(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
光重合開始剤(A)、アクリレートモノマー(B)(ただし、植物油変性(メタ)アクリレート(D)である場合を除く)、バインダー樹脂(C)および植物油変性(メタ)アクリレート(D)を含有する活性エネルギー線硬化型平版印刷インキ組成物であって、バインダー樹脂(C)が、ジアリルフタレート樹脂であり、植物油変性(メタ)アクリレート(D)が、植物油またはその脂肪酸モノエステルとα、βエチレン性不飽和カルボン酸またはその無水物とのディールスアルダーまたは重合反応物と、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートと、のエステル化反応物であり、下記(1)〜(3)を特徴とする活性エネルギー線硬化型平版印刷インキ組成物。
(1)光重合開始剤(A)が、α−(ジメチル)アミノアルキルフェノン化合物(A1−1)および/またはα−モルフォリノアルキルフェノン化合物(A1−2)と、
ジアルキルアミノベンゾフェノン化合物(A2−1)および/またはチオキサントン化合物(A2−2)とからなる。
(2)アクリレートモノマー(B)は、表面張力が28〜35mN/mであり、尚且つアクリル当量(アクリロイル基1個あたりの分子量)が140以上である。
(3)活性エネルギー線硬化型平版印刷インキ組成物全量中、アクリレートモノマー(B)を25〜50重量%含有する。
植物油変性(メタ)アクリレート(D)が、大豆油変性(メタ)アクリレート、亜麻仁油変性(メタ)アクリレートおよび桐油変性(メタ)アクリレートから選択される1以上の植物油変性(メタ)アクリレートであることを特徴とする請求項1〜4いずれか記載の活性エネルギー線硬化型平版印刷インキ組成物。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の活性エネルギー線硬化型インキ組成物は、200〜420nmの紫外線を発生するメタルハライドランプあるいは高圧水銀ランプ等の紫外線照射に対し、効率的な硬化を得られるよう設計されている。
【0014】
なお、本発明における活性エネルギー線とは、硬化反応の出発物質が基底状態から遷移状態に励起するのに必要なエネルギーのことを表し、本発明における活性エネルギー線とは、紫外線や電子線をさす。
【0015】
活性エネルギー線硬化型インキ組成物の光硬化方法には、一般的にメタルハライドランプあるいは高圧水銀ランプのような紫外線を発光する光源が用いられている。メタルハライドランプあるいは高圧水銀ランプのような紫外線を発光する光源は、発光波長の幅が広いため、使用する光重合開始剤も、効率的に紫外領域の200〜420nmの範囲に広範に渡って選択される必要がある。
【0016】
本発明の活性エネルギー線硬化型インキ組成物において、着色剤である顔料を含有させず、透明な構成にすれば、OPニスになり、下記に示す顔料を含有させた場合には、黄、紅、藍、墨等のカラー印刷用インキとなり得る。
【0017】
光重合開始剤(A)としては、光開裂型開始剤(A1)および水素引き抜き型重合開始剤(A2)が挙げられ、本願発明においては光開裂型開始剤(A1)および水素引き抜き型重合開始剤(A2)を併用することが必須である。併用することにより、紫外線照射光源として200〜420nmの紫外線を発生する高圧水銀ランプ、メタルハライドランプによる紫外線照射に対し、硬化特性を初めとして優れた印刷特性を有する活性エネルギー線硬化型インキ組成物を得ることができる。
【0018】
光開裂型開始剤(A1)としては、α−(ジメチル)アミノアルキルフェノン化合物(A−1)および/またはα−モルフォリノアルキルフェノン化合物(A−1)が挙げられる。
より具体的には、α−(ジメチル)アミノアルキルフェノン化合物(A−1)として、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1または2−ジメチルアミノ−2−(4−メチル−ベンジル)−1−(4−モルフォリン−4−イル−フェニル)−ブタン−1−オン等が挙げられ、α−モルフォリノアルキルフェノン化合物(A−1)として、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン等が挙げられる。これらは単独あるいは併用されてもよい。
【0019】
さらに、水素引き抜き型重合開始剤(A2)としては、ジアルキルベンゾフェノン化合物(A2−1)およびチオキサントン化合物(A2−2)が挙げられる。
より具体的には、ジアルキルアミノベンゾフェノン化合物(A2−1)として、4,4´−ビス−(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4´−ビス−(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン等の4,4’−ジアルキルアミノベンゾフェノン類、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルスルフィド等が挙げられる。これらの中では、安全性面から、4,4´−ビス−(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンが好ましい。ジアルキルアミノベンゾフェノン化合物は、単独で用いられてもよいし、2種類以上が併用されてもよい。
【0020】
チオキサントン化合物(A2−2)としては、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、4−ジイソプロピルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、4−イソプロピルチオキサントン、2,4-ジクロロチオキサントン、2−クロロチオキサントン、1−クロロ−4−プロポキシチオキサントン、2−ヒドロキシ−3−(3,4−ジメチル−9−オキソ−9Hチオキサントン−2−イロキシ−N,N,N−トリメチル−1−プロパンアミン塩酸塩などが挙げられる。光重合性という点で特に好ましくは、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントンである。
これらのチオキサントン化合物(A2−2)は単独で使用しても良いし、2種類以上を併用してもよい。
【0021】
本発明において、光重合開始剤に加えて、光重合開始剤の触媒として、さらに、第三級アミン化合物(α−(ジメチル)アミノアルキルフェノン化合物(A1−1)、α−モルフォリノアルキルフェノン化合物(A1−2)およびジアルキルアミノベンゾフェノン化合物(A2−1)を除く。)を含有させても良く、例えば、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、N,N−ジメチル−p−トルイジン、4−(ジメチルアミノ)安息香酸エチル、N,N−ジヒドロキシエチルアニリン、トリエチルアミンおよびN,N−ジメチルヘキシルアミン等が挙げられる。第三級アミン化合物(α−(ジメチル)アミノアルキルフェノン化合物、α−モルフォリノアルキルフェノン化合物およびジアルキルアミノベンゾフェノン化合物を除く。)は、単独で使用しても良いし、2種類以上を併用してもよい。
【0022】
特に、上記の中でも、芳香族基に直接Nが置換した化合物である芳香族第三級アミンが好ましく、4−(ジメチルアミノ)安息香酸エチル、4−(ジメチルアミノ)安息香酸イソアミルが好ましい。
【0023】
上記以外の開始剤として、ベンゾフェノン、4−メチル−ベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾフェノン、2,3,4−トリメチルベンゾフェノン、4−フェニルベンゾフェノン、3,3‘−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、4−(1,3−アクリロイル−1,4,7,10,13−ペンタオキソトリデシル)ベンゾフェノン、メチル−o−ベンゾイルベンゾエート、〔4−(メチルフェニルチオ)フェニル〕フェニルメタノン、(4−ベンゾイルベンジル)塩化トリメチルアンモニウム、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−スチリルプロパン−1−オン重合物、ジエトキシアセトフェノン、ジブトキシアセトフェノン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾインノルマルブチルエーテルなどが挙げられ、これらを併用してもよい。
【0024】
本発明において使用されるアクリレートモノマー(B)は、表面張力が28〜35mN/m(より好ましくは30〜34.5mN/m)であり、尚且つアクリル当量(アクリロイル基1個あたりの分子量)が140以上(より好ましくは142以上)である。表面張力が28〜35mN/mの範囲外であると、インキタックの温度依存性、速度依存性が高くなる。アクリル当量が140未満だと、インキタックの温度依存性、速度依存性が高くなる。
【0025】
さらに、活性エネルギー線硬化型インキ組成物全量中、アクリレートモノマー(B)を25〜50重量%含有することが必要である。この範囲で、アクリレートモノマー(B)を含有しない場合には、アクリレートモノマー(B)の有効性が充分発揮できない。
【0026】
アクリレートモノマー(B)として具体的には、後述するアクリレートモノマーの例示うち、表面張力が28〜35mN/mであり、尚且つアクリル当量が140以上であるアクリレートモノマーが例示できる。具体的には、グリセリンプロピレンオキサイド付加体トリアクリレート、トリエチロールプロパンプロピレンオキサイド付加体トリアクリレート等が挙げられる。
【0027】
アクリレートモノマーとして具体的には、下記のようなものが例示できる。単官能モノマーとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレートなどのカーボン数が1〜18の(アルキル)(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、アルキルフェノール(ブチルフェノール、オクチルフェノール、ノニルフェノールまたはドデシルフェノール等)、エチレンオキサイド付加物の(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、トリシクロデカンモノメチロール(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシペンチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシ-3-ブトキシプロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシ-3-メトキシプロピル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、グリセリンモノ(メタ)アクリレート、アクリオロキシエチルフタレート、2-(メタ)アクリロイロキシエチル-2-ヒドロキシエチルフタレート、2-(メタ)アクリロイロキシプロピルフタレート、β-カルボキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸ダイマー、ω-カルボキシ-ポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N-ビニルピロリドン、N-ビニルホルムアミド、(メタ)アクリロイルモルフォリン等が例示される。
【0028】
さらに、2官能モノマーとしては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリルヒドロキシピバレートジ(メタ)アクリレート(通称マンダ)、ヒドロキシピバリルヒドロキシピバレートジカプロラクトネートジ(メタ)アクリレート、1,6ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,5−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、2,5−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,7−ヘプタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,8−オクタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2−オクタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,12−ドデカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2−ドデカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,14−テトラデカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2−テトラデカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,16−ヘキサデカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2−ヘキサデカンジオールジ(メタ)アクリレート、2−メチル−2,4−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、3−メチル−1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、2−メチル−2−プロピル−1,3−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、2,4−ジメチル−2,4−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオ−ルジ(メタ)アクリレート、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、ジメチロールオクタンジ(メタ)アクリレート、2−エチル−1,3−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、2−メチル−1,8−オクタンジオールジ(メタ)アクリレート、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,5−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、2,5−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,7−ヘプタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,8−オクタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2−オクタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,12−ドデカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2−ドデカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,14−テトラデカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2−テトラデカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,16−ヘキサデカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2−ヘキサデカンジオールジ(メタ)アクリレート、2−メチル−2,4−ペンタンジ(メタ)アクリレート、3−メチル−1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、2−メチル−2−プロピル−1,3−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、2,4−ジメチル−2,4−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオ−ルジ(メタ)アクリレート、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、ジメチロールオクタンジ(メタ)アクリレート(三菱化学社製)、2−エチル−1,3−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレートトリシクロデカンジメチロールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメチロールジカプロラクトネートジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAテトラエチレンオキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールFテトラエチレンオキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールSテトラエチレンオキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、水添加ビスフェノールAテトラエチレンオキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、水添加ビスフェノールFテトラエチレンオキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、水添加ビスフェノーAジ(メタ)アクリレート、水添加ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAテトラエチレンオキサイド付加体ジカプロラクトネートジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールFテトラエチレンオキサイド付加体ジカプロラクトネートジ(メタ)アクリレート等が例示される。
【0029】
3官能モノマーとしては、グリセリントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリカプロラクトネートトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールヘキサントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールオクタントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等が例示される。
【0030】
4官能以上のモノマーとしては、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラカプロラクトネートテトラ(メタ)アクリレート、ジグリセリンテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラカプロラクトネートテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールエタンテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールブタンテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールヘキサンテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールオクタンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールヘプタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールオクタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールポリアルキレンオキサイドヘプタ(メタ)アクリレート等が例示される。
【0031】
さらに本発明の(メタ)アクリル基を含有する化合物としては、脂肪族アルコール化合物のアルキレンオキサイド付加体(メタ)アクリレートがある。脂肪族アルコール化合物のアルキレンオキサイド付加体(メタ)アクリレートモノマーとしては、脂肪族アルコール化合物のモノまたはポリ(1〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサイドとして例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、ペンチレンオキサイド、ヘキシレンオキサイド他)モノまたはポリ(1〜10)(メタ)アクリレートがある。
【0032】
1官能モノマーとして、カーボン数が2〜20アルキレンオキサイド付加体(メタ)アクリレート、
例えばメタノールモノまたはポリ(1〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサイドとして例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、以下同様)(メタ)アクリレート、
エタノールモノまたはポリ(1〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(メタ)アクリレート、
ブタノールモノまたはポリ(1〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(メタ)アクリレート、
ヘキサノールモノまたはポリ(1〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(メタ)アクリレート、
オクタノールモノまたはポリ(1〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(メタ)アクリレート、
ドデカノールモノまたはポリ(1〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(メタ)アクリレート、
ステアリルモノまたはポリ(1〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(メタ)アクリレート等がある。
さらに、ブチルフェノール、オクチルフェノール、ノニルフェノールまたはドデシルフェノールのポリ(1〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(メタ)アクリレート等が例示される。
【0033】
さらに2官能モノマーとしてエチレングリコールモノまたはポリ(1〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、
ジエチレングリコールモノまたはポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、
トリエチレングリコールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、
ポリエチレングリコールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、
プロピレングリコールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、
ジプロピレングリコールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、
トリプロピレングリコールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、
ポリプロピレングリコールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、
ブチレングリコールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、
ネオペンチルグリコールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、
ヒドロキシピバリルヒドロキシピバレートポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート(通称マンダ)、
ヒドロキシピバリルヒドロキシピバレートジカプロラクトネートポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、
1,6ヘキサンジオールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、
1,6ヘキサンジオールポリ(2〜20)アルキレンオキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、1,2−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、
1,5−ヘキサンジオールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、
2,5−ヘキサンジオールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、
1,7−ヘプタンジオールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、
1,8−オクタンジオールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、
1,2−オクタンジオールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体ジ(メタ)アクリレートジ(メタ)アクリレート、
1,9−ノナンジオールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、
1,2−デカンジオールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、
1,10−デカンジオールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、
1,2−デカンジオールポリ(2〜20)アルキレン(C2 〜C20)オキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、
1,12−ドデカンジオールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、
1,2−ドデカンジオールモノまたはポリ(1〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、
1,14−テトラデカンジオールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、
1,2−テトラデカンジオールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、
1,16−ヘキサデカンジオールモノまたはポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、
1,2−ヘキサデカンジオールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、
2−メチル−2,4−ペンタンジオールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、
3−メチル−1,5−ペンタンジオールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、
2−メチル−2−プロピル−1,3−プロパンジオールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、
2,4−ジメチル−2,4−ペンタンジオールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、
2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオ−ルモノまたはポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、
2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノまたはポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、
ジメチロールオクタンポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、2−エチル−1,3−ヘキサンジオールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、
2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、
2−メチル−1,8−オクタンジオールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、
2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、
2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオールポリ(2〜20)アルキレン(C2 〜C20)オキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート等が例示される。
【0034】
3官能モノマーとしてグリセリンポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体トリ(メタ)アクリレート、
トリメチロールプロパンポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体トリ(メタ)アクリレート、
トリメチロールエタンポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体トリ(メタ)アクリレート、
トリメチロールヘキサンポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体トリ(メタ)アクリレート、
トリメチロールオクタンポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体トリ(メタ)アクリレート、
ペンタエリスリトールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体トリ(メタ)アクリレート等が例示される。
【0035】
4官能以上のモノマーとしては、
ペンタエリスリトールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体テトラ(メタ)アクリレート、
ジトリメチロールプロパンポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体テトラ(メタ)アクリレート、
ジトリメチロールプロパンポリ(2〜20)アルキレンオキサイドテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラカプロラクトネートテトラ(メタ)アクリレート
ジトリメチロールエタンポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体テトラ(メタ)アクリレート、
ジトリメチロールブタンポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体テトラ(メタ)アクリレート、
ジトリメチロールヘキサンポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体テトラ(メタ)アクリレート、
ジトリメチロールオクタンポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体テトラ(メタ)アクリレート、
ジペンタエリスリトールポリ(5〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体ペンタ(メタ)アクリレート、
ジペンタエリスリトールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体ヘキサ(メタ)アクリレート、
ジペンタエリスリトールヘキサカプロラクトネートポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体ヘキサ(メタ)アクリレート
トリペンタエリスリトールポリ(2〜20)アルキレン(C2 〜C20)オキサイド付加体ヘプタ(メタ)アクリレート、
トリペンタエリスリトールポリ(2〜20)アルキレン(C2 〜C20)オキサイド付加体オクタ(メタ)アクリレート、
トリペンタエリスリトールポリ(2〜20)アルキレン(C2 〜C20)オキサイド付加体ヘキサ(メタ)アクリレート、
等が例示されるがこれに限るものではない。
【0036】
本発明においてバインダー樹脂(C)としては、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、石油(系)樹脂、セルロース誘導体(例えば、エチルセルロース、酢酸セルロース、ニトロセルロース)、塩化ビニル酢酸ビニル共重合体、ポリアマイド樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ポリアマイド樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ブタジエン−アクリルニトリル共重合体のような合成ゴム等が挙げられる。これらの樹脂は、その中の1種または2種以上を用いることができる。さらに、本発明において使用される樹脂は、活性エネルギー線硬化型インキ組成物に含有されるエチレン性二重結合を有する化合物、特に分子量が100〜6000であるモノマーあるいはオリゴマーへの溶解性のある樹脂が好ましい。樹脂の溶解性とは、使用する樹脂およびジペンタエリスリトールヘキサアクリレートを各々50g仕込み、100℃で熱溶解させた後、25℃に一日放置後、樹脂の析出あるいは濁り等が新たに生じないことを言う。
【0037】
本発明における植物油変性(メタ)アクリレート(D)は、植物油またはその脂肪酸モノエステルと、α、βエチレン性不飽和カルボン酸またはその無水物とをディールスアルダーまたは重合反応させ、その後ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートとエステル化反応させて合成される。植物油変性(メタ)アクリレート(D)は、インキ全体として植物由来の素材であるため、植物油変性(メタ)アクリレート(D)を用いることで、二酸化炭素排出量低減等の効果をもたらす。
なお、本発明において、植物変性(メタ)アクリレート(D)であり、尚且つアクリレートモノマー(B)でもあるアクリレートモノマーは、アクリレートモノマー(B)(植物変性(メタ)アクリレート(D)では無いもとする)である。さらに、植物変性(メタ)アクリレート(D)では無く、尚且つアクリレートモノマー(B)でも無いアクリレートモノマーは、その他アクリレートモノマーと称する。
【0038】
ディールスアルダー反応温度は120〜300℃、好ましくは160〜200℃、反応時間は1〜4時間である。
この際、エステル化反応法は、そのカルボン酸のモル数/ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートのモル数=0.8〜1.2の反応比で70〜120℃でエステル化反応される。さらに必要に応じ、0.01〜5重量%の触媒が使用される。触媒としては、硫酸、メタンスルフォン酸、エタンスルフォン酸、p−トルエンスルフォン酸等のスルフォン酸化合物、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、三フッ化ホウ素等のルイス酸が挙げられる。反応還流溶媒としてトルエン、キシレン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサン等が使用される。重合禁止剤アルキルフェノール、ハイドロキノン、カテコール、レゾルシン、p −メトキシフェノール、t −ブチルカテコール、t −ハイドロキノン、ピロガロール、1,1−ピクリルヒドラジル、フェノチアジン、p −ベンゾキノン、ニトロソベンゼン、2,5−ジ−tert−ブチル−p −ベンゾキノン、ジチオベンゾイルジスルフィド、ピクリン酸、クペロン、アルミニウムN−ニトロソフェニルヒドロキシルアミン、トリ−p −ニトロフェニルメチル、N−(3−オキシアニリノ−1,3−ジメチルブチリデン)アニリンオキシド、ジブチルクレゾール、シクロヘキサノンオキシムクレゾール、グアヤコール、o−イソプロピルフェノール、ブチラルドキシム、メチルエチルケトキシム、シクロヘキサノンオキシム等が用いられる。得られた植物油変性(メタ)アクリレートを、さらに、0〜75KPaの減圧脱溶媒し、粘度0.1〜1Pa・s程度の淡黄色、淡褐色の液体が得られる。
【0039】
本発明において、使用される植物油とは、グリセリンと脂肪酸とのトリグリセライドにおいて、少なくとも1つの脂肪酸が炭素−炭素不飽和結合を少なくとも1つ有する脂肪酸であるトリグリセライドのことであり、その様な植物油として代表的な化合物は、アサ実油、亜麻仁油、エノ油、オイチシカ油、オリーブ油、カカオ油、カポック油、カヤ油、カラシ油、キョウニン油、桐油、ククイ油、クルミ油、ケシ油、ゴマ油、サフラワー油、ダイコン種油、大豆油、大風子油、ツバキ油、トウモロコシ油、ナタネ油、ニガー油、ヌカ油、パーム油、ヒマシ油、ヒマワリ油、ブドウ種子油、ヘントウ油、松種子油、綿実油、ヤシ油、落花生油、脱水ヒマシ油などが挙げられる。さらに好適な植物油を挙げるとすれば、そのヨウ素価が少なくとも100以上ある植物油(括弧内は油脂化学製品便覧:日刊工業新聞社から引用したヨウ素価を示す。)、アサ実油(149以上)、亜麻仁油(170以上)、エノ油(192以上)、オイチシカ油(140以上)、カポック油(85〜102)、カヤ油(130以上)、カラシ油(101以上)、キョウニン油(97〜109)、桐油(145以上)、ククイ油(136以上)、クルミ油(143以上)、ケシ油(131以上)、ゴマ油(104以上)、サフラワー油(130以上)、ダイコン種油(98〜112)、大豆油(117以上)、大風子油(101)、トウモロコシ油(109以上)、ナタネ油(97〜107)、ニガー油(126以上)、ヌカ油(92〜115)、ヒマワリ油(125以上)、ブドウ種子油(124以上)、ヘントウ油(93〜105)、松種子油(146以上)、綿実油(99〜113)、落花生油(84〜102)、脱水ヒマシ油(147以上)が好適に用いられ、さらには、ヨウ素価が120以上の植物油がより好ましい。ヨウ素価を120以上とすることで、硬化性組成物の酸化重合による乾燥性をより高めることができる。上記の植物油の中で、特に、大豆油、亜麻仁および桐油が、特に好適である。
【0040】
さらに、その他、本発明においては、天ぷら油などの食用に供された後、回収/再生された再生植物油も用いることができる。再生植物油としては、含水率を0.3重量%以下、ヨウ素価を100以上、酸価を3以下として再生処理した油が好ましく、含水率を0.3重量%以下にすることにより、水分に含まれる塩分等のインキの乳化挙動に影響を与える不純物を除去することが可能となり、ヨウ素価を100以上として再生することにより、乾燥性、すなわち酸化重合性の良いものとすることが可能となり、さらに酸価が3以下の植物油を選別して再生することにより、再生植物油の酸価を低いものとするができ、インキの過乳化を抑制することが可能となる。回収植物油の再生処理方法としては、濾過、静置による沈殿物の除去、および活性白土などによる脱色といった方法がとられる。
【0041】
また、本発明において、使用される脂肪酸エステルとしては、植物油の加水分解で得られる飽和または不飽和脂肪酸と、飽和または不飽和アルコールとをエステル反応させてなる脂肪酸モノエステルを挙げることができ、常温(20〜25℃)で液状で且つ常圧(101.3kPa)で沸点が200℃以上の脂肪酸1価アルコールのモノエステルが好ましく、その様な脂肪酸エステルの具体例としては、飽和脂肪酸モノエステルとして、酪酸ヘキシル、酪酸ヘプチル、酪酸ヘキシル、酪酸オクチル、カプロン酸ブチル、カプロン酸アシル、カプロン酸ヘキシル、カプロン酸ヘプチル、カプロン酸オクチル、カプロン酸ノニル、エナント酸プロピル、エナント酸ブチル、エナント酸アミル、エナント酸ヘキシル、エナント酸ヘプチル、エナント酸オクチル、カプリル酸エチル、カプリル酸ビニル、カプリル酸プロピル、カプリル酸イソプルピル、カプリル酸ブチル、カプリル酸アミル、カプリル酸ヘキシル、カプリル酸ヘプチル、カプリル酸オクチル、ペラルゴン酸メチル、ペラルゴン酸エチル、ペラルゴン酸ビニル、ペラルゴン酸プロピル、ペラルゴン酸ブチル、ペラルゴン酸アミル、ペラルゴン酸ヘプチル、カプリン酸メチル、カプリン酸エチル、カプリン酸ビニル、カプリン酸プロピル、カプリン酸イソプロピル、カプリン酸ブチル、カプリン酸ヘキシル、カプリン酸ヘプチル、ラウリン酸メチル、ラウリン酸エチル、ラウリン酸ビニル、ラウリン酸プロピル、ラウリン酸イソプロピル、ラウリン酸ブチル、ラウリン酸イソアミル、ラウリン酸ヘキシル、ラウリン酸−2エチル−ヘキシルなどを挙げることができる。
【0042】
不飽和脂肪酸1価アルコールモノエステルとしては、オレイン酸エチル、オレイン酸プロピル、オレイン酸ブチル、オレイン酸アリル、オレイン酸イソアミル、オレイン酸ヘプチル、オレイン酸−2−エチルヘキシル、エライジン酸メチル、エライジン酸エチル、エライジン酸プロピル、エライジン酸アリル、エライジン酸ブチル、エライジン酸イソブチル、エライジン酸−tert−ブチル、エライジン酸イソアミル、エライジン酸−2−エチルヘキシル、リノール酸メチル、リノール酸エチル、リノール酸アリル、リノール酸プロピル、リノール酸イソプロピル、リノール酸ブチル、リノール酸イソブチル、リノール酸−tert−ブチル、リノール酸ペンチル、リノール酸ヘキシル、リノール酸ヘプチル、リノール酸−2−エチルヘキシル、リノレン酸メチル、リノレン酸エチル、リノレン酸アリル、リノレン酸プロピル、リノレン酸イソプロピル、リノレン酸ブチル、リノレン酸イソブチル、リノレン酸−tert−ブチル、リノレン酸ペンチル、リノレン酸ヘキシル、リノレン酸ヘプチル、リノレン酸−2−エチルヘキシル、アラキドン酸メチル、アラキドン酸エチル、アラキドン酸アリル、アラキドン酸プロピル、アラキドン酸イソプロピル、アラキドン酸ブチル、アラキドン酸イソブチル、アラキドン酸−tert−ブチル、アラキドン酸ペンチル、アラキドン酸ヘキシル、アラキドン酸ヘプチル、アラキドン酸−2−エチルヘキシル、エイコセン酸メチル、エイコセン酸エチル、エイコセン酸アリル、エイコセン酸プロピル、エイコセン酸イソプロピル、エイコセン酸ブチル、エイコセン酸イソブチル、エイコセン酸−tert−ブチル、エイコセン酸ペンチル、エイコセン酸ヘキシル、エイコセン酸ヘプチル、エイコセン酸−2−エチルヘキシル、エイコサペンタエン酸メチル、エイコサペンタエン酸エチル、エイコサペンタエン酸アリル、エイコサペンタエン酸プロピル、エイコサペンタエン酸イソプロピル、エイコサペンタエン酸ブチル、エイコサペンタエン酸イソブチル、エイコサペンタエン酸−tert−ブチル、エイコサペンタエン酸ペンチル、エイコサペンタエン酸ヘキシル、エイコサペンタエン酸ヘプチル、エイコサペンタエン酸−2−エチルヘキシル、エルカ酸メチル、エルカ酸エチル、エルカ酸アリル、エルカ酸プロピル、エルカ酸イソプロピル、エルカ酸ブチル、エルカ酸イソブチル、エルカ酸−tert−ブチル、エルカ酸ペンチル、エルカ酸ヘキシル、エルカ酸ヘプチル、エルカ酸−2−エチルヘキシル、ドコサヘキサエン酸メチル、ドコサヘキサエン酸エチル、ドコサヘキサエン酸アリル、ドコサヘキサエン酸プロピル、ドコサヘキサエン酸イソプロピル、ドコサヘキサエン酸ブチル、ドコサヘキサエン酸イソブチル、ドコサヘキサエン酸−tert−ブチル、ドコサヘキサエン酸ペンチル、ドコサヘキサエン酸ヘキシル、ドコサヘキサエン酸ヘプチル、ドコサヘキサエン酸−2−エチルヘキシル、リシノール酸メチル、リシノール酸エチル、リシノール酸アリル、リシノール酸プロピル、リシノール酸イソプロピル、リシノール酸ブチル、リシノール酸イソブチル、リシノール酸−tert−ブチル、リシノール酸ペンチル、リシノール酸ヘキシル、リシノール酸ヘプチル、リシノール酸−2−エチルヘキシルなどを例示することができる。
【0043】
本発明における脂肪酸エステルを構成する飽和または不飽和脂肪酸は、実際上は、ヤシ油脂肪酸、パーム油脂肪酸、ナタネ油脂肪酸、大豆油脂肪酸、水添大豆油脂肪酸、亜麻仁油脂肪酸、桐油脂肪酸、トール油脂肪酸、脱水ヒマシ油脂肪酸、あるいはその分別蒸留などによる分別脂肪酸が使用され、前記した飽和または不飽和脂肪酸の混合物として得られる。
【0044】
本発明において、α、βエチレン性不飽和カルボン酸またはその無水物しては、フマル酸、マレイン酸またはその無水物、イタコン酸またはその無水物、シトラコン酸またはその無水物、クロトン酸、桂皮酸、(メタ)アクリル酸、2,4−ヘキサジエノン酸(ソルビック酸)等が挙げられる。特に好ましくはマレイン酸、またはその無水物である。
【0045】
本発明に用いられるヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートは、市販の2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0046】
本発明の効果を損なわず、ラジカル重合性インキ組成物に配合される成分であれば特に限定されることなく、顔料、その他のエチレン性二重結合を有する化合物および添加剤等を使用できる。
【0047】
本発明において使用され得る顔料としては、無機顔料および有機顔料を示すことができる。無機顔料としては黄鉛、亜鉛黄、紺青、硫酸バリウム、カドミウムレッド、酸化チタン、亜鉛華、弁柄、アルミナホワイト、炭酸カルシウム、群青、カーボンブラック、グラファイト、アルミニウム粉、ベンガラなどが、有機顔料としては、β−ナフトール系、β−オキシナフトエ酸系、β−オキシナフトエ酸系アニリド系、アセト酢酸アニリド系、ピラゾロン系などの溶性アゾ顔料、β−ナフトール系、β−オキシナフトエ酸系アニリド系、アセト酢酸アニリド系モノアゾ、アセト酢酸アニリド系ジスアゾ、ピラゾロン系などの不溶性アゾ顔料、銅フタロシアニンブルー、ハロゲン化(塩素または臭素化)銅フタロシアニンブルー、スルホン化銅フタロシアニンブルー、金属フリーフタロシアニンなどのフタロシアニン系顔料、キナクリドン系、ジオキサジン系、スレン系(ピラントロン、アントアントロン、インダントロン、アントラピリミジン、フラバントロン、チオインジゴ系、アントラキノン系、ペリノン系、ペリレン系など)、イソインドリノン系、金属錯体系、キノフタロン系などの多環式顔料および複素環式顔料などの公知公用の各種顔料が使用可能である。
上記で述べた表面張力とは、協和界面科学(株)製自動表面張力計(CBVP−Z型)を使用し、Wilhelmey法で測定したものである。
【0048】
さらに、該印刷インキには、必要に応じてその他の添加剤を使用することが可能である。
例えば、耐摩擦性、ブロッキング防止性、スベリ性、スリキズ防止性を付与する添加剤としては、カルナバワックス、木ろう、ラノリン、モンタンワックス、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックスなどの天然ワックス、フィッシャートロプスワックス、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、ポリテトラフルオロエチレンワックス、ポリアミドワックス、およびシリコーン化合物などの合成ワックス等を例示することができる。
【0049】
例えば、インキの保存安定性を付与する添加剤としては、(アルキル)フェノール、ハイドロキノン、カテコール、レゾルシン、p −メトキシフェノール、t −ブチルカテコール、t −ブチルハイドロキノン、ピロガロール、1,1−ピクリルヒドラジル、フェノチアジン、p −ベンゾキノン、ニトロソベンゼン、2,5−ジ−tert−ブチル−p −ベンゾキノン、ジチオベンゾイルジスルフィド、ピクリン酸、クペロン、アルミニウムN−ニトロソフェニルヒドロキシルアミン、トリ−p −ニトロフェニルメチル、N−(3−オキシアニリノ−1,3−ジメチルブチリデン)アニリンオキシド、ジブチルクレゾール、シクロヘキサノンオキシムクレゾール、グアヤコール、o−イソプロピルフェノール、ブチラルドキシム、メチルエチルケトキシム、シクロヘキサノンオキシム等の重合禁止剤が例示される。
【0050】
その他、要求性能に応じて、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、抗菌剤等の添加剤を添加することができる。
【0051】
次に、本発明における印刷インキ組成物としての使用形態について説明する。本発明における活性エネルギー線硬化性組成物は、通常平版印刷インキとしての形態において使用されることが多いが、平版印刷インキとして用いられる場合、一般的には、顔料10〜30重量%、バインダー樹脂5〜30重量%、エチレン性二重結合を有する化合物例えば(メタ)アクリル基含有化合物20〜70重量% 、ラジカル重合禁止剤0.01〜1重量%、活性エネルギー線用光重合開始剤および/または増感剤1〜 20重量%、その他添加剤0〜10重量%からなる組成にて使用される。また、印刷インキに通常使用されるバインダー樹脂は常温で固体の為、アクリル系モノマーもしくはオリゴマーに溶解し、ラジカル重合禁止剤を添加し調整した樹脂ワニスとして使用される。樹脂ワニスの粘度は印刷ンキ組成物を作製し易い粘度(100〜300 Pa ・s /25℃)にする為、樹脂20〜50重量部、アクリル系モノマーおよびオリゴマー80〜50重量部、ラジカル重合禁止剤0.01〜1重量部を仕込み、温度80〜120℃、空気気流下で30分〜1時間で熱溶解される。
【0052】
したがって、本発明の活性エネルギー線硬化型インキ組成物の組成としては、インキ全量に対して
(1)α−(ジメチル)アミノアルキルフェノン化合物および/またはα−モルフォリノアルキルフェノン化合物:0.1〜10重量%
(2)ジアルキルアミノベンゾフェノン化合物および/またはチオキサントン化合物:0.1〜10重量%
(3)表面張力28〜35mN/m、アクリル当量140以上のアクリレートモノマー:25〜50重量%
(4)植物油変性(メタ)アクリレート:5〜20重量%
(5)表面張力28〜35mN/m、アクリル当量140以上のアクリレートモノマーおよび植物油変性(メタ)アクリレート以外のエチレン性二重結合を有する化合物(例えば(メタ)アクリル基含有化合物):0〜40重量%
(6)バインダー樹脂:5〜30重量%
(7)顔料:0〜30重量%
(8)その他添加剤:0〜10重量%
などが好ましい組成として挙げられるが、この範囲に限定されるわけではない。ただし、顔料含有量0重量%は、OPニスとなるが、当然に本発明の権利範囲である。
【0053】
印刷インキの製造は、従来の紫外線硬化型インキと同様の方法によって行えばよく、例えば、常温から100℃の間で、前記顔料、バインダー樹脂、モノマーもしくはオリゴマー、重合禁止剤、光重合開始剤およびアミン化合物等の増感剤、その他添加剤などインキ組成物成分を、ニーダー、三本ロール、アトライター、サンドミル、ゲートミキサーなどの練肉、混合、調整機を用いて製造される。
【実施例】
【0054】
以下、実施例によって本発明を具体的に説明する。なお、特に断らない限り、本発明中、「部」は「重量部」を、「%」は「重量%」を表す。
【0055】
以下の手順により活性エネルギー線硬化型インキを作製し、評価を行った。
活性エネルギー線硬化型インキを製造するに先立ち、ワニス、植物油変性(メタ)アクリレートを製造した。
【0056】
[ワニス製造例]
ジアリルフタレート樹脂(ダイソー社製、イソダップ、固形分100%)/アクリレートモノマー/ハイドロキノンを30〜40/70〜60/0.1の比率で仕込み、空気気流下、100℃で熱溶解させて製造した。
【0057】
[植物油変性(メタ)アクリレート製造例1]
攪拌機、水分離管、温度計付き四つ口フラスコに大豆油KT(カネダ(株)製回収生成大豆油)880部、無水マレイン酸196部を仕込み170℃1時間ディールスアルダー反応させる。その後ハイドロキノン1.5部、2ヒドロキシエチルアクリレート414部、p−トルエンスルフォン酸12部、トルエン75部を仕込み100℃から徐々に昇温し120℃で15時間反応させ酸価が20以下になり、減圧脱溶剤させ、汲み出し、大豆油変性アクリレート(D1)を製造した。なお、大豆油変性アクリレート(D1)は、淡褐色、粘度0.2Pa・s/25℃の液体であった。
【0058】
[植物油変性(メタ)アクリレート製造例2]
攪拌機、水分離管、温度計付き四つ口フラスコに大豆油KT(カネダ(株)製回収生成大豆油)880部、無水マレイン酸98部を仕込み170℃1時間ディールスアルダー反応させる。その後ハイドロキノン1.5部、2ヒドロキシエチルアクリレート210部、p−トルエンスルフォン酸10部、トルエン75部を仕込み100℃から徐々に昇温し120℃で15時間反応させ酸価が20以下になり、減圧脱溶剤させ、汲み出し、大豆油変性アクリレート(D2)を製造した。なお、大豆油変性アクリレート(D2)は、淡褐色、粘度0.2Pa・s/25℃の液体であった。
【0059】
[植物油変性(メタ)アクリレート製造例3]
攪拌機、水分離管、温度計付き四つ口フラスコに大豆油白絞油(日清オリオ(株)製)880部、無水マレイン酸196部を仕込み170℃1時間ディールスアルダー反応させる。その後ハイドロキノン1.5部、ヒドロキシプロピルアクリレート460部、p−トルエンスルフォン酸12部、トルエン75部を仕込み100℃から徐々に昇温し120℃で15時間反応させ酸価が20以下になり、減圧脱溶剤させ、汲み出し、大豆油変性アクリレート(D3)を製造した。なお、大豆油変性アクリレート(D3)は、淡褐色、粘度0.2Pa・s/25℃の液体であった。
【0060】
さらに、表1〜2記載の組成に従って、実施例1〜26および比較例1〜9のインキを三本ロールミルにて練肉することによって、各種の活性エネルギー線硬化型インキ組成物を得た。
得られた活性エネルギー線硬化型インキ組成物を、ポリエチレンコート紙(北越製紙社製、トーエーパックカートン)に0.2ml/1000cm
2展色させ、「表面硬化性」について評価した。その結果をあわせて表1〜2に示す。なお、RIテスターとは、紙やフィルムにインキを展色させる試験機であり、インキの転移量や印圧を調整することができる。
【0061】
<表面硬化性の評価>
メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)あるいは高圧水銀ランプ(アイグラフィックス(株)製)照射装置を使用し、コンベア速度(m/分)を変化させながら、紫外線を照射し、表面を指で触ってタックの有無を確認し、タックが無い最速のコンベア速度を「表面硬化性」とし、下記評価基準に基づいて評価を行った。ここで、コンベア速度の速いもの、すなわち、照射光量が少ないものほど表面硬化性が良好なるものであると判断できる。
(評価基準)
○:50m/分以上
△:30m/分以上、50m/分未満
×:50m/分未満
実用域は、「○」である。
【0062】
<タックの温度依存性>
インコメーター(TOYOSEIKI社製、デジタルインコメーター)、400rpm、1分値の条件下にて、30℃での測定値と20℃での測定値を比較して温度依存性を評価した。
(評価基準)
○:20℃測定値/30℃測定値=1.2未満
△:20℃測定値/30℃測定値=1.2以上1.25未満
×:20℃測定値/30℃測定値=1.25以上
【0063】
<タックの速度依存性>
インコメーター、30℃、1分値の条件下にて、400rpmでの測定値と1200rpmでの測定値を比較して速度依存性を評価した。
(評価基準)
○:1200rpm測定値/400rpm測定値=1.4未満
△:1200rpm測定値/400rpm測定値=1.4以上1.5未満
×:1200rpm測定値/400rpm測定値=1.5以上
【0064】
【表1】
【0065】
【表2】
【0066】
実施例、比較例の処方設計は下記のようである。
(1)表1(実施例1〜8)
1)光重合開始剤:本発明における光重合開始剤を4種類使用。
2)エチレン性二重結合を有する化合物
:表面張力28〜35mN/m、アクリル当量140以上のアクリレート モノマーを
25〜50%および植物油変性(メタ)アクリレートを使用。
【0067】
(2)表1(実施例9〜18)
1)光重合開始剤:本発明における光重合開始剤を3種類使用。
2)エチレン性二重結合を有する化合物
:表面張力28〜35mN/m、アクリル当量140以上のアクリレート モノマーを
25〜50%および植物油変性(メタ)アクリレートを使用。
【0068】
(3)表1(実施例19〜26)
1)光重合開始剤:本発明における光重合開始剤を2種類使用。
2)エチレン性二重結合を有する化合物
:表面張力28〜35mN/m、アクリル当量140以上のアクリレート モノマーを
25〜50%使用および植物油変性(メタ)アクリレートを使用。
【0069】
(4)表2(比較例1〜3)
1)光重合開始剤:本発明における光重合開始剤を4種類使用。
2)エチレン性二重結合を有する化合物
:表面張力28〜35mN/m、アクリル当量140以上のアクリレート モノマーを
25%未満および植物油変性(メタ)アクリレートを使用。
【0070】
(5)表2(比較例4)
1)光重合開始剤:本発明における光重合開始剤を4種類使用。
2)エチレン性二重結合を有する化合物
:表面張力28〜35mN/m、アクリル当量140未満のアクリレート モノマーを
25〜50%および植物油変性(メタ)アクリレートを使用。
【0071】
(6)表2(比較例5)
1)光重合開始剤:本発明における光重合開始剤を4種類使用。
2)エチレン性二重結合を有する化合物
:表面張力36mN/m以上、アクリル当量140以上のアクリレートモ ノマーを
25〜50%および植物油変性(メタ)アクリレートを使用。
【0072】
(7)表2(比較例6〜9)
1)光重合開始剤:本発明における光重合開始剤を1種類使用。
2)エチレン性二重結合を有する化合物
:表面張力28〜35mN/m、アクリル当量140以上のアクリレート モノマーを
25〜50%および植物油変性(メタ)アクリレートを使用。
【0073】
表1〜2の結果より本発明の実施例によれば、メタルハライドランプあるいは高圧水銀ランプによる紫外線照射に対し、光重合性に優れ(表面硬化性)、インキタックの温度依存性、速度依存性を大幅に低減させた活性エネルギー線硬化型インキ組成物を得ることができることが分った。
なお、比較例において下記のことが、分かる。
(I)表2(比較例1〜3)
エチレン性二重結合を有する化合物が表面張力28〜35mN/m、アクリル当量140以上のアクリレートモノマーの使用量が25%未満では、インキタックの温度依存性、速度依存性を低減させることが出来ない事が分かる。
(II)表2(比較例4)
エチレン性二重結合を有する化合物が表面張力28〜35mN/mでも、アクリル当量140以下のアクリレートモノマーでは、25〜50%使用しても、インキタックの温度依存性、速度依存性を低減させることが出来ない事が分かる。
(II)表2(比較例5)
エチレン性二重結合を有する化合物が、アクリル当量140以上でも、表面張力が36mN/m以上のアクリレートモノマーでは、25〜50%使用しても、インキタックの温度依存性、速度依存性を低減させることが出来ない事が分かる。
(IV)表2(比較例6〜9)
本発明の特定の光重合開始剤の使用方法でない場合には硬化性が劣ることが分かる。