(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
複数のテレビ放送を個別に受信するチューナと、テレビ放送の内容を記録再生する記録手段と、指定された複数のチャンネルの放送内容を前記チューナで常時受信して前記記録手段で録画させる常時録画制御手段とを備える録画再生装置であって、
各チャンネルの放送内容の情報を含む番組表を取得する番組表取得手段と、
放送内容を分類する複数の項目を含む分類情報を保持する分類情報保持手段と、
各チャンネルの各番組を分類情報の前記項目で分類し、各番組が各チャンネルに占める割合を算出し、同割合に基づいて各チャンネル毎に分類情報の各項目で構成割合を算出する構成割合算出手段と、
常時録画させる前記チャンネルを指定するときに各チャンネル毎に分類情報の各項目ごとの構成割合を表示して前記チャンネルの指定を受け付ける常時録画チャンネル指定手段とを備えることを特徴とする録画再生装置。
前記常時録画チャンネル指定手段は、各項目ごとの構成割合を表示し、常時録画させる前記チャンネルを指定する操作を受け付けることを特徴とする請求項1に記載の録画再生装置。
前記常時録画チャンネル指定手段は、複数の項目の中から優先する項目を受け付け、同項目の構成割合が多いチャンネルを優先して常時録画させる前記チャンネルとして受け付けることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の録画再生装置。
前記構成割合算出手段は、所定の期間にわたって各チャンネル毎に分類情報の各項目で構成割合を算出して同構成割合を蓄積し、また、所定の期間を指定して構成割合の算出に反映させないことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の録画再生装置。
前記構成割合算出手段は、特定のチャンネルについて前記構成割合の初期値を有しており、以後、前記構成割合を算出して合算していくことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の録画再生装置。
前記常時録画チャンネル指定手段は、各チャンネル毎に分類情報の各項目ごとの構成割合を表示するときに、並行して受信可能なチューナ群毎に、分けて表示することを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の録画再生装置。
前記構成割合は、各番組の放送時間の長短に基づいて各番組が各チャンネルに占める割合を算出することを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の録画再生装置。
前記分類情報は、放送内容のジャンル以外のキーワードを受け付ける手段を含み、前記構成割合算出手段は、各番組の内容の中に受け付けた前記キーワードが含まれる番組が同チャンネルに占める割合を算出し、同割合に基づいて各チャンネル毎にキーワード毎に構成割合を算出することを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれかに記載の録画再生装置。
複数のテレビ放送を個別に受信するチューナと、テレビ放送の内容を記録再生する記録手段と、指定された複数のチャンネルの放送内容を前記チューナで常時受信して前記記録手段で録画させる常時録画制御手段とを備える録画再生装置における常時録画チャンネル指定方法であって、
各チャンネルの放送内容の情報を含む番組表を取得する工程と、
放送内容を分類する複数の項目を含む分類情報を保持する工程と、
各チャンネルの各番組を分類情報の前記項目で分類し、各番組が各チャンネルに占める割合を算出し、同割合に基づいて各チャンネル毎に分類情報のキーワード毎に構成割合を算出する工程と、
各チャンネル毎に分類情報の各項目ごとの構成割合を表示する工程と、
常時録画させる前記チャンネルを指定する操作を受け付ける工程とを含むことを特徴とする常時録画チャンネル指定方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来、個々の番組の録画のため、ジャンルやキーワードを含むものを候補としてあげたり自動録画するものが知られている。
一方、チャンネルごとに指定して常に録画し続ける機能が利用されてきている。丸録、全録、タイムシフト機能、ループ録画など、各種の呼び名で呼ばれているが、複数のチャンネルの放送内容を常時受信して録画する。
【0006】
個々の番組を録画指定する場合の優先付けは従来から行われているが、主に記録領域に残余領域があるか否か、あるいはチューナの数による制限だけを考慮すれば良かった。
しかし、タイムシフト機能の場合は、チャンネル単位で指定するため、個別の番組に対する嗜好での選択はできない。
例えば、タイムシフト機能モデルにおいて、常時録画チャンネル(タイムシフト機能チャンネル)の設定時、地上デジタル放送(地デジ)/BS/CSとチャンネル数が多い為、ユーザは常時録画チャンネルに設定する際、設定に手間がかかっていた。また、どのような放送が行われるチャンネルか分からない場合、どのチャンネルを常時録画チャンネルに設定すべきか判断しにくい状況があった。
【0007】
一方、特許文献1は、番組選局時にチャンネルにポイントを入れていくことで、ユーザの嗜好性の高いチャンネルを順位づける構成が記載されている。しかし、複数のチャンネルがあったときにいずれを視聴するかを選択するのかはユーザがその時点で決めればよいが、見たい番組を含む可能性があるチャンネルか否かは嗜好性の高低とは比例しない。
また、特許文献1は、指定ジャンルによる選択候補の抽出ではない。特許文献2〜4は、指定ジャンルの番組比率が高いチャンネルを選択するものではない。また、いずれもタイムシフト機能への示唆もない。
【0008】
本発明は、いわゆるタイムシフト機能でのチャンネルの指定を容易にする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、複数のテレビ放送を個別に受信するチューナと、テレビ放送の内容を記録再生する記録手段と、指定された複数のチャンネルの放送内容を前記チューナで常時受信して前記記録手段で録画させる常時録画制御手段とを備える録画再生装置であって、各チャンネルの放送内容の情報を含む番組表を取得する番組表取得手段と、放送内容を分類する複数の項目を含む分類情報を保持する分類情報保持手段と、各チャンネルの各番組を分類情報の前記項目で分類し、各番組が各チャンネルに占める割合を算出し、同割合に基づいて各チャンネル毎に分類情報の各項目で構成割合を算出する構成割合算出手段と、常時録画させる前記チャンネルを指定するときに各チャンネル毎に分類情報の各項目ごとの構成割合を表示して前記チャンネルの指定を受け付ける常時録画チャンネル指定手段とを備える構成としてある。
【0010】
上記構成において、分類情報保持手段は、放送内容を分類する複数の項目を含む分類情報を保持しており、番組表取得手段が、各チャンネルの放送内容の情報を含む番組表を取得すると、構成割合算出手段は、各チャンネルの各番組を分類情報の前記項目で分類し、各番組が各チャンネルに占める割合を算出し、同割合に基づいて各チャンネル毎に分類情報の各項目で構成割合を算出する。すると、常時録画チャンネル指定手段は、常時録画させる前記チャンネルを指定するときに各チャンネル毎に分類情報の各項目ごとの構成割合を表示して前記チャンネルの指定を受け付け、常時録画制御手段は、指定された複数のチャンネルの放送内容を前記チューナで常時受信して前記記録手段で録画させる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、選択の判断が多岐にわたるので困難さを伴うタイムシフト機能でのチャンネルの指定を容易にできる。
例えば、タイムシフト機能モデルにおいて、未来番組表の番組情報から各チャンネルのジャンル特性を割り出し、丸録チャンネル選択時に、ユーザにまずジャンルを選択してもらい、そのジャンルの番組放送が多いチャンネルを候補として絞り込んだ一覧を表示することで、簡便に丸録チャンネル設定を行えるようできる。
【発明を実施するための形態】
【0013】
(第一実施例)
以下、図面にもとづいて本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明の一実施形態にかかる録画再生装置をブロック図により示している。
同図において、本録画再生装置10は、複数のチューナ(デジタルチューナ)11を備えている。具体的には、地デジチューナ11a1〜11a3、BSチューナ11b1,11b2、CSチューナ11c1,11c2を備えている。地デジであれば同時に三つのテレビ放送を受信でき、BSであれば同時に二つのテレビ放送を受信でき、CSであれば同時に二つのテレビ放送を受信できる。各チューナ11で受信して復調されエラー処理まで行われた復調信号はそれぞれ個別にデマルチプレクサ12に入力されている。なお、図示していないがチューナ11には復調器を含むものとする。
【0014】
デマルチプレクサ12は多重信号の分離を行うが、さらにCPUやROMやRAMを内蔵して所定のプログラムを実行し、各部を制御してテレビ放送の受信や録画および再生を行なうことが可能である。
【0015】
マルチプレクサ13は、録画時、受信したデジタル放送のコンテンツから録画に必要な情報を抽出して再多重し、記録領域としてのHDD14に記録させる。再生時は、デマルチプレクサ12がHDD14から直にデータを読み出す。HDD14には、デジタル放送のコンテンツに加え、後述するデータベース14aと、分類情報14bも記録されている。分類情報14bは、分類情報としてのジャンル名などが含まれている。HDD14の分類情報14bは、放送内容を分類する複数の項目を含む分類情報を保持する分類情報保持手段に相当する。
【0016】
受信したデジタル放送のトランスポートストリームあるいはHDD14から読み出されたデータはデコーダ15に入力され、映像信号と音声信号とに分離され、デコードされる。デコードされた映像信号はドライバ16に入力されてディスプレイパネル17で映像として表示される。また、デコードされた音声信号はアンプ18で増幅されてスピーカ19から音声として出力される。
【0017】
本録画再生装置10に対する操作指示は、操作パネル21を介してデマルチプレクサ12が取得し、所定の制御に反映させる。また、リモコン22を介する操作指示も同様に取得可能となっている。
【0018】
本実施例では、チューナ11が複数のテレビ放送を個別に受信するチューナに相当し、HDD14がテレビ放送の内容を記録再生する記録手段に相当し、デマルチプレクサ12が指定された複数のチャンネルの放送内容を前記チューナで常時受信して前記記録手段で録画させる常時録画制御手段に相当している。
タイムシフト機能で録画するチャンネルは、所定のメニューを介してユーザは直に設定可能となっている。しかし、地デジ、BS、CSというように、チャンネルが多くなると、限られた常時録画可能なチャンネル数の中でチャンネルを指定するのは困難を伴う。すなわち、操作手順というよりも、対象の選択という意味で困難である。以下、常時録画するチャンネルの指定を容易にするための、データベース蓄積プログラムと、チャンネル指定プログラムについて説明する。
【0019】
図2は、録画再生装置が実施するデータベース蓄積の処理手順をフローチャートにより示している。なお、同図に示すフローチャートの中で一点鎖線で囲んでいる部分は第二実施例以降の内容であるので、ここでは省略する。
【0020】
デマルチプレクサ12内のCPU(以下、単にCPUと呼ぶ)は、データベース蓄積の処理は、ステップS110にて番組表を取得する。番組表は各チャンネル毎にテレビ放送の内容の合間に送信されており、CPUはトランスポートストリームを分離する際に番組表のデータを含むパケットを受信すると、当該パケットから番組表のデータを取り出し、所定の記憶領域に書き込む。番組表が必要となったときは同記憶領域のデータを参照することで適宜番組表を完成させる。なお、このような番組表は、タイムシフト機能で録画済みの番組と対比させる意味で未来番組表と呼び、タイムシフト機能で録画済みの番組については過去番組表と呼ぶことがある。ステップS110の処理は、各チャンネルの放送内容の情報を含む番組表を取得する番組表取得手段(工程)に相当する。
【0021】
ステップS120では、CPUは番組のジャンルを取得する。番組のジャンルはHDD14内に分類情報14bとして記憶されているので、これを読み出す。また、いったん読み出したあとはRAMなどの揮発性の領域に記憶させておいても良い。読み出したジャンルは分類情報の項目として扱う。
番組表のデータの中には、放送チャンネルと番組名と開始時刻と放送時間やジャンルといった基本となる情報と、番組の内容に関する情報などが含まれている。ステップS130では、CPUは番組表に含まれる各番組のジャンルを取得し、ステップS120で取得済みの番組のジャンル(分類情報の項目)で分類する。
【0022】
ステップS140では、分類された各番組がチャンネルに占める割合を算出する。占める割合を算出するには、放送時間の長短に基づく占有の割合と、放送番組の数に基づく占有の割合とのいずれかを選択できる。放送時間は、番組表のデータの中から直に取得できる場合もあるし、開始時間と終了時間とを含む場合にその差から算出して取得しても良い。デフォルトでは占有時間に基づく割合を算出する。このとき、深夜の放送休止時間があれば、割合を算出する際に除外してもよい。
【0023】
ステップS150では、割合に基づいて各チャンネル毎に、ジャンル毎の構成割合を算出する。例えば、一日に10個の番組があり、それぞれにジャンルの情報が付されているから、分類情報の項目としてジャンルが記憶されているのであれば、このジャンル毎に番組を分類し、さらに各ジャンル毎に番組の放映時間に基づく占有の割合を積算すると、当該チャンネルにおけるジャンル毎の構成割合を算出できる。なお、初期設定時は、番組情報が集まっていないためチャンネルのジャンルを割り出せないことがある。一方、BSやCS等では、既に放送内容のジャンルの傾向の判断できるものがある。従って、このような特定のチャンネルについては、構成割合の初期値をHDD14、またはROMに記憶しておき、この初期値を読み込みつつ、以降、構成割合を算出して合算して利用しても良い。
【0024】
ステップS160では、算出した構成割合に基づいてデータベース14aを更新する。データベース14aは、少なくとも各チャンネルのIDと、各チャンネル毎に分類情報の項目と構成割合とを対応づけて記憶している。データベース14aは、一定期間が指定されていて、その期間内での構成割合だけを最新のものとして記憶するようにする方法と、期間を区切ることなく全期間で常に更新するようにしていく方法とがある。デフォルトでは前者としておき、ユーザ設定で後者に変更できるようにしている。
【0025】
以上により、データベース14aを参照することにより、いつでもチャンネル毎に分類情報の項目毎に構成割合が得られるようになった。なお、ステップS120〜ステップS160の処理は、各チャンネルの各番組を分類情報の前記項目で分類し、各番組が各チャンネルに占める割合を算出し、同割合に基づいて各チャンネル毎に分類情報の各項目で構成割合を算出する構成割合算出手段(工程)に相当する。
【0026】
図3は、ジャンル指定の画面を図により示している。
タイムシフト機能で録画するチャンネルを指定する場合、メニューを操作して本体設定の中で指定する。この例では、六つのチャンネルを指定できる。このとき、リモコン22の色分けボタンの一つに「ジャンルから設定」が割り振られており、他の色分けボタンの一つに「ジャンル自動設定」が割り振られている。
【0027】
ユーザは、本体設定の操作により個別に六つのチャンネルを指定できるが、「ジャンルから設定」が割り振られている色分けボタンを押すと、
図4に示すチャンネル指定のプログラムが実行される。
図4は、録画再生装置が実施するチャンネル指定の処理手順をフローチャートにより示している。なお、同図に示すフローチャートの中で一点鎖線で囲んでいる部分は第二実施例以降の内容であるので、ここでは省略する。
【0028】
タイムシフト機能で録画するチャンネルを指定するとき、ユーザが「ジャンルから設定」を選択した場合、CPUは、ステップS200でジャンル指定を行う。ジャンル指定では、
図3に示すように、ジャンル項目を全て表示する。このとき、図では、大項目と小項目とに分けており、例えば、映画という大項目のジャンルの中に、さらに、洋画、邦画、アニメ、その他という小項目としての詳細ジャンル項目が用意されている。詳細なジャンル項目を個別に選んでも良いし、大項目だけで良ければ、全てを選ぶ。なお、構成割合を求めるときは、詳細項目で細分化して割合を求めておき、構成割合を表示する際に大項目についてはその時点で小項目のものを合算すればよい。
【0029】
次のステップS210では、ステップS200で指定したジャンルを含むチャンネルの絞り込みを行なう。データベース14aには各チャンネルのIDと各チャンネル毎に分類情報の項目と構成割合とを対応づけて記憶しているので、指定したジャンルの構成割合が0%でないものを抽出する。ステップS220では、さらに同データベース14aを参照することにより、絞り込みチャンネル毎にジャンルの構成比を取得する。ステップS200でユーザが映画の全てを選んだとすると、映画のジャンルの構成割合が0%でないチャンネルと、そのチャンネルの構成比が取得されることになる。
【0030】
ステップS240では、抽出されたチャンネルの中で指定ジャンルの構成比の大きいもの順に並べ替え、ステップS250では、チャンネル毎に分類情報の各項目ごとの構成割合を表示する。
図5と
図6は、指定ジャンルを含むチャンネル毎の構成割合を図により示している。
図において、左側には指定ジャンルを含むチャンネルの一覧が表示され、一行ずつハイライト表示されている。右欄はハイライト表示されているチャンネルのジャンル毎の構成割合を表示している。
図5に示すものでは、チャンネル番号1がハイライト表示されており、チャンネル番号1のチャンネルのジャンル毎の構成割合として、「映画50%、ドラマ20%」という算出結果が縦方向に並べて表示されている。もし、ユーザが下矢印キーを押した場合、
図6に示すように、チャンネル番号2がハイライト表示され、右欄にはチャンネル番号2のチャンネルのジャンル毎の構成割合として、「映画45%、ドラマ20%」という算出結果が縦方向に並べて表示されている。ステップS240で、指定ジャンル毎に大きいもの順に並べ替えられているので、「映画50%」となっているチャンネル番号1のチャンネルが、「映画45%」となっているチャンネル番号2のチャンネルよりも上に表示されている。
【0031】
むろん、これは一例に過ぎず、番組のジャンルから、チャンネル毎に、ジャンルの割合を算出することで、チャンネル3は、映画30%/ドラマ60%/アニメ5%/教育4%/ニュース1%等ということもある。
ステップS260では、常時録画させるチャンネルの指定を受け付ける。
図5と
図6の最下欄には別の色分けボタンの一つに「チャンネル指定」が割り振られ、他の一つに「キャンセル」が割り振られている。ユーザが上下矢印キーでチャンネルのハイライトを指定したいチャンネルに切り替え、「チャンネル指定」が割り振られている色分けボタンを押せば、そのチャンネルが、常時録画対象として空いている枠のチャンネルとして指定される。また、「キャンセル」が割り振られている色分けボタンを押せば、「ジャンルから設定」の色分けボタンを押す前の段階に処理を戻す。
【0032】
図7は、タイムシフト機能で指定する録画チャンネルを図により示している。
図5に示すように、チャンネル番号1がハイライト表示されている状態で、「チャンネル指定」が割り振られている色分けボタンを押したとすると、チャンネル番号1のチャンネルが、六つ空いていた常時録画対象の枠の最初のチャンネルとして設定される。なお、ステップS200〜ステップS260の処理は、常時録画チャンネルを指定するときに各チャンネル毎に分類情報の各項目ごとの構成割合を表示して前記チャンネルの指定を受け付ける常時録画チャンネル指定手段(工程)に相当する。
【0033】
このように、タイムシフト機能の常時録画チャンネルをユーザが選択する時に、まず、ジャンル一覧を表示し、そのジャンルに適合するチャンネル一覧を表示するとともに、各チャンネルのジャンル毎の構成割合を表示して、ユーザが常時録画チャンネルを選択するのを簡便にすることができる。なお、視聴及び再生された番組などから、ユーザが好むジャンルが分かった場合、ジャンル一覧を嗜好順に並べる事も可能である。また、ユーザが好まないジャンルは表示しないとしても良い。これによりユーザの操作回数を減らし、簡便に設定できる。さらに、ジャンルを指定した後のチャンネル一覧画面では、そのチャンネルにおけるジャンルのパーセンテージが高い順で表示することとしても良い。なお、構成割合の中ではパーセンテージ表示しているが、円グラフなどで構成割合を図示しても良い。
【0034】
(第二実施例)
上述した実施例では、チャンネル毎の各項目の構成割合を表示した後で、ユーザが現実に「チャンネル指定」の色分けボタンを押すことでチャンネル指定が行われていた。しかし、第二実施例では、チャンネル指定まで完結させる。
本実施例では、
図4に示すステップS260の処理に代え、ステップS262の処理を実行する。
【0035】
具体的には、
図3に示すジャンル指定の画面で、「ジャンル自動設定」が割り振られている色分けボタンをユーザが押した場合、指定ジャンルの構成比の大きいもの順で常時録画させるチャンネルを設定する。ステップS200〜ステップS240の処理で、指定ジャンルを含み、かつ、その指定ジャンルの構成比の大きいもの順で並べ替えられている。このため、常時録画対象として空いている枠のチャンネルとして、構成比の大きいもの順でチャンネルを設定していく。
【0036】
図8は、自動指定する録画チャンネルを図により示している。常時録画対象として六つの枠が空いていたとき、構成比の大きいもの順でチャンネル番号1〜チャンネル番号4が抽出された結果、これらのチャンネル番号1〜チャンネル番号4が自動指定する録画チャンネルとして設定されている。
ステップS200でチャンネルを指定する処理は、複数の項目の中から優先する項目を受け付けたことに相当し、ステップS262で構成比の大きいもの順でチャンネルを設定していく処理は、優先する項目の構成割合が多いチャンネルを優先して常時録画させる受け付けることに相当している。
【0037】
このように、タイムシフト機能で常時録画チャンネルをユーザが選択する時に、ジャンルのみを決定し、そのジャンルに含まれるすべてのチェンネルを常時録画チャンネルとして設定することができる。このとき、常時録画できるチェンネル数には上限があるため、そのジャンルを占める構成割合の上位の側のチャンネルから自動で任意のチェンネル数を常時録画チャンネルとして設定している。
【0038】
(第三実施例)
ところで、特番時期など、バラエティのスペシャル番組が多く放送される時期もあり、未来番組表だけでチャンネル毎のジャンルの割合を算出すると、時期によって大きく割合が変化することがある。
これを防ぐために、一つには過去の番組表から算出したジャンル割合も消去せず記憶し、未来番組表の新規情報を加算して、平均的な割合を算出することが有効である。
【0039】
一方、特番時期などは、データベース14aを更新しない処理とすることも可能である。
このため、
図2において、一点鎖線で示したステップS400の処理を実施する。
ステップS400では、データベース14aを更新するか否かを、該当期間か否かを判定することで決めている。一例として、特番期間であれば更新しない。また、上述したように、特番期間以外では、ある一定期間に含まれないものは更新しないし、それ以外であれば全期間を指定していることとして更新することにする。
【0040】
すなわち、構成割合算出手段は、所定の期間(一定期間or全期間での判定)にわたって各チャンネル毎に分類情報の各項目で構成割合を算出して同構成割合を蓄積し、また、所定の期間(特番期間)を指定して構成割合の算出に反映させないようにしている。
(第四実施例)
常時録画チャンネルをユーザが選択する時に、ジャンル情報以外にも、出演者、急上昇ワード、視聴率、オススメ番組などを指標に常時録画チャンネルを設定しても良い。
【0041】
図9は、キーワードの追加を実現するキーワード受け付けの処理手順をフローチャートにより示している。
ステップS300では、ジャンル以外のキーワードを受け付ける。キーワードを単独で受け付けることもできるし、ジャンル以外の分類情報とその項目を受け付けることもできる。後者の受付として、例えば分類情報として出演者というキーワードと、出演者の項目として具体的に出演者A、出演者B、出演者C、出演者D・・といった出演者を受け付けていく。分類情報としては、出演者、急上昇ワード、視聴率、オススメ番組などが考えられる。これらは番組内容に一般的に含まれる分類である。従って、このような汎用的な分類情報を選択した場合は、番組表を得たときに逐次当該分類に該当する項目(具体的な出演者、具体的な急上昇ワード、視聴率、具体的なオススメ番組)を取得していき、分類情報14bのようにHDD14に記録していってもよい。
【0042】
続く、ステップS310では、先の実施例で分類情報の項目としていたジャンルの項目に、キーワードを加える。このとき、ジャンルの項目に代えてキーワードを加えても良いし、ジャンルと並列的に分類情報と項目を加えることも可能である。
また、データベースを更新するため、
図2に示すフローチャートの一部を変更して実施する。まず、ステップS120で、分類情報14bを読み込んで番組のジャンルを取得していたのに対し、ステップS122ではステップS300,ステップS310で受け付けたキーワード(KW)を取得する。
【0043】
ステップS130では、番組をジャンルで(分類情報の項目)で分類していたが、ステップS132では、番組の内容に含まれるキーワードで分類する。なお、番組の内容は番組表を得たときに付加的な情報として含まれている。ステップS140で、各番組が各チャンネルに占める割合を時間あるいは数の観点で算出する処理は異ならない。
ステップS150では、その割合に基づいてジャンル毎に構成割合を算出していたのに対し、ステップS152では、各チャンネル毎にキーワードごとに構成割合を算出する。そして、ステップS160では、算出された構成割合でデータベースを更新する。この結果、データベース14aは、少なくとも各チャンネルのIDと、各チャンネル毎にキーワードと構成割合とを対応づけて記憶する。そして、データベース14aを参照することにより、いつでもチャンネル毎にキーワード毎の構成割合が得られるようになった。
【0044】
図10は、キーワード指定の画面を図により示している。
図4に示した常時録画チャンネルの指定の処理では、ジャンルを指定していたが、
図10に示すように、本実施例では、ジャンルに代えて出演者をキーワードとして指定している。このため、
図4に示した常時録画チャンネルの指定の処理では、単にジャンルに代えてキーワードを使用して処理を行えばよい。具体的には、ステップS200では、キーワード指定を行ない、ステップS210では、指定キーワードを含むチャンネル絞り込みを行ない、ステップS220では、絞り込みチャンネル毎にキーワードの構成比を取得し、ステップS240では、指定キーワードの構成比の大きいもの順に並べ替えている。
【0045】
図11は、指定キーワードを含むチャンネル毎の構成割合を図により示している。
以上のようにすれば、ジャンル指定の場合とほぼ同様の処理を経て、ステップS250では、
図11に示すように、キーワードで指定した番組構成比の多いものからチャンネル毎に表示される。
また、ステップS260では、ユーザにより指定を受けるか、自動的に設定される。
【0046】
このように、ステップS300,ステップS310として放送内容のジャンル以外のキーワードを受け付ける手段を含んでおり、キーワードは分類情報14bとして記憶される。また、ステップS152の処理は構成割合算出手段として、各番組の内容の中に受け付けた前記キーワードが含まれる番組が同チャンネルに占める割合を算出し、同割合に基づいて各チャンネル毎にキーワード毎に構成割合を算出することになる。
【0047】
(第五実施例)
常時録画の場合、チューナ11は、テレビ放送の種類によって分類される。地デジテレビ放送に対応するチューナ群である地デジチューナ11a1〜11a3と、BSテレビ放送に対応するチューナ群であるBSチューナ11b1,11b2と、CSテレビ放送に対応するチューナ群であるCSチューナ11c1,11c2である。
【0048】
例えば、地デジテレビ放送を対象とするなら、地デジチューナ11a1〜11a3は三つしかないので、常時録画は3チャンネルが最大数となる。従って、常時録画チャンネルとしては地デジ放送の3チャンネルで枠が埋まってしまう。しかし、さらにBSチューナ11b1,11b2と、CSチューナ11c1,11c2があるので、並行して受信可能なチューナがある。地デジで常時録画チャンネルが限界になっても、実は、BSチューナ11b1,11b2と、CSチューナ11c1,11c2とで、さらに常時録画チャンネルの枠は残っている。従って、並行して受信可能なチューナ毎に、各チャンネルと分類情報の各項目ごとの構成割合を表示すると便利である。
【0049】
このため、
図2に示すフローチャートでは、ステップS230において、チューナ群毎にチャンネルを分類してそれ以降の処理を実施している。すなわち、並行して受信可能なチューナ群毎に、ステップS240では指定ジャンルの構成比の大きいもの順に並べ替え、ステップS250ではチャンネル毎に分類情報の各項目ごとの構成割合を表示する。
図12は、チューナ群毎に指定ジャンルを含むチャンネル毎の構成割合を図により示している。
【0050】
同図には、上から地デジチューナ群と、BSチューナ群とに分けており、地デジチューナ群の内容としてチャンネル番号1〜チャンネル番号3が順に並べられ、BSチューナ群の内容としてチャンネル番号11〜チャンネル番号13が順に並べられて表示されている。
【0051】
このように、ステップS230〜ステップS250の処理により、各チャンネル毎に分類情報の各項目ごとの構成割合を表示するときに、並行して受信可能なチューナ群毎に分けて表示している。そして、これらの処理が本実施例の常時録画チャンネル指定手段に相当する。
なお、本発明は上記実施例に限られるものでないことは言うまでもない。当業者であれば言うまでもないことであるが、
【0052】
・上記実施例の中で開示した相互に置換可能な部材および構成等を適宜その組み合わせを変更して適用すること
・上記実施例の中で開示されていないが、公知技術であって上記実施例の中で開示した部材および構成等と相互に置換可能な部材および構成等を適宜置換し、またその組み合わせを変更して適用すること
・上記実施例の中で開示されていないが、公知技術等に基づいて当業者が上記実施例の中で開示した部材および構成等の代用として想定し得る部材および構成等と適宜置換し、またその組み合わせを変更して適用すること
は本発明の一実施例として開示されるものである。