(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記供給接触部に対して、前記装着方向の上流に隣接配置される第3保護部を備えていることを特徴とする、請求項1ないし5のいずれか一項に記載の現像カートリッジ。
前記供給接触部は、前記第1方向と直交し、前記第1本体電極と接触するように構成される供給接触面を有していることを特徴とする、請求項1ないし7のいずれか一項に記載の現像カートリッジ。
【発明を実施するための形態】
【0026】
1.現像カートリッジの概略
図1Aおよび
図2に示すように、現像カートリッジ1は、筐体の一例としての現像フレーム2と、アジテータ3と、現像ローラ4と、供給ローラ5と、層厚規制ブレード6とを備えている。
【0027】
なお、以下の説明において、現像ローラ4が配置されている方を、現像カートリッジ1の後方とし、その反対を現像カートリッジ1の前方とする。また、現像カートリッジ1を前方から見たときを基準として左右を規定する。具体的には、現像カートリッジ1の方向に関し、各図に示した矢印方向を基準とする。
【0028】
なお、左右方向が第1方向の一例であり、上下方向が第2方向の一例であり、前後方向が装着方向の一例である。また、前方は装着方向の上流の一例であり、後方は装着方向の下流の一例である。
【0029】
現像フレーム2は、左右方向に延びる略ボックス状であり、現像フレーム2の後端部は、前後方向に開放されている。また、現像フレーム2は、
図2に示すように、その内部において、前後方向に並列されるトナー収容室7および現像室8を有している。トナー収容室7は、現像剤の一例としてのトナーを収容している。
【0030】
アジテータ3は、トナー収容室7の前後上下方向略中央部分に回転可能に配置されている。
【0031】
現像ローラ4は、現像室8の後端部に回転可能に支持されている。現像ローラ4は、左右方向に延びる略円柱形状の現像ローラ軸11と、現像ローラ軸11の左右方向略中央を被覆する現像ローラ本体12とを備えている。現像ローラ本体12の上方部分および後方部分は、現像フレーム2から露出している。
【0032】
供給ローラ5は、現像室8において、現像ローラ4の前下方に回転可能に支持されている。供給ローラ5は、左右方向に延びる略円柱形状の供給ローラ軸13と、供給ローラ軸13の左右方向略中央を被覆する供給ローラ本体14とを備えている。供給ローラ本体14の後上端部は、現像ローラ4の現像ローラ本体12の前下端部に圧接している。
【0033】
層厚規制ブレード6は、現像室8において、現像ローラ4の前上方に配置されている。層厚規制ブレード6は、
図2および
図3Aに示すように、層厚規制ブレード6の下端部が、現像ローラ4の前上端部に接触するように、現像フレーム2に支持されている。
2.プリンタの全体構成
プリンタ15は、
図2に示すように、電子写真方式のモノクロプリンタである。プリンタ15は、画像形成装置本体の一例としての本体ケーシング16と、プロセスカートリッジ17と、スキャナユニット18と、定着ユニット19とを備えている。
【0034】
本体ケーシング16は、略ボックス形状である。また、本体ケーシング16は、開口部20と、フロントカバー21と、給紙トレイ22と、排紙トレイ23とを備えている。
【0035】
開口部20は、本体ケーシング16の前壁を前後方向に貫通し、プロセスカートリッジ17の通過を許容するように構成されている。
【0036】
フロントカバー21は、側面視略L字状の板状である。フロントカバー21は、その下端部を支点として本体ケーシング16の前壁に揺動可能に支持されている。フロントカバー21は、開口部20を開放または閉鎖するように構成されている。
【0037】
給紙トレイ22は、本体ケーシング16の底部に配置されている。給紙トレイ22は、用紙Pを収容するように構成されている。
【0038】
排紙トレイ23は、本体ケーシング16の上面に配置されている。
【0039】
プロセスカートリッジ17は、開口部20を介して、本体ケーシング16に対して装着または離脱するように構成されている。プロセスカートリッジ17は、ドラムカートリッジ24と、上記した現像カートリッジ1とを備えている。
【0040】
ドラムカートリッジ24は、感光ドラム25と、スコロトロン型帯電器26と、転写ローラ27とを備えている。
【0041】
感光ドラム25は、ドラムカートリッジ24の後端部に配置されており、左右方向に延びる略円筒形状を有している。そして、感光ドラム25は、ドラムカートリッジ24に回転可能に支持されている。
【0042】
スコロトロン型帯電器26は、感光ドラム25の後方において、感光ドラム25と間隔を空けて配置されている。
【0043】
転写ローラ27は、感光ドラム25の下方に配置されている。転写ローラ27は、感光ドラム25の下端部と接触している。
【0044】
現像カートリッジ1は、ドラムカートリッジ24に対して装着または離脱するように構成されている。また、現像カートリッジ1がドラムカートリッジ24に装着された状態において、現像ローラ4の後端部が感光ドラム25の前端部に接触するように構成されている。
【0045】
スキャナユニット18は、プロセスカートリッジ17の上方に配置されている。スキャナユニット18は、
図2に点線で示すように、感光ドラム25に向けて画像データに基づくレーザービームを出射するように構成されている。
【0046】
定着ユニット19は、プロセスカートリッジ17の後方に配置されている。定着ユニット19は、加熱ローラ28と、加圧ローラ29とを備えている。加圧ローラ29は、加熱ローラ28に対して後下方に配置されており、加熱ローラ28の後下端部に圧接している。
【0047】
そして、プリンタ15が、図示しない制御部の制御により、画像形成動作を開始すると、スコロトロン型帯電器26が、感光ドラム25の表面を一様に帯電する。その後、スキャナユニット18が、感光ドラム25の表面を露光する。これにより、画像データに基づく静電潜像が、感光ドラム25の表面に形成される。
【0048】
また、供給ローラ5は、現像フレーム2内のトナーを現像ローラ4に供給する。これによって、トナーは、現像ローラ4と供給ローラ5との間で正極性に摩擦帯電され、現像ローラ4上に担持される。層厚規制ブレード6は、現像ローラ4上に担持されたトナーを一定の厚さに規制する。
【0049】
そして、現像ローラ4は、一定の厚みに規制されたトナーを、感光ドラム25の表面上の静電潜像に供給する。これにより、トナー像が、感光ドラム25の表面上に担持される。
【0050】
用紙Pは、給紙トレイ22から、各種ローラの回転により、所定のタイミングで1枚ずつ、感光ドラム25と転写ローラ27との間に給紙される。感光ドラム25上のトナー像は、感光ドラム25と転写ローラ27との間を通過するときに、用紙Pに転写される。
【0051】
その後、加熱ローラ28および加圧ローラ29は、それらの間を通過する用紙Pを、加熱および加圧する。これによって、用紙P上のトナー像は、用紙Pに熱定着される。その後、用紙Pは、排紙トレイ23に排紙される。
3.現像カートリッジの詳細
現像カートリッジ1は、
図1Aおよび
図6Aに示すように、上記した現像フレーム2と、給電ユニット31とを備えている。
(1)現像フレーム
現像フレーム2は、
図2および
図6Bに示すように、ベースフレーム32と、カバーフレーム33とを備えている。
(1−1)ベースフレーム
ベースフレーム32は、左側壁34と、壁部の一例としての右側壁35と、前壁36と、下壁37とを備えている。
【0052】
左側壁34および右側壁35は、
図1Aおよび
図2に示すように、現像フレーム2の左右両端部のそれぞれに配置されている。左側壁34および右側壁35のそれぞれは、前後方向に延びる側面視略矩形の略板状を有している。つまり、左側壁34および右側壁35のそれぞれは、左右方向と直交する方向に延びている。
【0053】
また、左側壁34および右側壁35のそれぞれは、
図1Bおよび
図5Bに示すように、現像ローラ軸挿通溝42と、供給ローラ軸挿通穴43と、鍔部45と、ブレード支持部46と、位置決めボス47とを備えている。
【0054】
現像ローラ軸挿通溝42は、
図3Bおよび
図5Bに示すように、左側壁34および右側壁35のそれぞれの後端部の上下方向略中央部分に配置されている。現像ローラ軸挿通溝42は、後方に向かって開放される側面視略C字状であり、左側壁34および右側壁35のそれぞれの後端縁から前方に向かって凹んでいる。現像ローラ軸挿通溝42の内径は、現像ローラ軸11の直径よりも長い。
【0055】
供給ローラ軸挿通穴43は、
図5Bに示すように、現像ローラ軸挿通溝42の前下方に配置されている。供給ローラ軸挿通穴43は、左側壁34および右側壁35のそれぞれを側面視略矩形状に貫通している。供給ローラ軸挿通穴43の内寸は、供給ローラ軸13の直径よりも長い。
【0056】
鍔部45は、
図1Bに示すように、左側壁34および右側壁35のそれぞれの上端部における前後方向略中央から前方にわたって、左右方向外方に屈曲するように延びる略鍔形状を有している。鍔部45の上面は、接合面48として画定されている。
【0057】
ブレード支持部46は、
図1Aおよび
図1Bに示すように、左側壁34および右側壁35のそれぞれの後上端部において、鍔部45の後端部から連続し、上方に向かって突出している。ブレード支持部46は、前後方向に延びる略角柱形状を有している。ブレード支持部46は、図示しないが、ブレード支持部46の後端面から、前方に向かって窪むねじ穴を有している。
【0058】
位置決めボス47は、鍔部45の後端部に配置されている。位置決めボス47は、接合面48から、上方に向かって突出する略円柱形状を有している。
【0059】
また、右側壁35は、
図1Bおよび
図5Bに示すように、電極支持軸52と、第1突出壁53と、第3保護部の一例としての第2突出壁54と、連結部55とを一体に有している。
【0060】
電極支持軸52は、右側壁35の右面において、供給ローラ軸挿通穴43の前上方に配置されている。電極支持軸52は、右側壁35の右面から右方に向かって延びる略円筒形状を有している。電極支持軸52は、その内面にねじ山を有している。
【0061】
第1突出壁53は、右側壁35の後方部分における右端縁から、上方に向かって突出する略板状であり、平面視略クランク状を有している。また、第1突出壁53は、
図6Bに示すように、鍔部45よりも上方まで延びており、その上端縁は、上下方向において、ブレード支持部46の上端縁と略同じ位置に配置されている。第1突出壁53は、
図1Bおよび
図5Bに示すように、後方部分58と、屈曲部分59と、前方部分60とを備えている。
【0062】
後方部分58は、第1突出壁53の後方部分を構成しており、右側壁35の後方部分における右端縁から、上方に向かって突出する略板状を有している。後方部分58は、面取り部62を備えている。
【0063】
面取り部62は、後方部分58の後上端部を切り欠いている。
【0064】
また、後方部分58の右面は、後方平坦面63として画定されている。後方平坦面63は、前後方向に沿って延びており、左方に臨んでいる。
【0065】
屈曲部分59は、
図1Bおよび
図3Bに示すように、第1突出壁53の前後方向略中央部分を構成しており、後方部分58の前端縁から、右方に向かって屈曲するように延びる略板状を有している。
【0066】
また、屈曲部分59の後面は、屈曲面64として画定されている。屈曲面64は、後方に臨んでいる。
【0067】
前方部分60は、
図1Bおよび
図5Bに示すように、第1突出壁53の前方部分を構成しており、屈曲部分59の右端縁から、前方に向かって屈曲するように延びる略板状を有している。
【0068】
また、前方部分60の右面は、前方平坦面65として画定されている。前方平坦面65は、前後方向に沿って延びており、左方に臨んでいる。
【0069】
また、
図6Aに示すように、左右方向に投影したときに、後方部分58がブレード支持部46と重なり、前方部分60が位置決めボス47と重なるように配置されている。
【0070】
第2突出壁54は、
図1Bおよび
図6Bに示すように、右側壁35の前後方向略中央に配置されている。第2突出壁54は、第1突出壁53の前方部分60の前端縁から連続して右方に向かって屈曲し、上下方向に延びる正面視略矩形の略板状を有している。第2突出壁54の上端縁は、上下方向において、第1突出壁53の上端縁と略同じ位置に配置されている。つまり、第2突出壁54の上端縁は、鍔部45よりも上方まで延びている。
【0071】
また、第2突出壁54において、右側壁35の鍔部45と接合される左端部を被覆左端部66とし、被覆左端部66の反対側、すなわち右端部を被覆右端部67とする。
【0072】
連結部55は、第2突出壁54と右側壁35とを連結し、補強するように構成されている。連結部55は、第1リブ68と、複数、すなわち2つの第2リブ69とを備えている。
【0073】
第1リブ68は、
図1Bおよび
図6Aに示すように、右方の鍔部45の右端縁における前後方向略中央部分と、第2突出壁54の被覆右端部67の前面とを連結する略板状を有している。第1リブ68の右端縁は、第2突出壁54の右端縁まで延びている。第1リブ68の前右方部分は、前方から後方に向かうにつれて、右方に傾斜しており、その傾斜面が第1傾斜面70として画定されている。つまり、第1リブ68は、平面視略三角形状を有している。
【0074】
複数の第2リブ69は、左右方向に互いに間隔を空けて並列配置されている。第2リブ69は、第1リブ68の上面と、第2突出壁54の前面とを連結する略板状を有している。第2リブ69の前上方部分は、前方から後方に向かうにつれて、上方に傾斜しており、その傾斜面が第2傾斜面71として画定されている。
【0075】
また、左方の第2リブ69は、第1リブ68の左端部における上面と、第2突出壁54の左端部における前面とを連結している。すなわち、左方の第2リブ69は、前後方向に投影したときに、第1突出壁53の前方部分60と重なっている。なお、左方の第2リブ69は、第2傾斜面71が画定されていることにより、側面視略三角形状を有している。
【0076】
また、右方の第2リブ69は、第1リブ68の左右方向略中央における上面と、第2突出壁54の左右方向略中央における上面とを連結している。なお、右方の第2リブ69は、第2傾斜面71が画定されていることにより、側面視略台形状を有している。
【0077】
前壁36は、
図1Aおよび
図2に示すように、左側壁34の前端部と、右側壁35の前端部との間に架設されている。前壁36は、左右方向に延びる略板状を有している。前壁36は、鍔部75と、把持部76とを備えている。
【0078】
鍔部75は、前壁36の上端部における左右方向全域にわたって、前方に屈曲するように延びる略鍔形状を有している。鍔部75の上面は、接合面77として画定されている。
【0079】
把持部76は、前壁36の後面における左右方向略中央部分から後方に向かって膨出している。
【0080】
下壁37は、左側壁34の下端部と右側壁35の下端部との間に架設されている。下壁37は、
図2に示すように、前後方向に沿って湾曲しながら延びる略板状を有している。下壁37は、湾曲壁80と、円弧壁81と、
図5Aおよび
図5Bに示す供給サイドシール82とを備えている。
【0081】
湾曲壁80は、
図2に示すように、下壁37の中央から前方部分にわたって、前壁36の下端部から連続して、後方に向かって延びている。湾曲壁80は、アジテータ3の回転軌跡に沿う略円弧形状を有している。
【0082】
円弧壁81は、下壁37の後方部分において、湾曲壁80の後端部から連続して、後方に向かって延びる側断面視略W字状を有している。円弧壁81の前方部分は、供給ローラ5の回転軌跡に沿う略円弧形状を有しており、円弧壁81の後方部分は、後方に向かって延びている。
【0083】
供給サイドシール82は、
図5Aおよび
図5Bに示すように、円弧壁81の前方部分の左右両端部の上面に配置されている。供給サイドシール82は、スポンジ部材などの弾性部材からなる。供給サイドシール82は、側面視略矩形状を有し、前後方向に延びている。供給サイドシール82は、供給ローラ軸挿通穴83を備えている。
【0084】
供給ローラ軸挿通穴83は、供給サイドシール82の側面視略中央部分を側面視円形状に貫通している。供給ローラ軸挿通穴83は、側面視において、供給ローラ軸挿通穴43から露出されている。供給ローラ軸挿通穴83は、供給ローラ軸13の左右両端部を左側壁34および右側壁35よりも左右方向外方となるように受け入れ、供給ローラ5を支持している。
(1−2)カバーフレーム
カバーフレーム33は、
図1Aおよび
図2に示すように、膨出部86と、溶着部87と、ブレード載置部88とを一体に有している。
【0085】
膨出部86は、
図1Aに示すように、カバーフレーム33の平面視略中央部分を構成している。膨出部86は、上方に向かって膨出している。
【0086】
溶着部87は、膨出部86を囲むように配置されている。詳しくは、溶着部87は、膨出部86の左右方向外方、および、前方に配置されている。つまり、溶着部87は、平面視略U字の略板状を有している。なお、上下方向に投影したときに、溶着部87の左方部分が、左側壁34の鍔部45と対応し、溶着部87の右方部分が右側壁35の鍔部45と対応し、溶着部87の前方部分が、前壁36の鍔部75と対応する。溶着部87は、1対の位置決め穴89を備えている。
【0087】
1対の位置決め穴89は、溶着部87の左右後端部にそれぞれ配置されている。位置決め穴89は、溶着部87を平面視略円形状に貫通している。1対の位置決め穴89のそれぞれは、左側壁34の位置決めボス47、および、右側壁35の位置決めボス47のそれぞれに対応しており、左側壁34の位置決めボス47、および、右側壁35の位置決めボス47のそれぞれを受け入れ可能なサイズを有している。
【0088】
ブレード載置部88は、
図2に示すように、膨出部86の後端部から連続して後方に延びる略板状を有している。
(1−3)現像フレーム
そして、
図1Aおよび
図6Bに示すように、ベースフレーム32とカバーフレーム33とが組み合わされることにより、現像フレーム2が構成されている。
【0089】
具体的には、カバーフレーム33が、ベースフレーム32に対して、左側壁34の位置決めボス47が左方の位置決め穴89に挿通され、右側壁35の位置決めボス47が右方の位置決め穴89に挿通されることにより、位置決めされている。これにより、カバーフレーム33の溶着部87の下面が、ベースフレーム32の上端部、詳しくは、左側壁34および左側壁34のそれぞれの鍔部45の接合面48、および、前壁36の鍔部75の接合面77と接触され、溶着されることにより、カバーフレーム33がベースフレーム32に対して組み付けられている。
【0090】
こうして構成された現像フレーム2において、前後方向における現像ローラ4が配置される側の端部、すなわち後端部を第1端部91とし、前後方向における第1端部91と反対側であって把持部76が配置されている端部、すなわち前端部を第2端部92とする。
【0091】
そして、
図2に示すように、現像フレーム2の前方の空間、すなわち、左側壁34の前方部分、右側壁35の前方部分、前壁36、下壁37の湾曲壁80、および、カバーフレーム33の膨出部86によって、トナー収容室7が画定されている。また、現像フレーム2の後方の空間、すなわち、左側壁34の後方部分、右側壁35の後方部分、下壁37の円弧壁81、および、カバーフレーム33のブレード載置部88によって、現像室8が画定されている。
(2)給電ユニット
給電ユニット31は、
図3Aおよび
図3Bに示すように、供給電極95と、絶縁部材97と、現像電極98とを備えている。
(2−1)供給電極
供給電極95は、
図3Bおよび
図5Aに示すように、導電性のPOM(ポリアセタール)などの導電性の樹脂材料からなり、供給ローラ5と電気的に接続されるように構成されている。供給電極95は、側面視において、前上方と後下方とを結ぶ方向に延びている。供給電極95は、供給接触部101と、供給固定部102と、供給挿通部103とを一体に有している。
【0092】
供給接触部101は、後述する第1本体電極155と接触するように構成されており、供給電極95の上端部に配置されている。供給接触部101は、その右端部が閉鎖された左右方向に延びる略角筒形状を有している。なお、供給接触部101の右面は、供給接触面106として画定され、供給接触部101の前面は、供給平坦面107として画定されている。
【0093】
供給固定部102は、側面視略L字の略板状である。詳しくは、供給固定部102は、供給接触部101の下端部における左端部から連続して、下方に向かって延びた後、屈曲して、後下方に向かって延びている。供給固定部102は、第1貫通穴105を有している。
【0094】
第1貫通穴105は、供給固定部102の上下方向略中央部分に配置されている。第1貫通穴105は、供給固定部102を側面視略円形状に貫通している。第1貫通穴105の内径は、右側壁35の電極支持軸52の外径よりも大きい。
【0095】
供給挿通部103は、
図5Aに示すように、供給電極95の下端部に配置されている。供給挿通部103は、左右方向に延びる略円筒形状を有しており、その内径は、供給ローラ軸13の外径と略同じである。
(2−2)絶縁部材
絶縁部材97は、
図4に示すように、POM(ポリアセタール)などの絶縁性の樹脂材料からなり、供給電極95と、現像電極98との電気的接続を遮断するように構成されている。絶縁部材97は、軸受部109と、保護部110と、係合部111とを一体に有している。
【0096】
軸受部109は、上下前後方向に延びる側面視略矩形の略板状を有している。軸受部109は、現像軸挿通口114と、第2貫通穴115と、供給軸カラー116とを備えている。
【0097】
現像軸挿通口114は、軸受部109の後方部分における上下方向略中央に配置されている。現像軸挿通口114は、軸受部109を側面視略円形状に貫通している。現像軸挿通口114の内径は、現像ローラ軸11の外径と略同じである。
【0098】
第2貫通穴115は、軸受部109の前方部分における上下方向略中央部分に配置されている。第2貫通穴115は、軸受部109を側面視略円形状に貫通している。第2貫通穴115の内径は、電極支持軸52の外径と略同じである。
【0099】
供給軸カラー116は、軸受部109の前後方向略中央部分における下方部分に配置されている。供給軸カラー116は、軸受部109の右面から右方に向かって突出し、その右端部が閉鎖された略円筒形状を有している。供給軸カラー116の内径は、供給ローラ軸13の外形と略同じである。
【0100】
保護部110は、絶縁部材97の前上端部に配置されている。保護部110は、側面視略L字状であり、左右方向に延び、その右端部が閉鎖された略角筒形状を有している。保護部110は、第1保護部118と、第2保護部119とを一体に有している。
【0101】
第1保護部118は、保護部110の後方部分であって、上下方向に延びる側面視略矩形状を有している。第1保護部118の下方部分における左端部は、軸受部109の上端に接続されている。
【0102】
第1保護部118の後端部における右端部は、前方に向かうにつれて、右方に傾斜しており、その傾斜面が、傾斜面の一例としての第1保護ガイド面121として画定されている。つまり、第1保護ガイド面121は、右側壁35から離れるように傾斜している。
【0103】
また、第1保護部118の上端部における右方部分は、前方に向かうにつれて、右方に傾斜しており、その傾斜面が、第2保護ガイド面122として画定されている。つまり、第2保護ガイド面122は、第1保護ガイド面121とは異なる方向を向いている。
【0104】
なお、第1保護ガイド面121の上端縁と、第2保護ガイド面122の下端縁とは、連続している。
【0105】
第2保護部119は、保護部110の前方部分であって、前後方向に延びる側面視略矩形状を有している。第2保護部119の後端部は、第1保護部118の下端部と連続している。また、第2保護部119の下方部分における左端部は、軸受部109の前上端部に接続されている。
【0106】
係合部111は、軸受部109の左面における後下端部に配置されている。係合部111は、軸受部109の左面から左方に向かって、側面視略L字状に突出している。
(2−3)現像電極
現像電極98は、導電性のPOM(ポリアセタール)などの導電性の樹脂材料からなり、現像ローラ4と電気的に接続されるように構成されている。現像電極98は、現像被覆部126と、現像接触部127と、接続部131と、現像平板部128と、上方延設部129と、下方延設部130とを備えている。
【0107】
現像被覆部126は、現像ローラ軸11と接触するように構成されている。現像被覆部126は、現像電極98の後方部分における上下方向略中央に配置されている。現像被覆部126は、左右方向に厚みを有する側面視略矩形の略厚板状を有している。現像被覆部126は、現像ローラ軸挿通穴133を備えている。
【0108】
現像ローラ軸挿通穴133は、現像被覆部126の側面視略中央部分を側面視略円形状に貫通している。現像ローラ軸挿通穴133の内径は、現像ローラ軸11の外径と略同じである。
【0109】
現像被覆部126における現像ローラ軸挿通穴133を除く右面は、現像被覆平坦面134として画定されている。現像被覆平坦面134は、前後方向に沿って平坦に延びている。
【0110】
また、現像被覆部126の後端部における右端縁は、前方に向かうにつれて、左方に傾斜しており、この傾斜面が第1現像ガイド面135として画定されている。すなわち、第1現像ガイド面135の前端縁は、現像被覆平坦面134の後端縁と連続している。また、言い換えると、第1現像ガイド面135は、現像被覆部126において、後述する接続部131の反対側の端部に画定されている。
【0111】
現像接触部127は、現像電極98の前後方向略中央に配置されている。現像接触部127は、現像被覆部126に対して、前方に隣接配置されている。また、現像接触部127は、現像被覆部126に対して、左方に向かって突出している。現像接触部127は、その右端部が閉鎖された略角筒形状を有している。
【0112】
現像接触部127の右面は、現像接触平坦面138として画定されている。現像接触平坦面138は、現像被覆平坦面134と平行であり、前後方向に沿って平坦に延びている。現像接触平坦面138は、現像被覆平坦面134よりも、例えば、0.5mm以上、好ましくは、1.0mm以上であって、例えば、5.0mm以下、好ましくは、2.0mm以下の範囲において、右方に配置されている。具体的には、現像接触平坦面138は、現像被覆平坦面134よりも、1.4mm右方に配置されている。
【0113】
また、現像接触部127の後上端部は、後下方と、前上方とを結ぶ方向に沿って延び、さらに、前下方に向かうにつれて、右方に傾斜しており、この傾斜面が第2現像ガイド面139として画定されている。
【0114】
接続部131は、現像被覆部126と現像接触部127とをつなぐように、前後方向において、現像被覆部126と現像接触部127との間に配置されている。接続部131は、後上方と、前下方とを結ぶ方向に沿って延びている。言い換えると、接続部131は、現像カートリッジ1のプリンタ15への装着方向と略直交する方向に延びている。
【0115】
そして、接続部131の右端縁は、前上方に向かうにつれて、右方に傾斜しており、この傾斜面が接続ガイド面140として画定されている。つまり、接続ガイド面140は、右側壁35から離れるように傾斜している。
【0116】
また、接続ガイド面140は、第1保護ガイド面121、第2保護ガイド面122、第1現像ガイド面135、および、第2現像ガイド面139のいずれとも異なる方向を向いている。なお、接続ガイド面140の上下方向寸法は、上記した第1保護部118の第1保護ガイド面121の上下方向寸法よりも短い。さらに、接続ガイド面140が右側壁35となす角度は、第1保護ガイド面121が右側壁35となす角度よりも小さい。
【0117】
現像平板部128は、現像電極98の前方部分であって、現像電極98の前方に隣接配置されている。現像平板部128は、現像接触部127の左端部における前下部分から連続して、前方に向かって延びる側面視略矩形の略板状を有している。現像平板部128は、第3貫通穴143を有している。
【0118】
第3貫通穴143は、現像平板部128の前方部分に配置されている。第3貫通穴143は、現像平板部128を側面視略円形状に貫通している。第3貫通穴143の内径は、電極支持軸52の外径と略同じである。
【0119】
上方延設部129は、現像被覆部126の上端部における左端縁から上方に向かって延びる側面視略矩形の略板状を有している。
【0120】
下方延設部130は、現像被覆部126の下端部における左端縁から下方に向かって延びる側面視略矩形の略板状を有している。
(2−4)供給電極、絶縁部材、および、現像電極の組み付け状態
供給電極95は、
図3Bおよび
図5Aに示すように、第1貫通穴105が電極支持軸52を受け入れ、供給挿通部103が供給ローラ5の供給ローラ軸13の右端部を受け入れることにより、右側壁35に位置決めされている。
【0121】
このとき、供給接触部101は、
図5Aおよび
図5Bに示すように、左右方向に投影したときに、第1突出壁53の前方部分60と重なっている。また、
図3Bおよび
図6Aに示すように、供給接触部101の供給平坦面107は、第2突出壁54の後面と向かい合っている。より具体的には、第2突出壁54は、供給接触部101の供給平坦面107全体を被覆している。また、言い換えると、供給接触部101は、前後方向において、供給ローラ軸13と間隔を空けて配置されている。
【0122】
そして、現像電極98は、
図3Bおよび
図4に示すように、側面視において、絶縁部材97に対して、その第3貫通穴143が第2貫通穴115と重なり、現像ローラ軸挿通穴133が、現像軸挿通口114と重なるように、右方から組み付けられている。
【0123】
こうして組み付けられた絶縁部材97と現像電極98とは、供給電極95が位置決めされた右側壁35に対して、組み付けられている。具体的には、絶縁部材97と現像電極98とは、その第3貫通穴143および第2貫通穴115が、電極支持軸52を受け入れ、その現像ローラ軸挿通穴133および現像軸挿通口114が、現像ローラ軸11の右端部を受け入れ、供給軸カラー116が、供給ローラ軸13の右端部を受け入れている。また、係合部111は、現像フレーム2の下壁37の後右端部に対して、後方および下方から接触されるようにして組み付けられている。
【0124】
このようにして、絶縁部材97と現像電極98とが、
図3Aに示すように、右側壁35に対して位置決めされている。
【0125】
そして、供給電極95、絶縁部材97、および、現像電極98は、電極支持軸52が螺締されることにより、まとめて、右側壁35に対して固定されている。つまり、供給電極95、絶縁部材97、および、現像電極98は、左右方向において、隣接配置されている。
【0126】
このとき、絶縁部材97の第1保護部118が、供給接触部101の後方に隣接配置され、絶縁部材97の第2保護部119が、供給接触部101の下方に隣接配置されている。つまり、第1保護部118と、第2保護部119とは、供給電極95の供給接触部101を保護するように構成されている。
【0127】
また、絶縁部材97の第1保護部118が、現像接触部127の上方に隣接配置され、絶縁部材97の第2保護部119が、現像接触部127の前方に隣接配置されている。つまり、第1保護部118と、第2保護部119とは、現像電極98の現像接触部127を保護するように構成されている。
【0128】
また、現像ローラ軸11の右端面と、現像電極98の現像被覆平坦面134とは、面一となっている。
【0129】
また、絶縁部材97の第1保護部118の左端部は、前後方向において、第1突出壁53の屈曲部分59と向かい合うように配置されている。
4.プロセスカートリッジの詳細
プロセスカートリッジ17は、ドラムカートリッジ24に、上記した現像カートリッジ1が装着されることによって構成されている。
【0130】
ドラムカートリッジ24は、
図2および
図7Aに示すように、ドラムフレーム147と、上記した感光ドラム25と、上記したスコロトロン型帯電器26とを備えている。
【0131】
ドラムフレーム147は、下端部が閉鎖された略矩形有底枠形状を有している。そして、ドラムフレーム147は、その後方部分がドラム収容部148として画定され、その前方部分が現像カートリッジ収容部149として画定されている。
【0132】
ドラム収容部148は、感光ドラム25およびスコロトロン型帯電器26を支持している。
【0133】
また、感光ドラム25は、
図7Aおよび
図7Bに示すように、その左右両端部が、ドラム収容部148の左右両端部よりも左右方向外方に突出するドラム軸151と、ドラム軸151の左右方向中央部分を被覆するドラム本体152とを備えている。
【0134】
現像カートリッジ収容部149は、現像カートリッジ1を装着または離脱可能に構成されている。
【0135】
そして、ドラムフレーム147の現像カートリッジ収容部149に対して、現像カートリッジ1が装着されると、
図2に示すように、現像ローラ4の現像ローラ本体12の後端部が、感光ドラム25のドラム本体152の前端部に接触される。また、給電ユニット31は、ドラム軸151の右端部よりも左方、かつ、ドラムフレーム147の右壁よりも右方となるように配置されている。
【0136】
このようにして、プロセスカートリッジ17が構成されている。
5.本体ケーシングの詳細
本体ケーシング16は、
図6Aに示すように、本体電極の一例としての第1本体電極155と、本体電極の一例としての第2本体電極156とを備えている。
【0137】
第1本体電極155は、現像カートリッジ1が本体ケーシング16に装着された状態において、供給電極95の供給接触部101の供給接触面106と左右方向において接触するように配置されている。また、第1本体電極155は、左右方向に変位可能に構成され、常には、左方へ向かって付勢されている。第1本体電極155は、本体ケーシング16に備えられる図示しない電源に電気的に接続されている。
【0138】
第2本体電極156は、現像カートリッジ1が本体ケーシング16に装着された状態において、現像電極98の現像接触部127の現像接触平坦面138と左右方向において接触するように配置されている。また、第2本体電極156は、左右方向に変位可能に構成され、常には、左方へ向かって付勢されている。第2本体電極156は、本体ケーシング16に備えられる図示しない電源に電気的に接続されている。
6.現像カートリッジの本体ケーシングへの装着
次に、現像カートリッジ1の本体ケーシング16に対する着脱動作について説明する。
【0139】
現像カートリッジ1を本体ケーシング16に装着するには、まず、
図7Aおよび
図7Bに示すように、作業者が、現像カートリッジ1をドラムカートリッジ24の現像カートリッジ収容部149に収容し、プロセスカートリッジ17を構成する。
【0140】
次いで、
図2に示すように、フロントカバー21を開放し、開口部20を介して、プロセスカートリッジ17を、本体ケーシング16に前方から挿入する。
【0141】
すると、
図8Aに示すように、本体ケーシング16の第1本体電極155は、絶縁部材97の第1保護部118の後方に位置される。
【0142】
また、本体ケーシング16の第2本体電極156は、現像電極98の現像被覆部126と接触する。そして、第2本体電極156は、第1現像ガイド面135と摺擦されながら、第1現像ガイド面135にガイドされるようにして、右方に移動する。
【0143】
次いで、プロセスカートリッジ17をさらに本体ケーシング16内に押し込むと、
図8Bに示すように、本体ケーシング16の第1本体電極155は、絶縁部材97の第1保護部118と接触する。そして、第1本体電極155は、第1保護ガイド面121と摺擦されながら、第1保護ガイド面121にガイドされるようにして、右方に移動する。
【0144】
また、第2本体電極156は、現像被覆部126の現像被覆平坦面134、および、現像ローラ軸11の右端面と摺擦されながら、プロセスカートリッジ17に対して、前方に移動する。
【0145】
次いで、プロセスカートリッジ17をさらに本体ケーシング16内に押し込むと、
図9Aに示すように、第1本体電極155は、第1保護部118の右面、および、供給電極95の供給接触部101の供給接触面106と摺擦されながら、プロセスカートリッジ17に対して、前方に移動する。
【0146】
また、第2本体電極156は、現像電極98の接続部131と接触する。そして、第2本体電極156は、接続ガイド面140と摺擦されながら、接続ガイド面140にガイドされるようにして、右方に移動する。
【0147】
次いで、プロセスカートリッジ17をさらに本体ケーシング16内に押し込むと、
図9Bに示すように、第1本体電極155は、供給接触部101の供給接触面106に対して右方から接触する。
【0148】
また、第2本体電極156は、現像接触部127の現像接触平坦面138に対して右方から接触する。
【0149】
以上により、プロセスカートリッジ17の本体ケーシング16に対する装着が完了する。
【0150】
また、現像カートリッジ1を本体ケーシング16から離脱させるには、まず、上記した装着動作と逆の手順で操作する。
【0151】
具体的には、
図2に示すように、作業者が、フロントカバー21を開放し、開口部20を介して、プロセスカートリッジ17を前方に引き出す。
【0152】
そして、ドラムカートリッジ24の現像カートリッジ収容部149から、現像カートリッジ1を離脱させることにより、現像カートリッジ1の本体ケーシング16からの離脱動作が完了する。
7.作用効果
(1)この現像カートリッジ1によれば、
図8Bに示すように、現像カートリッジ1を本体ケーシング16に装着するときには、第1本体電極155はまず、絶縁部材97の第1保護部118に接触される。さらに、第1保護部118は、第1保護ガイド面121を備えていることにより、第1本体電極155を右側壁35から離れるようにガイドすることができる。
【0153】
その結果、第1保護部118によって供給電極95を保護することができ、供給電極95が傷付くことを抑制することができる。
(2)また、この現像カートリッジ1によれば、
図6Aに示すように、供給接触部101に対して、第1本体電極155が左右方向において接触する。
【0154】
そのため、供給電極95の供給接触部101に対して、第1本体電極155を確実に接触させることができる。
(3)また、この現像カートリッジ1によれば、
図5Aに示すように、供給ローラ軸13と供給接触部101とが、前後方向において、間隔を空けて配置されている。
【0155】
そのため、供給ローラ軸13が、第1本体電極155と接触して破損することを抑制することができる。
【0156】
その一方で、供給接触部101と第1本体電極155とが接触することにより、供給ローラ軸13に確実に電力を供給することができる。
(4)また、この現像カートリッジ1によれば、
図8Bに示すように、現像カートリッジ1を本体ケーシング16に装着するときに、現像カートリッジ1がずれて挿入される場合であっても、絶縁部材97の第2保護部119によって、供給接触部101を保護することができる。
【0157】
その結果、供給電極95が傷付くことをより確実に抑制することができる。
(5)また、この現像カートリッジ1によれば、
図3Aおよび
図3Bに示すように、絶縁部材97によって、現像電極98と供給電極95との電気的接続を遮断することができながら、第1保護部118と第2保護部119とを一体として有していることにより、部品点数の低減を図ることができる。
(6)また、この現像カートリッジ1によれば、
図3Aおよび
図3Bに示すように、第1保護部118と第2保護部119とによって、供給電極95だけでなく、現像電極98を保護することができる。
(7)また、この現像カートリッジ1によれば、
図5Aおよび
図6Aに示すように、供給接触部101における前方が保護されていることにより、供給電極95をより一層保護することができる。
(8)また、この現像カートリッジ1によれば、
図1Bに示すように、第2突出壁54を現像フレーム2のベースフレーム32と一体成形することができるので、部品点数の低減を図ることができる。
(9)また、この現像カートリッジ1によれば、
図6Aに示すように、前後方向に平坦に延びる供給接触面106に対して、確実に第1本体電極155を接触させることができる。
(10)また、この現像カートリッジ1によれば、
図6Aに示すように、現像電極98と第2本体電極156とを確実に接触させて、現像ローラ4に電力を供給することができる。
(11)また、この現像カートリッジ1によれば、
図3Aに示すように、供給電極95と現像電極98とが、導電性の樹脂材料からなるので、各電極を容易に成形することができながら、現像ローラ4および供給ローラ5に対して、確実に電力を供給することができる。
8.第2実施形態
図10を参照して、本発明の現像カートリッジの第2実施形態を説明する。なお、第2実施形態において、上記した第1実施形態と同様の部材には同様の符号を付し、その説明を省略する。
【0158】
上記した第1実施形態では、
図1Bに示すように、連結部55は、1つの第1リブ68と、複数、すなわち2つの第2リブ69とを備えている。
【0159】
これに対し、第2実施形態では、
図10に示すように、連結部55は、複数、すなわち2つの第1リブ160と、1つの第2リブ161とを備えている。
【0160】
複数の第1リブ160は、上下方向に互いに間隔を空けて並列配置されている。下方の第1リブ160は、右方の鍔部45の右端縁における前後方向略中央部分と、第2突出壁54の被覆右端部67の前面とを連結する略板状を有している。上方の第1リブ160は、後述する第2リブ161の右面と、第2突出壁54の被覆右端部67の前面とを連結する略板状を有している。
【0161】
複数の第1リブ160の右端縁は、第2突出壁54の右端縁まで延びている。第1リブ68の前右方部分は、前方から後方に向かうにつれて、右方に傾斜しており、その傾斜面が第1傾斜面162として画定されている。これにより、下方の第1リブ160は、平面視略三角形状を有しており、上方の第1リブ160は、平面視略台形状を有している。
【0162】
第2リブ161は、下方の第1リブ160の上面と、第2突出壁54の前面とを連結する略板状を有している。すなわち、第2リブ161は、前後方向に投影したときに、第1突出壁53の前方部分60と重なっている。第2リブ161の前上方部分は、前方から後方に向かうにつれて、上方に傾斜しており、その傾斜面が第2傾斜面163として画定されている。これにより、第2リブ161は、側面視略三角形状を有している。
【0163】
このような第2実施形態においても、上記した第1実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
9.変形例
上記した現像カートリッジ1は、本発明の現像カートリッジの一実施形態であり、本発明は、上記した実施形態に限定されない。
【0164】
例えば、上記した実施形態では、現像電極98は、現像被覆部126と、現像接触部127と、接続部131とを一体として有していたが、それぞれを別部材として構成することもできる。例えば、現像電極98において、現像被覆部126と、現像接触部127とを導電性の樹脂材料から成形し、それらの間を金属材料からなる接続部131で接続するように構成することもできる。
【0165】
また、例えば、接続部131を絶縁性材料から成形し、現像ローラ軸11と、現像接触部127とを、接続部131と異なる取り回しで配置された導電性材料で接続するように構成することもできる。
【0166】
また、上記した実施形態では、供給電極95は、供給接触部101と、供給固定部102と、供給挿通部103とを一体として有していたが、それぞれを別部材として構成することもできる。例えば、供給電極95において、供給接触部101と、供給挿通部103とを導電性の樹脂材料から成形し、それらの間を金属材料からなる供給固定部102で接続するように構成することもできる。
【0167】
また、例えば、供給固定部102を絶縁性材料から成形し、供給ローラ軸13と、供給接触部101とを、供給固定部102と異なる取り回しで配置された導電性材料で接続するように構成することもできる。
【0168】
また、現像被覆部126は、現像ローラ軸11の周面全体ではなく、少なくとも現像ローラ軸11の周面の一部を被覆するように構成することもできる。
【0169】
また、現像被覆部126は、現像ローラ軸11の右端面を露出させず、現像ローラ軸11の右端面を被覆するように構成することもできる。
【0170】
また、例えば、上記した現像ローラ4に代えて、現像スリーブやブラシローラなどの現像剤担持体を適用することもできる。
【0171】
また、現像被覆平坦面134および現像接触平坦面138は、プリンタ15への装着を妨げない範囲で、左右方向に凹凸を有するように構成することもできる。
【0172】
また、接続ガイド面140が右側壁35となす角度は、1°以上、90°未満の範囲で適宜設定することができる。
【0173】
また、上記した実施形態では、ベースフレーム32は、第1突出壁53と第2突出壁54とを一体として有していたが、第1突出壁53と、第2突出壁54とを別体として構成することもできる。
【0174】
また、第1突出壁53と、第2突出壁54とは、ベースフレーム32でなく、カバーフレーム33が備えていてもよい。
【0175】
また、第2突出壁54は、供給接触部101の供給平坦面107の全体ではなく、少なくとも供給平坦面107の一部を被覆していればよい。
【0176】
また、第1突出壁53と、第2突出壁54とは、上下方向において、供給接触部101の少なくとも一部を被覆していればよい。