(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の一実施形態について図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態に係る非接触式超音波眼圧計の外観構成図である。非接触式超音波眼圧計100は、いわゆる据え置き型の非接触式超音波眼圧計であって、基台1と、基台1に取り付けられた顔支持ユニット2と、基台1上に移動可能に設けられた移動台3と、移動台3に移動可能に設けられ、後述する測定系及び光学系を収納する測定部(測定ユニット)4と、を備える。測定部4は、移動台3に設けられたXYZ駆動部6により、被検眼Eに対して左右方向(X方向)、上下方向(Y方向)及び前後方向(Z方向)に移動される。移動台3は、ジョイスティック5の操作により、基台1上をX方向及びZ方向に移動される。また、検者が回転ノブ5aを回転操作することにより、測定部4はXYZ駆動部6のY駆動によりY方向に移動される。ジョイスティック5の頂部には、測定開始スイッチ5bが設けられている。移動台3には、表示モニタ72が設けられている。
【0010】
図2は本実施形態に係る非接触式超音波眼圧計の測定系及び光学系について説明する図であって、観察光路中に探触子が配置された場合の具体例である。
図3は本実施形態に係る非接触式超音波眼圧計の制御系について説明する図である。
探触子(トランスジューサ)10は、被検眼角膜を微小変形させるための超音波を出射する振動子11を備える。探触子(トランスジューサ)10は、例えば、被検眼Eの眼前に配置される。なお、探触子10には、例えば、圧電素子が用いられる。なお、本実施形態では、被検眼に入射させる超音波として、パルス波が用いられ、振動子11は超音波パルスを被検眼に対して入射させるための超音波入射部として用いられる。
【0011】
本実施形態においては、振動子11は角膜Ecを変形(扁平)させるだけの出力を必要とする。しかしながら、角膜を平坦又は陥凹させる程度の放射圧は、要求されない。以下に、角膜Ecを変形(扁平)させるために必要な音圧について説明する。
【0012】
音圧は、1gの重さで直径3.06mmを圧平した場合、10mmHgになる。このときの音圧は、被検眼の眼圧が60mmHgとすると、次の計算で導かれる。
【0014】
上記の式によって、眼圧が60mmHgである被検眼を、直径3.06mmの範囲だけ扁平するためには、音圧レベルは、理論的には172dBとなる。
【0015】
ただし、172dBでは、照射時間により角膜に障害をきたす可能性がある。本実施形態では、角膜の圧平を求めているのではなく、ヒステリシスを伴う物理的な変形が発生すれば、眼圧が測定できる。従って、圧平には172dBの音圧が必要だが、照射時間を極端に短くし、数[ns](ナノ秒)にするか、6[W/cm^2](約167dB)程度の音響エネルギーにすることにより、角膜の変位を得てもよい。
【0016】
本実施形態においては、角膜の変形を検出できる程度の超音波を出射できる探触子10を用いて、被検眼に超音波パルスを入射させる。被検眼に入射させる超音波の音圧レベルは角膜Ecを変形(扁平)させることができる程度の超音波を出力できればよい。
【0017】
なお、被検眼に入射させる超音波の周波数としては、例えば、被検者に聞こえないように、可聴域より大きな周波数が好ましい。また、超音波は周波数が大きいほど空気中で減衰する。このため、可聴域を超え、かつ空気中の減衰が少ない大きさの周波数が好ましい。例えば、40〜200KHzが好ましい。本実施形態では、例えば、周波数を50KHzとし、50KHzの超音波を出力できる振動子11が用いられる。
【0018】
なお、空気を介して超音波を人体に照射する場合の照射基準があれば、本内容はそれに順ずるものとする。
【0019】
また、探触子10の被検眼側には、振動子11から発せられる超音波を収束させるための音響レンズ16が設けられており、被検眼と探触子10とのアライメントが適正になったときに、被検眼に対するフォーカスが合うようになっている。
【0020】
図2の説明に戻る。探触子10及び音響レンズ16の中心部には、固視光源32(後述する)から発せられた固視標投影用の光束、及びアライメント光源42から発せられたアライメント指標投影用の光束を通過させるための開口部18(例えば、直径1mm程度の円孔)が形成されている。
【0021】
また、対物レンズ22の中心部に配置される振動子11と、観察光学系20の光路から外れた位置に配置される回路系(増幅回路81、制御部70、等)は、配線用ケーブル95によって電気的に接続されている。
【0022】
次に、光学系の構成について説明する。本光学系においては、被検眼の前眼部を観察するための観察光学系20と、被検眼を固視させるための固視標投影光学系30と、XYアライメント用の指標を被検眼角膜に投影する第1指標投影光学系40と、作動距離方向におけるアライメント検出用の指標を被検眼角膜に投影する指標投影光学系50と、被検眼角膜に投影された作動距離方向におけるアライメント検出用の指標を検出する距離指標検出光学系55が設けられている。
【0023】
観察光学系20は、その観察光路中に探触子10が配置され、探触子10の周辺領域を介して前眼部像を結像させる。より具体的には、観察光学系20は、対物レンズ22、結像レンズ24、フィルタ25、二次元撮像素子26、とを有し、観察光軸L1上に探触子10が配置されている。このため、被検眼の所定部位(例えば、角膜中心、瞳孔中心)に対して観察光軸L1がアライメントされると、被検眼の正面に探触子10が配置される。さらに、
図2に示す構成では、探触子10の中心軸(中心軸の延長線)と観察光軸L1が同軸になるように配置されているので、被検眼の所定部位に対して観察光軸L1がアライメントされると、探触子10の中心軸(中心軸の延長線)と被検眼の所定部位が一致した状態となるので、超音波による被検眼からの反射波を効率よく取得できる。
【0024】
被検眼の斜め前方には、被検眼を赤外光により照明する前眼部照明光源38が配置されている。フィルタ25は、光源38及び後述する光源42の光を透過し、後述する作動距離検出用の光源51の光に対して不透過の特性を持つ。
【0025】
ここで、前眼部照明光源38による前眼部反射光は、対物レンズ22に向かう。この場合、探触子10の周辺領域に到達した前眼部反射光は、対物レンズ22を通過し、ビームスプリッタ36及びビームスプリッタ46を介して、結像レンズ24によって二次元撮像素子26上に結像される。
【0026】
上記構成において、二次元撮像素子26は前眼部観察用の撮像素子として用いられる。そして、二次元撮像素子26から出力される撮像信号は、制御部70へ入力され、表示モニタ72の画面上に表示される。また、対物レンズ22及び結像レンズ24からなる結像光学系は、被検眼前眼部像を二次元撮像素子26に導光する導光部材として用いられる。
【0027】
なお、探触子10に対して対物レンズ22が同一位置に配置される具体的構成としては、
図2に示すような構成が考えられる。対物レンズ22には、探触子10が挿入される挿入孔22aが形成されており、挿入孔22aを介して対物レンズ22に探触子10が取り付けられる。
【0028】
図2の説明に戻る。固視標投影光学系30は、少なくとも固視標投影用の固視光源を有し,被検眼を固視させるための固視標を被検眼に向けて投影する。より具体的には、固視標投影光学系30は、可視光を発する固視用の光源32、固視標33、開口絞り34、投影レンズ35、ビームスプリッタ46、ビームスプリッタ36、とを有し、探触子10及び音響レンズ16に形成された開口部18を介して被検眼に固視標を投影する。固視標投影光学系30の投影光軸L2は、観察光学系20の光路中に配置されたビームスプリッタ46にて観察光軸L1と同軸とされる。
【0029】
ここで、光源32から出射された固視標投影用の光束によって照明された固視標33からの光は、開口絞り34によって光束径が絞られた後、投影レンズ35を通過し、ビームスプリッタ46によって反射された後、ビームスプリッタ36、開口部18を介して、被検眼に向かい、被検眼眼底に投影される。これにより、被検眼の固視がなされる。
【0030】
第1指標投影光学系40は、少なくともアライメント指標投影用のアライメント光源を有し,被検眼前眼部に向けてアライメント指標を正面方向から投影する。より具体的には、第1指標投影光学系40は、赤外光を発するアライメント用の光源42、投影レンズ44、ビームスプリッタ36、とを有し、探触子10に形成された開口部18を介して被検眼角膜上にXYアライメント指標を投影する。また、アライメント指標投影光学系40の投影光軸L3は、観察光学系20の光路中に配置されたビームスプリッタ36にて観察光軸L1と同軸とされる。
【0031】
作動距離指標投影光学系50は、Z方向(前後方向)のアライメント検出用の赤外光源51、投影レンズ52、を有し、作動距離(Z)方向におけるアライメント検出用の指標を被検眼角膜上に投影する。なお、投影光学系50の投影光軸L4は、観察光軸L1と所定の角度で交わる。ここで、光源51による光は、投影レンズ52により略平行光束とされた後、投影光軸L4に沿って被検眼角膜に斜め方向から投影され、角膜Ecで鏡面反射した光束は光源51の虚像である指標i2を形成する。
【0032】
作動距離指標検出光学系55は、受光レンズ56、フィルタ57、位置検出素子58(例えば、ラインCCD)、を有し、距離指標投影光学系50によって形成されたアライメント指標像を検出する。フィルタ57は、光源51の光を透過し、光源38及び光源42の光に対して不透過の特性を持つ。なお、作動距離指標検出光学系55の投影光軸L5と作動距離指標投影光学系50の投影光軸L4は観察光軸L1に対して対称な軸を持ち、光軸L5は光軸L4と光軸L1上で交差する。ここで、指標i2からの光束は、受光レンズ56によってフィルタ57を介して位置検出素子58上に結像される。被検眼E(角膜Ec)がZ方向に移動すると、位置検出素子58上を指標i2が移動するため、位置検出素子58からの検出信号に基づき被検眼Eに対する探触子10のZ方向におけるアライメント状態を検出できる。
【0033】
なお、本実施形態において、作動距離指標投影光学系50及び作動距離指標検出光学系55は、超音波によって変形される角膜の変形量と変形速度を測定するための測定部として用いられる。変形量と変形速度は、光学的に検出しても良いし、又は、超音波によって検出しても良い。あるいは、その他の変位検出センサであってもよい。
【0034】
例えば、制御部70は、位置検出素子58からの検出信号に基づいて超音波による角膜の変形量を経時的にモニタリングする。制御部70は、超音波によって変形された角膜の変形量と、超音波によって角膜が変形される際の速度を演算する。制御部70は、演算結果に基づいて眼圧を測定する(詳しくは、後述する)。
【0035】
なお、本実施形態では、変形量と変形速度を光学的に測定する測定部は、Z方向における眼Eに対するアライメント状態を光学的に検出するユニットを兼用する。これによって、装置構成が簡略化される。変形量と変形速度を光学的に測定する測定部としては、OCT又はシャインプルーフカメラ等の前眼部断面像撮像ユニットを用いるようにしてもよい。
【0036】
次に、
図3を用いて、制御系の構成について説明する。制御部70は、光源32、光源42、光源51、二次元撮像素子26、位置検出素子58、光源38、表示モニタ72、記憶部としてのメモリ75、回転ノブ5a、測定開始スイッチ5b、各種スイッチが配置されたコントロール部74、XYZ駆動部6、等と接続され、装置全体の制御、測定値の演算処理等を行う。
【0037】
制御部70は、二次元撮像素子26からの検出信号に基づいてXY方向のアライメント検出、位置検出素子58からの検出信号に基づいてZ方向のアライメント検出を行う。また、コントロール部74には、被検眼に対する測定部4のアライメントを自動的に行う自動アライメントモードと被検眼に対する測定部4のアライメントを検者の手動にて行う手動アライメントモードを選択する選択スイッチ74a、アライメント完了時に測定開始のトリガを自動的に発するオートショットモードと測定開始スイッチ5bからの操作信号に基づいて測定開始のトリガを発するマニュアルショットモードとを選択する選択スイッチ74b、等が配置されている。
【0038】
以上のような構成を備える装置の動作について説明する。まず、検者は、被験者の顔を顔支持ユニット2に固定させた後、表示モニタ72を見ながら、ジョイスティック5を用いて被検眼に対するアライメントを行う。このとき、制御部70は、
図4に示すように、二次元撮像素子26によって取得される前眼部画像と、被検眼に対するアライメントを行うために利用されるレチクルLT及びインジケータGをモニタ72上に合成して表示する。
【0039】
被検眼に対するアライメント完了後、測定開始のトリガ信号が発せられる(入力される)と、制御部70は、そのトリガ信号に基づいて、振動子11を用いて超音波パルスを被検眼に向けて連続的に出射させてもよい。もちろん、超音波パルスは、単発であってもよい。また、角膜に放射される超音波は、連続波であってもよい。
【0040】
本実施形態では、制御部70は、振動中における角膜の変形量と変形速度に基づいて被検眼の眼圧を測定する。以下の説明では、制御部70は、測定された変形速度に基づいて、超音波変形による角膜のヒステリシスを算出する。制御部70は、測定された角膜の変形量と、算出されたヒステリシスと、に基づいて被検眼の眼圧を算出する。
【0041】
図5は、超音波を照射するためのパルス信号の一例を示す図である。
図5は、制御部70から振動11への印加電圧によって形成されるパルス信号Sg1の一例である。振動子11は、パルス信号Sg1が印加されることによって振動し、超音波パルスを発生させる。
【0042】
本実施形態において、超音波パルスは、例えば、周波数が50KHzとする。制御部70は、繰り返し周波数
RPFとして、超音波パルスを5回角膜Ecに入射させるように、制御部70は、パルス信号Sg1を制御する。
【0043】
なお、繰り返し周波数
RPFは、先に入射した超音波パルスによって変形(扁平)した角膜Ecが元の形状に戻ってから、後の超音波パルスが角膜Ecに入射するように設定されることが好ましい。従って、繰り返し周波数
RPFは、超音波パルスの周波数と、角膜EcのヒステリシスHの予測値(後述する)によって設定することが好ましい。
【0044】
角膜Ecは、連続的な超音波パルスによって強制的に振動され、変形(扁平)する。作動距離指標投影光学系50及び作動距離指標検出光学系55は、変形(扁平)した角膜Ecの変形量Wを検出する。
【0045】
図6は、超音波による角膜Ecの変形量Wに関して説明するための一例を示す図である。位置検出素子58は、角膜Ecで反射される光源
51の反射光を検出する。角膜Ecが超音波パルスによって振動し、変形(扁平)すると、光源
51からの反射光の方向が変化し、位置検出素子58によって受光される検出信号のピーク位置が変化する。制御部70は、ピーク位置の変化量によって角膜Ecの変形量Wを検出する。例えば、予め実験的に求められた換算式によって、ピーク位置の変化量を角膜Ecの変形量Wに換算して求めてもよい。
【0046】
制御部70は、例えば、位置検出素子58によって検出される検出信号に基づいて、角膜Ecの時間的な変形量Wを取得し、メモリ75を記憶する。記憶された変形量Wは、眼圧の算出に用いられる。なお、変形量Wとしては、例えば、変形量Wの最大値であってもよいし、又は、変形開始から所定時間経過後の変形量、であってもよい。
【0047】
図7は、作動距離指標投影光学系50及び作動距離指標検出光学系55によって測定された角膜Ecの変形量Wの時間変化を示すグラフである。
【0048】
制御部70は、角膜が変形前の形状に戻るまでに要した時間(速度)に基づいて角膜EcのヒステリシスHを求める。
【0049】
制御部70は、例えば、角膜Ecの変形量Wの時間的な変化から角膜EcのヒステリシスHを算出する。
図7において、時間Trは、角膜Ecが変形し始めたときから、元の形状に戻るまでの時間を示す。時間Tfは、角膜Ecが変形し始めたときから、変形量Wが最大(変形量Wmax)になるまでの時間を示す。時間Tsは、角膜Ecの変形量Wが最大になったときから元の形状に戻るまでの時間を示す。傾きDfは、角膜Ecが変形し始めたときから、変形量Wが最大(変形量Wmax)になるまでの変形量Wの傾きを示す。傾きDsは、角膜Ecの変形量Wが最大になったときから元の形状に戻るまでの変形量Wの傾きを示す。制御部70は、例えば、時間Tr、時間Tf、時間Ts、傾きDf、傾きDsなどの時間及び傾きの内、少なくとも一つの時間的な成分を、ヒステリシスHとして算出する。ヒステリシスとは、例えば、角膜の時間的な変形状態を示す指標の一つとして用いられる。
【0050】
続いて、制御部70は、例えば、算出したヒステリシスHと、変形量Wに基づいて眼圧を算出する。眼圧の算出方法は様々である。例えば、最大変形量WmaxとヒステリシスHを掛け合わせ、さらに換算係数を掛けることによって眼圧を求めてもよい。
【0051】
このように、角膜Ecの変形量Wと角膜EcのヒステリシスHに基づいて眼圧を算出することができる。
【0052】
例えば、被検眼を変形させるために圧縮した空気を噴出する場合、およそ25[ms]の時間が掛かるとする。空気の代わりに超音波を用いれば、上記の1000分の1程度の時間に短縮される。これは、空気の噴出速度に対して空気中を伝わる超音波の伝播速度が速いからである。超音波によって角膜Ecが変形(扁平)される時間はとても短く、被検者は角膜Ecの変形(扁平)による違和感を持つことがない。
【0053】
従って、上記のように、被検眼の角膜を変形させるために超音波を用いることで、被検者に恐怖感または違和感を与えることなく眼圧を測定することができる。
【0054】
なお、以上のように、角膜Ecの変形量WとヒステリシスHを求めることによって、ヒステリシスHの影響が少なく、より正確な眼圧値を求めることができる。
【0055】
なお、超音波パルスを連続的に照射することで、角膜Ecの変形量のばらつきを検出することができる。したがって、変形量のばらつきを眼圧値の補正に用いることで、より正確な眼圧値を求めることができる。
【0056】
なお、上記の説明において、眼圧を算出する際に、角膜Ecの変形量WとヒステリシスHを掛け合わせた上で、さらに換算係数を掛けることによって眼圧を求めるものと説明したが、これに限らない。例えば、角膜Ecの変形量Wに換算係数を掛け、得られた眼圧値をヒステリシスHによって補正することで、最終的な眼圧値を求めてもよい。
【0057】
なお、本実施形態において、パルス波を連続的に角膜Ecに入射させると説明したが、これに限らない。例えば、
図8に示すように、バースト波を連続的に入射させてもよい。バースト波を入射させることによって、S/N比を大きくすることができる。
【0058】
なお、上記説明においては、角膜の変形速度として角膜のヒステリシスを求めたが、これに限定されない。例えば、超音波によって変形される角膜の移動速度(例えば、角膜頂点の移動速度)を、OCT又はシャインプルーフカメラ等の前眼部断面像撮像ユニットを用いて測定するようにしてもよい。制御部70は、求められた移動速度を用いて眼圧を計測する。なお、前眼部断面像撮像ユニットに限定されず、何らかの速度計を用いるようにしてもよい。
【0059】
なお、以上の説明においては、振動子11からの超音波を直接被検眼に照射する構成としたが、これに限定されない。例えば、超音波反射ミラー90を介して、被検眼に超音波を照射しても良い(
図9参照)。なお、
図9は超音波反射ミラーを用いた場合の一例を示す図である。
図2と同じ番号を付した構成については、
図2と同様の機能を果たすものとする。超音波反射ミラー90は、例えば、観察光学系20の観察光路中に配置されてもよい。振動子11は、観察光学系20の観察光路外に配置されてもよい。