(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6236576
(24)【登録日】2017年11月2日
(45)【発行日】2017年11月22日
(54)【発明の名称】排便補助具
(51)【国際特許分類】
A47K 13/24 20060101AFI20171113BHJP
A61H 39/04 20060101ALI20171113BHJP
【FI】
A47K13/24
A61H39/04 J
【請求項の数】5
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2017-541134(P2017-541134)
(86)(22)【出願日】2017年4月24日
(86)【国際出願番号】JP2017016148
【審査請求日】2017年8月10日
(31)【優先権主張番号】特願2016-93326(P2016-93326)
(32)【優先日】2016年5月6日
(33)【優先権主張国】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】513261691
【氏名又は名称】土佐エンタープライズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100073210
【弁理士】
【氏名又は名称】坂口 信昭
(74)【代理人】
【識別番号】100173668
【弁理士】
【氏名又は名称】坂口 吉之助
(72)【発明者】
【氏名】甲藤 明徳
【審査官】
七字 ひろみ
(56)【参考文献】
【文献】
特開平4−71515(JP,A)
【文献】
特開2011−62499(JP,A)
【文献】
実開平2−2099(JP,U)
【文献】
実開昭60−74696(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47K 13/24
A61H 39/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
上面が座面である便座の最後部中央部分に取付けて排便を補助する排便補助具本体と、この排便補助具本体を便座に取付ける取付具と、この取付具を用いて排便補助具本体を便座に取付けるための説明を記録した取付説明書と、を有する排便補助具において、
前記排便補助具本体は、前記便座の最後部中央部分の座面における前端縁から5〜3
0mmまでの範囲内で上方側に突出する前方肉厚部を有しており、且つ前記座面における前端縁から5〜30mmまでの範囲内で前方側に突出する前方突出部を有する有形物であり、
前記取付具は、前記排便補助具本体を前記前方肉厚部及び前方突出部が各々5〜30
mmまでの範囲内で突出するように便座に取付ける取付用道具であり、
前記取付説明書は、前記取付具を用いて、前記排便補助具本体を前記前方肉厚部及び
前方突出部が各々5〜30mmまでの範囲内で突出するように便座に取付けることが記録された記録媒体であり、
かつ前記排便補助具本体は、下記(1)又は(2)に記載の構成を有することを特徴とする排便補助具。
(1)前記排便補助具本体は、1部材で構成されており、柔軟性材料で形成されていること
(2)前記排便補助具本体は、基盤部と表面被覆部との2部材から構成されており、前記基盤部が非柔軟性材料で形成され、前記表面被覆部が柔軟性材料で形成されていること
【請求項2】
前記取付具が、両面テープであることを特徴とする請求項1に記載の排便補助具。
【請求項3】
前記取付具が、結束バンドであることを特徴とする請求項1又は2に記載の排便補助具。
【請求項4】
前記取付説明書が、紙媒体であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の排便補助具。
【請求項5】
前記取付説明書が、デジタルデータであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の排便補助具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は排便補助具に関し、詳しくは、便座に取り付けて日々使用することにより円滑な排便を促して痔疾の改善や予防を図ることができる痔対策に有効な排便補助具に関する。
【背景技術】
【0002】
肛門の疾病である痔疾は、その疾病箇所が肛門であるが故に排便時の苦痛が大きい。従って、排便時の肛門への負担を軽減することにより、苦痛を少しでも和らげる技術が種々提案されている(例えば、特許文献1〜3等参照)。
【0003】
特許文献1に記載の技術は、便座表面に凹凸を形成すると共に、便座に振動発生装置を内蔵することにより、排便を促すツボを刺激して円滑に排便できるようにする技術である。
【0004】
特許文献2に記載の技術は、便座の座面傾斜を前傾させることによって、踏ん張ることなく腹圧を高めることができ、外肛門括約筋が緩んだ状態で円滑に排便できるようにする技術である。
【0005】
特許文献3に記載の技術は、便座の座面傾斜を後傾させることによって、無理の無い姿勢で長時間しゃがむことができ、排便時の肛門や腸への負担を減らすようにする技術である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】実開平07−011998号公報
【特許文献2】実開平06−024600号公報
【特許文献3】特開2000−104321号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1の技術では、振動発生装置を内蔵した便座はコスト高であるだけでなく、便器への取付作業等が煩雑であり、便器の型式等によって取付が困難乃至は不可能な場合があり、適用性に問題点を有している。更に、便座表面にランダムに配設された凹凸では効果の確実性が不充分であるという問題点を有している。
【0008】
特許文献2の技術では、便座を前傾させるには、便器本体を改造するか或いは便座の取付構成を大きく改造するかのいずれかの構造変更が必須であり、コスト高であるという問題点を有している。更に、普及率の高い洗浄機能を有する便器に適用した場合、利用者の着座位置が洗浄ノズルの調整範囲を超えた位置になってしまうという問題点を有している。
【0009】
特許文献3の技術では、便座を後傾させるには、便器本体を改造するか或いは便座の取付構成を大きく改造するかのいずれかの構造変更が必須であり、コスト高であるという問題点を有している。更に、普及率の高い洗浄機能を有する便器に適用した場合、利用者の着座位置が洗浄ノズルの調整範囲を超えた位置になってしまうという問題点を有している。
特に、便座の前方が上、後方が下という着座姿勢は足腰の弱った老人・病人には着座が困難であるという問題点を有している。即ち、座ろうとする際に高くなった便座前部を越えて跨らなければならないため後方へ倒れてしまうのではないかという不安や虞が生じ、更には。たとえ座れたとしても今度は自力では立ち上がれないのではないかという不安や虞を抱くという問題点を有している。
【0010】
そこで本発明の第1の目的は、種々仕様の洋式便器の便座であっても低コストで適用することができ、排便を効果的に促す作用によって痔疾の改善や予防に効果的な痔対策に適する排便補助具を提供することにある。
【0011】
また本発明の第2の目的は、使用したい時や使用したい人が必要に応じて適用することができる排便補助具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決する本発明は下記構成を有する。
【0013】
1.上面が座面である便座の最後部中央部分に取付けて排便を補助する排便補助具本体と、この排便補助具本体を便座に取付ける取付具と、この取付具を用いて排便補助具本体を便座に取付けるための説明を記録した取付説明書と、を有する排便補助具において、
前記排便補助具本体は、前記便座の最後部中央部分の座面における前端縁から5〜3
0mmまでの範囲内で上方側に突出する前方肉厚部を有しており、且つ前記座面における前端縁から5〜30mmまでの範囲内で前方側に突出する前方突出部を有する有形物であり、
前記取付具は、前記排便補助具本体を前記前方肉厚部及び前方突出部が各々5〜30
mmまでの範囲内で突出するように便座に取付ける取付用道具であり、
前記取付説明書は、前記取付具を用いて、前記排便補助具本体を前記前方肉厚部及び
前方突出部が各々5〜30mmまでの範囲内で突出するように便座に取付けることが記録された記録媒体で
あり、
かつ前記排便補助具本体は、下記(1)又は(2)に記載の構成を有することを特徴とする排便補助具。
(1)前記排便補助具本体は、1部材で構成されており、柔軟性材料で形成されていること
(2)前記排便補助具本体は、基盤部と表面被覆部との2部材から構成されており、前記基盤部が非柔軟性材料で形成され、前記表面被覆部が柔軟性材料で形成されていること
【0016】
2.前記取付具が、両面テープであることを特徴とする上記
1に記載の排便補助具。
【0017】
3.前記取付具が、結束バンドであることを特徴とする上記1
又は2に記載の排便補助具
。
【0018】
4.前記取付説明書が、紙媒体であることを特徴とする上記1〜
3のいずれかに記載の排便補助具。
【0019】
5.前記取付説明書が、デジタルデータであることを特徴とする上記1〜
4のいずれかに記載の排便補助具。
【発明の効果】
【0020】
請求項1に示す発明によれば、種々仕様の洋式便器の便座であっても低コストで適用することができ、排便を効果的に促す作用によって痔疾の改善や予防に効果的な痔対策に適する排便補助具を提供することができる。
【0021】
特に、使用者が便座に着座した際に肛門付近の外側から直腸上部の内括約筋を刺激することができ、この刺激によって息んだり踏ん張ったり等の強い腹圧をかけることなく円滑に排便を行うことができる。従って、この円滑な排便により、苦痛を伴うことなく排便を行うことができ、痔疾の改善又は予防が可能となる。
【0022】
更に、請求項
1に示す発明によれば、尾骨部分の肌表面に対して優しく接すると共に
内活躍筋に対して効果的な刺激を作用させることができる。
【0023】
請求項
2又は
3に示す発明によれば、使用したい時や使用したい人が必要に応じて適用することができる排便補助具を提供することができる。即ち、当該排便補助具を不要とする使用者は、便座から排便補助具を取り外すこと又は取り付けないことができ、当該排便補助具を必要とする使用者は、便座に排便補助具を取り付けてから該便座に着座して排便を行うことにより、かかる排便補助具の効果を享受することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】本発明に係る排便補助具の一実施例を示す斜視図
【
図2】排便補助具の排便補助具本体を便座に取付けた状態の一例を示す平面図
【
図3】排便補助具を取付具(両面テープ)を用いて便座に取付けた状態を示す要部側面図(便座は概略断面図を示す。)
【
図4】排便補助具本体を便座に取付具(結束バンド)を用いて取付け途中の状態を示す要部側面図(便座は概略断面図を示す。)
【
図5】基盤部と表面被覆部との2部材から構成され、この2部材が結合前の状態である排便補助具本体の一例を示す側面図
【
図6】基盤部と表面被覆部の2部材から構成された排便補助具本体の側面構成図(表面被覆部は断面図を示す。)
【
図7】基盤部と表面被覆部の2部材から構成された排便補助具本体を便座に取付けた状態を示す要部平面図
【
図8】基盤部と表面被覆部の2部材から構成された排便補助具本体を便座に取付具(両面テープ及び結束バンド)を用いて取付けた状態を示す側面図(便座は概略断面図を示す。)
【
図11】排便補助具本体の他の実施例を便座に取付けた状態を示す平面図
【
図12】排便補助具本体の他の実施例を便座に取付けた状態を示す平面図
【
図13】排便補助具本体の他の実施例を便座に取付けた状態を示す平面図
【発明を実施するための形態】
【0025】
次に、添付の図面に従って本発明を詳細に説明する。
【0026】
本発明に係る排便補助具は、
図1〜
図3に示すように、
上面が座面である便座2の最後部中央部分に取付けて排便を補助する排便補助具本体3と、この排便補助具本体3を便座2に取付ける取付具6と、この取付具6を用いて排便補助具本体3を便座2に取付けるための説明を記録した取付説明書7と、を有する構成において、
前記排便補助具本体3は、前記便座2の最後部中央部分の座面における前端縁20から5〜30mmまでの範囲内で上方側に突出する前方肉厚部31を有しており、且つ前記座面2における前端縁20から5〜30mmまでの範囲内で前方側に突出する前方突出部32を有する有形物であり、
前記取付具6は、前記排便補助具本体3を前記前方肉厚部31及び前方突出部32が各々5〜30mmまでの範囲内で突出するように便座2に取付ける取付用道具であり、
前記取付説明書7は、前記取付具6を用いて、前記排便補助具本体3を前記前方肉厚部31及び前方突出部32が各々5〜30mmまでの範囲内で突出するように便座2に取付けることが記録された記録媒体であること、
を具体的構成とする。
尚、
図2において、符号1は便器、符号4は便器1のフタ、符号5は水タンクを示す。
【0027】
即ち、本発明にかかる排便補助具は、取付説明書7に記録された説明に従って便器1の便座2に着座した使用者の尾骨が位置する便座2の最後部中央部分に排便補助具本体3を取付具6を用いて取付けることにより、排便時に使用者の尾骨を排便補助具本体3の前方肉厚部31及び前方突出部32が下方から圧接する構成と成る。係る構成によって、使用者は、便器1の使用に際して排便補助具本体3が取り付けられた便座2に着座することにより、排便補助具本体3が使用者の肛門付近の外側から内括約筋を刺激することができ、この刺激によって息んだり踏ん張ったり等の強い腹圧をかけることなく円滑に排便を行うことができる。従って、この円滑な排便により、苦痛を伴うことなく排便を行うことができ、痔疾の改善又は予防が可能となる。
【0028】
排便補助具本体3の便座2への取付位置としては、
図3に示すように、排便補助具本体3の前方肉厚部31が便座2の最後部中央部分の座面における前端縁20から上方に5〜30mmまでの範囲内、好ましくは10〜20mmまでの範囲内で上方側に突出し、且つ
排便補助具本体3の前方突出部32が前記前端縁20から5〜30mmまでの範囲内、好ましくは10〜15mmまでの範囲内で前方側に突出するような位置である。かかる取付構成によって、排便を促す刺激が尾骨への効果的な刺激で作用させることができる。即ち、肛門付近の皮膚外側から外肛門括約筋に作用し、続いて内肛門括約筋にまで作用することにより、息んだり踏ん張ったり等の強い腹圧をかけることなく円滑に排便を行うことができる。
【0029】
前記排便補助具本体3は、
図1〜
図3に示す実施例では1部材で構成されており、更に柔軟性材料で形成されているため、使用者が便座2に着座して該排便補助具本体3に尾骨を圧接させた際に不快感や痛み乃至は怪我を負うことがない。柔軟性材料としては、エアクッション等のように内部に空気を充填して膨らめた構成、柔軟性を有する天然ゴム又は合成ゴムから成る構成、柔軟性を有する合成樹脂やシリコーン樹脂から成る構成、等を挙げることができる。かかる構成によれば、身体に優しい刺激で排便を促す刺激作用を発揮することができる。
【0030】
前記取付具6は、
図3に示す両面テープ6Aによる固定、
図4に示すに結束バンド6Bによる固定、或いは両面テープ6Aと結束バンド6Bの両方を用いた固定を挙げることができる。
【0031】
尚、好ましい取付構成としては、先ず、両面テープ6Aを用いて排便補助具本体3を便座2の好ましい取付位置に仮固定状態で取付ける。と結束バンド6Bの両方による固定を挙げることができる。
【0032】
前記取付説明書7は、前記取付具6を用いて排便補助具本体3を便座2に取付けるための説明を記録した媒体であり、紙媒体であってもよいし、デジタルデータであってもよいし、紙媒体とデジタルデータの両方であってもよい。デジタルデータである場合は、CD、DVD、SD、BD等の記録媒体に記録されたものであってもよいし、インターネットにより視聴できる構成であってもよい。取付説明書7に記録された内容としては、取付方法の説明の他に、箱等のパッケージに同梱されている部品構成{排便補助具本体3、取付具6(両面テープ6A、結束バンド6B)、取付説明書7}、部品の材質、使用上の注意、製造者の概要(名称、住所、連絡先等)等を挙げることができる。また取付方法の説明等は、文章や図・写真、音声、動画等で記録されている。
【0033】
前記排便補助具本体3は、
図1〜
図3及び
図4に示す実施例では、1部材で構成された態様であるが、本発明は係る構成に限定されず、2部材で構成された態様を採ることもできる。
【0034】
図5〜
図8は、排便補助具本体3が2部材で構成された態様の好ましい実施例であり、本実施例では、排便補助具本体3は、基盤部3Aと表面被覆部3Bとの2部材から構成された態様である。
【0035】
本実施例において、前記基盤部3Aは、ポリエチレン、ポリプロピレン等の合成樹脂、アルミニウム、ステンレス、チタン等の金属、杉、バーチ、コルク等の木等の非柔軟性材料で形成され、前記表面被覆部3Bは、柔軟性合成樹脂、シリコーン樹脂、天然ゴム、合成ゴム等の柔軟性材料で形成されている。これらの材料のうち、好ましくは、基盤部3Aをポリエチレンで形成し、表面被覆部3Bをシリコーン樹脂で形成することである。
【0036】
また、基盤部3Aは、便座2の色と同色としてもよいし、種々の異なる色としてもよいし、表面を金色や銀色、或いは樹脂メッキ等のメッキ加工を施した表面仕上げ、梨地仕上げ等の他の表面仕上げを施してもよい。
【0037】
更に、表面被覆部3Bは、便座2の色と同色としてもよいし異なる様々な色としてもよいし、着色透明乃至は無色透明とすることにより基盤部3Aの形状や色を透過可能な構成としてもよい。
【0038】
更にまた、排便補助具本体3をカバー部材8によって被覆した状態で便座2に固定する構成においても、取付具6としては両面テープ6Aを用いて取付けてもよいし、結束バンド6Bを用いて取付けてもよく、好ましくは
図8に示すように両面テープ6Aと結束バンド6Bの両方を用いて取付けることである。
【0039】
尚、排便補助具本体3は、上述したように便座2に取り付けられて使用されるが、着脱可能な構成であることが好ましい。かかる構成によれば、排便補助具本体3を不要とする使用者は、便座2から排便補助具本体3を取り外すこと又は取り付けないことができ、当該排便補助具本体3を必要とする使用者は、便座2に排便補助具本体3を取り付けてから該便座2に着座して排便を行うことにより、かかる排便補助具本体3の効果を享受することができる。
【0040】
以上、本発明に係る痔対策に適する便座補助具について
図1〜
図8に示す実施例に基づき説明したが、本発明は上記実施例に限定されず、本発明の範囲内において種々の態様を採ることができる。
【0041】
例えば、
図9又は
図10に示すように、排便補助具本体3が、便座2との当接面から内部に向かうと共に便座2の左右方向と平行に形成された状態のスリット状間隙を有するスリット部33が、便座2の前後方向に並設する複数形成された状態の構成とすることもできる。かかる構成によれば、便座2の排便補助具本体3を取付ける部分の丸みが便座2の製造メーカー毎に様々であっても、或いは同一製造メーカーであっても仕様毎に異なる場合であっても、スリット部33のスリット状間隙の間隔が前記丸みに合わせて伸縮するので密着状態での安定した取付けが可能である。
【0042】
排便補助具本体3の形状としては、
図1〜
図8に示す実施例では、幅が概ね40〜90mm程度、好ましくは概ね50〜75mm程度であるが、本発明はこの幅に限定されず、
図11に示すように、幅が概ね10〜30mm程度の細い形状とすることもできる。かかる細幅形状の態様では、尾骨に局所的に当接することになり、幅広形状の態様に比して強い刺激で作用することになる。尚、1つの凸状構成による刺激は広幅形状であっても細幅形状であっても、肛門付近の皮膚外側から外括約筋に作用し、続いて内括約筋にまで作用することにより、息んだり踏ん張ったり等の強い腹圧をかけることなく円滑に排便を行うことができる。
【0043】
また、
図12に示すように、
図1〜
図8に示す実施例よりも更に広幅形状の、おおよそ150〜250mm程度とすることも本発明に含まれる。
【0044】
更に、尾骨に当接する部分が上記した各実施例の1つである態様に限らず、この当接部分が複数の凸部を有する構成であってもよい。
図13に示す実施利では、当接する部分が3個の凸部34・34・34を有する構成を有し、この3個の凸部34・34・34によって尾骨のみならず尾骨の左右両側の箇所に対して刺激が作用する態様とすることもできる。
【0045】
尚、
図13に示す態様では、凸部34の数は3個であるが、2個、又は4個〜8個の凸部34を有する構成も好ましく、複数の凸部34を有する構成によれば、尾骨のみならず該尾骨の左右両側をも刺激することになるので、肛門付近の皮膚外側から外括約筋に作用し、続いて内括約筋にまで作用することにより、息んだり踏ん張ったり等の強い腹圧をかけることなく円滑に排便を行うことができる。特に、肛門付近に存在する「長強(ちょうきょう)」や「腎兪(じんゆ)」等の排便を促すツボにも作用する。
【0046】
図11〜
図13に示す排便補助具本体3の他の実施例においても、排便補助具本体3の前方肉厚部31が便座2の最後部中央部分の座面における前端縁20から上方に5〜30mmまでの範囲内、好ましくは10〜20mmまでの範囲内で上方側に突出し、且つ排便補助具本体3の前方突出部32が前記前端縁20から5〜30mmまでの範囲内、好ましくは10〜15mmまでの範囲内で前方側に突出するような位置に取付けることにより、排便を促す刺激が尾骨への効果的な刺激で作用させることができる。即ち、肛門付近の皮膚外側から外肛門括約筋に作用し、続いて内肛門括約筋にまで作用することにより、息んだり踏ん張ったり等の強い腹圧をかけることなく円滑に排便を行うことができる。
【0047】
更に、排便補助具本体3の形状としては、該排便補助具本体3の前方肉厚部31が便座2の最後部中央部分の座面における前端縁20から上方に5〜30mmまでの範囲内で上方側に突出し、且つ排便補助具本体3の前方突出部32が前記前端縁20から5〜30mmまでの範囲内で前方側に突出するような位置に取付ける構成によって、使用者の尾骨を下方から圧接することが可能であれば
図1〜
図13に示す形状に限らず、この尾骨を下方から圧接する部分以外の形状については特に限定されない。即ち、尾骨を下方から圧接する前方肉厚部31・前方突出部32の厚み・形状と、その他の部分が同じである構成、異なる構成(厚みが薄い、厚みが厚い、幅が狭い、幅が広い、段差を有している等)であってもよい。
【符号の説明】
【0048】
1 便器
2 便座
20 最後方部中央部分の前端縁
3 排便補助具本体
3A 基盤部
3B 表面被覆部
31 前方肉厚部
32 前方突出部
33 スリット部
34 凸部
4 フタ
5 水タンク
6 取付具
6A 両面テープ
6B 結束バンド
7 取付説明書
【要約】
【目的】種々仕様の洋式便器の便座であっても低コストで適用することができ、排便を効果的に促す作用によって痔疾の改善や予防に効果的な痔対策に適する排便補助具を提供する。
【構成】便座の最後部中央部分に取付けて排便を補助する排便補助具本体と、この排便補助具本体を便座に取付ける取付具と、この取付具を用いて排便補助具本体を便座に取付けるための説明を記録した取付説明書と、を有する構成において、
排便補助具本体は、便座の最後部中央部分の座面における前端縁から5〜30mmまでの範囲内で上方側に突出する前方肉厚部を有し、且つ座面における前端縁から5〜30mmまでの範囲内で前方側に突出する前方突出部を有する有形物であり、
取付具は、排便補助具本体を便座に取付ける取付用道具であり、
取付説明書は、取付具を用いて排便補助具本体を便座に取付けることが記録された記録媒体であること、
を特徴とする。
【選択図】
図1