特許第6237332号(P6237332)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ブラザー工業株式会社の特許一覧

<>
  • 特許6237332-情報処理装置、および制御プログラム 図000002
  • 特許6237332-情報処理装置、および制御プログラム 図000003
  • 特許6237332-情報処理装置、および制御プログラム 図000004
  • 特許6237332-情報処理装置、および制御プログラム 図000005
  • 特許6237332-情報処理装置、および制御プログラム 図000006
  • 特許6237332-情報処理装置、および制御プログラム 図000007
  • 特許6237332-情報処理装置、および制御プログラム 図000008
  • 特許6237332-情報処理装置、および制御プログラム 図000009
  • 特許6237332-情報処理装置、および制御プログラム 図000010
  • 特許6237332-情報処理装置、および制御プログラム 図000011
  • 特許6237332-情報処理装置、および制御プログラム 図000012
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6237332
(24)【登録日】2017年11月10日
(45)【発行日】2017年11月29日
(54)【発明の名称】情報処理装置、および制御プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/12 20060101AFI20171120BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20171120BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20171120BHJP
   B41J 29/42 20060101ALI20171120BHJP
【FI】
   G06F3/12 305
   G06F3/12 353
   G06F3/12 385
   H04N1/00 107Z
   B41J29/38 Z
   B41J29/42 F
【請求項の数】10
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2014-36215(P2014-36215)
(22)【出願日】2014年2月27日
(65)【公開番号】特開2015-162038(P2015-162038A)
(43)【公開日】2015年9月7日
【審査請求日】2017年1月17日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000992
【氏名又は名称】特許業務法人ネクスト
(72)【発明者】
【氏名】奥村 文雄
【審査官】 白石 圭吾
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−167689(JP,A)
【文献】 特開2008−60946(JP,A)
【文献】 特開平4−196668(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/12
B41J 29/38
B41J 29/42
H04N 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御部を備えた情報処理装置であって、
前記制御部は、
ハガキに印刷される宛名情報を記載可能な複数の領域に区分けされた原稿のスキャンデータに基づいて、前記複数の領域のうちの所定の第1領域に前記宛名情報が記載されており、前記複数の領域のうちの前記第1領域と異なる第2領域に前記宛名情報が記載されていないという条件を満たしているかを判定する判定手段と、
前記判定手段によって前記条件を満たしていると判定された場合に、前記原稿のスキャンデータにより作成された画像データに基づく画像の印刷の印刷部数を設定するための設定画面を表示部に表示させる表示手段と、
前記判定手段によって前記条件を満たしていると判定された場合に、前記設定画面において入力された印刷部数を前記画像の印刷部数として設定し、前記判定手段によって前記条件を満たしていないと判定された場合に、前記設定画面を表示することなく、予め定められた印刷部数を前記画像の印刷部数として設定する印刷部数設定手段と、
を有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記複数の領域は、
宛先に関する情報を前記宛名情報として記載可能な宛先領域と、
差出元に関する情報を前記宛名情報として記載可能な差出元領域と、
によって構成されており、
前記第1領域は、前記宛先領域と前記差出元領域との一方であり、
前記第2領域は、前記宛先領域と前記差出元領域との他方であることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記第1領域は、前記差出元領域に設定されており、
前記第2領域は、前記宛先領域に設定されていることを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記宛先領域は、
宛先の郵便番号に関する情報を前記宛名情報として記載可能な宛先郵便番号領域と、
宛先の住所に関する情報を前記宛名情報として記載可能な宛先住所領域と、
宛先の氏名に関する情報を前記宛名情報として記載可能な宛先氏名領域と、
によって構成されており、
前記第2領域は、
前記宛先郵便番号領域と前記宛先住所領域と前記宛先氏名領域との少なくとも1つに設定されていることを特徴とする請求項2又は3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記第2領域は、
前記宛先氏名領域に設定されていることを特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記差出元領域は、
差出元の郵便番号に関する情報を前記宛名情報として記載可能な差出元郵便番号領域と、
差出元の住所に関する情報を前記宛名情報として記載可能な差出元住所領域と、
差出元の氏名に関する情報を前記宛名情報として記載可能な差出元氏名領域と、
によって構成されており、
前記第1領域は、
前記差出元郵便番号領域と前記差出元住所領域と前記差出元氏名領域との少なくとも1つに設定されていることを特徴とする請求項2乃至5の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記情報処理装置は、
ネットワークを介してプリンタと通信する通信部を有しており、
前記制御部は、前記原稿のスキャンデータにより作成された画像データに基づく画像の印刷指示を、前記通信部を介して前記プリンタに出力する印刷指示出力手段を有することを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記情報処理装置はプリンタであり、
前記制御部は、前記原稿のスキャンデータにより作成された画像データに基づく画像の印刷を実行する印刷手段を有することを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記判定部は、
宛先に関する情報を前記宛名情報として記載可能な宛先領域を含む宛先原稿のスキャンデータと、差出元に関する情報を前記宛名情報として記載可能な差出元領域を含む差出元原稿のスキャンデータとに基づいて、前記条件を満たしているか否かを判定することを特徴とする請求項1乃至8の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項10】
情報処理装置のコンピュータが読み取り可能な制御プログラムであって、
ハガキに印刷される宛名情報を記載可能な複数の領域に区分けされた原稿のスキャンデータに基づいて、前記複数の領域のうちの所定の第1領域に前記宛名情報が記載されており、前記複数の領域のうちの前記第1領域と異なる第2領域に前記宛名情報が記載されていないという条件を満たしているかを判定する判定手段と、
前記判定手段によって前記条件を満たしていると判定された場合に、前記原稿のスキャンデータにより作成された画像データに基づく画像の印刷の印刷部数を設定するための設定画面を表示部に表示させる表示手段と、
前記判定手段によって前記条件を満たしていると判定された場合に、前記設定画面において入力された印刷部数を前記画像の印刷部数として設定し、前記判定手段によって前記条件を満たしていないと判定された場合に、前記設定画面を表示することなく、予め定められた印刷部数を前記画像の印刷部数として設定する印刷部数設定手段と、
して前記コンピュータを機能させることを特徴とする制御プログラム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリンタに指示を出力可能な情報処理装置等に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、下記特許文献に記載されているように、宛先および差出元に関する情報が記載された原稿のスキャンデータに基づいて、ハガキの宛名面への印刷データが生成され、その印刷データをプリンタに出力する情報処理装置の開発が進められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−217966号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、スキャンデータに基づいて、ハガキの宛名面に宛先に関する情報、および差出元に関する情報が印刷される際の操作性に関して、ある種の問題が存在する。具体的には、例えば、宛先の郵便番号と住所と氏名との全てが、宛名面に印刷されている場合には、そのハガキは、印刷された氏名の宛先に送付されるため、1枚あればよい。また、例えば、宛先に関する情報が印刷されず、差出元に関する情報のみが印刷される場合には、ユーザが、宛名面に手書きで宛先に関する情報を記載することが考えられるため、差出元に関する情報が印刷されたハガキが複数枚必要となる場合がある。
【0005】
このように、ハガキの宛名面に印刷される情報の有無に応じて、必要なハガキの印刷部数は、変化する。上記特許文献では、この種の問題については考慮されていなかった。本発明は、そのような事情に鑑みてなされたものであり、本発明の課題は、ハガキの宛名面の所定の領域の印刷の有無に応じて、必要なハガキの印刷部数を設定可能な技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の情報処理装置は、制御部を備えた情報処理装置であって、前記制御部は、ハガキに印刷される宛名情報を記載可能な複数の領域に区分けされた原稿のスキャンデータに基づいて、前記複数の領域のうちの所定の第1領域に前記宛名情報が記載されており、前記複数の領域のうちの前記第1領域と異なる第2領域に前記宛名情報が記載されていないという条件を満たしているかを判定する判定手段と、前記判定手段によって前記条件を満たしていると判定された場合に、前記原稿のスキャンデータにより作成された画像データに基づく画像の印刷の印刷部数を設定するための設定画面を表示部に表示させる表示手段と、前記判定手段によって前記条件を満たしていると判定された場合に、前記設定画面において入力された印刷部数を前記画像の印刷部数として設定し、前記判定手段によって前記条件を満たしていないと判定された場合に、前記設定画面を表示することなく、予め定められた印刷部数を前記画像の印刷部数として設定する印刷部数設定手段と、を有することを特徴とする。なお、本発明におけるハガキとは、宛名情報を記載可能な手紙や封筒を含むものであり、所謂郵便はがきに限定するものではない。
【0007】
また、上記課題を解決するために、本発明の制御プログラムは、情報処理装置のコンピュータが読み取り可能な制御プログラムであって、ハガキに印刷される宛名情報を記載可能な複数の領域に区分けされた原稿のスキャンデータに基づいて、前記複数の領域のうちの所定の第1領域に前記宛名情報が記載されており、前記複数の領域のうちの前記第1領域と異なる第2領域に前記宛名情報が記載されていないという条件を満たしているかを判定する判定手段と、前記判定手段によって前記条件を満たしていると判定された場合に、前記原稿のスキャンデータにより作成された画像データに基づく画像の印刷の印刷部数を設定するための設定画面を表示部に表示させる表示手段と、前記判定手段によって前記条件を満たしていると判定された場合に、前記設定画面において入力された印刷部数を前記画像の印刷部数として設定し、前記判定手段によって前記条件を満たしていないと判定された場合に、前記設定画面を表示することなく、予め定められた印刷部数を前記画像の印刷部数として設定する印刷部数設定手段と、して前記コンピュータを機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明に記載の情報処理装置等では、ハガキに印刷される宛名情報を記載可能な複数の領域に区分けされた原稿のスキャンデータに基づいて、複数の領域のうちの所定の第1領域に宛名情報が記載されており、複数の領域のうちの第1領域と異なる第2領域に宛名情報が記載されていないという条件が満たされているか否かが判定される。そして、その条件を満たしていると判定された場合に、スキャンデータに基づく画像の印刷部数を設定するための設定画面が、表示される。これにより、ハガキの宛名面の所定の領域の印刷の有無に応じて、必要なハガキの印刷部数を設定することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】通信システム1のブロック図である。
図2】ハガキの宛名面100を示す図である。
図3】宛先記載用原稿120を示す図である。
図4】差出元記載用原稿130を示す図である。
図5】通信システム1の動作を示すシーケンス図である。
図6】通信システム1の動作を示すシーケンス図である。
図7】通信システム1の動作を示すシーケンス図である。
図8】通信システム1の動作を示すシーケンス図である。
図9】通信システム1の動作を示すシーケンス図である。
図10】通信システム1の動作を示すシーケンス図である。
図11】制御サーバ10の動作フローチャートを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<通信システムの構成>
図1に、本願に係る実施形態として例示される通信システム1のブロック図を示す。通信システム1は、制御サーバ(本発明の情報処理装置の一例)10、MFP(Multifunction Peripheralの略)(本発明のプリンタの一例)30、変換サーバ60、アクセスポイント70を備える。制御サーバ10とMFP30と変換サーバ60とは、既知の無線LAN端末装置としての機能を備えており、アクセスポイント70を介して、互いにデータの送受信を行うことが可能である。
【0011】
制御サーバ10の構成について説明する。制御サーバ10は、CPU(Central Processing Unitの略)(本発明の制御部およびコンピュータの一例)12、記憶部14、無線LANI/F(本発明の通信部の一例)20を主に備えている。これらの構成要素は、入出力ポート22を介して互いに通信可能とされている。
【0012】
無線LANI/F20は、無線LAN方式のインフラストラクチャーモードに準拠する無線通信を行うことが可能とされている。無線通信は、IEEEの802.11の規格およびそれに準ずる規格に基づく、Wi−Fi(R)(Wi-Fi Allianceの登録商標)方式の無線通信である。制御サーバ10は、アクセスポイント70を介して、MFP30と変換サーバ60とデータ通信することが可能である。
【0013】
CPU12は、記憶部14内の制御プログラム(本発明の制御プログラムの一例)24に従って処理を実行する。制御プログラム24は、MFP30と変換サーバ60とのデータ通信を、CPU12に実行させるためのプログラムである。なお、制御プログラム24等のプログラムを実行するCPU12のことを、単にプログラム名でも記載する場合がある。例えば、「制御プログラム24が」という記載は、「制御プログラム24を実行するCPU12が」ということを意味する場合がある。
【0014】
また、記憶部14は、データ記憶領域26を備える。データ記憶領域26は、制御プログラム24の実行に必要なデータなどを記憶する領域である。なお、記憶部14は、RAM(Random Access Memoryの略)、ROM(Read Only Memoryの略)、フラッシュメモリー、HDD(ハードディスクの略)、CPU12が備えるバッファなどが組み合わされて構成されている。
【0015】
MFP30の構成について説明する。MFP30は、CPU32、記憶部34、表示パネル(本発明の表示部の一例)36、ボタン入力部38、プリンタ40、スキャナ42、無線LANI/F44を主に備えている。これらの構成要素は、入出力ポート46を介して互いに通信可能とされている。
【0016】
表示パネル36は、MFP30の各種機能を表示する表示面を備える。ボタン入力部38は、MFP30の各機能を実行するためのキーであり、タッチパネルとして、表示パネル36と一体に構成されていてもよい。プリンタ40は、印刷を実行する部位である。スキャナ42は、原稿台(図示省略)若しくは、フラットベッド(図示省略)にセットされた原稿等をスキャンする部位である。
【0017】
無線LANI/F44は、無線LAN方式のインフラストラクチャーモードに準拠する無線通信を行うことが可能とされている。無線通信は、IEEEの802.11の規格およびそれに準ずる規格に基づく、Wi−Fi(R)(Wi-Fi Allianceの登録商標)方式の無線通信である。MFP30は、アクセスポイント70を介して、制御サーバ10と変換サーバ60とデータ通信することが可能である。
【0018】
また、CPU32は、記憶部34内の印刷プログラム50に従って処理を実行する。印刷プログラム50は、通信システム1を利用して印刷を行うためのプログラムである。また、記憶部34は、データ記憶領域52を備える。データ記憶領域52は、印刷時に用いられる画像データなどを記憶する領域である。
【0019】
<通信システムを利用したハガキの宛名面の印刷>
通信システム1では、宛先に関する情報が記載された原稿、および差出元に関する情報が記載された原稿が、MFP30のスキャナ42によってスキャンされ、そのスキャンにより生成されたスキャンデータに基づいて、ハガキの宛名面に、宛先に関する情報、および差出元に関する情報が印刷される。
【0020】
詳しくは、ハガキの宛名面100は、図2に示すように、宛先第1領域102と宛先第2領域104と宛先第3領域106と差出元第1領域108と差出元第2領域110と差出元第3領域112とを含んでいる。宛先第1領域102は、宛先の郵便番号を記載するための領域であり、宛先第2領域104は、宛先の住所を記載するための領域であり、宛先第3領域106は、宛先の氏名を記載するための領域である。また、差出元第1領域108は、差出元の郵便番号を記載するための領域であり、差出元第2領域110は、差出元の住所を記載するための領域であり、差出元第3領域112は、差出元の氏名を記載するための領域である。
【0021】
このため、通信システム1では、ハガキの宛名面100の宛先第1領域102と宛先第2領域104と宛先第3領域106とに記載すべき情報を記載するための宛先記載用原稿と、ハガキの宛名面100の差出元第1領域108と差出元第2領域110と差出元第3領域112とに記載すべき情報を記載するための差出元記載用原稿とが用意されている。宛先記載用原稿(本発明の宛先原稿の一例)120には、図3に示すように、3名分の宛先に関する情報を記載するための3つの宛先情報記載欄(本発明の宛先領域の一例)122が記されており、各宛先情報記載欄122は、宛先郵便番号記載欄(本発明の宛先郵便番号領域の一例)124と宛先住所記載欄(本発明の宛先住所領域の一例)126と宛先氏名記載欄(本発明の宛先氏名領域および第2領域の一例)128とによって構成されている。
【0022】
一方、差出元記載用原稿(本発明の差出元原稿の一例)130には、図4に示すように、1名分の差出元に関する情報を記載するための差出元情報記載欄(本発明の差出元領域の一例)132が記されており、差出元情報記載欄132は、差出元郵便番号記載欄(本発明の差出元郵便番号領域および第1領域の一例)134と差出元住所記載欄(本発明の差出元住所領域および第1領域の一例)136と差出元氏名記載欄(本発明の差出元氏名領域および第1領域の一例)138とによって構成されている。
【0023】
そして、ユーザは、上記構成の宛先記載用原稿120および差出元記載用原稿130の各記載欄122や132等に必要事項を記載し、宛先記載用原稿120および差出元記載用原稿130を、MFP30の原稿台に載置する。そして、MFP30において、宛名面印刷ボタン(図示省略)が、ユーザにより操作されると、宛先記載用原稿120および差出元記載用原稿130が、スキャンされ、各原稿120,130のスキャンデータが生成される。
【0024】
生成されたスキャンデータは、MFP30から変換サーバ60に送信され、変換サーバ60は、スキャンデータに基づいて、ハガキの宛名面100への印刷用画像データを生成する。詳しくは、宛先記載用原稿120の1つの宛先情報記載欄122の宛先郵便番号記載欄124内のスキャンデータが、ハガキの宛名面100の宛先第1領域102内に収まり、その1つの宛先情報記載欄122の宛先住所記載欄126内のスキャンデータが、宛名面100の宛先第2領域104内に収まり、その1つの宛先情報記載欄122の宛先氏名記載欄128内のスキャンデータが、宛名面100の宛先第3領域106内に収まり、差出元記載用原稿130の差出元郵便番号記載欄134内のスキャンデータが、ハガキの宛名面100の差出元第1領域108内に収まり、差出元住所記載欄136内のスキャンデータが、宛名面100の差出元第2領域110内に収まり、差出元氏名記載欄138内のスキャンデータが、宛名面100の差出元第3領域112内に収まるように、印刷用画像データを生成する。
【0025】
そして、生成された印刷用画像データが、MFP30により取得され、MFP30において、印刷用画像データに基づく印刷処理が行われる。これにより、ハガキの宛名面100に、宛先に関する情報、および差出元に関する情報が記載される。
【0026】
このように、通信システム1では、MFP30により生成されたスキャンデータに基づいて、ハガキの宛名面100に、宛先に関する情報、および差出元に関する情報が印刷される。この際、宛名面100に、宛先に関する情報、および差出元に関する情報の全てが印刷されたハガキは、通常、1枚あればよい。つまり、宛先の郵便番号と住所と氏名との全てが、宛名面100に印刷され、さらに、差出元の郵便番号と住所と氏名との全てが、宛名面100に印刷されている場合には、そのハガキは、印刷された宛先に送付されるため、1枚あればよい。
【0027】
このため、通信システム1では、宛先記載用原稿120及び差出元記載用原稿130のスキャンデータに基づいて、ハガキの宛名面100に宛先に関する情報、および差出元に関する情報が印刷される際には、ハガキの印刷部数が、自動的に1部に設定される。これにより、ユーザによる印刷部数の設定の手間を省くことが可能となり、操作性が向上する。
【0028】
しかしながら、宛名面100に、差出元の郵便番号と住所と氏名とのいずれかが印刷されているが、宛先の氏名が印刷されていなければ、複数枚のハガキが必要な場合がある。具体的には、例えば、宛名面100に、差出元の郵便番号と住所と氏名とのいずれかが印刷され、宛先の郵便番号と住所とが印刷されているが、宛先の氏名が印刷されていない場合には、ユーザが、宛名面100に、手書きで宛先の氏名を記載すると考えられる。このように、差出元の郵便番号と住所と氏名とのいずれかと、宛先の郵便番号と住所とが印刷されたハガキが、複数枚あれば、それら複数枚のハガキに、ユーザが、1つの家族の複数の人の氏名を手書きで記載することで、1つの家族の複数の人の各々に、ハガキを送ることが可能となる。このため、差出元の郵便番号と住所と氏名のいずれかと、宛先の郵便番号と住所とが印刷されたハガキが、複数枚必要な場合がある。
【0029】
また、例えば、宛名面100に、差出元の郵便番号と住所と氏名とのいずれかが印刷され、宛先の郵便番号と住所と氏名との全てが印刷されていない場合には、ユーザが、宛名面100に、手書きで宛先の郵便番号と住所と氏名を記載すると考えられる。このように、差出元の郵便番号と住所と氏名のいずれかのみが印刷されたハガキが、複数枚あれば、宛先に関する情報は、ユーザが手書きで記載し、差出元に関する情報の記載を省くことが可能となる。このため、差出元の郵便番号と住所と氏名のいずれかのみが印刷されたハガキが、複数枚必要な場合がある。
【0030】
以上のことに鑑みて、通信システム1では、宛名面100に、差出元の郵便番号と住所と氏名とのいずれかを印刷し、宛先の氏名を印刷しない予定のハガキの印刷時には、ハガキの印刷部数を設定するための画面(以下、「印刷部数設定画面」と記載する場合がある)が、MFP30の表示パネル36に表示される。
【0031】
具体的には、変換サーバ60で、スキャンデータに基づいて、印刷用画像データが生成される際に、スキャンデータの解析が行われる。この解析では、差出元記載用原稿130のスキャンデータに基づいて、差出元郵便番号記載欄134内の記載の有無と、差出元住所記載欄136内の記載の有無と、差出元氏名記載欄138内の記載の有無が解析される。また、宛先記載用原稿120のスキャンデータに基づいて、3つの宛先情報記載欄122の各々の宛先氏名記載欄128内の記載の有無が解析される。
【0032】
そして、この解析結果が、変換サーバ60から制御サーバ10に送信され、制御サーバ10において、解析結果に基づいて、印刷部数設定画面の表示の要否が判定される。詳しくは、差出元郵便番号記載欄134と差出元住所記載欄136と差出元氏名記載欄138のいずれかに記載が有り、宛先氏名記載欄128に記載が無い場合に、印刷部数設定画面の表示が必要であると判定される。また、差出元郵便番号記載欄134と差出元住所記載欄136と差出元氏名記載欄138の全てに記載が無い場合、若しくは、差出元郵便番号記載欄134と差出元住所記載欄136と差出元氏名記載欄138のいずれかに記載が有り、宛先氏名記載欄128にも記載が有る場合には、印刷部数設定画面の表示が不要であると判定される。
【0033】
そして、印刷部数設定画面の表示が必要であると判定された場合に、制御サーバ10は、印刷部数設定画面の画像データと、印刷部数設定画面の表示指示をMFP30に送信する。一方、印刷部数設定画面の表示が不要であると判定された場合に、制御サーバ10は、印刷部数を1部に設定し、その設定値に関する情報をMFP30に送信する。このように、通信システム1では、印刷部数の設定が必要な場合には、MFP30において、印刷部数設定画面が表示され、ユーザが任意の設定部数を設定することが可能となっている。また、印刷部数の設定が不要な場合には、印刷部数が自動的に1部に設定される。これにより、印刷部数の設定が必要な場合には、ユーザの意思を反映し、印刷部数の設定が不要な場合には、ユーザによる印刷部数の設定の手間を省くことが可能となる。なお、本実施形態における印刷部数設定画面は、ユーザによる印刷部数の変更を許容する画面である。例えば、印刷部数が自動的に1部に設定され、印刷部数の変更をユーザに許容しない画面は、たとえ、印刷部数が表示されていても、印刷部数設定画面ではない。
【0034】
<通信システムでのデータ等の送受信>
通信システム1では、上述したように、宛先記載用原稿120と差出元記載用原稿130とのスキャンデータに基づくハガキの宛名面100の印刷が行われる際に、制御サーバ10とMFP30と変換サーバ60との間で、各種データ等の送受信が行われる。以下に、通信システム1における各種データの送受信について、図5ないし図10に示すシーケンス図を用いて、説明する。
【0035】
通信システム1では、まず、MFP30において、宛名面印刷ボタンが操作されると(M100)、MFP30から制御サーバ10に、操作通知が送信される(M102)。制御サーバ10は、操作通知を受信すると、スキャン指示をMFP30に送信する(M104)。そして、MFP30は、スキャン指示に従って、スキャン処理を行う(M106)。なお、MFP30によるスキャン処理時には、必要事項が記載された宛先記載用原稿120および差出元記載用原稿130が、MFP30の原稿台に載置されている。
【0036】
次に、MFP30は、スキャンデータを変換サーバ60にアップロードするための情報(以下、「アップロード情報」と記載する場合がある)の送信要求を、制御サーバ10に送信する(M108)。次に、制御サーバ10は、アップロード用の識別ID(以下、「アップロードID」と記載する場合がある)の送信要求を、変換サーバ60に送信する(M110)。変換サーバ60は、アップロード送信要求の返信として、アップロードIDを制御サーバ10に送信する(M112)。
【0037】
続いて、制御サーバ10は、アップロード用テンプレートを作成する(M114)。アップロード用テンプレートとは、変換サーバ60にスキャンデータを送信するためのテンプレートであり、変換サーバ60の仕様に応じて設定されている。そして、制御サーバ10は、変換サーバ60へのアップロード用のURL(Uniform Resource Locatorの略)とアップロード用テンプレートとアップロードIDとを含むアップロード情報を、MFP30に送信する(M116)。
【0038】
次に、MFP30は、アップロード用のテンプレートにスキャンデータを書き込むことで、アップロード情報を作成する(M118)。そして、MFP30は、アップロード用のURLとアップロードIDとを用いて、アップロード情報を変換サーバ60に送信する(M120)。変換サーバ60は、アップロード情報を受信すると、アップロード情報の返信として、アップロード結果をMFP30に送信する(M122)。アップロード結果は、適切にアップロードが完了したことを示すものである。
【0039】
MFP30は、アップロード結果を受信すると、そのアップロード結果を制御サーバ10に送信する(M124)。これは、MFP30は、アップロード結果を解析できないためである。制御サーバ10は、アップロード結果を受信すると、そのアップロード結果を解析する(M126)。そして、制御サーバ10は、解析結果をMFP30に送信する(M128)。これにより、MFP30において、適切にアップロードが完了したことが認知される。
【0040】
次に、MFP30において、全てのアップロード情報が変換サーバ60に送信されたか否かが判定される(M130)。全てのアップロード情報が送信されていない場合(M130のNO)には、M108に戻る。一方、全てのアップロード情報が送信されている場合(M130のYES)には、MFP30は、アップロード完了の通知を制御サーバ10に送信する(M132)。これにより、宛先記載用原稿120および差出元記載用原稿130のスキャンデータの変換サーバ60への送信が完了する。
【0041】
続いて、制御サーバ10は、スキャンデータを印刷用画像データに変換する旨の指示を、変換サーバ60に送信する(M200)。変換サーバ60は、変換指示の返信として、変換IDを送信する(M202)。変換IDは、変換後の印刷用画像データを特定するための識別IDである。そして、変換サーバ60は、変換IDを送信した後に、変換処理を行う(M204)。詳しくは、上述したように、宛先記載用原稿120の1つの宛先情報記載欄122の宛先郵便番号記載欄124内のスキャンデータが、ハガキの宛名面100の宛先第1領域102内に収まり、その1つの宛先情報記載欄122の宛先住所記載欄126内のスキャンデータが、宛名面100の宛先第2領域104内に収まり、その1つの宛先情報記載欄122の宛先氏名記載欄128内のスキャンデータが、宛名面100の宛先第3領域106内に収まり、差出元記載用原稿130の差出元郵便番号記載欄134内のスキャンデータが、ハガキの宛名面100の差出元第1領域108内に収まり、差出元住所記載欄136内のスキャンデータが、宛名面100の差出元第2領域110内に収まり、差出元氏名記載欄138内のスキャンデータが、宛名面100の差出元第3領域112内に収まるように、印刷用画像データが生成される。
【0042】
さらに、変換サーバ60は、スキャンデータの解析を行う(M206)。詳しくは、上述したように、差出元記載用原稿130のスキャンデータに基づいて、差出元郵便番号記載欄134内の記載の有無と、差出元住所記載欄136内の記載の有無と、差出元氏名記載欄138内の記載の有無が解析される。また、宛先記載用原稿120のスキャンデータに基づいて、宛先氏名記載欄128内の記載の有無が解析される。
【0043】
次に、制御サーバ10は、インデックスiを1カウントアップする(M208)。インデックスiは、変換サーバ60で変換された印刷用画像データ毎に付されている符号である。そして、制御サーバ10は、インデックスiに対応する印刷用画像データのデータ処理が完了したか否かの確認情報を、変換サーバ60に送信する(M210)。変換サーバ60は、確認情報を受信すると、インデックスiに対応する印刷用画像データのデータ処理が完了したか否かを判定する(M212)。印刷用画像データのデータ処理が完了していない場合(M212のNO)には、変換サーバ60は、データ処理未完了の通知を制御サーバ10に送信する(M214)。制御サーバ10は、データ処理未完了の通知を受信すると、MFP30に待機指示を送信する(M216)。MFP30は、待機指示の受信により、所定時間、待機処理を実行する(M218)。続いて、MFP30は、待機処理完了通知を制御サーバ10に送信する(M220)。そして、M210に戻る。
【0044】
また、M212でインデックスiに対応する印刷用画像データのデータ処理が完了している場合(M212のYES)には、インデックスiに対応する印刷用画像データが存在するか否かを判定する(M222)。インデックスiに対応する印刷用画像データが存在する場合(M222のYES)には、変換サーバ60は、インデックスiに対応する印刷用画像データのデータ処理完了の通知を制御サーバ10に送信する(M224)。そして、M208に戻る。
【0045】
また、M222でインデックスiに対応する印刷用画像データが存在しない場合(M222のNO)には、インデックスiに対応する印刷用画像データが存在しない旨の通知を、制御サーバ10に送信する(M226)。つまり、変換サーバ60に送信された全てのスキャンデータの印刷用画像データへの変換処理が、完了した場合に、インデックスiに対応する印刷用画像データが、変換サーバ60に無くなるため、制御サーバ10は、インデックスiに対応する印刷用画像データが存在しない旨の通知を受信することで、変換サーバ60での全スキャンデータの変換処理が完了したことを認知する。
【0046】
続いて、制御サーバ10は、スキャンデータの解析結果の送信要求を、変換サーバ60に送信する(M228)。変換サーバ60は、送信要求の返信として、スキャンデータの解析結果を制御サーバ10に送信する(M230)。つまり、変換サーバ60は、M206での処理により解析された解析結果を、制御サーバ10に送信する。制御サーバ10は、解析結果を受信すると、その解析結果の内容を解釈する(M232)。そして、制御サーバ10は、解析結果の内容の解釈に基づいて、印刷部数設定画面の表示が必要か否かを判定する(M234)。
【0047】
詳しくは、印刷部数設定画面の表示判定は、図11に示すフローチャートが実行されることで行われる。このフローチャートでは、差出元郵便番号記載欄134と差出元住所記載欄136と差出元氏名記載欄138のいずれかに記載があるか否かが、制御サーバ10のCPU12によって判断される(ステップ(以下、「S」と略す)100)。差出元郵便番号記載欄134と差出元住所記載欄136と差出元氏名記載欄138のいずれかに記載が有る場合(S100のYES)には、宛先氏名記載欄128に記載があるか否かが、CPU12によって判断される(S102)。
【0048】
宛先氏名記載欄128に記載が無い場合(S102のYES)には、印刷部数設定画面の表示が必要であると判定される(S104)。一方、S100で差出元郵便番号記載欄134と差出元住所記載欄136と差出元氏名記載欄138の全てに記載が無い場合(S100のNO)若しくは、S102で宛先氏名記載欄128に記載が有る場合(S102のNO)には、印刷部数設定画面の表示が不要であると判定される(S106)。
【0049】
上記手順での判定結果により、図9に示すように、印刷部数設定画面の表示が不要であると判定された場合(M234のNO)には、制御サーバ10は、印刷部数を1部と記憶する(M236)。一方、印刷部数設定画面の表示が必要であると判定された場合(M234のYES)には、制御サーバ10は、印刷部数設定画面の画像データを生成し(M238)、その画像データをMFP30に送信する(M240)。
【0050】
MFP30は、印刷部数設定画面の画像データを受信すると、その画像データに基づいて、印刷部数設定画面を表示パネル36に表示する(M242)。続いて、MFP30は、印刷部数設定画面で印刷部数が入力されると(M244)、入力された印刷部数に関する情報を制御サーバ10に送信する(M246)。そして、制御サーバ10は、受信した情報に応じた部数を印刷部数として記憶する(M248)。
【0051】
M236若しくは、M248で印刷部数が記憶されると、制御サーバ10は、印刷指示をMFP30に送信する(M250)。この際、制御サーバ10は、印刷指示とともに、印刷用画像データの数と、印刷用画像データ毎に記憶されている印刷部数を、MFP30に送信する。MFP30は、印刷指示を受信すると、ダウンロード情報の送信要求を、制御サーバ10に送信する(M252)。そして、制御サーバ10は、印刷用画像データを変換サーバ60からダウンロードするためのダウンロードURLと、変換IDとを含むダウンロード情報を、MFP30に送信する(M254)。
【0052】
次に、MFP30は、ダウンロードURLと変換IDとを用いて、印刷用画像データの送信要求を、変換サーバ60に送信する(M256)。変換サーバ60は、送信要求の返信として、印刷用画像データをMFP30に送信する(M258)。そして、MFP30は、受信した印刷用画像データに基づく印刷処理を実行する(M260)。この際に、M250で送信された印刷部数に応じた印刷処理が行われる。つまり、所定の印刷用画像データの印刷部数が2部に設定されている場合には、M260で2部の印刷処理が行われる。
【0053】
続いて、MFP30は、全ての印刷用画像データを変換サーバ60からダウンロードしたか否かを判定する(M262)。つまり、M250で送信された印刷用画像データの数と同じ回数、M252〜M260の処理が行われたか否かを判定する。そして、全ての印刷用画像データを変換サーバ60からダウンロードしていない場合(M262のNO)には、M252に戻る。一方、全ての印刷用画像データを変換サーバ60からダウンロードしている場合(M262のYES)には、MFP30は、印刷完了画面を表示パネル36に表示する(M264)。これにより、宛先記載用原稿120に記載された宛先に関する情報および差出元記載用原稿130に記載された差出元に関する情報のハガキの宛名面100への印刷が完了する。
【0054】
<CPUの機能構成>
上述したシーケンス図を実行する制御サーバ10のCPU12は、それの実行処理に鑑みれば、図1に示すような機能構成を有するものと考えることができる。図から解るように、CPU12は、スキャン指示出力手段150と、判定手段152と、表示手段154と、印刷部数設定手段156と、印刷指示出力手段158とを有している。スキャン指示出力手段150は、CPU12のM104の処理を実行する機能部である。判定手段152は、CPU12のM234、S100およびS102の処理を実行する機能部である。表示手段154は、CPU12のM240の処理を実行する機能部である。設定手段156は、CPU12のM236,M248の処理を実行する機能部である。印刷指示出力手段158は、CPU12のM250の処理を実行する機能部である。
【0055】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した種々の態様で実施することが可能である。具体的には、例えば、上記実施形態では、制御サーバ10と変換サーバ60とは個別の装置とされているが、制御サーバ10と変換サーバ60とを1つの装置とすることが可能である。なお、制御サーバ10と変換サーバ60とが1つの装置である場合には、その1つの装置が、本発明の情報処理装置として機能する。また、制御サーバ10と変換サーバ60とMFP30とを1つの装置とすることも可能であり、かかる場合、MFP30が、本発明の情報処理装置として機能する。
【0056】
また、上記実施形態では、印刷部数設定画面の表示が必要であるか否かの判定が、制御サーバ10において行われているが、MFP30が、印刷部数設定画面の表示が必要であるか否かを判定し、必要があると判定した場合、表示パネル36に印刷部数設定画面を表示してもよい。この場合には、MFP30が、本発明の情報処理装置として機能し、MFP30のCPU32により印刷処理を実行する機能部が、印刷手段として機能する。
【0057】
また、上記実施形態では、差出元郵便番号記載欄134と差出元住所記載欄136と差出元氏名記載欄138とのいずれかに記載されており、宛先氏名記載欄128に記載されていない場合に、印刷部数設定画面が表示されるが、記載のある欄と記載のない欄との組み合わせは、任意に設定することが可能である。具体的には、例えば、差出元郵便番号記載欄134と差出元住所記載欄136と差出元氏名記載欄138との全てに記載が有り、宛先氏名記載欄128に記載が無い場合に、印刷部数設定画面を表示してもよい。また、宛先住所記載欄126に記載が有り、宛先氏名記載欄128に記載が無い場合に、印刷部数設定画面を表示してもよい。かかる場合、図11のS100の処理を省略するとよく、宛先住所記載欄126が本発明の第1領域の一例となり、宛先氏名記載欄128が第2領域の一例となる。また、上記実施形態では、ハガキの宛名面100への印刷が実行される例を説明したが、これに限るものではなく、例えば、手紙や封筒などの宛名面への印刷についても同様に実行されてもよい。
【0058】
また、上記実施形態では、CPU12、CPU32等によって図5乃至図11に示す処理が実行される例を説明したが、これら処理は、CPU12、CPU32に限らず、ASICや他の論理集積回路により実行されてもよいし、これら処理が、CPU等やASIC、他の論理集積回路が協働することにより実行されてもよい。
【符号の説明】
【0059】
10:制御サーバ(情報処理装置)
12:CPU(制御部)(コンピュータ)
20:無線LANI/F(通信部)
24:制御プログラム
30:MFP(プリンタ)
120:宛先記載用原稿(宛先原稿)
122:宛先情報記載欄(宛先領域)
124:宛先郵便番号記載欄(宛先郵便番号領域)
126:宛先住所記載欄(宛先住所領域)
128:宛先氏名記載欄(宛先氏名領域)(第2領域)
130:差出元記載用原稿(差出元原稿)
132:差出元情報記載欄(差出元領域)
134:差出元郵便番号記載欄(差出元郵便番号領域)(第1領域)
136:差出元住所記載欄(差出元住所領域)(第1領域)
138:差出元氏名記載欄(差出元氏名領域)(第1領域)
150:スキャン指示出力手段
152:判定手段
154:表示手段
156:印刷部数設定手段
158:印刷指示出力手段
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11