(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。しかしながら、かかる実施の形態例が本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0021】
本発明の第1の実施の形態例では、水路を渇水させて流路を切り替える工事において採用される止水プラグ装置について説明する。
【0022】
図1乃至
図4は、水路を渇水させて流路を切り替える工事の施工手順を示す図である。該工事は、例えば下水処理場内で並行する2本の開渠型水路(一方の1系水路11、他方を2系水路12と称する)を流れる水流を、その水流を止めることなく、新たに設置される新規水路に切り替える工事であって、その施行手順として、まず、
図1(a)において、1系水路11を迂回するための仮設水路13と1系水路11と2系水路12とを接続する仮設水路14を設置する。なお、図示されるように、1系水路11と2系水路12との間には、2系水路12からの水流が1系水路12へ流れ込み可能なゲート15が設けられ
ており、ゲート15は開状態である。
【0023】
その後、
図1(a)において、仮設水路13と接続する1系水路11の側壁2箇所にバッフル型止水プラグ装置20を設置し、バッフル型止水プラグ装置20で止水された側壁部分を撤去し、撤去後にバッフル型止水プラグ装置20を取り外す。これにより、
図1(c)に示すように、仮設水路13は1系水路11の迂回路となる。バッフル型止水プラグ装置20の構成については後述する。続いて、
図1(c)に示すように、仮設水路14と接続する1系水路11の側壁部分と2系水路12の側壁部分に、同様にバッフル型止水プラグ装置20を設置し、バッフル型止水プラグ装置20で止水された側壁部分を撤去し、撤去後にバッフル型止水プラグ装置20を取り外す。これにより、
図2(a)に示すように、仮設水路14は1系水路11と2系水路12とを接続するバイパス路となる。
【0024】
続いて、
図2(b)に示すように、仮設水路13の設置により止水可能な1系水路11の区間Aの上流位置及び下流位置それぞれに水路を遮断するボックス型止水プラグ装置30を設置する。ボックス型止水プラグ装置30を設置後、ポンプなどで区間Aの残水を排水することで、区間Aを渇水化することができる。ボックス型止水プラグ装置30の構成については後述する。
【0025】
さらに、
図2(c)に示すように、2系水路12についても、仮設水路13の設置により止水可能な2系水路12の区間Bの上流位置及び下流位置それぞれに水路を遮断するボックス型止水プラグ装置30を設置する。ボックス型止水プラグ装置30を設置後、ポンプなどで区間Bの残水を排水し、区間Bを渇水化させる。
【0026】
図3(a)において、区間Aと区間Bの水路部分領域(斜線部分)を撤去し、
図3(b)において、撤去した領域に、新設構造物の基礎40を設置し、基礎工事後、
図3(c)において、例えばポンプ棟のような新設構造物41を設置する。新設構造物41は、1系水路11及び2系水路からの水流が流れ込み、その下流側に新規な水路42が構成され、流路を1系水路11及び2系水路から新規水路42に切り替える。
【0027】
新設構造物41の完成後、
図4(a)に示すように、区間A及び区間Bの上流側のボックス型止水プラグ装置30を撤去する。これにより、
図4(b)に示すように、1系水路11及び2系水路からの水流が新設構造物41に流れ込み、新規水路42への切替が行われる。下流側のボックス型止水プラグ装置30も撤去される。また、仮設水路13による迂回路が不要になるので、仮設水路13の上流側接続部分に再度バッフル型止水プラグ装置20を設置し、1系水路11の側壁を復旧し、
図4(c)に示すように、側壁復旧後、バッフル型止水プラグ装置20を撤去する。
【0028】
上記施行手順の工事において採用されたバッフル型止水プラグ装置20とボックス型止水プラグ装置30の構成及び設置形態について以下説明する。
【0029】
図5は、バッフル型止水プラグ装置20のパネル本体21の構成を示し、
図5(a)は正面図、
図5(b)は平面図である。パネル本体21は鋼鉄製の矩形状パネルであり、格子状に補強リブが施される。パネル本体21は、左右両端が鉛直方向を軸に一方の側に折れ曲がった形状を有する。折れ曲がりの角度及び折れ曲がり部分の幅は、設置される水路の形状や大きさに応じて適宜設計され、図示されるように、角度は直角又は鈍角であり、幅は、水路の側壁に設置された場合に、側壁の撤去作業に支障のない間隔が保てればよい。なお、折れ曲がり角度を鈍角とすることで、水流と対向するパネル本体21の端部が受ける水流の抵抗が直角の場合よりも減少し、パネル本体21及びガイドレール23にかかる水流による水圧負荷を低減させることができる。鈍角の角度が大きいほど(折れ曲がり具合が小さいほど)、パネル本体21の端部が受ける水流の抵抗は弱まり、その鈍角角度
は135度以上であることが好ましい。パネル本体21の水路側壁に接する面及び水路底部に接する面を含む必要な領域には、止水ゴム22が取り付けられている。
【0030】
図6は、バッフル型止水プラグ装置20の設置形態を示す図であり、
図6(a)は平面図、
図6(b)は側面図である。パネル本体21が取り付けられる側壁には、パネル本体21の寸法に合わせて、その設置位置にガイドレール(案内治具)23を取り付けておく。パネル本体21は、例えばクレーンにより吊り上げられ、ガイドレール23に沿って側壁に取り付けられる。パネル本体21の下面の止水ゴム22が水路の底部に接触し、パネル本体21の左右両端面の止水ゴム22が水路の側壁に接触する。
【0031】
側壁に取り付けられたパネル本体21は、本体固定装置である伸縮可能な油圧シリンダ24により側壁に押しつけられて固定される。油圧シリンダ24は、それと接続する油圧ポンプを駆動することで、遠隔操作可能であって、その両端をパネル本体21の背面と水路の反対側の側壁と連結させ、パネル本体21の背面と水路の反対側の側壁との間にわたされるように設置される。油圧シリンダ24を例えば油圧ポンプのモータ駆動(又は手動)により伸長させることにより、パネル本体21の左右両端部が水路の側壁に押しつけられて、パネル本体21は側壁に固定され、止水ゴム22により側壁と圧着して止水される。側壁に対して水平方向に加圧する油圧シリンダ24は、少なくとも左右それぞれ上下に2本ずつ取り付けられる。本体固定装置は、油圧シリンダに限らず、例えば水圧ジャッキなど伸縮可能な別の形態の装置であってもよい。
【0032】
さらに、パネル本体21を鉛直方向に加圧するために、水路の上部開口部分の両側壁間に受け台25をわたす。受け台25は鋼材であって、両側で水路側壁に固定される。そして、油圧シリンダ24を、その両端が受け台25とパネル本体21の上端面とに連結するように設置し、油圧シリンダ24を例えば油圧ポンプのモータ駆動により伸長させることにより、パネル本体21の下面が水路の底部に押しつけられて、水路の底部が止水される。水路の底部に対して鉛直方向に加圧する油圧シリンダ24は、少なくとも左右に2本取り付けられる。受け台25の設置による鉛直方向の加圧は、
図6(b)に示される。
図6(b)では、側壁とガイドレール23の図示が省略される。
【0033】
図7は、ボックス型止水プラグ装置30のパネル本体31の構成を示し、
図7(a)は正面図、
図7(b)は平面図である。パネル本体31は水路の断面形状に近似した鋼鉄製の矩形状パネルである。パネル本体31の寸法は、設置される水路の形状や大きさに応じて適宜設計される。パネル本体31の水路底部に接する面や後述する治具と接する面を含む必要な領域には、止水ゴム32が取り付けられている。パネル本体31は、この治具と結合して水路に取り付けられることで、止水される。また、パネル本体31には、パネル本体31の面から突出した固定金具33が取り付けられており、パネル本体31の両側にそれぞれ複数個設けられる。複数の固定金具33には、後述するように、本体固定装置としての伸縮装置である油圧シリンダ39が固定され、油圧シリンダ39の伸縮方向がパネル本体31の面に垂直な方向となるように固定金具33に配置される。
図7(b)は、油圧シリンダ付き固定金具33を表す平面図である。
【0034】
図8は、ボックス型止水プラグ装置30のパネル本体31と結合する治具の構成を示し、
図8(a)は正面図、
図8(b)は治具を構成する柱状部材の断面図である。治具34は、水路の側壁に鉛直方向に沿って延びて取り付けられる一対の柱状部材35を有し、柱状部材35は、水路の側壁に対向する面とパネル本体31に対向する面を有する断面L字型の形状に形成される。
図8(b)は、柱状部材35の断面図を示す。
【0035】
柱状部材35は、それぞれ水路の側壁に接触して鉛直方向に設置され、側壁に対向して接触する面には、止水ゴム36が施されている。止水ゴム36は、柱状部材35の水路の
底部に接触する下端面にも施されている。柱状部材35それぞれの下端部は、治具固定装置としての伸縮装置である油圧シリンダ37によって互いに連結される。すなわち、油圧シリンダ37の両端は柱状部材35と連結しており、油圧シリンダ37を伸長することにより、柱状部材35は、側壁に加圧固定され、側壁と柱状部材35との間は水密となる。柱状部材35と油圧シリンダ37とを連結した構成を設置前に組み立てておき、組み立てた状態で水路に配置することで、作業員が水の中で油圧シリンダを連結する作業を不要にし、作業の安全性、効率性が格段に向上する。本体固定装置及び治具固定装置は、油圧シリンダに限らず、例えば水圧ジャッキなど伸縮可能な別の形態の装置であってもよい。
【0036】
図9は、ボックス型止水プラグ装置30の設置形態を示す図であり、
図9(a)は油圧シリンダ付き固定金具33aと治具34の配置を示す平面図、
図9(b)は、油圧シリンダ39の伸縮による圧着固定動作を示す図である。治具34が取り付けられる側壁には、治具34の寸法に合わせて、その設置位置にガイドレール(案内治具)38を取り付けておく。治具34は、例えばクレーンにより吊り上げられ、ガイドレール38に沿って側壁に取り付けられる。治具34の下端面の止水ゴム36が水路の底部に接触し、また、側壁に対向する面の止水ゴム36が水路の側壁に接触する。
【0037】
治具34を所定位置に設置した後、柱状部材35の下端部を連結する油圧シリンダ37をモータ駆動により伸長させ、柱状部材35を側壁に押しつけ固定する。油圧シリンダは、柱状部材35の下端部に加えて、例えば柱状部材35の高さの中間位置付近のような上方位置においても、柱状部材35間に油圧シリンダ37をわたすように配置して伸長させ、少なくとも2箇所で押圧する。
【0038】
治具34を水路に対して水密に固定後、パネル本体31が治具34に対して水密に固定される。パネル本体31における柱状部材35と対向する面31aの複数箇所に固定金具33が取り付けられ、固定金具33は、パネル本体31の面31aと固定金具33との間に隙間ができるように取り付けられる。そして、クレーンで吊り上げられたパネル本体31を、パネル本体31と固定金具33との隙間に治具34が挟み込まれるように、パネル本体31を吊り下げて、パネル本体31を治具34に取り付ける。
【0039】
固定金具33aには、伸縮装置である油圧シリンダ39が取り付けられており、油圧シリンダ39は、油圧ポンプと接続するとともに、パネル本体31の面31aと固定金具33との間に隙間S(
図9(b)参照)を伸長するように配置されている。より具体的には、
図9(b)に示すように、油圧シリンダ39は、柱状部材35のパネル本体31と対向する面の反対面に当接して伸長することにより、隙間Sが埋められ、パネル本体31が柱状部材35のパネル本体31と対向する面に押しつけられる。すなわち、油圧ポンプをモータ駆動させて油圧シリンダ39を伸長させることにより、パネル本体31と固定金具33間の隙間が広がる方向に加圧されることで、パネル本体31が柱状部材35に引きつけられ、パネル本体31の止水ゴム32が柱状部材35に押しつけられて、パネル本体31は柱状部材35に水密に固定される。油圧シリンダ付きの固定金具33は、パネル本体31の左右両側それぞれにおいて、柱状部材35と対向する部分に鉛直方向に少なくとも2箇所(合計4箇所)配置される。なお、
図7及び
図10においては、固定金具33が左右3箇所、合計6箇所配置される例が示されている。
【0040】
さらに、パネル本体31を鉛直方向に加圧するために、水路の上部開口部分の両側壁間に受け台をわたす。そして、油圧シリンダの両端を受け台とパネル本体31の上端面と連結させ、油圧シリンダを例えばモータ駆動により伸長させることにより、パネル本体31の下面が水路の底部に押しつけられて、水路の底部を止水する。
【0041】
図10は、パネル本体31の鉛直下方向の加圧を示す図である。治具34に固定された
パネル本体31の直上において、水路の両側に跨がる受け台40が水路に固定され、油圧シリンダ44は、その両側が受け台40とパネル本体31の上端面とを連結し、伸長させることで、パネル本体31を鉛直下方向に加圧する。コの字状に形成される受け台40は鋼材で製作され、水路底部に対して鉛直下方向に加圧する油圧シリンダ44は、少なくとも左右に2本取り付けられる。
【0042】
次に、上述したバッフル型止水プラグ装置20の別の設置形態について説明する。
図11及び
図12は、水路を渇水させて流路を切り替える別の工事の施工手順を示す図である。該別の工事は、地下に埋設される上水管又は下水管のような暗渠型水路(管路)を流れる水流を止めることなく、該水路に分岐路を新たに接続させる工事であって、バッフル型止水プラグ装置20は、分岐路が接続する側壁部分に設置され、接続箇所への水流の流入を遮断し、渇水化させる。
【0043】
施工手順は、まず、
図11(a)において、水路70と新設構造物71との間(
図11(a)のハッチング部分)を掘削し、水路70側の接続箇所と新設構造物71側の接続箇所とを露出させる。
図11(b)において、水路70の接続箇所の上部部分(
図11(b)のハッチング部分)を撤去し、上部開口を形成する。
図11(c)において、接続箇所にバッフル型止水プラグ装置20を設置する。この設置形態については後述する。
【0044】
図12(a)において、バッフル型止水プラグ装置20と水路70の側壁(接続箇所)との間の残水をポンプで汲み出し、その後、
図12(b)において、バッフル型止水プラグ装置20で囲まれた水路70の側壁部分を撤去し、
図12(c)において、分岐管72を設置する。図示されないが、分岐管72の設置後、分岐管72の両端側の接続箇所のコーキング処理が行われ、バッフル型止水プラグ装置20が撤去される。さらに、
図11(b)において撤去された水路70の上部部分を元に戻して塞ぎ、掘削された領域全体を埋め戻す。
【0045】
図13は、バッフル型止水プラグ装置20の別の設置形態を示す図である。
図13(a)は平面図、
図13(b)は断面図を示す。上述の別の工事において採用されたバッフル型止水プラグ装置20の本体パネル21の構成は、
図5の構成と同様であり、本体パネル21は、その左右両端が絵鉛直方向を軸に側壁側に折れ曲がった矩形形状のパネルであって、側壁に対抗して配置される。
図13の設置形態と
図6に示した設置形態との相違は、本体固定装置である油圧シリンダの設置形態である。具体的には、本体パネル21の左右両端それぞれに治具73が固定されて取り付けられ、その治具73は、本体パネル21から側壁をまたいで側壁の裏面に延びる延長部分73aを有して構成される。
【0046】
左右両側の治具73における延長部分73aそれぞれには、伸縮装置である油圧シリンダ74が鉛直方向に直列に複数個配置されており、油圧シリンダ74は、治具73の延長部分73aと側壁の裏面間で伸縮する形態で延長部分73aに取り付けられている。そして、油圧シリンダ74の伸長により、延長部分73aと側壁の裏面間の間隔が拡がることで、本体パネル21が側壁側に引きつけられ、その結果本体パネル21の左右両端が側壁に押し付けられ、本体パネル21は側壁に固定される。
【0047】
また、上述の別の工事の施工手順においても、パネル本体21が取り付けられる側壁には、パネル本体21の寸法に合わせて、その設置位置にガイドレール(案内治具)23があらかじめ取り付けられ、パネル本体21は、例えばクレーンにより吊り上げられ、上部開口70aからガイドレール23に沿って側壁に取り付けられる。パネル本体21の下面の止水ゴム22が管路の底部に接触し、また、パネル本体21の左右両端面の止水ゴム22が水路の側壁に接触する。
【0048】
さらに、パネル本体21を鉛直方向に加圧するために、上述の例と同様に、パネル本体21をまたいで両端が固定された受け台が設けられ、受け台とパネル本体21との間をつなぐように油圧シリンダ74を設置し、油圧シリンダ74を例えばモータ駆動により伸長させることにより、パネル本体21の下面が水路の底部に押しつけられて、水路の底部が止水される。
【0049】
次に、水路を渇水させる工事において採用される止水プラグ装置の第2の実施の形態例について説明する。第2の実施の形態例では、地下に埋設される上水管又は下水管のような暗渠型水路(管路)に用いられる止水プラグ装置であって、管路の修復、交換又は流路切替を行う区間の管路の両端に配置され、その管路区間への水流の流入を遮断し、その管路区間を渇水化させる。
【0050】
図14は、第2の実施の形態例における止水プラグ装置の構成例を示す図であり、
図14(a)は側面図、
図14(b)はキャスタ部分を省略した止水プラグ装置本体の正面図である。第2の実施の形態例における止水プラグ装置50は、断面円形の管路内部に同心に配置される円形のパネル本体51と、パネル本体51の外周面に全周にわたって配置され、流体の注入又は排出により膨張又は収縮可能なゴム製のリング状袋体(バルーン)52と、パネル本体51の両面から全周にわたって外周方向に突出するリング状のフランジパネル53とを備え、リング状袋体52は、フランジパネル53の内面に対してずれないように固定されて配置され、流体の注入によりその外径が広がって管路の内面に押しつけられて管路を塞ぐ構成となっている。フランジパネル53には、半径方向に延びる補強リブ53aが放射状に設けられる。パネル本体51の中心には、導水孔54が設けられ、工事対象区間の両端に設置される止水プラグ装置50の導水孔54の間は、導管接続フランジ59を介して仮設の導管で連結され、その導管内を水流が流れる。仮設の導管で工事対象区間を連結する手法については、特許公報第5066658号に記載されている。また、導水孔54には、それを開閉する蓋(図示せず)が取り付けられる。蓋の構成例については、特許第4081512号に記載されている。キャスタ55は、地上から地下の管路に導入された止水プラグ装置50を、管路に沿って工事対象区間まで移動させる移動手段である。
【0051】
図15は、リング状袋体52の周辺を含む止水プラグ装置50の部分断面図であり、
図14の点線囲み部分Aの詳細断面図である。リング状袋体52は、所定強度を有するゴム製であり、好ましくは、補強用のいわゆる簾織物入り加工されたものを用いることで、過剰水圧・空気圧による変形を防ぐことができる。止水プラグ装置50を所定位置に設置した後、リング状袋体52に空気などの流体を圧入し、膨張させることで、リング状袋体52が管路の内壁に密着し、止水される。
【0052】
リング状袋体52のフランジパネル53に接する面には、例えばボルトである金具56が固定して取り付けられている。金具56は、
図15(b)に示すように、全周にわたって等間隔に複数箇所取り付けられている。金具56の取り付け位置に対応するフランジパネル53の位置は金具56が貫通する孔57が穿たれており、金具56を孔57に嵌合させ、ナット58で締め付けることにより、リング状袋体52は、フランジパネル53に対して位置ズレしないように固定されて取り付けられる。リング状袋体52に空気などの流体を圧入し膨張させる際、リング状袋体52がよじれることなく膨張し、フランジパネル53に均等に接触することで、リング状袋体52の破裂や、不均等な膨張に起因する密着不足による漏水を防止することができる。特に直径4000mmを超えるような大口径の管路の止水に本止水プラグ装置50を適用する場合、周長さが相対的に長くなるリング状袋体52に対して、よじれのない均等な膨張を担保することができる。
【0053】
さらに、フランジパネル53の外周縁部に全周にわたって管路の内壁面と接触するリン
グ状ゴム60が設けられる。リング状ゴム60を支持するリング押えフランジ61がボルト62によりフランジパネル53の外周縁部に取り付けられ、リング状ゴム60は、リング押えフランジ61と当接し、リング押えフランジ61をボルト62によりフランジパネル53側に締め付けて押し込むことで、リング状ゴム60が、フランジパネル53に対して押しつけられる。フランジパネル53の外周縁部には、リング状ゴム60が押しつけられる傾斜面を有する傾斜部材64が設けられ、ボルト62を締め付けることでリング状ゴム60がフランジパネル53の傾斜面64に押しつけられる。リング状ゴム60を押しつけることで、リング状ゴム60の断面が変形し、管路の内壁面に密着して押しつけられ、管路の内壁面とフランジパネル53の外周縁部との隙間が塞がれて管路が塞がれる。すなわち、リング状ゴム60によっても、管路の止水が行われ、リング状袋体52とリング状ゴム60の両方による二重の止水構造となり、管路の確実な止水が実現される。
【0054】
本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の分野における通常の知識を有する者であれば想到し得る各種変形、修正を含む要旨を逸脱しない範囲の設計変更があっても、本発明に含まれることは勿論である。
【解決手段】止水プラグ装置は、開渠型の水路の一方の側壁に対向して配置され、左右両端が鉛直方向を軸に一方の側壁側に折れ曲がった矩形形状のパネルを有する本体と、本体を一方の側壁に固定する本体固定装置とを備え、本体固定装置は、その両端が水路の他方の側壁と本体と連結する伸縮装置であって、該伸縮装置の伸長により本体が一方の側壁に押しつけられて、本体は一方の側壁に固定される。