(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、このような点を鑑みてなされたものであり、複数の接続子を簡易に実装することができる半導体装置及び半導体装置の製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明による半導体装置は、
第一基板と、
前記第一基板に設けられ、複数の接続子を有する中間層と、を備え、
前記第一基板は前記中間層を位置決めする位置決め部を有し、
前記中間層に前記位置決め部が挿入される位置決め挿入部が設けられている。
【0006】
本発明による半導体装置において、
前記中間層は、前記複数の接続子を固定した樹脂基板部を有しており、
前記樹脂基板部に前記位置決め挿入部が設けられてもよい。
【0007】
本発明による半導体装置において、
前記中間層は、第一中間層と、前記第一中間層に設けられた第二中間層とを有し、
前記第一中間層は、第一接続子と、前記第一接続子を固定した第一樹脂基板部とを有し、
前記第二中間層は、第二接続子と、前記第二接続子を固定した第二樹脂基板部とを有し、
前記第一樹脂基板部及び第二樹脂基板部の各々に、前記位置決め部が挿入される位置決め挿入部が設けられてもよい。
【0008】
本発明による半導体装置は、
前記中間層に設けられた第二基板をさらに備え、
前記第二基板に、前記位置決め部が挿入される位置決め挿入部が設けられてもよい。
【0009】
本発明による半導体装置において、
前記中間層は、第一中間層と、前記第一中間層に設けられた第二中間層とを有し、
前記第一中間層は、第一接続子と、前記第一接続子を固定した第一樹脂基板部とを有し、
前記第二中間層は、第二接続子と、前記第二接続子を固定した第二樹脂基板部とを有し、
前記第一樹脂基板部又は第二樹脂基板部に、前記位置決め部が挿入される位置決め挿入部が設けられてもよい。
【0010】
本発明による半導体装置において、
前記第一接続子が前記第一樹脂基板部から前記第二中間層側に突出しており、
前記第二樹脂基板部に、前記第一樹脂基板部から突出した前記第一接続子が挿入される第二挿入部が設けられてもよい。
【0011】
本発明による半導体装置において、
前記第二接続子が前記第二樹脂基板部から前記第一中間層側に突出しており、
前記第一樹脂基板部に、前記第二樹脂基板部から突出した前記第二接続子が挿入される第一挿入部が設けられてもよい。
【0012】
本発明による半導体装置の製造方法は、
第一基板を準備する工程と、
前記第一基板に、複数の接続子を有する中間層を載置する工程と、
を備え、
前記第一基板は前記中間層を位置決めする位置決め部を有し、当該位置決め部を前記中間層に設けられた位置決め挿入部に挿入することで、前記第一基板に対して前記中間層を位置決めする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、第一基板が中間層を位置決めする位置決め部を有し、中間層に位置決め部が挿入される位置決め挿入部が設けられている。このため、位置決め部を位置決め挿入部に挿入し、接続子を第一導電層又は第一電子素子に接続でき、半導体装置を容易に製造することができる。
【発明を実施するための形態】
【0015】
実施の形態
《構成》
本実施の形態の半導体装置は、
図1に示すように、第一基板10と、第一基板10に設けられた中間層20と、を有している。
図2に示すように、第一基板10は、第一基板本体10aと、第一基板本体10aに設けられた第一導電層11と、第一導電層11に設けられた第一電子素子12と、第一導電層11に設けられ、短手方向(
図2(a)の上下方向)に沿って延在した接続端子13と、を有している。
図2に示す態様では、2つの第一電子素子12が、半導体装置の中心を通り短手方向に沿った直線に対して線対称で配置されている。第一電子素子12には、その上下面に端子12aが設けられ、この端子12aにははんだ12bが載置されている。
図1に示すように、第一基板本体10aの下面には放熱板19が設けられてもよい。
【0016】
第一基板10は中間層20を位置決めする位置決め部5を有している。中間層20には、
図1、
図12乃至
図14に示すように、位置決め部5が挿入される位置決め挿入部37,47が設けられている。本実施の形態では、中間層20が樹脂基板部39,49を有する態様を用いて説明するが、これに限られることはなく、例えば、中間層20が複数の接続子31,41の互いの位置がずれないように位置決めされた枠体を有し、この枠体に位置決め挿入部が設けられてもよい。
【0017】
図1に示すように、本実施の形態の半導体装置は、中間層20を基準として第一基板10側と反対側(
図1の上側)に第二基板60が設けられてもよい。第二基板本体60aの上面に放熱板69が設けられてもよい。
【0018】
中間層20は、複数の接続子31,41(
図8及び
図9参照)と、複数の接続子31,41を固定した樹脂基板部39,49とを有している。後述する第一接続子31は第一基板10側で後述する第一樹脂基板部39から露出し、第一導電層11又は第一電子素子12と接続されている。また、第一接続子31は第二基板60側でも第一樹脂基板部39から露出し、第二導電層61を介して第二電子素子62と接続されている。
【0019】
後述するように中間層20が第一中間層20及び第二中間層20を有する場合には、
図12に示すように、第一樹脂基板部39及び第二樹脂基板部49の各々に位置決め部5が挿入される位置決め挿入部(第一位置決め挿入部)37及び位置決め挿入部(第二位置決め挿入部)47が設けられてもよい。また、このような態様ではなく、
図1に示すように、第一樹脂基板部39に位置決め挿入部37が設けられ、第二樹脂基板部49に位置決め挿入部47が設けられていない態様であってもよい。
【0020】
図13及び
図14に示すように、第二基板に位置決め部5が挿入される位置決め挿入部67が設けられてもよい。中間層20が第一中間層20及び第二中間層20を有する場合には、
図13に示すように第一樹脂基板部39及び第二樹脂基板部49の各々に位置決め部5が挿入される位置決め挿入部37,47が設けられてもよいし、第一樹脂基板部39又は第二樹脂基板部49のいずれか一方にのみ位置決め部5が挿入される位置決め挿入部37,47が設けられてもよいし(
図14に示す態様では第一樹脂基板部39に位置決め挿入部37が設けられている。)、中間層20には位置決め挿入部37,47が設けられていなくてもよい。
【0021】
本実施の形態では、以下では主に、
図1に示すように、第一樹脂基板部39に位置決め挿入部37が設けられ、第二樹脂基板部49に位置決め挿入部47が設けられていない態様を用いて説明する。より具体的には、
図2に示すように、第一基板10は複数(3つ)の位置決め部5を有している。平面図において第一基板本体10aは略長方形状となっており、接続端子13が長辺の一辺側(
図2(a)の下側)に設けられているが、対向する短辺に一つずつ位置決め部5が設けられ、長辺のうち接続端子13が設けられていない側の長辺に一つの位置決め部5が設けられている。
【0022】
図1に示すように、中間層20は、第一中間層30と、第一中間層30に設けられた第二中間層40とを有してもよい。
図8に示すように、第一中間層30は、第一接続子31と、第一接続子31を固定した第一樹脂基板部39とを有してもよい。
図9に示すように、第二中間層40は、第二接続子41と、第二接続子41を固定した第二樹脂基板部49とを有してもよい。本実施の形態では、中間層20が第一中間層30及び第二中間層40を有する態様を用いて説明するが、これに限られることはなく、中間層20が1つの層から構成されてもよいし(1つの樹脂基板部を有してもよいし)、3つ以上の層から構成されてもよい(3つ以上の樹脂基板部を有してもよい)。中間層20が第一中間層30及び第二中間層40を有する態様では、接続子31,41が第一接続子31及び第二接続子41を有している。
【0023】
図8に示すように、第一樹脂基板部39は複数(3つ)の位置決め挿入部37を有している。この位置決め挿入部37の位置は位置決め部5の位置に対応して決められている。
【0024】
図9(b)に示すように、第二接続子41は、第二樹脂基板部49から第一中間層30が設けられる側に突出し、
図8に示すように、第一樹脂基板部39には、第二樹脂基板部49から突出した第二接続子41が挿入される第一挿入部39aが設けられてもよい。このような態様の代わりに又はこのような態様と併用されて、第一接続子31は第一樹脂基板部39から第二中間層40が設けられる側に突出し、第二樹脂基板部49に第一樹脂基板部39から突出した第一接続子31が挿入される第二挿入部が設けられてもよい。本実施の形態では、複数の第二接続子41(後述する長さの長い突出型第二接続子43)が、第二樹脂基板部49から第一中間層30が設けられる側に突出し、第一挿入部39aに挿入される態様を用いて説明する。
【0025】
第一接続子31は、第一樹脂基板部39から第一基板10側又は第二中間層40側に突出してもよいし、第一樹脂基板部39を貫通してもよいし、第一樹脂基板部39から突出せずに、第二樹脂基板部49と面一になってもよい。つまり、複数の第一接続子31に、突出型第一接続子33、貫通型第一接続子及び面一型第一接続子のいずれかが1個以上含まれてもよい。
【0026】
一例として
図8に示す態様では、複数の第一接続子31に、第一樹脂基板部39から第一基板10側に突出した突出型第一接続子33が含まれている。
図8に示す態様では、4個の突出型第一接続子33が設けられている。
【0027】
図8に示す態様では、突出型第一接続子33は、載置用突出型第一接続子33aを有している。そして、
図4に示すように、この載置用突出型第一接続子33aの上面には第二電子素子62が設けられるようになっている。より具体的には、突出型第一接続子33は、2個の載置用突出型第一接続子33aを有している。そして、この載置用突出型第一接続子33aの各々の上面に、第二導電層61を介して第二電子素子62が設けられるようになっている。
【0028】
図9に示す第二接続子41は、第二樹脂基板部49から第一中間層30側又は第一中間層30と反対側に突出してもよいし、第二樹脂基板部49を貫通してもよいし、第二樹脂基板部49から突出せずに、第二樹脂基板部49と面一になってもよい。つまり、複数の第二接続子41に、突出型第二接続子43、貫通型第二接続子及び面一型第二接続子のいずれかが1個以上含まれてもよい。
【0029】
図9に示す態様では、一例として、第二接続子41は、第二樹脂基板部49から第一中間層30側(
図9(a)の紙面の裏側)に突出した突出型第二接続子43,45を有している。突出型第二接続子43,45は、第一挿入部39aに挿入される突出型第二接続子43と、突出型第二接続子43よりも長さの短い突出型第二接続子45と、を有している。
【0030】
本実施の形態では、突出型第二接続子43が、
図8に示す第一樹脂基板部39の第一挿入部39aに挿入されるようになっている。つまり、6個の長さの長い突出型第二接続子43の各々が第一挿入部39aに挿入されるようになっている。
【0031】
第一樹脂基板部39と第二樹脂基板部49とは同じ樹脂材料から形成されてもよいが、これに限られることはなく、第一樹脂基板部39と第二樹脂基板部49とは異なる樹脂材料から形成されてもよい。
【0032】
本実施の形態の第一電子素子12及び第二電子素子62はパワーデバイスであってもよい。パワーデバイスの一例としてはスイッチングデバイスを挙げることができる。より具体的には、パワーデバイスの一例として、MOSFET等のFET、バイポーラトランジスタ、IGBT等を挙げることができ、典型例を挙げるとするとMOSFETを挙げることができる。
【0033】
図11に示すように、中間層20の樹脂基板部39,49にはICチップ81、抵抗82、コンデンサ83等を含む制御部80が設けられてもよい。この制御部80は、第一中間層30に設けられてもよいし、第二中間層40に設けられてもよいし、第一中間層30及び第二中間層40の両方に設けられてもよい。
図11に示す態様では、制御部80は第一中間層30に設けられている。制御部80はパワーデバイスからなる第一電子素子12及び第二電子素子62を制御する機能を有してもよい。
【0034】
図1に示すように、本実施の形態の半導体装置は、第一基板10、第一中間層30、第二中間層40及び第二基板60を覆うモールド樹脂部90(
図7も参照)をさらに有してもよい。モールド樹脂部90と樹脂基板部39,49とは異なる樹脂材料から形成されてもよい。第一樹脂基板部39と第二樹脂基板部49の樹脂材料が異なる場合には、モールド樹脂部90の樹脂材料は、第一樹脂基板部39の樹脂材料と異なるが第二樹脂基板部49の樹脂材料とは同じものとなってもよいし、第二樹脂基板部49の樹脂材料と異なるが第一樹脂基板部39の樹脂材料とは同じものとなってもよい。
【0035】
一例としては、モールド樹脂部90は熱硬化性樹脂からなり、樹脂基板部39,49は熱可塑性樹脂からなってもよい。
【0036】
熱可塑性樹脂は特に限定されないが、プラスチック等を用いることができる。熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ−4−メチルペンテン−1、アイオノマー、ポリスチレン、AS樹脂、ABS樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、メタクリル樹脂、ポリビニルアルコール、EVA、ポリカーボネート、各種ナイロン、各種芳香族または脂肪族ポリエステル、熱可塑性ポリウレタン、セルロース系プラスチック、熱可塑性エラストマー、ポリアリレート樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンサルファイド、ポリフェニルエーテル、ポリベンズイミダゾール、アラミド、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール等を挙げることができる。
【0037】
熱硬化性樹脂は特に限定されないが、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等を挙げることができる。
【0038】
接続子31,41は、表面(第二基板60側の面)と裏面(第一基板10側の面)とで、その表面積が異なってもよい。より具体的には、接続子31,41の表面の面積は裏面の面積と比較して大きくなってもよい。
【0039】
図8(a)に示す第一中間層30の表側の図面と、
図10(a)に示す第一中間層30の裏側の図面とを比較すれば明らかであるが、本実施の形態では、一例として、載置用突出型第一接続子33aの表面(第一電子素子12と反対側の面、つまり上面)は裏面(第一電子素子12側の面、つまり下面)の面積よりも大きくなっている。このため、第一電子素子12に近い距離での面積を極力抑えつつ、第一電子素子12から発生した熱を載置用突出型第一接続子33aの大きな表面を用いて放熱することができる。なお、本実施の形態では、載置用突出型第一接続子33aに第二電子素子62が第二導電層61を介して配置されるので、第二電子素子62と載置用突出型第一接続子33aの表面とは一定程度の距離を離すことができる。また、この第二電子素子62から発生した熱も載置用突出型第一接続子33aの大きな表面を用いて放熱することができる。
【0040】
図9(a)に示す第二中間層40の表側の図面と、
図10(b)に示す第一中間層30の裏側の図面とを比較すれば明らかであるが、本実施の形態では、一例として、長さの短い突出型第二接続子45の表面(第二電子素子62と反対側の面、つまり上面)は裏面(第二電子素子62側の面、つまり下面)の面積よりも大きくなっている。このため、第二電子素子62に近い距離での面積を極力抑えつつ、第一電子素子62から発生した熱を突出型第二接続子45の大きな表面を用いて放熱することができる。
【0041】
図10(a)に示すように、第一樹脂基板部39の裏面(第一基板10側の面)には、一体成形され、第一電子素子12の周縁で第一基板10側に突出した第一突出部38が設けられており、この第一突出部38によって第一電子素子12の不用意な移動を防止することができる。より具体的には、第一樹脂基板部39の裏面に、短手方向に沿って第一突出部38が設けられている。第一導電層11と第一電子素子12との間に位置するはんだ(図示せず)をリフローする前では第一電子素子12が不用意に移動する可能性があるが、このような第一突出部38を設けることで、このような不用意な移動を予め防止できる。
【0042】
図10(b)に示すように、第二樹脂基板部49の裏面(第一基板10側の面)には、一体成形され、第二電子素子62の周縁で第一中間層30側に突出した第二突出部48が設けられており、この第二突出部48によって第二電子素子62の不用意な移動を防止することができる。より具体的には、第二樹脂基板部49の裏面に、鍵型の8個の第二突出部48が設けられている。第二導電層61と第二電子素子62との間に位置するはんだ(図示せず)をリフローする前では第二電子素子62が不用意に移動する可能性があるが、このような第二突出部48を設けることで、このような不用意な移動を予め防止できる。
【0043】
《製造方法》
本実施の形態の半導体装置の製造方法の一例は、以下のようになる。なお、上記と重複することになるので簡単に説明するに留めるが、上記「構成」で述べた全ての態様を「製造方法」によって製造できる。また、下記「製造方法」で記載された態様の全てを「構成」に適用することができる。
【0044】
図2に示すような、第一導電層11と、第一導電層11に設けられた第一電子素子12とを有する第一基板10を準備する。第一電子素子12の端子12aにははんだ12bが載置されている。
【0045】
第一基板10上に中間層20を載置する。中間層20が第一中間層30及び第二中間層40を有する場合には、以下のような工程となる。
【0046】
第一基板10の3つの位置決め部5を第一中間層30の3つの位置決め挿入部37,47に挿入することで、第一基板10上に第一中間層30を載置する(
図3参照)。この第一中間層30は、
図8に示すように、第一樹脂基板部39から第一基板10側に突出した突出型第一接続子33を有している。突出型第一接続子33の下端部は、第一電子素子12の端子12a上に設けられたはんだ12b又は第一導電層11上に設けられたはんだ11b(
図2参照)上に載置される。具体的には、一対の載置用突出型第一接続子33aの内側の下端(第二電子素子62の下方に位置する下端)は第一電子素子12の端子12a上のはんだ12b上に載置され、2つの載置用突出型第一接続子33aの外側の下端は第一導電層11上のはんだ11b上に載置される(
図10(a)も参照)。また、載置用突出型第一接続子33aではない突出型第一接続子33は、その下端の両方が第一導電層11上に設けられたはんだ11b上に載置される(
図10(a)も参照)。
【0047】
次に、
図4に示すように、載置用突出型第一接続子33aの上面に、第二導電層61を介して第二電子素子62が設けられる。第二電子素子62の上面にははんだ62bが設けられ、第二導電層61の上面にははんだ61bが設けられる。
【0048】
なお、前述したように、第一基板10に第一中間層30を載置し、その後で第一中間層30に第二電子素子62を設ける態様を採用することなく、第一中間層30上に第二電子素子62が設けられた状態とした後で、当該第一中間層30を第一基板10に載置してもよい。このような態様によれば、より安定した状態で、第一中間層30上に第二電子素子62を設けることができる点で有益である。
【0049】
前述したように、第一基板10に、第二電子素子62が設けられた第一中間層30が載置されると、
図5に示すように、第一中間層30上に第二中間層40を載置する。第一中間層30の第一樹脂基板部39には、突出型第二接続子43が挿入される第一挿入部39aが設けられている。このため、第一中間層30上に第二中間層40を載置する際には、6個の突出型第二接続子43の各々が第一挿入部39aに挿入されることになる。このように第一中間層30上に第二中間層40を載置することで、第二中間層40の突出型第二接続子45の下端の一部が第二電子素子62の上面のはんだ62bに載置され、残部が第二導電層61の上面のはんだ61bに載置される。より具体的には、断面積の大きな突出型第二接続子45aの下端が第二電子素子62の上面のはんだ62bに載置され、断面積の小さな突出型第二接続子45bの下端が第二導電層61の上面のはんだ61bに載置される(
図10(b)も参照)。
【0050】
次に、
図6に示すように、第二中間層40の上面に第二基板60を載置する。
【0051】
その後で、
図7に示すように、第一基板10、第一中間層30、第二中間層40及び第二基板60の一体となった物を240℃〜260℃の温度で加熱し、はんだのリフローを行う。その後で、この一体となった物を金型内に入れて、当該金型内にモールド樹脂部90の材料となる封止材を注入する。その結果、半導体装置が製造されることになる。
【0052】
《作用・効果》
次に、上述した構成からなる本実施の形態による作用・効果であって、まだ説明していないものについて説明する。
【0053】
本実施の形態によれば、第一基板10が中間層20を位置決めする位置決め部5を有し、中間層20に位置決め部5が挿入される位置決め挿入部37,47が設けられている。このため、位置決め部5を位置決め挿入部37,47に挿入するだけで、接続子31,41を第一導電層11又は第一電子素子12に接続でき、半導体装置を容易に製造することができる。
【0054】
本実施の形態において、中間層20が樹脂基板部39,49を有する態様を採用した場合には、複数の接続子31,41を予め位置決めするとともに、位置決め挿入部37,47を予め形成できる。このため、樹脂基板部39,49によって既に位置決めされた接続子31,41を第一基板10に載置するだけで、接続子31,41と第一導電層11とを接続でき、半導体装置を容易に製造することができる。
【0055】
なお、中間層20に複数の接続子31,41を設ける際には治具が必要となるが、構成が単純であることから、当該治具を用いた作業は複雑なものにならない。
【0056】
本実施の形態において、接続子(第一接続子31)が第二基板60側で樹脂基板部(第一樹脂基板部39)から露出し、第二電子素子62と接続されている態様を採用した場合には(
図9参照)、第一電子素子12上に第二電子素子62を積層できる点で有益である。
【0057】
本実施の形態において、第一中間層30の第一樹脂基板部39及び第二中間層40の第二樹脂基板部49の各々に位置決め部5が挿入される位置決め挿入部37,47が設けられている態様を採用した場合には、第一中間層30及び第二中間層40の各々の第一基板10に対する位置を位置決め部5によって容易に位置決めすることができる点で有益である。
【0058】
第二基板60に位置決め挿入部67が設けられている態様を採用した場合には、第二基板60の第一基板10に対する位置を位置決め部5によって容易に位置決めすることができる点で有益である。
【0059】
第一中間層30の第一樹脂基板部39又は第二中間層40の第二樹脂基板部49のいずれかに位置決め部5が挿入される位置決め挿入部37,47が設けられている態様を採用した場合には、位置決め挿入部37,47が設けられた第一中間層30又は第二中間層40の第一基板10に対する位置を位置決め部5によって容易に位置決めすることができる点で有益である。
【0060】
本実施の形態において、中間層20が第一中間層30と第二中間層40とを有し、第一中間層30が第一接続子31を固定した第一樹脂基板部39を有し、第二中間層40が第二接続子41を固定した第二樹脂基板部49を有する態様を採用した場合には(
図8及び
図9参照)、第一中間層30及び第二中間層40の各々において、接続子31,41を樹脂基板部39,49に対して予め位置決めすることができる点で有益である。
【0061】
本実施の形態において、第一接続子31が、第一樹脂基板部39から第二中間層40が設けられる側に突出し、第二樹脂基板部49に、第一樹脂基板部39から突出した第一接続子31が挿入される第二挿入部が設けられる態様を採用した場合には、第一樹脂基板部39から突出した第一接続子31を第二挿入部に挿入するだけで、第一中間層30と第二中間層40との間の相対的な位置決めを行うことができる点で有益である。
【0062】
他方、第二接続子41が、第二樹脂基板部49から第一中間層30が設けられる側に突出し、第一樹脂基板部39に、第二樹脂基板部49から突出した第二接続子41(突出型第二接続子43)が挿入される第一挿入部39aが設けられる態様を採用した場合にも(
図8及び
図9参照)、第二樹脂基板部49から突出した第二接続子41(突出型第二接続子43)を第一挿入部39aに挿入するだけで、第一中間層30と第二中間層40との間の相対的な位置決めを行うことができる点で有益である。
【0063】
本実施の形態において、第一基板10側に突出した突出型第一接続子33を採用した場合には(
図8参照)、第一基板10と第一中間層30との間に厚みを持たせることができ、第一電子素子12の配置等の関係から厚みを持たせる必要がある場合には有益である。また、このような第一基板10側に突出した突出型第一接続子33を採用した場合には、突出型第一接続子33の周縁に良好なはんだフェレットを形成することができる点でも有益である。第二中間層40側に突出した突出型第一接続子を採用し、第二中間層40の第二挿入部へ挿入させる態様を採用した場合には、位置決め機能を持たせることができる点で有益である。貫通型第一接続子を採用した場合には、第一基板10側に突出した突出型第一接続子33及び第二中間層40側に突出した突出型第一接続子の両方の機能を持たせることができる点で有益である。面一型第一接続子を採用した場合には、厚み方向の厚さを薄くすることができる点で有益である。
【0064】
また、第一基板10側に突出した突出型接続子(
図8では突出型第一接続子33)の下端が複数個設けられる態様を採用する場合には、第一中間層30を安定した態様で第一基板10上に載置することができる。
【0065】
本実施の形態において、第二基板60側に突出した突出型第二接続子を採用した場合には、第二基板60と第二中間層40との間に厚みを持たせることができ、第二電子素子62の配置等の関係から厚みを持たせる必要がある場合には有益である。第一中間層30側に突出した(長さの長い)突出型第二接続子43を採用し、第一中間層30に第一挿入部39aが設けられている態様を採用した場合には、突出型第二接続子43を第一中間層30の第一挿入部39aへ挿入させることができ、位置決め機能を持たせることができる点で有益である。また、第一中間層30側に突出した(長さの短い)突出型第二接続子45を採用した場合には、第二導電層61及び第二電子素子62に突出型第二接続子45を容易に接続できる点で有益である。貫通型第二接続子を採用した場合には、第二基板60側に突出した突出型第二接続子及び第一中間層30側に突出した突出型第二接続子43の両方の機能を持たせることができる点で有益である。面一型第二接続子を採用した場合には、厚み方向の厚さを薄くすることができる点で有益である。
【0066】
第一樹脂基板部39と第二樹脂基板部49とが異なる樹脂材料から形成されている態様を採用した場合には、第一樹脂基板部39と第二樹脂基板部49とで異なる機能を持たせることができるので有益である。一例としては、第二樹脂基板部49の厚みが第一樹脂基板部39の厚みよりも薄い場合には、第二樹脂基板部49の材料として第一樹脂基板部39の材料よりも強度の高い樹脂を用いてもよい。この場合には、第二樹脂基板部49の材料としてPEEK(ポリエーテルエーテルケトン)を用い、第一樹脂基板部39の材料としてPPS(ポリフェニレンサルファイド)又はPBT(ポリブチレンテレフタレート)を用いてもよい。このような態様によれば、厚みの薄い第二樹脂基板部49でも高い強度を実現し、第一樹脂基板部39と第二樹脂基板部49とで同程度の強度とすることができる点で有益である。
【0067】
図11に示すように、中間層20の樹脂基板部39,49に制御部80が設けられている態様を採用した場合には、パワー部と制御部80とを非常に近くに位置付けることができるので、予め誤作動の可能性を低減できる。また、このように制御部80は半導体装置内に設けることで、IPM(Intelligent Power Module)化が可能になる。
【0068】
モールド樹脂部90と樹脂基板部39,49とが異なる樹脂材料から形成されている態様を採用した場合には、内部側に位置する樹脂基板部39,49と外部側に位置するモールド樹脂部90とで異なる機能を果たすことができる点で有益である。例えば、モールド樹脂部90が熱硬化性樹脂である場合であっても、樹脂基板部39,49の材料として熱可塑性樹脂を採用した場合には、高い位置決め精度を期待できる。つまり、樹脂基板部39,49として熱硬化性樹脂を用いた場合には、熱を加える前では硬度が十分ではないことから、接続子31,41の位置が予定していた位置からずれる可能性がある。この点、樹脂基板部39,49として熱可塑性樹脂を採用した場合には、熱を加える前において硬度が十分あることから、接続子31,41の位置がずれる可能性を低減できる。なお、本実施の形態の態様を用いて説明するならば、第一樹脂基板部39として熱可塑性樹脂を採用することで、第一挿入部39aの形状が変形したりずれたりすることをより確実に防止でき、第二樹脂基板部49として熱可塑性樹脂を採用することで、突出型第二接続子43の位置がずれることをより確実に防止できる。
【0069】
最後になったが、上述した各実施の形態の記載、変形例の記載及び図面の開示は、請求の範囲に記載された発明を説明するための一例に過ぎず、上述した実施の形態の記載又は図面の開示によって請求の範囲に記載された発明が限定されることはない。
半導体装置は、第一基板(10)と、前記第一基板(10)に設けられ、複数の接続子(31),(41)を有する中間層(20)と、を有している。前記第一基板(10)は前記中間層(20)を位置決めする位置決め部(5)を有している。前記中間層(10)に前記位置決め部(5)が挿入される位置決め挿入部(37),(47)が設けられている。