(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
互いに対向する第1主面及び第2主面と、前記第1主面及び前記第2主面の間の側面のうちの第1方向における一側に位置する部分からなる入光側面と、を有する主導光層と、
前記主導光層の前記第1主面上に設けられ且つ前記主導光層の屈折率よりも低い屈折率を有する低屈折率層と、
前記低屈折率層の側から前記主導光層と積層された取出導光層と、を備え、
前記第1主面は、第1領域と第2領域とを含み、前記低屈折率層は、前記第1主面上の前記第1領域上のみに設けられ、
前記取出導光層は、前記第1方向に間隔をあけて配列された複数の取出要素であって、各々が前記主導光層からの光の進行方向を変化させる、複数の取出要素を有し、
前記第1方向に隣り合う二つの取出要素の前記第1方向に沿った離間間隔は、各取出要素の前記第1方向に沿った幅よりも大きい、
前記取出要素は、前記第1領域及び前記第2領域の両領域に対向する領域内に設けられている、導光板。
少なくとも一つの取出要素の前記取出導光層の法線方向に沿った高さは、当該一つの取出要素よりも前記第1方向において一側に位置する少なくとも一つの他の取出要素の前記取出導光層の法線方向に沿った高さよりも高い、請求項3または4に記載の導光板。
任意の一つの取出要素の前記取出導光層の法線方向に沿った高さは、当該一つの取出要素よりも前記第1方向において一側に位置する他の取出要素の前記取出導光層の法線方向に沿った高さ以上である、請求項3〜5のいずれか一項に記載の導光板。
前記取出導光層の前記主導光層とは反対側に前記取出導光層と隣接するようにして設けられ且つ前記取出導光層の屈折率よりも低い屈折率を有する第2低屈折率層を、さらに備える、請求項1〜7のいずれか一項に記載の導光板。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような従来の導光板を用いた照明装置では、各領域からの出射光量を制御するための拡散性物質が視認されてしまうという不具合が生じている。とりわけ、拡散反射性物質がパターニングされている場合、さらには、拡散性物質が設けられている領域と設けられていない領域とが存在する場合、当該拡散性物質が視認されることになり、意匠性の低下や高級感の喪失等の外観上の問題から、従来の照明装置の使用範囲が制限されてきた。
【0005】
本発明は、以上の点を考慮してなされたものであり、光を取り出すための取出要素を目立たなくさせることができる導光板、及び、この導光板を含む照明装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明による導光板は、
互いに対向する第1主面及び第2主面と、前記第1主面及び前記第2主面の間の側面のうちの第1方向における一側に位置する部分からなる入光側面と、を有する主導光層と、
前記主導光層の前記第1主面上に設けられ且つ前記主導光層の屈折率よりも低い屈折率を有する低屈折率層と、
前記低屈折率層の側から前記主導光層と積層された取出導光層と、を備え、
前記第1主面は、第1領域と第2領域とを含み、前記低屈折率層は、前記第1主面上の前記第1領域上のみに設けられ、
前記取出導光層は、前記第1方向に配列された複数の取出要素であって、各々が前記主導光層からの光の進行方向を変化させる、複数の取出要素を有し、
前記取出要素は、前記第1領域及び前記第2領域の両領域に対向する領域内に設けられている。
【0007】
本発明による導光板において、前記取出導光層は、一対の主面を有するベース部を、さらに有し、前記取出要素は、前記前記ベース部内に設けられた光拡散部であってもよい。
【0008】
本発明による導光板において、前記取出導光層の法線方向に沿った前記取出要素の高さは、一定ではないようにしてもよい。
【0009】
本発明による導光板において、少なくとも一つの取出要素の前記取出導光層の法線方向に沿った高さは、当該一つの取出要素よりも前記第1方向において一側に位置する少なくとも一つの他の取出要素の前記取出導光層の法線方向に沿った高さよりも高くなっていてもよい。
【0010】
本発明による導光板において、任意の一つの取出要素の前記取出導光層の法線方向に沿った高さは、当該一つの取出要素よりも前記第1方向において一側に位置する他の取出要素の前記取出導光層の法線方向に沿った高さ以上となっていてもよい。
【0011】
本発明による導光板において、前記取出導光層は、前記一対の主面のうちの一方の主面に前記第1方向に間隔をあけて複数の溝を形成され、前記取出要素は、前記溝内に形成された光拡散部であってもよい。
【0012】
本発明による導光板において、前記一方の主面は、前記一対の主面のうちの前記主導光層の側を向く面であってもよいし、或いは、前記一対の主面のうちの前記主導光層とは反対の側を向く面であってもよい。
【0013】
本発明による導光板において、前記取出要素のアスペクト比が0.1以上であってもよい。
【0014】
本発明による導光板が、前記取出導光層の前記主導光層とは反対側に前記取出導光層と隣接するようにして設けられ且つ前記取出導光層の屈折率よりも低い屈折率を有する第2低屈折率層を、さらに備えるようにしてもよい。
【0015】
本発明による導光板が、前記第2低屈折率層の前記取出導光層とは反対の側に配置されたカバー層を、さらに備え、前記第2低屈折率層は、前記取出導光層と前記カバー層とを接合するための層であるようにしてもよい。
【0016】
本発明による導光板において、前記カバー層は、前記取出導光層よりも高い耐擦傷性を有していてもよい。
【0017】
本発明による導光板において、前記取出要素は、前記第2領域において、前記主導光層に隣接して配置され、前記取出要素と前記主導光層との屈折率差は、前記低屈折率層と前記主導光層との屈折率差よりも小さくなっていてもよい。
【0018】
本発明による導光板において、前記取出導光層に含まれる前記複数の取出要素の間で、前記第1方向に沿った幅は一定となっていてもよい。
【0019】
本発明による導光板において、前記取出導光層に含まれる前記複数の取出要素の間で、前記第1方向に沿ったピッチは一定となっていてもよい。
【0020】
本発明による導光板において、各取出要素は、前記第1方向と非平行な方向に線状に延びていてもよい。
【0021】
本発明による導光板が、前記主導光層の前記第2主面上に設けられ且つ前記主導光層の屈折率よりも低い屈折率を有する第3低屈折率層を、さらに備えるようにしてもよい。
【0022】
本発明による導光板が、前記第3低屈折率層の前記主導光層とは反対の側に配置されたカバー層を、さらに備え、前記第3低屈折率層は、前記取出導光層と前記カバー層とを接合するための層であるようにしてもよい。
【0023】
本発明による導光板において、前記カバー層は、前記主導光層よりも高い耐擦傷性を有していてもよい。
【0024】
本発明による照明装置は、
上述した本発明による導光板のいずれかと、
前記導光板の前記入光面に対面して配置された光源と、を備える。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、導光板から光を取り出すための取出要素を目立たなくさせることができる。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、図面を参照して本発明の一実施の形態について説明する。なお、本件明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺および縦横の寸法比等を、実物のそれらから変更し誇張してある。
【0028】
なお、本明細書において、「板」、「シート」、「フィルム」の用語は、呼称の違いのみに基づいて、互いから区別されるものではない。例えば、「板」はシートやフィルムと呼ばれ得るような部材も含む概念であり、したがって、「導光板」は、「導光シート」や「導光フィルム」と呼ばれる部材と呼称の違いのみにおいて区別され得ない。
【0029】
また、「板面(シート面、フィルム面)」とは、対象となる板状(シート状、フィルム状)の部材を全体的かつ大局的に見た場合において対象となる板状部材(シート状部材、フィルム状部材)の平面方向と一致する面のことを指す。本実施の形態においては、導光板の板面、後述する導光板の主導光層の板面、後述する導光板の取出導光層の板面、及び、後述する取出導光層のベース部の板面は、互いに平行となっている。
【0030】
さらに、本明細書において用いる、形状や幾何学的条件並びにそれらの程度を特定する、例えば、「平行」、「直交」、「同一」等の用語や長さや角度の値等については、厳密な意味に縛られることなく、同様の機能を期待し得る程度の範囲を含めて解釈することとする。
【0031】
図1〜
図3は、本発明の一実施の形態を説明するための図である。このうち、
図1〜
図3は、それぞれ、照明装置10を示す縦断面図、部分斜視図および平面図である。
図1に示された断面は、
図3のA−A線に沿った断面を示している。
【0032】
照明装置10は、最表面10aのうちの一部分が面状に光を発光する装置であり、例えば室内または屋外の照明、広告用照明、表示装置用のバックライト等、種々の用途に使用され得る。
図1〜
図3に示すように、照明装置10は、いわゆるエッジライト型の照明装置として構成され、導光板30と、導光板30の側方に配置された発光体22を含む光源20と、を有している。導光板30は、平板状に形成され、一対の対向する主面として第1主面31a及び第2主面31bを有している。図示された実施の形態では、第1主面31aが、照明装置10の最表面10aを形成している。照明装置10は、
図1に二点鎖線で示すように、導光板30の第2主面31bに対面するようして設けられた筐体11を有する。筐体11は、その端部において、導光板30の側端面の全周に接続するようにして、導光板30の第2主面31bを覆っている。筐体11の内面は、金属等の高反射率材料からなる反射面として形成されている。
【0033】
図示する例において、平板状の導光板30は、平面視において四角形形状に形成されている。したがって、一対の主面である第1主面31a及び第2主面31bも、四角形形状に形成され、且つ、導光板30の一対の主面31a,31b間に画成される側面は四つの面を含んでいる。導光板30の板面に沿って延びる第1方向d1に対向する二つの側面のうちの一方の側面が、入光面31cをなしている。
図1及び
図2に示すように、入光面31cに対面して光源20の発光体22が設けられている。
図1に示すように、入光面31cから導光板30に入射した光L11,L12は、第1方向(導光方向)d1に沿って入光面31cに対向する反対面31dに向け、概ね第1方向(導光方向)d1に沿って導光板30内を進むようになる。
【0034】
光源20は、例えば、線状の冷陰極管等の蛍光灯や、点状のLED(発光ダイオード)や白熱電球等の種々の態様で構成され得る。本実施の形態において、光源20は、入光面31cの長手方向である第2方向d2に沿って、並べて配置された多数の点状発光体22、具体的には、多数の発光ダイオード(LED)によって、構成されている。各点状発光体22の出力、すなわち、各点状発光体22の点灯および消灯、及び/又は、各点状発光体22の点灯時の明るさは、他の点状発光体の出力から独立して調節され得ることが好ましい。なお、図示された例において、第1方向d1及び第2方向d2は、互いに直交し、且つ、ともに導光板30の板面に平行となっている。
【0035】
次に、
図1〜
図3を参照して、導光板30についてさらに詳述する。導光板30は、一対の対向する第1主面56a及び第2主面56bを含む平板状の主導光層55と、主導光層55の第1主面56a上に設けられた第1低屈折率層61と、第1低屈折率層61の側から主導光層55と積層された取出導光層40と、を有している。
図3によく示されているように、主導光層55の第1主面56aは、第1領域Z1と第2領域Z2とを含んでいる。上述したように、ここで説明する照明装置10の最表面10aは、その一部の領域において、光を発光する。そして、第1領域Z1は、発光しない領域に対面し、第2領域Z2は、発光する領域に対面する。第1低屈折率層61は、第1主面56a上の第1領域Z3上のみに設けられており、第2領域Z2上には設けられていない。また、
図1及び
図2に示すように、図示された例において、導光板30は、取出導光層40の主導光層55とは反対側に順に積層された第2低屈折率層62及び第1カバー層66と、主導光層55の取出導光層40とは反対側に順に積層された第3低屈折率層63及び第2カバー層67と、をさらに有している。以下、各層について説明していく。
【0036】
まず、主導光層55について説明する。主導光層55は、その第1主面56aが導光板30の第1主面31aに近接する側に位置し且つその第2主面56bが導光板30の第2主面31bに近接する側に位置するよう、配置されている。主導光層55は、導光板30の外輪郭に対応して、平面視四角形形状の板状部材として形成されている。主導光層55の一対の主面56a,56b間に、四つの側面が形成されている。そして、第1方向d1に対向する一対の側面56c,56dのうちの、第1方向d1における光源20に近接する一側に配置された入光側面56cが、導光板30の入光面31cを形成し、第1方向d1における光源20から離間する他側に配置された反対側面56dが、導光板30の反対面31dを形成している。すなわち、
図2に示すように、光源20の発光体22は、主導光層55の側面に対向して配置されている。主導光層55は、光源20からの光を導光する部位であることから、高い透過率を有した材料、例えば、透明な樹脂材料から形成される。
【0037】
図3に示すように、第1領域Z1及び第2領域Z2は、主導光層55の第1主面56a上において、第1方向d1に沿って区画されている。図示された例では、第1方向d1における中央に第2領域Z2が配置され、第1方向d1における第2領域Z2の両外方に第1領域Z1が設けられている。しかしながら、第1領域Z1及び第2領域Z2の範囲は、照明装置10の最表面10aのうちの光らせたい部分に対応して決定される。したがって、図示された例に限られず、第1領域Z1及び第2領域Z2の範囲は、種々の態様で配置され得る。例えば、第1領域Z1及び第2領域Z2は、主導光層55の第1主面56a上において、第2方向d2に沿って区画されていてもよいし、第1方向d1及び第2方向d2の両方に沿って区画されていてもよい。さらには、第1方向d1及び第2方向d2が所定のパターンをなすように区画されていてもよい。
【0038】
次に、第1低屈折率層61について説明する。第1低屈折率層61は、第1領域Z1において主導光層55に隣接して配置され、主導光層55との間に界面を形成している。第1低屈折率層61は、主導光層55よりも低い屈折率を有した層である。ここで説明する導光板30の主導光層55では、主導光層55と第1低屈折率層61との界面での反射、とりわけ屈折率差に起因した全反射により、光を導光することを期待している。このため、第1低屈折率層61の屈折率は、主導光層55の屈折率よりも、0.03以上低くなっていることが好ましく、0.06以上低くなっていることがより好ましい。なお、第1低屈折率層61は、主導光層55と取出導光層40とを接合するための接合層(例えば、粘着層や接着層)であってもよい。
【0039】
次に、取出導光層40について説明する。取出導光層40は、第1方向d1に配列された複数の取出要素53を有している。取出要素53は、主導光層55からの光の進行方向を変化させる。後述するように、取出要素53で進行方向を曲げられた光は、導光板30から出射することが可能となる。すなわち、取出要素53は、導光板30内を導光されている光を導光板30から取り出すための要素として機能する。ただし、取出要素53は、発光する領域に対応する第2領域Z2に対向する区域に配置されるだけでなく、発光しない領域に対応する第1領域Z1bに対向する区域にも配置されている。以下、
図1〜
図3に示された取出導光層40の一例について詳述する。
【0040】
図1〜
図3に示された例において、取出導光層40は、一対の対向する主面41a,41bを含む平板状に形成されている。そして、取出導光層40は、その第1主面41aが導光板30の第1主面31aに近接する側に位置し且つその第2主面41bが導光板30の第2主面31bに近接する側に位置するよう、配置されている。図示された例において、取出導光層40は、主導光層55よりも、照明装置10の最表面10aをなす導光板30の第1主面31aに近接する側に位置している。
【0041】
取出導光層40は、一対の対向する主面をなす第1主面46a及び第2主面46bを有したベース部45と、ベース部45内に設けられた光拡散部50と、を有している。図示された例において、ベース部45の第2主面46bには、第1方向d1に間を開けて複数の溝49が形成されている。光拡散部50は、溝49内に設けられている。ベース部45は、導光板30の外輪郭に対応して、平面視四角形形状の板状部材として形成されている。図示された例において、光拡散部50は、ベース部45の対応する溝49を埋めるようにして当該溝49の内部に配置されている。そして、取出導光層40の第1主面41aは、ベース部45の第1主面46aによって形成され、取出導光層40の第2主面41bは、ベース部45の第2主面46bと光拡散部50の端面とによって形成されている。
【0042】
ベース部45の一対の主面46a,46b間に、四つの側面が形成されている。そして、第1方向d1に対向する一対の側面46c,46dのうちの、第1方向d1における光源20に近接する一側に配置された入光側面46cが、導光板30の入光面31cの一部分を形成し、第1方向d1における光源20から離間する他側に配置された反対側面46dが、導光板30の反対面31dの一部分を形成している。ただし、光源20の発光体22は、ベース部45の入光側面46cに対面する位置には配置されていない。
【0043】
ベース部45は、後述するように少なくとも第2領域Z2に対向する領域において光源20からの光を導光する。したがって、ベース部45は、高い透過率を有した材料、例えば、透明な樹脂材料から形成される。一方、光拡散部50は、入射光を拡散させる機能を有した層である。そして、
図1〜
図3に示された例では、この光拡散部50が、取出導光層40内を進む光の進行方向を変化させる取出要素53を形成している。したがって、光拡散部50は、第1領域Z1及び第2領域Z2の両領域に対向する領域内に設けられている。このような光拡散部50は、樹脂材料からなる主部と、主部中に分散された拡散成分と、を有するように構成され得る。ここで、拡散成分とは、反射や屈折等によって、光の進路方向を変化させる機能を発揮し得る成分のことである。拡散成分として、金属化合物、気体を含有した多孔質物質、金属化合物を周囲に保持した樹脂ビーズ、白色微粒子、さらには、単なる気泡が例示される。
【0044】
なお、図示された光拡散部50は、ベース部45の溝49内に形成されてベース部45とともに四角形薄板状の取出導光層40をなす。したがって、各光拡散部50は、溝49に対応した形状及び配置にて構成されている。このため、以下においては、光拡散部50の形状および配置を代表として説明し、溝49の形状および配置を説明したこととする。
【0045】
図1に示すように、複数の光拡散部50は、第1方向d1に配列されている。各光拡散部50は、配列方向である第1方向d1と非平行な方向に延びている。とりわけ図示された例では、
図2に示すように、各光拡散部50は、第1方向d1と直交する第2方向d2に直線状に延びている。また、各光拡散部50は、その長手方向に直交する断面、すなわち第2方向d2に直交する断面において矩形形状となっている。また、光拡散部50の断面をなす矩形形状の一対の面は、導光板30の板面への法線方向ndに沿って延びている。
【0046】
図示された例において、導光板30の板面への法線方向ndに沿った光拡散部50の高さh(
図1参照)は、取出導光層40に含まれる複数の光拡散部50の間で、一定ではない。光拡散部50は、上述したように入射光を拡散させ導光板30からの出射を引き起こす取出要素として、機能する。したがって、光拡散部50の取出導光層40内における体積分布によって、取出導光層40からの出射光量分布を調整することができる。このため、導光方向d1に沿って光源20から離間した領域において出射光量が低下しやすくなるといった傾向を考慮した上で、光拡散部50の高さhを決定することにより、導光方向である第1方向d1における出射光量分布を制御することができる。
【0047】
図示された例では、第1方向d1に沿った出射光量分布を均一化する観点から、光拡散部50の高さhが次のように決定されている。まず、少なくとも一つの光拡散部50の高さhが、当該一つの光拡散部50よりも第1方向d1において光源20に近接する一側に位置する少なくとも一つの他の光拡散部50の高さhよりも高くなっている。これにより、出射光量が低下しやすい導光方向に沿って光源20から離間した領域においても光拡散部50に入射しやすくなり、当該光源20から離間した領域において、出射光量を確保することが可能となる。さらに図示された例では、任意の一つの光拡散部50の高さが、当該一つの光拡散部50よりも第1方向d1において光源20に近接する一側に位置する他の光拡散部50の高さ以上となっている。或いは、任意の一つの光拡散部50の高さが、当該一つの光拡散部50よりも第1方向d1において光源20に近接する一側に位置する他の光拡散部50の高さより高くなっている。このような光拡散部50の高さhの分布によれば、光源20から離間するにつれて光拡散部50に入射しやすくすることができ、結果として、導光方向に沿った出射光量分布を効果的に均一化することができる。
【0048】
その一方で、第1方向d1に沿った光拡散部50の幅wは、図示された例のように、取出導光層40に含まれる複数の光拡散部50の間で、一定となっていることが好ましい。同様に、第1方向d1に沿った光拡散部50のピッチも、図示された例のように、取出導光層40に含まれる複数の光拡散部50の間で、一定となっていることが好ましい。さらに、第1方向d1に隣り合う二つの光拡散部の当該第1方向d1に沿った離間間隔dも、図示された例のように、取出導光層40に含まれる複数の光拡散部50の間で、一定となっていることが好ましい。このような構成によれば、ベース部45と異なる透過率を有していることからベース部45と区別して視認されやすくなる光拡散部50を、目立たなくさせることができる。
【0049】
以上のような取出導光層40の具体的な寸法は、一例として次のように設定され得る。まず、取出導光層40の板面への法線方向ndに沿った厚みを、2mm以上10mm以下とすることができる。また、第1方向d1に沿った光拡散部50の幅wを、1μm以上20μm以下とすることができる。さらに、隣り合う二つの光拡散部50の第1方向d1に沿った離間間隔dを、50μm以上500μm以下とすることができる。さらに、取出導光層40の板面への法線方向ndに沿った光拡散部50の高さhを、1μm以上50μm以下とすることができる。また、第1方向d1に沿った光拡散部50の幅wに対する、取出導光層40の板面への法線方向ndに沿った光拡散部50の高さhの比(h/w)、すなわち光拡散部50のアスペクト比を0.1以上10以下とすることができる。光拡散部50のアスペクト比が高い場合、導光板30の板面への法線方向ndに沿った光拡散部50の投影面積を小さくしながら、導光板30内に或る程度の体積で光拡散部50を含ませることが可能となる。すなわち、
図3に示すように、法線方向ndから導光板30を観察した際に、光拡散部50が目立ってしまうことを防止ながら、光拡散部50が取出要素53として有効に機能することを可能にすることができる。
【0050】
以上のような構成からなる取出導光層40は、一具体例として、次のようにして製造され得る。まず、ベース部45を、例えば、電子線、紫外線等の電離放射線の照射により硬化する特徴を有するエポキシアクリレート等の硬化性材料を用いて、作製する。次に、硬化することによって光拡散部50の主部をなすようになる硬化性材料と、光拡散部50の拡散成分と、を含んだ未硬化で液状の組成物を用いて、光拡散部50を作製する。硬化することによって光拡散部50の主部をなすようになる硬化性材料として、電離放射線により硬化する特徴を有するウレタンアクリレート等の硬化性材料を用いることができる。まず、先に形成されたベース部45上に組成物を供給する。その後、ベース部45の溝49の内部に、ドクターブレードを用いながら、組成物を充填しつつ、該溝49外に溢出した余剰分の組成物を掻き落としていく。なお、掻き落としきれないことを原因としてベース部45の主面上へ拡散成分が残留することを回避するため、拡散成分の粒径は、1μm以上であること好ましく、また、溝49の幅の50%以下となっていることが好ましい。その後、溝49内の組成物に電離放射線を照射して硬化させることにより、光拡散部50が形成される。これにより、ベース部45及び光拡散部50を有する取出導光層40が作製される。
【0051】
次に、導光板30に含まれるその他の層62,63,66,67について説明する。まず、取出導光層40の第1主面41aに隣接して配置された第2低屈折率層62及び主導光層55の第2主面56bに隣接して配置された第3低屈折率層63は、それぞれ隣接する取出導光層40のベース部45または主導光層55よりも低い屈折率を有した層である。ここで説明する導光板30では、取出導光層40のベース部45及び主導光層55と第2及び第3低屈折率層62,63との界面での反射、とりわけ屈折率差に起因した全反射により、光を導光することを期待している。このため、第2低屈折率層62の屈折率は、取出導光層40のベース部45の屈折率よりも、0.03以上低くなっていることが好ましく、0.06以上低くなっていることがより好ましい。第3低屈折率層63の屈折率は、主導光層55の屈折率よりも、0.03以上低くなっていることが好ましく、0.06以上低くなっていることがより好ましい。なお、図示された例において、第2及び第3低屈折率層62,63は、粘着剤や接着剤等からなる接合層として形成されており、カバー層66,67を取出導光層40又は主導光層55に貼合するための層として機能している。
【0052】
一方、第1カバー層66及び第2カバー層67は、導光板30の一対の主面31a,31bを画成する層である。このようなカバー層66,67は、例えば、取出導光層40、主導光層55、低屈折率層61,62,63よりも耐擦傷性に優れたハードコート層として形成され得る。なお、本件明細書で言及する耐擦傷性は、JISK5600−5−4(1999年)に準拠して実施される鉛筆硬度試験での試験結果に基づいて評価される。
【0053】
次に、以上のような構成からなる照明装置10及び導光板30の作用について説明する。
【0054】
まず、
図1に示すように、光源20をなす発光体22で発光された光は、入光面31cを介し、導光板30の主導光層55内に入射する。主導光層55をなす材料の屈折率が、通常、1.4〜1.6であることに起因して、
図1に示すように、屈折率1の空気層から主導光層55内に入射した光L11,L12の進行方向は、主導光層55の入光側面56c(導光板30の入光面31c)への法線方向に対して、すなわち第1方向d1に対して大きく傾斜することはない。そして、主導光層55へ入射した光L11,L12の多くは、主導光層55の第1主面56aおよび第2主面56bにおいて、反射、とりわけ主導光層55と主導光層55に隣接する第1及び第3低屈折率層61,63との屈折率差に起因した全反射を繰り返し、主導光層55の入光側面56cと反対側面56dとを結ぶ導光方向、とりわけ図示された例では第1方向d1へ進んでいく。すなわち、第1低屈折率層61が設けられている第1領域Z1に対面する区域において、光源20からの光は、導光板30の主導光層55内を進み、積極的に導光板30から取り出されることはない。
【0055】
第2領域Z2に対面する区域に進んだ光L11,L12の多くは、次に、主導光層55の第2主面56b及び取出導光層40のベース部45の第1主面46aにおいて、反射、とりわけ主導光層55と主導光層55に隣接する第3低屈折率層63との屈折率差並びに取出導光層40のベース部45と第2低屈折率層62との屈折率差に起因した全反射を繰り返す。この反射により、導光板30の入光面31cと反対面31dとを結ぶ導光方向、とりわけ図示された例では第1方向d1に、導光板30内を光が引き続き導光される。
【0056】
ただし、取出導光層40内には、第1方向d1に間隔をあけて光拡散部50が設けられている。光拡散部50は、ベース部45の溝49内に形成され、取出導光層40の法線方向ndに沿って取出導光層40の第2主面41bから取出導光層40内に延び出している。したがって、取出導光層40のベース部45内を進む光は、この光拡散部50に入射することもある。そして、
図1に示すように、ベース部45内を進む光は、光拡散部50に入射すると、光拡散部50での拡散機能によって進行方向を曲げられる。
【0057】
この結果、光拡散部50で拡散された光は、全反射臨界角度以下の角度で取出導光層40の第1主面41aに入射し、第1主面41aを介して取出導光層40から出射するようになる。このような光は、第2低屈折率層62及び第1カバー層66を透過して、照明装置10の最表面10aをなす第1主面31aを介して導光板30から照明光として出射する。この際、光拡散部50での拡散によって、導光板30の第2主面31bに向かう光も生じるが、このような光は、筐体11の内面で反射して、導光板30に再入射し、その後、導光板30から照明光として出射する或いは導光板30内を導光される。
【0058】
なお、光拡散部50は、導光方向である第1方向d1に配列されている。したがって、導光板30内における第2領域Z2に対面する区域を進行する光は、導光方向に沿った各領域において、光拡散部50に入射することができる。このため、取出導光層40のベース部45内を進んでいる光は、導光方向に沿った各領域において、導光板30から出射するようになる。とりわけ上述したように光拡散部50の高さhが調節されている場合には、導光方向に沿って光源20に近接する側での出射光量が多くなり且つ導光方向に沿って光源から離間する側での出射光量が少なくなるといった傾向を効果的に解消し、導光方向に沿った各領域からの出射光量の分布を効果的に均一化することができる。より具体的には、少なくとも一つの光拡散部50の高さhが、当該一つの光拡散部50よりも第1方向d1において光源側に位置する少なくとも一つの他の光拡散部50の高さよりも高い場合、より好ましくは、任意の一つの光拡散部50の高さhが、当該一つの光拡散部50よりも第1方向d1において光源側に位置する他の光拡散部50の高さh以上または他の光拡散部50の高さhよりも高い場合、導光方向に沿った各位置からの出射光量の分布を効果的に均一化することが可能となる。
【0059】
以上のようにして、導光板30のうちの第1低屈折率層61が設けられていない第2領域Z2に対面する区域から光が出射することにより、照明装置10の最表面10aのうちの第2領域Z2に対面する区域が照明光を発光する。その一方で、導光板30のうちの第1低屈折率層61が設けられている第1領域Z1に対面する区域では、取出要素53としての光拡散部50を有した取出導光層40に光が入射しない。このため、照明装置10の最表面10aのうちの第1領域Z1に対面する区域は、少なくとも十分な明るさで発光することはない。
【0060】
ところで、従来の導光板では、裏面に設けた拡散性物質の密度を導光方向に沿って変化させることによって出射光量を制御していた。したがって、従来の導光板では、拡散性物質が、パターンを持って、導光板の裏面に設けられていた。そして、拡散性物質のパターンが視認されることにより、意匠性の低下や高級感の喪失等の外観上の問題から、従来の照明装置の使用範囲が制限されてきた。加えて、拡散反射パターンの面積変化だけでは、出射光量の全体的な分布を制御することしかできず、自由な出射光量制御を実現することが不可能であった。
【0061】
その一方で、本実施の形態による照明装置10及び導光板30では、このような従来の不具合を解消することができる。まず、本実施の形態による照明装置10及び導光板30では、導光板30の光取出要素53を形成する光拡散部50の高さhを調整することにより、導光板30からの出射光量の導光方向(第1方向)d1に沿った分布を制御している。そして、法線方向ndから導光板30を観察した場合、取出要素53をなす光拡散部50間での高さhの変化は感知され難い。
【0062】
また、本実施の形態の導光板30では、取出要素53をなす光拡散部50の第1方向d1に沿った幅wや、第1方向d1に隣り合う二つの光拡散部50の離間間隔dを、出射光量分布の制御に利用しなくてもよい。このため、取出要素53をなす光拡散部50の第1方向d1に沿った幅wや、第1方向d1に隣り合う二つの光拡散部50の離間間隔dを、導光板30内において一定にすることも可能である。この場合、
図3に示すように、導光板30の法線方向ndに沿った取出要素53をなす光拡散部50の投影面積は同一となり、複数の光拡散部50の間での構成の相違は、殆ど感知することができない。
【0063】
とりわけ、本実施の形態では、最表面10aのうちの発光部に対面する第2領域Z2だけでなく、最表面10aのうちの非発光部に対面する第1領域Z1にも、取出要素53が配置されている。このため、最表面10aを観察した際に、取出要素53の有無によって取出要素53の存在がより顕著に感知されてしまうことを防止し、取出要素53を効果的に目立たなくさせることができる。
【0064】
加えて、光拡散部50をなす光拡散部50の第1方向d1に沿った幅wを十分に小さくしておけば、光拡散部50の存在自体を感知し難くすることができる。
【0065】
さらに、隣り合う二つの取出要素53をなす光拡散部50の間で、高さhを大きく変化させることも可能であることから、導光方向に沿った出射光量の分布を非常に高い自由度で制御することができる。
【0066】
以上のような本実施の形態によれば、導光板30から光を取り出すための取出要素53を効果的に目立たなくさせることができる。導光板30から光を取り出すための取出要素53が感知されることによって照明装置10のデザイン性が損なわれることを、効果的に回避することができる。これにより、照明装置10に優れた意匠性を付与することも可能となり、さらに、種々の設置位置に対して照明装置10を調和させることができる。
【0067】
また、本実施の形態によれば、取出導光層40及び主導光層55を挟むようにして第2及び第3低屈折率層62,63が設けられている。そして、取出導光層40のベース部45及び主導光層55内を進む光が反射する界面が、取出導光層40のベース部45と第2低屈折率層62との間および主導光層55と第3低屈折率層63との間に形成されている。すなわち、取出導光層40のベース部45内および主導光層55内を進む光が反射する界面が露出していない。このため、取出導光層40のベース部45内および主導光層55内を進む光が反射することを予定された界面の損傷や異物付着を効果的に防止することができる。これにより、導光板30内における導光のための光の反射が阻害されることを効果的に防止することができる。さらに、本実施の形態では、ベース部45、主導光層55および低屈折率層62,63よりも耐擦傷性に優れたカバー層66,67によって、導光板30の表面が形成されている。したがって、導光板30を進む光が反射することを予定された界面の損傷や異物付着をより効果的に防止することができる。
【0068】
なお、上述した実施の形態に対して様々な変更を加えることが可能である。以下、図面を適宜参照しながら、変形の一例について説明する。以下の説明および以下の説明で用いる図面では、上述した実施の形態と同様に構成され得る部分について、上述の実施の形態における対応する部分に対して用いた符号と同一の符号を用いることとし、重複する説明を省略する。
【0069】
上述した実施の形態において、ベース部45の第2主面46bに溝49が形成され、取出導光層40の第2主面41b上に光拡散部50が設けられている例を示したが、これに限られない。
図4に示すように、ベース部45の第1主面46aに溝49が形成され、取出導光層40の第1主面41a上に光拡散部50が配置されるようにしてもよい。また、ベース部45の第1主面46a及び第2主面46bのそれぞれに溝49が形成され、取出導光層40の第1主面41a上及び第2主面41b上の両方に光拡散部50が配置されるようにしてもよい。
【0070】
また、上述した実施の形態において、導光板30の第2主面31bが筐体11によって覆われ、導光板30の第1主面31aのみが発光する例を示したが、これに限られない。
図5に示すように、導光板30の第1主面31a及び第2主面31bの両方が発光するようにしてもよい。すなわち、照明装置10が、対向する一対の発光面を有するようにしてもよい。
【0071】
さらに、上述した実施の形態において、導光板30の第1主面31aが照明装置10の発光面をなす例を示したが、これに限られない。導光板30の第1主面31aに対向する位置に、導光板30からの出射光の進行方向を偏向するための偏向手段が設けられ、この偏向手段によって照明装置10の発光面10aが形成されるようにしてもよい。偏向手段としては、出光側にプリズム面又はレンズ面を形成された集光シートが例示される。
【0072】
さらに、上述した実施の形態において、取出導光層40及び取出要素53の一例を示したが、上述した例に限定されない。例えば、取出要素53としては、従来の導光板に用いられている種々の取出要素を用いることができる。例えば、取出導光層40が、シート状の主部と、主部中に分散された拡散成分と、を有し、且つ、取出要素53として機能する拡散成分が、取出導光層40内のうちの第1領域Z1及び第2領域Z2の両領域に対向する領域内に設けられるようにしてもよい。このような例においても、発光する領域と発光しない領域とを含む導光板30において取出要素53を目立たなくさせることができる。
【0073】
取出導光層40及び光拡散部50のさらに他の例が、
図6に示されている。
図6に示された例では、上述した実施の形態と同様に、取出導光層40は、第1方向d1に配列された複数の取出要素53を有している。取出要素53は、第1領域Z1及び第2領域Z2の両領域に対向する領域内に設けられている。とりわけ、取出要素53は、第2領域Z2において主導光層55に隣接して配置されている。そして、取出要素53と主導光層55との屈折率差は、第1低屈折率層61と主導光層55との屈折率差よりも小さい。好ましくは、取出要素53は、主導光層55と同一の屈折率を有している。この結果、導光板30の主導光層55内を進む光は、第2領域Z2において、主導光層55と取出要素53との界面で反射することなく、主導光層55から取出要素53へと入射することができる。その一方で、第2領域Z2において、主導光層55の第1主面56aは、取出要素53が設けられていない位置で空気と界面を形成しており、空気との界面に入射する光は全反射して引き続き主導光層55内を進む。
【0074】
図6に示された例において、取出要素53は、主導光層55の板面に対して傾斜した一対の側面を有している。とりわけ
図6に示された例では、取出要素53の断面形状は、上底が主導光層55の側を向くようにして配置された等脚台形形状となっている。この取出要素53は、第2方向d2に柱状に延びるようになっていてもよい。第2領域Z2において主導光層55の第1主面56aを介し取出要素53に入射した光L61は、取出要素53の側面54で反射し、進行方向を変化させ導光板30から出射するようになる。このような変形例によっても、発光する領域と発光しない領域とを含む導光板30において取出要素53を目立たなくさせることができる。
【0075】
図6に示された例では、取出要素53によって形成される取出導光層40の主導光層55とは反対側に第1カバー層66が設けられている。そして、この第1カバー層66が、照明装置10の最表面10aを形成している。また、
図6に示された例では、主導光層55の反対側面56dに対面する位置に第2の光源が設けられ、主導光層55の反対側面56dが第2の入光面として機能するようにしてもよい。
【0076】
なお、以上において上述した実施の形態に対するいくつかの変形例を説明してきたが、当然に、複数の変形例を適宜組み合わせて適用することも可能である。