【文献】
補助線を利用した文字領域抽出 Character Region Extraction by Exploiting Auxiliary Lines,電子情報通信学会技術研究報告 Vol.113 No.432 IEICE Technical Report,2014年 2月 6日,119〜120,CSDB
【文献】
弱視生徒のための黒板の文字情報獲得支援システム Supporting system for scripts information acquisition on blackboard for the low vision students,Human Interface 2013 論文集 響きあう未来、日本の創造 [DVD−ROM] ヒューマンインタフェースシンポジウム2013 論文集 Proceedings of the Human Interface Symposium 2013 Proceedings of the Human Interface Symposium 2013,2013年 9月13日,739〜742,CSDB
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照して、本発明に係る表示処理装置、画像形成システム、表示処理方法、及び表示処理プログラムの実施形態について説明する。なお、図中、同一又は相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。
【0014】
[実施形態1]
図1は、本発明の実施形態1に係る表示処理装置を示す模式図である。
【0015】
図1に示すように、表示処理装置1は、制御部100と、表示部の一例であるタッチパネル11とを備える。
【0016】
制御部100は、記憶部110を有する。記憶部110は、表示処理プログラム111、及び画像データ112を記憶する。記憶部110は、HDD(Hard Disk Drive)、RAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)を含む。制御部100は、表示処理プログラム111を実行することにより、表示処理装置1の各部の動作を制御する。
【0017】
タッチパネル11は、プレビュー画像12、及びボタン画像13を表示する。更に、タッチパネル11は、記憶部110に記憶された画像データ112のファイル名の一覧、及び制御部100による各種の処理結果を表示する。また、タッチパネル11は、その表示面がユーザーによってタッチ(押圧)されると、そのタッチ位置に応じた信号を制御部100へ送信する。なお、タッチパネル11の接触感知方式は特に限定されない。例えば、接触感知方式は、抵抗膜方式、又は静電容量方式であり得る。
【0018】
プレビュー画像12は、プレビュー機能によってタッチパネル11に表示される画像である。プレビュー画像12は、画像データ112の印刷結果に対応した画像である。プレビュー画像12は、例えば、1枚のA4サイズの用紙の一方の面に印字される画像(印刷結果)に対応した画像である。ユーザーがタッチパネル11に表示された画像データ112のファイル名の一覧の中からあるファイル名を選択することによって、プレビュー画像12が表示される。また、ボタン画像13がユーザーによってタッチされると、制御部100は、ボタン画像13の表示位置に対応付けられた規定の処理を実行する。つまり、ボタン画像13は、表示処理装置1に対する入力操作を行うための画像である。本実施形態において、ボタン画像13がユーザーによってタッチされると、前画面に戻る処理が実行される。
【0019】
続いて、
図1、及び
図2を参照して制御部100について詳細に説明する。
図2は、表示処理装置1のブロック図を示す。詳しくは、
図2は、拡大プレビュー画像を表示するための制御部100の構成を示す。
【0020】
図2に示すように、制御部100は、記憶部110に加え、タッチ位置取得部101と、領域設定部の一例である画像解析領域設定部103と、表示サイズ認識部104と、拡大率決定部105と、拡大表示処理部106とを備える。
【0021】
タッチ位置取得部101は、タッチパネル11からの信号に基づいて、タッチパネル11の表示面においてユーザーがタッチした位置の座標を取得する。
【0022】
画像解析領域設定部103は、プレビュー画像12がタッチパネル11に表示されている際に、タッチパネル11の表示面をユーザーがタッチすると、そのタッチ位置に応じて、画像を解析するプレビュー画像12上の領域(画像解析領域)を設定する。本実施形態において、画像解析領域設定部103は、タッチ位置を起点として画像解析領域を設定する。
【0023】
表示サイズ認識部104は、画像解析領域内に含まれる文字画像のタッチパネル11における表示サイズを認識する。つまり、表示サイズ認識部104は、タッチパネル11に表示されているプレビュー画像12上での文字画像の表示サイズを認識する。本実施形態では、画像解析領域内においてタッチ位置に最も近い文字画像の表示サイズが認識される。
【0024】
拡大率決定部105は、タッチ位置に応じて、プレビュー画像12の拡大率を決定する。本実施形態において、拡大率決定部105は、表示サイズ認識部104によって認識された表示サイズに応じて拡大率を決定する。詳しくは、拡大率決定部105は、画像解析領域内においてタッチ位置に最も近い文字画像が、規定サイズでタッチパネル11に表示されるように拡大率を決定する。本実施形態において、表示サイズ及び規定サイズは、文字画像の縦方向のサイズである。なお、規定サイズは、予め記憶部110に記憶されている。例えば、規定サイズとして2cm(解像度300dpiにおいて、おおよそ200ピクセル)が記憶される。
【0025】
拡大表示処理部106は、拡大率決定部105によって決定された拡大率に基づいてプレビュー画像12を拡大した拡大プレビュー画像の一部を、タッチパネル11に表示させる。
【0026】
詳しくは、拡大表示処理部106は、拡大率決定部105が拡大率を決定すると、その決定された拡大率に基づいて拡大プレビュー画像の画像データ(以下、拡大画像データと記載する場合がある。)を生成する。生成された拡大画像データは、一時的にRAMに記憶される。また、拡大表示処理部106は、タッチパネル11に表示する拡大プレビュー画像上の領域(表示領域)を設定する。拡大プレビュー画像の表示領域は、タッチ位置に応じて設定される。本実施形態において、拡大表示処理部106は、タッチ位置を起点として拡大プレビュー画像の表示領域を設定する。拡大表示処理部106は、設定した表示領域内の画像(拡大プレビュー画像の一部)をタッチパネル11に表示させる。なお、拡大プレビュー画像に対して設定される表示領域は、タッチパネル11の画面サイズ(物理的サイズ)及び解像度によって変化する。
【0027】
RAMに記憶された拡大画像データは、ボタン画像13がタッチされることによってタッチパネル11が前画面を表示するとRAMから削除される。つまり、タッチパネル11に表示される画像が拡大プレビュー画像からプレビュー画像12に切り替わると、拡大画像データはRAMから削除される。
【0028】
以上のように、本実施形態に係る表示処理装置1は、ユーザーがタッチパネル11をタッチすると、タッチパネル11に表示されているプレビュー画像12を拡大した拡大プレビュー画像の画像データを生成して、記憶部110(RAM)に一時的に記憶させる。そして、表示処理装置1は、記憶部110(RAM)に記憶された拡大画像データに基づいて、拡大プレビュー画像の一部をタッチパネル11に表示させる。また、タッチパネル11に表示される画像が拡大プレビュー画像からプレビュー画像12に切り替わると、拡大画像データはRAMから削除される。したがって、表示処理装置1は、記憶部110に記憶されている各画像データ112に対応する拡大画像データを記憶部110に同時に記憶させる必要がなく、いずれか1つの画像データ112に対応する拡大画像データのみを記憶部110に記憶させるだけでよい。よって、本実施形態によれば、拡大画像データを記憶するための容量の削減を図ることができる。
【0029】
次に、
図1〜
図3を参照して、表示処理装置1の動作について説明する。タッチパネル11に表示された画像データ112のファイル名の一覧の中から、あるファイル名をユーザーが選択すると、制御部100は、表示処理プログラム111を読み出して実行する。これにより、表示処理装置1は、ステップS302〜ステップS314を実行する。その結果、表示処理装置1は、プレビュー画像12を拡大した拡大プレビュー画像の一部をタッチパネル11に表示させる。
【0030】
ステップS302:ユーザーが、あるファイル名を選択すると、タッチパネル11が、選択されたファイル名に対応する画像データ112のプレビュー画像12を表示する。
【0031】
ステップS304:プレビュー画像12がタッチパネル11に表示されている際に、タッチパネル11の表示面をユーザーがタッチすると、タッチパネル11が、そのタッチされた位置に応じた信号を制御部100へ送信する。
【0032】
ステップS306:タッチ位置取得部101が、タッチパネル11からの信号に基づいて、タッチパネル11の表示面においてユーザーがタッチした位置の座標を取得する。
【0033】
ステップS308:画像解析領域設定部103が、タッチ位置に応じて、画像解析領域を設定する。
【0034】
ステップS310:表示サイズ認識部104が、画像解析領域内に含まれる文字画像の表示サイズを認識する。
【0035】
ステップS312:拡大率決定部105が、画像解析領域内においてタッチ位置に最も近い文字画像が、規定サイズでタッチパネル11に表示されるように拡大率を決定する。
【0036】
ステップS314:拡大表示処理部106が、タッチ位置を起点に拡大プレビュー画像の一部をタッチパネル11に表示させると、処理が終了する。
【0037】
続いて、
図1〜
図4を参照して、拡大プレビュー画像の表示処理の一例について詳細に説明する。
図4(a)は、プレビュー画像12の一例を示す図である。
図4(b)は、
図4(a)に示すプレビュー画像12を拡大した拡大表示画像の一例を示す図である。
【0038】
タッチパネル11に表示された画像データ112のファイル名の一覧の中から、あるファイル名をユーザーが選択すると、
図4(a)に示すように、タッチパネル11は、その選択されたファイル名に対応する画像データ112のプレビュー画像12を表示する。本実施形態ではプレビュー画像12が、3つの文字列画像Tx1〜Tx3を含む場合について説明する。文字列画像Tx1は、「ABC123」の文字列を示し、文字列画像Tx2は、「かきくけこ」の文字列を示し、文字列画像Tx3は、「たちつ」の文字列を示す。
【0039】
ユーザーが手指で位置P1をタッチすると、画像解析領域設定部103は、タッチ位置P1から右下方向に画像解析領域arを設定する。
図4(a)に示す例において、画像解析領域arは、タッチ位置P1から右下45度方向に延びる直線を一方の対角線とする矩形形状の領域である。詳しくは、画像解析領域arの一方の対角線は、タッチ位置P1を始点とし、タッチ位置P1から右下45度方向に延びる直線とプレビュー画像12の外縁とが交わる位置(位置P1e)を終点とする。画像解析領域arが設定されると、表示サイズ認識部104は、画像解析領域ar内の画像を解析する。そして、表示サイズ認識部104は、画像解析領域ar内においてタッチ位置P1に最も近い文字画像「か」の表示サイズを認識する。
【0040】
表示サイズ認識部104が文字画像「か」の表示サイズを認識すると、拡大率決定部105は、文字画像「か」がタッチパネル11に規定サイズで表示されるように拡大率を決定する。次いで、拡大表示処理部106が、拡大率決定部105によって決定された拡大率に基づいて拡大プレビュー画像の画像データを生成する。また、拡大表示処理部106は、タッチ位置P1を起点として拡大プレビュー画像上の表示領域を設定する。そして、
図4(b)に示すように拡大表示処理部106は、設定した表示領域内の画像(拡大プレビュー画像の一部)12L1をタッチパネル11に表示させる。以下、拡大プレビュー画像のうち、タッチパネル11に表示される部分を拡大表示画像と記載する場合がある。
図4(b)に示す例では、拡大表示画像12L1が表示される。拡大表示画像12L1は、文字列画像Tx2「かきくけこ」のうちの一部の文字列画像「かきく」を拡大した文字列画像Tx2Lを含む。
【0041】
続いて、
図1〜
図5を参照して、拡大率を決定する処理の一例について詳細に説明する。
図5(a)は、
図4(a)に示すプレビュー画像12に含まれる文字画像「か」の表示サイズを説明するための図である。
図5(b)は、
図4(b)に示す拡大プレビュー画像(拡大表示画像12L1)に含まれる文字画像「か」の表示サイズを説明するための図である。本実施形態では
図4(a)に示す位置P1がタッチされて、表示サイズ認識部104が、文字画像「か」の表示サイズを認識する場合を例に拡大率決定処理を説明する。
【0042】
図5(a)に示すように、プレビュー画像12上に含まれる文字画像「か」の表示サイズがShであり、規定サイズがRhである場合、拡大率決定部105は、
図5(b)に示すように、文字画像「か」が規定サイズRhでタッチパネル11に表示されるように、拡大率を決定する。つまり、拡大表示画像12L1上での文字画像「か」の表示サイズLh1が規定サイズRhとなるように、拡大率が決定される。詳しくは、拡大率Raは、以下の式1で算出される。ここで、Rhは規定サイズを示し、Shは、プレビュー画像12で表示される文字画像のうち、画像解析領域ar内においてタッチ位置P1に最も近い文字画像の表示サイズを示す。
Ra =Rh/Sh ×100・・・(式1)
【0043】
次に、
図1〜
図6を参照して、スクロール操作が行われた場合の拡大表示処理について説明する。
図6(a)は、
図4(b)に示す拡大表示画像12L1を示す図である。
図6(b)は、スクロール操作に応じてタッチパネル11に表示される拡大表示画像の一例を示す図である。詳しくは、
図6(b)は、スクロール操作により、
図6(a)に示す拡大表示画像12L1を含む拡大プレビュー画像の表示領域が変化して、当該拡大プレビュー画像の他の領域の画像(拡大表示画像12L2)が表示された状態を示している。
【0044】
図2に示すように、制御部100は、スクロール操作認識部107を更に備える。スクロール操作認識部107は、ユーザーによるスクロール操作を認識する。スクロール操作は、手指がタッチパネル11に触れたまま(タッチされたまま)、タッチパネル11上を手指が移動する操作である。
【0045】
例えば、
図6(a)に示すように、タッチパネル11に拡大表示画像12L1が表示されている際に、ユーザーが位置P2を手指でタッチしたまま、矢印D1方向にタッチ位置を移動させると、拡大表示処理部106は、スクロール操作認識部107が認識したスクロール操作に応じて、拡大プレビュー画像の表示領域を矢印D2方向(矢印D1方向とは反対の方向)に変化させる。詳しくは、拡大表示処理部106は、タッチ位置の移動量(タッチ位置が移動した距離)及びタッチ位置の移動方向(矢印D1方向)に応じて、拡大プレビュー画像の表示領域を変化させる。
【0046】
本実施形態では、
図4(a)に示すように、文字列「かきく」を含む文字列画像Tx2の上部(矢印D2方向)に、文字列「BC」を含む文字列画像Tx1が存在する。このため、
図6(a)に示す位置P2を起点とする矢印D1方向へのスクロール操作を複数回続けることで、
図6(b)に示すように、文字列「BC」が拡大されてタッチパネル11に表示される。
【0047】
なお、
図4(a)に示すように、プレビュー画像12上において、文字列「BC」を含む文字列画像Tx1の表示サイズは、文字列「かきく」を含む文字列画像Tx2の表示サイズよりも大きい。このため、
図6(b)に示す文字列「BC」の画像の表示サイズLh2は、
図6(a)に示す文字列「かきく」の画像の表示サイズLh1よりも大きい。
【0048】
次に、
図1〜
図7を参照して、表示処理装置1を備える画像形成装置について説明する。
図7は、本発明の実施形態に係る画像形成装置2を示す模式図である。
【0049】
図7に示すように、画像形成装置2は、搬送部Lと、給紙部20と、画像形成部30と、定着部40と、排出部50と、制御部200とを備える。制御部200は、表示処理装置1の制御部100を兼ね備える。また、画像形成装置2は、表示処理装置1のタッチパネル11を備える。
【0050】
制御部200は、画像形成装置2の各部の動作を制御する。また、制御部200は、
図1〜
図6を参照して説明したように、タッチパネル11上にプレビュー画像12及び拡大プレビュー画像(拡大表示画像)を表示させる。
【0051】
タッチパネル11は、装置本体の上部に設けられる。タッチパネル11は、制御部200が有する記憶領域に記憶された画像データ112のファイル名の一覧を表示する。また、タッチパネル11は、画像データ112のファイル名の一覧の中から、あるファイル名をユーザーが選択すると、その選択されたファイル名に対応する画像データ112のプレビュー画像12を表示する。そして、プレビュー画像12が表示されている際に、タッチパネル11の表示面がタッチされると、タッチパネル11は、プレビュー画像12を拡大した拡大プレビュー画像の一部(拡大表示画像)を表示する。ユーザーは、拡大表示画像を視認することによって、選択した画像データ112が印刷を希望する画像データ112であるか否か容易に判断することができる。このとき、ユーザーが、画像形成装置2に対して印刷を要求すると、選択した画像データ112が印刷される。ユーザーによる印刷の要求は、例えば、画像形成装置2が備えるハードキーを介して実行される。
【0052】
搬送部Lは、シートSを給紙部20から排出部50まで定着部40を経由して搬送する。
【0053】
給紙部20は、給紙カセット21と給紙ローラー群22とを有する。給紙カセット21は、複数枚のシートSを収容可能である。給紙ローラー群22は、給紙カセット21に収容されているシートSを1枚ずつ搬送部Lへ給紙する。なお、シートSは被記録媒体の一例である。
【0054】
画像形成部30は、給紙されたシートSに画像を形成する。画像形成部30は、トナー補給装置31と露光装置32と感光体ドラム33と現像ローラー34と転写装置35とを含む。
【0055】
トナー補給装置31は、トナーを現像ローラー34へ補給する。
【0056】
露光装置32は、ユーザーが印刷を要求した画像データ112に基づいて、感光体ドラム33にレーザー光を照射して露光し静電潜像を形成する。現像ローラー34は、感光体ドラム33にトナーを供給してトナー像を現像する。これにより、感光体ドラム33にトナー像が形成される。
【0057】
転写装置35は、感光体ドラム33に形成されたトナー像をシートSに転写する。トナー像が転写されたシートSは定着部40に搬送される。
【0058】
定着部40は、加熱部材41及び加圧部材42を有する。定着部40は、加熱部材41及び加圧部材42によってシートSを加熱及び加圧することで、未定着のトナー像をシートSに定着させる。
【0059】
排出部50は、シートSを装置本体の外部へ排出する。
【0060】
以上のように、画像形成装置2は、表示処理装置1を備える。つまり、画像形成装置2は、表示処理装置1のタッチパネル11を備える。また、画像形成装置2は、表示処理装置1の制御部100を兼ねる制御部200を備える。これにより、ユーザーは、プレビュー画像12をタッチすることにより、プレビュー画像12を拡大した拡大プレビュー画像の一部をタッチパネル11に表示させることができる。したがって、ユーザーは、選択した画像データ112が印刷を希望する画像データ112であるか否かを容易に判断することができる。
【0061】
なお、本実施形態において、ボタン画像13の数は1つであったが、ボタン画像13の数はこれに限定されず、2つ以上であってもよい。
【0062】
また、本実施形態において、タッチパネル11の表示されるボタン画像13は「前画面に戻る」処理に対応付けられたが、ボタン画像13が対応付けられる処理はこれに限定されない。例えば、「再表示」などの処理に対応付けられてもよい。
【0063】
また、本実施形態では、規定サイズRhとして2cmが記憶部110に記憶されたが、規定サイズRhは2cmに限定されない。例えば、規定サイズRhとして3cmが記憶部110に記憶されてもよい。また、任意の規定サイズRhをユーザーが記憶部110に記憶させる構成としてもよい。
【0064】
また、本実施形態において、表示サイズ及び規定サイズRhは、文字画像の縦方向のサイズであったが、表示サイズ及び規定サイズRhは、文字画像の横方向のサイズであってもよい。
【0065】
[実施形態2]
次に、
図1〜
図9を参照して、本発明の実施形態2に係る表示処理装置1について説明する。実施形態2は、画像解析領域arを設定する起点が実施形態1と異なる。以下、実施形態2について実施形態1と異なる事項を説明し、実施形態1と重複する事項の説明は割愛する。
【0066】
図8は、本発明の実施形態2に係る表示処理装置1のブロック図を示す図である。
【0067】
図8に示すように、制御部100は、文字画像探索部102を更に備える。
【0068】
文字画像探索部102は、タッチ位置を起点として、プレビュー画像12に含まれる文字画像を規定方向に探索する。詳しくは、ユーザーがプレビュー画像12の余白部分をタッチした場合、文字画像探索部102は、タッチ位置を起点として、プレビュー画像12に含まれる文字画像を規定方向に探索する。文字画像の探索には、例えば、OCR(optical character recognition)が用いられる。
【0069】
画像解析領域設定部103は、文字画像探索部102が最初に探知した文字画像の位置を起点に、画像解析領域arを設定する。
【0070】
表示サイズ認識部104は、画像解析領域ar内に含まれる文字画像のタッチパネル11における表示サイズを認識する。つまり、表示サイズ認識部104は、タッチパネル11に表示されているプレビュー画像12上での文字画像の表示サイズを認識する。本実施形態では、文字画像探索部102が最初に探知した文字画像の表示サイズが認識される。
【0071】
続いて、
図9を参照して、本実施形態2に係る画像解析領域設定処理について説明する。
図9(a)は、本発明の実施形態2に係るプレビュー画像12の一例を示す図である。
図9(b)は、
図9(a)に示すプレビュー画像12を拡大した拡大表示画像の一例を示す図である。
【0072】
図9(a)に示すプレビュー画像12において、位置P3は、プレビュー画像12における余白部分に存在する。プレビュー画像12がタッチパネル11に表示されている際に、ユーザーが位置P3を手指でタッチすると、文字画像探索部102は、タッチ位置P3を起点として、プレビュー画像12に含まれる文字画像を探索する。詳しくは、文字画像探索部102は、タッチ位置P3を始点とした右方向への探索処理を下方向へ順次行うことによって文字画像を探索する。本実施形態では、文字画像探索部102は、文字画像「か」を最初に探知する。
【0073】
文字画像探索部102が文字画像「か」を探知すると、画像解析領域設定部103は、文字画像「か」の左上端(位置P3a)から右下方向へ画像解析領域arを設定する。
図9に示す例において、画像解析領域arは、文字画像「か」の左上端(位置P3a)を始点とし、位置P3aから右下45度方向に延びる直線を一方の対角線とする矩形形状の領域である。詳しくは、画像解析領域arの一方の対角線は、位置P3aを始点とし、位置P3aから右下45度方向に延びる直線とプレビュー画像12の外縁とが交わる位置P3eを終点とする。画像解析領域arが設定されると、表示サイズ認識部104は、画像解析領域ar内の画像を解析する。次いで、表示サイズ認識部104は、位置Pa3(画像解析領域arを設定する際に起点とした位置)に最も近い文字画像「か」の表示サイズを認識する。
【0074】
表示サイズ認識部104が文字画像「か」の表示サイズを認識すると、拡大率決定部105は、文字画像「か」がタッチパネル11に規定サイズRhで表示されるように拡大率を決定する。次いで、拡大表示処理部106が、拡大率決定部105によって決定された拡大率に基づいて、拡大プレビュー画像の画像データを生成する。また、拡大表示処理部106は、文字画像「か」の左上端(位置Pa3)を起点として拡大プレビュー画像上の表示領域を設定する。そして、
図9(b)に示すように、拡大表示処理部106は、設定した表示領域の画像(拡大表示画像)をタッチパネル11に表示させる。
図9(b)に示す例では、拡大表示画像12L1が表示される。拡大表示画像12L1は、文字列画像Tx2「かきくけこ」(
図9(a)参照)のうちの一部の文字列画像「かきく」を拡大した文字列画像Tx2Lを含む。
【0075】
以上のように、タッチ位置P3及びタッチ位置P3の近傍に文字画像がない場合であっても、表示処理装置1は、タッチ位置P3を起点として、文字画像を探索する。そして、表示処理装置1は、最初に探知された文字画像「か」の表示サイズに応じて、拡大表示画像12L1をタッチパネル11に表示することができる。したがって、本実施形態によれば、ユーザーは、プレビュー画像12における余白部分をタッチしても、文字画像が拡大された拡大表示画像を視認することができる。したがって、ユーザーはプレビュー画像12における任意の位置をタッチして、拡大表示画像を表示させることができる。その結果、ユーザーの利便性が向上する。
【0076】
なお、実施形態2に係る表示処理装置1は、実施形態1と同様に画像形成装置2にも適用可能である。
【0077】
以上、本発明の実施形態について、図面(
図1〜
図9)を参照しながら説明した。但し、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である。
【0078】
例えば、本発明の実施形態おいて、ユーザーは手指でタッチパネル11をタッチしたが、ユーザーは、スタイラスを用いてタッチパネル11をタッチしてもよい。
【0079】
また、本発明の実施形態において、画像解析領域arの対角線の角度が45度である場合について説明したが、画像解析領域arの対角線の角度は45度に限定されない。例えば、画像解析領域arの対角線の角度は30度であってもよい。
【0080】
また、本発明の実施形態において、画像解析領域arは、予め定められた角度の対角線を用いて設定されたが、画像解析領域arの設定方法は、これに限定されない。画像解析領域arは、対角線の終点の位置を予め定めることにより、設定されてもよい。例えば、対角線の終点として、プレビュー画像12の右下端が予め定められた場合、画像解析領域arの対角線は、タッチ位置、又は最初に探知された文字画像の左上端の位置から、プレビュー画像12の右下端の位置まで延びる直線となり、この直線によって画像解析領域arが設定される。
【0081】
また、本発明による実施形態では、電子写真方式の画像形成装置2に本発明を適用したが、本発明は、インクジェット方式等の電子写真方式以外の画像形成装置にも適用可能である。
【0082】
また、本発明による実施形態では、複合機に本発明を適用したが、本発明は、コピー機、又はプリンター等にも適用可能である。