(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
複数の揺動選別板と、前記複数の揺動選別板のそれぞれに連通した分配樋へつながる誘導底板を有する分配ボックスとを備え、前記揺動選別板は平面視において前記分配ボックスに重ならない位置にも配置されている籾摺り処理物から玄米を分別し取り出す揺動選別機の前記分配ボックスに一体に取付けられる粗選ボックスであって、
前記粗選ボックスは、
底部の開放された前方部分と、
前記前方部分に配置され籾摺り処理物を受ける粗選別体と、
前記粗選別体の下流側端部に臨んで配置され、粗大異物と摺り落とし物とを分離して摺り落とし物を漏下する選別底板を有する受け部と、
を備え、
前記分配ボックスに取り付けられた際に、前記前方部分は、前記分配ボックス上部に位置し、前記選別底板は、平面視において前記分配ボックスに重ならない前記揺動選別板の上方に位置するように構成された
ことを特徴とした粗選ボックス。
【背景技術】
【0002】
揺動選別機の穀粒分配供給装置は、揺動選別部を構成する複数の揺動選別板のそれぞれに籾摺機からの籾摺り処理物(籾米、玄米などの比較的小さな摺り落とし物とわら屑や穀稈切れなどの粗大異物が混じった混合物)をほぼ均等に配分するためのものであるが、籾摺り処理物に藁くずや穀稈切れなどの粗大異物が混じっているので、従来から、分配供給の前に粗大異物を除去する手段が設けられている。
【0003】
特許文献1の籾摺揺動選別機は、揺動選別機に付設された穀粒分配供給装置の分配ボックス(10)に粗選別網(11)を着脱自在に内挿した粗選ボックス(12)を取り付け、粗選別網(11)によって、籾摺り処理物から摺り落とし物と粗大異物を分離している。
【0004】
特許文献2の揺動選別装置は、分配供給樋33の底板33a上方に、穀粒は漏下可能で穀稈切れ等の異物は漏下しない板状体で且つ山型状の移送凸状46a,…の形成されている異物移送板状体46を配設し、異物移送板状体46における分配ケース34から遠ざかる移送終端側に対向して異物回収ボックス47を配設し、さらに、異物回収ボックス47における異物移送板状体46の終端側に対向する部位に、下部寄りに底板33aから所定高さに起立し且つ穀粒が出入りできる孔の設けられた孔開き板体48を設けると共に、異物回収ボックス47の上部寄りに異物流入用の開口部47aを設けることにより、揺動選別装置の穀粒分配供給装置において籾摺り処理物から摺り落とし物と粗大異物を分離している。
【0005】
特許文献3の籾摺選別機は、籾摺選別機において、渡し樋34に混合米(摺り落とし物)と藁屑等の長尺異物(粗大異物)とを分離する多数の開口部90aを形成した第一分離体90を設け、第一分離体90の側方に第一分離体90で分離された藁屑等の長尺異物を貯留する貯留部98を設け、さらに、貯留部98の底部に多数の開口部92aを形成する第二分離体92を設け、第二分離体92の下方から混合米を混合米昇降機32に戻す戻し通路94を設けることにより、混合米と長尺異物の分離性能を向上させている。
【0006】
しかし、従来技術(特許文献1〜3)において、籾摺り処理物から分離された粗大異物は、揺動選別機の機内に堆積するので、一定の稼働時間ごとに手動で除去する必要がある。しかし、この作業は埃っぽく、危険でもある。
また、特許文献3のように、分離機能を有する部分が一体に組み付けられているのでは、粗選別機能を備えていない揺動選別機に対して粗選別機能を簡単に付与することができない。
【0007】
【特許文献1】特許第4888353号公報
【特許文献2】特開2007−038108号公報
【特許文献3】特開2010−029792号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、籾摺機と揺動選別機との間に位置して、籾摺り処理物から粗大異物を分離して揺動選別機の外に排出できる穀粒分配供給装置および粗選ボックスの提供を課題とする。
また、この穀粒分配供給装置および粗選ボックスは、粗選機能を備えていない揺動選別機にあっても、簡単な構成で容易に粗選別作用を付加することができるものにする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
籾摺り処理物から玄米を分別し取り出す揺動選別機に付設する穀粒分配供給装置を分配ボックスと粗選ボックスを備えたものとする。
分配ボックスは、揺動選別機における複数の揺動選別板へ籾摺り処理物を分配するものであり、粗選ボックスは、分配ボックス上部の籾摺り処理物を受ける口縁に一体に取付けられ、摺り落とし物と粗大異物を分離して取り出すものである。
そして、粗選ボックスは、籾摺り処理物を受ける粗選別
体を備える。
【0010】
粗選別
体は、格子部とその対向辺に設けた鋸歯状の揺り上げ部とから構成される。
分配ボックスは複数の揺動選別板のそれぞれに連通した分配供給樋へつながる誘導底板を備える。
前記の粗選別
体は、その格子部を分配ボックスにおける前記誘導底板の上部に位置させ、揺り上げ部の上端部を前記粗選ボックスの受け部の上方に臨ませて配置される。
また、前記の受け部は外部へ開放された粗大異物排出口を有すると共にその底板は長孔を穿設した選別底板とされる。選別底板は、粗大異物と摺り落とし物とを分離し、摺り落とし物のみを最上段の揺動選別板に還流させるものとする。
【0011】
粗選ボックスにおける前記受け部の選別底板を粗選ボックスの外部まで延長し、粗選ボックスに設けた粗大異物排出口から外部へ突出した異物排出シュートに形成することがある。
粗選別
体は籾摺り処理物の流れに関して上流側となる前方板と左右の側板とからなるケースを備え、このケースに格子部と揺り上げ部を連続して形成する。
前記の格子部は前後方向に長尺な複数の格子桟で構成し、上流側から下流側へつながる第1格子部と第2格子部とからなるものとし、第2格子部は第1格子部の後端から揺り上げ部の前端へ低くなるよう傾斜させることがある。
【0012】
格子部の格子桟は両端の支持部と橋架部とからなる門形とし、橋架部の横断面を上端から下方へ広がる三角形とすることがある。
さらに、粗選別
体を装着した粗選ボックスは、穀粒分配供給装置の分配ボックスに対して取付けの容易な独立した構成とし、粗選別機能を有しない他の揺動選別機にも適用できる構成とすることがある。
請求項1に係る発明は、籾摺り処理物から玄米を分別し取り出す揺動選別機に付設する穀粒分配供給装置であって、揺動選別機における複数の揺動選別板へ籾摺り処理物を分配する分配ボックスと分配ボックス上部の籾摺り処理物を受ける口縁に一体に取付けられ、摺り落とし物と粗大異物を分離して取り出す粗選ボックスを有し、前記粗選ボックスは、籾摺り処理物を受ける粗選別体を備え、前記分配ボックスは、複数の揺動選別板のそれぞれに連通した分配樋へつながる誘導底板を備え、前記粗選別体は、下流側端部を前記粗選ボックスの受け部に臨ませて配置されており、前記受け部は、粗大異物と摺り落とし物とを分離して摺り落とし物を最上段の揺動選別板に還流させる選別底板を有することを特徴とした穀粒分配供給装置である。
請求項2に係る発明は、前記受け部は、外部へ開放された粗大異物排出口を有しており、前記粗大異物排出口には、開閉可能なシャッターが設けられていることを特徴とする請求項1に記載の穀粒分配供給装置である。
請求項3に係る発明は、複数の揺動選別板と、前記複数の揺動選別板のそれぞれに連通した分配樋へつながる誘導底板を有する分配ボックスとを備え、前記揺動選別板は平面視において前記分配ボックスに重ならない位置にも配置されている籾摺り処理物から玄米を分別し取り出す揺動選別機の前記分配ボックスに一体に取付けられる粗選ボックスであって、前記粗選ボックスは、底部の開放された前方部分と、前記前方部分に配置され籾摺り処理物を受ける粗選別体と、前記粗選別体の下流側端部に臨んで配置され、粗大異物と摺り落とし物とを分離して摺り落とし物を漏下する選別底板を有する受け部と、を備え、前記分配ボックスに取り付けられた際に、前記前方部分は、前記分配ボックス上部に位置し、前記選別底板は、平面視において前記分配ボックスに重ならない前記揺動選別板の上方に位置するように構成されたことを特徴とした粗選ボックスである。
請求項4に係る発明は、前記受け部は、外部へ開放された粗大異物排出口を有しており、前記粗大異物排出口は、開閉可能なシャッターを備えていることを特徴とする請求項3に記載の粗選ボックスである。
【発明の効果】
【0013】
分配ボックスの上部口縁に取付けた粗選ボックスの粗選
別体によって籾摺り処理物から粗大異物を分離し揺動選別機の外へ自動的に排出するので、粗大異物が揺動選別機に侵入して堆積する不都合を解決できる。
粗選機能を備えていない揺動選別機であっても、簡単な構成で容易に粗選別作用を付加することができる。
【0014】
一度に大量の籾摺り処理物が籾摺機から分配ボックスに供給され、粗選別
体の格子部で回収しきれず粗大異物に混じって移動した摺り落とし物は、受け部の選別底板で分離され、揺動選別板上へ還流されるので、籾米や玄米の歩留まりが向上する。
摺り落とし物が多量に受け部に入り込んだとしても、シャッターを閉じることができるので、籾摺選別をするとともに、玄米や籾の機外排出による損失を防止することができる。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1は、本願の発明である穀粒分配供給装置1を備えた装置の例として示す籾摺り揺動選別装置2
を示したものである。
籾摺り揺動選別装置2は、籾摺り機3、風選機4および揺動選別機5を一体化した装置であり、それぞれは収穫物(主として、米、麦)を処理する流れに沿って連繋している。
連繋のために、穀粒供給分配装置1の他に、ホッパー6や排塵ダクト7、籾摺り処理物揚穀機8、吊りタンク9、籾摺り処理物供給口10、精品揚穀機11などを備える。
【0017】
そして、米の精製を例にすると、ホッパー6に投入された脱穀処理物(籾摺り前の籾、わら屑、穀稈切れなどを含む)は、籾摺り機3で処理され籾や玄米に籾殻やわら屑あるいは穀稈切れ等が混じった籾摺り後の混合物となり、この混合物が風選機4にかけられて、軽量物が除去される。軽量物は風選機4の排塵ダクト7から装置外に誘導され排出される。なお、軽量物が除去された風選後の前記混合物(籾摺り処理物)は玄米や籾の他に比較的小さな異物が混じった摺り落とし物と、わら屑や穀稈切れなどの粗大異物が混じったものとなっている。
【0018】
籾摺り処理物は揚穀機8によって吊タンク9に送られ、その供給口10(籾摺り処理物供給口)から穀粒分配供給装置1の分配ボックス12に投入される。吊タンク9は揺動選別機5の多段に積み重ねた各揺動選別板13の供給側上部に位置している。分配ボックス12は供給された籾摺り処理物を分配供給樋14(
図3参照)に通して揺動選別機5の各揺動選別板13へ均分して送り込む。
籾摺り処理物は分配ボックス12で粗大異物が分離され、揺動選別板13で玄米と籾及び小石等の小異物に分別される。揺動選別機5で分別された玄米は精品揚穀機11に送られ、袋詰めされる。
【0019】
穀粒分配供給装置1は、
図2に示すように、概略、分配ボックス12と粗選ボックス15及び粗選別
体16を備える。
分配ボックス12は、揺動選別機5における最上段の揺動選別板13の上方に取付けられ、粗選ボックス15は、分配ボックス12上部の籾摺り処理物を受ける口縁17に一体に取付けられる(
図3)。また、粗選ボックス15に粗選別
体16が装着されている。分配ボックス12は揺動選別板13と一体に揺動される(
図3のa方向)ので、粗選ボックス15及び粗選別
体16もまた一体に揺動される。
なお、粗選別
体16は粗選ボックス15にあって籾摺り処理物を受け、摺り落とし物と粗大異物に分離して取り出すものである。
【0020】
分配ボックス12は、揺動選別部の複数の揺動選別板13へ籾摺り処理物を均等に分配するものであり、全体として上部が開放された箱形(
図4)で内部には底板に相当する誘導板18(
図3)を有している。誘導板18の一端側(前方)は分配供給樋14に連絡されている。誘導板18の他端側(後方)には後述する粗選ボックス15の受け部29の底を形成する選別底板19が設けられている。この選別底板19は長孔を有し、長孔の幅寸法はこの実施例において、籾粒は通過できるが籾粒よりも大きな異物は通過できない2〜5mmである。
また、誘導板18の一端側近くには分配ボックス12の内部を横断するように均分板20が配置されている。均分板20は上縁を軸支され、下縁を前記誘導板18の上面近くとして前方へのみ揺動可能とされている。
【0021】
粗選ボックス15は、この実施例において概略で
図2,4のように、ボックス本体21とその内部に装着する粗選別
体16、透明窓22a付の上カバー22、前カバー23および後カバー24(
図4)とで構成されている。
ボックス本体21は、上部と底部の前方部分が開放された箱形で、前記の分配ボックス12に上方から嵌め込み、側面部の延長板25(
図2)を分配ボックス12の側面へねじ止めすることにより簡単に取り付けられるようになっている。ボックス本体21の内部には、垂直に立上った後、上部を水平から前方へやや傾斜させた傾斜部26とした仕切り板27がボックス本体21を横断して設けられている(
図3)。仕切り板27の垂直部はボックス本体21の後壁28と間隔を取って配置されており、仕切り板27と後壁28との間に粗大異物の受け部29が構成されている。
【0022】
粗選ボックス15が分配ボックス12に装着されたとき、ボックス本体21の前記受け部29の底部は前記の選別底板19となる。ボックス本体21の後壁28には、選別底板19の上面に連通する排出口30が形成され、この実施例において機外排出用の排出シュート31が取付けられている。符号32は前記の排出口30の開度を調節するためのシャッターである。
【0023】
粗選別
体16(
図5)は、前板33と後方の傾斜板34および左右の側板35,36とでケース37が構成され、これに、この実施例において、前方から第1格子部38、第2格子部39及び揺り上げ部40とが連続して形成されている。
第1格子部38は前後方向に配置され相互間に間隔を有した複数の格子桟41で構成された格子状部であり、格子桟41間は、下方へ貫通した穀粒落下口42となっている。
【0024】
第2格子部39は前後方向に配置され相互間に間隔を有した複数の格子桟43で構成された格子状部であり、第1格子部38の後端から揺り上げ部40の前端へと下降した傾斜面44に構成されている。格子桟43間は、下方へ貫通した穀粒落下孔45となっている。
揺り上げ部40は、前記の傾斜板34の上面に揺動選別板13と同様に揺り上げ用の突起46を左右へ多数並列させ、さらに、前後方向にも複数段とした構造部分である。
粗選別
体16は揺動選別機5の揺動と一体に揺動されるので、第2格子部39に到着した粗大異物は揺り上げ部40に載ると下方から上方へ揺り上げられてその上端から前記の受け部29(
図3)に落下する。
【0025】
なお、第1格子部38と第2格子部39の間には、この実施例において、左右の側板35,36間に連結板47が架設されており、そして、第1格子部38はそれぞれの格子桟41の前端部を前板33に、後端部を前記の連結板47に固定して取り付けられている。
第2格子部39の格子桟43はそれぞれが前端部を前記の連結板47に、後端部を傾斜板34の前端縁に固定して取り付けられている。第1格子部38と第2格子部39と揺り上げ部40とは粗大異物の受け渡しに関して連続して形成されている。
【0026】
前記した第1格子部38の格子桟41及び第2格子部39の格子桟43は、この実施例において、その前後方向中央部(橋架部48a)の横断面が
図6のように下方へ広がる三角断面となっており、また、これらの前端部と後端部はいずれも下方へ拡大された三角形の支持部48となっている。すなわち、これらの格子桟41,43はいずれも前端部と後端部とで支持された門形となっている。格子桟41の相互間および格子桟43の相互間の間隔は10〜15mmとするのが好ましい。
【0027】
粗選別
体16は、
図4のように、格子部(第1格子部38、第2格子部39
)を前方とし、揺り上げ部40をボックス本体21の仕切り板27の上部にある傾斜部26に載置して、両側に抑え部材49(
図4)をあてがい、これらをボックス本体21の側壁へビス止めすることで粗選ボックス15に取付ける。そして、粗選ボックス15を分配ボックス12に取付けると、粗選別
体16は、その格子部(第1格子部38、第2格子部39)を分配ボックス12における前記誘導底板18の上部に位置させ(
図3)、揺り上げ部40の上端縁を前記受け部29の上方に臨ませて配置される。粗選物
体16は、この実施例では、合成樹脂で構成され、軽量である。
【0028】
上カバー22、前カバー23および後カバー24は、分配ボックス12に取付けられた粗選ボックス15の周囲と上面を覆うことにより、供給口10から勢いよく落ち込む籾摺り処理物が粗選別
体16で飛び跳ねて周囲に飛散するのを防止するものである。なお、後カバー24は、粗選ボックス15の後部に構成される粗大異物の排出口30と排出シュート31を上方及び側面から覆う底の無い箱状部分を後部に有する。
排出シュート31の出口は前記後カバー24の箱形部の内部で、粗大異物の排出ダクト50(
図1)に通じている。上カバー22の透明窓22aを通して粗選別
体16上の選別状況を観察することができる。
【0029】
以上の構成であり、穀粒分配供給装置1の作用は次のとおりである。
吊タンク9からの籾摺り処理物は、供給口10を通じて粗選ボックス15の粗選別
体16に落下する。落下位置は格子部(第1格子部38、第2格子部39)であり、ここで大半の摺り落とし物(玄米、籾)と粗大異物(わら屑、穀稈切れ)とが分離される。摺り落とし物は分配ボックス12の誘導板18に落ち、分配ボックス12の揺動によって前方に移動され、途中、均分板20によって、摺り落とし物が左右へ均等にならされる。そして、その状態で分配供給樋14に落とし込まれる。すなわち分配供給樋14の各樋に摺り落とし物が均分される。
【0030】
分配供給樋14を通過した摺り落とし物は、各段の揺動選別板13で玄米や籾あるいは玄米と籾の混合粒に分別される。そして、玄米は精品として精品揚穀機11に送られ、袋詰めされる。籾や短冊状の枝梗付き籾は籾摺り機3に還流されて再度籾摺り作用を受け、玄米と籾との混合粒は、籾摺り処理物揚穀機8を介して吊タンク9に返流されて再度分別される。
粗選別
体16の格子部に残存した粗大異物は粗選別
体16の揺動に応じて第1格子部38を移動し、次いで第2格子部39を後方へ移動する。第2格子部39は後方下方へ傾斜しているので、粗大異物は速やかに移動し、格子部での前記分別作用が阻害されない。
【0031】
また、実施例のように、格子部の格子桟41,43を門形とし、隣接する格子桟間の空間を側方にも広くすると、短冊状の枝梗付き籾を含む摺り落とし物の通過がスムーズであり、この点でも格子部における分別作用が阻害されない。さらに、支持部48間の橋架部48aを下方へ広くなる断面三角形にすることによっても摺り落とし物の通過がスムーズとなる。
【0032】
第2格子部39の下端に達した粗大異物は揺り上げ部40の揺動にともなう揺り上げ用突起46の作用で上方へ移動され、上端縁から受け部29に落下し、ここに集められる。
受け部29の底は長孔を設けた選別底板19になっているので、粗大異物に絡んで受け部29まで移動してきた摺り落とし物は選別底板19を抜けて下方の揺動選別板13へ誘導される。
そして、受け部29の粗大異物は、分配ボックス12の揺動にともなって、排出口30から徐々に排出シュート31へ移動し、排出ダクト50から機外へ排出される。
【0033】
このように、吊タンク9からの籾摺り処理物に混じる粗大異物は粗選ボックス15の段階で分別処理され、分配ボックス12の内部(誘導板18上)に達しないので、均分板20の箇所や分配供給樋14の箇所に堆積して均分作用を阻害することがない。また、分別された粗大異物は受け部29から機外へ自動的に排出されるので、籾摺選別作業を一時中断したり、あるいは籾摺選別作業を終了したときに、受け部29に溜まった粗大異物を手で拾うなどの作業は必要がない。ただし、粗選ボックス15から粗選別
体16を手で取り外して、受け部29を清掃することは簡単にできる。
なお、籾摺選別作業を一時中断したときなど、摺り落とし物が多量に受け部29に入り込むことがあるが、籾摺選別作業を再開すると、摺り落とし物は選別底板19の長孔から漏下するので、受け部29では粗大異物のみを溜めることが可能となる。
排出口30に設けたシャッター32は、前記のような場合に、玄米や籾が揺り上げ部40を越えて多量に排出されてくるようなとき一時的に排出口を閉じることで機外排出による損失が防止される。
【0034】
さらに、粗選別
体16を備えた粗選ボックス15は、吊タンク9や分配ボックス12とは独立した構成とされ、分配ボックス12への取付けも簡単な構造とできるから、粗選機能を備えていない揺動選別機5にあっては、籾摺り処理物を受け入れる分配ボックス12に、粗選別
体16を備えた粗選ボックス15を取り付けるだけで、粗選機能を備えた揺動選別機へ簡単に改造することができる。
【0035】
以上、収穫後の稲の処理について実施例を説明したが、麦の場合も同様に処理することができる。説明において、籾摺り揺動選別装置2を籾摺り機3や風選機4、揺動選別機5等から構成されるとしているが、籾摺り機3や風選機4、揺動選別部5等としても同義である。