(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1所定時間は、記録シートの後端が前記第1検知部材の位置から前記第2検知部材の位置まで移動するのに必要な時間以下であることを特徴とする請求項3から請求項6のいずれか1項に記載の記録シート搬送装置。
前記第4所定時間は、記録シートの後端が前記第1検知部材の位置から前記第2検知部材の位置まで移動するのに必要な時間以下であることを特徴とする請求項12から請求項15のいずれか1項に記載の記録シート搬送装置。
前記第3所定時間は、前記記録シート長搬送時間から前記第1検知部材と前記第2検知部材の間を記録シートを搬送するのに必要な第3搬送時間をひいた時間よりも長いことを特徴とする請求項17に記載の記録シート搬送装置。
【発明を実施するための形態】
【0030】
次に、本発明の一実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の説明においては、まず、記録シート搬送装置の一例としての給紙装置3を備えるレーザプリンタ1の全体構成を説明した後、本発明の特徴部分を詳細に説明することとする。
【0031】
以下の説明において、方向は、レーザプリンタ1使用時のユーザを基準にした方向で説明する。すなわち、
図1において、紙面に向かって右側を「前側」、紙面に向かって左側を「後側」とし、紙面に向かって奥側を「右側」、紙面に向かって手前側を「左側」とする。また、紙面に向かって上下方向を「上下方向」とする。
【0032】
<レーザプリンタ全体の概略構成>
図1に示すように、レーザプリンタ1は、記録シートの一例としての用紙Pを装置本体2内に給紙するための給紙装置3と、用紙Pに画像を形成するための画像形成部4とを備えている。
【0033】
給紙装置3は、装置本体2の下部に着脱可能に装着される給紙トレイ31と、給紙トレイ31内の用紙Pを画像形成部4に向けて給紙する給紙機構32と、レジストローラ33とを備えている。
【0034】
給紙トレイ31は、箱状に形成され、底面が用紙Pを載置する載置部の一例としての載置面31Aとなっている。
【0035】
給紙機構32は、ピックアップローラ110と、ピックアップローラ110よりも用紙Pの搬送方向の下流側に配置された分離部120と、分離部120よりも用紙Pの搬送方向の下流側に配置された搬送部材の一例としての搬送ローラ130とを主に備えている。ピックアップローラ110は、給紙トレイ31に載置されている用紙Pの上面に当接可能に設けられ、回転することで、給紙トレイ31上の用紙Pを搬送するようになっている。分離部120は、ピックアップローラ110から用紙Pが重なった状態で送られてきた際に、重なった用紙Pを分離するように構成されている。搬送ローラ130は、分離部120から搬出された用紙Pをレジストローラ33へ向けて搬送するように設けられている。
【0036】
レジストローラ33は、搬送ローラ130とプロセスカートリッジ6が備える感光ドラム81の間に配置されるローラ対である。レジストローラ33は、感光ドラム81に用紙Pを供給する前に用紙Pの前端が当てられることで用紙Pを一旦停止させ、これにより用紙Pの斜行を修正するとともに、用紙Pにおける画像形成のタイミングなどを調整するものである。
【0037】
このように構成された給紙装置3では、給紙トレイ31上に載置された用紙Pがピックアップローラ110により分離ローラ123へ送り出される。送り出された用紙Pは、分離部120で1枚ずつ分離された後、搬送ローラ130およびレジストローラ33によって画像形成部4に供給される。なお、給紙装置3の詳細な構成については後述する。
【0038】
画像形成部4は、スキャナユニット5と、プロセスカートリッジ6と、転写ローラTRと、定着装置7とを備えている。
【0039】
スキャナユニット5は、装置本体2内の上部に設けられ、図示しないレーザ発光部、ポリゴンミラー、レンズおよび反射鏡などを備えている。このスキャナユニット5では、レーザビームを、感光ドラム81の表面上に高速走査にて照射する。
【0040】
プロセスカートリッジ6は、装置本体2の前壁に回動可能に設けられたフロントカバー23で開閉される開口22を通して、装置本体2に着脱可能となっている。プロセスカートリッジ6は、ドラムカートリッジ8と、ドラムカートリッジ8に対して着脱可能となる現像カートリッジ9とを備えている。
【0041】
ドラムカートリッジ8は、静電潜像が形成される感光ドラム81を有する他、図示を省略する公知の帯電器などを有している。
【0042】
現像カートリッジ9は、内部に収容したトナーを感光ドラム81に供給する現像ローラ91や、図示を省略する公知の供給ローラ、層厚規制ブレード、アジテータなどを有している。
【0043】
このプロセスカートリッジ6では、回転する感光ドラム81の表面が、図示しない帯電器により一様に帯電された後、スキャナユニット5からのレーザビームの高速走査により露光される。これにより、露光された部分の電位が下がって、感光ドラム81の表面に画像データに基づく静電潜像が形成される。
【0044】
次いで、回転駆動される現像ローラ91によって現像カートリッジ9内のトナーが感光ドラム81の静電潜像に供給されて、感光ドラム81の表面上にトナー像が形成される。その後、感光ドラム81と転写ローラTRの間で用紙Pが搬送されることで、感光ドラム81の表面に担持されているトナー像が用紙P上に転写される。
【0045】
定着装置7は、加熱ローラ71と、加熱ローラ71と対向して配置され加熱ローラ71を押圧する加圧ローラ72とを備えている。そして、この定着装置7では、用紙P上に転写されたトナーを、用紙Pが加熱ローラ71と加圧ローラ72との間を通過する間に熱定着している。
【0046】
なお、定着装置7で熱定着された用紙Pは、定着装置7の下流側に配設される排紙ローラRに搬送され、この排紙ローラRから排紙トレイ21上に送り出される。
【0047】
<給紙装置の詳細構成>
次に、給紙装置3の構成について詳しく説明する。
【0048】
図2(a)および
図3に示すように、給紙装置3は、上述したピックアップローラ110、分離部120および搬送ローラ130の他に、通過する用紙Pが当接することで非検知位置から検知位置へ動く第1検知部材140および第2検知部材150と、第1検知部材140と第2検知部材150の位置に応じた信号を出力するセンサ160と、を主に備えている。
【0049】
分離部120は、給紙トレイ31に設けられた傾斜部121と、傾斜部121よりも用紙Pの搬送方向下流側において給紙トレイ31に設けられた分離パット122と、分離パット122と対向する分離ローラ123とを主に備えている。
【0050】
傾斜部121は、
図2(a),(b)に示すように、給紙トレイ31の載置面31Aから前斜め上方へ延び、載置面31Aに対して傾斜した傾斜面121Aと、傾斜面121Aの表面から突出し、用紙Pの搬送方向に並ぶ複数の分離片121Bとを有している。
【0051】
この分離部120では、複数の用紙Pがピックアップローラ110から重なった状態で搬送されてきた場合に、まず、各用紙Pの先端を分離片121Bに当てることで複数の用紙Pの先端部を捌き、その後、分離パット122と分離ローラ123によって用紙Pを1枚ずつ搬送ローラ130に向けて搬送するようになっている。
【0052】
図2(a)および
図3に示すように、ピックアップローラ110および分離ローラ123は、給紙ローラユニットRUとして1つの部品になっている。給紙ローラユニットRUは、ピックアップローラ110および分離ローラ123の他に、ピックアップローラ110および分離ローラ123を支持するホルダ170を備えている。
【0053】
ピックアップローラ110は、ホルダ170に回転可能に支持されている。そして、ピックアップローラ110の軸の左端部には、ピックアップローラギヤ111が固定されている。
【0054】
分離ローラ123は、ピックアップローラ110から前方に離れた位置で、ホルダ170に回転可能に支持されている。そして、分離ローラ123の軸の左端部には、給紙トレイ31の左右方向外側まで延び、装置本体2に回転可能に支持されるローラ軸124が連結されている。また、分離ローラ123の軸の左端部には、分離ローラギヤ125が固定されている。この分離ローラギヤ125は、符号を省略して示すアイドルギヤを介してピックアップローラギヤ111に接続されている。これにより、ローラ軸124とともに分離ローラ123が回転することで、ピックアップローラ110も回転することが可能となっている。
【0055】
なお、ローラ軸124には、装置本体2内に設けられたモータMに接続されたクラッチCLが接続されている。クラッチCLは、モータMからローラ軸124に駆動力を伝達可能なON状態と、モータMからローラ軸124に駆動力を伝達不能なOFF状態とに切り替え可能に構成されている。そして、このクラッチCLは、制御部180によりON・OFFが切り替えられるようになっている。なお、モータMには、搬送ローラ130も接続されており、搬送ローラ130は、モータMが駆動しているときには、常に回転するようになっている。
【0056】
そして、給紙ローラユニットRUは、分離ローラ123の回転軸線を中心にピックアップローラ110が給紙トレイ31に載置される用紙Pに接触する接触位置と、接触位置よりも上に位置し、給紙トレイ31から退避した退避位置との間を揺動可能となっている。
【0057】
そして、ホルダ170は、付勢部材により、常に退避位置から接触位置へ向かう方向に付勢されている。
【0058】
センサ160は、公知の光センサであり、互いに対向して配置される発光部161および受光部162を備えている。そして、センサ160は、発光部161と受光部162の間に光を遮るものがない場合に、ON信号を出力するようになっている。
【0059】
第1検知部材140は、装置本体2に回転可能に支持される第1軸部141と、第1軸部141から径方向外側へ延びる第1遮光用アーム142および第1当接用アーム143とを備えており、第1軸部141を中心にして揺動可能に構成されている。
【0060】
また、第1検知部材140の適所にはばねが取り付けられており、これにより第1検知部材140がばねによって常時非検知姿勢(
図2(a)および
図3の姿勢)に向けて付勢されている。
【0061】
そして、この非検知姿勢において、第1遮光用アーム142の先端部142Aは、センサ160の発光部161と受光部162との間に配置されている。また、非検知姿勢において、第1当接用アーム143の先端部143Aは、傾斜部121の下端部に対応する位置で搬送される用紙Pと当接可能な位置に配置されている。つまり、第1当接用アーム143の先端部143Aは、分離部120の分離ローラ123とピックアップローラ110の間の位置に配置されている。そして、第1検知部材140は、ピックアップローラ110により搬送された用紙Pが当接すると、
図2(a)における反時計回りに揺動して検知姿勢になり、第1遮光用アーム142の先端部142Aが、発光部161と受光部162の間から退避するようになっている。
【0062】
第2検知部材150は、ローラ軸124に回転可能に支持された第2軸部151と、第2軸部151から径方向外側へ延びる第2遮光用アーム152および第2当接用アーム153とを備えており、第2軸部151を中心にして揺動可能に構成されている。
【0063】
また、第2検知部材150の適所にはばねが取り付けられており、これにより第2検知部材150がばねによって常時非検知姿勢(
図2(a)および
図3の姿勢)に向けて付勢されている。
【0064】
そして、この非検知姿勢において、第2遮光用アーム152の先端部152Aは、センサ160の発光部161と受光部162との間に配置されている。また、非検知姿勢において、第2当接用アーム153の先端部153Aは、分離ローラ123よりも用紙Pの搬送方向下流側の位置で搬送される用紙Pと当接可能な位置に配置されている。そして、第2検知部材150は、分離ローラ123と分離パット122の間を通過した用紙Pが当接すると、
図2(a)における反時計回りに揺動して検知姿勢になり、第2遮光用アーム152の先端部152Aが、発光部161と受光部162の間から退避するようになっている。
【0065】
なお、本実施形態において、第1当接用アーム143の先端部143Aから第2当接用アーム153の先端部153Aまでの用紙Pの搬送方向における距離L1は、載置面31Aに載置された用紙Pの前端から第1当接用アーム143の先端部143Aまで用紙Pの搬送方向における距離L2よりも長くなっている。
【0066】
センサ160は、第1検知部材140と第2検知部材150の両方が検知位置にあるとき、第1遮光用アーム142および第2遮光用アーム152が発光部161と受光部162との間から退避するので、制御部180にON信号(第2の信号)を出力する。そして、センサ160は、第1検知部材140と第2検知部材150の少なくとも一方が非検知位置にあるとき、発光部161と受光部162との間に、第1遮光用アーム142または第2遮光用アーム152が配置されているので、制御部180にOFF信号(第1の信号)を出力する。
【0067】
図2(a)に示すように、制御部180は、図示しないCPU、RAM、ROMなどを備えて構成され、予め設定されたプログラム等に従って、モータMやクラッチCLを制御するように構成されている。この制御部180は、印字ジョブが入力されると、モータMを駆動するとともに、センサ160から入力される信号に基づいてクラッチCLのON・OFFを切り替えてピックアップローラ110と分離ローラ123を制御するように構成されている。なお、クラッチCLをONにするとピックアップローラ110と分離ローラ123が駆動し、クラッチCLをOFFにするとピックアップローラ110と分離ローラ123の駆動が停止する。
【0068】
具体的には、制御部180は、印字ジョブが入力されると、まず、1枚目の用紙Pを搬送する第1供給制御を行い、その後、2枚目の用紙Pを搬送する第2供給制御(供給制御)および3枚目以降の用紙Pの紙間を揃えて搬送するための紙間制御を実行するように構成されている。
【0069】
第1供給制御において、制御部180は、1枚目の用紙Pの給紙をするタイミングになると、クラッチCLをONにしてピックアップローラ110を駆動する。そして、制御部180は、用紙Pの前端が第2検知部材150の位置まで到達することでセンサ160から入力される信号がOFFからONに切り替わると、センサ160から入力される信号がONになった時点から第2所定時間Tfが経過するまでクラッチCLをONにしたまま待機し、その後、クラッチCLをOFFにしてピックアップローラ110を停止する。
【0070】
ここで、第2所定時間Tfは、分離ローラ123を通過した用紙Pの前端部が搬送ローラ130に到達するのに十分な時間に設定されている。
【0071】
第2供給制御において、制御部180は、第1供給制御によってピックアップローラ110を停止してから、搬送ローラ130によって搬送される1枚目の用紙Pの後端が分離ローラ123を抜けて2枚目の用紙Pの前端との間に必要な間隔をあけるのに十分な時間が経過するまで待機し、その後、クラッチCLをONにしてピックアップローラ110を第2所定時間Tfの間駆動することで用紙Pの前端部を搬送ローラ130まで到達させた後、クラッチCLをOFFにしてピックアップローラ110を停止する。
【0072】
紙間制御において、制御部180は、まず、これから搬送する後続の用紙Pの前端の位置を特定するため、先行して搬送される用紙Pの後端が第1検知部材140または第2検知部材150を通過することでセンサ160から入力される信号がONからOFFに切り替わったとき、ピックアップローラ110を駆動し、後続の用紙Pを搬送して、センサ160の信号の変化を見る。
【0073】
具体的に、本実施形態の給紙装置3では、ピックアップローラ110が駆動して載置面31A上の用紙Pを搬送すると、
図8(a)に示すように、用紙Pが1枚だけ搬送される場合と、
図10(a)や
図11(a)に示すように、複数枚の用紙Pが重なって搬送される場合とがある。
【0074】
そして、複数枚の用紙Pが搬送される場合には、
図10(a)に示すように、分離ローラ123と分離パット122の間で用紙Pが分離され、後続の用紙Pの前端が分離ローラ123の位置まで到達している場合と、
図11(a)に示すように、傾斜部121で用紙Pが分離され、後続の用紙Pの前端が第1検知部材140と分離ローラ123の間の位置に到達している場合とがある。
【0075】
なお、以下の説明では、
図8(a)に示すような用紙Pが1枚だけ搬送される場合を「連れなし」、
図10(a)に示すような後続の用紙Pの前端が分離ローラ123の位置まで到達している場合を「連れあり(紙間短い)」、
図11(a)に示すような後続の用紙Pの前端が分離ローラ123の位置に到達していない場合を「連れあり(紙間長い)」という。
【0076】
上記したように、後続の用紙Pを搬送すると、搬送される前の前端の位置によって、センサ160がOFFからONになるタイミングが異なる。
【0077】
そこで、制御部180は、ピックアップローラ110の駆動を停止した状態で、センサ160から入力される信号がONからOFFに切り替わるまで待機する。そして、センサ160から入力される信号がOFFに切り替わったら、紙間制御によりピックアップローラ110を駆動させてからセンサ160から入力される信号がONになるまでの経過時間T
1が、第1所定時間TBを超えているか否かを判断し、その判断結果に応じて、異なる制御を実行する。
【0078】
また、ピックアップローラ110を駆動させてからセンサ160が出力する信号がOFFからONに切り替わるまでの経過時間T
1が、第1所定時間TBよりも短かった場合には、ピックアップローラ110の駆動を停止し、第1所定時間TBが経過するまでにセンサ160が出力する信号が切り替わるか否かを判断し、その結果に応じて異なる制御を実行する。
【0079】
以下、
図4〜6を参照しながら、第2供給制御以降の制御部180の具体的な制御動作について説明する。
【0080】
制御部180は、第2供給制御を実行すると、
図4に示すように、まず、クラッチCLをONにしてピックアップローラ110を駆動し(S11)、その後、センサ160から入力される信号がOFFからONに切り替わったか否かを判断する(S12)。このとき、センサ160から入力される信号がONに切り替わっていない場合には(S12,No)、制御部180は、用紙Pの前端が第2検知部材150の位置に到達することでセンサ160から入力される信号がONに切り替わるまでそのまま待機する。
【0081】
一方、ステップS12において、センサ160から入力される信号がONに切り替わった場合には、ステップS12においてセンサ160から入力される信号がONに切り替わったときから第2所定時間Tfが経過したか否かを判断する(S13)。このとき、第2所定時間Tfが経過していなければ(S13,No)、制御部180は、第2所定時間Tfが経過するまでそのまま待機する。
【0082】
そして、ステップS13において、第2所定時間Tfが経過していれば(S13,Yes)、制御部180はクラッチCLをOFFにしてピックアップローラ110を停止した後(S14)、紙間制御を実行する(S20)。
【0083】
制御部180は、
図5に示すように、紙間制御が実行されると、センサ160から入力される信号がONからOFFに切り替わったか否かを判断する(S21)。このとき、センサ160から入力される信号がOFFになっていない場合には(S21,No)、制御部180は、センサ160から入力される信号がOFFになるまで待機する。
【0084】
そして、ステップS21において、センサ160から入力される信号がOFFに切り替わった場合には、制御部180は(S21,Yes)、クラッチCLをONにしてピックアップローラ110を駆動する第1駆動制御を実行する(S22)。
【0085】
制御部180は、ステップS22で第1駆動制御によりピックアップローラ110の駆動を開始した後、センサ160から入力される信号がOFFからONに切り替わったか否かを判断する(S23)。このとき、センサ160から入力される信号がONに切り替わっていない場合には(S23,No)、制御部180は、センサ160から入力される信号がONになるまで待機する。
【0086】
そして、ステップS23において、センサ160から入力される信号がOFFからONに切り替わった場合には(S23,Yes)、制御部180は、ステップS22でピックアップローラ110の駆動を開始してから、センサ160から入力される信号がOFFからONに切り替わるまでの経過時間T
1が、第1所定時間TBよりも短いか否かを判断する(S24)。
【0087】
なお、第1所定時間TBは、用紙Pの後端が第1検知部材140の位置から第2検知部材150の位置まで移動するのに必要な時間以下となるように設定されている。
【0088】
ステップS24において、経過時間T
1が第1所定時間TB以上であると判断された場合には(S24,No)、制御部180は、ステップS23でセンサ160から入力される信号がOFFからONに切り替わったときから第2所定時間Tfが経過したか否かを判断する(S25)。このとき、第2所定時間Tfが経過していなければ(S25,No)、制御部180は、第2所定時間Tfが経過するまで待機する。
【0089】
そして、ステップS25において、第2所定時間Tfが経過していれば(S25,Yes)、クラッチCLをOFFにしてピックアップローラ110を停止する第4停止制御を実行する(S26)。そして、ステップS26の後、制御部180は、ステップS21に戻って紙間制御を続行する。
【0090】
ステップS24において、経過時間T
1が第1所定時間TBよりも短いと判断された場合には(S24,Yes)、制御部180は、第2紙間制御を実行する(S30)。
【0091】
制御部180は、
図6に示すように、第2紙間制御が実行されると、まず、クラッチCLをOFFにして、ピックアップローラ110を停止する第1停止制御を実行する(S31)。次に、制御部180は、紙間制御のステップS22でピックアップローラ110の駆動を開始してからの経過時間T
2が第1所定時間TBよりも長いか否かを判断する(S32)。このとき、経過時間T
2が第1所定時間TB以下である場合(S32,No)、制御部180は、センサ160から入力される信号がONからOFFに切り替わったか否かを判断する(S41)。このとき、センサ160から入力される信号がOFFに切り替わっていないと判断した場合には(S41,No)、制御部180は、ステップS32に戻って制御を続行する。
【0092】
ステップS41において、センサ160から入力される信号がOFFに切り替わったと判断した場合、つまり、ステップS22でピックアップローラ110の駆動を開始してから、第1所定時間TB以内にセンサ160から入力される信号がONからOFFに切り替わったとき(S41,Yes)、制御部180は、クラッチCLをONにしてピックアップローラ110を駆動する第2駆動制御を実行する(S42)。
【0093】
そして、制御部180は、ステップS42でピックアップローラ110の駆動を開始した後、センサ160から入力される信号がOFFからONに切り替わったか否かを判断する(S43)。このとき、センサ160から入力される信号がOFFに切り替わっていないと判断した場合は(S43,No)、制御部180は、センサ160から入力される信号がOFFになるまでそのまま待機する。
【0094】
ステップS43において、センサ160から入力される信号がONに切り替わったと判断された場合は(S43,Yes)、制御部180は、ステップS43においてセンサ160から入力される信号がONになったときから第2所定時間Tfが経過したか否かを判断する(S44)。このとき、第2所定時間Tfが経過していないと判断した場合は(S44,No)、制御部180は、第2所定時間Tfが経過するまで待機する。
【0095】
そして、ステップS44において、第2所定時間Tfが経過したと判断した場合には(S44,Yes)、制御部180は、クラッチCLをOFFにしてピックアップローラ110を停止する第2停止制御を実行する(S45)。
【0096】
ステップS32において、ステップS22でピックアップローラ110の駆動を開始してからの経過時間T
2が第1所定時間TBを越えた場合、つまり、ステップS22でピックアップローラ110の駆動を開始してから第1所定時間TB以内にセンサ160から入力される信号がONからOFFに切り替わらなかったとき(S32,Yes)、制御部180は、クラッチCLをONにしてピックアップローラ110を駆動する第3駆動制御を実行する(S33)。
【0097】
そして、制御部180は、ステップS33でピックアップローラ110の駆動を開始した後、第2所定時間Tfが経過したか否かを判断する(S34)。このとき、第2所定時間Tfが経過していなければ(S34,No)、制御部180は、第2所定時間Tfが経過するまで待機する。
【0098】
ステップS34において、第2所定時間Tfが経過したと判断された場合(S34,Yes)、制御部180は、クラッチCLをOFFにして、ピックアップローラ110を停止する第3停止制御を実行する(S35)。
【0099】
ステップS35またはステップS45の後は、制御部180は第1制御を終了し、ステップS21に戻って紙間制御を続行する。
【0100】
以上のように構成された給紙装置3での印字動作について説明する。
まず、連れなしの場合の動作について、
図7(a)と
図8,9を参照しながら説明する。
【0101】
第2供給制御が実行されると、ピックアップローラ110が駆動し、用紙Pが搬送される(時間:t10)。そして、
図8(a)に示すように、用紙Pの前端が第2検知部材150の位置に到達すると、第1検知部材140および第2検知部材150の両方が検知位置となるので、センサ160が出力する信号がONになる(時間:t11)。センサ160が出力する信号がONになったら、
図8(b)に示すように、センサ160が出力する信号がONになってから第2所定時間Tfが経過するまでピックアップローラ110が駆動し続け、用紙Pの前端部が搬送ローラ130に到達した後にピックアップローラ110が停止する(時間:t12)。
【0102】
ピックアップローラ110が停止すると、用紙Pは、搬送ローラ130に引っ張られて搬送される。これにより、
図8(c)に示すように、用紙Pの後端が第1検知部材140を抜けるので、第1検知部材140が非検知位置に移動し、センサ160が出力する信号がOFFになる(時間:t13)。
【0103】
センサ160が出力する信号がOFFになると、制御部180が第1駆動制御を実行し、ピックアップローラ110が駆動する(時間:t13)。これにより、
図8(d)に示すように、後続の用紙Pの前端が第1検知部材140に到達する。なお、本実施形態では、第1検知部材140の位置から第2検知部材150の位置までの距離L1が、載置面31A上の用紙Pの前端位置から第1検知部材140の位置までの距離L2よりも長くなっているため、先行して搬送されている用紙P後端は、第2検知部材150を抜けていない。これにより、第1検知部材140と第2検知部材150の両方が検知位置となり、センサ160が出力する信号がONになる(時間:t14)。
【0104】
そして、センサ160が出力する信号がOFFになってからONに切り替わるまでの経過時間T
1(t13〜t14)は、連れなしの場合では、第1所定時間TBよりも短いので、制御部180が第1停止制御を実行し、ピックアップローラ110が停止する(時間:t14)。ピックアップローラ110が停止すると、用紙Pは、搬送ローラ130に引っ張られて搬送される。これにより
図9(e)に示すように、前の用紙Pの後端が第2検知部材150を抜けることで、第2検知部材150が非検知位置となるので、センサ160が出力する信号がOFFになる(時間:t15)。一方、後続の用紙Pは、前端が第1検知部材140の位置で停止したままになる。
【0105】
このセンサ160がONに切り替わってからOFFになるまでの経過時間T
2(t13〜t15)は、連れなしの場合では、第1所定時間TB以下であるため、制御部180が第2駆動制御を実行し、ピックアップローラ110が駆動する。そして、
図9(f)に用紙Pの前端が第2検知部材150に届くと、第2検知部材150が検知位置に移動し、センサ160が出力する信号がONになる(時間:t16)。
【0106】
センサ160が出力する信号がONになったら、制御部180は、
図9(g)に示すように、用紙Pの前端が搬送ローラ130に到達するまで第2所定時間Tfの間ピックアップローラ110を駆動しつづけた後、第2停止制御を実行することで、ピックアップローラ110が停止する(時間:t17)。
【0107】
次に、連れあり(紙間短い)の場合の動作について
図7(b)および
図10を参照しながら説明する。
【0108】
制御部180により第2供給制御が実行されると、
図10(a)に示すように、ピックアップローラ110が駆動し、用紙Pが搬送される(時間:t20)。そして、用紙Pの前端が第2検知部材150の位置に到達すると、第1検知部材140および第2検知部材150の両方が検知位置となるので、センサ160が出力する信号がONになる(時間:t21)。センサ160が出力する信号がONになったら、
図10(b)に示すように、センサ160が出力する信号がONになってから第2所定時間Tfが経過するまでピックアップローラ110が駆動し続け、用紙Pの前端部が搬送ローラ130に到達した後にピックアップローラ110が停止する(時間:t22)。
【0109】
ピックアップローラ110が停止すると、用紙Pは、搬送ローラ130に引っ張られて搬送される。これにより、用紙Pの後端がまず第1検知部材140を抜けるが、後続の用紙Pの前端が分離ローラ123の位置まで到達しているため、第1検知部材140は、検知位置に維持される。そして、
図10(c)に示すように、用紙Pの後端が第2検知部材150を抜けると、第2検知部材150が非検知位置に移動し、センサ160が出力する信号がOFFになる(時間:t23)。
【0110】
これにより、制御部180は、第1駆動制御を実行し、ピックアップローラ110が回転する(時間:t23)。ピックアップローラ110が回転すると、
図10(d)に示すように、後続の用紙Pの前端が第2検知部材150の位置に到達する。そして、第2検知部材150が検知位置に移動するので、センサから出力される信号がONになる(時間:t24)。このセンサ160が出力する信号がONからOFFになってから、再びONになるまでの経過時間T
1(t23〜t24)は、連れあり(紙間短い)の場合には、第1所定時間TBよりも短いため、制御部180が第1停止制御を実行し、ピックアップローラ110が停止する(時間:t24)。このとき、後続の用紙Pの前端部は、第2検知部材150の位置に到達して留まっているため、センサ160が出力する信号がOFFからONになった後、第1所定時間TBを経過しても、センサ160が出力する信号はONのまま切り替わらない。
【0111】
これにより、制御部180は、第3駆動制御を実行し、ピックアップローラ110が回転する(時間:t25)。そして、制御部180が第3駆動制御の実行後ピックアップローラ110を第2所定時間Tfの間回転させることで、
図10(e)に示すように、後続の用紙Pの前端部が搬送ローラ130に到達すると、制御部180は、第3停止制御を実行し、ピックアップローラ110が停止する(時間:t26)。
【0112】
次に、連れあり(紙間長い)の場合の動作について
図7(c)および
図11を参照しながら説明する。
第2供給制御が実行されると、
図11(a)に示すように、ピックアップローラ110が駆動し、用紙Pが搬送される(時間:t30)。そして、用紙Pの前端が第2検知部材150の位置に到達すると、第1検知部材140および第2検知部材150の両方が検知位置となるので、センサ160が出力する信号がONになる(時間:t31)。センサ160が出力する信号がONになったら、
図11(b)に示すように、センサ160が出力する信号がONになってから第2所定時間Tfが経過するまでピックアップローラ110が駆動し続け、用紙Pの前端部が搬送ローラ130に到達した後にピックアップローラ110が停止する(時間:t32)。
【0113】
ピックアップローラ110が停止すると、用紙Pは、搬送ローラ130に引っ張られて搬送される。これにより、用紙Pの後端がまず第1検知部材140を抜けるが、後続の用紙Pの前端が第1検知部材140の位置まで到達しているため、第1検知部材140は、検知位置に維持される。そして、
図11(c)に示すように、用紙Pの後端が第2検知部材150を抜けると、第2検知部材150が非検知位置に移動し、センサ160が出力する信号がOFFになる(時間:t33)。
【0114】
これにより、制御部180は、第1駆動制御を実行し、ピックアップローラ110が回転する(時間:t33)。ピックアップローラ110が回転すると、
図11(d)に示すように、後続の用紙Pの前端が第2検知部材150の位置に到達する。これにより、第2検知部材150が検知位置に移動するので、センサから出力される信号がONになる(時間:t34)。そして、この連れあり(紙間長い)の場合には、このセンサ160がOFFになってからONに切り替わるまでの経過時間T
1(t33〜t34)は、第1所定時間TBよりも長いため、制御部180は、第1所定時間TB経過後から第2所定時間Tfが経過するまでピックアップローラ110が駆動したまま待機する。
【0115】
このように制御部180がピックアップローラ110を駆動したまま第2所定時間Tfの間待機することで、
図11(e)に示すように、後続の用紙Pの前端部が搬送ローラ130に到達すると、制御部180は、第4停止制御を実行し、ピックアップローラ110が停止する(時間:t35)。
【0116】
以上のように給紙装置3が動作することで、後続の用紙Pを搬送し始めるタイミング(t16、t25、t34)が、どの場合であっても略同じになるので、搬送される用紙Pの間隔がばらつくのを抑えることができる。
【0117】
また、上記した制御部180による制御は、1つのセンサ160が出力する信号に基づいて制御可能であるので、搬送される用紙Pの間隔がばらつくのを抑えるための制御を可能にしても、コストを抑えることができる。
【0118】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではない。具体的な構成については、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。
【0119】
前記実施形態では、制御部180は、センサ160から入力される信号のON・OFFに基づいて、クラッチCLのON・OFFのタイミングを決めていたが、本発明はこれに限定されるものではない。制御部180による紙間制御の動作の変形例について以下に説明する。
【0120】
図12に示すように、制御部180は、紙間制御を実行すると、まず、センサ160から入力される信号がONからOFFに切り替わったか否かを判断する(S51)。このとき、センサ160から入力される信号がOFFになっていないと判断した場合は(S51,No)、制御部180は、センサ160から入力される信号がOFFに切り替わるまでそのまま待機する。
【0121】
そして、ステップS51において、センサ160から入力される信号がOFFに切り替わったと判断すると(S51,Yes)、制御部180は、クラッチCLをONにしてピックアップローラ110を駆動する第4駆動制御を実行する(S52)。
【0122】
制御部180は、ステップS52でピックアップローラ110の駆動を開始した後、センサ160から入力される信号がOFFからONに切り替わったか否かを判断する(S53)。このとき、センサ160から入力される信号がONに切り替わっていないと判断した場合は(S53,No)、制御部180は、センサ160から入力される信号がONに切り替わるまでそのまま待機する。
【0123】
ステップS53において、センサ160から入力される信号がONに切り替わったと判断した場合は(S53,Yes)、制御部180は、第2供給制御におけるステップS11でピックアップローラ110を駆動した後にステップS12でセンサ160から入力される信号がOFFからONに切り替わったと判断されてから、ステップS51でセンサ160から入力される信号がONからOFFに切り替わったと判断されるまでの経過時間T
3が、第3所定時間TA以下であるか否かを判断する(S54)。
【0124】
ここで、第3所定時間TAについて説明する。給紙装置3は、レジストローラ33よりも用紙Pの搬送方向下流側に、用紙Pの通過を検知するレジ後センサ34を備えている(
図1参照)。そして、給紙装置3は、検知手段の一例としての制御部180およびレジ後センサ34により、用紙Pの前端が一地点(レジ後センサ34)を通過してから当該用紙Pの後端が前記一地点(レジ後センサ34)を通過するまでの用紙長搬送時間(記録シート長搬送時間)を検知するように構成されている。そして、第3所定時間TAは、用紙長搬送時間から第1検知部材140と第2検知部材150の間を用紙Pを搬送するのに必要な第3搬送時間をひいた時間よりも長く設定されている。
【0125】
ステップS54において、経過時間T
3が第3所定時間TA以下であると判断した場合(S54,Yes)、制御部180は、連れなし制御を実行する(S60)。一方、ステップS54において、経過時間T
3が第3所定時間TAより長いと判断した場合(S54,No)、制御部180は、連れあり制御を実行する(S70)。
【0126】
制御部180は、
図13に示すように、連れなし制御を実行すると、クラッチCLをOFFにしてピックアップローラ110を停止する第5停止制御を実行し(S61)、センサ160から入力される信号がONからOFFに切り替わったか否かを判断する(S62)。このとき、センサ160から入力される信号がOFFになっていないと判断した場合は(S62,No)、制御部180は、センサ160から入力される信号がOFFになるまでそのまま待機する。
【0127】
ステップS62において、センサ160から入力される信号がOFFになったと判断すると(S62、Yes)、制御部180は、クラッチCLをONにして、ピックアップローラ110を駆動する第5駆動制御を実行する(S63)。
【0128】
制御部180は、ステップS63でピックアップローラ110の駆動を開始した後、センサ160から入力される信号がOFFからONに切り替わったか否かを判断する(S64)。このとき、センサ160から入力される信号がONに切り替わっていないと判断した場合は(S64,No)、制御部180は、センサ160から入力される信号がONに切り替わるまでそのまま待機する。
【0129】
そして、ステップS64において、センサ160から入力される信号がONに切り替わったと判断した場合は(S64,Yes)、制御部180は、センサ160から入力される信号がONに切り替わってから第2所定時間Tfが経過したか否かを判断する(S65)。このとき、第2所定時間Tfが経過していなければ(S65,No)、制御部180は、第2所定時間Tfが経過するまでそのまま待機する。
【0130】
そして、ステップS65において、第2所定時間Tfが経過すれば(S65,Yes)、制御部180は、クラッチCLをOFFにしてピックアップローラ110を停止する第6停止制御を実行する(S66)。
【0131】
ステップS66で第6停止制御を実行後は、制御部180は、ステップS51に戻って紙間制御を続行する。
【0132】
制御部180は、
図14に示すように、連れあり制御を実行すると、まず、ステップS52でピックアップローラ110の駆動を開始してからステップS53でセンサ160から入力される信号がOFFからONに切り替わるまでの経過時間T
4が、第4所定時間TP以上であるか否かを判断する(S71)。
【0133】
ここで、第4所定時間TPは、用紙Pの後端が第1検知部材140の位置から第2検知部材150の位置まで移動するのに必要な時間以下に設定されている。
【0134】
ステップS71において、経過時間T
4が第4所定時間TP以上であると判断すると(S71,Yes)、制御部180は、ステップS53でセンサ160から入力される信号がONに切り替わってから第2所定時間Tfが経過したか否かを判断する(S72)。このとき、第2所定時間Tfが経過していなければ(S72,No)、制御部180は、第2所定時間Tfが経過するまでそのまま待機する。
【0135】
そして、ステップS72において、ステップS53でセンサ160から入力される信号がONに切り替わってから第2所定時間Tfが経過したと判断した場合には(S72,Yes)、制御部180は、クラッチCLをOFFにしてピックアップローラ110を停止する第8停止制御を実行する(S73)。
【0136】
一方、ステップS71において、経過時間T
4が第4所定時間TPより短いと判断されると(S71,No)、制御部180は、クラッチCLをOFFにしてピックアップローラ110を停止する第7停止制御を実行する(S74)。
【0137】
制御部180は、ステップS74でピックアップローラ110を停止した後、ステップS52でピックアップローラ110の駆動を開始してから第4所定時間TPが経過したか否かを判断する(S75)。このとき、第4所定時間TPを経過していなければ(S75,No)、制御部180は、第4所定時間TPが経過するまでそのまま待機する。
【0138】
ステップS75において、ステップS74でピックアップローラ110を停止した後、ステップS52でピックアップローラ110の駆動を開始してから第4所定時間TPが経過していると判断した場合には(S75,Yes)、制御部180は、クラッチCLをONにしてピックアップローラ110を駆動する第6駆動制御を実行する(S76)。
【0139】
次に、制御部180は、ステップS76でクラッチCLをONにしてから第2所定時間Tfを経過したか否かを判断する(S77)。このとき、第2所定時間Tfを経過していなければ(S77,No)、制御部180は、第2所定時間Tfが経過するまでそのまま待機する。
【0140】
そして、ステップS77において、第2所定時間Tfが経過したと判断した場合には(S77,Yes)、制御部180は、クラッチCLをOFFにしてピックアップローラ110を停止する(S78)。
【0141】
ステップS73とステップS78の後は、制御部180は、ステップS51に戻って紙間制御を続行する。
【0142】
以上のように構成された給紙装置3での印字動作について説明する。
まず、連れなしの場合の動作について
図15(a)および
図8,9を参照しながら説明する。
制御部180により紙間制御が実行されるとき、
図8(c)に示すように、用紙Pの後端が第1検知部材140を抜けると、第1検知部材140が非検知位置に移動し、センサ160が出力する信号がOFFになる(時間:t13)。
【0143】
センサ160が出力する信号がOFFになると、制御部180が第4駆動制御を実行し、ピックアップローラ110が駆動する(時間:t13)。これにより、
図8(d)に示すように、後続の用紙Pの前端が第1検知部材140に到達する。なお、先行して搬送されている用紙P後端は、第2検知部材150を抜けていないので、第1検知部材140と第2検知部材150の両方が検知姿勢となり、センサ160が出力する信号がONになる(時間:t14)。
【0144】
そして、連れなしの場合においては、第2供給制御におけるステップS11でピックアップローラ110を駆動した後にセンサ160から入力される信号がOFFからONに切り替わったと判断されてから、ステップS51でセンサ160から入力される信号がONからOFFに切り替わったと判断されるまでの経過時間T
3(t11〜t13)が、第3所定時間TA以下であるので、制御部180は、第5停止制御を実行し、ピックアップローラ110を停止する(時間:t14)。
【0145】
ピックアップローラ110が停止すると、先行して搬送されている用紙Pは、搬送ローラ130に引っ張られて搬送される。これにより
図9(e)に示すように、前の用紙Pの後端が第2検知部材150を抜け、第2検知部材150は非検知姿勢となるので、センサ160が出力する信号がOFFになる(時間:t15)。一方、後続の用紙Pは、前端が第1検知部材140の位置で停止したままになる。
【0146】
そして、制御部180が第5駆動制御を実行すると、ピックアップローラ110が駆動し、後続の用紙Pが搬送される(時間:t15)。そして、
図9(f)に示すように、後続の用紙Pの前端が第2検知部材150の位置に到達すると、第2検知部材150が検知位置に移動し、センサ160が出力する信号がONになる(時間:t16)。
【0147】
センサ160が出力する信号がONになったら、制御部180は、
図9(g)に示すように、用紙Pの前端が搬送ローラ130に到達するまで第2所定時間Tfの間ピックアップローラ110を駆動しつづけた後、第2停止制御を実行することで、ピックアップローラ110が停止する(時間:t17)。
【0148】
次に、連れあり(紙間短い)の場合の動作について
図15(b)及び
図10を参照して説明する。
【0149】
制御部180により紙間制御が実行されるとき、
図10(c)に示すように、用紙Pの後端が第2検知部材150を抜けると、第2検知部材150が非検知位置に移動し、センサ160が出力する信号がOFFになる(時間:t23)。
【0150】
センサ160が出力する信号がOFFになると、制御部180が第4駆動制御を実行し、ピックアップローラ110が駆動する(時間:t23)。これにより、
図10(d)に示すように、後続の用紙Pの前端が第2検知部材150に到達する。これにより、第1検知部材140と第2検知部材150の両方が検知姿勢となり、センサ160が出力する信号がONになる(時間:t24)。
【0151】
そして、連れあり(紙間短い)の場合においては、第2供給制御においてピックアップローラ110を駆動してからセンサ160から入力される信号がOFFからONに切り替わった後、再びOFFに切り替わったと判断されるまでの経過時間T
3(t21〜t23)が、第3所定時間TAよりも長く、また、第4駆動制御によりピックアップローラ110の駆動を開始してからセンサ160から入力される信号がOFFからONに切り替わるまでの経過時間T
4(t23〜t24)が、第4所定時間TPより短いため、制御部180は、第7停止制御を実行し、ピックアップローラ110が停止する(時間:t24)。これにより、後続の用紙Pの前端が、第2検知部材150の位置で停止した状態になる。
【0152】
ピックアップローラ110が停止すると、制御部180は、第4駆動制御によりピックアップローラ110の駆動を開始してから第4所定時間TPが経過するまで待機した後、第6駆動制御を実行し、ピックアップローラ110を駆動させる(時間:t25)。その後、制御部180は、
図10(e)に示すように、用紙Pの前端が搬送ローラ130に到達するまで第2所定時間Tfの間ピックアップローラ110を駆動しつづけた後、ピックアップローラ110を停止する(時間:t26)。
【0153】
次に、連れあり(紙間長い)の場合の動作について
図15(c)及び
図11を参照して説明する。
【0154】
制御部180により紙間制御が実行されるとき、
図11(c)に示すように、用紙Pの後端が第2検知部材150を抜けると、第2検知部材150が非検知位置に移動し、センサ160が出力する信号がOFFになる(時間:t33)。
【0155】
センサ160が出力する信号がOFFになると、制御部180が第4駆動制御を実行し、ピックアップローラ110が駆動する(時間:t33)。これにより、
図11(d)に示すように、後続の用紙Pの前端が第2検知部材150に到達する。これにより、第1検知部材140と第2検知部材150の両方が検知姿勢となり、センサ160が出力する信号がONになる(時間:t34)。
【0156】
そして、連れあり(紙間長い)の場合においては、第2供給制御においてピックアップローラ110を駆動してからセンサ160から入力される信号がOFFからONに切り替わった後、再びOFFに切り替わったと判断されるまでの経過時間T
3(t31〜t33)が、第3所定時間TAよりも長く、また、第4駆動制御によりピックアップローラ110の駆動を開始してからセンサ160から入力される信号がOFFからONに切り替わるまでの経過時間T
4(t33〜t34)が、第4所定時間TPであるため、制御部180は、
図11(e)に示すように、そのまま用紙Pの前端が搬送ローラ130に到達するまで第2所定時間Tfの間ピックアップローラ110を駆動し続けた後、第8停止制御を実行し、ピックアップローラ110を停止する(時間:t35)。
【0157】
次に、連れなし制御の変形例について
図16を参照しながら説明する。
制御部180は、連れなし制御を実行すると、センサ160から入力される信号がONからOFFに切り替わったか否かを判断する(S81)。このとき、センサ160から入力される信号がOFFになっていなければ(S81,No)、制御部180は、センサ160から入力される信号がOFFになるまで待機する。
【0158】
ステップS81において、センサ160から入力される信号がOFFになったと判断した場合(S81,Yes)、制御部180は、センサ160から入力される信号が再びOFFからONに切り替わったか否かを判断する(S82)。
【0159】
このとき、センサ160から入力される信号がONになっていなければ(S82,No)、センサ160から入力される信号がONになるまで待機する。
【0160】
ステップS82において、センサ160から入力される信号がONになったと判断した場合(S82,Yes)、制御部180は、クラッチCLをOFFにしてピックアップローラ110を停止する第9停止制御を実行する(S83)。
【0161】
そして、制御部180は、ステップS81でセンサ160がOFFになったと判断した時点から第4所定時間TPが経過したか否かを判断する(S84)。このとき、第4所定時間TPが経過していなければ(S84,No)、制御部180は、第4所定時間TPが経過するまで待機する。
【0162】
ステップS84において、第4所定時間TPが経過したと判断した場合には(S84,Yes)、制御部180は、クラッチCLをONにしてピックアップローラ110を駆動させる第7駆動制御を実行する(S85)。そして、制御部180は、ステップS85でクラッチCLをONにしてから第2所定時間Tfが経過したか否かを判断する(S86)。このとき、第2所定時間Tfが経過していなければ(S86,No)、制御部180は、第2所定時間Tfが経過するまで待機する。一方、ステップS86において、第2所定時間Tfが経過したと判断した場合には(S87,Yes)、制御部180は、クラッチCLをOFFにしてピックアップローラ110を停止する(S87)。
【0163】
以上のように構成された給紙装置3での連れなしの場合の動作について
図17および
図8,9を参照しながら説明する。
【0164】
制御部180により紙間制御が実行されるとき、
図8(c)に示すように、用紙Pの後端が第1検知部材140を抜けると、第1検知部材140が非検知位置に移動し、センサ160が出力する信号がOFFになる(時間:t43)。
【0165】
センサ160が出力する信号がOFFになると、制御部180が第4駆動制御を実行し、ピックアップローラ110が駆動する(時間:t43)。これにより、
図8(d)に示すように、後続の用紙Pの前端が第1検知部材140に到達する。なお、先行して搬送されている用紙Pの後端は、第2検知部材150を抜けていないので、第1検知部材140と第2検知部材150の両方が検知姿勢となり、センサ160が出力する信号がONになる(時間:t44)。
【0166】
センサ160が出力する信号がONになってもピックアップローラ110が回転し続けることで、先行して搬送される用紙Pの後端が第2検知部材150を抜けることでセンサ160の信号がOFFに切り替わったあと(時間:t45)、
図9(f)に示すように、後続の用紙Pの前端が第2検知部材150の位置に到達することで、センサ160の信号が再びONになる(時間:t46)。この状態になると、制御部180は、第9停止制御を実行し、ピックアップローラ110が停止する(時間:t46)。
【0167】
そして、先行して搬送される用紙Pの後端が第2検知部材150を抜けることでセンサ160が出力する信号がOFFに切り替わってから第4所定時間TPが経過すると、制御部180が第7駆動制御を実行し、ピックアップローラ110が駆動する(時間:t47)。その後、制御部180は、
図9(g)に示すように、用紙Pの前端が搬送ローラ130に到達するまで第2所定時間Tfの間ピックアップローラ110を駆動しつづけた後、ピックアップローラ110を停止する(時間:t48)。
【0168】
前記実施形態では、分離部120が重なった用紙Pを分離するための傾斜部121と分離ローラ123とを備えていたが、分離部の構成はこれに限定されず、分離ローラのみを備えた構成であってもよい。この場合、第1検知部材は、ピックアップローラと分離ローラの間に配置される。