。
【0145】
式Vの化合物を調製するための方法は、ワンポット反応として行われてもよく、ここで、工程(a)および(b)は併用して行われる。このようなワンポット反応は、スキーム12:
【0146】
【化33】
に示される。前記ワンポット反応において、少なくとも一部の酸H
+nX
n−は、典型的には、酸化剤の前、または酸化剤と併用して添加される。特定の実施形態において、酸H
+nX
n−の全ては、酸化剤の前に、または酸化剤と併用して添加される。
【0147】
式Vの化合物、すなわち、14−ヒドロキシモルフィノン硫酸塩を形成するための例示的なワンポット反応をスキーム13に示す。
【0149】
このスキームに示されている酸化反応において、過酸化水素およびギ酸から形成された過酸は、少なくとも1つの酸化剤として使用され、硫酸は酸H
+nX
n−として使用される。硫酸の少なくとも一部はまた、過酸化物が酸化反応に関与することができる過酸化水素の存在下で過酸を形成することを排除するものではないことに留意すべきである。
【0150】
工程(a)および(b)の反応条件(例えば、時間、温度、pH、試薬の相対比率)は以下において詳細に説明される。本発明の代表的な実施形態において、それらは、式Vの化合物を含有する得られた生成物が含まれず、または約2500ppm以下、2000ppm以下、約1500ppm以下、約1000ppm以下、約500ppm以下、または約100ppm以下の式IIIの8−ヒドロキシ化合物を含有するように調整される。
【0151】
酸化反応
本発明の方法における工程(a)の酸化反応は、スキーム14において表され、一方で式Vの化合物の一部である、式IIの構造部分の形成をもたらす(式IIの化合物をスキーム14の角括弧に示す)。
【0153】
工程(a)の酸化反応は、一般的には、少なくとも約90%、約92%、約95%、約97%、約98%、約99%、または約100%の式Iの化合物が反応によって消費されるまで行われる。反応中に残っている前記化合物の量は、任意の従来の決定方法によって、例えばHPLC、例えば実施例12に記載されているHPLC法によって決定されてもよい。
【0154】
酸化反応時間は、約1分〜約36時間、約10分〜約34時間、約20分〜約32時間、約30分〜約30時間、約45分〜約28時間、約1時間〜約24時間、約3時間〜約21時間、約5時間〜約18時間の範囲のいずれであってもよい。特定の実施形態において、反応時間は、約30分、約1時間、約2時間、約3時間、約4時間、約5時間、約6時間、約7時間、約8時間、約9時間、約10時間、約11時間、約12時間、約13時間、約14時間、約15時間、約16時間、約17時間、約18時間、約19時間、約20時間、約21時間、約22時間、約23時間、または約24時間である。
【0155】
反応混合物は、約0℃〜約100℃、約10℃〜約90℃、約15℃〜約80℃、約20℃〜約70℃、約20℃〜約60℃、約20℃〜約55℃、約20℃〜約45℃、約20℃〜約40℃、または約20℃〜約35℃の温度で維持されてもよい。
【0156】
特定の実施形態において、例えば、フローリアクター中で行われる反応において、反応混合物は、前文に列挙されている温度で維持されてもよく、または前文の温度上限の一部を超える温度、例えば、約40℃〜約95℃の温度で維持されてもよい。
【0157】
特定の実施形態において、反応混合物は、約20℃〜約45℃、好ましくは約25℃〜約40℃で維持される。特定の実施形態において、反応混合物は、より好ましくは約25℃〜約35℃、さらにより好ましくは約30℃で維持される。特定の特に好ましい実施形態において、反応混合物は、より好ましくは約30℃〜約38℃、より好ましくは約32℃〜約36℃、さらにより好ましくは約35℃で維持される。典型的には、酸化反応は、これらの好ましい温度が用いられる場合、約24時間またはさらにはその時間未満(例えば、16または20時間)後に終了する。
【0158】
典型的には、工程(a)における式Iの化合物の酸化は、酸化剤の存在下で行われる。前記酸化剤は、反応混合物に添加され、または反応混合物にその場で形成される(例えば、過ギ酸は、ギ酸および過酸化水素を含む反応混合物にその場で形成されてもよい)。次に、式Iの化合物は、酸H
+nX
n−が存在するときに生じる、式Vの化合物に酸化される。
【0159】
式Iの化合物は、式Iの化合物および適切な溶媒を含む溶液または懸濁液中で工程(a)のために提供されてもよい。適切な溶媒は、水;アルコール(例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、イソブタノール、tert−ブタノール、tert−アミルアルコール、2−エトキシエタノール、1−メトキシ−2−プロパノールなど);芳香族炭化水素(例えば、ベンゼン、トルエン、キシロールなど);エーテル(例えば、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、2−メチル−テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテルなど);(C
1−C
4)アルカン酸の(C
1−C
4)アルキルエステル(例えば、ギ酸メチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸イソプロピルなど);アミド(例えば、ジメチルホルムアミド、ジエチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、または他のN−(C
1−C
4)アルキル置換された(C
1−C
4)アルカン酸アミド);N−メチルピロリドン;ホルミルモルホリン;または前述のいずれかの任意の混合物を含んでもよく、またはそれらからなっていてもよい。特定の実施形態において、方法用の酸(例えば、水中の88%ギ酸)を与える試薬または酸自体は溶媒として作用し得る。特定の実施形態において、溶媒は、水、エーテル、アルコール、またはそれらの組合せを含み、またはそれらからなる。特定の実施形態において、溶媒は、メタノール、テトラヒドロフラン、n−プロパノール、イソプロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、イソブタノール、tert−ブタノール、アセトン、エタノール、1−メトキシ−2−プロパノール、2−エトキシエタノール、tert−アミルアルコール、または水と前述のいずれか1つの混合物を含み、またはそれらからなる。特定の実施形態において、溶媒は、テトラヒドロフラン、イソプロパノール、メタノール、エタノール、1−ブタノール、2−ブタノール、イソブタノール、tert−ブタノール、tert−アミルアルコール、n−プロパノールまたはそれらの任意の組合せを含み、またはそれらからなる。特定の実施形態において、溶媒は、水または水と別の溶媒の組合せである。特定の実施形態において、溶媒は、イソプロパノールまたはイソプロパノールと水の混合物である。特定の実施形態において、溶媒は、2−ブタノールまたは2−ブタノールと水の混合物である。他の特定の実施形態において、溶媒は、(例えば、反応が酸化剤としてMCPBAを用いてクロロホルム中で行われる場合)水を含まない、または実質的に水を含まない。特定の好ましい実施形態において、溶媒は水を含み、または水からなる。
【0160】
式Iの化合物と溶媒の比率は、式Iの化合物が溶媒に溶解するように選択され、すなわち、式Iの化合物の懸濁液または好ましくは溶液が形成するように選択される。酸化剤が溶媒として機能を果たす酸(例えば、ギ酸)を含有しもしくは溶媒として機能を果たす酸(例えば、ギ酸)とともに生じる場合、または酸H
+nX
n−が溶媒として機能を果たす場合、前記酸は、反応混合物中の溶媒の総量に寄与し、または反応混合物中の唯一の溶媒である。式Iの化合物(mmol)と溶媒(mL)の比率は、以下の式によってモル濃度として定義することができる。
モル濃度=(式Iの化合物のmmol)/(溶媒のミリリットル)
例えば、33.7mmolの化合物Iと23.6mlの水+ギ酸が使用される場合、これは、1.43(33.7/23.6)のモル濃度をもたらす。本発明においては、溶媒を基準にした式Iの化合物のモル濃度は、好ましくは≧0.8である。特定の実施形態において、モル濃度は、0.8〜1.8、好ましくは1.2〜1.7、より好ましくは1.2〜1.6、さらにより好ましくは1.3〜1.5である。比較すると、WO2008/130553において、モル濃度は0.67((10mmolの式Iの化合物)/(15mlの水+ギ酸))である。より少ない溶媒を使用すれば、工程(a)および(b)の量産効果は、方法が一定のままである場合により大きくなり得る。したがって、本発明は、より少ない溶媒の使用を可能にする方法を提供し、順に、環境負荷および/または製造コストを低減することができる。
【0161】
特定の実施形態において、溶媒は、例えば、実施例に記載されている実施形態において、水を含み、または水からなる。前記実施形態における式Iの化合物(mmol)と水(ml)の比率は、好ましくは約1:1〜約5:1、より好ましくは約1.2:1〜約4:1、より好ましくは約1.5:1〜約3:1、より好ましくは約1.6:1〜約2.4:1、さらにより好ましくは約1.7:1〜約2.2:1である。例えば、好ましい実施形態において、1gのオリパビンあたり約1.5ml〜約2.0ml、好ましくは約1.6〜約1.9mlの水が使用される。この計算は、酸化反応に使用される酸または他の試薬(特に、過酸化水素)の1つに含有される水を考慮に入れない。
【0162】
酸化反応が(例えば、酸化剤を添加し、または生成することによって)開始する前に、式Iの化合物は、反応混合物の任意の百分率で存在してもよい。特定の実施形態において、それは、完全な反応混合物の重量あたり、約1%から約60%、約5%から約50%、約10%から約40%、約15%から約35%、約20%から約33%、または約20%から約30%の開始量で存在する。特定の好ましい実施形態において、式Iの化合物は、反応混合物の約20重量%〜約33重量%を含む。特定の好ましい実施形態において、式Iの化合物は、反応混合物の約20重量%〜約30重量%を含む。酸化が起こるので、式Iの化合物の濃度が減少し、最終的に0%に近づいてもよい。
【0163】
酸化剤は、過酸、過酸化物(過酸化水素および過酸化物塩を包含する)、ペルヨージナン、一重項酸素またはそれらの任意の組合せであってもよい。例えば、酸化剤は、過酸化水素、ペルオキシ一硫酸カリウム(例えば、OXONE(登録商標))、過ギ酸、過酢酸(AcOOH)、過硫酸、m−クロロペルオキシ安息香酸(MCPBA)、トリフルオロ過酢酸、一重項酸素、ヨードシルベンゼン、K
2O
2、Na
2O
2、Li
2O
2、Cs
2O
2、Cs
2O
2、K
2SO
5、NaSO
5、または前述の任意の2以上の適切な混合物であってもよい。前記酸化剤は、反応混合物からその場で生じてもよく(例えば、過酸化水素と酸からの過ギ酸)、または反応混合物(例えば、MCPBA)に添加されてもよい。
【0164】
特定の実施形態において、酸化剤は過酸である。前記過酸は、過酸化水素と酸からの反応混合物、もしくは過酸の形成をもたらす試薬の別の組合せから(例えば、過酸化物塩と酸から)の反応混合物においてその場で生じてもよく、または反応混合物(例えば、MCPBAまたはエクスサイチュ(ex situ)で生じた過酸、すなわち、反応混合物への添加前の反応混合物とは別にして)に添加されてもよい。過酸がその場で生成される場合、過酸化物は、酸の後でおよび/または反応混合物の7未満のpHで添加することができる。
【0165】
特定の実施形態において、過酸は、過ギ酸、過酢酸、MCPBA、ペルオキシ一硫酸カリウム(1つの過酸基を含む)、トリフルオロ過酢酸、過硫酸、またはそれらの任意の2以上の組合せであってもよい。前記過酸がその場で生成される場合、対応する出発酸は、ギ酸、酢酸、3−クロロ安息香酸、一硫酸カリウム、トリフルオロ酢酸、硫酸、または前述の任意の2以上の混合物である。
【0166】
特定の実施形態において、過酸は、過ギ酸を含み、または過ギ酸である。過ギ酸がその場でまたはエクスサイチュで生成される場合、それは、ギ酸および過酸化水素から生じる一実施形態である。
【0167】
特定の実施形態において、過酸は、過ギ酸と過硫酸の組合せを含み、または過ギ酸と過硫酸の組合せである。前記組合せがその場またはエクスサイチュで生成される場合、それは、ギ酸、硫酸および過酸化水素から生じる一実施形態である。
【0168】
特定の実施形態において、酸化剤は、(例えば、5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、60、または70%の水溶液中の反応混合物に添加される)過酸化水素であり、または過酸化水素から生じる。特定の実施形態において、過酸化水素の35%水溶液を反応混合物に添加する。特定の実施形態において、反応の開始時に、過酸化水素は約8〜10体積%の反応混合物を含んでもよく、酸化反応が起こるため、過酸化水素の濃度は減少し、さらに0%に到達してもよい。
【0169】
一般的に、酸化剤は、例えば、酸と過酸化水素から生じる過酸は、式Iの化合物の1モルあたり約0.8〜約5モルの量で存在する。特定の実施形態において、式Iの化合物の1モルあたり約1〜約2モルの酸化剤が利用される。特定の実施形態において、式Iの化合物の1モルあたり約1モル、約1.1モル、約1.2モル、約1.3モル、約1.4モル、約1.5モル、約1.6モル、約1.8モル、または約1.9モルの酸化剤が使用される。特定の実施形態において、式Iの化合物の1モルあたり約1〜約1.6モルの酸化剤が利用される。特定の実施形態において、式Iの化合物の1モルあたり約1〜約1.4モルの酸化剤が利用される。特定の実施形態において、式Iの化合物の1モルあたり約1.2〜約1.4モルの酸化剤が利用される。特定の実施形態において、式Iの化合物の1モルあたり約1.2〜約1.3モル(例えば、1.25モル当量)の酸化剤が利用される。特定の実施形態において、式Iの化合物の1モルあたり約1〜約1.25モルの酸化剤が利用される。特定の実施形態において、式Iの化合物の1モルあたり約1.05〜約1.15モル(例えば、1.05モル当量)の酸化剤が利用される。過酸がその場で生じる実施形態において、ペルオキシ基を含有する出発成分(例えば、過酸化水素)のモル量は、反応混合物において得られる過酸のモル量を表すものとしてみなされる。
【0170】
酸化剤が反応混合物中の過酸化水素と酸からその場で生じる過酸であるそれらの実施形態において、好ましくは式Iの化合物の1モルあたり約1〜約1.6モルの過酸化水素が利用される。特定の実施形態において、式Iの化合物の1モルあたり約1〜約1.5モルの過酸化水素が利用される。特定の実施形態において、式Iの化合物の1モルあたり約1.2〜約1.4モルの過酸化水素が利用される。特定の実施形態において、式Iの化合物の1モルあたり約1.2〜約1.3モル(例えば、1.25モル当量)の酸化剤が利用される。特定の実施形態において、式Iの化合物の1モルあたり約1〜約1.25モルの過酸化水素が利用される。特定の実施形態において、式Iの化合物の1モルあたり約1.05〜約1.15モル(例えば、1.05モル当量)の過酸化水素が使用される。
【0171】
好ましい実施形態において、式Iの化合物の1モルあたり約1〜約1.5モルの酸化剤が利用され、より好ましくは、特に完全な変換が約24時間以内に達成される場合において、式Iの化合物の1モルあたり約1.2〜約1.5モルまたは約1.2〜約1.4モルの酸化剤が利用される。これは、前記好ましい実施形態において、酸化剤が反応混合物中の過酸化水素と酸からその場で生じる過酸である場合、式Iの化合物の1モルあたり約1〜約1.5モルの過酸化水素が利用され、より好ましくは、式Iの化合物の1モルあたり約1.2〜約1.4モルの過酸化水素が利用されることを意味する。前記好ましい実施形態の具体的な態様において、式Iの化合物の1モルあたり約1.2〜約1.3モル(例えば、1.25モル)の過酸化水素が利用される。前記好ましい実施形態において、式Iの化合物は、本発明の一態様においてオリパビンである。
【0172】
酸化剤が反応混合物中の過酸化水素と酸からその場で生じる過酸である実施形態において、過酸を生じさせる酸は、好ましくはギ酸であり、またはギ酸を含む。これはまた、過酸がギ酸と硫酸の組合せから生じる方法を包含する。
【0173】
過酸をその場で生じさせるために使用される酸のモル量は、式Iの化合物のモル量未満であり、このモル量に等しく、またはこのモル量を超えてもよい。特定の実施形態において、式Iの化合物の量と比較して過剰な前記酸が利用される。特定の実施形態において、前記酸は、過酸を生じさせるために使用される過酸化物(例えば、過酸化水素)の量よりも過剰に使用される。特定の実施形態において、過酸を生じさせるために使用される酸(例えば、ギ酸)の量は、式Iの化合物の1モル当量あたり約0.5〜約14モル当量、式Iの化合物の1モル当量あたり、好ましくは約1〜約12モル当量、より好ましくは約1〜約7モル当量、より好ましくは約1.5〜約6モル当量、より好ましくは約2〜約5モル当量、より好ましくは約2.5〜約4.5モル当量、さらにより好ましくは約2.5〜4モル当量である。
【0174】
本発明の具体的な態様において、その場で過酸を生じさせるために使用される酸のモル量は、式Iの化合物の1モル当量あたり約2.5〜約4.5当量であり、過酸のモル量は、式Iの化合物の1モルあたり約1〜約1.5モル、好ましくは約1.2〜約1.4モル、より好ましくは約1.2〜約1.3モルである。前記態様において、酸は、好ましくはギ酸であり、過酸化物は、好ましくは過酸化水素である。
【0175】
酸がその場で酸化剤を生じさせるために使用される場合、工程(a)と(b)を包含する方法中に2つの酸:第一の酸(工程(a)においてその場で過酸の少なくとも一部を生じさせるために使用される)と第二の酸(特定の実施形態において、工程(a)においてその場で過酸の一部を生じさせてもよい、工程(b)の酸H
+nX
n−である)が使用されてもよい。第二の酸は、第一の酸の添加前に、第一の酸の添加と同時に、または第一の酸の添加後に添加されてもよい。特定の実施形態において、酸は予混合され、予混合物は溶液または懸濁液に添加される。特定の実施形態において、第一の酸および第二の酸は、それぞれ、独立して、一度にまたは分割して添加されてもよい。特定の実施形態において、第一の酸はギ酸であり、第二の酸は硫酸である。
【0176】
工程(b)の酸H
+nX
n−は、酸H
+nX
n−として添加されてもよく、またはアニオンX
n−を含有する塩から反応混合物においてその場で生じさせてもよい。
【0177】
酸H
+nX
n−は、工程(a)の酸化反応前、反応中もしくは反応後に、またはこれらの時間点の任意の組合せで添加されてもよい(またはその場で生じてもよい)。それは、いくつかのバッチで一度にまたは特定の時間をかけて連続的に添加されてもよい。それは、酸化反応を基準にしたいくつかの時間点でまたはその時間点中に、例えば、酸化前、酸化中および酸化後、または酸化反応前および酸化反応中に添加されてもよい。それが酸化反応前および/または酸化反応中に添加される(または生じる)場合、工程(a)と(b)を含む方法はワンポット反応として行われる。前記ワンポット反応は、よりコスト効果、時間効果および/または量産効果であり得て、したがって好ましいとされ得る。酸H
+nX
n−が工程(a)の酸化反応前に反応混合物に添加される(または生じる)方法が特に好ましい。
【0178】
特定の実施形態において、酸H
+nX
n−の一部または全部は、式Iの化合物の一部または実質的に全部が酸化された後に添加される。特定の実施形態において、酸H
+nX
n−がこれらの実施形態において塩酸でないという条件で、好ましくは酸H
+nX
n−がこれらの実施形態においてメタンスルホン酸、硫酸、リン酸または塩酸でないという条件で、H
+nX
n−は、式Iの化合物の実質的に全てが消費された後に添加される。
【0179】
特定の実施形態において、方法の工程(b)は、反応混合物にH
+nX
n−(例えば、H
2SO
4)を添加することによって行われる。
【0180】
H
+nX
n−は、本明細書において定義される通りのアニオンX
n−を含有する任意の酸であってもよい。これは、例えば、HCl、H
2SO
4もしくはその一塩、メタンスルホン酸、トシル酸、トリフルオロ酢酸、H
3PO
4もしくはその一塩もしくは二塩のうちの1つ、シュウ酸、過塩素酸、またはそれらの任意の混合物であってもよい。特定の実施形態において、それは、HCl、H
2SO
4、メタンスルホン酸、トシル酸、トリフルオロ酢酸、またはそれらの混合物であってもよい。特定の実施形態において、それは、H
2SO
4、メタンスルホン酸、もしくはトリフルオロ酢酸またはそれらの混合物である。特定の実施形態において、それはトリフルオロ酢酸である。特定の実施形態において、それはH
2SO
4である。特定の実施形態において、それはメタンスルホン酸である。
【0181】
H
+nX
n−は、特定の実施形態において、nが2または3である場合、ポリマーに支持されていてもよい。
【0182】
工程(b)に存在するH
+nX
n−のモル量は、工程(a)で提供される式Iの化合物のモル量と同じであってもよくまたは異なってもよい。例えば、nが2である実施形態において、工程(b)において添加される塩または酸、例えば、H
2SO
4またはその塩は、式Iの化合物の1モル当量あたり約0.1〜約1.5モル当量、好ましくは約0.1〜約1.2モル当量、より好ましくは約0.1〜約1モル当量、さらにより好ましくは約0.25〜約0.75モル当量、さらにより好ましくは約0.4〜約0.6モル当量、さらにより好ましくは約0.45〜約0.55モル当量または約0.5〜約0.6モル当量の量で添加されてもよい。nが2である特定の実施形態において、工程(b)において添加される塩または酸、例えば、H
2SO
4またはその塩は、式Iの化合物の1モル当量あたり約0.5〜約0.6当量、例えば、約0.51〜約0.55モル当量の量で添加される。
【0183】
特定の実施形態において、工程(b)においてH
+nX
n−によって提供されるH
+の量は、式Iの化合物と比較して僅かにモル過剰である。特定の実施形態において、工程(b)に存在するH
+nX
n−のモル量は、式Iの化合物の1モル当量あたり約1/n+10%〜約1/n+20%モル当量の範囲内である。
【0184】
特定の実施形態において、酸H
+nX
n−は、工程(a)と(b)を包含する方法中に使用される唯一の酸である。過酸を酸化剤として使用するそれらの実施形態において、前記酸H
+nX
n−は、過酸を形成することができ、前記過酸を生じさせるために使用される。
【0185】
特定の他の実施形態において、1以上の追加の酸が反応混合物に添加される。過酸を酸化剤として使用するそれらの実施形態において、酸H
+nX
n−と異なる過酸を生じさせるために使用される酸があってもよい。次に、この酸は追加の酸である。他の実施形態において、さらに追加の酸が、酸H
+nX
n−と過酸を生じさせるための酸に加えて、反応混合物に添加されてもよい。このようなさらなる酸は、酸H
+nX
n−として、および本明細書において過酸を生じさせるための酸として定義される酸から選択される任意の残りの酸、または前記残りの酸の任意の混合物であってもよい。
【0186】
方法の工程(a)と(b)中に使用される酸の総量は重要であり、これは、それが、方法中の反応混合物から式Vの化合物が沈殿するかどうかに影響を及ぼし得るためである。また、反応混合物の中和が望まれる場合、反応完了後に必要とされる塩基の量を決定する。酸の総量は、酸H
+nX
n−を含み、存在する場合、過酸を生じさせるために使用される酸、および工程(a)と(b)中の反応混合物に添加される任意のさらなる酸を含む。酸の総量は、式Iの化合物の1モル当量あたりの酸全体の約0.6〜約14.0モル当量の範囲であってもよい。
【0187】
特定の実施形態において、式Iの化合物の1モル当量あたりの酸全体の約1〜約12モル当量を使用する。特定の実施形態において、式Iの化合物の1モル当量あたりの酸全体の約1〜約10モル当量、約1〜約8モル当量、約1〜約7モル当量、約1〜約6.5モル当量、約1〜約6モル当量、約1〜約5.5モル当量、約1〜約5モル当量、約1〜約4.5モル当量、約1〜約4モル当量、約1〜約3.5モル当量、または約1.5〜約3.5モル当量を使用する。
【0188】
特定の実施形態において、式Iの化合物の1モル当量あたりの酸全体の約1〜約8モル当量、好ましくは約1〜約5モル当量、より好ましくは約1.5〜約4.5モル当量、さらにより好ましくは約3〜約4モル当量を使用する。
【0189】
特定の実施形態において、式Iの化合物の1モル当量あたりの酸全体の約1.2〜約4.5モル当量を使用する。
【0190】
特定の実施形態において、式Iの化合物の1モル当量あたりの酸全体の約2.5〜約5.5モル当量、好ましくは約3〜約5モル当量を使用する。
【0191】
酸H
+nX
n−と過酸を生じさせるために使用される酸(H
+nX
n−とは異なる)を使用する特定の実施形態において、酸H
+nX
n−と過酸を生じさせるために使用される酸のモル比(例えば、硫酸とギ酸のモル比)は、約1:20〜約1:0.5、約1:17〜約1:1、約1:15〜約1:1、約1:14〜約1:1、約1:12〜約1:1、約1:10〜約1:1、約1:9〜約1:2、約1:8〜約1:3、約1:7〜約1:3、約1:7〜約1:5、またはこれらの範囲内にある数値である。特定の実施形態において、酸H
+nX
n−と過酸を生じさせるために使用される酸のモル比は、約1:9〜約1:4、好ましくは約1:7.5〜約1:4、より好ましくは約1:7〜約1:5、またはこれらの範囲内にある数値である。
【0192】
特定の実施形態において、式Iの化合物の1モル当量あたりの過酸を生じさせるために使用される酸の約2.5〜約4.5モル当量を使用し、式Iの化合物の1モル当量あたりの酸H
+nX
n−の約0.1〜約1.5モル当量、約0.1〜約1モル当量、約0.2〜約0.9モル当量、約0.25〜約0.75モル当量、約0.4〜約0.6モル当量、または約0.5〜約0.6モル当量を使用する。前記実施形態において、前記第一の酸はギ酸であってもよく、前記第二の酸は硫酸であってもよい。
【0193】
特定の実施形態において、式Iの化合物の1モル当量あたりの過酸を生じさせるために使用される酸の約0.5〜約4モル当量を使用し、式Iの化合物の1モル当量あたりの酸H
+nX
n−の約0.1〜約1.5モル当量、約0.1〜約1モル当量、約0.2〜約0.9モル当量、約0.25〜約0.75モル当量、約0.4〜約0.6モル当量、または約0.5〜約0.6モル当量を使用する。前記実施形態において、前記第一の酸はギ酸であってもよく、前記第二の酸は硫酸であってもよい。
【0194】
特定の実施形態において、式Iの化合物の1モル当量あたりの過酸を生じさせるために使用される酸の約0.5〜約3.5モル当量を使用し、式Iの化合物の1モル当量あたりの酸H
+nX
n−の約0.1〜約1.5モル当量、約0.1〜約1モル当量、約0.2〜約0.9モル当量、約0.25〜約0.75モル当量、約0.4〜約0.6モル当量、または約0.5〜約0.6モル当量を使用する。前記実施形態において、前記第一の酸はギ酸であってもよく、前記第二の酸は硫酸であってもよい。
【0195】
特定の実施形態において、式Iの化合物の1モル当量あたりの過酸を生じさせるために使用される酸の約1〜約3モル当量を使用し、式Iの化合物の1モル当量あたりの酸H
+nX
n−の約0.4〜約0.6モル当量、または約0.5〜約0.6モル当量を使用する。前記実施形態において、前記第一の酸はギ酸であってもよく、前記第二の酸は硫酸であってもよい。
【0196】
ギ酸および硫酸を利用する好ましい実施形態において、酸化は、式Iの化合物の1モル当量あたりの酸全体の約12モル当量以下、約10モル当量以下、約8モル当量以下、約7モル当量以下、約6モル当量以下、約5モル当量以下、約4モル当量以下、約3モル当量以下、約2モル当量以下、または約1モル当量(例えば、1.05モル当量)以下の存在下で、式Iの化合物を利用することによって行われ、ここで、酸全体の約0.1〜約1.5モル当量は酸H
+nX
n−に由来する。特定の一実施形態において、式Iの化合物は、各モル当量の式Iの化合物を、(i)約1.0〜約1.6モル当量、好ましくは約1.2〜約1.4モル当量の過酸化水素、(ii)約0.3〜約9モル当量、約0.5〜約8モル当量、約0.5〜約4.5モル当量、または約2.5〜約4.5モル当量の、過酸を生じさせるために使用される酸、および(iii)約0.1〜約1.5モル当量、約0.25〜約0.9モル当量、または約0.4〜約0.6モル当量の酸H
+nX
n−に曝露することによって、式Vの化合物に酸化される。特定の実施形態において、式Iの化合物の1モル当量あたりの過酸を生じさせるために使用される酸の約2.5〜約4モル当量を使用する。特定の実施形態において、約0.4〜約0.6モル当量の酸H
+nX
n−、および約2.5〜約4モル当量の、過酸を生じさせるために使用される酸を使用する。特定の実施形態において、約0.4〜約0.6モル当量の酸H
+nX
n−、および約1〜約3モル当量の、過酸を生じさせるために使用される酸を使用する。特定の実施形態において、約0.5〜約0.6モル当量の酸H
+nX
n−、および約2.5〜約4.5モル当量の、過酸を生じさせるために使用される酸を使用する。特定の実施形態において、これらの条件下での酸化反応の実施は反応の量産効果を改善することができ、酸化反応中に形成される副生成物の数と量を減少させることができる。
【0197】
特定の実施形態において、H
+nX
n−(例えば、H
2SO
4)の一部または全部は、過酸を生じさせるために使用される酸または過酸を添加する前にまたは同じ時間点で、反応混合物に添加される。
【0198】
特定の実施形態において、H
+nX
n−(例えば、H
2SO
4)は、過酸(例えば、ギ酸)を生じさせるために使用される酸の後に添加される。特定の実施形態において、反応混合物は、すでにギ酸を含んでいてもよく、次に、硫酸が添加される。
【0199】
好ましい実施形態において、式Vの化合物は、反応混合物から沈殿され、これは、酸H
+nX
n−(例えば、H
2SO
4)の存在が酸化反応中に式Vの化合物またはその溶媒和物の沈殿を誘導するためであり、または前記存在に加えて、沈殿が、他の測定、例えば、溶液の温度を調節し、および/または溶液に適切な逆溶媒を添加することによって開始しもしくは増加するためであり、これらは、以下により詳細に説明される。特定の実施形態において、沈殿は、適切な逆溶媒を添加することによって達成される。特定の実施形態において、沈殿は、酸化反応の反応温度を下回るように温度を低下させることによって達成される。この反応段階での反応混合物のpHは、概して酸性である(例えば、pHは約2未満である)。したがって、反応混合物中の酸H
+nX
n−の存在下で、式Vの化合物またはその溶媒和物の沈殿が起こり得ることは期待されない。
【0200】
反応工程(a)と(b)は、典型的には、溶媒中で行われる。前記溶媒の量は、モル濃度を基準にして上記されている。
【0201】
特定の実施形態において、酸化剤は、例えば、過酸化水素およびギ酸から生じる過ギ酸であり、または過ギ酸を含み、溶媒は、水、アルコール、2以上のアルコールの混合物、またはアルコールと水の混合物である。溶媒は、メタノールまたはメタノールと水の混合物であってもよい。溶媒は、イソプロパノールまたはイソプロパノールと水の混合物であってもよい。溶媒は水であってもよい。
【0202】
特定の実施形態において、酸化剤は、例えば、過酸化水素およびギ酸および硫酸から生じた過ギ酸および過硫酸であり、またはそれらを含み、溶媒は、水、アルコール、2以上のアルコールの混合物、またはアルコールと水の混合物である。溶媒は、メタノールまたはメタノールと水の混合物であってもよい。溶媒は、イソプロパノールまたはイソプロパノールと水の混合物であってもよい。溶媒は水であってもよい。
【0203】
特定の実施形態において、酸化剤は、過酢酸でありまたは過酢酸を含み、溶媒は、水、アルコール、2以上のアルコールの混合物、またはアルコールと水の混合物である。
【0204】
特定の実施形態において、本方法は、オリパビン(式Iの化合物として)から14−ヒドロキシモルフィノン(式IIの化合物として)を調製するためであり、工程(a)は、酸および過酸化水素から形成される酸化剤を用いて行われる。特定の実施形態において、反応混合物に存在する酸全体の量は、オリパビンの1モル当量あたり約12モル当量以下、約10モル当量以下、約8モル当量以下、約7モル当量以下、約6モル当量以下、約5モル当量以下、約4モル当量以下、約3モル当量以下、約2モル当量以下、または約1モル当量(例えば、1.05モル当量)以下である。特定の一実施形態において、オリパビンは、各モル当量のオリパビンを約1.0〜約1.6モル当量、好ましくは約1.2〜約1.4モル当量の過酸化水素、約0.3〜約9モル当量、約0.5〜約8モル当量、または約2.5〜約4.5モル当量のギ酸、および約0.4〜約〜0.6モル当量の硫酸に曝露させることによって、式Vの14−ヒドロキシモルフィノン部分またはその溶媒和物に酸化される。特定の実施形態において、オリパビンの1モル当量あたり約0.5〜約5モル当量のギ酸を使用する。特定の実施形態において、オリパビンの1モル当量あたり約2.5〜約4.5モル当量のギ酸を使用する。特定の実施形態において、オリパビンの1モル当量あたり約2.5〜約4モル当量のギ酸を使用する。
【0205】
特定の実施形態において、本方法は、オリパビン(式Iの化合物として)から14−ヒドロキシモルフィノン(式IIの化合物として)を調製するためであり、(i)オリパビンと、オリパビンの1モル当量あたり約1.5〜約4モル当量の第一の酸(例えば、ギ酸)を含む溶液または懸濁液を形成し、(ii)オリパビンの1モル当量あたり約0.4〜約0.6モル当量の酸H
+nX
n−(例えば、硫酸)を溶液または懸濁液に添加し、(iii)約1〜約1.6モル当量の過酸化水素を(ii)の溶液または懸濁液に添加し、(iv)(以下により詳細に説明されるように、例えば、溶液の温度を調整し、および/または適切な逆溶媒を溶液に添加することによって)溶液または懸濁液から式Vの14−ヒドロキシモルフィノン塩を沈殿させることによって行われる。特定の実施形態において、沈殿は、適切な逆溶媒を添加することによって達成される。特定の実施形態において、沈殿は、酸化反応の反応温度を下回るように温度を低下させることによって達成される。
【0206】
特定の実施形態において、本方法は、オリパビン(式Iの化合物として)から14−ヒドロキシモルフィノン(式IIの化合物として)を調製するためであり、(i)オリパビンと、オリパビンの1モル当量あたり約2.5〜約4.5モル当量の第一の酸(例えば、ギ酸)を含む溶液または懸濁液を形成し、(ii)オリパビンの1モル当量あたり約0.5〜約0.6モル当量の酸H
+nX
n−(例えば、硫酸)を溶液または懸濁液に添加し、(iii)約1.0〜約1.4モル当量、好ましくは約1.2〜約1.4モル当量、より好ましくは約1.2〜約1.3モル当量の過酸化水素を(ii)の溶液または懸濁液に添加し、(iv)(以下により詳細に説明されるように、例えば、溶液の温度を調整し、および/または適切な逆溶媒を溶液に添加することによって)溶液または懸濁液から式Vの14−ヒドロキシモルフィノン塩を沈殿させることによって行われる。特定の実施形態において、沈殿は、適切な逆溶媒を添加することによって達成される。特定の実施形態において、沈殿は、酸化反応の反応温度を下回るように温度を低下させることによって達成される。
【0207】
特定の実施形態において、式Vの化合物を含有する反応生成物中の式IIIの化合物の量は、式Vの化合物の約2500ppm未満、約2000ppm未満、約1500ppm未満、約1000ppm未満、約500ppm未満、約100ppm未満、約50ppm未満、約10ppm未満、約5ppm未満、または約1ppm未満である。特定の実施形態において、式Vの化合物を含有する反応生成物中の式IIIの化合物の量は、セクションIIIに記載されている量である。特定の実施形態において、反応生成物は式IIIの化合物を含まない。
【0208】
特定の実施形態において、オリパビンは14−ヒドロキシモルフィノンに酸化され、ここで、反応混合物は、1を超える酸(例えば、2つの酸)を含み、オリパビンの1モル当量あたり酸全体の約14モル当量未満(例えば、オリパビンの1モル当量あたり約0.5〜約11モル当量、約1〜約10.5モル当量、約1.5〜約5モル当量、または約3〜約5モル当量)を含む。
【0209】
特定の実施形態において、オリパビンは14−ヒドロキシモルフィノンに酸化され、ここで、反応混合物は、1を超える酸(例えば、2つの酸)を含み、オリパビンの1モル当量あたり酸全体の約8モル当量未満(例えば、オリパビンの1モル当量あたり約0.5〜約7モル当量、約1〜約5モル当量、約1.2〜約4.5モル当量、約2.5〜約4.5モル当量、または約3〜約4モル当量)を含む。
【0210】
方法の特定の実施形態において、オリパビンは、ギ酸および硫酸の混合物を含有する溶液または懸濁液中の14−ヒドロキシモルフィノンに酸化され、この混合物は、オリパビンの1モル当量あたり酸全体の約14モル当量以下(例えば、オリパビンの1モル当量あたりの酸の約0.5〜約11モル当量、約1〜約10.5モル当量、約1.5〜約5モル当量、または約3〜約5モル当量)を含む。
【0211】
また、H
+nX
n−を反応混合物に添加することに代わる、工程(b)を行うための代替の方法がある。方法の工程(b)において、H
+nX
n−は、X
n−を含有する塩を添加することによって生じ得る。前記塩は、式:
M
m+(H
+)
(n−m)X
n−、またはM
m+((n−l)/m)(H
+)
lX
n−
を有し、式中、
M
m+は、一価または多価の金属カチオンであり;
mおよびnは、互いに独立して、1、2、および3から選択される整数であるが、ただし、m≦nであり;
lは、0、1、および2から選択される整数であるが、ただし、l<nである。
【0212】
金属カチオンは、アルカリ金属カチオン、アルカリ土類金属カチオンまたはグループIIIカチオンであってもよい。例示的なカチオンは、Na
+、K
+、Ca
2+である。例示的な塩は、NaHSO
4、KHSO
4、Na
2SO
4、K
2SO
4、NaH
2PO
4、Na
2HPO
4、Na
3PO
4、KH
2PO
4、K
2HPO
4、K
3PO
4である。
【0213】
工程(b)における酸H
+nX
n−の添加に対してさらなる代替として、工程(b)は、酸H
+nX
n−の代わりに反応混合物にルイス酸を添加することによって行われてもよい。このようなルイス酸は、塩化アルミニウム(AlCl
3)、臭化アルミニウム(AlBr
3)、三フッ化ホウ素(BF
3)、三フッ化ホウ素ジエチルエーテラート(BF
3・Et
2O)、塩化鉄(III)(FeCl
3)などであってもよい。
【0214】
酸化反応は、任意の適当な反応容器中で調製することができる。特定の実施形態において、反応容器は、フローリアクターである。特定の他の実施形態において、反応容器はフローリアクターではない。特定の実施形態において、反応容器は、連続フローリアクターである。特定の他の実施形態において、反応容器は連続フローリアクターではない。
【0215】
式Vの化合物の沈殿および/または単離
本発明の式Vの化合物またはその溶媒和物は、工程(a)および(b)を包含する方法の結果として、固体としてまたは溶液もしくは懸濁液中に提供されてもよい。特定の好ましい実施形態において、本方法は、式Vの化合物またはその溶媒和物が、反応混合物において不溶性である条件下で行われる。これらの実施形態において、本方法は、反応混合物から式Vの化合物またはその溶媒和物を沈殿させる追加の工程(c)を含んでもよい。
【0216】
定義セクションにおいてすでに指摘しているように、他に指示がなければ、「沈殿すること」は、「結晶化すること」を包含する。
【0217】
式Vの化合物またはその溶媒和物の沈殿は、反応混合物の酸性pHのために意外であると考えられる。
【0218】
沈殿は、H
+nX
n−が反応混合物に存在するとすぐに(例えば、酸H
+nX
n−の添加後に)開始してもよく、または後の時間点で開始してもよい。換言すると、酸化反応中および/または酸化反応後に起こってもよい。
【0219】
式Vの化合物またはその溶媒和物の沈殿は、反応混合物中の酸H
+nX
n−の存在によって引き起こされてもよい。それは、工程(b)中に反応混合物に追加量の酸H
+nX
n−またはX
n−を含有する塩を添加することによって増大され得る。
【0220】
特定の実施形態において、式Vの化合物またはその溶媒和物の沈殿は、反応混合物の冷却および/または逆溶媒の添加を必要としてもよい。
【0221】
式Vの化合物またはその溶媒和物が反応混合物から沈殿する特定の実施形態において、酸H
+nX
n−は、H
2SO
4またはその一塩、メタンスルホン酸、トシル酸、トリフルオロ酢酸、H
3PO
4またはその一塩もしくは二塩のうちの1つ、シュウ酸、過塩素酸、あるいはそれらの任意の混合物である。特定の実施形態において、それは、H
2SO
4、メタンスルホン酸、トシル酸、トリフルオロ酢酸、またはそれらの混合物であってもよい。特定の実施形態では、それはH
2SO
4、メタンスルホン酸、もしくはトリフルオロ酢酸またはそれらの混合物である。特定の実施形態において、それはトリフルオロ酢酸である。特定の実施形態において、それはH
2SO
4である。特定の実施形態において、それはメタンスルホン酸である。
【0222】
式Vの化合物またはその溶媒和物は、沈殿されると、単離され(すなわち、反応混合物から分離され)得て、または、先の単離なしに、さらなる化合物、例えば、式IVの化合物またはその塩もしくは溶媒和物に変換され得る。
【0223】
沈殿および単離されると、式Vの化合物を含有する沈殿物は、場合により、続くセクションに記載されている、そこで式IIIの任意の残った化合物の量を減少させるための1以上のさらなる工程(例えば、(再)結晶化または熱処理)に供されてもよい。
【0224】
式Vの化合物の沈殿は、アニオンX
n−と式Iの化合物のモル比(上記参照)によって、(式Iの化合物のモル当量と比較して)酸化反応中に存在する酸全体の量によって、酸化反応前、酸化反応中または酸化反応後の温度によって、反応混合物に存在する溶媒(例えば、水)の種類と量によって、反応混合物に添加された逆溶媒の存在によって、反応物が方法中に反応混合物に添加される速度によって、または前述のいずれかの組合せによって影響され得る。
【0225】
特定の実施形態において、式Vの化合物またはその溶媒和物の沈殿は、
(i)反応混合物の温度を沈殿温度に調整する(例えば、低下させる)こと;
(ii)逆溶媒を添加すること;
(iii)種結晶を添加すること;
(iv)pHを低下させること;
(v)反応混合物のイオン強度を(例えば、塩の添加によって)変化させること;
(vi)反応混合物を濃縮すること;
(vii)反応混合物の撹拌を低減または停止すること
の1以上によって、または沈殿もしくは結晶化を開始させまたは増加させるための任意の他の従来方法によって、開始され、および/または増加される。
【0226】
温度を沈殿温度に調整したとき、これは、式Vの化合物またはその溶媒和物の沈殿が、前記化合物が沈殿する温度(「沈殿温度」)にまたはその温度を超えて、反応混合物の温度を調整することによって開始され、および/または増加される。温度は、沈殿温度で反応を行うことによって、または反応中もしくは反応の完了後に反応混合物の温度を低下させることによって調整される。
【0227】
特定の実施形態において、反応混合物は、沈殿を開始する40℃以下の温度に調整され、すなわち、沈殿温度は、≦40℃である。特定の実施形態において、沈殿は、約−20℃、約−15℃、約−10℃、約−5℃、約0℃、約5℃、約10℃、約15℃、約17℃、約19℃、約21℃、約23℃、約25℃、約27℃、約29℃、約31℃、約33℃、約35℃、約37℃、または約40℃の沈殿温度で開始される。
【0228】
特定の実施形態において、沈殿温度は、約−20℃〜約40℃、好ましくは約0℃〜約40℃、より好ましくは約5℃〜約35℃、より好ましくは約5℃〜約30℃、さらにより好ましくは約5℃〜約20℃の範囲にある。
【0229】
特定の実施形態において、沈殿温度は、約5℃〜約22℃、好ましくは5℃〜約18℃、より好ましくは約8℃〜約15℃の範囲にある。
【0230】
特定の実施形態において、沈殿温度は、約5℃〜約18℃;または約8℃〜約15℃の範囲にある。
【0231】
特定の実施形態において、逆溶媒は、沈殿温度に温度を調整することに加えて使用される。特定の実施形態において、例えば、式Vの化合物が14−ヒドロキシモルフィノン硫酸塩である場合、沈殿はまた、逆溶媒を添加せずに生じる。
【0232】
逆溶媒が沈殿を開始させるために使用される場合、沈殿温度は、約−20℃〜約40℃、約0℃〜約40℃、約5℃〜約35℃、約5℃〜約22℃、約5℃〜約18℃;または約8℃〜約15℃の範囲にあり得る。
【0233】
特定の実施形態において、反応混合物は、沈殿中に制御された速度で冷却される。特定の実施形態において、冷却速度は、1時間あたり約1℃、約2℃、約3℃、約4℃、または約5℃である。
【0234】
本発明の方法において式Vの化合物またはその溶媒和物の沈殿に影響を及ぼす重要な因子は、反応混合物の温度であってもよい。沈殿に影響を及ぼすさらなる因子は、反応混合物中の酸の総量であると考えられる。沈殿に影響を及ぼす他の因子は、反応混合物のモル濃度であると考えられる。逆溶媒の添加はまた、式Vの化合物またはその溶媒和物の沈殿に影響を及ぼし得る因子であると考えられる。現在、沈殿温度は、酸の総量が低下する場合に上昇すると考えられている。
【0235】
したがって、式Vの化合物またはその溶媒和物が沈殿し、反応混合物に存在する酸の総量が、式Iの化合物の1モル当量あたりの酸全体の約0.6〜約14.0モル当量である方法において、沈殿温度は、≦40℃(すなわち、40℃以下)である。反応混合物に存在する酸の総量が、式Iの化合物の1モル当量あたりの酸全体の約1〜約8モル当量、好ましくは約1〜約5モル当量である方法において、沈殿温度は、約0℃〜約40℃、好ましくは約0℃〜約35℃の範囲にあってもよい。反応混合物に存在する酸の総量が、式Iの化合物の1モル当量あたりの酸全体の約1〜約4モル当量、好ましくは約1〜約3モル当量である方法において、沈殿温度は、約5℃〜約22℃;好ましくは約8℃〜約20℃、より好ましくは約8℃〜約15℃の範囲にあってもよい。このような相関関係のさらなる例は、実施例のセクションに見出すことができる。
【0236】
特定の実施形態において、逆溶媒は、式Vの化合物またはその溶媒和物を沈殿させるために添加される。逆溶媒を反応混合物に添加するとき、工程(b)中またはその後のいずれかで、沈殿を開始しおよび/または増加させるのに有効な量で添加される。特定の実施形態において、適切な逆溶媒の添加により、反応の収率が増加する。適切な逆溶媒の添加はまた、上清中の式IIIの化合物の保持を高めることができる。適切な逆溶媒は、tert−ブチルメチルエーテル、ジエチルエーテル、ヘキサン(単数または複数)、tert−アミルアルコール、メタノール、エタノール、イソプロパノール、2−ブタノール、ヘプタン(複数)、キシレン、トルエン、アセトン、2−ブタノン、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、ジクロロメタン、1−メトキシ−2−プロパノール、2−エトキシエタノール、n−プロパノール、1−ブタノール、tert−ブタノール、イソブタノール、酢酸イソプロピル、1,4−ジオキサン、2−メチル−テトラヒドロフラン、ギ酸メチル、酢酸メチル、および上記のいずれか2以上の混合物を含んでもよく、またはそれらからなっていてもよい。14−ヒドロキシモルフィノン硫酸塩は、室温でこれらの溶媒中で非常に低い溶解性を有し/溶解性がない。列挙されているアルコールおよびエーテルは、好ましい逆溶媒である。いくつかの実施形態において、前記逆溶媒は、アルコール、例えば、メタノール、イソプロパノールまたは2−ブタノールである。いくつかの実施形態において、前記逆溶媒は、エーテル、例えば、tert−ブチルメチルエーテルおよび/またはテトラヒドロフランである。いくつかの好ましい実施形態において、前記逆溶媒は、イソプロパノールまたは2−ブタノールである。いくつかの実施形態において、前記逆溶媒は、アルコール(例えば、メタノール)とエーテル(例えば、tert−ブチルメチルエーテルおよび/またはテトラヒドロフラン)の混合物であり、例えば、メタノールとtert−ブチルメチルエーテルの混合物、またはメタノールとテトラヒドロフランの混合物、tert−ブチルメチルエーテルとテトラヒドロフランの混合物、またはメタノール、tert−ブチルメチルエーテルとテトラヒドロフランの混合物である。2以上の逆溶媒は、(例えば、混合物中で)使用される場合、それらは混合物としてまたは別々に添加することができる。
【0237】
逆溶媒を添加するとき、好ましくは、式Iの化合物の1gあたり約1〜約5mlの逆溶媒の量で添加され、より好ましくは、式Iの化合物の1gあたり約2〜約4mlの逆溶媒の量で添加される。例えば、好ましい実施形態において、オリパビンの1gあたり約2〜約4mlの2−ブタノール(例えば、2.6ml)が添加される。これらの範囲内で、収率が特に増加しおよび/または上清中の式IIIの化合物の保持が特に増大する。
【0238】
特定の実施形態において、逆溶媒は、式II部分におけるR
1が、−Hであり、例えば、14−ヒドロキシモルフィノン硫酸塩またはその溶媒和物である、式Vの化合物またはその溶媒和物を沈殿させるために添加される。
【0239】
種結晶を添加する場合、前記種結晶は、式Vの化合物またはその溶媒和物の結晶である。この種結晶は、工程(b)から得られた式Vの化合物の溶液が準安定である場合、結晶核として機能し得る。反応混合物を濃縮することによって準安定にしてもよい。
【0240】
特定の実施形態において、沈殿物は、反応混合物から単離されてもよい(単離工程(d))。
【0241】
前記単離工程(d)において、沈殿物は、任意の従来の方法において、例えば、ろ過、遠心分離、デカンテーション、または液相から固相を分離するための任意の他の従来の方法によって、上清から分離されていてもよい。特定の実施形態において、沈殿物中の(例えば、8−ヒドロキシオキシモルホンの)式IIIの化合物(その遊離塩基形態であるか塩または溶媒和物に結合している)と(式Vの化合物に結合してもよい)式IIの化合物の比率は、上清中の(例えば、8−ヒドロキシオキシモルホンの)式IIIの化合物と式IIの化合物の比率よりも小さい。
【0242】
式Vの化合物またはその溶媒和物が沈殿していない場合において、それは、反応混合物の濃縮、例えば、乾燥、真空蒸留、噴霧乾燥または凍結乾燥によって、単離されてもよい。
【0243】
式Vの化合物またはその溶媒和物のさらなる処理
特定の実施形態において、式Vの化合物またはその溶媒和物を含有する沈殿物をさらに処理することができる。
【0244】
特定の実施形態において、式Vの化合物またはその溶媒和物を含有する単離された沈殿物は、前記沈殿物に含有される一部または全部または実質的に全部の式IIIの化合物を、式IIの化合物、式IIの化合物の塩に(例えば、式Vの化合物に)、または組成物のさらなる処理中に式IIの化合物に変換されない化合物に変換する物質で処理される。
【0245】
特定の実施形態において、式Vの化合物またはその溶媒和物を含有する単離された沈殿物を水素化する。一般に、水素化は、式IVの化合物またはその塩もしくは溶媒和物を調製するために、以下に記載される水素化条件よりも厳しくない条件下で行われる。例えば、式Vの化合物またはその溶媒和物の水素化にとって、より少ない酸を必要とし得る。
【0246】
特定の実施形態において、式Vの化合物またはその溶媒和物を含有する単離された沈殿物を加熱して、組成物中の式IIIの化合物またはその塩もしく溶媒和物の量をさらに減少させる。
【0247】
特定の実施形態において、式Vの化合物またはその溶媒和物を含有する単離された沈殿物は、式IIIの化合物またはその塩もしくは溶媒和物が、式Vの化合物もしくはその溶媒和物および/または対応する式IIの化合物よりも可溶性である有機溶媒または水性溶媒で洗浄され、および/または(再)結晶化される。洗浄および/または(再)結晶化は、式Vの化合物またはその溶媒和物を含有する単離された沈殿物中の式IIIの化合物の量をさらに減少させ得る。洗浄および/または(再)結晶化を1回を超えて行ってもよく、または連続的に組み合わせてもよい。
【0248】
特定の実施形態において、式Vの化合物またはその溶媒和物を含有する単離された沈殿物は、エーテル、ケトン、エステル、アルコール、水、(場合によりハロゲン化された)アルカン、(場合によりハロゲン化された)芳香族溶媒または任意のそれらの混合物を含有する溶媒またはそれらからなる溶媒で洗浄され、および/または(再)結晶化される。溶媒は、以下の溶媒:メタノール、エタノール、イソプロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、イソブタノール、tert−ブタノール、アセトン、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、ヘプタン、tert−ブチルメチルエーテル、1,2−ジクロロエタン、トルエン、2−ブタノン(MEK)、tert−アミルアルコール、クロロホルム、キシレン、および水の1以上を含有してもよく、またはそれらからなってもよい。
【0249】
特定の実施形態において、式Vの化合物またはその溶媒和物を含有する単離された沈殿物は、エーテル、アルコール、水、クロロホルム、または任意のそれらの混合物で洗浄され、および/または(再)結晶化される。特定の実施形態において、前記溶媒は、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、イソブタノール、tert−ブタノール、アセトン、テトラヒドロフラン、クロロホルム、または前述のいずれかと水の混合物であってもよい。
【0250】
特定の実施形態において、式Vの化合物またはその溶媒和物を含有する単離された沈殿物は、tert−ブチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン、メタノール、エタノール、アセトン、イソプロパノール、2−ブタノール、またはメタノール:水、THF:水、アセトン:水、イソプロパノール:水、2−ブタノール:水、またはエタノール:水の混合物である溶媒で洗浄され、および/または(再)結晶化される。特定の実施形態において、式Vの化合物またはその溶媒和物を含有する単離された沈殿物は、tert−ブチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン、メタノール、2−ブタノール:水の混合物、またはメタノール:水の混合物である溶媒で洗浄され、および/または(再)結晶化される。
【0251】
好ましくは式Vの化合物が14−ヒドロキシモルフィノン硫酸塩および式IIIの化合物が8−ヒドロキシオキシモルホンである特定の実施形態において、式Vの化合物またはその溶媒和物を含有する単離された沈殿物は、90:10のメタノール:水の混合物、80:20のメタノール:水の混合物、70:30のメタノール:水の混合物、または60:40のメタノール:水の混合物で洗浄され、および/または(再)結晶化される。特定の実施形態において、式Vの化合物またはその溶媒和物を含有する単離された沈殿物は、80:20または70:30のメタノール:水の混合物で洗浄され、および/または(再)結晶化される。8−ヒドロキシオキシモルホン(およびその対応するプロトン化種)は、14−ヒドロキシモルフィノン硫酸塩よりもこれらの混合物により可溶性であり、したがって、式IIIの化合物は、洗浄および/または(再)結晶化によって、式Vの単離された化合物またはその溶媒和物から除かれてもよいことが想定される。
【0252】
好ましくは式Vの化合物が14−ヒドロキシモルフィノン硫酸塩であり、式IIIの化合物が8−ヒドロキシオキシモルホンである特定の実施形態において、式Vの化合物またはその溶媒和物を含有する単離された沈殿物は、90:10のエタノール:水の混合物、80:20のエタノール:水の混合物または70:30のエタノール:水の混合物で洗浄され、および/または(再)結晶化される。特定の実施形態において、式Vの化合物またはその溶媒和物を含有する単離された沈殿物は、90:10のエタノール/水の混合物で洗浄され、および/または(再)結晶化される。8−ヒドロキシオキシモルホン(およびその対応するプロトン化種)は、14−ヒドロキシモルフィノン硫酸塩よりもこれらの混合物により可溶性であり、したがって、式IIIの化合物は、洗浄および/または(再)結晶化によって、式Vの単離された化合物またはその溶媒和物から除かれてもよいことが想定される。
【0253】
好ましくは式Vの化合物が14−ヒドロキシモルフィノン硫酸塩であり、式IIIの化合物が8−ヒドロキシオキシモルホンである特定の実施形態において、式Vの化合物またはその溶媒和物を含有する単離された沈殿物は、90:10のテトラヒドロフラン:水の混合物で洗浄され、および/または(再)結晶化される。8−ヒドロキシオキシモルホン(およびその対応するプロトン化種)は、14−ヒドロキシモルフィノン硫酸塩よりもこれらの混合物により可溶性であり、したがって、式IIIの化合物は、洗浄および/または(再)結晶化によって、式Vの単離された化合物またはその溶媒和物から除かれてもよいことが想定される。
【0254】
好ましくは式Vの化合物が14−ヒドロキシモルフィノン硫酸塩であり、式IIIの化合物が8−ヒドロキシオキシモルホンである特定の実施形態において、式Vの化合物またはその溶媒和物を含有する単離された沈殿物は、90:10のイソプロパノール:水の混合物、80:20のイソプロパノール:水の混合物または70:30のイソプロパノール:水の混合物で洗浄され、および/または(再)結晶化される。特定の実施形態において、式Vの化合物またはその溶媒和物を含有する単離された沈殿物は、90:10のイソプロパノール:水の混合物で洗浄され、および/または(再)結晶化される。8−ヒドロキシオキシモルホン(およびその対応するプロトン化種)は、14−ヒドロキシモルフィノン硫酸塩よりもこれらの混合物により可溶性であり、したがって、式IIIの化合物は、洗浄および/または(再)結晶化によって、式Vの単離された化合物またはその溶媒和物から除かれてもよいことが想定される。
【0255】
好ましくは式Vの化合物が14−ヒドロキシモルフィノン硫酸塩であり、式IIIの化合物が8−ヒドロキシオキシモルホンである特定の実施形態において、式Vの化合物またはその溶媒和物を含有する単離された沈殿物は、90:10の2−ブタノール:水の混合物、80:20の2−ブタノール:水の混合物、70:30の2−ブタノール:水の混合物、60:40の2−ブタノール:水の混合物、または20:10の2−ブタノール:水の混合物で洗浄され、および/または(再)結晶化される。特定の実施形態において、式Vの化合物またはその溶媒和物を含有する単離された沈殿物は、20:10の2−ブタノール:水の混合物で洗浄され、および/または(再)結晶化される。8−ヒドロキシオキシモルホン(およびその対応するプロトン化種)は、14−ヒドロキシモルフィノン硫酸塩よりもこれらの混合物により可溶性であり、したがって、式IIIの化合物は、洗浄および/または(再)結晶化によって、式Vの単離された化合物またはその溶媒和物から除かれてもよいことが想定される。
【0256】
好ましくは式Vの化合物が14−ヒドロキシモルフィノン硫酸塩であり、式IIIの化合物が8−ヒドロキシオキシモルホンである特定の実施形態において、式Vの化合物またはその溶媒和物を含有する単離された沈殿物は、70:30のアセトン:水の混合物または80:20のアセトン:水の混合物で洗浄され、および/または(再)結晶化される。8−ヒドロキシオキシモルホン(およびその対応するプロトン化種)は、14−ヒドロキシモルフィノン硫酸塩よりもこれらの混合物により可溶性であり、したがって、式IIIの化合物は、洗浄および/または(再)結晶化によって、式Vの単離された化合物またはその溶媒和物から除かれてもよいことが想定される。
【0257】
式Vの化合物またはその溶媒和物を含有する単離された沈殿物の洗浄は、当技術分野において従来のいずれかの方法で、例えば、化合物のスラリーを形成させることによって行われてもよい。
【0258】
式Vの化合物またはその溶媒和物を含有する沈殿物は、単離されているか否かにかかわらずに、もしあれば、最終的に式Vの化合物に、式IIIの化合物またはその溶媒和物の変換を達成するのに適した酸で処理されてもよい。一般的に、従来技術の条件下で、β−ヒドロキシ−ケトンをα,β−不飽和ケトンに変換することができることが知られている任意の酸を用いてもよい。適したルイス酸は、例えば、塩化アルミニウム(AlCl
3)、臭化アルミニウム(AlBr
3)、三フッ化ホウ素(BF
3)、三フッ化ホウ素ジエチルエーテラート(BF
3・Et
2O)、塩化鉄(III)(FeCl
3)などであってもよい。適したブレンステッド酸は、例えば、酸H
+nX
n−、エタン二酸、酢酸、パラ−トルエンスルホン酸、鉱酸などであってもよい。
【0259】
式Vの化合物またはその溶媒和物を含有する沈殿物は、単離されているか否かにかかわらずに、脱水化試薬(単数または複数)、例えば、シュウ酸(H
2C
2O
4)または塩化オキサリル(COCl)
2、三塩化リン(PCl
3)、三塩化ホスホリル(POCl
3)、塩化チオニル(SOCl
2)、塩化スルフリル(SO
2Cl
2)などを用いて、もしあれば、最終的に式Vの化合物に、式IIIの化合物またはその塩の変換を達成するのに適した条件下で処理されてもよい。
【0260】
また、式Vの化合物またはその溶媒和物を含有する沈殿物は、酸化剤、例えば、過マンガン酸カリウム(KMnO
4)、酸化クロム(VI)(CrO
3)、DMF−Cl、(CH
3)
2SClなどで、もしあれば、式IIIのいずれかの化合物またはその塩の酸化を達成するのに適した条件下で処理されてもよい。
【0261】
特定の実施形態において、本明細書に記載されている、式Vの化合物またはその溶媒和物を沈殿し、単離する工程を含む方法によって調製された、式Vの化合物またはその溶媒和物を含有する生成物中の式IIIのいずれかの化合物またはその塩の量は、式Vの化合物またはその溶媒和物の形成および単離を含まない方法によって調製された、式IIの対応する化合物を含有する生成物中の式IIIの化合物またはその塩の対応する量よりも少ない。
【0262】
特定の実施形態において、式Vの化合物またはその溶媒和物の沈殿後の上清中の式IIIの化合物と式Vの化合物の比率は、沈殿物中の式IIIの化合物と式Vの化合物の比率よりも高い。
【0263】
好ましい方法条件
式Vの化合物の酸化方法および続く単離のための好ましいセットの反応条件を以下に記載する。その中では、式Vの化合物は、好ましくは14−ヒドロキシモルフィノン硫酸塩であり、式Iの化合物は、好ましくはオリパビンである。
【0264】
この方法は、(i)式Iの化合物、式Iの化合物の1gあたり約1.5〜約2.0mlの水、および式Iの化合物の1モル当量あたり約2.5〜約4.5モル当量のギ酸を含む溶液または懸濁液を形成し、(ii)式Iの化合物の1モル当量あたり約0.5〜約0.6モル当量の硫酸を溶液または懸濁液に添加し、(iii)約1.0〜約1.4モル当量、好ましくは約1.2〜約1.4モル当量、より好ましくは約1.2〜約1.3モル当量の過酸化水素を(ii)からの溶液または懸濁液に添加し、次に、変換が完了するまで、約30℃〜約38℃、好ましくは約32℃〜約36℃、より好ましくは約35℃の温度で混合物をインキュベートし、(iv)得られた溶液または懸濁液から式Vの化合物を沈殿させることによって行われる。工程(iv)は、上記により詳述されるように、適切な逆溶媒を溶液に添加することによって行われてもよい。好ましい逆溶媒は、アルコール、特に、イソプロパノールまたは2−ブタノールであってもよい。好ましくは、式Iの化合物の1gあたり約2〜約4mlの逆溶媒が添加される。
【0265】
式Vの化合物が14−ヒドロキシモルフィノン硫酸塩であり、式Iの化合物が好ましくはオリパビンである場合、この方法は、好ましくは、(i)オリパビン、オリパビンの1gあたり約1.5〜約2.0mlの水、およびオリパビンの1モル当量あたり約2.5〜約4.5モル当量のギ酸を混合することにより溶液または懸濁液を形成し、(ii)オリパビンの1モル当量あたり約0.5〜約0.6モル当量の硫酸を溶液または懸濁液に添加し、(iii)約1.0〜約1.4モル当量、好ましくは約1.2〜約1.4モル当量、より好ましくは約1.2〜約1.3モル当量の過酸化水素を(ii)からの溶液または懸濁液に添加し、次に、変換が完了するまで、約30℃〜約38℃、好ましくは約32℃〜約36℃、より好ましくは約35℃の温度で混合物をインキュベートし、(iv)得られた溶液または懸濁液から14−ヒドロキシモルフィノン硫酸塩を沈殿させることによって行われる。工程(iv)は、上記により詳述されるように、適切な逆溶媒を溶液に添加することによって行われてもよい。好ましい逆溶媒は、アルコール、特に、イソプロパノールまたは2−ブタノールであってもよい。好ましくは、オリパビンの1gあたり約2〜約4mlの逆溶媒が添加される。
【0266】
III.セクションIIの方法から得られた式Vの化合物を含有する生成物中の式IIIの化合物のレベル
このようにして、本発明は、スキーム15:
【0267】
【化36】
に示されるように、式Vの化合物またはその溶媒和物を調製するための方法を提供する。
【0268】
本方法の生成物は、溶解した(沈殿していない)形態または固体(沈殿した(例えば、結晶化した))形態で、場合によりさらに処理された形態で、式Vの化合物またはその溶媒和物である。
【0269】
本方法の生成物は、続く反応スキーム16に示されるように、酸化反応の副生成物として式IIIの化合物またはその塩を含有してもよい。
【0271】
式IIIの前記化合物は、その遊離塩基の形態で、またはその塩もしくは溶媒和物の形態で生成物に存在してもよい。本発明の酸化反応の酸性条件下で、それは、典型的には、そのプロトン化形態で存在し、したがって、その塩または溶媒和物を形成する。
【0272】
式IIIの前記化合物は、溶解した形態または沈殿した形態で方法の終了時に、反応混合物に存在してもよい。式Vの化合物が沈殿する実施形態において、式IIIの前記化合物は、沈殿物、母液、または両方に存在してもよい。
【0273】
したがって、本発明はまた、式Vの化合物またはその溶媒和物、および副生成物として式IIIの化合物またはその塩もしくは溶媒和物を含む組成物を調製するための方法を提供する。前記方法を行うための実施形態をセクションIIに示してある。
【0274】
式IIIの化合物がプロセス生成物(先行する段落において定義されている組成物である)に含まれるときはいつでも、それは、以下において特定されるものである特定の量で存在する。
【0275】
特定の実施形態において、本方法に存在する式IIIの化合物またはその塩もしくは溶媒和物の量は、酸H
+nX
n−がない状態で行われる同方法の生成物に存在する式IIIの化合物またはその塩もしくは溶媒和物の量よりも少ない。
【0276】
特定の実施形態において、式Vの化合物またはその溶媒和物を含有するプロセス生成物は、酸H
+nX
n−がない状態の方法によって調製される、対応する式IIの化合物またはその塩もしくは溶媒和物を含有するプロセス生成物に存在する式IIIの化合物またはその塩もしくは溶媒和物の量よりも少ない式IIIまたはその塩もしくは溶媒和物の量を含有する。
【0277】
特定の実施形態において、式Vの化合物またはその溶媒和物は工程中に沈殿し、沈殿物は、母液中よりも、式Vの化合物またはその溶媒和物を基準にして、少ない式IIIの化合物またはその塩もしくは溶媒和物を含有する。
【0278】
特定の実施形態において、式Vの化合物またはその溶媒和物を含有するプロセス生成物における式IIIの化合物またはその塩もしくは溶媒和物の量は、式Vの化合物の約2500ppm未満、約2250ppm未満、約2000ppm未満、約1750ppm未満、約1500ppm未満、または約1250ppm未満である(HPLCピーク面積比)。
【0279】
特定の実施形態において、式Vの化合物またはその溶媒和物を含有するプロセス生成物における式IIIの化合物またはその塩もしくは溶媒和物の量は、式Vの化合物またはその溶媒和物の約1000ppm未満、約750ppm未満、約500ppm未満、または約400ppm未満である(HPLCピーク面積比)。
【0280】
特定の実施形態において、式Vの化合物またはその溶媒和物を含有するプロセス生成物における式IIIの化合物またはその塩もしくは溶媒和物の量は、式Vの化合物またはその溶媒和物の約300ppm未満、約275ppm未満、約250ppm未満、約225ppm未満、約200ppm未満、約175ppm未満、約150ppm未満、または約125ppm未満である(HPLCピーク面積比)。
【0281】
特定の実施形態において、式Vの化合物またはその溶媒和物を含有するプロセス生成物における式IIIの化合物またはその塩もしくは溶媒和物の量は、式Vの化合物またはその溶媒和物の約100ppm未満、約90ppm未満、約80ppm未満、約70ppm未満、約60ppm未満、約50ppm未満、約40ppm未満、約30ppm未満、または約20ppm未満である(HPLCピーク面積比)。
【0282】
特定の実施形態において、式Vの化合物またはその溶媒和物を含有するプロセス生成物における式IIIの化合物またはその塩もしくは溶媒和物の量は、式Vの化合物またはその溶媒和物の約10ppm未満、約8ppm未満、約6ppm未満、約4ppm未満、または約2ppm未満である(HPLCピーク面積比)。
【0283】
特定の実施形態において、式Vの化合物またはその溶媒和物を含有するプロセス生成物における式IIIの化合物またはその塩もしくは溶媒和物の量は、式Vの化合物またはその溶媒和物の約1ppm未満、約0.8ppm未満、約0.6ppm未満、約0.4ppm未満、約0.3ppm未満、約0.2ppm未満、または約0.1ppm未満である(例えば、8−ヒドロキシオキシモルホンの量は、14−ヒドロキシモルフィノン硫酸塩の約0.05ppm〜約0.7ppmである)(HPLCピーク面積比)。
【0284】
式Vの化合物またはその溶媒和物を含有するプロセス生成物における式IIIの化合物またはその塩もしくは溶媒和物の量は、式Vの化合物またはその溶媒和物の0.01ppmの下限値を有してもよい(HPLCピーク面積比)。また、下限値は、約0.05ppm、約0.1ppm、約0.3ppm、約0.5ppm、約0.7ppm、約1ppm、約1.5ppm、約2ppm、または約3ppmであってもよい。例えば、式Vの化合物またはその塩もしくは溶媒和物における式IIIの化合物またはその塩もしくは溶媒和物の量は、特定の実施形態において約0.05ppm〜1ppmの範囲であってもよく、他の特定の実施形態において約1ppm〜約10ppmの範囲であってもよい。
【0285】
式Vの化合物またはその溶媒和物を含有するプロセス生成物は、特定の実施形態において、式Vの化合物を基準にして、約0.01ppm〜約2500ppm、約0.05〜約2250ppm、約0.1ppm〜約2000ppm、約0.3〜約1750ppm、約0.5ppm〜約1500ppm、または約1ppm〜約1250ppmの式IIIの化合物またはその塩もしくは溶媒和物を含む(HPLCピーク面積比)。
【0286】
式Vの化合物またはその溶媒和物を含有するプロセス生成物は、特定の実施形態において、式Vの化合物を基準にして、約0.05ppm〜約1000ppm、約0.1ppm〜約800ppm、約0.1ppm〜約700ppm、約0.2ppm〜約600ppm、約0.3ppm〜約500ppm、または約0.5ppm〜約400ppmの式IIIの化合物またはその塩もしくは溶媒和物を含む。
【0287】
式Vの化合物またはその溶媒和物を含有するプロセス生成物は、特定の実施形態において、化合物Vを基準にして、約0.05ppm〜約350ppm、約0.1〜約300ppm、約0.2ppm〜約275ppm、約0.3ppm〜約250ppm、約0.4ppm〜約225ppm、または約0.5ppm〜約200ppmの式IIIの化合物またはその塩もしくは溶媒和物を含む。
【0288】
特定の実施形態において、式Vの化合物またはその溶媒和物を含有するプロセス生成物は、式IIIの化合物を含有しない。
【0289】
特定の実施形態において、式Vの化合物を含有するプロセス生成物は、式IIIの化合物の8α立体異性体、8β立体異性体、またはこれらの2つの立体異性体の混合物を含む。一実施形態において、式Vの化合物は、(14−ヒドロキシモルフィノン)塩(例えば、14−ヒドロキシモルフィノン硫酸塩)であり、式IIIの化合物は、8αおよび/または8β立体配置を有する8−ヒドロキシオキシモルホンであってもよい。
【0290】
すでにセクションIIに示されているように、本発明の酸化方法の特定の実施形態において、前記結果が達成され得て、これは、式Vの化合物またはその溶媒和物の形成が、式Vの化合物またはその溶媒和物を形成しない酸化反応と比較して、酸化反応中に式IIIのより少ない8−ヒドロキシ化合物を形成する効果を有するためである。換言すると、式Vの化合物の形成は、反応生成物の副生成物プロファイルの改善を可能にする。このような実施形態の一例は、nが2であり、好ましくはX
n−が硫酸イオンである式Vの化合物の形成であってもよい。このような実施形態の別の例は、nが1であり、好ましくはX
n−がトリフルオロ酢酸である式Vの化合物の形成であってもよい。
【0291】
本発明の酸化方法の他の特定の実施形態において、前記結果は達成され得て、これは、式Vまたはその溶媒和物の形成が、例えば、反応混合物から式Vの化合物またはその溶媒和物の沈殿によって、式Vの化合物またはその溶媒和物から式IIIの化合物を分離し得る効果を有するためである。このような実施形態の一例は、X
n−が硫酸イオンである式Vの化合物の形成であってもよい。このような実施形態の1つの例は、セクションIIに記載されている逆溶媒の使用であってもよい。
【0292】
特定の実施形態において、これらの効果の組合せが起こる。すなわち、前記結果は達成されて、これは、より少ない式IIIの両化合物が酸化中に形成されるためであり、式IIIの前記化合物が式Vの化合物またはその溶媒和物から分離され得るためである。このような実施形態の一例は、好ましくはセクションIIに記載されている逆溶媒の1つと組み合わせた、X
n−が硫酸イオンである式Vの化合物の形成であってもよい。
【0293】
IV.式Vを有する化合物
さらに、本発明は、式V
【0294】
【化38】
(式中、R
1、R
2、X
n−およびnは、上記で、特にセクションIにおいて定義される通りである)
を有する化合物またはその溶媒和物を提供する。本発明は、固体として、溶液中にまたは懸濁液として、式Vの前記化合物またはその溶媒和物を提供する。
【0295】
式Vの化合物またはその溶媒和物は、1以上のプロトン化された式IIの分子と少なくとも1つのアニオンX
n−を含む。アニオンは、有機アニオンまたは無機アニオンでもよい。アニオンは、一価または多価(例えば、二価または三価)であってもよい。その固体形態において、式Vの化合物の成分は、化学量論量で存在する。しかしながら、他の分子比はまた、塩のミクロ構造またはマクロ構造のいずれかで存在してもよく、例えば、アニオンの種類およびその価数、溶媒(また塩の一部を形成し得る)および周囲pHに依存してもよい。
【0296】
特定の実施形態において、式Vの前記化合物またはその溶媒和物は、その単離された、固体形態で提供され、特定の実施形態において、その結晶形である。
【0297】
式Vの前記化合物またはその溶媒和物は、セクションIIに記載されている方法によって得ることができまたは得られてもよい。これらの実施形態において、プロセス生成物は、セクションIIIに記載されている通りの特性を有してもよい。
【0298】
式Vの前記化合物またはその溶媒和物は、それ自体で、および式IVの化合物または(医薬として許容される)その塩もしくは溶媒和物の合成のための出発材料としてまたは中間体としてその機能において、本発明の実施形態である。式Vの前記生成物またはその溶媒和物を含む組成物はまた、セクションIV−Aにおいてより詳細に記載してあるように、それ自体で、および式IVの化合物または(医薬として許容される)その塩もしくは溶媒和物の合成のための出発材料としてまたは中間体としてその機能において、本発明の実施形態である。
【0299】
式Vの化合物またはその溶媒和物の特定の実施形態において、nは1または2であり、好ましくは2である。
【0300】
特定の実施形態において、X
n−は、SO
42−またはトリフルオロ酢酸であり、好ましくはSO
42−である。
【0301】
特定の実施形態において、式Vの化合物は、その溶媒和物として提供される。前記溶媒和物は、溶媒分子との式Vの化合物の任意の会合体であってもよい。式Vの1分子あたりの溶媒分子(単数または複数)のモル比は変化してもよい。溶媒と溶媒和物における化合物/塩のモル比は、1(例えば、一水和物)、1を超える(多水和物において、例えば、2、3、4、5または6)、または1未満(例えば、半水和物において)であってもよい。モル比は、整数比である必要はなく、それはまた、例えば0.5(半水和物として)または2.5であり得る。例えば、14−ヒドロキシモルフィノン硫酸塩の1分子あたりの1分子の水は、14−ヒドロキシモルフィノン硫酸塩一水和物において結合する。式Vの化合物の溶媒和物は、特定の実施形態において、水和物、例えば、一水和物、二水和物、三水和物、四水和物、五水和物または六水和物であり、あるいは1分子あたりの水の比率は必ずしも整数ではないが、0.5〜10.0の範囲内である水和物である。特定の実施形態において、式Vの化合物の溶媒和物は、1分子あたりの水の比率が1〜8の範囲内である水和物である。特定の実施形態において、式Vの化合物の溶媒和物は、1分子あたりの水の比率が1〜6の範囲内にある水和物、すなわち、一水和物〜六水和物である。特定の実施形態において、式Vの化合物の溶媒和物は、一水和物または五水和物である。
【0302】
特定の実施形態において、R
1は−Hであり、および/またはR
2は−CH
3である。換言すると、これらの実施形態において、式Vの化合物は、14−ヒドロキシモルフィノン塩またはその溶媒和物であってもよい。
【0303】
特定の実施形態において、R
1は−Hであり、および/またはR
2は−Hである。換言すると、これらの実施形態において、式Vの化合物は、14−ヒドロキシ−ノルモルフィノン塩またはその溶媒和物であってもよい。
【0304】
特定の実施形態において、式Vの化合物は
【0305】
【化39】
であり、またはその溶媒和物である。溶媒和物は水和物であってもよい。溶媒と溶媒和物における化合物/塩のモル比は、1(例えば、一水和物)、1を超える(多水和物において、例えば、2、3、4、5または6)、または1未満(例えば、半水和物において)であってもよい。モル比は、整数比である必要はなく、それはまた、例えば0.5(半水和物として)または2.5であり得る。例えば、14−ヒドロキシモルフィノン硫酸塩の1分子あたりの1分子の水は、14−ヒドロキシモルフィノン硫酸塩一水和物において結合する。溶媒和物は、特定の実施形態において、水和物、例えば、一水和物、二水和物、三水和物、四水和物、五水和物または六水和物であり、あるいは1分子あたりの水の比率は必ずしも整数ではないが、0.5〜10.0の範囲内である水和物である。特定の実施形態において、溶媒和物は、1分子あたりの水の比率が1〜8の範囲内である水和物である。特定の実施形態において、溶媒和物は、1分子あたりの水の比率が1〜6の範囲内にある水和物、すなわち、一水和物〜六水和物である。特定の実施形態において、溶媒和物は、一水和物または五水和物である。
【0306】
特定の実施形態において、式Vの化合物は、14−ヒドロキシモルフィノントリフレート、または14−ヒドロキシモルフィノンクロリドではない。
【0307】
特定の実施形態において、式Vの化合物において、アニオンX
n−は、
R
1が−Hであり;
R
2が、−H、−CH
3、場合により不飽和−(C
2−C
6)アルキル、および少なくとも1つのシクロアルキル基で置換された−(C
1−C
4)アルキルから選択されるとき、
SO
42−ではない。
【0308】
式Vの化合物またはその溶媒和物は、別のオピオイドまたはその塩もしくは溶媒和物を調製するための、ならびにオピオイドまたはその医薬として許容される塩もしくは溶媒和物であるAPI、および/またはこのようなAPIを含有する医薬組成物もしくは剤形を調製するための、中間体または出発材料として使用されてもよい。
【0309】
式Vの前記化合物またはその溶媒和物から生成される医薬組成物および剤形は、好ましくは、異なる中間体を介して、すなわち、式Vの化合物なしに、調製される医薬組成物と比較して、少ない式IIIおよび/または式IIの化合物を含有する。
【0310】
式Vの化合物またはその溶媒和物から調製され得る化合物および組成物は、続くセクションにおいて記載される。
【0311】
IV−A.式Vの化合物を含む組成物
さらに、本発明は、式Vの化合物またはその溶媒和物を含む組成物を提供する。
【0312】
前記組成物は、セクションIIに記載されている方法の生成物であってもよい。
【0313】
前記組成物は、固体、または懸濁液、または溶液であってもよい。特定の実施形態において、それは固体である。特定の実施形態において、それは、セクションIVにおいて記載されるように、式Vの化合物を含有する沈殿物である。
【0314】
特定の実施形態において、式Vの化合物またはその溶媒和物を含む組成物は、さらに、式III:
【0315】
【化40】
(式中、R
1およびR
2は、式Vの化合物において定義されている)
の化合物またはその塩もしくは溶媒和物を含む。
【0316】
特定の実施形態において、組成物における式IIIの化合物またはその塩もしくは溶媒和物の量は、セクションIIIに記載されている量である。
【0317】
特定の実施形態において、組成物における式IIIの化合物またはその塩もしくは溶媒和物の量は、式Vの化合物の約2500ppm未満、約2250ppm未満、約2000ppm未満、約1750ppm未満、約1500ppm未満、または約1250ppm未満である(HPLCピーク面積比)。
【0318】
特定の実施形態において、組成物における式IIIの化合物またはその塩もしくは溶媒和物の量は、式Vの化合物またはその溶媒和物の約1000ppm未満、約750ppm未満、約500ppm未満、または約400ppm未満である(HPLCピーク面積比)。
【0319】
特定の実施形態において、組成物における式IIIの化合物またはその塩もしくは溶媒和物の量は、式Vの化合物またはその溶媒和物の約300ppm未満、約275ppm未満、約250ppm未満、約225ppm未満、約200ppm未満、約175ppm未満、約150ppm未満、または約125ppm未満である(HPLCピーク面積比)。
【0320】
特定の実施形態において、組成物における式IIIの化合物またはその塩もしくは溶媒和物の量は、式Vの化合物またはその溶媒和物の約100ppm未満、約90ppm未満、約80ppm未満、約70ppm未満、約60ppm未満、約50ppm未満、約40ppm未満、約30ppm未満、または約20ppm未満である(HPLCピーク面積比)。
【0321】
特定の実施形態において、組成物における式IIIの化合物またはその塩もしくは溶媒和物の量は、式Vの化合物またはその溶媒和物の約10ppm未満、約8ppm未満、約6ppm未満、約4ppm未満、または約2ppm未満である(HPLCピーク面積比)。
【0322】
特定の実施形態において、組成物における式IIIの化合物またはその塩もしくは溶媒和物の量は、式Vの化合物またはその溶媒和物の約1ppm未満、約0.8ppm未満、約0.6ppm未満、約0.4ppm未満、約0.3ppm未満、約0.2ppm、または約0.1ppm未満である(例えば、8−ヒドロキシオキシモルホンの量は、14−ヒドロキシモルフィノン硫酸塩の約0.05ppm〜約0.7ppmである)(HPLCピーク面積比)。
【0323】
特定の実施形態において、式Vの化合物またはその溶媒和物を含有するプロセス生成物は、式IIIの化合物を含有しない。
【0324】
特定の実施形態において、式Vの化合物は14−ヒドロキシモルフィノン硫酸塩であり、組成物における8−ヒドロキシオキシモルホンの量は、14−ヒドロキシモルフィノン硫酸塩の約300ppm未満、約275ppm未満、約250ppm未満、約225ppm未満、約200ppm未満、約175ppm未満、約150ppm未満、約125ppm未満、約100ppm未満、約80ppm未満、約60ppm未満、約40ppm未満、約30ppm未満、または約20ppm未満である(HPLCピーク面積比)。特定の実施形態において、それは、14−ヒドロキシモルフィノン硫酸塩の約10ppm未満、約8ppm未満、約6ppm未満、約4ppm未満、約2ppm未満、約1ppm未満、約0.8ppm未満、約0.6ppm未満、約0.4ppm未満、約0.3ppm未満、約0.2ppm未満、または約0.1ppm未満である(HPLCピーク面積比)。特定の実施形態において、14−ヒドロキシモルフィノン硫酸塩は8−ヒドロキシオキシモルホンを含有しない。
【0325】
特定の実施形態において、組成物における式IIIの化合物またはその塩もしくは溶媒和物の量は、式Vの化合物またはその溶媒和物の約0.05ppmの下限を有する(HPLCピーク面積比)。特定の実施形態において、下限は、約0.1ppm、約0.3ppm、約0.5ppm、約0.7ppm、約1ppm、約1.5ppm、約2ppm、または約3ppmである。例えば、組成物における式IIIの化合物またはその塩もしくは溶媒和物の量は、特定の実施形態において、約0.05ppm〜1ppmの範囲であってもよく、他の特定の実施形態において、約1ppm〜約10ppmの範囲であってもよい。
【0326】
特定の実施形態における組成物は、式Vの化合物を基準にして、約0.01ppm〜約2500ppm、約0.05〜約2250ppm、約0.1ppm〜約2000ppm、約0.3〜約1750ppm、約0.5ppm〜約1500ppm、または約1ppm〜約1250ppmの式IIIの化合物またはその塩もしくは溶媒和物を含む(HPLCピーク面積比)。
【0327】
特定の実施形態における組成物は、式Vの化合物を基準にして、約0.05ppm〜約1000ppm、約0.1ppm〜約800ppm、約0.1ppm〜約700ppm、約0.2ppm〜約600ppm、約0.3ppm〜約500ppm、または約0.5ppm〜約400ppmの式IIIの化合物またはその塩もしくは溶媒和物を含む。
【0328】
特定の実施形態における組成物は、式Vの化合物を基準にして、約0.05ppm〜約350ppm、約0.1ppm〜約300ppm、約0.2ppm〜約275ppm、約0.3ppm〜約250ppm、約0.4ppm〜約225ppm、または約0.5ppm〜約200ppmの式IIIの化合物またはその塩もしくは溶媒和物を含む。
【0329】
式Vの化合物とさらに式IIIの化合物を含む組成物は、(i)8α異性体、(ii)8β異性体または(iii)8αと8β異性体の組合せとしての式IIIの化合物を含んでもよい。前記実施形態において、式IIの化合物(式Vの化合物に含有される)は、14−ヒドロキシモルフィノンであってもよく、式IIIの化合物は、8−ヒドロキシオキシモルホンであってもよい。前記実施形態において、式Vの化合物は、14−ヒドロキシモルフィノン硫酸塩であってもよく、式IIIの化合物は、8−ヒドロキシオキシモルホンであってもよい。
【0330】
式Vの化合物またはその溶媒和物を含む組成物は、別のオピオイドまたはその塩もしくは溶媒和物を調製するための、ならびにオピオイドまたはその医薬として許容される塩もしくは溶媒和物であるAPI、および/またはこのようなAPIを含有する医薬組成物もしくは剤形を調製するための中間体または出発材料として使用されてもよい。
【0331】
式Vの化合物またはその溶媒和物を含む前記組成物から生成される医薬組成物および剤形は、好ましくは、異なる中間体を介して調製される医薬組成物と比較して、より少ない式IIIおよび/または式IIの化合物を含有する。
【0332】
式Vの化合物またはその溶媒和物を含む組成物から調製されてもよい化合物および組成物は、続くセクションにおいて記載される。
【0333】
V.式IVの化合物または(医薬として許容される)その塩もしくは溶媒和物を調製するための方法
さらに、本発明は、以下のスキーム17において示されるように、式Vを有する化合物またはその溶媒和物から式IVの化合物または(場合により医薬として許容される)その塩もしくは溶媒和物を調製するための方法を提供する。
【0334】
【化41】
方法は、
(e)上記で定義されるような式Vの化合物またはその溶媒和物を含む溶液または懸濁液を提供する工程;および
(f)式IVの化合物またはその塩もしくは溶媒和物に式Vの化合物を還元する工程
を含み、ここで、R
1、R
2、X
n−およびnは、上記で定義されるものである。
【0335】
特定の実施形態において、式Vの化合物またはその溶媒和物を含む溶液または懸濁液は、セクションIIに記載される方法の工程(a)〜(b)、セクションIIに記載される方法の工程(a)〜(c)、またはセクションIIに記載される方法の工程(a)〜(d)を行うことによって、工程(e)において提供される。工程(a)〜(d)を行うとき、工程(d)において単離される式Vの化合物またはその溶媒和物を溶解または懸濁させて、工程(e)における前記化合物の溶液または懸濁液を提供する。
【0336】
特定の実施形態において、式Vの化合物またはその溶媒和物を含む溶液または懸濁液は、セクションIV−Aに記載されている組成物である。
【0337】
特定の実施形態において、工程(f)における還元反応は、水素化によって行われる。前記水素化は、H
2または移動水素化を用いて水素化されてもよい。典型的には、水素化は、水素化触媒の存在下で行われる。
【0338】
例示的な水素化反応をスキーム18に示す。
【0340】
スキーム18は、8−ヒドロキシオキシモルホン(または、一般に、式IIIの8−ヒドロキシ化合物)またはその塩が、14−ヒドロキシモルフィノン硫酸塩(または式Vの他の任意の化合物)に加えて、出発材料に存在してもよいことを考慮する。前記8−ヒドロキシ化合物は、還元反応中に持ち越されもよい。または、上記で検討したように、還元が酸性条件下で行われる場合、前記8−ヒドロキシ化合物は、還元反応中に式IIの対応する14−ヒドロキシ化合物(スキーム18において:14−ヒドロキシモルフィノン)に部分的にまたは完全に変換されてもよい。したがって、式IIの化合物(スキーム18において:14−ヒドロキシモルフィノン)および式IIIの化合物(スキーム18において:8−ヒドロキシオキシモルホン)は、主要な還元生成物として式IVの化合物(スキーム18において:オキシモルホン)を含有する反応生成物に存在してもよい。
【0341】
さらなる例示の水素化反応をスキーム18Aに示す。
【0343】
スキーム18Aは、スキーム18のように、8−ヒドロキシオキシモルホンの存在と前記存在の結果を考慮する。スキーム18から外れて、スキーム18Aにおける反応は、工程(2)、すなわち、還元反応後にNH
4OHのような塩基の添加を必要としない。したがって、還元反応の生成物は、それらのプロトン化形態に、またはその塩もしく溶媒和物として存在してもよい。本発明の一実施形態において、式IVの化合物(スキーム18Aにおけるオキシモルホンによって表される)は、その塩または溶媒和物として存在し、ここで、塩は、出発材料化合物VのアニオンX
n−と同じアニオンX
n−を有する。前記アニオンX
n−は、スキーム18Aにおける硫酸イオンによって表される。好ましい態様において、式IVの化合物は、その硫酸塩または溶媒和物として存在し、好ましくは、還元反応中または還元反応後に沈殿し、次に、その固体形態において単離される。別の好ましい態様において、式IVの化合物は、そのトリフルオロ酢酸塩または溶媒和物として存在し、好ましくは、還元反応中または還元反応後に沈殿し、次に、その固体形態において単離される。
【0344】
このようにして、一実施形態において、式IVの化合物は、還元反応中および還元反応後に反応混合物におけるアニオンX
n−を有するその塩(例えば、その硫酸塩)として存在し、したがって、この塩または溶媒和物は、場合により、反応混合物から、例えば、沈殿物の沈殿および続く単離によって単離されてもよい。前記実施形態において、本方法は、以下の反応スキーム:
【0345】
【化44】
によって表され得る。この方法は、
(e)式Vを有する化合物またはその溶媒和物の溶液または懸濁液を提供する工程;
(f)H
+nX
n−を用いて、式Vの化合物を式IVの化合物の塩に還元する工程;および、場合により、
(g)H
+nX
n−を有する式IVの化合物の塩を単離する工程
を含み、ここで、R
1、R
2、X
n−およびnは、上記で定義される通りであり、X
n−は、好ましくはSO
42−である。
【0346】
本発明はまた、式IIの化合物が、H
+nX
n−を有する式IVの化合物の塩、例えば、式IVの硫酸塩に変換される方法を提供する。この変換は、酸H
+nX
n−の存在下で、式IIの化合物を還元することによって達成される。酸H
+nX
n−は、還元反応前または還元反応中に添加することができる。場合により、追加の酸H
+nX
n−は、沈殿を増加させるために還元反応後に添加してもよい。H
+nX
n−を有する式IVの化合物の得られた塩は、場合により、例えば、沈殿および沈殿物の続く単離によって、反応混合物から単離されてもよい。前記実施形態において、本方法は、以下の反応スキーム:
【0347】
【化45】
によって表され得る。この方法は、
(e)式IIを有する化合物またはその溶媒和物の溶液または懸濁液を提供する工程;
(f)酸H
+nX
n−の存在下で、式IIの化合物を、H
+nX
n−を有する式IVの化合物の塩に還元する工程;および、場合により、
(g)H
+nX
n−を有する式IVの化合物の塩を単離する工程
を含み、ここで、R
1、R
2、X
n−およびnは、上記で定義される通りであり、X
n−は、好ましくはSO
42−である。この還元は、遊離塩基IIを用いて行われる。前記塩基は、式Vの化合物から中間体としてそれを単離することによって提供されてもよい。さらに、前記方法によって調製される式IVの化合物の塩は、好ましくは、オキシモルホン硫酸塩またはその溶媒和物である。すなわち、この方法の好ましい態様において、14−ヒドロキシモルフィノン塩基は、オキシモルホン硫酸塩(またはその溶媒和物)に変換される。X
n−がトリフルオロ酢酸イオンであるIVの塩を調製するための方法はまた、具体的には、本発明との関連で考慮されている。
【0348】
本発明との関連で、出発材料として式IVの化合物を含有する溶液から、H
+nX
n−を有するその塩として式IVの化合物を沈殿させ、単離することが考慮される。
【0349】
沈殿した塩は、母液よりも少ない式IIIおよび/または式IIの化合物を含有し得るため、H
+nX
n−を有する式IVの化合物の塩の沈殿および単離は、さらなる精製効果をもたらすことができる。
【0350】
水素化は酸性条件下で行われる場合、出発材料および生成物に存在する副生成物は、それらのプロトン化形態、またはその塩もしくは溶媒和物として存在してもよい。
【0351】
水素化は、一般に、約35℃〜約85℃、約40℃〜約60℃、または約40℃〜約50℃の温度で行われる。
【0352】
特定の実施形態において、水素化は、水素ガスを用いて行われる。
【0353】
水素ガスを用いた水素化は適切な圧力で行われる。特定の実施形態において、水素化は、約17psia(117.21kPa)〜約100psia(689.48kPa)で行われる。特定の実施形態において、それは、約35psia(241.32kPa)〜約80psia(551.58kPa)の圧力で、例えば、約60psia(413.69kPa)で行われる。
【0354】
水素化反応は、約0.5分〜約48時間、約1分〜約24時間、約3分〜約22時間、約5分〜約18時間、約7分〜約16時間、約10分〜約12時間、約12分〜約12時間、約20分〜約12時間、約30分〜約4時間、約2時間〜約6時間、または約3時間〜約6時間行われてもよい。特定の実施形態において、水素化反応は、約1時間〜約48時間行われる。
【0355】
特定の実施形態において水素化反応は、約10分間、約15分間、約20分間、約25分間、約30分間、約1時間、約1.5時間、約2時間、約2.5時間、約3時間、約3.5時間、約4時間、約4.5時間、約5時間、約5.5時間、または約6時間行われる。
【0356】
特定の実施形態において、水素化反応は、約8時間、約12時間、約16時間、約20時間、または約24時間行われる。
【0357】
特定の実施形態において、水素化から得られる式IVの化合物またはその塩もしくは溶媒和物は、沈殿され、場合により反応から単離される。前記沈殿は、反応の開始後、約30分、約1時間、約1.5時間、約2時間、約2.5時間、約3時間、約3.5時間、約4時間、約4.5時間、約5時間、約5.5時間、または約6時間以内に起こり得る。それはまた、完全な反応時間以内を含む、長期間内に起こってもよい。それはまた、反応期間直後の期間中に、例えば、水素ガスを用いた水素化反応後の排気期間中、代わってまたは追加して起こってもよい。
【0358】
水素化触媒の例示的な非制限的リストには、例えば、Pd/C、パラジウム−木炭、ジフェニルシランとPd/Cの組合せ、Pd(Ph
3P)/ZnCl
2、次亜リン酸ナトリウムとPd/Cの組合せ(例えば、酢酸水溶液中)、Pt/C、Ru/C、Rh/C、PdO
2、PtO
2、亜鉛、マグネシウムが挙げられる。特定の実施形態において、触媒は、パラジウム触媒(例えば、Pd/C)である。特定の実施形態において、水素化触媒は、例えば、Yang, J.W.ら、Angew. Chem. Int. Ed. (2004) 43:6660-6662に記載されているように、水素化が金属不含移動水素化である場合、金属ではない。
【0359】
特定の実施形態において、固体支持触媒は、接触により反応の完了を確認し、および/または、式IIIの化合物から式IIの任意の新たな化合物の形成(例えば、8−ヒドロキシオキシモルホンから14−ヒドロキシモルフィノンの形成)を潜在的に阻害しまたは最小にするために使用される。
【0360】
移動水素化は、水素移動試薬の使用を伴う。
【0361】
適切な水素移動試薬には、HCO
2H、HCO
2H/HCO
2Na、HCO
2H/NEt
3、HCHO、H
2SO
4、HCO
2Na/NEt
3、H
2SO
4/NEt
3、H
3CSO
2NHNH
2/NEt
3、それらの組合せなどが挙げられる。また、他の水素ドナー、例えば、イソプロパノール、インドリン、シクロヘキセン、水素化ホウ素ナトリウム、テトラヒドロキノリン、2,5−ジヒドロフラン、リン酸、亜ジチオン酸ナトリウム、およびそれらの組合せは有用であり得る。特定の実施形態において、水素移動試薬は、ジヒドロピリジンであり、例えば、Yang, J.W.ら、Angew. Chem. Int. Ed. (2004) 43:6660-6662に記載されている。
【0362】
水素化は、バッチ法によって、または連続フローストリームにおいて行われてもよい。
【0363】
特定の実施形態において、水素化はバッチ法によって行われる。典型的なバッチ法では、触媒(例えば、炭素上パラジウム)をバッチリアクターに充填する。式Vの化合物またはその溶媒和物の溶液または懸濁液が添加される。必要に応じて、脱イオン水および酸もまたバッチリアクターに添加される。次に、バッチリアクターは、水素化を完了するのに十分な期間(例えば、24時間)、密閉され、水素化される(例えば、60psia(413.69kPa)、および40℃または55℃で)。次に、触媒をろ過によって取り出す。
【0364】
得られた式IVの化合物またはその塩もしくは溶媒和物は、例えば、水酸化アンモニウムの添加によって沈殿させてもよい。代替的に、沈殿は、ろ液に逆溶媒を添加することによって、または得られる式IVの化合物またはその塩もしくは溶媒和物が、例えば冷却によって沈殿される上清溶液を調製することによって達成され得る。次に、沈殿した固体は、場合より洗浄され、乾燥される。
【0365】
特定の実施形態において、水素化反応は、連続フローストリームにおいて行われる。反応物の連続フローストリームにおける反応は、反応が起こっているため、反応混合物内におよび反応混合物外に物質移動を可能にする。連続フローストリームにおいて反応を行うことは、生成物を形成しながら、および/またはいずれもの望ましくない化合物が形成される前に、例えば、反応条件(例えば、時間、温度、試薬の当量、圧力、温度、触媒への反応物の曝露時間を含む)全体の良好な制御、ならびに反応混合物から式IVを有する生成物の単離および/または除去を可能にする。特定の実施形態において、式IVの化合物は、形成されながら反応混合物から取り出される。
【0366】
特定の実施形態において、連続フローストリームにおいて反応を行うことは、溶媒の沸点を超える温度で反応を行うことを可能にし、これは、圧力が安全に維持され得るためである。
【0367】
特定の実施形態において、連続フローストリームにおいて還元を行うことは、反応物の収率を増加させ、反応の量産効果を増加させ、および/または還元反応中に形成される副生成物の数および量を減少させる。これは、式IVの化合物が、残りの反応物と反応する前に、および/または残りの反応物によって分解される前に取り出されるためである。
【0368】
特定の実施形態において、式Vの化合物またはその溶媒和物は、水素化反応前および/または水素化反応中に適した溶媒に溶解させる。適した溶媒は、例えば、メタノール、テトラヒドロフラン、イソプロパノール、アセトン、エタノール、1−メトキシ−2−プロパノール、2−エトキシエタノール、tert−アミルアルコール、イソブタノール、2−メチル−テトラヒドロフラン、n−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、tert−ブタノール、酢酸イソプロピル、およびジ(エチレングリコール)または前述のいずれか1つと水との混合物を含み、またはそれらからなっていてもよい。特定の実施形態において、適した溶媒は、メタノール、テトラヒドロフラン、イソプロパノール、アセトン、エタノール、1−メトキシ−2−プロパノール、2−エトキシエタノール、tert−アミルアルコール、もしくは前述のいずれか1つと水との混合物を含み、またはそれらからなり、あるいは水からなる。
【0369】
好ましくは式IIIの化合物が8−ヒドロキシオキシモルホンであり、式IVの化合物がオキシモルホンである特定の実施形態において、適した溶媒は、50:50のメタノール:水の混合物、60:40のメタノール:水の混合物、70:30のメタノール:水の混合物、80:20のメタノール:水の混合物、90:10のメタノール:水の混合物、100:0のメタノール:水の混合物、50:50のエタノール:水の混合物、60:40のエタノール:水の混合物、70:30のエタノール:水の混合物、80:20のエタノール:水の混合物、90:10のエタノール:水の混合物、100:0のエタノール:水の混合物、90:10のテトラヒドロフラン:水の混合物、100:0のテトラヒドロフラン:水の混合物、90:10のイソプロパノール:水の混合物、70:30のアセトン:水の混合物、80:20のアセトン:水、または90:10のアセトン:水の混合物である。8−ヒドロキシオキシモルホンは、オキシモルホン塩基よりも、これらの混合物に可溶性であり、したがって、溶液に残存してもよく、一方、オキシモルホン遊離塩基は、水素化反応の終了に塩基の添加によって沈殿されてもよい。
【0370】
特定の実施形態において、適した溶媒は、n−ブタノールと水の混合物を含み、またはそれからなる。
【0371】
特定の実施形態において、適した溶媒は、1−メトキシ−2−プロパノールと水の混合物を含み、またはそれからなる。
【0372】
特定の実施形態において、適切な溶媒は、1−メトキシ−2−プロパノールと水の混合物であり、ここで、これらの2つの成分の体積比は、好ましくは40:60〜90:10の1−メトキシ−2−プロパノール:水、例えば、50:50または80:20である。好ましくは、混合物は、水よりも多い1−メトキシ−2−プロパノールを含有する。これらの混合物において、X
n−を有する式IVの化合物の塩は、還元反応中またはその後に有利に沈殿する。
【0373】
特定の実施形態において、適した溶媒は水を含みまたは水からなる。
【0374】
特定の実施形態において、溶媒は、式Vの化合物またはその溶媒和物を可溶化し、還元反応中に式IIIの化合物への式Vの化合物および/または式IIの化合物の変換を減少させるのに有効な量の酸を含んでもよい。特定の実施形態において、酸は反応混合物に添加されていない。
【0375】
特定の実施形態において、還元反応中に使用される溶媒は、セクションIIに記載されているように式Vの化合物への式Iの化合物の酸化中に使用される溶媒と異なる。他の特定の実施形態において、同一溶媒が還元および酸化に使用される。
【0376】
水素化が完了すると、式IVの化合物、その塩または溶媒和物が沈殿してもよい。特定の実施形態において、式IVの化合物、その塩または溶媒和物は、
(i)反応混合物の温度を沈殿温度に調整する(例えば、低下させる)こと;
(ii)逆溶媒を添加すること;
(iii)種結晶を添加すること;
(iv)反応混合物のイオン強度を(例えば、塩の添加によって)変化させること;
(v)反応混合物を濃縮すること;
(vi)反応混合物を低減または停止すること
の1以上によって、または沈殿もしくは結晶化を開始または増加させるための任意の他の従来の方法によって、開始されおよび/または増加される。
【0377】
温度を沈殿温度に調整したとき、これは、式IVの化合物またはその塩もしくは溶媒和物の沈殿が、前記化合物が沈殿する温度(「沈殿温度」)にまたはその温度を超えて、反応混合物の温度を調整することによって開始され、および/または増加される。温度は、沈殿温度で反応を行うことによって、または反応中もしくは反応の完了後に反応混合物の温度を低下させることによって調整される。
【0378】
特定の実施形態において、反応混合物は、沈殿を開始する40℃以下の温度に調整され、すなわち、沈殿温度は、≦40℃である。特定の実施形態において、沈殿は、約−20℃、約−15℃、約−10℃、約−5℃、約0℃、約5℃、約10℃、約15℃、約17℃、約19℃、約21℃、約23℃、約25℃、約27℃、約29℃、約31℃、約33℃、約35℃、約37℃、または約40℃の沈殿温度で開始される。
【0379】
特定の実施形態において、沈殿温度は、約−20℃〜約40℃、好ましくは約−10℃〜約40℃、より好ましくは約−5℃〜約35℃の範囲にある。
【0380】
特定の実施形態において、式IVの化合物の塩または前記塩の溶媒和物の沈殿温度は、約−10℃〜約22℃、好ましくは約−5℃〜約10℃、より好ましくは約−5℃〜約5℃の範囲にある。
【0381】
特定の実施形態において、逆溶媒は、沈殿温度に温度を調整することに加えて使用される。特定の実施形態において、例えば、式IVの化合物がオキシモルホン硫酸塩またはその溶媒和物である場合、沈殿はまた、逆溶媒を添加せずに生じる。
【0382】
特定の実施形態において、沈殿は、適切なpHが到達するまで、適した有機塩基または無機塩基を添加することによって達成される。適切なpHは、≧3、≧4、≧5、≧6、または≧7のpHであってもよい。適した塩基は、NaOH、KOH、Na
2CO
3、K
2CO
3、NaHCO
3、KHCO
3、HCO
2Na、CH
3CO
2Na、NEt
3、NH
4OHまたはそれらの任意の混合物を含み、またはそれらからなっていてもよい。
【0383】
特定の実施形態において、式IVの化合物は、その塩または溶媒和物として沈殿される。前記塩において、アニオンは、好ましくは、出発材料化合物Vと同じX
n−である。この沈殿は、式IVの化合物およびその対イオンの溶液に逆溶媒を添加することによって、または式IVの化合物の得られた塩もしくはその溶媒和物が、例えば、沈殿温度を超えて冷却し、または種結晶を添加することにより沈殿する過飽和溶液を調製することによって(例えば、反応混合物を冷却または濃縮によって)、達成されてもよい。次に、沈殿した固体は、場合により、洗浄され、乾燥させる。一態様において、この沈殿は、アセトン、1−メトキシ−2−プロパノール、およびtert−ブチルメチルエーテルの1以上を反応混合物に添加することによって達成され得る。特定の実施形態において、tert−ブチルメチルエーテルは、すでに水を含んでもよい(反応混合物において唯一の溶媒であってもよい)反応混合物に添加される。一態様において、この沈殿は、水と逆溶媒の混合物、特に、水とtert−ブチルメチルエーテルの混合物、または水、テトラヒドロフランとtert−ブチルメチルエーテルの混合物を用いることによって達成されてもよい。前記混合物は、還元反応中に反応溶媒として存在してもよく、または還元反応の完了後に反応溶媒と置き換わってもよい。また、混合物は、反応の完了後に逆溶媒を添加することによって、調製され得る。
【0384】
さらに適した逆溶媒は、セクションIIに記載されている逆溶媒、実施例5および6に記載されている逆溶媒であってもよい。すなわち、適切な貧溶媒は、tert−ブチルメチルエーテル、ジエチルエーテル、ヘキサン(単数または複数)、tert−アミルアルコール、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、tert−ブタノール、イソブタノール、ヘプタン(複数)、キシレン、トルエン、アセトン、2−ブタノン、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、テトラヒドロフラン、2−メチル−テトラヒドロフラン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、ジクロロメタン、1−メトキシ−2−プロパノール、2−エトキシエタノール、1,4−ジオキサン、ギ酸メチル、酢酸メチル、または前述のいずれかの2以上の混合物を含みまたはそれらからなっていてもよい。列挙されたアルコールおよびエーテルは好ましい逆溶媒である。最も好ましい逆溶媒はtert−ブチルメチルエーテルである。
【0385】
次に、得られた沈殿物を単離してもよく、したがって、それを母液から取り出し、有利には、母液に残存する式IIIおよび/または式IIの化合物から塩をさらに精製する。
【0386】
好ましくは、得られた式IVの化合物、その塩もしくは溶媒和物は、出発材料または中間体材料として式Vの化合物の使用を伴わない方法によって作製された式IVの化合物と比較して、式IIIおよび/または式IIの化合物(またはその塩もしくは溶媒和物)のより少ない量を含む。
【0387】
本発明の方法を介して調製され得る式IVの化合物および式IVの前記化合物を含む組成物は、例えば、以下のセクションVIIにおいて記載されている。式IVの化合物を含む組成物に存在し得る式IIIおよびIIの化合物の量は、以下のセクションVIIにおいて記載されている。特定の実施形態において、式IVのこれらの化合物または式IVの化合物を含む組成物は、本セクションまたは続くセクションVIにおいて記載される方法の生成物である。
【0388】
特定の実施形態において、本セクションまたは続くセクションVIにおいて記載される方法の生成物である式IVの化合物を含む組成物は、さらなる処理工程または精製工程、特にさらなる還元(例えば、水素化)工程なしに、医薬組成物として使用することができる。
【0389】
式Vの化合物またはその溶媒和物から開始するこの方法の特定の実施形態において、式Vの化合物は14−ヒドロキシモルフィノン硫酸塩またはその溶媒和物であり、式IVの化合物はオキシモルホンまたはその塩もしくは溶媒和物である。
【0390】
式Vの化合物またはその溶媒和物から開始するこの方法の特定の実施形態において、式Vの化合物は14−ヒドロキシモルフィノン硫酸塩またはその溶媒和物であり、式IVの化合物はオキシモルホン硫酸塩またはその溶媒和物である。
【0391】
式Vの化合物またはその溶媒和物から開始するこの方法の特定の実施形態において、式Vの化合物は14−ヒドロキシモルフィノントリフルオロ酢酸塩またはその溶媒和物であり、式IVの化合物はオキシモルホントリフルオロ酢酸塩またはその溶媒和物である。
【0392】
VI.式Iの化合物から開始する式IVの化合物を調製する方法
さらに、本発明は、式Vの化合物またはその溶媒和物を介して、式Iの化合物から式IVの化合物を調製する方法を提供する。この方法において、式Vの化合物またはその溶媒和物は中間体として機能を果たす。式Vの前記中間体化合物またはその溶媒和物は、単離され、またはさらなる単離なしに、式IVの化合物またはその塩もしくは溶媒和物に変換されてもよい。好ましい特定の実施形態において、式Vの前記中間体化合物またはその溶媒和物は、式IVの化合物またはその塩もしくは溶媒和物へのその変換前に単離される。
【0393】
したがって、本方法は、式Iの化合物またはその塩もしくは溶媒和物から式IVの化合物またはその塩もしくは溶媒和物を調製するための方法を提供し、方法は、(スキーム19):
【0394】
【化46】
(a)式Iの化合物の酸化すること;
(b)酸化反応前、酸化反応中および/または酸化反応後の反応混合物への酸H
+nX
n−の添加すること;
(c)場合により、式Vの化合物またはその溶媒和物を沈殿させること;
(d)場合により、沈殿した式Vの化合物またはその溶媒和物の単離すること;
(e)場合により、式Vの化合物またはその溶媒和物の溶液または懸濁液の提供すること;および
(f)式IVの化合物またはその塩もしくは溶媒和物への式Vの化合物またはその溶媒和物の還元すること
を含み、ここで、R
1、R
2、X
n−およびnは、上記で定義される通りである。
【0395】
特定の実施形態において、式Vの化合物またはその溶媒和物は、工程(e)と(f)を介して、還元前に工程(c)および/または(d)において沈殿および/または単離される。
【0396】
特定の実施形態において、前記方法は、さらなる工程、すなわち、(g)H
+nX
n−を有する塩としてまたは前記塩の溶媒和物として、式IVの化合物の単離を含む。
【0397】
特定の実施形態において、前記方法は、さらなる工程、すなわち、還元工程(f)の前に、式Vの化合物から塩基として式IIの化合物の遊離を含む。これらの実施形態において、その後、遊離塩基形態の式IIの化合物は、式Vの化合物の代わりに、工程(f)において還元される。
【0398】
特定の実施形態において、方法の工程(f)は、式IVの化合物の医薬として許容される塩または溶媒和物をもたらす。特定の実施形態において、方法の工程(f)は、式IVの化合物の医薬として許容される塩または溶媒和物をもたらすだけでなく、完全な得られた組成物は、さらなる処理(例えば、精製)を必要としないで、医薬組成物として使用され得る。特に、副生成物、例えば、式IIの化合物を除去するために、追加の水素化なしに使用されてもよい。例えば、本方法は、剤形への組み込みに適したオキシモルホン塩組成物をもたらしてもよく、このオキシモルホン塩組成物は、さらなる/追加の水素化工程を伴わない変換によって、工程(f)の還元生成物から直接調製される。
【0399】
特定の実施形態において、工程(f)からもたらされる式IVの化合物の塩または溶媒和物は、医薬として許容される塩または溶媒和物でない。
【0400】
特定の実施形態において、工程(f)からもたらされる式IVの化合物またはその塩もしくは溶媒和物は、方法の終了時に追加の工程において、医薬として許容される塩またはその溶媒和物に変換されてもよい。このような変換のための方法は、当技術分野おいて知られている(例えば、アニオン交換)。
【0401】
特定の実施形態において、方法の中間体である式Vの化合物またはその溶媒和物は、セクションIVに記載されている特性を有する。
【0402】
前記方法の全ての要素および前記要素の実施形態は、すでに上述されている。方法を介して調製され得る式IVの化合物、ならびに式IVの前記化合物を含む組成物に存在してもよい式IIIと式IIの化合物の量は、以下のセクションVIIにおいて記載される。特定の実施形態において、これらの化合物は、本セクションにおいて記載されている方法の生成物である。
【0403】
以下において、前記方法の例示的な実施形態を記載する。そこでは、式(I)の化合物は、オリパビンまたはその塩もしくは溶媒和物であり、酸化剤は、過酸化水素およびギ酸からその場で形成される過ギ酸を含みまたは過ギ酸であり、工程(b)における酸H
+nX
n−は、反応混合物に添加される硫酸であり、式Vを有する化合物は、14−ヒドロキシモルフィノン硫酸塩またはその溶媒和物であり、式IVの化合物は、オキシモルホンまたはその塩もしくは溶媒和物である。
【0404】
別の例示的な実施形態において、式(I)の化合物は、オリパビンまたはその塩もしくは溶媒和物であり、酸化剤は、過酸化水素およびギ酸からその場で形成される過ギ酸を含みまたは過ギ酸であり、工程(b)における酸H
+nX
n−は、反応混合物に添加される硫酸であり、式Vを有する化合物は、14−ヒドロキシモルフィノン硫酸塩またはその溶媒和物であり、式IVの化合物は、オキシモルホン硫酸塩またはその溶媒和物である。
【0405】
VII.式IVの化合物
さらに、本発明は、式IV:
【0406】
【化47】
(式中、R
1およびR
2は、上記で定義される通りである)
の化合物またはその塩もしくは溶媒和物を提供する。
【0407】
特定の実施形態において、式IVの化合物は、以下の立体配置の1つを有する。
【0408】
【化48】
好ましい実施形態において、式IVの化合物は、下記に示される立体配置を有する。
【0410】
本発明の式IVの化合物またはその塩もしくは溶媒和物は、先のセクションに記載されている方法によって得ることができ、または得られた。
【0411】
式IVの化合物の塩または溶媒和物は、医薬として許容される塩または溶媒和物であってもよい。このような塩または溶媒和物は当技術分野において知られている。
【0412】
式IVの化合物は、オキシモルホン、ノルオキシモルホン、ナルフラフィン、ナルトレキソン、メチルナルトレキソン、ナロキソン、またはそれらの塩もしくは溶媒和物であってもよい。好ましい実施形態において、式IVの化合物は、オキシモルホン、ノルオキシモルホン、それらの塩および溶媒和物からなる群から選択される。より好ましい実施形態において、それは、オキシモルホン、その塩および溶媒和物からなる群から選択される。さらにより好ましい実施形態において、それはオキシモルホン塩である。さらにより好ましい実施形態において、それはオキシモルホン塩酸塩である。
【0413】
特定の好ましい実施形態において、式IVの化合物は、アニオンとしてX
n−を有するその塩として提供される。より好ましい実施形態において、それはその硫酸塩またはトリフルオロ酢酸塩として提供される。さらにより好ましい実施形態において、それはその硫酸塩として提供される。特定の態様において、それはオキシモルホントリフルオロ酢酸塩またはその溶媒和物である。特定の態様において、それはオキシモルホン硫酸塩またはその溶媒和物である。
【0414】
VII−A.式IVの化合物を含む組成物
さらに、本発明は、式IVの化合物または(場合により医薬として許容される)その塩もしくは溶媒和物を含む組成物を提供する。
【0415】
前記組成物は、セクションVIに記載されている方法の生成物であってもよい。
【0416】
前記組成物は、固体または液体であってもよい。特定の実施形態において、それは固体である。特定の実施形態において、それはセクションVIに記載されるように、式IVの化合物を含む沈殿物である。
【0417】
特定の実施形態において、式IVの化合物または(場合により医薬として許容される)その塩もしくは溶媒和物を含む組成物は、追加として式III:
【0418】
【化50】
(式中、R
1およびR
2は、式IVの化合物において定義されている)
を有する化合物またはその塩または溶媒和物を追加として含む。
【0419】
特定の実施形態において、組成物における式IIIの化合物またはその塩もしくは溶媒和物の量は、式IVの化合物またはその塩もしくは溶媒和物の約2500ppm未満、約2250ppm未満、約2000ppm未満、約1750ppm未満、約1500ppm未満、または約1250ppm未満である(HPLCピーク面積比)。
【0420】
特定の実施形態において、式IIIの化合物またはその塩もしくは溶媒和物の量は、式IVの化合物またはその塩もしくは溶媒和物の約1000ppm未満、約750ppm未満、約500ppm未満、または約400ppm未満である(HPLCピーク面積比)。
【0421】
特定の実施形態において、式IIIの化合物の量は、式IVの化合物またはその塩もしくは溶媒和物の約300ppm未満、約275ppm未満、約250ppm未満、約225ppm未満、約200ppm未満、約175ppm未満、約150ppm未満、または約125ppm未満である(HPLCピーク面積比)。
【0422】
特定の実施形態において、式IIIの化合物またはその塩もしくは溶媒和物の量は、式IVの化合物またはその塩もしくは溶媒和物の約100ppm未満、約90ppm未満、約80ppm未満、約70ppm未満、約60ppm未満、約50ppm未満、約40ppm未満、約30ppm未満、または約20ppm未満である(HPLCピーク面積比)。
【0423】
特定の実施形態において、組成物における式IIIの化合物またはその塩もしくは溶媒和物の量は、式IVの化合物またはその塩もしくは溶媒和物の約10ppm未満、約8ppm未満、約6ppm未満、約4ppm未満、または約2ppm未満である(HPLCピーク面積比)。
【0424】
特定の実施形態において、組成物における式IIIの化合物またはその塩もしくは溶媒和物の量は、式IVの化合物またはその塩もしくは溶媒和物の約1ppm未満、約0.8ppm未満、約0.6ppm未満、約0.4ppm未満、約0.3ppm未満、約0.2ppm未満、または約0.1ppm未満である(例えば、8−ヒドロキシオキシモルホンの量は、14−ヒドロキシモルフィノン硫酸塩の約0.1ppm〜約0.7ppmである)(HPLCピーク面積比)。
【0425】
特定の実施形態において、組成物は、式IIIの化合物を含有しない。
【0426】
特定の実施形態において、組成物における式IIIの化合物またはその塩もしくは溶媒和物の量は、式IVの化合物またはその塩もしくは溶媒和物の約0.05ppmの下限を有する(HPLCピーク面積比)。特定の実施形態において、下限は、約0.1ppm、約0.3ppm、約0.5ppm、約0.7ppm、約1ppm、約1.5ppm、約2ppm、または約3ppmである。例えば、組成物における式IIIの化合物またはその塩もしくは溶媒和物の量は、特定の実施形態において、約0.05ppm〜1ppmの範囲であってもよく、他の特定の実施形態において、約1ppm〜約10ppmの範囲であってもよい。
【0427】
特定の実施形態において、式IVの化合物は、オキシモルホンまたはその塩もしくは溶媒和物であり、組成物における8−ヒドロキシオキシモルホンまたはその塩もしくは溶媒和物の量は、オキシモルホンの約300ppm未満、約275ppm未満、約250ppm未満、約225ppm未満、約200ppm未満、約175ppm未満、約150ppm未満、約125ppm未満、約100ppm未満、約80ppm未満、約60ppm未満、約40ppm未満、約30ppm未満、または約20ppm未満である(HPLCピーク面積比)。特定の実施形態において、それは、オキシモルホンの約10ppm未満、約8ppm未満、約6ppm未満、約4ppm未満、約2ppm未満、約1ppm未満、約0.8ppm未満、約0.6ppm未満、約0.4ppm未満、約0.3ppm未満、約0.2ppm未満、または約0.1ppm未満である(HPLCピーク面積比)。特定の実施形態において、オキシモルホンは8−ヒドロキシオキシモルホンを含有しない。
【0428】
特定の実施形態において、組成物は、式IVの化合物またはその塩もしくは溶媒和物を基準にして、約0.05ppm〜約2500ppm、約0.05〜約2250ppm、約0.1ppm〜約2000ppm、約0.3〜約1750ppm、約0.5ppm〜約1500ppm、または約1ppm〜約1250ppmの式IIIの化合物またはその塩もしくは溶媒和物を含む(HPLCピーク面積比)。
【0429】
特定の実施形態において、組成物は、式IVの化合物またはその塩もしくは溶媒和物を基準にして、約0.05ppm〜約1000ppm、約0.1ppm〜約800ppm、約0.1ppm〜約700ppm、約0.2ppm〜約600ppm、約0.3ppm〜約500ppm、または約0.5ppm〜約400ppmの式IIIの化合物またはその塩もしくは溶媒和物を含む。
【0430】
特定の実施形態において、組成物は、式IVの化合物またはその塩もしくは溶媒和物を基準にして、約0.05ppm〜約350ppm、約0.1ppm〜約300ppm、約0.2ppm〜約275ppm、約0.3ppm〜約250ppm、約0.4ppm〜約225ppm、または約0.5ppm〜約200ppmの式IIIの化合物またはその塩もしくは溶媒和物を含む。
【0431】
特定の実施形態において、式IVの化合物または(場合により医薬として許容される)その塩もしくは溶媒和物を含む組成物は、式II
【0432】
【化51】
(式中、R
1およびR
2は、式IVの化合物において定義されている)
を有する化合物またはその塩もしくは溶媒和物を追加として含む。
【0433】
組成物における式IVを有する化合物またはその塩もしく溶媒和物の量を基準にして、式IIを有する化合物またはその塩もしくは溶媒和物の量は、特定の実施形態において、約500ppm未満、約250ppm未満、約200ppm未満、約100ppm未満、約50ppm未満または約40ppm未満であってもよい(HPLCピーク面積比)。特定の実施形態において、それは、約30ppm未満、約25ppm未満、約20ppm未満、約15ppm未満、約10ppm未満、約5ppm未満、または約2.5ppm未満であってもよい(HPLCピーク面積比)。特定の実施形態において、それは、約1ppm未満、約0.8ppm未満、約0.6ppm未満、約0.6ppm未満、約0.4ppm未満、約0.2ppm未満、または約0.1ppm未満であってもよい(HPLCピーク面積比)。特定の実施形態において、組成物は、式IIの化合物を含有しない。
【0434】
特定の実施形態において、組成物における式IIの化合物またはその塩もしくは溶媒和物の量は、式IVの化合物またはその塩もしくは溶媒和物の約0.05ppmの下限値を有する(HPLCピーク面積比)。特定の実施形態において、下限値は、約0.1ppm、約0.3ppm、約0.5ppm、約0.7ppm、約1ppm、約1.5ppm、約2ppm、または約3ppmである。例えば、組成物における式IIの化合物またはその塩もしくは溶媒和物の量は、特定の実施形態において約0.05ppm〜1ppmの範囲にあってもよく、他の特定の実施形態において約1ppm〜約10ppmの範囲にあってもよい。
【0435】
特定の実施形態における組成物は、化合物IVまたはその塩もしくは溶媒和物を基準にして、約0.05ppm〜約500ppm、約0.05ppm〜約250ppm、約0.05ppm〜約200ppm、約0.05ppm〜約100ppm、約0.05ppm〜約50ppm、約0.05ppm〜約25ppm、約0.05ppm〜約10ppm、約0.05ppm〜約5ppm、または約0.05ppm〜約1ppmの式IIの化合物またはその塩もしくは溶媒和物を含む。
【0436】
式IVの化合物がオキシモルホンまたはその塩もしくは溶媒和物であり、式IIの化合物が14−ヒドロキシモルフィノンまたはその塩もしくは溶媒和物である特定の実施形態において、組成物における式IVを有する化合物の量を基準にして、式IIを有する化合物の量は、式IVの化合物の約200ppm未満、約175ppm未満、約150ppm未満、約125ppm未満、約100ppm未満、約80ppm未満、約60ppm未満、約40ppm未満、約30ppm未満、約20ppm未満、または約10ppm未満、または約5ppm未満である(HPLCピーク面積比)。特定の実施形態において、組成物は、14−ヒドロキシモルフィノンまたはその塩もしくは溶媒和物を含有しない。
【0437】
式IVの化合物またはその塩もしくは溶媒和物を含む組成物はまた、好ましくは先行する段落において記載されるように、単一の化合物IIおよびIIIについての限定内で、式IIIの化合物と式IIの化合物の組合せを追加して含んでもよい。
【0438】
一実施形態において、式IVの前記化合物は、オキシモルホンまたはその塩もしくは溶媒和物であり、式IIIを有する前記化合物は、8−ヒドロキシオキシモルホンまたはその塩もしくは溶媒和物であり、式IIを有する前記化合物は、14−ヒドロキシモルフィノンまたはその塩もしくは溶媒和物である。式IVの化合物は、オキシモルホン塩であってもよい。一実施形態において、それはオキシモルホン塩酸塩であってもよい。
【0439】
別の実施形態において、式IVの前記化合物は、ノルオキシモルホンまたはその塩もしくは溶媒和物であり、式IIIを有する前記化合物は、8−ヒドロキシノルオキシモルホンまたはその塩もしくは溶媒和物であり、式IIを有する前記化合物は、14−ヒドロキシノルオキシモルフィノンまたはその塩もしくは溶媒和物である。
【0440】
別の実施形態において、式IVの前記化合物はナルトレキソンまたはその塩もしくは溶媒和物であり、式IIIを有する前記化合物は8−ヒドロキシナルトレキソンであり、式IIを有する前記化合物は17−シクロプロピルメチル−14−ヒドロキシノルモルフィノンである。
【0441】
別の実施形態において、式IVの前記化合物はメチルナルトレキソンまたはその塩もしくは溶媒和物であり、式IIIを有する前記化合物は17−シクロプロピルメチル−8,14−ジヒドロキシ−17−メチル−ノルモルフィノンであり、式IIを有する前記化合物は17−シクロプロピルメチル−14−ヒドロキシ−17−メチル−ノルモルフィノンである。
【0442】
特定の実施形態において、式IVの化合物または(場合により医薬として許容される)その塩もしく溶媒和物を含む組成物は、式IIの化合物と式IIIの化合物の両方を追加して含む。特定の実施形態において、組成物は、式IVの化合物の量を基準にして、約3000ppm未満、約2750ppm未満、約2500ppm未満、約2250ppm未満、約2000ppm未満、約1750ppm未満、約1500ppm未満、または約1250未満である式IIの化合物と式IIIの化合物の合わせた量を含む(HPLCピーク面積比)。
【0443】
特定の実施形態において、組成物における式IIとIIIの化合物の合わせた量は、式IVの化合物の量を基準にして、約1000ppm未満、約750ppm未満、約500ppm未満、約400ppm未満、約300ppm未満、または約275ppm未満である(HPLCピーク面積比)。
【0444】
特定の実施形態において、組成物における式IIとIIIの化合物の合わせた量は、式IVの化合物の量を基準にして、約250ppm未満、約225ppm未満、約200ppm未満、約175ppm未満、約150ppm未満、または約125ppm未満である(HPLCピーク面積比)。
【0445】
特定の実施形態において、組成物における式IIとIIIの化合物の合わせた量は、式IVの化合物の量を基準にして、約100ppm未満、約90ppm未満、約80ppm未満、約70ppm未満、約60ppm未満、約50ppm未満、約40ppm未満、約30ppm未満、または約20ppm未満である(HPLCピーク面積比)。
【0446】
特定の実施形態において、組成物における式IIとIIIの化合物の合わせた量は、式IVの化合物の量を基準にして、約10ppm未満、約8ppm未満、約6ppm未満、約4ppm未満、または約2ppm未満である(HPLCピーク面積比)。
【0447】
特定の実施形態において、組成物における式IIとIIIの化合物の合わせた量は、式IVの化合物の量を基準にして、約1ppm未満、約0.8ppm未満、約0.6ppm未満、約0.4ppm未満、約0.3ppm未満、約0.2ppm未満、または約0.1ppm未満である(HPLCピーク面積比)。
【0448】
特定の実施形態において、組成物は、式IIとIIIの化合物を含有しない。
【0449】
特定の実施形態において、組成物における式IIとIIIの化合物の合わせた量は、式IVの化合物の約0.05ppmの下限値を有する(HPLCピーク面積比)。特定の実施形態において、下限値は、式IVの化合物の量を基準にして、約0.1ppm、約0.3ppm、約0.5ppm、約0.7ppm、約1ppm、約1.5ppm、約2ppm、または約3ppmである(HPLCピーク面積比)。
【0450】
特定の実施形態において、組成物は、約200ppm未満、約150ppm未満、約100ppm未満、もしくは約50ppm未満の式IIの化合物またはその塩もしくは溶媒和物、および/または約1000ppm未満、約750ppm未満、約500ppm未満、約300ppm未満、約200ppm未満、もしくは約100ppm未満の式IIIの化合物またはその塩もしくは溶媒和物を含む。
【0451】
特定の実施形態において、組成物は、約100ppm未満、約50ppm未満、約25ppm未満、約20ppm未満、約15ppm未満、もしくは約10ppm未満の式IIの化合物またはその塩もしくは溶媒和物、および/または約300ppm未満、約200ppm未満、約100ppm未満、約50ppm未満、約25ppm未満、もしくは約10ppm未満の式IIIの化合物またはその塩もしくは溶媒和物を含む。
【0452】
特定の実施形態において、組成物は、約25ppm未満、約20ppm未満、約15ppm未満、約10ppm未満、約5ppm未満、もしくは約1ppm未満の式IIの化合物またはその塩もしくは溶媒和物、および/または約100ppm未満、約50ppm未満、約25ppm未満、約10ppm未満、もしくは約5ppm未満の式IIIの化合物またはその塩もしくは溶媒和物を含む。
【0453】
特定の実施形態において、組成物は、約10ppm未満、約5ppm未満、約4pm未満、約3ppm未満、約2ppm未満、約1ppm未満、もしくは約0.5ppm未満の式IIの化合物またはその塩もしくは溶媒和物、および/または約10ppm未満、約5ppm未満、約3ppm未満、約2ppm未満、約1ppm未満、もしくは約0.5ppm未満の式IIIの化合物またはその塩もしくは溶媒和物を含む。
【0454】
特定の実施形態において、組成物における式IVの化合物は、オキシモルホンまたはその塩もしくは溶媒和物であり、組成物は、(i)8−ヒドロキシオキシモルホンまたはその塩もしくは溶媒和物、および/または(ii)14−ヒドロキシモルフィノンまたはその塩もしくは溶媒和物を追加して含み、ここで、8−ヒドロキシオキシモルホンの量は、オキシモルホンの約300ppm未満、約275ppm未満、約250ppm未満、約225ppm未満、約200ppm未満、約175ppm未満、約150ppm未満、約125ppm未満、約100ppm未満、約80ppm未満、約60ppm未満、約40ppm未満、約30ppm未満、約20ppm未満、約10ppm未満、約8ppm未満、約6ppm未満、約4ppm未満、約2ppm未満、約1ppm未満、約0.8ppm未満、約0.6ppm未満、約0.4ppm未満、約0.3ppm未満、約0.2ppm未満、または約0.1ppm未満であり(HPLCピーク面積比;例えば、オキシモルホンの約0.2ppm〜約50ppm)、14−ヒドロキシモルフィノンの量は、式IVの化合物の約200ppm未満、約175ppm未満、約150ppm未満、約125ppm未満、約100ppm未満、約80ppm未満、約60ppm未満、約40ppm未満、約30ppm未満、約20ppm未満、または約10ppm未満、または約5ppm未満である(HPLCピーク面積比;例えば、オキシモルホンの約0.1ppm〜約15ppm、または約0.2ppm〜約2ppm)。特定の実施形態において、式IVの化合物はオキシモルホン遊離塩基である。
【0455】
特定の実施形態において、組成物における式IVの化合物は、オキシモルホン塩であり、組成物は、(i)8−ヒドロキシオキシモルホンまたはその塩もしくは溶媒和物、および/または(ii)14−ヒドロキシモルフィノンまたはその塩もしくは溶媒和物を追加して含み、ここで、8−ヒドロキシオキシモルホンの量は、オキシモルホン塩の約100ppm未満、約80ppm未満、約60ppm未満、約40ppm未満、約30ppm未満、約20ppm未満、約10ppm未満、約5ppm未満、または約2ppm未満であり(HPLCピーク面積比;例えば、オキシモルホン塩の約0.1ppm〜約9ppm)、14−ヒドロキシモルフィノンの量は、オキシモルホン塩の約50ppm未満、約25ppm未満、約10ppm未満、約5ppm未満、または約2ppm未満である(HPLCピーク面積比)。特定の実施形態において、オキシモルホン塩はオキシモルホン塩酸塩である。
【0456】
特定の実施形態において、他のオピオイドは、式IVの化合物またはその塩もしくは溶媒和物を含む組成物に含有され、式IIの化合物および/または式IIIの化合物、またはそれぞれのその塩もしくは溶媒和物に代えてまたはそれらに加えて含有される。
【0457】
特定の実施形態において、組成物における式IVの化合物は、オキシモルホンまたはその塩もしくは溶媒和物であり、組成物は、上記される8−ヒドロキシオキシモルホンおよび/または14−ヒドロキシモルフィノンを含有するだけでなく、さらに、以下の化合物:オキシモルホンN−オキシド、ヒドロモルホン、オキシコドン、擬似オキシモルホン(すなわち、2,2’−ビスオキシモルホン)、6α−オキシモルホール(すなわち、14−ヒドロキシジヒドロモルフィン)、6β−オキシモルホール(すなわち、14−ヒドロキシジヒドロイソモルフィン)、10−ヒドロキシオキシモルホン、14−ヒドロキシモルフィン、14−ヒドロキシイソモルフィン、14−ヒドロキシモルフィノンN−オキシド、オリパビン、8,14−ジヒドロオリパビン、および10−ケトオキシモルホンの1以上を含有してもよい。
【0458】
オキシモルホンN−オキシドは、存在する場合、特定の実施形態において、好ましくは、オキシモルホンまたはその塩もしくは溶媒和物の約2000ppm以下、より好ましくは約1000ppm以下の量で存在する。オキシコドンは、存在する場合、特定の実施形態において、好ましくは、オキシモルホンまたはその塩もしくは溶媒和物の約2000ppm以下、より好ましくは約1000ppm以下、より好ましくは約500ppm以下の量で存在する。2,2’−ビスオキシモルホンは、存在する場合、特定の実施形態において、好ましくは、オキシモルホンまたはその塩もしくは溶媒和物の約2000ppm以下、より好ましくは約1000ppm以下、より好ましくは約500ppm以下の量で存在する。10−ケトオキシモルホンは、存在する場合、好ましくは、オキシモルホンまたはその塩の約2000ppm以下、より好ましくは約1000ppm以下の量で存在する。6α−オキシモルホールは、存在する場合、好ましくは、オキシモルホンまたはその塩の約2000ppm以下、より好ましくは約1000ppm以下の量で存在する。6β−オキシモルホールは、存在する場合、好ましくは、オキシモルホンまたはその塩の約2000ppm以下、より好ましくは約1000ppm以下の量で存在する。10−ヒドロキシオキシモルホンは、存在する場合、好ましくは、オキシモルホンまたはその塩の約2000ppm以下、より好ましくは約1500ppm以下、より好ましくは約1000ppm以下の量で存在する。ヒドロモルホンは、存在する場合、好ましくは、オキシモルホンまたはその塩の約2000ppm以下、より好ましくは約1500ppm以下、より好ましくは約1000ppm以下の量で存在する。
【0459】
式IVの化合物またはその塩もしくは溶媒和物を含む組成物、または式IVの前記化合物またはその塩もしくは溶媒和物と別のオピオイドの混合物または組合せを含む組成物、または式IVの前記化合物またはその塩もしくは溶媒和物の2以上の混合物または組合せを含む組成物は、本発明の実施形態として考慮される。このような組成物は、以下に示される医薬組成物または剤形であってもよい。例えば、このような組成物は、オキシモルホンとナロキソンの混合物または組合せを含む医薬組成物または剤形であってもよく、ここで、前記化合物の両方または前記化合物の1つは、式IVの化合物または(医薬として許容される)その塩もしくは溶媒和物である。
【0460】
VIII.式IVの化合物および式IVの化合物を含む組成物の使用
VIII−A.医薬における使用
さらに、本発明は、医薬のAPIとしての式IVの化合物またはその医薬として許容される塩もしくは溶媒和物の使用を提供する。
【0461】
この使用について、式IVの化合物またはその医薬として許容される塩もしく溶媒和物は、セクションVIIに記載されている化合物であってもよい。
【0462】
この使用について、式IVの化合物またはその医薬として許容される塩もしくは溶媒和物は、セクションVII−Aに記載されている組成物の形態で使用されてもよい。
【0463】
この使用について、式IVの化合物またはその医薬として許容される塩もしくは溶媒和物は、セクションIXに記載されている剤形で使用されてもよい。
【0464】
この使用について、医薬は、疼痛、依存症、咳、便秘、下痢;疼痛、咳もしくは依存症に関連付けられる不眠症および/または疼痛、咳もしくは依存症によって引き起こされる不眠症;疼痛、咳もしくは依存症に関連付けられるうつ病および/または疼痛、咳もしくは依存症に起因しているうつ病、または前述の状態の2つ以上の組合せからなる群から選択される病状を治療するためのものであってもよい。特に、前記状態は疼痛であってもよい。
【0465】
本発明はまた、式IVの化合物またはその医薬として許容される塩もしく溶媒和物を用いて、動物、好ましくは哺乳動物(例えば、ヒト)(以下において「患者」)を治療するための方法を提供する。前記治療は、式IVの化合物またはその医薬として許容される塩もしくは溶媒和物を患者に投与することによって慣例的に治療される任意の病状のものであってもよい。
【0466】
前記病状は、疼痛、依存症、咳、便秘、下痢;疼痛、咳もしくは依存症に関連付けられる不眠症および/または疼痛、咳もしくは依存症によって引き起こされる不眠症;疼痛、咳もしくは依存症に関連付けられるうつ病および/または疼痛、咳もしくは依存症に起因しているうつ病、または前述の状態の2つ以上の組合せであってもよい。特に、前記状態は疼痛であってもよい。
【0467】
治療のこの方法について、式IVの化合物またはその医薬として許容される塩もしくは溶媒和物は、セクションVIIに記載されている化合物であってもよい。
【0468】
治療のこの方法について、式IVの化合物またはその医薬として許容される塩もしくは溶媒和物は、セクションVII−Aに記載されている組成物の形態で使用されてもよい。
【0469】
治療のこの方法について、式IVの化合物またはその医薬として許容される塩もしくは溶媒和物は、セクションIXに記載されている剤形で使用されてもよい。
【0470】
VIII−B.他の使用
式IVの化合物または(場合により医薬として許容される)その塩もしくは溶媒和物、および本発明の前記化合物を含む組成物はまた以下の通りに使用されてもよい。
【0471】
特定の実施形態において、式IVの化合物または(場合により医薬として許容される)その塩もしくは溶媒和物、あるいは前記化合物を含む組成物は、遊離形態の化合物IVを調製するための、または式IVの前記化合物の別の塩もしくは溶媒和物を調製するための、例えば、式IVの前記化合物の(別の)医薬として許容される塩または溶媒和物を調製するための、中間体としてまたは出発材料として使用される。例えば、式IVの化合物がオキシモルホンである場合、それは、オキシモルホン塩酸塩を調製するために使用され得る。例えば、式IVの化合物がオキシモルホン硫酸塩として提供される場合、それは、オキシモルホン塩酸塩を調製するために、またはその遊離形態でオキシモルホンを調製するために使用されてもよい。また、詳細な説明において上記される方法または化合物を伴う前記他の塩または溶媒和物を調製するための方法は、本発明の実施形態である。
【0472】
特定の実施形態において、式IVの化合物または(場合により医薬として許容される)その塩もしくは溶媒和物、あるいは前記化合物を含む組成物は、別のオピオイドまたはその医薬として許容される塩もしくは溶媒和物またはそのプロドラッグを調製するための、および/または式IVの化合物またはその医薬として許容される塩もしくは溶媒和物を含有し、または別のオピオイドまたはその医薬として許容される塩もしくは溶媒和物を含有する医薬を調製するための、中間体または出発材料として使用される。例えば、式IVの化合物がオキシモルホンである場合、それは、オキシコドン、ナロキソン、ノルオキシモルホン、ナルトレキソン、メチルナルトレキソン、ナルマフィン、またはナルフラフィンを調製するための出発材料として使用されてもよい。また、詳細な説明において上記される方法または化合物を伴う前記他のオピオイドを調製するための方法は、本発明の実施形態である。
【0473】
IX.剤形
本発明に従う剤形は、上述される1以上の化合物または組成物、および1以上の医薬として許容される賦形剤を含む。剤形は、乱用抵抗性であってもよく、または乱用抵抗性でなくてもよい。
【0474】
本発明のそれらの化合物、組成物、塩または溶媒和物は、活性な医薬成分、特に、オピオイド、およびセクションVIIに記載されている式IVの化合物、その医薬として許容される塩および溶媒和物(例えば、オキシモルホンならびにその医薬として許容される塩および溶媒和物)、ならびに式IVの化合物またはその医薬として許容される塩もしくは溶媒和物を含み、セクションVII−Aに記載されている組成物でありまたはそれらを含み、医薬剤形または医薬に含まれ得る。また、本発明の化合物、塩または溶媒和物から作製される他のオピオイドは、医薬剤形または医薬に含まれ得る。さらに、本明細書に記載されているオピオイドのプロドラッグは、医薬剤形または医薬に含まれ得る。また、このような剤形および医薬は、本発明の実施形態である。
【0475】
前記活性な医薬成分に加えて、前記剤形は、1以上の医薬として許容される賦形剤を含む。
【0476】
本発明の医薬としての剤形は、(i)本発明のオピオイドまたはその医薬として許容される塩もしくは溶媒和物、および(ii)1以上の医薬として許容される賦形剤を含んでもよい。特に本発明の医薬としての剤形は、(i)オキシモルホンまたはオキシモルホン塩もしくは溶媒和物、ノルオキシモルホンまたはノルオキシモルホン塩もしくは溶媒和物、ナルフラフィンまたはナルフラフィン塩もしくは溶媒和物、ナルトレキソンまたはナルトレキソン塩もしくは溶媒和物、メチルナルトレキソンまたはメチルナルトレキソン塩もしくは溶媒和物、ナロキソンまたはナルトレキソン塩もしくは溶媒和物、ナルメフェンまたはナルメフェン塩もしくは溶媒和物、これらは全て上記されている、および(ii)1以上の医薬として許容される賦形剤を含んでもよい。
【0477】
特定の実施形態において、剤形は、オキシモルホンまたはその医薬として許容される塩もしくは溶媒和物、ノルオキシモルホンまたはその医薬として許容される塩もしくは溶媒和物、ナルフラフィンまたはその医薬として許容される塩もしくは溶媒和物、ナルトレキソンまたはその医薬として許容される塩もしくは溶媒和物、メチルナルトレキソンまたはその医薬として許容される塩もしくは溶媒和物、ナロキソンまたはその医薬として許容される塩もしくは溶媒和物、あるいはナルメフェンまたはその医薬として許容される塩もしくは溶媒和物を含み、ここで、前記化合物は、セクションVIIに記載されている特性を有し、および/またはセクションVII−Aに記載されている組成物に含有され、および/または本発明の方法に従って調製された。
【0478】
特定の実施形態において、剤形は、オキシモルホンまたはその医薬として許容される塩もしくは溶媒和物を含み、ここで、前記化合物は、セクションVIIに記載されている特性を有し、および/またはセクションVII−Aに記載されている組成物に含有され、および/または本発明の方法に従って調製された。一実施形態において、オキシモルホン塩は、オキシモルホン塩酸塩である。
【0479】
特定の実施形態において、剤形は、4つの先行する段落に列挙された活性な医薬成分のうちの2以上の組合せを含み、ここで、前記薬物の少なくとも1つは、セクションVIIに記載されている特性を有し、および/またはセクションVII−Aに記載されている組成物に含有され、および/または本発明の方法に従って調製された。特定の実施形態において、剤形は、セクションVIIに記載されている特性を有し、および/またはセクションVII−Aに記載されている組成物に含有され、および/または本発明の方法に従って調製されたオキシモルホンまたはその塩もしくは溶媒和物と別のオピオイドの組合せを含む。特定の実施形態において、剤形は、セクションVIIに記載されている特性を有し、および/またはセクションVII−Aに記載されている組成物に含有され、および/または本発明の方法に従って調製されたオキシモルホンまたはその塩もしくは溶媒和物とオピオイド受容体アンタゴニストの組合せを含む。例えば、本発明の剤形は、オキシモルホンまたはその医薬として許容される塩もしくは溶媒和物(例えば、オキシモルホン塩酸塩)とナロキソンまたはその医薬として許容される塩もしくは溶媒和物またはその医薬として許容される塩もしくは溶媒和物(例えば、ナロキソン塩酸塩)の組合せを含んでもよい。
【0480】
特定の実施形態において、剤形は、経口剤形(例えば、錠剤、カプセル、懸濁液、溶液など)、注射可能な剤形、直腸剤形(例えば、坐薬)、および経皮剤形(例えば、パッチ)からなる群から選択される。
【0481】
特定の実施形態において、本発明の活性な医薬成分の少なくとも1つまたはそれらの組合せを含む医薬組成物または剤形は、式IIの化合物および/または式IIIの化合物を追加として含む。
【0482】
特定の実施形態において、医薬組成物または剤形は、本発明の活性な医薬成分の少なくとも1つまたはそれらの組合せを含み、式IIの化合物および/または式IIIの化合物を追加として含み、ここで、式IIの化合物と式IIIの化合物の合わせた量は、活性な医薬成分の量を基準にして、約3000ppm未満、約2750ppm未満、約2500ppm未満、約2250ppm未満、約2000ppm未満、約1750ppm未満、約1500ppm未満、または約1250未満である。
【0483】
特定の実施形態において、医薬組成物または剤形における式IIと式IIIの化合物の合わせた量は、活性な医薬成分の量を基準にして、約1000ppm未満、約750ppm未満、約500ppm未満、約400ppm未満、約300ppm未満、または約275ppm未満である。
【0484】
特定の実施形態において、医薬組成物または剤形における式IIと式IIIの化合物の合わせた量は、活性な医薬成分の量を基準にして、約250ppm未満、約225ppm未満、約200ppm未満、約175ppm未満、約150ppm未満、または約125ppm未満である。
【0485】
特定の実施形態において、医薬組成物または剤形における式IIと式IIIの化合物の合わせた量は、活性な医薬成分の量を基準にして、約100ppm未満、約90ppm未満、約80ppm未満、約70ppm未満、約60ppm未満、約50ppm未満、約40ppm未満、約30ppm未満、または約20ppm未満である。
【0486】
特定の実施形態において、医薬組成物または剤形における式IIと式IIIの化合物の合わせた量は、活性な医薬成分の量を基準にして、約10ppm未満、約8ppm未満、約6ppm未満、約4ppm未満、または約2ppm未満である。
【0487】
特定の実施形態において、医薬組成物または剤形における式IIと式IIIの化合物の合わせた量は、活性な医薬成分の量を基準にして、約1ppm未満、約0.8ppm未満、約0.6ppm未満、約0.4ppm未満、約0.3ppm未満、約0.2ppm未満、または約0.1ppm未満である。
【0488】
特定の実施形態において、医薬組成物または剤形は、式IIと式IIIの化合物を含有しない。
【0489】
特定の実施形態において、医薬組成物または剤形における式IIと式IIIの化合物の合わせた量は、活性な医薬成分の約0.05ppmの下限値を有する。特定の実施形態において、下限値は、活性な医薬成分の量を基準にして、約0.1ppm、約0.3ppm、約0.5ppm、約0.7ppm、約1ppm、約1.5ppm、約2ppm、または約3ppmである。
【0490】
APIが式IIの化合物またはその塩もしくは溶媒和物ではない特定の実施形態において、本発明の活性な医薬成分の少なくとも1つまたはそれらの組合せを含む医薬組成物または剤形は、500ppm未満、約250ppm未満、約200ppm未満、約100ppm未満、約50ppm未満または約40ppm未満の式IIの化合物を含む(HPLCピーク面積比)。特定の実施形態において、それは、約30ppm未満、約25ppm未満、約20ppm未満、約15ppm未満、約10ppm未満、約5ppm未満、または約2.5ppm未満であってもよい(HPLCピーク面積比)。特定の実施形態において、それは、約1ppm未満、約0.8ppm未満、約0.6ppm未満、約0.6ppm未満、約0.4ppm未満、約0.2ppm未満、または約0.1ppm未満であってもよい(HPLCピーク面積比)。
【0491】
特定の実施形態において、本発明の活性な医薬成分の少なくとも1つまたはそれらの組合せを含む医薬組成物または剤形は、約200ppm未満、約150ppm未満、約100ppm未満、または約50ppm未満の式IIの化合物またはその塩もしくは溶媒和物、および/または約1000ppm未満、約750ppm未満、約500ppm未満、約300ppm未満、約200ppm未満、または約100ppm未満の式IIIの化合物またはその塩もしくは溶媒和物を含む。
【0492】
特定の実施形態において、本発明の活性な医薬成分の少なくとも1つまたはそれらの組合せを含む医薬組成物または剤形は、約100ppm未満、約50ppm未満、約25ppm未満、約20ppm未満、約15ppm未満、または約10ppm未満の式IIの化合物またはその塩もしくは溶媒和物、および/または約300ppm未満、約200ppm未満、約100ppm未満、約50ppm未満、約25ppm未満、または約10ppm未満の式IIIの化合物またはその塩もしくは溶媒和物を含む。
【0493】
特定の実施形態において、本発明の活性な医薬成分の少なくとも1つまたはそれらの組合せを含む医薬組成物または剤形は、約25ppm未満、約20ppm未満、約15ppm未満、約10ppm未満、約5ppm未満、または約1ppm未満の式IIの化合物またはその塩もしくは溶媒和物、および/または約100ppm未満、約50ppm未満、約25ppm未満、約10ppm未満、または約5ppm未満の式IIIの化合物またはその塩もしくは溶媒和物を含む。
【0494】
特定の実施形態において、本発明の活性な医薬成分の少なくとも1つまたはそれらの組合せを含む医薬組成物または剤形は、約10ppm未満、約5ppm未満、約4ppm未満、約3ppm未満、約2ppm未満、約1ppm未満、または約0.5ppm未満の式IIの化合物またはその塩もしくは溶媒和物、および/または約10ppm未満、約5ppm未満、約3ppm未満、約2ppm未満、約1ppm未満、または約0.5ppm未満の式IIIの化合物またはその塩もしくは溶媒和物を含む。
【0495】
特定の実施形態において、剤形は、APIオキシモルホンまたはその医薬として許容される塩もしくは溶媒和物、ノルオキシモルホンまたはその医薬として許容される塩もしくは溶媒和物、ナルフラフィンまたはその医薬として許容される塩もしくは溶媒和物、ナルトレキソンまたはその医薬として許容される塩もしくは溶媒和物、メチルナルトレキソンまたはその医薬として許容される塩もしくは溶媒和物、ナロキソンまたはその医薬として許容される塩もしくは溶媒和物、あるいはナルメフェンまたはその医薬として許容される塩もしくは溶媒和物を含み、ここで、前記化合物は、セクションVIIに記載されている特性を有し、および/または本発明の方法に従って調製されたものであり、または2以上の前記化合物の組合せであり、ここで、少なくとも1つ前記化合物は、セクションVIIに記載されている特性を有し、および/または本発明の方法に従って調製されたものである。特定の好ましい実施形態において、剤形は、活性な医薬成分として、オキシモルホンまたは医薬として許容されるオキシモルホン塩、例えば、オキシモルホン塩酸塩を含む。
【0496】
前記実施形態において、剤形は、経口剤形(例えば、錠剤、カプセル、懸濁液、溶液など)、注射可能な剤形、直腸剤形(例えば、坐薬)、および経皮剤形(例えば、パッチ)からなる群から選択されてもよい。経口投与用の剤形は、錠剤、カプセル、液体製剤、トローチ、ロゼンジ、粉末、顆粒、微粒子(例えば、マイクロカプセル、マイクロスフェアなど)またはバッカル錠として示され得る。
【0497】
特定の実施形態において、本発明の経口剤形は、錠剤(持続放出および/または即時放出)、溶液、懸濁液などの形態であってもよい。
【0498】
経口剤形は、活性な医薬成分の制御放出(持続放出もしくは遅延放出)または即時放出を提供することができる。従来の賦形剤の1つは、医薬として許容される担体であってもよい。適切な医薬として許容される担体としては、限定されないが、例えば、アルコール、アラビアゴム、植物油、ベンジルアルコール、ポリエチレングリコール、ゲル化物、ラクトース、アミロースまたはデンプンなどの炭水化物、ステアリン酸マグネシウム、タルク、ケイ酸、粘性パラフィン、香油、脂肪酸モノグリセリドおよびジグリセリド、ペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ヒドロキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドンなどが挙げられる。剤形は、さらに、ラクトースなどの不活性な希釈剤;造粒剤および崩壊剤、例えば、コーンスターチ;結合剤、例えば、デンプン;および滑沢剤、例えば、ステアリン酸マグネシウムを含んでもよい。錠剤は、被覆されていなくてもよく、または見た目の良さのため、もしくは医薬組成物の薬物の制御放出(持続放出、遅延放出もしくはパルス放出)を与えるために、既知の技術によって被覆されてもよい。
【0499】
医薬調製物は、滅菌され得て、および必要に応じて、浸透圧緩衝液、着色物質、香味物質および/または芳香物質などに影響を与えるために、助剤、例えば、滑沢剤、崩壊剤、防腐剤、安定剤、湿潤剤、乳化剤、塩と混合され得る。
【0500】
経口使用のために意図された組成物は、当技術分野において知られている任意の方法に従って調製されてもよく、このような組成物は、医薬として許容される剤形の製造に適した不活性であり、無毒性の医薬として許容される賦形剤からなる群から選択される1以上の薬剤を含有してもよい。
【0501】
特定の実施形態において、持続放出剤形は、場合により、上述のオピオイド医薬組成物を含有する粒子を含んでもよい。特定の実施形態において、粒子は、約0.1mm〜約2.5mm、好ましくは約0.5mm〜約2mmの径を有する。粒子は、水性媒体中で持続した速度で有効成分の放出を可能にする材料で被覆されたフィルムであってもよい。フィルム被覆は、剤形の他の成分と組み合わせて、所望の放出特性を達成するように選ばれてもよい。本発明の持続放出被覆製剤は、滑らかであり、見た目の良い強力な連続フィルムを生成することができ、無毒性、不活性および不粘着性である色素および他の被覆添加物を支持することができなければならない。
【0502】
被覆ビーズ
本発明の特定の実施形態において、疎水性材料は、nu pariel 18/20ビーズなどの不活性な医薬ビーズを被覆するために使用され、その後、得られた複数の固体持続放出ビーズは、周囲の流体、例えば、胃液または溶解媒体によって消化され、接触されるときに、オピオイド医薬組成物の有効な持続放出投薬を提供するのに十分な量でゼラチンカプセルに配置されてもよい。
【0503】
本発明の持続放出ビーズ製剤は、例えば、胃液に、次に腸液によって摂取され曝露されるときに、本発明の有効成分を徐々に放出する。
【0504】
本発明の製剤の持続放出プロファイルは、例えば、疎水性材料を含む保護膜の量の変更、疎水性材料に可塑剤を添加する方法の変更、疎水性材料に関連する可塑剤の量の変更、追加の成分または賦形剤の導入、製造方法の変更などによって変更可能である。
【0505】
最終的な生成物の溶解プロファイルはまた、例えば、遅延性被覆の厚さの増大または減少によって調節可能である。
【0506】
本発明の薬剤(単数または複数)で被覆されたスフェロイドまたはビーズは、例えば、医薬組成物を水に溶解させ、次に、Wursterインサートを用いて、基材、例えば、nu pariel 18/20ビーズにこの溶液を噴霧することによって調製される。場合により、ビーズへの医薬組成物の結合および/または溶液の着色などを促進させるために、ビーズを被覆する前に追加の成分を添加してもよい。例えば、着色剤(例えば、Colorcon,Inc.から市販されているOpadry(登録商標))を用いてまたは用いないで、ヒドロキシプロピルメチルセルロースを含む生成物を溶液に添加し、溶液を(例えば、1時間)混合した後、これをビーズ上に適用してもよい。次に、この例のビーズにおいて、得られた被覆された基材は、場合により、障壁剤で上塗りすることにより、疎水性持続放出被覆から有効成分(単数または複数)を分離させてもよい。適した障壁剤の例は、ヒドロキシプロピルメチルセルロースを含むものである。しかしながら、当技術分野において知られている被膜形成剤はいずれも使用可能である。最終生成物の溶解速度に影響を及ぼさない障壁剤が好ましい。
【0507】
次に、ビーズは、疎水性材料の水性分散剤で上塗りされてもよい。疎水性材料の水性分散剤には、好ましくは、有効量の可塑剤、例えば、クエン酸トリエチルがさらに含まれる。予め調合されたエチルセルロースの水性分散剤、例えば、Aquacoat(登録商標)またはSurelease(登録商標)を使用してもよい。Surelease(登録商標)を使用する場合、可塑剤を別に添加する必要はない。あるいは、予め調合されたアクリルポリマーの水性分散剤、例えば、Eudragit(登録商標)を使用してもよい。
【0508】
本発明の被覆溶液は、被膜形成剤、可塑剤、および溶剤系(すなわち、水)に加えて、好ましくは、見た目の良さおよび生成物の識別を与える着色剤を含む。疎水性材料の水性分散剤の代わりに、またはそれに加えて、治療上活性な薬剤の溶液に着色剤を添加してもよい。例えば、アルコールまたはプロピレングリコール系の着色分散剤、微粉砕アルミニウムレーキ、および二酸化チタンなどの乳白剤を用いて、Aquacoat(登録商標)に着色剤を添加してもよい。あるいは、本発明の製剤に着色を付すための任意の適する方法を用いてもよい。アクリルポリマーの水性分散剤を使用する場合、製剤に着色を付すための適する成分としては、二酸化チタンおよび有色色素、例えば、酸化鉄色素が挙げられる。しかしながら、色素の導入により、被覆の遅延効果が増大する場合がある。
【0509】
可塑化された疎水性材料は、当技術分野において知られている任意の適した噴霧装置を用いて噴霧することによって、薬剤(単数または複数)を含む基材上に適用されてもよい。好ましい方法において、Wurster流動床系を使用し、この系では、下方から注入されたエアジェットによりコア材料を流動させ、アクリルポリマー被覆をコア上に噴霧しながら乾燥を行う。被覆された基材が、水溶液、例えば、胃液に曝露されたとき、医薬組成物の予め決められた持続放出を得るために十分な量の疎水性材料を適用してもよい。疎水性材料で被覆した後、場合により、例えば、Opadry(登録商標)などの被膜形成剤のさらなる上塗りが、ビーズに適用されてもよい。ビーズの凝集を実質的に低減させるために、多少なりともこの上塗りが施される。
【0510】
本発明の持続放出製剤からの医薬組成物(単数または複数)の放出は、1以上の放出調節剤を添加することによって、または被覆を介した1以上の通路を付与することによって、影響を受け、すなわち、所望の速度に調整され得る。疎水性材料と水溶性材料の比率は、他の因子の中で、必要される放出速度と選択される材料の溶解特性によって決定される。
【0511】
細孔形成剤として機能する放出調節剤は、有機物であっても無機物であってもよく、使用環境下で被覆から溶解、抽出、または浸出させることのできる材料が含まれる。細孔形成剤には、1以上の親水性材料、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロースが含まれていてもよい。
【0512】
また、本発明の持続放出被覆は、デンプンおよびガムなどの浸食促進剤を含んでもよい。
【0513】
さらに、本発明の持続放出被覆は、使用環境下でミクロ細孔性単層を作製するのに有用な材料、例えば、カーボネート基がポリマー鎖に複数出現する炭酸の直鎖ポリエステルで構成されるポリカーボネートを含むことができる。
【0514】
また、放出調節剤には、半透過性ポリマーが含まれてもよい。
【0515】
好ましい特定の実施形態において、放出調節剤は、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ラクトース、ステアリン酸金属塩、および前述の任意の混合物から選択される。
【0516】
また、本発明の持続放出被覆には、少なくとも1つの通路、オリフィスなどを含む送出手段が含まれてもよい。通路は、米国特許第3,845,770号、同第3,916,899号、同第4,063,064号、および同第4,088,864号に開示されているような方法によって形成され得る。
【0517】
マトリックス製剤
本発明の他の実施形態において、持続放出製剤は、場合により、本明細書に記載されている持続放出被覆を有する持続放出マトリックスを介して得られる。持続放出マトリックスにおける導入に適した材料は、マトリックスを形成するために使用される方法に依存してもよい。
【0518】
例えば、上記される医薬組成物に加えて、マトリックスは、親水性および/または疎水性材料、例えば、ガム、セルロースエーテル、アクリル樹脂、タンパク質誘導物質を含むことができる;このリストは、排他的なものではなく、医薬組成物(単数または複数)の持続放出を与えることができ、融解する(または押出に必要な程度まで軟化する)医薬として許容される任意の疎水性材料または親水性材料は、本発明に従って使用することが可能である。
【0519】
経口剤形は、1%〜80%(重量比で)の間の1以上の親水性材料または疎水性材料(単数または複数)を含んでもよい。
【0520】
疎水性材料は、好ましくは、アルキルセルロース、アクリル酸およびメタクリル酸ポリマーおよびコポリマー、セラック、ゼイン、水素化ヒマシ油、水素化植物油、またはそれらの混合物からなる群より選択される。本発明の特定の好ましい実施形態において、疎水性材料は、医薬として許容されるアクリルポリマーであり、限定されないが、アクリル酸およびメタクリル酸のコポリマー、メチルメタクリレート、メチルメタクリレートコポリマー、エトキシエチルメタクリレート、シアノエチルメタクリレート、アミノアルキルメタクリレートコポリマー、ポリ(アクリル酸)、ポリ(メタクリル酸)、メタクリル酸アルキルアミンコポリマー、ポリ(メチルメタクリレート)、ポリ(メタクリル酸)(無水物)、ポリメタクリレート、ポリアクリルアミド、ポリ(メタクリル酸無水物)、およびグリシジルメタクリレートコポリマーが挙げられる。他の実施形態において、疎水性材料は、ヒドロキシアルキルセルロースなどの材料、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロースおよびそれらの混合物から選択される。これらの材料のうち、アクリルポリマー、例えば、Eudragit(登録商標)RSPO、セルロースエーテル、例えば、ヒドロキシアルキルセルロースおよびカルボキシアルキルセルロースが好ましい。
【0521】
好ましい疎水性材料は、水不溶性であり、多かれ少なかれ顕著な親水性および/または疎水性の傾向を有する。好ましくは、本発明に有用な疎水性材料は、約40℃〜約200℃、好ましくは約45℃〜約90℃の融点を有する。具体的には、疎水性材料には、天然蝋または合成蝋、脂肪アルコール(例えば、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、ステアリルアルコール、セチルアルコールまたは好ましくはセトステアリルアルコール)、脂肪酸、例えば、限定されないが、脂肪酸エステル、脂肪酸グリセリド(モノ−、ジ−、およびトリ−グリセリド)、水素化脂肪、炭化水素、ノーマルワックス、ステアリン酸、ステアリルアルコール、ならびに炭化水素骨格を有する疎水性および親水性材料が含まれてよい。好適な蝋としては、Fette、Seifen、Anstrichmittel 76, 135 (1974)に定義されているワックスでり、例えば、蜜蝋、グリコワックス、カストールワックスおよびカルナウバワックスが挙げられる。
【0522】
本発明に従って使用し得る適した疎水性材料としては、長鎖(C
8〜C
50、特に、C
12〜C
40)、置換もしくは未置換の炭化水素、例えば、脂肪酸、脂肪アルコール、脂肪酸のグリセリルエステル、鉱油、植物油、天然蝋、および合成蝋が挙げられる。25〜90℃の融点を有する炭化水素が好ましい。特定の実施形態において、長鎖炭化水素材料のうち、脂肪(脂肪族)アルコールが好ましい。経口剤形は、最大60%の少なくとも1つの長鎖炭化水素を含んでもよい。
【0523】
特定の実施形態において、2以上の疎水性材料の組合せがマトリックス製剤に含まれる。追加の疎水性材料が含まれる場合、好ましくは、天然蝋、合成蝋、脂肪酸、脂肪アルコール、およびそれらの混合物から選択される。例としては、蜜蝋、カルナウバワックス、ステアリン酸およびステアリルアルコールが挙げられる。このリストは、排他的なものではない。
【0524】
1つの特定の適したマトリックスには、少なくとも1つの水溶性ヒドロキシアルキルセルロース、少なくとも1つのC
12〜C
36、好ましくはC
14〜C
22、脂肪族アルコール、および場合により少なくとも1つのポリアルキレングリコールが含まれる。少なくとも1つのヒドロキシアルキルセルロースは、好ましくは、ヒドロキシ(C
1〜C
6)アルキルセルロース、例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、および特にヒドロキシエチルセルロースである。本発明の経口剤形中の少なくとも1つのヒドロキシアルキルセルロースの量は、特に、必要とされるAPI放出の正確な速度によって決定される。少なくとも1つの脂肪族アルコールは、例えば、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコールまたはステアリルアルコールであってよい。しかしながら、本発明の経口剤形の特に好ましい実施形態において、少なくとも1つの脂肪族アルコールは、セチルアルコールまたはセトステアリルアルコールである。本発明の経口剤形中の少なくとも1つの脂肪族アルコールの量は、先に述べたように、必要とされるオピオイド放出の正確な速度によって決定される。それはまた、少なくとも1つのポリアルキレングリコールが経口剤形に存在するまたは存在しないかにも依存する。少なくとも1つのポリアルキレングリコールが存在しない場合、経口剤形は、好ましくは、少なくとも1つの脂肪族アルコールが20%〜50%(重量で)を含む。少なくとも1つのポリアルキレングリコールが経口剤形に存在する場合、少なくとも1つの脂肪族アルコールと少なくとも1つのポリアルキレングリコールの合わせた重量は、好ましくは、全投薬量の20%〜50%(重量で)を占める。
【0525】
一実施形態において、例えば、少なくとも1つのヒドロキシアルキルセルロースまたはアクリル樹脂と少なくとも1つの脂肪族アルコール/ポリアルキレングリコールの比率を決定し、1;2〜1:4の少なくとも1つのヒドロキシアルキルセルロースと少なくとも1つの脂肪族アルコール/ポリアルキレングリコールの(w/w)が好ましく、1:3〜1:4の比率が特に好ましい。
【0526】
特定の実施形態において、経口剤形は、少なくとも1つのポリアルキレングリコールを含有する。経口剤形における少なくとも1つのポリアルキレングリコールの量は最大60%であってもよい。少なくとも1つのポリアルキレングリコールは、例えば、ポリプロピレングリコールであってもよく、またはポリエチレングリコールが好ましい。少なくとも1つのポリアルキレングリコールの数平均分子量は1,000〜15,000が好ましく、特に1,500〜12,000が好ましい。
【0527】
特定の実施形態において、持続放出マトリックスは、ポリエチレンオキシドを含んでもよい。特定の実施形態において、ポリエチレンオキシドは、約40%〜約95%の剤形を含む。特定の実施形態において、ポリエチレンオキシドは、約50%〜約95%の剤形を含む。特定の実施形態において、ポリエチレンオキシドは、約55%〜約90%の剤形を含む。特定の実施形態において、ポリエチレンオキシドは、約60%〜約90%の剤形を含む。
【0528】
別の適した持続放出マトリックスは、アルキルセルロース(特に、エチルセルロース)、C
12〜C
36脂肪族アルコール、場合によりポリアルキレングリコールを含む。
【0529】
別の好ましい実施形態において、マトリックスには、少なくとも2つの疎水性材料の医薬として許容される組合せが含まれる。
【0530】
また、上記の成分に加えて、持続放出マトリックスはまた、適量の他の材料、例えば、医薬分野で慣習的である、希釈剤、滑沢剤、結合剤、造粒助剤、着色剤、着香剤および流動促進剤を含んでもよい。
【0531】
マトリックス粒子
本発明の固体の持続放出経口剤形の調製を促進にするために、当業者に知られているマトリックス製剤の調製方法のいずれかを使用してもよい。例えば、マトリックスへの導入は、例えば、(a)少なくとも1つの水溶性ヒドロキシアルキルセルロースと本発明のオピオイドを含む顆粒を形成し;(b)ヒドロキシアルキルセルロースを含有する顆粒を少なくとも1つのC
12〜C
36脂肪族アルコールと混合し;および(c)場合により、顆粒を圧縮し、造形することによって達成されてもよい。好ましくは、水を用いてヒドロキシアルキルセルロース顆粒を湿式造粒することによって、顆粒を形成する。
【0532】
さらに他の代替の実施形態において、有効成分と一緒に球状化剤を用いて球状化処理し、スフェロイドを形成することができる。微結晶性セルロースが好ましい球状化剤である。適した微結晶性セルロースは、例えば、Avicel PH 101(商標、FMC Corporation)として販売されている材料である。このような実施形態において、有効成分および球状化剤に加えて、スフェロイドは結合剤を含んでもよい。適した結合剤、例えば、低粘度の水溶性ポリマーは、医薬分野の当業者に周知である。しかしながら、ヒドロキシプロピルセルロースなどの水溶性ヒドロキシ低級アルキルセルロースが好ましい。さらに(または代わりに)、スフェロイドには、水不溶性ポリマー、特に、アクリルポリマー、アクリルコポリマー、例えば、メタクリル酸−エチルアクリル酸コポリマー、またはエチルセルロースが含まれてもよい。このような実施形態において、持続放出被覆は、一般に、(a)蝋、単独もしくは脂肪アルコールとの混合物として、または(b)セラックもしくはゼイン、などの疎水性材料を含む。
【0533】
溶融押出マトリックス
溶融造粒技術または溶融押出技術を介して、持続放出マトリックスを調製することができる。一般的には、溶融造粒技術では、通常は固体の疎水性材料、例えば、蝋を溶融させ、その中に粉末薬物を導入することを伴う。持続放出剤形を得るために、追加の疎水性物質、例えば、エチルセルロースまたは水不溶性アクリルポリマーを、溶融させた蝋疎水性材料に導入する必要がある場合がある。溶融造粒法を用いて調製された持続放出製剤の例が、米国特許第4,861,598号に記載されている。
【0534】
追加の疎水性材料には、1以上の水不溶性蝋様可塑性物質が、1以上の前記水不溶性蝋様物質よりも疎水性の弱い1以上の蝋様熱可塑性物質と混合されて含まれてもよい。一定の放出を達成するために、製剤中の各蝋様物質は、初期放出段階において、実質的に胃腸液中で分解されず、かつ不溶でなければならない。有用な水不溶性蝋様物質は、水への溶解度が約1:5,000(w/w)よりも低い物質であってよい。本発明の目的で、蝋様物質は、通常、室温で固体である任意の材料として定義され、約25℃〜約100℃の融点を有する。
【0535】
また、上記の成分に加えて、持続放出マトリックスはまた、適量の他の材料、例えば、医薬分野で慣習的である、希釈剤、滑沢剤、結合剤、造粒助剤、着色剤、着香剤および流動促進剤を含んでもよい。これらの追加材料の量は、所望の効果を所望の製剤に付与するのに十分な量である。
【0536】
また、上記の成分に加えて、溶融押出された多粒子を含む持続放出マトリックスは、適量の他の材料、例えば、医薬分野で慣習的である、希釈剤、滑沢剤、結合剤、造粒助剤、着色剤、着香剤および流動促進剤を、所望により顆粒の最大約50%の量で含んでもよい。
【0537】
経口剤形の調合に使用し得る医薬として許容される担体および賦形剤の具体例は、Handbook of Pharmaceutical Excipients、American Pharmaceutical Association (1986)に記載されている。
【0538】
溶融押出多粒子
本発明の適した溶融押出マトリックスの調製は、例えば、APIを、少なくとも1つの疎水性材料および好ましくは追加の疎水性材料と混和して、均質混合物を得るステップを含んでもよい。次に、均質混合物は、それを十分に押出するために、この混合物を少なくとも軟化させるのに十分な温度に加熱される。その後、得られた均質混合物を押し出してストランドを形成する。好ましくは、当技術分野において知られている任意の手段によって、押出物を冷却および切削し、多粒子にする。ストランドを冷却および切削し、多粒子にする。次に、多粒子を単位用量に分割する。押出物は、好ましくは、約0.1〜約5mmの直径を有し、約8〜約24時間にわたり、APIの持続放出を提供する。
【0539】
本発明の溶融押出物を調製するための任意の方法では、疎水性材料、オピオイドAPI、および任意の結合剤を計量して押出機に直接供給し;均質混合物を熱し、均質混合物を押し出しそれによりストランドを形成し;均質混合物を含有するストランドを冷却し;ストランドを切断して約0.1mm〜約12mmのサイズを有する粒子にし;および、前記粒子を単位用量に分割することを含む。本発明のこの態様において、比較的連続した製造手段が実現される。
【0540】
また、押出機のアパーチャーまたは送出口の直径を調節することにより、押し出されるストランドの厚さを変えることができる。さらに、押出機の送出部分は、円形である必要はなく;楕円形、矩形などであってもよい。熱線カッター、裁断機などを用いて、送出ストランドを分割して、粒子にすることができる。
【0541】
溶融押出多粒子系は、押出機の送出オリフィスに応じて、例えば、顆粒、スフェロイド、またはペレットの形態であってもよい。本発明の目的で、用語「溶融押出多粒子(単数または複数)」、「溶融押出多粒子系(単数または複数)」および「溶融押出粒子」とは、好ましくは、類似したサイズおよび/または形状の範囲内にあり、1以上の活性な薬剤と、1以上の賦形剤、好ましくは、例えば、本明細書に記載されている疎水性材料とを含む複数のユニットを意味する。この場合、溶融押出多粒子は、長さにして約0.1〜約12mmの範囲であり、その径は約0.1〜約5mmである。また、溶融押出多粒子は、このサイズの範囲内で任意の幾何学形状をとることができると考えるべきである。あるいは、球状化ステップを用いずに、押出物を単に所望の長さに切断し、治療上有効な薬剤の単位用量まで分割してもよい。
【0542】
好ましい一実施形態において、経口剤形は、有効量の溶融押出多粒子がカプセルに含まれるように調製される。例えば、胃液による消化および胃液との接触の際に有効な持続放出を行うのに十分な量で複数の溶融押出多粒子をゼラチンカプセルに配置してもよい。
【0543】
別の好ましい実施形態において、従来型の錠剤機を用いて標準的な方法により、適量の多粒子押出物を圧縮して経口錠剤にする。また、錠剤(圧縮および成形された)、カプセル(硬質および軟質ゼラチン)および丸剤を作製するための技術および組成については、Remington's Pharmaceutical Sciences、(Arthur Osol, editor), 1553-1593 (1980)に記載されている。
【0544】
さらに別の好ましい実施形態において、上記でさらに詳細に記載されている米国特許第4,957,681号(Klimeschら)に記載された錠剤に成形することができる。
【0545】
場合により、上記の持続放出被覆などの持続放出被覆を用いて、持続放出溶融押出多粒子系または錠剤に被覆することができ、または多粒子を含有するゼラチンカプセルにさらに被覆することができる。このような被覆には、好ましくは、約2〜約30%の重量レベルを得るのに十分な量の疎水性材料が含まれるが、上塗りは、特に、所望の放出速度に応じてより大きくなってもよい。
【0546】
本発明の溶融押出単位剤形は、カプセル化前に溶融押出多粒子の組合せをさらに含んでもよい。さらに、単位剤形はまた、速やかな放出のために所定量の即時放出剤を含んでもよい。即時放出剤は、例えば、別のペレットとしてゼラチンカプセルに導入してもよく、または剤形を調製した後、多粒子の表面に被覆してもよい(例えば、持続放出被覆またはマトリックス系)。また、本発明の単位剤形には、所望の効果を達成するために、持続放出ビーズおよびマトリックス多粒子の組合せを含んでもよい。
【0547】
本発明の持続放出製剤は、好ましくは、例えば、摂取し、胃液に、次に腸液に曝露された場合、薬剤(単数または複数)を徐々に放出する。本発明の溶融押出製剤の持続放出プロファイルは、例えば、遅延剤、すなわち疎水性材料の量の変更、疎水性材料に対する可塑剤の量の変更、追加の成分または賦形剤の導入、製造方法の変更などによって、変更可能である。
【0548】
本発明の他の実施形態において、溶融押出される材料を、APIを含有させずに調製し、その後、押出物に添加することができる。このような製剤は、典型的には、押し出されるマトリックス材料とともに混和される薬剤を有し、この混合物は遅延放出製剤を提供するために錠剤化される。
【0549】
被覆
本発明の剤形は、場合により、製剤の放出調節または保護に適した1以上の材料で被覆されていてもよい。一実施形態において、pH依存的放出またはpH非依存的放出を可能にする被覆が与えられる。pH依存性被覆は、患者に対して少なくとも約8時間、好ましくは約12時間から最大約24時間までの治療効果(例えば、鎮痛作用)を付与することができる吸収プロファイルが得られるように、胃腸(GI)管、例えば、胃または小腸の所望の領域で有効成分を放出する働きをする。pH非依存性被覆が望まれる場合、被覆は、周囲の流体中で、例えば、GI管中で、pH変化に関係なく最適な放出が達成されるように設計される。また、GI管の所望の1領域、例えば、胃において投薬量の一部を放出し、GI管の別の領域、例えば、小腸において投薬量の残りの部分を放出する組成物を調合することも可能である。
【0550】
また、製剤を得るためにpH依存性被覆を利用する本発明の製剤は、反復作用効果を与えてもよく、それにより、未保護の薬物は、腸溶被覆に被覆され、胃で放出される。一方、残りは、腸溶被覆によって保護され、胃腸管のさらに下方で放出される。pH依存性である被覆は、本発明に従って使用されてもよく、セラック、酢酸セルロースフタレート(CAP)、ポリ酢酸ビニルフタレート(PVAP)、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、メタクリル酸エステルコポリマー、ゼインなどが挙げられる。
【0551】
特定の好ましい実施形態において、APIを含有する基材(例えば、錠剤コアビーズ、マトリックス粒子)は、(i)アルキルセルロース、(ii)アクリルポリマー、または(iii)それらの混合物から選択される疎水性材料で被覆される。被覆は、有機性または水性の溶液または分散物の形態で適用することができる。被覆は、所望の持続放出プロファイルを得るために、基材に対して約2〜約25%の重量増となるように適用されてもよい。水性分散物由来の被覆については、例えば、米国特許第5,273,760号および第5,286,493号に詳細が記載されている。
【0552】
本発明に従って使用され得る持続放出製剤および被覆の他の例は、米国特許第5,324,351号;第5,356,467号、および第5,472,712号に記載されているものを含む。
【0553】
アルキルセルロースポリマー
アルキルセルロースを含む、セルロース系の材料およびポリマーは、本発明のビーズを被覆するのに十分に適した疎水性材料を与える。簡単に例を示すと、好ましいアルキルセルロースポリマーの1つはエチルセルロースであるが、当業者は、他のセルロースおよび/またはアルキルセルロースポリマーを単独でまたは任意に組み合わせて、本発明の疎水性被覆の全体または一部として容易に利用できることを理解する。
【0554】
アクリルポリマー
本発明の他の好ましい実施形態において、持続放出被覆を含む疎水性材料は、医薬として許容されるアクリルポリマーであり、例えば、限定されないが、アクリル酸およびメタクリル酸のコポリマー、メチルメタクリレートコポリマー、エトキシエチルメタクリレート、シアノエチルメタクリレート、ポリ(アクリル酸)、ポリ(メタクリル酸)、メタクリル酸アルキルアミドコポリマー、ポリ(メチルメタクリレート)、ポリメタクリレート、ポリ(メチルメタクリレート)コポリマー、ポリアクリルアミド、アミノアルキルメタクリレートコポリマー、ポリ(メタクリル酸無水物)、およびグリシジルメタクリレートコポリマーが挙げられる。
【0555】
特定の好ましい実施形態において、アクリルポリマーには、1以上のアンモニオメタクリレートコポリマーが含まれる。アンモニオメタクリレートコポリマーは、当技術分野において周知であり、低含有量の第4級アンモニウム基を含むアクリル酸エステルとメタクリル酸エステルとの完全重合コポリマーとしてNF XVII中に記載されている。
【0556】
望ましい溶解プロファイルを得るために、異なる物理的性質を有する2以上のアンモニオメタクリレートコポリマーを導入する必要がある場合がある。例えば、中性(メタ)アクリル酸エステルに第4級アンモニウム基を異なるモル比で導入する場合が挙げられる。
【0557】
特定のメタクリル酸エステル型ポリマーは、本発明に従って使用可能なpH依存性被覆を調製するのに有用である。例えば、ジエチルアミノエチルメタクリレートと他の中性メタクリル酸エステルから合成されるコポリマーのファミリーが挙げられ、これはメタクリル酸コポリマーまたはメタクリレートポリマーとしても知られ、Eudragit(登録商標)としてEvonikから市販されている。いくつかの異なるタイプのEudragit(登録商標)が存在する。例えば、Eudragit(登録商標)Eは、酸性媒体中で膨潤および溶解するメタクリル酸コポリマーの例である。Eudragit(登録商標)Lは、pH<約5.7では膨潤せず、pH>約6で溶解するメタクリル酸コポリマーである。Eudragit(登録商標)Sは、pH<約6.5では膨潤せず、pH>約7で溶解する。Eudragit(登録商標)RLおよびEudragit(登録商標)RSは水で膨潤可能であり、これらのポリマーにより吸収される水の量はpH依存性であるが、Eudragit(登録商標)RLおよびRSで被覆された剤形はpH非依存性である。
【0558】
特定の好ましい実施形態において、アクリル被覆には、それぞれ商品名Eudragit(登録商標)RL30DおよびEudragit(登録商標)RS30DとしてEvonikから市販されている2種のアクリル樹脂ラッカーの混合物が含まれる。Eudragit(登録商標)RL30DおよびEudragit(登録商標)RS30Dは、低含有量の第4級アンモニウム基を含むアクリル酸エステルとメタクリル酸エステルとのコポリマーであり、アンモニウム基と残りの中性(メタ)アクリル酸エステルのモル比は、Eudragit(登録商標)RL30Dでは1:20であり、Eudragit(登録商標)RS30Dでは1:40である。平均分子量は、約150,000である。コード表示RL(高浸透性)およびRS(低浸透性)は、これらの薬剤の浸透性を表している。Eudragit(登録商標)RL/RS混合物は、水および消化液に不溶である。しかしながら、これらから形成される被覆は、水溶液および消化液中で膨潤性および浸透性である。
【0559】
本発明のEudragit(登録商標)RL/RS分散物は、望ましい溶解プロファイルを有する持続放出製剤を最終的に得るために、任意の所望の比率で混合されてもよい。例えば、100%Eudragit(登録商標)RL、50%Eudragit(登録商標)RL+50%Eudragit(登録商標)RS、および10%Eudragit(登録商標)RL+90%Eudragit(登録商標)RSから誘導される遅延被覆を用いて、望ましい持続放出製剤を得ることができる。当然に、当業者は、他のアクリルポリマー、例えば、Eudragit(登録商標)Lなども使用可能であることを理解する。
【0560】
可塑剤
被覆が疎水性材料の水性分散物を含む本発明の実施形態において、疎水性材料の水性分散物への有効量の可塑剤の導入は、持続放出被覆の物理的性質がさらに改善する。例えば、エチルセルロースは、比較的高いガラス転移温度を有し、通常の被覆条件下では可撓性の膜を形成しないため、それを被覆材料として使用する前に、エチルセルロース被覆を含有する持続放出被覆に可塑剤を導入することが好ましい。一般的に、被覆溶液に含まれる可塑剤の量は、フィルム形成剤の濃度を基準にして、例えば、多くの場合、フィルム形成剤の約1〜約50%である。しかしながら、可塑剤の濃度は、特定の被覆溶液および適用方法を用いて、注意深く実験を行った後に適切に決めることができる。
【0561】
エチルセルロース用に適した可塑剤の例としては、セバシン酸ジブチル、フタル酸ジエチル、クエン酸トリエチル、クエン酸トリブチル、およびトリアセチンなどの水不溶性の可塑剤が挙げられるが、他の水不溶性可塑剤(例えば、アセチル化モノグリセリド、フタル酸エステル、ヒマシ油など)を使用することも可能である。クエン酸トリエチルは、本発明のエチルセルロースの水性分散物に特に好ましい可塑剤である。
【0562】
本発明のアクリルポリマー用に適した可塑剤の例としては、限定されないが、クエン酸トリエチルNF XVI、クエン酸トリブチル、フタル酸ジブチル、および可能であれば1,2−プロピレングリコールなどのクエン酸エステルが挙げられる。Eudragit(登録商標)RL/RSラッカー溶液などのアクリルフィルムから形成されるフィルムの弾性を増強するのに適していることが分かっている他の可塑剤としては、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、フタル酸ジエチル、ヒマシ油、およびトリアセチンが挙げられる。クエン酸トリエチルは、本発明のエチルセルロースの水性分散物に特に好ましい可塑剤である。
【0563】
さらに、少量のタルクを添加すると、加工中に水性分散物の付着傾向が減少し、艶出剤として機能することが見出されている。
【0564】
持続放出浸透性剤形
本発明の持続放出剤形はまた、浸透性剤形として調製されてもよい。浸透性剤形は、好ましくは、薬物層(例えば、上記されるオキシモルホンまたはその塩もしくは溶媒和物を含有する)と送達または押出層を具備する二層コアを含み、ここで、二層コアは、半透性の壁によって囲まれ、場合により、そこに配置された少なくとも1つの通路を有する。
【0565】
本明細書の目的で使用されている「通路」なる表現は、API(例えば、オキシモルホン塩酸塩)が、ファイバー、キャピラリーチューブ、多孔性上敷き、多孔性インサート、微小孔性部材、または多孔性組成物を通って押し出され、拡散しまたは通過し得る、アパーチャー、オリフィス、穴、細孔、多孔性エレメントを含む。通路はまた、少なくとも1つの通路を生成するために、使用される流体環境において、浸食または壁から浸出される化合物を含むことができる。通路を形成するための代表的な化合物には、壁中に浸食性ポリ(グリコール)酸またはポリ(乳酸);ゼラチン状フィラメント;水除去性ポリ(ビニルアルコール);このような流体除去性細孔形成多糖、酸、塩または酸化物などの浸出性化合物が挙げられる。通路は、ソルビトール、スクロース、ラクトース、マルトース、またはフルクトースなどの化合物を壁から浸出することによって形成され、持続放出次元細孔通路を形成することができる。剤形は、剤形の1以上の表面上で間隔をおいて1以上の通路とともに製造され得る。通路および通路を形成するための装置は、米国特許第3,845,770号;第3,916,899号;第4,063,064号および第4,088,864号に開示されている。持続放出速度の放出細孔を与えるために水性浸出によって形成される放出細孔としての大きさにされ、成形され、および適合された持続放出寸法を具備する通路は、米国特許第4,200,098号および第4,285,987号に開示されている。
【0566】
特定の実施形態において、薬物層はまた、少なくとも1つのポリマーハイドロゲルを含んでもよい。ポリマーハイドロゲルは、約500〜約6,000,000の平均分子量を有してもよい。ポリマーハイドロゲルの例としては、限定されないが、式(C
6H
12O
5)
nH
2Oを含むマルトデキストリンポリマーが挙げられ、式中、nは3〜7,500であり、マルトデキストリンポリマーは、500〜1,250,000の数平均分子量;例えば、50,000〜750,000の重量平均分子量を有するポリ(エチレンオキシド)およびポリ(プロピレンオキシド)によって表され、より具体的には、100,000、200,000、300,000または400,000の重量平均分子量によって表される、ポリ(アルキレンオキシド);10,000〜175,000の重量平均分子量のアルカリカルボキシアルキルセルロース、ここで、アルカリは、ナトリウムまたはカリウムであり、アルキルは、メチル、エチル、プロピルまたはブチルである;および、10,000〜500,000の数平均分子量のメタクリル酸およびエタクリル酸を含有するエチレン−アクリル酸コポリマーを含む。
【0567】
本発明の特定の実施形態において、送達または押出層はオスモポリマーを含む。オスモポリマーの例としては、限定されないが、ポリアルキレンオキシドおよびカルボキシアルキルセルロースからなる群から選択されるメンバーが挙げられる。ポリアルキレンオキシドは、1,000,000〜10,000,000の重量平均分子量を有する。ポリアルキレンオキシドは、ポリメチレンオキシド、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、1,000,000の平均分子量を有するポリエチレンオキシド、5,000,000の平均分子量を有するポリエチレンオキシド、7,000,000の平均分子量を有するポリエチレンオキシド、1,000,000の平均分子量を有する架橋されたポリエチレンオキシド、および1,200,000の平均分子量を有するポリプロピレンオキシドからなる群から選択されるメンバーであってもよい。典型的なオスモポリマーカルボキシアルキルセルロースは、カルボキシアルキルセルロースアルカリ、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシメチルセルロースカリウム、カルボキシエチルセルロースナトリウム、カルボキシメチルセルロースリチウム、カルボキシエチルセルロースナトリウム、カルボキシアルキルヒドロキシアルキルセルロース、カルボキシメチルヒドロキシエチルセルロース、カルボキシエチルヒドロキシエチルセルロースおよびカルボキシメチルヒドロキシプロピルセルロースからなる群から選択されるメンバーを含む。置換層に使用されるオスモポリマーは、半透過性壁を横切る浸透圧勾配を示す。オスモポリマーは、剤形に流体を吸収させ、それにより浸透性ハイドロゲル(オスモゲルとしても知られている)として膨潤および拡張し、それによって、浸透性剤形から活性な医薬成分(例えば、オキシモルホン塩酸塩)を押し出す。
【0568】
押出層はまた、オスマジェントとしても知られ、浸透圧的に有効な溶質としても知られている1以上の浸透圧的に有効な化合物を含んでもよい。それらは、例えば、胃腸管から、剤形に環境流体を吸収させ、置換層の送達動力学に寄与する。浸透圧的に活性な化合物の例には、浸透圧性塩および浸透圧性炭水化物からなる群から選択されるメンバーが含まれる。特定のオスマジェントの例としては、限定されないが、塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸マグネシウム、リン酸リチウム、塩化リチウム、リン酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸ナトリウム、リン酸カリウム、グルコース、フルクトースおよびマルトースが含まれる。
【0569】
押出層は、場合により、9,000〜450,000の数平均分子量を有するヒドロキシプロピルアルキルセルロースを含んでもよい。ヒドロキシプロピルアルキルセルロースは、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルエチルセルロース、ヒドロキシプロピルイソプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルブチルセルロース、およびヒドロキシプロピルペンチルセルロースからなる群から選択されるメンバーで表される。
【0570】
押出層は、場合により、非毒性の着色剤または色素を含んでもよい。着色剤または色素の例としては、限定されないが、食品医薬局着色剤(Food and Drug Administration Colorant)(FD&C)、例えば、FD&C No.1青色色素、FD&C No.4赤色色素、赤色酸化鉄、黄色酸化鉄、二酸化チタン、カーボンブラック、およびインディゴが挙げられる。
【0571】
押出層はまた、場合により、成分の酸化を阻害するために抗酸化剤を含んでもよい。酸化防止剤のいくつかの例としては、限定されないが、アスコルビン酸、パルミチン酸アスコルビル、ブチル化ヒドロキシアニソール、2および3tert−ブチル−4−ヒドロキシアニソールの混合物、ブチル化ヒドロキシトルエン、イソアスコルビン酸ナトリウム、ジヒドログアレチン酸、ソルビン酸カリウム、重硫酸ナトリウム、メタ重硫酸ナトリウム、ソルビン酸、アスコルビン酸カリウム、ビタミンE、4−クロロ−2,6−ジ−tertブチルフェノール、α−トコフェロール、および没食子酸プロピルからなる群から選択されるメンバーが挙げられる。
【0572】
特定の代替の実施形態において、剤形は、活性な医薬成分(例えば、オキシモルホン塩酸塩)を含む均質なコア、医薬として許容されるポリマー(例えば、ポリエチレンオキシド)、場合により崩壊剤(例えば、ポリビニルピロリドン)、場合により吸収エンハンサー(例えば、脂肪酸、界面活性剤、キレート剤、胆汁酸塩など)を含む。均質なコアは、オピオイドAPIの放出のための通路(上記で定義される)を有する半透過性壁によって囲まれている。
【0573】
特定の実施形態において、半透過性壁は、セルロースエステルポリマー、セルロースエーテルポリマーおよびセルロースエステル−エーテルポリマーからなる群から選択されるメンバーを含む。代表的な壁ポリマーは、アクリル酸セルロース、ジアクリル酸セルロース、トリアクリル酸セルロース、酢酸セルロース、二酢酸セルロース、三酢酸セルロース、モノ−、ジ−およびトリセルロースアルケニレート、ならびにモノ−、ジ−およびトリセルロースアルキニレートからなる群から選択されるメンバーを含む。本発明に用いられるポリ(セルロース)は、20,000〜7,500,000の数平均分子量を有する。
【0574】
本発明の目的のためのさらなる半透過性ポリマーは、アセトアルデヒドジメチルセルロースアセテート、セルロースアセテートエチルカルバメート、セルロースアセテートメチルカルバメート、二酢酸セルロース、プロピルカルバメート、セルロースアセテートジエチルアミノアセテート;半透過性ポリアミド;半透過性ポリウレタン;半透過性スルホン化ポリスチレン;米国特許第3,173,876号;第3,276,586号;第3,541,005号;第3,541,006号および第3,546,876号に開示されているポリアニオンおよびポリカチオンの共沈殿によって形成される半透過性の架橋されたポリマー;米国特許第3,133,132号におけるLoebおよびSourirajanによって開示された半透過性ポリマー;半透過性の架橋されたポリスチレン;半透過性の架橋されたポリ(スチレンスルホン酸ナトリウム);半透過性の架橋されたポリ(ビニルベンジルトリメチルアンモニウムクロリド);ならびに半透過性壁を横切る静水圧差または浸透圧差の1気圧あたりで表される2.5×10
−8〜2.5×10
−2(cm
2/hr atm)の流体透過性を有する半透過性ポリマーを含む。本発明に有用な他のポリマーは、米国特許第3,845,770号;第3,916,899号および第4,160,020号;ならびにHandbook of Common Polymers、Scott, J. R.およびW. J. Roff、1971、CRC Press、Cleveland、Ohioにおける当技術分野において知られている。
【0575】
特定の実施形態において、好ましくは、半透過性壁は、無毒性、不活性であり、薬物の調剤寿命中のその物理的および化学的完全性を維持する。特定の実施形態において、剤形は結合剤を含む。結合剤の例としては、限定されないが、5,000〜350,000の粘度平均分子量を有する治療的に許容されるビニルポリマーを含み、ポリ−n−ビニルアミド、ポリ−n−ビニルアセトアミド、ポリ−n−ビニル−ピロリドンとしても知られるポリ(ビニルピロリドン)、ポリ−n−ビニルカプロラクトン、ポリ−n−ビニル−5−メチル−2−ピロリドン、および酢酸ビニル、ビニルアルコール、塩化ビニル、フッ化ビニル、酪酸ビニル、ラウリン酸ビニル、およびステアリン酸ビニルからなる群から選択されるメンバーとのポリ−n−ビニル−ピロリドンコポリマーによって表される。他の結合剤としては、例えば、アカシア、デンプン、ゼラチン、および9,200〜250,000の平均分子量のヒドロキシプロピルアルキルセルロースが挙げられる。
【0576】
特定の実施形態において、剤形は、色素壁またはパンチ面への付着を防止するために、剤形の製造中に使用されてもよい滑沢剤を含む。滑沢剤の例としては、限定されないが、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸、ステアリン酸カルシウム、オレイン酸マグネシウム、オレイン酸、オレイン酸カリウム、カプリル酸、ステアリルフマル酸ナトリウム、およびパルミチン酸マグネシウムが挙げられる。
【0577】
坐薬
本発明の持続放出製剤は、適した坐薬の基剤および医薬としてのオピオイド組成物を含む直腸投与用の医薬坐薬として調合されてもよい。持続放出坐薬製剤の調製は、例えば、米国特許第5,215,758号に記載されている。
【0578】
吸収前に、薬物が溶液中になければならない。坐薬の場合において、溶液は、坐薬の基剤の溶解、または基材の融解、続く直腸液への坐薬の基剤からの薬物の分配によって先行されなければならない。身体への薬物の吸収は、坐薬の基剤によって変更することができる。したがって、特定の薬物と組み合わせて使用されるべき特定の坐薬の基剤は、薬物の物性を考慮して選択されなければならない。例えば、脂溶性薬物は、直腸液中に容易に分配されないが、脂質基剤にほんの僅かに可溶性である薬物は直腸液に容易に分配される。
【0579】
薬物の溶解時間(または放出速度)に影響を与える様々な因子の中には、溶解溶剤媒体に提示される薬物物質の表面積、溶液のpH、特定の溶剤媒体における物質の溶解性、および溶剤媒体において溶解した材料の飽和濃度の駆動力がある。一般的に、直腸に投与された坐薬からの薬物の吸収に影響を与える因子には、坐薬ビヒクル、吸収部位のpH、薬物のpKa、イオン化の程度、および脂質溶解性が挙げられる。
【0580】
選ばれる坐薬の基材は、本発明の有効成分と適合性でなければならない。さらに、坐薬の基剤は、好ましくは、粘膜に対して非毒性であり、非刺激性であり、直腸液に融解または溶解し、貯蔵中に安定である。
【0581】
水溶性と水不溶性薬物の両方のための本発明の特定の好ましい実施形態においては、坐薬の基剤は、鎖長がC
12〜C
18である飽和の天然脂肪酸のモノ−、ジ−およびトリグリセリドからなる群から選択される脂肪酸蝋を含む。
【0582】
本発明の坐薬の調製において、他の賦形剤を用いてもよい。例えば、蝋を用いて、直腸経路による投与のための適切な形状を形成してもよい。この系はまた、蝋なしで使用することができるが、直腸と経口の両方の投与用のゼラチンカプセルに充填させた希釈剤を添加して用いることができる。
【0583】
適した市販のモノ−、ジ−およびトリグリセリドの例としては、Henkelによって製造される商品名Novata(商標)(タイプAB、AB、B、BC、BD、BBC、E、BCF、C、Dおよび299)で販売されている12〜18個の炭素原子鎖の天然の飽和脂肪酸、ならびにDynamit Nobelによって製造されるWitepsol(商標)(タイプH5、H12、H15、H175、H185、H19、H32、H35、H39、H42、W25、W31、W35、W45、S55、S58、E75、E76およびE85)が挙げられる。
【0584】
他の医薬として許容される坐薬の基剤は、上記のモノ−、ジ−およびトリグリセリドについて、全体的にまたは部分的に置換されていてもよい。坐薬中の基剤の量は、剤形のサイズ(すなわち、実重量)、使用される塩基(例えば、アルギン酸塩)および薬物の量によって決定される。一般に、坐薬の基剤の量は、坐薬の総重量の約20%〜約90%である。好ましくは、坐薬中の坐薬の基剤の量は、坐薬の総重量の約65%〜約80%である。
【0585】
以下の実施例は、本発明を例証することを意味し、限定するものではない。
(実施例)
【0586】
比較例1:WO2008/130553の実施例2に従ったオキシモルホンの調製
【0588】
WO2008/130553の実施例2を以下の通り繰り返した。
【0589】
1.温度プローブ、オーバーヘッドスターラーおよび還流冷却器を備えた100mLの反応容器に、オリパビン(3.03g、10.2mmol)を脱イオン水(9mL)中のスラリーとして充填した。
【0590】
2.20℃の内部温度を維持しながら、反応混合物を300rpmで撹拌した。
【0591】
3.ギ酸(88%、6mL、139.9mmol)を反応混合物に添加した。添加すると、固体は容易に溶液に溶解した。ギ酸の添加中、反応混合物の温度を30℃に上昇させた。
【0592】
4.溶液温度を20℃に冷却した後、35%過酸化水素(1.06mL、15.8mmol)および硫酸(0.45mL、8.15mmol)を反応物に添加した。
【0593】
5.オリパビンの約95%が実施例12に記載されたHPLC分析に従って消費されるまで、反応物を20℃にて16時間撹拌(300rpm)した。
【0594】
6.炭素上の5%パラジウムの0.30gを反応混合物に充填し、混合物を20℃にて30分間撹拌した。
【0595】
7.ギ酸ナトリウム(0.60g、8.82mmol)およびトリエチルアミン(7.5mL、53.8mmol)を反応混合物に添加し、混合物を45℃に加熱し、45℃にて2時間撹拌した。
【0596】
8.混合物を80℃に加熱し、80℃にてさらに8時間撹拌した。
【0597】
9.次に、反応物を20℃に冷却し、20℃にて8時間撹拌した。この温度で沈殿は観察されなかった。
【0598】
10.反応混合物をセライトのプラグを通してろ過した。
【0599】
11.濃水酸化アンモニウムを用いてろ液をpH=約9.3に塩基性にし、オキシモルホン遊離塩基を沈殿させた。
【0600】
12.得られた混合物を室温にて1時間撹拌した。
【0601】
13.次に、得られた混合物をろ過し、水(3×15mL)で洗浄し、真空オーブン中で80℃にて16時間乾燥させて、2.04gの固体を得た。
【0602】
14.実施例12のHPLC法による固体の分析は、15,803,069:1,845:25,714のオキシモルホン:14−ヒドロキシモルフィノン:8−ヒドロキシオキシモルホンのHPLCピーク面積比を示した。オキシモルホン塩基は、組成物の96.03%(HPLC面積パーセントに基づく)を占め、14−ヒドロキシモルフィノンは、組成物の117ppm(HPLC面積パーセントに基づく)を占め、および8−ヒドロキシオキシモルホンは、組成物の1627ppm(HPLC面積パーセントに基づく)を占めた。この分析からの自動スケーリングクロマトグラムおよびピークの結果を
図1に示す。
【0603】
オリパビンの1モル当量あたりの酸全体の約14.5モル当量をこの実施例で使用した(HCO
2Hの13.7モル当量、H
2SO
4の0.81モル当量)。硫酸とギ酸のモル比は約1:16.9であった。工程11まで沈殿は観察されなかった。
【0604】
比較例2:WO2008/130553の実施例3に従ったオキシモルホン遊離塩基の調製
【0606】
WO2008/130553の実施例3を以下の通り繰り返した。
【0607】
1.温度プローブ、オーバーヘッドスターラーおよび還流冷却器を備えた100mLの反応容器に、オリパビン(3.01g、10.1mmol)を脱イオン水(9mL)中のスラリーとして充填した。
【0608】
2.20℃の内部温度を維持しながら、反応混合物を300rpmで撹拌した。
【0609】
3.ギ酸(88%、6mL、139.9mmol)を反応物に添加した。添加すると、固体は容易に溶液に溶解した。ギ酸の添加中、反応混合物の温度を30℃に上昇させた。
【0610】
4.溶液温度を20℃に冷却した後、35%過酸化水素(1.06mL、15.8mmol)および硫酸(0.45mL、8.15mmol)を反応物に添加した。
【0611】
5.オリパビンが実施例12に記載されたHPLC分析に従って消費されるまで、反応物を20℃にて16時間撹拌(300rpm)した。
【0612】
6.炭素上の5%パラジウムの0.30gを反応混合物に充填し、混合物を20℃にて30分間撹拌した。
【0613】
7.トリエチルアミン(8.8mL、63.1mmol)を反応混合物に添加し、反応混合物を45℃に加熱し、45℃にて2時間撹拌した。
【0614】
8.混合物を80℃に加熱し、80℃にてさらに8時間撹拌した。
【0615】
9.次に、反応物を20℃に冷却し、20℃にて8時間撹拌した。この温度で固体の沈殿は観察されなかった。
【0616】
10.反応混合物をセライトのプラグを通してろ過した。
【0617】
11.濃水酸化アンモニウムを用いてろ液をpH=9.25に塩基性にし、沈殿した組成物を室温にて1時間撹拌させた。
【0618】
12.次に、沈殿した組成物をろ過し、水(3×15mL)で洗浄し、真空オーブン中で80℃にて16時間乾燥させて、1.33gの沈殿物を得た。
【0619】
13.実施例12のHPLC法による沈殿物の分析は、13,906,304:2,146:46,937のオキシモルホン:14−ヒドロキシモルフィノン:8−ヒドロキシオキシモルホンのHPLCピーク面積比を示した。換言すると、オキシモルホン塩基は、組成物の94.94%(HPLC面積パーセントに基づく)を占め、14−ヒドロキシモルフィノンは、組成物の154ppm(HPLC面積パーセントに基づく)を占め、および8−ヒドロキシオキシモルホンは、組成物の3377ppm(HPLC面積パーセントに基づく)を占めた。この分析からの自動スケーリングクロマトグラムおよびピークの結果を
図2に示す。
【0620】
オリパビンの1モル当量あたりの酸全体の約14.7モル当量をこの実施例で使用した。硫酸とギ酸のモル比は約1:17.2であった。工程11まで沈殿は観察されなかった。
[実施例3]
【0621】
硫酸を用いないオリパビンから14−ヒドロキシモルフィノンの調製
【0623】
1.オリパビン(99.99g、336mmol)を脱イオン水(150mL)中のスラリーとして500mLのジャケット付き容器に充填した。
【0624】
2.スラリーを周囲反応温度(約25℃)にて撹拌(250rpm)した。
【0625】
3.ギ酸(100mL、2332mmol、88%)を混合物に一度に添加した。添加により固体は完全に溶解し、僅かな発熱反応(約34℃に温度上昇)が観察された。次に、溶液を冷却し、周囲温度(約25℃)に戻した。
【0626】
4.温度を約25℃に保持しながら、過酸化水素(31.2mL、363mmol、35%、M=11.86)を1.56mL/分(0.05当量/分)の調節された速度で溶液に添加した。
【0627】
5.添加が完了した後、溶液をさらに30分間、周囲温度にて撹拌させた。
【0628】
6.次に、溶液を48℃に加熱し、この温度にて約3.5時間保持し、反応の完了をHPLCによってサンプリングした。
【0629】
7.48℃での約3.5時間の撹拌後、溶液を35分間かけて10℃に冷却した。
【0630】
8.溶液を10℃にて約16時間保持し、HPLCによって分析した。サンプルは、97.04%(HPLC面積パーセントに基づく)の14−ヒドロキシモルフィノン、5200ppm(HPLC面積パーセントに基づく)のオリパビン、および10900ppm(HPLC面積パーセントに基づく)の8−ヒドロキシオキシモルホンを含有することを示した。
【0631】
9.次に、溶液を実施例4における続く水素化のために利用した。
[実施例4]
【0632】
14−ヒドロキシモルフィノンからのオキシモルホンの調製
【0634】
1.炭素上の5%パラジウム(0.60g)を1LのZipperClave(登録商標)オートクレーブ高圧反応容器に充填し、次に、実施例3で調製した溶液を添加した。
【0635】
2.脱イオン水(100mL)およびギ酸(100mL、88%、2332mmol)を反応液に一度に添加した。
【0636】
3.容器を密閉し、60psia(413.69kPa)、55℃にて3時間10分、水素化した。
【0637】
4.溶液を排気し、窒素で3回パージした。
【0638】
5.溶液のサンプルを、反応の完了をHPLCによって分析した。
【0639】
6.炭素上のパラジウムを2層のろ紙を通したろ過によって溶液から除き、ろ液を約5℃にて一晩冷蔵庫に保存した。
【0640】
7.ろ液を、冷却した1Lのジャケット付き容器に移した(0〜5℃)。
【0641】
8.最終pHが9.0〜9.25の範囲に達するまで、溶液の温度が20℃を超えないような速度で50%水酸化ナトリウムを冷却溶液に添加した。
【0642】
9.得られた固体を5℃にてさらに30分間撹拌し、その後、ペーパーフィルター(Whatman#2)を通した真空ろ過によってろ過した。
【0643】
10.得られた固体材料はスラリーであり、脱イオン水(3×200mL)で洗浄され、フィルター上で1時間真空によりさらに乾燥され、その後、真空オーブンに移され、40℃にて家庭用掃除機(約28mmHg(3.73kPa))により乾燥された。固体材料をHPLCによって分析した。分析は、固体材料が、HPLC面積パーセントに基づいて、95.96%のオキシモルホン、HPLC面積パーセントに基づいて、3100ppmの14−ヒドロキシモルフィノン、およびHPLC面積パーセントに基づいて、19600ppmの8−ヒドロキシオキシモルホンを含有したことを示した。
【0644】
オリパビンの1モル当量あたり約6.94モル当量のギ酸を実施例3において、すなわち酸化中に使用した。硫酸を使用しなかった。沈殿は実施例4の工程8まで観察されなかった。
[実施例5]
【0645】
14−ヒドロキシモルフィノン硫酸塩の調製
【0647】
1.オーバーヘッドスターラーを有し、温度プローブと滴下漏斗を備えた300mLのジャケット付き容器に、オリパビン(30.0g、101mmol)を脱イオン水(45mL)中のスラリーとして充填した。
【0648】
2.容器のジャケット温度を22℃に設定し、スラリーを500rpmで撹拌した。
【0649】
3.ギ酸(30mL、700mmol)を容器に添加した。ギ酸を添加すると、固体は容易に溶液に溶解した。ギ酸の添加中、反応混合物の温度を30℃に上昇させた。
【0650】
4.硫酸(2.5mL、45mmol)を溶液に添加し、溶液を500rpmで撹拌した。
【0651】
5.溶液温度を25℃未満に冷却した後、過酸化水素(10.25mL、119mmol)を0.17mL/分の速度で滴下漏斗を介して反応物に添加した。
【0652】
6.過酸化水素添加が完了後、滴下漏斗を通して反応物にさらに5mLの脱イオン水を添加し、反応溶液を22℃にて撹拌させ(500rpm)、反応の進行をHPLCによってモニターした。20時間の撹拌後、約15〜20%のオリパビンが、HPLC面積%に基づいて、なおも反応混合物中に存在した。
【0653】
7.反応混合物を30℃に加熱し、さらに1.5mL(17mmol)の過酸化水素を反応物に一度に添加し、オリパビンの変換率(HPLCにより決定されるように99%を超える変換率)を増加させた。
【0654】
8.反応混合物を30℃にてさらに16時間撹拌(500rpm)した。
【0655】
9.硫酸(0.35mL、6.3mmol)を反応物に添加し、溶液を10分間撹拌(500rpm)した。
【0656】
10.メタノール(60mL)を反応混合物に添加し、撹拌速度を200rpmに下げた。
【0657】
11.反応混合物を2.5時間かけて15℃に冷却した。冷却すると、固体が溶液から沈殿され、懸濁液を形成した。
【0658】
12.得られた懸濁液を15℃にてさらに1時間撹拌(200rpm)した。
【0659】
13.固体をWhatman#1のろ紙を用いたブフナー漏斗により真空下でろ過し、固体を回収し、メタノール(2×60mL)で洗浄した。固体サンプルを実施例12のHPLC法によって分析し、349ppmの8−ヒドロキシオキシモルホンを含む14−ヒドロキシモルフィノンを含有することを示した(HPLC面積パーセントに基づく)。
【0660】
14.固体を真空下、ブフナー漏斗上で30分間乾燥させ、その後、乾燥オーブンに移し、一定量になるまで真空下で乾燥させた。固体は、黄色の微細結晶として18.09g(26mmol(結晶水なしで計算した)、51.5%収率)の14−ヒドロキシモルフィノン硫酸塩を含有し、349ppmの8−ヒドロキシオキシモルホンを含んでいた(14−ヒドロキシモルフィノンを基準にしたHPLC面積パーセントに基づく)。
【0661】
15.収率が増加し得るかどうかを確認するために、ろ液およびメタノール洗液をジャケット付き容器に戻し、tert−ブチルメチルエーテル(60mL)を混合物に添加した。tert−ブチルメチルエーテルを添加すると、固体が反応混合物から沈殿した。混合物を200rpmで撹拌し、55℃に加熱した。
【0662】
16.固体が完全に溶解した後、溶液を3時間かけて徐々に20℃に冷却した。混合物を20℃にてさらに48時間撹拌(200rpm)した。冷却し、撹拌すると、固体が沈殿した。
【0663】
17.固体をWhatman#2のろ紙を用いたブフナー漏斗により真空下でろ過し、tert−ブチルメチルエーテル(60mL)で洗浄し、真空下、ブフナー漏斗上で30分間乾燥させ、その後、乾燥オーブンに移し、真空下で一定量になるまで乾燥させた。固体は、黄褐色結晶として、5.60g(8mmol(結晶水なしで計算した)、15.8%収率)14−ヒドロキシモルフィノン硫酸塩を含有していた。黄褐色結晶の組成物は、HPLC面積パーセントに基づいて、2051ppmの8−ヒドロキシオキシモルホンを含有したことを除いて、初期に単離された黄色結晶の組成物と実質的に同じであった。
【0664】
オリパビンの1モル当量あたりの酸全体の約7.4モル当量をこの実施例で使用した。硫酸とギ酸のモル比は約1:13.9であった。工程11で沈殿が観察された。
[実施例6]
【0667】
1.14−ヒドロキシモルフィノン硫酸塩(11.95g、17.2mmol(結晶水なしで計算した))(すなわち、実施例5の最初の単離由来の固体(黄色結晶))、脱イオン水(120mL)およびメタノール(48mL)を、磁気撹拌子を備えた250mLのフラスコに充填した。大部分の固体は、室温で溶液に溶解しなかった。
【0668】
2.ギ酸(1.50mL、40mmol)を混合物に添加し、混合物を22℃にて激しく撹拌した。22℃で30分間撹拌した後、大部分の固体材料は不溶性のままであった。
【0669】
3.混合物をフラスコから磁気撹拌子を備えた高圧反応容器に移した。容器内に炭素上の5%パラジウム(0.091g)を充填し、容器を密封した。
【0670】
4.混合物を750rpmで撹拌し、40℃に加熱した。混合物を60psia(413.69kPa)にて6時間水素化した。
【0671】
5.反応物を排気し、窒素でパージし、60psia(413.69kPa)でさらに3時間水素化した。
【0672】
6.反応物を排気し、窒素でパージし、8時間かけて22℃に冷却した。
【0673】
7.反応混合物をろ紙を通してろ過して、炭素上のパラジウムを除去し、HPLC分析のためにろ液をサンプリングした。溶液のpHは2.75であった。実施例12のHPLC法による分析は、サンプルが、72ppmの8−ヒドロキシオキシモルホン(オキシモルホン遊離塩基を基準にしたHPLC面積パーセントに基づく)と62ppmの14−ヒドロキシモルフィノン(HPLC面積パーセントに基づく)を含むオキシモルホン遊離塩基を含有することを示した。
【0674】
8.200rpmで撹拌しながら、ろ液に28%水酸化アンモニウムの7mLを添加することによって溶液を塩基性にした;固体は、水酸化アンモニウムの添加中に溶液から沈殿し、混合物の最終pHは9.06であった。固体を単離し、室温にて真空下で乾燥させ、実施例12のHPLC法によってサンプリングした。HPLCによる分析は、固体試料が、33ppmの8−ヒドロキシオキシモルホン(HPLC面積パーセントに基づく)と17ppmの14−ヒドロキシモルフィノン(HPLC面積パーセントに基づく)を含むオキシモルホン遊離塩基を含有することを示した。
【0675】
9.混合物を22℃にてさらに30分間撹拌(200rpm)させた。
【0676】
10.固体をWhatman#2のろ紙を用いたブフナー漏斗により真空下でろ過し、水(2×12mL)で洗浄し、真空下、ブフナー漏斗上で30分間乾燥させ、その後、乾燥オーブンに移し、一定量になるまで80℃にて16時間、真空下で乾燥させた。固体は、実施例12のHPLC法に基づいて、白色の結晶性粉末として7.89g(26.2mmol、76%収率)のオキシモルホン(塩基)、52ppmの8−ヒドロキシオキシモルホンおよび41ppmの14−ヒドロキシモルフィノンを含有していた。
【0677】
オリパビンの1モル当量あたりの酸全体の約7.4モル当量を実施例5において、すなわち酸化中に使用した。硫酸とギ酸のモル比は、酸化中に約1:13.9であった。
[実施例7]
【0678】
14−ヒドロキシモルフィノン硫酸塩の調製
【0680】
14−ヒドロキシモルフィノン硫酸塩を以下の通りに調製した。
【0681】
1.温度プローブ、オーバーヘッドスターラーおよび還流冷却器を備えた100mLの反応容器に、オリパビン(3.02g、10.2mmol)を脱イオン水(9mL)中のスラリーとして充填した。
【0682】
2.20℃の内部温度を維持しながら、反応混合物を300rpmで撹拌した。
【0683】
3.88%ギ酸(6mL、139.9mmol)を反応物に添加し、固体は容易に溶液に溶解した。ギ酸の添加中、反応混合物の温度を30℃に上昇させた。
【0684】
4.溶液温度を20℃に冷却した後、35%過酸化水素(1.06mL、15.8mmol)および硫酸(0.45mL、8.15mmol)を反応物に添加した。
【0685】
5.反応物を20℃にて16時間撹拌(300rpm)した。
【0686】
6.混合物の撹拌を75rpmに下げ、混合物を1時間かけて0℃に冷却した。固体は、混合物の温度が15℃に達した後、溶液から沈殿し始めた。
【0687】
7.混合物をさらに1時間、0℃にて撹拌した。固体をWhatman#1のろ紙を用いたブフナー漏斗により真空下でろ過し、ろ過した固体をtert−ブチルメチルエーテル(3×15mL)で洗浄した。
【0688】
8.tert−ブチルメチルエーテル洗浄後にろ液から沈殿したさらなる固体をろ液と合わせた。これらの固体はまた、Whatman#1のろ紙を用いたブフナー漏斗により真空下でろ過された。
【0689】
9.固体の2つのバッチを真空下、ブフナー漏斗上で1時間、個別に乾燥した。
【0690】
10.固体を真空オーブン中で80℃にて16時間、さらに乾燥させた。
【0691】
11.実施例12のHPLC法に基づいて、6,340,697:312(49.2ppmの8−ヒドロキシオキシモルホン)に等しい14−ヒドロキシモルフィノン:8−ヒドロキシオキシモルホンのHPLCピーク面積比を有する第一のろ過から0.09gの固体(14−ヒドロキシモルフィノン硫酸塩)を単離した。サンプルの自動スケーリングクロマトグラフを
図3に示す。
【0692】
12.実施例12のHPLC法に基づいて、5,672,733:1,561(HPLC面積パーセントに基づいて、275ppmの8−ヒドロキシオキシモルホン)に等しい14−ヒドロキシモルフィノン:8−ヒドロキシオキシモルホンのHPLCピーク面積比を有する第二のろ過から2.33gの固体を単離した。サンプルの自動スケーリングクロマトグラフを
図4に示す。
【0693】
オリパビンの1モル当量あたりの酸全体の約14.5モル当量をこの実施例で使用した。硫酸とギ酸のモル比は約1:17.1であった。工程6で沈殿が観察された。
[実施例8]
【0694】
14−ヒドロキシモルフィノン硫酸塩の調製
【0696】
14−ヒドロキシモルフィノン硫酸塩を以下の通りに調製した。
【0697】
1.温度プローブ、オーバーヘッドスターラーおよび滴下漏斗を備えた100mLのジャケット付き容器に、オリパビン(20.0g、67.4mmol)を脱イオン水(30mL)中のスラリーとして充填した。
【0698】
2.容器のジャケット温度を20℃に設定し、スラリーを300rpmで撹拌した。
【0699】
3.88%ギ酸(10mL、232mmol)を反応混合物に添加した。この添加により、固体は容易に溶液に溶解した。ギ酸の添加中、反応混合物の温度を30℃に上昇した。
【0700】
4.硫酸(2.0mL、36mmol)を溶液に添加し、溶液を300rpmで撹拌した。
【0701】
5.溶液温度を25℃未満に冷却した後、35%過酸化水素(7.00mL、81.4mmol)を15分かけて反応物に滴下漏斗を用いて添加した。
【0702】
6.過酸化物の添加が完了した後、さらに3mLの脱イオン水を滴下漏斗を介して反応物に添加した。
【0703】
7.反応溶液を20℃にて20分間撹拌(300rpm)させた。
【0704】
8.次に、300rpmで8時間撹拌しながら、反応物を30℃に加熱し、30℃に保持した。
【0705】
9.次に、反応混合物を2時間かけて20℃に冷却し、この温度にてさらに8時間撹拌(300rpm)した。30℃から20℃に冷却中に固体が溶液から沈殿した。
【0706】
10.得られた懸濁液を20mLのメタノールで処理し、懸濁液を20℃にて30分間撹拌した。
【0707】
11.固体をWhatman#1のろ紙を用いたブフナー漏斗により真空下でろ過し、固体をメタノール(2×20mL)で洗浄した。
【0708】
12.固体をブフナー漏斗上で真空下にて1時間乾燥させ、その後、乾燥オーブンに移し、真空下、80℃にて16時間乾燥させた。
【0709】
13.7.19gの固体(26mmol(結晶水なしで計算した)の14−ヒドロキシモルフィノン硫酸塩(73.2%収率))を黄白色の微細結晶として単離し、実施例12のHPLC法によって分析した。分析は、8,873,042:623の14−ヒドロキシモルフィノン:8−ヒドロキシオキシモルホンのHPLC面積比を示した。換言すると、組成物は、97.88%の14−ヒドロキシモルフィノン(HPLC面積パーセントに基づく)と70ppmの8−ヒドロキシオキシモルホン(HPLC面積パーセントに基づく)を占めた。この分析からの自動スケーリングクロマトグラフおよびピークの結果を
図5に示す。
【0710】
オリパビンの1モル当量あたりの酸全体の約4.66モル当量をこの実施例で使用した。硫酸とギ酸のモル比は約1:6.4であった。工程9で沈殿が観察された。
【0711】
先の例(実施例7)と比較すると、より少ない酸全体(ギ酸+硫酸)を使用し(4.66当量対14.5当量)、ギ酸あたりより多くの硫酸を使用し(1:6.4対1:17.1)、本反応の条件がより良い収率(73.2%対67%の14−ヒドロキシモルフィノン硫酸塩)をもたらした。
[実施例9]
【0712】
14−ヒドロキシモルフィノン硫酸塩の調製
【0714】
14−ヒドロキシモルフィノン硫酸塩を以下の通りに調製した。
【0715】
1.温度プローブおよび磁気スターラーを備えた80mLの反応容器中で、オリパビン(10.0g、33.7mmol)を脱イオン水(20mL)および88%ギ酸(3.60mL、84.0mmol)に溶解した。
【0716】
2.溶液を22℃にて15分間撹拌(600rpm)した。
【0717】
3.硫酸(0.94mL、17mmol)を反応混合物に添加し、溶液を600rpmで撹拌した。溶液温度を25℃未満に冷却した後、35%過酸化水素(3.20mL、37.2mmol)を反応物に一度に添加した。
【0718】
4.過酸化物の添加が完了した後、さらに1mLの脱イオン水を反応物に添加した。反応溶液を22℃にて60分間撹拌(600rpm)させた。
【0719】
5.次に、反応物を20分かけて30℃に加熱し、600rpmで16時間撹拌しながら30℃に保持した。
【0720】
6.固体は、30℃に撹拌しながら、溶液から沈殿し始めた。
【0721】
7.次に、反応混合物を22℃に冷却した。
【0722】
8.得られた懸濁液を20mLのメタノールで処理し、懸濁液を22℃にて5分間撹拌した。
【0723】
9.固体をWhatman#1のろ紙を用いたブフナー漏斗により真空下でろ過し、固体をメタノール(2×10mL)で洗浄した。
【0724】
10.固体をブフナー漏斗上で真空下にて30分間乾燥させ、その後、乾燥オーブンに移し、真空下、80℃にて16時間乾燥させた。
【0725】
11.8.08g(11.6mmol(結晶水なしで計算した)、68.8%収率)の14−ヒドロキシモルフィノン硫酸塩を黄白色の微細結晶として単離した。実施例12のHPLC法による分析は、8,743,438:885の14−ヒドロキシモルフィノン:8−ヒドロキシオキシモルホンのHPLC面積比を示した。換言すると、混合物は、101ppmの8−ヒドロキシオキシモルホンを含有した。この分析からの自動スケーリングクロマトグラフおよびピークの結果を
図6に示す。
【0726】
オリパビンの1モル当量あたりの酸全体の約3モル当量をこの実施例で使用した。硫酸とギ酸のモル比は約1:5であった。工程6で沈殿が観察された。
【0727】
得られた14−ヒドロキシモルフィノン硫酸塩を続く実施例10における出発材料として用いた。
[実施例10]
【0728】
14−ヒドロキシモルフィノン硫酸塩からのオキシモルホンの調製
【0730】
1.磁気撹拌子を備えた300mLの水素化容器に、上記の実施例9で得られた14−ヒドロキシモルフィノン硫酸塩(7.03g、10.1mmol(結晶水なしで計算した))、脱イオン水(70mL)およびメタノール(28mL)を充填した。大部分の固体が溶液に溶解した。
【0731】
2.ギ酸(0.935mL、21.8mmol)および炭素上の5%パラジウム(0.053g)を反応混合物に添加した。
【0732】
3.容器を密封し、750rpmで撹拌し、40℃に加熱した。
【0733】
4.次に、混合物を60psia(413.69kPa)で5時間水素化した。
【0734】
5.反応物を排気し、窒素でパージし、排気し、60psia(413.69kPa)でさらに1時間水素化した。
【0735】
6.反応物を排気し、窒素でパージし、22℃に8時間かけて冷却した。
【0736】
7.反応混合物をろ紙を通してろ過して、炭素上のパラジウムを除去し、実施例12のHPLC分析のためにろ液をサンプリングした。結果は、1%未満の14−ヒドロキシモルフィノン(遊離塩基)(HPLC面積%による)が残存することを示した。
【0737】
8.磁気撹拌子およびpHプローブを備えた250mLの三角フラスコにろ液を移した。溶液のpHは2.66であった。
【0738】
9.200rpmで撹拌しながら、溶液に28%水酸化アンモニウムを5mL添加することによって塩基性にした;固体は、水酸化アンモニウムの添加中に溶液から沈殿し、混合物の最終pHは9.13であった。
【0739】
10.混合物を22℃にてさらに45分間撹拌(200rpm)させた。
【0740】
11.固体をWhatman#2のろ紙を用いたブフナー漏斗により真空下でろ過し、固体を水(2×10mL)で洗浄した。
【0741】
12.固体を真空下、ブフナー漏斗上で2時間乾燥させ、その後、乾燥オーブンに移し、一定重量になるまで真空下で乾燥させた。
【0742】
13.実施例12のHPLC法によって分析されるように、白色結晶粉末として4.58g(15.2mmol、75%収率)のオキシモルホン(塩基)を単離した。オキシモルホン:14−ヒドロキシモルフィノン:8−ヒドロキシオキシモルホンのHPLC面積比は39,612,808:231(6ppm):9,518(240ppm)であった。換言すると、組成物は、HPLC面積パーセントに基づいて、98.54%のオキシモルホン塩基、6ppmの14−ヒドロキシモルフィノン、および240ppmの8−ヒドロキシオキシモルを占めた。この分析からの自動スケーリングクロマトグラフおよびピークの結果を
図7に示す。
【0743】
全体として、オリパビンの1モル当量あたり酸全体の約3.64モル当量を実施例9および10に使用した。
[実施例11]
【0744】
14−ヒドロキシモルフィノン硫酸塩を製造するための様々な量のギ酸の比較
5つの実験が行われ、そこでは、オリパビンが、単離された14−ヒドロキシモルフィノン塩中間体を介して、オキシモルホン遊離塩基に変換された。この変換に関与する反応をスキーム21に示す。
【0746】
これらの5つの実験において、酸化工程中のギ酸含有量(スキーム21における第一工程)をオリパビンあたり1.0〜3.0当量(1.0、1.5、2.0、2.5、3.0当量)を変化させた。硫酸を0.51当量で一定に保持した。実施例9(酸化条件および硫酸塩の単離)および実施例10(2.13当量のギ酸の代わりに1.1当量を用いた水素化条件、スキーム21参照)の実験手法を適用した。
【0747】
得られた組成物を実施例12のHPLC法によって分析した。結果を表1に示す。
【0749】
結果は、14−ヒドロキシモルフィノン硫酸塩の単離が、オリパビンのオキシモルホンへの変換中に形成された8−ヒドロキシオキシモルホンと14−ヒドロキシモルフィノンの量の減少に利点を提供し、酸化工程の量産効果を向上させ得て、潜在的に製造原価を減少させ得ることを示す。
[実施例12]
【0750】
HPLC法
HPLC条件は以下の通りである:
装置:Waters 966 フォトダイオードアレイ検出器を備えたWaters 2695 HPLCシステム
カラム:Waters XBridge C18(150×3.0mm;3.5μm)
移動相:
溶液A:水中の10mMol(pH=10.2)重炭酸アンモニウム
溶液B:メタノール
流速:0.30ml/分
UV検出:292nm
注入量:1mg/mlサンプル溶液10μl。サンプルは、10±0.5mgのサンプルを計量し、それを10mL容量フラスコに定量的に移すことによって調製された。固体を水:メタノール中の0.085%リン酸の80:20混合物に溶解させた。
カラム温度:30℃
実行時間:42分
【0753】
全ての関連ピークを示す典型的なHLPCクロマトグラムを
図8に示す。ピークに対応する成分を表3に示す。
【0754】
【表3】
相対的保持時間(RPT)をオキシモルホンを基準にして計算した。
[実施例13]
【0756】
99.26%のオキシモルホン塩酸塩、95ppmの14−ヒドロキシモルフィノン塩酸塩、および検出限界未満のある量の8−ヒドロキシオキシモルホン塩酸塩を含む組成物を以下の通り調製した。
【0759】
1.温度プローブ、還流冷却器、およびオーバーヘッドスターラーを備えた300mLのジャケット付き反応容器に、オキシモルホン(4.01g、12.5mmol)、脱イオン水(6mL)およびイソプロパノール(IPA、45mL)を充填した。オキシモルホンは、実施例12のHPLC法に基づいて、12ppmの14−ヒドロキシモルフィノン、98.36%のオキシモルホン、132ppmの8−ヒドロキシオキシモルホンを含む組成物を有した。
【0760】
2.混合物を250rpmで撹拌し、容器の外部ジャケットを75℃に加熱した。
【0761】
3.混合物の内部温度が40℃に達したときに、37%塩酸(1.08mL、13.2mmol)を反応容器に添加した。
【0762】
4.混合物の内部温度が68℃に達したときに、さらなる量の脱イオン水(2mL)およびイソプロパノール(5mL)を反応容器に添加した。
【0763】
5.容器の外部ジャケットを80℃に加熱した。混合物の内部温度が72.3℃に達したときに、全ての目に見える固体が反応混合物に溶解した。
【0764】
6.混合物を250rpmで30分間、72〜73℃の温度で撹拌し、次に、8時間かけて徐々に6℃に冷却した。その後、混合物をさらに8時間、6℃にて撹拌した。
【0765】
7.得られた固体をWhatman#2のろ紙を用いたブフナー漏斗により真空下でろ過し、固体を回収し、イソプロパノール:脱イオン水の20:1の混合物(30mL)で洗浄した。
【0766】
8.固体を真空下、ブフナー漏斗上で3時間乾燥させ、その後、乾燥オーブンに移し、一定量になるまで真空下で乾燥させた。固体は、実施例12のHPLC法に基づいて、白色の微細結晶として2.96g(8.8mmol、69.9%収率)のオキシモルホン塩酸塩を含有し、95ppmの14−ヒドロキシモルフィノン塩酸塩(HPLC面積パーセントに基づく)と検出不能な量の8−ヒドロキシオキシモルホン塩酸塩を含んでいた(表4)。
【0768】
結果は、オキシモルホン遊離塩基、8−ヒドロキシオキシモルホンおよび14−ヒドロモルフィノンを含む出発材料(8−ヒドロキシオキシモルホンは12ppmの量で存在し、14−ヒドロキシモルフィノンは132ppmの量で存在する)は、本実施例に記載される通りに塩酸による処理に供された場合、オキシモルホン塩酸塩および14−ヒドロキシモルフィノンまたはその塩を含む組成物(14−ヒドロキシモルフィノンは95ppmの量で存在する)をもたらし得ることを示す。
[実施例14]
【0771】
1.磁気撹拌子を備えた300mLの水素化容器に、14−ヒドロキシモルフィノン硫酸塩(15.08g、21.64mmol(結晶水なしで計算した))、脱イオン水(150mL)および炭素上の5%パラジウム(0.121g)を充填した。固体を部分的に溶液に溶解した。14−ヒドロキシモルフィノン硫酸塩は、実施例12のHPLC法を用いたHPLC面積パーセントに基づいて、98.42%の純度を有し、786ppmの8−ヒドロキシオキシモルホンを含有していた。
【0772】
2.容器を密封し、750rpmで撹拌し、40℃に加熱した。
【0773】
3.次に、混合物を60psia(413.69kPa)にて6時間水素化した。
【0774】
4.反応物を排気し、窒素でパージし、8時間かけて22℃に冷却した。
【0775】
5.反応混合物をろ紙を通してろ過し、炭素上のパラジウムを除去した。ろ過された炭素上のパラジウムを脱イオン水(50mL)で濯ぎ、得られた濯ぎ液をろ液と合わせた。合わせたろ液および濯ぎ液を実施例12のHPLC法によるHPLC分析のためにサンプリングした。結果は、10,000ppm未満の14−ヒドロキシモルフィノン(HPLC面積%による)が残存することを示した。
【0776】
6.合わせたろ液と濯ぎ液を、オーバーヘッドスターラーと温度プローブを備えたジャケット付き容器に移した。
【0777】
7.溶液を100rpmで撹拌し、周囲温度から0℃に冷却した。溶液を5℃未満に冷却した後、固体が溶液から沈殿した。混合物を0℃にて一晩撹拌(100rpm)した。
【0778】
8.懸濁液にテトラヒドロフラン(45mL)と、溶液に溶解させた固体を添加した。
【0779】
9.溶液をtert−ブチルメチルエーテル(125mL)で処理し、さらに−5℃に冷却した。固体が0℃未満の溶液から沈殿した。懸濁液を−5℃にて2時間で撹拌した。
【0780】
10.固体をWhatman#3のろ紙を用いたブフナー漏斗により真空下でろ過した。
【0781】
12.固体を真空下、ブフナー漏斗で1時間乾燥させ、その後、乾燥オーブンに移し、一定量になるまで真空下で乾燥させた。
【0782】
13.白色の結晶性粉末として6.98g(9.96mmol、46%収率)のオキシモルホン硫酸塩を単離した。HPLC分析を実施例12のHPLC法を用いて行った。オキシモルホン:14−ヒドロキシモルフィノン:8−ヒドロキシオキシモルホンのHPLC面積比は、5,348,916:566(106ppm):316(59ppm)であった。換言すると、組成物は、HPLC面積パーセントに基づいて、99.23%のオキシモルホン、106ppmの14−ヒドロキシモルフィノン、および59ppmの8−ヒドロキシオキシモルホンを含んでいた。
[実施例15]
【0783】
14−ヒドロキシモルフィノン硫酸塩の調製
【0785】
14−ヒドロキシモルフィノン硫酸塩を以下の通りに調製した。
【0786】
1.温度プローブおよび磁気撹拌子を備えた250mlの3つ口フラスコ中で、オリパビン(10.0g、33.6mmol)を脱イオン水(18mL)および98%ギ酸(3.88mL、101mmol)に溶解した。溶液を25℃まで温めた。溶液を21℃にて5分間撹拌(500rpm)した。
【0787】
2.濃硫酸(96%、1.01mL、18.2mmol)を添加した。温度を35℃に上昇させた。混合物を21℃にて20分間撹拌(500rpm)した。
【0788】
3.過酸化水素(H
2O中35重量%、3.61mL、42.16mmol)を添加し、溶液を30分間、室温にて撹拌(500rpm)した。
【0789】
4.次に、混合物を5分かけて35℃に加熱し、35℃に保持し、48時間撹拌(500rpm)した。固体が、10時間後、撹拌中に沈殿し始めた。
【0790】
5.得られた懸濁液に2−ブタノール(36mL)を添加し、撹拌を30分間続けた。この時間中に、温度を35℃から26℃に下げた。得られたスラリーを4℃に冷却し、この温度で2時間休止させた。
【0791】
6.ろ過、水:2−ブタノール(1:2、12mL)による洗浄、および真空中での徹底した乾燥により、14−ヒドロキシモルフィノン硫酸塩(10.5g、15.1mmol(結晶水なしで計算した)、90%収率)を得た。オリパビンおよび8−ヒドロキシオキシモルホンは、HPLCによって検出できなかった。
【0792】
オリパビンの1モル当量あたりの酸全体の約3.54モル当量をこの実施例で使用した。硫酸とギ酸のモル比は1:5.5であった。工程4で沈殿が観察された。
【0793】
先の例(実施例7および8)と比較すると、より少ない酸全体(ギ酸+硫酸)を使用し(3.54当量対14.5当量および4.66当量)、ギ酸あたりより多くの硫酸を使用し(1:5.5対1:17.1および1:6.4)、本反応の条件がより良い収率(90%対67%および73.2%の14−ヒドロキシモルフィノン硫酸塩)をもたらした。
[実施例16]
【0794】
14−ヒドロキシモルフィノン硫酸塩の調製
【0796】
14−ヒドロキシモルフィノン硫酸塩を以下の通りに調製した。
【0797】
1.磁気撹拌子および温度プローブを備えた多口フラスコ中で、オリパビン(9.96g、33.5mmol)を脱イオン水(18mL)および98%ギ酸(3.88mL、101mmol)に溶解した。得られた溶液を周囲温度で撹拌した。
【0798】
2.濃硫酸(96%、0.92mL、16.8mmol)を添加し、混合物を450rpmで10分間撹拌した。硫酸の添加後、混合物を30℃超に加熱し、次に、再度冷却した。
【0799】
3.溶液の温度が25℃未満に低下したとき、過酸化水素(H
2O中35重量%、3.8mL、44mmol)を添加し、溶液を450rpmで20分間、室温にて撹拌した。
【0800】
4.次に、混合物を35℃の内部温度にて48時間撹拌した。
【0801】
5.温められた混合物に2−ブタノール(36mL)を添加し、撹拌を30分間続けた。得られたスラリーを4℃に冷却し、この温度で2時間休止させた。
【0802】
6.ろ過、水:2−ブタノール(1:2、12mL)による洗浄、および真空中での徹底した乾燥により、14−ヒドロキシモルフィノン硫酸塩(9.94g、14.3mmol(結晶水なしで計算した)、85.4%収率)を得た。オリパビンおよび8−ヒドロキシオキシモルホンは、HPLCによって検出できなかった。
【0803】
オリパビンの1モル当量あたりの酸全体の約3.5モル当量をこの実施例で使用した。硫酸とギ酸のモル比は約1:6であった。
【0804】
この実施例において、0.5当量のH
2SO
4を使用した。実施例15(0.55当量のH
2SO
4を使用した場合)で見られるように、先の例(実施例7および8)と比較すると、より少ない酸全体(ギ酸+硫酸)を使用し(3.5当量対14.5当量および4.66当量)、ギ酸あたりより多くの硫酸を使用し(1:6対1:17.1および1:6.4)、本反応の条件がより良い収率(85.4%対67%および73.2%の14−ヒドロキシモルフィノン硫酸塩)をもたらした。
[実施例17]
【0805】
14−ヒドロキシモルフィノン硫酸塩の調製
【0807】
14−ヒドロキシモルフィノン硫酸塩を2つの異なる量の水を用いて以下の通りに調製した。
【0808】
1.磁気撹拌子および温度プローブを備えた多口フラスコ中で、オリパビン(10.4g、35.0mmol)を脱イオン水(それぞれ、16または20mL)および98%ギ酸(3.88mL、101mmol)に溶解した。得られた溶液を周囲温度で撹拌(500rpm)した。
【0809】
2.濃硫酸(96%、1.02mL、18.5mmol)を添加し、混合物を500rpmで20分間撹拌した。硫酸の添加後、混合物を30℃超に加熱し、次に、再度冷却した。
【0810】
3.溶液の温度が25℃未満に低下したとき、過酸化水素(H
2O中35重量%、3.62mL、42mmol)を添加し、溶液を500rpmで30分間、室温にて撹拌した。
【0811】
4.次に、混合物を35℃の内部温度にて48時間撹拌(750rpm)した。
【0812】
5.温められた混合物に2−ブタノール(36mL)を添加し、撹拌を30分間続けた。得られたスラリーを4℃に冷却し、この温度で2時間休止させた。
【0813】
6.ろ過、水:2−ブタノール(1:2、12mL)による洗浄、および真空中での徹底した乾燥により、14−ヒドロキシモルフィノン硫酸塩(16mlの水に対して、9.90g、14.21mmol(結晶水なしで計算した)、81.2%収率;20mlの水に対して、10.14g、14.56mmol(結晶水なしで計算した)、83.2%収率)を得た。オリパビンおよび8−ヒドロキシオキシモルホンは、HPLCによって検出できなかった。
【0814】
この実施例は、実施例15において指摘したのと同じ利点を示す。さらに、実施例15で使用された1gオリパビンあたり1.8mlの水に加えて、1gオリパビンあたり1.5および1.9mlの水もまた有利に使用することができることを示す。
[実施例18]
【0815】
14−ヒドロキシモルフィノン硫酸塩の調製
【0817】
14−ヒドロキシモルフィノン硫酸塩を以下の通りに調製した。
【0818】
1.磁気撹拌子および温度プローブを備えた多口フラスコ中で、オリパビン(10.04g、33.8mmol)を脱イオン水(18mL)および98%ギ酸(3.88mL、101mmol)に溶解した。得られた溶液を周囲温度で撹拌(500rpm)した。
【0819】
2.濃硫酸(96%、1.02mL、18.5mmol)を添加し、混合物を約20分間撹拌した。硫酸の添加後、混合物を30℃超に加熱し、次に、再度冷却した。
【0820】
3.溶液の温度が25℃未満に低下したとき、過酸化水素(H
2O中35重量%、3.46mL、40.1mmol、1.2当量に対応する)を添加し、溶液を30分間、室温にて撹拌した。
【0821】
4.次に、混合物を35℃の内部温度にて48時間撹拌した。
【0822】
5.温められた混合物に2−ブタノール(36mL)を添加し、撹拌を30分間続けた。得られたスラリーを4℃に冷却し、この温度で2時間休止させた。
【0823】
6.ろ過、水:2−ブタノール(1:2、12mL)による洗浄、および真空中での徹底した乾燥により、14−ヒドロキシモルフィノン硫酸塩(10.07g、14.5mmol(結晶水なしで計算した)、85.8%収率)を得た。オリパビンおよび8−ヒドロキシオキシモルホンは、HPLCによって検出できなかった。
【0824】
実施例15(1.25当量の過酸化水素を使用した場合)で見られるように、先の例(実施例7および8)と比較すると、より少ない酸全体(ギ酸+硫酸)を使用し(3.55当量対14.5当量および4.66当量)、ギ酸あたりより多くの硫酸を使用し(1:5.5対1:17.1および1:6.4)、本反応の条件がより良い収率(85.8%対67%および73.2%の14−ヒドロキシモルフィノン硫酸塩)をもたらした。
【0825】
前述の明細書では、本発明を特定の例示的な実施形態およびこれらの実施例を参照して記載している。しかしながら、様々な修飾および変更が、以下の特許請求の範囲に記載された本発明のより広い精神および範囲から逸脱することなくなされ得ることは明らかである。したがって、本明細書および図面は、限定的な意味というよりはむしろ、ある例示的な方法で解釈されるべきである。
なお、本発明は、以下の態様をも包含するものである。
<1>
式Iの化合物またはその塩もしくは溶媒和物から式V
【化69】
の化合物またはその溶媒和物を調製する方法であって、
【化70】
(a)式Iの化合物を酸化すること;および
(b)酸化反応前、酸化反応中および/または酸化反応後に反応混合物に酸H+nXn−を添加すること
を含み、
式中、
R1は、−H、−(C1−C7)アルキル、アラルキル、−(C2−C6)アルケニル、−SiR33、−(C3−C7)シクロアルキル、−(C1−C7)アルキル−(C3−C7)シクロアルキル、−(C3−C7)シクロアルケニル、−(C1−C7)アルキル−(C3−C7)シクロアルケニル、−CR42−O−(C1−C6)アルキル、−C(ハロ)3、−CH2(ハロ)、−CH(ハロ)2、−SO2R5、またはO−保護基であり;
R2は、−H、−CH3、−(C2−C7)アルキル、−(C2−C4)アルケニル、ベンジル、−(C1−C7)アルキル−(C3−C7)シクロアルキル、−CN、またはN−保護基であり;
それぞれのR3は、独立して、アリール、−(C1−C6)アルキルおよび−(C1−C6)アルコキシから選択され;
それぞれのR4は、独立して、−Hおよび−(C1−C6)アルキルから選択され;
R5は、−(C6−C14)アリールまたは−(C1−C6)アルキルであり;
Xn−は、Cl−、HSO4−、SO42−、メタンスルホン酸イオン、トシル酸イオン、トリフルオロ酢酸イオン、H2PO4−、HPO42−、PO43−、シュウ酸イオン、過塩素酸イオン、および任意のそれらの混合物から選択されるアニオンであり;
nは、1、2または3である、方法。
<2>
R2が、−CH3、−CH2−シクロプロピル、−CH2−シクロブチル、またはアリルである、上記1に記載の方法。
<3>
R2が−CH3である、上記1に記載の方法。
<4>
R2が−Hである、上記1に記載の方法。
<5>
R1が−Hである、上記1から4のいずれか一項に記載の方法。
<6>
nが1または2であり、好ましくはnが2である、上記1から5のいずれか一項に記載の方法。
<7>
Xn−が、SO42−またはトリフルオロ酢酸イオンである、上記1から6のいずれか一項に記載の方法。
<8>
Xn−がSO42−である、上記1から7のいずれか一項に記載の方法。
<9>
酸H+nXn−がH2SO4である、上記1から8のいずれか一項に記載の方法。
<10>
式Iの化合物が、
【化71】
であり、式Vの化合物が、
【化72】
またはその溶媒和物である、上記1から9のいずれか一項に記載の方法。
<11>
式Iの化合物が、
【化73】
であり、式Vの化合物が、
【化74】
またはその溶媒和物である、上記1から10のいずれか一項に記載の方法。
<12>
式Vの化合物が、式Vの化合物の水和物である、上記1から11のいずれか一項に記載の方法。
<13>
水和物が、式Vの化合物の1分子あたり0.5〜10.0個の水分子を含有する水和物である、上記12に記載の方法。
<14>
水和物が、式Vの化合物の一水和物または五水和物である、上記12に記載の方法。
<15>
酸H+nXn−が、工程(a)の酸化反応前に、反応混合物に添加される、上記1から14のいずれか一項に記載の方法。
<16>
酸H+nXn−が、酸化反応中に添加される、上記1から15のいずれか一項に記載の方法。
<17>
酸H+nXn−が、酸化反応後に添加される、上記1から16のいずれか一項に記載の方法。
<18>
反応混合物が、酸化反応中に約30℃〜約38℃の温度、好ましくは約32℃〜約36℃の温度、より好ましくは約35℃の温度で維持される、上記1から17のいずれか一項に記載の方法。
<19>
追加工程:
(c)式Vの化合物またはその溶媒和物を沈殿させること
を含む、上記1から18のいずれか一項に記載の方法。
<20>
沈殿が、反応混合物中の酸H+nXn−の存在によって引き起こされる、上記19に記載の方法。
<21>
沈殿が、酸化反応中および/または酸化反応後に起こる、上記19または20に記載の方法。
<22>
沈殿が、工程(b)中に追加量の酸H+nXn−を添加することによって開始され、および/または増加される、上記19から21のいずれか一項に記載の方法。
<23>
前記沈殿が、
(i)反応混合物の温度を沈殿温度に調整すること;
(ii)逆溶媒を添加すること;
(iii)種結晶を添加すること;
(iv)pHを低下させること;
(v)反応混合物のイオン強度を変化させること;
(vi)反応混合物を濃縮すること;
(vii)反応混合物を低減または停止すること
の1以上によって開始され、および/または増加される、上記19から22のいずれか一項に記載の方法。
<24>
沈殿が、沈殿温度に到達するように反応混合物の温度を調整することによって開始され、および/または増加される、上記19から23のいずれか一項に記載の方法。
<25>
沈殿温度が、40℃以下の温度、好ましくは35℃以下、30℃以下、25℃以下、20℃以下、18℃以下、15℃以下、10℃以下、5℃以下、または0℃以下である、上記19から24のいずれか一項に記載の方法。
<26>
沈殿温度が、約0℃〜約40℃の範囲、好ましくは約0℃〜約35℃の範囲にある、上記25に記載の方法。
<27>
沈殿温度が、約5℃〜約22℃の範囲;好ましくは約8℃〜約15℃の範囲にある、上記26に記載の方法。
<28>
沈殿が、逆溶媒の添加によって、好ましくは、tert−ブチルメチルエーテル、ジエチルエーテル、ヘキサン(単数または複数)、tert−アミルアルコール、メタノール、エタノール、イソプロパノール、2−ブタノール、ヘプタン(複数)、キシレン、トルエン、アセトン、2−ブタノン、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、ジクロロメタン、1−メトキシ−2−プロパノール、2−エトキシエタノール、n−プロパノール、1−ブタノール、tert−ブタノール、イソブタノール、酢酸イソプロピル、1,4−ジオキサン、2−メチル−テトラヒドロフラン、ギ酸メチル、酢酸メチル、および上記のいずれか2以上の任意の混合物からなる群から選択される逆溶媒、より好ましくは、メタノール、イソプロパノール、2−ブタノール、tert−ブチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン、およびそれらの任意の混合物からなる群から選択される逆溶媒、さらにより好ましくは、イソプロパノール、2−ブタノール、およびそれらの任意の混合物からなる群から選択される逆溶媒、の添加によって開始され、および/または増加される、上記19から27のいずれか一項に記載の方法。
<29>
追加工程:
(d)反応混合物から沈殿物を単離すること
を含み、上記19から28のいずれか一項に記載の方法。
<30>
単離された沈殿物が、式III:
【化75】
(式中、R1およびR2は、上記1から5のいずれか一項に定義される通りである)
の化合物またはその塩もしくは溶媒和物を沈殿物から除去するのに適した溶媒を用いて洗浄および/または(再)結晶化される、上記29に記載の方法。
<31>
溶媒が、エーテル、ケトン、エステル、アルコール、水、アルカン(ハロゲン化されていてもよい)、芳香族溶媒(ハロゲン化されていてもよい)、および上記の任意の組合せからなる群から選択される、上記30に記載の方法。
<32>
溶媒が、メタノール、エタノール、イソプロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、tert−ブタノール、イソブタノール、アセトン、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、ヘプタン、tert−ブチルメチルエーテル、1,2−ジクロロエタン、トルエン、2−ブタノン(MEK)、tert−アミルアルコール、クロロホルム、キシレン、水、および上記の任意の混合物からなる群から選択される、上記31に記載の方法。
<33>
溶媒が、tert−ブチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン、メタノール、エタノール、アセトン、イソプロパノール、2−ブタノール、またはメタノール:水、THF:水、アセトン:水、イソプロパノール:水、2−ブタノール:水、もしくはエタノール:水の混合物である、上記30、31または32に記載の方法。
<34>
溶媒が、tert−ブチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン、メタノール、2−ブタノール、2−ブタノール:水の混合物、またはメタノール:水の混合物である、上記30、31または32に記載の方法。
<35>
工程(a)における酸化が酸化剤の存在下で行われる、上記1から34のいずれか一項に記載の方法。
<36>
酸化剤が、過酸、H2O2および過酸化塩を含む過酸化物、ペルヨージナン、一重項酸素および上記の任意の組合せからなる群から選択される、上記35に記載の方法。
<37>
酸化剤が、少なくとも1つの過酸を含むまたは少なくとも1つの過酸である、上記36に記載の方法。
<38>
少なくとも1つの過酸が、過酸化水素と少なくとも1つの酸から、工程(a)の反応混合物においてその場で生じる、上記37に記載の方法。
<39>
少なくとも1つの酸が、ギ酸、酢酸、3−クロロ安息香酸、一硫酸カリウム、トリフルオロ酢酸、および硫酸からなる群から選択される、上記38に記載の方法。
<40>
少なくとも1つの過酸が、過ギ酸、過酢酸、3−クロロペルオキシ安息香酸、ペルオキシ一硫酸カリウム、トリフルオロ過酢酸、過硫酸、および上記の任意の組合せからなる群から選択される、上記37から39のいずれか一項に記載の方法。
<41>
過酸化水素およびギ酸から工程(a)においてその場で生じる少なくとも1つの過酸が過ギ酸である、上記40に記載の方法。
<42>
過酸化水素、硫酸およびギ酸から工程(a)においてその場で生じる少なくとも1つの過酸が、過ギ酸と過硫酸の組合せである、上記40に記載の方法。
<43>
過酸が、エクスサイチュ(ex situ)で生じ、次に反応混合物に添加される、上記37に記載の方法。
<44>
式Iの化合物の1モルあたり約1〜約1.4モルの酸化剤が使用され、好ましくは、式Iの化合物の1モルあたり約1.2〜約1.4モルの酸化剤が使用され、より好ましくは、式Iの化合物の1モルあたり約1.2〜約1.3モルの酸化剤が使用される、上記35から43のいずれか一項に記載の方法。
<45>
式Iの化合物の1モルあたり約1〜約1.4モルの過酸化水素が使用され、好ましくは、式Iの化合物の1モルあたり約1.2〜約1.4モルの過酸化水素が使用され、より好ましくは、式Iの化合物の1モルあたり約1.2〜約1.3モルの過酸化水素が使用される、上記35から43のいずれか一項に記載の方法。
<46>
Xn−が、HSO4−、SO42−、メタンスルホン酸イオン、トシル酸イオン、トリフルオロ酢酸イオン、および上記の組合せからなる群から選択されるアニオンである、上記1から45のいずれか一項に記載の方法。
<47>
Xn−が、HSO4−、SO42−、メタンスルホン酸イオン、またはトリフルオロ酢酸イオンである、上記1から46のいずれか一項に記載の方法。
<48>
Xn−が、HSO4−またはSO42−である、上記1から47のいずれか一項に記載の方法。
<49>
Xn−がSO42−である、上記1から48のいずれか一項に記載の方法。
<50>
Xn−が、ポリマーに支持されている、上記1から49のいずれか一項に記載の方法。
<51>
Xn−が、ポリマーに支持されていない、上記1から50のいずれか一項に記載の方法。
<52>
H+nXn−が、Xn−を含有する塩を反応混合物に添加することによってその場で生じ、ここで、Xn−を含有する塩が式Mm+(H+)(n−m)Xn−またはMm+((n−l)/m)(H+)lXn−を有し、式中、
Mm+は、一価または多価の金属カチオンであり;
mおよびnは、独立して、1、2、および3から選択される整数であるが、ただし、m≦nであり;
lは、0、1、および2から選択される整数であるが、ただし、l<nである、上記1から51のいずれか一項に記載の方法。
<53>
工程(b)が、酸H+nXn−の代わりにルイス酸を反応混合物に添加することによって行われる、上記1から52のいずれか一項に記載の方法。
<54>
nが2であり、工程(b)において添加される酸H+nXn−が、式Iの化合物の1モル当量あたり約0.1〜約1.5モル当量の量、好ましくは約0.1〜約1.2モル当量の量、より好ましくは約0.1〜約1モル当量の量、さらにより好ましくは約0.25〜約0.75モル当量の量、さらにより好ましくは約0.4〜約0.6モル当量の量、さらにより好ましくは約0.5〜約0.6モル当量の量で添加される、上記1から53のいずれか一項に記載の方法。
<55>
工程(b)において添加される酸H+nXn−が、式Iの化合物の1モル当量あたり約0.51〜約0.55モル当量の量で添加される、上記54に記載の方法。
<56>
H2SO4が、工程(b)において添加される酸H+nXn−である、上記54または55に記載の方法。
<57>
nが1であり、工程(b)において添加される酸H+nXn−が、式Iの化合物の1モル当量あたり約0.2〜約3モル当量の量、好ましくは約0.7〜約2.4モル当量の量、より好ましくは約0.8〜約2モル当量の量、さらにより好ましくは約0.8〜約1.6モル当量の量、さらにより好ましくは約0.8〜約1.2モル当量の量、さらにより好ましくは約0.9〜約1.1モル当量の量で添加される、上記1から56のいずれか一項に記載の方法。
<58>
工程(b)において添加される酸H+nXn−が、式Iの化合物の1モル当量あたり約1モル当量の量で添加される、上記57に記載の方法。
<59>
工程(b)において添加される酸H+nXn−が、メタンスルホン酸またはトリフルオロ酢酸である、上記57または58に記載の方法。
<60>
nが3であり、工程(b)において添加される酸H+nXn−が、式Iの化合物の1モル当量あたり約0.07〜約1モル当量の量、好ましくは約0.23〜約0.8モル当量の量、より好ましくは約0.26〜約0.66モル当量の量、さらにより好ましくは約0.26〜約0.53モル当量の量、さらにより好ましくは約0.26〜約0.4モル当量の量、さらにより好ましくは約0.3〜約0.36モル当量の量で添加される、上記1から59のいずれか一項に記載の方法。
<61>
工程(b)において添加される酸H+nXn−が、式Iの化合物の1モル当量あたり約0.33モル当量の量で添加される、上記60に記載の方法。
<62>
H3PO4が、工程(b)において添加される酸H+nXn−である、上記60または61に記載の方法。
<63>
工程(b)において、酸H+nXn−が、式Iの化合物の1モル当量あたり約1/nモル当量の量で添加される、上記1から62のいずれか一項に記載の方法。
<64>
酸化が、酸化剤を用いて行われ、酸化剤は、過酸化水素と反応混合物中の少なくとも1つの酸からその場で生じる少なくとも1つの過酸を含みまたは少なくとも1つの過酸である、上記1から63のいずれか一項に記載の方法。
<65>
過酸を生じさせるために使用される少なくとも1つの酸が、ギ酸を含みまたはギ酸である、上記64に記載の方法。
<66>
過酸を生じさせるために使用される少なくとも1つの酸の量が、式Iの化合物の1モル当量あたり約0.5〜約14モル当量、好ましくは約1〜約12モル当量、より好ましくは約1〜約7モル当量、より好ましくは約1.5〜約6モル当量、より好ましくは約2〜約5モル当量、より好ましくは約2.5〜約4.5モル当量、さらにより好ましくは約2.5〜4モル当量である、上記64または65に記載の方法。
<67>
酸H+nXn−および過酸を生じさせるために使用される少なくとも1つの酸を含む、反応混合物中の酸の全量が、式Iの化合物の1モル当量あたり酸全体の約0.6〜約14.0モル当量である、上記64から66のいずれか一項に記載の方法。
<68>
酸の全量が、式Iの化合物の1モル当量あたり酸全体の約1〜約12モル当量、約1〜約10モル当量、約1〜約8モル当量、約1〜約7モル当量、約1〜約6.5モル当量、約1〜約6モル当量、約1〜約5.5モル当量、約1〜約4.5モル当量、約1〜約4モル当量、約1〜約3.5モル当量、または約1.5〜約3.5モル当量である、上記67に記載の方法。
<69>
酸の全量が、式Iの化合物の1モル当量あたり酸全体の約1〜約8モル当量である、上記67に記載の方法。
<70>
酸の全量が、式Iの化合物の1モル当量あたり酸全体の約1.5〜約4.5モル当量である、上記69に記載の方法。
<71>
酸の全量が、式Iの化合物の1モル当量あたり酸全体の約2.5〜約5.5モル当量、好ましくは約3〜約5モル当量である、上記69に記載の方法。
<72>
酸H+nXn−と、過酸を生じさせるために使用される少なくとも1つの酸のモル比が、約1:20〜約1:0.5、約1:17〜約1:1、約1:15〜約1:1、約1:14〜約1:1、約1:12〜約1:1、約1:10〜約1:1、約1:9〜約1:2、約1:8〜約1:3、約1:7〜約1:3、約1:7〜約1:5であり、またはこれらの範囲内に含まれる数値である、上記64から71のいずれか一項に記載の方法。
<73>
酸H+nXn−と、過酸を生じさせるために使用される少なくとも1つの酸のモル比が、約1:9〜約1:4、好ましくは約1:7.5〜約1:4、より好ましくは約1:7〜約1:5であり、またはこれらの範囲内に含まれる数値である、上記72に記載の方法。
<74>
酸H+nXn−と、過酸を生じさせるために使用される少なくとも1つの酸のモル比が、約1:7、約1:6.5、約1:6、約1:5.5、または約1:5である、上記72に記載の方法。
<75>
その場で過酸を生じさせるために使用される酸のモル量が、式Iの化合物の1モル当量あたり約2.5〜約4.5当量であり、過酸のモル量が、式Iの化合物の1モルあたり約1〜約1.4モル、好ましくは約1.2〜約1.4モル、より好ましくは約1.2〜約1.3モルである、上記64から74のいずれか一項に記載の方法。
<76>
過酸を生じさせるために使用される酸がギ酸であり、過酸が過酸化水素である、上記75に記載の方法。
<77>
過酸を生じさせるために使用される酸のモル量が、式Iの化合物の1モル当量あたり約2.5〜約4.5モル当量であり、nが2であり、酸H+nXn−のモル量が、式Iの化合物の1モル当量あたり約0.5〜約0.6モル当量である、上記64から76のいずれか一項に記載の方法。
<78>
過酸を生じさせるために使用される酸がギ酸であり、酸H+nXn−が硫酸である、上記77に記載の方法。
<79>
式Vの化合物またはその溶媒和物が沈殿し、沈殿温度が40℃以下であり、反応混合物に存在する酸の全量が、式Iの化合物の1モル当量あたり約0.6〜約14.0モル当量である、上記1から78のいずれか一項に記載の方法。
<80>
沈殿温度が、約0℃〜約40℃の範囲、好ましくは約0℃〜約35℃の範囲にあり、反応混合物に存在する酸の全量が、式Iの化合物の1モル当量あたり酸全体の約1〜約8モル当量、好ましくは約1〜約5モル当量、より好ましくは約1〜約3モル当量である、上記79に記載の方法。
<81>
沈殿温度が約5℃〜約22℃の範囲にあり、反応混合物に存在する酸の全量が、式Iの化合物の1モル当量あたり酸全体の約1〜約7モル当量、好ましくは約1〜約5モル当量である、上記79に記載の方法。
<82>
工程(a)および(b)におけるpHが7未満であり、好ましくはpHが4以下であり、より好ましくは2.5以下であり、さらにより好ましくは1〜2である、上記1から81のいずれか一項に記載の方法。
<83>
工程(b)におけるXn−がSO42−であり、式Vの化合物が
【化76】
またはその溶媒和物である、上記1から82のいずれか一項に記載の方法。
<84>
SO42−が、工程(b)における酸H+nXn−として硫酸の添加によって与えられる、上記83に記載の方法。
<85>
SO42−が、工程(b)における酸H+nXn−の代わりにNaHSO4の添加によって与えられる、上記83に記載の方法。
<86>
式Vの化合物が、14−ヒドロキシモルフィノン硫酸塩である、上記83から85のいずれか一項に記載の方法。
<87>
式Vの化合物が、14−ヒドロキシモルフィノン硫酸塩の溶媒和物である、上記83から85のいずれか一項に記載の方法。
<88>
式Vの化合物の溶媒和物が水和物である、上記83から85および87のいずれか一項に記載の方法。
<89>
水和物が、式Vの化合物の1分子あたり0.5〜10個の水分子を含有する水和物である、上記88に記載の方法。
<90>
水和物が、一水和物、二水和物、三水和物、四水和物、五水和物、または六水和物である、上記88または89に記載の方法。
<91>
水和物が、一水和物または五水和物である、上記90に記載の方法。
<92>
反応混合物が溶媒を含む、上記1から91のいずれか一項に記載の方法。
<93>
溶媒が、水、アルコール、芳香族炭化水素(場合によりハロゲン化されている)、脂肪族炭化水素(場合によりハロゲン化されている)、エーテル、(C1−C4)アルカン酸の(C1−C4)アルキルエステル、アミド、N−メチルピロリドン、ホルミルモルホリン、および上記の任意の組合せからなる群から選択される、上記92に記載の方法。
<94>
溶媒が、水、エーテル、アルコール、(C1−C4)アルカン(場合により塩素化される)、および上記の組合せからなる群から選択される、上記92に記載の方法。
<95>
溶媒が、水、テトラヒドロフラン、イソプロパノール、メタノール、エタノール、1−ブタノール、2−ブタノール、tert−ブタノール、イソブタノール、tert−アミルアルコール、n−プロパノール、クロロホルム、または上記の2以上の組合せである、上記93に記載の方法。
<96>
溶媒が、水、または水と上記93、94または95に列挙されている別の溶媒の組合せである、上記92から95のいずれか一項に記載の方法。
<97>
溶媒が、イソプロパノールもしくはイソプロパノールと水の組合せであり、または溶媒が、2−ブタノールもしくは2−ブタノールと水の組合せである、上記92から95のいずれか一項に記載の方法。
<98>
酸化反応が、少なくとも1つの酸から生じる少なくとも1つの過酸の存在下で行われ、過酸を生じさせるために使用される少なくとも1つの酸が溶媒として作用する、上記92から97のいずれか一項に記載の方法。
<99>
過酸を生じさせるために使用される酸がギ酸である、上記98に記載の方法。
<100>
酸H+nXn−が溶媒として作用する、上記92から99のいずれか一項に記載の方法。
<101>
酸H+nXn−が硫酸である、上記100に記載の方法。
<102>
溶媒を基準にした式Iの化合物のモル濃度が、0.8以上であり、好ましくは0.8〜1.8、より好ましくは1.2〜1.7、より好ましくは1.2〜1.6、さらにより好ましくは1.3〜1.5である、上記92から101のいずれか一項に記載の方法。
<103>
式Iの化合物(mmol)と水(ml)の比が、好ましくは約1:1〜約5:1、より好ましくは約1.2:1〜約4:1、より好ましくは約1.5:1〜約3:1、より好ましくは約1.6:1〜約2.4:1、さらにより好ましくは約1.7:1〜約2.2:1である、上記96に記載の方法。
<104>
式Iの化合物がオリパビンまたはその塩もしくは溶媒和物である、上記1から103のいずれか一項に記載の方法。
<105>
オリパビンまたはその塩もしくは溶媒和物がCPS−Oに含有される、上記104に記載の方法。
<106>
式(I)の化合物が、オリパビンまたはその塩もしくは溶媒和物であり、
酸化剤が、過酸化水素とギ酸から形成される過ギ酸を含みまたは過ギ酸であり、
工程(b)における酸H+nXn−が、反応混合物に添加される硫酸であり、
式Vの化合物が、14−ヒドロキシモルフィノン硫酸塩またはその溶媒和物である、上記1から105のいずれか一項に記載の方法。
<107>
酸H+nXn−および過酸を生じさせるために使用される少なくとも1つの酸を含む、反応混合物中の酸の全量が、式Iの化合物の1モル当量あたり酸全体の約0.6〜約14.0モル当量である、上記106に記載の方法。
<108>
酸H+nXn−および過酸を生じさせるために使用される少なくとも1つの酸を含む、反応混合物中の酸の全量が、式Iの化合物の1モル当量あたり酸全体の約1〜約10モル当量、より好ましくは約1〜約8モル当量、より好ましくは約1〜約7モル当量、より好ましくは約1〜約6モル当量、より好ましくは約1〜約5.5モル当量、より好ましくは約1〜約4.5モル当量、さらにより好ましくは約1〜約3.5モル当量である、上記106に記載の方法。
<109>
酸の全量が、式Iの化合物の1モル当量あたり酸全体の約1〜約8モル当量である、上記108に記載の方法。
<110>
酸の全量が、式Iの化合物の1モル当量あたり酸全体の約1.5〜約4.5モル当量である、上記109に記載の方法。
<111>
酸の全量が、式Iの化合物の1モル当量あたり酸全体の約2.5〜約5.5モル当量、好ましくは約3〜約5モル当量である、上記109に記載の方法。
<112>
工程(b)において添加される硫酸が、式Iの化合物の1モル当量あたり約0.1〜約1.5モル当量の量、好ましくは約0.1〜約1.2モル当量の量、より好ましくは約0.1〜約1モル当量の量、さらにより好ましくは約0.25〜約0.75モル当量の量、さらにより好ましくは約0.4〜約0.6モル当量の量、さらにより好ましくは約0.5〜約0.6モル当量の量で添加される、上記106から111のいずれか一項に記載の方法。
<113>
硫酸が、式Iの化合物の1モル当量あたり約0.5〜約0.55モル当量の量で添加される、上記112に記載の方法。
<114>
硫酸が、式Iの化合物の1モル当量あたり約0.55モル当量の量で添加される、上記113に記載の方法。
<115>
硫酸が、式Iの化合物の1モル当量あたり約0.54モル当量の量で添加される、上記113に記載の方法。
<116>
硫酸が、式Iの化合物の1モル当量あたり約0.51モル当量の量で添加される、上記113に記載の方法。
<117>
溶媒が、水を含むまたは水からなる、上記106から116のいずれか一項に記載の方法。
<118>
(i)式Iの化合物、式Iの化合物の1gあたり約1.5〜約2.0mlの水、および式Iの化合物の1モル当量あたり約2.5〜約4.5モル当量のギ酸を含む溶液または懸濁液を形成し;
(ii)前記溶液または懸濁液に、式Iの化合物の1モル当量あたり約0.5〜約0.6モル当量の硫酸を添加し;
(iii)(ii)の溶液または懸濁液に、約1.0〜約1.4モル当量、好ましくは約1.2〜約1.4モル当量、より好ましくは約1.2〜約1.3モル当量の過酸化水素を添加し、次に、変換が完了するまで、約30℃〜約38℃、好ましくは約32℃〜約36℃、より好ましくは約35℃の温度で混合物をインキュベートし;
(iv)得られた溶液または懸濁液から、好ましくは前記溶液に逆溶媒を添加することによって、式Vの化合物を沈殿させる
ことによって実施される、上記106に記載の方法。
<119>
逆溶媒が、アルコールまたはエーテル、好ましくはメタノール、イソプロパノール、2−ブタノール、tert−ブチルメチルエーテルおよび/またはテトラヒドロフラン、より好ましくはイソプロパノールまたは2−ブタノールである、上記118に記載の方法。
<120>
式Vの化合物を含有する生成物において、式III
【化77】
(式中、R1およびR2は、式Vの化合物において定義される通りである)
を有する化合物またはその塩もしくは溶媒和物の量が、
工程(b)および/または工程(c)から得られる生成物中の式II
【化78】
を有する式Vの化合物の量を基準にして、H+nXn−を用いないで実施される方法と比較して減少される、上記1から119のいずれか一項に記載の方法。
<121>
生成物における式IIを有する化合物の量を基準にして、式IIIを有する化合物の量が、式Vの化合物またはその溶媒和物を沈殿させ、反応混合物から該化合物またはその溶媒和物を単離することによって減少される、上記120に記載の方法。
<122>
生成物における式IIを有する化合物の量を基準にして、式IIIを有する化合物の量が、酸化反応中のH+nXn−の存在に起因して減少される、上記120または121に記載の方法。
<123>
生成物における式IIを有する化合物の量を基準にして、式IIIを有する化合物の量が、酸H+nXn−として硫酸を用いることによって減少される、上記120または121に記載の方法。
<124>
反応混合物における酸の全量が、式Iの化合物の1モル当量あたり酸全体の約0.6〜約14.0モル当量、好ましくは式Iの化合物の1モル当量あたり酸全体の約1〜約10モル当量、より好ましくは約1〜約8モル当量、より好ましくは約1〜約7モル当量、より好ましくは約1〜約6モル当量、より好ましくは約1〜約5.5モル当量、より好ましくは約1〜約4.5モル当量、さらにより好ましくは約1〜約3.5モル当量である、上記120から123のいずれか一項に記載の方法。
<125>
酸の全量が、式Iの化合物の1モル当量あたり酸全体の約1〜約8モル当量である、上記124に記載の方法。
<126>
酸の全量が、式Iの化合物の1モル当量あたり酸全体の約1.5〜約4.5モル当量である、上記125に記載の方法。
<127>
酸の全量が、式Iの化合物の1モル当量あたり酸全体の約2.5〜約5.5モル当量、好ましくは約3〜約5モル当量である、上記125に記載の方法。
<128>
生成物中の式IIを有する化合物の量を基準にして、式IIIを有する化合物の量が、約2500ppm未満、約2250ppm未満、約2000ppm未満、約1750ppm未満、約1500ppm未満、または約1250ppm未満である、上記120から127のいずれか一項に記載の方法。
<129>
生成物における式IIの化合物の量を基準にして、式IIIを有する化合物の量が、約1000ppm未満、約750ppm未満、約500ppm未満、約400ppm未満、約300ppm未満、約275ppm未満、約250ppm未満、約225ppm未満、約200ppm未満、約175ppm未満、約150ppm未満、または約125ppm未満である、上記128に記載の方法。
<130>
生成物中の式IIの化合物の量を基準にして、式IIIを有する化合物の量が、約0.01ppm〜約2500ppm、約0.05〜約2250ppm、約0.1ppm〜約2000ppm、約0.3〜約1750ppm、約0.5ppm〜約1500ppm、または約1ppm〜約1250ppmである、上記128に記載の方法。
<131>
式IIIを有する化合物が8−ヒドロキシオキシモルホンであり、式IIを有する化合物が14−ヒドロキシモルフィノンであり、ここで、生成物中の式IIを有する化合物の量を基準にして、式IIIを有する化合物の量が、約300ppm未満、約250ppm未満、約200ppm未満、約150ppm未満、約100ppm未満、約80ppm未満、約60ppm未満、約40ppm未満、約30ppm未満、または約20ppm未満である、上記120から129のいずれか一項に記載の方法。
<132>
式Vの化合物が14−ヒドロキシモルフィノントリフレートでないことを条件とする、上記1から131のいずれか一項に記載の方法。
<133>
式Vの化合物が14−ヒドロキシモルフィノンクロリドでないことを条件とする、上記1から132のいずれか一項に記載の方法。
<134>
R1が、−Hであり;
R2が、−H、−CH3、場合により不飽和の−(C2−C6)アルキル、およびシクロアルキル基で置換された−(C1−C4)アルキルから選択される場合、
式Vの化合物が、酸化反応後に、硫酸、メタンスルホン酸、リン酸またはHClを含有する溶媒に反応混合物を添加することによって沈殿されないことを条件とする、上記1から133のいずれか一項に記載の方法。
<135>
式V
【化79】
(式中、R1、R2、Xn−およびnは、上記1から8のいずれか一項において定義される)
を有する化合物またはその溶媒和物。
<136>
nが1または2であり、好ましくはnが2である、上記135に記載の式Vを有する化合物。
<137>
Xn−が、SO42−またはトリフルオロ酢酸イオンである、上記136に記載の式Vを有する化合物。
<138>
Xn−がSO42−である、上記135から138のいずれか一項に記載の式Vを有する化合物。
<139>
R1が−Hである、上記135から138のいずれか一項に記載の式Vを有する化合物。
<140>
R2が−CH3である、上記135から139のいずれか一項に記載の式Vを有する化合物。
<141>
R2が−Hである、上記135から139のいずれか一項に記載の式Vを有する化合物。
<142>
【化80】
またはその溶媒和物である、上記135から141のいずれか一項に記載の式Vを有する化合物。
<143>
【化81】
またはその溶媒和物である、上記135に記載の式Vを有する化合物。
<144>
【化82】
またはその溶媒和物である、上記135に記載の式Vを有する化合物。
<145>
式Vの化合物の水和物である、上記135から144のいずれか一項に記載の式Vを有する化合物。
<146>
水和物が、式Vの化合物の1分子あたり0.1〜6.9個の水分子を含有する水和物である、上記145に記載の式Vを有する化合物。
<147>
一水和物、二水和物、三水和物、四水和物、五水和物、または六水和物である、上記145に記載の化合物。
<148>
一水和物または五水和物である、上記145に記載の化合物。
<149>
14−ヒドロキシモルフィノントリフレートでないことを条件とする、上記135から148のいずれか一項に記載の式Vを有する化合物。
<150>
化合物が14−ヒドロキシモルフィノンクロリドでないことを条件とする、上記135から148のいずれか一項に記載の式Vを有する化合物。
<151>
R1が、−Hであり;
R2が、−H、−CH3、場合により不飽和の−(C2−C6)アルキル、およびシクロアルキル基で置換された−(C1−C4)アルキルから選択される場合、
式Vを有する化合物が
【化83】
でないことを条件とする、上記135から148のいずれか一項に記載の式Vを有する化合物。
<152>
上記1から103のいずれか一項に記載の方法によって得られる、上記135から151のいずれか一項に記載の式Vを有する化合物。
<153>
上記135から152のいずれか一項に記載の式Vの化合物を含む組成物。
<154>
式III
【化84】
(式中、R1およびR2は、式Vの化合物において定義されている)
の化合物またはその塩もしくは溶媒和物をさらに含む、上記153に記載の組成物。
<155>
組成物中の式IIIの化合物の量が、式Vの化合物の約2500ppm未満、約2250ppm未満、約2000ppm未満、約1750ppm未満、約1500ppm未満、または約1250ppm未満(HPLCピーク面積比)である、上記154に記載の組成物。
<156>
組成物中の式IIIの化合物の量が、式Vの化合物の約1000ppm未満、約750ppm未満、約500ppm未満、約400ppm未満、約300未満、約250ppm未満、約200ppm未満、または約150ppm未満(HPLCピーク面積比)である、上記154に記載の組成物。
<157>
組成物中の式IIIの化合物の量が、式Vの化合物の約100ppm未満、約90ppm未満、約80ppm未満、約70ppm未満、約60ppm未満、約50ppm未満、約40ppm未満、約30ppm未満、または約20ppm未満(HPLCピーク面積比)である、上記154に記載の組成物。
<158>
組成物中の式IIIの化合物の量が、式Vの化合物の約10ppm未満、約8ppm未満、約6ppm未満、約4ppm未満、または約2ppm未満(HPLCピーク面積比)である、上記154に記載の組成物。
<159>
組成物中の式IIIの化合物の量が、式Vの化合物の約1ppm未満、約0.8ppm未満、約0.6ppm未満、約0.4ppm未満、約0.3ppm未満、約0.2ppm未満、または約0.1ppm未満(HPLCピーク面積比)である、上記154に記載の組成物。
<160>
オピオイドまたはその医薬として許容される塩もしくは溶媒和物、および/またはオピオイドまたはその医薬として許容される塩もしくは溶媒和物を含有する医薬を調製するための、中間体または出発材料としての上記135から159のいずれか一項に記載の式Vの化合物またはその溶媒和物の使用。
<161>
式V
【化85】
(式中、R1、R2、Xn−およびnは、上記1から8のいずれか一項において定義される)
の化合物またはその溶媒和物の使用であって、
式IV
【化86】
(式中、R1およびR2は、上記1から4のいずれか一項においてに定義される)
の化合物またはその塩もしくは溶媒和物の合成において少なくとも1つの副生成物を減少させるための使用。
<162>
少なくとも1つの副生成物が、式II
【化87】
(式中、R1およびR2は、上記1から4のいずれか一項において定義される)
の化合物である、上記161に記載の使用。
<163>
合成生成物中の式IVを有する化合物の量を基準にして、式IIの化合物の量が、約500ppm未満、約250ppm未満、約200ppm未満、約100ppm未満、約50ppm未満、約40ppm未満、約30ppm未満、約25ppm未満、約20ppm未満、約15ppm未満、約10ppm未満、約5ppm未満、約2.5ppm未満、または約1ppm未満(HPLCピーク面積比)である、上記162に記載の使用。
<164>
少なくとも1つの副生成物が、式III
【化88】
(式中、R1およびR2は、上記1から4のいずれか一項において定義される)
の化合物またはその塩もしくは溶媒和物である、上記161から163のいずれか一項に記載の使用。
<165>
合成生成物中の式IVを有する化合物の量を基準にして、式IIIの化合物の量が、式IVの化合物の約1000ppm未満、約500ppm未満、約300ppm未満、約250ppm未満、約200ppm未満、約150ppm未満、約100ppm未満、約50ppm未満、約20ppm未満、または約10ppm未満(HPLCピーク面積比)である、上記164に記載の使用。
<166>
オピオイドまたはその医薬として許容される塩もしくは溶媒和物、および/またはオピオイドまたは医薬として許容される塩もしくは溶媒和物を含有する医薬を調製するための、中間体または出発材料としての上記153から159のいずれか一項に記載の式Vの化合物またはその塩もしくは溶媒和物を含む組成物の使用。
<167>
上記153から159のいずれか一項に記載の、式V
【化89】
(式中、R1、R2、Xn−およびnは、上記1から8のいずれか一項において定義される)
の化合物またはその塩もしくは溶媒和物を含む組成物の使用であって、
式IV
【化90】
(式中、R1およびR2は、上記1から6のいずれか一項において定義される)
の化合物またはその塩もしくは溶媒和物の合成において少なくとも1つの副生成物を減少させるための使用。
<168>
少なくとも1つの副生成物が、式II
【化91】
(式中、R1およびR2は、上記1から4のいずれか一項において定義される)
の化合物またはその塩もしくは溶媒和物である、上記167に記載の使用。
<169>
合成生成物中の式IVを有する化合物の量を基準にして、式IIの化合物の量が、約500ppm未満、約250ppm未満、約200ppm未満、約100ppm未満、約50ppm未満、約40ppm未満、約30ppm未満、約25ppm未満、約20ppm未満、約15ppm未満、約10ppm未満、約5ppm未満、約2.5ppm未満、または約1ppm未満(HPLCピーク面積比)である、上記168に記載の使用。
<170>
少なくとも1つの副生成物が、式III
【化92】
(式中、R1およびR2は、上記1から4のいずれか一項において定義される)
の化合物またはその塩もしくは溶媒和物である、上記167から169のいずれか一項に記載の使用。
<171>
合成生成物中の式IVを有する化合物の量を基準にして、式IIIの化合物の量が、式IVの化合物の約1000ppm未満、約500ppm未満、約300ppm未満、約250ppm未満、約200ppm未満、約150ppm未満、約100ppm未満、約50ppm未満、約20ppm未満、約10ppm未満(HPLCピーク面積比)である、上記170に記載の使用。
<172>
式Vを有する化合物またはその溶媒和物から式IVの化合物またはその塩もしくは溶媒和物を調製する方法であって、
【化93】
(式中、R1、R2、Xn−およびnは、上記1から8のいずれか一項において定義される)
(e)上記135から152のいずれか一項に記載の式Vを有する化合物もしくはその溶媒和物の溶液または懸濁液を用意する工程;および
(f)式Vの化合物を式IVの化合物に還元する工程
を含む方法。
<173>
工程(f)における還元反応が水素化によって行われる、上記172に記載の方法。
<174>
水素化が、移動水素化またはH2を用いた水素化である、上記173に記載の方法。
<175>
式Vの化合物が
【化94】
またはその溶媒和物であり、式IVの化合物が
【化95】
またはその塩もしくは溶媒和物である、上記172から174のいずれか一項に記載の方法。
<176>
式Vの化合物が、14−ヒドロキシモルフィノン硫酸塩またはその溶媒和物であり、式IVの化合物がオキシモルホンまたはその塩もしくは溶媒和物である、上記172から175のいずれか一項に記載の方法。
<177>
式IVの化合物の塩または溶媒和物が、医薬として許容される塩または溶媒和物である、上記172から176のいずれか一項に記載の方法。
<178>
式IVの化合物が、その塩の形態
【化96】
(式中、R1、R2、Xn−およびnは、上記1から8のいずれか一項において定義される)
またはその溶媒和物で調製される、上記172から176のいずれか一項に記載の方法。
<179>
(g)塩
【化97】
またはその溶媒和物を単離する工程
をさらに含む、上記178に記載の方法。
<180>
塩が沈殿によって単離される、上記179に記載の方法。
<181>
沈殿が、還元反応中および/または還元反応後、逆溶媒を添加することによって行われる、上記180に記載の方法。
<182>
Xn−がSO42−である、上記178から181のいずれか一項に記載の方法。
<183>
Xn−がトリフルオロ酢酸イオンである、上記178から181のいずれか一項に記載の方法。
<184>
式IVの化合物の塩が、オキシモルホン硫酸塩またはその溶媒和物である、上記178から182のいずれか一項に記載の方法。
<185>
式IVの化合物が、オキシモルホントリフルオロ酢酸塩またはその溶媒和物である、上記178から182のいずれか一項に記載の方法。
<186>
上記1から134のいずれか一項に記載の方法に従って、式Vの塩または溶媒和物を調製する工程をさらに含む、上記172から185のいずれか一項に記載の方法。
<187>
式(I)の化合物が、オリパビンまたはその塩もしくは溶媒和物であり、
酸化剤が、過酸化水素とギ酸からその場で形成される過ギ酸であり、
工程(b)における酸H+nXn−が、反応混合物に添加される硫酸であり、
式Vを有する化合物が、14−ヒドロキシモルフィノン硫酸塩またはその溶媒和物であり、
式IVの化合物が、オキシモルホンまたはその塩もしくは溶媒和物である、上記186に記載の方法。
<188>
式Vを有する化合物またはその溶媒和物が、沈殿され、還元工程前に単離される、上記178から187のいずれか一項に記載の方法。
<189>
式IIの化合物である式Vを有する化合物の成分が、還元工程前に遊離塩基として式Vの化合物から遊離される、上記178から188のいずれか一項に記載の方法。
<190>
上記172から189のいずれか一項に記載の方法によって得られる式IV
【化98】
(式中、R1およびR2は、上記1から4のいずれか一項において定義される)
の化合物またはその医薬として許容される塩もしくは溶媒和物。
<191>
オキシモルホントリフルオロ酢酸塩またはその医薬として許容される溶媒和物。
<192>
オキシモルホン硫酸塩またはその医薬として許容される溶媒和物。
<193>
式IV
【化99】
(式中、R1およびR2は、上記1から4のいずれか一項において定義される)
の化合物またはその医薬として許容される塩もしくは溶媒和物を含み、さらにある量の式III
【化100】
(式中、R1およびR2は、上記1から4のいずれか一項において定義される)
の化合物またはその塩もしくは溶媒和物を含む組成物であって、
ここで、式IVを有する化合物の量を基準にして、式IIIを有する化合物の量は、約2500ppm未満、約2000ppm未満、約1500ppm未満、約1000ppm未満、または約500ppm未満(HPLCピーク面積比)である組成物。
<194>
式IVを有する化合物の量を基準にして、式IIIを有する化合物の量が、約300ppm未満、約250ppm未満、約200ppm未満、約150ppm未満、約100ppm未満、約50ppm未満、または約20ppm未満(HPLCピーク面積比)である、上記193に記載の組成物。
<195>
式IVを有する化合物の量を基準にして、式IIIを有する化合物の量が、約10ppm未満、約6ppm未満、約2ppm未満、約1ppm未満、約0.8ppm未満、約0.6ppm未満、約0.4ppm未満、約0.3ppm未満、約0.2ppm未満、または約0.1ppm未満(HPLCピーク面積比)である、上記193に記載の組成物。
<196>
式IV
【化101】
(式中、R1およびR2は、上記1から4のいずれか一項において定義される)
の化合物またはその医薬として許容される塩もしくは溶媒和物を含み、さらにある量の式II
【化102】
(式中、R1およびR2は、上記1から4のいずれか一項において定義される)
の化合物またはその医薬として許容される塩もしくは溶媒和物を含む組成物であって、
ここで、式IIの化合物の量は、式IVを有する化合物の量を基準にして、約500ppm未満、約250ppm未満、約200ppm未満、約100ppm未満、約50ppm未満、約40ppm未満、または約30ppm未満(HPLCピーク面積比)である、前記組成物。
<197>
式IVを有する化合物の量を基準にして、式IIの化合物の量が、約25ppm未満、約20ppm未満、約15ppm未満、約10ppm未満、約5ppm未満、約2.5ppm未満、または約1ppm未満(HPLCピーク面積比)である、上記196に記載の組成物。
<198>
式IV
【化103】
(式中、R1およびR2は、上記1から4のいずれか一項において定義される)
の化合物またはその医薬として許容される塩もしくは溶媒和物を含み、さらにある量の式III
【化104】
(式中、R1およびR2は、上記1から4のいずれか一項において定義される)
の化合物またはその塩もしくは溶媒和物を含み、さらにある量の式II
【化105】
(式中、R1およびR2は、上記1から4のいずれか一項において定義される)
の化合物またはその医薬として許容される塩もしくは溶媒和物を含む組成物であって、
ここで、組成物中の式IIおよびIIIの化合物の合わせた量は、式IVの化合物の量を基準にして、約3000ppm未満、約2500ppm未満、約2000ppm未満、約1500ppm未満、約1000ppm未満、約500ppm未満、約400ppm未満、または約300ppm未満(HPLCピーク面積比)である組成物。
<199>
組成物中の式IIおよびIIIの化合物の合わせた量が、式IVの化合物の量を基準にして、約250ppm未満、約200ppm未満、約150ppm未満、約100ppm未満、約50ppm未満、または約20ppm未満(HPLCピーク面積比)である、上記198に記載の組成物。
<200>
式IVの化合物の量を基準にして、式IIIの化合物の量が、約1000ppm未満、約500ppm未満、約300ppm未満、約250ppm未満、約200ppm未満、約150ppm未満、約100ppm未満、約50ppm未満、約20ppm未満、または約10ppm未満(HPLCピーク面積比)であり、
式IVの化合物の量を基準にして、式IIの化合物の量が、約200ppm未満、約100ppm未満、約50ppm未満、約25ppm未満、約20ppm未満、約15ppm未満、約10ppm未満、約5ppm未満、約2.5ppm未満、または約1ppm未満(HPLCピーク面積比)である、上記198に記載の組成物。
<201>
式IVの化合物の量を基準にして、式IIIの化合物の量が、約10ppm未満、約5ppm未満、約4ppm未満、約3ppm未満、約2ppm未満、約1ppm未満、または約0.5ppm未満であり、
式IVの化合物の量を基準にして、式IIの化合物の量が、約10ppm未満、約5ppm未満、約3ppm未満、約2ppm未満、約1ppm未満、または約0.5ppm未満である、上記198に記載の組成物。
<202>
式IVの化合物が、オキシモルホンまたはその医薬として許容される塩もしくは溶媒和物である、上記193から201のいずれか一項に記載の組成物。
<203>
式IVの化合物が、オキシモルホン硫酸塩またはその溶媒和物である、上記193から201のいずれか一項に記載の組成物。
<204>
式IVの化合物が、オキシモルホントリフルオロ酢酸塩またはその溶媒和物である、上記193から201のいずれか一項に記載の組成物。
<205>
オピオイドまたはその医薬として許容される塩もしくは溶媒和物を調製するための、および/あるいは式IVの化合物またはその医薬として許容される塩もしくは溶媒和物を含有する、または別のオピオイドまたはその医薬として許容される塩もしくは溶媒和物を含有する医薬を調製するための、中間体または出発材料としての上記190から192のいずれか一項に記載の式IVの化合物またはその医薬として許容される塩もしくは溶媒和物の使用。
<206>
場合により少なくとも1つの他のオピオイドまたはその医薬として許容される塩もしくは溶媒和物と組み合わせた、式IVの化合物またはその医薬として許容される塩もしくは溶媒和物を含有する医薬を調製するための、上記190から192のいずれか一項に記載の式IVの化合物またはその医薬として許容される塩もしくは溶媒和物の使用。
<207>
医薬が、上記190に記載の式IVの化合物としてオキシモルホン塩酸塩を含有する、上記206に記載の使用。
<208>
医薬がナロキソン塩酸塩をさらに含有する、上記207に記載の使用。
<209>
医薬として使用するための上記190から192のいずれか一項に記載の式IVの化合物またはその医薬として許容される塩もしくは溶媒和物。
<210>
医薬中で少なくとも1つの他のオピオイドまたはその医薬として許容される塩もしくは溶媒和物と組み合わせられている、上記209に記載の使用のための式IVの化合物またはその医薬として許容される塩もしくは溶媒和物。
<211>
医薬が、上記190に記載の式IVの化合物として、オキシモルホン塩酸塩を含有する、上記209に記載の使用のための式IVの化合物またはその医薬として許容される塩もしくは溶媒和物。
<212>
医薬がナロキソン塩酸塩をさらに含む、上記211に記載の使用のための式IVの化合物またはその医薬として許容される塩もしくは溶媒和物。
<213>
疼痛、依存症、咳、便秘、下痢;疼痛、咳もしくは依存症に関連付けられる不眠症および/または疼痛、咳もしくは依存症によって引き起こされる不眠症;疼痛、咳もしくは依存症に関連付けられるうつ病および/または疼痛、咳もしくは依存症に起因しているうつ病、または前述の2つ以上の組合せの治療または予防において使用するための上記190から192のいずれか一項に記載の式IVの化合物またはその医薬として許容される塩もしくは溶媒和物。
<214>
疼痛の治療において使用するための上記190から192のいずれか一項に記載の式IVの化合物またはその医薬として許容される塩もしくは溶媒和物。
<215>
上記190から192のいずれか一項に記載の式IVの化合物またはその医薬として許容される塩もしくは溶媒和物を使用して、動物における疼痛、依存症、咳、便秘、下痢;疼痛、咳もしくは依存症に関連付けられる不眠症および/または疼痛、咳もしくは依存症によって引き起こされる不眠症;疼痛、咳もしくは依存症に関連付けられるうつ病および/または疼痛、咳もしくは依存症に起因しているうつ病、および前述の2つ以上の組合せからなる群から選択される病状を治療または予防するための方法。
<216>
上記190から192のいずれか一項に記載の式IVの化合物またはその医薬として許容される塩もしくは溶媒和物を使用して、動物における疼痛を治療または予防するための方法。
<217>
上記190から192のいずれか一項に記載の式IVの化合物またはその医薬として許容される塩もしくは溶媒和物の有効量を、それを必要とする動物に投与することを含む、動物における疼痛、依存症、咳、便秘、下痢;疼痛、咳もしくは依存症に関連付けられる不眠症および/または疼痛、咳もしくは依存症によって引き起こされる不眠症;疼痛、咳もしくは依存症に関連付けられるうつ病および/または疼痛、咳もしくは依存症に起因しているうつ病、および前述の2つ以上の組合せからなる群から選択される病状を治療または予防するための方法。
<218>
上記190から192のいずれか一項に記載の式IVの化合物またはその医薬として許容される塩もしくは溶媒和物の有効量を、それを必要とする動物に投与することを含む、動物における疼痛を治療または予防するための方法。
<219>
動物が哺乳動物である、上記215から218のいずれか一項に記載の方法。
<220>
動物がヒトである、上記215から218のいずれか一項に記載の方法。
<221>
オピオイドまたはその医薬として許容される塩もしくは溶媒和物を調製するための、および/あるいは式IVの化合物またはその医薬として許容される塩もしくは溶媒和物を含有する、または別のオピオイドまたはその医薬として許容される塩もしくは溶媒和物を含有する医薬を調製するための、中間体または出発材料として上記193から204のいずれか一項に記載の式IVの化合物またはその医薬として許容される塩もしくは溶媒和物を含む組成物の使用。
<222>
場合により少なくとも1つの他のオピオイドまたはその医薬として許容される塩もしくは溶媒和物と組み合わせた、式IVの化合物またはその医薬として許容される塩もしくは溶媒和物を含有する医薬を調製するための、上記193から204のいずれか一項に記載の式IVの化合物またはその医薬として許容される塩もしくは溶媒和物を含む組成物の使用。
<223>
医薬が、上記193から204のいずれか一項に記載の組成物に含まれる式IVの化合物としてオキシモルホン塩酸塩を含有する、上記222に記載の使用。
<224>
医薬がナロキソン塩酸塩をさらに含有する、上記222に記載の使用。
<225>
医薬として使用するための上記193から204のいずれか一項に記載の式IVの化合物またはその医薬として許容される塩もしくは溶媒和物を含む組成物。
<226>
式IVの化合物またはその医薬として許容される塩もしくは溶媒和物が、医薬中の少なくとも1つの他のオピオイドまたはその医薬として許容される塩もしくは溶媒和物と組み合わせられている、上記225に記載の使用のための式IVの化合物またはその医薬として許容される塩もしく溶媒和物を含む組成物。
<227>
医薬が、上記193から204のいずれか一項に記載の組成物に含まれる式IVの化合物としてオキシモルホン塩酸塩を含有する、上記225に記載の使用のための式IVの化合物またはその医薬として許容される塩もしくは溶媒和物を含む組成物。
<228>
医薬がナロキソン塩酸塩をさらに含有する、上記225に記載の式IVの化合物またはその医薬として許容される塩もしくは溶媒和物を含む組成物。
<229>
疼痛、依存症、咳、便秘、下痢;疼痛、咳もしくは依存症に関連付けられる不眠症および/または疼痛、咳もしくは依存症によって引き起こされる不眠症;疼痛、咳もしくは依存症に関連付けられるうつ病および/または疼痛、咳もしくは依存症に起因しているうつ病、または前述の2つ以上の組合せの治療または予防において使用するための上記193から204のいずれか一項に記載の式IVの化合物またはその医薬として許容される塩もしくは溶媒和物を含む組成物。
<230>
疼痛の治療において使用するための上記193から204のいずれか一項に記載の式IVの化合物またはその医薬として許容される塩もしくは溶媒和物を含む組成物。
<231>
上記193から204のいずれか一項に記載の式IVの化合物またはその医薬として許容される塩もしくは溶媒和物を含む組成物を使用して、動物における疼痛、依存症、咳、便秘、下痢;疼痛、咳もしくは依存症に関連付けられる不眠症および/または疼痛、咳もしくは依存症によって引き起こされる不眠症;疼痛、咳もしくは依存症に関連付けられるうつ病および/または疼痛、咳もしくは依存症に起因しているうつ病、および前述の2つ以上の組合せからなる群から選択される病状を治療または予防するための方法。
<232>
上記193から204のいずれか一項に記載の式IVの化合物またはその医薬として許容される塩もしくは溶媒和物を含む組成物を使用して、動物における疼痛を治療または予防するための方法。
<233>
上記193から204のいずれか一項に記載の式IVの化合物またはその医薬として許容される塩もしくは溶媒和物を含む組成物の有効量を、それを必要とする動物に投与することを含む、動物における疼痛、依存症、咳、便秘、下痢;疼痛、咳もしくは依存症に関連付けられる不眠症および/または疼痛、咳もしくは依存症によって引き起こされる不眠症;疼痛、咳もしくは依存症に関連付けられるうつ病および/または疼痛、咳もしくは依存症に起因しているうつ病、および前述の2つ以上の組合せからなる群から選択される病状を治療または予防するための方法。
<234>
上記193から204のいずれか一項に記載の式IVの化合物またはその医薬として許容される塩もしくは溶媒和物を含む組成物の有効量を、それを必要とする動物に投与することを含む、動物における疼痛を治療または予防するための方法。
<235>
動物が哺乳動物である、上記231から234のいずれか一項に記載の方法。
<236>
動物がヒトである、上記231から234のいずれか一項に記載の方法。
<237>
溶媒和物が水和物である、上記1から236のいずれか一項に記載の方法、化合物、組成物または使用。
<238>
水和物が、化合物の1分子あたり0.5〜10.0個の水分子を含有する水和物である、上記237に記載の方法、化合物、組成物または使用。
<239>
水和物が、化合物の1分子あたり0.1〜6.9個の水分子を含有する水和物である、上記237に記載の方法、化合物、組成物または使用。
<240>
溶媒和物が、一水和物、二水和物、三水和物、四水和物、五水和物、または六水和物である、上記237に記載の方法、化合物、組成物または使用。
<241>
溶媒和物が一水和物である、上記237に記載の方法、化合物、組成物または使用。
<242>
溶媒和物が五水和物である、上記237に記載の方法、化合物、組成物または使用。