(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記搭載部品別部品高さ予測値と前記搭載部品別部品高さとの差分値が、あらかじめ定めた第2の閾値以上になっていた場合、該差分値を押込み不足量としてフィードバックし、該当する前記対象搭載部品に対して、前記押込み不足量に相当する押圧力をさらに印加した押込み動作を行う押込み手段を有することを特徴とする請求項1に記載の部品搭載検査装置。
前記搭載部品別部品高さ予測値と前記搭載部品別部品高さとの差分値が、あらかじめ定めた第2の閾値以上になっていた場合、該差分値を押込み不足量としてフィードバックし、該当する前記対象搭載部品に対して、前記押込み不足量に相当する押圧力をさらに印加した押込み動作を行う押込みステップを有することを特徴とする請求項4に記載の部品搭載検査方法。
前記搭載部品別部品高さ予測値と前記搭載部品別部品高さ値との差分値が、あらかじめ定めた前記閾値以上になっていると前記判定ステップにおいて判定した場合、当該対象搭載部品に関する部品浮き不良発生の旨を示す検査結果を出力する結果出力ステップをさらに有することを特徴とする請求項4または5に記載の部品搭載検査方法。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前記特許文献1に記載の検査方法においては、リフロー後の部品搭載状態のみを検査しているため、良品範囲内での部品搭載傾きによる部品浮き不良を見逃したり、また、部品搭載傾きは大きいものの正常にはんだ接合されている場合を部品浮き不良と過検出したりするという課題があった。
【0005】
つまり、前記特許文献1の技術においては、適用分野であるSMT(Surface Mount Technology:表面実装技術)領域におけるリフロー工程後の外観検査に関して、基板上に搭載された部品(チップ、QFP(Quad Flat Package)、IC(Integrated Circuit)等)のはんだ接合状態が部品浮きの状態にあるか否かを、リフロー後外観検査機を用いて、エリアカメラ等による2次元方式の外観検査(以下、2D検査)に加えて、レーザ計測方式による3次元計測方式を用いた3次元検査(以下、3D検査)を行うようにしている。
【0006】
一般に、基板上に搭載された部品立ちおよび搭載の傾きが顕著な部品浮きに関しては2D検査にて検出することが可能であるが、搭載部品の浮き量の程度によっては3D検査が必要とされる。搭載部品の3D検査は、基板上に搭載されているすべての部品を対象として、リフロー後の部品の搭載状態(傾き)を検査するものである。
【0007】
しかしながら、かくのごとき3D検査結果として、良好と判定し、印刷されたはんだ量のばらつきが良品範囲内であったとしても、部品搭載時の押込み量が不足する場合には、チップ部品の一方または双方の電極がはんだに十分接触せずに、リフロー後に部品浮き不良となる可能性がある。また、このような部品浮きの状態については、チップ部品が大きく傾いていない場合も多く、リフロー後外観検査において部品浮き不良を見逃す可能性が高いという課題がある。
【0008】
また、製品基板上に搭載されているすべての部品を検査対象としているために、検査に長い処理時間を必要とし、検査コストが高くなるという課題もあった。
【0009】
(本発明の目的)
本発明は、斯かる問題点を鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、部品浮きにつながる部品搭載不良を精度良く検出する部品搭載検査装置および部品搭載検査方法を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前述の課題を解決するため、本発明による部品搭載検査装置および部品搭載検査方法は、主に、次のような特徴的な構成を採用している。
【0011】
(1)本発明による部品搭載検査装置は、
基板に配置したパッド上に印刷されたはんだ上に搭載された搭載部品の搭載状態の良否を検査する部品搭載検査装置であって、
はんだ印刷工程において各前記パッド上に印刷されたはんだの高さの計測結果のうち、着目した対象搭載部品を搭載するための前記パッド上に印刷されたはんだの高さを抽出する抽出手段と、
前記抽出手段で抽出した前記対象搭載部品に関するはんだの高さである搭載部品別はんだ高さと、部品搭載工程時において前記対象搭載部品に対して印加した押込み量と、前記対象搭載部品の厚さ情報と、を用いて、部品搭載工程後の搭載状態における前記対象搭載部品の高さを予測する予測手段と、
前記予測手段で予測した前記対象搭載部品に関する部品高さの予測値である搭載部品別部品高さ予測値と、部品搭載工程において前記パッド上に印刷されたはんだ上に搭載された前記対象搭載部品の高さの計測結果である搭載部品別部品高さと、の差分値を、あらかじめ定めた閾値と比較した結果に基づいて、搭載した当該対象搭載部品の搭載状態の良否を判定する判定手段と
を有することを特徴とする。
【0012】
(2)本発明による部品搭載検査方法は、
基板に配置したパッド上に印刷されたはんだ上に搭載された搭載部品の搭載状態の良否を検査する部品搭載検査方法であって、
はんだ印刷工程において各前記パッド上に印刷されたはんだの高さの計測結果のうち、着目した対象搭載部品を搭載するための前記パッド上に印刷されたはんだの高さを抽出する抽出ステップと、
前記抽出ステップで抽出した前記対象搭載部品に関するはんだの高さである搭載部品別はんだ高さと、部品搭載工程時において前記対象搭載部品に対して印加した押込み量と、前記対象搭載部品の厚さ情報と、を用いて、部品搭載工程後の搭載状態における前記対象搭載部品の高さを予測する予測ステップと、
前記予測ステップで予測した前記対象搭載部品に関する部品高さの予測値である搭載部品別部品高さ予測値と、部品搭載工程において前記パッド上に印刷されたはんだ上に搭載された前記対象搭載部品の高さの計測結果である搭載部品別部品高さと、の差分値を、あらかじめ定めた閾値と比較した結果に基づいて、搭載した当該対象搭載部品の搭載状態の良否を判定する判定ステップと
を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明の部品搭載検査装置および部品搭載検査方法によれば、主に、以下のような効果を奏することができる。
【0014】
すなわち、対象搭載部品に関するはんだの高さである搭載部品別はんだ高さと、部品搭載工程時においてその対象搭載部品に対して印加した押込み量と、その対象搭載部品の厚さ情報と、を用いて、部品搭載工程後の搭載状態における当該対象搭載部品の高さを予測して算出した搭載部品別部品高さ予測値と、部品搭載工程においてパッド上に印刷されたはんだ上に搭載された前記対象搭載部品の高さの計測結果である搭載部品別部品高さと、の差分値を、あらかじめ定めた閾値と比較することによって、搭載部品の浮き不良につながる搭載部品の搭載不良(はんだ付け不良)の有無を精度良く検出することができる。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明による部品搭載検査装置および部品搭載検査方法の好適な実施形態について添付図を参照して説明する。なお、以下の説明においては、本発明による部品搭載検査装置および部品搭載検査方法について説明するが、かかる装置および方法の一部をコンピュータにより実行可能なプログラムとして実施するようにしても良いことは言うまでもない。
【0017】
(本発明の特徴)
本発明の実施形態の説明に先立って、本発明の特徴についてその概要をまず説明する。本発明は、SMT(Surface Mount Technology:表面実装技術)領域におけるリフロー工程後のはんだ付け外観検査に関して、3次元計測方式による部品搭載状態の検査にて発生する部品浮き不良の過検出および見逃しを防止する仕組みを実現するものであり、部品搭載工程後の部品の高さ(基板表面から部品表面までの距離)を予測した予測値と、リフロー処理による部品搭載工程後検査にて取得した部品高さの計測結果と、を比較して判断することにより、部品浮きの要因になる部品搭載の不良を精度良く検出することを主要な特徴としている。
【0018】
より具体的には、はんだ印刷後外観検査機により計測されたはんだの高さおよび部品搭載工程における押込み量および部品自身の高さ情報(すなわち厚さ情報)から、部品搭載工程後の部品の高さ(基板表面から部品表面までの距離)を予測し、部品搭載後外観検査機の3D検査による部品の高さの計測結果と比較判定することにより、部品浮き不良につながる可能性が高い部品搭載不良の有無を検出することも特徴としている。
【0019】
(第1の実施形態の構成例)
次に、本発明による部品搭載検査装置の構成について、その一例を、
図1を用いて説明する。
図1は、本発明による部品搭載検査装置の第1の実施形態の構成例を示すブロック構成図である。
図1に示す部品搭載検査装置は、はんだ印刷後外観検査機1と、印刷後検査部品別抽出・予測部2と、部品搭載後外観検査機3と、部品搭載後検査判定部4と、結果出力表示部5とを含んで構成される。
【0020】
図1の部品搭載検査装置において、印刷後検査部品別抽出・予測部2は、前述の抽出手段および予測手段の機能を有する。抽出手段の機能により、はんだ印刷後外観検査機1から、パッド上に印刷されたはんだのペースト状態に関するはんだペースト計測結果1a(すなわち、計測はんだ体積1a1、計測はんだ高さ1a2、計測はんだ面積1a3)を受け取って、これらのはんだペースト計測結果1aの中から、計測はんだ高さ1a2を搭載部品別に抽出する。この抽出手段の機能により、はんだペースト計測結果1a(計測はんだ体積1a1、計測はんだ高さ1a2、計測はんだ面積1a3)から抽出した計測はんだ高さ1a2は、前述の搭載部品別はんだ高さに相当する。予測手段の機能の機能により、抽出した対象搭載部品に関する計測はんだ高さ1a2と、当該対象搭載部品に関する部品搭載工程における押込み量Pmおよび搭載方向の高さ情報Hs(すなわち当該対象搭載部品の厚さ情報)とを用いて、搭載部品別部品高さ予測値2aを算出して、部品搭載後検査判定部4に対して出力する。
【0021】
部品搭載後検査判定部4は、印刷後検査部品別抽出・予測部2において算出した搭載部品別部品高さ予測値2aと、部品搭載後外観検査機3において3D検査結果として計測された該対象搭載部品のパッド上の部品高さすなわち搭載部品別部品高さ3aとを入力として、該対象搭載部品に関する各パッドにおいて部品とはんだとがきちんと接触しているか否かを判断することにより、部品浮き不良の有無を判定し、部品浮き不良判定結果4aとして、結果出力手段の結果出力表示部5に対して出力する判定手段である。
【0022】
(第1の実施形態の動作の説明)
次に、本発明の第1の実施形態として
図1に示した部品搭載検査装置の動作について、その一例を、
図2ないし
図4を用いて詳細に説明する。
【0023】
図2は、
図1の部品搭載検査装置の印刷後検査部品別抽出・予測部2において抽出された対象搭載部品のSMT領域におけるパッド上のはんだ高さすなわち計測はんだ高さ1a2の一例を説明するための説明図であり、はんだ印刷後外観検査機1によりはんだ印刷工程後において計測された各パッド上のはんだペースト計測結果1aのうち、注目する対象部品を搭載しようとする全パッド上のはんだの高さすなわち計測はんだ高さ1a2を抽出した様子を示している。
図2の説明図には、基板11のSMT領域において対象搭載部品を搭載するための2つのパッド1a2a、パッド1a2bそれぞれの上にはんだ13a、はんだ13bが、計測はんだ高さ1a2としてそれぞれHpl、Hprの高さ値で形成されている様子を示している。
【0024】
また、
図3は、
図1の部品搭載検査装置の部品搭載後外観検査機3において3D検査結果として計測された対象搭載部品のパッド上の部品高さすなわち搭載部品別部品高さ3aの一例を説明するための説明図である。
図3の説明図には、基板11のSMT領域において対象搭載部品を搭載するための2つのパッド1a2aのはんだ13a上と、パッド1a2bのはんだ13b上とをつなぐように、対象搭載部品14が搭載され、搭載部品別部品高さ3aとして、パッド1a2a、パッド1a2bそれぞれにはHml、Hmrの高さ値で搭載されている様子を示している。
【0025】
図4は、
図1の部品搭載検査装置の部品搭載後検査判定部4の動作の例を説明するためのフローチャートである。
図4のフローチャートにおいて、まず、はんだ印刷後外観検査機1によりはんだ印刷工程後における各パッド上のはんだペースト計測結果1a(計測はんだ体積1a1、計測はんだ高さ1a2、計測はんだ面積1a3)を計測する。計測された各パッド上のはんだペースト計測結果1aは印刷後検査部品別抽出・予測部2に対して出力される。
【0026】
はんだ印刷後外観検査機1からのはんだペースト計測結果1aを入力された印刷後検査部品別抽出・予測部2は、注目する対象搭載部品(
図3に示す対象搭載部品14)に関する全パッド上のはんだ高さすなわち計測はんだ高さ1a2(
図2に示す例においては、パッド1a2a上のはんだ13aにおける搭載部品別はんだ高さ値Hplおよびパッド1a2b上のはんだ13bにおける搭載部品別はんだ高さ値Hpr)を抽出する。
【0027】
さらに、印刷後検査部品別抽出・予測部2は、抽出した対象搭載部品に関する計測はんだ高さ1a2と、当該対象搭載部品に関する部品搭載工程における押込み量Pmおよび搭載方向の高さ情報Hs(すなわち当該対象搭載部品の厚さ情報)とを用いて、次の式(1)により、搭載部品別部品高さ予測値(
図3に示す例のパッド1a2a上のはんだ13aに関しては、搭載部品別部品高さ予測値Hmslおよびパッド1a2b上のはんだ13bに関しては、搭載部品別部品高さ予測値Hmsr)を算出して、部品搭載後検査判定部4に対して出力する(前述の予測手段の機能。)。なお、搭載部品の搭載方向の高さ情報(厚さ情報)Hsは、各部品の製品カタログから取得してあらかじめ設定登録しておく必要がある。
Hmsl = Hs−Pm+Hpl
Hmsr = Hs−Pm+Hpr …(1)
【0028】
その結果、部品搭載後検査判定部4は、注目する対象搭載部品(
図3に示す対象搭載部品14)に関する全パッド上の部品高さの予測値すなわち搭載部品別部品高さ予測値(HmslおよびHmsr)を取得する(ステップA1)。
【0029】
また、基板11上のSMT領域に搭載部品が搭載されると、部品搭載後外観検査機3において、3D検査を行い、注目する対象搭載部品(
図3に示す対象搭載部品14)のパッド上の部品高さすなわち搭載部品別部品高さ3aを計測する。
【0030】
3D検査結果として計測された搭載部品別部品高さ3a(
図3に示す例においては、パッド1a2a上のはんだ13aにおける搭載部品別部品高さ値Hmlおよびパッド1a2b上のはんだ13bにおける搭載部品別部品高さ値Hmr)は、部品搭載後検査判定部4に対して出力される。その結果、部品搭載後検査判定部4は、注目する対象搭載部品(
図3に示す対象搭載部品14)に関する全パッド上の部品高さの計測値すなわち搭載部品別部品高さ3a(HmlおよびHmr)を取得する(ステップA2)。
【0031】
次に、部品搭載後検査判定部4は、次の式(2)を用いて、注目する対象搭載部品(
図3に示す対象搭載部品14)を搭載するパッド(パッド1a2a、パッド1a2b)ごとに、印刷後検査部品別抽出・予測部2から取得した対象搭載部品に関する搭載部品別部品高さ予測値Hmsl、搭載部品別部品高さ予測値Hmsrと、部品搭載後外観検査機3から取得した対象搭載部品に関する搭載部品別部品高さ3a(搭載部品別部品高さ値Hml、搭載部品別部品高さ値Hmr)と、の差分値(Divml、Divmr)を算出する(ステップA3)。
Divml = Hml−Hmsl
Divmr = Hmr−Hmsr …(2)
【0032】
しかる後、部品搭載後検査判定部4は、算出した差分値(Divml、Divmr)それぞれが、部品高さ予測値との差分を用いる場合における閾値としてあらかじめ設定された閾値以上であるか否かを判定する(ステップA4)。算出した差分値(Divml、Divmr)の双方が閾値よりも小さい値であった場合には(ステップA4のNO)、当該対象搭載部品は、部品浮きの不良がなく、良好な状態ではんだ付けされているものと判定して、ステップA6の動作に移行する。
【0033】
一方、算出した差分値(Divml、Divmr)のいずれか一方または双方が閾値以上の値であった場合には(ステップA4のYES)、当該対象搭載部品は、該閾値以上になっているパッド上において部品浮き不良が発生している可能性があるものと判定して、部品浮き不良と判定された当該対象搭載部品を目視検査の対象として有効にする旨の表示を設定した後、ステップA6の動作に移行する(ステップA5)。
【0034】
ステップA6においては、基板11のSMT領域に搭載されたすべての搭載部品に関してはんだ付けの検査を完了しているか否かを判定し、まだ、検査していない搭載部品が残っている場合は(ステップA6のNO)、ステップB1の動作に復帰して、次の搭載部品を対象搭載部品としてはんだ付けの検査を繰り返す。一方、基板11に搭載されているすべての搭載部品についてはんだ付けの検査が完了した場合には(ステップA6のYES)、部品搭載後検査判定部4の動作を終了して、検査結果を部品浮き不良判定結果4aとして結果出力表示部5に出力する。
【0035】
(第1の実施形態の効果の説明)
以上に詳細に説明したように、本第1の実施形態においては、次のような効果が得られる。すなわち、リフロー工程の前工程であるはんだ印刷工程後の検査にて計測された各パッド上におけるはんだの高さすなわち計測はんだ高さ1a2と、あらかじめ設定登録されている搭載部品の高さ情報(搭載部品の厚さ情報)および部品搭載工程時における押込み量と、を用いて、部品搭載後の各パッド上の部品高さ(基板表面からの部品表面までの距離)を予測し、部品搭載後の3D検査にて計測された各搭載部品の部品高さすなわち搭載部品別部品高さ3aと比較することによって、搭載部品の浮き不良につながる搭載部品の搭載不良(はんだ付け不良)の有無を精度良く検出することができる。
【0036】
(第2の実施形態)
次に、本発明による部品搭載検査装置の第2の実施形態について説明する。前述の第1の実施形態における
図4のフローチャートにおいては、基板11のSMT領域に搭載されるすべての搭載部品を対象にして、部品搭載後外観検査機3による3D検査を実施する例を示している。
【0037】
このため、第1の実施形態においては、搭載部品点数が多くなればなるほど、搭載部品のはんだ付けの良否の判定処理に多くの時間を要する事態が発生する。本第2の実施形態においては、かかる事態を回避とするために、3D検査の対象となる搭載部品を、はんだ印刷後検査により計測された対象搭載部品ごとのはんだの高さすなわち搭載部品別はんだ高さ予測値2aを用いて絞り込むことにより、部品搭載後外観検査機3による3D検査を効率化することを可能にしている。
【0038】
図5は、対象搭載部品のSMT領域のパッド上のはんだ高さすなわち搭載部品別はんだ高さのばらつきの一例を説明するための説明図であり、
図1の部品搭載検査装置の印刷後検査部品別抽出・予測部2において抽出された対象搭載部品に関するすべてのパッド上の搭載部品別はんだ高さ予測値2aのばらつきの一例を示している。図に示す例においては、注目する対象搭載部品を搭載するすべて(
図5の場合は2つ)のパッド1a2a、1a2bに関し、パッド1a2a上に形成されたはんだ13aの高さと、パッド1a2b上に形成されたはんだ13bの高さとの間には、ばらつきはんだ高さΔhのばらつきがあり、パッド1a2aとパッド1a2bとの間の距離をパッド間距離Δdとすると、対象搭載部品に関する各パッド1a2a、1a2b間のはんだ13a、13bの頂点を結ぶ直線の傾きとしてばらつき角度Deg(=Δh/Δd)にて示すばらつきが生じている。
【0039】
図5に示したばらつきはんだ高さΔhまたはばらつき角度Degを搭載部品ごとに算出し、算出したばらつきはんだ高さΔh又はばらつき角度Degについて、部品浮き不良が生じる可能性がある場合としてあらかじめ設定された基準値以上になっている搭載部品のみを、はんだ浮き検査の対象搭載部品として抽出して、3D検査の対象を絞り込むようにする。而して、部品搭載後外観検査機3による3D検査の実施回数を低減し、効率化を図ることができ、検査時間を短縮し、検査コストを低減することができる。
【0040】
(第3の実施形態の構成例)
次に、本発明による部品搭載検査装置の第3の実施形態について説明する。本第3の実施形態においては、部品搭載検査装置の構成は、第1または第2の実施形態として
図1に示した部品搭載検査装置とは異なり、検査結果として部品浮き不良と判定された対象搭載部品に関する情報を目視検査の対象として結果出力表示部5から出力する代わりに、部品浮き不良と判定された対象搭載部品に対して不足した押込み量を直ちにさらに印加して部品浮き不良を解消させるために、
図6に示すような構成としている。
【0041】
図6は、本発明による部品搭載検査装置の第3の実施形態の構成例を示すブロック構成図である。
図6に示す部品搭載検査装置は、はんだ印刷後外観検査機1と、印刷後検査部品別抽出・予測部2と、部品搭載機6と、高さ計測部7と、部品搭載修正指示部8とを含んで構成され、
図1に示した部品搭載検査装置の部品搭載後外観検査機3、部品搭載後検査判定部4、結果出力表示部5の代わりに、部品搭載機6、高さ計測部7、部品搭載修正指示部8を備えている。
【0042】
図6の部品搭載検査装置において、印刷後検査部品別抽出・予測部2は、はんだ印刷後外観検査機1から、パッド上に印刷されたはんだのペースト状態に関するはんだペースト計測結果1a(すなわち、計測はんだ体積1a1、計測はんだ高さ1a2、計測はんだ面積1a3)を受け取って、これらのはんだペースト計測結果1aの中から、計測はんだ高さ1a2を搭載部品別に抽出するとともに、搭載部品に関する部品搭載工程における押込み量および搭載方向の高さ情報(厚さ情報)を用いて、第1の実施形態に前述した式(1)により、搭載部品別部品高さ予測値を算出して、部品搭載修正指示部8に対して出力する。
【0043】
部品搭載機6は、対象搭載部品を基板のSMT領域の該当するパッド上に搭載する機能を有している。また、高さ計測部7は、部品搭載機6に付加されている部位であり、部品搭載機6によって対象搭載部品が搭載された直後において該対象搭載部品の部品高さを計測し、計測した結果を計測部品高さ7aとして部品搭載修正指示部8に対して出力する。
【0044】
部品搭載修正指示部8は、印刷後検査部品別抽出・予測部2において抽出された対象搭載部品のパッド上の搭載部品別部品高さ予測値および高さ計測部7において計測された該対象搭載部品のパッド上への搭載後の部品高さすなわち計測部品高さ7aを入力として、該対象搭載部品の各パッド上の搭載部品別部品高さ予測値と計測部品高さ7aとの差分値を算出することにより、該対象搭載部品の各パッドにおける部品の押込みが十分であるか否かを判定する。
【0045】
押込み不十分と判定した場合には、搭載修正動作を指示するために、部品搭載修正指示部8は、算出した差分値を押込み不足量8aとして部品搭載機6に対して出力するフィードバック動作を行う。部品搭載修正指示部8からの押込み不足量8aを受け取った部品搭載機6は、指示された押込み不足量8aに相当する押圧力を当該対象搭載部品に対してさらに加えて、当該対象搭載部品に対する不足分の押込み動作を行う。つまり、部品搭載機6は、押込み不足量8aに相当する押圧力を当該対象搭載部品にさらに印加した押込み動作を行う押込み手段を備えている。
【0046】
以上のように、本第3の実施形態の部品搭載検査装置は、部品搭載修正指示部8にて、部品搭載直後に搭載押込み量が十分か否かを直ちに判定し、不足していると判定した場合には、搭載押込み量の不足分を直ちに算出して、部品搭載機6に対して不足分を押込み不足量8aとしてフィードバックすることにより、搭載部品の浮き不良につながる搭載押込み不足を解消し、搭載状態を良好な状態に設定することを可能にしている。
【0047】
(第3の実施形態の動作の説明)
次に、本発明の第3の実施形態として
図6に示した部品搭載検査装置の動作について、その一例を、
図7のフローチャートを用いて詳細に説明する。
図7は、
図6の部品搭載検査装置の部品搭載修正指示部8の動作の一例を説明するためのフローチャートである。
【0048】
図7のフローチャートにおいて、まず、はんだ印刷後外観検査機1によりはんだ印刷工程後において各パッド上のはんだペースト計測結果1a(計測はんだ体積1a1、計測はんだ高さ1a2、計測はんだ面積1a3)を計測する。計測された各パッド上のはんだペースト計測結果1aは印刷後検査部品別抽出・予測部2に対して出力される。
【0049】
はんだ印刷後外観検査機1からのはんだペースト計測結果1aを入力された印刷後検査部品別抽出・予測部2は、
図4のフローチャートの場合と同様、注目する対象搭載部品(
図3に示す対象搭載部品14)に関する全パッド上のはんだ高さすなわち計測はんだ高さ1a2(
図2に示す例においては、パッド1a2a上のはんだ13aにおける搭載部品別はんだ高さ値Hplおよびパッド1a2b上のはんだ13bにおける搭載部品別はんだ高さ値Hpr)を抽出する。
【0050】
さらに、印刷後検査部品別抽出・予測部2は、
図4のフローチャートの場合と同様、抽出した対象搭載部品に関する計測はんだ高さ1a2と、当該対象搭載部品に関する部品搭載工程における押込み量Pmおよび搭載方向の高さ情報Hs(すなわち、当該対象搭載部品の厚さ情報)とを用いて、第1の実施形態に前述した式(1)により、搭載部品別部品高さ予測値(
図3に示す例のパッド1a2a上のはんだ13aに関しては、搭載部品別部品高さ予測値Hmslおよびパッド1a2b上のはんだ13bに関しては、搭載部品別部品高さ予測値Hmsr)を算出して、部品搭載修正指示部8に対して出力する。その結果、部品搭載修正指示部8は、注目する対象搭載部品(
図3に示す対象搭載部品14)に関する全パッド上の部品高さの予測値すなわち搭載部品別部品高さ予測値(HmslおよびHmsr)を取得する(ステップB1)。
【0051】
次に、部品搭載機6により、基板11上に搭載部品が搭載される都度、
図4のフローチャートの場合とは異なり、高さ計測部7において、直ちに、3D検査を行い、注目する対象搭載部品(
図3に示す対象搭載部品14)のパッド上の部品高さすなわち計測部品高さ7aを計測する。3D検査結果として計測された計測部品高さ7a(
図3に示す例においては、パッド1a2a上のはんだ13aにおける計測部品高さ値Hm2lおよびパッド1a2b上のはんだ13bにおける計測部品高さ値Hm2r。なお、本実施形態においては、各高さ値を示す符号を、
図3の場合とは異なる符号を用いて示している。)は、部品搭載修正指示部8に対して出力される。その結果、部品搭載修正指示部8は、注目する対象搭載部品(
図3に示す対象搭載部品14)に関する全パッド上の部品高さの計測値すなわち計測部品高さ7a(Hm2lおよびHm2r)を取得する(ステップB2)。
【0052】
次に、部品搭載修正指示部8は、
図4のフローチャートの場合の部品搭載後検査判定部4と同様に、次の式(3)を用いて、注目する対象搭載部品(
図3に示す対象搭載部品14)を搭載するパッド(パッド1a2a、パッド1a2b)ごとに、印刷後検査部品別抽出・予測部2から取得した対象搭載部品に関する搭載部品別部品高さ予測値Hmsl、搭載部品別部品高さ予測値Hmsrと、高さ計測部7から取得した対象搭載部品に関する計測部品高さ7a(計測部品高さ値Hm2l、計測部品高さ値Hm2r)と、の差分値(Divm2l、Divm2r)を算出する(ステップB3)。
Divm2l = Hm2l−Hmsl
Divm2r = Hm2r−Hmsr …(3)
【0053】
しかる後、部品搭載修正指示部8は、
図4のフローチャートの場合の部品搭載後検査判定部4と同様に、算出した差分値(Divm2l、Divm2r)それぞれが、計測部品高さ7aと部品高さ予測値とを用いる場合の第2の閾値としてあらかじめ設定された閾値以上であるか否かを判定する(ステップB4)。算出した差分値(Divm2l、Divm2r)の双方が第2の閾値よりも小さい値であった場合には(ステップB4のNO)、当該対象搭載部品は、部品浮きの不良がなく、良好な状態ではんだ付けされているものと判定して、ステップB6の動作に移行する。なお、前記第2の閾値は、精度上の問題が生じなければ、場合によっては、第1の実施形態における閾値(搭載部品別部品高さ3aと部品高さ予測値とを用いる場合の閾値)と同じ値を用いても差し支えない。
【0054】
一方、算出した差分値(Divm2l、Divm2r)のいずれか一方または双方が第2の閾値以上の値であった場合には(ステップB4のYES)、当該対象搭載部品は、該第2の閾値以上になっているパッド上において部品浮き不良が発生している可能性があるものと判定して、第2の閾値以上の値になっている差分値(Divm2l、Divm2r)を押込み不足量8aとして、部品搭載機6に対して出力する。部品搭載修正指示部8から押込み不足量8aを受け取った部品搭載機6は、該押込み不足量8aに相当する量の押圧力を印加して、不足押込み量を補正する搭載動作をさらに行った後、ステップC6の動作に移行する(ステップB5)。
【0055】
ステップB6においては、基板11に搭載されたすべての搭載部品に関してはんだ付けの検査を完了しているか否かを判定し、まだ、検査していない搭載部品が残っている場合は(ステップB6のNO)、ステップB1の動作に復帰して、次の搭載部品を対象搭載部品としてはんだ付けの検査を繰り返す。一方、基板11に搭載されているすべての搭載部品についてはんだ付けの検査が完了した場合には(ステップB6のYES)、部品搭載修正指示部8の動作を終了する。
【0056】
(第3の実施形態の効果の説明)
以上に詳細に説明したように、本第3の実施形態においては、次のような効果が得られる。すなわち、部品搭載工程の前工程であるはんだ印刷工程後の検査にて計測された各パッド上におけるはんだの高さすなわち計測はんだ高さ1a2と、あらかじめ設定登録されている搭載部品の高さ情報(搭載部品の厚さ情報)および部品搭載工程時における押込み量と、を用いて、部品搭載後の各パッド上の部品高さ(基板表面からの部品表面までの距離)を予測しておき、部品搭載機6により部品が搭載される都度、部品搭載機6に付加されている高さ計測部7による部品搭載直後の3D検査にて直ちに計測された各搭載部品の部品高さすなわち計測部品高さ7aと比較することによって、搭載部品の浮き不良につながる搭載部品の搭載不良(はんだ付け不良)の有無を部品搭載直後に直ちに検出することができ、部品浮き不良と判定された対象搭載部品に対して不足の押込み量を直ちに印加して部品浮き不良を解消させることができる。
【0057】
以上、本発明の好適な実施形態の構成を説明した。しかし、かかる実施形態は、本発明の単なる例示に過ぎず、何ら本発明を限定するものではないことに留意されたい。本発明の要旨を逸脱することなく、特定用途に応じて種々の変形変更が可能であることが、当業者には容易に理解できよう。