(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6236697
(24)【登録日】2017年11月10日
(45)【発行日】2017年11月29日
(54)【発明の名称】吸収材料及び、それを用いた石鹸
(51)【国際特許分類】
A61K 36/484 20060101AFI20171120BHJP
A61K 36/61 20060101ALI20171120BHJP
A61K 36/45 20060101ALI20171120BHJP
A61K 36/185 20060101ALI20171120BHJP
A61K 36/53 20060101ALI20171120BHJP
A61K 36/288 20060101ALI20171120BHJP
A61K 36/42 20060101ALI20171120BHJP
A61P 3/04 20060101ALI20171120BHJP
A61P 3/10 20060101ALI20171120BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20171120BHJP
A61K 8/9789 20170101ALI20171120BHJP
A61Q 90/00 20090101ALI20171120BHJP
A23L 33/105 20160101ALI20171120BHJP
A23L 2/52 20060101ALI20171120BHJP
【FI】
A61K36/484
A61K36/61
A61K36/45
A61K36/185
A61K36/53
A61K36/288
A61K36/42
A61P3/04
A61P3/10
A61P43/00 111
A61P43/00 121
A61K8/9789
A61Q90/00
A23L33/105
A23L2/00 F
【請求項の数】13
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2013-271872(P2013-271872)
(22)【出願日】2013年12月27日
(65)【公開番号】特開2014-141484(P2014-141484A)
(43)【公開日】2014年8月7日
【審査請求日】2016年7月22日
(31)【優先権主張番号】特願2012-285595(P2012-285595)
(32)【優先日】2012年12月27日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】514031592
【氏名又は名称】株式会社ゆふ・は
(74)【代理人】
【識別番号】100066980
【弁理士】
【氏名又は名称】森 哲也
(74)【代理人】
【識別番号】100103850
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 秀▲てつ▼
(74)【代理人】
【識別番号】100105854
【弁理士】
【氏名又は名称】廣瀬 一
(74)【代理人】
【識別番号】100116012
【弁理士】
【氏名又は名称】宮坂 徹
(72)【発明者】
【氏名】新名 宏二
【審査官】
鳥居 福代
(56)【参考文献】
【文献】
特開2004−250445(JP,A)
【文献】
特開2009−107983(JP,A)
【文献】
特開2003−192605(JP,A)
【文献】
国際公開第2005/110400(WO,A1)
【文献】
特開2006−016312(JP,A)
【文献】
特開2000−063237(JP,A)
【文献】
動脈硬化予防,2006年,Vol.4, No.4,p.64-65
【文献】
アンドリュー・シェヴァリエ著 難波恒雄 監訳,世界薬用植物百科事典,誠文堂新光社,2000年,p.99
【文献】
Journal of Ethnopharmacology,2007年,Vol.109,p.156-160
【文献】
New Food Industry,2012年 8月,Vol.54, No.8,p.87-91
【文献】
食品と開発,2004年,Vol.39, No.8,p.18-23
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 36/00−36/9068
A23L 2/52
A23L 33/105
A61K 8/00−8/99
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
CAplus/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
リコリス、ユーカリ、エリカ、リンデンの各ハーブを少なくとも有し、HbA1c(ヘモグロビンA1c)減少に用いられ、皮膚を経由して体内に吸収され、HbA1cの月当たりの低下率が3.3%以上である吸収材料。
【請求項2】
請求項1に記載の吸収材料において、更に複数種類のオイルを有することを特徴とする吸収材料。
【請求項3】
請求項1乃至請求項2のいずれか1項に記載の吸収材料において、更に、タイム、ダンディライオンの各ハーブを有することを特徴とする吸収材料。
【請求項4】
請求項3記載の吸収材料において、前記各ハーブの重量が前記オイルの重量に対して1.9w/w(総オイル重量)%以上であることを特徴とする吸収材料。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の吸収材料を原材料として用いられることを特徴とする石鹸。
【請求項6】
リコリス、ユーカリ、エリカ、リンデンの各ハーブを少なくとも有し、正常なBMIの範囲を維持しつつ、腹囲の減少に用いられ、口を経由して体内に吸収される吸収材料。
【請求項7】
請求項6記載の吸収材料において、更に使用を中止しても腹囲の減少からのリバウンドしない効果を奏することを特徴とする吸収材料。
【請求項8】
請求項6記載の吸収材料において、更に、タイム、ダンディライオン、補助ハーブの各ハーブを有することを特徴とする吸収材料。
【請求項9】
請求項8記載の吸収材料において、リコリス、ユーカリ、エリカ、リンデン、タイム、ダンディライオンの各重量割合が、7.8%以上、16.7%以上、11.1%以上、16.7%以上、13.3%以上、7.8%以上、であり、残部が補助ハーブであることを特徴とする吸収材料。
【請求項10】
請求項9記載の吸収材料において、リコリス、ユーカリ、エリカ、リンデン、タイム、ダンディライオン、補助ハーブの各重量割合(%)が、7.8、16.7、11.1、16.7、13.3、7.8、26.7であることを特徴とする吸収材料。
【請求項11】
ユーカリ、エリカ、リンデン、ゴーヤ茶、ダンディライオン、タイムの各ハーブを少なくとも有し、更にマテ茶を有し、痩身用に用いられ、口を経由して体内に吸収され、飲用を使用中止後、体重のリバウンドしないことを特徴とする吸収材料。
【請求項12】
請求項11記載の吸収材料において、ユーカリ、エリカ、リンデン、ゴーヤ茶、ダンディライオン、タイムの各重量割合が、8.9%以上、12.2%以上、17.8%以上、21.1%以上、8.9%以上、14.4%以上であり、残部がマテ茶であることを特徴とする吸収材料。
【請求項13】
請求項12記載の吸収材料において、マテ茶、ユーカリ、エリカ、リンデン、ゴーヤ茶、ダンディライオン、タイムの各重量割合(%)が、16.7、8.9、12.2、17.8、21.1、8.9、14.4であることを特徴とする吸収材料。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、痩身用またはHbA1c(ヘモグロビンA1c)減少に用いられる皮膚又は口を経由して吸収される吸収材料に係る発明で、特に痩身と肥満の合併症の一つである糖尿病罹患者の回復(HbA1c減少)を目的として、日常的に用いる石鹸、化粧水又は飲料水の原材料として好適な吸収材料に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、特に肥満または肥満関連疾病の予防および/または治療における化合物がいくつか知られている。例えば、特許文献1に記載されている2−アミノ−4H−3,1ベンゾオキサジン−,4−オン誘導化合物などが挙げられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特表2002−534419号公報
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】「メディカルハーブの事典」東京堂出版 2007年4月10日初版
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述したこれらの化合物は、所謂、合成化合物であって、通常、一般人には入手はできない。また、石油由来の合成医薬品は一般的に副作用を有しており、且つ、医療費の高騰を招いている社会的問題がある。また、石油エネルギー削減・医療費削減・医療事故防止・薬害防止・環境汚染防止の観点からの社会的問題も指摘されており、日常的に石鹸や化粧水として利用することで、これらの社会的問題を解決するには方法論的な課題があった。
【0006】
出願人は、合成化合物でなく天然材料として副作用のリスクが確認されていないメディカルハーブに着目して、人が本来有している自然治癒力を活かし、且つ、日常的に使用することで疾病を予防することが出来るように、そのメディカルハーブの中から特定のハーブの組み合わせが痩身用またはHbA1c減少に有効であることを見出し、本願発明に至った。
【0007】
今回見出した特定ハーブの組み合わせは、リコリス、ユーカリ、エリカ、リンデンの各ハーブと、更に、タイム、ダンディライオンを追加した各ハーブである。また、ユーカリ、エリカ、リンデン、ゴーヤ茶、ダンディライオン、タイムの各ハーブと、更に、マテ茶を追加した各ハーブである。
従来、これらのハーブの用途としては、非特許文献1の「メディカルハーブの事典」にも痩身、HbA1c減少に有効とは知られていなかった全く新たな用途である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、請求項1に係るHbA1c減少に用いられ、皮膚を経由して体内に吸収される吸収材料は、リコリス、ユーカリ、エリカ、リンデンの各ハーブを少なくとも有し、
HbA1cの月当たりの低下率が3.3%以上であることを特徴とする。
また、請求項2に係る吸収材料は、請求項1に記載の吸収材料において、更に複数種類のオイルを有することを特徴とする。
【0009】
また、請求項3に係る吸収材料は、
請求項1乃至請求項2のいずれか1項に記載の吸収材料において、更に、タイム、ダンディライオンの各ハーブを有することを特徴とする。
また、請求項4に係る吸収材料は、
請求項3記載の吸収材料において、前記各ハーブの重量が前記オイルの重量に対して1.9w/w(総オイル重量)%以上であることを特徴とする。
【0010】
また、請求項
5に係る石
鹸は、請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の吸収材料を原材料として用いられることを特徴とする。
また、請求項
6に係る吸収材料は、
リコリス、ユーカリ、エリカ、リンデ
ンの各ハーブを少なくとも有し
、正常なBMIの範囲を維持しつつ、腹囲の減少に用いられ、口を経由して体内に吸収される。
また、請求項7に係る吸収材料は、請求項6記載の吸収材料において、更に使用を中止しても腹囲の減少からのリバウンドしない効果を奏することを特徴とする。
【0011】
また、請求項8に係る吸収材料は、請求項
6記載の吸収材料において、更に
、タイム、ダンディライオン、補助ハーブの各ハーブを有することを特徴とする。
また、請求項9に係る
吸収材料は、請求項
8記載の吸収材料において、リコリス、ユーカリ、エリカ、リンデン、タイム、ダンディライオンの各重量割合が、7.8%以上、16.7%以上、11.1%以上、16.7%以上、13.3%以上、7.8%以上、であり、残部が補助ハーブであることを特徴とする吸収材料。
また、請求項10に係る吸収材料は、請求項9載の吸収材料において、リコリス、ユーカリ、エリカ、リンデン、タイム、ダンディライオン、補助ハーブの各重量割合(%)が、7.8、16.7、11.1、16.7、13.3、7.8、26.7であることを特徴とする。
また、請求項11に係る吸収材料は、ユーカリ、エリカ、リンデン、ゴーヤ茶、ダンディライオン、タイムの各ハーブを少なくとも有し、更にマテ茶を有し、痩身用に用いられ、口を経由して体内に吸収され、飲用を使用中止後、体重のリバウンドしないことを特徴とする。
また、請求項12に係る吸収材料は、請求項11記載の吸収材料において、ユーカリ、エリカ、リンデン、ゴーヤ茶、ダンディライオン、タイムの各重量割合が、8.9%以上、12.2%以上、17.8%以上、21.1%以上、8.9%以上、14.4%以上であり、残部がマテ茶であることを特徴とする吸収材料。
また、請求項13に係る吸収材料は、請求項12記載の吸収材料において、マテ茶、ユーカリ、エリカ、リンデン、ゴーヤ茶、ダンディライオン、タイムの各重量割合(%)が、16.7、8.9、12.2、17.8、21.1、8.9、14.4であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本願発明に係る吸収材料によれば、石鹸、化粧水の日常使用により皮膚から、又は飲料水を飲むことにより口を経由して、体内に特定のメティカルハーブが吸収され、そして継続的に使用することによって、痩身効果又はHbA1cが減少して、副作用等の障害もなく、容易に健康的な身体を得るという効果を発現する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本願発明の吸収材料を用いた石鹸の製造フローを示す図である。
【
図2】本願発明の飲料水を摂取したモニターSの効果を示す図である。
【
図3】本願発明の飲料水を摂取したモニターAの効果を示す図である。
【
図4】本願発明の飲料水を摂取したモニターTの効果を示す図である。
【
図5】本願発明の飲料水を摂取したモニターMの効果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
痩身用又はHbA1c減少に用いられ、皮膚又は口を経由して吸収される吸収材料のうち、まず、皮膚経由して吸収される吸収材料の例として石鹸について、以下に具体的に説明する。
(第1実施形態)
石鹸の製造方法を以下に説明する。
1)石鹸の製造方法
まず、石鹸の製造過程の概略を
図1にフロー図として示す。本願発明の吸収材料による石鹸は、組成的には吸収材料として機能する有効ハーブと、補助ハーブと、オイル、精油及びその他の食用添加物より構成される。
本願発明の石鹸の製造方法は、オイルを苛性ソーダでケン化反応させトレース状態(粘稠状態)になった時点で有効ハーブと補助ハーブから抽出した抽出液を添加し、撹拌、型入れ、熟成(1日以上)、型出し、切断、室温自然乾燥(1か月以上)を経て製造される。
【0015】
(ケン化反応に用いるオイルの準備)
1.オリーブオイル210g、ココナッツオイル125g、コーンオイル10g、バター(無塩)15g、亜麻仁油15g、ゴマ油5g、カカオバター25g、ミツロウ15g、パームオイル(カロチーノプレミアム)25g、スイートアーモンドオイル25g、ホホバオイル2.5g、ベニ花油12.5gを計量し家庭用ステンレス製のボールに入れ、ポータブル電磁調理器を用いて40〜50℃に加熱し攪拌しながら溶解した。
【0016】
(スーパーファット時に添加するオイルの準備)
2.月見草オイル5g、ボリジオイル5g、ローズヒップオイル2.5gはケン化反応時にトレース(粘稠状態)になった時点で添加するオイルで、各オイルをビーカーに計量し混合オイルとした。
(ケン化反応用アルカリ溶液の準備)
3.月見草オイル15g、ボリジオイル5g、ローズヒップオイル2.5gを除くオイルで100%ケン化に必要な苛性ソーダ量77.15gを算出した。
4.ケン化反応に用いる苛性ソーダ量は、各オイルのケン価を用いて計算した重量合計値に、ケン化率95%を掛けて添加する苛性ソーダの量73gを算出した。
5.ケン化率95%を掛けて算出した73gをビーカーに計量し、日本薬局方精製水95mlで溶解した。
【0017】
(添加用ドライハーブ抽出液の準備)
6.だったんそば5g、レモングラス5g、リコリス5g、ローズマリー5g、セージ5g、レモンバーム5g、マテ茶5g、アルファルファ5g、ネトル5g、セロリシード5g、エキナセア3g、ユーカリ10g、オリーブリーフ5g、エリカ5g、リンデン10g、セントジョーンズワート5g、ビルベリーリーフ10g、ゴーヤ茶9gを計量しミキサーの中に入れ、ミキサーに掛け粉末にした。その粉末を家庭用ステンレス製の蓋付き容器に入れ、日本薬局方精製水800mlを加えた。その後、ポータブル電磁調理器を用いて98℃以上で約5分間加熱抽出後、布濾過し濾過液490mlを得た。濾過液をあらたなステンレス製のボールを使って加熱濃縮し60mlを得た。
7.ウコン粉末を除くハーブの粉末を精製水中に分散(懸濁)させたのち、ポータブル電磁調理器(加熱器)にて98℃以上で5分間加熱抽出したのち、加圧ろ過で490mlを得た。更に、家庭用ステンレス製ボールにて加熱濃縮し60mlを得た。
【0018】
(添加用ウコン抽出液の準備)
8.ウコン粉末4gを精製水60mlに懸濁し、電子レンジにて30秒間加熱熱水抽出し、布ろ過後家庭用ステンレスレス製のボールで10mlまで加熱濃縮した。
(添加用アロエベラの準備)
9.アロエベラ果肉50gを家庭用ミキサーに掛けて液汁にした。
【0019】
(添加用本格焼酎の準備)
10.泡盛100mlを計量し、ステンレス製のボールにて15mlまで過熱濃縮した。
(添加用コーヒー抽出液の準備)
11.コーヒー豆10gを計量し、家庭用ミキサーに掛け、粉末状にして60ml精製水を加え電子レンジで加熱抽出させた後、布ろ過し、過熱濃縮で10mlを得た。
(添加用精油の準備)
12.各精油、グレープフルーツ7.5ml、ゼラニウム2ml、ユーカリクロブレス1.5ml、ティートリー1ml、レモンティーとリー2mlをメスシリンダーで計量し、ビーカーに移し混合した。
【0020】
(添加用ウイスキーの準備)
13.ウイスキー50mlをメスシリンダーで計量後、家庭用ステンレス製ボールにて5mlまで加熱濃縮した。
(ケン化反応)
14.40〜45℃に溶解したオイルを、調理器用のステンレス製攪拌ヘラ(ハンドミキサー)で攪拌をしながら、溶解した。
15.予めビーカーに入れたミツロウ20gを、溶解したオイルが浸かる程度の量をとり、電子レンジに掛けてミツロウを溶解した。
16.溶解したオイルに溶解した苛性ソーダを徐々に添加しトレース(粘稠状態)になった段階で、攪拌を継続しながら予め準備した月見草オイル15g、ボリジオイル5g、ローズヒップオイル2.5gの混合オイルを添加した。
【0021】
(ハーブ抽出液類の添加)
17.上記(ケンカ反応)16の操作を終了後、添加用ハーブ抽出液60mlを徐々に添加した。
18.上記(ハーブ抽出液類の添加)17の操作を終了後、添加用ウコン抽出液10mlを徐々に添加した。
19.上記(ハーブ抽出液類の添加)18の操作終了後、添加用本格焼酎濃縮液15mlとウイスキー濃縮液5mlの混合液を徐々に添加した。
20.上記(ハーブ抽出液類の添加)19の操作終了後、添加用コーヒー抽出液10mlを添加した。
21.上記(ハーブ抽出液類の添加)20の操作終了後、添加用精油16.5mlを徐々に添加した。
22.上記(ハーブ抽出液類の添加)21の操作終了後、苛性ソーダ添加から24分後に添加用アロエベラ液汁全量を添加した。
【0022】
(熟成・乾燥)
23.(ハーブ抽出液類の添加)22の操作終了後に粘性がアップしてきた後型入れし、型枠全体を発砲スチロール製で全体を包み段ボールに入れ保温し48hrs以上静置した。
24.48hrs以上静置後、固化した石鹸を取り出し、784gの固形石鹸を得た。それを立方体の形に切断し、室温で乾燥開始した。
25.切断した石鹸を1ヶ月間半室温放置したあと、643gの石鹸を得て包装をした。
以上の様にして本願発明の石鹸1を製造した。石鹸1と、同様な有効ハーブを有する石鹸2、石鹸3、石鹸4の組成表を石鹸1と共に表1に示す。
【0024】
上記の組成表は、全オイル重量当たりに添加した有効ハーブ、補助ハーブ、精油、その他原材料の重量又は容量を割合で表し、全オイルに対して各成分の比率を明確にしている。単位は、オイルについては、総オイル重量(g)当たりの各オイルの重量(g)比率W/W(総オイル量g)%で、ドライハーブについては、総オイル重量(g)当たりの各ドライハーブの重量(g)比率W/W(総オイル量g)%で、精油については、総オイル重量当たりの精油容量(ml)V/W(総オイル量g)%で、その他については、固形物は固形物重量(g)W/W(総オイル重量g)%で、液体については、容量(ml)V/W(総オイル量g)%で表記している。尚、表1のハーブの割合は、ドライハーブを使用した時の計量値から割り出した割合である。
【0025】
ここで、有効ハーブは本願発明の効果効能を発現する必須主成分で、補助ハーブは石鹸として肌のスキンケアを目的としている。更に、オイルは石鹸として泡立ち、洗浄力、硬さ、肌のスキンケア、防腐を目的とした成分である。精油は、主に香りを目的とした成分です。その他の成分は、肌のスキンケアを目的とした成分である。
2)石鹸の効能
次に本願発明の石鹸の効果効能を以下に述べる。本願発明の石鹸は、メディカルハーブを有効主成分としているため、直接、人をモニターとして効果効能を確認した。各種の石鹸について、複数のモニターで石鹸を日常的に使用した効果を以下の表2に示す。
【0027】
モニターOは、年齢52歳の女性である。日常生活は、食事は毎日3食摂取し、特に食事制限もなく、運動は特にしていない。本願発明の石鹸を使用する前は、身長146.1cm、体重79.9kg、腹囲120.3cmで、腹囲がWHO基準値を30cm以上超えており、HbA1c(ヘモグロビンA1c)7.3%であった。ところが、石鹸2を使用してから3ヶ月経過後、HbA1c6.0%になっていた。また、同時にBMI(ボディーマスインデックス)が37.4から34.4に減少した。
【0028】
モニターNは、年齢48歳の女性である。日常生活は、食事は毎日3食摂取し、特に食事制限もなく、運動はウォ−キングを10分〜50分/日程度していた。本願発明の石鹸を使用する前は、身長155.1cm、体重73.9kg、BMI30.7、体脂肪率36.7%の肥満度が2度で、血糖値146mg/dlも高く、ブドウ糖負荷試験で糖尿病と診断されていた。ところが、石鹸1、石鹸2、石鹸4を使用開始して、1ヶ月後のHbA1cが8.0%で、6ヶ月後に5.9%まで減少していた。更に体脂肪率も25.6%まで低下した。
【0029】
モニターKは、年齢45歳の女性である。日常生活は、毎日3食、特に食事制限はなく、運動はしていない。過去に糖尿病と診断されており、糖尿病の合成薬を服用していた。しかし、合成薬による副作用で、脚のむくみ・嘔吐があって中止していた。石鹸使用前のHbA1cは12.9%であった。ところが、石鹸2、石鹸3を朝夕の2回使用してから1ヶ月後でHbA1cが11.3%に減少しており、使用期間中に脚のむくみ・嘔吐の副作用もなかった。
【0030】
モニターKは、表2にみられるように石鹸の使用を他のモニターに比べて朝夕の使用で効果がHbA1cの月当りの低下率が12.4%と高い数値となっており、減少効果が高い。しかし、それによる異常は確認されていない。また、合成薬剤で見られた副作用が、本願発明の石鹸では見られないことも確認された。天然材料である特定のメディカルハーブを使用した為である。
【0031】
モニターO、N、Kも石鹸の使用は通常の石鹸と同様に体を毎日洗うことで皮膚から本願発明の有効ハーブの有効成分が吸収されている。
以上のようにモニターO、Nにおいて、腹囲とBMIが減少するとともに医師の管理下にあったHbA1cの減少もデータ上確認された。
なお、糖尿病と密接な関係を有するものが、HbA1c(ヘモグロビン・エイワンシー)です。血液中のHbA1c値は、赤血球の寿命の半分くらいにあたる時期の血糖値の平均を反映し、6.1%以上であればほぼ糖尿病型と判断して良いことになっている。
【0032】
石鹸1、石鹸2、石鹸3の各組成比による効果の差異は、特に確認できず、各有効ハーブ自体の存在に依存しているものと考えられる。しかし、有効ハープの合計の重量がオイル合計の重量に対して、1.9w/w(総オイル重量)%以上が好ましい。
【0033】
(第2実施形態)
次に本願発明の第2実施形態として、痩身用に用いられる皮膚又は口を経由して吸収される吸収材料のうち、口を経由して吸収される吸収材料としての飲料水について、以下に説明する。
1)飲料水の製造方法。
本願発明の飲料水の製造方法を以下に説明します。本願発明の飲料水は有効ハーブと、補助ハーブより構成される。有効ハーブは、本願発明の有効ハーブ中の有効成分で、補助ハーブは、飲料水として飲み易くするための組成である。
1.各ハーブを表3に示したブレンド茶の1包当たり重量の必要分量を、計量精度が小数点第一までの計量器で計量する。
2.計量された各ハーブを、家庭用ミキサーに掛けてブレンドしたお茶をスパチュラで分包した。
【0034】
3.次に、約550mlの飲料水と1パック分のブレンド茶をステンレス製の薬缶に入れ、沸騰してから3分〜5分間煮出し、500mlまで蒸発させた後、500mlのペットボトルに入れた。
以上の様にして本願発明の飲料水をブレンド茶として製造した。ブレンド茶の飲用方法は、上記で得られたブレンド茶(500ml/ペットボトル)を1本/日の頻度で飲用した。飲用時間帯は、特に定めず飲用したいときに飲用した。
【0036】
2)飲料水の効能
飲料水の効果効能は、飲料水の有効性の確認として、以下の通り、モニタリングを実施した。本願発明の飲料水は、メディカルハーブを有効主成分としているため、直接、人をモニターとして効果効能を確認した。
モニターSは、年齢は48歳の女性である。日常生活は、食事は毎日3食摂取で、特に食事制限はなく、運動は特にしていない。本願発明のブレンド茶を飲用する前は、身長165cm、体重59.6kg(BMI=21.9)で、腹囲は86.0cmであった。ところが、ブレンド茶を飲用し始めて3週間後、BMIは適正な範囲で変化なく、腹囲のみが3週目の7日間の平均値が83.6±0.4cmになった。
【0037】
モニターAは、年齢は59歳の男性である。日常生活は、食事は毎日3食摂取で、特に食事制限はなく、運動は特にしていない。本願発明のブレンド茶を飲用する前は、身長は170.5cmで、体重66.5kg(BMI22.8)で、腹囲は85.0cmであった。ところが、ブレンド茶を飲用し始めて6週間後、BMIは21.2、腹囲は6週目の値が82.4±0.9cmであった。その後、モニターAはブレンド茶の飲用を1週間中止したが、リバウンドは確認されなかった。
【0038】
モニターS、Aの飲料水摂取による痩身効果を表4、表5、
図2、
図3に示す。表4のBMIの数値からは痩身効果が無いように見えるが、モニターSは、元々BMIは適正値範囲にあるので、明確な数値減少とはなっておらず、腹囲の数値が86.0cmから83.6cmまで減少したことによって、痩身効果が確認された。
モニターAは、BMIが22.8から21.2まで減少し適正範囲を推移した後も本願飲料水を飲み続けても痩せすぎることはなかった。また、腹囲は85.0cmから82.4cmまで減少したことから痩身効果が確認された。
【0041】
以上のように本願発明の飲料水によると、1週間から2週間で腹囲の減少がみられ、前述の石鹸に比べて、早期の効果が確認できる。
第1実施形態、第2実施形態の何れの場合においても、本願発明の吸収材料による石鹸、飲料水によって、特定ハーブの有効成分を継続的に皮膚又は経口より摂取することによって、痩身(体重の減少、又は腹囲の減少)又はHbA1c減少することが明らかになった。特に、モニターS、モニターAの様に、体重が特別大きい肥満体型でなくても、腹囲の減少が短期間でみられる点は、従来の痩身方法になかった特徴的な点である。肥満体型でないが、腹囲だけ減少させたい要求に対応できる新しい方法である。
【0042】
(第3実施形態)
第3実施形態として、第2実施形態では補助ハーブであったゴーヤ茶を有効ハーブとした飲料水である。飲料水の製造方法、その効能の確認方法も第2実施形態と同様である。
第3実施形態で使用したブレンド茶の内容を表6に示す。
【0044】
第3実施形態の飲料水の効能を、モニターTの各データとして表7、
図4に示す。モニターTは、34歳の女性で、日常生活の食事は毎日3食摂取で、運動は特にしておらず、車で30分程、通勤している。
モニターTは、本願発明のお茶(B)を飲用始めて、3週間目で、体重、腹囲の減少が確認できた。その後、飲用を16週間まで続け、減少が継続した。更に、お茶(B)にマテ茶を加えたお茶(C)を2週間飲用することで、体重、腹囲が大きく減少した。マテ茶を加えた効果と言える。
第3実施形態のモニターTの場合、体脂肪率、内臓脂肪レベル、基礎代謝のデータを表しているが、オムロン株式会社製の体重組成計(型式 HBF−200)で測定されたものである。体脂肪率及び内臓脂肪レベルの低下が、体重、腹囲の減少とともに表7からわかる。
【0046】
(第4実施形態)
第4実施形態は、第3実施形態と同じ組成の飲料水を飲用した後、飲用を停止後の体重の変化を確認した。使用したブレンド茶の内容を表8に示す。第3実施形態のお茶(C)と同じ成分である
【0048】
表8のブレンド茶をモニターMは、25週間飲み続け(1包(9g)/日)、その後、飲用を停止した経過のデータを表9、
図5に示す。他の実施例と同様に3週間程で減量の効果が確認でき、飲用を停止した後も、体重等のリバ
ウンドが無いことが確認できた。
モニターMは、36歳の男性で高尿酸血症の疾患者で、週2〜3回の頻度で飲酒の習慣があり、特に運動はしていない。このように、飲酒習慣のあるケースでも本願発明による飲料水による効果は明確である。
【0050】
尚、第3実施形態、第4実施形態で8.2g、9.0gを1日で飲用したが、特に限定される量でなく、少量でも減量効果を奏する。
また、本願発明の吸収材料を原料とする飲料水は、単に水(お湯)で煎じて飲用する以外に、アルコール類(リキュール、日本酒、焼酎等)、ジュース、炭酸水等にブレンドすることも出来る。また、抽出液を凍結乾燥等の手法でパウダーにし、サプリメントにすることも出来る。
更に、本願発明の吸収材料を原料とする化粧水は、有効ハーブをキャリアオイルに浸出させてマッサージオイルとして活用することも出来る。