特許第6236646号(P6236646)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6236646
(24)【登録日】2017年11月10日
(45)【発行日】2017年11月29日
(54)【発明の名称】光接続箱
(51)【国際特許分類】
   G02B 6/46 20060101AFI20171120BHJP
   G02B 6/24 20060101ALI20171120BHJP
【FI】
   G02B6/46
   G02B6/24
【請求項の数】3
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2013-178168(P2013-178168)
(22)【出願日】2013年8月29日
(65)【公開番号】特開2015-45817(P2015-45817A)
(43)【公開日】2015年3月12日
【審査請求日】2016年6月22日
(73)【特許権者】
【識別番号】000227401
【氏名又は名称】日東工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100085523
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 文夫
(74)【代理人】
【識別番号】100078101
【弁理士】
【氏名又は名称】綿貫 達雄
(74)【代理人】
【識別番号】100154461
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 由布
(72)【発明者】
【氏名】木村 頼雅
(72)【発明者】
【氏名】浅井 克彦
【審査官】 下村 一石
(56)【参考文献】
【文献】 実開平07−016902(JP,U)
【文献】 特開平11−295571(JP,A)
【文献】 特開2004−212839(JP,A)
【文献】 実開平03−024611(JP,U)
【文献】 特開2013−142776(JP,A)
【文献】 特開2004−212897(JP,A)
【文献】 実開昭63−135306(JP,U)
【文献】 欧州特許出願公開第02253981(EP,A1)
【文献】 特開2009−222905(JP,A)
【文献】 特開2000−347070(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 6/00 −6/02
G02B 6/245−6/25
G02B 6/36 −6/40
G02B 6/46 −6/54
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光ファイバコードの余長を収納する余長トレーと、光ファイバコードのコネクタ接続に用いるアダプタを筐体内の基板上に備え、該アダプタを取り付けるアダプタ取り付け部を、該筐体内の基板上に形成した光接続箱であって、
前記アダプタの取り付け箇所を移動可能とすべく、前記アダプタ取り付け部を、前記筐体の開口部付近と、該開口部より奥まった箇所の双方に形成するとともに、これらのアダプタ取り付け部を筐体カバーにより覆ったことを特徴とする光接続箱。
【請求項2】
前記双方のアダプタ取り付け部を、何れも、前記余長トレーの出線口の延長線上に形成したことを特徴とする請求項1記載の光接続箱。
【請求項3】
前記アダプタ取り付け部は、アダプタの取り付け作業時にアダプタを嵌め込むアダプタ嵌合孔と、前記アダプタ嵌合孔からスライドさせたアダプタを、アダプタ取り付け位置に保持するアダプタ保持孔を有し、
前記スライド方向が、前記余長トレーの出線口の延長線と直交する方向となるように、前記アダプタ嵌合孔とアダプタ保持孔を配置したことを特徴とする請求項2記載の光接続箱。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光ファイバコードを接続して収納する光接続箱に関するものである。
【背景技術】
【0002】
光接続箱内で光ファイバコードを接続する手段として、融着接続(放電加熱により光ファイバコード端面を溶かして光ファイバコード同志を接続する方法)とコネクタ接続(光ファイバコードの端に取り付けたコネクタ同志を、アダプタを介して突き合わせる方法)がある。
【0003】
前記のコネクタ接続に用いるアダプタを、光接続箱内に配置する構造として、アダプタを光接続箱内の筐体開口部付近に取り付けて、筐体カバーを取り外すことなく筐体外部からコネクタの脱着を可能とした構造(例えば、特許文献1の[図1])の他、アダプタを光接続箱内の筐体開口部より奥まった箇所に取り付けて、コネクタの脱着を行うためには、まず筐体カバーの取り外しを必要とした構造(例えば、特許文献2の[図12])が開示されている。
【0004】
特許文献1のようにアダプタを光接続箱内の筐体開口部付近に取り付ける構造では、アダプタへのアクセスが容易であるため、コネクタ着脱作業の作業性が向上するという利点がある。また、特許文献2のようにアダプタを光接続箱内の筐体開口部より奥まった箇所に取り付ける構造では、アダプタへのアクセスが制限されるためセキュリティー性を高めることができるという利点がある。
【0005】
しかし、従来は、光接続箱の設置前に上記何れかの使用を選択する必要があり、例えば、光接続箱の設置後に客先で、コネクタ着脱作業の作業性とセキュリティー性との優先順位に変更が生じた場合には、光接続箱自体の変更を余儀なくされるなど、不都合であるという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2009−109730号公報
【特許文献2】特開2003−241004号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は前記の問題を解決し、光接続箱内で光ファイバコードのコネクタ接続に用いるアダプタを備えた光接続箱において、アダプタの取り付け箇所を適宜変更可能とする技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するためになされた本発明の光接続箱は、光ファイバコードの余長を収納する余長トレーと、光ファイバコードのコネクタ接続に用いるアダプタを筐体内の基板上に備え、該アダプタを取り付けるアダプタ取り付け部を、該筐体内の基板上に形成した光接続箱であって、前記アダプタの取り付け箇所を移動可能とすべく、前記アダプタ取り付け部を、前記筐体の開口部付近と、該開口部より奥まった箇所の双方に形成するとともに、これらのアダプタ取り付け部を筐体カバーにより覆ったことを特徴とするものである。
【0010】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の光接続箱において、前記双方のアダプタ取り付け部を、何れも、前記余長トレーの出線口の延長線上に形成したことを特徴とするものである。
【0011】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の光接続箱において、前記アダプタ取り付け部は、アダプタの取り付け作業時にアダプタを嵌め込むアダプタ嵌合孔と、前記アダプタ嵌合孔からスライドさせたアダプタを、アダプタ取り付け位置に保持するアダプタ保持孔を有し、前記スライド方向が、前記余長トレーの出線口の延長線と直交する方向となるように、前記アダプタ嵌合孔とアダプタ保持孔を配置したことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明では、光ファイバコードの余長を収納する余長トレーと、光ファイバコードのコネクタ接続に用いるアダプタを筐体内に備え、該アダプタを取り付けるアダプタ取り付け部を、該筐体内に形成した光接続箱において、前記アダプタの取り付け箇所を移動可能とすべく、前記アダプタ取り付け部を複数個所に形成しているため、必要に応じてアダプタの取り付け箇所を適宜変更して使用することができる。すなわち、本発明によれば、アダプタの取り付け箇所に変更の必要が生じた際、光接続箱自体の変更という手段によらず、簡単に対応することができる。
【0013】
また本発明によれば、前記アダプタ取り付け部を、前記筐体の開口部付近と、該開口部より奥まった箇所の双方に形成することにより、例えば、コネクタ着脱作業の作業性を優先したい場合には、筐体の開口部付近のアダプタ取り付け部を使用し、セキュリティー性を優先したい場合には、開口部より奥まった箇所のアダプタ取り付け部を使用するなど、適宜自在に変更することができる。
【0014】
請求項2記載の発明のように、前記双方のアダプタ取り付け部を、何れも、前記余長トレーの出線口の延長線上に形成することにより、何れのアダプタ取り付け部を使用する場合であっても、余長トレーの位置変更を伴わずに光コードの許容曲げ半径を確保して、アダプタを取り付けることができる。
【0015】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の光接続箱において、前記アダプタ取り付け部は、アダプタの取り付け作業時にアダプタを嵌め込むアダプタ嵌合孔と、前記アダプタ嵌合孔からスライドさせたアダプタを、アダプタ取り付け位置に保持するアダプタ保持孔を有し、前記スライド方向が、前記余長トレーの出線口の延長線と直交する方向となるように、前記アダプタ嵌合孔とアダプタ保持孔を配置することにより、アダプタへのコネクタ着脱作業時に、誤ってアダプタがアダプタ取り付け部から外れてしまう事故を確実に回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】光接続箱から筐体カバーを取り外した状態の全体斜視図である。
図2図1の上面図である。
図3】光接続箱から筐体カバーを取り外した状態の全体斜視図である。
図4】光接続箱の全体斜視図である。
図5】光接続箱から筐体カバーを取り外した状態の全体斜視図である。
図6】光接続箱から筐体カバーを取り外した状態の全体斜視図である。
図7】光接続箱の全体斜視図である。
図8】アダプタの全体斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に本発明の好ましい実施形態を示す。
【0018】
図1図2に示すように、筐体内には、外部から引き込まれる光ケーブルを固定するケーブルクランプ1と、光ケーブル内に収納された光ファイバコードや光ファイバ心線が引き込まれるトレー2と光ファイバコードのコネクタ接続に用いるアダプタ3を備えている。
【0019】
本実施形態では、図1に示すように、トレー2を2段に積層し、上段のトレーを、光ファイバコード同志を融着接続した融着接続部を保持する融着トレー4として使用し、下段のトレーを、光ファイバコードや光ファイバ心線の余長を収納する余長トレー5として使用している。
【0020】
外部から引き込まれる光ケーブルは、ケーブルクランプ1を経て、光ファイバコードとして融着トレー4に引き込まれて融着接続された後、余長トレー5で巻き取られ、その後、余長トレー5の出線口6から出線される。
【0021】
出線口6から引き出された光ファイバコード7は、端に取り付けたコネクタを、図2に示すように、アダプタ3に差し込んでコネクタ接続される。
【0022】
アダプタ3は、筐体の基板8上に形成したアダプタ取り付け部9に、着脱自在に取り付けられている。
【0023】
本実施形態では、アダプタ取り付け部9を合計4か所形成し、必要に応じてアダプタの取り付け箇所を適宜変更して使用することができる構造としている。具体的には、図1図3に示すように、筐体の開口部10付近のアダプタ取り付け部9を使用した場合、図4に示すように、筐体カバー11を取り外すことなく筐体外部からコネクタの脱着作業を行うことができ、アダプタ3へのアクセスが容易になるため、コネクタ着脱作業の作業性を向上させることができる。一方、図5図6に示すように、開口部10より奥まった箇所のアダプタ取り付け部9を使用した場合、図7に示すように、コネクタの脱着を行うためには、まず筐体カバー11の取り外しが必要となり、アダプタ3へのアクセスが制限されるため、セキュリティー性を高めることができる。
【0024】
前記4か所のアダプタ取り付け部9は、何れも、余長トレー5の出線口6の延長線上、すなわち、光ファイバコード7の許容曲げ半径内に収まる位置に形成されているため、何れのアダプタ取り付け部9を使用する場合であっても、余長トレー5の位置変更を伴わずに光ファイバコード7の許容曲げ半径を確保することができる。他の実施形態として、アダプタ3の位置変更に際し、アダプタ3の取り外しが不要となるように、全てのアダプタ取り付け部9を、連通孔で繋げた構成とすることもできる。
【0025】
図8に示すように、本実施形態のアダプタ3は、コネクタを接続するコネクタ口12が複数形成され、底面には、アダプタ取り付け部9に取り付けるための下側係合部13が形成されている。下側係合部13は、脚部14と突起部15からなり、脚部14は、基板8への取付時に、アダプタ3の前後方向及び上下方向への移動を防げるように保持する機能を有し、突起部15は、基板8への取付時に、アダプタ3の左右方向への移動を防げるように保持する機能を有している。突起部15は突起方向に撓むように形成され、基板8への取付時に、突起部は内側に撓んだ状態でスライドされ、基板に形成された突起部取付孔16に嵌合して係止される。
【0026】
アダプタ取り付け部9は、アダプタ3の取り付け作業時に脚部14と嵌め込むアダプタ嵌合孔17と、アダプタ嵌合孔17からスライドさせた脚部14をアダプタ3取り付け位置に保持するアダプタ保持孔18を有し、前記スライド方向が、前記余長トレーの出線口の延長線と直交する方向となるように、前記アダプタ嵌合孔とアダプタ保持孔を配置しているため、アダプタへのコネクタ着脱作業時に加わる力によって、アダプタがアダプタ取り付け部から外れてしまう事故を確実に回避することができる。
【0027】
上記実施形態では、筐体の基板8上にアダプタ取り付け部9を形成しているが、筐体本体に直接形成することもできる。
【符号の説明】
【0028】
1 ケーブルクランプ
2 トレー
3 アダプタ
4 融着トレー
5 余長トレー
6 出線口
7 光ファイバコード
8 基板
9 アダプタ取り付け部
10 開口部
11 筐体カバー
12 コネクタ口
13 下側係合部
14 脚部
15 突起部
16 突起部取付孔
17 アダプタ嵌合孔
18 アダプタ保持孔
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8