特許第6237175号(P6237175)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6237175
(24)【登録日】2017年11月10日
(45)【発行日】2017年11月29日
(54)【発明の名称】エンジン
(51)【国際特許分類】
   F02F 1/24 20060101AFI20171120BHJP
   F02F 11/00 20060101ALI20171120BHJP
【FI】
   F02F1/24 R
   F02F11/00 P
【請求項の数】6
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2013-252078(P2013-252078)
(22)【出願日】2013年12月5日
(65)【公開番号】特開2015-108343(P2015-108343A)
(43)【公開日】2015年6月11日
【審査請求日】2016年9月23日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006286
【氏名又は名称】三菱自動車工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100092978
【弁理士】
【氏名又は名称】真田 有
(72)【発明者】
【氏名】川上 展弘
(72)【発明者】
【氏名】杉村 速人
(72)【発明者】
【氏名】岡 俊彦
(72)【発明者】
【氏名】八木 一記
【審査官】 松永 謙一
(56)【参考文献】
【文献】 特開平11−324846(JP,A)
【文献】 特開平11−336648(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2003/0005903(US,A1)
【文献】 特開平07−042614(JP,A)
【文献】 特開2000−329001(JP,A)
【文献】 特開2004−270561(JP,A)
【文献】 特開2007−016717(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F02F 11/00
F02F 1/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
側壁を有するエンジンのヘッドカバーと、
前記側壁に対して斜めに配置され前記ヘッドカバーとの間でシールするシールラインを有するカムカバーと、
前記側壁の上面に固定され、カム軸を前記側壁との間で回転自在に支持するカムキャップとを備え、
前記カムカバーは、前記カム軸の周面から離隔したアーチ形状を有して前記カムキャップと一体に形成され、前記側壁の上面と前記側壁に隣接する外壁の上面との間に橋設され、
前記ヘッドカバーは、前記エンジンのシリンダヘッド及び前記カムカバーの上部に固定され、上面視で前記側壁と前記外壁との間の出隅を避けて斜めに通る前記シールラインを前記カムカバーの上面に形成する
ことを特徴とする、エンジン。
【請求項2】
前記側壁の上面において動弁室側に向かって膨出形成された側壁膨出部と、
前記外壁の上面において動弁室側に向かって膨出形成された外壁膨出部と、を備え、
前記カムカバーが、前記側壁膨出部と前記外壁膨出部との間を接続するように設けられる
ことを特徴とする、請求項記載のエンジン。
【請求項3】
前記カムキャップを前記側壁の上面に固定するために形成された複数のキャップ取付穴と、
前記ヘッドカバーを前記側壁の上面に固定するために形成された複数のカバー取付穴と、を備え、
前記複数のキャップ取付穴及び前記複数のカバー取付穴が、直線状に配置される
ことを特徴とする、請求項1又は2記載のエンジン。
【請求項4】
前記側壁及び前記カムキャップに対して固定される補機を備える
ことを特徴とする、請求項1〜3の何れか1項に記載のエンジン。
【請求項5】
前記カムキャップが、前記エンジンのリア側に位置する前記側壁の正面に固定される
ことを特徴とする、請求項1〜4の何れか1項に記載のエンジン。
【請求項6】
前記エンジンの動弁室の床面における前記カムカバーの下方に穿孔されたオイル落とし穴を備える
ことを特徴とする、請求項1〜の何れか1項に記載のエンジン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シリンダヘッドの外側にカム軸を延出させて補機を駆動するエンジンに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、シリンダヘッド内のカム軸にオイルポンプやウォーターポンプ等の補機を接続したエンジンが開発されている。すなわち、エンジンの駆動力を利用して補機を駆動するものである。例えば、カム軸の回転運動を直線的な往復運動に変換し、プランジャーを往復運動させることで、ポンプを駆動するものが知られている。このようなカム軸駆動の補機は、シリンダヘッドカバーの上部や側方,シリンダヘッドの側面などに配置される。また、補機を駆動するカム軸は、シリンダヘッドと補機との間に設けられるカム軸ホルダ(カムキャップ)に支持され、シリンダヘッドカバーとシリンダヘッドとの間のシールラインよりも外方へと突出するように設けられる(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005-155475号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、このような補機とシリンダヘッドとの間の距離を大きく設定すると、補機を含むエンジンの取り付けスペースが大きくなるとともに、補機の駆動に伴ってカム軸を支持する部位に作用するモーメントが増大する。このようなモーメントによるカム軸のたわみや変形を抑制するには、補機はできるだけシリンダヘッドの近くに配置されることが望ましい。しかし、補機をシリンダヘッドに近づければ、カム軸を支持するカム軸ホルダも、シリンダヘッドの動弁室側に移動する。そのため、シリンダヘッドの側面のうち、補機が取り付けられた一側面におけるシリンダヘッドカバーとのシールラインをクランク状に屈曲させる必要が生じ(例えば、特許文献1の図3参照)、シールラインが屈曲した部分でのシール性能が低下して、オイル漏れが生じやすくなる。
【0005】
一方、シールラインの形状がクランク状に屈曲しないように、シリンダヘッドの外形に対応させた場合、カム軸ホルダをシールラインの外側に配置すれば、補機とシリンダヘッドとの間の距離が大きくなってしまい、エンジンのダウンサイジングが困難となる。また、カム軸ホルダをシールラインの内側に配置したとしても、カム軸ホルダと補機との間の距離が大きくなり、カム軸のたわみや変形が生じうる。
【0006】
本件の目的の一つは、上記のような課題に鑑み創案されたもので、簡素な構成でシリンダヘッドとシリンダヘッドカバーとの間のシール性を向上させつつ、省スペース化を図ることである。なお、この目的に限らず、後述する発明を実施するための形態に示す各構成により導かれる作用効果であって、従来の技術によっては得られない作用効果を奏することも本件の他の目的として位置づけることができる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)ここで開示するエンジンは、側壁を有するエンジンのヘッドカバーと、前記側壁に対して斜めに配置され前記ヘッドカバーとの間でシールするシールラインを有するカムカバーと、を備える。
【0008】
さらに、前記側壁の上面に固定され、カム軸を前記側壁との間で回転自在に支持するカムキャップを備える。前記カムカバーは、前記カム軸の周面から離隔したアーチ形状を有して前記カムキャップと一体に形成され、前記側壁の上面と前記側壁に隣接する外壁の上面との間に橋設される。また、前記ヘッドカバーは、前記エンジンのシリンダヘッド及び前記カムカバーの上部に固定され、上面視で前記側壁と前記外壁との間の出隅を避けて斜めに通る前記シールラインを前記カムカバーの上面に形成する。
【0009】
)前記側壁の上面において動弁室側に向かって膨出形成された側壁膨出部と、前記外壁の上面において動弁室側に向かって膨出形成された外壁膨出部と、を備えることが好ましい。この場合、前記カムカバーが、前記側壁膨出部と前記外壁膨出部との間を接続するように設けられることが好ましい。
【0010】
)前記カムキャップを前記側壁の上面に固定するために形成された複数のキャップ取付穴と、前記ヘッドカバーを前記側壁の上面に固定するために形成された複数のカバー取付穴と、を備えることが好ましい。この場合、前記複数のキャップ取付穴及び前記複数のカバー取付穴が、直線状に配置されることが好ましい。
【0011】
)前記側壁及び前記カムキャップに対して固定される補機を備えることが好ましい。例えば、前記側壁及び前記カムキャップに対して、水平方向から前記補機を締結固定することが好ましい。
ここでいう補機の具体例としては、燃料ポンプ,ウォーターポンプ,オイルポンプなどのポンプ装置を挙げることができる。前記補機は、前記カム軸に駆動されることが好ましい。また、前記カム軸が、前記エンジンの前記側壁よりも外側に延出して設けられることが好ましい。
【0012】
)前記カムキャップが、前記エンジンのリア側に位置する前記側壁の正面に固定されることが好ましい。
)前記エンジンの動弁室の床面における前記カムカバーの下方に穿孔されたオイル落とし穴を備えることが好ましい。
【0013】
なお、前記ヘッドカバーは、例えば前記エンジンの動弁室の一部又は全体を覆うカバーであることが好ましい。一方、前記カムカバーは、例えば前記エンジンのカム軸の一部又は全体を覆うカバーであることが好ましい。また、前記カムカバーは前記側壁に対して前記エンジンの上面視で斜めに配置されることが好ましい。
【発明の効果】
【0014】
開示のエンジンによれば、カムカバーとヘッドカバーとの間に形成されるシールラインを側壁に対して斜めに配置することができ、シールラインの構造を簡略化することができる。また、斜めのシールラインの両端は、エンジンの側壁(例えば、シリンダヘッドの側壁)に対して上面視で鈍角をなす形状となる。したがって、シールラインが屈曲する部位の余長を十分に確保しつつ、シリンダヘッドの外側への突出量を削減することができ、エンジンのサイズを小さくすることができるとともに、省スペース化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】一実施形態に係るエンジンの分解斜視図である。
図2】シリンダヘッド及びカムキャップの斜視図である。
図3】シリンダヘッドの上面図である。
図4】(A),(B)はカムキャップの斜視図、(C)は上面図、(D)は側面図、(E)は下面図である。
図5】カムキャップ及び燃料ポンプをシリンダヘッドに組み付ける過程を説明するための図であり、(A)は燃料ポンプを組み付ける前の斜視図、(B)はその側面図である。
図6】シリンダヘッドのシールラインを説明するための上面図である。
図7】(A),(B)は二本のシールラインのなす角度と突出量との関係を説明するための模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図面を参照して、車両に適用されたエンジンについて説明する。なお、以下に示す実施形態はあくまでも例示に過ぎず、以下の実施形態で明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。本実施形態の各構成は、それらの趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができるとともに、必要に応じて取捨選択することができ、あるいは適宜組み合わせることが可能である。
【0017】
[1.エンジン構成]
本実施形態のエンジン10の分解斜視図を図1に例示する。このエンジン10は、例えば直列多気筒のダブルオーバーヘッドカム式(DOHC)ガソリンエンジンである。エンジン10のフロント側(図1中の左下方向)には、エンジン10の動力伝達用のプーリ(クランクプーリ,タイミングプーリ,スプロケット等)が設けられる。一方、エンジン10のリア側(図1中の右上方向)にはドライブプレート,フライホイールが設けられ、パワートレーンの下流側の各種装置(例えば、変速機,回転電機等)に接続される。
【0018】
シリンダヘッド1の下方には、列設された中空円筒状のシリンダを内蔵するシリンダブロックが設けられる。一方、シリンダヘッド1の上方には、ヘッドカバー3がシリンダヘッド1を覆うように取付けられる。ヘッドカバー3は、ガスケット4を介してシリンダヘッド1の上面外縁に締結固定される。シリンダヘッド1とヘッドカバー3とで囲まれる空間は、エンジン10の吸排気弁を駆動するための動弁機構が内蔵される動弁室7となる。
【0019】
ヘッドカバー3の下面及びシリンダヘッド1の上面外縁は、ともにほぼ平面状に形成される。したがって、ガスケット4は、側面視でほぼ平面状に挟装され、上面視ではシリンダヘッド1の上面外縁に沿って、環状に配置される。ただし、ガスケット4によるシールラインのうち、後述するカムカバー部2Bの上面に形成される部位については、その他の部位が配設される平面から盛り上がった山なり形状とされ、シリンダヘッド1の上面外縁よりも上方に離れて配置される。
【0020】
以下の説明では、シリンダヘッド1に対してシリンダブロックが固定される側を下方とし、その逆側を上方とする。また、シリンダヘッド1の側面のうち、吸気ポートの上流端開口が位置する側のことを吸気側と呼び、その反対側のことを排気側と呼ぶ。ただし、このエンジン10は、車両に対して傾斜した姿勢(水平でない姿勢)で据え付けられる場合があるため、ここでいう上下方向は必ずしも鉛直上下方向には対応しない。
【0021】
動弁室7の四方は、上下方向に立設する四枚の壁体によって囲まれる。これらの壁体に囲まれた動弁室7の内部に、シリンダの列設方向に沿って延在する二本のカム軸6が配設される。これらのカム軸6は、シリンダヘッド1のすべり軸受部分とカムキャップのすべり軸受部分との間で回転自在に支持される。また、各々のカム軸6には、吸排気弁の開閉タイミングやバルブリフト量に応じたカム山形状を有する複数のカムが取付けられる。これらのカムは、吸排気弁の上端に設けられるタペットを押し下げて、吸排気弁を上下に駆動するように機能する。
【0022】
ここで、動弁室7の四方を囲むシリンダヘッド1の壁体のうち、リア側の側面をなす部位のことをリア側壁11(側壁)と呼び、フロント側の側面をなす部位のことをフロント側壁12と呼ぶ。また、リア側壁11に隣接して排気側の側面をなす部位のことを、排気側外壁13と呼ぶ。シリンダヘッド1のリア側壁11には、エンジン10の補機の一つである燃料ポンプ5が固定される。
【0023】
図1に示すように、動弁室7には、吸気弁を駆動するための吸気カム軸6Aと、排気弁を駆動するための排気カム軸6Bとが設けられる。吸気カム軸6Aは、フロント側の端部が動弁室7の外側に向かって延出するように設けられる。一方、排気カム軸6Bは、両端部が動弁室7の外側に向かって延出するように設けられる。
【0024】
エンジン10のフロント側では、フロント側壁12から突出する吸気カム軸6A及び排気カム軸6Bの両方の先端にカムスプロケットが固定され、各々のカムスプロケットにタイミングチェーンが巻き掛けられる。これにより、各々のカム軸6がエンジン10のクランクシャフトに連動して回転する。これに対して、エンジン10のリア側では、排気カム軸6Bのみがリア側壁11から突出するように設けられ、その先端側に補機駆動カム8が固定されるとともに、燃料ポンプ5の内部に挿入される。
【0025】
補機駆動カム8は、排気カム軸6Bの回転力を燃料ポンプ5の駆動力に変換する接触伝動部材であり、例えば燃料ポンプ5に内蔵されるプランジャーを押圧するように配置される。これにより、排気カム軸6Bの回転運動がプランジャーの往復直線運動に変換され、燃料ポンプ5が駆動される。
【0026】
リア側壁11の上面11Aには、排気カム軸6Bをリア側壁11との間で回転自在に支持するリアカムキャップ2が取り付けられる。図1に示すように、リアカムキャップ2は、排気カム軸6Bを支持する複数のカムキャップのうち最もリア側に配置されたものであり、他のカムキャップとは異なる形状を有する。以下、このリアカムキャップ2とその周辺構造について詳述する。
【0027】
[2.要部構成]
[2−1.シリンダヘッド]
リアカムキャップ2の周辺構造を図2図3に例示する。シリンダヘッド1のリア側壁11には、動弁室7側に向かって膨出した形状の側壁膨出部14が設けられる。側壁膨出部14は、少なくともその上面14Aが動弁室7側に向かって広がった形状に形成される。これにより、ガスケット4の幅を大きくとることができるようになり、ガスケット4の屈曲部におけるシール性が向上する。上面視における側壁膨出部14の位置は、図3に示すように、シリンダヘッド1の幅方向〔吸気側(IN側)から排気側(EX側)へ向かう方向(IN-EX方向)〕のほぼ中央である。
【0028】
リア側壁11の上面11Aには、締結具でヘッドカバー3を固定するためのカバー取付穴16が複数箇所に形成される。同様に、排気側外壁13の上面13Aにもカバー取付穴16が形成される。これらのカバー取付穴16は、例えば内周面にボルトが螺合するネジ溝が切削されたボルト穴として形成される。カバー取付穴16の配設位置は、図3に示すように、リア側壁11の上面11Aにおける吸気側の端部と、シリンダヘッド1の幅方向のほぼ中央と、排気側外壁13の上面13Aにおけるリア側の端部よりも若干フロント側の位置とに設定される。上記の側壁膨出部14は、リア側壁11の上面11Aにおけるほぼ中央に形成されたカバー取付穴16に隣接する位置に設けられる。
【0029】
シリンダヘッド1の排気側外壁13にも、動弁室7側に向かって膨出した形状の外壁膨出部15が設けられる。図3に示すように、外壁膨出部15は少なくともその上面15Aが動弁室7側に向かって広がった形状とされる。外壁膨出部15の位置は、排気側外壁13の上面13Aに形成されたカバー取付穴16に隣接する位置とされる。
【0030】
ここで、リア側壁11の上面11Aにおけるほぼ中央に形成されたカバー取付穴16の中心と、排気側外壁13の上面13Aに形成されたカバー取付穴16の中心とを結ぶ線を、図3中に破線で示す。上記の側壁膨出部14及び外壁膨出部15は、リア側壁11と排気側外壁13との間をこの破線に沿って接続するように形成される。これらの側壁膨出部14及び外壁膨出部15の上面14A,15Aは、後述するリアカムキャップ2のカムカバー部2Bが載置される土台となる。
【0031】
また、外壁膨出部15の排気側に隣接して、排気側外壁13の上面13Aがさらに排気側に拡幅形成されてなる余長面13Bが設けられる。図3に示すように、余長面13Bは上面視で三角形状に形成され、排気側外壁13の上面13Aと連続する平面をなす。この余長面13Bは、シールラインの屈曲部を補強する、余長分のガスケット4が貼り付けられる面となる。
【0032】
リア側壁11のうち、排気カム軸6Bが突出する部位には、半円凹部17が凹設される。半円凹部17は、排気カム軸6Bのジャーナル部に対応する半円筒状の凹曲面として形成された部位であり、排気カム軸6Bを支持するすべり軸受として機能する。半円凹部17は、後述するリアカムキャップ2のカムキャップ部2Aにおける凹曲面21と組み合わされて、ほぼ円筒状のすべり軸受面を構成する。
【0033】
半円凹部17の左右両側のそれぞれには、締結具でリアカムキャップ2をリア側壁11の上面11Aに固定するためのキャップ取付穴18及びノック穴31が形成される。これらのキャップ取付穴18,ノック穴31は、図3に示すように、上面視で半円凹部17を左右から挟むように、半円凹部17からほぼ等間隔となる位置に配置される。ノック穴31は、位置決め用のノックピンが挿入固定される部位である。ここに挿入されたノックピンがリアカムキャップ2側に形成された位置決め穴に一致するように、リアカムキャップ2が取り付けられる。
【0034】
また、これらのキャップ取付穴18は、リア側壁11の上面11Aに形成される複数のカバー取付穴16と同一直線上に配置される。つまり、図3中に一点鎖線で示すように、上面視で一対のキャップ取付穴18の中心を通る線は、二つのカバー取付穴16の中心を通る線と一致する。これにより、リアカムキャップ2は、シリンダヘッド1のリア側壁11よりも外側に突出することがなく取り付けられることになる。したがって、燃料ポンプ5がシリンダヘッド1のリア側壁11に隣接して配置されたとしても、リアカムキャップ2と燃料ポンプ5との干渉が防止される。
【0035】
リア側壁11の外表面には、燃料ポンプ5が固定されるポンプ接触面19が形成される。ポンプ接触面19は、リア側壁11の外表面に対してほぼ平行な平面状に形成された半月状の部位であり、シリンダヘッド1の側面視で半円凹部17に対して同心半円状に配置される。ポンプ接触面19は、後述するリアカムキャップ2に設けられるポンプ接触面20と組み合わせることでほぼ円形の平面を形成し、燃料ポンプ5のフランジ5Bと面接触した状態で締結固定される。図2では、燃料ポンプ5をポンプ接触面19に締結固定するための取付穴19Aが一対設けられたものを例示する。
【0036】
ポンプ接触面19の内側には、燃料ポンプ5側からシリンダヘッド1側へのオイル通路となるオイル穴33が穿孔される。また、動弁室7の床面における側壁膨出部14と外壁膨出部15との間には、図3に示すように、オイル落とし穴29が配置される。このオイル落とし穴29は、例えば排気カム軸6Bのすべり軸受面(例えば、半円凹部17)から動弁室7側に流出したオイルや、排気カム軸6Bから滴下したオイルや、燃料ポンプ5側からオイル穴33を介して動弁室7に流入するオイルなどを、シリンダブロック側へ落下させるための通路となる。
【0037】
[2−2.リアカムキャップ]
図4(A)〜(E)に示すように、リアカムキャップ2には、カムキャップ部2A(カムキャップ)とカムカバー部2B(カムカバー)とが設けられる。これらのカムキャップ部2A及びカムカバー部2Bは、一体に形成される。
【0038】
カムキャップ部2Aは、リア側壁11の上面11Aに対して締結固定される部位であり、排気カム軸6Bをリア側壁11の半円凹部17との間で回転自在に支持するものである。カムキャップ部2Aの下方には、排気カム軸6Bの外周面に対応する半円筒状の凹曲面21が設けられる。この凹曲面21は、半円凹部17とともに排気カム軸6Bの周面を囲むように配置され、排気カム軸6Bを支持するすべり軸受として機能する。
【0039】
カムキャップ部2Aの上面には、その下面まで上下方向に貫通する取付穴22が一対設けられる。これらの取付穴22は、リアカムキャップ2をリア側壁11の上面11Aに固定するための締結具が挿入される部位であり、リア側壁11のキャップ取付穴18と対応する位置に設けられる。また、一対の取付穴22の中間には、ポンプ取付部23が設けられる。
【0040】
このポンプ取付部23は、一対の取付穴22が設けられたカムキャップ部2Aの上面よりも上方に向かって突出して設けられる。さらに、ポンプ取付部23には、リアカムキャップ2に対して燃料ポンプ5を固定するための取付穴24が形成される。取付穴24は、前述の取付穴19Aと同様の締結具が固定される部位である。一方、カムキャップ部2Aの下面には、図4(E)に示すように、リア側壁11の上面11Aに形成されたノック穴31に対応する位置決め穴32が二箇所に形成される。また、リアカムキャップ2とリア側壁11の上面11Aとの間には、液状ガスケット34が配置される。
【0041】
図4(B),(C)に示すように、カムキャップ部2Aのうち、シリンダヘッド1に固定されたときに外部側となる側面には、平面状に形成された半月状のポンプ接触面20が形成される。ポンプ接触面20は、凹曲面21の筒軸と同心を持つように半円状に配置される。このポンプ接触面20は、シリンダヘッド1のポンプ接触面19と組み合わされてほぼ円形の平面を形成し、燃料ポンプ5が面接触した状態で固定される部位となる。
【0042】
カムカバー部2Bは、排気カム軸6Bの上部を覆うカバー状の部位であり、排気カム軸6Bの周面から離隔したアーチ形状に形成される。カムカバー部2Bの概略形状は、円筒をその筒軸が含まれる平面で切断した半円筒形状に準えることができる。その半円筒の内側は、排気カム軸6Bが配置される空間となる。一方、カムカバー部2Bのうち、半円筒の外表面に相当する上面縁部は、ガスケット4が貼り付けられてヘッドカバー3とのシール面となる。つまり、カムカバー部2Bは、ガスケット4の貼り付け下地としての機能も有する。
【0043】
図4(A),(D)に示すように、カムカバー部2Bのうち、半円筒の切断箇所に相当する左右の両端部25は、カムカバー部2Bの他部よりも肉厚に形成される。肉厚の部位は、半円筒の頂面から底面に向かう筒軸方向に沿って、カムカバー部2Bの先端側からカムキャップ部2Aの側面にわたって形成される。両端部25の先端は、シリンダヘッド1の側壁膨出部14及び外壁膨出部15の上面14A,15Aに載置される部位となる。両端部25を厚くすることで、両端部25の下面をなす両端固定面26と上面14A,15Aとの接触面積が増大し、リアカムキャップ2の載置状態での安定性が向上する。また、ヘッドカバー3側から入力される荷重は、カムカバー部2Bの内部をそのアーチ形状に沿って左右の両端部25側に分散され、シリンダヘッド1の側壁膨出部14及び外壁膨出部15へと無理なく伝達される。したがって、カムカバー部2Bに過度の応力集中が生じることはなく、カムカバー部2Bの形状安定性が確保される。
【0044】
図4(B),(D)に示すように、カムキャップ部2Aのポンプ接触面20のうち、カムカバー部2Bの内側となる位置には、調圧穴27が穿孔される。この調圧穴27は、燃料ポンプ5側の圧力を調節するための通気用の穴である。また、ポンプ接触面20に形成された調圧穴27の近傍には、燃料ポンプ5側にオイルを供給する潤滑穴28が形成される。この潤滑穴28は凹曲面21とも連通しており、オイルは凹曲面21と燃料ポンプ5側との双方に供給される。これにより、排気カム軸6Bのすべり軸受面における冷却性,潤滑性が向上する。
【0045】
[3.組み付け]
図5(A),(B)は、シリンダヘッド1にリアカムキャップ2及び燃料ポンプ5を組み付ける過程を説明するための図であり、図6はこれらの組み付けが完了した状態を説明するための図である。ただし、これらの図中では、リアカムキャップ2以外のカムキャップやカム軸6等を省略している。
【0046】
まず、排気カム軸6Bが取り付けられたシリンダヘッド1の上面に、リアカムキャップ2が固定される。リアカムキャップ2の位置は、リア側壁11の上面11Aに形成された一対のノック穴31のそれぞれにノックピンの一端を挿入し、ノックピンの他端をリアカムキャップ2の位置決め穴32と一致させることで決定される。これにより、キャップ取付穴18とリアカムキャップ2の取付穴22とが一致する。このとき、リアカムキャップ2の下面(カムキャップ部2Aの下面や両端固定面26)にガスケットが貼り付けられて、シリンダヘッド1の上面との間にシールが施される。
【0047】
キャップ取付穴18と取付穴22とに締結具を挿入して締結することで、リアカムキャップ2の位置が正しく定まり、両端固定面26の先端が側壁膨出部14及び外壁膨出部15の上面14A,15Aに載置された状態となる。これにより、図6に示すように、リア側壁11の上面11Aと排気側外壁13の上面13Aとの間に、リアカムキャップ2のカムカバー部2Bが橋設された状態となる。
【0048】
また、シリンダヘッド1のリア側の側面では、図5(A)に示すように、リア側壁11のポンプ接触面19とリアカムキャップ2のポンプ接触面20とが、ほぼ円形の平面を形成する。これらのポンプ接触面19,20は、燃料ポンプ5が面接触状態で締結固定される面となる。
【0049】
続いて、リアカムキャップ2が取り付けられたシリンダヘッド1のリア側壁11に対して、燃料ポンプ5が固定される。燃料ポンプ5の位置は、燃料ポンプ5に設けられた取付穴5Aとシリンダヘッド1側の取付穴19A,24とが一致するように設定される。例えば、シリンダヘッド1側の取付穴19Aにはノックブッシュ挿入穴が設置されており、燃料ポンプケース側に挿入されたノックブッシュを取付穴19Aのノックブッシュ挿入穴に挿入することで、燃料ポンプケースの締結位置が決定される。
【0050】
このとき、燃料ポンプ5のフランジ5Bとポンプ接触面19,20との間にガスケットを介装させて、シール性を向上させてもよい。上記のような組み付けにより、図6に示すように、シリンダヘッド1の上面視でリア側壁11と排気側外壁13との間の出隅を避けて斜めに通るシールラインが、リアカムキャップ2のカムカバー部2Bの上面に形成される。
【0051】
[4.作用,効果]
(1)上記のエンジン10では、カムキャップ部2Aと一体に形成されたカムカバー部2Bがリア側壁11と排気側外壁13との間に掛け渡される。これにより、シリンダヘッド1とヘッドカバー3との間に、シリンダヘッド1の出隅を避けた斜めのシールラインを形成することができ、シールライン構造を簡略化することができる。
【0052】
例えば、上記のような斜めのシールラインを形成しない場合、リアカムキャップ2のカムキャップ部2Aの上面にシールラインを形成することになり、シールライン構造が複雑化する。また、このような複雑なシールライン構造を避けるべく、リアカムキャップ2のカムキャップ部2Aをリア側壁11よりも動弁室7の内部側に移動させた場合には、動弁室7内のスペースが狭くなるだけでなく、燃料ポンプ5側に片持ちされる排気カム軸6Bの長さが増加し、排気カム軸6Bの変形や不要な振動が生じてしまう。
【0053】
一方、本実施形態のエンジン10では、カムキャップ部2Aをリア側壁11の上面11Aに固定した上で、これと一体に形成されたカムカバー部2Bをシール面の下地として機能させることで、上記のような技術課題を解消しつつ、シンプルなシールラインを形成することができ、動弁室7のシール性を向上させることができる。
【0054】
(2)従来のガスケット4によるシールラインでは、ガスケット4の屈曲部のシール性が低下しやすいため、屈曲部の周囲に余長を確保して補強することがある。二本の直線状のシールラインがある程度の角度をなすように折れ曲がって配置される場合、曲線部分のガスケット4が締め付けによって浮き上がらないように、曲線部分に隣接する直線部分の長さが所定長以上となるように、ガスケット4のレイアウトが決定される。一方、曲線部分の曲率(曲率半径の逆数)が高いとその部分が浮き上がりやすくなるため、曲率にも上限が設定される。
【0055】
したがって、リアカムキャップ2が排気側側壁13に近い位置に取り付けられる場合、図7(A)に示すように、シールラインがカムカバー部2Bの上から外壁膨出部15の上面15Aに乗り移る位置(カムカバーアーチのRジリ)を基準としたシールラインの突出量W1が大きくなる。
【0056】
これに対して、本実施形態のエンジン10では、排気側側壁13に対するシールラインのなす角度が鈍角となる。すなわち、図6に示すように、リア側壁11の上面11Aに配されるシールラインと、側壁膨出部14から外壁膨出部15までの間のシールラインとのなす角度は、直角よりも大きくなる。同様に、排気側外壁13の上面13Aに配されるシールラインと、側壁膨出部14から外壁膨出部15までの間のシールラインとのなす角度は、直角よりも大きい。
【0057】
これにより、直線部分の余長L及び曲線部分の曲率半径Rを図7(A)に示すシールラインと同一設定にした場合であっても、図7(B)に示すように、シールラインの実質的な突出量W2が上記の突出量W1よりも小さくなる。したがって、シールラインが屈曲する部位の余長を十分に確保しつつ、シリンダヘッド1の外側への突出量を削減することができ、エンジン10のサイズを小さくすることができる。なお、本実施形態の排気側外壁13には、外壁膨出部15の上面15Aに隣接して余長面13Bが形成されているため、上記の余長Lを確保することができるとともに、余長面Lを小さくすることができ、シリンダヘッド1を小さくすることができる。
【0058】
(3)本実施形態のエンジン10では、一つの出隅部分のシールラインが斜めに配され、上面視でのシールライン形状がシリンダヘッド1の内側(動弁室7側)に入り込んだ形状となることから、ヘッドカバー3をシリンダヘッド1よりも内側に凹んだ形状にすることができる。つまり、シールラインよりも外側の出隅部分のヘッドカバー3が不要となる。
【0059】
これにより、リア側壁11に取り付けられる燃料ポンプ5とヘッドカバー3とが干渉しにくくなり、燃料ポンプ5を動弁室7寄り(シリンダヘッド1の内側)に近づけて配置することができる。例えば、図6中に示すように、リアカムキャップ2の直上部やリア側壁11よりも内側に、燃料ポンプ5の菱形フランジ5Cを入り込ませることができる。したがって、簡素な構成でシリンダヘッド1とヘッドカバー3との間のシール性を向上させつつ、燃料ポンプ5の配置スペースをエンジン10の近傍に確保することができ、省スペース化を図ることができる。
【0060】
(4)本実施形態のエンジン10では、図6に示すように、カムカバー部2Bがリア側壁11の側壁膨出部14と排気側外壁13の外壁膨出部15との間に掛け渡される。これにより、リア側壁11と排気側外壁13との間の距離の大小に関わらず、斜めのシールラインを適切な長さにすることができる。また、カムカバー部2Bの両端部25からリア側壁11,排気側外壁13への距離を長くすることができ、両端部25まわりのシールラインの余長を確保することができる。したがって、動弁室7のシール性を向上させることができる。
【0061】
(5)本実施形態のシリンダヘッド1では、図3中に一点鎖線で示すように、リアカムキャップ2用のキャップ取付穴18とヘッドカバー3用のカバー取付穴16とが同一直線上に配置され、排気カム軸6Bの支持位置がシリンダヘッド1の外縁(リア側壁11の上面11A)となる。これにより、リアカムキャップ2を動弁室7内に配置した場合と比較して、シリンダヘッド1の外側に延出する排気カム軸6Bの片持長さを短縮することができる。したがって、排気カム軸6Bの変形や振動を抑制することができ、排気カム軸6Bの回転運動を安定化することができる。
【0062】
(6)本実施形態の燃料ポンプ5は、図6に示すように、シリンダヘッド1のリア側壁11及びリアカムキャップ2に対して固定される。これにより、燃料ポンプ5の取付安定性を確保しつつ、カムカバー部2Bの上部空間を燃料ポンプ5のレイアウト空間として積極的に活用することが容易となる。したがって、シリンダヘッド1のリア側壁11からの燃料ポンプ5の突出量を小さくできるとともに、エンジン10まわりの空間利用効率を高めることができる。
【0063】
(7)本実施形態では、燃料ポンプ5がシリンダヘッド1のリア側に取り付けられるエンジン10において、燃料ポンプ5に最も近い位置にあるカムキャップ(リアカムキャップ2)にカムカバー部2Bが設けられる。これにより、エンジン10のフロント側にカム軸6の駆動用のカムスプロケットが設けられた一般的なエンジン10において、ヘッドカバー3のリア側を上面視でシリンダヘッド1よりも凹ませて小さくすることができ、燃料ポンプ5の取付けスペースを十分に確保することができる。
【0064】
(8)本実施形態では、図3に示すように、動弁室7の床面における側壁膨出部14と外壁膨出部15との間にオイル落とし穴29が配置される。このように、カムカバー部2Bの下方にオイル落とし穴29を設けることで、リアカムキャップ2の周辺で排気カム軸6Bを潤滑したオイルの排出性を向上させることができる。
【0065】
[5.変形例]
上述した実施形態に関わらず、それらの趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。本実施形態の各構成は、必要に応じて取捨選択することができ、あるいは適宜組み合わせてもよい。
【0066】
上述の実施形態では、リア側壁11の側壁膨出部14と排気側外壁13の外壁膨出部15との間にカムカバー部2Bを橋設したものを例示したが、側壁膨出部14及び外壁膨出部15は必須の要素ではない。例えば、カバー取付穴16の周囲のボス部が十分に大きく形成されているような場合には、これらの膨出部14,15を省略したとしても、出隅を避けて斜めに通るシールラインを形成することが可能であり、上述の実施形態と同様の効果を奏するものとなる。
【0067】
上述の実施形態では、排気カム軸6Bの回転力を燃料ポンプ5の駆動力に変換するエンジン10を例示したが、燃料ポンプ5を駆動するカム軸6の種類は任意である。したがって、上述の実施形態のリアカムキャップ2を吸気カム軸6Aのカムキャップとして適用してもよい。また、リアカムキャップ2の取付位置は、燃料ポンプ5の取付位置に応じて変更することができる。例えば、燃料ポンプ5がエンジン10のフロント側に固定される場合には、カム軸6を最もフロント側で支持するカムキャップとして上述の実施形態のリアカムキャップ2を適用すればよい。なお、上述の実施形態の燃料ポンプ5の代わりに、ウォーターポンプやオイルポンプを適用してもよい。
【0068】
また、上記のシリンダヘッド1は、直列四気筒エンジン以外のエンジン(例えば直列三気筒エンジンやV型六気筒エンジンなど)にも適用可能である。あるいは、シングルオーバーヘッドカム式(SOHC)のエンジンに適用してもよいし、ガソリン以外を燃料とするエンジン(例えば、ディーゼルエンジン)に適用してもよい。
【符号の説明】
【0069】
1 シリンダヘッド
2 リアカムキャップ
2A カムキャップ部(カムキャップ)
2B カムカバー部(カムカバー)
3 ヘッドカバー
4 ガスケット
5 燃料ポンプ
6B 排気カム軸
11 リア側壁(側壁)
11A 上面
13 排気側外壁(外壁)
13A 上面
14 側壁膨出部
15 外壁膨出部
16 カバー取付穴
18 キャップ取付穴
29 オイル落とし穴
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7