特許第6237454号(P6237454)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6237454
(24)【登録日】2017年11月10日
(45)【発行日】2017年11月29日
(54)【発明の名称】車両のパワープラント
(51)【国際特許分類】
   B60K 6/40 20071001AFI20171120BHJP
   B60K 6/405 20071001ALI20171120BHJP
   B60K 6/26 20071001ALI20171120BHJP
   B60K 6/36 20071001ALI20171120BHJP
   B60K 6/48 20071001ALI20171120BHJP
   B60K 6/54 20071001ALI20171120BHJP
【FI】
   B60K6/40ZHV
   B60K6/405
   B60K6/26
   B60K6/36
   B60K6/48
   B60K6/54
【請求項の数】3
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2014-97648(P2014-97648)
(22)【出願日】2014年5月9日
(65)【公開番号】特開2015-214218(P2015-214218A)
(43)【公開日】2015年12月3日
【審査請求日】2017年1月27日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003997
【氏名又は名称】日産自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100119644
【弁理士】
【氏名又は名称】綾田 正道
(72)【発明者】
【氏名】阿部 裕
【審査官】 増子 真
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−239124(JP,A)
【文献】 特開2002−192958(JP,A)
【文献】 特開2010−000856(JP,A)
【文献】 実開昭49−115820(JP,U)
【文献】 米国特許出願公開第2002/0065163(US,A1)
【文献】 実開平06−001739(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60K 6/20 − 6/547
B60W 10/00 − 20/50
B60L 1/00 − 3/12
B60L 7/00 − 13/00
B60L 15/00 − 15/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エンジンと、
前記エンジンに取り付けられ、変速機ハウジングに収装された変速機と、
前記変速機ハウジングの前記エンジン側に取り付けられると共に、前記エンジンに留め点を介して連結される電動機と、
前記電動機の車両後方側に配置され、前記電動機の回転軸方向に延在された車体骨格構造体であるクロスメンバと、
を備え、
車両前方から見たときに、前記クロスメンバの車両上下方向下端が、前記電動機の中心と前記電動機の車両上下方向上端との間に位置することを特徴とする車両のパワープラント。
【請求項2】
請求項1に記載の車両のパワープラントにおいて、
前記電動機の中心を通る水平線よりも下方であって、前記電動機の中心を通る車両上下方向線よりも車両前方側に前記留め点を設けたことを特徴とする車両のパワープラント。
【請求項3】
請求項1または2に記載の車両のパワープラントにおいて、
前記クロスメンバの車両上下方向下端を通る水平線と前記電動機との交点である当接点と前記電動機の中心とを通る線上に前記留め点を設けたことを特徴とする車両のパワープラント。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくともエンジンを搭載した車両のパワープラントに関する。
【背景技術】
【0002】
このような車両としては従来、例えば特許文献1に記載のようなものが知られている。この車両は、パワープラントとしてエンジンと補機類とを備え、エンジンと補機類との間に隙間を設けることで、衝撃吸収領域を確保している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実開平6−1739号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、エンジンと補機類との間の隙間だけでは、十分な衝撃吸収領域を確保することが困難であり、エンジンが衝撃に伴って押された結果、車室側に衝撃を伝達するおそれがあった。
【0005】
本発明は上記課題に着目し、衝撃吸収領域を確保しつつ、車室側への衝撃の伝達を抑制可能な車両のパワープラントを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
エンジンに取り付けられた変速機ハウジングのエンジン側に取り付けられると共にエンジンに留め点を介して連結される電動機と、この電動機の車両後方側に配置されたクロスメンバとを備え、車両前方から見たときに、クロスメンバの車両上下方向下端が、電動機の中心と電動機の車両上下方向上端との間に位置することとした。
【発明の効果】
【0007】
よって、衝突等により車両前方からエンジンや電動機が押され、クロスメンバと当接すると、電動機に回転方向の力を発生させることができる。この力によって、留め点を介してエンジンを車両上下方向下方に押し下げることが可能となり、衝撃吸収領域を拡大することができる。また、エンジンを下方に押し下げることで、クロスメンバ及び車室側への大きな衝撃の伝達を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施例1のパワープラントを搭載したハイブリッド車両の駆動系およびその全体制御システムを示す概略系統図である。
図2】実施例1の車両のパワープラントを車載した状態を表す概略斜視図である。
図3】実施例1の車両のパワープラントの概略を表す模式図である。
図4】実施例1の車両のパワープラントの衝突時における概略を表す模式図である。
図5】実施例2の車両のパワープラントの概略を表す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
〔実施例1〕
図1は、実施例1の車両のパワープラントを具えたハイブリッド車両の駆動系およびその全体制御システムを示す概略系統図である。図1のハイブリッド車両は、エンジン1および電動モータ2を動力源として搭載され、エンジン1は、スタータモータ3により始動する。エンジン1は、Vベルト式無段変速機4を介して駆動輪5に適宜切り離し可能に駆動結合し、Vベルト式無段変速機4は、概略を以下に説明するようなものとする。
【0010】
Vベルト式無段変速機4は、プライマリプーリ6と、セカンダリプーリ7と、これらプーリ6,7間に掛け渡したVベルト8とからなるバリエータから構成された無段変速機構CVTである。プライマリプーリ6はロックアップクラッチ付きのトルクコンバータT/Cを介してエンジン1の出力軸であるクランクシャフトに結合し、セカンダリプーリ7はクラッチCLおよびファイナルギヤ組9を順次介して駆動輪5に結合する。
【0011】
かくしてクラッチCLの締結状態で、エンジン1からの動力はトルクコンバータT/Cを経てプライマリプーリ6へ入力され、その後Vベルト8、セカンダリプーリ7、クラッチCLおよびファイナルギヤ組9を順次経て駆動輪5に達し、ハイブリッド車両の走行に供される。
【0012】
電動モータ2はファイナルギヤ組11を介して駆動輪5に常時結合し、この電動モータ2は、バッテリ12の電力によりインバータ13を介して駆動する。
インバータ13は、バッテリ12の直流電力を交流電力に変換して電動モータ2へ供給すると共に、電動モータ2への供給電力を加減することにより、電動モータ2を駆動力制御および回転方向制御する。
なお電動モータ2は、上記のモータ駆動のほかに発電機としても機能し、後で詳述する回生制動の用にも供する。この回生制動時はインバータ13が、電動モータ2に回生制動力分の発電負荷をかけることにより、電動モータ2を発電機として作用させ、電動モータ2の発電電力をバッテリ12に蓄電する。
【0013】
実施例1のハイブリッド車両は、クラッチCLを解放すると共にエンジン1を停止させた状態で電動モータ2を駆動することで、電動モータ2の動力のみがファイナルギヤ組11を経て駆動輪5に達し、電動モータ2のみによる電気走行モード(EVモード)で走行を行う。この間、クラッチCLを解放していることで、停止状態のエンジン1を連れ回すことがなく、EV走行中の無駄な電力消費を抑制する。
【0014】
上記のEV走行状態においてエンジン1をスタータモータ3により始動させると共にクラッチCLを締結させると、エンジン1からの動力がトルクコンバータT/C、プライマリプーリ6、Vベルト8、セカンダリプーリ7、クラッチCLおよびファイナルギヤ組9を順次経て駆動輪5に達するようになり、ハイブリッド車両はエンジン1および電動モータ2によるハイブリッド走行モード(HEVモード)で走行を行う。
【0015】
ハイブリッド車両を上記の走行状態から停車させる、もしくは、この停車状態に保つに際しては、駆動輪5と共に回転するブレーキディスク14をキャリパ15により挟圧して制動することで目的を達する。キャリパ15は、運転者が踏み込むブレーキペダル16の踏力に応動して負圧式ブレーキブースタ17による倍力下でブレーキペダル踏力対応のブレーキ液圧を出力するマスタシリンダ18に接続し、このブレーキ液圧でキャリパ15を作動させてブレーキディスク14の制動を行う。ハイブリッド車両はEVモードおよびHEVモードのいずれにおいても、運転者がアクセルペダル19を踏み込んで指令する駆動力指令に応じたトルクで車輪5を駆動され、運転者の要求に応じた駆動力をもって走行される。
【0016】
ハイブリッド車両の走行モード選択と、エンジン1の出力制御と、電動モータ2の回転方向制御および出力制御と、無段変速機4の変速制御と、クラッチCLの締結、解放制御と、バッテリ12の充放電制御とは、それぞれハイブリッドコントローラ21が行う。このとき、ハイブリッドコントローラ21は、対応するエンジンコントローラ22、モータコントローラ23、変速機コントローラ24、およびバッテリコントローラ25を介してこれら制御を行うものとする。
【0017】
そのためハイブリッドコントローラ21には、ブレーキペダル16を踏み込む制動時にOFFからONに切り替わる常開スイッチであるブレーキスイッチ26からの信号と、アクセルペダル踏み込み量(アクセル開度)APOを検出するアクセル開度センサ27からの信号とを入力する。ハイブリッドコントローラ21は更に、エンジンコントローラ22、モータコントローラ23、変速機コントローラ24、およびバッテリコントローラ25との間で、内部情報のやり取りを行う。
【0018】
エンジンコントローラ22は、ハイブリッドコントローラ21からの指令に応答して、エンジン1を出力制御し、モータコントローラ23は、ハイブリッドコントローラ21からの指令に応答してインバータ13を介し電動モータ2の回転方向制御および出力制御を行う。変速機コントローラ24は、ハイブリッドコントローラ21からの指令に応答し、エンジン駆動されるオイルポンプO/Pからのオイルを媒体として、無段変速機4(Vベルト式無段変速機構CVT)の変速制御およびクラッチCLの締結、解放制御を行う。バッテリコントローラ25は、ハイブリッドコントローラ21からの指令に応答し、バッテリ12の充放電制御を行う。
【0019】
図2は実施例1の車両のパワープラントを車載した状態を表す概略斜視図である。尚、ドライブシャフト等は省略して記載する。以下、エンジン1と、無段変速機4と、電動モータ2とを1つのパワープラントとして説明する。
パワープラントは、パワープラントの重心よりも上方に設けられ、パワープラントを懸架するマウントM1,M2と、パワープラントの重心よりも下方に設けられ、パワープラントの車両前後方向の動きを規制するトルクロッドTRと、を有するペンデュラム式マウントにより支持され、パワープラントから車体への振動伝達の抑制と、走行時の乗り心地の改善の両立とを図っている。以下、X軸方向を車両前後方向、Y軸方向を車幅方向、Z軸方向を車両上下方向と定義して説明する。尚、エンジン1と無段変速機4と電動モータ2の相対的な位置関係が同じであれば、他の方式によりパワープラントを支持してもよい。
【0020】
エンジン1は、内部にシリンダ室が形成されたシリンダブロック1aと、クランクシャフトを収装するクランクケース1bとからなるエンジンブロックEBを有する。エンジンブロックEBのY軸方向左側には、内部に無段変速機4を収装する変速機ハウジング4aが取り付けられている。変速機ハウジング4aは、Y軸方向から見てエンジンブロックよりも径方向外側に膨出する膨出部4a1を有し、この膨出部4a1のエンジン取り付け面4a2には電動モータ2が取り付けられている。すなわち、エンジン取り付け面4a2には、エンジン1と電動モータ2とが取り付けられている。
【0021】
電動モータ2のモータ回転軸O2は、エンジン1のクランク軸O1と平行に配置されている。電動モータ2は、内部にステータやロータを収容する円筒状のモータハウジング2aを有する。モータハウジング2aは変速機ハウジング4aのエンジン取り付け面4a2に組み付けられている。ここで、電動モータ2の大きさは、通常の補機類に比べて非常に大型であり、変速機ハウジング4aに対して片持ちで支持することが困難である。そこで、モータハウジング2aとエンジンブロックEB(クランクケース1b)との間に補強連結部材であるガセット30を設けている。ガセット30とエンジンブロックEBとの連結部である留め点03はボルト等により連結され、モータハウジング2aが揺動する際の揺動支点となる。電動モータ2は、変速機ハウジング4aとガセット30との両持ち支持構造とされ、振動の発生を抑制する。また、パワープラントの車両前後方向後方には、車幅方向に配置された車体骨格部材であるクロスメンバCMが配置されている。
【0022】
以下、実施例1のパワープラントの構成を説明する。図3は実施例1の車両のパワープラントの概略を表す模式図である。図4は衝突時における車両のパワープラントの概略を表す模式図である。図3及び図4はY軸方向から見た側面図であり、クロスメンバCMは車室内と車室外とを区画するインストルメントパネルIPの車両前方に設置されている。
【0023】
図3に示すように、X軸に平行であって電動モータ2のZ軸方向上端を通る線をx1、X軸に平行であって電動モータ2の中心02を通る線をx2、X軸に平行であってクロスメンバCMのZ軸方向下端を通る線をx3と定義する。x3はx1とx2との間に設けられている。x3と電動モータ2とが交差する点を当接点04と定義する。また、当接点04と電動モータ2の中心02とを通る線をW1としたとき、ガセット30の留め点03はW1上に設けられている。言い換えると、ガセット30の留め点03は当接点04から最も離れた位置となるように設けられている。
【0024】
図4(a)に示すように、x3がx1とx2との間に位置することから、クロスメンバCMと電動モータ2とが当接点04において衝突する。図4(b)は、衝突等によって車両前方からエンジンブロックEBに大きな力Fが加わる際の力の関係を表す概略図である。衝突時に当接点04に入力される力Fは、電動モータ2を中心02に向けて圧縮する力f1と電動モータ2を回転させようとする力f2とで表される。この力f2によって電動モータ2が図4(a)中の時計回り方向に回転する。これに伴い、エンジンブロックEBはガセット30の留め点03を介して車両上下方向下方に引き下げることができる。尚、留め点03は当接点04から最も離れた位置にあるため、大きなレバー比を得ることが可能となり、効果的にエンジンブロックEBを引き下げることができる。
【0025】
すなわち、単に電動モータ2とエンジンブロックEBとの間の隙間だけでなく、エンジンブロックEBが下方に移動することにより衝撃吸収領域を拡大することができる。よって、車両前方からの力がクロスメンバCMを介してインストルメントパネルIP側に及ぶことを抑制し、車室内の安全性を確保できる。
【0026】
以上説明したように、実施例1にあっては下記に列挙する作用効果が得られる。
(1)エンジン1と、
エンジン1に取り付けられ、変速機ハウジング4aに収装された無段変速機4(変速機)と、
エンジン取り付け面4a2(変速機ハウジング4aのエンジン1側)に取り付けられると共に、エンジン1に留め点03を介して連結される電動モータ2(電動機)と、
電動モータ2の車両後方側に配置され、電動モータ2の回転軸方向に延在された車体骨格構造体であるクロスメンバCMと、
を備え、
車両前方から見たときに、クロスメンバCMの車両上下方向下端が、電動モータ2の中心と電動モータ2の車両上下方向上端との間に位置することとした。
よって、衝突等により車両前方からエンジン1や電動モータ2が押され、クロスメンバCMと当接すると、電動モータ2に回転方向の力を発生させることができる。この力によって、留め点03を介してエンジン1を車両上下方向下方に押し下げることが可能となり、衝撃吸収領域を拡大することができる。また、エンジン1を下方に押し下げることで、クロスメンバCM及びインストルメントパネルIP(車室)側への大きな衝撃の伝達を抑制できる。
【0027】
(2)クロスメンバCMの車両上下方向下端を通る水平線x1と電動モータ2との交点である当接点04と電動モータ2の中心02とを通る線W1上に留め点03を設けた。
よって、衝突等により車両前方からエンジン1や電動モータ2が押され、電動モータ2に作用する回転方向の力f2によってエンジンブロックEBを下方に押し下げる際、力f2の作用する位置と留め点03との間の長さを確保できる。よって、大きなレバー比を得ることが可能となり、効果的にエンジンブロックEBを引き下げることができる。
【0028】
〔実施例2〕
次に実施例2について説明する。図5は実施例2の車両のパワープラントの概略を表す模式図である。実施例1ではガセット30の留め点03をW1上に設けた。これに対し、実施例2では、電動モータ2の中心02を通るZ軸と平行な線z1より車両前方側であって、x3よりも車両上下方向下方側の領域に留め点03'を設けたものである。すなわち、当接点04は、z1より車両後方側であって、x3よりも車両上下方向上方側の領域に設けられるため、当接点04が設けられる領域とは対角に位置する領域内に留め点03'を設けることで、衝突時等におけるレバー比を確保する。
【0029】
(3)電動モータ2の中心を通る水平線x2よりも下方であって、電動モータ2の中心を通る車両上下方向線z1よりも車両前方側に留め点03'を設けた。
当接点04の存在する領域とは対角に位置する領域に留め点03'を設けたことで、レバー比を確保することが可能となり、効果的にエンジンブロックEBを引き下げることができる。また、留め点03'を設ける設置位置の自由度が増すため、レイアウト自由度を高めることができる。
【0030】
〔他の実施例〕
以上、各実施例に基づいて本発明を説明したが、上記構成に限らず、他の構成であっても本発明に含まれる。
例えば、実施例では、ハイブリッド車両の電動モータ2を搭載した例を示したが、他の輪に設けられたモータに駆動電流を供給する大型発電機を搭載した場合であっても、同様に適用可能である。また、電動機の例を示したが、4輪駆動ユニットとしてのトランスファーを設ける際に、本発明を適用してもよい。
【0031】
また、実施例1では、ガセット30をモータ回転軸02上であって、電動モータ2の重心よりも外側(変速機ハウジング4aの反対側)に設置したが、モータ回転軸02上であって、重心と一致する位置に設置してもよい。
【0032】
また、実施例1のハイブリッド車両にあっては、無段変速機4を搭載した例を示したが、無段変速機4に限らず他の有段変速機であってもよい。また、クラッチCLに代えて、複数の摩擦締結要素からなる遊星歯車機構を搭載し、適宜変速可能な副変速装置を搭載してもよい。
【0033】
更に、実施例ではスタータモータ3によりエンジン再始動を行う構成を示したが、他の構成であっても構わない。具体的には、近年、アイドリングストップ機能付き車両であって、オルタネータをモータ・ジェネレータに置き換え、このモータ・ジェネレータにオルタネータ機能を加えてエンジン始動機能を付加することにより、アイドリングストップからのエンジン再始動時に、スタータモータではなく、このモータ・ジェネレータによりエンジン再始動を行う技術が実用化されている。本願発明も上記のようなモータ・ジェネレータによりエンジン再始動を行う構成としてもよい。
【符号の説明】
【0034】
1 エンジン
1a シリンダブロック
2 電動モータ
2a モータハウジング
4 Vベルト式無段変速機
4a 変速機ハウジング
4a2 エンジン取り付け面
5 駆動輪
30 ガセット
01 クランク軸
02 モータ回転軸
03 留め点
EB エンジンブロック
図1
図2
図3
図4
図5