特許第6237679号(P6237679)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6237679
(24)【登録日】2017年11月10日
(45)【発行日】2017年11月29日
(54)【発明の名称】車両用ドア構造
(51)【国際特許分類】
   B60J 5/06 20060101AFI20171120BHJP
   B60J 5/00 20060101ALI20171120BHJP
   E05B 83/40 20140101ALI20171120BHJP
【FI】
   B60J5/06 Z
   B60J5/06 A
   B60J5/00 N
   B60J5/06 F
   E05B83/40
【請求項の数】4
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2015-56773(P2015-56773)
(22)【出願日】2015年3月19日
(65)【公開番号】特開2016-175524(P2016-175524A)
(43)【公開日】2016年10月6日
【審査請求日】2016年7月20日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003218
【氏名又は名称】株式会社豊田自動織機
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【弁理士】
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100124062
【弁理士】
【氏名又は名称】三上 敬史
(74)【代理人】
【識別番号】100148013
【弁理士】
【氏名又は名称】中山 浩光
(72)【発明者】
【氏名】丸山 克也
(72)【発明者】
【氏名】久野 宏
【審査官】 森本 康正
(56)【参考文献】
【文献】 特開2014−037163(JP,A)
【文献】 特開2013−180746(JP,A)
【文献】 特開2014−210453(JP,A)
【文献】 特開2010−047969(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2006/0059783(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60J 5/00− 5/06
E05B 1/00−85/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体に設けられたドア開口部を開閉するスライドドア及びスイングドアを備えた車両用ドア構造において、
前記スライドドアを開閉可能に支持するスライドドア支持ユニットと、
前記スイングドアを開く操作を行うためのスイングドア用ハンドルと、
前記スライドドアが全開状態となったときに、前記スライドドアと前記スイングドアとをロックするドアロックユニットと、
前記ドアロックユニットによる前記スライドドアと前記スイングドアとのロック状態に応じて、前記スイングドア用ハンドルの操作を有効化または無効化する操作動作制御ユニットと、
前記ドアロックユニットによる前記スライドドアと前記スイングドアとのロック状態を検知するロック検知ユニットとを備え、
前記スライドドア支持ユニットは、前記スイングドアに取り付けられ、前記スライドドアを前記スイングドアに対してスライドさせるためのスライドレールと、前記スライドドアに取り付けられ、前記スライドドアのスライド時に前記スライドレールに案内される案内体とを有し、
前記ドアロックユニットは、前記案内体に配設されたロックピンと、前記ロックピンを前記スイングドア側に付勢するロックピン用付勢部材と、前記スライドレールに設けられ、前記ロックピンと嵌合する嵌合部とを有し、前記ロックピンが前記嵌合部と嵌合することで、前記スライドドアと前記スイングドアとをロックし、
前記ロック検知ユニットは、前記ロックピンが前記嵌合部と嵌合したことを検知することで、前記スライドドアと前記スイングドアとのロック状態を検知し、
前記操作動作制御ユニットは、前記ロック検知ユニットにより前記スライドドアと前記スイングドアとのロック状態が検知されると、前記スイングドア用ハンドルの操作を有効化し、前記ロック検知ユニットにより前記スライドドアと前記スイングドアとのロック状態が検知されないと、前記スイングドア用ハンドルの操作を無効化することを特徴とする車両用ドア構造。
【請求項2】
前記嵌合部は、筒状を有し、
前記ロック検知ユニットは、前記スイングドアに回動軸を介して回動可能に取り付けられ、前記嵌合部と嵌合した前記ロックピンの先端部と係合するレバーと、前記レバーにおける前記ロックピンと係合する部分を前記嵌合部側に付勢するレバー用付勢部材と、前記レバーにおける前記回動軸に対して前記ロックピンと係合する部分とは反対側の部分と前記操作動作制御ユニットとを接続する接続部材とを有し、前記ロックピンが前記レバーを押すことで、前記スライドドアと前記スイングドアとのロック状態を検知することを特徴とする請求項1記載の車両用ドア構造。
【請求項3】
前記レバーは、前記ロックピンの先端部が前記レバーと係合していない状態では、前記レバー用付勢部材の付勢力により前記嵌合部の開口を塞ぐように配置されていることを特徴とする請求項2記載の車両用ドア構造。
【請求項4】
前記レバーは、断面L字状を有しており、
前記接続部材は、前記スライドドアを閉じる側に向かって延びるように前記レバーに接続されていることを特徴とする請求項2または3記載の車両用ドア構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用ドア構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の車両用ドア構造としては、例えば特許文献1に記載されている技術が知られている。特許文献1に記載の車両用ドア構造は、後部ドア開口部の前側領域を開閉するスライドドアと、後部ドア開口部の後側領域をスライドドアと共に開閉するスイングドアとを備えている。スライドドアは、スライド支持機構により車体の前後にスライドする。スイングドアは、スライドドアが全開となってスイングドアと重なった状態において、ヒンジ機構を介してスライドドアと共に回動する。また、車両用ドア構造は、スライドドアを所定開度(全開位置)まで開いたときに、スライドドアとスイングドアとをロックするドアパネルロック機構と、スライドドアが所定開度となったことを検知することで、ドアパネルロック機構によりスライドドアとスイングドアとがロック状態になったことを推定する開度検知機構と、スイングドアが全閉状態となっているときに、スイングドア用ハンドルの操作を無効化するハンドル空振り機構とを備えている。開度検知機構は、スライドドアの後端部に設けられ、スライド支持機構の一部を構成する案内体と、スイングドアに揺動可能に取り付けられ、案内体の軸部と係合する係合レバーと、この係合レバーとハンドル空振り機構とを接続する接続部材とを有している。ハンドル空振り機構は、開度検知機構によりスライドドアとスイングドアとがロック状態が検知されると、スイングドア用ハンドルの操作を有効化する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014−37163号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来技術の車両用ドア構造においては、スライドドアに取り付けられた案内体の軸部(検知用部品)が係合レバーに当たって係合レバーを押し込んだときに、スライドドアが所定開度まで開かれた状態となり、スライドドアとスイングドアとがロック状態であると検知される。従って、スライドドアががたついたり、スイングドアの回動中にスライドドアがスイングドアに対して移動したりしないようにするためには、スライドドアとスイングドアとが確実にロックされる位置において検知用部品が係合レバーを押し込むようにする必要がある。このため、係合レバーの位置調整に手間がかかってしまう。
【0005】
本発明の目的は、部品の細かな位置調整を行うことを不要としつつ、スライドドアとスイングドアとのロック状態を確実に検知することができる車両用ドア構造を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、車体に設けられたドア開口部を開閉するスライドドア及びスイングドアを備えた車両用ドア構造において、スライドドアを開閉可能に支持するスライドドア支持ユニットと、スイングドアを開く操作を行うためのスイングドア用ハンドルと、スライドドアが全開状態となったときに、スライドドアとスイングドアとをロックするドアロックユニットと、スイングドアが全閉状態となっているときにスイングドア用ハンドルの操作を無効化する操作動作制御ユニットと、ドアロックユニットによるスライドドアとスイングドアとのロック状態を検知するロック検知ユニットとを備え、スライドドア支持ユニットは、スイングドアに取り付けられ、スライドドアをスイングドアに対してスライドさせるためのスライドレールと、スライドドアに取り付けられ、スライドドアのスライド時にスライドレールに案内される案内体とを有し、ドアロックユニットは、案内体に配設されたロックピンと、ロックピンをスイングドア側に付勢するロックピン用付勢部材と、スライドレールに設けられ、ロックピンと嵌合する嵌合部とを有し、ロックピンが嵌合部と嵌合することで、スライドドアとスイングドアとをロックし、ロック検知ユニットは、ロックピンが嵌合部と嵌合したことを検知することで、スライドドアとスイングドアとのロック状態を検知し、操作動作制御ユニットは、ロック検知ユニットによりスライドドアとスイングドアとのロック状態が検知されると、スイングドア用ハンドルの操作を有効化することを特徴とする。
【0007】
このような本発明の車両用ドア構造においては、スライドドアが全開状態になると、ロックピン用付勢部材によりロックピンがスイングドア側に付勢して嵌合部と嵌合することで、スライドドアとスイングドアとがロック状態となる。ここで、スイングドアの全閉時に、スライドドアを開いても、スライドドアとスイングドアとのロック状態が検知されないときは、スイングドア用ハンドルの操作が無効化されるため、スイングドア用ハンドルを操作してもスイングドアが開くことは無い。一方、スイングドアの全閉時に、スライドドアが全開状態になり、スライドドアとスイングドアとのロック状態が検知されると、スイングドア用ハンドルの操作が有効化されるため、スイングドア用ハンドルを操作することでスイングドアを開けることが可能となる。従って、スライドドアとスイングドアとがロックされていない状態でスイングドアが開くことが防止される。このとき、スライドドアの全開位置においてロックピンが嵌合部と嵌合したことが検知されることで、スライドドアとスイングドアとのロック状態が検知される。これにより、部品の細かな位置調整を行うことを不要としつつ、スライドドアとスイングドアとのロック状態を確実に検知することができる。
【0008】
嵌合部は、筒状を有し、ロック検知ユニットは、スイングドアに回動軸を介して回動可能に取り付けられ、嵌合部と嵌合したロックピンの先端部と係合するレバーと、レバーにおけるロックピンと係合する部分を嵌合部側に付勢するレバー用付勢部材と、レバーにおける回動軸に対してロックピンと係合する部分とは反対側の部分と操作動作制御ユニットとを接続する接続部材とを有し、ロックピンがレバーを押すことで、スライドドアとスイングドアとのロック状態を検知してもよい。
【0009】
この場合には、スライドドアが全開状態になり、ロックピン用付勢部材によりロックピンが嵌合部側に付勢して嵌合部と嵌合すると、ロックピンの先端部がレバーを押すことで、スライドドアとスイングドアとのロック状態が検知される。従って、ロック検知ユニットとしてセンサ等を用いること無く、スライドドアとスイングドアとのロック状態を簡単に検知することができる。
【0010】
レバーは、ロックピンの先端部がレバーと係合していない状態では、レバー用付勢部材の付勢力により嵌合部の開口を塞ぐように配置されていてもよい。
【0011】
この場合には、スライドドアが全開状態でないとき、つまりロックピンが嵌合部と嵌合していない状態では、レバーにより嵌合部の開口が塞がれるため、嵌合部を通って車体の内部に水が入り込むことが防止される。
【0012】
レバーは、断面L字状を有しており、接続部材は、スライドドアを閉じる側に向かって延びるようにレバーに接続されていてもよい。
【0013】
この場合には、例えば操作動作制御ユニットがスイングドアにおけるスライドドアを閉じる側の端部に配置されている場合に、スライドドアを閉じる側に接続部材を曲げなくて済む。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、部品の細かな位置調整を行うことを不要としつつ、スライドドアとスイングドアとのロック状態を確実に検知することができる車両用ドア構造が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明に係る車両用ドア構造の一実施形態を備えた車両を示す側面図である。
図2図1に示したスライドドア及びスイングドアを開く様子を示す斜視図である。
図3図1に示した一つのスライドドア支持ユニット及び全閉ドアロックユニットを示す平面図(一部断面を含む)である。
図4図1に示した一つのスライドドア支持ユニット、全開ドアロックユニット及びロック検知ユニットを示す平面図(一部断面を含む)である。
図5図3に示したロック検知ユニット及びハンドル空振りユニットの配置箇所を示す斜視図である。
図6図5に示したハンドル空振りユニットを示す平面図(一部断面を含む)である。
図7図4に示したロック検知ユニットによりスライドドアとスイングドアとのロック状態が検知された時のハンドル空振りユニットの動作状態を示す図である。
図8図4に示したロック検知ユニットの変形例を一つのスライドドア支持ユニット及び全開ドアロックユニットと共に示す平面図(一部断面を含む)である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、図面において、同一または同等の要素には同じ符号を付し、重複する説明を省略する。
【0017】
図1は、本発明に係る車両用ドア構造の一実施形態を備えた車両を示す側面図である。同図において、本実施形態の車両用ドア構造1は、車体2の側部に適用されている。車体2の側部には、前部座席の側方に位置する前部ドア開口部3と、前部座席の後方に配置された荷室の側方に位置する後部ドア開口部4とが形成されている。前部ドア開口部3は、フロントドア5により開閉される。
【0018】
後部ドア開口部4は、スライド開閉式のスライドドア6とスイング開閉式のスイングドア7とにより開閉される。スライドドア6は、図2(a)、(b)に示されるように、車体2の前後方向にスライド(移動)して、後部ドア開口部4の前側領域(第1領域)を開閉可能である。スライドドア6は、全開状態になると、スイングドア7の外側に位置してスイングドア7と重なる(図2(b)参照)。
【0019】
スイングドア7は、図2(c)に示されるように、スライドドア6と重なった状態では、車体2に対して回動して、後部ドア開口部4の後側領域(第2領域)をスライドドア6と共に開閉可能である。
【0020】
スライドドア6の外側面にはスライドドア用アウターハンドル8が設けられ、スライドドア6の内側面にはスライドドア用インナーハンドル9が設けられている。スライドドア用アウターハンドル8及びスライドドア用インナーハンドル9は、スライドドア6を開閉する操作を行うためのハンドルである。スイングドア7の前端部には、スイングドア7を開く操作を行うためのスイングドア用ハンドル10が設けられている。
【0021】
車両用ドア構造1は、スライドドア6を車体2の前後方向にスライド可能(開閉可能)に支持するスライドドア支持ユニット11A〜11Cと、スイングドア7を車体2に対して回動可能(開閉可能)に支持するスイングドア支持ユニット12とを備えている。
【0022】
スライドドア支持ユニット11Aは、車体2の上部に車体2の前後方向(スライドドア6の開閉方向)に延びるように取り付けられ、スライドドア6を車体2に対してスライドさせるための上部スライドレール13と、スライドドア6の前端上部に取り付けられ、スライドドア6のスライド時に上部スライドレール13に案内される案内体14とを有している。案内体14は、スライドドア6が全開された状態では、上部スライドレール13から離脱し、車幅方向に移動可能となる。
【0023】
スライドドア支持ユニット11Bは、車体2の下部に車体2の前後方向に延びるように取り付けられ、スライドドア6を車体2に対してスライドさせるための下部スライドレール15と、スライドドア6の前端下部に取り付けられ、スライドドア6のスライド時に下部スライドレール15に案内される案内体16とを有している。案内体16は、スライドドア6が全開された状態では、下部スライドレール15から離脱し、車幅方向に移動可能となる。
【0024】
スライドドア支持ユニット11Cは、スイングドア7の外側面の中央部付近に取り付けられ、スライドドア6をスイングドア7に対してスライドさせるための中間スライドレール17と、スライドドア6の後端部に取り付けられ、スライドドア6のスライド時に中間スライドレール17に案内される案内体18とを有している。
【0025】
中間スライドレール17は、図3に示されるように、スイングドア7の全閉状態においてスイングドア7の前後方向に延びるレール本体部17aと、このレール本体部17aの前端側に配置され、レール本体部17aから車体2の内側に向けてレール本体部17aに対して斜め前方に曲げられたレール曲げ部17bとから構成されている。
【0026】
案内体18は、図3に示されるように、中間スライドレール17に案内される前後1対の水平ローラ19及び垂直ローラ20と、スライドドア6に軸部21aを介して回動自在に連結され、水平ローラ19及び垂直ローラ20をフリー回転自在に支持する支持部21とを有している。垂直ローラ20は、1対の水平ローラ19の間に配置されている。
【0027】
図1に戻り、スイングドア支持ユニット12は、車体2の後端部に設けられたリアピラー22と、スイングドア7をリアピラー22に回動可能に連結する上下2つのヒンジ23とを有している。
【0028】
また、車両用ドア構造1は、スライドドア6が全閉状態となったときに、スライドドア6とスイングドア7とをロックする全閉ドアロックユニット24と、スライドドア6が全開状態となったときに、スライドドア6とスイングドア7とをロックする全開ドアロックユニット25とを更に備えている。
【0029】
全閉ドアロックユニット24は、図3に示されるように、案内体18に配設されたロックピン26と、このロックピン26をスイングドア7側に付勢するロックピン用バネ27(ロックピン用付勢部材)と、ロックピン26とスライドドア用アウターハンドル8及びスライドドア用インナーハンドル9とを接続するロック解除用ケーブル28と、中間スライドレール17の前端部近傍に設けられ、ロックピン26と嵌合する嵌合部29とを有している。ロック解除用ケーブル28の一端は、ロックピン26の基端面に接続されている。
【0030】
ロックピン26は、円柱状を有すると共に、垂直ローラ20を貫通するように配置されている。ロックピン用バネ27は、支持部21に形成されたバネ収容凹部21bに収容されている。ロックピン用バネ27は、ロックピン26の基端面とバネ収容凹部21bの底面との間に配置されている。従って、ロックピン26は、ロックピン用バネ27を介して支持部21に取り付けられていることとなる。
【0031】
嵌合部29は、円筒状を有する部材であり、中間スライドレール17のレール曲げ部17bの内側壁部にボルトまたは溶接により取り付けられている。嵌合部29の先端側には、フランジ29aが設けられている。中間スライドレール17の内側壁部における嵌合部29に対応する位置には、ロックピン26を貫通させるピン孔(図示せず)が形成されている。
【0032】
このような全閉ドアロックユニット24において、スライドドア6が全閉状態になると、ロックピン26の位置が嵌合部29の位置に一致する。すると、ロックピン用バネ27の付勢力によりロックピン26の先端側部分がピン孔(図示せず)を貫通して嵌合部29に入り込む。従って、ロックピン26が嵌合部29に嵌合することで、スライドドア6とスイングドア7とがロック状態となる。
【0033】
スライドドア6とスイングドア7とのロックの解除は、スライドドア用アウターハンドル8またはスライドドア用インナーハンドル9によるスライドドア6の開け操作によって行われる。具体的には、スライドドア用アウターハンドル8またはスライドドア用インナーハンドル9によりスライドドア6を開ける操作を行うと、ロック解除用ケーブル28によりロックピン26がロックピン用バネ27の付勢力に抗して引っ張られて、ロックピン26の先端側部分が嵌合部29から抜け出る。その結果、スライドドア6とスイングドア7とのロック状態が解除される。
【0034】
全開ドアロックユニット25は、図4に示されるように、上記のロックピン26、ロックピン用バネ27及びロック解除用ケーブル28と、中間スライドレール17の後端部近傍に設けられ、ロックピン26と嵌合する嵌合部30とを有している。このようにロックピン26、ロックピン用バネ27及びロック解除用ケーブル28は、全閉ドアロックユニット24の一部構成だけでなく、全開ドアロックユニット25の一部構成も兼ねている。
【0035】
嵌合部30は、円筒状を有する部材であり、中間スライドレール17のレール本体部17aの内側壁部にボルトまたは溶接により取り付けられている。嵌合部30の先端側には、フランジ30aが設けられている。中間スライドレール17の内側壁部における嵌合部30に対応する位置には、ロックピン26を貫通させるピン孔31が形成されている。
【0036】
このような全開ドアロックユニット25において、スライドドア6が全開状態になると、図4(b)に示されるように、ロックピン26の位置が嵌合部30の位置に一致する。すると、ロックピン用バネ27の付勢力によりロックピン26の先端側部分がピン孔31を貫通して嵌合部30に入り込む。従って、ロックピン26が嵌合部30に嵌合することで、スライドドア6とスイングドア7とがロック状態となる。
【0037】
スライドドア6とスイングドア7とのロックの解除は、スライドドア用アウターハンドル8またはスライドドア用インナーハンドル9によるスライドドア6の閉め操作によって行われる。具体的には、スライドドア用アウターハンドル8またはスライドドア用インナーハンドル9によりスライドドア6を閉める操作を行うと、ロック解除用ケーブル28によりロックピン26がロックピン用バネ27の付勢力に抗して引っ張られて、ロックピン26の先端側部分が嵌合部30から抜け出る。その結果、スライドドア6とスイングドア7とのロック状態が解除される。
【0038】
図1に戻り、車両用ドア構造1は、スイングドア7が全閉状態となったときに、スイングドア7を車体2に対してロックする上下2つのスイングドアロックユニット32を更に備えている。スイングドアロックユニット32は、スイングドア7の上部及び下部にそれぞれ取り付けられた閂型のロック部材33と、車体2の上部及び下部にそれぞれ取り付けられ、ロック部材33と係合するストライカ34とから構成されている。
【0039】
スイングドア7を全閉状態とすると、バネ(図示せず)の付勢力によりロック部材33が車体2側に移動してストライカ34と係合することで、スイングドア7と車体2とがロック状態となる。ロック部材33とスイングドア用ハンドル10とは、ケーブル(図示せず)により接続されている。スイングドア7と車体2とのロックの解除は、スイングドア用ハンドル10によるスイングドア7の開け操作によって行われる。具体的には、図5に示されるように、スイングドア用ハンドル10を矢印A方向に持ち上げると、ケーブル(図示せず)を介してロック部材33が引っ張られることで、スイングドア7と車体2とのロックが解除される。
【0040】
このような車両用ドア構造1において、スライドドア6及びスイングドア7の全閉状態から、スライドドア6及びスイングドア7を開くときは、まずスライドドア6を車体2の後側にスライドさせて開く(図2(a),(b)参照)。そして、その状態で、スイングドア7を回動させて開く(図2(c)参照)。
【0041】
ところで、スイングドア7を閉じるときに、上部スライドレール13と案内体14との接触、下部スライドレール15と案内体16との接触を避けるために、スライドドア6が全開状態となる前に、上部スライドレール13から案内体14が離脱すると共に下部スライドレール15から案内体16が離脱するように、上部スライドレール13及び下部スライドレール15の後端部の位置を設定する場合がある。この場合、スライドドア6を全開状態まで開いていないためにスライドドア6とスイングドア7とがロックされていない状態で、スイングドア用ハンドル10を操作すると、スライドドア6はスイングドア7に中間スライドレール17のみで支持されることとなる。その状態でスイングドア7を開けると、スイングドア7の回動中にスライドドア6がスイングドア7に対して移動する可能性がある。
【0042】
また、スライドドア6のスライド中に、スイングドア用ハンドル10を操作しても、上部スライドレール13によって案内体14が支持されていると共に下部スライドレール15によって案内体16が支持されているため、スイングドア7がスライドドア6と一緒に回動することは無い。ただし、スライドドア6のスライド中に、ロック部材33とストライカ34との係合が解除された状態が維持されるという不具合が発生すると、スイングドア用ハンドル10を操作したときに、スライドドア6のがたつきが生じる可能性がある。
【0043】
そこで、そのような不具合を解決するために、本実施形態の車両用ドア構造1は、図5に示すように、ロック検知ユニット35及びハンドル空振りユニット36(操作動作制御ユニット)を更に備えている。なお、図1及び図2では、ロック検知ユニット35及びハンドル空振りユニット36を省略してある。ロック検知ユニット35は、全開ドアロックユニット25の嵌合部30の近傍に配置されている。ハンドル空振りユニット36は、スイングドア7の前端部に位置するスイングドア用ハンドル10の近傍に配置されている。
【0044】
ロック検知ユニット35は、図4に示されるように、ロックピン26の先端側部分が嵌合部30に嵌合したことを検知することで、全開ドアロックユニット25によりスライドドア6とスイングドア7とがロック状態になったことを検知する。
【0045】
ロック検知ユニット35は、スイングドア7(図4では不図示)に回動軸37aを介して回動(揺動)可能に取り付けられ、ロックピン26の先端部と係合する断面L字型のレバー37と、このレバー37とハンドル空振りユニット36とを接続する空振り動作切り換え用ケーブル38とを有している。ロックピン26の先端部は、レバー37の一端側部分と係合する。空振り動作切り換え用ケーブル38は、レバー37の他端側部分、つまりレバー37における回動軸37aに対してロックピン26と係合する部分とは反対側の部分に接続されている。また、ロック検知ユニット35は、レバー37の一端側部分、つまりレバー37におけるロックピン26と係合する部分を嵌合部30側に付勢するレバー用バネ39(レバー用付勢部材)を有している。
【0046】
レバー37は、スイングドア7における中間スライドレール17よりも内側(車体2側)に配置されている。空振り動作切り換え用ケーブル38は、レバー37からスイングドア7の前方(スライドドア6を閉じる側)に向かって延びるようにレバー37の他端側部分に接続されている。
【0047】
レバー37は、図4(a)に示されるように、ロックピン26と係合していない状態では、レバー用バネ39の付勢力により嵌合部30のフランジ30aに当たって嵌合部30の開口を塞ぐように配置されている。従って、車体2の外部の水が嵌合部30を通って車体2の内部に入ろうとしても、その水の流れがレバー37によって止められる。なお、レバー37による止水をより確実に行うためには、フランジ30aにパッキンを接合してもよい。
【0048】
このようなロック検知ユニット35において、図4(a)に示されるように、スライドドア6が全開状態となっていないためにスライドドア6とスイングドア7とがロックされていない状態では、ロックピン26の先端部がレバー37に当たらないため、レバー37がロックピン26に押されて回動することは無い。レバー37が回動しないときは、空振り動作切り換え用ケーブル38がレバー37に引っ張られることが無く、スライドドア6とスイングドア7とがロック状態であると検知されることは無い。
【0049】
一方、図4(b)に示されるように、スライドドア6が全開状態となり、ロックピン26の先端側部分が嵌合部30と嵌合することで、スライドドア6とスイングドア7とがロックされると、ロックピン用バネ27の付勢力によりロックピン26の先端部が嵌合部30を貫通してレバー37を押し込むため、レバー37がレバー用バネ39の付勢力に抗して回動軸37aを中心にして時計回りに回動する。すると、空振り動作切り換え用ケーブル38がレバー37に引っ張られ、スライドドア6とスイングドア7とがロック状態であると検知される。
【0050】
ハンドル空振りユニット36は、スイングドア7が全閉状態となっているときに、スイングドア用ハンドル10の操作を無効化する。つまり、ハンドル空振りユニット36は、スイングドア7が全閉状態となっているときに、スイングドア用ハンドル10を操作してもスイングドア7が開かないように、スイングドア用ハンドル10を空振りさせる。
【0051】
ハンドル空振りユニット36は、図6に示されるように、3枚の板状部材40〜42を有している。板状部材40は、スイングドア7(図6では不図示)に軸部43を介して回動(揺動)可能に取り付けられている。板状部材40の一端部には、上記の空振り動作切り換え用ケーブル38が接続されている。板状部材40の他端側部分には、板状部材40の長手方向に沿って延びる湾曲状のガイド孔44が形成されている。
【0052】
板状部材41は、板状部材40に対して交差する方向に延びるように配置されている。板状部材41は、スイングドア7(図6では不図示)に軸部45を介して回動(揺動)可能に取り付けられている。板状部材41の一端部には、ケーブル等の接続部材46が接続されている。接続部材46は、スイングドア用ハンドル10と板状部材41とを接続する。板状部材41の他端側部分には、略L字状のガイド孔47が形成されている。ガイド孔47は、板状部材41の長手方向に沿って延びる略長円形状の孔部47aと、板状部材41の長手方向に対して交差する方向に沿って延びる湾曲状の孔部47bとからなっている。
【0053】
板状部材42は、板状部材40に対して交差する方向に延びるように配置されている。板状部材42は、スイングドア7(図6では不図示)に軸部45を介して回動可能に取り付けられている。板状部材42における軸部45の反対側の端部には、ケーブル等の接続部材48が接続されている。接続部材48は、スイングドアロックユニット32のロック部材33と板状部材42とを接続する。板状部材42には、板状部材42の長手方向に沿って延びる長円形状のガイド孔49が形成されている。
【0054】
これらの板状部材40〜42は、互いに重なり合うように配置されている。板状部材41は、板状部材40,42間に配置されている。板状部材40〜42のガイド孔44,47,49には、ピン50が貫通している。
【0055】
図4(a)に示されるように、ロック検知ユニット35によりスライドドア6とスイングドア7とのロック状態が検知されていないときは、ハンドル空振りユニット36は、図6(a)に示されるような状態となっている。即ち、ガイド孔47の孔部47aの位置とガイド孔49の位置とが一致すると共に、ガイド孔44における軸部43の反対側の端部位置とガイド孔47の孔部47aにおける軸部45側の端部位置とが一致した状態で、ガイド孔44とガイド孔47の孔部47bとがほぼ同一線上で延在している。このとき、ピン50は、ガイド孔47の孔部47aにおける軸部45側の端部に位置している。
【0056】
そのような状態にあるときに、スイングドア用ハンドル10が操作されると、図6(b)に示されるように、接続部材46が引っ張られて板状部材41が軸部45を中心にして時計回りに揺動(回動)して傾く。このとき、ピン50は、ガイド孔47の孔部47bに沿って相対的に移動する(逃げる)ことになる。このため、板状部材41の回動につられて板状部材42が回動することは無いため、スイングドアロックユニット32のロック部材33と接続された接続部材48が引っ張られることは無い。つまり、スイングドア用ハンドル10が操作されても、スイングドア用ハンドル10は空振りする状態となる。従って、スイングドアロックユニット32によるスイングドア7と車体2とのロック状態が解除されることは無いため、スイングドア7を開けることができない。
【0057】
一方、図4(b)に示されるように、ロック検知ユニット35によりスライドドア6とスイングドア7とのロック状態が検知されると、上述したように空振り動作切り換え用ケーブル38がレバー37に引っ張られる。このため、図7(a)に示されるように、板状部材40が軸部43を中心にして時計回りに揺動(回動)する。そして、ガイド孔47の孔部47aの位置とガイド孔49の位置とが一致すると共に、ガイド孔44における軸部43の反対側の端部位置とガイド孔47の孔部47aにおける接続部材48側の端部位置とが一致する。このとき、ピン50は、ガイド孔47の孔部47aにおける接続部材48側の端部に位置している。
【0058】
そのような状態にあるときに、スイングドア用ハンドル10が操作されると、図7(b)に示されるように、接続部材46が引っ張られて板状部材41が軸部45を中心にして時計回りに揺動(回動)して傾く。このとき、ピン50は、ガイド孔47の孔部47bに沿って逃げることができないため、板状部材41の回動につられて板状部材42も回動して傾くようになり、スイングドアロックユニット32のロック部材33と接続された接続部材48が引っ張られる。つまり、スイングドア用ハンドル10の空振り状態が解除されることになる。従って、スイングドアロックユニット32によるスイングドア7と車体2とのロック状態が解除されるため、スイングドア7を開けることが可能となる。
【0059】
以上により、ロック検知ユニット35によりスライドドア6とスイングドア7とのロック状態が検知されないときは、ハンドル空振りユニット36によりスイングドア用ハンドル10の操作が無効化される。一方、ロック検知ユニット35によりスライドドア6とスイングドア7とのロック状態が検知されたときは、スイングドア用ハンドル10の操作が有効化される。
【0060】
以上のように本実施形態にあっては、スライドドア6に取り付けられた案内体18にロックピン26が配設され、スイングドア7に取り付けられた中間スライドレール17に嵌合部30が設けられている。スライドドア6が全開状態になると、ロックピン用バネ27によりロックピン26がスイングドア7側に付勢して嵌合部30と嵌合することで、スライドドア6とスイングドア7とがロックされる。そして、ロック検知ユニット35によって、ロックピン26が嵌合部30と嵌合したことが検知されることで、スライドドア6とスイングドア7とのロック状態が検知される。これにより、例えばスライドドア6に設けられた検知用部品がスイングドア7に設けられたレバーを押し込んだときに、スライドドア6とスイングドア7とがロック状態であると検知される場合のように、レバー等の部品の細かな位置調整を行うこと無く、スライドドア6とスイングドア7とのロック状態を確実に検知することができる。
【0061】
ここで、スライドドア6とスイングドア7とのロック状態が検知されないときは、ハンドル空振りユニット36によりスイングドア用ハンドル10の操作が無効化されるため、スイングドア用ハンドル10を操作しても、スイングドア7を開けることができない。これにより、スライドドア6とスイングドア7とがロックされていない状態においてスイングドア7が開くことを防止できる。また、スライドドア6とスイングドア7とのロック状態が検知されないと、スイングドア7と車体2とのロック状態が解除されないため、スイングドア7と車体2とのロックが不完全な状態になることも防止できる。その結果、スライドドア6のがたつきを防ぐことができる。
【0062】
また、スライドドア6が全開状態になり、ロックピン26が嵌合部30と嵌合すると、ロックピン26がレバー37の一端側部分を押すことで、スライドドア6とスイングドア7とのロック状態が検知される。従って、センサ等を用いること無く、スライドドア6とスイングドア7とのロック状態を簡単に検知することができる。
【0063】
また、スライドドア6が全開状態でないとき、つまりロックピン26が嵌合部30と嵌合していない状態では、レバー37により嵌合部30の開口が塞がれるため、嵌合部30を通って車体2の内部に水が入り込むことを防止できる。
【0064】
また、レバー37の形状が断面L字状であり、空振り動作切り換え用ケーブル38がスイングドア7の前方(スライドドア6を閉じる側)に向かって延びるようにレバー37に接続されているので、ハンドル空振りユニット36がスイングドア7の前端部の近傍に配置されている場合でも、空振り動作切り換え用ケーブル38をスイングドア7の前方に曲げる必要が無い。
【0065】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば上記実施形態では、ロックピン26と係合するレバー37が断面L字状を有しているが、レバー37の形状としては、特にそれには限られず、例えば図8に示されるように平板状としてもよい。この場合には、ロック検知ユニット35の構造を簡単化することができる。
【0066】
また、上記実施形態では、レバー37とハンドル空振りユニット36とを空振り動作切り換え用ケーブル38により接続したが、レバー37とハンドル空振りユニット36とを接続する接続部材としては、特にケーブルには限られず、ロッド等としてもよい。
【0067】
また、上記実施形態では、ロックピン26がレバー37を押すことで、ロックピン26が嵌合部30と嵌合したことが検知されているが、ロックピン26が嵌合部30と嵌合したことを検知する方法としては、特にそれには限られず、例えばロックピン26の接触を検出する接触スイッチを用いてもよい。この場合には、ロックピン26の接触が検出されたときに、スライドドア6とスイングドア7とがロック状態になったと検知し、ハンドル空振りユニット36によりスイングドア用ハンドル10の操作を有効化させるようにしてもよい。このような構成では、嵌合部としては、ロックピン26と嵌合するのであれば、特にロックピン26を貫通させるために円筒状を有する構成でなくてもよい。
【0068】
さらに、上記実施形態では、スライドドア6が後部ドア開口部4の前側領域を開閉するように構成され、スイングドア7が後部ドア開口部4の後側領域をスライドドア6と共に開閉するように構成されているが、本発明は、スライドドア6が後部ドア開口部4の後側領域を開閉するように構成され、スイングドア7が後部ドア開口部4の前側領域をスライドドア6と共に開閉するように構成されている車両用ドア構造にも適用可能である。また、本発明は、車体2の後部に設けられたドア開口部を開閉するスライドドア及びスイングドアを有する車両用ドア構造にも適用可能である。
【符号の説明】
【0069】
1…車両用ドア構造、2…車体、4…後部ドア開口部、6…スライドドア、7…スイングドア、10…スイングドア用ハンドル、11C…スライドドア支持ユニット、17…中間スライドレール(スライドレール)、18…案内体、25…全開ドアロックユニット(ドアロックユニット)、26…ロックピン、27…ロックピン用バネ(ロックピン用付勢部材)、30…嵌合部、35…ロック検知ユニット、36…ハンドル空振りユニット(操作動作制御ユニット)、37…レバー、38…空振り動作切り換え用ケーブル(接続部材)、39…レバー用バネ(レバー用付勢部材)。
図1
図2
図3
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図7
図8