(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、適宜図面を参照して本発明の実施形態について説明する。なお、以下に説明される実施形態は本発明を具体化した一例にすぎず、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0015】
[画像形成装置10]
図1は、本発明の実施形態に係る画像形成装置10の構成を示す図である。なお、説明の便宜上、画像形成装置10が使用可能な設置状態(
図1に示される状態)で鉛直方向を上下方向8と定義する。また、前記設置状態において
図1に示される給紙カセット40が挿抜される面を正面(前面)として前後方向7を定義する。また、前記設置状態の画像形成装置10の正面を基準として左右方向9を定義する。
【0016】
画像形成装置10は筐体10Aを備える。筐体10Aは、全体として略直方体形状である。筐体10Aの内部には、画像形成装置10を構成する各部が配設されている。
図1に示されるように、筐体10Aの前面の下部には、左右方向9に幅広な開口部56が形成されており、開口部56から給紙カセット40が筐体10Aの内部に収容可能である。
【0017】
画像形成装置10は、いわゆるタンデム方式のカラー画像形成装置であり、複数の画像形成ユニット4、中間転写ベルト5、光走査装置13、二次転写ローラー20、定着装置16、シートトレイ18、給紙カセット40、給紙ユニット32、操作表示部25、搬送経路26、及び制御部2などを備える。そして、画像形成装置10は、入力される画像データに基づいてシートSにモノクロ画像又はカラー画像を形成する。シートSは、紙、コート紙、ハガキ、封筒、及びOHPシートなどである。なお、本発明の実施形態に係る画像形成装置10は、タンデム方式のカラー画像形成装置に限られず、カラー画像又はモノクロ画像を形成可能なプリンターや複写機、ファクシミリ、これらの各機能を備える複合機であってもよい。
【0018】
操作表示部25は、制御部2からの制御指示にしたがって各種の情報を表示し、ユーザー操作に応じて制御部2に各種の情報を入力するタッチパネルなどである。
【0019】
画像形成ユニット4(4C,4M,4Y,4K)各々は、感光体ドラム11、帯電装置12、現像装置14、一次転写ローラー15などを備えており、電子写真方式にしたがって画像を形成する。画像形成ユニット4は、中間転写ベルト5の走行方向(水平方向)に沿って並設されており、所謂タンデム方式に基づいてカラー画像を形成する。具体的に、画像形成ユニット4CではC(シアン)、画像形成ユニット4MではM(マゼンタ)、画像形成ユニット4YではY(イエロー)、画像形成ユニット4KではK(ブラック)に対応するトナー像が形成される。中間転写ベルト5の移動方向(矢印19方向)の下流側から順に、シアン用の画像形成ユニット4C、マゼンタ用の画像形成ユニット4M、イエロー用の画像形成ユニット4Y、ブラック用の画像形成ユニット4Kがその順番で一列に配置されている。
【0020】
中間転写ベルト5は、画像形成ユニット4各々の感光体ドラム11に形成された各色のトナー像が中間転写される部材である。中間転写ベルト5は、駆動ローラー6A及び従動ローラー6Bによって回転駆動可能に支持されている。駆動ローラー6A及び従動ローラー6Bによって支持されることにより、中間転写ベルト5は、その表面が各感光体ドラム11の表面に接しながら移動(走行)可能となる。そして、中間転写ベルト5は、その表面が感光体ドラム11と一次転写ローラー15との間を通過する際に、各感光体ドラム11からトナー像が順に重ね合わせて転写される。光走査装置13には、各色のレーザー光を照射するレーザー光源、レーザー光を走査するポリゴンミラー、走査されたレーザー光を照射するミラー13C,13M,13Y,13K等を備えている。光走査装置13は、入力される各色の画像データに基づいてレーザー光を画像形成ユニット4各々の感光体ドラム11に照射することにより感光体ドラム11各々に静電潜像を形成する。
【0021】
給紙ユニット32は、給紙カセット40に積載されているシートSを一枚ずつ取り出して、搬送経路26へ向けてシートSを給送する。
【0022】
このように構成された画像形成装置10では、給紙カセット40から搬送経路26に沿って供給されるシートSに以下の手順でカラー画像が形成され、画像形成後のシートSがシートトレイ18に排出される。なお、搬送経路26には、給紙カセット40に積載されたシートSを二次転写ローラー20及び定着装置16を経てシートトレイ18に搬送する各種搬送ローラーが設けられている。
【0023】
まず、画像形成ユニット4各々では、帯電装置12により感光体ドラム11が所定の電位に一様に帯電される。次に、光走査装置13により感光体ドラム11各々の表面に画像データに基づくレーザー光が照射されることにより、感光体ドラム11各々の表面に静電潜像が形成される。そして、感光体ドラム11各々の静電潜像は現像装置14各々によって各色のトナー像として現像(可視像化)される。なお、現像装置14各々には、各色に対応する着脱可能なトナーコンテナ3(3C,3M,3Y,3K)からトナー(現像剤)が補給される。
【0024】
続いて、画像形成ユニット4各々の感光体ドラム11に形成された各色のトナー像は、一次転写ローラー15各々によって中間転写ベルト5に順に重ね合わせて転写される。これにより、中間転写ベルト5に画像データに基づくカラー像が形成される。次に、中間転写ベルト5上のカラー像は、二次転写ローラー20により、給紙カセット40から搬送経路26を経て搬送されるシートSに転写される。カラー像が転写されたシートSは、前記搬送ローラーによって定着装置16に搬送される。
【0025】
定着装置16は、高温に加熱された加熱ローラー16A(第3回転ローラーの一例)と、この加熱ローラー16Aに対向配置された加圧ローラー16B(第1回転ローラーの一例)とを有する。定着装置16に搬送されたシートSは、加熱ローラー16Aと加圧ローラー16Bとによって挟持されつつ搬送される。これにより、カラー像がシートSに溶着される。その後、シートSはシートトレイ18に排出される。なお、定着装置16の構成の詳細については後述する。
【0026】
制御部2は、画像形成装置10を統括制御するものである。制御部2は、CPU、ROM、RAM、EEPROMなどを主な構成要素とするマイクロコンピュータとして構成されている。制御部2は、画像形成装置10の内部において、各画像形成ユニット4、二次転写ローラー20、定着装置16、駆動ローラー6A、給紙ユニット32などに接続されており、これらの構成要素を制御する。また、制御部2は、画像形成ユニット4を構成する各要素、具体的には、帯電装置12、光走査装置13、現像装置14、一次転写ローラー15などに接続されている。
【0027】
[定着装置16]
以下、本発明の実施形態に係る定着装置16について説明する。
図2に示されるように、定着装置16は、加熱ローラー16Aと、加圧ローラー16Bと、ヒーター51(加熱装置の一例)と、分離ブレード52(分離部材の一例)と、クリーニングユニット70(ローラーユニットの一例)と、を備える。これらの構成要素が定着装置16の筐体53の内部に設けられている。
【0028】
加熱ローラー16Aは、円筒形状に形成されたローラー本体61を有する。ローラー本体61のローラー面が定着時にシートSの現像面(トナー像が付着している面)に接触される。ローラー本体61は、熱伝導率の高い材料で形成されており、例えば、アルミなど金属で形成されている。ローラー本体61の表面にはトナー離れを良くするためのフッ素樹脂層がコーティングされている。ローラー本体61の両端部には回転軸(不図示)が設けられており、この回転軸が筐体53を構成する内部フレームなどに回転可能に支持されている。これにより、加熱ローラー16Aが回転可能となる。
【0029】
加熱ローラー16Aは、ヒーター51を有する。ヒーター51は、ローラー本体61の内部に設けられている。ヒーター51は、例えばハロゲンランプなどで構成されている。ヒーター51は、ローラー本体61の内部において軸方向に延出されており、ローラー本体61は、ヒーター51によって内部から軸方向の全域が加熱される。なお、ヒーター51は加熱装置の単なる一例であり、これに代えて、磁束の作用により加熱ローラー16A自体を発熱させる誘導加熱装置などの他の加熱装置を適用してもよい。
【0030】
加圧ローラー16Bは、加熱ローラー16Aに対向配置されており、加熱ローラー16Aに対して平行に設けられている。加圧ローラー16Bは、
図2において、加熱ローラー16Aよりも後方に配置されている。加圧ローラー16Bは、加熱ローラー16Aの表面に所定の圧力で圧接された状態で回転可能なように筐体53に支持されている。具体的には、加圧ローラー16Bの中心に回転軸62が設けられており、この回転軸62が筐体53を構成する内部フレームなどに回転可能に支持されている。これにより、加圧ローラー16Bが回転可能となる。加圧ローラー16Bは、制御部2(
図1参照)によって駆動制御されるモーターに連結されている。加圧ローラー16Bは、前記モーターが回転駆動されることによって、その回転駆動力が伝達されて、
図2における時計回転方向へ回転する。加圧ローラー16Bの回転軸62には、弾性を有するシリコンや多孔質ゴムなどの円筒形状の弾性部63が設けられている。また、加圧ローラー16Bは、加熱ローラー16Aに対してバネなどによって圧接されている。これにより、弾性部63がローラー本体61に圧接されることにより、加熱ローラー16Aと加圧ローラー16Bとの間に、弾性部63が弾性変形して湾曲状に凹まされたニップ部64が形成される。また、加熱ローラー16Aは、ニップ部64における接触摩擦によって、加圧ローラー16Bの回転に従動して、
図2における反時計回転方向へ回転する。
【0031】
定着装置16においては、シートSはニップ部64を下から上へ抜けるように搬送される。ニップ部64よりも用紙搬送方向下流側には分離ブレード52が設けられている。分離ブレード52は、ニップ部64を通過したシートSが加熱ローラー16Aに貼り付いて巻き付かないようにするための分離部材である。分離ブレード52は、加熱ローラー16Aの長手方向に沿って複数配置されている。本実施形態では、分離ブレード52は、先端が尖った形状に形成されており、その先端が加熱ローラー16Aのローラー面に当接している。これにより、ニップ部64をシートSが抜け出るタイミングで、分離ブレード52はシートSを加熱ローラー16Aから分離させることができる。分離ブレード52は、加熱ローラー16Aのローラー面の損傷を防止するために、合成樹脂で構成されている。
【0032】
分離ブレード52が合成樹脂で構成されている場合、回転する加熱ローラー16Aとの接触摩擦によって分離ブレード52が摩耗して、削りカスが生じる場合がある。この削りカスが加熱ローラー16Aに移り、加熱ローラー16Aに回転によってニップ部64に到達すると、加熱ローラー16Aによって削りカスが加熱され、更に加圧ローラー16Bによって加圧されることにより、シートSに削りカスが溶着する場合がある。このため、本実施形態では、定着装置16にクリーニングユニット70が設けられている。
【0033】
[クリーニングユニット70]
以下、クリーニングユニット70について説明する。
図2に示されるように、クリーニングユニット70は、加圧ローラー16Bの下方に設けられている。
図3に示されるように、クリーニングユニット70は、加圧ローラー16Bの長手方向に長い形状に形成されており、
図2において紙面に垂直な方向(左右方向9に一致する方向)に延出している。このクリーニングユニット70は、加熱ローラー16Aから加圧ローラー16Bに移った前記削りカスを捕捉して加圧ローラー16Bのローラー面をクリーニングするものである。
図2及び
図3に示されるように、クリーニングユニット70は、クリーニングローラー71(第2回転ローラーの一例)と、クリーニングローラー71を支持するための支持機構80(ローラー支持機構の一例)と、を備える。また、支持機構80は、支持フレーム81と、被覆部材82と、軸受け部材83と、付勢部材84と、を備える。なお、
図2では、軸受け部材83及び付勢部材84の図示が省略されている。また、
図3では、支持フレーム81の左端部の構成の一部の図示が省略されている。
【0034】
クリーニングローラー71は、加圧ローラー16Bに対して平行に設けられている。クリーニングローラー71は、加圧ローラー16Bの表面に所定の圧力で圧接された状態で回転可能なように支持機構80に支持されている。クリーニングローラー71の中心に回転軸72が設けられており、この回転軸72が支持機構80に回転可能に支持されている。クリーニングローラー71の回転軸72には、不織布などによって構成される清掃部材73が設けられている。清掃部材73はクリーニングローラー71のローラー面を構成している。清掃部材73は、クリーニングローラー71が加圧ローラー16Bの表面に圧接されることにより、加圧ローラー16Bの表面に付着している前記削りカスなどの異物を除去する。また、クリーニングローラー71は、加圧ローラー16Bが回転すると、加圧ローラー16Bとの接触摩擦によって、加圧ローラー16Bの回転に従動して
図2における反時計回転方向へ回転する。なお、清掃部材73は、不織布に限られず、前記削りカスなどの異物を除去可能なものであれば如何なる材質のものでも適用可能である。
【0035】
図3及び
図4に示されるように、支持フレーム81は、左右方向9に長い形状に形成されている。支持フレーム81は、所謂板金で構成されている。本実施形態では、支持フレーム81は、SPCCなどの鋼板で構成されている。支持フレーム81は板金を切断加工したり曲げ加工したりすることによって形成される。
図4に示されるように、支持フレーム81は、ベース部81Aを有する。ベース部81Aは、左右方向9に長い形状である。ベース部81Aは、クリーニングユニット70の底部を構成しており、このベース部81Aが定着装置16の筐体53に固定される。ベース部81Aの長手方向の両端部には、ベース部81Aの両端が上方へ垂直に屈曲されたサイド部81Bが形成されている。
【0036】
サイド部81Bには、加圧ローラー16Bから離反する方向、つまり下方へ延びる支持溝85が形成されている。つまり、支持フレーム81は支持溝85を有する。後述するように、本実施形態では、支持溝85との間に被覆部材82を介在させた状態で、支持溝85にクリーニングローラー71の回転軸72が挿入される。
【0037】
ベース部81Aの前端部には、ベース部81Aの前端が上方へ垂直に屈曲されたフロント部81C(除電部の一例)が形成されている。つまり、支持フレーム81はフロント部81Cを有する。フロント部81Cは、加圧ローラー16Bのローラー面に近接する位置まで延出されている。フロント部81Cは、加圧ローラー16Bに近接して、加圧ローラー16Bに帯電した静電気を除電する役割を担う。フロント部81Cの上端部には、前方へ傾斜する傾斜部89が設けられている。傾斜部89において加圧ローラー16B側の対向面87は、加圧ローラー16Bの外周面に対向している。対向面87には、支持フレーム81の長手方向に長い形状のフェルトなどの緩衝材88が貼り付けられている。なお、
図3では、緩衝材88の図示が省略されている。これにより、外からの衝撃や環境温度などに起因して加圧ローラー16Bや支持機構80が位置ずれしても、傾斜部89が直接に加圧ローラー16Bに接触することがなく、緩衝材88によって加圧ローラー16Bの損傷が防止される。なお、緩衝材88は、緩衝機能を生じるものであれば、フェルト以外の材質のものでも適用可能である。
【0038】
図5(B)に示されるように、支持溝85の底部85Aに突起86が設けられている。つまり、支持フレーム81は突起86を有する。突起86は、底部85Aの中央部から上方へ突出している。突起86は、付勢部材84の下端を支持するとともにその下端を底部85Aの中央部に位置決めするためのものである。付勢部材84は、コイルバネである。
図5(A)に示されるように、付勢部材84の下端において突起86が付勢部材84の内部に挿入されることにより、付勢部材84の下端が支持溝85で支持される。
【0039】
被覆部材82は、支持溝85に取り付けられる。具体的には、被覆部材82は、支持溝85において互いに対向する一対の側縁部85B(
図5(B)参照)それぞれを覆うように支持溝85に取り付けられる。被覆部材82は、所謂板金で構成されている。本実施形態では、支持フレーム81は、SUS(ステンレス鋼)などの鋼板で構成されている。被覆部材82は、板金を切断加工したり曲げ加工したりすることによって形成される。
【0040】
図6に示されるように、被覆部材82は、一対の側縁部85Bそれぞれを覆う一対の第1部位82Aと、支持溝85の底部85Aを覆う第2部位82Bとを有する。
図5(A)に示されるように、第1部位82Aは、側縁部85Bの支持溝85側の端部のみならず、その端部からサイド部81Bの側面に至る範囲(
図5(B)において破線で囲まれた部分)を覆う。これにより、被覆部材82は、側縁部85Bの端部の角部85B1を覆うことができる。本実施形態では、第1部位82Aは、側縁部85Bを覆うように板金を屈曲加工して形成される。このため、第1部位82Aの内側面94の幅方向の端部94Aは尖っておらず丸みのある曲面となっている。
【0041】
一対の第1部位82Aのうち、後方側の第1部位82A1には、閉塞プレート100(閉塞部の一例)が設けられている。つまり、被覆部材82は閉塞プレート100を有する。閉塞プレート100は、被覆部材82に一体に形成されている。そのため、閉塞プレート100は、被覆部材82と同じように、板金で構成されている。閉塞プレート100は、支持フレーム81の支持溝85を閉塞するための部材であり、細幅の板状に形成されている。閉塞プレート100は、軸受け部材83が支持溝85に装着された状態で、支持溝85におけるクリーニングローラー71側の開口部85C(
図5(B)参照、第1開口部の一例)を閉塞する部材である。
【0042】
閉塞プレート100は、第1部位82A1の上端部101(加圧ローラー16B側の端部)に設けられている。閉塞プレート100は、上端部101から前方側に位置する他方の第1部位82A2へ向けて延出する板状の長尺な部材であり、その延出端102は、第1部位82A2に達している。
図6に示されるように、閉塞プレート100の延出端102は、後述の連結機構105によって第1部位82A2に連結されている。この閉塞プレート100が設けられていることにより、後述するように被覆部材82とともに軸受け部材83が支持溝85に取り付けられ、更に、クリーニングローラー71の回転軸72が軸受け部材83で支持された状態において、閉塞プレート100がストッパーとして機能して、軸受け部材83が上方へ抜けること、及び回転軸72が上方へ抜けることが防止される。なお、閉塞プレート100は、一対の第1部位82Aのうちの少なくとも一方に設けられていればよい。また、閉塞プレート100が一対の第1部位82Aの両方に設けられていて、それらの延出端同士が連結されるように構成されたものであってもよい。
【0043】
閉塞プレート100は、上端部101から内側面94に対して連続するように上方へ延びるストレート状に形成することができ、上端部101において屈曲変形させることによって、開口部85Cを閉塞することが可能である。
図7に示されるように、連結機構105は、第1部位82A2の上端部に設けられた被係合部106と、延出端102に設けられた一対の係合部107とによって構成されている。被係合部106及び係合部107は、互いに連結可能に構成されており、その連結を解除可能に構成されている。被係合部106は、鉤状に形成されている。具体的には、被係合部106は、第1部位82A2の上端部から上方に突出した板状部材であり、その幅方向の両側面に矩形状の切り欠き溝106Aを有する。また、係合部107は、延出端102の幅方向の両端それぞれから突出する突起である。係合部107が被係合部106の切り欠き溝106Aに挿入されることにより、閉塞プレート100の延出端102が、第1部位82A2に連結される。上述したように、閉塞プレート100は、上端部101において屈曲変形されるため、屈曲変形後に元の状態に戻ろうとする方向(
図6において上方向)の復元力(弾性力)が生じる。これに対して、連結機構105の被係合部106は、係合部107を上方へ移動させないように係合する。そのため、前記復元力が生じても、連結機構105による連結状態が維持される。なお、係合部107を被係合部106の切り欠き溝106Aから外すことにより、連結機構105による連結が解除される。
【0044】
図6に示されるように、被覆部材82の第2部位82Bには、開口部90(第2開口部の一例)が設けられている。開口部90は、第2部位82Bにおいて底部85Aに対向配置される対向面91に形成された開口である。開口部90は、被覆部材82が支持溝85に取り付けられたときに、底部85Aの突起86が挿通可能なサイズに形成されている。つまり、被覆部材82が支持溝85に取り付けられると、突起86が開口部90を通って上方へ突出し、支持溝85に露出される。この状態で、付勢部材84が突起86に取り付けられる。
【0045】
また、被覆部材82は、支持溝85に取り付けられた状態で、一対の第1部位82Aそれぞれが、対応する側縁部85Bを外側へ押圧する弾性力を生じるように形成されている。具体的には、
図8に示されるように、一対の第1部位82Aそれぞれが互いに離れる方向へ傾斜している。つまり、後方側の第1部位82A1は、第2部位82Bとの接合点を支点として鉛直方向に対して角度θだけ外側(後方側)に傾斜している。また、前方側の第1部位82A2は、第2部位82Bとの接合点を支点として鉛直方向に対して角度θだけ外側(前方側)に傾斜している。この傾斜角θは、少なくとも、支持溝85の前後方向7の幅よりも第1部位82Aの離間距離の方が大きくなるように設定されている。このため、被覆部材82よりも狭い支持溝85に被覆部材82が装着されることで、被覆部材82は支持溝85において安定して支持される。なお、図示されていないが、被覆部材82が支持溝85に装着されたときに、被覆部材82と支持溝85の内壁とが係合する機構が設けられていてもよい。
【0046】
軸受け部材83は、被覆部材82とともに支持溝85に取り付けられる。軸受け部材83は、合成樹脂で構成されている。本実施形態では、軸受け部材83は、高い耐熱性を有し、強度及び剛性が高く、更に耐摩耗性にも優れ知得るポリフェニレンスルファイド樹脂(PPS樹脂)を金型成型することにより製造される。もちろん、PPS樹脂以外の合成樹脂で軸受け部材83が構成されてもよい。軸受け部材83は、軸受け溝83A(
図5(B)参照)を有する。軸受け溝83Aは、クリーニングローラー71の回転軸72を支持する部分であり、軸受け部材83の上部に形成されている。軸受け溝83Aの底部は回転軸72と概ね同じサイズの円弧形状に形成されており、これにより、軸受け溝83Aは、回転軸72を円滑に回転可能に支持できる。
【0047】
軸受け部材83は、支持溝85との間に被覆部材82を介在させた状態で、更に付勢部材84が被覆部材82の上から支持溝85に支持された状態で、支持溝85に装着される。軸受け部材83が支持溝85に装着されることにより、軸受け部材83は、支持溝85の底部85Aに対して接離する方向(上下方向8)へ移動可能となる。言い換えると、軸受け部材83は、上下方向8へ移動可能なように支持溝85に設けられる。軸受け部材83を支持溝85において移動可能にするために、軸受け部材83には、ガイド溝83B(
図5(B)参照)が形成されている。
図5(B)に示されるように、ガイド溝83Bは、軸受け部材83において前後方向7の両端それぞれに形成されている。それぞれのガイド溝83Bは、上下方向8に延出されている。ガイド溝83Bの溝幅は、被覆部材82の第1部位82Aが挿入可能なサイズに形成されている。被覆部材82が支持溝85に取り付けられ、その被覆部材82の第1部位82Aがガイド溝83Bに挿入されることにより、ガイド溝83Bは、軸受け部材83を上下方向8へ移動可能なように案内する。
【0048】
付勢部材84はコイルバネである。付勢部材84は、軸受け部材83を底部85Aから離反する方向(上方)へ付勢する。本実施形態では、付勢部材84は、被覆部材82が支持溝85に取り付けられた状態で、被覆部材82の開口部90から突出した突起86と軸受け部材83との間に設けられている。
図5(A)、(B)に示されるように、軸受け部材83の底部には、付勢部材84の上端から付勢部材84の内部に挿通される突出状のバネ座92が設けられている。付勢部材84の上端はバネ座92によって位置決めされ、下端は突起86によって位置決めされ、これにより、付勢部材84が底部85Aと軸受け部材83との間に配置される。なお、付勢部材84はコイルバネに限られない。支持溝85に取り付けられた状態で軸受け部材83を上方へ付勢するものであれば、バネ付勢するものに限られず、ゴムなどの弾性部材やそれ以外の構成のものであっても適用可能である。
【0049】
支持溝85に対する軸受け部材83の装着は、以下の取り付け手順で行われる。すなわち、
図9に示されるように、最初に、支持溝85に被覆部材82の下端だけを挿入させる。この状態では、閉塞プレート100は上端部101で屈曲されておらず、
図9において破線で示されるように、第1部位82A1に沿ってストレート状態の姿勢を保持している。また、被覆部材82の第1部位82Aは角度θだけ外側へ傾斜しているため、第1部位82A間の距離は支持溝85の幅よりも大きい。この状態で、付勢部材84を対向面91に当接させつつ軸受け部材83を付勢部材84の上から支持溝85に挿入する。そして、被覆部材82、付勢部材84、及び軸受け部材83が一体として下方へ押し込まれることにより、これらが支持溝85の底部85Aへ進入する。この進入過程において第1部位82A間が側縁部85Bに押されて徐々に狭められる。そして、被覆部材82、付勢部材84、及び軸受け部材83が支持溝85に装着された状態(
図4(B)参照)で、閉塞プレート100が上端部101を支点として開口部85Cを覆う方向へ屈曲される。その後、連結機構105によって係合部107と被係合部106とが係合されて、延出端102が第1部位82A2に連結される。これにより、閉塞プレート100がストッパーとして機能して、軸受け部材83及び回転軸72が上方へ抜けることが防止される。
【0050】
このように、クリーニングユニット70の支持機構80が構成されているため、軸受け部材83が支持溝85を上下方向8へ移動可能でありながら、支持溝85の側縁部85Bの角部85B1に直接に接触しない。そのため、角部85B1との接触による削りカスの発生が防止される。軸受け部材83の移動時に、軸受け部材83は被覆部材82の第1部位82Aを摺動するが、第1部位82Aの内側面94の幅方向の端部94Aは尖っておらず丸みのある曲面となっている。そのため、軸受け部材83は削り取られることなく円滑に摺動する。前記削りカスの発生が防止されることにより、前記削りカスが軸受け部材83の軸受け溝83Aに入り込むことが無くなり、クリーニングローラー71の回転軸72と軸受け溝83Aとの間で回転時に異音が生じることもない。また、前記削りカスが生じないため、前記削りカスがシートSに溶着して画像品質を低下させることもない。
【0051】
また、上述したように、被覆部材82に閉塞プレート100が設けられているため、軸受け部材83が支持溝85から上方へ移動しても、その移動が閉塞プレート100によって止められる。また、同様に、回転軸72が支持溝85から上方へ移動しても、その移動が閉塞プレート100によって止められる。これにより、軸受け部材83及び回転軸72が上方へ抜けることが防止される。つまり、本実施形態の支持機構80であれば、定着装置16に設けられたクリーニングローラー71を安定して支持することができる。
【0052】
なお、上述の実施形態では、被覆部材82の第1部位82Aが、側縁部85Bの支持溝85側の端部からサイド部81Bの側面に至る範囲(
図5(B)参照)を覆う構成を例示したが、本発明はこれに限られない。被覆部材82は、少なくとも側縁部85Bの端部の角部85B1を覆うことができるものであれば、角部85B1による軸受け部材83の削りが防止される。
【0053】
また、上述の実施形態では、連結機構105を有する被覆部材82を例示したが、本発明はこの被覆部材82に限られない。例えば、被覆部材82に代えて、
図10(A)に示される被覆部材111を支持機構80に適用することが可能である。被覆部材111には連結機構105が設けられていない。この被覆部材111においては、閉塞プレート100が、第1部位82Aそれぞれの上端を架け渡すように一体に設けられている。更に、被覆部材111は、第2部位82Bと第1部位82A1との間が連結されておらず、第1部位82A1から閉塞プレート100、第1部位82A2、第2部位82Bが連続して一体に構成されている。この被覆部材111は、
図10(A)に示されるように各部の連結部が屈曲された状態で、支持溝85に装着される。また、被覆部材82に代えて、
図10(B)に示される被覆部材112を支持機構80に適用することが可能である。この被覆部材112にも連結機構105が設けられていない。この被覆部材112においては、閉塞プレート100が、第1部位82Aそれぞれの上端を架け渡すように一体に設けられている。更に、第2部位82Bがその中央位置で左右に分割されている。そして、被覆部材112は、分割された一方の第2部位82B1から第1部位82A1、閉塞プレート100、第1部位82A2、他方の第2部位82B2が連続して一体に構成されている。この被覆部材112は、
図10(B)に示されるように各部の連結部が屈曲された状態で、支持溝85に装着される。このように構成された被覆部材111,112であっても、軸受け部材83及び回転軸72が上方へ抜けることを防止することができ、ひいては、定着装置16に設けられたクリーニングローラー71を安定して支持することができる。
【0054】
なお、上述の実施形態では、クリーニングユニット70におけるクリーニングローラー71の支持機構80について例示したが、本発明はこれに限られない。例えば、支持機構80は、加熱ローラー16Aに対して加圧ローラー16Bを圧接状態で支持する機構にも適用可能である。