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特許6237817表示制御装置、サービス装置、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6237817
(24)【登録日】2017年11月10日
(45)【発行日】2017年11月29日
(54)【発明の名称】表示制御装置、サービス装置、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04N 1/00 20060101AFI20171120BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20171120BHJP
   B41J 29/42 20060101ALI20171120BHJP
   G06F 3/0482 20130101ALI20171120BHJP
【FI】
   H04N1/00 C
   H04N1/00 106Z
   B41J29/38 Z
   B41J29/42 F
   G06F3/0482
【請求項の数】6
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2016-88444(P2016-88444)
(22)【出願日】2016年4月26日
(62)【分割の表示】特願2014-176565(P2014-176565)の分割
【原出願日】2010年9月8日
(65)【公開番号】特開2016-154383(P2016-154383A)
(43)【公開日】2016年8月25日
【審査請求日】2016年4月26日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士ゼロックス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】特許業務法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】天野 浩治
【審査官】 花田 尚樹
(56)【参考文献】
【文献】 特開平08−297439(JP,A)
【文献】 特開平11−134160(JP,A)
【文献】 特開2001−111751(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 1/00
B41J 29/00 −29/70
G06F 3/01
3/048− 3/0489
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者が選択することによりサービス処理を選択するための第1選択部と、前記第1選択部が選択された場合に設定可能な複数の機能の一部の機能の設定が可能な第2選択部とを、表示手段の同一画面に表示させ、前記第2選択部の領域に、前記第2選択部が選択された場合に設定可能な前記サービス処理に関して設定された機能に対応した画像を表示させるよう制御する制御手段
を備えた、表示制御装置。
【請求項2】
前記制御手段は、前記第1選択部が選択された場合、前記機能を設定するための設定画面を前記表示手段に表示させるよう制御する、
請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項3】
前記制御手段は、前記第2選択部が選択された場合に、前記第2選択部の領域に表示された前記画像に対応した前記機能を設定するための設定画面を前記表示手段に表示させるよう制御する、
請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項4】
前記第2選択部は、前記第2選択部が選択された場合に予め利用者により定められた設定が前記サービス処理の機能に反映されるものである、
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の表示制御装置。
【請求項5】
サービス処理を実行するサービス処理手段と、
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の表示制御装置と、
を備えたサービス装置。
【請求項6】
利用者が選択することによりサービス処理を選択するための第1選択部と、前記第1選択部が選択された場合に設定可能な複数の機能の一部の機能の設定が可能な第2選択部とを、表示手段の同一画面に表示させ、前記第2選択部の領域に、前記第2選択部が選択された場合に設定可能な前記サービス処理に関して設定された機能に対応した画像を表示させるよう制御する制御処理をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示制御装置、サービス装置、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、複写機能、ファクシミリ機能、印刷機能などを備えた画像形成装置の操作・設定を行う操作部であって、一般的な操作・設定メニューを表示する通常表示画面と、特定の操作・設定メニューのみを拡大表示する簡易表示画面との切替表示が可能な表示手段を備え、前記表示手段における、前記通常表示画面と前記簡易表示画面との切替の際に、切替前の表示画面に設定されていた各種情報はすべて解除されることを特徴とする画像形成装置の操作部が記載されている。
【0003】
特許文献2には、画像形成装置の動作条件項目を表示するとともに、利用者からの操作により動作条件の設定を受け付ける操作表示ユニットであって、前記動作条件項目を表示する表示手段と、所定の動作条件項目を表示する基本画面と、当該基本画面に表示されている所定の動作条件項目よりも少ない数の動作条件項目を表示する簡単画面とを切り換えて、前記表示手段に表示可能な表示制御手段と、を有することを特徴とする操作表示ユニットが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−191328号公報
【特許文献2】特許2007−181993号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、利用者に対して、選択部に設定可能なサービス処理機能をわかりやすくする、表示制御装置、サービス装置、及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の表示制御装置は、利用者が選択することによりサービス処理を選択するための第1選択部と前記第1選択部が選択された場合に設定可能な複数の機能の一部の機能の設定が可能な第2選択部とを、表示手段の同一画面に表示させ、前記第2選択部の領域に、前記第2選択部が選択された場合に設定可能な前記サービス処理に関して設定された機能に対応した画像を表示させるよう制御する制御手段を備える。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の表示制御装置において、前記制御手段は、前記第1選択部が選択された場合、前記機能を設定するための設定画面を前記表示手段に表示させるよう制御する。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の表示制御装置において、前記制御手段は、前記第2選択部が選択された場合に、前記第2選択部の領域に表示された前記画像に対応した前記機能を設定するための設定画面を前記表示手段に表示させるよう制御する。
請求項に記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の表示制御装置において、前記第2選択部は、前記第2選択部が選択された場合に予め利用者により定められた設定が前記サービス処理の機能に反映されるものである。
【0009】
一方、上記目的を達成するために、請求項記載のサービス装置は、サービス処理を実行するサービス処理手段と、請求項1から請求項のいずれか1項に記載の表示制御装置と、を備える。
【0010】
一方、上記目的を達成するために、請求項6記載のプログラムは、利用者が選択することによりサービス処理を選択するための第1選択部と、前記第1選択部が選択された場合に設定可能な複数の機能の一部の機能の設定が可能な第2選択部とを、表示手段の同一画面に表示させ、前記第2選択部の領域に、前記第2選択部が選択された場合に設定可能な前記サービス処理に関して設定された機能に対応した画像を表示させるよう制御する制御処理をコンピュータに実行させるためのものである。
【発明の効果】
【0011】
請求項1、請求項3、請求項4、及び請求項5に記載の発明によれば、設定可能なサービス処理に関して設定された機能に対応した画像が表示されない場合に比べて、利用者に対して、選択部に設定可能なサービス処理の機能をわかりやすくすることができる。
【0012】
請求項2に記載の発明によれば、予め利用者により定められた設定がサービス処理の機能に反映されない場合に比べて、利用者に対して、現在の設定状態を認識させやすくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本実施の形態に係る画像処理装置の一例の概略構成を示す概略構成図である。
図2】本実施の形態に係る表示操作部の具体的一例を説明するための平面図である。
図3】本実施の形態に係る表示制御装置で実行される表示制御処理の一例を示すフローチャートである。
図4】本実施の形態に係るメニュー画面の具体的一例を説明するための説明図である。
図5】本実施の形態に係る簡易コピー選択ボタンの具体的一例を説明するための説明図である。
図6】本実施の形態に係る通常コピー選択ボタンの具体的一例を説明するための説明図である。
図7】本実施の形態に係るコピーサービスにおける通常表示画面の具体的一例を説明するための説明図である。
図8】本実施の形態に係るコピーサービスにおける簡易表示画面の具体的一例を説明するための説明図である。
図9】本実施の形態に係るファクスサービスにおける通常表示画面の具体的一例を説明するための説明図である。
図10】本実施の形態に係るファックスサービスにおける簡易表示画面の具体的一例を説明するための説明図である。
図11】本実施の形態に係る簡易コピー選択ボタンがオン状態になっていることを場合の具体的一例を説明するための説明図である。
図12】本実施の形態に係るアイコンの表示位置のその他の例を具体的に説明するための説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態の一例を詳細に説明する。ここでは、具体的一例として、コピーサービス処理機能、ファックスサービス処理機能、及びスキャナサービス処理機能を有する複合機である、画像処理装置について詳細に説明する。
【0015】
図1に、本実施の形態の画像処理装置の一例の概略構成図を示す。
【0016】
本実施の形態の画像処理装置1は、表示制御装置10と、画像形成部12と、外部通信部14と、を備えて構成されている。
【0017】
画像形成部12は、用紙上に形成された画像の読取りや、用紙上に画像を形成する等の画像処理を行う、いわゆる、スキャナ機能、及びコピー機能を有するものである。また、外部通信部14は、画像処理を行い、画像データを外部との間で有線や無線、ネットワーク等を介して送受信する、いわゆる、ファックス機能を有するものである。
【0018】
本実施の形態の表示制御装置10は、表示操作部30における各種画面(画像)の表示(詳細後述)を制御する機能を有するものであり、制御部20、LCDドライバ22、パネルドライバ24、記憶部26、及び表示操作部30を備えて構成されている。なお、ここでは、表示制御装置10が表示操作部30を備えた構成としているがこれに限らず、表示制御装置10の外部(画像処理装置1内)に備えるようにしてもよい。
【0019】
制御部20は、表示制御装置10全体の制御等を行うものであり、CPU32、ROM34、及びRAM36を有して構成されている。ROM34には、詳細を後述する表示制御処理のプログラム35が格納されており、本実施の形態では、当該プログラム35がCPU32により実行されることにより、詳細を後述する表示制御処理が行われる。なお、本実施の形態では、プログラム35は、予め格納されている構成としているがこれに限らず、プログラム35をCD−ROMやリムーバブルディスク等の記録媒体等に記憶しておき記録媒体からROM34等にインストールするようにしてもよいし、インターネット等の通信回線を介して外部装置からROM34等にインストールするようにしてもよい。RAM36は、CPU32でプログラム35を実行する際の作業用の領域を確保するものである。
【0020】
また、本実施の形態の制御部20は、ボタン42のうちのスタートボタン(図2参照)が押し下げられた場合に、現在の設定値で各サービスを実行する用に画像形成部12または外部通信部14に指示する。
【0021】
本実施の形態の表示操作部30は、LCD(Liquid Crystal Display:液晶ディスプレイ)38、タッチパネル40、及びボタン42を含んで構成されている。表示操作部30の具体的一例を図2に示す。なお、本実施の形態の表示操作部30は図示を省略した画像処理装置1の本体の上面等、利用者が見易く、かつ操作し易い部分に備えられている。
【0022】
図2に示すように、本実施の形態の表示操作部30は、中央部分にLCD38及びタッチパネル40機能を有する、TFT(Thi Film Transistor:薄膜トランジスタ)等により成る、操作パネルが設けられている。当該操作パネルの周囲には、テンキー50、スタートボタン52、リセットボタン54、クリアボタン56、及びメニューボタン58等のボタン42が設けられている。テンキー50は、コピー等の部数の設定等、利用者が数字を設定するために用いられるものであり、スタートボタン52は、各サービスの実行を開始させるために用いられるものであり、リセットボタン54、及びクリアボタン56は、各機能(詳細後述)の設定値をリセット、またはクリアするために用いられるものであり、メニューボタン58は、操作パネル(LCD38)にメニュー画面(詳細後述)を表示させるために用いられるものである。
【0023】
LCDドライバ22は、LCD38を駆動する機能を有するものである。また、パネルドライバ24は、タッチパネル40、及びボタン42を駆動する(タッチパネル40、及びボタン42が押されたことを感知する)機能を有するものである。
【0024】
記憶部26は、各機能の設定値等を記憶するものである。具体的例としては、メモリやハードディスク等が挙げられる。
【0025】
画像形成部12、外部通信部14、制御部20、LCDドライバ22、パネルドライバ24、及び記憶部26は、ネットワークやLAN回線等の通信回線16により各種データ等が授受されるように接続されている。
【0026】
次に、本実施の形態の表示制御装置10における、表示操作部30の表示制御処理動作について説明する。図3は、表示制御装置10で実行される表示制御処理の一例を示すフローチャートである。なお、ここでは、説明を簡略化するため、サービス処理(以下、サービスという)としてコピーサービスを利用者が選択する場合について、詳細に説明する。また、コピーサービスには、通常コピーサービス(以下、通常コピーという)と、簡易コピーサービス(以下、簡易コピーという)と、2つの処理がある。通常コピーは、複数の機能(倍率選択、用紙選択、わく消し等、詳細後述)を有しており、コピーにおける詳細な機能(項目)の設定を利用者が行えるサービスである。一方、簡易コピーは、通常コピーが有する機能の一部(詳細後述)を有しており、限られた機能の設定を利用者が行えるサービスである。なお、一般に簡易コピーは、利用者がよく使用する機能を有している。本実施の形態では、このように、上述の通常コピーのように、サービスにおける利用者が設定可能な全ての機能の設定が可能なサービスを通常サービスという。また、上述の簡易コピーのように、サービスに関する利用者が設定可能な機能の一部の設定が可能なサービスを簡易サービスという。
【0027】
LCD38にメニュー画面が表示された状態において、図3に示した本処理が実行される。本実施の形態におけるメニュー画面の具体的一例を図4に示す。本実施の形態のメニュー画面は、通常コピー選択ボタン60、簡易コピー選択ボタン61、通常ファックス選択ボタン62、簡易ファックス選択ボタン63、通常スキャナ選択ボタン64、簡易スキャナ選択ボタン65、及びメッセージ表示欄66を含んで構成されている。
【0028】
利用者により何もサービスが選択されていない場合は、メッセージ表示欄66には、図4に示すように、使用するサービスを選択するように促すメッセージが表示されている。
【0029】
通常コピー選択ボタン60、簡易コピー選択ボタン61、通常ファックス選択ボタン62、簡易ファックス選択ボタン63、通常スキャナ選択ボタン64、及び簡易スキャナ選択ボタン65は、各サービスを利用者が選択するためのボタンであり、本実施の形態では、タッチパネル40であるため、各選択ボタンはLCD38に表示された各画像であり、利用者は、利用したいサービスの画像をタッチする(ボタンが押し下げられたものとみなされる)ことにより、各サービスを選択する。
【0030】
本実施の形態では、簡易コピー選択ボタン61には、サービスの名称と、簡易コピーサービスが有する、利用者によって設定可能な全ての機能を表す各機能毎の画像(アイコン)70、72、74、76、78、80、82、84と、が表示されている。本実施の形態における簡易コピー選択ボタン61の詳細図を図5に示す。本実施の形態では、簡易コピーは、基本機能として、倍率選択機能、用紙選択機能、コピー濃度選択機能、及びコピー部数選択機能を有しており、その他の機能として、カラーモード選択機能、両面/片面選択機能、2枚の用紙上の画像をまとめて1枚に印刷する(以下、まとめて1枚という)機能、及び用紙の左上1ヵ所をホチキス止めする(以下、ホチキス左上1ヵ所という)機能を有している。簡易コピー選択ボタン61には、これら各機能に対応するアイコンが表示されている。なお、本実施の形態では、各機能に対応するアイコンには、それぞれの機能の設定値(パラメータ)や設定値が反映された機能が表示されている。なお、本実施の形態では、利用者によって設定可能な全ての機能を表すアイコン(アイコン70、72、74、76、78、80、82、84)を簡易コピー選択ボタン61に表示されている場合について説明しているがこれに限らず、利用者によって設定可能な全ての機能のうちのいくつか(例えば、利用者がアイコンを簡易コピー選択ボタン61に表示させるように設定した機能)が表示されるように構成してもよい。
【0031】
倍率選択アイコン70は、倍率選択機能を有していることを示しており、図5では、倍率100%が設定されていることを示している。カラーモード選択アイコン72は、カラーモード選択機能を有していることを示しており、図5では、カラーコピーが設定されていることを示している。ホチキス選択アイコン74は、ホチキス左上1ヵ所機能を有していることを示しており、図5では、用紙の左上1ヵ所にホチキス止めするように設定されていることを示している。なお、ホチキス止めを行わない場合は、アイコンの画像上に「×」が表示されていたり、他のアイコンと色が異なる(例えば、薄い等)ように表示される。用紙選択アイコン76は、用紙選択機能を有していることを示しており、図5では、用紙収納部1(本実施の形態では画像処理装置1が複数の用紙収納部を備えているものとする)に収納されている用紙が設定されていることを示している。両面/片面選択アイコン78は、両面/片面選択機能を有していることを示しており、図5では、片面→両面が設定されていることを示している。コピー濃度選択アイコン80は、コピー濃度選択機能を有していることを示しており、図5では、普通(中間)の濃度が設定されていることを示している。まとめて1枚選択アイコン82は、まとめて1枚機能を有していることを示しており、図5では、2枚の用紙上の画像を1枚の用紙にコピーするように設定されていることを示している。コピー部数選択アイコン84は、コピー部数選択機能を有していることを示しており、図5では、コピー部数として1部が設定されていることを示している。
【0032】
また、本実施の形態では、通常コピー選択ボタン60には、通常サービスが有している機能のうち、簡易コピーサービスが有していない機能が各機能毎に表示されている。本実施の形では、通常サービスが有している機能のうち、簡易コピーサービスが有していない機能が複数有るため、このような機能のうち、利用者がよく使用する機能を通常コピー選択ボタン60上に表示させるものとしている。具体的には、このような機能のうち、通常コピーの選択時に表示される通常表示画面(詳細後述)の基本画面に表示される機能、及び利用者や画像処理装置1の管理者等により指定された機能が通常コピー選択ボタン60上に表示されている。
【0033】
本実施の形態における通常コピー選択ボタン60の詳細図を図6に示す。なお、通常コピーが有する機能については詳細を後述する。図6に示すように、通常コピー選択ボタン60には、サービスの名称と、わく消し機能を有していること示す、わく消し選択アイコン90、製本機能を有していることを示す、製本選択アイコン92、及びコピー位置/とじしろ機能を有していることを示すコピー位置/とじしろ選択アイコン94と、が表示されている。なお、各機能に対応するアイコンには、当該機能を有していることを示すのみならず、簡易コピー選択ボタン61に表示される各機能のアイコンと同様に、それぞれの機能の設定値(パラメータ)が表示されていてもよい。
【0034】
図5図6に示したように、メニュー画面に表示されている通常コピー選択ボタン60には、簡易コピーには無い機能がアイコンにより表示されていると共に、簡易コピー選択ボタン61には、簡易コピーが有する全機能がアイコンにより表示されている。これによりコピーサービスを利用する利用者は、簡易コピー選択ボタン61に表示されている機能のみで充分であれば、簡易コピーを簡易コピー選択ボタン61により選択すればよいし、簡易コピー選択ボタン61に表示されていない機能を利用したい場合は、通常コピーを通常コピー選択ボタン60により選択すればよい。
【0035】
利用者が、メニュー画面においてサービスを選択すると、図3に示した表示制御処理が実行される。ステップ1000では、コピーサービスが選択されたか否かを判断する。選択された場合(通常コピー選択ボタン60または、簡易コピー選択ボタン61が押し下げられた場合)は、肯定されてステップ1004へ進む。ステップ1004では、簡易コピーが選択されたか否か判断する。通常コピーが選択された場合(通常コピー選択ボタン60が押し下げられた場合)は、否定されてステップ1006へ進み、通常コピーの機能を表示する通常表示画面をLCD38に表示した後、ステップ1010へ進む。
【0036】
本実施の形態の通常表示画面の具体的一例を図7に示す。なお、図7は、通常表示画面のうち基本画面(通常コピーの選択時に表示される第1ページ目の画面)100を示している。図7に示すように、本実施の形態の通常表示画面の基本画面100では、画面の左半分側には、基本機能に対応する、倍率選択ボタン102、用紙選択ボタン104、が表示される。また、画面の右半分側には、応用機能に対応する、カラーモード選択ボタン106、両面/片面選択ボタン108、わく消し設定ボタン110、コピー位置/とじしろ設定ボタン112、まとめて1枚設定ボタン114、及びコピー濃度設定ボタン116が表示される。なお、基本画面100に表示する選択ボタン等は、図7に示した具体例に限定されず、例えば基本機能のみを表示してもよいし、応用機能を表示する領域を異なる図7に示した具体例とは異なる場所、大きさ等にしてもよい。
【0037】
図7に示した基本画面100に表示されている機能のうち、わく消し機能及び、コピー位置/とじしろ設定機能が、簡易コピーには無い機能であるため、本実施の形態では、図6に示したように、メニュー画面の通常コピー選択ボタン60上に、わく消し選択アイコン90、及びコピー位置/とじしろ選択アイコン94が表示される。なお、通常コピー選択ボタン60上に表示される製本選択アイコン92は、基本画面100中には表示されていない機能であるが、通常選択画面の他のページの画面(例えば、出力形式の画面)を表示させることにより、当該機能の設定画面が表示される。
【0038】
利用者は、通常表示画面を参照し、タッチパネル40やボタン42により機能を選択したり、設定値を設定したり等して、さららにスタートボタン52を押し下げることにより、コピーを指示する。これにより、画像形成部12により設定値に応じたコピーが行われる。
【0039】
一方、ステップ1004で簡易コピーが選択されたと判断した場合は、肯定されてステップ1008へ進み、簡易表示画面をLCD38に表示した後、ステップ1010へ進む。
【0040】
本実施の形態の簡易表示画面の具体的一例を図8に示す。簡易表示画面では、簡易コピーが有する全機能を設定するためのボタンが表示される。具体的に本実施の形態では、図8に示すように、用紙選択ボタン120、倍率選択ボタン122、コピー濃度設定ボタン124、両面/片面選択ボタン126、まとめて1枚選択ボタン128、カラーモード選択ボタン130、及びホチキス左上1ヵ所選択ボタン132が表示される。
【0041】
利用者は、簡易表示画面を参照し、タッチパネル40やボタン42により機能を選択したり、設定値を設定したり等して、さららにスタートボタン52を押し下げることにより、コピーを指示する。これにより、画像形成部12により設定値に応じたコピーが行われる。
【0042】
次のステップ1010では、メニュー画面を表示するよう指示されたか否か判断する。本実施の形態では、メニューボタン58が押し下げられた場合や、画像形成部12や外部通信部14による画像処理の終了後から所定時間経過した場合等は、肯定されてステップ1012へ進む、一方、その他の場合では、否定されて待機状態になる。
【0043】
ステップ1012では、各機能の設定値が変更されたか否かを判断する。設定値が変更されていない場合は、否定されてステップ1016へ進む。一方、設定値が変更された場合は、肯定されてステップ1014へ進む。ステップ1014では、簡易コピー選択ボタン61上に表示する各機能のアイコンに表示させる設定値を変更された設定値に変更した後、ステップ1016へ進み、LCD38にメニュー画面を表示させた後、本処理を終了する。これにより、新たにメニュー画面の簡易コピー選択ボタン61には、現在の各機能の設定値が各機能を示すアイコンにより表示された状態になるため、利用者には、現在の設定状態が一目でわかるようになる。
【0044】
なお、ここでは、上述のようにコピーサービスが選択された場合について詳細に説明したがコピーサービス以外が選択された場合は、本処理のステップ1000において否定されて、ステップ1002へ進み、他のサービスにおける処理として、上述のステップ1004〜ステップ1014に対応する各サービス毎の同様の処理を行う。例えば、ファックスサービスが選択された場合において、ファックスサービスの機能全てを有する通常ファックスが選択されると、通常表示画面が表示される。また、ファックスサービスの機能のうち、基本機能である宛先設定機能、送信画質選択機能、原稿の画質設定機能、及び両面原稿送り機能を有する簡易ファックスが選択されると、簡易表示画面が表示される。本実施の形態のファックスサービスにおける通常表示画面の具体的一例を図9に、簡易表示画面の具体的一例を図10に示す。
【0045】
なお、本実施の形態では、通常ファックス及び簡易ファックスが上述した機能を有するため、メニュー画面(図4)の通常ファックス選択ボタン62上には、簡易ファックスに無い機能である、リダイヤル機能を示すリダイヤルアイコン150、送信濃度を選択する機能を示す送信濃度選択アイコン152、及び宛先表を表示させて宛先を選択する機能を示す宛先選択アイコン154が表示される。また、メニュー画面(図4)の簡易ファックス選択ボタン63上には、簡易ファックスが有する全機能を示すアイコンとして、送信画質選択アイコン156、原稿の画質設定アイコン158、及び両面原稿送りアイコン160が表示される。ここでファックスサービスの場合、一般に、宛先はファックスを送信する度に設定する機能であるため、メニュー画面には表示させていない。
【0046】
さらに、通常表示画面及び簡易表示画面において設定値が変更されれば、変更された設定値がメニュー画面のアイコンの画像に反映されるように、上記と同様の処理を行う。
【0047】
また、説明を省略するが、スキャナサービスが選択された場合についても同様の処理が行われる。
【0048】
なお、ここでは、メニュー画面において簡易コピー選択ボタン61が選択されるとすぐに、簡易表示画面(図8)が表示される場合について説明したがこれに限らない。例えば、初期状態(メニュー画面が表示される一般的な状態)において、常に簡易コピー選択ボタン61が選択されている(オン)状態であるように、利用者や画像処理装置1の管理者等により設定しておいてもよい。この場合、図11に示すように、簡易コピーサービスが選択されていることを示すように、簡易コピー選択ボタン61の表示状態(色等)が他と異なるように表示する。この場合、スタートボタン52が押し下げられると、簡易コピー選択ボタン61上の各機能のアイコンに表示された設定値で、コピーが行われる。ここでコピー部数を変更したい場合は、テンキー50により部数を入力すればよい。また、アイコンに表示されている設定値と異ならせたい場合は、簡易コピー選択ボタン61をさらに利用者が選択する(タッチする)ことにより、簡易表示画面(図8参照)が表示されるようにしてもよい。また例えば、コピーサービスと同様に、ファックスサービスにおいて簡易ファックス選択ボタン63をオン状態にしておいて、宛先のみを設定し、スタートボタン52が押し下げられるとアイコンに表示された設定値で、ファックスが行われるようにしてもよい。またさらに、スキャナサービスにおいて同様にしてもよい。なお、初期状態では、簡易コピーサービス、簡易ファックスサービス、及び簡易スキャナサービスのいずれがオン状態であってもよいが、利用者がよく使用するサービスがオン状態になっていることが好ましい。当該設定は、利用者または、画像処理装置1の管理者等により設定できるようにすればよい。このようにすることにより、利用者は、アイコンに表示された設定値で各サービスを実行させたい場合は、スタートボタン52を押し下げるのみで、サービスを実行させられる。従って、簡易表示画面を表示させる等の手間も生じず、簡単に適切なサービスが利用者に提供される。
【0049】
また、本実施の形態では、メニュー画面の簡易コピー選択ボタン61、簡易ファックス選択ボタン63、及び簡易スキャナ選択ボタン65にそれぞれ表示される各機能を示すアイコンには、各機能に現在設定されている設定値が反映されるようにしているが、各設定値は、上述の他、利用者、または画像処理装置1の管理者等により変更することができる。例えば、画像処理装置1の仕様等により予め定められた固定値としてもよい。また、前回、各サービスが利用された場合の設定値であってもよい。このようにすることにより、前回と同じ条件で各サービスが利用者に提供されるため、簡単に適切なサービスが利用者に提供される。また、記憶部26に記憶されている各機能の設定値の履歴を参照し、最も多く使用された(設定された)設定値であってもよい。なお、記憶部26に記憶されている各機能の設定値の履歴を参照する場合は、利用者、または画像処理装置1の管理者等により、履歴が適宜クリアされるようにしてもよい。このようにすることにより、最も良く使用される条件各サービスが利用者に提供されるため、簡単に適切なサービスが利用者に提供される。
【0050】
また、上述では、各機能を示すアイコンは、当該機能を表す画像、または当該機能の設定が反映された画像としているが、これらのみならず各サービスを表す画像を伴った画像としてもよい。
【0051】
また、上述では、メニュー画面の通常コピー選択ボタン60、通常ファックス選択ボタン62、及び通常スキャナ選択ボタン64には、それぞれ簡易コピー、簡易ファックス、及び簡易スキャナに無い機能を表示させる場合について説明したがこれに限らず、例えばそれぞれ簡易コピー、簡易ファックス、及び簡易スキャナが有する機能等や、利用者が設定した機能等を示すアイコンを表示させてもよい。この場合は、それぞれ簡易コピー、簡易ファックス、及び簡易スキャナが有していない機能を示すアイコンは、例えば、色を変える等して他と区別できるように表示することが好ましい。
【0052】
また、本実施の形態では、上述した各機能を示すアイコンを、それぞれメニュー画面の通常コピー選択ボタン60、通常ファックス選択ボタン62、及び通常スキャナ選択ボタン64上に表示させる形態について詳細に説明したがアイコンの表示位置はこれに限らず、ボタンの周辺や近傍等、対応するボタンに関連性がある位置(利用者により何れのボタンとアイコンとが対応しているのか認識される位置)であれば、特に限定されない。このような表示の具体的一例を、メニュー画面の通常コピー選択ボタン60に関連性がある位置にアイコン90、92、94を表示させた場合について図12に示す。
【0053】
また、本実施の形態では、各機能を示すアイコンを表示させる形態について詳細に説明したが当該アイコンに限らず、利用者に各機能を認識させられる画像であれば、特に限定されない。例えば、アイコンのように固定された静止画像ではなく、予め定められた時間毎に画像が切り替わるアニメーションのような動画像であってもよい。このような動画像の一例としては、コピーサービスの場合では、設定可能な機能の結果の形態を複数並べて、又は切り替えて表示し、さらに得られる結果物が表された画像(設定可能な複数の当該機能が反映された画像)を表示する動画、サービスが処理される経過を示したアニメーション等が挙げられる。
【0054】
以上説明したように、本実施の形態では、コピーサービス、ファックスサービス、及びスキャナサービスを提供すると共に、それぞれ各サービス毎に、通常サービスを提供する機能と、通常サービスが有する機能のうち利用者がよく使用する機能等の一部の機能のみを有する簡易サービスを提供する機能と、を有する画像処理装置1において、メニュー画面では、通常コピー選択ボタン60、簡易コピー選択ボタン61、通常ファックス選択ボタン62、簡易ファックス選択ボタン63、通常スキャナ選択ボタン64、及び簡易スキャナ選択ボタン65を表示する。また、通常コピー選択ボタン60上には、通常コピーが有する機能で、簡易コピーに無い機能を示すアイコン90、92、94を表示する。同様に、通常ファックス選択ボタン62上には、簡易ファックスに無い機能を示すアイコン150、152、154を表示し、通常スキャナ選択ボタン64上には、簡易スキャナに無い機能を示すアイコン170、172を表示する。さらに、簡易コピー選択ボタン61上には、簡易コピーが有する全機能を示すと共に、各機能の設定値が反映されたアイコン70、72、74、76、78、80、82、84を表示する。同様に、簡易ファックス選択ボタン63上には、簡易ファックスが有する全機能を示すと共に、各機能の設定値が反映されたアイコン156、158、160を表示し、簡易スキャナ選択ボタン65上には、簡易スキャナが有する全機能を示すと共に、各機能の設定値が反映されたアイコン174、176、178を表示する。
【0055】
このように、本実施の形態では、メニュー画面に表示される簡易コピー選択ボタン61上、簡易ファックス選択ボタン63上、及び簡易スキャナ選択ボタン65上に各サービスが有する全機能がアイコンで表示されているため、利用者に対して、各簡易サービスが有する機能がわかりやすく提示される。これにより、各簡易サービスが有していない機能についても利用者に対して、わかりやすく提示される。従って、利用者は、簡易サービスまたは通常サービスの選択が行いやすくなる。
【0056】
また、本実施の形態では、簡易コピー選択ボタン61上、簡易ファックス選択ボタン63上、及び簡易スキャナ選択ボタン65上に表示されるアイコンは、各機能の設定が反映された画像であるため、各機能の現在の設定値が利用者に対して、わかりやすく提示される。
【0057】
また、本実施の形態では、メニュー画面に表示される通常コピー選択ボタン60上、通常ファックス選択ボタン62上、及び通常スキャナ選択ボタン64上に各簡易サービスでは有していない機能がアイコンで表示されているため、利用者に対して、各簡易サービスが有していない機能がわかりやすく提示される。従って、利用者は、簡易サービスまたは通常サービスの選択が行いやすくなる。
【0058】
また、本実施の形態では、具体的に説明するためにコピーサービス、ファックスサービス、及びスキャナサービスについて適用する構成について説明したがこれに限らない。また、このような画像処理に関するサービス処理に限らず、その他のサービス処理であってもよい。例えば、メール送信サービス処理、画像編集処理、及び検索処理等、適用するサービスの種類は特に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0059】
1 画像処理装置
10 表示制御装置
12 画像形成部
14 外部通信部
20 制御部
30 表示操作部
35 プログラム
60 通常コピー選択ボタン
61 簡易コピー選択ボタン
62 通常ファックス選択ボタン
63 簡易ファックス選択ボタン
64 通常スキャナ選択ボタン
65 簡易スキャナ選択ボタン
70、72、74、76、78、80、82、84、90、92、94、150、152、154、156、158、160、170、172、174、176、178 アイコン
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12