特許第6236690号(P6236690)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6236690
(24)【登録日】2017年11月10日
(45)【発行日】2017年11月29日
(54)【発明の名称】食品変敗微生物を検出するための組成物
(51)【国際特許分類】
   C12N 15/09 20060101AFI20171120BHJP
   C12Q 1/68 20060101ALI20171120BHJP
   C12M 1/00 20060101ALI20171120BHJP
   C12M 1/34 20060101ALI20171120BHJP
   C12Q 1/04 20060101ALI20171120BHJP
【FI】
   C12N15/00 AZNA
   C12Q1/68 A
   C12M1/00 A
   C12M1/34 A
   C12Q1/04
【請求項の数】8
【外国語出願】
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2015-233650(P2015-233650)
(22)【出願日】2015年11月30日
(62)【分割の表示】特願2013-152725(P2013-152725)の分割
【原出願日】2013年7月23日
(65)【公開番号】特開2016-116507(P2016-116507A)
(43)【公開日】2016年6月30日
【審査請求日】2016年1月27日
(31)【優先権主張番号】13/555,399
(32)【優先日】2012年7月23日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】596064112
【氏名又は名称】ポール・コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】Pall Corporation
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100148596
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 和弘
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】カイフ チェン
【審査官】 藤井 美穂
(56)【参考文献】
【文献】 特表2007−505638(JP,A)
【文献】 特開2008−263971(JP,A)
【文献】 特開2010−081935(JP,A)
【文献】 特開2007−259730(JP,A)
【文献】 J. Appl. Microbiol., 2004, 96(4), pp.677-683
【文献】 Int. J. Syst. Evol. Microbiol., 2004, 54(Pt 1), pp.115-117
【文献】 J. Appl. Microbiol., 2008, 105(4), pp.951-962
【文献】 Int. J. Food Microbiology, 1996, 33(1), pp.139-155
【文献】 Appl. Environ. Microbiol., 2005, 71(6), pp.3049-3059
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C12N 15/00 − 15/90
C12Q 1/00 − 3/00
GenBank/EMBL/DDBJ/GeneSeq
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
PubMed
CAplus/WPIDS/MEDLINE/BIOSIS/FSTA/FROSTI(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ラクトバチルス・コリノイデス(Lactobacillus collinoides)、ラクトバチルス・パラコリノイデス(Lactobacillus paracollinoides)、ラクトバチルス・バッキ(Lactobacillus backii)、ラクトバチルス・ブレビス(Lactobacillus brevis)、ペクチナタス・セレビシフィラス(Pectinatus cerevisiiphilus)、ペクチナタス・フリシンゲンシス(Pectinatus frisingensis)、ペクチナタス・ハイカラエ(Pectinatus haikarae)、ペクチナタス・ポルタレンシス(Pectinatus portalensis)、ラクトバチルス・リンドネリ(Lactobacillus lindneri)、メガスフェラ・セレビシエ(Megasphaera cerevisiae)、メガスフェラ・エルスデニ(Megasphaera elsdenii)、ペディオコッカス・ダムノサス(Pediococcus damnosus)、ペディオコッカス・イノピナタス(Pediococcus inopinatus)、ペディオコッカス・クラウセニ(Pediococcus claussenii)、ラクトバチルス・カゼイ(Lactobacillus casei)、ラクトバチルス・コリニフォルミス(Lactobacillus coryniformis)、ラクトバチルス・パラブフネリ(Lactobacillus parabuchneri)、ラクトバチルス・ペロレンス(Lactobacillus perolens)、ラクトバチルス・プランタルム(Lactobacillus plantarum)、及びラクトバチルス・ロシエ(Lactobacillus rossiae)からなる群から選択される1又は複数の微生物の特異的な検出のための核酸集団であって、
(1)配列番号1のヌクレオチド配列からなるフォワードプライマー、配列番号2のヌクレオチド配列からなるリバースプライマー、及び配列番号3のヌクレオチド配列からなるプローブ;
)配列番号7のヌクレオチド配列からなるフォワードプライマー、配列番号8のヌクレオチド配列からなるリバースプライマー、及び配列番号9のヌクレオチド配列からなるプローブ;
)配列番号10のヌクレオチド配列からなるフォワードプライマー、配列番号11のヌクレオチド配列からなるリバースプライマー、及び配列番号12のヌクレオチド配列からなるプローブ;
)配列番号13のヌクレオチド配列からなるフォワードプライマー、配列番号14のヌクレオチド配列からなるリバースプライマー、及び配列番号15のヌクレオチド配列からなるプローブ;
)配列番号16のヌクレオチド配列からなるフォワードプライマー、配列番号17のヌクレオチド配列からなるリバースプライマー、及び配列番号18のヌクレオチド配列からなるプローブ;
)配列番号19のヌクレオチド配列からなるフォワードプライマー、配列番号20のヌクレオチド配列からなるリバースプライマー、及び配列番号21のヌクレオチド配列からなるプローブ;
)配列番号22若しくは23のヌクレオチド配列からなるフォワードプライマー、配列番号24、25若しくは26のヌクレオチド配列からなるリバースプライマー、及び配列番号27のヌクレオチド配列からなるプローブ;
)配列番号28のヌクレオチド配列からなるフォワードプライマー、配列番号29のヌクレオチド配列からなるリバースプライマー、及び配列番号30のヌクレオチド配列からなるプローブ;
)配列番号31のヌクレオチド配列からなるフォワードプライマー、配列番号32のヌクレオチド配列からなるリバースプライマー、及び配列番号33のヌクレオチド配列からなるプローブ;
10)配列番号34のヌクレオチド配列からなるフォワードプライマー、配列番号35のヌクレオチド配列からなるリバースプライマー、及び配列番号36のヌクレオチド配列からなるプローブ;
11)配列番号37のヌクレオチド配列からなるフォワードプライマー、配列番号38のヌクレオチド配列からなるリバースプライマー、及び配列番号39のヌクレオチド配列からなるプローブ;
12)配列番号40のヌクレオチド配列からなるフォワードプライマー、配列番号41のヌクレオチド配列からなるリバースプライマー、及び配列番号42のヌクレオチド配列からなるプローブ;並びに
13)配列番号43のヌクレオチド配列からなるフォワードプライマー、配列番号44のヌクレオチド配列からなるリバースプライマー、及び配列番号45のヌクレオチド配列からなるプローブ
を含む核酸集団。
【請求項2】
請求項1に記載の核酸集団を含むアッセイキット。
【請求項3】
支持体上に固定化された請求項1に記載の核酸集団を含む支持体。
【請求項4】
検出可能な標識をさらに含む、請求項3に記載の支持体。
【請求項5】
食品中の1又は複数の微生物の存在を検出するための方法であって、
(a)食品から単離された微生物核酸を含む少なくとも1つの試験サンプルを得るステップ、
(b)請求項1に記載の核酸集団又は請求項3若しくは4に記載の支持体を、該核酸と前記微生物核酸との間で複合体が形成されるのを可能にする条件下で前記少なくとも1つの試験サンプルと接触させるステップ、及び
(c)前記複合体を検出するステップ
を含み、
前記1又は複数の微生物は、ラクトバチルス・コリノイデス(Lactobacillus collinoides)、ラクトバチルス・パラコリノイデス(Lactobacillus paracollinoides)、ラクトバチルス・バッキ(Lactobacillus backii)、ラクトバチルス・ブレビス(Lactobacillus brevis)、ペクチナタス・セレビシフィラス(Pectinatus cerevisiiphilus)、ペクチナタス・フリシンゲンシス(Pectinatus frisingensis)、ペクチナタス・ハイカラエ(Pectinatus haikarae)、ペクチナタス・ポルタレンシス(Pectinatus portalensis)、ラクトバチルス・リンドネリ(Lactobacillus lindneri)、メガスフェラ・セレビシエ(Megasphaera cerevisiae)、メガスフェラ・エルスデニ(Megasphaera elsdenii)、ペディオコッカス・ダムノサス(Pediococcus damnosus)、ペディオコッカス・イノピナタス(Pediococcus inopinatus)、ペディオコッカス・クラウセニ(Pediococcus claussenii)、ラクトバチルス・カゼイ(Lactobacillus casei)、ラクトバチルス・コリニフォルミス(Lactobacillus coryniformis)、ラクトバチルス・パラブフネリ(Lactobacillus parabuchneri)、ラクトバチルス・ペロレンス(Lactobacillus perolens)、ラクトバチルス・プランタルム(Lactobacillus plantarum)、及びラクトバチルス・ロシエ(Lactobacillus rossiae)からなる群から選択される、
方法。
【請求項6】
(d)前記少なくとも1つの試験サンプル中の複合体の量を、微生物核酸を欠くネガティブサンプルからの複合体の量と比較するステップであって、前記少なくとも1つの試験サンプルからの複合体の量の増加は1又は複数の微生物の存在を示す、ステップ
をさらに含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
食品が飲料である、請求項5又は6に記載の方法。
【請求項8】
食品がビールである、請求項5〜のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【電子的提出物の参照による組み入れ】
【0001】
[0001]本明細書と同時に提出されたコンピューター読み取り可能なヌクレオチド/アミノ酸配列表(2012年7月20日付けの、「710675SequenceListing」という名称の8,781バイトASCII(テキスト)ファイル)は、参照によりその全体が本明細書に組み入れられる。
【発明の背景】
【0002】
[0002]微生物(例えば細菌)は、製造中又は製造後に食品(例えばビール)の変敗を引き起こし得る。いくつかの微生物は、食品変敗、及びいくつかの望ましくない影響(例えば、不快臭、不快な味、あるいは食品を安全に摂取できないものにする)の1又は複数を引き起こし得る。食品変敗微生物の存在を正確かつ迅速に検出しないと、食品変敗の危険性が増加する可能性がある。食品の変敗を引き起こす微生物の迅速かつ正確な検出に対する障害としては、例えば、微生物の検出に使用される従来の微生物学的方法が長期にわたることが挙げられる。これらの従来の方法は、完了するのに平均7〜14日を要する可能性がある。正確な検出に対する他の障害としては、例えば、いくつかの食品変敗微生物のゲノム配列が非食品変敗微生物のゲノム配列と類似していることが挙げられる。
【0003】
[0003]したがって、食品の変敗を引き起こす微生物を検出するための改善された組成物及び方法が求められている。
【発明の概要】
【0004】
[0004]本発明のある実施形態は、配列番号1〜45からなる群から選択されるヌクレオチド配列からなる核酸を提供する。
【0005】
[0005]本発明の他の実施形態は、2つ以上の核酸を含む核酸集団であって、2つ以上の核酸は各々、配列番号1〜45からなる群から選択されるヌクレオチド配列からなる、集団を提供する。
【0006】
[0006]本発明の他の実施形態は、核酸集団を含むアッセイキットであって、集団は、(a)配列番号1〜3、(b)配列番号4〜6、(c)配列番号7〜9、(d)配列番号10〜12、(e)配列番号13〜15、(f)配列番号16〜18、(g)配列番号19〜21、(h)配列番号22、24及び27、(i)配列番号22、25及び27、(j)配列番号23、26及び27、(k)配列番号28〜30、(l)配列番号31〜33、(m)配列番号34〜36、(n)配列番号37〜39、(o)配列番号40〜42、及び(p)配列番号43〜45からなる群から選択される、キットを提供する。
【0007】
[0007]本発明のさらに別の実施形態は、食品中の1又は複数の微生物の存在を検出するための方法であって、(a)食品から単離された微生物核酸を含む少なくとも1つの試験サンプルを得るステップ、(b)本発明の核酸、核酸集団、又は少なくとも1つの本発明の核酸を含む支持体を、本発明の核酸と微生物核酸との間で複合体が形成されるのを可能にする条件下で少なくとも1つの試験サンプルと接触させるステップ、(c)複合体を検出するステップ、及び、任意選択で、(d)少なくとも1つの試験サンプル中の複合体の量を、微生物核酸を欠くネガティブサンプルからの複合体の量と比較するステップ(該ステップにおいて、少なくとも1つの試験サンプルからの複合体の量の増加は1又は複数の微生物の存在を示す。)を含む方法を提供する。
【発明の詳細な説明】
【0008】
[0008]本発明のある実施形態は、配列番号1〜45からなる群から選択されるヌクレオチド配列からなる核酸を提供する。一実施形態において、核酸は単離又は精製される。本発明の核酸は、食品中の1又は複数の微生物の存在の検出のための微生物核酸と有利なことに特異的にハイブリダイズし得るフォワードプライマー、リバースプライマー及びプローブを提供する。いくつかの実施形態において、プライマー及びプローブは、特定の属(genus)の微生物の核酸と特異的にハイブリダイズする。特に好ましい実施形態において、プライマー及びプローブは、特定の種(species)の微生物の核酸と特異的にハイブリダイズする。
【0009】
[0009]本発明の核酸は、食品のサンプル中で食品変敗を引き起こす1又は複数の微生物の存在を検出するために使用されてもよい。本発明のある実施形態において、本発明の核酸は、ペディオコッカス(Pediococcus)、ラクトバチルス(Lactobacillus)、ペクチナタス(Pectinatus)及びメガスフェラ(Megasphaera)からなる群から選択される1又は複数の属(genus)の1又は複数の微生物を特異的に検出してもよい。本発明の核酸により特異的に検出可能な微生物の種(species)の例を表1に記載する。
【0010】
【表1-1】

【表1-2】
【0011】
[0010]本発明の核酸は、任意のタイプの微生物核酸を特異的に検出することができる。本発明のある実施形態において、微生物核酸はDNAである。さらに別の実施形態において、本発明の核酸は、配列番号1〜45のいずれかに対して相補的なヌクレオチド配列からなる核酸である。配列番号1〜45のいずれかに対して相補的な核酸は微生物RNAを検出してもよい。
【0012】
[0011]一実施形態において、本発明の核酸は検出可能な標識をさらに含む。標識は、本発明の核酸と微生物核酸とのハイブリダイゼーション(例えば複合体)を検出するのに適した任意の標識であり得る。検出可能な標識としては、例えば、放射性標識、非放射性標識、蛍光標識及び化学発光標識のいずれか1又は複数が挙げられる。
【0013】
[0012]本発明の他の実施形態は、2つ以上の核酸を含む核酸集団であって、2つ以上の核酸は各々、配列番号1〜45からなる群から選択されるヌクレオチド配列からなる、集団を提供する。本発明のある実施形態において、集団は、配列番号1〜45からなる群から選択されるヌクレオチド配列に対して相補的なヌクレオチド配列を含んでもよい又はさらに含んでもよい。集団は、任意の適当な数の本発明の核酸を含んでもよい。例えば、集団は、約2〜約45以上の核酸、約10以下〜約40以上の核酸、又は約20以下〜約30以上の核酸を含んでもよい。この点、集団は、2以上、3以上、4以上、5以上、6以上、7以上、8以上、9以上、10以上、11以上、12以上、13以上、14以上、15以上、16以上、17以上、18以上、19以上、20以上、21以上、22以上、23以上、24以上、25以上、26以上、27以上、28以上、29以上、30以上、31以上、32以上、33以上、34以上、35以上、36以上、37以上、38以上、39以上、40以上、41以上、42以上、43以上、44以上又は45以上の核酸を含んでもよい。集団の2つ以上の核酸は相互に同一であってもよいが、好ましい実施形態において、2つ以上の核酸は相互に異なる。2つ以上の異なる核酸は、有利なことに2つ以上の異なる微生物核酸とハイブリダイズすることができ、そのため、食品中の2つ以上の異なる微生物の存在を検出することができる。
【0014】
[0013]本発明のある実施形態は、1又は複数の種(species)の1又は複数の微生物の特異的な検出のための核酸集団を含むアッセイキットを提供する。アッセイキットの核酸集団は、少なくとも1つのプライマー及びプローブ、好ましくは、少なくとも1つのフォワードプライマー、少なくとも1つのリバースプライマー及び少なくとも1つのプローブを含んでもよい。一実施形態において、アッセイキットは、表1のアッセイキット番号1〜14からなる群から選択される。好ましくは、アッセイキットの核酸集団は、(a)配列番号1〜3、(b)配列番号4〜6、(c)配列番号7〜9、(d)配列番号10〜12、(e)配列番号13〜15、(f)配列番号16〜18、(g)配列番号19〜21、(h)配列番号22、24及び27、(i)配列番号22、25及び27、(j)配列番号23、26及び27、(k)配列番号28〜30、(l)配列番号31〜33、(m)配列番号34〜36、(n)配列番号37〜39、(o)配列番号40〜42、及び(p)配列番号43〜45からなる群から選択される。一実施形態において、アッセイキットは、配列番号1〜45のいずれか1又は複数に相補的な配列を含んでもよい。
【0015】
[0014]本明細書において、「ヌクレオチド配列」又は「核酸」は「ポリヌクレオチド」、「オリゴヌクレオチド」及び「核酸分子」を包含し、一般的にはDNA又はRNAのポリマーを意味する。ここで、DNA又はRNAのポリマーは、一本鎖であっても二本鎖であってもよく、また、合成されたものであっても天然の供給源から得られた(例えば単離及び/又は精製された)ものであってもよい。DNA又はRNAのポリマーは、天然、非天然又は改変ヌクレオチドを含んでもよく、また、未修飾オリゴヌクレオチドのヌクレオチド間に見られるホスホジエステルの代わりに、天然、非天然又は改変ヌクレオチド間結合(例えばホスホロアミデート又はホスホロチオエート結合)を含んでもよい。一般的には、本発明の核酸は、挿入、欠失、逆位及び/又は置換を含まないのが好ましい。しかし、本明細書に記載のように、場合により、核酸は1又は複数の挿入、欠失、逆位及び/又は置換を含むのが好ましい。
【0016】
[0015]本発明の核酸は、当技術分野で知られている手順を用いて、化学合成及び/又は酵素的ライゲーション反応に基づいて構築することができる。例えば、Sambrook et al.,Molecular Cloning:A Laboratory Manual,3rd ed.,Cold Spring Harbor Press,Cold Spring Harbor,NY,2001;及びAusubel et al.,Current Protocols in Molecular Biology,Greene Publishing Associates and John Wiley & Sons,NY,1994を参照されたい。例えば、核酸は、天然に存在するヌクレオチドを用いて、あるいは分子の生物学的安定性を増加させるように又はハイブリダイゼーションの際に形成される二重鎖の物理的安定性を増加させるように設計された多様に修飾されたヌクレオチド(例えば、ホスホロチオエート誘導体、アクリジン置換ヌクレオチド)を用いて化学的に合成することができる。核酸を生成させるために使用可能な修飾ヌクレオチドとしては、例えば、5−フルオロウラシル、5−ブロムウラシル、5−クロロウラシル、5−ヨードウラシル、ヒポキサンチン、キサンチン、4−アセチルシトシン、5−(カルボキシヒドロキシメチル)ウラシル、5−カルボキシメチルアミノメチル−2−チオウリジン、5−カルボキシメチルアミノメチルウラシル、ジヒドロウラシル、ベータ−D−ガラクトシルキュエオシン、イノシン、N−イソペンテニルアデニン、1−メチルグアニン、1−メチルイノシン、2,2−ジメチルグアニン、2−メチルアデニン、2−メチルグアニン、3−メチルシトシン、5−メチルシトシン、N−置換アデニン、7−メチルグアニン、5−メチルアミノメチルウラシル、5−メトキシアミノメチル−2−チオウラシル、ベータ−D−マンノシルキュエオシン、5’−メトキシカルボキシメチルウラシル、5−メトキシウラシル、2−メチルチオ−N−イソペンテニルアデニン、ウラシル−5−オキシ酢酸(v)、ワイブトキソシン、プソイドウラシル、キュエオシン、2−チオシトシン、5−メチル−2−チオウラシル、2−チオウラシル、4−チオウラシル、5−メチルウラシル、ウラシル−5−オキシ酢酸メチルエステル、3−(3−アミノ−3−N−2−カルボキシプロピル)ウラシル、及び2,6−ジアミノプリンが挙げられるが、これらに限定されない。あるいは、本発明の核酸の1又は複数は、Macromolecular Resources(Fort Collins,CO)、Synthegen(Houston,TX)などの会社から購入できる。
【0017】
[0016]本発明のある実施形態は、支持体上に固定化された本発明の核酸、核酸集団又はアッセイキットの核酸集団を含む支持体を提供する。本発明の他の実施形態は、支持体上に固定化された試験サンプルを含む支持体を提供し、本発明の核酸は支持体に適用される。支持体は、本発明の核酸を固定化するのに適した任意の支持体であり得る。支持体の例は、その全体が参照により本明細書に組み入れられる米国特許出願第6,821,771号に記載されている。他の支持体としては、例えば、GENEDISCプレート(Pall Corporation,Port Washington,NY,USAから入手可能)が挙げられる。
【0018】
[0017]支持体は、検出可能な標識をさらに含んでもよい。標識は、本発明の核酸と微生物核酸との複合体を検出するのに適した任意の標識であり得る。検出可能な標識としては、例えば、放射性標識、非放射性標識、蛍光標識及び化学発光標識のいずれか1又は複数が挙げられる。
【0019】
[0018]本発明のさらに別の実施形態は、食品中の1又は複数の微生物の存在を検出するための方法であって、(a)食品から単離された微生物核酸を含む少なくとも1つの試験サンプルを得るステップ、(b)本発明の核酸、核酸集団、アッセイキットの核酸集団、又は少なくとも1つの核酸を含む支持体を、本発明の核酸と微生物核酸との間で複合体が形成されるのを可能にする条件下で少なくとも1つの試験サンプルと接触させるステップ、(c)複合体を検出するステップ、及び(d)少なくとも1つの試験サンプル中の複合体の量を、微生物核酸を欠くネガティブサンプルからの複合体の量と比較するステップ(該ステップにおいて、少なくとも1つの試験サンプルからの複合体の量の増加は1又は複数の微生物の存在を示す。)を含む方法を提供する。
【0020】
[0019]上記方法は、試験される食品のサンプルを得るステップ及び任意の適当な方法でサンプル中の微生物を培養するステップを含んでもよい。例えば、食品がビールである場合、サンプルは、澄んだビール、未濾過ビール、プロセスビール、発酵ビール又は他の濁りビールのいずれか1又は複数であり得る。
【0021】
[0020]上記方法は、当技術分野で知られているように任意の適当な培養培地中で微生物を培養するステップを含んでもよい。培養培地は、試験される食品及び微生物の性質に応じて選択されてもよい。培養培地としては、例えば、MRSエンリッチメントブロス(AES CHEMUNEX, Inc.,Cranbury,NJ,USAから入手可能)、NBB−Cエンリッチメントブロス(VWR International,West Chester,PA,USAから入手可能)などのエンリッチメントブロスが挙げられる。
【0022】
[0021]微生物は、当技術分野で知られているように任意の適当な温度で任意の適当な期間、培養されてもよい。培養温度及び期間は、試験される食品及び微生物の性質に応じて選択されてもよい。例えば、微生物は、約20℃〜約40℃、好ましくは約22℃〜約28℃の温度で培養されてもよい。微生物は、約1日〜約14日間、好ましくは約2日〜約7日間培養されてもよい。
【0023】
[0022]上記方法は、当技術分野で知られているように任意の適当な方法で微生物から核酸を抽出するステップを含んでもよい。核酸はRNA及び/又はDNAであってもよい。核酸を抽出するためのプロトコールは、当技術分野で知られているように、試験される食品、微生物及び核酸の性質に応じて選択されてもよい。好ましくは、核酸は、グラム陽性菌及びグラム陰性菌を溶解し、試験可能な量のDNAをポリメラーゼ連鎖反応(PCR)阻害剤なしで回収するような方法で抽出される。核酸抽出は、市販の核酸抽出キットのいずれかをメーカーの使用説明書に従って用いて実施されてもよい。DNA抽出キットとしては、例えば、PEFOODキット(Pall Corporation,Port Washington,NY,USAから入手可能)が挙げられる。
【0024】
[0023]上記方法は、本発明の核酸、核酸集団、アッセイキットの核酸集団、又は支持体を、本発明の核酸と微生物核酸との間で複合体が形成されるのを可能にする条件下で少なくとも1つの試験サンプルと接触させるステップを含む。この点、上記方法は、本発明の核酸を、当技術分野で知られているように、本発明の核酸が微生物核酸と特異的にハイブリダイズするのを可能にする条件下で、抽出された核酸のサンプルと接触させるステップを含む。上記方法は、当技術分野で知られているように任意の適当なタイプのPCRを用いて本発明の核酸及び微生物核酸を増幅するステップを含んでもよい。
【0025】
[0024]上記方法は、複合体を検出するステップを含む。複合体は、例えば、当技術分野で知られているように放射性標識又は色素を用いて検出されてもよい。好ましい実施形態において、上記方法は、例えばレーザーを用いて、蛍光色素から放射された光を測定するステップを含む。複合体の検出は、形成された複合体の量を測定するステップをさらに含んでもよい。
【0026】
[0025]ある実施形態において、上記方法は、少なくとも1つの試験サンプル中の複合体の量を、微生物核酸を欠くネガティブサンプルからの複合体の量と比較するステップを任意選択で含む。該ステップにおいて、少なくとも1つの試験サンプルからの複合体の量の増加は1又は複数の微生物の存在を示す。この点、サンプル中で検出される複合体の量が、微生物核酸を欠くことが分かっているネガティブサンプル中で検出される複合体の量を超えない場合、サンプルは食品変敗微生物について陰性となる。サンプル中で検出される複合体の量が、微生物核酸を欠くことが知られているネガティブサンプル中で検出される複合体の量を超える場合、サンプルは食品変敗微生物について陽性となる。
【0027】
[0026]上記方法は、有利なことに、1つを超える異なる食品サンプル中の微生物の存在について同時に試験するステップを含んでもよい。この点、少なくとも1つの試験サンプルは、連続的又は同時に試験される2つ以上の異なるサンプルであってもよい。すなわち、連続的又は同時に試験される3以上、4以上、5以上、6以上、7以上、8以上、9以上、10以上、11以上、12以上、13以上、14以上、15以上、16以上、17以上、18以上、19以上又は20以上のサンプルであってもよい。
【0028】
[0027]上記方法は、食品の変敗を引き起こす任意の1又は複数の微生物の存在を検出するステップを含んでもよい。本発明のある実施形態において、上記方法は、ペディオコッカス、ラクトバチルス、ペクチナタス及びメガスフェラからなる群から選択される1又は複数の属(genus)の1又は複数の微生物の存在を検出するステップを含む。好ましい実施形態において、上記方法は、ペディオコッカス・ダムノサス(Pediococcus damnosus)、ペディオコッカス・イノピナタス(Pediococcus inopinatus)、ペディオコッカス・クラウセニ(Pediococcus claussenii)、ラクトバチルス・バッキ(Lactobacillus backii)、ラクトバチルス・ブレビス(Lactobacillus brevis)、ラクトバチルス・カゼイ(Lactobacillus casei)、ラクトバチルス・コリニフォルミス(Lactobacillus coryniformis)、ラクトバチルス・コリノイデス(Lactobacillus collinoides)、ラクトバチルス・リンドネリ(Lactobacillus lindneri)、ラクトバチルス・ロシエ(Lactobacillus rossiae)、ラクトバチルス・パラブフネリ(Lactobacillus parabuchneri)、ラクトバチルス・パラコリノイデス(Lactobacillus paracollinoides)、ラクトバチルス・ペロレンス(Lactobacillus perolens)、ラクトバチルス・プランタルム(Lactobacillus plantarum)、ペクチナタス・セレビシフィラス(Pectinatus cerevisiiphilus)、ペクチナタス・フリシンゲンシス(Pectinatus frisingensis)、ペクチナタス・ハイカラエ(Pectinatus haikarae)、ペクチナタス・ポルタレンシス(Pectinatus portalensis)、メガスフェラ・セレビシエ(Megasphaera cerevisiae)及びメガスフェラ・エルスデニ(Megasphaera elsdenii)からなる群から選択される1又は複数の種(species)の微生物の存在を検出するステップを含む。
【0029】
[0028]上記方法は、任意の食品中の微生物を検出するステップを含んでもよい。食品は、例えば、乳製品;脂肪、油、及び脂肪エマルション;食用の氷(例えば、シャーベット及びソルベを含む);果物及び野菜(例えば、キノコ及び菌類、根及び塊茎、豆類及びマメ科植物、及びアロエ・ベラを含む);海草;木の実及び種子;菓子;シリアル及びシリアル製品;焼いた食品(例えばパン);食肉及び肉製品(例えば、家禽及び狩猟動物を含む);魚介及び魚介製品(軟体動物、甲殻類及び棘皮動物を含む);卵及び卵製品;甘味料(例えばハチミツを含む);塩、香辛料、スープ、ソース、サラダ、タンパク質製品;特定の栄養上の用途を意図した食品;及び飲料(例えば、ビール、ワイン)のいずれか1又は複数であり得る。好ましい実施形態において、食品はビールである。
【0030】
[0029]本明細書において、「単離」とは、それが自然に存在する環境から取り出されていることを意味する。本明細書において、「精製」とは、純度が高められていることを意味する。「純度」は相対的な用語であり、必ずしも絶対的な純度として解釈されるべきではない。例えば、純度は、少なくとも約50%とすることができ、60%超、70%超、80%超又は90%超とすることができ、あるいは100%とすることができる。
【実施例】
【0031】
[0030]以下の実施例は本発明をさらに説明するものであるが、当然のことながら、その範囲を限定するものと解釈されるべきではない。
【0032】
実施例1:
[0031]本実施例では、本発明の核酸を使用するL.カゼイ(casei)の定量的検出を行う。
【0033】
[0032]ゲノムDNAを、DNA抽出キット(Pall Corporation,Port Washington,NY,USAから入手可能)を用いてL.カゼイ(American Type Culture Collection(ATCC) 菌株番号(strain reference) E−011808)から単離する。細菌DNAは、83pg/μLの濃度まで10mM Tris−pH8.3により希釈する。Tris−pH8.3緩衝液(10mM)を標的なしのコントロール(NTC)として使用する。
【0034】
[0033]L.カゼイアッセイキット(フォワードプライマー(配列番号28)、リバースプライマー(配列番号29)及びプローブ(配列番号30)を含む。)を用いて、PCRウェル当たり0(NTC)、10、1000又は100000コピーのL.カゼイからのDNAを試験する。プローブは、5’の6−FAM蛍光色素及び3’のBHQ1クエンチャー又は5’のROX蛍光色素及び3’のBHQ2クエンチャーで標識する。
【0035】
[0034]GENEDISCプレート(Pall Corporation,Port Washington,NY,USAから入手可能)をメーカーの使用説明書に従って用意する。
【0036】
[0035]配列番号28〜30を含む定量的(q)PCRミックスキット(「マスターミックス」)(GENEDISC検出キット(Pall Corporation,Port Washington,NY,USAから入手可能)に含まれる。)を調製する。GENEDISCプレート上にあるバーコード及びマスターミックスバッグに含まれる識別カード上のバーコードを、GENEDISCサイクラー(Pall Corporation,Port Washington,NY,USAから入手可能)に適合したバーコードリーダーを用いてスキャンする。サンプル名を、メーカーの使用説明書に従ってGENEDISCサイクラーに入力する。GENEDISCプレートセクターの各々に対応する6つの1.5mLマイクロチューブを標識する。マスターミックスを2秒間ボルテックスし、その後、2秒間簡単に遠心分離する。マスターミックス(37μL)を各マイクロチューブに加える。マイクロチューブを閉める。DNAサンプルを、15秒間、卓上遠心分離機で遠心分離する。
【0037】
[0036]DNAサンプル(37μL)を、ピペットを用いて、マスターミックスが入った対応するマイクロチューブに移す。チューブを、クロスコンタミネーションを防止するために閉める。チューブを2秒間穏やかに混合し、その後、ミニ遠心分離機を用いて2秒間遠心分離する。これらのステップを、他の5つのサンプルの各々について繰り返す。各マイクロチューブからの72μLを適切なGENEDISCプレートセクターに加える。
【0038】
[0037]GENEDISCプレートに装填する。充填キャップをGENEDISCプレートの上部に取り付け、キャップを穏やかに押さえて漏れがないようにし、吸引を始める。真空化が90%完了していることをGENEDISCサイクラーが示したら、GENEDISCプレートを軽く叩いて残留気泡を除去する。真空を解除した後、キャップを取り外す。ミネラルオイル(4滴)を各GENEDISCプレートセクターに装填する。充填キャップをGENEDISCプレートの上部に取り付けて吸引を始める。キャップを真空サイクルの終了時に取り外し、70%のエタノールで拭くことによって清浄にする。ウェルを検査して、アッセイキットの中止を引き起こし得る部分的又は不均等に充填されたウェルが存在しないようにする。
【0039】
[0038]充填キャップを所定の位置に戻す。GENEDISCプレートをGENEDISCサイクラーに注意深く挿入し、GENEDISCサイクラーの蓋を閉める。PCRを、熱サイクル条件を用いて実施する。熱サイクル条件は、4つの温度:113℃、107℃、57℃及び63℃を含む。サイクル時間は、45サイクルについて1サイクル当たり70秒間とする。PCRの終了時に、GENEDISCプレートを取り外して廃棄する。
【0040】
[0039]データを分析する。L.カゼイアッセイ(配列番号28〜30)は、PCRウェル当たり10、1000及び100000コピーのL.カゼイ標的DNAを定量的に検出する。標的の非存在下又は「鋳型なしの」コントロール(NTC)ではシグナルはない。NTCは、標的分子の非存在下での非特異的シグナルを測定する。阻害コントロール(inhibition control)は、ポジティブPCRシグナルをもたらし、サンプル又はサンプル中の混入物の存在下でのPCR阻害の程度を測定する。
【0041】
実施例2:
[0040]本実施例では本発明の核酸の特異性を明らかにする。
【0042】
[0041]ゲノムDNAを、実施例1で記載のように、13のビール変敗細菌(表2)から単離し、希釈する。Tris−pH8.3緩衝液(10mM)を標的なしのコントロール(NTC)として使用する。細菌株はすべて、American Type Culture Collection(ATCC)から得る。
【0043】
【表2】
【0044】
[0042]実施例1の手順に従って、L.カゼイアッセイキット(フォワードプライマー(配列番号28)、リバースプライマー(配列番号29)及びプローブ(配列番号30)を含む。)を用いて、表2の13の異なる細菌の各々からのDNAのサンプルを試験する。プローブはすべて、5’の6−FAM蛍光色素及び3’のBHQ1クエンチャー又は5’のROX蛍光色素及び3’のBHQ2クエンチャーで標識する。
【0045】
[0043]L.カゼイアッセイ(配列番号28〜30)は、PCRウェル当たり10、1000及び100000コピーのL.カゼイ標的DNAを定量的に検出する。しかし、表2の他の12の細菌の各々の100000コピーの存在下ではポジティブシグナルはない。したがって、L.カゼイアッセイ(配列番号28〜30)はL.カゼイに対して極めて特異的である。
【0046】
[0044]本明細書で引用される刊行物、特許出願及び特許を含むすべての参考文献は、各参考文献が参照により組み入れられることが個々に具体的に示され、かつその全体が本明細書に記載されるのと同程度に、参照により組み入れられる。
【0047】
[0045]本発明の記載との関連における(特に特許請求の範囲との関連における)「a」及び「an」及び「the」及び「少なくとも1つ(at least one)」及び同様の指示語の使用は、本明細書に別段の指示がない限り又は文脈に反することが明らかでない限り、単数及び複数の両方を包含するものと解釈されるべきである。1又は複数の項目のリストを伴う「少なくとも1つ(at least one)」の使用(例えば「A及びBの少なくとも1つ(at least one of A and B)」)は、本明細書に別段の指示がない限り又は文脈に反することが明らかでない限り、リストされた項目から選択される1つの項目(A又はB)又はリストされた項目のうちの2つ以上の項目の任意の組み合わせ(A及びB)を意味するものと解釈されるべきである。「含む(comprising)」、「有する(having)」、「含む(including)」及び「含む(containing)」は、特に断らない限り、オープンエンドの(すなわち「…を含むが、それに限定されない」を意味する)用語として解釈されるべきである。本明細書における数値範囲の記載は、本明細書に別段の指示がない限り、該範囲内にある各々の独立の値を個別に指すための簡略表現とすることを意図したものにすぎず、各々の独立の値は、あたかもそれが本明細書に個別に記載されているかのように本明細書に組み入れられる。本明細書に記載の方法はすべて、本明細書に別段の指示がない限り又は文脈に反することが明らかでない限り任意の適当な順で実施できる。本明細書で提供される例又は例示表現(例えば「など(such as)」)の使用はいずれも、本発明をよりよく説明することを意図したものにすぎず、特に断らない限り、本発明の範囲を限定するものではない。本明細書におけるいかなる表現も、請求項に記載されていない何らかの要素を本発明の実施に必須なものとして示すものと解釈されるべきではない。
【0048】
[0046]本明細書には、本発明者に知られている本発明を実施するための最良の形態を含めて、本発明の好ましい実施形態が記載されている。それらの好ましい実施形態の変形形態は、以上の説明を読めば当業者には明らかになるであろう。本発明者は、そのような変形形態を当業者が適宜採用することを予想しており、本発明者は、本明細書に具体的に記載された以外の形態で本発明が実施されることを想定している。したがって、本発明は、適用法令により許容される範囲で、本明細書に添付の特許請求の範囲に記載される発明のすべての改変形態及び均等物を包含する。また、そのすべての可能な変形形態における上記要素の任意の組み合わせは、本明細書に別段の指示がない限り又は文脈に反することが明らかでない限り本発明に包含される。
【配列表】
[この文献には参照ファイルがあります.J-PlatPatにて入手可能です(IP Forceでは現在のところ参照ファイルは掲載していません)]