(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この抽選ゲームでは、抽選対象となる全てのコンテンツの抽選確率を合計すると100%となるように設定されているため、抽選対象となるコンテンツの種類や個数が増加すればするほど、各コンテンツの抽選確率をより低く設定しなければならない。ユーザーからの評価が高いコンテンツ(つまり、人気の高いコンテンツ)には、もともと極めて低い抽選確率が設定されているため、抽選対象となるコンテンツの種類や個数が増加することで更に抽選確率が低くなってしまうと、そのコンテンツの獲得を希望するユーザーが繰り返し抽選を行なったとしても、ほとんど手に入れることができないことになる。その結果、抽選ゲームに対するプレイ意欲を低下させることになってしまう。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ユーザーからの評価が高いコンテンツを獲得し易くした抽選ゲームを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための本発明の主たる発明は、
各々のコンテンツに対応付けて抽選確率が設定されたコンテンツ情報を記憶するコンテンツ情報記憶部と、
各々のユーザーの評価操作に基づいて、抽選対象となる全部のコンテンツのうち少なくとも一部のコンテンツそれぞれに対する評価値を決定する評価決定部と、
抽選対象となる一部のコンテンツに対する評価値が高いほど当該一部のコンテンツに対応付けて設定された抽選確率が高くなるように変動させる抽選確率制御部と、
いずれかのユーザーの抽選操作に応答して、抽選対象となる全部のコンテンツの中から抽選確率に基づきいずれかのコンテンツを選択し前記ユーザーに付与する抽選部であって、抽選対象となる前記一部のコンテンツの中からいずれかのコンテンツを選択し前記ユーザーに付与する場合には、変動後の抽選確率に基づき選択する抽選部と、
を備えたことを特徴とする情報処理装置である。
このような情報処理装置によれば、抽選対象となる全部のコンテンツのうち、ユーザーからの評価が高い一部のコンテンツほど、その抽選確率を上昇させることができる。その結果、ユーザーからの評価が高いコンテンツを獲得し易くなる。
【0007】
また、前記評価決定部は、各々のユーザーが評価操作を行なうことのできる所定期間が経過する度に、前記一部のコンテンツそれぞれに対する評価値を決定することが望ましい。
これにより、所定期間毎の新しいユーザーからの評価に基づいてコンテンツに対する評価値を決定することが可能となる。
【0008】
また、前記評価決定部は、前記一部のコンテンツそれぞれに対する評価値を決定する際に、予め設定された上限を超えない範囲内で評価値を決定することが望ましい。
これにより、ユーザーからの評価が高くなり過ぎたことによって、コンテンツに対する評価値が上がり過ぎないように抑制することができる。
【0009】
また、前記評価決定部は、複数のユーザーに対する前記一部のコンテンツを所持するユーザーの割合に基づいて、前記一部のコンテンツに対する評価値を決定することが望ましい。
これにより、ほとんどのユーザーが所持していないコンテンツに対する評価値を上げることで、そのコンテンツを広く普及させることが可能となる。
【0010】
また、前記評価決定部は、一定数以上のユーザーが評価操作を行なった後に、前記一部のコンテンツそれぞれに対する評価値を決定することが望ましい。
これにより、一定数以上のユーザーからの評価が得られた後に、コンテンツに対する評価値を決定するとで、評価の信頼性を高めることが可能となる。
【0011】
また、前記コンテンツ情報記憶部には、各々のコンテンツに対応付けてレアリティの階級が設定されており、
前記抽選確率制御部は、
抽選対象となる前記一部のコンテンツが属するレアリティの階級毎に、階級に属するコンテンツに対する評価値が高いほど、当該階級に属するコンテンツに対応付けて設定された抽選確率が高くなるように変動させ、且つ、
抽選対象となる前記一部のコンテンツが属するレアリティの階級毎に、階級に属するコンテンツそれぞれに対応付けて設定された変動前の抽選確率の合計値と、当該階級に属するコンテンツそれぞれの変動後の抽選確率の合計値が同じになるように制御を行い、
前記抽選部は、抽選対象となる前記一部のコンテンツの中からいずれかのコンテンツを選択し前記ユーザーに付与する場合には、変動前の抽選確率及び変動後の抽選確率のうち、ユーザーによって指定されたいずれか一方の抽選確率に基づき選択することが望ましい。
これにより、抽選の際、変動前の抽選確率及び変動後の抽選確率のいずれか一方を任意に指定できるようにすることで、ユーザーが希望するレアリティの階級に属するコンテンツをより獲得し易くなる。
【0012】
また、各々のコンテンツに対応付けて抽選確率が設定されたコンテンツ情報を記憶するコンテンツ情報記憶部と、
各々のユーザーの評価操作に基づいて、抽選対象となるコンテンツそれぞれに対する評価値を決定する評価決定部と、
抽選対象となるコンテンツに対する評価値が高いほど、当該抽選対象となるコンテンツに対応付けて設定された抽選確率が高くなるように変動させる抽選確率制御部と、
いずれかのユーザーの抽選操作に応答して、抽選対象となるコンテンツそれぞれの変動後の抽選確率に基づき、前記抽選対象となるコンテンツの中からいずれかのコンテンツを選択し前記ユーザーに付与する抽選部と、
を備えたことを特徴とする情報処理装置である。
このような情報処理装置によれば、ユーザーからの評価が高いコンテンツほど、その抽選確率を上昇させることができる。その結果、ユーザーからの評価が高いコンテンツを獲得し易くなる。
【0013】
また、コンピューターを、
各々のコンテンツに対応付けて抽選確率が設定されたコンテンツ情報を記憶するコンテンツ情報記憶手段、
各々のユーザーの評価操作に基づいて、抽選対象となる全部のコンテンツのうち少なくとも一部のコンテンツそれぞれに対する評価値を決定する評価決定手段、
抽選対象となる一部のコンテンツに対する評価値が高いほど当該一部のコンテンツに対応付けて設定された抽選確率が高くなるように変動させる抽選確率制御手段、
いずれかのユーザーの抽選操作に応答して、抽選対象となる全部のコンテンツの中から抽選確率に基づきいずれかのコンテンツを選択し前記ユーザーに付与する抽選手段であって、抽選対象となる前記一部のコンテンツの中からいずれかのコンテンツを選択し前記ユーザーに付与する場合には、変動後の抽選確率に基づき選択する抽選手段、
として機能させるためのプログラムである。
このようなプログラムによれば、ユーザーからの評価が高いコンテンツを獲得し易くなる。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下では、本発明の実施形態に係る情報処理装置、プログラム及び情報処理システムについて詳細に説明する。なお、本発明はコンテンツを用いて行なう抽選ゲームを採用する情報処理装置、プログラム及び情報処理システム等に広く適用できる。
【0016】
[実施形態]
<システム構成>
図1は、本実施形態に係る情報処理システム1の一例を示す構成図である。
図1に示すように、本実施形態に係る情報処理システム1は、1台以上のクライアント端末10とサーバー装置20とがネットワークNを介して接続されている。
【0017】
クライアント端末10は、ユーザーが操作するPC、スマートフォン、タブレットなどの端末装置や、家庭用や業務用のゲーム専用機器などの端末装置である。サーバー装置20は、クライアント端末10でユーザーにより行われるゲームの管理や制御、ゲーム内での課金処理等を行う。ネットワークNは、インターネット等であって、移動無線基地局などを含む。
【0018】
なお、本発明は
図1に示すクライアント・サーバー型の情報処理システム1の他、ゲーム内での課金処理を行う仕組みを別途設けることで単体のゲーム装置においても適用可能である。
図1の情報処理システム1は一例であって用途や目的に応じて様々なシステム構成例があることは言うまでもない。例えば、
図1のサーバー装置20は複数のコンピューターに分散して構成してもよい。
【0019】
<ハードウェア構成>
《クライアント端末及びサーバー装置》
図2は、本実施形態に係るコンピューター50の一例を示すハードウェア構成図である。本実施形態に係るクライアント端末10及びサーバー装置20は、例えば
図2に示すハードウェア構成のコンピューター50により実現される。なお、コンピューター50は情報処理装置の一例である。
【0020】
コンピューター50は、
図2に示すように、CPU51、RAM52、ROM53、通信インタフェース54、入力装置55、表示装置56、外部インタフェース57、及びHDD58などを備えており、それぞれがバスラインBで相互に接続されている。なお、入力装置55及び表示装置56は必要なときに接続して利用する形態であってもよい。
【0021】
CPU51は、ROM53やHDD58などの記憶装置からプログラムやデータをRAM52上に読み出し、読み出したプログラムやデータに基づく各種処理を実行することによって、コンピューター全体の制御や機能を実現する演算装置である。
【0022】
RAM52は、プログラムやデータを一時保持するための揮発性の半導体メモリ(記憶装置)の一例であり、CPU51が各種処理を実行する際のワークエリアとしても利用される。
【0023】
ROM53は、電源を切ってもプログラムやデータを保持することができる不揮発性の半導体メモリ(記憶装置)の一例である。ROM53には、コンピューター50の起動時に実行されるBIOS、OS設定、及びネットワーク設定などのプログラムやデータが格納されている。
【0024】
通信インタフェース54は、コンピューター50をネットワークNに接続するためのインタフェースである。これにより、コンピューター50は通信インタフェース54を介してデータ通信を行うことができる。
【0025】
入力装置55は、ユーザー又は管理者が各種信号を入力するのに用いる装置である。本実施形態における入力装置55は、例えば、タッチパネル、操作キーやボタン、キーボードやマウスなどの操作装置である。
【0026】
表示装置56は、ユーザー又は管理者に対して各種情報を画面表示するための装置である。本実施形態における表示装置56は、例えば、液晶や有機ELなどのディスプレイである。
【0027】
外部インタフェース57は、外部装置とデータ通信可能に接続するためのインタフェースである。これにより、コンピューター50は外部インタフェース57を介して記録媒体の読み取り及び/又は書き込みを行うことができる。外部装置は、例えば、フレキシブルディスク、CD、DVD、SDメモリカード、USBメモリなどの記録媒体である。
【0028】
HDD58は、プログラムやデータを格納している不揮発性の記憶装置の一例である。格納されるプログラムやデータには、コンピューター全体を制御する基本ソフトウェアであるOS、及びOS上において各種機能を提供するアプリケーションなどがある。
【0029】
なお、HDD58に替えて、記憶媒体としてフラッシュメモリを用いるドライブ装置(例えばソリッドステートドライブ:SSD)を利用してもよい。
【0030】
本実施形態に係るクライアント端末10及びサーバー装置20は、上述したハードウェア構成のコンピューター50においてプログラムを実行することにより、後述するような各種処理を実現できる。
【0031】
<ソフトウェア構成>
《サーバー装置》
図3は、本実施形態に係るサーバー装置20の一例を示す機能ブロック図である。本実施形態に係るサーバー装置20は、例えば
図3に示す機能ブロックにより実現される。
【0032】
本実施形態に係るサーバー装置20は、プログラムを実行することにより、サーバー制御部200、サーバー記憶部220、及びサーバー通信部240を実現する。
【0033】
サーバー制御部200は、各種ゲームに関する処理を実行する機能を有する。このサーバー制御部200は、ゲーム制御部201、評価登録部202、評価決定部203、抽選確率制御部204、抽選部205、及び表示制御部206を含む。
【0034】
ゲーム制御部201は、クライアント端末10がユーザーから受け付けたゲーム操作に基づき、後述する対戦ゲームや抽選ゲーム等の各種ゲームの進行を制御する。本実施形態におけるゲーム制御部201は、対戦ゲーム制御部及び抽選ゲーム制御部としても機能する。
【0035】
評価登録部202は、クライアント端末10がユーザーから受け付けた評価操作に基づき、各ユーザーによって行われたコンテンツに対する評価に関するデータを登録する。本実施形態では、クエストのクリア時に評価操作を行なうことができる。
【0036】
評価決定部203は、各ユーザーによって行われたコンテンツに対する評価に基づき、コンテンツに対する評価値を決定する。本実施形態では、抽選ゲームにおいて抽選対象となる全部のコンテンツのうち、少なくとも一部のコンテンツそれぞれに対する評価値を決定する。
【0037】
抽選確率制御部204は、コンテンツに対応付けて設定された抽選確率に関する制御を行なう。本実施形態においては、抽選ゲームにおいて抽選対象となる一部のコンテンツに対する評価値が高いほど、当該一部のコンテンツに対応付けて設定された抽選確率が高くなるように変動させる。また、抽選ゲームにおいて抽選対象となる一部のコンテンツそれぞれに対応付けて設定された変動前の抽選確率の合計値と、当該一部のコンテンツそれぞれの変動後の抽選確率の合計値が同じになるように制御を行なう。
【0038】
抽選部205は、コンテンツのそれぞれに対応付けて設定された抽選確率(又は、変動後の抽選確率)に基づいて、抽選対象となるコンテンツの中からいずれかのコンテンツを選出する。なお、不図示の抽選ゲーム制御部は、上述した抽選確率制御部204、及び抽選部205を含んで構成される。
【0039】
表示制御部206は、例えば、ゲーム制御部201が実行する対戦ゲームや抽選ゲームの進行等に従い各種ゲーム画面のデータを生成して、クライアント端末10の画面表示を制御する。
【0040】
サーバー記憶部220は、各種ゲームに関する情報を記憶する機能を有する。このサーバー記憶部220は、キャラクター情報記憶部221、ユーザー情報記憶部222、クエスト情報記憶部223、及び抽選情報記憶部224を含む。
【0041】
キャラクター情報記憶部221は、コンテンツ情報記憶部の一例であって、コンテンツの一例としてのキャラクターに関するキャラクター情報(コンテンツ情報)を記憶している。キャラクター情報記憶部221が記憶するキャラクター情報には、対戦ゲームや抽選ゲームで利用される各種キャラクター等が設定されている。
【0042】
ユーザー情報記憶部222は、ユーザーに関するユーザー情報を記憶している。ユーザー情報記憶部222が記憶するユーザー情報には、ユーザーのランク、ユーザーが所持する各種キャラクター等が設定されている。
【0043】
評価情報記憶部223は、各ユーザーによる各種キャラクターの評価に関する評価情報を記憶している。評価情報記憶部223が記憶する評価情報には、評価データの一例として、ユーザーが5段階で評価した評価ポイントや、ユーザーが書き込んだ評価コメントに対応するテキストデータ等が含まれる。
【0044】
抽選情報記憶部224は、抽選ゲームにおいて抽選対象となるキャラクターに関する抽選情報を記憶している。抽選情報記憶部224が記憶する抽選情報には、抽選ゲームにおいて抽選対象となる全部のキャラクターに関する各種情報が設定されている。
【0045】
サーバー通信部240は、ネットワークNを介してクライアント端末10との通信を行う機能を有する。
【0046】
《クライアント端末》
図4は、本実施形態に係るクライアント端末10の一例を示す機能ブロック図である。本実施形態に係るクライアント端末10は、例えば
図4に示す機能ブロックにより実現される。
【0047】
本実施形態に係るクライアント端末10は、プログラムを実行することにより、クライアント制御部100、クライアント記憶部120、クライアント通信部140、操作受付部150、画面表示部160を実現する。クライアント制御部100は、要求送信部101、応答受信部102を含む。
【0048】
操作受付部150は、クライアント端末10を操作するユーザーからの操作を受け付ける。また、クライアント制御部100は、クライアント端末10におけるゲームに関する処理を行う。要求送信部101は、操作受付部150がユーザーから受け付けた操作の内容に基づき、サーバー装置20に対して要求を送信する。応答受信部102は、要求送信部101がサーバー装置20に対して送信した要求に対する処理結果などの応答を受信する。
【0049】
また、クライアント記憶部120は、クライアント端末10において必要となる情報を記憶する。クライアント通信部140は、サーバー装置20との通信を行う。画面表示部160は、サーバー装置20からの制御に従い、クライアント端末10の画面表示を行う。
【0050】
なお、上述したように、本実施形態に係る情報処理システム1では、サーバー装置20がゲームの進行や表示制御を行うが、クライアント端末10が行ってもよい。具体的には、サーバー制御部200が有する機能部の少なくとも一部を、サーバー装置20のサーバー制御部200に設けない構成にする一方で、クライアント端末10のクライアント制御部100に設ける構成にしてもよい。
【0051】
また、クライアント端末10のクライアント制御部100は、HTML(Hyper Text Markup Language)等で記載されたページデータやページデータ内に含まれるスクリプトなどをサーバー装置20から受信して、ゲームに関する処理を行うブラウザ型がある。また、クライアント端末10のクライアント制御部100は、インストールされたアプリケーションに基づいて、ゲームに関する処理を行うアプリケーション型がある。
【0052】
<ゲームの概要>
ここでは、本実施形態におけるゲームの概要について説明する。本実施形態におけるゲームには、対戦ゲーム及び抽選ゲームが含まれている。
【0053】
本実施形態における対戦ゲームは、複数キャラクターから構成されるパーティに対して敵キャラクターを出現させ、出現した敵キャラクターとパーティを構成する各キャラクターとを対戦させるゲームである。
【0054】
この対戦ゲームには、敵キャラクターを倒すことを目的とするクエストが難易度に応じて複数設定されている。ユーザーは、自らが所持するキャラクター等を用いてパーティを結成し、いずれかのクエストを選択して敵キャラクターとの対戦に挑むことができる。
【0055】
この対戦ゲームでは、キャラクターに対するユーザー自身の評価を登録することができる。例えば、対戦の結果、敵キャラクターを倒しクエストをクリアすることができた場合には、自己のパーティを構成するキャラクターに対して評価を行なうことができる。
【0056】
キャラクターの評価は、キャラクターに対して5段階で評価した評価ポイントを付けることによって行われる。また、そのキャラクターでどのようにクエストを攻略したか等の評価コメントを残すことも可能である。
【0057】
本実施形態における抽選ゲームは、ユーザーからキャラクターの抽選実行の操作を受け付けると、抽選対象である複数のキャラクターの中から各キャラクターの抽選確率に基づきいずれかのキャラクターを選択し、その選択されたキャラクターをユーザーに対して付与するゲームである。
【0058】
この抽選ゲームでは、上述した対戦ゲームにおいて各ユーザーが評価したキャラクターを、抽選対象として利用することが可能である。すなわち、抽選対象となる全部のキャラクターを、各ユーザーによって評価されたキャラクターのみによって構成することもできれば、各ユーザーによって評価されたキャラクターと評価されていないキャラクターの双方によって構成することも可能である。
【0059】
本実施形態においては、抽選対象となる全部のキャラクターのうちの一部のキャラクターが、各ユーザーによって評価されたキャラクターのみによって構成されているものとする。そして、抽選対象となる全部のキャラクターのうちの一部のキャラクターは、高いレアリティの階級に属しており、低い抽選確率が初期設定されている。
【0060】
そのため、一部のキャラクターには、各ユーザーからの評価が高いキャラクター(つまり、人気の高いキャラクター)が多く含まれているが、この一部のキャラクターの獲得を希望するユーザーが繰り返し抽選ゲームを行なったとしても、そう簡単に入手できるものではない。その結果、抽選ゲームに対するプレイ意欲を低下させることになってしまう。
【0061】
そこで、本実施形態では、各ユーザーからの評価が高い一部のキャラクターほど、その抽選確率が高くなるように変動させることで、各ユーザーからの評価が高いキャラクターを獲得し易くした。これにより、抽選ゲームを積極的にプレイできるようになる。
【0062】
<動作>
《評価登録》
図5は、本実施形態における情報処理システム1の評価登録に関する動作例を説明するフローチャートである。
【0063】
まず、サーバー装置20のゲーム制御部201は、ユーザーがクエストをクリアしたか否かを判定する(ステップS11)。ここでは、敵キャラクターに設定されたパラメーター(HP)が減少して行き所定値(例えばゼロ)になった場合にクエストをクリアしたものとして判定される。
【0064】
この判定の結果、クエストをクリアできなかったと判定された場合は、この処理を終了する。その一方で、クエストをクリアしたと判定された場合には、次のステップS12の処理に進む。
【0065】
次に、サーバー装置20の評価登録部202は、ユーザーがクエストをクリアしたと判定された場合に、ユーザーにキャラクターを評価させるための評価登録画面をクライアント端末10に表示させるように表示制御部206に画面表示制御の実行を要求する(ステップS12)。
【0066】
サーバー装置20の表示制御部206は、評価登録部202から画面表示制御の実行を要求されると、ユーザー情報記憶部222が記憶するユーザー情報に基づき、評価登録画面をクライアント端末10の画面表示部160に表示させる制御を行なう。
【0067】
図6は、ユーザー情報の一例を示す構成図である。
図6に示すユーザー情報は、項目としてユーザーID、名前、ランク、所持キャラクター、パーティ等を有する。ユーザーIDは、ユーザーを一意に識別するための情報である。名前は、ニックネーム等のユーザー名を示す情報である。ランクは、ユーザーの現時点のゲームレベルを示す情報である。所持キャラクターは、ユーザーが現時点で所持する各種キャラクターを示す情報である。ここでは、各キャラクターに対して現時点のレベルが関連付けて設定されている。パーティは、ユーザーの現時点のパーティを構成する各キャラクターを示す情報である。ここでは、現時点でリーダーとなるキャラクターに対しそのことを示す情報が関連付けて設定されている。
【0068】
図7は、評価登録画面の一例を示すイメージ図である。
図7に示す評価登録画面500には、評価対象となるキャラクターが表示されるキャラクター表示領域501と、キャラクターについて5段階評価を行なうための評価領域502と、ユーザーのコメントを入力するための評価コメント領域503と、評価登録するための操作ボタン504、評価登録しないための操作ボタン505が表示されている。
【0069】
キャラクター表示領域501には、
図6に示すユーザー情報に設定されたパーティが参照され、そのパーティを構成する複数キャラクターのうち、リーダーとなるキャラクター(「キャラクターF」)が表示される。評価領域502では、キャラクターを5段階で評価した評価ポイント(星の数1〜5)の選択入力が行われる。評価コメント領域503では、キャラクターの評価等に関するテキストが入力される。
【0070】
評価登録を希望するユーザーは、クライアント端末10の画面表示部160に評価登録画面500が表示されているときに、操作ボタン504を選択する操作をクライアント端末10に対して行う。
【0071】
評価登録を希望しないユーザーは、クライアント端末10の画面表示部160に評価登録画面500が表示されているときに、操作ボタン505を選択する操作をクライアント端末10に対して行う。
【0072】
クライアント端末10の操作受付部150は、ユーザーから評価登録を行うためのゲーム操作又は評価登録を行わないためのゲーム操作を受け付ける。クライアント端末10の要求送信部101は、操作受付部150がユーザーから受け付けた操作内容に基づき、サーバー装置20に要求を行う。
【0073】
図5に戻り、続いてサーバー装置20の評価登録部202は、クライアント端末10から操作内容を受け付け、評価登録を行うためのゲーム操作を受け付けたか否かを判定する(ステップS13)。
【0074】
この判定の結果、評価登録を行うためのゲーム操作が受け付けられた場合には、次のステップS14の処理に進み、評価登録を行わないためのゲーム操作が受け付けられた場合には、この処理を終了する。
【0075】
次に、サーバー装置20の評価登録部202は、評価登録を行うためのゲーム操作が受け付けられた場合には、評価情報記憶部223が記憶する評価情報の更新を行って、
図7に示す評価登録画面500にて行われたユーザーの評価操作に基づき、そのキャラクターについて評価データの設定登録を行なう(ステップS14)。
【0076】
図8は、評価情報の一例を示す構成図である。
図8に示す評価情報は、項目としてユーザーID、キャラクターID、評価ポイント、評価コメント、評価日時等を有する。ユーザーIDは、評価を行なったユーザーを一意に識別するための情報である。キャラクターIDは、ユーザーによって評価され設定登録されたキャラクターを一意に識別するための情報である。評価ポイントは、ユーザーが5段階で評価した評価ポイントを示す情報である。評価コメントは、ユーザーの評価コメントに関するテキスト情報である。評価日時は、ユーザーが評価を行なった日時を示す情報である。
【0077】
《抽選ゲーム》
(抽選ゲームの抽選対象)
図9は、抽選情報の一例を示す構成図である。この抽選情報には、抽選ゲームにおいて抽選対象となる全部のキャラクターに関する情報が設定されている。
図9に示す抽選情報は、項目としてレア度、キャラクターID、名前、抽選確率、抽選確率の合計値、キャラクター数等を有する。
【0078】
レア度は、抽選対象となるキャラクターに設定されたレアリティの階級を示す情報である。ここでは、レア度「3」〜レア度「5」までのキャラクターによって、抽選対象となる全部のキャラクターが構成されているものとする。名前は、抽選対象となるキャラクターに設定されたキャラクター名を示す情報である。
【0079】
抽選確率は、抽選対象となるキャラクターに設定された抽選確率を示す情報である。ここでは、レア度「5」の各キャラクターには一律に「1%」の抽選確率が初期設定されているものとする。また、レア度「4」の各キャラクターには一律に「2%」の抽選確率が初期設定されているものとする。また、レア度「3」の各キャラクターには一律に「2.5%」の抽選確率が初期設定されているものとする。このように、レアリティの階級が高いほど、抽選確率が低くなるように初期設定されている。
【0080】
抽選確率の合計値は、レアリティの階級毎の各キャラクターに設定された抽選確率をすべて合算した値である。キャラクター数は、レアリティの階級毎のキャラクターの個数を合算した値である。ここでは、レア度「5」に属するキャラクターが全部で「10体」設定されており、それらの抽選確率の合算値が「10%」(各抽選確率「1%」×キャラクター数「10体」=「10%」)となっている。また、レア度「4」に属するキャラクターは全部で「20体」設定されており、それらの抽選確率の合算値が「40%」(各抽選確率「2%」×キャラクター数「20体」=「40%」)となっている。また、レア度「3」に属するキャラクターは全部で「20体」設定されており、それらの抽選確率の合算値が「50%」(各抽選確率「2.5%」×キャラクター数「20体」=「50%」)となっている。このように、抽選対象となる全部のキャラクターに設定された抽選確率を合計すると100%になるように設定されている。
【0081】
なお、本実施形態においては、抽選対象となる全部のキャラクターのうち、レア度「5」に属するキャラクター(一部のキャラクター)は、対戦ゲームにおいて各ユーザーによって評価されたキャラクターのみによって構成されているものとする。
【0082】
(抽選確率の変動:具体例1)
図10は、本実施形態における情報処理システム1の抽選確率の変動(具体例1)に関する動作例を説明するフローチャートである。
図11は、レア度「5」に属するキャラクターの抽選確率の変動(具体例1)について説明する図である。
【0083】
以下では、抽選対象となる全部のキャラクターのうち、最も階級の高いレア度「5」に属するキャラクター(一部のキャラクター)のみについて、抽選確率を初期値から変動させる場合について説明する。
【0084】
先ず、サーバー装置20の評価決定部203は、
図10に示すように、レア度「5」に属するキャラクターのそれぞれについて評価値を決定する(ステップS21)。
【0085】
具体的には、サーバー装置20の評価決定部203は、評価情報記憶部223が記憶する評価情報を参照して、各ユーザーが評価したキャラクターの中からレア度「5」に属する「10体」のキャラクターを特定し、その特定された「10体」のキャラクターに対する評価ポイントをそれぞれ取得する。
【0086】
そして、レア度「5」に属するキャラクター毎に、その取得した評価ポイントの平均値をそれぞれ算出し、その算出された評価ポイントの平均値を各キャラクターの評価値として決定する。
【0087】
ここでは、
図11に示すように、「キャラA」の評価値については「4.5」であり、「キャラB」の評価値については「3.5」であり、「キャラC」の評価値については「1.5」であったものとする。
【0088】
次に、サーバー装置20の抽選確率制御部204は、レア度「5」に属するキャラクターそれぞれについて評価値が評価決定部203によって決定されると、レア度「5」に属する各キャラクターの評価値を合算した合計値を算出する(ステップS22)。
【0089】
ここでは、
図11に示すように、レア度「5」に属する各キャラクターの評価値の合計が「19.5」であったものとする。
【0090】
次に、サーバー装置20の抽選確率制御部204は、レア度「5」に属するキャラクターのそれぞれについて、ステップS21の処理によって決定されたキャラクターの評価値をステップS22の処理によって算出された合計値で除算することにより、確率値を求める(ステップS23)。
【0091】
例えば、
図11に示すように、「キャラA」の確率値については、評価値「4.5」を合計値「19.5」で除算することによって求められる。「キャラB」の確率値については、評価値「3.5」を合計値「19.5」で除算することによって求められる。「キャラC」の確率値については、評価値「1.5」を合計値「19.5」で除算することによって求められる。
【0092】
次に、サーバー装置20の抽選確率制御部204は、レア度「5」に属するキャラクターのそれぞれについて、ステップS23の処理によって算出された確率値とレア度「5」に属するキャラクターの抽選確率の合計値とを乗算することにより、変動後の抽選確率を求める(ステップS24)。
【0093】
例えば、
図11に示すように、「キャラA」の変動後の抽選確率は、「キャラA」の確率値「4.5/19.5」と抽選確率の合算値「10%」とを乗算することによって、「2.3%」となる。「キャラB」の変動後の抽選確率は、「キャラB」の確率値「3.5/19.5」と抽選確率の合算値「10%」とを乗算することによって、「1.7%」となる。「キャラC」の変動後の抽選確率は、「キャラC」の確率値「1.5/19.5」と抽選確率の合算値「10%」とを乗算することによって、「0.7%」となる。
【0094】
このように、抽選確率制御部204は、レア度「5」に属するキャラクターに対する評価値が高いほど、レア度「5」に属するキャラクターに対応付けて設定された抽選確率が高くなるように変動させる。そして、抽選確率制御部204は、レア度「5」に属するキャラクターそれぞれに対応付けて設定された変動前の抽選確率の合計値と、レア度「5」に属するキャラクターそれぞれの変動後の抽選確率の合計値が共に10%になるように制御する。これにより、各ユーザーからの評価が高いレア度「5」に属するキャラクターほど、その抽選確率が高くなるように変動させることで、各ユーザーからの評価が高いキャラクターが獲得し易くなる。
【0095】
(抽選確率の変動:具体例2)
図12は、本実施形態における情報処理システム1の抽選確率の変動(具体例2)に関する動作例を説明するフローチャートである。
図13は、レア度「5」に属するキャラクターの抽選確率の変動(具体例2)について説明する図である。
【0096】
以下では、抽選対象となる全部のキャラクターのうち、最も階級の高いレア度「5」に属するキャラクター(一部のキャラクター)のみについて、抽選確率を初期値から変動させる場合について説明する。
【0097】
この具体例2では、具体例1とは異なり、各ユーザーからの評価に基づく評価値をそのまま用いることなく、係数を加味した評価値を用いて変動後の抽選確率を求める。
【0098】
先ず、サーバー装置20の評価決定部203は、
図12に示すように、レア度「5」に属するキャラクターのそれぞれについて評価値を決定する(ステップS31)。
【0099】
具体的には、サーバー装置20の評価決定部203は、評価情報記憶部223が記憶する評価情報を参照して、各ユーザーが評価したキャラクターの中からレア度「5」に属する「10体」のキャラクターを特定し、その特定された「10体」のキャラクターに対する評価ポイントをそれぞれ取得する。
【0100】
そして、レア度「5」に属するキャラクター毎に、その取得した評価ポイントの平均値をそれぞれ算出し、その算出された評価ポイントの平均値を各キャラクターの評価値として決定する。
【0101】
ここでは、
図13に示すように、「キャラA」の評価値については「4.5」であり、「キャラB」の評価値については「3.5」であり、「キャラC」の評価値については「1.5」であったものとする。
【0102】
次に、サーバー装置20の抽選確率制御部204は、レア度「5」に属するキャラクターそれぞれについて評価値が評価決定部203によって決定されると、レア度「5」に属する各キャラクターの評価値に対して係数を乗算することにより、係数を加味した評価値を求める(ステップS32)。
【0103】
例えば、
図13に示すように、「キャラA」の評価値については係数「0.9」を乗算することによって、係数を加味した評価値が「4.05」となる。「キャラB」の評価値については係数「1.1」を乗算することによって、係数を加味した評価値が「3.85」となる。「キャラC」の評価値については係数「1.2」を乗算することによって、係数を加味した評価値が「1.8」となる。
【0104】
なお、係数の大きさは、評価値の大きさ毎に固定値を用いてもよい(例えば、評価値が「4.0」以上であるときには、係数は「0.9」とし、評価値が「3.0」〜「3.9」であるときには、係数は「1.1」とする。)。また、評価値の大きさに応じて係数が小さくなるように算出してもよい。また、各キャラクターのユーザーの所持率に応じて固定値を設定しても良い(例えば、所持率が小さいキャラクターは1より大きい係数とし、所持率が大きくなるとゲームバランスを壊す可能性があるキャラクターは1より小さい係数とする)。
【0105】
次に、サーバー装置20の抽選確率制御部204は、レア度「5」に属する各キャラクターの係数を加味した評価値を合算した合計値を算出する(ステップS33)。
【0106】
ここでは、
図13に示すように、レア度「5」に属する各キャラクターの係数を加味した評価値の合計が「30」であったものとする。
【0107】
次に、サーバー装置20の抽選確率制御部204は、レア度「5」に属するキャラクターのそれぞれについて、ステップS32の処理によって決定されたキャラクターの評価値をステップS33の処理によって算出された合計値で除算することにより、確率値を求める(ステップS34)。
【0108】
例えば、
図13に示すように、「キャラA」の確率値については、係数を加味した評価値「4.05」を合計値「30」で除算することによって求められる。「キャラB」の確率値については、評価値「3.85」を合計値「30」で除算することによって求められる。「キャラC」の確率値については、評価値「1.8」を合計値「30」で除算することによって求められる。
【0109】
次に、サーバー装置20の抽選確率制御部204は、レア度「5」に属するキャラクターのそれぞれについて、ステップS34の処理によって算出された確率値とレア度「5」に属するキャラクターの抽選確率の合計値とを乗算することにより、変動後の抽選確率を求める(ステップS35)。
【0110】
例えば、
図13に示すように、「キャラA」の変動後の抽選確率は、「キャラA」の確率値「4.05/30」と抽選確率の合算値「10%」とを乗算することによって、「1.35%」となる。「キャラB」の変動後の抽選確率は、「キャラB」の確率値「3.85/30」と抽選確率の合算値「10%」とを乗算することによって、「1.2%」となる。「キャラC」の変動後の抽選確率は、「キャラC」の確率値「1.8/30」と抽選確率の合算値「10%」とを乗算することによって、「0.6%」となる。
【0111】
このように、抽選確率制御部204は、レア度「5」に属するキャラクターに対する評価値が高いほど、レア度「5」に属するキャラクターに対応付けて設定された抽選確率が高くなるように変動させる。そして、抽選確率制御部204は、レア度「5」に属するキャラクターそれぞれに対応付けて設定された変動前の抽選確率の合計値と、レア度「5」に属するキャラクターそれぞれの変動後の抽選確率の合計値が共に10%になるように制御する。これにより、各ユーザーからの評価が高いレア度「5」に属するキャラクターほど、その抽選確率が高くなるように変動させることで、各ユーザーからの評価が高いキャラクターが獲得し易くなる。また、係数を加味した評価値を用いることで、各ユーザーからの過剰な評価によってレア度「5」に属するキャラクターの評価値が上昇し過ぎた場合には、1よりも小さい数値の係数を用いることで、評価値の上昇を抑制することが可能となる。
【0112】
(抽選確率の変動:具体例3)
図14は、本実施形態における情報処理システム1の抽選確率の変動(具体例3)に関する動作例を説明するフローチャートである。
図15は、レア度「5」に属するキャラクターの抽選確率の変動(具体例3)について説明する図である。
【0113】
以下では、抽選対象となる全部のキャラクターのうち、最も階級の高いレア度「5」に属するキャラクター(一部のキャラクター)のみについて、抽選確率を初期値から変動させる場合について説明する。
【0114】
この具体例3では、具体例1とは異なり、各ユーザーからの評価に基づく評価値をそのまま用いることなく、補正値を付加した評価値を用いて変動後の抽選確率を求める。
【0115】
先ず、サーバー装置20の評価決定部203は、
図14に示すように、レア度「5」に属するキャラクターのそれぞれについて評価値を決定する(ステップS41)。
【0116】
具体的には、サーバー装置20の評価決定部203は、評価情報記憶部223が記憶する評価情報を参照して、各ユーザーが評価したキャラクターの中からレア度「5」に属する「10体」のキャラクターを特定し、その特定された「10体」のキャラクターに対する評価ポイントをそれぞれ取得する。
【0117】
そして、レア度「5」に属するキャラクター毎に、その取得した評価ポイントの平均値をそれぞれ算出し、その算出された評価ポイントの平均値を各キャラクターの評価値として決定する。
【0118】
ここでは、
図15に示すように、「キャラA」の評価値については「4.5」であり、「キャラB」の評価値については「3.5」であり、「キャラC」の評価値については「1.5」であったものとする。
【0119】
次に、サーバー装置20の抽選確率制御部204は、レア度「5」に属するキャラクターそれぞれについて評価値が評価決定部203によって決定されると、レア度「5」に属する各キャラクターの評価値に対して補正値を加算することにより、補正値を付加した評価値を求める(ステップS42)。
【0120】
例えば、
図15に示すように、「キャラA」の評価値については補正値「5」を加算することによって、補正後の評価値が「9.5」となる。「キャラB」の評価値については補正値「5」を加算することによって、補正後の評価値が「8.5」となる。「キャラC」の評価値については補正値「5」を加算することによって、補正後の評価値が「6.5」となる。
【0121】
なお、補正値の大きさは、上述したように固定値を用いてもよい。また、評価値の最大と最小との差分が所定範囲(例えば、0.2〜0.3)に収まるように補正値の大きさを算出してもよい。
【0122】
次に、サーバー装置20の抽選確率制御部204は、レア度「5」に属する各キャラクターの補正後の評価値を合算した合計値を算出する(ステップS43)。
【0123】
ここでは、
図15に示すように、レア度「5」に属する各キャラクターの補正後の評価値の合計が「69.5」であったものとする。
【0124】
次に、サーバー装置20の抽選確率制御部204は、レア度「5」に属するキャラクターのそれぞれについて、ステップS42の処理によって決定されたキャラクターの評価値をステップS43の処理によって算出された合計値で除算することにより、確率値を求める(ステップS44)。
【0125】
例えば、
図15に示すように、「キャラA」の確率値については、補正後の評価値「9.5」を合計値「69.5」で除算することによって求められる。「キャラB」の確率値については、評価値「8.5」を合計値「69.5」で除算することによって求められる。「キャラC」の確率値については、評価値「6.5」を合計値「69.5」で除算することによって求められる。
【0126】
次に、サーバー装置20の抽選確率制御部204は、レア度「5」に属するキャラクターのそれぞれについて、ステップS44の処理によって算出された確率値とレア度「5」に属するキャラクターの抽選確率の合計値とを乗算することにより、変動後の抽選確率を求める(ステップS45)。
【0127】
例えば、
図15に示すように、「キャラA」の変動後の抽選確率は、「キャラA」の確率値「9.5/69.5」と抽選確率の合算値「10%」とを乗算することによって、「1.37%」となる。「キャラB」の変動後の抽選確率は、「キャラB」の確率値「8.5/69.5」と抽選確率の合算値「10%」とを乗算することによって、「1.22%」となる。「キャラC」の変動後の抽選確率は、「キャラC」の確率値「6.5/69.5」と抽選確率の合算値「10%」とを乗算することによって、「0.94%」となる。
【0128】
このように、抽選確率制御部204は、レア度「5」に属するキャラクターに対する評価値が高いほど、レア度「5」に属するキャラクターに対応付けて設定された抽選確率が高くなるように変動させる。そして、抽選確率制御部204は、レア度「5」に属するキャラクターそれぞれに対応付けて設定された変動前の抽選確率の合計値と、レア度「5」に属するキャラクターそれぞれの変動後の抽選確率の合計値が共に10%になるように制御する。これにより、各ユーザーからの評価が高いレア度「5」に属するキャラクターほど、その抽選確率が高くなるように変動させることで、各ユーザーからの評価が高いキャラクターが獲得し易くなる。また、補正値を付加した評価値を用いることで、レア度「5」に属する各キャラクターの変動後の抽選確率が、変動前の抽選確率「1%」(初期値)に近づくように調整される。そのため、各ユーザーからの過剰な評価によって、変動後の抽選確率が高くなり過ぎないように抑制することが可能となる。
【0129】
[その他の実施形態]
前述の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物も含まれる。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。
【0130】
<評価登録>
前述の実施形態では、クエストをクリアしたことによってキャラクターに対する評価を評価情報に登録することができる場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、クエストをクリアしたか否かに関わらず、ユーザーが任意のタイミングで評価操作を行なうことで、キャラクターに対する評価を登録できるようにしてもよい。
【0131】
また前述の実施形態では、ユーザーの操作に依らず、自動的にキャラクターに対する評価を評価情報に登録することも可能である。この場合には、ユーザー自身で設定した評価基準に従ってキャラクターに対する評価を決定してもよい。
【0132】
また前述の実施形態では、ユーザーのパーティを構成するキャラクターのうちのリーダーとなるキャラクターが自動的に選択され、そのリーダーとなるキャラクターに対するユーザーの評価を登録する場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、パーティを構成するキャラクターの中からユーザーが選択したキャラクターに対する評価を登録できるようにしてもよい。
【0133】
また前述の実施形態では、クエストで出現する敵キャラクターとパーティを構成する各キャラクターとが対戦を行なう場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、パーティを構成することなく、単独のキャラクターと敵キャラクターとを対戦させてもよい。この場合には、クエストをクリアしたことによって、その単独のキャラクターに対する評価を登録できるようにしてもよい。
【0134】
また前述の実施形態では、抽選ゲームを開始する前に、抽選対象となる全てのキャラクターを一覧表示させ、その一覧の中から欲しいキャラクターに対して投票することによってキャラクターを評価することも可能である。つまり、多くのユーザーが欲しいキャラクターは、人気の高いキャラクターとなるため、各ユーザーからの評価が高いキャラクターであると言える。
【0135】
また前述の実施形態では、各ユーザーがキャラクターを評価できる回数に制限を設けることも可能である。例えば、各ユーザーが各キャラクターに対して1回のみ評価できるように制限することも可能である。評価できる回数に制限を設けることで、特定ユーザーによる過剰評価を防止して、評価の信頼性を向上させることができる。
【0136】
<評価値の決定>
前述の実施形態では、評価決定部203は、各々のユーザーが評価操作を行なうことのできる所定期間が経過する度に、レア度「5」に属するキャラクター(一部のキャラクター)それぞれに対する評価値を決定することも可能である。これにより、所定期間毎に評価を区切ることにより、最新のユーザー評価を適切にキャラクターの評価値に反映させることができるので、評価の信頼性を向上させることが可能となる。
【0137】
また前述の実施形態では、評価決定部203は、レア度「5」に属するキャラクター(一部のキャラクター)それぞれに対する評価値を決定する際に、予め設定された上限を超えない範囲内で評価値を決定することも可能である。同様に、予め設定された下限を下回らない範囲内で評価値を決定してもよい。このような構成により、特定のキャラクターのみの抽選確率が過剰に上昇または下降することを防止できる。
【0138】
また前述の実施形態では、評価決定部203は、一定数以上のユーザーが評価操作を行なった後に、レア度「5」に属するキャラクター(一部のキャラクター)それぞれに対する評価値を決定することも可能である。これにより、評価の信頼性を向上させることが可能となる。また、ユーザーが、ユーザー自身が欲するキャラクターを積極的に高く評価することになり、多数のユーザーの評価を促すことができる。
【0139】
また前述の実施形態では、評価決定部203は、全ユーザーや複数のユーザーに対するレア度「5」に属するキャラクター(一部のキャラクター)を所持するユーザーの割合(所持率)に基づいて、レア度「5」に属するキャラクター(一部のキャラクター)に対する評価値を決定することも可能である。これにより、例えば、ほとんどのユーザーが所持していないキャラクターに対する評価値を上げることで、変動後の抽選確率も上がることになるので、そのキャラクターを広く普及させることが可能となる。
【0140】
また前述の実施形態では、キャラクターを評価したユーザーのランクに応じて評価値を使い分けることも可能である。例えば、抽選ゲームをプレイするユーザーのランクに近いランク他のユーザーを抽出し、その抽出された他のユーザーによる評価ポイントを用いてキャラクターの評価値を決定することも可能である。近いランクの他のユーザーの評価が反映されることで、特定のユーザーにとっての評価の信頼性を向上させることができる。
【0141】
<抽選確率の変動>
前述の実施形態では、抽選対象となる全部のキャラクターのうち、最も階級の高いレア度「5」に属するキャラクター(一部のキャラクター)のみについて、抽選確率を初期値から変動させる場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0142】
例えば、抽選対象となる全部のキャラクターのうち、レア度「5」に属するキャラクター及びレア度「4」に属するキャラクター(一部のキャラクター)のみについて、抽選確率を変動させてもよい。この場合、レアリティの階級毎に、その階級に属するキャラクターの評価値が決定され、その階級に属するキャラクターの変動後の抽選確率が算出される。また、レアリティの階級毎に、その階級に属するキャラクターそれぞれに対応付けて設定された変動前の抽選確率の合計値と、当該階級に属するキャラクターそれぞれの変動後の抽選確率の合計値が同じになるように制御される。
【0143】
また例えば、抽選対象となる全部のキャラクター(レア度「3」〜レア度「5」に属するキャラクターすべて)について、それぞれ評価値を決定し抽選確率を変動させることも可能である。
【0144】
また前述の実施形態では、抽選対象となる全部のキャラクターを、レア度「5」に属するキャラクターのみによって構成することも可能である。この場合、抽選対象となる全部のキャラクターそれぞれについて、評価値を決定し、抽選確率を初期値から変動させる。
【0145】
<抽選ゲーム>
前述の実施形態では、抽選部205は、ユーザーの抽選操作に応答して、レア度「5」に属するキャラクター(抽選対象となる一部のキャラクター)の中からいずれかのコンテンツを選択する場合には、変動後の抽選確率に基づき選択することになる。この際、ユーザーからの指定によって、変動前の抽選確率(初期値)に基づきキャラクターを選択できるようにすることも可能である。すなわち、抽選部205は、抽選対象となる一部のキャラクターの中からいずれかのキャラクターを選択する場合には、変動前の抽選確率及び変動後の抽選確率のうち、ユーザーによって指定されたいずれか一方の抽選確率に基づき選択することも可能である。これにより、ユーザーが獲得を希望するキャラクターによっては、変動後の抽選確率によりも変動前の抽選確率(初期値)の方が高い場合もあるので、ゲーム状況に応じて任意に選択できるようになる。
【0146】
<コンテンツ>
前述の実施形態では、キャラクター情報に設定されたキャラクターをコンテンツとして説明したが、コンテンツはこれに限られるものではない。例えば、コンテンツは、アイテム、カード、フィギュア、アバター等でもよい。
【解決手段】本発明は、各々のコンテンツに対応付けて抽選確率が設定されたコンテンツ情報を記憶するコンテンツ情報記憶部と、各々のユーザーの評価操作に基づき、抽選対象となる全部のコンテンツのうち少なくとも一部のコンテンツそれぞれに対する評価値を決定する評価決定部と、抽選対象となる一部のコンテンツに対する評価値が高いほど当該一部のコンテンツに対応付けて設定された抽選確率が高くなるように変動させる抽選確率制御部と、いずれかのユーザーの抽選操作に応答して、抽選対象となる全部のコンテンツの中から抽選確率に基づきいずれかのコンテンツを選択し前記ユーザーに付与する抽選部であって、抽選対象となる前記一部のコンテンツの中からいずれかのコンテンツを選択し前記ユーザーに付与する場合には、変動後の抽選確率に基づき選択する抽選部を備えた情報処理装置である。