(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記判断手段は、前記画像出力装置で印刷を実行する際に必要な消耗部材が予め定められた所定量よりも少ないときを、前記画像出力装置が印刷に支障のある状態であるとすることを特徴とする請求項4または5に記載の画像出力装置。
前記第1の要求情報送信手段は、前記第1印刷予約装置が前記予約情報を前記中継装置へ送信したか否かを確認するための前記第1の第1要求情報を送信する処理を第1の頻度で実行し、
前記第2の要求情報送信手段は、中継装置に前記画像データを画像出力装置へ送信させるための前記第2の第1要求情報を送信する処理を第2の頻度で実行し、
第1の頻度に比して第2の頻度の方が高いことを特徴とする請求項1〜8の何れか1項に記載の画像出力装置。
第1印刷予約装置が送信した前記予約情報を受信手段が受信した場合に、前記受信手段が受信した予約情報の送信元である第1印刷予約装置へ前記第2の第1要求情報を送信する要求情報送信手段をさらに備え、
前記データ送信手段は、前記要求情報送信手段が送信した前記第2の第1要求情報を受信した第1印刷予約装置が送信する前記画像データを前記受信手段が受信した場合に、受信した前記画像データを前記画像出力装置へ送信することを特徴とする請求項10または11に記載の中継装置。
前記中継装置は、前記予約情報で特定される画像出力装置で印刷する対象の画像データが存在する旨の印刷情報を、第2印刷予約装置へ送信する第1印刷情報送信手段をさらに備え、
前記要求情報送信手段は、前記第1印刷情報送信手段で送信された前記印刷情報に対する返信である印刷を実行する旨の印刷命令を前記第2印刷予約装置から受け付けることに応じて、前記第1印刷予約装置へ前記第2の第1要求情報を送信することを特徴とする請求項12に記載の中継装置。
前記画像出力装置が送信した登録要求情報を前記受信手段が受信した場合に、前記登録要求情報の送信元である画像出力装置を特定する第3画像出力装置特定情報と、前記第1印刷予約装置を特定する第2印刷予約装置特定情報と、の対応を示す対応情報を記憶する対応情報記憶手段をさらに備え、
前記要求情報送信手段は、
前記受信手段が、予約情報として、前記対応情報記憶手段が記憶する第2印刷予約装置特定情報が特定する第1印刷予約装置と同一の印刷予約装置を特定する第1印刷予約装置特定情報を含む情報を受信し、
かつ、受信手段が、第2要求情報として、前記第2印刷予約装置特定情報と対応する第3画像出力装置特定情報が特定する画像出力装置と同一の画像出力装置を特定する第2画像出力装置特定情報を含む情報を受信した場合に、
前記受信手段が受信した予約情報が含む第1印刷予約装置特定情報が特定する第1印刷予約装置へ前記第2の第1要求情報を送信することを特徴とする請求項16に記載の中継装置。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図1に、本願に係る実施形態として例示される印刷システム1のブロック図を示す。印刷システム1は、第1携帯電話10、第2携帯電話9、MFP(Multifunction Peripheral)51、アクセスポイント62、中継サーバ71、基地局61を備える。第1携帯電話10、第2携帯電話9、およびMFP51は、既知の無線LAN端末装置としての機能を備える。また、MFP51は、プリンタ機能、スキャナ機能、コピー機能、などを備える多機能周辺装置である。アクセスポイント62は、既知の無線LANアクセスポイントとしての機能を備える。中継サーバ71は、インターネット70を介して基地局61およびアクセスポイント62に接続される。
【0025】
第1携帯電話10の携帯電話送受信部22は、携帯電話アンテナ部23を介して、基地局61との間で携帯電話通信の方式に準拠する無線通信210を行う。第2携帯電話9は、基地局61との間で、携帯電話通信の方式に準拠する無線通信209を行う。また、MFP51の無線送受信部36は、無線アンテナ部37を介してアクセスポイント62との間で無線通信203を行うことにより、各種のデータを構成するデジタル信号を送受信する。また、基地局61、アクセスポイント62および中継サーバ71は、インターネット70を介して通信可能とされている。すなわち、中継サーバ71は、MFP51、第1携帯電話10および第2携帯電話9とデータ通信することが可能とされている。なお、無線LAN方式の例としては、例えばIEEE802.11a/b/g/nの規格で定められる通信方式が挙げられる。
【0026】
<中継サーバ71の構成>
中継サーバ71の構成について説明する。中継サーバ71は、ネットワークにおいて、クライアント装置(第1携帯電話10、第2携帯電話9、MFP51など)間における、各種のデータ通信を中継する機能を提供する装置である。中継サーバ71は、CPU(Central Processing Unit)72、記憶部73、通信部74、を主に備えている。これらの構成要素は、入出力ポート76を介して互いに通信可能とされている。
【0027】
CPU72は、記憶部73に記憶されるプログラムを実行する。以降、印刷アプリケーション28やOS29など、プログラムを実行するCPU72のことを、単にプログラム名でも記載する場合がある。例えば「印刷アプリケーション28が」という記載は、印刷アプリケーション28を実行するCPU72が」を意味する場合がある。通信部74は、様々な情報を、第1携帯電話10、第2携帯電話9およびMFP51との間で通信する。
【0028】
記憶部73は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、HDD(ハードディスク)、CPU72が備えるバッファなどが組み合わされて構成されている。記憶部73は、プログラム21を記憶する。プログラム21は、印刷アプリケーション28、OS(Operating System)29等を含む。OS29は、通信部74に通信を実行させるためのプログラム等を含む。またOS29は、各種のハードウェアが取得した情報を各プログラムが取得するための、もしくは、各プログラムが各種ハードウェアに指示をするためのAPI(Application Programming Interface)を提供するプログラムでもある。また印刷アプリケーション28は、後述する印刷システム1の動作フローをCPU72に実行させるためのプログラムである。
【0029】
また記憶部73は、テーブル記憶領域12bを備える。テーブル記憶領域12bは、MFP識別情報、ID情報およびパスワード、中継サーバアドレス、第1携帯電話アドレス、第2携帯電話アドレス、印刷ステータス、印刷可否結果、などを記憶する。MFP識別情報は、複数のMFPの中から特定のMFPを識別するための情報である。MFP識別情報の例としては、製造シリアル番号が挙げられる。ID情報およびパスワードは、印刷システム1を用いる利用者を識別するための情報である。ID情報の一例としては、ユーザ名が挙げられる。中継サーバアドレスは、中継サーバ71のEメールアドレスである。中継サーバアドレスは、第1携帯電話10、第2携帯電話9、MFP51から中継サーバ71へ、各種の情報や印刷データを送信する際に用いられる。中継サーバアドレスは、使用者等によってテーブル記憶領域12bに予め記憶してあってもよい。第1携帯電話アドレスは、第1携帯電話10のEメールアドレスである。第1携帯電話アドレスは、中継サーバ71から第1携帯電話10へ、各種の情報を送信する際に用いられる。第2携帯電話アドレスは、第2携帯電話9のEメールアドレスである。第2携帯電話アドレスは、中継サーバ71から第2携帯電話9へ、各種の情報を送信する際に用いられる。印刷ステータスは、印刷システム1の状態を表す情報である。印刷ステータスには、「初期状態」、「印刷予約状態」、「データ要求状態」、「データ提供待ち状態」の4つの状態が存在する。印刷可否結果は、印刷可否問合せ(印刷の予約に基づいてMFPで印刷を実行してよいか否かについての問合せ)に対する応答である。印刷可否結果には、「印刷可」、「印刷不可」の2つの状態が存在する。
【0030】
<第1携帯電話10および第2携帯電話9の構成>
第1携帯電話10の構成について説明する。
図1に示すように、第1携帯電話10は、CPU11、記憶部12、ボタン入力部17、パネル18、携帯電話送受信部22、携帯電話アンテナ部23、カメラ部27、を主に備えている。CPU11は、記憶部12に記憶されているプログラムを実行する。また、通話や音声入力を行うために、スピーカ3とマイク4とを備えている。これらの構成要素は、入出力ポート7を介して互いに通信可能とされている。
【0031】
携帯電話送受信部22は、携帯電話アンテナ部23を介して、基地局61との間で携帯電話通信の方式に準拠する無線通信210を行う。ボタン入力部17、カメラ部27は、第1携帯電話10の使用者による操作を受け付ける。パネル18は、第1携帯電話10の各種機能情報を表示する。カメラ部27は、CCD等により所定範囲を撮影して画像データを取得する部位である。なお、記憶部12の構成は、中継サーバ71の記憶部73と同様であるため、ここでは詳細な説明は省略する。また第2携帯電話9の構成は、第1携帯電話10の構成と同様であるため、図示および詳細な説明は省略する。
【0032】
第2携帯電話9は、MFP51の管理者(MFP51の各種設定を行う権限を有していたり、MFP51の保守を行うユーザ)によって使用される携帯電話である。第1携帯電話10は、MFP51の一般ユーザ(MFP51の各種設定を行う権限を有さないユーザ)によって使用される携帯電話である。
【0033】
<MFP51の構成>
MFP51の構成について説明する。MFP51は、CPU32、記憶部33、無線送受信部36、無線アンテナ部37、ボタン入力部38、パネル39、プリンタ19、スキャナ20、を主に備えている。これらの構成要素は、入出力ポート43を介して互いに通信可能とされている。CPU32は、記憶部33に記憶されているプログラムを実行する。ボタン入力部38は、MFP51の各機能を実行するためのキーである。パネル39は、MFP51の各種機能情報を表示する。プリンタ19は、印刷を実行する部位である。スキャナ20は、読み取りを実行する部位である。記憶部33は、インク所定量や用紙所定量を記憶する。インク所定量は、プリンタ19で用いられるインクの、インク残量の下限値である。インク残量がインク所定量よりも少ない場合には、プリンタ19での印刷中にインク切れが発生する可能性があると判断することができる。用紙所定量は、プリンタ19にセットされている印刷用紙の下限値である。用紙残量が用紙所定量よりも少ない場合には、プリンタ19での印刷中に印刷用紙切れが発生する可能性があると判断することができる。なお、インク所定量や用紙所定量は、予めユーザによって記憶されるとしてもよい。また、記憶部33の構成は、中継サーバ71の記憶部73と同様であるため、ここでは詳細な説明は省略する。
【0034】
本実施形態に係る印刷システム1の動作を、
図2ないし
図12を用いて説明する。本実施形態の説明例では、第1携帯電話10のユーザ(MFP51の一般ユーザ)によって、印刷予約が行われる場合を説明する。また、印刷予約に基づいた印刷をMFP51で実行してよいか否かの問合せが、第2携帯電話9のユーザ(MFP51の管理者)に対して行われる場合を説明する。
【0035】
印刷システム1の概略を説明する。第1携帯電話10から印刷を実行するときに、印刷データそのものではなく、印刷予約をまず中継サーバ71に通知する。中継サーバ71は印刷予約があることを記憶しておく。中継サーバ71は、MFP51から印刷予約有無確認が行われた場合に、印刷予約の有無をMFP51へ報知する。MFP51は、印刷確認処理(S172)を実行する設定とされている場合には、印刷可否問合せを第2携帯電話9へ送信するとともに、MFP51のボタン入力部38で印刷可否結果の入力を受け付ける。MFP51は、印刷予約がされており、「印刷可」の印刷可否結果が取得された場合には、中継サーバ71へ印刷データ要求を送信する。中継サーバ71は、MFP51から印刷データ要求を受信すると、第1携帯電話10へ印刷データを要求する。中継サーバ71は、第1携帯電話10から印刷データを受信すると、受信した印刷データをMFP51へ転送する。MFP51は、印刷データを受信し、印刷を実行する。
【0036】
<中継サーバの動作>
中継サーバ71の動作を、
図2ないし
図5のフローを用いて説明する。
図2ないし
図5のフローは、常に動作するフローである。S210において、CPU72は、MFP51から使用登録要求を受信したか否かを判断する。使用登録要求は、使用登録処理(印刷システム1を使用するための各種情報の登録処理)を開始する旨の要求である。なお、使用登録処理は、印刷システム1の使用開始時に1回実施すればよい。使用登録要求を受信した場合(S210:YES)には、S212へ進む。
【0037】
S212において、CPU72は、MFP51から受信した使用登録要求からMFP識別情報を読み出し、記憶部73に記憶させる。S214において、CPU72は、ID情報を生成し、記憶部73に記憶させる。S216においてCPU72は、ID情報および中継サーバアドレスを、通信部74にMFP51へ送信させる。また、パスワード、第1携帯電話アドレス、第2携帯電話アドレスをMFP51に要求する。S218において、CPU72は、MFP51からパスワード、第1携帯電話アドレス、第2携帯電話アドレスを受信したか否かを判断する。受信していない場合(S218:NO)にはS218へ戻り、受信した場合(S218:YES)にはS220へ進む。
【0038】
S220において、CPU72は、受信したパスワード、第1携帯電話アドレス、第2携帯電話アドレスを記憶部73に記憶させる。そして、MFP識別情報と、ID情報およびパスワードとを対応付ける対応情報を、記憶部73のテーブル記憶領域12bに記憶させる。また、「初期状態」というステータスを対応情報と対応付けて記憶する。また、MFP51を特定する情報(MFP識別情報、ID情報、パスワード)と、第1携帯電話10を特定する情報(第1携帯電話アドレス)および第2携帯電話9を特定する情報(第2携帯電話アドレス)とを対応付ける対応情報も、記憶部73のテーブル記憶領域12bに記憶させる。
【0039】
S222においてCPU72は、登録完了応答を、通信部74にMFP51へ送信させる。そしてS210へ戻る。
【0040】
一方、S210において使用登録要求を受信していない場合(S210:NO)には、S230へ進む。S230において、CPU72は、印刷予約を第1携帯電話10から受信したか否かを判断する。印刷予約は、印刷の予約を行う旨の情報である。印刷予約は、第1携帯電話10の第1携帯電話アドレスと、MFP51のID情報およびパスワードと、印刷サムネイル画像データを含む情報である。印刷サムネイル画像データは、印刷予約に基づいて印刷される画像の縮小図を表示するためのデータである。印刷予約を受信した場合(S230:YES)には、S232へ進む。
【0041】
S232においてCPU72は、テーブル記憶領域12bにアクセスし、印刷予約が含んでいるID情報およびパスワードに対応するMFP識別情報を特定する。そして、特定したMFP識別情報に対応する印刷ステータスを、「印刷予約状態」に変更する。また、印刷予約に含まれている印刷サムネイル画像データを、記憶部73に記憶する。S234においてCPU72は、予約受付通知を、通信部74に第1携帯電話10へ送信させる。そしてS210へ戻る。なお、S232において、印刷予約が含んでいる第1携帯電話アドレスと、印刷予約が含んでいるID情報およびパスワードに対応する第1携帯電話アドレスとが一致しないときは、S210へ戻る(印刷予約を認めない)。
【0042】
一方、S230において、印刷予約を第1携帯電話10から受信していない場合(S230:NO)には、S240(
図3)へ進む。S240において、CPU72は、印刷予約有無確認をMFP51から受信したか否かを判断する。印刷予約有無確認は、印刷の予約が第1携帯電話10によって行なわれたか否か(すなわち、第1携帯電話10が印刷予約を中継サーバ71へ送信したか否か)の確認の問い合わせを行うための情報である。印刷予約有無確認は、MFP51を特定するID情報およびパスワードを含む情報である。印刷予約有無確認を受信した場合(S240:YES)には、S242へ進む。
【0043】
S242においてCPU72は、テーブル記憶領域12bにアクセスし、印刷予約有無確認が含んでいるID情報およびパスワードに対応するMFP識別情報を特定する。S244において、CPU72は、特定したMFP識別情報に対応する現在の印刷ステータスが、「印刷予約状態」であるか否かを判断する。印刷ステータスが「印刷予約状態」である場合(S244:YES)にはS246へ進み、通信部74を用いて、「印刷予約有り」の旨の応答情報をMFP51へ送信させる。一方、印刷ステータスが「印刷予約状態」ではない場合(S244:NO)にはS248へ進み、通信部74を用いて、「印刷予約無し」の旨の応答情報をMFP51へ送信させる。そしてS210へ戻る。
【0044】
一方、S240において、印刷予約有無確認をMFP51から受信していないと判断される場合(S240:NO)には、S260へ進む。S260において、CPU72は、印刷データ要求をMFP51から受信したか否かを判断する。印刷データ要求は、印刷データをMFP51へ送信することを要求するための情報である。印刷データ要求は、MFP51のID情報およびパスワードを含む情報である。印刷データ要求を受信した場合(S260:YES)には、S261へ進む。S261においてCPU72は、通信部74を用いて、要求受付通知をMFP51へ送信させる。
【0045】
S262において、CPU72は、テーブル記憶領域12bにアクセスし、印刷データ要求が含んでいるID情報およびパスワードに対応するMFP識別情報を特定する。S264において、CPU72は、特定したMFP識別情報に対応する現在の印刷ステータスが、「印刷予約状態」であるか否かを判断する。印刷ステータスが「印刷予約状態」ではない場合(S264:NO)にはS210(
図2)へ戻り、「印刷予約状態」である場合(S264:YES)にはS266へ進む。S266において、CPU72は、特定したMFP識別情報に対応する印刷ステータスを、「データ要求状態」に変更する。
【0046】
S268においてCPU72は、通信部74を用いて、第1携帯電話10へ印刷データ要求を送信させる。具体的には、第1携帯電話アドレスを用いて、Eメールによって印刷データ要求を第1携帯電話10へ送信する。印刷データ要求の送信は、S262で特定したMFP識別情報に対応する第1携帯電話アドレスによって特定された第1携帯電話10に対して実行される。
【0047】
S269においてCPU72は、印刷データ要求を受信した旨の情報を、第1携帯電話10から受信したか否かを判断する。受信していない場合(S269:NO)にはS269へ戻り、受信した場合(S269:YES)にはS210(
図2)へ進む。
【0048】
一方、S260において印刷データ要求をMFP51から受信していない場合(S260:NO)には、S270(
図4)へ進む。S270において、CPU72は、印刷データを第1携帯電話10から受信したか否かを判断する。印刷データは、MFP51のプリンタ19で印刷を行うために用いられるデータである。印刷データを受信した場合(S270:YES)には、S272へ進む。
【0049】
S272において、CPU72は、テーブル記憶領域12bにアクセスし、受信した印刷データを含むEメールの送信元の第1携帯電話アドレスに対応付けられているMFP識別情報を特定する。このように、印刷データをEメールで通信することで、印刷データの送信元の第1携帯電話アドレスを特定することができる。よって、正規に登録された使用者から印刷データが送信されたか否かを確認することができるため、セキュリティ性をより向上させることができる。
【0050】
S274において、CPU72は、S272で特定したMFP識別情報に対応する現在の印刷ステータスが、「データ要求状態」であるか否かを判断する。印刷ステータスが「データ要求状態」ではない場合(S274:NO)にはS210(
図2)へ戻り、「データ要求状態」である場合(S274:YES)にはS276へ進む。
【0051】
S276において、CPU72は、印刷データを記憶部73に記憶する。このとき、第1携帯電話10から受信した印刷データそのものを記憶してもよい。また、第1携帯電話10から受信した印刷データをMFP51向けに加工した状態で記憶してもよい。S278において、CPU72は、S272で特定したMFP識別情報に対応する印刷ステータスを、「データ提供待ち状態」に変更する。S279においてCPU72は、通信部74を用いて、印刷データの受信を完了した旨の情報を第1携帯電話10へ送信させる。そしてS210(
図2)へ戻る。
【0052】
一方、S270において印刷データを第1携帯電話10から受信していない場合(S270:NO)には、S280へ進む。S280において、CPU72は、印刷データ取得をMFP51から受信したか否かを判断する。印刷データ取得は、印刷データを中継サーバ71からMFP51に取得する処理を開始する旨の情報である。印刷データ取得は、MFP51のID情報およびパスワードを含む情報である。印刷データ取得を受信した場合(S280:YES)には、S282へ進む。
【0053】
S282において、CPU72は、テーブル記憶領域12bにアクセスし、印刷データ取得が含んでいるID情報およびパスワードに対応するMFP識別情報を特定する。S284において、CPU72は、テーブル記憶領域12bに記憶されている現在の印刷ステータスが、「データ提供待ち状態」であるか否かを判断する。印刷ステータスが「データ提供待ち状態」ではない場合(S284:NO)にはS289へ進み、印刷データを記憶していない旨の情報をMFP51へ送信し、S210へ戻る。また、印刷ステータスが「データ提供待ち状態」である場合(S284:YES)には、S286へ進む。
【0054】
S286においてCPU72は、通信部74を用いて、MFP51へ印刷データを送信させる。S288において、CPU72は、印刷ステータスを「初期状態」に変更する。そしてS210(
図2)へ戻る。
【0055】
また、S280において、印刷データ取得をMFP51から受信していないと判断された場合(S280:NO)には、S292(
図5)へ進む。S292において、CPU72は、印刷可否確認をMFP51から受信したか否かを判断する。印刷可否確認は、印刷可否問合せ(後述)に対する応答である印刷可否結果を、中継サーバ71が第2携帯電話9から受信しているか否かについて、確認の問い合わせを行うための情報である。印刷可否確認は、MFP51を特定するID情報およびパスワードを含む情報である。印刷可否確認を受信した場合(S292:YES)には、S293へ進む。
【0056】
S293において、CPU72は、テーブル記憶領域12bにアクセスし、印刷可否確認が含んでいるID情報およびパスワードに対応するMFP識別情報を特定する。S294において、CPU72は、特定したMFP識別情報に対応する印刷可否結果の内容を判断する。印刷可否結果が「印刷可」である場合(S294:「印刷可」)にはS295へ進み、通信部74を用いて「印刷可」の旨の印刷可否結果をMFP51へ送信させ、S210へ戻る。一方、印刷可否結果が「印刷不可」である場合(S294:「印刷不可」)にはS296へ進み、通信部74を用いて「印刷不可」の旨の印刷可否結果をMFP51へ送信させ、S210へ戻る。また、印刷可否結果を第2携帯電話9からまだ受信していない場合(S294:「未決定」)である場合には、印刷可否結果をMFP51へ送信することなく、S210へ戻る。
【0057】
一方、S292において、印刷可否確認をMFP51から受信していないと判断される場合(S292:NO)には、S297へ進む。S297において、CPU72は、印刷可否問合せをMFP51から受信したか否かを判断する。印刷可否問合せは、第1携帯電話10のユーザ(MFP51の一般ユーザ)によって行なわれた印刷の予約に基づいてMFP51で印刷を実行してよいか否かについて、第2携帯電話9のユーザ(MFP51の管理者)に問い合わせを行うための情報である。印刷可否問合せは、MFP51のID情報およびパスワードを含む情報である。印刷可否問合せを受信した場合(S297:YES)には、S298へ進む。
【0058】
S298において、CPU72は、特定URL(Uniform Resource Locator)を生成する。特定URLは、中継サーバ71の記憶部73に記憶されている印刷サムネイル画像データに、第2携帯電話9からインターネット70を介してアクセスするための情報である。S300においてCPU72は、通信部74を用いて、印刷可否問合せおよび特定URLを、第2携帯電話9へ送信させる。具体的には、第2携帯電話アドレスを用いて、Eメールによって印刷可否問合せおよび特定URLを第2携帯電話9へ送信する。そしてS210へ戻る。
【0059】
第2携帯電話9は、印刷可否問合せを中継サーバ71から受信すると、印刷可否問合せの内容を第2携帯電話9のパネルに表示する。表示内容の例としては、「第1携帯電話10のユーザ(MFP51の一般ユーザ)によって、MFP51での印刷予約が行われました。MFP51で印刷を実行してもよいですか?」のような表示が挙げられる。また第2携帯電話9は、印刷実行の可否の入力を受け付ける。第2携帯電話9は、ユーザ(MFP51の管理者)からの印刷可否の入力を受け付けると、中継サーバ71へ印刷可否結果(「印刷可」または「印刷不可」)を送信する。中継サーバ71における、第2携帯電話9から送信された印刷可否結果の受信の有無は、後述するS306で判断される。
【0060】
一方、S297において、印刷可否問合せをMFP51から受信していないと判断される場合(S297:NO)には、S302へ進む。S302において、CPU72は、第2携帯電話9からURLアクセスが行われたか否かを判断する。URLアクセスは、S298で生成された特定URLに基づいたアクセスである。URLアクセスを受け付けた場合(S302:YES)には、S304へ進む。S304においてCPU72は、通信部74を用いて、記憶部73に記憶されている印刷サムネイル画像データを第2携帯電話9へ送信させる。そしてS210へ戻る。これにより第2携帯電話9では、印刷画像のサムネイルを第2携帯電話9に表示することができる。よって第2携帯電話のユーザ(MFP51の管理者)は、印刷画像のサムネイルに基づいてMFP51での印刷可否の判断を行うことが可能となる。
【0061】
一方、S302において、第2携帯電話9からURLアクセスが行われていないと判断される場合(S302:NO)には、S306へ進む。S306において、CPU72は、第2携帯電話9から印刷可否結果を受信したか否かを判断する。印刷可否結果は、第2携帯電話9の第2携帯電話アドレスと、MFP51のID情報およびパスワードとを含む情報である。印刷可否結果を受信した場合(S306:YES)には、S308へ進む。
【0062】
S308においてCPU72は、テーブル記憶領域12bにアクセスし、印刷可否結果が含んでいるID情報およびパスワードに対応するMFP識別情報を特定する。そして、特定したMFP識別情報に対応付けて、印刷可否結果(「印刷可」または「印刷不可」)をテーブル記憶領域12bに記憶する。そしてS210へ戻る。
【0063】
<MFPの動作>
MFP51の動作を、
図6ないし
図10のフローを用いて説明する。
図6ないし
図10のフローは、常に動作するフローである。
図6のS108において、CPU32は印刷予約有無確認タイマーをセットする。印刷予約有無確認タイマーは、第2待機時間が経過したか否かを判断するためのタイマーである。S110において、CPU32は、使用登録処理が開始されたか否かを判断する。使用登録処理は、印刷システム1を使用するために、ID情報および中継サーバアドレスを取得したり、パスワードや第1携帯電話アドレス、第2携帯電話アドレスの登録を行う処理である。各種情報の登録は、ボタン入力部38を介した使用者による入力操作を受け付けることによって行われる。使用登録処理が開始された場合(S110:YES)には、S112へ進む。
【0064】
S112においてCPU32は、無線送受信部36を用いて、使用登録要求を中継サーバ71へ送信させる。使用登録要求には、MFP識別情報が含まれている。S114において、CPU32は、中継サーバ71からの応答として、ID情報および中継サーバアドレスを受信したか否かを判断する。受信していない場合(S114:NO)にはS114へ戻り、受信した場合(S114:YES)にはS116へ進む。S116において、CPU32は、受信したID情報および中継サーバアドレスを記憶部33へ記憶させる。S118において、CPU32は、ID情報および中継サーバアドレスをパネル39に表示させる。また、パスワード、第1携帯電話アドレス、第2携帯電話アドレスの入力画面をパネル39に表示させる。
【0065】
S120においてCPU32は、パスワード、第1携帯電話アドレス、第2携帯電話アドレスが、ボタン入力部38を介して入力されたか否かを判断する。入力されていない場合(S120:NO)にはS120へ戻り、入力された場合(S120:YES)にはS122へ進む。
【0066】
S122においてCPU32は、無線送受信部36を用いて、入力されたパスワード、第1携帯電話アドレス、第2携帯電話アドレスを、中継サーバ71へ送信させる。S124において、CPU32は、中継サーバからの登録完了応答を受信したか否かを判断する。受信していない場合(S124:NO)にはS114へ戻り、受信した場合(S124:YES)にはS126へ進む。S126において、CPU32は、パスワードを記憶部33へ記憶する。
【0067】
S128においてCPU32は、印刷確認設定の設定画面をパネル39に表示させ、印刷確認設定の設定入力を受け付ける。印刷確認設定は、中継サーバ71から予約有りの応答を受け付けた場合(S168:YES)に、MFP51で印刷を実行するか否かについて、第2携帯電話9のユーザやMFP51の近傍にいるユーザに対して、確認の問い合わせを実行するか否かについての設定である。印刷確認設定には、「確認不要」「常に確認する」「インク残量少の場合に確認する」「用紙残量少の場合に確認する」などの、各種の設定が存在する。印刷確認設定の設定入力を受け付けていない場合(S128:NO)にはS128へ戻り、受け付けた場合(S128:YES)にはS130へ進む。S130において、CPU32は、受け付けた印刷確認設定を記憶部33へ記憶する。これにより使用登録処理が完了し、S110へ戻る。
【0068】
一方、S110において使用登録処理が開始されていない場合(S110:NO)には、S140(
図7)へ進む。S140において、CPU32は、印刷データ取得の時間が到来したか否かを、印刷データ取得タイマーによって判断する。印刷データ取得タイマーは、第1待機時間が経過したか否かを判断するためのタイマーであり、後述するS148、S176でセットされる。印刷データ取得の時間が到来した場合(S140:YES)にはS142へ進む。
【0069】
S142において、CPU32は、無線送受信部36を用いて、印刷データ取得を中継サーバ71へ送信させる。S144においてCPU32は、中継サーバ71から、印刷データを記憶していない旨の情報または印刷データを受信したか否かを判断する。受信していない場合(S144:NO)にはS144へ戻り、受信した場合(S144:YES)にはS146へ進む。
【0070】
S146において、CPU32は、印刷データを受信できたか否かを判断する。受信できなかった場合(S146:NO)にはS148へ進み、CPU32は、印刷データ取得タイマーをセットするとともに、他のタイマーをキャンセルする。そしてS110(
図6)へ戻る。また、S146において印刷データを受信できた場合(S146:YES)にはS150へ進み、CPU32は、印刷データを用いてプリンタ19に印刷を実行させる。S152において、CPU32は、印刷予約有無確認タイマーをセットするとともに、他のタイマーをキャンセルする。そしてS110(
図6)へ戻る。
【0071】
一方、S140において印刷データ取得の時間が到来していない場合(S140:NO)には、S160(
図8)へ進む。S160において、CPU32は、印刷予約有無確認の時間が到来したか否かを、印刷予約有無確認タイマーによって判断する。印刷予約有無確認タイマーは、S108、S152、S170でセットされる。印刷予約有無確認の時間が到来していない場合(S160:NO)にはS162へ進み、その他の処理(スキャナ20を用いた処理など)を実行し、S110(
図6)へ戻る。一方、印刷予約有無確認の時間が到来した場合(S160:YES)には、S164へ進む。S164において、CPU32は、無線送受信部36を用いて、印刷予約有無確認を中継サーバ71へ送信させる。
【0072】
なお、印刷予約有無確認タイマーの第2待機時間は、印刷データ取得タイマーの第1待機時間よりも長くされることが好ましい。これにより、印刷の予約が第1携帯電話10によって行なわれたか否かを確認するためのポーリング(S164)の実行頻度に比して、印刷データ取得のためのポーリング(S142)の実行頻度の方を高くすることができる。
【0073】
S166において、CPU32は、中継サーバ71からの応答情報を受信したか否かを判断する。受信していない場合(S166:NO)にはS166へ戻り、受信した場合(S166:YES)にはS168へ進む。
【0074】
S168において、CPU32は、印刷予約が行われている状態であるか否かを判断する。具体的には、中継サーバ71から受信した応答情報が、「印刷予約有り」のステータスを表しているかを判断する。「印刷予約無し」のステータスである場合(S168:NO)にはS170へ進み、CPU32は、印刷予約有無確認タイマーをセットする。そしてS110(
図6)へ戻る。また、S168において「印刷予約有り」のステータスである場合(S168:YES)にはS172へ進む。S172において、CPU32は、印刷確認処理を実行する。印刷確認処理は、第1携帯電話10のユーザ(MFP51の一般ユーザ)によって行われた印刷予約に基づいてMFP51で印刷を実行するか否かについて、第2携帯電話9のユーザ(MFP51の管理者)やMFP51の近傍にいるユーザに対して、確認の問い合わせを行う処理である。印刷確認処理の内容については、後述する。
【0075】
S174においてCPU32は、印刷データ取得タイマーがセット済みであるか否かを判断する。セット済みである場合(S174:YES)にはS110へ戻り、セット済みではない場合(S174:NO)にはS176へ進む。S176において、CPU32は、印刷データ取得タイマーをセットするとともに、他のタイマーをキャンセルする。そしてS110(
図6)へ戻る。
【0076】
<印刷確認処理>
S172で行われる印刷確認処理について、
図9および
図10のフローを用いて説明する。S410においてCPU32は、印刷確認設定の内容を、記憶部33から読み出す。S412においてCPU32は、印刷確認設定の内容が「確認不要」であるか否かを判断する。「確認不要」である場合(S412:YES)には、第2携帯電話9のユーザ(MFP51の管理者)やMFP51の近傍にいるユーザに対して、確認の問い合わせを行う必要がないと判断され、S422へ進む。一方、印刷確認設定の内容が「確認不要」ではない場合(S412:NO)には、S414へ進む。
【0077】
S414においてCPU32は、印刷確認設定の内容が「常に確認する」であるか否かを判断する。「常に確認する」である場合(S414:YES)には、MFP51の状態に関わらず、第2携帯電話9のユーザ(MFP51の管理者)やMFP51の近傍にいるユーザに対して、確認の問い合わせを実行する場合であると判断される。よってS416へ進み、CPU32は、確認画面をパネル39に表示する。確認画面には、MFP51での印刷実行の可否について、第2携帯電話9のユーザに確認の問い合わせを行う旨が表示される。また確認画面には、MFP51での印刷実行の可否についての入力を、MFP51のボタン入力部38で受け付ける旨が表示される。
【0078】
S417においてCPU32は、無線送受信部36を用いて、印刷可否問合せを中継サーバ71へ送信させる。S418においてCPU32は、無線送受信部36を用いて、印刷可否確認を中継サーバ71へ送信させる。S419において、CPU32は、中継サーバ71から印刷可否結果を受信したか否か、または、ボタン入力部38で印刷可否結果の入力を受け付けたか否かを判断する。印刷可否結果の受信または入力受け付けをしていない場合(S419:NO)にはS418へ戻り、受信または入力受け付けをした場合(S419:YES)にはS420へ進む。
【0079】
S420において、CPU32は、第2携帯電話9から受信した印刷可否結果の内容、または、ボタン入力部38で入力受け付けした印刷可否結果の内容が、「印刷可」であるか否かを判断する。印刷可否結果が「印刷可」ではない場合(S420:NO)には、印刷を実行することなくS174(
図8)へ進む。一方、印刷可否結果が「印刷可」である場合(S420:YES)には、S422へ進む。S422においてCPU32は、無線送受信部36を用いて、印刷データ要求を中継サーバ71へ送信させる。そしてS174(
図8)へ進む。
【0080】
一方、S414において、印刷確認設定の内容が「常に確認する」ではない場合(S414:NO)には、S430(
図10)へ進む。S430においてCPU32は、印刷確認設定の内容が「インク残量少の場合に確認する」であるか否かを判断する。「インク残量少の場合に確認する」である場合(S430:YES)には、プリンタ19のインク残量が少ない場合に、第2携帯電話9のユーザ(MFP51の管理者)やMFP51の近傍にいるユーザに対して、確認の問い合わせを実行する場合であると判断され、S432へ進む。S432においてCPU32は、プリンタ19で使用するインク残量が、予め定められたインク所定量よりも少ないか否かを判断する。複数種類のインクが用いられている場合には、複数種類のインクの各々に対して残量が判断される。インク残量がインク所定量よりも少なくない場合(S432:NO)には、S422(
図9)へ進む。一方、インク残量がインク所定量よりも少ない場合(S432:YES)には、プリンタ19での印刷中にインク切れが発生する可能性があると判断され、S434へ進む。S434においてCPU32は、確認画面をパネル39に表示する。確認画面の表示内容は、S416で前述した内容と同様であるため、ここでは説明を省略する。
【0081】
S435においてCPU32は、無線送受信部36を用いて、印刷可否問合せを中継サーバ71へ送信させる。S436において、CPU32は、中継サーバ71から印刷可否結果を受信したか否か、または、ボタン入力部38で印刷可否結果の入力を受け付けたか否かを判断する。印刷可否結果の受信または入力受け付けをしていない場合(S436:NO)にはS436へ戻り、受信または入力受け付けをした場合(S436:YES)にはS438へ進む。
【0082】
S438において、CPU32は、第2携帯電話9から受信した印刷可否結果の内容、または、ボタン入力部38で入力受け付けした印刷可否結果の内容が、「印刷可」であるか否かを判断する。印刷可否結果が「印刷可」ではない場合(S438:NO)にはS174(
図8)へ進み、印刷可否結果が「印刷可」である場合(S438:YES)には、S440へ進む。S440において、CPU32は、新規インクのテストを実行する。具体的には、インク残量がインク所定量よりも少ないインクカートリッジを新品のカートリッジに交換する旨を、パネル39に表示する。そして、カートリッジ交換が行われると、テストパターンの印刷を実行する。S442において、CPU32は、テスト印刷が正常に完了したか否かを判断する。正常に完了しなかった場合(S442:NO)にはS174(
図8)へ進み、正常に完了した場合(S442:YES)にはS422へ進む。
【0083】
一方、S430において、印刷確認設定の内容が「インク残量少の場合に確認する」ではない場合(S430:NO)には、S450へ進む。S450においてCPU32は、印刷確認設定の内容が「用紙残量少の場合に確認する」であるか否かを判断する。「用紙残量少の場合に確認する」ではない場合(S450:NO)には、S174(
図8)へ進む。一方、「用紙残量少の場合に確認する」である場合(S450:YES)には、プリンタ19の印刷用紙残量が少ない場合に、第2携帯電話9のユーザ(MFP51の管理者)やMFP51の近傍にいるユーザに対して、確認の問い合わせを実行する場合であると判断され、S452へ進む。
【0084】
S452においてCPU32は、プリンタ19で使用する用紙が、予め定められた用紙所定量よりも少ないか否かを判断する。用紙残量が用紙所定量よりも少なくない場合(S452:NO)にはS422(
図9)へ進む。一方、用紙残量が用紙所定量よりも少ない場合(S432:YES)には、プリンタ19での印刷中に用紙切れが発生する可能性がある場合であると判断され、S454へ進む。なお、S454〜S458の処理内容は、前述したS434〜S438の各々と同様であるため、ここでは説明を省略する。
【0085】
<第1携帯電話の動作>
第1携帯電話10の動作を、
図11および
図12のフローを用いて説明する。
図11および
図12のフローは、常に動作するフローである。S310において、CPU11は、印刷予約処理が開始されたか否かを判断する。印刷予約処理は、印刷データをMFP51で印刷させるための処理である。印刷予約処理が開始された場合(S310:YES)には、S311へ進む。S311において、CPU11は、送信する印刷データの選択画面をパネル18に表示させる。S312において、CPU11は、ボタン入力部17を介して、印刷データの選択が行われたか否かを判断する。選択が行われていない場合(S312:NO)にはS312へ戻り、選択が行われた場合(S312:YES)にはS313へ進む。
【0086】
S313において、CPU11は、ID情報およびパスワードの入力画面を18へ表示させる。S314においてCPU11は、使用者によるID情報およびパスワードの入力操作が、ボタン入力部17で受け付けられたか否かを判断する。入力が受け付けられていない場合(S314:NO)にはS314へ戻り、入力が受け付けられた場合(S314:YES)にはS316へ進む。S316においてCPU11は、S312で選択された印刷データから、印刷サムネイル画像データを生成する。そしてCPU11は、印刷予約(第1携帯電話アドレス、MFP51のID情報およびパスワード、印刷サムネイル画像データを含む情報)を中継サーバ71へ送信する。
【0087】
S318において、CPU11は、中継サーバ71から予約受付通知を受信したか否かを判断する。受信していない場合(S318:NO)にはS318へ戻り、受信した場合(S318:YES)にはS320へ進む。S320において、CPU11は、予約完了をパネル18に表示させる。そしてS310へ戻る。
【0088】
一方、S310において、印刷予約処理が開始されていない場合(S310:NO)には、S330(
図12)へ進む。S330において、CPU11は、印刷データ要求を中継サーバ71から受信したか否かを判断する。印刷データ要求を受信した場合(S330:YES)には、S331へ進む。S331においてCPU11は、携帯電話送受信部22を用いて、印刷データ要求を受信した旨の情報を中継サーバ71へ送信させる。
【0089】
S336においてCPU11は、携帯電話送受信部22を用いて、S312で選択された印刷データを、中継サーバアドレスを用いて中継サーバ71へ送信させる。印刷データの送信は、中継サーバアドレスを送信先、第1携帯電話アドレスを送信元として、Eメールによって行われる。S337においてCPU11は、印刷データの受信が完了した旨の情報を、中継サーバ71から受信したか否かを判断する。受信していない場合(S337:NO)にはS337へ戻り、受信した場合(S337:YES)にはS310へ戻る。
【0090】
一方、S330において、印刷データ要求を受信していない場合(S330:NO)には、S340へ進む。S340において、CPU11は、中継サーバアドレスの登録処理が開始されたか否かを判断する。中継サーバアドレスの登録処理は、印刷システム1を使用するための中継サーバアドレス(中継サーバ71のEメールアドレス)を登録する処理である。使用登録処理を開始しない場合(S340:NO)にはS350へ進み、その他の処理を実行し、S310(
図8)へ戻る。一方、使用登録処理を開始する場合(S340:YES)にはS342へ進む。
【0091】
S342において、CPU11は、中継サーバアドレスの入力画面をパネル18に表示させる。S344において、CPU11は、ボタン入力部17を介して中継サーバアドレスの入力が行われたか否かを判断する。入力されていない場合(S344:NO)にはS344へ戻り、入力された場合(S344:YES)にはS346へ進む。S346において、CPU11は、入力された中継サーバアドレスを記憶部12に記憶する。そしてS310へ戻る。
【0092】
<印刷システムの動作例>
印刷システム1の動作例を、
図13および
図14のシーケンス図を用いて説明する。例として、印刷確認設定の内容が「常に確認する」に設定されている場合を説明する。また例として、第2携帯電話9のユーザ(MFP51の管理者)によって、「印刷可」の印刷可否結果が入力される場合を説明する。
【0093】
時刻T1において、MFP51で使用登録処理が開始されると(S110:YES)、MFP51は、使用登録要求を中継サーバ71へ送信する(S112)。中継サーバ71が使用登録要求を受信すると(S210:YES)、使用登録要求からMFP識別情報を読み出して記憶部73に記憶する(S212)とともに、ID情報を生成して記憶部73に記憶させる(S214)。中継サーバ71は、ID情報および中継サーバアドレスを、MFP51へ送信する(S216)。MFP51は、受信したID情報および中継サーバアドレスを記憶部33へ記憶させる(S116)。MFP51は、入力されたパスワード、第1携帯電話アドレス、第2携帯電話アドレスを中継サーバ71へ送信する(S122)。中継サーバ71は、受信したパスワード、第1携帯電話アドレス、第2携帯電話アドレスを、テーブル記憶領域12bに記憶する(S220)。そして、印刷ステータスを「初期状態」にセットする。
【0094】
時刻T2において、MFP51は、印刷予約有無確認の時間が到来することに応じて(S160:YES)、印刷予約有無確認を中継サーバ71へ送信する(S164)。中継サーバ71は、印刷予約有無確認を受信すると(S240:YES)、印刷ステータスを確認する(S244)。印刷ステータスが「印刷予約状態」ではない(S244:NO)ため、「印刷予約無し」の旨の応答情報をMFP51へ送信する(S248)。MFP51は、印刷予約が行われていないと判断し(S168:NO)、印刷予約有無確認タイマーをセットする(S170)。
【0095】
時刻T3において、第1携帯電話10で印刷予約処理が開始されると(S310:YES)、印刷予約を中継サーバ71へ送信する(S316)。中継サーバ71は、印刷予約を受信すると(S230:YES)、印刷ステータスを、「印刷予約状態」に変更する(S232)。
【0096】
時刻T4において、MFP51は、印刷予約有無確認の時間が到来することに応じて(S160:YES)、印刷予約有無確認を中継サーバ71へ送信する(S164)。中継サーバ71は、印刷予約有無確認を受信すると(S240:YES)、印刷ステータスを再度確認する(S244)。印刷ステータスが「印刷予約状態」である(S244:YES)ため、「印刷予約有り」の旨の応答情報をMFP51へ送信する(S246)。MFP51は、印刷予約が行われていると判断し(S168:YES)、印刷確認処理(S172)を実行する。
【0097】
印刷確認設定の内容が「常に確認する」に設定されているため(S414:YES)、MFP51は、確認画面をパネル39に表示する(S416)。MFP51は、印刷可否問合せを中継サーバ71へ送信する(S417)。中継サーバ71は、印刷可否問合せをMFP51から受信すると(S297:YES)、印刷可否問合せおよび特定URLを第2携帯電話9へ送信する(S300)。第2携帯電話9は、印刷可否問合せを中継サーバ71から受信すると、印刷可否問合せの内容を第2携帯電話9のパネルに表示するとともに、印刷実行の可否の入力を受け付ける。第2携帯電話9は、ユーザ(MFP51の管理者)からの「印刷可」の入力を受け付けると、中継サーバ71へ印刷可否結果(「印刷可」)を送信する。
【0098】
中継サーバ71は、第2携帯電話9から印刷可否結果を受信すると(S306:YES)、印刷可否結果(「印刷可」)をテーブル記憶領域12bに記憶する(S308)。MFP51は、印刷可否確認を中継サーバ71へ定期的に送信している。(S418)。中継サーバ71は、印刷可否確認をMFP51から受信すると(S292:YES)、「印刷可」の旨の印刷可否結果をMFP51へ送信する(S295)。MFP51は、「印刷可」の旨の印刷可否結果を受信すると(S420:YES)、印刷データ要求を中継サーバ71へ送信する(S422)。中継サーバ71は、印刷データ要求をMFP51から受信したと判断し(S260:YES)、第1携帯電話10へ印刷データ要求を送信する(S268)。第1携帯電話10は、印刷データ要求を受信する(S330:YES)。
【0099】
時刻T5において、MFP51は、印刷データ取得の時間が到来することに応じて(S140:YES)、印刷データ取得を中継サーバ71へ送信する(S142)。中継サーバ71は、印刷データ取得を受信すると(S280:YES)、印刷ステータスを確認する(S282)。印刷ステータスが「データ提供待ち状態」でない(S284:NO)ため、印刷データを記憶していない旨の情報をMFP51へ送信する(S289)。
【0100】
時刻T6において、第1携帯電話10から中継サーバ71へ印刷データが送信されると(S336)、中継サーバ71は印刷データを受信して記憶する(S270:YES)。
【0101】
時刻T7において、MFP51は、印刷データ取得の時間が到来することに応じて(S140:YES)、印刷データ取得を中継サーバ71へ再度送信する(S142)。中継サーバ71は、印刷データ取得を受信すると(S280:YES)、印刷ステータスを確認する(S282)。印刷ステータスが「データ提供待ち状態」である(S284:YES)ため、印刷データをMFP51へ送信し(S286)、印刷ステータスを「初期状態」に変更する(S288)。MFP51は印刷データを受信し(S146:YES)、印刷データを用いて印刷を実行する(S150)。
【0102】
以上説明した、本実施形態の説明例に係る印刷システム1の効果を説明する。本願に記載のMFP51では、第1携帯電話10から印刷予約を受信した場合に(S168:YES)、第2携帯電話9から「印刷可」の印刷可否結果を受信することを条件として、または、MFP51のボタン入力部38で「印刷可」の印刷可否結果の入力を受け付けることを条件として(S420:YES)、中継サーバ71へ印刷に用いる画像データを要求する(S422)。すなわち、「印刷可」の印刷可否結果が取得されるまでは、印刷データを取得しないように制御することができる。これにより、第1携帯電話10で予約された印刷ジョブの実行の可否を、第2携帯電話9やMFP51から制御することが可能となる。よって、MFP51で印刷を即時に実行したくない場合にも対応することが可能となる。MFP51で印刷を即時に実行したくない場合の例としては、インクや印刷用紙の残量が少ない場合(MFP51での印刷中にインクや印刷用紙が無くなり、印刷が続行できないエラー状態になるため、受信した印刷データ分だけメモリを消費してしまう場合)が挙げられる。また、インクや印刷用紙の残量がゼロの場合(MFP51が印刷を開始できないエラー状態になるため、受信した印刷データ分だけメモリを消費してしまう場合)が挙げられる。
【0103】
本願に記載の中継サーバ71では、第1携帯電話10から印刷予約を受信し(S230:YES)、かつ、MFP51から印刷データ要求を受信する(S260:YES)ことに応じて、第1携帯電話10へ印刷データ要求を送信する(S268)。第1携帯電話10は、印刷データ要求を受信することに応じて(S330:YES)、印刷データを中継サーバ71へ送信する(S336)。中継サーバ71は、第1携帯電話10から受信した印刷データを、MFP51へ送信する(S286)。これにより中継サーバ71は、第1携帯電話10が印刷予約を出力してから、中継サーバ71で印刷データを受信するまでの期間中、印刷データを記憶部73に記憶させておく必要がなく、印刷予約を記憶させていればよい。そして、印刷データの容量に比して、印刷予約に用いられる情報の容量は小さい。従って、中継サーバ71の記憶部73記憶容量が不足してしまうなどの事態の発生を防止できる。
【0104】
本願に記載のMFP51では、MFP51のボタン入力部38で、印刷可否結果の入力を受け付けることができる(S419)。これにより、MFP51の近傍にいるユーザによって、MFP51での印刷実行の可否を決定することが可能となる。MFP51の近傍にいるユーザは、MFP51で印刷を実行できない場合(例:MFP51のインク残量が少ない場合、印刷用紙が切れている場合など)にも対応することができるため、当該ユーザにMFP51での印刷実行可否の決定権を持たせることが適切である。
【0105】
本願に記載のMFP51では、印刷中にインク切れや用紙切れが発生する可能性があると判断された場合に(S432:Y、S452:Y)、その旨をユーザに報知するとともに(S434、S454)、印刷可否結果の受信または入力を受け付けることができる(S436、S456)。これにより、MFP51での印刷実行の可否を判断する必要性が高い場合にのみ、印刷可否結果の受信または入力を受け付ける制御を行うことが可能となる。
【0106】
本願に記載のMFP51では、「印刷可」の印刷可否結果を受け付けたことを条件として印刷データを受信する設定(S414、S430、S450:YES)と、印刷可否結果に関わらず印刷データを受信する設定(S412:YES)と、を選択することができる。これにより、印刷データを受信する態様の自由度を高めることが可能となる。
【0107】
本願に記載のMFP51では、印刷の予約が第1携帯電話10によって行なわれたか否かを確認するためのポーリング(S164)の実行頻度に比して、印刷データ取得のためのポーリング(S142)の実行頻度の方が高くされる。これにより、中継サーバ71へのトラフィックを増加させずに、印刷データを受信するために必要な時間を短縮化することが可能となる。
【0108】
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。以下に変形例を説明する。
【0109】
<変形例>
中継サーバ71は、印刷可否結果を第2携帯電話9から受け付けることに応じて、印刷可否結果をMFP51へ送信することなく、第1携帯電話10へ印刷データ要求を送信するとしてもよい。この変形例を実施する場合には、S306(
図5)において「印刷可」の印刷可否結果を受信した場合に、S266(
図3)へ進むようにフローを改変すればよい。また、MFP51へ印刷可否結果を送信するフロー(S292〜S296)を削除すればよい。これにより、第2携帯電話9のユーザ(MFP51の管理者)が印刷を許可することに応じて、すぐに第1携帯電話10から印刷データを取得する処理を実行できるため、MFP51で印刷を開始するまでに必要な時間を短縮することが可能となる。
【0110】
第1携帯電話10と第2携帯電話9とが同一の端末装置であってもよい。例えば、MFP51の一般ユーザと管理者とが同一ユーザである場合などである。この場合、印刷予約を行った携帯電話を用いて、MFP51での印刷実行の可否を決定することが可能となる。
【0111】
S417(
図9)において、MFP51から第2携帯電話9へ印刷可否問合せを送信する形態や、第2携帯電話9からMFP51へ印刷可否結果を送信する形態は、中継サーバ71を介する形態に限られない。MFP51の記憶部33に予め登録されている第2携帯電話アドレスを用いて、MFP51から第2携帯電話9へ直接に印刷可否問合せを送信してもよい。また、第2携帯電話9からMFP51へ、直接に印刷可否結果を送信してもよい。これにより、中継サーバ71の処理負担を軽減させることができる。
【0112】
S419、S436、S456において、第2携帯電話9からの印刷可否結果の受信と、ボタン入力部38での印刷可否結果の入力との両方を受け付けるとしたが、この形態に限られない。何れか一方のみで、印刷可否結果を受け付けるとしてもよい。
【0113】
第1携帯電話10から指令された印刷のプレビューを、MFP51で確認することができる形態としてもよい。この場合、S246において中継サーバ71は、応答情報とともに印刷サムネイル画像データをMFP51へ送信すればよい。MFP51は、S416において確認画面を表示する際に、印刷サムネイル画像データに基づいてサムネイル画像をパネル39に表示すればよい。
【0114】
またプレビューを表示する形態において、第1携帯電話10は、S316(
図11)において、印刷予約とともに印刷データそのものを中継サーバ71に送信するとしてもよい。この場合、中継サーバ71は、S230(
図2)において印刷データを受信すると、記憶部73に記憶させる。そして、記憶させた印刷データに基づいて印刷サムネイル画像データを生成し、印刷サムネイル画像データを生成した後において、記憶させていた印刷データを消去する。これにより、印刷データに比して印刷サムネイル画像データの容量が小さいことから、中継サーバ71の記憶部73の記憶容量が不足してしまうなどの事態が発生することを防止できる。
【0115】
S432(
図10)において、プリンタ19での印刷中にインク切れが発生する可能性の有無を判断する方法は、各種の方法であってよい。例えば、“インクが少なめ”と判断する目安となる所定量よりインク残量が少ない場合に、インク切れが発生する可能性がある(S432:YES)と判断してもよい。また、“インクがない”と判断する目安となる所定量よりインク残量が少ない場合に、インク切れが発生する可能性がある(S432:YES)と判断してもよい。
【0116】
S452(
図10)において、プリンタ19での印刷中に用紙切れが発生する可能性の有無を判断する方法は、各種の方法であってよい。例えば、1枚より用紙残量が少ない(用紙残量が0である)場合に、用紙切れが発生する可能性がある(S452:YES)と判断してもよい。また、“用紙が少なめ”と判断する目安となる所定量より用紙残量が少ない場合に、用紙切れが発生する可能性がある(S452:YES)と判断してもよい。
【0117】
S246(
図3)において、中継サーバ71は、「印刷予約有り」の旨の応答情報とともに、予約された印刷データに関する情報(ページ数、カラー印刷/モノクロ印刷、など)をMFP51へ送信するように構成されていてもよい。また、S166(
図8)において、MFP51は、「印刷予約有り」の旨の応答情報とともに、予約された印刷データに関する情報を受信するように構成されていてもよい。S432(
図10)において、予約された印刷データに関する情報に基づいて、印刷ジョブを実行するために必要となるインク種類を特定するとともに、インク使用量を算出するとしてもよい。そして、特定したインク種類のインク残量が、算出したインク使用量よりも少ない場合に、インク切れが発生する可能性がある(S432:YES)と判断してもよい。また、S452(
図10)において、予約された印刷データに関する情報に基づいて、印刷ジョブを実行するために必要となる用紙種類(A4、B5など)を特定するとともに、用紙使用量を算出するとしてもよい。そして、特定した用紙種類の用紙残量が、算出した用紙使用量よりも少ない場合に、用紙切れが発生する可能性がある(S452:YES)と判断してもよい。
【0118】
また本実施形態では、第1携帯電話10を特定する情報(第1携帯電話アドレス)と、MFP51を特定する情報(ID情報およびパスワード)とが異なる場合を説明したが、この形態に限られない。両情報を同一の情報(例:ID情報およびパスワード)としてもよい。
【0119】
中継サーバ71において、各種の情報を対応付けて記憶する方法(S220(
図2))は、各種の形態が挙げられる。例えば、MFP識別情報と、ID情報およびパスワードとを連続するメモリアドレスに記憶することで、互いに対応付けても良い。また、MFP識別情報の記憶されるメモリアドレスと、ID情報およびパスワードの記憶されるメモリアドレスとを、互いに対応付けて記憶してもよい。なお、MFP51を特定する情報(MFP識別情報、ID情報、パスワード)と、第1携帯電話10を特定する情報(第1携帯電話アドレス)および第2携帯電話9を特定する情報(第2携帯電話アドレス)との対応付けについても同様である。
【0120】
また、第1および第2携帯電話アドレスは、第1携帯電話10および第2携帯電話9の各々を識別するために用いられる情報である。よって、第1携帯電話10および第2携帯電話9を特定することができる情報(例:MACアドレス(無線LAN)、第1携帯電話10および第2携帯電話9の製造番号、第1携帯電話10および第2携帯電話9の電話番号など)であれば、第1および第2携帯電話アドレスに代えて用いることが可能である。
【0121】
MFP識別情報は、製造シリアル番号に限られない。MFPの個体が識別できる情報であれば何れの情報を用いることも可能であり、例えばMACアドレスを用いることもできる。
【0122】
またS336(
図12)において、第1携帯電話10からの印刷データの送信は、Eメールを用いた方式に限られない。送信元を特定することができる通信方法であれば、何れの方法であってもよい。また、送信元を特定することが困難な通信方法を用いる場合であっても、印刷データと共に第1携帯電話10を特定できる情報を送信する形態とすれば、送信元を特定することが可能とすることができる。
【0123】
また、S336(
図12)において、第1携帯電話10から中継サーバ71へ印刷データを送信する形態は、各種の形態であってよい。例えば、S330において印刷データ要求を中継サーバ71から受信することに応じて、自動で印刷データを中継サーバ71へ返信する構成としてもよい。
【0124】
中継サーバ71が第1携帯電話10および第2携帯電話9の通信先情報を取得する取得先は、MFP51に限られず、第1携帯電話10および第2携帯電話9の各々であってもよい。例えば、S218(
図2)において、中継サーバ71は、第1携帯電話アドレスをMFP51から受信しなくてもよい。この場合には中継サーバ71は、S220において、受信したパスワードのみを記憶部73に記憶させる。そして中継サーバ71は、S232において、第1携帯電話10から受信した印刷予約が含んでいる第1携帯電話アドレスとMFP51を特定する情報とを対応付ける対応情報を、記憶部73のテーブル記憶領域12bに記憶させるとしてもよい。また例えば、S268において、中継サーバ71は、第1携帯電話10から受信した印刷予約が含んでいる第1携帯電話アドレスを用いて、印刷データ要求を第1携帯電話10に送信してもよい。
【0125】
印刷システム1に含まれる第1携帯電話10、第2携帯電話9やMFP51は、1台に限られず、それぞれが複数台の場合にも本願の技術が適用可能である。これにより、複数の第1携帯電話10から、複数のMFP51の各々に対する印刷予約を受け付けることができる。また、複数のMFP51の各々を管理しているユーザ(第2携帯電話9)へ、印刷可否問い合わせを送信することができる。
【0126】
第1携帯電話10は第1端末装置の一例である。MFP51は画像出力装置の一例である。中継サーバ71は中継装置の一例である。印刷予約有無確認は第1の第1要求情報の一例である。S164を実行するCPU32は、第1の要求情報送信手段、第1の要求情報送信ステップの一例である。印刷予約は予約情報の一例である。無線送受信部36は受信手段および受信部の一例である。「印刷可」の印刷可否結果は印刷命令の一例である。印刷データ要求は第2の第1要求情報の一例である。S422を実行するCPU32は第2の要求情報送信手段、第2の要求情報送信ステップの一例である。印刷データは画像データの一例である。S146を実行するCPU32は画像データ受信手段、画像データ受信ステップの一例である。パネル39は表示手段の一例である。無線送受信部36またはボタン入力部38は受付手段の一例である。S130を実行するCPU32は記憶制御手段の一例である。S417、S435、S455を実行するCPU32は第1印刷情報送信手段の一例である。第1携帯電話アドレスは、第1および第2端末装置特定情報の一例である。ID情報およびパスワードは、第1ないし第3画像出力装置特定情報の一例である。使用登録要求は登録要求情報の一例である。S220を実行するCPU72は対応情報記憶手段の一例である。S164を実行するCPU72は第1の要求情報送信手段の一例である。S172を実行するCPU72は第2の要求情報送信手段の一例である。