特許第6236945号(P6236945)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6236945
(24)【登録日】2017年11月10日
(45)【発行日】2017年11月29日
(54)【発明の名称】伝送装置、伝送システム、及び伝送方法
(51)【国際特許分類】
   H04L 29/06 20060101AFI20171120BHJP
   H04L 12/28 20060101ALI20171120BHJP
   H04L 29/00 20060101ALI20171120BHJP
【FI】
   H04L13/00 305C
   H04L12/28 200B
   H04L13/00 S
【請求項の数】7
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2013-145861(P2013-145861)
(22)【出願日】2013年7月11日
(65)【公開番号】特開2015-19290(P2015-19290A)
(43)【公開日】2015年1月29日
【審査請求日】2016年4月5日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005223
【氏名又は名称】富士通株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100087480
【弁理士】
【氏名又は名称】片山 修平
(72)【発明者】
【氏名】若林 孝信
(72)【発明者】
【氏名】舘野 泰士
(72)【発明者】
【氏名】萩村 大
【審査官】 阿部 弘
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−223454(JP,A)
【文献】 特開平05−268256(JP,A)
【文献】 特開2012−120159(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2008/0313240(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 29/06
H04L 12/28
H04L 29/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
可変長のフレームに収容されるデータを所定量単位で分けて並列に伝送処理する伝送処理部と、
前記フレームの長さが前記所定量の整数倍ではないときに生ずる該伝送処理量の余剰分を検出する検出部と、
前記検出部が検出した前記余剰分に応じて、前記所定量単位で分けられる前の前記データに、他の伝送装置との間の制御処理に用いられる制御情報を追加する追加処理部とを有することを特徴とする伝送装置。
【請求項2】
前記追加処理部は、前記フレームの長さが前記所定量の整数倍となるように、前記余剰分に応じたデータサイズの前記制御情報を追加することを特徴とする請求項1に記載の伝送装置。
【請求項3】
前記伝送処理部は、前記余剰分のデータサイズを示すサイズ情報を、前記フレームに付与することを特徴とする請求項1または2に記載の伝送装置。
【請求項4】
前記伝送処理部は、前記制御情報の種類を示す種別情報を、前記フレームに付与することを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の伝送装置。
【請求項5】
前記追加処理部により前記制御情報が追加された後、前記フレームのデータ誤りを訂正する誤り訂正符号を生成する生成部を、さらに有することを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の伝送装置。
【請求項6】
可変長のフレームを送信する第1伝送装置と、
前記フレームを受信する第2伝送装置とを有し、
前記第1伝送装置は、
前記フレームに収容されるデータを所定量単位で分けて並列に伝送処理する伝送処理部と、
前記フレームの長さが前記所定量の整数倍ではないときに生ずる該伝送処理量の余剰分を検出する検出部と、
前記検出部が検出した前記余剰分に応じて、前記所定量単位で分けられる前の前記データに、前記第2伝送装置との間の制御処理に用いられる制御情報を追加する追加処理部とを有し、
前記第2伝送装置は、前記フレームから前記制御情報を取得する取得部を有することを特徴とする伝送システム。
【請求項7】
可変長のフレームに収容されるデータを所定量単位で分けて並列に伝送処理する伝送方法において、
前記フレームの長さが前記所定量の整数倍ではないときに生ずる該伝送処理量の余剰分に応じて、前記所定量単位で分けられる前の前記データに、伝送装置間の制御処理に用いられる制御情報を追加することを特徴とする伝送方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本件は、伝送装置、伝送システム、及び伝送方法に関する。
【背景技術】
【0002】
通信需要の増加に伴い、伝送装置が実装する通信プロトコルが高度化し、装置間で送受信される制御情報が増加している。SONET(Synchronous Optical NETwork)/SDH(Synchronous Digital Hierarchy)などの同期伝送方式のネットワークでは、フレーム内に制御情報を収容するオーバーヘッド領域が設けられている。例えば、SONET/SDHのフレームは、階層構造を有し、各種の制御情報(例えばK1,K2,C2,D4バイト)を収容する領域が固定的に設けられている。
【0003】
一方、非同期伝送方式であるイーサネット(登録商標、以下同様)では、このような制御情報を収容する領域が、規格上、イーサネットフレーム内に定義されていない。このため、イーサネットでは、主信号であるユーザデータを収容するイーサネットフレーム(以下、「ユーザフレーム」と表記)に加えて、通信プロトコルなどの制御情報を収容するイーサネットフレーム(以下、「制御フレーム」と表記)が用いられる。
【0004】
イーサネットなどのパケット伝送技術に関し、例えば特許文献1には、優先パケットの送信間隔を、その生成間隔より短くすることで生じた余裕期間内に、非優先パケットを送信する点が開示されている。また、特許文献2には、ATM(Asynchronous Transfer Mode)セルが、3(Byte)以上の余剰領域を有する場合、該余剰領域にATM交換機の輻輳情報を格納する点が開示されている。特許文献3には、SFD(Start Frame Delimiter)を拡張することにより、ネットワークレイヤ2フレームが、ユーザデータか、保守管理データかを識別可能とする点が開示されている。
【0005】
また、SDHの伝送技術に関して、特許文献4には、第1の監視パタンを、セクション管理情報内の固定位置の空きタイムスロットに挿入し、第2の監視パタンを、パス管理情報の空き領域に挿入する点が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】国際公開第2003/017577号
【特許文献2】特開平5−268256号公報
【特許文献3】特開2009−153028号公報
【特許文献4】特開平8−172485号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
SONET/SDHのフレームは、制御情報を収容する領域が固定的に設けられているので、制御情報は、常時、一定の帯域で伝送される(つまり、インバンド伝送される)。これに対して、イーサネットフレームは、このような領域が設けられていないので、制御フレームに収容されて、ユーザフレームの帯域とは別の帯域で伝送される(つまり、アウトバンド伝送される)。
【0008】
イーサネットは、LAN(Local Area Network)だけでなく、基幹系伝送ネットワークなどのWAN(Wide Area Network)への適用が増加しているため、通信プロトコルなどの装置間制御処理が高度化し、制御情報を高速で伝送することが求められる。しかし、制御情報を高速伝送する場合、制御フレームの帯域が増加するため、ユーザフレームの帯域が圧迫されて減少するという問題がある。すなわち、帯域効率の問題が生ずる。
【0009】
仮に、イーサネットフレームに制御情報の収容領域を固定的に設けたとしても、イーサネットは、標準技術として広く普及しているので、既存の伝送装置との互換性の問題が生ずる。なお、このような問題は、イーサネットフレームに限定されず、制御情報の収容領域を持たない他種類のフレームについても存在する。
【0010】
そこで本件は上記の課題に鑑みてなされたものであり、制御情報を効率的に伝送する伝送装置、伝送システム、及び伝送方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本明細書に記載の伝送装置は、可変長のフレームに収容されるデータを所定量単位で分けて並列に伝送処理する伝送処理部と、前記フレームの長さが前記所定量の整数倍ではないときに生ずる該伝送処理量の余剰分を検出する検出部と、前記検出部が検出した前記余剰分に応じて、前記所定量単位で分けられる前の前記データに、他の伝送装置との間の制御処理に用いられる制御情報を追加する追加処理部とを有する。
【0012】
本明細書に記載の伝送システムは、可変長のフレームを送信する第1伝送装置と、前記フレームを受信する第2伝送装置とを有し、前記第1伝送装置は、前記フレームに収容されるデータを所定量単位で分けて並列に伝送処理する伝送処理部と、前記フレームの長さが前記所定量の整数倍ではないときに生ずる該伝送処理量の余剰分を検出する検出部と、前記検出部が検出した前記余剰分に応じて、前記所定量単位で分けられる前の前記データに、前記第2伝送装置との間の制御処理に用いられる制御情報を追加する追加処理部とを有し、前記第2伝送装置は、前記フレームから前記制御情報を取得する取得部を有する。
【0013】
本明細書に記載の伝送方法は、可変長のフレームに収容されるデータを所定量単位で分けて並列に伝送処理する伝送方法において、前記フレームの長さが前記所定量の整数倍ではないときに生ずる該伝送処理量の余剰分に応じて、前記所定量単位で分けられる前の前記データに、伝送装置間の制御処理に用いられる制御情報を追加する方法である
【発明の効果】
【0014】
本明細書に記載の伝送装置、伝送システム、及び伝送方法は、制御情報を効率的に伝送するという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】実施例に係る伝送システムの構成を示す構成図である。
図2】イーサネットフレームの構成を示す構成図である。
図3】イーサネットフレームによる帯域の占有状態の例を示す図である。
図4】PHY(Physical)レイヤ及びMAC(Media Access Control)レイヤの構成を示す構成図である。
図5】比較例に係る伝送方法を示す図である。
図6】実施例に係る伝送方法を示す図である。
図7】伝送装置間の制御処理におけるデータ伝送方式を示す図である。
図8】通信ユニットの送信側の機能構成を示す構成図である。
図9】特許文献3の記載内容に従って拡張されたSFDコードの一覧表である。
図10】通信ユニットの受信側の機能構成を示す構成図である。
図11】運用開始時の伝送装置の設定処理のフローチャートである。
図12】STPにおいて用いられる制御フレームの例を示す表である。
図13】レイヤ2スイッチのネットワーク構成の一例を示す構成図である。
図14】STPにおける制御フレームの送信間隔を示すタイムチャートである。
図15】STPのトポロジ変更に関するパラメータ及び所要時間を示す表である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1は、実施例に係る伝送システムの構成を示す構成図である。伝送システムは、ネットワーク管理装置90、ノード(A),(B)にそれぞれ設けられた伝送装置92を含む。本実施例において、伝送装置92として、例えば、イーサネットフレームの転送処理を行うレイヤ2スイッチを挙げるが、これに限定されない。
【0017】
伝送装置92は、制御ユニット920と、複数の通信ユニット921と、スイッチユニット922とを有する。なお、本実施例では、伝送装置92は、例えば1000BASE−LXなどに基づいて光伝送を行うが、これに限定されず、1000BASE−Tなどに基づいて電気的な伝送を行ってもよい。
【0018】
制御ユニット921は、複数の通信ユニット921及びスイッチユニット922を制御する。制御ユニット920は、例えば、CPU(Central Processing Unit)などのプロセッサを有し、ソフトウェアにより駆動される。制御ユニット920は、ネットワーク管理装置90と通信を行い、スイッチユニット922及び通信ユニット921を制御する。
【0019】
通信ユニット921は、光ファイバなどの伝送路を介して、他の伝送装置92の通信ユニットと通信を行う。通信ユニット921は、伝送路と接続するために1以上のポートPが設けられている。
【0020】
スイッチユニット922は、複数の通信ユニット921の間において、イーサネットフレームを交換する。スイッチユニット922は、イーサネットフレームを、宛先に応じた通信ユニット921に分配する。通信ユニット921は、伝送路を介して受信したイーサネットフレームを、スイッチユニット922に出力し、スイッチユニット922から入力されたイーサネットフレームを、伝送路を介して送信する。なお、制御ユニット920、通信ユニット921、及びスイッチユニット922は、それぞれ、例えば複数の電子部品が実装された回路基板であり、伝送装置92の筐体(例えばラック形状)に設けられた複数のスロットの1つに着脱自在に収容される。
【0021】
ネットワーク管理装置90は、例えばLAN91を介して各ノードの伝送装置92に接続されている。ネットワーク管理装置90は、各伝送装置92を管理し、例えば各種の設定処理を行う。
【0022】
図2は、イーサネットフレームの構成を示す構成図である。本実施例において、イーサネットフレームとして、図2(a)に示されるユーザフレームと、図2(b)に示される制御フレームとが存在する。
【0023】
ユーザフレームは、DA(Destination Address)、SA(Source Address)、TYPE/LENGTH、ユーザデータ、FCS(Frame Check Sequence)を含む。PA(Preamble)及びSFD(点線参照)は、イーサネットフレームの検出に用いられる。DA及びSAは、それぞれ宛先及び送信元を示す。TYPE/LENGTHは、プロトコルタイプ、またはフレームの長さを示す。
【0024】
ユーザデータは、ユーザのネットワークや端末装置などから送信された主信号のデータである。FCSは、DAからユーザデータまでのデータ誤りを訂正するための誤り訂正符号である。
【0025】
一方、制御フレームは、ユーザデータに代えて、制御データを収容する。制御データは、伝送装置92間の制御処理(例えばプロトコル処理)に用いられる。上述したように、イーサネットフレームは、規定上、制御データを格納する領域を有していないため、このように、ユーザフレームとは別に制御フレームが用いられる。なお、本実施例において、制御データは、制御フレームのペイロードのデータを意味し、以下に述べるように、ユーザフレームまたは制御フレーム内のデータに追加される制御情報とは区別して記載される。
【0026】
図3には、イーサネットフレームによる帯域の占有状態の例が示されている。図3(a)には、ユーザフレームのみを伝送したときの帯域の状態が示され、図3(b)には、ユーザフレーム及び制御フレームを伝送したときの帯域の状態が示されている。ここで、横軸は時間を示す。
【0027】
図3(a)及び図3(b)を比較すると理解されるように、制御フレームは、SONET/SDHとは異なり、アウトバンド伝送されるので、制御フレームの帯域は、ユーザフレームの帯域を圧迫し、減少させる。このため、ユーザフレームの伝送の所要時間は、Ta(図3(a)参照)からTb(図3(b)参照)に増加する(Tb>Ta)。
【0028】
次に、IEEE(The Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc.)802.3に規定されるイーサネットフレームの伝送処理について述べる。図4は、PHYレイヤ及びMACレイヤの構成を示す構成図である。なお、図4は、イーサネットフレームの受信側の構成を示しているが、送信側の構成は、データの移動方向が反対となるだけで、同様である。
【0029】
PHYレイヤ(レイヤ1)では、PMD(Physical Medium Dependent)機能部160、PMA(Physical Medium Attachment)機能部161、及びPCS(Physical Coding Sublayer)機能部162による処理が行われる。これらの機能部160〜162は、IEEE802.3において、PHYレイヤ内に規定されたサブレイヤに応じた機能を有する。
【0030】
また、MACレイヤ(レイヤ2)とのインターフェースには、PHY側インターフェース(IF)部163が設けられている。イーサネットフレームは、8(Bit)ごとに、10(Bit)のシリアルストリームデータとして、PMD機能部160に入力される。
【0031】
PCS機能部162は、8B10B変換により、10(Bit)のシリアルストリームデータを各8(Bit)のパラレルデータB1〜B4に変換する。ここで、データB1〜B4は、それぞれ、8(Bit)のデータである。PHY側IF部163は、データB1〜B4を4本のレーンL1〜L4にそれぞれ分配して(つまり、1レーンに1(Byte)を分配)、MACレイヤに出力する。このPHYレイヤ及びMACレイヤ間のインターフェースは、1000BASE−LXなどの場合、GMII(Gigabit Media Independent Interface)と呼ばれる。
【0032】
MACレイヤでは、MAC側インターフェース(IF)部164、MAC機能部165、MACC(MAC Control)機能部166、及びLLC(Logical Link Control)機能部167による処理が行われる。各機能部166,167は、IEEE802.3において、MACレイヤ内に規定されたサブレイヤに応じた機能を有する。MACレイヤにおいて、レーンL1〜L4にそれぞれ分配されたパラレルデータB1〜B4は、並列に処理される。つまり、MACレイヤでは、32(Bit)のデータが並列処理される。このため、MACレイヤにおいて、伝送処理に用いられるクロック信号の周波数は、PHYレイヤの1/4となる。
【0033】
このように、イーサネットフレームは、32(Bit)単位(つまり、4(Byte)単位)で並列に伝送処理される。したがって、イーサネットフレームの長さが、伝送処理の処理単位4(Byte)(つまり、レーンL1〜L4の数)の整数倍ではない場合、伝送処理量の余剰分が生ずる。
【0034】
図5には、比較例に係る伝送方法が示されている。より具体的には、図5は、65(Byte)の長さのイーサネットフレームの送信処理を示す。
【0035】
上述したように、MACレイヤでは、イーサネットフレームのデータB1〜B65は、4(Byte)単位で並列に伝送処理される。ここで、データB1〜B65のデータ量は、それぞれ、1(Byte)である。
【0036】
また、イーサネットフレームの長さ(65(Byte))は、伝送処理の処理単位4(Byte)の整数倍ではないので、データサイズにして3(Byte)相当の伝送処理量の余剰分E1〜E3が生ずる。PHYレイヤでは、MACレイヤからのデータB1〜B65を、シリアル変換して送信する。ここで、PHYレイヤのイーサネットフレームは、図2に示されるようなフォーマット形式で示されている。なお、「T」は、図2の「TYPE/LENGTH」を表す。
【0037】
PHYレイヤでは、受信側でも4(Byte)単位で並列に伝送処理されるように、上記の余剰分E1〜E3に相当する位置(タイミング)に、所定パタンのアイドルコードIDLが挿入される。アイドルコードIDLは、イーサネットフレームの末尾にあるFCSの直後の位置、つまり、次のフレームとの間隔であるIFG(Inter Frame Gap)の直前に位置する。IFGは、アイドルコードIDLと同様のアイドルパタンにより構成されるため、実質的に、アイドルコードIDLによりイーサネットフレームの間隔が広がり、帯域効率が低下する。
【0038】
実施例では、このアイドルコードIDLに代えて、イーサネットフレーム内に制御情報を収容することにより、帯域を有効に利用する。
【0039】
図6には、実施例に係る伝送方法が示されている。実施例では、イーサネットフレームに収容されるデータを所定量単位で並列に伝送処理し、フレームの長さが所定量の整数倍ではないときに生ずる伝送処理量の余剰分に応じて、データに制御情報CTを追加することにより、制御情報を効率的に伝送する。
【0040】
図5に示されるように、フレームの長さが65(Byte)であるとき、伝送処理量の余剰分E1〜E3は3(Byte)である。このため、イーサネットフレームの長さ(65(Byte))が、伝送処理の処理単位(4(Byte))の整数倍となるように、制御情報CTとして、3(Byte)のデータB62〜B64を追加する(68(Byte)=4(Byte)×17)。つまり、フレームの長さが、伝送処理量の余剰分に応じて拡張される。
【0041】
制御情報CTは、制御フレームに含まれる制御データのうち、他の伝送装置との間の制御処理に、実質的に用いられるデータである。制御情報CTは、イーサネットフレームの末尾にあるFCSの直前に挿入される。このため、制御情報CTは、FCSによりデータ誤りが訂正される。
【0042】
このように、制御情報CTは、伝送処理量の余剰分に応じて追加されるので、該余剰分により生ずる空き帯域を利用して、ユーザフレームの帯域に影響せずに、制御情報CTを伝送することができる。これに対し、上記の特許文献2に開示された技術は、固定長(53(Byte))を有するATMセルを用いるため、本実施例にように、フレームの長さに応じて伝送処理量の余剰分が生ずることはない。
【0043】
なお、図6の例では、フレームの長さが伝送処理の処理単位の整数倍となるように、伝送処理量の余剰分に相当するデータサイズの制御情報CTを追加するが、これに限定されない。追加する制御情報CTのデータサイズは、伝送処理量の余剰分に相当するデータサイズより少なくてもよい。つまり、本例の場合、制御情報CTのデータサイズは、1(Byte)または2(Byte)であってもよい。
【0044】
図7には、伝送装置92間の制御処理におけるデータ伝送方式が示されている。送信側及び受信側の伝送装置92は、例えばOAM(Operation Administration and Maintenance)、STP(Spanning Tree Protocol)、LA(Link Aggregation)、及びMVLAN(multicast Virtual LAN)の制御処理60,70を実行する。これらの制御処理60,70は、L2CP(Layer 2 Control Plane)などと称される。
【0045】
送信側の伝送装置92において、制御処理60の制御データは、制御フレームにより伝送されて、受信側の伝送装置92の制御処理70に用いられる(一点鎖線参照)。また、送信側の伝送装置92において、制御データの少なくとも一部は、メモリ61に格納されて、制御情報CTとしてユーザフレーム、または制御フレームに収容されて伝送される。なお、ユーザフレーム及び制御フレームは、同一の伝送路を介して伝送される。そして、制御情報CTは、受信側の伝送装置92のメモリ71に格納された後、制御処理70に用いられる(点線参照)。ユーザフレームの帯域は、通常、制御フレームの帯域より多いため、制御情報CTは、制御データに先行してベストエフォート(帯域保証がない通信形態)で伝送される。したがって、伝送装置92間の制御処理におけるデータ伝送の速度が向上し、制御処理の速度も向上する。なお、この効果については、STPを例に挙げて後述する。
【0046】
図8は、通信ユニット921の送信側の機能構成を示す構成図である。通信ユニット921は、プロセッサ10と、第1〜第3メモリ110〜112と、制御フレーム生成部12と、トラフィック制御部14とを有する。通信ユニット921は、さらに、第1フレームバッファ150と、第2フレームバッファ151と、PHY/MAC部16と、送信器17とを有する。
【0047】
プロセッサ10は、例えばCPUであり、上記の制御処理を実行する。プロセッサ10は、第1〜第3メモリ110〜112とデータバスを介して接続されている。
【0048】
第3メモリ112は、フラッシュメモリなどの不揮発性メモリであり、プロセッサ10を駆動するプログラムが格納されている。プロセッサ10は、通信ユニット921の起動時、第3メモリ112からプログラムを読み込んで動作する。
【0049】
第1メモリ110は、例えばRAM(Random Access Memory)などの記憶手段であり、制御フレームを構成するフレームデータを記憶する。プロセッサ10は、フレームデータを生成して、第1メモリ110に書き込む。
【0050】
第2メモリ111は、例えばRAMなどの記憶手段であり、制御情報を記憶する。プロセッサ10は、制御情報を生成して、第2メモリ111に書き込む。制御情報は、制御フレームに収容される制御データのうち、実質的に制御に用いられるデータである。例えば、後述するSTPの場合、制御情報は、BPDU(Bridge Protocol Data Unit)となる(図12参照)。
【0051】
制御フレーム生成部12は、プロセッサ10から制御信号が入力されたとき、第1メモリ110からフレーム情報を読み出して、制御フレームを生成する。制御フレームは、トラフィック制御部14に出力される。
【0052】
トラフィック制御部14は、例えばネットワークプロセッサであり、帯域制御部140と、余剰検出部141と、MUX部142と、フレーム処理部143と、FCS生成部144と、余剰制御部145とを有する。
【0053】
帯域制御部140は、スイッチユニット922から入力されたユーザフレームと、制御フレーム生成部12から入力された制御フレームとを、第1フレームバッファ150に書き込む。帯域制御部140は、例えばシェーパ機能を有し、所定のQoS(Quality Of Service)が満たされるように、ユーザフレーム及び制御フレームを余剰検出部141に出力する。
【0054】
余剰検出部(検出部)141は、ユーザフレーム及び制御フレームの長さが、PHY/MAC部16における伝送処理の処理単位の整数倍ではないときに生ずる該伝送処理量の余剰分を検出する。イーサネットフレームは、図4を参照して述べたように、4(Byte)単位で並列に伝送処理されるので、伝送処理量の余剰分は、0〜3(Byte)である。図6の例を挙げると、フレームの長さが65(Byte)であるので、余剰検出部141は、伝送処理の余剰分として3(Byte)を検出する。また、フレームの長さが66(Byte)の場合、余剰検出部141は、伝送処理の余剰分として2(Byte)を検出する。
【0055】
余剰検出部141は、例えば、フレームの長さを、伝送処理の処理単位で除算することにより剰余を取得し、処理単位から該剰余を減算することにより、伝送処理の余剰分を検出する。図6の例では、余剰検出部141は、例えば、処理単位(=レーン数)(4)−フレーム長さ(65)÷処理単位(4)を計算することにより、伝送処理の余剰分を検出する。余剰検出部141は、検出した余剰分を余剰制御部145に通知する。
【0056】
また、余剰検出部141は、検出した余剰分に相当するデータサイズの制御情報を第2メモリ111に要求する。第2メモリ111は、該要求に従ったデータサイズの制御情報が読み出されて、MUX部142に入力される。
【0057】
MUX部(追加処理部)142は、第2メモリ111から読み出された制御情報を、余剰検出部141から入力されたユーザフレームまたは制御フレームに追加する。図6の例を挙げると、制御情報として、3(Byte)のデータB62〜B64を追加する。
【0058】
このように、MUX部142は、余剰検出部141が検出した余剰分に応じて、イーサネットフレームに収容されるデータに、制御情報を追加する。したがって、後段のPHY/MAC部16において生ずる伝送処理の余剰分を、伝送処理に先立って検出し、余剰分を利用して制御情報を伝送することができる。
【0059】
より具体的には、MUX部142は、イーサネットフレームの長さが処理単位の整数倍となるように、余剰分に応じたデータサイズの制御情報を追加する。このため、伝送処理の余剰分を無駄なく利用して、制御情報を伝送することができる。
【0060】
MUX部142は、ユーザフレーム及び制御フレームをフレーム処理部143に出力する。フレーム処理部143は、通信ユニット内において、ユーザフレーム及び制御フレームに付与された内部ヘッダを除去する。なお、内部ヘッダは、ユーザフレームの宛先情報などを含むデータ領域である。
【0061】
余剰制御部145は、余剰検出部141から通知された余剰分のデータサイズに基づいて、特許文献3に記載内容に従って拡張されたSFDコード(以下、「SFD」と表記)を決定する。SFDコードは、図2に示されたSFDの値である。
【0062】
図9は、特許文献3の記載内容に従って拡張されたSFDコードの一覧表である。SFDコードは、16進数(「HEX」参照)及び2進数(「BIN」参照)により記載されている。
【0063】
SFDコードは、制御情報のデータサイズを示すサイズ情報(「データサイズ」参照)と、制御情報の種類を示す種別情報(「種類」参照)とを含む。サイズ情報は、図6の例のように、処理単位が4(Byte)である場合、0〜3(Byte)の値を示す。種別情報の例としては、STPの「Configuration BPDU」及び「TCN(Topology Change Notification) BPDU」や、イーサネットリニアプロテクションの「CCM(Continuity Check Message)」及び「APS(Automatic Protection Switching)」などがある。なお、イーサネットリニアプロテクションは、ITU−T(International Telecommunication Union Telecommunication Standardization Sector(国際電気通信連合))勧告G.8031に規定されている。
【0064】
例えば、制御情報が「TCN BPDU」の3(Byte)のデータである場合、SFDコードはB7(h)である。制御情報が「Configuration BPDU」の2(Byte)のデータである場合、SFDコードはB2(h)である。ここで、種別情報は、例えばプロセッサ10のプロビジョニング設定により決定される。
【0065】
余剰制御部145は、決定したSFDコードを、当該ユーザフレームまたは当該制御フレームとともに第2フレームバッファ151に書き込む。余剰制御部145は、PHY/MAC部16からの要求に応じて、ユーザフレームまたは制御フレーム、及びSFDコードを、第2フレームバッファ151から読み出す。SFDコードは、PHY/MAC部16に出力され、ユーザフレームまたは制御フレームは、フレーム処理部143を介してFCS生成部144に出力される。
【0066】
FCS生成部(生成部)144は、フレームデータを演算することにより、FCSを生成して、ユーザフレームまたは制御フレームに挿入する。FCS生成部144は、MUX部142により制御情報が追加された後、FCSを生成する。つまり、FCS生成部144は、MUX部142の後段に配置されている。
【0067】
仮に、FCS生成部144が、MUX部142の前段に配置されているとすると、制御情報の追加後に再度FCSを生成しなおすことなる。このため、FCS生成部144を、MUX部142の後段に配置することにより、FCSの演算を一度で完了し、回路規模を縮小することができる。
【0068】
PHY/MAC部16は、イーサネットフレームに収容されるデータを所定量単位(処理単位)で伝送処理する。PHY/MAC部16は、例えば、図4を参照して述べたように、4(Byte)単位で並列に伝送処理を行う。また、PHY/MAC部16は、余剰制御部145から通知されたSFDコードに従ってSFDを生成し、イーサネットフレームの先頭に付与する。
【0069】
送信器17は、例えばSFP(Small Form-Factor Pluggable)やXFP(10(X) Gigabit Small Form-Factor Pluggable)であり、イーサネットフレームの電気信号を光信号に変換して伝送路に送信する。
【0070】
図10は、通信ユニット921の受信側の機能構成を示す構成図である。通信ユニット921は、プロセッサ20と、第1〜第3メモリ210〜212と、制御フレーム検出部22と、トラフィック制御部24と、第1フレームバッファ250と、第2フレームバッファ251と、PHY/MAC部26と、受信器27とを有する。
【0071】
受信器27は、例えばSFPやXFPであり、伝送路から受信したイーサネットフレームの光信号を電気信号に変換して、PHY/MAC部26に出力する。
【0072】
PHY/MAC部26は、イーサネットフレームに収容されるデータを所定量単位で伝送処理する。PHY/MAC部26は、例えば、図4を参照して述べたように、4(Byte)単位で並列に伝送処理を行う。また、PHY/MAC部26は、受信したフレームのSFDから、サイズ情報を抽出し、トラフィック制御部24に出力する。なお、SFDに含まれる種別情報は、プロセッサ20のプロビジョニング設定に用いられる。
【0073】
PHY/MAC部26は、ユーザフレーム及び制御フレームをトラフィック制御部24に出力する。トラフィック制御部24は、FCS検査部240と、フレーム処理部241と、余剰制御部242と、DMUX部243と、FCS生成部244と、帯域制御部245とを有する。
【0074】
FCS検査部240は、PHY/MAC部26から入力されたユーザフレーム及び制御フレームを、FCSに基づいて検査する。FCS検査部240は、データ誤りを検出した場合、FCSに基づいて、これを訂正する。
【0075】
フレーム処理部241は、FCS検査部240から入力されたユーザフレーム及び制御フレームを、余剰制御部242を介して第2フレームバッファ251に書き込む。余剰制御部242は、PHY/MAC部26からサイズ情報が通知される。余剰制御部242は、サイズ情報にIDを付与することにより、該当するユーザフレームまたは制御フレームに対応付けて、サイズ情報を第2フレームバッファ251に書き込む。
【0076】
フレーム処理部241は、第2フレームバッファ251から読み出したユーザフレームまたは制御フレームに、上記の内部ヘッダを付与して、DMUX部243に出力する。このとき、余剰制御部242は、IDに基づいて、当該ユーザフレームまたは当該制御フレームに対応するサイズ情報を検索して第2フレームバッファ251から読み出し、DMUX部243に出力する。
【0077】
DMUX部(取得部)243は、サイズ情報に基づいて、ユーザフレームまたは制御フレームから制御情報を取得し、第1メモリ210に書き込む。第1メモリ210は、例えばRAMなどの記憶手段であり、制御情報を記憶する。第1メモリ210に記憶された制御情報は、例えば、蓄積量が、1個の制御フレームに相当するデータサイズになったとき、プロセッサ20により読み出される。
【0078】
プロセッサ20は、例えばCPUであり、上記の制御処理を実行する。プロセッサ20は、第1〜第3メモリ210〜212とデータバスを介して接続されている。
【0079】
第3メモリ212は、フラッシュメモリなどの不揮発性メモリであり、プロセッサ20を駆動するプログラムが格納されている。プロセッサ20は、通信ユニット921の起動時、第3メモリ212からプログラムを読み込んで動作する。
【0080】
FCS生成部244は、DMUX部243から、制御情報が除去されたユーザフレームまたは制御フレームが入力される。FCS生成部244は、FCSを生成しなおして、ユーザフレームまたは制御フレームに挿入する。
【0081】
帯域制御部245は、FCS生成部244から入力されたユーザフレームまたは制御フレームを、第1フレームバッファ250に書き込む。帯域制御部245は、例えばポリサー機能を有し、所定のQoS(Quality Of Service)が満たされるように、制御フレームを制御フレーム検出部22に出力し、ユーザフレームをスイッチユニット922に出力する。なお、帯域制御部245は、例えばDAの内容に基づいて、ユーザフレーム及び制御フレームを区別する。
【0082】
制御フレーム検出部22は、制御フレームを検出して、第2メモリ211に書き込む。第2メモリ111は、例えばRAMなどの記憶手段であり、制御フレームを記憶する。
【0083】
プロセッサ20は、第2メモリ211から制御フレームを読み出す。このとき、プロセッサ20は、第1メモリ210からも制御情報を読み出すので、第1メモリ210の制御情報及び第2メモリ211の制御フレームについて優先制御を行う。
【0084】
優先制御手段としては、例えば、第1メモリ210の制御情報及び第2メモリ211の制御フレームのうち、先にメモリ210,211に到着した方を優先して処理する方法が挙げられる。この場合、通常、第1メモリ210の制御情報が先に到着するため、第2メモリ211の制御フレームはプロセッサ20により廃棄される。
【0085】
より具体的には、プロセッサ20は、最後に処理した制御フレームを、第3メモリ212に保存しておき、先着の制御情報の内容と比較する。比較の結果、一致した場合、プロセッサ20は、制御フレームを廃棄し、一致しない場合、3フレーム連続一致の確認処理を行った後、制御フレームに基づいて制御処理を実行する。
【0086】
図5に示された伝送方法は、図8及び図10に示された構成が、イーサネットフレームを送信する伝送装置(第1伝送装置)92、及び該イーサネットフレームを受信する伝送装置(第2伝送総理)92にそれぞれ備えられることにより、可能となる。このため、図1に示されたネットワーク管理装置90は、送信側及び受信側の伝送装置92に、上記の構成の有無に応じた設定処理を行う。
【0087】
図11は、運用開始時の伝送装置92の設定処理のフローチャートである。ネットワーク管理装置90は、送信側の伝送装置92及び受信側の伝送装置92に対し、設定対象のポートP(図1参照)を指定する(ステップSt1)。ポートPの指定は、例えば、ポートPごとに与えられたポート番号により行われる。
【0088】
次に、ネットワーク管理装置90は、設定対象のポートPの情報を取得する(ステップSt2)。次に、ネットワーク管理装置90は、取得した情報に基づいて、当該ポートPの通信ユニット921が、図8及び図10に示された構成を備えるバージョン(以下、「該当バージョン」と表記)であるか否かを判定する(ステップSt3)。
【0089】
通信ユニット921が該当バージョンではない場合(ステップSt3のNO)、ネットワーク管理装置90は、他のバージョンに応じた設定を行って(ステップSt11)、処理を終了する。一方、通信ユニット921が該当バージョンである場合(ステップSt3のYES)、ネットワーク管理装置90は、通信ユニット921にプロトコル設定を行う(ステップSt4)。通信ユニット921のプロセッサ10,20は、プロトコル設定に従って、上記のSFDコードの種別情報(図9参照)を決定する。なお、プロトコル設定は、送信側の通信ユニット921及び受信側の通信ユニット921間で共通である。
【0090】
次に、ネットワーク管理装置90は、受信側の通信ユニット921に、警報検出の停止制御を行う(ステップSt5)。ネットワーク管理装置90による設定の所要時間は、送信側の通信ユニット921及び受信側の通信ユニット921間において差分がある。仮に、送信側の通信ユニット921の設定のみが完了した状態において、受信側の通信ユニット921がイーサネットフレームを受信すると、SFDコードの設定の相違のため、例えばFCSエラーの警報が検出される。したがって、このように警報検出を停止制御すること(いわゆるマスク処理)により、不要な警報の検出が防止されて、安定したネットワーク運用を行うことができる。なお、警報検出の停止時間は、任意に設定される。
【0091】
次に、ネットワーク管理装置90は、該当するポートを運用状態に設定する(ステップSt6)。これにより、送信側の通信ユニット921及び受信側の通信ユニット921間において、イーサネットフレームが導通する。
【0092】
次に、ネットワーク管理装置90は、設定された時間だけ待機処理を行う(ステップSt7)。これにより、当該時間だけ警報検出が停止される。
【0093】
次に、ネットワーク管理装置90は、警報検出の停止制御を解除する(ステップSt8)。次に、ネットワーク管理装置90は、警報検出の有無を判定する(ステップSt9)。
【0094】
警報が検出されない場合(ステップSt9のNO)、ネットワーク管理装置90は、処理を終了する。一方、警報が検出された場合(ステップSt9のYES)、ネットワーク管理装置90は、運用停止制御を行う(ステップSt10)。
【0095】
警報が検出される場合としては、受信側の通信ユニット921に、誤った光ファイバを接続した場合が挙げられる。つまり、受信側の通信ユニット921に、図8に示された構成を備えていない送信側の通信ユニット921が接続されると、SFDコードの相違のため、例えばFCSエラーの警報が検出される。なお、FCSエラーが検出されたイーサネットフレームは、通信ユニット921内で廃棄されるため、スイッチユニット922及び伝送路に送信されることはない。
【0096】
これまで述べた実施例は、例えば、以下の(1)〜(3)の通信プロトコルに適用される。
(1)STP
(2)イーサネットリニアプロテクション(ITU−T勧告G.8031)
(3)サービスOAM(IEEE802.1ag、ITU−T勧告Y.1731)
【0097】
STP(上記(1))は、ループ構成が生じないように、伝送経路を形成するための通信プロトコルであり、IEE802.1Dに規定されている。STPでは、各ノードのブリッジ間において、BPDUを交換することにより、木構造の根に相当するブリッジ(つまり、ルートブリッジ)を定め、さらに、他のブリッジから該ルートブリッジまでの仮想的な距離に応じて、不要な経路を遮断(Blocking)する。
【0098】
STPの場合、上記の制御フレームとして、BPDUを含むイーサネットフレームが用いられる。本実施例では、BPDUのうち、実質的に制御処理に用いられるConfiguration BPDU部やTCN BPDU部のみを、制御情報として、ユーザフレームのデータに追加し、インバンド伝送するので、BPDUを効率的に伝送することが可能である。このため、後述するように、STPにおける、ネットワークのトポロジ変更の収束時間が短縮される。
【0099】
イーサネットリニアプロテクション(上記(2))は、イーサネットにおけるプロテクションパスを切り替えるための通信プロトコルである。イーサネットリニアプロテクションの場合、上記の制御フレームとして、CCMまたはAPSを含むイーサネットフレームが用いられる。この場合も、実質的に制御処理に用いられる情報のみが、制御情報として伝送されるため、冗長構成におけるパスの切り替え時間が短縮される。
【0100】
サービスOAM(上記(3))は、イーサネットにおける保守運用機能(リンクトレースやループバック試験など)に関する通信プロトコルである。サービスOAMの場合、上記の制御フレームとして、例えばMCC(Maintenance Communication Channel)を含むイーサネットフレームが用いられる。この場合も、実質的に制御処理に用いられる情報のみが、制御情報として伝送されるため、保守用信号やベンダ独自の機能の組み込みが容易化される。
【0101】
上記の(1)〜(3)のうち、(1)のSTPについて、以下に、本実施例の適用効果について、より具体的に述べる。図12には、STPにおいて用いられる制御フレームの例が示されている。
【0102】
図12(a)は、制御フレームであるBPDUフレームの構成を示す。BPDUフレームは、DA、SA、TYPE/LENGTH、LLCヘッダ、BPDU、パディングデータ、及びFCSを有する。
【0103】
DAは、固定値(01−0−C1−00−00−00(h))であり、SAは、送信元のMACアドレスである。TYPE/LENGTHは、BPDUの内容に応じて異なり、Configuration BPDUの場合、0x0026であり、TCN BPDUの場合、0x0007である。LLCヘッダは、0x424203である。
【0104】
BPDUは、図12(b)に示されたConfiguration BPDU、または図12(c)に示されたTCN BPDUである。パディングデータは、BPDUフレームの長さを64(byte)とするために設けられる固定パタンである。パディングデータの長さは、BPDUの内容に応じて異なり、Configuration BPDU(35(Byte))の場合、8(Byte)であり、TCN BPDU(4(Byte))の場合、39(Byte)である。FCSは、データ誤りを訂正するための誤り訂正符号である。
【0105】
図12(b)は、Configuration BPDUの構成を示す。Configuration BPDUは、図12(a)の符号7の位置に挿入されるデータであり、ネットワークトポロジの構築及び監視に使用され、プロトコルID、バージョン、メッセージタイプ、Flags、ルートID、パスコスト、ブリッジID、ポートID、Message Age、Max Age、Hello Time、及びForward Delayを有する。
【0106】
プロトコルID、バージョン、メッセージタイプは、固定値であり、それぞれ、0x0000,0x00,0x00である。Flagsは、最下位ビットがTC(Topology Change)フラグを示し、最上位ビットがTCA(Topology Change Acknowledgment)フラグを示す。
【0107】
ルートIDは、ルートブリッジのブリッジIDを示し、パスコストは、ルートブリッジに到達するために必要なコストである。ブリッジIDは、BPDU送信ブリッジIDであり、ポートIDは、BPDU送信ブリッジのポートIDである。Message Ageは、ルートブリッジがBPDUを生成した後の経過時間である。Max Ageは、ルートブリッジを利用不可能とみなすまで、ルートブリッジを保持する最大時間である。
【0108】
Hello Timeは、ルートブリッジから次にBPDUが送信されるまでの時間間隔である。Forward Delayは、ポートがリスニング状態(Listening)及びラーニング状態(Learning)にとどまる時間である。ここで、リスニング状態は、リンクアップ直後のポートの状態であって、この状態では、ユーザフレームの送受信を行わずに、BPDUの送受信のみが行われる。これにより、ネットワークにおけるループ形成の有無が確認される。また、ラーニング状態は、ポートが、イーサネットフレームを正しく転送するために、MACアドレス学習を行う状態である。
【0109】
図12(c)は、TCN BPDUの構成を示す。TCN BPDUは、図12(a)の符号7の位置に挿入されるデータであり、非ルートブリッジが、トポロジ変更を検出したときに送信され、プロトコルID、バージョン、及びメッセージタイプを有する。プロトコルID、バージョン、メッセージタイプは、固定値であり、それぞれ、0x0000,0x00,0x80である。
【0110】
図13は、レイヤ2スイッチのネットワーク構成の一例を示す構成図である。ネットワークは、ノード(A)〜(C)を有し、各ノード(A)〜(C)には、伝送装置92であるレイヤ2スイッチ(L2SW)80〜82がそれぞれ設けられている。レイヤ2スイッチ80〜82は、それぞれ、2つのポート(「1」及び「2」参照)を有する。
【0111】
本例のネットワークでは、仮に、ルート(A)のレイヤ2スイッチ80が、最小のブリッジIDを持つものとし、該レイヤ2スイッチ80をルートブリッジ(「ルートブリッジ」参照)とする。また、ノード(C)のレイヤ2スイッチ82の2番ポート(「2」)は、ノード(B)のレイヤ2スイッチ81の2番ポート(「2」)に接続され、ブロッキングポート(点線参照)として機能する。ルートブリッジ及びブロッキングポートは、各レイヤ2スイッチ80〜82がConfiguration BPDUを交換することにより決定される。
【0112】
このようにしてトポロジが構築された後、ルートブリッジのレイヤ2スイッチ80は、トポロジを監視するため、Configuration BPDUを、上記のHello Timeで規定される時間間隔で、他のレイヤ2スイッチ81,82に送信する。このHello Timeは、通常、2(秒)である。
【0113】
図14は、STPにおける制御フレームの送信間隔を示すタイムチャートである。より具体的には、図14は、Configuration BPDUのBPDUフレームの送信間隔を示す。上述したように、Hello Time=2(秒)である場合、BPDUフレームは、送信されてから2秒後に受信される。
【0114】
また、図14には、Configuration BPDUの制御情報xを含む複数のユーザフレームも示されている。各ユーザフレーム内の制御情報xは、Configuration BPDUの一部を含んでいる。BPDUフレームのデータサイズは、64(Byte)であるのに対し、各制御情報xの合計データサイズは、35(Byte)である(図12参照)。このため、伝送するデータサイズは、54(%)(=35/64×100)に圧縮される。
【0115】
以下に、Configuration BPDUをユーザフレームの制御情報xに収容して伝送した場合の伝送時間の算出例を示す。本例では、伝送速度を1.25(Gbps)(つまりGbE)とし、ユーザフレームの長さを1518(Byte)とする。ユーザフレームは、伝送処理量の余剰分=2(Byte)を追加することにより、全体として1520(Byte)の長さとなる。なお、ユーザフレームの長さを1518(BYTE)とした理由は、昨今の放送系情報を一例とするジャンボフレームの増加に起因するもので、1518(BYTE)でフラグメントされるケースが多くなってきているからである。
【0116】
上記の前提条件により、1(Byte)の伝送時間は、8(nsec)であるので、1520(Byte)の伝送時間は、1520(Byte)×8(nsec)=12.16(μsec)である。Configuration BPDU(35(Byte))を、2(Byte)の制御情報xで伝送するためには、18(個)のユーザフレームが必要であり、その伝送時間は、12.16(μsec)×18(個)=218.88(μsec)である。
【0117】
ここで、ユーザフレームの帯域が、全帯域の30(%)を占めるとすると、Configuration BPDUをユーザフレームの制御情報xに収容して伝送した場合の伝送時間は、218.88(μsec)/30(%)=729.6(μsec)である。
【0118】
このように、ユーザフレームの制御情報xを用いれば、Configuration BPDUをBPDUフレームに収容して伝送した場合より短い時間(マイクロオーダーの時間)でConfiguration BPDUを伝送できる。このため、STPにおける、トポロジ変更の要因検出が高速化され、また、トポロジ変更後の再収束時間が短縮される。
【0119】
図15は、STPのトポロジ変更に関するパラメータ及び所要時間を示す表である。より具体的には、図15(a)は、IEEE802.3−1998に規定されたパラメータ(MAX Age及びForward Delay)のディフォルト値及び範囲を示す。一方、図15(b)は、トポロジ変更時の2つのパタンの状態遷移の所要時間を示す。
【0120】
ディフォルト値を用いた場合、リスニング状態(Listening)からラーニング状態(Learning)を経てフォワーディング状態(Forwarding)に遷移するとき、所要時間は、Forward Delay15(秒)×2=30(秒)となる。また、ブロッキング状態(Blocking)から、リスニング状態及びラーニング状態を経てフォワーディング状態に遷移するとき、所要時間は、Max Age20(秒)+Forward Delay15(秒)×2=50(秒)となる。
【0121】
一方、上述したように、Configuration BPDUをユーザフレームの制御情報xに収容して伝送した場合、図15(a)の範囲の最小値以下に設定することが可能である。ディフォルト値を用いた場合、リスニング状態からラーニング状態を経てフォワーディング状態に遷移するとき、所要時間は、Forward Delay4(秒)×2=8(秒)となる。また、ブロッキング状態から、リスニング状態及びラーニング状態を経てフォワーディング状態に遷移するとき、所要時間は、Max Age6(秒)+Forward Delay4(秒)×2=14(秒)となる。さらに、BPDUが到達する時間を考慮したうえで、図15に示された、IEEE802.1D-1998 clause 8,9 Table8.3のmin値よりもさらに小さい値(msecオーダ)を設定することも可能である。
【0122】
このように、本実施例をSTPに適用することにより、トポロジ変更の所要時間が短縮される。
【0123】
これまで述べたように、実施例に係る伝送装置92は、伝送処理部(PHY/MAC部)16と、検出部(余剰検出部)141と、追加処理部(MUX部)142とを有する。伝送処理部16は、可変長のイーサネットフレームに収容されるデータを所定量単位で並列に伝送処理する。検出部141は、イーサネットフレームの長さが該所定量の整数倍ではないときに生ずる該伝送処理量の余剰分を検出する。追加処理部142は、検出部141が検出した余剰分に応じて、データに、他の伝送装置92との間の制御処理に用いられる制御情報を追加する。
【0124】
伝送処理部16は、可変長のイーサネットフレームに収容されるデータを所定量単位で並列に伝送処理する。このため、イーサネットフレームの長さが該所定量の整数倍ではないときに該伝送処理量の余剰分が生ずる。
【0125】
追加処理部142は、検出部141が検出した余剰分に応じて、データに、他の伝送装置92との間の制御処理に用いられる制御情報を追加する。このため、本実施例によれば、余剰分に該当する空き帯域を有効に利用して、制御情報を効率的に伝送することができる。
【0126】
また、実施例に係る伝送システムは、可変長のイーサネットフレームを送信する第1伝送装置92と、イーサネットフレームを受信する第2伝送装置92とを有する。第1伝送装置92は、伝送処理部(PHY/MAC部)16と、検出部(余剰検出部)141と、追加処理部(MUX部)142とを有する。伝送処理部16は、可変長のイーサネットフレームに収容されるデータを所定量単位で並列に伝送処理する。検出部141は、イーサネットフレームの長さが該所定量の整数倍ではないときに生ずる該伝送処理量の余剰分を検出する。追加処理部142は、検出部141が検出した余剰分に応じて、データに、他の伝送装置92との間の制御処理に用いられる制御情報を追加する。第2伝送装置92は、イーサネットフレームから制御情報を取得する取得部(DMUX部)243を有する。
【0127】
実施例に係る伝送システムは、上記の伝送装置92の構成を含むので、上述した内容と同様の作用効果を奏する。
【0128】
実施例に係る伝送方法は、可変長のイーサネットフレームに収容されるデータを所定量単位で並列に伝送処理し、イーサネットフレームの長さが所定量の整数倍ではないときに生ずる該伝送処理量の余剰分に応じて、データに、伝送装置92間の制御処理に用いられる制御情報を追加する。
【0129】
実施例に係る伝送方法は、上記の伝送装置92の構成を含むので、上述した内容と同様の作用効果を奏する。
【0130】
以上、好ましい実施例を参照して本発明の内容を具体的に説明したが、本発明の基本的技術思想及び教示に基づいて、当業者であれば、種々の変形態様を採り得ることは自明である。
【0131】
なお、以上の説明に関して更に以下の付記を開示する。
(付記1) 可変長のフレームに収容されるデータを所定量単位で並列に伝送処理する伝送処理部と、
前記フレームの長さが前記所定量の整数倍ではないときに生ずる該伝送処理量の余剰分を検出する検出部と、
前記検出部が検出した前記余剰分に応じて、前記データに、他の伝送装置との間の制御処理に用いられる制御情報を追加する追加処理部とを有することを特徴とする伝送装置。
(付記2) 前記追加処理部は、前記フレームの長さが前記所定量の整数倍となるように、前記余剰分に応じたデータサイズの前記制御情報を追加することを特徴とする付記1に記載の伝送装置。
(付記3) 前記伝送処理部は、前記余剰分のデータサイズを示すサイズ情報を、前記フレームに付与することを特徴とする付記1または2に記載の伝送装置。
(付記4) 前記伝送処理部は、前記制御情報の種類を示す種別情報を、前記フレームに付与することを特徴とする付記1乃至3の何れかに記載の伝送装置。
(付記5) 前記追加処理部により前記制御情報が追加された後、前記フレームのデータ誤りを訂正する誤り訂正符号を生成する生成部を、さらに有することを特徴とする付記1乃至4の何れかに記載の伝送装置。
(付記6) 可変長のフレームを送信する第1伝送装置と、
前記フレームを受信する第2伝送装置とを有し、
前記第1伝送装置は、
前記フレームに収容されるデータを所定量単位で並列に伝送処理する伝送処理部と、
前記フレームの長さが前記所定量の整数倍ではないときに生ずる該伝送処理量の余剰分を検出する検出部と、
前記検出部が検出した前記余剰分に応じて、前記データに、前記第2伝送装置との間の制御処理に用いられる制御情報を追加する追加処理部とを有し、
前記第2伝送装置は、前記フレームから前記制御情報を取得する取得部を有することを特徴とする伝送システム。
(付記7) 前記追加処理部は、前記フレームの長さが前記所定量の整数倍となるように、前記余剰分に応じたデータサイズの前記制御情報を追加することを特徴とする付記6に記載の伝送システム。
(付記8) 前記伝送処理部は、前記余剰分のデータサイズを示すサイズ情報を、前記フレームに付与することを特徴とする付記6または7に記載の伝送システム。
(付記9) 前記取得部は、前記サイズ情報に基づいて、前記フレームから前記制御情報を取得することを特徴とする付記6乃至8の何れかに記載の伝送システム。
(付記10) 前記伝送処理部は、前記制御情報の種類を示す種別情報を、前記フレームに付与することを特徴とする付記6乃至9の何れかに記載の伝送システム。
(付記11) 前記第1伝送装置は、前記追加処理部により前記制御情報が追加された後、前記フレームのデータ誤りを訂正する誤り訂正符号を生成する生成部を、さらに有することを特徴とする付記6乃至10の何れかに記載の伝送システム。
(付記12) 可変長のフレームに収容されるデータを所定量単位で並列に伝送処理し、前記フレームの長さが前記所定量の整数倍ではないときに生ずる該伝送処理量の余剰分に応じて、前記データに、伝送装置間の制御処理に用いられる制御情報を追加することを特徴とする伝送方法。
(付記13) 前記フレームの長さが前記所定量の整数倍となるように、前記余剰分に応じたデータサイズの前記制御情報を追加することを特徴とする付記12に記載の伝送方法。
(付記14) 前記余剰分のデータサイズを示すサイズ情報を、前記フレームに付与することを特徴とする付記12または13に記載の伝送方法。
(付記15) 前記制御情報の種類を示す種別情報を、前記フレームに付与することを特徴とする付記12乃至14の何れかに記載の伝送方法。
(付記16) 前記追加処理部により前記制御情報が追加された後、前記フレームのデータ誤りを訂正する誤り訂正符号を生成することを特徴とする付記12乃至15の何れかに記載の伝送方法。
【符号の説明】
【0132】
16 PHY/MAC部(伝送処理部)
92 伝送装置
141 余剰検出部(検出部)
142 追加処理部(MUX部)
144 FCS生成部(生成部)
243 取得部(DMUX部)
921 通信ユニット
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