特許第6237844号(P6237844)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6237844
(24)【登録日】2017年11月10日
(45)【発行日】2017年11月29日
(54)【発明の名称】移動局、および方法
(51)【国際特許分類】
   H04J 13/22 20110101AFI20171120BHJP
【FI】
   H04J13/22
【請求項の数】12
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2016-161304(P2016-161304)
(22)【出願日】2016年8月19日
(62)【分割の表示】特願2016-120768(P2016-120768)の分割
【原出願日】2006年4月28日
(65)【公開番号】特開2017-5748(P2017-5748A)
(43)【公開日】2017年1月5日
【審査請求日】2016年8月19日
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】桶谷 賢吾
(72)【発明者】
【氏名】鹿倉 義一
【審査官】 太田 龍一
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2006/015988(WO,A1)
【文献】 国際公開第2007/086149(WO,A1)
【文献】 国際公開第2007/021370(WO,A1)
【文献】 TEXAS INSTRUMENTS,Comparison of Proposed Uplink Pilot Structures For SC-OFDMA, 3GPP TSG-RAN WG1#44 R1-060373,2006年 2月17日
【文献】 TEXAS INSTRUMENTS,Comparison of Proposed Uplink Pilot Structures For SC-OFDMA Agenda Item: 10.2.1[online], 3GPP TSG-RAN WG1#44b R1-060925,2006年 3月31日
【文献】 MOTOROLA,Performance Comparison of Pilot/Reference Signel Structures for E-UTRA Uplink SC-FDMA, 3GPP TSG-RAN WG1#44bis R1-060879,2006年 3月31日
【文献】 MOTOROLA,EUTRA SC-FDMA Uplink Pilot/Reference Signal Design & TP, 3GPP TSG-RAN WG1#44 R1-060390,2006年 2月17日
【文献】 NEC Group,Considerations on uplink pilot using CAZAC, 3GPP TSG-RAN WG1#44bis R1-060831,2006年 3月31日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 1/69−1/713
H04J13/00−13/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のZadoff−Chu系列に基づいた第1の信号を生成し、第2のZadoff−Chu系列に基づいた第2の信号を生成する手段と、
前記第1の信号をサブフレームの第1の部分で送信し、前記第2の信号を前記サブフレームの第2の部分で送信する手段とを有し、
前記第1のZadoff−Chu系列および前記第2のZadoff−Chu系列はパラメータを含む同一の数式で表され、
前記第1のZadoff−Chu系列および前記第2のZadoff−Chu系列は系列長が同じであり、
前記第1のZadoff−Chu系列および前記第2のZadoff−Chu系列は系列が異なり、
前記パラメータはセル識別子に基づく、
移動局。
【請求項2】
前記第1のZadoff−Chu系列および前記第2のZadoff−Chu系列はjπk/Nを含む指数関数に基づき、Nは系列長であり、kは前記パラメータであり、
前記第1のZadoff−Chu系列および前記第2のZadoff−Chu系列は前記パラメータの値が異なる、
請求項1に記載の移動局。
【請求項3】
前記第1のZadoff−Chu系列および前記第2のZadoff−Chu系列は、
C_k(n)=exp[−(j2πk/N)(n(n+1)/2+qn)]
の数式で表され、Nは系列長であり、kは前記パラメータであり、qは任意の整数であり、
前記第1のZadoff−Chu系列および前記第2のZadoff−Chu系列は前記パラメータの値が異なる、
請求項1または2に記載の移動局。
【請求項4】
前記パラメータは正の整数である、
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の移動局。
【請求項5】
前記第1の信号および前記第2の信号は、シングルキャリア伝送により送信される、
請求項1乃至4のいずれか1項に記載の移動局。
【請求項6】
前記第1の部分および前記第2の部分は、時間方向に異なっている、
請求項1乃至5のいずれか1項に記載の移動局。
【請求項7】
第1のZadoff−Chu系列に基づいた第1の信号を生成し、
第2のZadoff−Chu系列に基づいた第2の信号を生成し、
前記第1のZadoff−Chu系列および前記第2のZadoff−Chu系列はパラメータを含む同一の数式で表され、
前記第1のZadoff−Chu系列および前記第2のZadoff−Chu系列は系列長が同じであり、
前記第1のZadoff−Chu系列および前記第2のZadoff−Chu系列は系列が異なり、
前記パラメータはセル識別子に基づき、
前記第1の信号をサブフレームの第1部分で送信し、
前記第2の信号を前記サブフレームの第2部分で送信する、
方法。
【請求項8】
前記第1のZadoff−Chu系列および前記第2のZadoff−Chu系列はjπk/Nを含む指数関数に基づき、Nは系列長であり、kは前記パラメータであり、
前記第1のZadoff−Chu系列および前記第2のZadoff−Chu系列は前記パラメータの値が異なる、
請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記第1のZadoff−Chu系列および前記第2のZadoff−Chu系列は、
C_k(n)=exp[−(j2πk/N)(n(n+1)/2+qn)]
の数式で表され、Nは系列長であり、kは前記パラメータであり、qは任意の整数であり、
前記第1のZadoff−Chu系列および前記第2のZadoff−Chu系列は前記パラメータの値が異なる、
請求項7または8に記載の方法。
【請求項10】
前記パラメータは正の整数である
請求項7乃至9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
前記第1の信号および前記第2の信号は、シングルキャリア伝送により送信される、
請求項7乃至10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
前記第1の部分および前記第2の部分は、時間方向に異なっている、
請求項7乃至11のいずれか1項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は移動局、基地局、割当装置及びそれらを用いるシステム並びにそれらに用いる方法に関し、特に無線アクセス方式に用いるシングルキャリア伝送方式におけるパイロット系列の割り当てに関する。
【背景技術】
【0002】
次世代の無線通信システムにおける上りリンク無線アクセス方式には、シングルキャリア伝送方式が有力である(例えば、非特許文献1参照)。この非特許文献1にて提案されているシングルキャリア伝送方式に用いられるフレームフォーマットの構成例を図19に示す。
【0003】
図19において、1つのサブフレーム(sub−frame)では、6つのLB(Long Block:ロングブロック)#1〜#6でデータ信号が送信され、2つのSB(Short Block:ショートブロック)#1,#2でパイロット信号が送信されることが想定されている。
【0004】
また、これらLB#1〜#6及びSB#1,#2の前段にはCP(Cyclic Prefix:サイクリックプレフィックス)が、受信側での周波数領域等化を効果的に実行するために付加されている。ここで、CPの付加とは、図20に示すように、ブロックの後部をブロックの前部にコピーすることである。
【0005】
ところで、次世代の移動通信システムにおける上りリンク無線アクセスに用いられるパイロット信号としては、現在のところ、CAZAC(Constant Amplitude Zero Auto−Correlation)系列の一つである、Zadoff−Chu系列(例えば、非特許文献2参照)が注目されている。
【0006】
Zadoff−Chu系列は、
C_k(n)=exp[−(j2πk/N)(n(n+1)/2+qn)] ・・・(1)
という式で表される。(1)式において、n=0,1,・・・,Nであり、qは任意の整数であり、Nは系列長である。
【0007】
CAZAC系列とは、時間及び周波数両領域において一定振幅(Constant Amplitude)でかつ周期的自己相関値が0以外の時間ずれに対して、常に0(Zero Auto−Correlation)となる系列のことである。このCAZAC系列は時間領域で一定振幅であることから、PAPR(Peak to Average Power Ratio:ピーク対平均雑音電力比)を小さく抑えられる。また、CAZAC系列は周波数領域においても一定振幅であることから、周波数領域における伝搬路推定に適する系列である。ここで、PAPRが小さいということは消費電力を低く抑えられることを意味し、この性質は特に移動通信では好まれる。
【0008】
さらに、"CAZAC系列"は、完全な自己相関特性があることから、受信信号のタイミング検出に適しているという利点を持ち、上記の次世代の無線通信システムにおける上りリンク無線アクセス方式であるシングルキャリア伝送に適するパイロット系列として注目されている。
【0009】
ところで、セルラー環境(複数のセルに分割されたサービスエリアを有する無線通信網)において、基地局は、上りリンクの受信信号として、自セル内の移動局の上り信号だけでなく、他セル(特に、隣接セル)の移動局の上り信号も受信する(図1参照)。また、下りリンクの信号についても、上りリンクの信号と同様に、移動局は、自セルの基地局からの下り信号だけでなく、他セルの基地局の下り信号も受信する。ここで、移動局から基地局への通信を上りと呼び、基地局から移動局への通信を下りと呼んでいる。また、上記のセルは、セクタと読み替えることもできる。
【0010】
したがって、上りリンクにおいては、基地局が自セル内の移動局からパイロット信号を捕捉するために、他セルの移動局から送信されたパイロット信号を十分に抑圧できるようにする必要があり、相互相関値の小さい系列の組を互いに隣接するセルのパイロット系列として割り当てることが望ましい。また、下りリンクにおいても、上記の上りリンクの場合と同様の理由によって、相互相関値の小さい系列の組を互いに隣接するセルのパイロット系列として割り当てることが望ましい。
【0011】
ここで、CAZAC系列の相互相関特性はその系列長に大きく依存する。すなわち、系列長が素数や大きい素数を含む場合には、相互相関特性が非常によい(相互相関値が小さい)。逆に、小さい素数のみから構成される合成数(例えば、2や3のベキ乗数)の場合には、相互相関特性が大きく劣化する(相互相関値に大きな値が含まれる)。
【0012】
具体的には、Zadoff−Chu系列の系列長が素数の場合、任意の系列同士の相互相関値は、常に1/√N(Nは系列長で、今は素数)に保たれる(例えば、非特許文献2参照)。したがって、例えば、系列長:N=127の場合には、相互相関値が常に1/√127となるのに対し、系列長:N=128の場合には、相互相関値の最悪値(最大値)が1/√2にもなる。
【0013】
また、相互相関値が1/√Nとなる系列は(N−1)個と豊富に存在する。そこで、相互相関値の観点から、パイロット系列として、系列長は同じ素数長でパラメータ[(1)式の中のパラメータ]が異なるCAZAC系列をセル毎に一つ割り当てることが提案されている。このような割り当てをすると、系列数は(N−1)個とれるため、同じパイロット系列の再利用は(N−1)のセル毎に行えばよい。以下、この(N−1)をパイロット系列の繰り返し数と呼ぶ。
【0014】
一方、次世代の無線通信システムで考えられている上りリンク無線アクセスのフレームフォーマット(図19参照)のように、パイロット系列が複数のブロック(図19に示すフレームフォーマットでは2つのSB#1,#2)で送信される場合においては、上述したように、セル毎に1つのパイロット系列が割り当てられると(つまり、送信パイロット系列がフレーム内の複数のパイロットブロックで共通。図19に示すフレームフォーマットのSB#1,#2に使用するパイロット系列が同じ場合)、受信側ではどのパイロットブロックにおいても、他セルからの干渉パターンが同じとなる。
【0015】
このことによって、受信側において複数のパイロットブロックを合成(平均化)することによる他セル干渉抑圧効果が得られないという問題が生ずる。これは、複数のパイロットブロックにおいて送信しているパイロット系列が同一のため、どのパイロットブロックにおいても、他セルからの干渉の受け方(干渉パターン)が同じになり、それらを合成(平均化)しても干渉抑圧効果が得られないことが原因である。
【0016】
この点に関しては、従来のW−CDMA(Wideband−Code Division Multiple Access)等では、フレーム内の複数のパイロットブロックで共通のパイロット系列を用いたとしても、スクランブリングコードとよばれるランダム系列を1フレームにわたって乗算した系列を送信しているため、送信されるパイロット系列のパターンがパイロットブロック毎に異なることになり、よって受信側において複数のパイロットブロックの合成(平均化)を行うことで、他セル干渉抑圧効果を得ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0017】
【特許文献1】国際公開第2005/015797号
【非特許文献】
【0018】
【非特許文献1】"Physical Layer Aspects for Evolved UTRA"(3GPP TR25.814 v0.5.0(2005−11),9.1章)
【非特許文献2】K.Fazel and S.Keiser,"Multi−Carrier and Spread Spectrum Systems"(John Willey and Sons,2003)
【非特許文献3】Texas Instruments,On Uplink Pilot EUTRA SC−FDMA,3GPP TSG RAN WG1 Ad Hoc LTE,2005年10月14日,R1−051062,URL,http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_42bis/Docs/R1_051062.zip
【非特許文献4】Freescale Semiconductor,Inc.,Considerations on SC−FDMA Pilot Design,3GPP TSG RAN WG1 Ad Hoc LTE,2006年 1月25日,Tdoc R1−060153,URL,http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_AH/LTE_AH_January−06/Docs/R1_060153.zip
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0019】
しかしながら、上述した従来の上りリンク無線アクセス方式では、パイロット系列として上記のCAZAC系列のような系列を用いる場合には、スクランブリングコードを適用することができないという制約がある。これは、CAZAC系列のような系列にスクランブリングコード等のランダム系列を乗算した結果、特有の特性[例えば、CAZAC性(時間・周波数領域において一定振幅、かつ周期的自己相関値が時間ずれ0以外において常に0等、受信に非常に有利な性質)]が失われてしまうからである。
【0020】
したがって、パイロット系列としてCAZAC系列のような系列を用い、かつ1セルに1コードのみ割り当てる場合には、上記の1フレーム内の受信パイロットブロックを合成(平均化)することで干渉抑圧効果が得られないという問題を回避することができない。
【0021】
そこで、本発明の目的は上記の問題点を解消し、パイロット系列としてCAZAC系列のような系列を用いた場合に、受信パイロットブロックを合成することで干渉抑圧効果を得ることができる移動局、基地局、割当装置及びそれらを用いるシステム並びにそれらに用いる方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0022】
本発明による移動局は、
フレームを基地局に送信する手段を有し、
前記フレームは、1のフレームに、所定の系列に含まれる所定の変数の値が互いに異なる複数の前記所定の系列が割り当てられたフレームであることを特徴とする。
【0023】
本発明による基地局は、
移動局からフレームを受信する手段を有し、
前記フレームは、1のフレームに、所定の系列に含まれる所定の変数の値が互いに異なる複数の前記所定の系列が割り当てられたフレームであることを特徴とする。
【0024】
本発明による割当装置は、
1のフレームに、所定の系列に含まれる所定の変数の値が互いに異なる複数の前記所定の系列が割り当てられたフレームであることを特徴とする。
【0025】
本発明によるシステムは、
基地局と、移動局とを有するシステムであって、
前記移動局は、フレームを前記基地局に送信する手段を有し、
前記基地局は、前記フレームを受信する手段を有し、
前記フレームは、1のフレームに、所定の系列に含まれる所定の変数の値が互いに異なる複数の前記所定の系列が割り当てられたフレームであることを特徴とする。
【0026】
本発明による方法は、
フレームを送信する工程を有し、
前記フレームは、1のフレームに、所定の系列に含まれる所定の変数の値が互いに異なる複数の前記所定の系列が割り当てられたフレームであることを特徴とする。
本発明による他の方法は、
フレームを受信する工程を有し、
前記フレームは、1のフレームに、所定の系列に含まれる所定の変数の値が互いに異なる複数の前記所定の系列が割り当てられたフレームであることを特徴とする。
本発明による更に他の方法は、
1のフレームに、所定の系列に含まれる所定の変数の値が互いに異なる複数の前記所定の系列が割り当てられたフレームであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、上記のような構成及び動作とすることで、パイロット系列としてCAZAC系列のような系列を用いた場合に、受信パイロットブロックを合成することで干渉抑圧効果を得ることができるという顕著な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】本発明の第1の実施の形態による無線通信システムの構成を示すブロック図である。
図2】本発明の第1の実施の形態に用いるセル配置パターンを示す図である。
図3図1のパイロット系列割り当てサーバの構成例を示すブロック図である。
図4図1の移動局の構成例を示すブロック図である。
図5】本発明の第1の実施の形態によるパイロット系列の割り当てを示す割り当て対応表の構成を示す図である。
図6】本発明の第1の実施の形態による無線通信システムにおけるパイロット系列の通知を示す図である。
図7】本発明の第1の実施の形態による無線通信システムにおけるパイロット系列の割り当てによる効果を説明するための図である。
図8】本発明の第2の実施の形態によるパイロット系列の割り当てを示す割り当て対応表の構成を示す図である。
図9】本発明の第2の実施の形態による無線通信システムにおけるパイロット系列の割り当てによる効果を説明するための図である。
図10】本発明の第3の実施の形態によるパイロット系列の割り当てを示す割り当て対応表の構成を示す図である。
図11】本発明の第4の実施の形態によるパイロット系列の割り当てを示す割り当て対応表の構成を示す図である。
図12】本発明の第5の実施の形態によるパイロット系列の割り当てを示す割り当て対応表の構成を示す図である。
図13】本発明に関するシミュレーションのシステムモデルを示すブロック図である。
図14】本発明におけるシミュレーション結果を示す図である。
図15】(a)〜(c)は本発明におけるシミュレーションに用いたパイロットブロック(SB#1,SB#2)へのパイロット系列の割り当て例を示す図である。
図16】(a)〜(c)は本発明におけるシミュレーションに用いたパイロットブロック(SB#1,SB#2)へのパイロット系列の割り当て例を示す図である。
図17】本発明におけるシミュレーションに用いたパラメータ例を示す図である。
図18】本発明におけるシミュレーションの周波数領域でのデータ信号及びパイロット信号の多重の様子を示す図である。
図19】シングルキャリア伝送方式に用いられるフレームフォーマットの構成例を示す図である。
図20】サイクリックプレフィックスの付加を説明するための図である。
図21】従来におけるパイロット系列の割り当てによる問題点を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0030】
図1は本発明の第1の実施の形態による無線通信システムの構成を示すブロック図である。図1において、本発明の第1の実施の形態による無線通信システムは、パイロット系列割り当てサーバ1と、基地局(#1〜#3)2−1〜2−3と、移動局(#1〜#3)3−1〜3−3とから構成されている。
【0031】
基地局(#1〜#3)2−1〜2−3各々が管理するセル#1〜#3において、基地局(#1〜#3)2−1〜2−3と移動局(#1〜#3)3−1〜3−3との間の通信として、以下に述べる方法で割り当てられたパイロット系列の信号が送信される。ここで、移動局(#1〜#3)3−1〜3−3から基地局(#1〜#3)2−1〜2−3への通信を上りと呼び、基地局から移動局(#1〜#3)3−1〜3−3への通信を下りと呼んでいる。
【0032】
本発明の第1の実施の形態による無線通信システムとしては、複数のセル#1〜#3に分割されたサービスエリアを有する一般的な無線通信網を想定している。複数の基地局(#1〜#3)2−1〜2−3は束ねられ、パイロット系列割り当てサーバ1に接続されている。尚、パイロット系列割り当てサーバ1は、必ずしも基地局(#1〜#3)2−1〜2−3とは別に存在する必要はなく、複数の基地局(#1〜#3)2−1〜2−3のうちのどれか一つの基地局内に設けられてもよい。さらに、パイロット系列割り当てサーバ1は、複数の基地局(#1〜#3)2−1〜2−3の上位装置(例えば、基地局制御装置やコアネットワーク)(図示せず)内に設けられてもよい。
【0033】
図2は本発明の第1の実施の形態に用いるセル配置パターンを示す図である。図2においては、#1〜#7の7つの基地局による7セル繰り返しパターンを示している。パイロット系列割り当てサーバ1は、接続された基地局それぞれに、図2で示すような#1〜#7までの7つのインデックスのいずれか1つを割り当てている。そのインデックスに基づいて、パイロット系列割り当てサーバ1は配下の基地局7つ毎に後述するようなパイロット系列割り当てを行う。
【0034】
また、基地局(#1〜#3)2−1〜2−3と移動局(#1〜#3)3−1〜3−3との間において通信データ及びパイロット信号を送信するために用いるフレームフォーマットは図19に示すような構成となっている。1つのサブフレーム(sub−frame)によって、6つのLB(Long Block:ロングブロック)#1〜#6でデータ信号が送信され、2つのSB(Short Block:ショートブロック)#1,#2でパイロット信号が送信されるものとする。
【0035】
つまり、本実施の形態では、1フレーム内のパイロットブロック数を2、パイロット系列のセル繰り返し数を7、送信に用いるパイロット系列を(1)式で表されるZadoff−Chu系列とし、用いる系列数はセル繰り返し数と等しい7とする。その系列を{C_1,C_2,C_3,C_4,C_5,C_6,C_7}とする。
【0036】
さらに、パイロット系列割り当てサーバ1は各々接続されている基地局(#1〜#3)2−1〜2−3のセル繰り返しパターン(これは同一パイロットパターンが隣り合わないようなセル配置パターンを意味する。本実施の形態では、図2に示すような7セル繰り返しパターンを仮定している)をすでに記憶しているものとする。
【0037】
図3図1のパイロット系列割り当てサーバ1の構成例を示すブロック図である。図3において、パイロット系列割り当てサーバ1はCPU(中央処理装置)11と、CPU11が実行する制御プログラム12aを格納するメインメモリ12と、CPU11が制御プログラム12aを実行する際に用いるデータ等を格納する記憶装置13と、各基地局(#1〜#3)2−1〜2−3との通信を制御する通信制御装置14とから構成されている。
【0038】
記憶装置13は上記のセル繰り返しパターンを記憶するセル繰り返しパターン記憶領域131と、パイロット系列を記憶するパイロット系列記憶領域132と、各基地局(セル#1〜#K)とそれらに割り当てるパイロット系列との対応を示す割り当て対応表を格納する割り当て対応表記憶領域133とを備えている。
【0039】
図4図1の移動局(#1〜#3)3−1〜3−3の構成例を示すブロック図である。図4において、移動局3はCPU31と、CPU31が実行する制御プログラム32aを格納するメインメモリ32と、CPU31が制御プログラム32aを実行する際に用いるデータ等を格納する記憶装置33と、各基地局(#1〜#3)2−1〜2−3との通信を制御する通信制御装置34とから構成されている。尚、移動局(#1〜#3)3−1〜3−3はこの移動局3と同様の構成となっている。
【0040】
図5は本発明の第1の実施の形態によるパイロット系列の割り当てを示す割り当て対応表を示す図であり、図6は本発明の第1の実施の形態による無線通信システムにおけるパイロット系列の通知を示す図であり、図7は本発明の第1の実施の形態による無線通信システムにおけるパイロット系列の割り当てによる効果を説明するための図である。これら図1図7を参照して本発明の第1の実施の形態による無線通信システムにおけるパイロット系列の割り当て動作について説明する。
【0041】
本発明の第1の実施の形態による無線通信システムでは、2K個のパイロット系列を{[C_1,C_2],[C_3,C_4],・,[C_(2K−1),C_2K]}のようにK個の組に分け、各セル#1〜#Kにそれぞれこのパイロット系列のいずれか1組を割り当てるというパイロット割り当て方法を採用している(図5参照)。
【0042】
すなわち、図5において、セル#1の2つのパイロットブロック(SB#1,#2)には、2つのパイロット系列:{C_1,C_2}が割り当てられ、セル#2の2つのパイロットブロック(SB#1,#2)には、2つのパイロット系列:{C_3,C_4}が割り当てられ、セル#3の2つのパイロットブロック(SB#1,#2)には、2つのパイロット系列:{C_5,C_6}が割り当てられ、セル#4の2つのパイロットブロック(SB#1,#2)には、2つのパイロット系列:{C_7,C_8}が割り当てられている。
【0043】
同様に、図5において、セル#(K−1)の2つのパイロットブロック(SB#1,#2)には、2つのパイロット系列:{C_(2K−3),C_(2K−2)}が割り当てられ、セル#Kの2つのパイロットブロック(SB#1,#2)には、2つのパイロット系列:{C_(2K−1),C_2K}が割り当てられている。
【0044】
パイロット系列割り当てサーバ1は図5に示すように設定された割り当て対応表に基づき、パイロット系列割り当て情報通知を各基地局(#1〜#3)2−1〜2−3に送信し、各基地局(#1〜#3)2−1〜2−3にパイロット系列を割り当てる。各基地局(#1〜#3)2−1〜2−3は、割り当てられたパイロット系列のインデックスを含む下り報知チャネル等をセル#1〜#3内のサービスエリアに送信することで、移動局(#1〜#3)3−1〜3−3に報知する[移動局(#1〜#3)3−1〜3−3へのパイロット系列通知](図6参照)。
【0045】
サービスエリア内の移動局(#1〜#3)3−1〜3−3は下り報知チャネル等を受信することで、自局が存在するセル(#1〜#3)内で使用する2つのパイロットブロック(SB#1,#2)のインデックスを得る。移動局(#1〜#3)3−1〜3−3は、データを基地局(#1〜#3)2−1〜2−3に送信する際、下り報知チャネル等から得た2つのパイロットブロックのインデックスに基づき、SB#1,#2で異なるパイロット系列を送信する。
【0046】
この時、SB#1が他セルの移動局から受ける干渉パターンと、SB#2が他セルの移動局から受ける干渉パターンとが異なるため、本実施の形態によるパイロット系列の割り当てでは、SB#1,#2の合成(平均化)による他セル干渉抑圧効果がある(図7参照)。
【0047】
このように、本実施の形態では、1フレーム内の異なるパイロットブロック(SB#1,#2)において、異なるパイロット系列を送信することができ、これによって受信側において複数の受信パイロットブロックを合成(平均化)することで他セル干渉を抑圧することができるという顕著な効果が得られる。
【0048】
上記のように、本実施の形態では、従来のように、1セルにつき1つの系列を割り当てるのではなく、1セルにつき2つの系列を割り当てるように変更しているため、パイロット系列の再利用のセル繰り返し数が減少することが考えられる。以下に述べる各実施の形態では、この点に工夫を施し、同一のパイロット系列を用いる基地局間の距離が減少することで、同一の符号を用いているセルからの干渉量が増加する点についても改善を図っている。尚、本実施の形態では、上りパイロット系列の各セルへの割り当て法について述べたが、上記と同様のパイロット系列割り当て法を、下りパイロット系列の各セルへの割り当て法に適用することができる。
【0049】
図8は本発明の第2の実施の形態によるパイロット系列の割り当てを示す割り当て対応表を示す図であり、図9は本発明の第2の実施の形態による無線通信システムにおけるパイロット系列の割り当てによる効果を説明するための図である。
【0050】
尚、本発明の第2の実施の形態による無線通信システムは、パイロット系列の割り当て方法が異なる以外、図1に示す本発明の第1の実施の形態による無線通信システムと同様の構成である。また、本発明の第2の実施の形態によるパイロット系列割り当てサーバも、図3に示す本発明の第1の実施の形態によるパイロット系列割り当てサーバ1と同様の構成である。さらに、本発明の第2の実施の形態による移動局も、図4に示す本発明の第1の実施の形態による移動局3と同様の構成である。さらにまた、本発明の第2の実施の形態に用いるセル配置パターンも図2に示す本発明の第1の実施の形態に用いるセル配置パターンと同様である。
【0051】
パイロット系列割り当てサーバ1は、各々接続された基地局(#1〜#3)2−1〜2−3それぞれに、図2に示すような#1〜#7までの7つのインデックスの1つを割り当てている。そのインデックスに基づいて、パイロット系列割り当てサーバ1は配下の基地局7つ毎に次のようなパイロット系列割り当てを行う。
【0052】
図8においては、インデックス#K(K=1,2,・・・,7)のセルそれぞれに対し、2つのパイロット系列:{C_K,C_(K+1)}(K=1,2,・6)を割り当てる場合の割り当て対応表を示している。但し、K=7の場合のみ、{C_7,C_1}を割り当てる。パイロット系列割り当てサーバ1は、図8に示すように設定された割り当て対応表に基づき、パイロット系列割り当て情報通知を各基地局(#1〜#3)2−1〜2−3に送信し、各基地局(#1〜#3)2−1〜2−3にパイロット系列を割り当てる。
【0053】
各基地局(#1〜#3)2−1〜2−3は、割り当てられたパイロット系列のインデックスを含む下り報知チャネル等を自局のサービスエリアに送信することで、移動局(#1〜#3)3−1〜3−3に報知する[移動局(#1〜#3)3−1〜3−3へのパイロット系列通知]。そのサービスエリア内の移動局(#1〜#3)3−1〜3−3は下り報知チャネル等を受信することで、自局が存在するセル内で使用する2つのパイロットブロック(SB#1,#2)のインデックスを得る。そして、移動局(#1〜#3)3−1〜3−3は、データを基地局(#1〜#3)2−1〜2−3に送信する際、下り報知チャネル等から得た2つのパイロットブロックのインデックスに基づいて、図9に示すように、SB#1,#2で異なるパイロット系列を送信する。
【0054】
すなわち、図8において、セル#1の2つのパイロットブロック(SB#1,#2)には、2つのパイロット系列:{C_1,C_2}が割り当てられ、セル#2の2つのパイロットブロック(SB#1,#2)には、2つのパイロット系列:{C_2,C_3}が割り当てられ、セル#3の2つのパイロットブロック(SB#1,#2)には、2つのパイロット系列:{C_3,C_4}が割り当てられ、セル#4の2つのパイロットブロック(SB#1,#2)には、2つのパイロット系列:{C_4,C_5}が割り当てられている。
【0055】
同様に、図8において、セル#(K−1)の2つのパイロットブロック(SB#1,#2)には、2つのパイロット系列:{C_(K−1),C_K}が割り当てられ、セル#Kの2つのパイロットブロック(SB#1,#2)には、2つのパイロット系列:{C_K,C_1}が割り当てられている。
【0056】
このように、本実施の形態では、ある基地局(セル)のSB#2に割り当てたパイロット系列を別の基地局(セル)のSB#1に再び割り当てることによって、パイロット系列再利用のセル繰り返し数を減らすことなく、1フレーム内の異なるパイロットブロック(SB#1,#2)において、異なるパイロット系列を送信することができる。これによって受信側において複数の受信パイロットブロックを合成(平均化)することで、パイロット系列再利用のセル繰り返し数を減らすことなく、他セル干渉を抑圧するという顕著な効果が得られる。
【0057】
図10は本発明の第3の実施の形態によるパイロット系列の割り当てを示す割り当て対応表を示す図である。尚、本発明の第3の実施の形態による無線通信システムは、パイロット系列の割り当て方法が異なる以外、図1に示す本発明の第1の実施の形態による無線通信システムと同様の構成である。また、本発明の第3の実施の形態によるパイロット系列割り当てサーバも、図3に示す本発明の第1の実施の形態によるパイロット系列割り当てサーバ1と同様の構成である。さらに、本発明の第3の実施の形態による移動局も、図4に示す本発明の第1の実施の形態による移動局3と同様の構成である。さらにまた、本発明の第3の実施の形態に用いるセル配置パターンも図2に示す本発明の第1の実施の形態に用いるセル配置パターンと同様である。
【0058】
パイロット系列割り当てサーバ1は、各々接続された基地局(#1〜#3)2−1〜2−3それぞれに、図2に示すような#1〜#7までの7つのインデックスの1つを割り当てている。そのインデックスに基づいて、パイロット系列割り当てサーバ1は配下の基地局7つ毎に次のようなパイロット系列割り当てを行う。
【0059】
図10においては、パイロット割り当てを行うK個のセルを幾つかの領域(グループ)に分割し、その分割領域毎にパイロット系列の組を割り当てる場合の割り当て対応表を示している。パイロット系列割り当てサーバ1は、図10に示すように設定された割り当て対応表に基づき、パイロット系列割り当て情報通知を各基地局(#1〜#3)2−1〜2−3に送信し、各基地局(#1〜#3)2−1〜2−3にパイロット系列を割り当てる。
【0060】
各基地局(#1〜#3)2−1〜2−3は、割り当てられたパイロット系列のインデックスを含む下り報知チャネル等で自局のサービスエリアに送信することで、移動局(#1〜#3)3−1〜3−3に報知する[移動局(#1〜#3)3−1〜3−3へのパイロット系列通知]。そのサービスエリア内の移動局(#1〜#3)3−1〜3−3は下り報知チャネル等を受信することで、自局が存在するセル内で使用する2つのパイロットブロック(SB#1,#2)のインデックスを得る。そして、移動局(#1〜#3)3−1〜3−3は、データを基地局(#1〜#3)2−1〜2−3に送信する際、下り報知チャネル等から得た2つのパイロットブロックのインデックスに基づいて、SB#1,#2で異なるパイロット系列を送信する。
【0061】
すなわち、図10において、第1の分割領域にはセル#1及びセル#2が属しており、これら2つのセル#1及びセル#2には、2つのパイロット系列:{C_1,C_2}が割り当てられている。セル#1の2つのパイロットブロック(SB#1,#2)には、2つのパイロット系列:{C_1,C_2}がC_1,C_2の順に割り当てられる。一方、セル#2の2つのパイロットブロック(SB#1,#2)には、2つのパイロット系列:{C_1,C_2}がC_2,C_1の順に割り当てられる。
【0062】
また、第2の分割領域にはセル#3及びセル#4が属しており、これら2つのセル#3及びセル#4には、2つのパイロット系列:{C_3,C_4}が割り当てられている。セル#3の2つのパイロットブロック(SB#1,#2)には、2つのパイロット系列:{C_3,C_4}がC_3,C_4の順に割り当てられる。一方、セル#4の2つのパイロットブロック(SB#1,#2)には、2つのパイロット系列:{C_3,C_4}がC_4,C_3の順に割り当てられる。
【0063】
同様に、第K/2の分割領域にはセル#(K−1)及びセル#Kが属しており、これら2つのセル#(K−1)及びセル#Kには、2つのパイロット系列:{C_(K−1),C_K}が割り当てられている。セル#(K−1)の2つのパイロットブロック(SB#1,#2)には、2つのパイロット系列:{C_(K−1),C_K}がC_(K−1),C_Kの順に割り当てられる。一方、セル#Kの2つのパイロットブロック(SB#1,#2)には、2つのパイロット系列:{C_(K−1),C_K}がC_K,C_(K−1)の順に割り当てられる。
【0064】
このように、本実施の形態では、ある基地局のSB#1及びSB#2に割り当てたパイロット系列を別の基地局のそれぞれSB#2及びSB#1に再び割り当てることによって、パイロット系列再利用のセル繰り返し数を減らすことなく、1フレーム内の異なるパイロットブロック(SB#1,#2)において、異なるパイロット系列を送信することができる。これにより、本実施の形態では、受信側において複数の受信パイロットブロックを合成(平均化)することで、パイロット系列再利用のセル繰り返し数を減らすことなく、他セル干渉を抑圧するという顕著な効果が得られる。
【0065】
図11は本発明の第4の実施の形態によるパイロット系列の割り当てを示す割り当て対応表を示す図である。尚、本発明の第4の実施の形態による無線通信システムは、1フレーム内のパイロットブロック数が異なる以外、図1に示す本発明の第1の実施の形態による無線通信システムと同様の構成である。また、本発明の第4の実施の形態によるパイロット系列割り当てサーバも、図3に示す本発明の第1の実施の形態によるパイロット系列割り当てサーバ1と同様の構成である。さらに、本発明の第4の実施の形態による移動局も、図4に示す本発明の第1の実施の形態による移動局3と同様の構成である。また、本発明の第4の実施の形態に用いるセル配置パターンも図2に示す本発明の第1の実施の形態に用いるセル配置パターンと同様である。さらにまた、本発明の第4の実施の形態によるパイロット系列の割り当て方法は図8に示す本発明の第2の実施の形態によるパイロット系列の割り当て方法と同様である。
【0066】
すなわち、図11において、セル#1の3つのパイロットブロック(SB#1,#2,#3)には、3つのパイロット系列:{C_1,C_2,C_3}が割り当てられ、セル#2の3つのパイロットブロック(SB#1,#2,#3)には、3つのパイロット系列:{C_2,C_3,C_4}が割り当てられている。
【0067】
また、図11において、セル#3の3つのパイロットブロック(SB#1,#2,#3)には、3つのパイロット系列:{C_3,C_4,C_5}が割り当てられ、セル#4の3つのパイロットブロック(SB#1,#2,#3)には、3つのパイロット系列:{C_4,C_5,C_6}が割り当てられている。
【0068】
同様に、図11において、セル#(K−1)の3つのパイロットブロック(SB#1,#2,#3)には、3つのパイロット系列:{C_(K−1),C_K,C_1}が割り当てられ、セル#Kの3つのパイロットブロック(SB#1,#2,#3)には、3つのパイロット系列:{C_K,C_1,C_2}が割り当てられている。
【0069】
このように、本実施の形態では、ある基地局のSB#2及びSB#3に割り当てたパイロット系列を別の基地局のSB#1及びSB#2に再び割り当てることによって、パイロット系列再利用のセル繰り返し数を減らすことなく、1フレーム内の異なるパイロットブロック(SB#1,#2,#3)において、異なるパイロット系列を送信することができる。これにより、本実施の形態では、受信側において複数の受信パイロットブロックを合成(平均化)することで、パイロット系列再利用のセル繰り返し数を減らすことなく、他セル干渉を抑圧するという顕著な効果が得られる。
【0070】
図12は本発明の第5の実施の形態によるパイロット系列の割り当てを示す割り当て対応表を示す図である。尚、本発明の第5の実施の形態による無線通信システムは、1フレーム内のパイロットブロック数が異なる以外、図1に示す本発明の第1の実施の形態による無線通信システムと同様の構成である。また、本発明の第5の実施の形態によるパイロット系列割り当てサーバも、図3に示す本発明の第1の実施の形態によるパイロット系列割り当てサーバ1と同様の構成である。さらに、本発明の第5の実施の形態による移動局も、図4に示す本発明の第1の実施の形態による移動局3と同様の構成である。また、本発明の第5の実施の形態に用いるセル配置パターンも図2に示す本発明の第1の実施の形態に用いるセル配置パターンと同様である。さらにまた、本発明の第5の実施の形態によるパイロット系列の割り当て方法は図8に示す本発明の第2の実施の形態によるパイロット系列の割り当て方法と同様である。
【0071】
すなわち、図12において、セル#1の4つのパイロットブロック(SB#1,#2,#3,#4)には、4つのパイロット系列:{C_1,C_2,C_3,C_4}が割り当てられ、セル#2の4つのパイロットブロック(SB#1,#2,#3,#4)には、4つのパイロット系列:{C_2,C_3,C_4,C_5}が割り当てられている。
【0072】
また、図12において、セル#3の4つのパイロットブロック(SB#1,#2,#3,#4)には、4つのパイロット系列:{C_3,C_4,C_5,C_6}が割り当てられ、セル#4の4つのパイロットブロック(SB#1,#2,#3,#4)には、4つのパイロット系列:{C_4,C_5,C_6,C_7}が割り当てられている。
【0073】
同様に、図12において、セル#(K−1)の4つのパイロットブロック(SB#1,#2,#3,#4)には、4つのパイロット系列:{C_(K−1),C_K,C_1,C_2}が割り当てられ、セル#Kの4つのパイロットブロック(SB#1,#2,#3,#4)には、4つのパイロット系列:{C_K,C_1,C_2,C_3}が割り当てられている。
【0074】
このように、本実施の形態では、ある基地局のSB#2、SB#3及びSB#4に割り当てたパイロット系列を別の基地局のSB#1,SB#2,SB#3に再び割り当てることによって、パイロット系列再利用のセル繰り返し数を減らすことなく、1フレーム内の異なるパイロットブロック(SB#1,#2,#3,#4)において、異なるパイロット系列を送信することができる。これにより、本実施の形態では、受信側において複数の受信パイロットブロックを合成(平均化)することで、パイロット系列再利用のセル繰り返し数を減らすことなく、他セル干渉を抑圧するという顕著な効果が得られる。
【0075】
図13は本発明に関するシミュレーションのシステムモデルを示すブロック図であり、図14は本発明に関するシミュレーション結果を示す図であり、図15(a)〜(c)及び図16(a)〜(c)は本発明に関するシミュレーションに用いたパイロットブロック(SB#1,SB#2)へのパイロット系列の割り当て例を示す図であり、図17は本発明に関するシミュレーションに用いたパラメータ例を示す図であり、図18は本発明に関するシミュレーションの周波数領域でのデータ信号及びパイロット信号の多重の様子を示す図である。これら図13図18を参照して本発明の効果について説明する。
【0076】
図13に示すように、本発明に関するシミュレーションの無線通信システムは、自セルA、他セルBの2つのセルから構成される。自セルAは自セル基地局2及び自セルユーザ[移動局(UE)3a]を備える。また、他セルBは、他セルユーザ[移動局(UE)3b]を備える。自セル基地局2は、自セルユーザ[移動局(UE)3a]からの信号を受信し、また、他セルユーザ[移動局(UE)3b]からの信号も干渉として受信する。さらに、本発明に関するシミュレーションでは、基地局と移動局との間の通信の1フレームは2つのパイロットブロックSB#1及びSB#2を有するものとしている。
【0077】
図14は、自セル基地局2が自セルユーザ[移動局(UE)3a]から受信する信号のブロック誤り率特性を示すものである。点線はSB#1及びSB#2に同一のパイロット系列を使用した場合[図15(a)テーブル#1]の結果であり、実線はSB#1及びSB#2に異なるパイロット系列を使用した場合[図15(b)テーブル#2]の結果である。
【0078】
本発明に関するシミュレーションでは、データ(Data)多重法としてLocalized FDM、パイロット(Pilot)多重法としてDistributed−FDM pilot[1](9.1.1.2.2 Uplink reference−signal structure)を用いている。また、パイロットのSRF(Symbol Repetition Factor:シンボル繰り返し数)=4と設定している。さらに、他セルからの干渉ユーザは1ユーザとし、平均干渉電力は自セルユーザの平均電力に対して−6dBと設定し、自セルユーザと他セルユーザ(干渉ユーザ)とのフレームタイミングは同期していると仮定する。
【0079】
さらにまた、パイロット系列は上記の(1)式に記載の系列(式内の"k"はパラメータ)を用い、各ユーザ、各SBへのパイロット系列割り当て(パラメータ"k"の割り当て)は図15(a)〜(c)及び図16(a)〜(c)に示す各テーブル#1〜#6の通りである。参考のため、この時の周波数領域でのデータ及びパイロット多重の様子を図18に示し、さらにシミュレーションに用いたパラメータを図17に示す。
【0080】
図14に示すように、ブロック誤り率=10-1を満たすために必要なEb/Noは1dB近く改善していることが分かる。また、ブロック誤り率=3・10-2を満たすために必要なEb/Noは2dB以上改善していることが分かる。
【0081】
図15(b)に示すテーブル#2は上述した本発明の第2の実施の形態のパイロット割り当てを想定しているが、本発明の第3の実施の形態のパイロット割り当て、すなわち図15(c)に示すテーブル#3の割り当てでも、上記と同様の効果が得られる。また、本発明の第1の実施の形態のパイロット割り当て[図16(a)に示すテーブル#4のようなパイロット系列割り当て]に対しても、上記と同様の効果がある。
【0082】
さらに、図16(b),(c)に示すテーブル#5,#6のように、例えSB#1で用いるパイロット系列が他セルと同じであっても、SB#2で用いる系列が異なれば、他セル干渉を抑圧することができるという効果を得ることができる。同様に、SB#2が隣接セルと同じ系列を用いても、SB#1で隣接セルと異なる系列を用いれば、上記と同様の効果が得られる。つまり、自セルに割り当てられたパイロット系列の少なくとも1つが、他セルに対して割り当てられたパイロット系列の少なくとも1つと異なれば、上記と同様の効果が得られる。これは、1フレーム中のSBの数が3以上の場合でも同様である。
【0083】
尚、本発明では、上記のように、1フレーム内のパイロットブロック数が2乃至4の場合についてそれぞれ説明している。しかしながら、本発明は、パイロットブロック数が2乃至4の場合と同様に、パイロットブロック数が5以上の場合にも適用可能である。
【符号の説明】
【0084】
1 パイロット系列割り当てサーバ
2,2−1〜2−3 基地局(#1〜#3)
3−1〜3−3 移動局(#1〜#3)
3a 自セルユーザ[移動局(UE)]
3b 他セルユーザ[移動局(UE)]
11,31 CPU
12,32 メインメモリ
12a,32a 制御プログラム
13,33 記憶装置
14,34 通信制御装置
131 セル繰り返しパターン記憶領域
132 パイロット系列記憶領域
133 割り当て対応表記憶領域
A 自セル
B 他セル
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21