特許第6237137号(P6237137)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6237137接続装置、画像表示システム、及び、接続方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6237137
(24)【登録日】2017年11月10日
(45)【発行日】2017年11月29日
(54)【発明の名称】接続装置、画像表示システム、及び、接続方法
(51)【国際特許分類】
   H04N 21/436 20110101AFI20171120BHJP
   H04N 5/74 20060101ALI20171120BHJP
【FI】
   H04N21/436
   H04N5/74 Z
【請求項の数】5
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2013-234317(P2013-234317)
(22)【出願日】2013年11月12日
(65)【公開番号】特開2015-95773(P2015-95773A)
(43)【公開日】2015年5月18日
【審査請求日】2016年10月24日
(73)【特許権者】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001081
【氏名又は名称】特許業務法人クシブチ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】北島 弘武
【審査官】 福西 章人
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−078867(JP,A)
【文献】 特開2013−046123(JP,A)
【文献】 特開2004−357012(JP,A)
【文献】 特開2012−222606(JP,A)
【文献】 特開2008−015541(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 21/00−21/858
H04N 5/66−5/74
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の映像入力系統を備えるプロジェクターと、映像ソース機器とを接続する接続装置であって、
前記プロジェクターの前記複数の映像入力系統に対応して複数設けられた、前記映像ソース機器とのインターフェイスと、
前記インターフェイスを介して前記映像ソース機器から受信した、前記映像ソース機器が対応可能な制御コマンドである所定数の第1制御コマンドを、前記プロジェクターが対応可能な制御コマンドであって前記所定数とは異なる数の第2制御コマンドに変換して前記プロジェクターに送信し、前記プロジェクターから受信した所定数の前記第2制御コマンドを、前記所定数とは異なる数の前記第1制御コマンドに変換して、前記インターフェイスを介して前記映像ソース機器に送信するコマンド変換部と、を備えることを特徴とする接続装置。
【請求項2】
シリアル通信回線により前記プロジェクターに接続され、
前記コマンド変換部は、前記シリアル通信回線を介して前記プロジェクターと前記第2制御コマンドの送受信を行うことを特徴とする請求項1記載の接続装置。
【請求項3】
前記インターフェイスは、MHL規格に準拠したインターフェイスであることを特徴とする請求項1又は2に記載の接続装置。
【請求項4】
複数の映像入力系統を備えるプロジェクターと、
映像データの送信元となる映像ソース機器と、
前記プロジェクターと前記映像ソース機器とを接続する接続装置とを備え、
前記接続装置は、
前記プロジェクターの前記複数の映像入力系統に対応して複数設けられた、前記映像ソース機器とのインターフェイスと、
前記インターフェイスを介して前記映像ソース機器から受信した、前記映像ソース機器が対応可能な制御コマンドである所定数の第1制御コマンドを、前記プロジェクターが対応可能な制御コマンドであって前記所定数とは異なる数の第2制御コマンドに変換して前記プロジェクターに送信し、前記プロジェクターから受信した所定数の前記第2制御コマンドを、前記所定数とは異なる数の前記第1制御コマンドに変換して、前記インターフェイスを介して前記映像ソース機器に送信するコマンド変換部と、を備えることを特徴とする画像表示システム。
【請求項5】
複数の映像入力系統を備えるプロジェクターと、映像ソース機器とを接続する接続方法であって、
インターフェイスを介して前記映像ソース機器から受信した、前記映像ソース機器が対応可能な制御コマンドである所定数の第1制御コマンドを、前記プロジェクターが対応可能な制御コマンドであって前記所定数とは異なる数の第2制御コマンドに変換して前記プロジェクターに送信する第1送信ステップと、
前記プロジェクターから受信した所定数の前記第2制御コマンドを、前記所定数とは異なる数の前記第1制御コマンドに変換して、前記インターフェイスを介して前記映像ソース機器に送信する第2送信ステップと、
を有することを特徴とする接続方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、接続装置、画像表示システム、及び、接続方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯機器向けの映像伝送用インターフェイスとして、MHL(Mobile High-definition Link)(登録商標)規格が提案され、実用化が図られている。例えば、MHL規格に準拠した映像ソース機器が持っている動画、静止画、音楽等のコンテンツを、同じくMHL規格に準拠した映像シンク機器に送って再生する技術が特許文献1に開示されている。
また、MHL規格に準拠した映像ソース機器と、デジタル信号伝送の規格であるHDMI(High-Definition Multimedia Interface)(登録商標)規格に準拠した映像シンク機器との間でデータを送受信する技術も開示されている(例えば、特許文献2参照)。特許文献2には、MHL準拠の映像ソース機器から送信されるCBUS制御コマンドと、HDMI準拠の映像シンク機器から送信されるCEC(Consumer electric Control)制御コマンドとを相互に変換可能なMHL−HDMI変換ケーブルが開示されている。CBUS制御コマンドとCEC制御コマンドとは、相互に互換性のあるコマンドである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012−169702号公報
【特許文献2】特開2012−243247号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、プロジェクターには、映像ソース機器に対応した制御コマンドと互換性のある制御コマンドに対応していない機器もあった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、映像ソース機器に対応した制御コマンドと互換性のある制御コマンドに対応していないプロジェクターであっても、映像ソース機器の制御コマンドにより制御できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明の接続装置は、複数の映像入力系統を備えるプロジェクターと、映像ソース機器とを接続する接続装置であって、前記プロジェクターの前記複数の映像入力系統に対応して複数設けられた、前記映像ソース機器とのインターフェイスと、前記インターフェイスを介して前記映像ソース機器から受信した、前記映像ソース機器が対応可能な制御コマンドである所定数の第1制御コマンドを、前記プロジェクターが対応可能な制御コマンドであって前記所定数とは異なる数の第2制御コマンドに変換して前記プロジェクターに送信し、前記プロジェクターから受信した所定数の前記第2制御コマンドを、前記所定数とは異なる数の前記第1制御コマンドに変換して、前記インターフェイスを介して前記映像ソース機器に送信するコマンド変換部と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、映像ソース機器から送信される第1制御コマンドを、プロジェクターが対応可能な第2制御コマンドに変換してプロジェクターに送信することができる。また、プロジェクターから送信される第2制御コマンドを、映像ソース機器が対応可能な第1制御コマンドに変換して映像ソース機器に送信することができる。従って、プロジェクターが、映像ソース機器の制御コマンドである第1制御コマンドに対応していなくても、映像ソース機器は、第1制御コマンドによりプロジェクターを制御することができる。また、プロジェクターは、第2制御コマンドにより映像ソース機器を制御することができる。さらに、所定数の制御コマンドを所定数とは異なる数の制御コマンドに変換するので、例えば、複数の単純な機能を含む処理を指示する制御コマンドを複数の制御コマンドに変換することも、その逆の変換を行うことも可能である。このため、変換する双方の制御コマンドの機能に差異があっても、制御コマンドを正確に変換できる。
【0006】
また、本発明は、上記接続装置において、前記シリアル通信回線により前記プロジェクターに接続され、前記コマンド変換部は、前記シリアル通信回線を介して前記プロジェクターと前記第2制御コマンドの送受信を行う。
本発明によれば、第2制御コマンドをシリアル通信回線によりプロジェクターに送信するので、プロジェクターに搭載された既存のインターフェイスにより第2制御コマンドの送受信を行うことが可能となる。また、シリアル通信回線を利用するため信号線の本数を削減することができる。
【0007】
また、本発明は、上記接続装置において、前記インターフェイスは、MHL規格に準拠したインターフェイスである。
本発明によれば、映像ソース機器としてスマートフォン等の携帯機器を用いることができ、携帯機器の映像データを、プロジェクターに送信して、スクリーンに表示することができる。
【0008】
本発明の画像表示システムは、複数の映像入力系統を備えるプロジェクターと、映像データの送信元となる映像ソース機器と、前記プロジェクターと前記映像ソース機器とを接続する接続装置とを備え、前記接続装置は、前記プロジェクターの前記複数の映像入力系統に対応して複数設けられた、前記映像ソース機器とのインターフェイスと、前記インターフェイスを介して前記映像ソース機器から受信した、前記映像ソース機器が対応可能な制御コマンドである所定数の第1制御コマンドを、前記プロジェクターが対応可能な制御コマンドであって前記所定数とは異なる数の第2制御コマンドに変換して前記プロジェクターに送信し、前記プロジェクターから受信した所定数の前記第2制御コマンドを、前記所定数とは異なる数の前記第1制御コマンドに変換して、前記インターフェイスを介して前記映像ソース機器に送信するコマンド変換部と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、映像ソース機器から送信される第1制御コマンドを、プロジェクターが対応可能な第2制御コマンドに変換してプロジェクターに送信することができる。また、プロジェクターから送信される第2制御コマンドを、映像ソース機器が対応可能な第1制御コマンドに変換して映像ソース機器に送信することができる。従って、プロジェクターが、映像ソース機器の制御コマンドである第1制御コマンドに対応していなくても、映像ソース機器は、第1制御コマンドによりプロジェクターを制御することができる。また、プロジェクターが、第2制御コマンドにより映像ソース機器を制御することができる。さらに、所定数の制御コマンドを所定数とは異なる数の制御コマンドに変換するので、例えば、複数の単純な機能を含む処理を指示する制御コマンドを複数の制御コマンドに変換することも、その逆の変換を行うことも可能である。このため、変換する双方の制御コマンドの機能に差異があっても、制御コマンドを正確に変換できる。
【0009】
本発明の接続方法は、複数の映像入力系統を備えるプロジェクターと、映像ソース機器とを接続する接続方法であって、インターフェイスを介して前記映像ソース機器から受信した、前記映像ソース機器が対応可能な制御コマンドである所定数の第1制御コマンドを、前記プロジェクターが対応可能な制御コマンドであって前記所定数とは異なる数の第2制御コマンドに変換して前記プロジェクターに送信する第1送信ステップと、前記プロジェクターから受信した所定数の前記第2制御コマンドを、前記所定数とは異なる数の前記第1制御コマンドに変換して、前記インターフェイスを介して前記映像ソース機器に送信する第2送信ステップと、を有することを特徴とする。
本発明によれば、映像ソース機器から送信される第1制御コマンドを、プロジェクターが対応可能な第2制御コマンドに変換してプロジェクターに送信することができる。また、プロジェクターから送信される第2制御コマンドを、映像ソース機器が対応可能な第1制御コマンドに変換して映像ソース機器に送信することができる。従って、プロジェクターが、映像ソース機器の制御コマンドである第1制御コマンドに対応していなくても、映像ソース機器は、第1制御コマンドによりプロジェクターを制御することができる。また、プロジェクターは、第2制御コマンドにより映像ソース機器を制御することができる。さらに、所定数の制御コマンドを所定数とは異なる数の制御コマンドに変換するので、例えば、複数の単純な機能を含む処理を指示する制御コマンドを複数の制御コマンドに変換することも、その逆の変換を行うことも可能である。このため、変換する双方の制御コマンドの機能に差異があっても、制御コマンドを正確に変換できる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、映像ソース機器の制御コマンドと互換性のある制御コマンドに対応したインターフェイスを備えていないプロジェクターであっても、映像ソース機器の制御コマンドにより制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】画像表示システムの構成の一例を示す図である。
図2】携帯機器の構成の一例を示す図である。
図3】接続装置の構成の一例を示す図である。
図4】分離処理部の処理フローを示すフローチャートである。
図5】データ変換部の処理フローを示すフローチャートである。
図6】プロジェクターの構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1に、本実施形態の画像表示システム1の構成の一例を示す。画像表示システム1は、携帯機器100と、接続装置200と、プロジェクター300とを備える。なお、図1には、2台の携帯機器100を接続装置200に接続した場合を示すが、接続装置200に接続可能な携帯機器100の台数は2台に限定されない。
携帯機器100と接続装置200とは、MHLに対応した伝送ケーブル(以下、MHLケーブルという)170により接続されている。MHLケーブル170には、例えば、AV(Audio Visual)データの伝送を行うデータライン、制御コマンドの伝送を行うCBUSライン、電源ラインが含まれる。AVデータは、映像データ、映像データ及び音声データ、又は、静止画データのいずれであってもよい。
接続装置200とプロジェクター300とは、HDMIケーブル250とシリアル通信回線260とにより接続されている。HDMIケーブル250は、AVデータの送信に使用されるケーブルであり、例えば、ホットプラグ検出ライン、+5V電源ライン、AVデータライン等が含まれる。また、シリアル信号線は、制御コマンドの送受信に使用されるケーブルであり、例えば、RS−232Cを用いることができる。
【0013】
次に、図2を参照しながら携帯機器100について説明する。携帯機器100は、画像表示システム1において、映像ソース機器として機能する。映像ソース機器とは、AVデータの送信元すなわちソースとなる機器を意味する。携帯機器100には、例えば、スマートフォンやタブレット端末を用いることができる。
携帯機器100は、メモリー110と、制御部120と、通信部130と、表示部140と、操作部150と、音声出力部160とを備える。
【0014】
メモリー110は、磁気的、光学的記憶媒体又は半導体記憶素子で構成される不揮発性記憶装置である。メモリー110には、制御部120が実行する制御プログラム115や、AVデータが記録されている。
【0015】
制御部120は、ハードウェアとして不図示のCPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)を備え、携帯機器100を制御する。
制御部120は、CPU、RAM等のハードウェアと、メモリー110に記録された制御プログラム115との協働によって、メモリー110に記録されたAVデータを再生する処理や、AVデータをプロジェクター300に送信する処理を実行する。AVデータを再生する処理は、メモリー110からAVデータを読み出してデコードし、デコードした映像データを映像処理して表示部140に表示する処理である。また、AVデータを再生する処理は、デコードした音声データを音声処理して音声出力部160から出力する処理である。AVデータをプロジェクター300に送信する処理は、メモリー110から読み出したAVデータ、又はこのAVデータをデコードしたデータに、プロジェクター300を制御する制御コマンドを付加して、プロジェクター300に送信する処理である。携帯機器100は、制御コマンドとして、MHL規格に準拠したコマンド(以下、CBUS制御コマンドという)を生成してプロジェクター300に送信する。なお、CBUS制御コマンドが第1制御コマンドに相当する。
また、制御部120は、プロジェクター300からCBUS制御コマンドを受信して、受信したCBUS制御コマンドに応じた処理を実行する。例えば、プロジェクター300からCBUS制御コマンドとして、AVデータの再生を停止させる停止コマンドを受信した場合、再生中のAVデータの再生を停止する。
【0016】
通信部130は、制御部120の制御により、AVデータ、又はデコードした映像データ及び音声データを、MHLケーブル170を介して接続装置200に送信する。また、通信部130は、接続装置200から送信されるCBUS制御コマンドを受信する。通信部130は、受信したCBUS制御コマンドを制御部120に渡す。
【0017】
表示部140には、制御部120の制御によりデコードされ、映像処理された映像データが表示される。操作部150は、ユーザーの操作入力を受け付けて、受け付けた操作情報を制御部120に渡す。音声出力部160は、制御部120の制御によりデコードされ音声処理された音声データが出力される。
【0018】
次に、接続装置200の構成について図3を参照しながら説明する。
接続装置200は、複数のインターフェイス部210(以下、I/F部と略記する)と、複数の信号処理部220とを備える。I/F部210と信号処理部220とは、プロジェクター300の映像入力系統、具体的には、入出力部370のHDMI端子372に対応して複数設けられている。図3には、I/F部210として、I/F部210AとI/F部210Bとの2つを示し、信号処理部220として、信号処理部220Aと信号処理部220Bとの2つを示す。但し、I/F部210と信号処理部220との数は、2つに限定されるものではなく、入出力部370のHDMI端子372に対応してさらに複数設けてもよい。
なお、I/F部210AとI/F部210Bとは同一の構成を備え、信号処理部220Aと信号処理部220Bも同一の構成を備えている。このため、以下の説明では、I/F部210Aと信号処理部220Aとについて説明し、I/F部210Bと信号処理部220Bとの説明は省略する。
【0019】
I/F部210Aは、MHLケーブル170Aを介して携帯機器100Aに接続している。I/F部210Aは、MHLケーブル170Aを介して携帯機器100Aから受信したAVデータとCBUS制御コマンドとを信号処理部220Aに渡す。また、I/F部210Aは、信号処理部220Aから受信したCBUS制御コマンドを、MHLケーブル170Aを介して携帯機器100Aに送信する。なお、携帯機器100AとI/F部210Aとを接続するケーブルをMHLケーブル170Aと表記し、携帯機器100BとI/F部210Bとを接続するケーブルをMHLケーブル170Bと表記する。
【0020】
信号処理部220Aは、分離処理部221Aと、データ変換部(コマンド変換部)222Aとを備える。
分離処理部221Aは、I/F部210Aと、データ変換部222Aとに接続している。また、分離処理部221Aは、プロジェクター300のHDMI端子372Aと、HDMIケーブル250Aにより接続されている。なお、分離処理部221Bは、プロジェクター300のHDMI端子372Bと、HDMIケーブル250Bにより接続されている。
分離処理部221Aは、I/F部210Aを介して入力したCBUS制御コマンドと、AVデータとを分離する。分離処理部221Aは、分離したCBUS制御コマンドをデータ変換部222Aに渡す。また、分離処理部221Aは、処理後のAVデータを、HDMIケーブル250Aを介してプロジェクター300に送信する。
また、分離処理部221Aは、データ変換部222AからCBUS制御信号を受け取ると、受け取ったCBUS制御コマンドを、I/F部210Aを介して携帯機器100Aに送信する。
【0021】
データ変換部222Aは、プロジェクター300のシリアル信号端子371Aに、シリアル通信回線260Aにより接続されている。同様に、データ変換部222Bは、プロジェクター300のシリアル信号端子371Bに、シリアル通信回線260Bにより接続されている。
データ変換部222Aは、分離処理部221AからCBUS制御コマンドを入力する。データ変換部222Aは、CBUS制御コマンドを、プロジェクター300のコマンド仕様に対応した制御コマンド(以下、プロジェクター対応コマンドという)に変換するための変換テーブル(不図示)を記憶している。また、データ変換部222Aは、プロジェクター対応コマンドを、CBUS制御コマンドに変換するための変換テーブル(不図示)を記憶している。データ変換部222Aは、分離処理部221Aから入力したCBUS制御コマンドを、変換テーブルを参照してプロジェクター対応コマンドに変換する。データ変換部222Aは、変換したプロジェクター対応コマンドを、シリアル通信回線260Aを介してプロジェクター300に出力する。
また、データ変換部222Aは、プロジェクター300からシリアル通信回線260Aを介してプロジェクター対応コマンドを受信すると、受信したプロジェクター対応コマンドを、変換テーブルを参照してCBUS制御コマンドに変換する。データ変換部222Aは、変換したCBUS制御コマンドを分離処理部221Aに渡す。
【0022】
携帯機器100から送信されるCBUS制御コマンドと、プロジェクター300から送信されるプロジェクター対応コマンドとは、互換性のないコマンドである。そこで、データ変換部222Aは、携帯機器100から送信されるCBUS制御コマンドを、プロジェクター300が動作可能なプロジェクター対応コマンドに変換する。同様に、データ変換部222Aは、プロジェクター300から送信されるプロジェクター対応コマンドを、携帯機器100が動作可能なCBUS制御コマンドに変換する。
【0023】
具体的には、データ変換部222Aは、プロジェクター300から受信した所定数のプロジェクター対応コマンドを、所定数とは異なる数のCBUS制御コマンドに変換して携帯機器100Aに送信する。例えば、プロジェクター300の備えるリモコン350(図6参照)が操作され、AVデータの再生を停止させる制御コマンド(以下、再生停止コマンドと呼ぶ)がリモコン350からプロジェクター300に送られたとする。プロジェクター300は、この再生停止コマンドをプロジェクター対応コマンドとして接続装置200に送信する。この再生停止コマンドは、1つの制御コマンドで映像と音声とを両方ともオフさせるコマンドであるとする。データ変換部222Aは、プロジェクター300から再生停止コマンドを受信した場合に、映像データを停止させるCBUS制御コマンドと、音声データを停止させるCBUS制御コマンドとを生成する。すなわち、データ変換部222Aは、1つのプロジェクター対応コマンドから、複数のCBUS制御コマンドを生成する。データ変換部222Aは、生成したそれぞれのCBUS制御コマンドを分離処理部221Aに渡す。各CBUS制御コマンドは、分離処理部221AからI/F部210Aに渡され、I/F部210Aにより携帯機器100Aに送信される。
また、データ変換部222Aは、携帯機器100Aから受信した所定数のCBUS制御コマンドを、所定数とは異なる数のプロジェクター対応コマンドに変換して、プロジェクター300に送信する。
例えば、プロジェクター300のAVミュート(映像と音声のミュート)中に、データ変換部222Aが、携帯機器100から送信された、ボリュームダウン又はボリュームアップを指示するコマンドを受信したとする。この場合、データ変換部222Aは、プロジェクター300のAVミュートを解除するコマンドと、ボリュームダウン又はボリュームアップを指示するコマンドとをプロジェクター300に送信する。
また、プロジェクター300のAVミュート中に、データ変換部222Aが、携帯機器100から接続通知コマンドを受信したとする。この場合、データ変換部222Aは、プロジェクター300のAVミュートを解除するコマンドと、プロジェクター300の入力ソースを切り替える切替コマンドとをプロジェクター300に送信する。切替コマンドは、プロジェクター300に表示中の、例えば、パーソナルコンピューターやビデオから送信されるAVデータを、接続通知コマンドを接続装置200に送信した機器から送信されるAVデータに切り替えるコマンドである。
【0024】
次に、図4に示すフローチャートを参照しながら分離処理部221の処理フローを説明する。なお、分離処理部221Aと分離処理部221Bとは、同一の処理フローで動作し、分離処理部221Aと分離処理部221Bとを区別する必要はないので、分離処理部221の処理として説明する。
分離処理部221は、まず、データを入力したか否かを判定する(ステップS1)。データ入力がない場合(ステップS1/NO)、分離処理部221は、データ入力があるまで待機する。分離処理部221は、データを入力した場合(ステップS1/YES)、入力したデータが携帯機器100から受信したデータであるか否かを判定する(ステップS2)。携帯機器100から受信したデータである場合(ステップS2/YES)、分離処理部221は、受信したデータを、CBUS制御コマンドとAVデータとに分離する。そして、分離処理部221は、分離したCBUS制御コマンドをデータ変換部222に渡す。また、分離処理部221は、処理後のAVデータをプロジェクター300に送信する(ステップS3)。
【0025】
また、ステップS1で入力したデータが携帯機器100から受信したデータではなかった場合(ステップS2/NO)、分離処理部221は、入力したデータが、データ変換部222から入力したデータであるか否かを判定する(ステップS4)。入力したデータが、データ変換部222から入力したデータであった場合(ステップS4/YES)、分離処理部221は、入力したデータをI/F部210に渡して(ステップS5)、携帯機器100に送信する。また、入力したデータが、データ変換部222から入力したデータではなかった場合(ステップS4/NO)、分離処理部221は、このフローを終了させる。
【0026】
次に、図5に示すフローチャートを参照しながらデータ変換部222の処理フローについて説明する。なお、データ変換部222Aとデータ変換部222Bとは、同一の処理フローで動作し、データ変換部222Aとデータ変換部222Bとを区別する必要はないので、データ変換部222の処理として説明する。
データ変換部222は、まず、データを入力したか否かを判定する(ステップS11)。データ入力がない場合(ステップS11/NO)、データ変換部222は、データ入力があるまで待機する。データ変換部222は、データを入力した場合(ステップS11/YES)、入力したデータは、分離処理部221から渡されたCBUS制御コマンドであるか否かを判定する(ステップS12)。CBUS制御コマンドであると判定すると(ステップS12/YES)、データ変換部222は、変換テーブルを参照して、CBUS制御コマンドをプロジェクター対応コマンドに変換する(ステップS13)。そして、データ変換部222は、変換したプロジェクター対応コマンドをプロジェクター300に送信する。
【0027】
また、入力したデータがCBUS制御コマンドではなかった場合(ステップS12/NO)、データ変換部222は、入力したデータがプロジェクター対応コマンドであるか否かを判定する(ステップS15)。入力したデータがプロジェクター対応コマンドであると判定すると(ステップS15/YES)、データ変換部222は、変換テーブルを参照して、プロジェクター対応コマンドをCBUS制御コマンドに変換する(ステップS16)。そして、データ変換部222は、変換したCBUS制御コマンドを分離処理部221に渡す(ステップS17)。CBUS制御コマンドは、分離処理部221からI/F部210に渡され、I/F部210から携帯機器100に送信される。また、データ変換部222は、入力したデータがプロジェクター対応コマンドではなかった場合(ステップS15/NO)、この処理フローを終了させ、他の制御に移行する。
【0028】
次に、プロジェクター300について図6を参照しながら説明する。
図6に示すプロジェクター300は、入力系統として、入出力部370Aと、入出力部370Bと、入出力部380とを備えている。入出力部370Aは、シリアル信号端子371Aと、HDMI端子372Aとを備えている。入出力部370Bは、シリアル信号端子371Bと、HDMI端子372Bとを備えている。入出力部380は、アナログ映像信号入力端子381を備えている。シリアル信号端子371Aは、シリアル通信回線260Aに接続すると共に、シリアル信号送受信部341に接続している。シリアル信号端子371Bは、シリアル通信回線260Bに接続すると共に、シリアル信号送受信部341に接続している。HDMI端子372Aは、HDMIケーブル250Aに接続すると共に、HDMIレシーバー342に接続している。HDMI端子372Bは、HDMIケーブル250Bに接続すると共に、HDMIレシーバー342に接続している。また、アナログ映像信号入力端子381は、画像処理部321に接続している。
【0029】
シリアル信号送受信部341は、シリアル信号端子371A、371Bにそれぞれ接続すると共に、制御部310に接続している。シリアル信号送受信部341は、シリアル通信回線260A又はシリアル通信回線260Bを介して接続装置200から送信されたシリアル信号を受信する。シリアル信号送受信部341は、シリアル信号からプロジェクター対応コマンドを取り出して、制御部310に渡す。また、シリアル信号送受信部341は、制御部310から渡されたプロジェクター対応コマンドをシリアル信号に変換して、変換したシリアル信号をシリアル通信回線260A又はシリアル通信回線260Bを介して接続装置200に送信する。
【0030】
HDMIレシーバー342は、HDMI端子372A、372Bにそれぞれ接続すると共に、画像処理部321に接続している。HDMIレシーバー342は、HDMIケーブル250A又はHDMIケーブル250Bを介して接続装置200から送信されたAVデータを受信する。HDMIレシーバー342は、受信したAVデータを画像処理部321に渡す。
【0031】
入出力部380は、アナログ映像信号入力端子381を備え、アナログ映像信号入力端子381に接続した映像ソース機器から送信されるアナログ映像信号を入力する。入出力部380で入力されたアナログ映像信号は、画像処理部321に出力される。
なお、図3及び図6には、入出力部380に、映像ソース機器を接続した状態は示していないが、例えば、アナログ映像信号出力端子を備える映像ソース機器が入出力部380に接続可能である。
【0032】
ここで、プロジェクター300に表示させるAVデータの切り替え処理について説明する。
例えば、図3に示す携帯機器100Aが、携帯機器100Aのメモリー110に記録されたAVデータを再生しながら、再生中のAVデータをプロジェクター300に送信してプロジェクター300によりスクリーンSCに表示させているものとする。この状態で、図3に示す携帯機器100Bの操作部150が操作され、携帯機器100Bのメモリー110に記録されたAVデータの再生要求を携帯機器100Bの操作部150で受け付けたとする。携帯機器100Bは、受け付けた再生要求をCBUS制御コマンドに変換して接続装置200に送信する。接続装置200は、携帯機器100Bから受信したCBUS制御コマンドを、信号処理部220Bでプロジェクター対応コマンドに変換して、プロジェクター300に送信する。再生要求のCBUS制御コマンドを受信したプロジェクター300の制御部310(図6参照)は、まず、AVデータの再生を停止させる指示を携帯機器100Aに通知する。制御部310は、AVデータの再生を停止させるプロジェクター対応コマンドをシリアル信号送受信部341に渡す。シリアル信号送受信部341は、制御部310から渡されたプロジェクター対応コマンドを、シリアル通信回線260Aを介して接続装置200に送る。接続装置200の信号処理部220Aは、受信したプロジェクター対応コマンドをCBUS制御コマンドに変換して、携帯機器100Aに送信する。AVデータの再生を停止させるCBUS制御コマンドを受信した携帯機器100Aは、AVデータの再生と、AVデータのプロジェクター300への送信とを停止する。
次に、プロジェクター300の制御部310は、信号を入出力する入出力部を、入出力部370Aから入出力部370Bに変更する。すなわち、入出力部370Bから入力する信号を有効な信号とし、入出力部370Aから入力する信号は無効にする。そして、制御部310は、携帯機器100Bと制御コマンドの送受信を行って、携帯機器100Bに、ユーザーによって選択されたAVデータを再生させ、再生中のAVデータをプロジェクター300に送信させる。プロジェクター300は、携帯機器100Bから受信したAVデータを映像処理してスクリーンSCに表示させる。
【0033】
次に、プロジェクター300の画像処理系について説明する。
プロジェクター300は、大きく分けて光学的な画像の形成を行う投射部330と、投射部330により表示する画像を電気的に処理する画像処理系と、を備える。投射部330は、光源部331、光変調装置332、及び投射光学系333から構成されている。光源部331は、光源として、キセノンランプや超高圧水銀ランプ等の放電管を備えている。光源部331は、放電管が発した光を光変調装置332に導くリフレクター及び補助リフレクターを備えていてもよい。また、光源部331は、投射光の光学特性を高めるためのレンズ群(不図示)、偏光板、光源が発した光の光量を光変調装置332に至る経路上で低減させる調光素子等を備えていてもよい。
光変調装置332は、光源部331から射出された光を画像データに基づいて変調する変調手段に相当する。光変調装置332は、例えば、RGBの各色に対応した3枚の透過型または反射型の液晶ライトバルブを用いた方式、3枚のデジタルミラーデバイスを用いた方式等により構成される。また、光変調装置332は、光源が発した白色光に含まれる光のうちRGBの光を透過するカラーホイールと、1枚のデジタルミラーデバイス(DMD)とを組み合わせたDMD方式を採用してもよい。
本実施形態では、光変調装置332を、液晶ライトバルブを用いた構成とする。この光変調装置332は、複数の画素をマトリクス状に配置した透過型液晶パネルを備え、これら複数の画素により画像を形成し、放電管が発した光を変調する。光変調装置332は、後述する光変調装置駆動部323によって駆動され、マトリクス状に配置された各画素における光の透過率を変化させることにより、画像を形成する。
【0034】
投射光学系333は、投射する画像の拡大・縮小および焦点の調整を行うレンズ群、ズームの度合いを調整するズーム調整用モーター、フォーカスの調整を行うフォーカス調整用モーター等を備えている。投射光学系333は、光変調装置332で変調された光(画像光)をスクリーンSCに投射し、レンズ群を用いてスクリーンSC上に結像させる。
投射部330には、制御部310の制御に従って投射光学系333が備える各モーターを駆動する投射光学系駆動部324、及び、制御部310の制御に従って光源部331が備える光源を駆動する光源駆動部325が接続されている。
【0035】
画像処理系は、プロジェクター300全体を統合的に制御する制御部310を中心に構成される。この画像処理系は、記憶部301、入力処理部302、画像処理部321、及び、光変調装置駆動部323を備えている。
記憶部301は、制御部310が処理するデータや、制御部310が実行するプログラム等を記憶する。
入力処理部302は、操作パネル351及びリモコン受光部352を介した操作を検出して、検出した操作に対応する操作信号を制御部310に出力する。
画像処理部321は、制御部310の制御に従って、入力したAVデータのうちの映像データを処理する。画像処理部321は、入力した映像データに基づいてフレームメモリー322にフレーム毎の画像を描画し、描画した画像を表示するための画像信号を生成して光変調装置駆動部323に出力する。光変調装置駆動部323は、画像処理部321から出力される画像信号に基づいて光変調装置332を駆動して描画を行う。
【0036】
制御部310は、記憶部301に記憶された制御プログラムを読み出して実行することにより、プロジェクター300の各部を制御する。制御部310は、入力処理部302から入力される操作信号に基づいて、ユーザーが行った操作の内容を検出する。制御部310は、検出した操作に対応して、画像処理部321、光変調装置駆動部323、投射光学系駆動部324及び光源駆動部325を制御して、スクリーンSCに映像を投射させる。
【0037】
プロジェクター300の本体には、ユーザーが操作を行うための各種スイッチ及びインジケーターランプを備えた操作パネル351が配置されている。操作パネル351は入力処理部302に接続されている。操作パネル351のスイッチが操作されると、操作されたスイッチに対応する操作信号が入力処理部302から制御部310に出力される。また、入力処理部302は、制御部310の制御に従い、プロジェクター300の動作状態や設定状態に応じて操作パネル351のインジケーターランプを適宜点灯或いは点滅させる。
プロジェクター300は、ユーザーが操作するリモコン350を有する。リモコン350は各種のボタンを備えており、これらのボタンの操作に対応して赤外線信号を送信する。プロジェクター300の本体には、リモコン350が発する赤外線信号を受光するリモコン受光部352が配置されている。リモコン受光部352は、リモコン350から受光した赤外線信号をデコードして、リモコン350における操作内容を示す操作信号を生成し、制御部310に出力する。
【0038】
記憶部301には、上記の制御プログラムやデータが記憶される。データには、例えば、操作パネル351やリモコン350の操作によって設定された設定データが含まれる。
【0039】
制御部310は、記憶部301に記憶された制御プログラムを実行して、投射制御部311と、設定処理部312として機能する。
投射制御部311は、画像処理部321、光変調装置駆動部323、投射光学系駆動部324、及び光源駆動部325を制御して、入力した映像データに基づく画像をスクリーンSCに投射させる。リモコン350の操作によって、設定画面中の設定項目を選択し、各設定項目の内容を決定できる。設定処理部312は、リモコン350の操作により決定された内容を取得して、取得した内容を設定データとして記憶部301に記憶させる。
【0040】
以上詳細に説明したように本実施形態の接続装置200は、HDMI端子372を含む複数の映像入力系統を備えるプロジェクター300と、映像ソース機器としての携帯機器100とを接続する装置であり、I/F部210とデータ変換部222とを備える。
I/F部210は、プロジェクター300の複数のHDMI端子372に対応して複数設けられている。データ変換部222は、携帯機器100から受信した、携帯機器100が対応可能な制御コマンドである所定数のCBUS制御コマンドを、プロジェクター300が対応可能な制御コマンドであって所定数とは異なる数のプロジェクター対応コマンドに変換する。そして、データ変換部222は、変換したプロジェクター対応コマンドをプロジェクター300に送信する。また、データ変換部222は、プロジェクター300から受信した所定数のプロジェクター対応コマンドを、所定数とは異なる数のCBUS制御コマンドに変換して、I/F部210を介して携帯機器100に送信する。
本実施形態の接続装置200によれば、携帯機器100から送信されるCBUS制御コマンドを、プロジェクター300が対応可能なプロジェクター対応コマンドに変換してプロジェクター300に送信することができる。従って、携帯機器100に対応した制御コマンドと互換性のある制御コマンドに対応していないプロジェクター300であっても、携帯機器100の制御コマンドにより制御することができる。
また、プロジェクター300から送信されるプロジェクター対応コマンドを、携帯機器100が対応可能なCBUS制御コマンドに変換して携帯機器100に送信することができる。従って、プロジェクター300は、プロジェクター対応コマンドにより携帯機器100を制御することができる。
【0041】
また、本実施形態の接続装置200は、シリアル通信回線260によりプロジェクター300に接続され、データ変換部222は、プロジェクター300とシリアル通信回線260を介してプロジェクター対応コマンドの送受信を行う。
本実施形態の接続装置200によれば、プロジェクター300に搭載された既存のインターフェイスでプロジェクター対応コマンドの送受信を行うことも可能となる。また、シリアル通信回線260を利用するため、信号線の本数を削減することができる。
【0042】
また、本実施形態は、I/F部210が、MHL規格に準拠したインターフェイスである。本実施形態の接続装置200によれば、携帯機器100に記憶された映像データを、プロジェクター300に送信して、スクリーンSCに表示することができる。
【0043】
上述した実施形態は、本発明の好適な実施の形態である。但し、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形実施が可能である。
例えば、上述の実施形態では、接続装置200とプロジェクター300との間で制御コマンドを送受信するケーブルに、シリアル通信回線260を用いた。これ以外に、USB(Universal Serial Bus)や、無線LAN(Local Area Network)を用いて、制御コマンドの送受信を行ってもよい。
【符号の説明】
【0044】
1…画像表示システム、100…携帯機器(映像ソース機器)、110…メモリー、120…制御部、130…通信部、140…表示部、150…操作部、160…音声出力部、170…MHLケーブル、200…接続装置、210…I/F部、220…信号処理部、221…分離処理部、222…データ変換部(コマンド変換部)、250…HDMIケーブル、260…シリアル通信回線、300…プロジェクター、341…シリアルI/F、342…HDMIレシーバー、370…入出力部、371…シリアル信号端子、372…HDMI端子。
図1
図2
図3
図4
図5
図6