(54)【発明の名称】画像処理装置、情報処理装置、画像処理システム、画像処理装置の制御方法、情報処理装置の制御方法、画像処理装置の制御プログラム、および情報処理装置の制御プログラム
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
サーバーおよびデバイスの各々と通信を行い、かつマーカーを印刷する画像処理装置であって、前記マーカーは、携帯通信端末で読み取られた場合に、前記マーカーに対応するタグ情報を前記携帯通信端末に配信することを可能とするものであり、前記画像処理装置は、
前記マーカーの読み取りを実施する場所の情報を取得する場所情報取得手段と、
前記サーバーの接続速度の情報を取得するサーバー情報取得手段と、
前記デバイスとの通信が可能な場所の範囲に関する情報と、前記デバイスの接続速度の情報とを取得するデバイス情報取得手段と、
前記デバイスとの通信が可能な場所の範囲内に、前記マーカーの読み取りを実施する場所が存在する場合に、前記サーバーの接続速度および前記デバイスの接続速度に基づいて、前記サーバーおよび前記デバイスのうちいずれか一方を前記タグ情報の配信元として決定する配信元決定手段と、
前記配信元決定手段にて決定した配信元に対して、前記タグ情報と、前記タグ情報を配信する条件である配信条件とを送信する送信手段と、
前記配信元決定手段にて決定した配信元の情報を含む前記マーカーを印刷する印刷手段とを備えた、画像処理装置。
請求項3に記載の情報処理装置と、前記マーカーを印刷する画像処理装置とを備えた画像処理システムであって、前記マーカーは、前記画像処理装置の電子メールアドレスに関する情報と、前記マーカーを印刷した印刷ジョブを特定する情報とを含み、
前記第1の時間よりも長い第2の時間が経過しても、前記タグ情報取得手段にて前記タグ情報を取得することができない場合に、前記印刷ジョブを特定する情報を含む電子メールを前記情報処理装置から前記画像処理装置に送信する第1のメール送信手段と、
前記印刷ジョブを特定する情報に基づいて特定した前記サーバーから、前記タグ情報および前記配信条件を前記画像処理装置にて受信する受信手段と、
前記サーバーから受信した前記タグ情報を含む電子メールを前記画像処理装置から前記情報処理装置に送信する第2のメール送信手段とを備えた、画像処理システム。
サーバーおよびデバイスの各々と通信を行い、かつマーカーを印刷する画像処理装置の制御方法であって、前記マーカーは、携帯通信端末で読み取られた場合に、前記マーカーに対応するタグ情報を前記携帯通信端末に配信することを可能とするものであり、前記画像処理装置の制御方法は、
前記マーカーの読み取りを実施する場所の情報を取得する場所情報取得ステップと、
前記サーバーの接続速度の情報を取得するサーバー情報取得ステップと、
前記デバイスとの通信が可能な場所の範囲に関する情報と、前記デバイスの接続速度の情報とを取得するデバイス情報取得ステップと、
前記デバイスとの通信が可能な場所の範囲内に、前記マーカーの読み取りを実施する場所が存在する場合に、前記サーバーの接続速度および前記デバイスの接続速度に基づいて、前記サーバーおよび前記デバイスのうちいずれか一方を前記タグ情報の配信元として決定する配信元決定ステップと、
前記配信元決定ステップにて決定した配信元に対して、前記タグ情報と、前記タグ情報を配信する条件である配信条件とを送信する送信ステップと、
前記配信元決定ステップにて決定した配信元の情報を含む前記マーカーを印刷する印刷ステップとを備えた、画像処理装置の制御方法。
サーバーおよびデバイスの各々と通信を行い、かつマーカーを印刷する画像処理装置の制御プログラムであって、前記マーカーは、携帯通信端末で読み取られた場合に、前記マーカーに対応するタグ情報を前記携帯通信端末に配信することを可能とするものであり、前記画像処理装置の制御プログラムは、
前記マーカーの読み取りを実施する場所の情報を取得する場所情報取得ステップと、
前記サーバーの接続速度の情報を取得するサーバー情報取得ステップと、
前記デバイスとの通信が可能な場所の範囲に関する情報と、前記デバイスの接続速度の情報とを取得するデバイス情報取得ステップと、
前記デバイスとの通信が可能な場所の範囲内に、前記マーカーの読み取りを実施する場所が存在する場合に、前記サーバーの接続速度および前記デバイスの接続速度に基づいて、前記サーバーおよび前記デバイスのうちいずれか一方を前記タグ情報の配信元として決定する配信元決定ステップと、
前記配信元決定ステップにて決定した配信元に対して、前記タグ情報と、前記タグ情報を配信する条件である配信条件とを送信する送信ステップと、
前記配信元決定ステップにて決定した配信元の情報を含む前記マーカーを印刷する印刷ステップとをコンピューターに実行させる、画像処理装置の制御プログラム。
【背景技術】
【0002】
近年、セキュリティに対する関心が高まってきており、企業が保持している機密情報や個人情報などの秘匿情報の漏洩が問題となっている。これらの問題に対処するために、企業では、電子化された秘匿情報にアクセス権限を設けたり、記録媒体の持ち込みおよび持ち出しを制限したりするなどの措置が取られている。電子化された秘匿情報の場合、上記のようなIT(Information Technology)メカニズムを用いた対策を実施することによってある程度のガードをすることが可能である。
【0003】
一方、企業およびその他の組織で行なわれる会議やミーティングでは、秘匿情報を用紙などに印刷した印刷物を資料として参加者に配付することが多い。この場合、秘匿情報を印刷した印刷物の持ち出しや複写を管理することは難しく、参加者によるこれらの行為に対して、上記のようなITメカニズムを用いたガードを行うことはできない。この事実が、セキュリティの維持を難しくしている。
【0004】
印刷物からの秘匿情報の漏洩を防止する技術として、画像形成装置と通信を行うエアタグサーバーから、印刷物の所持者に対して秘匿情報をエアタグ情報として配信する技術が提案されている。この技術では、画像形成装置は、エアタグサーバーのURL(Uniform Resource Locator)の情報などを埋め込んだマーカー(エアタグマーカー、たとえばQRコード(登録商標)など)で、秘匿情報が記載された部分を覆った印刷物を出力する。印刷物の所持者は、印刷物を見ただけでは秘匿情報の内容を把握することができない。印刷物の所持者は、自身の携帯通信端末でマーカーを読み取ることで、エアタグサーバーにアクセスし、エアタグサーバーからエアタグ情報として秘匿情報を取得する。エアタグサーバーとしては、印刷物の作成者や画像形成装置の管理者などによって指定された一つの(固定された)サーバーがエアタグを配信する。
【0005】
ネットワークのセキュリティを向上するための技術は、たとえば下記特許文献1〜6などに開示されている。
【0006】
下記特許文献1には、ユーザーがドアゲートを利用して企業の部屋に入室した場合に、ユーザーが所持するIC(Integrated Circuit)カードにドアゲートが保持している所在位置情報が書き込まれる技術が開示されている。この技術では、ユーザーがコンピューターをシンクライアント端末として利用する場合に、コンピューターはICカードから所在位置情報を読み取り、所在位置情報を含むメッセージを認証サーバーに送信する。認証サーバーは、ユーザーに予め与えられているアクセス権限を参照し、コンピューターから受信した所在位置情報に応じてユーザーのアクセス権限を設定する。
【0007】
下記特許文献2には、端末装置からの情報提供の要求を受けて、端末装置の設置位置を取得し、端末装置の設置位置に応じて予め設定されたポリシー情報を認識するサーバーが開示されている。このサーバーは、認識されたポリシー情報に応じて予め設定されたテンプレートおよび編集情報を取得し、取得したテンプレートに対して編集情報に対応した情報を埋め込み、端末装置に提供する。
【0008】
下記特許文献3には、位置情報提供端子からの信号を受信して位置情報を特定し、特定した位置情報に応じて記憶媒体部からデータを読み出し不能にする制御を行うデータ記憶装置が開示されている。このデータ記憶装置は、位置情報が予め定められた区域外にある場合に、記憶媒体部のデータの暗号化や消去などの処理を行う。
【0009】
下記特許文献4には、取得しようとするコンテンツを指定するためのコンテンツ指定コードが記述される文書情報と、その文書情報に記述されたコンテンツ指定コードを入力可能とするユーザー端末と、少なくとも、複数のエリアごとに設置されたアクセスポイントとを備えた情報配信システムが開示されている。この情報配信システムは、あるアクセスポイントに接続されたユーザー端末の現在位置を特定するためのエリア情報とそのユーザー端末に与えられたユーザー識別ID(Identification)とを登録可能な登録サーバーと、各コンテンツ指定コードに対応するコンテンツを保持する情報配信処理手段とをさらに備える。情報配信処理手段は、ユーザー端末から情報配信要求が出された場合に、少なくとも、入力されたコンテンツ指定コードと現在のエリア情報とを用いて、コンテンツを選択してユーザー端末に配信する。
【0010】
下記特許文献5には、中継サーバーにおいて、利用者端末の位置を取得し、映像・音声コンテンツに関する情報を、コンテンツの提供が有効である空間および時間の情報とともに蓄積・管理しておく映像・音声配信システムが開示されている。この映像・音声配信システムは、利用者端末から取得した位置と、現在時刻とに基づいて、適合するコンテンツ情報を蓄積されている情報から検索し、利用者端末の位置と、現在時刻とに適応した複数のコンテンツを選択し、自サーバー内から取得したコンテンツ、または情報発信サーバーに要求して取得したコンテンツを順次利用者端末に配信する。
【0011】
下記特許文献6には、予め決められた全ての位置の各々に対応して設定される全てのマルチメディアデータにつき、データの名称毎に、データを再生して表示するためのプログラムを内蔵するマルチメディアデータ再生部を備えた位置依存マルチメディア情報提供システムが開示されている。この位置依存マルチメディア情報提供システムにおいて、マルチメディアデータ再生部は、サーバーからのヘッダ付きマルチメディアデータを再生および表示するためのプログラムを、上記各プログラムの中から選択して起動する機構をさらに有している。位置依存マルチメディア情報提供システムは、位置データのみを含む検索要求文がクライアントから送信された場合に、その現在位置に対応して設定されている全てのマルチメディアデータの名称などをデータベースから取得し検索部に出力するマルチメディアデータ送信制御部をさらに備えている。マルチメディアデータ送信制御部は、検索部からのデータに、データベースからのデータ名称と、そのデータを再生および表示するためのプログラム名称とを記したヘッダを付加して、通信部に出力する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
秘匿情報をエアタグ情報として配信する従来の技術においては、ユーザーによって指定された一つの(固定の)エアタグサーバーがエアタグ情報を配信するため、印刷物の所持者が所持する携帯通信端末の場所によっては、携帯通信端末でエアタグサーバーにアクセスすることができずにエアタグ情報を取得することができなかったり、エアタグサーバーとの通信速度が遅いためにエアタグを取得するのに長い時間を要したりする場合があった。その結果、エアタグ情報を取得するユーザーの利便性を損なっていた。
【0014】
本発明は、上記課題を解決するためのものであり、その目的は、利便性の高い画像処理装置、情報処理装置、画像処理システム、画像処理装置の制御方法、情報処理装置の制御方法、画像処理装置の制御プログラム、および情報処理装置の制御プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の一の局面に従う画像処理装置は、サーバーおよびデバイスの各々と通信を行い、かつマーカーを印刷する画像処理装置であって、マーカーは、携帯通信端末で読み取られた場合に、マーカーに対応するタグ情報を携帯通信端末に配信することを可能とするものであり、画像処理装置は、マーカーの読み取りを実施する場所の情報を取得する場所情報取得手段と、サーバーの接続速度の情報を取得するサーバー情報取得手段と、デバイスとの通信が可能な場所の範囲に関する情報と、デバイスの接続速度の情報とを取得するデバイス情報取得手段と、デバイスとの通信が可能な場所の範囲内に、マーカーの読み取りを実施する場所が存在する場合に、サーバーの接続速度およびデバイスの接続速度に基づいて、サーバーおよびデバイスのうちいずれか一方をタグ情報の配信元として決定する配信元決定手段と、配信元決定手段にて決定した配信元に対して、タグ情報と、タグ情報を配信する条件である配信条件とを送信する送信手段と、配信元決定手段にて決定した配信元の情報を含むマーカーを印刷する印刷手段とを備える。
【0016】
上記画像処理装置において好ましくは、印刷手段は、マーカーを含む領域であるマーカー領域で一部の内容が隠された状態の文書を印刷し、送信手段は、マーカー領域で隠された文書の内容をタグ情報として送信する。
【0017】
本発明の他の局面に従う情報処理装置は、サーバーおよびデバイスの各々と通信を行う情報処理装置であって、マーカーを読み取る読取手段と、読取手段にて読み取ったマーカーに対応するタグ情報をサーバーから取得するタグ情報取得手段と、タグ情報取得手段にてタグ情報を取得するのに要した時間が第1の時間以上であるか否かを判別する時間判別手段と、タグ情報を取得するのに要した時間が第1の時間以上であると時間判別手段にて判別した場合に、サーバーおよびデバイスの各々の応答時間を取得する応答時間取得手段と、応答時間取得手段にて取得した時間に基づいて、タグ情報の配信元をデバイスに変更するか否かを決定する変更決定手段と、タグ情報の配信元をデバイスに変更すると変更決定手段にて決定した場合に、タグ情報と、タグ情報を配信する条件である配信条件とをデバイスに送信するタグ情報送信手段とを備える。
【0018】
本発明のさらに他の局面に従う画像処理システムは、上述の情報処理装置と、マーカーを印刷する画像処理装置とを備えた画像処理システムであって、マーカーは、画像処理装置の電子メールアドレスに関する情報と、マーカーを印刷した印刷ジョブを特定する情報とを含み、第1の時間よりも長い第2の時間が経過しても、タグ情報取得手段にてタグ情報を取得することができない場合に、印刷ジョブを特定する情報を含む電子メールを情報処理装置から画像処理装置に送信する第1のメール送信手段と、印刷ジョブを特定する情報に基づいて特定したサーバーから
、タグ情報および配信条件を画像処理装置にて受信する受信手段と、サーバーから受信し
たタグ情報を含む電子メールを画像処理装置から情報処理装置に送信する第2のメール送信手段とを備える。
【0019】
上記画像処理システムにおいて好ましくは、第2のメール送信手段にて送信し
たタグ情報を、情報処理装置自身をサーバーとして利用して情報処理装置に登録する登録手段と、登録手段にて登録し
たタグ情報を情報処理装置で表示する表示手段とをさらに備える。
【0020】
上記画像処理システムにおいて好ましくは、マーカーの読み取りおよ
びタグ情報の取得に使用するアプリケーションであって、情報処理装置にインストールされたアプリケーションが終了された場合に、登録手段にて登録し
たタグ情報を情報処理装置から消去する消去手段をさらに備える。
【0021】
本発明のさらに他の局面に従う画像処理装置の制御方法は、サーバーおよびデバイスの各々と通信を行い、かつマーカーを印刷する画像処理装置の制御方法であって、マーカーは、携帯通信端末で読み取られた場合に、マーカーに対応するタグ情報を携帯通信端末に配信することを可能とするものであり、画像処理装置の制御方法は、マーカーの読み取りを実施する場所の情報を取得する場所情報取得ステップと、サーバーの接続速度の情報を取得するサーバー情報取得ステップと、デバイスとの通信が可能な場所の範囲に関する情報と、デバイスの接続速度の情報とを取得するデバイス情報取得ステップと、デバイスとの通信が可能な場所の範囲内に、マーカーの読み取りを実施する場所が存在する場合に、サーバーの接続速度およびデバイスの接続速度に基づいて、サーバーおよびデバイスのうちいずれか一方をタグ情報の配信元として決定する配信元決定ステップと、配信元決定ステップにて決定した配信元に対して、タグ情報と、タグ情報を配信する条件である配信条件とを送信する送信ステップと、配信元決定ステップにて決定した配信元の情報を含むマーカーを印刷する印刷ステップとを備える。
【0022】
本発明のさらに他の局面に従う情報処理装置の制御方法は、サーバーおよびデバイスの各々と通信を行う情報処理装置の制御方法であって、マーカーを読み取る読取ステップと、読取ステップにて読み取ったマーカーに対応するタグ情報をサーバーから取得するタグ情報取得ステップと、タグ情報取得ステップにてタグ情報を取得するのに要した時間が第1の時間以上であるか否かを判別する時間判別ステップと、タグ情報を取得するのに要した時間が第1の時間以上であると時間判別ステップにて判別した場合に、サーバーおよびデバイスの各々の応答時間を取得する応答時間取得ステップと、応答時間取得ステップにて取得した時間に基づいて、タグ情報の配信元をデバイスに変更するか否かを決定する変更決定ステップと、タグ情報の配信元をデバイスに変更すると変更決定ステップにて決定した場合に、タグ情報と、タグ情報を配信する条件である配信条件とをデバイスに送信するタグ情報送信ステップとを備える。
【0023】
本発明のさらに他の局面に従う画像処理装置の制御プログラムは、サーバーおよびデバイスの各々と通信を行い、かつマーカーを印刷する画像処理装置の制御プログラムであって、マーカーは、携帯通信端末で読み取られた場合に、マーカーに対応するタグ情報を携帯通信端末に配信することを可能とするものであり、画像処理装置の制御プログラムは、マーカーの読み取りを実施する場所の情報を取得する場所情報取得ステップと、サーバーの接続速度の情報を取得するサーバー情報取得ステップと、デバイスとの通信が可能な場所の範囲に関する情報と、デバイスの接続速度の情報とを取得するデバイス情報取得ステップと、デバイスとの通信が可能な場所の範囲内に、マーカーの読み取りを実施する場所が存在する場合に、サーバーの接続速度およびデバイスの接続速度に基づいて、サーバーおよびデバイスのうちいずれか一方をタグ情報の配信元として決定する配信元決定ステップと、配信元決定ステップにて決定した配信元に対して、タグ情報と、タグ情報を配信する条件である配信条件とを送信する送信ステップと、配信元決定ステップにて決定した配信元の情報を含むマーカーを印刷する印刷ステップとをコンピューターに実行させる。
【0024】
本発明のさらに他の局面に従う情報処理装置の制御プログラムは、サーバーおよびデバイスの各々と通信を行う情報処理装置の制御プログラムであって、マーカーを読み取る読取ステップと、読取ステップにて読み取ったマーカーに対応するタグ情報をサーバーから取得するタグ情報取得ステップと、タグ情報取得ステップにてタグ情報を取得するのに要した時間が第1の時間以上であるか否かを判別する時間判別ステップと、タグ情報を取得するのに要した時間が第1の時間以上であると時間判別ステップにて判別した場合に、サーバーおよびデバイスの各々の応答時間を取得する応答時間取得ステップと、応答時間取得ステップにて取得した時間に基づいて、タグ情報の配信元をデバイスに変更するか否かを決定する変更決定ステップと、タグ情報の配信元をデバイスに変更すると変更決定ステップにて決定した場合に、タグ情報と、タグ情報を配信する条件である配信条件とをデバイスに送信するタグ情報送信ステップとをコンピューターに実行させる。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、利便性の高い画像処理装置、情報処理装置、画像処理システム、画像処理装置の制御方法、情報処理装置の制御方法、画像処理装置の制御プログラム、および情報処理装置の制御プログラムを提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。
【0028】
以下の実施の形態においては、画像処理装置が、スキャナー機能、ファクシミリ機能、複写機能、プリンターとしての機能、データ通信機能、およびサーバー機能を備えたMFP(Multifunction Peripheral)であり、情報処理装置が携帯通信端末である場合について説明する。画像処理装置は、MFP以外のものであってもよく、たとえばファクシミリ装置、複写機、またはプリンターなどの画像形成装置であってもよい。情報処理装置は、携帯通信端末の他、PC(Personal Computer)、画像処理装置、サーバー、または携帯電話などであってもよい。
【0030】
図1は、本発明の一実施の形態における画像処理システムの構成を模式的に示す図である。
【0031】
図1を参照して、本実施の形態における画像処理システムは、画像処理装置100と、エアタグサーバー200(サーバーの一例)と、N(Nは任意の自然数)個のデバイス300−1、300−2、・・・300−N(以降、これらのうち任意のものをデバイス300と記すことがある)と、PC400と、携帯通信端末500とを備えている。画像処理装置100、エアタグサーバー200、デバイス300、PC400、および携帯通信端末500の各々は、ネットワーク600を通じて相互に接続されており、相互に通信を行う。
【0032】
ネットワーク600は、たとえば有線または無線のLAN(Local Area Network)などの専用回線を用いたものである。ネットワーク600は、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)のプロトコルを用いて各種機器を接続する。ネットワーク600に接続された機器は、お互いに各種データのやり取りが可能となっている。なお、画像処理システムは、これら以外の機器を備えていてもよい。
【0033】
印刷物の作成者であるユーザーAは、PC400を通じて、印刷対象となる文書の印刷ジョブの実行指示を画像処理装置100に送信する。画像処理装置100は、実行指示に基づいて印刷ジョブを実行し、印刷物を出力する。また画像処理装置100は、印刷対象となる文書にマーカーが設定されている場合に、エアタグ情報(タグ情報の一例)を生成し、エアタグ情報を配信するために必要な情報(たとえばエアタグ配信条件など)とともに、生成したエアタグ情報をエアタグ情報の配信元に送信する。印刷物の使用者であるユーザーBは、配布された印刷物に付加されたマーカーを、自らの携帯通信端末500で撮影する(読み取る)。これにより、携帯通信端末500はエアタグ情報の配信元との通信が可能になる。エアタグ情報の配信元は、携帯通信端末500がエアタグ配信条件を満たしている場合に、マーカーに対応するエアタグ情報をその携帯通信端末500に配信する。その結果、ユーザーBは、配布された印刷物におけるマーカー領域で隠れた部分の文書の内容を取得することができる。
【0034】
エアタグ情報とは、マーカーに対応する情報であり、マーカーを読み取ることによって携帯通信端末500が取得する情報を意味している。エアタグ情報は、たとえばマーカーIDと、そのマーカーが付された領域であるマーカー領域で隠れた部分の文書の内容とを含む情報である。エアタグ配信条件とは、たとえばマーカーのIDと、そのマーカーに対応するエアタグ情報を携帯通信端末500に配信する条件とを含む情報である。マーカーは、携帯通信端末500で読み取られた場合に、マーカーに対応するエアタグ情報を携帯通信端末500に配信することを可能とするものである。
【0035】
図2は、画像処理装置100の構成を示すブロック図である。
【0036】
図2を参照して、画像処理装置100は、システム制御部110と、ネットワーク制御部120と、表示出力部130と、ジョブ実行部140と、記憶部150と、エアタグ情報生成部160と、エアタグ情報送信部170と、配信元決定部175と、メール送信部180と、操作部190とを含んでいる。システム制御部110は、ネットワーク制御部120、表示出力部130、ジョブ実行部140、記憶部150、エアタグ情報生成部160、エアタグ情報送信部170、配信元決定部175、メール送信部180、および操作部190の各々と相互に接続されている。
【0037】
システム制御部110は、画像処理装置100全体を制御する。システム制御部110は、CPU(Central Processing Unit)と、ROM(Read Only Memory)と、RAM(Static Random Access Memory)とを含んでいる。CPUは、ROMに記憶された制御プログラムを実行する。ROMは、画像処理装置100の動作を制御する制御プログラムを格納する。RAMはCPUの作業用のメモリである。
【0038】
ネットワーク制御部120は、システム制御部110からの指示に従って、TCP/IPなどの通信プロトコルによって、ネットワーク600を介して外部機器との通信を行う。
【0039】
表示出力部130は、プリンタードライバーの設定画面などの各種情報を表示する。
【0040】
ジョブ実行部140は、印刷ジョブを実行する。ジョブ実行部140は、おおまかに、トナー像形成部、定着装置、および用紙搬送部などで構成される。ジョブ実行部140は、たとえば電子写真方式で用紙に画像を形成する(プリントする)。ジョブ実行部140は、いわゆるタンデム方式で4色の画像を合成し、用紙にカラー画像を形成可能に構成される。トナー像形成部は、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック)の各色について設けられた感光体と、感光体からトナー像が転写(1次転写)される中間転写ベルトと、中間転写ベルトから用紙に画像を転写(2次転写)する転写部などで構成される。定着装置は、加熱ローラおよび加圧ローラを有する。定着装置は、加熱ローラと加圧ローラとでトナー像が形成された用紙を挟みながら搬送し、その用紙に加熱及び加圧を行なう。これにより、定着装置は、用紙に付着したトナーを溶融させて用紙に定着させ、用紙に画像を形成する。用紙搬送部は、給紙ローラ、搬送ローラ、およびそれらを駆動するモータなどで構成されている。用紙搬送部は、用紙を給紙カセットから給紙して、画像処理装置100の筐体の内部で搬送する。また、用紙搬送部は、画像が形成された用紙を画像処理装置100の筐体から排紙トレイなどに排出する。
【0041】
記憶部150は、印刷ジョブの履歴などの各種情報を記憶する。
【0042】
エアタグ情報生成部160は、印刷対象である文書にマーカーが付加されている場合に、マーカー領域の位置およびサイズに基づいてエアタグ情報を生成する。またエアタグ情報生成部160は、印刷対象である文書にマーカーが付加されている場合に、そのマーカーに関連するエアタグ配信条件を生成する。
【0043】
エアタグ情報送信部170は、エアタグ情報およびエアタグ配信条件をエアタグ情報の配信元に送信する。
【0044】
配信元決定部175は、所定の場合にエアタグ情報の配信元を決定する。
【0045】
メール送信部180は、所定の場合にエアタグ情報を携帯通信端末500に送信する。
【0046】
操作部190は、各種操作を受け付ける。
【0047】
図3は、エアタグサーバー200およびデバイス300の各々の構成を示すブロック図である。
【0048】
図3を参照して、エアタグサーバー200およびデバイス300は、ほぼ同一の構成を有している。ここではエアタグサーバー200の構成を例に挙げて説明する。エアタグサーバー200は、たとえばPC、サーバー、または携帯通信端末などよりなっている。エアタグサーバー200は、制御プログラムを実行するCPU210と、CPU210からの指示に従って、ネットワーク600を介して外部機器との通信を行うネットワークI/F220と、エアタグサーバー200またはデバイス300の動作を制御する制御プログラムを格納するROM230と、CPU210の作業用のメモリであるRAM240と、サーバーソフトウェア(サーバーソフト)のプログラムなどの各種情報を記憶する記憶部250と、各種情報を表示する表示部260と、各種操作を受け付ける操作部270とを含んでいる。CPU210は、ネットワークI/F220、ROM230、RAM240、記憶部250、表示部260、および操作部270の各々と相互に接続されている。なお、エアタグサーバー200およびデバイス300は互いに異なる構成を有していてもよい。
【0049】
図4は、携帯通信端末500の構成を示すブロック図である。
【0050】
図4を参照して、携帯通信端末500は、制御プログラムを実行するCPU510と、CPU510からの指示に従って、ネットワーク600を介して外部機器との通信を行うネットワークI/F520と、携帯通信端末500の動作を制御する制御プログラムを格納するROM530と、CPU510の作業用のメモリであるRAM540と、エアタグアプリや、所有者(ユーザーB)に関する情報などの各種情報を記憶する記憶部550と、各種情報を表示し、かつ各種操作を受け付けるタッチパネル式の操作表示部560と、撮像を行うカメラ570とを含んでいる。エアタグアプリとは、マーカーの読み取りおよびエアタグ情報の取得に使用するアプリケーションである。CPU510は、ネットワークI/F520、ROM530、RAM540、記憶部550、操作表示部560、およびカメラ570の各々と相互に接続されている。
【0051】
[マーカー印刷時の画像処理システムの動作]
【0052】
続いて、マーカー印刷時の画像処理システムの動作について説明する。
【0053】
図5は、PC400で起動された文書作成アプリケーションの画面に、印刷対象となる文書が表示された状態を模式的に示す図である。
【0054】
図5を参照して、印刷対象となる文書は、「報告書.doc」という文書ファイルであり、「ABCDE・・・・VWXYZ」または「あいうえお・・・・はひふへほ」という文字で示された公開可能な情報とともに、「各社プリンターの性能比較」という題名の表を秘匿情報として含んでいる。PC400は、PC400の表示部に表示された文書作成アプリケーションの画面を通じて印刷の実行指示を受け付けた場合に、プリンタードライバーを起動し、
図6に示す印刷設定画面を表示する。
【0055】
図6は、プリンタードライバーの印刷設定画面を模式的に示す図である。
【0056】
図6を参照して、プリンタードライバーの印刷設定画面は、文書の印刷の設定を受け付ける画面である。ユーザーAは、PC400の表示部に表示されたプリンタードライバーの印刷設定画面を通じて、マーカーの設定およびプリントジョブの実行指示を行う。印刷設定画面において「マーカー設定」というタブが選択されると、PC400は、新たにマーカーを設定するためのキーである「マーカー追加」キーKY1と、既に設定されているマーカーを削除するためのキーである「マーカー削除」キーKY2とを表示する。キーKY1が押下されると、PC400は、
図7に示す画面を表示する。
【0057】
図7は、マーカー領域(マーカー領域の位置およびサイズ)の設定を受け付ける画面を模式的に示す図である。
【0058】
図7を参照して、PC400は、印刷対象となる文書上にマーカー領域RG1を表示する。ユーザーAは、たとえばマウス操作などによりマーカー領域RG1の位置およびサイズを自由に変更可能である。ここでは、印刷対象となる文書中の秘匿領域全体が覆われるように、マーカー領域RG1は設定される。マーカー領域RG1が設定されると、PC400は、
図8に示す画面を表示する。
【0059】
図8は、エアタグ配信条件および印刷物の使用場所の設定画面を模式的に示す図である。
【0060】
図8を参照して、設定画面は、ドロップダウンリストDLと、チェックボックスCB1〜CB5と、入力欄IN1〜IN3とを含んでいる。エリアAE1はエアタグ配信条件の設定を行うエリアであり、エリアAE2は印刷物の使用場所(つまり、マーカーMK1の読み取りを実施する場所)の設定を行うエリアである。
【0061】
付加されたマーカーが複数個ある場合、ユーザーAは、ドロップダウンリストDLで、エアタグ配信条件を設定するマーカーを複数個のマーカーの中から選択する。ここでは、
図7において設定されたマーカー領域RG1に付加する「マーカー1」(「マーカー1」はマーカーMK1に相当する)が選択される。PC400は、選択されたマーカーに関するエアタグ配信条件の設定を受け付ける。ドロップダウンリストで「全てのマーカー」という項目が選択された場合には、PC400は、全てのマーカーについて一括で同じ設定を受け付ける。付加されたマーカーが1個のみである場合には、付加されたマーカーが常に選択された状態となる。
【0062】
ユーザーAは、チェックボックスCB1およびCB2ののうち少なくともいずれか1つのチェックボックスにチェックを付けることにより、そのチェックボックスに関する配信条件を設定することが可能になる。チェックボックスCB1にチェックが付けられた場合、PC400は、入力欄IN1およびIN2への設定を受け付ける。入力欄IN1は、エアタグ情報の配信を許可するユーザーのユーザーIDの入力を受け付ける入力欄(配信先となる携帯通信端末500のユーザーを制限する条件の設定を受け付ける入力欄)である。入力欄IN2は、エアタグ情報の配信を許可するグループの設定を受け付ける入力欄(配信先となる携帯通信端末500のユーザーが属するグループを制限する条件を受け付ける入力欄)である。
【0063】
チェックボックスCB2にチェックが付けられた場合、PC400は、入力欄IN3への設定を受け付ける。入力欄IN3は、エアタグ情報の配信を許可する時間(取得許可時間)の入力を受け付ける入力欄である。
【0064】
ユーザーAは、チェックボックスCB3、CB4、およびCB5のうち少なくともいずれか1つのチェックボックスにチェックを付けることにより、印刷物の使用場所を設定することが可能になる。具体的には、チェックボックスCB3にチェックが付けられた場合、PC400は、印刷物の使用場所が伊丹サイト(ブランチオフィスの一例)である旨の設定を受け付ける。チェックボックスCB4にチェックが付けられた場合、PC400は、印刷物の使用場所が三河サイト(ブランチオフィスの一例)である旨の設定を受け付ける。チェックボックスCB5にチェックが付けられた場合、PC400は、印刷物の使用場所が伊丹サイトおよび三河サイト以外の場所である旨の設定を受け付ける。なお、設定画面は、どのようなものであってもよい。印刷物の使用場所として、緯度および経度、都道府県、または市町村などの設定を受け付けてもよい。
【0065】
さらに、画像処理装置100は、設定画面を通じてエアタグサーバー200の指定を受け付けてもよい。この場合、指定を受け付けるエアタグサーバー200は、デバイス300−1、300−2・・・300−Nのうち特定のデバイスであってもよい。
【0066】
図8では、人事部グループに属するユーザーが、2013年7月21日の9時から22時の間にのみアクセスした場合にのみ、マーカーMK1に関するエアタグ情報を配信するよう、マーカーMK1に関するエアタグ配信条件が設定されている。また、印刷物の使用場所が三河サイトである旨、設定されている。
【0067】
PC400は、「OK」キーKY3の押下を受け付けると、印刷ジョブの実行指示と、文書データとを画像処理装置100に送信する。マーカーが設定されている場合、PC400は、エアタグ配信条件と、印刷物の使用場所と、設定されたマーカー領域の位置およびサイズとをさらに送信する。画像処理装置100は、PC400が送信した情報を受信する。文書に複数のマーカーが設定されている場合、マーカー領域の位置およびサイズは複数のマーカーの各々のマーカーIDに関連づけられて送信される。
【0068】
画像処理装置100は、印刷の実行指示を受信した場合において、その印刷指示に関する文書にマーカーが設定されているときは、後述の方法を用いてエアタグ情報の配信元を決定する。また画像処理装置100は、設定されたマーカー領域の位置およびサイズに基づいて、文書からエアタグ情報を抽出する。また画像処理装置100は、マーカー領域に付加するマーカーを生成する。さらに画像処理装置100は、エアタグ情報およびエアタグ配信条件をエアタグ情報の配信元に送信し、マーカーを付した文書の印刷ジョブを実行する。
【0069】
マーカーは、たとえば、エアタグ情報の配信元の情報(たとえばエアタグ情報の配信元のIP(Internet Protocol)アドレス)と、マーカーIDとをコード化することにより生成される。マーカーは、エアタグ情報の配信元の情報およびマーカーIDの他に、文書を印刷した画像処理装置の電子メールアドレスと、文書を印刷した印刷ジョブを特定する情報(ジョブID)とをさらにコード化することにより生成されてもよい。
【0070】
図9は、画像処理装置100が送信するエアタグ情報およびエアタグ配信条件を模式的に示す図である。なお
図9においては、文書に2つのマーカー(マーカー1および2)が設定されている場合について示している。
【0071】
図9(a)を参照して、エアタグ情報はマーカーIDと関連付けられている。エアタグ情報は、たとえば、マーカーID(ここでは、「マーカー1」および「マーカー2」)がファイル名に付された文書データである。エアタグ情報は任意のファイル形式を採ることができ、文書のファイル形式の他、画像、音楽、または映像などのファイル形式であってもよい。
【0072】
図9(b)を参照して、エアタグ配信条件は、マーカーのマーカーIDと、マーカーに関するエアタグ情報の配信を許可するユーザーのユーザーIDと、マーカーに関するエアタグ情報の配信を許可するグループと、マーカーに関するエアタグ情報の取得許可時間とを含んでいる(配信条件が設定されていない項目には「−」が記入されている)。
【0073】
エアタグ情報の配信元は、画像処理装置100が送信した情報を受信すると、その情報をエアタグ情報の配信元の記憶部250に登録する。エアタグ情報の配信元は、マーカー1および2の各々についてのエアタグ情報およびエアタグ配信条件を関連づけて登録(記憶)する。
【0075】
次に、画像処理装置100が実行するエアタグ情報の配信元の決定方法について説明する。
【0076】
図10は、ユーザーAがマーカーを設定した文書の印刷ジョブの実行指示を行った場合の、画像処理システムの動作を説明する図である。
【0077】
図10を参照して、ユーザーAは、PC400において、文書にマーカーを設定し、エアタグ配信条件および印刷物の使用場所(ここでは三河サイト)を設定した上で、印刷ジョブの実行指示を行う。PC400は、印刷ジョブの実行指示を受け付けると、矢印AR1で示すように、印刷ジョブの実行指示と、文書データと、設定されたマーカー領域の位置およびサイズと、エアタグ配信条件と、文書の印刷物の使用場所とを画像処理装置100に送信する。
【0078】
画像処理装置100は、PC400が送信した情報を受信すると、矢印AR2で示すように、エアタグサーバー200から、エアタグサーバー200のアクセス可能範囲情報と、エアタグサーバー200のネットワーク接続速度情報とを取得する。エアタグサーバー200のアクセス可能範囲情報とは、エアタグサーバー200との通信が可能な場所の範囲に関する情報である。エアタグサーバー200のネットワーク接続速度情報とは、エアタグサーバー200の接続速度の情報である。接続速度は、回線速度(回線容量)であってもよいし、ある瞬間の通信速度であってもよい。
【0079】
なお、エアタグサーバー200との通信が可能な場所の範囲内に、印刷物の使用場所が存在していることが明らかである場合などには、エアタグサーバー200のアクセス可能範囲情報の取得は省略されてもよい。
【0080】
なお、画像処理装置100は、エアタグサーバー200に関する情報を予め記憶部150などに記憶しておき、エアタグサーバー200のアクセス可能範囲情報と、エアタグサーバー200のネットワーク接続速度情報とをこのリストから取得してもよい(この場合、エアタグサーバー200の接続速度は固定値となる)。
【0081】
また画像処理装置100は、PC400が送信した情報を受信すると、矢印AR3で示すように、デバイス300−1〜300−Nのうち画像処理装置100がアクセス可能なデバイス300から、デバイス300のアクセス可能範囲情報と、デバイス300のネットワーク接続速度情報とを取得する。デバイス300のアクセス可能範囲情報とは、デバイス300との通信が可能な場所の範囲に関する情報である。デバイス300のネットワーク接続速度情報とは、デバイス300の接続速度の情報である。
【0082】
なお、画像処理装置100は、デバイス300に関する情報を予め記憶部150などに記憶しておき、デバイス300のアクセス可能範囲情報と、デバイス300のネットワーク接続速度情報とをこのリストから取得してもよい。
【0083】
次に画像処理装置100は、デバイス300との通信が可能な場所の範囲内に、印刷物の使用場所が存在する場合に、エアタグサーバー200の接続速度およびそのデバイス300の接続速度に基づいて、エアタグサーバー200およびそのデバイス300のうちいずれか一方を、エアタグ情報の配信元として決定する(矢印AR4)。画像処理装置100は、たとえば、通信が可能な場所の範囲内に印刷物の使用場所を含むデバイス300のうち、エアタグサーバー200の接続速度よりも速い接続速度を有するデバイス300がある場合には、そのデバイス300をエアタグ情報の配信元として決定する。なお画像処理装置100は、通信が可能な場所の範囲内に印刷物の使用場所を含むデバイス300と、エアタグサーバー200との中で、最も速い接続速度を有するものをエアタグ情報の配信元として決定してもよい。
【0084】
図11は、エアタグサーバー200およびデバイス300の各々から画像処理装置100が取得した情報を模式的に示す図である。
【0085】
図11を参照して、デバイス300−1との通信が可能な場所は伊丹サイト内および三河サイト内であり、デバイス300−1の接続速度は200Mbpsである。デバイス300−2との通信が可能な場所は伊丹サイト内であり、デバイス300−2の接続速度は100Mbpsである。デバイス300−Nとの通信が可能な場所は社内全サイト内であり、デバイス300−Nの接続速度は1Mbpsである。エアタグサーバー200との通信が可能な場所は社内社外を問わず全ての場所であり、エアタグサーバー200の接続速度は10Mbpsである。
【0086】
印刷物の使用場所が三河サイトである場合、画像処理装置100は、通信が可能な場所の範囲内に三河サイトを含むデバイス300−1および300−Nを抽出し、これらの接続速度と、エアタグサーバー200の接続速度とを比較する。その結果、画像処理装置100は、デバイス300−1をエアタグ情報の配信元として決定する(デバイス300−1を、エアタグ情報の提供に有効なデバイスであると判定する)。
【0087】
図10を参照して、次に画像処理装置100は、矢印AR5で示すように、エアタグ情報の配信元として決定したデバイス300−1に、エアタグ情報と、エアタグ配信条件とを送信(登録)する。これにより、デバイス300−1は、通信可能な携帯通信端末に対してエアタグ情報を配信することが可能になる。その後、画像処理装置100は、矢印AR6で示すように、デバイス300−1の情報(たとえばIPアドレス)と、マーカーIDの情報とを含むマーカーを付した文書の印刷ジョブを実行し、マーカーを含む文書の印刷物POを出力する。
【0088】
[マーカー印刷時の画像処理システムの動作]
【0089】
図12は、本発明の一実施の形態における、マーカー印刷時の画像処理装置の動作を示すフローチャートである。
【0090】
図12を参照して、画像処理装置100のシステム制御部110は、マーカーを設定した文書の印刷ジョブの実行指示を受信すると、印刷物の使用場所の情報をPC400から取得する(S1)。次にシステム制御部110は、エアタグサーバー200のネットワーク接続速度情報を取得する(S3)。続いてシステム制御部110は、デバイス300−1〜300−Nのうち画像処理装置100がアクセス可能な全てのデバイス300の各々から、そのデバイス300のアクセス可能範囲情報と、そのデバイス300のネットワーク接続速度情報とを取得する(S5)。続いてシステム制御部110は、画像処理装置100がアクセス可能なデバイス300の中から特定のデバイス300を選択し、印刷物の使用場所から当該デバイス300へアクセス可能か否かを判別する(S7)。
【0091】
ステップS7において、印刷物の使用場所から当該デバイス300へアクセス可能であると判別した場合(S7でYes)、システム制御部110は、当該デバイス300の接続速度がエアタグサーバー200の接続速度よりも速いか否かを判別する(S9)。
【0092】
ステップS9において、当該デバイス300の接続速度がエアタグサーバー200の接続速度よりも速いと判別した場合(S9でYes)、システム制御部110は、当該デバイス300をエアタグ情報の配信元として決定し、ステップS17の処理へ進む。
【0093】
ステップS7において、印刷物の使用場所から当該デバイス300へアクセス可能でないと判別した場合(S7でNo)、またはステップS9において、当該デバイス300の接続速度がエアタグサーバー200の接続速度よりも速くないと判別した場合(S9でNo)、システム制御部110は、画像処理装置100がアクセス可能な未選択のデバイス300があるか否かを判別する(S13)。
【0094】
ステップS13において、画像処理装置100がアクセス可能な未選択のデバイス300があると判別した場合(S13でYes)、システム制御部110は、ステップS5の処理へ進む。
【0095】
ステップS13において、画像処理装置100がアクセス可能な未選択のデバイス300が無いと判別した場合(S13でNo)、システム制御部110は、エアタグサーバー200をエアタグ情報の配信元として決定し(S15)、ステップS17の処理へ進む。
【0096】
ステップS17において、システム制御部110は、エアタグ情報と、エアタグ配信条件とを生成してエアタグ情報の配信元へ送信する(S17)。その後、システム制御部110は、マーカーを生成し、生成したマーカーを付加した文書を印刷し(S19)、処理を終了する。
【0098】
次に、ユーザーBが携帯通信端末500でエアタグ情報を取得する方法について説明する。
【0099】
図13は、エアタグ情報の取得方法を説明する図である。
【0100】
図13(a)を参照して、画像処理装置100から出力された印刷物POの一部は、マーカー領域RG1で隠されており、マーカー領域RG1にはマーカーMK1が付加されている。
【0101】
図13(b)を参照して、携帯通信端末500の表面には表示パネル501が設けられている。携帯通信端末500のユーザーBは、たとえば携帯通信端末500の裏面に設けられたカメラ570で、印刷物POのマーカーMK1を読み取る(撮影する)。このとき、表示パネル501には、読み取りの対象であるマーカーMK1がリアルタイムで表示される。携帯通信端末500は、読み取ったマーカーMK1の画像から、エアタグ情報の配信元であるデバイス300−1のIPアドレスと、マーカーMK1のマーカーIDとを抽出する。携帯通信端末500は、抽出したIPアドレスに基づいてデバイス300−1にアクセスし、マーカーIDおよびユーザーBに関する情報などを送信する。なお、これらの情報はデバイス300−1の要求に応じて送信されてもよい。
【0102】
デバイス300−1は、携帯通信端末500から受信したマーカーIDに基づいて、記憶部250内からエアタグ情報およびエアタグ配信条件を検索する。デバイス300−1は、ユーザーBに関する情報や現在時刻と、エアタグ配信条件とを比較して、ユーザーBがエアタグ配信条件を満たしているか否かを判別する。
【0103】
ユーザーBがエアタグ配信条件を満たしている場合、デバイス300−1は、受信したマーカーIDに関するエアタグ情報を携帯通信端末500に配信する。携帯通信端末500は、エアタグ情報を受信すると、
図13(c)に示すように、エアタグ情報として、
図5に示す「各社プリンターの性能比較」という題名の表を表示パネル501に表示する。この表は、マーカー領域RG1で隠された文書の内容に相当する。
【0104】
ユーザーBがエアタグ配信条件を満たしていない場合、デバイス300−1は、エアタグ情報を配信できない旨を携帯通信端末500に通知する。この通知を受け付けた場合、携帯通信端末500は、エアタグ情報を取得できないことを通知するメッセージを表示パネル501に表示してもよい。
【0106】
図14は、ユーザーAがマーカーを設定した文書の印刷ジョブの実行指示を行った場合の、画像処理システムの動作を説明する図である。なお、以降の説明では、エアタグ情報のデフォルトの配信元(上述のエアタグ情報の配信元の決定方法で決定されたエアタグ情報の配信元)がエアタグサーバー200であるものとする。
【0107】
図14を参照して、ユーザーBは、矢印AR11で示すように、印刷物POに付されたマーカーMK1を携帯通信端末500で読み取り、エアタグ情報の配信元であるエアタグサーバー200からマーカーMK1に対応するエアタグ情報を取得する。携帯通信端末500は、エアタグ情報の取得が完了すると、エアタグ情報の取得に要した時間Tが時間T1以上であるか否かを判別する(矢印AR12)。閾値THはたとえば10(s)である。
【0108】
エアタグ情報の取得に要した時間Tが時間T1以上である場合、エアタグ情報の取得に時間がかかっていると推測されるので、携帯通信端末500は、エアタグ情報の配信元の変更の要否を検討するのに必要な情報の収集を行う。具体的には、携帯通信端末500は、矢印AR13で示すように、たとえばpingを用いてエアタグサーバー200、および携帯通信端末500が通信可能なデバイス300の各々の応答時間を取得する。
【0109】
次に携帯通信端末500は、取得した時間に基づいて、エアタグ情報の配信元をデバイス300に変更するか否かを決定する(矢印AR14)。具体的には、携帯通信端末500は、通信可能なデバイス300の中に、エアタグサーバー200の応答時間よりも短い応答時間を有するデバイス300があるか否かを判別し、エアタグサーバー200の応答時間よりも短い応答時間を有するデバイス300があると判別した場合には、エアタグ情報の配信元を、エアタグサーバー200の応答時間よりも短い応答時間を有するデバイス300(ここではデバイス300−2)に変更することを決定する。
【0110】
続いて携帯通信端末500は、矢印AR15で示すように、エアタグ情報およびエアタグ配信条件をエアタグサーバー200より取得する。そして携帯通信端末500は、矢印AR16で示すように、変更後のエアタグ情報の配信元であるデバイス300−2に対して、取得したエアタグ情報およびエアタグ配信条件を送信し、エアタグ情報およびエアタグ配信条件の登録を完了した旨の通知を、デバイス300−2から受信する。これにより、デバイス300−2は、通信可能な携帯通信端末に対してエアタグ情報を配信することが可能になる。
【0111】
次に携帯通信端末500は、矢印AR17で示すように、変更後のエアタグ情報の配信元であるデバイス300−2の情報(たとえばIPアドレス)を、変更前のエアタグ情報の配信元であるエアタグサーバー200に登録する。
【0112】
エアタグサーバー200は、携帯通信端末500の要求によりデバイス300−2の情報の登録を行った後で、携帯通信端末からエアタグ情報の配信要求を受け付けた場合には、その携帯通信端末に対して、変更後のエアタグ情報の配信元であるデバイス300−2の情報を通知する。携帯通信端末は、エアタグサーバー200からの通知を受信すると、デバイス300−2に対してエアタグ情報の配信要求を行う。
【0113】
[エアタグ情報を取得する場合の携帯通信端末の動作]
【0114】
図15は、本発明の一実施の形態における、エアタグ情報を取得する場合の携帯通信端末500の動作を示すフローチャートである。
【0115】
図15を参照して、携帯通信端末500のCPU510は、文書中のマーカーを読み取り、マーカーからエアタグ情報の配信元のIPアドレスと、マーカーのIDとを抽出する(S101)。次にCPU510は、抽出した情報に基づいて、エアタグ情報の配信元からエアタグ情報を取得し、表示パネル501に表示する(S103)。続いてCPU510は、エアタグ情報の取得に要した時間が10s以上であるか否かを判別する(S105)。
【0116】
ステップS105において、エアタグ情報の取得に要した時間が10s未満であると判別した場合(S105でNo)、CPU510は処理を終了する。
【0117】
ステップS105において、エアタグ情報の取得に要した時間が10s以上であると判別した場合(S105でYes)、CPU510は、エアタグサーバーの応答時間を取得する(S107)。次にCPU510は、携帯通信端末500がアクセス可能なデバイス300の中から特定のデバイス300を選択し、そのデバイス300の応答時間を取得する(S109)。続いてCPU510は、選択したデバイス300の応答時間がエアタグサーバー200の応答時間よりも短いか否かを判別する(S111)。
【0118】
ステップS111において、選択したデバイス300の応答時間がエアタグサーバー200の応答時間よりも短いと判別した場合(S111でYes)、CPU510は、エアタグ情報の配信元を、選択したデバイス300に変更する。CPU510は、エアタグサーバー200が保持しているエアタグ情報およびエアタグ配信条件を、選択したデバイス300に移動する(S113)。その後CPU510は処理を終了する。
【0119】
ステップS111において、選択したデバイス300の応答時間がエアタグサーバー200の応答時間よりも短くないと判別した場合(S111でNo)、CPU510は、携帯通信端末500がアクセス可能な未選択のデバイス300があるか否かを判別する(S115)。
【0120】
ステップS115において、携帯通信端末500がアクセス可能な未選択のデバイス300があると判別した場合(S115でYes)、CPU510は、ステップS109の処理へ進む。
【0121】
ステップS115において、携帯通信端末500がアクセス可能な未選択のデバイス300が無いと判別した場合(S115でNo)、CPU510は処理を終了する。
【0122】
[エアタグ情報を取得不可の場合の画像処理システムの動作]
【0123】
図16は、本発明の一実施の形態における、エアタグ情報を取得不可の場合の画像処理システムの動作を示すシーケンス図である。なお、本項では携帯通信端末500は、サーバーソフトウェア(サーバーソフト)のプログラムを記憶部550に記憶しているものとする。
【0124】
図16を参照して、携帯通信端末500は、文書中のマーカーを読み取り、マーカーから抽出した配信元の情報に基づいて、エアタグサーバー200に対して、エアタグ情報の送信要求を行う。ここでは、時間T2(時間T2>時間T1)が経過しても、エアタグ情報を取得できない(送信要求に対するエアタグサーバー200からの応答が無い)ものとする。この場合、携帯通信端末500は、エアタグサーバー200へのアクセスができないものと判断し、画像処理装置100(文書を印刷した画像処理装置)の電子メールアドレスと、文書(マーカー)の印刷に関する印刷ジョブを特定する情報とをマーカーから抽出する。そして携帯通信端末500は、抽出した印刷ジョブを特定する情報を、電子メールにて画像処理装置100に送信する。
【0125】
画像処理装置100は、印刷ジョブを特定する情報からエアタグサーバー200を特定し、エアタグサーバー200からエアタグ情報およびエアタグ配信条件を受信する。具体的には、画像処理装置100は、記憶部150で記憶している印刷ジョブの履歴から、印刷ジョブを特定する情報に該当する印刷ジョブの詳細情報を取得し、取得した印刷ジョブの詳細情報から、その印刷ジョブの実行指示を行ったユーザーの情報と、エアタグサーバー200の情報とを抽出する。次に画像処理装置100は、印刷ジョブの実行指示を行ったユーザーとしてエアタグサーバー200にログインし、エアタグサーバー200からエアタグ情報およびエアタグ配信条件を取得する。続いて画像処理装置100は、取得したエアタグ情報およびエアタグ配信条件をメールにて携帯通信端末500に送信する。
【0126】
携帯通信端末500は、画像処理装置100からのメールを受信すると、自身をエアタグサーバーとして利用することにより、受信したエアタグ情報およびエアタグ配信条件を記憶部250に登録する。これにより、携帯通信端末500と通信可能な携帯通信端末に対して、携帯通信端末500からエアタグ情報を配信することが可能になる。携帯通信端末500は、登録完了後に、自身のエアタグサーバーよりエアタグ情報を取得して表示する。
【0127】
その後、マーカーの読み取り動作が終了(エアタグアプリが終了)すると、携帯通信端末500は、記憶部250に登録したエアタグ情報およびエアタグ配信条件を消去する。
【0128】
なお、携帯通信端末500は、画像処理装置100からのメールを受信した場合に、自身をエアタグサーバーとして利用することなく、メールに含まれるエアタグ情報を表示してもよい。
【0130】
本実施の形態における画像処理システムによれば、画像処理装置は、デバイスとの通信が可能な場所の範囲内に、印刷物の使用場所が存在する場合に、エアタグサーバーの接続速度、およびそのデバイスの接続速度に基づいて、サーバーおよびデバイスのうちいずれかをエアタグ情報の配信元として決定し、決定した配信元にエアタグ情報を登録する。これにより、エアタグサーバーよりも適切にエアタグ情報を配信することのできるデバイスが存在する場合に、エアタグサーバーの代わりにそのデバイスからエアタグ情報を送信することができる。
【0131】
また、エアタグ情報をエアタグサーバーに登録した後で、エアタグサーバーからのエアタグ情報の取得に時間を要する場合において、エアタグサーバーよりも適切にエアタグ情報を配信することのできるデバイスが存在するときは、エアタグサーバーの代わりにそのデバイスからエアタグ情報を送信することができる。
【0132】
さらに、エアタグ情報の配信元からの応答がない場合にも、携帯通信端末は画像処理装置から電子メールにてエアタグ情報を取得することができる。
【0133】
その結果、エアタグ情報を取得することができなかったり、エアタグ情報を取得するのに長い時間を要したりすることが抑止され、エアタグ情報の提供を受けるユーザーの利便性を向上することができる。
【0135】
上述の実施の形態において、上述のエアタグ情報の配信元の決定方法を採用し、上述のエアタグ情報の配信元の変更方法を採用しなくてもよい。また、上述のエアタグ情報の配信元の決定方法を採用せず、上述のエアタグ情報の配信元の変更方法を採用してもよい。また、上述のエアタグ情報を取得不可の場合の画像処理システムの動作を、上述のエアタグ情報の配信元の決定方法および上述のエアタグ情報の配信元の変更方法のうち少なくとも1つの方法とともに採用してもよい。さらに、上述のエアタグ情報を取得不可の場合の画像処理システムの動作を採用し、上述のエアタグ情報の配信元の決定方法および上述のエアタグ情報の配信元の変更方法を採用しなくてもよい。
【0136】
上述の実施の形態における処理は、ソフトウェアにより行なっても、ハードウェア回路を用いて行なってもよい。また、上述の実施の形態における処理を実行するプログラムを提供することもできるし、そのプログラムをCD−ROM、フレキシブルディスク、ハードディスク、ROM、RAM、メモリカードなどの記録媒体に記録してユーザーに提供することにしてもよい。プログラムは、CPUなどのコンピューターにより実行される。また、プログラムはインターネットなどの通信回線を介して、装置にダウンロードするようにしてもよい。
【0137】
上述の実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。