(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1カートリッジ、前記第2カートリッジ、及び前記第3カートリッジは、それぞれが個別に販売されていると共に、前記第1カートリッジ、前記第2カートリッジ、及び前記第3カートリッジそれぞれがi(iは1以上の整数)個ずつ含まれたカートリッジセットとしても販売されており、
前記算出手段は、前記第1交換個数、前記第2交換個数、及び前記第3交換個数が全てi×j(jは1以上の整数)以上であることを条件として、前記第1交換個数、前記第2交換個数、及び前記第3交換個数それぞれからi×jを減じた各値と、前記カートリッジセットの推奨個数であるjとを、前記推奨個数とする請求項4に記載の画像記録装置。
前記算出手段は、前記交換時刻が古いほど小さくなる重み係数を用いて前記交換実績情報の数を重み付け加算することによって、前記第1交換個数、前記第2交換個数、及び前記第3交換個数を算出する請求項1から5のいずれかに記載の画像記録装置。
着色剤を収容したカートリッジが着脱可能に装着されるカートリッジ装着部と、前記カートリッジ装着部に装着されたカートリッジに収容された着色剤を用いて記録媒体に画像を記録する記録部と、を備える画像記録装置に接続されたコンピュータに実行させるプログラムであって、
前記カートリッジ装着部は、
第1色の着色剤を収容した第1カートリッジが装着される第1装着部と、
第2色の着色剤を収容した第2カートリッジが装着される第2装着部と、
第3色の着色剤を収容した第3カートリッジが装着される第3装着部と、を備えており、
該プログラムは、
前記カートリッジ装着部に装着されたカートリッジに収容された着色剤の量が予め定められた閾値量を下回った使用済状態を検知する検知ステップと、
前記検知ステップで前記使用済状態が検知されたカートリッジが交換されたことを条件として、当該カートリッジの交換時刻を含む交換実績情報を記憶部に記憶させる交換実績管理ステップと、
前記検知ステップで前記使用済状態が検知されたことを条件として、ユーザに対して購入を推奨するカートリッジの個数である推奨個数を算出するステップであって、前記記憶部に記憶された前記交換実績情報に基づいて算出される当該カートリッジの交換頻度が高いほど前記推奨個数を多くする算出ステップと、
カートリッジを購入すべきことをユーザに対して報知するための報知情報であって、前記算出ステップで算出された前記推奨個数を含む前記報知情報を出力する出力ステップと、を前記コンピュータに実行させ、
前記算出ステップにおいて、前記検知ステップによって前記使用済状態が検知された時点から過去に向かう予め定められた閾値期間内に交換されたカートリッジの個数が多い程、前記推奨個数を多くし、前記交換時刻が前記閾値期間に含まれる前記交換実績情報のうち、前記第1カートリッジの前記交換実績情報の数である第1交換個数と、前記第2カートリッジの前記交換実績情報の数である第2交換個数と、前記第3カートリッジの前記交換実績情報の数である第3交換個数と、を算出し、前記検知手段によって前記第1カートリッジの前記使用済状態が検知されたことを条件として、前記第1交換個数を、前記第1交換個数、前記第2交換個数、及び前記第3交換個数の最小値で除した値を前記推奨個数とするプログラム。
着色剤を収容したカートリッジが着脱可能に装着されるカートリッジ装着部と、前記カートリッジ装着部に装着されたカートリッジに収容された着色剤を用いて記録媒体に画像を記録する記録部と、を備える画像記録装置に接続されたコンピュータに実行させるプログラムであって、
前記カートリッジ装着部は、
第1色の着色剤を収容した第1カートリッジが装着される第1装着部と、
第2色の着色剤を収容した第2カートリッジが装着される第2装着部と、
第3色の着色剤を収容した第3カートリッジが装着される第3装着部と、を備えており、
該プログラムは、
前記カートリッジ装着部に装着されたカートリッジに収容された着色剤の量が予め定められた閾値量を下回った使用済状態を検知する検知ステップと、
前記検知ステップで前記使用済状態が検知されたカートリッジが交換されたことを条件として、当該カートリッジの交換時刻を含む交換実績情報を記憶部に記憶させる交換実績管理ステップと、
前記検知ステップで前記使用済状態が検知されたことを条件として、ユーザに対して購入を推奨するカートリッジの個数である推奨個数を算出するステップであって、前記記憶部に記憶された前記交換実績情報に基づいて算出される当該カートリッジの交換頻度が高いほど前記推奨個数を多くする算出ステップと、
カートリッジを購入すべきことをユーザに対して報知するための報知情報であって、前記算出ステップで算出された前記推奨個数を含む前記報知情報を出力する出力ステップと、を前記コンピュータに実行させ、
前記算出ステップにおいて、前記検知ステップによって前記使用済状態が検知された時点から過去に向かう予め定められた閾値期間内に交換されたカートリッジの個数が多い程、前記推奨個数を多くし、前記交換時刻が前記閾値期間に含まれる前記交換実績情報のうち、前記第1カートリッジの前記交換実績情報の数である第1交換個数と、前記第2カートリッジの前記交換実績情報の数である第2交換個数と、前記第3カートリッジの前記交換実績情報の数である第3交換個数と、を算出し、前記検知手段によって前記第1カートリッジの前記使用済状態が検知されたことを条件として、前記第1交換個数を、前記第1交換個数、前記第2交換個数、及び前記第3交換個数の平均値で除した値を前記推奨個数とするプログラム。
着色剤を収容したカートリッジが着脱可能に装着されるカートリッジ装着部と、前記カートリッジ装着部に装着されたカートリッジに収容された着色剤を用いて記録媒体に画像を記録する記録部と、を備える画像記録装置に接続されたコンピュータに実行させるプログラムであって、
前記カートリッジ装着部は、
第1色の着色剤を収容した第1カートリッジが装着される第1装着部と、
第2色の着色剤を収容した第2カートリッジが装着される第2装着部と、
第3色の着色剤を収容した第3カートリッジが装着される第3装着部と、を備えており、
該プログラムは、
前記カートリッジ装着部に装着されたカートリッジに収容された着色剤の量が予め定められた閾値量を下回った使用済状態を検知する検知ステップと、
前記検知ステップで前記使用済状態が検知されたカートリッジが交換されたことを条件として、当該カートリッジの交換時刻を含む交換実績情報を記憶部に記憶させる交換実績管理ステップと、
前記検知ステップで前記使用済状態が検知されたことを条件として、ユーザに対して購入を推奨するカートリッジの個数である推奨個数を算出するステップであって、前記記憶部に記憶された前記交換実績情報に基づいて算出される当該カートリッジの交換頻度が高いほど前記推奨個数を多くする算出ステップと、
カートリッジを購入すべきことをユーザに対して報知するための報知情報であって、前記算出ステップで算出された前記推奨個数を含む前記報知情報を出力する出力ステップと、を前記コンピュータに実行させ、
前記算出ステップにおいて、前記検知ステップによって前記使用済状態が検知された時点から過去に向かう予め定められた閾値期間内に交換されたカートリッジの個数が多い程、前記推奨個数を多くし、前記交換時刻が前記閾値期間に含まれる前記交換実績情報のうち、前記第1カートリッジの前記交換実績情報の数である第1交換個数と、前記第2カートリッジの前記交換実績情報の数である第2交換個数と、前記第3カートリッジの前記交換実績情報の数である第3交換個数と、を算出し、前記検知手段によって前記第1カートリッジの前記使用済状態が検知されたことを条件として、前記第1交換個数を、前記第1交換個数、前記第2交換個数、及び前記第3交換個数の中央値で除した値を前記推奨個数とするプログラム。
着色剤を収容したカートリッジが着脱可能に装着されるカートリッジ装着部と、前記カートリッジ装着部に装着されたカートリッジに収容された着色剤を用いて記録媒体に画像を記録する記録部と、を備える画像記録装置に接続されたコンピュータに実行させるプログラムであって、
前記カートリッジ装着部は、
第1色の着色剤を収容した第1カートリッジが装着される第1装着部と、
第2色の着色剤を収容した第2カートリッジが装着される第2装着部と、
第3色の着色剤を収容した第3カートリッジが装着される第3装着部と、を備えており、
該プログラムは、
前記カートリッジ装着部に装着されたカートリッジに収容された着色剤の量が予め定められた閾値量を下回った使用済状態を検知する検知ステップと、
前記検知ステップで前記使用済状態が検知されたカートリッジが交換されたことを条件として、当該カートリッジの交換時刻を含む交換実績情報を記憶部に記憶させる交換実績管理ステップと、
前記検知ステップで前記使用済状態が検知されたことを条件として、ユーザに対して購入を推奨するカートリッジの個数である推奨個数を算出するステップであって、前記記憶部に記憶された前記交換実績情報に基づいて算出される当該カートリッジの交換頻度が高いほど前記推奨個数を多くする算出ステップと、
カートリッジを購入すべきことをユーザに対して報知するための報知情報であって、前記算出ステップで算出された前記推奨個数を含む前記報知情報を出力する出力ステップと、を前記コンピュータに実行させ、
前記算出ステップにおいて、前記検知ステップによって前記使用済状態が検知された時点から過去に向かう予め定められた閾値期間内に交換されたカートリッジの個数が多い程、前記推奨個数を多くし、前記交換時刻が前記閾値期間に含まれる前記交換実績情報のうち、前記第1カートリッジの前記交換実績情報の数である第1交換個数と、前記第2カートリッジの前記交換実績情報の数である第2交換個数と、前記第3カートリッジの前記交換実績情報の数である第3交換個数と、を算出し、前記検知手段によって前記第1カートリッジ及び前記第2カートリッジの前記使用済状態が検知されたことを条件として、前記第1交換個数を前記第1交換個数及び前記第2交換個数の最小値で除した第1推奨個数と、前記第2交換個数を前記最小値で除した第2推奨個数と、前記第3交換個数を前記最小値で除した第3推奨個数とを、前記推奨個数とするプログラム。
着色剤を収容したカートリッジが着脱可能に装着されるカートリッジ装着部と、前記カートリッジ装着部に装着されたカートリッジに収容された着色剤を用いて記録媒体に画像を記録する記録部と、を備える画像記録装置に接続されたコンピュータに実行させるプログラムであって、
前記カートリッジ装着部に装着されたカートリッジに収容された着色剤の量が予め定められた閾値量を下回った使用済状態を検知する検知ステップと、
前記検知ステップで前記使用済状態が検知されたカートリッジが交換されたことを条件として、前記使用済み状態が検知されたカートリッジが引き抜かれた後に前記使用済み状態でないカートリッジが装着された時刻である交換時刻を含む交換実績情報を記憶部に記憶させる交換実績管理ステップと、
前記検知ステップで前記使用済状態が検知されたことを条件として、ユーザに対して購入を推奨するカートリッジの個数である推奨個数を算出するステップであって、前記記憶部に記憶された前記交換実績情報に基づいて算出される当該カートリッジの交換頻度が高いほど前記推奨個数を多くする算出ステップと、
カートリッジを購入すべきことをユーザに対して報知するための報知情報であって、前記算出ステップで算出された前記推奨個数を含む前記報知情報を出力する出力ステップと、を前記コンピュータに実行させるプログラム。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、適宜図面を参照して本発明の実施形態について説明する。なお、以下に説明される実施形態は本発明の一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で、本発明の実施形態を適宜変更できることは言うまでもない。
【0013】
図1は、本実施形態における購買システム100の概略図である。
図1に示される購買システム100は、複合機10と、端末40と、サービス提供装置101とで構成されている。複合機10及び端末40は、LAN(Local Area Networkの略)103を介して接続されており、且つLAN103を通じてインターネット102に接続されている。また、サービス提供装置101は、インターネット102に接続されている。すなわち、複合機10、端末40、及びサービス提供装置101は、インターネット102及びLAN103を介して相互に通信可能とされている。複合機10は画像記録装置の一例であり、インターネット102及びLAN103は通信ネットワークの一例である。
【0014】
[複合機10]
複合機10は、
図1に示されるように、プリンタ部11と、表示部13と、操作部14と、通信部16と、CPU17と、記憶部18とを主に備える。また、複合機10を構成する各構成要素は、通信バス19を介して相互に接続されている。プリンタ部11は、画像データによって示される画像を記録媒体に記録するプリント処理を実行する。本実施形態ではインクジェット方式のプリンタ部11の例を説明するが、本発明はこれに限定されず、電子写真方式などの公知の方式を採用することができる。また、複合機10は、原稿に記録されている画像を読み取って画像データを生成するスキャナ機能、スキャナ機能で生成された画像データによって示される画像をプリンタ部11で記録媒体に記録するプリント機能、或いはFAXの送受信を行うFAX機能等をさらに有してもよい。
【0015】
[プリンタ部11]
プリンタ部11は、記録部30と、カートリッジ装着部31とを備える。記録部30は、カートリッジ装着部31に装着されたインクカートリッジに収容されたインクを用いて記録媒体に画像を記録する。カートリッジ装着部31には、インクを収容したインクカートリッジが着脱可能に装着される。なお、インクは着色剤の一例であって、トナー等も着色剤に含まれる。すなわち、インクカートリッジは、着色剤を収容したカートリッジの一例である。
【0016】
本実施形態におけるカートリッジ装着部31には、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの各色に対応する4つのインクカートリッジが装着可能である。すなわち、本実施形態におけるカートリッジ装着部31は、シアンインクを収容したシアンカートリッジ(以下、「Cカートリッジ」と表記する。)が装着されるC装着部と、マゼンダインクを収容したインクカートリッジ(以下、「Mカートリッジ」と表記する。)が装着されるM装着部と、イエローインクを収容したインクカートリッジ(以下、「Yカートリッジ」と表記する。)が装着されるY装着部と、ブラックインクを収容したインクカートリッジ(以下、「Bカートリッジ」と表記する。)が装着されるB装着部とを備える。
【0017】
カートリッジ装着部31は、着脱センサ32と、残量センサ33とを備える。着脱センサ32は、カートリッジ装着部31にインクカートリッジが装着されているか否かに応じた検知信号をCPU17に出力する。残量センサ33は、カートリッジ装着部31に装着されたインクカートリッジに収容されているインクの量が閾値インク量を上回るか否かに応じた検知信号をCPU17に出力する。着脱センサ32及び残量センサ33は、4つの装着部それぞれに設けられている。
【0018】
着脱センサ32は、例えば、カートリッジ装着部31にインクカートリッジが装着されていないことを条件としてローレベル信号をCPU17に出力し、カートリッジ装着部31にインクカートリッジが装着されていることを条件としてハイレベル信号をCPU17に出力する。また、残量センサ33は、例えば、インクカートリッジに収容されているインクの量が閾値インク量を上回ることを条件としてローレベル信号をCPU17に出力し、インクカートリッジに収容されているインクの量が閾値インク量以下であることを条件としてハイレベル信号をCPU17に出力する。ローレベル信号は信号レベルが閾値未満の検知信号であり、ハイレベル信号は信号レベルが閾値以上の検知信号である。
【0019】
[表示部13]
表示部13は、各種情報を表示する表示画面を備える。表示部13の具体的な構成は特に限定されないが、例えば、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Displayの略)、有機ELディスプレイ(Organic Electro−Luminescence Displayの略)等を採用することができる。
【0020】
[操作部14]
操作部14は、表示部13の表示画面に表示されたオブジェクトを選択するユーザの操作を検知する。具体的には、操作部14は、例えば、複数の押ボタンを有する。操作部14は、押下された押ボタンに対応づけられた各種の操作信号をCPU17へ出力する。さらに、操作部14は、表示部13の表示画面に重畳された膜状のタッチセンサを有していてもよい。すなわち、表示部13がタッチパネルディスプレイとして構成されてもよい。タッチセンサには、静電容量方式、抵抗膜方式等の周知の方式を採用することができる。その場合、押ボタンは必ずしも必須の構成ではなく、タッチセンサによって押ボタンの機能が代替されてもよい。
【0021】
なお、「オブジェクト」とは、ユーザが操作部14を操作することによって選択可能な画像を指す。一例として、オブジェクトは表示部13に表示された文字列であって、操作部14の方向キーを押下することによってオブジェクトの1つがハイライト表示され、操作部14の決定ボタンを押下することによってハイライト表示されたオブジェクトが選択されてもよい。他の例として、操作部14がタッチパネルである場合のオブジェクトは表示部13に表示されたアイコン、ボタン、リンク等であって、タッチ位置に表示されたオブジェクトが選択されてもよい。
【0022】
[通信部16]
通信部16は、LAN103を通じて外部装置と通信を行うためのインタフェースである。例えば、複合機10は、通信部16を通じて端末40から各種指示を受信し、或いは通信部16を通じて端末40に各種情報を送信する。なお、通信部16をLAN103に接続するための通信方式は、有線であってもよいし、無線であってもよい。
【0023】
[CPU17]
CPU(Central Processing Unitの略)17は、複合機10の全体動作を制御するものである。CPU17は、カートリッジ装着部31が備える各種センサ32、33から出力される検知信号、或いは操作部14から出力される操作信号に基づいて、後述する各種プログラムを記憶部18から取得して実行する。すなわち、CPU17及び記憶部18は、制御部の一例を構成する。
【0024】
[記憶部18]
記憶部18は、プログラム記憶領域18Aと、データ記憶領域18Bとを有する。プログラム記憶領域18Aには、OS(Operating Systemの略)20と、制御プログラム21とが格納される。なお、制御プログラム21は、単一のプログラムであってもよいし、複数のプログラムの集合体であってもよい。データ記憶領域18Bには、制御プログラム21の実行に必要なデータが記憶される。例えば、データ記憶領域18Bには、
図4に示される交換実績テーブルが記憶されている。
【0025】
なお、本明細書中の「データ」と「情報」とは、コンピュータによって取り扱い可能なビット或いはビット列である点において共通する。「データ」とは、各ビットが示す意味内容をコンピュータが考慮することなく取り扱えるものを指す。これに対して、「情報」とは、各ビットが示す意味内容によってコンピュータの動作が分岐するものを指す。さらに、後述の「指示」は、送信先の装置に対して次の動作を促すための制御信号であって、情報を含んでいることもあるし、それ自体が情報としての性質を有していることもある。
【0026】
また、「データ」及び「情報」は、形式(例えば、テキスト形式、バイナリ形式、フラグ形式等)がコンピュータ毎に変更されたとしても、同一の意味内容と認識される限り、同一のデータ及び情報として取り扱われる。例えば、「2つ」であるあることを示す情報が、あるコンピュータではASCIIコードで”0x32”というテキスト形式の情報として保持され、別のコンピュータでは二進数表記で”10”というバイナリ形式の情報として保持されてもよい。
【0027】
但し、上記の「データ」及び「情報」の区別は厳密なものではなく、例外的な取り扱いも許容される。例えば、データが一時的に情報として扱われてもよいし、情報が一時的にデータとして扱われてもよい。また、ある装置ではデータとして扱われるものが、他の装置では情報として扱われてもよい。さらには、データの中から情報が取り出されてもよいし、情報の中からデータが取り出されてもよい。
【0028】
記憶部18は、例えば、RAM(Random Access Memoryの略)、ROM(Read Only Memoryの略)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read−Only Memoryの略)、HDD(Hard Disk Driveの略)、CPU17が備えるバッファ等、或いはそれらの組み合わせによって構成される。なお、記憶部18は、コンピュータが読み取り可能なストレージ媒体であってもよい。コンピュータが読み取り可能なストレージ媒体とは、non−transitoryな媒体である。non−transitoryな媒体には、上記の例の他に、CD−ROM、DVD−ROM等の記録媒体も含まれる。一方、インターネット上のサーバなどからダウンロードされるプログラムを搬送する電気信号は、non−transitoryな媒体には含まれない。
【0029】
プログラム記憶領域18Aに記憶されているプログラムは、CPU17によって実行される。しかしながら、本明細書では、CPU17を省略して各プログラムの動作を説明することがある。すなわち、以下の説明において、「プログラムAが処理Aを実行する」という趣旨の記述は、「CPU17がプログラムAに記述された処理Aを実行する」ことを指してもよい。後述の端末40についても同様である。
【0030】
OS20は、複合機10を構成するハードウェアであるプリンタ部11、表示部13、操作部14、及び通信部16等を制御するためのAPI(Application Programming Interfaceの略)を提供する基本プログラムである。すなわち、上述した各プログラムは、OS20が提供するAPIを呼び出すことによって、各ハードウェアを制御する。しかしながら、本明細書では、OS20を省略して各プログラムの動作を説明する。すなわち、以下の説明において、「プログラムBがハードウェアCを制御する」という趣旨の記述は、「プログラムBがOS20のAPIを通じてハードウェアCを制御する」ことを指してもよい。後述する端末40についても同様である。
【0031】
[端末40]
端末40は、
図1に示されるように、表示部41と、操作部42とを備える。具体的には、端末40は、PC(Personal Computerの略)であってもよいし、携帯電話やタブレット端末等の携帯機器であってもよい。表示部41は、複合機10或いはサービス提供装置101から取得した画像データによって示される画像を表示する。操作部42は、表示部41に表示されたオブジェクトを選択するユーザの操作を検知する。表示部41は、複合機10に接続された表示装置の一例である。
【0032】
[サービス提供装置101]
サービス提供装置101は、インクカートリッジのオンライン購入が可能なWebサイトを公開するWebサーバである。すなわち、複合機10のユーザは、端末40を通じてサービス提供装置101で公開されているWebサーバにアクセスし、所定の操作を行うことによって所望のインクカートリッジを購入することができる。インクカートリッジのオンライン購入のフローは公知であるので、本明細書中での詳しい説明は省略する。
【0033】
[交換実績管理処理]
図2(A)及び
図4を参照して、本実施形態における交換実績管理処理を説明する。交換実績管理処理は、カートリッジ装着部31のインクカートリッジが交換されたことを検知し、交換日時、インク色、型番等を含む交換実績情報を
図4に示される交換実績テーブルに記憶させる処理である。交換実績管理処理を実行する複合機10のCPU17は、交換実績管理手段の一例である。
【0034】
まず、複合機10の制御プログラム21は、インクカートリッジが交換されたことを検知するまで待機する(S11)。具体的には、制御プログラム21は、着脱センサ32及び残量センサ33から出力される検知信号に基づいて、使用済状態のインクカートリッジがカートリッジ装着部31から引き抜かれ、且つ使用済状態でないインクカートリッジがカートリッジ装着部31に装着されたことを条件として、インクカートリッジが交換されたと判断する(S11:Yes)。
【0035】
なお、「使用済状態」とは、インクカートリッジに収容されているインクの量が閾値インク量以下である「ニアエンプティ状態」と、ニアエンプティ状態よりさらにインクの量が少ない「エンプティ状態」とを含む状態である。そして、制御プログラム21は、残量センサ33から出力される検知信号がローレベル信号からハイレベル信号に変化したことを条件として、ニアエンプティ状態を検知する。また、制御プログラム21は、ニアエンプティ状態になった時点から記録部30に供給されたインクの量をカウントし、カウント値が閾値カウント値に達したことを条件として、エンプティ状態を検知する。
【0036】
また、制御プログラム21は、着脱センサ32から出力される検知信号がハイレベル信号からローレベル信号に変化したことを条件として、インクカートリッジがカートリッジ装着部31から引き抜かれたことを検知する。また、制御プログラム21は、着脱センサ32から出力される検知信号がローレベル信号からハイレベル信号に変化したことを条件として、インクカートリッジがカートリッジ装着部31に装着されたことを検知する。
【0037】
すなわち、制御プログラム21は、残量センサ33からハイレベル信号が出力されている状態で、着脱センサ32から出力される検知信号がハイレベル信号からローレベル信号に変化したことによって、使用済状態のインクカートリッジがカートリッジ装着部31から引き抜かれたことを検知する。また、制御プログラム21は、着脱センサ32から出力される検知信号がローレベル信号からハイレベル信号に変化するのに伴って、残量センサ33から出力される検知信号がハイレベル信号からローレベル信号に変化したことによって、使用済状態でないインクカートリッジがカートリッジ装着部に装着されたことを検知する。制御プログラム21は、上記の各信号を上記の順序で検知したことによって、インクカートリッジの交換を検知する(S11:Yes)。
【0038】
そして、制御プログラム21は、インクカートリッジの交換を検知したことを条件として(S11:Yes)、
図4に示される交換実績テーブルに交換実績情報を追加する(S12)。すなわち、制御プログラム21は、交換実績情報をデータ記憶領域18Bに記憶させる。なお、交換実績情報は、
図4に示される交換実績テーブルの各行に相当し、例えば、インクカートリッジの交換日時、当該インクカートリッジに収容されているインクの色、新たに装着されたインクカートリッジの型番等の情報を含む。但し、交換実績情報に含まれる情報はこれに限定されない。
【0039】
交換日時は、例えば、インクカートリッジの交換を検知した時点における複合機10の内部時計の値である。なお、
図4の例では、日付情報のみを図示しているが、さらに時刻情報を含んでもよい。
図4の交換日時は、交換時刻の一例である。インクの色は、シアン装着部、マゼンダ装着部、イエロー装着部、及びブラック装着部のいずれに設けられた着脱センサ32及び残量センサ33によってインクカートリッジの交換を検知したかで特定することができる。インクカートリッジの型番は、例えば、インクカートリッジに搭載されたICチップから取得することができる。また、
図4の登録IDは、交換実績テーブルに蓄積されている交換実績情報を一意に識別するための識別子であって、交換実績情報を交換実績テーブルに追加する際に割り当てられる。忘却率は、0%〜100%の範囲内において交換日時が古いほど大きくなる値であって、詳細は後述する。
【0040】
[報知情報出力処理]
次に、
図2(B)及び
図3〜
図5を参照して、本実施形態における報知情報出力処理を説明する。報知情報出力処理は、複合機10の制御プログラム21は、残量センサ33から出力される検知信号と、
図4に示される交換実績テーブルに蓄積された交換実績情報とに基づいて、インクカートリッジを購入すべきことをユーザに対して報知するための報知情報を出力する処理である。報知情報出力処理を実行する複合機10のCPU17は、出力手段の一例である。
【0041】
まず、制御プログラム21は、インクカートリッジが使用済状態となったことを検知するまで待機する(S15)。使用済状態の検知方法は既に説明しているので、再度の説明は省略する。そして、制御プログラム21は、インクカートリッジの使用済状態を検知したことを条件として(S15:Yes)、推奨個数算出処理を実行する(S16)。推奨個数算出処理は、ユーザに対して購入を推奨するインクカートリッジの個数である推奨個数を算出する処理である。
図3(A)を参照して、推奨個数算出処理の一例を説明する。なお、以下の説明では、Bカートリッジの使用済状態がステップS15で検知されたものとし、検知日時が2013年7月12日であったものとする。推奨個数算出処理を実行する複合機10のCPU17は、算出手段の一例である。
【0042】
まず、制御プログラム21は、現在から過去1ヶ月の間にBカートリッジが何回交換されたかを示す交換個数を算出する(S21)。交換個数は、交換実績情報に基づいて算出されるインクカートリッジの交換頻度の一例である。本実施形態における制御プログラム21は、
図4に示される交換実績テーブルに蓄積されている交換実績情報のうち、交換日時が2013年6月13日〜2013年7月12日であるBカートリッジの交換実績情報の数をカウントする。
図4の例では、登録ID=13、14、18の交換実績情報が対象となる。すなわち、交換個数は3個となる。
【0043】
次に、制御プログラム21は、交換個数が3個未満であるか否かを判断する(S22)。交換個数が3個未満である場合(S22:Yes)、制御プログラム21は、推奨個数を1個に決定する(S23)。一方、交換個数が3個以上である場合(S22:No)、制御プログラム21は、交換個数が5個未満であるか否かを判断する(S24)。そして、交換個数が5個未満である場合(S24:Yes)、制御プログラム21は、推奨個数を2個に決定する(S25)。一方、交換個数が5個以上である場合(S24:No)、制御プログラム21は、推奨個数を3個に決定する(S26)。すなわち、
図4の例では、推奨個数が2個となる。
【0044】
このように、
図3(A)に示される推奨個数算出処理では、使用済状態が検知された時点から過去に向かう予め定められた閾値期間内に交換されたカートリッジの個数が多い程、推奨個数を多くする。但し、ステップS22、S24において交換個数と比較する閾値は3個、5個に限定されない。同様に、ステップS23、S25における推奨個数は1個、2個、3個に限定されない。また、ステップS21における1ヶ月は閾値期間の一例であって、これに限定されない。
【0045】
次に、制御プログラム21は、報知情報を端末40に出力する(S17)。報知情報には、例えば、使用済状態が検知されたインクカートリッジの型番、当該インクカートリッジに収容されていたインクの色、ステップS21で算出された交換個数、及びステップS23〜S26で決定された推奨個数等が含まれる。また、複合機10から報知情報を取得した端末40は、例えば
図5(A)に示される報知画面を表示部41に表示させる。
図5(A)に示される報知画面には、報知情報に含まれるインクの色、交換個数、及び推奨個数に基づいて、「直近1ヶ月のBカートリッジの交換個数は3個です。Bカートリッジを2個購入しては如何ですか?」というメッセージと、「カートリッジ購入サイトへ」との文字列が付加された押しボタンとが含まれる。
【0046】
端末40は、当該押しボタンを選択する操作が操作部42によって検知されたことを条件として、購入画面データ送信指示をサービス提供装置101に送信する。この購入画面データ送信指示は、報知情報によって特定されるインクカートリッジの購入画面を示す購入画面データをサービス提供装置101に送信させるための指示であって、報知情報に含まれるインクカートリッジの型番及び推奨個数等を含む。そして、端末40は、購入画面データをサービス提供装置101から取得したことを条件として、当該購入画面データによって示される購入画面を表示部41に表示させる。
図5(B)は、表示部41に表示される購入画面の一例である。
【0047】
図5(B)に示される購入画面は、購入画面データ送信指示に含まれる型番のインクカートリッジの購入画面であって、注文数を示すプルダウンメニューにおいて推奨個数の「2」が選択された状態となっている。但し、注文数は修正可能であってもよい。そして、端末40は、「お買い物カゴへ入れる」ボタンを選択する操作が操作部42によって検知されたことを条件として、購入画面に表示された型番のインクカートリッジを注文数に示される数だけ購入する手続に進む。以降の手続は既に公知となっているので、説明は省略する。
【0048】
[本実施形態の作用効果]
本実施形態によれば、インクカートリッジが交換される度に蓄積された交換実績情報に基づいて当該インクカートリッジの交換個数、すなわち交換頻度を算出し、交換頻度が高いほど推奨個数を多くする。これにより、短期間における使用頻度の変動によって推奨個数が不適切な値となるのを抑制することができる。
【0049】
なお、報知情報に含まれる各種情報をユーザに報知する方法は、上記の例に限定されない。例えば、複合機10の表示部13に報知画面を表示させてもよい。または、報知画面に相当する画像を記録媒体に記録する処理をプリンタ部11に実行させてもよい。後述する交換実績通知画面についても同様である。また、インクカートリッジの購入方法はオンライン購入に限定されない。例えば、電話を通じて購入してもよいし、購入申込書をFAX或いは郵送することによって購入してもよい。さらに、報知情報に含まれるインクカートリッジの型番及び推奨個数等が記載された購入申込書をプリンタ部11に形成させてもよい。
【0050】
また、本実施形態では、4色のインクカートリッジそれぞれが装着される4つの装着部を備えるカートリッジ装着部の例を説明したが、本発明はこれに限定されない。すなわち、ブラックインクを収容したBカートリッジのみが装着可能なモノクロ複合機であってもよいし、2色、3色、或いは5色以上のインクカートリッジそれぞれが装着される装着部を備えるカートリッジ装着部であってもよい。
【0051】
さらに、推奨個数はインクカートリッジの交換頻度が高いほど大きな値となればよく、その具体的な算出方法は
図3(A)の例に限定されない。以下、変形例1〜3において、推奨個数算出処理の他の例を説明する。変形例1〜3によって算出される推奨個数は、インクカートリッジの交換頻度が高いほど大きくなる点で共通し、その具体的な算出方法が異なる。
【0052】
[変形例1]
図3(B)及び
図4を参照して、変形例1に係る推奨個数算出処理を説明する。なお、上記の実施形態と同様に、以下の説明では、Bカートリッジの使用済状態がステップS15で検知されたものとし、検知日時が2013年7月12日であったものとする。
【0053】
まず、制御プログラム21は、直前に登録されたBカートリッジの交換実績情報を交換実績テーブルから抽出する。
図4に示される交換実績テーブルからは、登録ID=18の交換実績情報が抽出される。次に、制御プログラム21は、抽出した交換実績情報が1週間以内に登録されたものであるか否かを判断する(S31)。そして、1週間以内に登録されている場合(S31:Yes)、制御プログラム21は、推奨個数を3個に決定する(S32)。一方、1週間より前に登録されている場合(S31:No)、制御プログラムは、当該交換実績情報が1ヶ月以内に登録されたものであるか否かを判断する(S33)。そして、1ヶ月以内に登録されている場合(S33:Yes)、制御プログラム21は、推奨個数を2個に決定する(S34)。一方、1ヶ月より前に登録されている場合(S33:No)、制御プログラム21は、推奨個数を1個に決定する(S35)。
【0054】
このように、
図3(B)に示される推奨個数算出処理では、直前の交換実績情報が登録されてから使用済状態が検知されるまでの経過時間が短い程、推奨個数を多くする。但し、ステップS31、S33において直前の交換日時と比較する閾値は1週間、1ヶ月に限定されない。同様に、ステップS32、S34、S35における推奨個数は3個、2個、1個に限定されない。
【0055】
[変形例2]
図4、
図6、及び
図7を参照して、変形例2に係る推奨個数算出処理を説明する。なお、上記の実施形態と同様に、以下の説明では、Bカートリッジの使用済状態がステップS15で検知されたものとし、検知日時が2013年7月12日であったものとする。
【0056】
まず、制御プログラム21は、
図7に示される交換個数算出処理を実行する(S41)。交換個数算出処理は、交換実績テーブルに蓄積されている交換実績情報に基づいて、インク色毎の交換個数を算出する処理である。交換個数算出処理を実行する複合機10のCPU17は、算出手段の一例である。
【0057】
まず、制御プログラム21は、交換実績テーブルの忘却率を最新の値に更新する(S61)。変形例2における忘却率は、
図4に示されるように、登録後1ヶ月未満の交換実績情報に0%が、登録後1ヶ月以上且つ2ヶ月未満の交換実績情報に50%が、登録後2ヶ月以上且つ3ヶ月未満の交換実績情報に100%が設定される。但し、忘却率の具体例はこれに限定されず、交換日時が古いほど大きくなる値であればよい。
【0058】
次に、制御プログラム21は、交換実績テーブルに蓄積されているBカートリッジの交換実績情報を重み付け加算することによって、Bカートリッジの交換個数(以下、「B交換個数」と表記する。)を算出する(S62)。重み係数は、0〜1の範囲で表現される忘却率の補数で表される。すなわち、忘却率0%の重み係数は1であり、忘却率50%の重み係数は0.5であり、忘却率100%の重み係数は0である。このように、重み係数は、交換日時が古い交換実績情報ほど小さい値となる。
図4の例では、B交換個数=3×1+2×0.5+2×0=4個となる。なお、算出された交換個数の小数点以下の取り扱いは特に限定されず、四捨五入、切り上げ、切り捨てのいずれであってもよいが、変形例2では切り捨てるものとする。推奨個数についても同様とする。
【0059】
同様に、制御プログラム21は、Cカートリッジの交換個数(以下、「C交換個数」と表記する。)と、Mカートリッジの交換個数(以下、「M交換個数」と表記する。)と、Yカートリッジの交換個数(以下、「Y交換個数」と表記する。)と、をそれぞれ算出する(S63〜S65)。
図4の例では、C交換個数=1×1+2×0.5+2×0=2個となり、M交換個数=1×1+1×0.5+2×0=1.5=1個となり、Y交換個数=1×1+0×0.5+2×0=1個となる。
【0060】
次に、制御プログラム21は、
図2(B)のステップS15において、どのカートリッジの使用済状態が検知されたかを判断する(S42、S44、S46)。そして、Bカートリッジの使用済状態が検知された場合(S42:Yes)、制御プログラム21は、B交換個数を、B交換個数、C交換個数、M交換個数、及びY交換個数の最小値で除することによって、Bカートリッジの推奨個数を算出する(S43)。
図4の例では、Bカートリッジの交換個数が4個であり、4つの交換個数の最小個数が1個であるので、Bカートリッジの推奨個数=4÷1=4個となる。
【0061】
同様に、Cカートリッジの使用済状態が検知された場合(S44:Yes)、制御プログラム21は、C交換個数を4つの交換個数の最小値で除することによって、Cカートリッジの推奨個数を算出する(S45)。また、Mカートリッジの使用済状態が検知された場合(S46:Yes)、制御プログラム21は、M交換個数を4つの交換個数の最小値で除することによって、Mカートリッジの推奨個数を算出する(S47)。さらに、Yカートリッジの使用済状態が検知された場合(S46:No)、制御プログラム21は、Y交換個数を4つの交換個数の最小値で除することによって、Yカートリッジの推奨個数を算出する(S48)。
図4の例では、Cカートリッジの推奨個数=2÷1=2個となり、Mカートリッジの推奨個数=1÷1=1個となり、Yカートリッジの推奨個数=1÷1=1個となる。
【0062】
さらに、容量が異なる複数種類のBカートリッジがB装着部に選択的に装着可能である場合、制御プログラム21は、
図6のステップS49〜S51を実行してもよい。ステップS49〜S51は、ステップS43で算出された推奨個数を、ブラックインクの容量が相対的に小さい小容量Bカートリッジの推奨個数(以下、「Sサイズ推奨個数」と表記する)と、小容量Bカートリッジよりブラックインクの容量が大きい大容量Bカートリッジの推奨個数(以下、「Lサイズ推奨個数」と表記する。)とに分配する処理である。
【0063】
すなわち、ステップS49〜S51が実行される場合、ステップS43で算出される推奨個数は、Sサイズ推奨個数とする。すなわち、
図4の例において、ステップS43の時点におけるSサイズ推奨個数は4個であり、Lサイズ推奨個数は0個である。また、変形例2において、大容量Bカートリッジ1個と小容量Bカートリッジ2個とを比較すると、大容量Bカートリッジ1個の方が廉価で、小容量Bカートリッジ2個の方が僅かにインク量が多いものとする。すなわち、変形例2では、小容量Bカートリッジを2個購入するより、大容量Bカートリッジを1個購入する方が費用対効果が高いものとする。
【0064】
制御プログラム21は、Sサイズ推奨個数が2個以上であるか否かを判断する(S49)。Sサイズ推奨個数が2個以上である場合(S49:Yes)、制御プログラム21は、Sサイズ推奨個数を2個減算し(S50)、Lサイズ推奨個数を1個加算する(S51)。そして、制御プログラム21は、Sサイズ推奨個数が2個未満となるまで(S49:No)、S49〜S51の処理を繰り返し実行する。その結果、
図4の例におけるSサイズ推奨個数は0個、Lサイズ推奨個数は2個となる。
【0065】
ステップS49〜S51を実行した制御プログラム21は、
図2(B)のステップS17において、Sサイズ推奨個数及びLサイズ推奨個数を含めた報知情報を端末40に出力する。そして、この報知情報を取得した端末40は、例えば
図5(A)に示される報知画面に、「小容量Bカートリッジを0個、大容量Bカートリッジを2個購入しては如何ですか?」、或いは推奨個数が0個の小容量Bカートリッジを省略して「大容量Bカートリッジを2個購入しては如何ですか?」とのメッセージを表示する。
【0066】
変形例2によれば、費用対効果の高い大容量カートリッジの購入を優先的に推奨することができる。その結果、どのインクカートリッジを購入すべきかの判断をユーザに強いることなく、費用対効果の高い複合機10を実現することができる。また、インクの使用頻度及び使用傾向は時間の経過と共に変動する。そのため、過去の交換実績情報の重みを小さくして交換個数を算出することにより、現在の使用状況に応じた適切な値の推奨個数を算出することができる。
【0067】
なお、変形例2では、小容量Bカートリッジと大容量Bカートリッジとの交換比率が2:1の例を説明したが、交換比率は上記の例に限定されない。すなわち、小容量Bカートリッジと大容量Bカートリッジとの交換比率をm:nとすると、制御プログラム21は、Sサイズ推奨個数がm以上であることを条件として(S49:Yes)、Sサイズ推奨個数をm個減算し(S50)、Lサイズ推奨個数をn個加算する(S51)処理をα回繰り返せばよい。すなわち、制御プログラム21は、Sサイズ推奨個数がm×α以上であることを条件として、ステップ43で算出された推奨個数からm×αを減じた値をSサイズ推奨個数とし、n×αをLサイズ推奨個数とする。ここで、mは2以上の整数、nは1以上で且つmより小さい整数、αは1以上の整数である。
【0068】
また、変形例2では、ステップS43、S45、S47、S49において、推奨個数の算出対象となるカートリッジの交換個数を、4つのカートリッジの交換個数の最小値で除する例を説明したが、本発明はこれに限定されず、4つの交換個数の平均値で除してもよいし、4つの交換個数の中間値で除してもよい。さらに、変形例2では、Bカートリッジについてのみ小容量カートリッジを大容量カートリッジに置き換えて推奨する例を説明したが、本発明はこれに限定されず、Cカートリッジ、Mカートリッジ、及びYカートリッジについても同様に、予め定められた交換比率に基づいて小容量カートリッジを大容量カートリッジに置き換えて推奨してもよい。
【0069】
[変形例3]
図4、
図7、及び
図8を参照して、変形例3に係る推奨個数算出処理を説明する。なお、以下の説明では、Bカートリッジ及びMカートリッジの使用済状態がステップS15で検知されたものとし、検知日時が2013年7月12日であったものとする。
【0070】
まず、制御プログラム21は、
図7に示される交換個数算出処理を実行する(S71)。交換個数算出処理は既に説明しているので、再度の説明は省略する。次に、制御プログラムは、B交換個数、C交換個数、M交換個数、及びY交換個数のそれぞれを、使用済状態のカートリッジの交換個数の最小値で除する(S72)。
図4の例では、B交換個数=4個、C交換個数=2個、M交換個数=1個、Y交換個数=1個のそれぞれを、使用済状態のカートリッジのうちの交換個数の最小値であるM交換個数=1個で除する。
図4の例では、ステップS72の実行後における各交換個数は、B交換個数=4個、C交換個数=2個、M交換個数=1個、Y交換個数=1個となる。
【0071】
制御プログラム21は、ステップS72で算出された値を推奨個数として、報知情報を端末40に出力してもよい(S76)。なお、ステップS74、S75が実行されない場合のセット推奨個数は0個である。すなわち、
図4の例では、B推奨個数=4個、C推奨個数=2個、M推奨個数=1個、Y推奨個数=1個を含む報知情報が端末40に出力される。この報知情報を取得した端末40は、例えば
図5(A)に示される報知画面に、「Bカートリッジを4個、Cカートリッジを2個、Mカートリッジを1個、Yカートリッジを1個購入しては如何ですか?」とのメッセージを表示する。
【0072】
さらに、サービス提供装置101で公開されているWebサイトでは、Bカートリッジ、Cカートリッジ、Mカートリッジ、及びYカートリッジがそれぞれ個別に販売されていると共に、Bカートリッジ、Cカートリッジ、Mカートリッジ、及びYカートリッジそれぞれが1個ずつ含まれたカートリッジセットが販売されているとする。また、カートリッジセットを1個を購入する方が、各色インクカートリッジを1個ずつ個別に購入するより廉価であるとする。この場合の制御プログラム21は、
図8に示されるステップS73〜S75を実行してもよい。ステップS73〜S75は、ステップS72で算出した各色カートリッジの推奨個数の一部を、カートリッジセットの推奨個数であるセット推奨個数に置き換える処理である。
【0073】
まず、制御プログラム21は、ステップS72で算出された全ての交換個数が1以上であるか否かを判断する(S73)。全ての交換個数が1以上の場合(S73:Yes)、制御プログラム21は、B交換個数、C交換個数、M交換個数、及びY交換個数それぞれを1減算し(S74)、セット推奨個数を1加算する(S75)。そして、制御プログラム21は、4つの交換数のいずれかが1未満となるまで(S73:No)、S73〜S75の処理を繰り返し実行する。その結果、
図4の例におけるB推奨個数は3個、C推奨個数は1個、M推奨個数は0個、Y推奨個数は0個、セット推奨個数は1個となる。
【0074】
ステップS73〜S75を実行した制御プログラム21は、
図2(B)のステップS17において、各色インクカートリッジの推奨個数及びセット推奨個数を含めた報知情報を端末40に出力する。そして、この報知情報を取得した端末40は、例えば
図5(A)に示される報知画面に、「Bカートリッジを3個、Cカートリッジを1個、Mカートリッジを0個、Yカートリッジを0個、カートリッジセットを1個購入しては如何ですか?」、或いは推奨個数が0個のインクカートリッジを省略して「Bカートリッジを3個、Cカートリッジを1個、カートリッジセットを1個購入しては如何ですか?」とのメッセージを表示する。
【0075】
変形例3によれば、交換頻度の比率に応じて各色インクカートリッジの推奨個数が算出される。すなわち、変形例3によれば、使用済状態が検知されたインクカートリッジのみならず、その他のインクカートリッジの購入をもユーザに推奨することになる。その結果、各色インクカートリッジが使用済状態となる度に当該インクカートリッジを個別に購入する必要がなくなるので、一部のインクカートリッジのストックがないことに起因する複合機10の稼働率の低下を抑制することができる。
【0076】
また、インクカートリッジは、個別に購入するよりもセットで購入する方が割安となる場合が多い。そこで、全てのインクカートリッジの推奨個数が1個以上である場合に、これに代えてカートリッジセット1個の購入を推奨することにより、費用対効果の高い複合機10を実現することができる。
【0077】
なお、変形例3では、各色インクカートリッジとカートリッジセットとの交換比率をi:1とした例を説明したが、交換比率は上記の例に限定されない。すなわち、各色インクカートリッジとカートリッジセットとの交換比率をi:1とすると、制御プログラム21は、全ての交換個数がi以上であることを条件として(S73:Yes)、各色の交換個数をi個減算し(S74)、セット推奨個数を1個加算する(S75)処理をj回繰り返せばよい。すなわち、制御プログラム21は、各色インクカートリッジの交換個数がi×j以上であることを条件として、各交換個数からi×j個を減じた値を各色インクカートリッジの推奨個数とし、j個をセット推奨個数とする。ここで、i、jは1以上の整数である。
【0078】
[その他の変形例]
なお、複合機10から端末40に出力される情報は報知情報に限定されない。
図4、
図9、及び
図10を参照して、複合機10から端末40に出力される通知情報の例を説明する。
図9に示される通知情報出力処理は、過去に交換されたインクカートリッジの個数をユーザに通知するための通知情報を出力する処理である。通知情報出力処理を実行する複合機10のCPU17は、出力手段の他の例である。
【0079】
まず、制御プログラム21は、LAN103を通じて端末40から通知情報出力指示を取得するまで待機する(S81)。通知情報出力指示は、複合機10に通知情報を出力させるための指示である。次に、制御プログラム21は、通知情報出力指示を取得したことを条件として(S81:Yes)、
図4に示される交換実績テーブルに含まれる交換実績情報をカウントすることにより、B交換個数、C交換個数、M交換個数、及びY交換個数を算出する(S82)。なお、ステップS82では、忘却率は考慮せず、各色インクカートリッジの交換実績情報を単純加算すればよい。
図4の例では、B交換個数=7個、C交換個数=5個、M交換個数=4個、Y交換個数=3個となる。
【0080】
そして、制御プログラム21は、算出した各色インクカートリッジの交換個数を含めた通知情報を端末40に出力する(S83)。通知情報を取得した端末40は、
図10に示される交換実績通知画面を表示部41に表示させる。
図10に示される交換実績通知画面は、通知情報に含まれる各色インクカートリッジの交換個数が棒グラフとして表されている。但し、交換個数の表現方法は棒グラフに限定されず、円グラフ、折れ線グラフ、レーダチャート等であってもよいし、数字として表してもよい。これにより、各色インクカートリッジの過去の交換個数をユーザに把握させることができる。
【0081】
また、各実施形態の複合機10において、記憶部18のプログラム記憶領域18Aに記憶された各種プログラムがCPU17によって実行されることによって、本発明の制御部が実行する各処理が実現される例を説明した。しかしながら、制御部の構成はこれに限定されず、その一部又は全部を集積回路(IC(Integrated Circuitの略)とも言う。)等のハードウェアで実現してもよい。
【0082】
また、本発明は、画像記録装置として実現できるだけでなく、画像記録装置に処理を実行させるプログラムとして実現してもよい。また、当該プログラムは、non−transitoryな記録媒体に記録されて提供されてもよいし、当該プログラムを示す情報或いは信号が、インターネット等の通信ネットワークを介して配信されてもよい。