特許第6236548号(P6236548)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特許6236548-ガスボイラの排気煙道閉鎖感知方法 図000002
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6236548
(24)【登録日】2017年11月2日
(45)【発行日】2017年11月22日
(54)【発明の名称】ガスボイラの排気煙道閉鎖感知方法
(51)【国際特許分類】
   F23N 5/24 20060101AFI20171113BHJP
   F23N 5/26 20060101ALI20171113BHJP
【FI】
   F23N5/24 104
   F23N5/26 101Z
【請求項の数】6
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2016-563131(P2016-563131)
(86)(22)【出願日】2015年4月13日
(65)【公表番号】特表2017-515084(P2017-515084A)
(43)【公表日】2017年6月8日
(86)【国際出願番号】KR2015003681
(87)【国際公開番号】WO2015163620
(87)【国際公開日】20151029
【審査請求日】2016年10月17日
(31)【優先権主張番号】10-2014-0048197
(32)【優先日】2014年4月22日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】514205089
【氏名又は名称】キュンドン ナビエン カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】KYUNGDONG NAVIEN CO.,LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100066980
【弁理士】
【氏名又は名称】森 哲也
(74)【代理人】
【識別番号】100103850
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 秀▲てつ▼
(74)【代理人】
【識別番号】100105854
【弁理士】
【氏名又は名称】廣瀬 一
(74)【代理人】
【識別番号】100115679
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 勇毅
(72)【発明者】
【氏名】ヤン,ドン ジン
(72)【発明者】
【氏名】ハ,ジョン
(72)【発明者】
【氏名】ハ,ス ヒョン
【審査官】 藤原 弘
(56)【参考文献】
【文献】 特開2002−005437(JP,A)
【文献】 特開平11−241820(JP,A)
【文献】 特開2013−217612(JP,A)
【文献】 特開2013−2785(JP,A)
【文献】 特開2006−112645(JP,A)
【文献】 特開2005−3292(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F23N 5/24
F23N 5/26
F23N 3/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ボイラが作動すると、送風機の入口端に設けられたベンチュリを通して流入する空気量に応じて送風機が駆動されてガスが流入し、前記流入した空気とガスとが混合した空気混合ガスがバーナに供給されて、制御部によって着火行程を行い、暖房時、暖房水供給管と暖房水還水管に備えられた温度センサから暖房水供給温度と暖房水還水温度を感知し、前記送風機のファン回転数、前記暖房水供給温度および前記暖房水還水温度を用いて排気煙道閉鎖を感知するガスボイラの排気煙道閉鎖感知方法において、
使用者の設定温度に応じて着火行程が行い、使用者の設定温度に到達するための温度制御を行う(イ)ステップと、
前記駆動される送風機の現在のファン回転数が基準ファン回転数を超えるかを判断する(ロ)ステップと、
前記現在のファン回転数が前記基準ファン回転数を超えると判断されると、暖房水供給時、温度センサから感知される暖房水供給温度値と暖房水還水温度値との差値を検出し、前記差値が予め設定された基準温度値未満であるかを判断する(ハ)ステップと、
前記差値が前記基準温度値未満であると判断されると、前記(ハ)ステップの判断時点を基準として経過する時間が予め設定された設定時間を経過するかを判断する(ニ)ステップと、
前記(ハ)ステップの判断時点基準経過時間が前記設定時間を経過すると判断されると、排気煙道閉鎖確認の報知を外部に表示する(ホ)ステップとを含むことを特徴とするガスボイラの排気煙道閉鎖感知方法。
【請求項2】
前記基準ファン回転数は、最大ファン回転数の80%に設定した値であることを特徴とする請求項1に記載のガスボイラの排気煙道閉鎖感知方法。
【請求項3】
前記設定時間は、30秒であることを特徴とする請求項1に記載のガスボイラの排気煙道閉鎖感知方法。
【請求項4】
前記(ロ)ステップで駆動される送風機の現在のファン回転数が基準ファン回転数を超えていない場合、前記(ハ)ステップで暖房水供給温度値と暖房水還水温度値との差値が予め設定された基準温度値未満の場合、または前記(ニ)ステップで設定時間が経過していない場合であると判断されると、それぞれ前記(ロ)ステップに戻って、順次に再実行することを特徴とする請求項1に記載のガスボイラの排気煙道閉鎖感知方法。
【請求項5】
前記(イ)ステップの着火行程後、
予め設定された保留時間の間、排気煙道閉鎖感知シーケンスを行わないように制御することを特徴とする請求項1に記載のガスボイラの排気煙道閉鎖感知方法。
【請求項6】
前記保留時間は、30秒であることを特徴とする請求項5に記載のガスボイラの排気煙道閉鎖感知方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガスボイラの排気煙道閉鎖感知方法に関し、より詳細には、送風機のファン回転数、そして暖房水供給温度と暖房水還水温度との間の差を用いて、ガスボイラの排気煙道閉鎖を感知するガスボイラの排気煙道閉鎖感知方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、ガスボイラは、液化石油ガス(LPG)や液化天然ガス(LNG)または都市ガスを内部で燃焼させ、この燃焼過程で発生する燃焼熱を用いて水を加熱した後、加熱された水を循環ポンプを通して室内の暖房配管に循環させて室内を暖房したり、浴室またはキッチンに温水を供給する装置である。
さらに、ガスボイラは、暖房水を加熱する熱交換器によって、コンデンシングと非コンデンシング方式に区分する。このうち、コンデンシング方式のガスボイラは、燃焼熱を用いて直接暖房水を加熱し、同時に排気ガスの凝縮潜熱を再吸収するので、熱効率を最大化することができる。
【0003】
コンデンシングガスボイラの作動過程を説明すれば、まず、バーナの燃焼熱によって加熱される高温の暖房水は循環ポンプの作動によって暖房配管に循環し、暖房配管を経て還水する低温の暖房水は潜熱熱交換部側に流入し、潜熱熱交換部側に流入した低温の暖房水は、顕熱熱交換部を通過した排気ガスと熱交換して予熱される。この予熱された暖房水は、再び顕熱熱交換部の内部に流入してバーナの燃焼熱によって直接加熱が行われた後、前記のように、循環ポンプの作動によって暖房配管に循環する動作を繰り返す。これとともに、バーナで加熱された温水は、熱交換器の出口側に設けられる三方バルブの作動によって、前記のように暖房配管に循環したり、あるいは温水熱交換器側に送られて直水管を通して供給された冷水と熱交換をなすことで、温水を供給する過程を経る。
【0004】
一方、このような従来のガスボイラの場合、バーナの初期点火時、燃焼室にありかねない未燃焼ガスによる爆発点火を防止するために、排気ファンを高速回転させて燃焼室の未燃焼ガスを排気させた後、バーナを作動する。この時、前記高速で回転する排気ファンの回転数が正常であるかを判別しなければならない。なぜなら、排気ファンの回転数は、排気煙道を通した逆風の流入や吸い込み現象を感知したり、または排気煙道の閉鎖の有無を判断する基準となるからである。この理由から、排気ファンの回転数を感知して、予め設定された排気ファンの回転数と比較しており、このように排気ファンの回転数を感知して、ボイラの稼働条件を確認する過程において、排気煙道の閉鎖の有無を判断する時には、マイコンに排気閉鎖回転数を予め設定して格納し、ボイラの初期駆動時、排気ファンの回転数を感知して、前記排気閉鎖回転数と比較し、感知された回転数が排気閉鎖回転数以上であると判断されると、ボイラの駆動を停止し、排気閉鎖エラーを表示する。
【0005】
このように排気閉鎖を感知する理由は、排気煙道が詰まると、回転する排気ファンによって排出されるガスすなわち、流動する空気の流量が無くなり、したがって、排気ファンによって行われることがないので、排気ファンは同じ駆動電圧が印加されてもその回転速度が加速されるからである。さらに、排気煙道の詰まりや強い逆風が発生する場合、空気とガスとの混合比率が適切でなくなり、これは不完全燃焼となり、排気ガス中に多量の一酸化炭素および未燃焼ガスが排出され、中毒事故の危険が付きまとう。
【0006】
従来、大部分のガスボイラでは、排気の詰まり、逆風などを感知するための差圧センサ類を備えたり、送風機の回転数と基準回転数との比較、あるいは送風機に印加される電流または電圧値を基準値と比較して排気閉鎖を感知する方法を採用している。
ところが、このような排気閉鎖感知方法は、ボイラのコスト上昇の要因になったり、送風機単品の誤差、送風機に印加される電流または電圧値の不安定性によって正常な状態を排気閉鎖と誤判断したり、排気閉鎖状態を適切に感知できない場合がたびたび発生する問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】大韓民国登録特許第10−0512494号(ガスボイラの排気閉鎖感知方法、2005年8月29日)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであって、ボイラ作動中に、ファン回転数、そして暖房水供給温度と暖房水還水温度との間の差を用いて排気煙道閉鎖を感知し、これにより、排気煙道が正常状態か閉鎖状態かの有無を正確に感知することができるガスボイラの排気煙道閉鎖感知方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明のガスボイラの排気煙道閉鎖感知方法は、ボイラが作動すると、送風機の入口端に設けられたベンチュリを通して流入する空気量に応じて送風機が駆動されてガスが流入し、空気混合ガスがバーナに供給された後、制御部によって着火行程が行われ、暖房時、暖房水供給管と暖房水還水管に備えられた温度センサから暖房水供給温度と暖房水還水温度を感知するが、前記送風機のファン回転数、前記暖房水供給温度および前記暖房水還水温度を用いて排気煙道閉鎖を感知するガスボイラの排気煙道閉鎖感知方法において、使用者の設定温度に応じて着火行程が行われ、使用者の設定温度に到達するための温度制御を行う(イ)ステップと、前記駆動される送風機の現在のファン回転数が基準ファン回転数を超えるかを判断する(ロ)ステップと、前記現在のファン回転数が前記基準ファン回転数を超えると判断されると、暖房水供給時、温度センサから感知される暖房水供給温度値と暖房水還水温度値との差を算出し、算出値が予め設定された基準温度値未満であるかを判断する(ハ)ステップと、前記算出値が前記基準温度値未満であると判断されると、前記(ハ)ステップの判断時点を基準として経過する時間が予め設定された設定時間を経過するかを判断する(ニ)ステップと、前記(ハ)ステップの判断時点基準経過時間が前記設定時間を経過すると判断されると、排気煙道閉鎖感知確認の報知を外部に表示する(ホ)ステップとを含む。
【0010】
本発明のガスボイラの排気煙道閉鎖感知方法は、前記基準ファン回転数が最大ファン回転数×0.8であることを特徴とする。
本発明のガスボイラの排気煙道閉鎖感知方法は、前記設定時間が30秒であることを特徴とする。
本発明のガスボイラの排気煙道閉鎖感知方法は、前記(ロ)ステップ、前記(ハ)ステップ、前記(ニ)ステップの判断結果が各ステップの条件を満足できなければ、前記(ロ)ステップに戻って、順次に再実行することを含む。
【0011】
本発明のガスボイラの排気煙道閉鎖感知方法は、前記(イ)ステップの着火行程後、予め設定された保留時間の間、排気煙道閉鎖感知シーケンスを行わないように制御することを含む。
本発明のガスボイラの排気煙道閉鎖感知方法は、前記保留時間が30秒であることを含む。
【発明の効果】
【0012】
本発明のガスボイラの排気煙道閉鎖感知方法によれば、正常な温度制御状態で排気煙道閉鎖を防止し、ファン回転数、暖房水供給温度と暖房水還水温度との差を用いて、ボイラ動作中に持続的に排気煙道閉鎖を感知できる効果がある。
さらに、ガスボイラに通常備えられる送風機と温度センサのみを用いて排気煙道閉鎖を感知できて、別の排気圧測定機構のような追加の構成を設けなくても排気煙道閉鎖状態を感知できて、原価を節減できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の好ましい実施形態に係る空気比例制御ガスボイラの制御ブロック図である。
図2図1に示された空気比例制御ガスボイラの空気およびガス供給構造を示す図である。
図3】本発明の好ましい実施形態に係る空気比例制御ガスボイラの排気煙道閉鎖方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、添付した図面を参照して、本発明に係る好ましい実施形態を詳細に説明する。これに先立ち、本明細書および請求の範囲に使われた用語や単語は、通常または辞書的な意味に限定して解釈されてはならず、発明者は自らの発明を最も最善の方法で説明するために用語の概念を適切に定義できるという原則に則って、本発明の技術的思想に符合する意味と概念で解釈されなければならない。
【0015】
したがって、本明細書に記載の実施形態と図面に示された構成は、本発明の最も好ましい一実施形態に過ぎず、本発明の技術的思想をすべて代弁するものではないので、本出願時点において、これらを代替できる多様な均等物と変形例があり得ることを理解しなければならない。
図1および図2を参照して、本発明のガスボイラの構成を詳細に説明すれば、ガスボイラには、ベンチュリ100と、送風機200と、バーナ300と、送風機駆動部400と、制御部500と、暖房水供給温度センサ600と、暖房水還水温度センサ700と、メモリ800と、ディスプレイ部900とを含むことができる。
【0016】
外部使用者の設定温度入力によってボイラが作動すると、送風機200の入口端に設けられたベンチュリ(VENTURI)100を通して外部から空気Aが流入し、ベンチュリ100を通して流入する空気量に応じてガスBが流入するように、送風機駆動部400によって送風機200のファン回転数が調節されるように構成される。送風機200を経て空気混合ガスがバーナ300に供給されて、着火行程が行われる。
【0017】
制御部500は、ボイラ作動時に発生する一連の動作を全般的に制御する役割を果たす。また、制御部500は、ボイラが作動して、制御部500によって正常な着火行程が行われると、設定温度に到達するための温度制御を行う。この時、制御部500は、正常な温度制御実行ステップで排気煙道閉鎖の有無を判断するために排気煙道閉鎖感知シーケンスを行うように制御する。
【0018】
前記排気煙道閉鎖感知シーケンスは、保留時間経過判断ステップと、送風機のファン回転数対比の基準ファン回転数超過判断ステップと、温度差(暖房水供給温度と暖房水還水温度との差)を算出して温度差算出値対比の基準温度値未満判断ステップと、設定時間経過判断ステップとを含む4つのステップからなる。制御部500は、前記4つの各ステップを順次に判断するように制御し、また、時間経過の有無を判断するために、タイマをさらに含むことができる。
【0019】
暖房水供給温度センサ600は、暖房水供給管(図示せず)側に設けられ、暖房水供給水の温度を感知し、暖房水還水温度センサ700は、暖房水還水管(図示せず)側に備えられ、暖房後還水する水の温度を感知する。
メモリ800は、制御部500の排気煙道閉鎖感知シーケンスの実行時に要求される情報が格納され、例えば、保留時間、基準ファン回転数、基準温度値、設定時間に関する情報が外部入力によって格納される。
【0020】
ディスプレイ部900は、制御部500によって排気煙道閉鎖感知シーケンスが行われ、最終的に排気煙道閉鎖であると判定されると、制御部500の要請に応じて排気煙道閉鎖確認を報知するエラーメッセージが表示される。
以下、図3を参照して、本発明のガスボイラの排気煙道閉鎖感知方法を説明する。
まず、外部要請によって設定温度が入力されてボイラの稼働が開始されると、着火行程が行われ、設定温度に到達できるように温度制御を行う(S100ステップ)。
【0021】
温度制御実行中に排気煙道閉鎖感知シーケンスを行うが、この時、タイマで予め設定されて格納された保留時間、例えば、30秒を経過するかを判断する(S102ステップ)。
前記S102ステップは、正常な温度感知状態に到達するまで排気煙道閉鎖を保留するためのもので、着火行程実行初期には暖房水供給温度と暖房水還水温度が変化するからである。ここで、前記保留時間は30秒に設定されるが、温度の変化程度やボイラの種類などの状況に応じて、この値は変更可能である。
【0022】
前記保留時間として設定された30秒を経過して正常な温度感知状態に到達すると、送風機200駆動時の現在のファン回転数が、予め設定されて格納された基準ファン回転数に相当する最大ファン回転数に0.8を掛け算した値を超えるかを判断する(S104ステップ)。これは、基準ファン回転数を、送風機200の最大ファン回転数の80%に相当する値に設定したからである。ここで、基準ファン回転数を最大ファン回転数の何%に相当する値に設定するかは、送風機200の種類、状態、制御部500の精密度などに応じて変更可能である。
【0023】
S104ステップの判断条件を満足する場合、暖房水供給温度と暖房水還水温度との間の差を算出し、この算出値が予め設定された基準温度値未満であるかを判断する(S106ステップ)。暖房水供給温度値と暖房水還水温度値との差を用いる理由は、ベンチュリ100を通過する空気Aの流量が排気煙道の閉鎖程度に応じて減少すると、ガスB入力量の減少につながり、これによって、暖房水供給温度値と暖房水還水温度値との差の減少につながるが、これを利用すれば排気煙道閉鎖を感知できるからである。
【0024】
また、基準温度値は、排気煙道閉鎖が感知されていない状態でボイラを稼働して、送風機200のファン回転数を最大に調整した後、排気を次第に遮断し、当該ボイラの燃焼性能、一酸化炭素の数値、火炎状態などを観察して、適切な閉鎖時点での温度差の値を求めて選定することができる。選定される基準温度値は、ボイラの容量などに応じて変更可能である。
【0025】
S106ステップの判断の結果、算出値(暖房水供給温度と暖房水還水温度との差)が基準温度値未満であると判断されると、基準温度値未満の判断時点を基準として予め設定された設定時間30秒が経過したかの有無をタイマでチェックして判断する(S108ステップ)。前記設定時間30秒は、その他の状況に応じて変更可能である。
前記のようにタイマでチェックして設定時間30秒が経過したと判断されると、最終的に排気煙道閉鎖状態であることを報知するエラーメッセージをディスプレイする(S110ステップ)。
【0026】
一方、保留時間経過判断ステップ(S102ステップ)で当該条件を満足できなければ、正常な感知状態と判断し、前のステップ(S100ステップ)に戻って、外部使用者の設定温度に到達するまでボイラが稼働されるように温度制御を行い続ける。
また、現在のファン回転数対比の基準ファン回転数超過判断ステップ(S104ステップ)で駆動される送風機の現在のファン回転数が基準ファン回転数を超えていない場合であったり、温度差算出値対比の基準温度値未満判断ステップ(S106ステップ)で暖房水供給温度値と暖房水還水温度値との差値が予め設定された基準温度値未満の場合であったり、または設定時間経過判断ステップ(S108ステップ)で設定時間が経過していない場合であると判断されると、それぞれS104ステップに戻って、S104ステップから再実行する。これにより、ボイラが稼働中の状態で持続的に排気煙道閉鎖の有無を感知する。
【符号の説明】
【0027】
100:ベンチュリ
200:送風機
300:バーナ
400:送風機駆動部
500:制御部
600:暖房水供給温度センサ
700:暖房水還水温度センサ
800:メモリ
900:ディスプレイ部
A:空気
B:ガス
【産業上の利用可能性】
【0028】
本発明は、コンデンシングガスボイラに適用して、正常な温度制御状態で排気煙道閉鎖を防止し、ファン回転数、暖房水供給温度と暖房水還水温度との差を用いて、ボイラ動作中に持続的に排気煙道閉鎖を感知することができる。
図1
図2
図3