特許第6237537号(P6237537)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 京セラドキュメントソリューションズ株式会社の特許一覧

特許6237537アンケート支援システムおよびアンケート支援プログラム
<>
  • 特許6237537-アンケート支援システムおよびアンケート支援プログラム 図000002
  • 特許6237537-アンケート支援システムおよびアンケート支援プログラム 図000003
  • 特許6237537-アンケート支援システムおよびアンケート支援プログラム 図000004
  • 特許6237537-アンケート支援システムおよびアンケート支援プログラム 図000005
  • 特許6237537-アンケート支援システムおよびアンケート支援プログラム 図000006
  • 特許6237537-アンケート支援システムおよびアンケート支援プログラム 図000007
  • 特許6237537-アンケート支援システムおよびアンケート支援プログラム 図000008
  • 特許6237537-アンケート支援システムおよびアンケート支援プログラム 図000009
  • 特許6237537-アンケート支援システムおよびアンケート支援プログラム 図000010
  • 特許6237537-アンケート支援システムおよびアンケート支援プログラム 図000011
  • 特許6237537-アンケート支援システムおよびアンケート支援プログラム 図000012
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6237537
(24)【登録日】2017年11月10日
(45)【発行日】2017年11月29日
(54)【発明の名称】アンケート支援システムおよびアンケート支援プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20171120BHJP
【FI】
   G06Q50/10
【請求項の数】7
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2014-172104(P2014-172104)
(22)【出願日】2014年8月26日
(65)【公開番号】特開2016-45904(P2016-45904A)
(43)【公開日】2016年4月4日
【審査請求日】2016年9月23日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100140796
【弁理士】
【氏名又は名称】原口 貴志
(72)【発明者】
【氏名】守谷 友里
【審査官】 衣川 裕史
(56)【参考文献】
【文献】 特開2004−213375(JP,A)
【文献】 特開2003−030376(JP,A)
【文献】 特開2005−228350(JP,A)
【文献】 特開2003−196423(JP,A)
【文献】 特開2001−125982(JP,A)
【文献】 特開2008−287420(JP,A)
【文献】 特開2001−086275(JP,A)
【文献】 特開2014−67255(JP,A)
【文献】 特開2002−373222(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者と、利用者に対する電子データの送信先とを対応付けて登録する利用者登録手段と、
前記利用者登録手段によって登録されている利用者が特定の範囲外に出たことを検出する出検出手段と、
前記利用者登録手段によって登録されている利用者からアンケートに対する回答を受け付ける回答受け付け手段と、
前記回答受け付け手段によって前記回答が受け付けられていない利用者に前記回答を催促する催促通知をインターネット経由で送信する催促通知送信手段とを備え、
前記催促通知送信手段は、前記範囲外に出たことが前記出検出手段によって検出された利用者に対応付けて前記利用者登録手段によって登録されている送信先に前記催促通知を送信することを特徴とするアンケート支援システム。
【請求項2】
前記催促通知は、前記回答を催促する対象のアンケートを含み、
前記回答受け付け手段は、前記催促通知に含まれるアンケートに対する前記回答をインターネット経由で受け付けることを特徴とする請求項1に記載のアンケート支援システム。
【請求項3】
前記催促通知送信手段は、特定の時刻を経過している場合に、前記範囲外に出たことが前記出検出手段によって検出された利用者に対応付けて前記利用者登録手段によって登録されている送信先に前記催促通知を送信することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のアンケート支援システム。
【請求項4】
前記利用者登録手段によって登録されている利用者が前記範囲内に入ったことを検出する入検出手段と、
利用者のためにアンケートを用意するアンケート用意手段とを備え、
前記アンケート用意手段は、利用者が前記範囲内に入ったことが前記入検出手段によって検出された場合に、印刷デバイスによってアンケートを印刷することを特徴とする請求項1から請求項3までの何れかに記載のアンケート支援システム。
【請求項5】
前記利用者登録手段は、利用者に対応付けて印刷設定を登録し、
前記アンケート用意手段は、前記範囲内に入ったことが前記入検出手段によって検出された利用者に対応付けて前記利用者登録手段によって登録されている印刷設定でアンケートを印刷することを特徴とする請求項4に記載のアンケート支援システム。
【請求項6】
前記利用者登録手段は、アンケートの配布方法として印刷物および電子データの少なくとも一方を利用者に対応付けて登録し、
前記アンケート用意手段は、前記範囲内に入ったことが前記入検出手段によって検出された利用者に対応付けて前記利用者登録手段によって登録されている配布方法が電子データである場合に、アンケートを電子データで配布することを特徴とする請求項4または請求項5に記載のアンケート支援システム。
【請求項7】
利用者と、利用者に対する電子データの送信先とを対応付けて登録する利用者登録手段、
前記利用者登録手段によって登録されている利用者が特定の範囲外に出たことを検出する出検出手段、
前記利用者登録手段によって登録されている利用者からアンケートに対する回答を受け付ける回答受け付け手段、および、
前記回答受け付け手段によって前記回答が受け付けられていない利用者に前記回答を催促する催促通知をインターネット経由で送信する催促通知送信手段としてコンピューターを機能させ、
前記催促通知送信手段は、前記範囲外に出たことが前記出検出手段によって検出された利用者に対応付けて前記利用者登録手段によって登録されている送信先に前記催促通知を送信することを特徴とするアンケート支援プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アンケートの実施を支援するアンケート支援システムおよびアンケート支援プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、アンケートの印刷物にクーポンを付けることによって、アンケートに対する回答を利用者が自発的に提出する動機付けをするアンケート支援システムが知られている(特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−76832号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来のアンケート支援システムにおいては、あくまで利用者による自発的な提出を待つのみであるので、例えばクーポンに興味が無い利用者からアンケートに対する回答を回収することは容易ではないという問題がある。
【0005】
そこで、本発明は、アンケートに対する回答の回収率を向上することができるアンケート支援システムおよびアンケート支援プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のアンケート支援システムは、利用者と、利用者に対する電子データの送信先とを対応付けて登録する利用者登録手段と、前記利用者登録手段によって登録されている利用者が特定の範囲外に出たことを検出する出検出手段と、前記利用者登録手段によって登録されている利用者からアンケートに対する回答を受け付ける回答受け付け手段と、前記回答受け付け手段によって前記回答が受け付けられていない利用者に前記回答を催促する催促通知をインターネット経由で送信する催促通知送信手段とを備え、前記催促通知送信手段は、前記範囲外に出たことが前記出検出手段によって検出された利用者に対応付けて前記利用者登録手段によって登録されている送信先に前記催促通知を送信することを特徴とする。
【0007】
この構成により、本発明のアンケート支援システムは、特定の範囲外に出ていてアンケートに対する回答が受け付けられていない利用者にインターネット経由で回答を催促するので、回答の回収率を向上することができる。
【0008】
また、本発明のアンケート支援システムにおいて、前記催促通知は、前記回答を催促する対象のアンケートを含み、前記回答受け付け手段は、前記催促通知に含まれるアンケートに対する前記回答をインターネット経由で受け付けても良い。
【0009】
この構成により、本発明のアンケート支援システムは、アンケートに対する回答をインターネット経由で受け付けるので、特定の範囲外に出ている利用者が特定の範囲内に戻らなくても回答を提出することが可能であり、回答の回収率を向上することができる。
【0010】
また、本発明のアンケート支援システムにおいて、前記催促通知送信手段は、特定の時刻を経過している場合に、前記範囲外に出たことが前記出検出手段によって検出された利用者に対応付けて前記利用者登録手段によって登録されている送信先に、前記催促通知を送信しても良い。
【0011】
この構成により、本発明のアンケート支援システムは、特定の時刻を経過する前に一時的に特定の範囲外に出ただけの利用者にアンケートに対する回答を催促することを防止することができるので、利便性を向上することができる。
【0012】
また、本発明のアンケート支援システムは、前記利用者登録手段によって登録されている利用者が前記範囲内に入ったことを検出する入検出手段と、利用者のためにアンケートを用意するアンケート用意手段とを備え、前記アンケート用意手段は、利用者が前記範囲内に入ったことが前記入検出手段によって検出された場合に、印刷デバイスによってアンケートを印刷しても良い。
【0013】
この構成により、本発明のアンケート支援システムは、利用者が特定の範囲内に入った場合にアンケートを印刷するので、アンケートの印刷物の不必要な生成を抑えることができる。
【0014】
また、本発明のアンケート支援システムにおいて、前記利用者登録手段は、利用者に対応付けて印刷設定を登録し、前記アンケート用意手段は、前記範囲内に入ったことが前記入検出手段によって検出された利用者に対応付けて前記利用者登録手段によって登録されている印刷設定でアンケートを印刷しても良い。
【0015】
この構成により、本発明のアンケート支援システムは、利用者に対応付けられた印刷設定でアンケートの印刷物を生成するので、利用者に適した印刷物を提供することができる。
【0016】
また、本発明のアンケート支援システムにおいて、前記利用者登録手段は、アンケートの配布方法として印刷物および電子データの少なくとも一方を利用者に対応付けて登録し、前記アンケート用意手段は、前記範囲内に入ったことが前記入検出手段によって検出された利用者に対応付けて前記利用者登録手段によって登録されている配布方法が電子データである場合に、アンケートを電子データで配布しても良い。
【0017】
この構成により、本発明のアンケート支援システムは、利用者が印刷物によるアンケートを必要としない場合に、印刷物によるアンケートを配布しないので、利用者全員に印刷物によるアンケートを配布する構成と比較して、記録媒体の無駄な消費を抑えることができる。
【0018】
本発明のアンケート支援プログラムは、利用者と、利用者に対する電子データの送信先とを対応付けて登録する利用者登録手段、前記利用者登録手段によって登録されている利用者が特定の範囲外に出たことを検出する出検出手段、前記利用者登録手段によって登録されている利用者からアンケートに対する回答を受け付ける回答受け付け手段、および、前記回答受け付け手段によって前記回答が受け付けられていない利用者に前記回答を催促する催促通知をインターネット経由で送信する催促通知送信手段としてコンピューターを機能させ、前記催促通知送信手段は、前記範囲外に出たことが前記出検出手段によって検出された利用者に対応付けて前記利用者登録手段によって登録されている送信先に前記催促通知を送信することを特徴とする。
【0019】
この構成により、本発明のアンケート支援プログラムは、特定の範囲外に出ていてアンケートに対する回答が受け付けられていない利用者にインターネット経由で回答を催促するので、回答の回収率を向上することができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明のアンケート支援システムおよびアンケート支援プログラムは、アンケートに対する回答の回収率を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の一実施の形態に係るアンケート支援システムのブロック図である。
図2図1に示すサーバーのブロック図である。
図3図2に示す参加予定者リストの一例を示す図である。
図4図1に示すMFPのブロック図である。
図5図1に示す携帯機器のブロック図である。
図6】会場の予約を受け付ける場合の図2に示すサーバーの動作のフローチャートである。
図7】配布資料データおよびアンケートデータを記憶部に記憶させる場合の図2に示すサーバーの動作のフローチャートである。
図8図5に示す携帯機器の表示部に表示される参加申し込み画面の一例を示す図である。
図9】参加予定者に配布資料およびアンケートを配布する場合の図2に示すサーバーの動作のフローチャートである。
図10】アンケートを回収する場合の図2に示すサーバーの動作のフローチャートである。
図11】アンケートに対する回答を催促する場合の図2に示すサーバーの動作のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の一実施の形態について、図面を用いて説明する。
【0023】
まず、本実施の形態に係るアンケート支援システムの構成について説明する。
【0024】
図1は、本実施の形態に係るアンケート支援システム10のブロック図である。
【0025】
図1に示すように、アンケート支援システム10は、サーバー20と、画像形成装置としてのMFP(Multifunction Peripheral)30とを備えている。MFP30は、イベントの会場内、または、会場の近傍に設置されている。
【0026】
アンケート支援システム10の利用者、すなわち、イベントの参加者は、それぞれ携帯機器40を携帯している。
【0027】
サーバー20と、MFP30と、イベントの参加者がそれぞれ携帯している携帯機器40とは、インターネット11を介して互いに通信可能に接続されている。
【0028】
図2は、サーバー20のブロック図である。
【0029】
図2に示すように、サーバー20は、種々の操作が入力されるマウスやキーボードなどの入力デバイスである操作部21と、種々の情報を表示するLCD(Liquid Crystal Display)などの表示デバイスである表示部22と、インターネット11(図1参照。)経由で外部の装置と通信を行うネットワーク通信デバイスであるネットワーク通信部23と、プログラムおよび各種のデータを記憶しているHDD(Hard Disk Drive)などの不揮発性の記憶装置である記憶部24と、サーバー20全体を制御する制御部25とを備えている。サーバー20は、例えばPC(Personal Computer)などのコンピューターによって構成されている。
【0030】
記憶部24は、アンケートの実施を支援するためのアンケート支援プログラム24aを記憶している。アンケート支援プログラム24aは、サーバー20の製造段階でサーバー20にインストールされていても良いし、CD(Compact Disk)、DVD(Digital Versatile Disk)などの記憶媒体からサーバー20に追加でインストールされても良いし、インターネット11上からサーバー20に追加でインストールされても良い。
【0031】
記憶部24は、イベントの会場の予約状況を示す会場予約情報24bを記憶する。ここで、会場の予約状況とは、例えば、会場の予約が入っている日時と、その日時に開催されるイベントのタイトルとを含んでいる。
【0032】
記憶部24は、イベントの参加者に配布されるための配布資料のデータ(以下「配布資料データ」と言う。)24cと、イベントの参加者に配布されるためのアンケートのデータ(以下「アンケートデータ」と言う。)24dとを記憶する。記憶部24は、配布資料データ24cおよびアンケートデータ24dをイベント毎に記憶する。
【0033】
記憶部24は、特定の範囲(以下「特定範囲」と言う。)を示す特定範囲情報24eを記憶する。記憶部24は、特定範囲情報24eをイベント毎に記憶する。
【0034】
記憶部24は、イベントの参加予定者の一覧を示す参加予定者リスト24fを記憶する。記憶部24は、参加予定者リスト24fをイベント毎に記憶する。
【0035】
図3は、参加予定者リスト24fの一例を示す図である。
【0036】
図3に示す参加予定者リスト24fは、参加予定者名を示す「参加予定者名」欄と、配布資料およびアンケート(以下「アンケート等」と言う。)を紙(印刷物)で受け取るか否かを示す「紙」欄と、アンケート等を紙で受け取る場合のアンケート等に対する印刷設定を示す「印刷設定」欄と、アンケート等を電子データ、すなわち、電子メールで受け取るか否かを示す「電子メール」欄と、アンケート等を電子メールで受け取る場合の参加予定者に対する電子メールの送信先、すなわち、電子メールアドレスを示す「電子メールアドレス」欄と、アンケートに対する回答の回収状況を示す「アンケート回収状況」欄とを含む。「印刷設定」欄は、両面印刷をするか否かを示す「両面」欄と、2ページ分の画像を1ページに集約するか否かを示す「集約(2 in 1)」欄と、カラーで印刷するか否かを示す「カラー」欄と、印刷時の文字の大きさを示す「文字」欄とを含む。「文字」欄は、標準より大きい文字の大きさを示す「大」と、標準の文字の大きさを示す「標準」と、標準より小さい文字の大きさを示す「小」との何れかの値を示す。
【0037】
図2に示す制御部25は、例えば、CPU(Central Processing Unit)と、プログラムおよび各種のデータを記憶しているROM(Read Only Memory)と、CPUの作業領域として用いられるRAM(Random Access Memory)とを備えている。CPUは、ROMまたは記憶部24に記憶されているプログラムを実行する。
【0038】
制御部25は、記憶部24に記憶されているアンケート支援プログラム24aを実行することによって、イベントの参加予定者、すなわち、アンケート支援システム10(図1参照。)の利用者を登録する利用者登録手段25a、利用者が特定範囲内に入ったことを検出する入検出手段25b、利用者が特定範囲外に出たことを検出する出検出手段25c、利用者のためにアンケートを用意するアンケート用意手段25d、利用者からアンケートに対する回答を受け付ける回答受け付け手段25e、および、回答を催促する電子メールとしての催促通知を送信する催促通知送信手段25fとして機能する。
【0039】
図4は、MFP30のブロック図である。
【0040】
図4に示すように、MFP30は、種々の操作が入力されるボタンなどの入力デバイスである操作部31と、種々の情報を表示するLCDなどの表示デバイスである表示部32と、原稿から画像を読み取る読取デバイスであるスキャナー33と、用紙などの記録媒体に印刷を実行する印刷デバイスであるプリンター34と、図示していない外部のファクシミリ装置と公衆電話回線などの通信回線経由でファックス通信を行うファックスデバイスであるファックス通信部35と、インターネット11(図1参照。)経由で外部の装置と通信を行うネットワーク通信デバイスであるネットワーク通信部36と、各種のデータを記憶しているEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、HDDなどの不揮発性の記憶装置である記憶部37と、MFP30全体を制御する制御部38とを備えている。
【0041】
制御部38は、例えば、CPUと、プログラムおよび各種のデータを記憶しているROMと、CPUの作業領域として用いられるRAMとを備えている。CPUは、ROMまたは記憶部37に記憶されているプログラムを実行する。
【0042】
図5は、携帯機器40のブロック図である。
【0043】
図5に示すように、携帯機器40は、種々の操作が入力されるボタンなどの入力デバイスである操作部41と、種々の情報を表示するLCDなどの表示デバイスである表示部42と、携帯機器40の位置情報を取得する例えばGPS(Global Positioning System)受信機などの位置情報取得部43と、インターネット11(図1参照。)経由で外部の装置と通信を行うネットワーク通信デバイスであるネットワーク通信部44と、プログラムおよび各種のデータを記憶しているHDDなどの不揮発性の記憶装置である記憶部45と、携帯機器40全体を制御する制御部46とを備えている。携帯機器40は、例えばスマートフォン、タブレットなどの電子機器によって構成されている。
【0044】
制御部46は、例えば、CPUと、プログラムおよび各種のデータを記憶しているROMと、CPUの作業領域として用いられるRAMとを備えている。CPUは、ROMまたは記憶部45に記憶されているプログラムを実行する。
【0045】
次に、アンケート支援システム10の動作について説明する。
【0046】
まず、イベントの運営者が会場を予約する場合のアンケート支援システム10の動作について説明する。
【0047】
運営者が会場の予約の処理の開始をサーバー20の操作部21を介して指示すると、サーバー20の制御部25は、図6に示す動作を実行する。
【0048】
図6は、会場の予約を受け付ける場合のサーバー20の動作のフローチャートである。
【0049】
図6に示すように、制御部25は、記憶部24上の会場予約情報24bに基づいた会場の予約状況を表示部22に表示する(S101)。したがって、運営者は、表示部22に表示される会場の予約状況を確認して、会場の空き時間を認識することができる。
【0050】
次いで、制御部25は、会場の空き時間のうち何れかの時間に会場の予約が操作部21を介して指示されたと判断するまで、会場の空き時間のうち何れかの時間に会場の予約が指示されたか否かを判断する(S102)。
【0051】
制御部25は、会場の空き時間のうち何れかの時間に会場の予約が指示されたとS102において判断すると、指示された予約に基づいて記憶部24上の会場予約情報24bを更新し(S103)、図6に示す動作を終了する。
【0052】
次に、運営者が配布資料データ24cおよびアンケートデータ24dを記憶部24に記憶させる場合のアンケート支援システム10の動作について説明する。
【0053】
運営者が配布資料データ24cおよびアンケートデータ24dの記憶をサーバー20の操作部21を介して指示すると、サーバー20の制御部25は、図7に示す動作を実行する。
【0054】
図7は、配布資料データ24cおよびアンケートデータ24dを記憶部24に記憶させる場合のサーバー20の動作のフローチャートである。
【0055】
図7に示すように、サーバー20の制御部25は、運営者によって例えばUSB(Universal Serial Bus)メモリーなどの記憶媒体やネットワークを介して入力された配布資料データおよびアンケートデータを記憶部24に配布資料データ24cおよびアンケートデータ24dとして記憶させる(S131)。
【0056】
次いで、制御部25は、配布資料データ24cおよびアンケートデータ24dの内容に基づいて、MFP30によるアンケート等の印刷の所要時間を算出する(S132)。例えば、制御部25は、アンケート等のページ数や、アンケート等に含まれる図形などのオブジェクトの数に基づいて、MFP30によるアンケート等の印刷の所要時間を算出しても良い。また、制御部25は、MFP30によるアンケート等の印刷の所要時間を算出する場合に、MFP30の印刷能力にも基づいても良い。
【0057】
次いで、制御部25は、S132において算出した所要時間で参加者が移動すると予想される距離、すなわち、S132において算出した所要時間と、参加者の移動速度として事前に設定されていた速度との積を算出する(S133)。
【0058】
次いで、制御部25は、S133において算出した距離だけ会場から離れた位置で囲まれる範囲を特定範囲として特定範囲情報24eを生成して(S134)、図7に示す動作を終了する。
【0059】
次に、イベントへの参加希望者がイベントへの参加を申し込む場合のアンケート支援システム10の動作について説明する。
【0060】
イベントへの参加を申し込むウェブサイト(以下「参加申し込みサイト」と言う。)に参加希望者が携帯機器40を介してアクセスすると、携帯機器40の表示部42には、図8に示す参加申し込み画面50が表示される。なお、参加申し込みサイトは、サーバー20の制御部25の利用者登録手段25aによって提供される。
【0061】
図8は、携帯機器40の表示部42に表示される参加申し込み画面50の一例を示す図である。
【0062】
図8に示す参加申し込み画面50は、イベントの参加希望者名を入力するためのテキストボックス51と、アンケート等の受け取り方法を選択するためのラジオボタン52と、アンケート等を紙で受け取る場合のアンケート等に対する印刷設定を入力するための印刷設定入力領域53と、アンケート等や各種の通知を電子メールで受け取るための電子メールアドレスを入力するためのテキストボックス54と、イベントへの参加を申し込むためのOKボタン55と、イベントへの参加の申し込みを中止するためのCancelボタン56とを含む。
【0063】
ラジオボタン52は、アンケート等を紙と、電子メールとの両方で受け取る「紙および電子メール」と、アンケート等を紙のみで受け取る「紙のみ」と、アンケート等を電子メールのみで受け取る「電子メールのみ」との何れか1つのみが選択されることが可能である。
【0064】
印刷設定入力領域53は、ラジオボタン52が「電子メールのみ」を示している場合にはグレーアウトされる。印刷設定入力領域53は、両面印刷をするか否かを設定するためのチェックボックス53aと、2ページ分の画像を1ページに集約するか否かを設定するためのチェックボックス53bと、カラーで印刷するか否かを設定するためのチェックボックス53cと、印刷時の文字の大きさを設定するためのラジオボタン53dとを含む。ラジオボタン53dは、標準より大きい文字の大きさを示す「大」と、標準の文字の大きさを示す「標準」と、標準より小さい文字の大きさを示す「小」との何れか1つのみが選択されることが可能である。
【0065】
OKボタン55は、テキストボックス51およびテキストボックス54の何れかに何も入力されていないときにはグレーアウトされる。
【0066】
携帯機器40の操作部41を介してOKボタン55が押されると、その時点で参加申し込み画面50に入力されていた内容を示す情報(以下「申し込み情報」と言う。)がサーバー20に送信される。
【0067】
したがって、サーバー20の利用者登録手段25aは、申し込み情報をネットワーク通信部23を介して受信すると、受信した申し込み情報に基づいて記憶部24上の参加予定者リスト24fを更新する。すなわち、利用者登録手段25aは、ネットワーク通信部23を介して受信した申し込み情報に含まれている参加希望者の情報を、新たな参加予定者の情報として参加予定者リスト24fに登録する。
【0068】
なお、以上においては、参加希望者が携帯機器40を介して参加申し込みサイトにアクセスする例について説明しているが、参加希望者は、携帯機器40以外のコンピューターを介して参加申し込みサイトにアクセスしても良い。
【0069】
また、参加希望者は、参加申し込みサイトではなく、例えば電子メール、電話などの方法によって申し込み情報を運営者に伝えることによって、イベントへの参加を申し込んでも良い。運営者は、参加希望者から伝えられた申し込み情報に基づいて、サーバー20の操作部21を介して新たな参加予定者の情報の登録を指示する。したがって、サーバー20の利用者登録手段25aは、操作部21を介した指示に応じて、新たな参加予定者の情報を参加予定者リスト24fに登録する。
【0070】
次に、参加予定者にアンケート等を配布する場合のアンケート支援システム10の動作について説明する。
【0071】
サーバー20の制御部25は、定期的に図9に示す動作を実行する。
【0072】
図9は、参加予定者にアンケート等を配布する場合のサーバー20の動作のフローチャートである。
【0073】
図9に示すように、制御部25の入検出手段25bは、参加予定者リスト24fに登録されている参加予定者の位置情報をネットワーク通信部23を介して受信したか否かを判断する(S161)。ここで、参加予定者が携帯している携帯機器40は、「携帯機器40自身の位置情報を取得して、取得した位置情報を、携帯機器40自身を携帯している参加予定者の識別情報とともに、インターネット11を介してMFP30に送信する」という動作を定期的に実行している。そして、MFP30は、携帯機器40から受信した位置情報と、参加予定者の識別情報との組み合わせを、インターネット11を介してサーバー20に送信する。したがって、サーバー20の入検出手段25bは、ネットワーク通信部23を介して位置情報とともに受信した識別情報が参加予定者リスト24fに記憶されている場合に、参加予定者リスト24fに登録されている参加予定者の位置情報を受信したと判断することができる。なお、この識別情報は、参加予定者名であっても良いし、参加予定者名以外の識別情報であっても良い。
【0074】
入検出手段25bは、参加予定者の位置情報を受信したとS161において判断すると、この参加予定者(以下「対象参加予定者」と言う。)が特定範囲情報24eに示されている特定範囲内に入ったか否かを、対象参加予定者の位置情報に基づいて判断する(S162)。
【0075】
制御部25は、対象参加予定者が特定範囲内に入ったとS162において判断されると、対象参加予定者がアンケート等を紙で受け取ることを希望しているか否かを判断する(S163)。ここで、制御部25は、参加予定者リスト24fにおいて対象参加予定者に対応付けられている「紙」欄の値がアンケート等を紙で受け取ることを示している場合に、対象参加予定者がアンケート等を紙で受け取ることを希望していると判断する。
【0076】
制御部25は、紙で受け取ることを希望しているとS163において判断すると、現時点が、対象参加予定者が参加する予定のイベントの直前のイベントによる会場の使用時間の終了後であるか否かを、会場予約情報24bに基づいて判断する(S164)。
【0077】
制御部25は、直前のイベントによる会場の使用時間の終了後であるとS164において判断すると、参加予定者リスト24fにおいて対象参加予定者に対応付けられている「印刷設定」欄に示されている印刷設定で、配布資料データ24cに基づいて配布資料をMFP30に印刷させる(S165)。すなわち、制御部25は、参加予定者リスト24fにおいて対象参加予定者に対応付けられている「印刷設定」欄に示されている印刷設定での配布資料の印刷データをネットワーク通信部23を介してMFP30に送信する。そして、MFP30の制御部38は、この印刷データをネットワーク通信部36を介して受信すると、この印刷データに基づいてプリンター34に印刷を実行させる。ここで、サーバー20の制御部25は、参加予定者の識別情報、例えば、参加予定者名を配布資料に含めて印刷させれば、配布資料の印刷物に参加予定者の識別情報が印刷されるので、参加予定者に適した印刷物をイベントの運営者が適切な参加予定者に配布することを容易化することができる。
【0078】
アンケート用意手段25dは、S165の処理の後、参加予定者リスト24fにおいて対象参加予定者に対応付けられている「印刷設定」欄に示されている印刷設定で、アンケートデータ24dに基づいてアンケートをMFP30に印刷させる(S166)。すなわち、アンケート用意手段25dは、参加予定者リスト24fにおいて対象参加予定者に対応付けられている「印刷設定」欄に示されている印刷設定でのアンケートの印刷データをネットワーク通信部23を介してMFP30に送信する。そして、MFP30の制御部38は、この印刷データをネットワーク通信部36を介して受信すると、この印刷データに基づいてプリンター34に印刷を実行させる。ここで、サーバー20のアンケート用意手段25dは、参加予定者の識別情報、例えば、参加予定者名をアンケートに含めて印刷させれば、アンケートの印刷物に参加予定者の識別情報が印刷されるので、参加予定者に適した印刷物をイベントの運営者が適切な参加予定者に配布することを容易化することができる。
【0079】
なお、アンケートの印刷物が配布された参加者は、アンケートに対する回答をアンケートの印刷物に書き込んだ後、回答を書き込んだ印刷物を例えばイベントの終了時に運営者に渡すことができる。
【0080】
制御部25は、紙で受け取ることを希望していないとS163において判断するか、直前のイベントによる会場の使用時間の終了後ではないとS164において判断されるか、S166の処理が終了すると、対象参加予定者がアンケート等を電子メールで受け取ることを希望しているか否かを判断する(S167)。ここで、制御部25は、参加予定者リスト24fにおいて対象参加予定者に対応付けられている「電子メール」欄の値がアンケート等を電子メールで受け取ることを示している場合に、対象参加予定者がアンケート等を電子メールで受け取ることを希望していると判断する。
【0081】
制御部25は、電子メールで受け取ることを希望しているとS167において判断すると、参加予定者リスト24fにおいて対象参加予定者に対応付けられている「電子メールアドレス」欄の電子メールアドレス宛てに、配布資料データ24cに基づいた配布資料を電子メールで送信する(S168)。なお、参加予定者は、電子メールで受信した配布資料を携帯機器40の表示部42に表示させることによって、イベントにおいて配布資料を確認することができる。
【0082】
アンケート用意手段25dは、S168の処理の後、参加予定者リスト24fにおいて対象参加予定者に対応付けられている「電子メールアドレス」欄の電子メールアドレス宛てに、アンケートデータ24dに基づいたアンケートを電子メールで送信する(S169)。なお、参加予定者は、電子メールで受信したアンケートを携帯機器40の表示部42に表示させることによって、アンケートを確認することができる。
【0083】
なお、アンケートの電子メールが配布された参加者は、アンケートに対する回答を書き込んだ電子メールを返信することによって、回答を運営者に通知することができる。また、アンケートの電子メールが配布された参加者は、回答を専用のウェブサイトに入力することによって、回答を運営者に通知することもできる。回答を入力するための専用のウェブサイトのURL(Uniform Resource Locator)は、アンケートの電子メールに記載されていても良い。
【0084】
制御部25は、参加予定者の位置情報を受信していないとS161において判断されるか、特定範囲情報24eに示されている特定範囲内に対象参加予定者が入っていないとS162において判断されるか、電子メールで受け取ることを希望していないとS167において判断するか、S169の処理が終了すると、図9に示す動作を終了する。
【0085】
なお、制御部25は、図9に示す動作において、アンケート等の印刷を1回実行した参加予定者に対して、アンケート等の印刷を再度実行しない。同様に、制御部25は、図9に示す動作において、アンケート等の電子メールによる送信を1回実行した参加予定者に対して、アンケート等の電子メールによる送信を再度実行しない。
【0086】
次に、アンケートを回収する場合のアンケート支援システム10の動作について説明する。
【0087】
サーバー20の制御部25は、定期的に図10に示す動作を実行する。
【0088】
図10は、アンケートを回収する場合のサーバー20の動作のフローチャートである。
【0089】
図10に示すように、制御部25の回答受け付け手段25eは、MFP30のスキャナー33によって印刷物がスキャンされたか否かを判断する(S201)。ここで、スキャナー33によって印刷物がスキャンされるケースとしては、例えば、アンケートに対する回答が書き込まれたアンケートの印刷物を参加者が運営者に渡した後、運営者がスキャナー33によってアンケートの印刷物をスキャンするケースがある。
【0090】
回答受け付け手段25eは、印刷物がスキャンされたとS201において判断すると、スキャンされた印刷物に関連付けて参加者の識別情報が入力されたか否かを判断する(S202)。ここで、回答受け付け手段25eは、スキャンによって生成された画像から文字認識技術によって参加者の識別情報が取得された場合に、スキャンされた印刷物に関連付けて参加者の識別情報が入力されたと判断する。また、回答受け付け手段25eは、スキャンされた印刷物に関連付けて参加者の識別情報が操作部21から入力された場合も、スキャンされた印刷物に関連付けて参加者の識別情報が入力されたと判断する。
【0091】
回答受け付け手段25eは、スキャンされた印刷物に関連付けて参加者の識別情報が入力されたとS202において判断すると、スキャンされた印刷物の画像と、入力された識別情報との組み合わせを記憶部24に記憶することによって、アンケートに対する回答を受け付ける(S203)。
【0092】
回答受け付け手段25eは、印刷物がスキャンされていないとS201において判断するか、スキャンされた印刷物に関連付けて参加者の識別情報が入力されていないとS202において判断すると、アンケートに対する回答がインターネット経由で送信されてきたか否かを判断する(S204)。ここで、回答受け付け手段25eは、回答が上述したように電子メールによる返信または専用のウェブサイトへの入力によって送信されてくると、回答がインターネット経由で送信されてきたと判断する。
【0093】
回答受け付け手段25eは、アンケートに対する回答がインターネット経由で送信されてきたとS204において判断すると、送信されてきた回答と、回答とともに送信されてきた参加者の識別情報との組み合わせを記憶部24に記憶することによって、回答を受け付ける(S203)。
【0094】
回答受け付け手段25eは、S203の処理の後、S203において回答を受け付けた参加者の識別情報に参加予定者リスト24fにおいて対応付けられている「アンケート回収状況」欄の情報を、回収済みを示す情報にする(S205)。すなわち、回答受け付け手段25eは、S203において回答を受け付けた参加者に対するアンケート回収状況を回収済みと記憶する。
【0095】
回答受け付け手段25eは、アンケートに対する回答がインターネット経由で送信されてきていないとS204において判断するか、S205の処理が終了すると、図10に示す動作を終了する。
【0096】
次に、アンケートに対する回答を催促する場合のアンケート支援システム10の動作について説明する。
【0097】
サーバー20の制御部25は、定期的に図11に示す動作を実行する。
【0098】
図11は、アンケートに対する回答を催促する場合のサーバー20の動作のフローチャートである。
【0099】
図11に示すように、制御部25の催促通知送信手段25fは、特定の時刻、すなわち、対象のイベントの終了時刻を経過しているか否かを判断する(S231)。
【0100】
出検出手段25cは、対象のイベントの終了時刻を経過しているとS231において判断されると、参加者(以下「対象参加者」と言う。)が特定範囲情報24eに示されている特定範囲外に出ているか否かを、対象参加者の位置情報に基づいて判断する(S232)。出検出手段25cは、位置情報をネットワーク通信部23を介して受信することができない対象参加者について、特定範囲外に出ていると判断しても良い。
【0101】
なお、図11に示す処理においては、参加予定者リスト24fに登録されている参加予定者のうち、実際にイベントに参加したことを運営者によって参加予定者リスト24fに登録された者のみが、参加者として扱われても良い。また、S166においてアンケートが印刷された参加予定者と、S169においてアンケートが送信された参加予定者とが参加者として扱われても良い。また、参加予定者リスト24fに登録されている参加予定者全員が参加者として扱われても良い。
【0102】
催促通知送信手段25fは、対象参加者が特定範囲外に出ているとS232において判断されると、特定範囲外に出ているとS232において判断された対象参加者の識別情報に参加予定者リスト24fにおいて対応付けられている「アンケート回収状況」欄の情報が回収済みを示す情報であるか否かを判断する(S233)。
【0103】
催促通知送信手段25fは、回収済みを示す情報ではないとS233において判断すると、回収済みを示す情報ではないとS233において判断された対象参加者に参加予定者リスト24fにおいて対応付けられている「電子メールアドレス」欄の電子メールアドレス宛てに、対象のイベントのアンケートに対する回答を催促する催促通知をインターネット経由で送信する(S234)。ここで、催促通知送信手段25fは、対象のイベントのアンケートデータ24dに基づいたアンケートを催促通知に含めても良い。
【0104】
なお、催促通知を受信した参加者は、アンケートの印刷物を受け取っていた場合、アンケートに対する回答を書き込んだ印刷物をイベントの会場まで戻って運営者に渡すことができる。また、催促通知を受信した参加者は、回答を書き込んだ電子メールを返信するか、回答を専用のウェブサイトに入力することによって、回答を運営者に通知することもできる。回答を入力するための専用のウェブサイトのURLは、催促通知に記載されていても良い。
【0105】
催促通知送信手段25fは、対象のイベントの終了時刻を経過していないとS231において判断するか、対象参加者が特定範囲外に出ていないとS232において判断されるか、回収済みを示す情報であるとS233において判断するか、S234の処理を終了すると、図11に示す動作を終了する。
【0106】
以上に説明したように、アンケート支援システム10は、特定の範囲外に出ていて(S232でYES)アンケートに対する回答が受け付けられていない(S233でNO)利用者にインターネット経由で回答を催促する(S234)ので、回答の回収率を向上することができる。
【0107】
また、アンケート支援システム10は、特定の範囲外に出ていて(S232でYES)アンケートに対する回答が受け付けられていない(S233でNO)利用者に回答を催促する(S234)ので、イベントに対する参加者の記憶が鮮明なうちに、回答を回収することができる。
【0108】
アンケート支援システム10は、アンケートに対する回答をインターネット経由で受け付ける(S204でYESおよびS203)ので、特定の範囲外に出ている参加者が特定の範囲内に戻らなくても回答を提出することが可能であり、回答の回収率を向上することができる。特に、S169においてアンケートが送信されておらず、アンケートの印刷物のみを受け取っていた参加者に対しては、催促通知にアンケートを含めることによって、アンケートに対する回答の回収率を向上することができる。
【0109】
なお、アンケート支援システム10は、催促通知にアンケートを含めなくても良い。催促通知にアンケートが含まれていなくても、参加者は、アンケートの印刷物を受け取っていた場合には、アンケートに対する回答を書き込んだ印刷物をイベントの会場まで戻って運営者に渡すことができる。また、参加者は、S169において送信されたアンケートを受信していた場合には、回答を書き込んだ電子メールを返信するか、回答を専用のウェブサイトに入力することによって、回答を運営者に通知することもできる。
【0110】
アンケート支援システム10は、特定の時刻、すなわち、イベントの終了時刻を経過している場合のみ(S231でYES)、アンケートに対する回答を催促する(S234)ので、イベントの終了時刻を経過する前に一時的に特定の範囲外に出ただけの参加者に回答を催促することを防止することができる。したがって、アンケート支援システム10は、利便性を向上することができる。
【0111】
なお、アンケート支援システム10は、イベントの終了時刻を経過しているか否かの判断を実行しなくても良い。
【0112】
アンケート支援システム10は、イベントの参加予定者が特定範囲内に入ったことを検出した場合(S162でYES)に、この参加予定者に対応付けて登録されている印刷設定で、アンケート等を印刷する(S165およびS166)ので、参加予定者が特定範囲内に入った場合にアンケート等を印刷するときに、例えば印字の大きさや色などの点で参加予定者に適した印刷物を提供することができる。
【0113】
アンケート支援システム10は、イベントの参加予定者が特定範囲内に入ったことを検出した場合(S162でYES)に、アンケート等を印刷する(S165およびS166)ので、参加予定者が実際にはイベントに参加しなかったときに、この参加予定者分のアンケート等を印刷することを抑えることができる。すなわち、アンケート支援システム10は、アンケート等の印刷物の不必要な生成を抑えることができる。したがって、アンケート支援システム10は、紙によるアンケート等を希望した参加予定者全員分のアンケート等を事前に印刷して準備しておく構成と比較して、紙の無駄な消費を抑えることができる。
【0114】
また、アンケート支援システム10は、参加予定者が紙によるアンケート等を必要としない場合(S163でNO)に、紙によるアンケート等を配布しないので、参加予定者全員に紙によるアンケート等を配布する構成と比較して、紙の無駄な消費を抑えることができる。
【0115】
アンケート支援システム10は、イベントの参加予定者が特定範囲内に入ったことを検出した場合(S162でYES)に、アンケート等を印刷する(S165およびS166)ので、参加予定者が会場に到着する順番とほぼ同じ順番でアンケート等を印刷する。したがって、イベントの運営者は、会場に到着した参加予定者にアンケート等の印刷物を配布する場合に、MFP30によって生成された多数の印刷物の中から、参加予定者用の印刷物を容易に探し出すことができる。
【0116】
アンケート支援システム10は、参加予定者が参加する予定のイベント(以下「対象イベント」と言う。)の直前のイベントによる会場の使用時間の終了後に(S164でYES)、アンケート等をMFP30に印刷させる(S165およびS166)ので、対象イベント用の印刷物が、対象イベントの直前のイベントによる会場の使用時間以前に印刷されることを防止することができる。したがって、アンケート支援システム10は、印刷物が不適切な参加予定者に誤って配布される可能性を抑えることができ、結果として、印刷物を適切な参加予定者に配布することができる。
【0117】
なお、アンケート支援システム10は、アンケート等に適用可能な印刷設定として、本実施の形態において例示した印刷設定以外の印刷設定が指定されても良い。
【0118】
アンケート支援システム10は、本実施の形態においてアンケート等を電子メールで送信するが、アンケート等を電子メール以外の電子的なデータで送信しても良い。
【0119】
以上においては、イベントについて説明しているが、アンケート支援システム10は、参加者に文書を配布する催しであれば、例えば、会議やセミナーなど、イベント以外の催しにも適用可能である。
【0120】
アンケート支援システム10は、携帯機器40からの位置情報をMFP30を介してサーバー20が取得しているが、携帯機器40からの位置情報をサーバー20が直接取得しても良い。
【0121】
アンケート支援システム10は、参加予定者の位置情報をGPSによって検出しているが、GPS以外の任意の方法によって参加予定者の位置情報を検出しても良い。
【0122】
アンケート支援システム10は、サーバー20の機能の少なくとも一部をMFP30が実行しても良い。例えば、アンケート支援システム10は、サーバー20の機能の全部をMFP30が実行して、サーバー20自体を備えていなくても良い。
【0123】
また、アンケート支援システム10は、本実施の形態において、画像形成装置としてMFPを備えているが、プリンター専用機など、MFP以外の画像形成装置を備えても良い。
【符号の説明】
【0124】
10 アンケート支援システム
11 インターネット
20 サーバー(コンピューター)
24a アンケート支援プログラム
25a 利用者登録手段
25b 入検出手段
25c 出検出手段
25d アンケート用意手段
25e 回答受け付け手段
25f 催促通知送信手段
34 プリンター(印刷デバイス)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11