(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第2端部(23)は、前記ロック片(7)を直接ブロックするために、前記ロック片(7)の行路を塞ぐように構成されていることを特徴とする、請求項1に記載の盗難防止装置。
前記第2端部(23)は、前記制御手段(8)の構成要素である制御部材を介して、前記ロック片(7)を間接的にブロックするために、該制御部材の行路を塞ぐように構成されていることを特徴とする、請求項1に記載の盗難防止装置。
− 前記レバー(19)は、前記第1端部(21)に終端している第1分岐(19a)、および前記第2端部(23)に終端している第2分岐(19b)を有し、これら第1分岐(19a)と第2分岐(19b)とは、互いに傾き合っており、
− 前記レバー(19)の回動軸(A)は、前記第1分岐(19a)と第2分岐(19b)との連結部に位置していることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1つに記載の盗難防止装置。
前記制御手段(8)は、前記ブロッキング手段(9)を案内するための案内傾斜面(27)を備えていることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1つに記載の盗難防止装置。
前記施錠機構(5)は、ロータ(11)を有していること、および前記制御手段(8)は、前記ロック片(7)の並進移動、および前記ブロッキング手段(9)の変位を制御するために、前記ロータ(11)に固定された前記カム(15)を有していることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1つに記載の盗難防止装置。
前記カム(15)は、1つの前記カム面(25)、および前記ブロッキング手段(9)が前記活動位置にあるときに、前記レバー(19)の第1端部(21)を受容するための、前記カム面(25)に形成されている前記凹み(29)を有していること、およびこの凹み(29)は、前記レバー(19)の第1端部(21)を案内するための案内傾斜面(27)を形成する、実質的に傾斜した面を備えていることを特徴とする、請求項8に記載の盗難防止装置。
前記制御手段(8)は、さらに、前記カム(15)によって変位させられる可動ロッド(16)を備えていることを特徴とする、請求項8または9に記載の盗難防止装置。
前記施錠機構(5)のロータ(11)に固定されている始動素子(39)、該始動素子(39)に連結されているブロッキング素子(41)、および該始動素子(39)が作動したときに、前記ロック片(7)をブロックする活動位置に前記ブロッキング素子(41)を向かわせるように構成されている復帰手段(43)を有する、前記ロック片(7)をブロックするためのさらなるブロッキング手段(37)を備えていることを特徴とする、請求項1〜13のいずれか1つに記載の盗難防止装置。
【背景技術】
【0003】
このような盗難防止装置は、一般に、ステータと、特定のイグニションキーによって作動させられて、自身が回転することにより、舌片を移動させるロータとを有する施錠機構を備えている。
【0004】
より詳細には、施錠機構のロータに固定されているカムに連結されている可動ロッドによって、舌片を制御することができる。このカムは、ロータの回転運動を、組み合わせた可動ロッド、および舌片の並進運動に変換する機能を有している。
【0005】
したがって、施錠機構は、可動ロッドを介して、舌片を、ステアリングコラムの回転を阻止している位置から解放させることができる。
【0006】
不正な行為として、誰かが、盗難防止装置から施錠機構を分離して、可動ロッドにアクセスする場合がある。この可動ロッドにアクセスすることによって、その悪意のある者は、舌片を、ステアリングコラムをロックしているロッキング位置から、ステアリングコラムを解放する解放位置に移動させることができる。
【0007】
この欠点を緩和するために、本出願人の出願になる特許文献1は、ロッキング用の舌片をブロックするためのブロッキング手段を開示している。このブロッキング手段は、施錠機構に固定されている始動素子、および盗難防止装置本体の破壊、またはロータの引き抜きによって、始動素子が作動したときに、ばねの作用によって、舌片の並進運動をブロックすることができる位置に変位するブロッキング素子を備えている。
【0008】
しかし、盗難防止装置本体を破壊したり、ロータを引き抜いたりしないで、不法侵入が試みられた場合には、前記のようなブロッキング手段は作動しない。したがって、これは、緩やかな侵入とも呼ばれ、例えば可動ロッドへアクセスするための孔を開けることによって達成することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、盗難防止装置本体を破壊したり、ロータを引き抜くことなく、不法侵入が試られた際に、ステアリングコラムをロックするための舌片をブロックするという追加の機能を有する盗難防止装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この目的を達成するために、本発明は、自動車のステアリングコラム用の、次の要素を備えている盗難防止装置を提供するものである。
− ステアリングコラムをロックするロッキング位置と、ステアリングコラムを解放する解放位置との間で移行することができるようにして、盗難防止装置の内部に取り付けられている舌片と、
− 舌片の並進移動を制御する制御手段を有し、中立位置と作動位置との間を移行することができる施錠機構。
またこの盗難防止装置は、舌片の並進移動をブロックするためのブロッキング手段を備えており、このブロッキング手段は、施錠機構が中立位置にあるときに、舌片がロッキング位置に保持されるように、舌片の並進移動をブロックしている活動位置と、施錠機構が作動位置にあるときに、舌片を解放している休止位置との間で変位するように、制御手段によって制御されるようになっている。
【0012】
このような盗難防止装置は、自動車の盗難、すなわち不法侵入の試み、例えば可動ロッドが引張られた際の安全性を高めることができる。施錠機構のロータに固定されているカムなどの制御手段を用いて、ブロッキング手段を制御することにより、盗難防止装置の信頼性を、より高くすることができる。その理由は、施錠機構が中立位置をとり、イグニションキーが施錠機構から抜き取られたときに、それに連動して、このブロッキング手段が活動位置をとるからである。
【0013】
この盗難防止装置は、さらに、次の特徴の1つ以上を、単独で、または組み合わせて備えていることがある。
− ブロッキング手段は、制御手段に接している第1端部と、第1端部の反対側にあり、舌片の並進移動を妨げるようになっている第2端部とを有する回動可能なレバーを備えている。
− 第2端部は、舌片を直接ブロックするために、舌片の行路を邪魔するようになっている。
− 第2端部は、制御手段の構成要素である制御部材を介して、舌片を間接的にブロックするために、この制御部材の行路を邪魔するようになっている。
− レバーは、第1端部に終端する第1分岐、および第2端部に終端する第2分岐を有し、第1分岐と第2分岐とは、互いに大きく傾き合っており、かつレバーの回動軸は、第1分岐と第2分岐との連結部に位置している。
− レバーは、第1分岐と第2分岐との連結部に回動軸を有している。
− レバーは、概ね「L字」形をなしている。
− 制御手段は、ブロッキング手段を案内するための案内傾斜面を備えている。
− 施錠機構は、ロータを有し、ロータには、制御手段は、舌片の並進移動、およびブロッキング手段の変位を制御するためのカムが固定されている。
− カムは、1つのカム面、およびブロッキング手段が活動位置にあるときに、レバーの第1端部を受容するための、前記カム面に形成されている凹みを有し、この凹みは、レバーの第1端部を案内するための案内傾斜面をなしている、相当に傾斜した面によって画定されている。
− 制御手段は、さらに、カムによって変位させられる可動ロッドを備えている。
− レバーは、可動ロッドに設けた相補的な凹部内で変位することができるようにして取り付けられている。
− ブロッキング手段は、活動位置に復帰するための復帰手段を備えている。
− 復帰手段は、圧縮ばねを備えている。
− 盗難防止装置は、施錠機構のロータに固定されている始動素子、始動素子に連結されているブロッキング素子、および始動素子が作動したときに、舌片をブロックする活動位置にブロッキング素子を向かわせるようになっている復帰手段を有する、舌片をブロックするための追加のブロッキング手段を備えている。
【0014】
また本発明は、上述の盗難防止装置を備えている、自動車のためのステアリングコラムを提供するものである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
添付図面を参照して、本発明の非限定的な例に関する以下の説明を読むことにより、本発明のさらなる特徴および利点が、より明瞭になると思う。
【0017】
図面において、実質的に同一である要素には、同じ符号を付してある。
【0018】
図1は、本発明による、自動車のための盗難防止装置(全体に符号1を付してある)を示す。この盗難防止装置1は、自動車のモータを始動させ、また自動車のステアリングコラム(図示せず)をロックするようになっている。
【0019】
盗難防止装置1は、ボディ3を備えている。
【0020】
このボディ3内には、施錠機構5、ステアリングコラム(図示せず)をロッするためのロック片7、およびロック片7をブロックするためのブロッキング手段9(
図2に最もよく示されている)を備えている。
【0021】
図1に示す例においては、盗難防止装置のボディ3は、施錠機構5を収容している前部3aと、ロック片7を収容している後部3bとを有している。
【0022】
用語「前」および「後」は、本明細書においては、ユーザからアクセスしうる方向について用いている。ユーザは、自分のイグニションキーを挿入して、盗難防止装置1のボディ3の前部3aにアクセスすることができる。ボディ3の後部3bは、ステアリングコラムに近接している。
【0023】
前部3aと後部3bとは、互いに対してかなり傾斜している。
【0024】
施錠機構5は、ステータ13内に回転可能に取り付けられているロータ11を備えている。
【0025】
図示の実施形態においては、施錠機構5は、さらに、ロータ11に固定された(例えばロータ11の端部に配置されている)カム15を有している。
【0026】
カム15は、ロータ11と同軸の、概ね円筒状の本体を備えている。
【0027】
したがって、ロータ11は、カム15を回転駆動する。
【0028】
施錠機構5は、さらに、イグニションキーがロータ11内に挿入されていないときに、ステータ13およびロータ11の回転を束縛しておくことができ、イグニションキーがロータ11に挿入されているときに、ロータ11が、ステータ13と相対的に自由に回転することを可能にするべく、受け溝17内に挿入されているピンタンブラ(図示せず)などの素子を備えている。イグニションキーをロータ11に挿入したときに、ピンタンブラ17は、イグニションキーの相補的なノッチ内に入り込むことによって、イグニションキーを、ロータ11内で動けなくする(ロータ11と一緒に動くようにする)ように作用する。ユーザがイグニションキーを回すと、このイグニションキーは、施錠機構5のロータ11を回転させる。
【0029】
したがって、施錠機構5は、中立位置と、少なくとも1つの作動位置との間を移動可能である。
【0030】
ユーザがロータ11内に挿入されているイグニションキーを回すと、施錠機構は、例えば自動車の装備品を制御するための作動位置、またはエンジンを始動させるための作動位置となる。ロータ11の角度位置を、エンジンの始動とに対して、それぞれ異なるものとすることができる。
【0031】
中立位置においては、イグニションキーは、ロータ11内に差し込まれていないか、またはロータ11内に挿入されてはいるが、作動位置のうちのいずれの1つの角度にも回されていない。
【0032】
ロック片7は、盗難防止装置のボディ3内に、滑走可能に設けられている。この滑走のために、盗難防止装置のボディ3の後部3bに、ロック片7の滑走を容易にするための案内を設けることがある。
【0033】
ロック片7は、ステアリングコラム(図示せず)をロックしているロッキング位置と、ステアリングコラムを解放している解放位置との間で変位することができる。
【0034】
ロッキング位置においては、ロック片7は、通常通りに、ステアリングコラム(図示せず)の一部分と係合して、ステアリングコラムの回転を阻止する。このロッキング位置においては、ロック片7は、盗難防止装置のボディ3から突出している。
【0035】
対照的に、解放位置においては、ロック片7は、盗難防止装置のボディ3内に後退して、ステアリングコラムを解放する。
【0036】
したがって、施錠機構5は、ステアリングコラム(図示せず)をロックしているロッキング位置と、ステアリングコラムを解放している解放位置との間の、ロッキング用のロック片7の変位を制御するための制御手段8(
図3a〜
図3dを参照)を備えている。施錠機構5が中立位置になると、制御手段8は、ロック片7をロッキング位置に変位させる。施錠機構5が作動位置にあるときには、ロック片7は、ステアリングコラムを解放している解放位置にとどまる。
【0037】
そのために、制御手段8は、可動ロッド16、および復帰ばね18などの復帰手段を備えている。
【0038】
ユーザが、施錠機構5のロータ11内に挿入したイグニションキーを回したときに、可動ロッド16、したがってロック片7を変位させるのは、ロータ11またはカム15である。
【0039】
可動ロッド16は、一方においてカム15に、他方においてロック片7に連結されている。
【0040】
より詳細には、
図3a、
図3bに示すように、可動ロッド16は、カム15と協動する案内傾斜爪16’を備えている。実際のプロセスとしては、カム15が回転すると、案内傾斜爪16’は、カム15の相補的な案内傾斜面に沿って動き、それによって、可動ロッド16は運動させられる。図示の例においては、イグニションキーがロータ11を回転させると、可動ロッド16は、盗難防止装置本体3の前部3aに向かって移動する。
【0041】
さらに、可動ロッド16には孔16’’が設けられ、この孔16’’には、ロック片7における連結鉤7’が挿入されている。これによって、可動ロッド16とロック片7とは連結されている。
【0042】
施錠機構5が中立位置にあるときには、復帰ばね18は、ロック片7を、ロッキング位置となるように付勢している。
【0043】
したがって、ロック片7の運動を制御する制御手段8には、ロータ11やカム15などの回転制御部材、および可動ロッド16などの並進制御部材が設けられている。
【0044】
ブロッキング手段9も、制御手段8、例えばカム15によって制御される。
【0045】
このブロッキング手段9は、
図4および
図5に示されている活動位置と、
図6および
図7に示されている休止位置との間で可動である。
【0046】
活動位置(
図4および
図5)においては、ブロッキング手段9は、ロック片7をブロックし、ロック片7が、ステアリングコラムを解放する開放位置に後退するのを阻止している。したがって、ロック片7は、ステアリングコラムをロックしているロッキング位置にとどまる。
【0047】
ブロッキング手段9を、図示の実施形態におけるように、ロック片7に直接作用させることによっても、またはロック片7の移動の制御手段8を構成している制御部材、例えば可動ロッド16などに間接的に作用させることによっても、ロック片7の移動をこのブロックさせることができる。
【0048】
対照的に、ブロッキング手段9が休止位置(
図6および
図7)にあるときには、ブロッキング手段9は、ロック片7の行路から外れ、したがって、ロック片7は、何らの妨げもなく、ステアリングコラムを解放することができる。
【0049】
施錠機構5が中立位置にあるときには、ブロッキング手段9は活動位置にあり、ロック片7を、ステアリングコラム(図示せず)をロックしているロッキング位置にブロックしている。
【0050】
施錠機構5が作動位置にあるときには、ブロッキング手段9は休止位置にとどまっている。
【0051】
ブロッキング手段9は、例えば施錠機構5と、ステアリングコラムのロッキング用のロック片7との間に配置されている。より詳細には、ロック片7の並進移動を制御する制御手段とロック片7との間に、ブロッキング手段9は配置されている。
【0052】
図示の実施形態においては、ブロッキング手段9は、カム15とロック片7との間に配置されている。
【0053】
一代替例として、例えば可動ロッドを介してロック片7を間接的にブロックするために、ブロッキング手段9を、カム15と可動ロッドとの間に設けることができる。
【0054】
図2および
図4に示すように、ブロッキング手段9には、回動軸Aのまわりに回動するようになっているレバー19を設けることがある。
【0055】
再度
図3a〜
図3dを参照すると、レバー19は、可動ロッド16に設けられている相補的なくり抜き孔20内で変位することができるようになっている。
【0056】
このレバー19は、
図4および
図5に示す活動位置と、
図6および
図7に示す休止位置との間で変位することができる。
【0057】
活動位置(
図4および
図5)においては、レバー19は、ロック片7の行路上に配置されている障害物となっており、ロック片7が、ステアリングコラムを開放する開放位置に後退することを阻止している。ロック片7は、ステアリングコラムをロックしているロッキング位置にとどまる。
【0058】
対照的に、休止位置(
図6および
図7)においては、レバー19は、ロック片7の行路から外れており、したがって、ロック片7は、何の妨げもなく、ステアリングコラムを開放することができる。
【0059】
一例として、レバー19は、互いに傾き合っている第1分岐19aと第2分岐19bとを有している。このレバー19は、例えば実質的に「L字」状を呈しているか、または実質的に肘形に曲がった形状となっている。
【0060】
レバー19のこのような形状は、前部3aおよび後部3bを有する盗難防止装置のボディ3の形状に適合している。
【0061】
レバー19は、互いに逆側にある第1端部21と第2端部23とを有している。
【0062】
図示の例においては、第1端部21は、レバー19の第1分岐19aの終端部であり、第2端部23は、レバー19の第2分岐19bの終端部である。
【0063】
第1分岐19aと第2分岐19bとの境界は、レバー19の回動軸Aの領域にある。
【0064】
図示の例においては、レバー19は、さらに、第1分岐19aと第2分岐19bとの境界領域に回動軸19cを有している。
【0065】
図示の実施形態においては、レバー19の第1端部21は、カム15に接している。
【0066】
より詳細には、カム15は、カム15が駆動されたときに、レバー19が、活動位置(
図4および
図5)と休止位置(
図6および
図7)との間を回動するように、レバー19の第1端部21を案内するためのカム面25および案内傾斜面27を有している。
【0067】
一代替例として、自身が駆動されたときにレバーの第1端部21を案内する案内傾斜面を有し、レバーの並進運動や回転運動を制御することができる任意の他の制御手段を用いることができる。
【0068】
図4および
図6に示す実施形態においては、カム15のカム面25に凹み29が設けられている。この凹み29は、案内傾斜面27を構成し、相当に傾斜している第1面、凹み29の底面を構成して、半径方向に延在している第2面31、および案内傾斜面27を構成している第1面に対向し、軸方向に延在している第3面33によって画定されている。
【0069】
凹み29は、レバー19が活動位置(
図4および
図5を参照)を占めているときに、レバー19の第1端部21を受容するようになっている。そのときには、第1端部21は、凹み29の底面に接している。
【0070】
したがって、ロータ11が、カム15を矢印Bの向きに回転させる(
図4を参照)と、第1端部21は、案内傾斜面27をたどって、
図6に示すように、凹み29より上方に位置するカム面25上に位置するようになる。したがって、レバーの第1端部21は、凹み29の案内傾斜面27の上端の高さに位置するようになる。
【0071】
このとき、レバー19は、休止位置となる。
【0072】
第2端部23は、ステアリングコラムのロッキング用のロック片7の側面上に配置されている。
【0073】
図5に示すように、レバー19が活動位置にあるときには、第2端部23は、ロッキング位置にあるロック片7の端部と対向している。この第2端部23は、ロック片7の行路中に位置している。
【0074】
したがって、不法侵入の試みの際に、悪意を有する人間が、ロック片7を、ステアリングコラムを解放する解放位置に移動させようとしても、レバー19は、ロック片7がこの解放位置に後退することを阻止する。
【0075】
イグニションキーをロータ11に挿入し、ロータ11を回転させると、カム15は回転し、レバー19の第1端部21が、案内傾斜面27をたどるために、レバー19は、回動軸Aのまわりに矢印Cの向きに回動する。レバー19の第2端部23は、ロック片7の行路から外れ、したがって、ロック片7は、ステアリングコラムを解放することができるようになる。
【0076】
さらに、ブロッキング手段9は、ブロッキング手段9を活動位置に復帰させる復帰手段を有している。
【0077】
この復帰手段の一例として、圧縮ばね35を挙げることができる。図示の例においては、圧縮ばね35は、レバー19と盗難防止装置本体3との間に配置されている。より詳細には、この例においては、圧縮ばね35は、レバー19の第2分岐19bの領域に配置されている。
【0078】
この圧縮ばね35は、レバー19に、レバー19を活動位置に復帰させるように働く、実質的に上向き(図面上で)の力を印加する。
【0079】
したがって、ユーザが、ロータ11からイグニションキーを抜き取ると、施錠機構5は中立位置に移行し、ロック片7は、ステアリングコラムをロックするロッキング位置に移動し、また圧縮ばね35の作用によって、レバー19は、ロック片7が解放位置に後退することを阻止する活動位置(
図4および
図5)に至る。
【0080】
例えば可動ロッドを手繰り寄せることによって、悪意を有する人間が、ロック片7を動かして、ステアリングコラムを解放する解放位置にロック片7を移動させようとしても、レバー19の第2端部23が、ロック片7の後退に抗する障害物として働く。レバー19の第1端部21が、制御手段の凹み29内に受容されて、固定されているから、レバー19はブロックされており、したがって、第2端部23は、ロック片7の行路内にとどまっている。
【0081】
ユーザが、イグニションキーをロータ11内に挿入して回すと、施錠機構5は、中立位置から作動位置に移行し、例えばカム15などの制御手段が作動し、レバー19の第1端部21が案内傾斜面29をたどり、それによって、レバー19は休止位置に向かって回動し、レバー19の第2端部23は、ロック片7の行路から外れる(
図6および
図7)。
【0082】
ロック片7は、ステアリングコラムを開放する開放位置に移動する。
【0083】
したがって、ブロッキング手段が休止位置に変位して初めて、ロック片7は、ステアリングコラムを解放する開放位置に後退する。この同期は、カム15による制御によって得られる。
【0084】
したがって、本発明による、回動するレバー19の形態のブロッキング手段9を用いることによって、緩やかな侵入と呼ばれるタイプの不法侵入、すなわち、盗難防止装置本体の破壊や施錠機構のロータの引き抜きを伴わない不法侵入の試みに対して、ステアリングコラムのための盗難防止装置による防護性が、簡単かつ低価格で改善されることは理解しうると思う。
【0085】
デッドロッキング手段とも呼ばれる、さらなるブロッキング手段37(
図3bを参照)を設けることも可能である。
【0086】
そのようなさらなるブロッキング手段37は、一般に、盗難防止装置のボディ3が破壊されたとき、または施錠機構5のロータ11が引き抜かれたときに作動する。
【0087】
したがって、このさらなるブロッキング手段37によって、盗難防止装置本体の破壊やロータの引き抜きを伴う力ずくの不法侵入の試みに対する防護性も強化される。
【0088】
一例として、さらなるブロッキング手段37は、ロータ11に固定されている始動素子39、および始動素子39に連結されている、ブロッキングピン41などのブロッキング素子を有している場合がある。
【0089】
さらなるブロッキング手段37は、さらに、ロック片7をブロックする活動位置に、ブロッキングピン41を復帰させるように、ブロッキングピン41に付勢力を与える圧縮ばね43などの復帰手段を有している。この活動位置において、ブロッキングピン41は、ロック片7に形成されているノッチ45に係合する。
【0090】
始動素子39は、通常時には、ロータ5によって、ブロッキングピン41がロック片7のノッチ45の外に維持される位置に保たれている。
【0091】
力ずくの侵入とも呼ばれる、盗難防止装置のボディ3の破壊や、ロータ5の引き抜きを伴う不法侵入が試みられたときに、ブロッキングピン41は、圧縮ばね43の作用によって、ロック片7のノッチ45と係合して、ロック片7のいかなる変位を阻止する。