(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記切替えスイッチ群は、前記電源電圧から所定レベルの電圧ドロップがない前記内部電源を生成する第1経路と、前記電源電圧から前記所定レベルを電圧ドロップさせた前記内部電源を生成する第2経路との切替えを行い、
前記スイッチ回路は、前記制御スイッチのオン開始から所定時間経過した後に前記結合を切断することで前記第1経路への切替えを行う、
ことを特徴とする請求項1記載の内部電源回路。
前記出力電圧が所定電圧未満の場合には、前記クランプ回路により、前記出力電圧がクランプされて前記電流制御素子が非導通になり、前記第1スイッチがオフ、前記第2スイッチがオンおよび前記第3スイッチがオフして、前記制御スイッチから、前記第2スイッチを介して、前記内部電源出力端子へ向かう前記第1経路が生成されて前記内部電源を出力し、
前記出力電圧が所定電圧以上の場合には、前記クランプ回路により、前記出力電圧のクランプが解除されて前記電流制御素子が導通し、前記第1スイッチがオン、前記第2スイッチがオフおよび前記第3スイッチがオンして、前記制御スイッチから、前記第3スイッチを介して、前記内部電源出力端子へ向かう前記第2経路が生成されて前記内部電源を出力し、
前記制御スイッチのオン開始から所定時間経過後には、前記スイッチ回路により、前記結合が切断されることで、前記電流制御素子が非導通になって、前記第1経路が生成されて前記内部電源を出力する、
ことを特徴とする請求項3記載の内部電源回路。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、実施の形態について図面を参照して説明する。なお、本明細書および図面において実質的に同一の機能を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する場合がある。
【0018】
図1(a)は内部電源回路の構成例を示す図である。内部電源回路1は、制御スイッチs0、クランプ回路1a、電流制御素子1b、切替えスイッチ群1cおよびスイッチ回路1dを有する。また、切替えスイッチ群1cは、三端子スイッチとして、スイッチs1(第1スイッチ)、s2(第2スイッチ)およびs3(第3スイッチ)を含む。
【0019】
入力端子INは、制御スイッチs0の入力端と、スイッチ回路1dの一方の入力端と接続する。制御スイッチs0の電流出力端は、スイッチs1、s2、s3の一方の入力端と、電流制御素子1bの入力端と接続する。
【0020】
電流制御素子1bの出力端は、スイッチs1、s3の他方の入力端と、スイッチ回路1dの他方の入力端と接続する。スイッチs1の出力端は、スイッチs2の他方の入力端と、内部グランドGND1に接続し、スイッチs2、s3の出力端は、内部電源出力端子VDDoutに接続する。
【0021】
スイッチ回路1dの出力端は、クランプ回路1aの入力端に接続し、クランプ回路1aの出力端は、出力端子OUTを介して負荷2の一端に接続し、負荷2の他端は、外部グランドGND0に接続する。
【0022】
ここで、制御スイッチs0は、電源電圧VCCに接続し、制御信号Sinにもとづきオンして電流を出力する。クランプ回路1aは、負荷2に接続しており、また、制御スイッチs0の出力電圧のクランプ制御を行う。
【0023】
電流制御素子1bは、クランプ制御される出力電圧にもとづいて、電流を導通または非導通にする。切替えスイッチ群1cは、電流の導通または非導通に応じて変化する電圧のスイッチs1〜s3に対する印加にもとづいて、内部電源を生成するための経路L1(第1経路)、L2(第2経路)の切替えを行う。スイッチ回路1dは、クランプ回路1aと、切替えスイッチ群1cとの結合を断続する。
【0024】
図1(b)は動作を説明するための図である。縦軸は電圧、横軸は時間である。グラフgaは、内部電源回路1で生成される内部電源の波形を示している。
時間帯taでは、経路L1による内部電源が生成されて上昇している。一方、ノイズ等によって負荷2に接続される伝送ラインに異常電流が生じたような場合、時間帯tbに示すように、内部電源が上昇しなくなる期間が維持されてしまう。
【0025】
このような現象に対し、内部電源回路1では、制御スイッチs0のオン開始(時刻t1)から所定時間経過した時刻t2において、スイッチ回路1dがオフする。スイッチ回路1dがオフして、クランプ回路1aと、切替えスイッチ群1cとの結合を切断することで、再び経路L1による内部電源が生成される。
【0026】
このため、時刻t2以降に示すように、内部電源を電源電圧VCCまで正常に上昇させることができる。これにより、リーク電流の発生を抑制することができ、また、周辺回路の誤動作の防止を図ることが可能になる。
【0027】
次に本発明の技術の詳細を説明する前に、本発明の機能を有していない内部電源回路の構成およびその課題について説明する。なお、以降では、外部グランドは単にGND0と呼び、内部グランドは単にGND1と呼ぶ。
【0028】
図2は半導体装置の構成例を示す図である。半導体装置100は、内部電源回路10と、チャージポンプ101とを備え、負荷2と接続する。
内部電源回路10は、PチャネルMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)であるPMOSトランジスタM1〜M3、NチャネルMOSFETであるNMOSトランジスタM4、デプレッション型MOSFETであるデプレッションMOSトランジスタMdおよびツェナーダイオードDzおよび抵抗R1を備える。
【0029】
デプレッションMOSトランジスタMdは、デプレッション型のMOSFETであって、ゲート電圧が0Vでドレイン−ソース間に電流が流れるトランジスタであり、電流源として使用している。なお、PMOSトランジスタM1〜M3、NMOSトランジスタM4は、エンハンスメント型のMOSFETである。
【0030】
回路素子の接続関係について、PMOSトランジスタM1のソースは、電源電圧VCCに接続し、PMOSトランジスタM1のゲートは、入力端子INに接続する。PMOSトランジスタM1のドレインは、デプレッションMOSトランジスタMdのドレイン、NMOSトランジスタM4のドレイン、PMOSトランジスタM2のソースおよびPMOSトランジスタM3のソースに接続する。
【0031】
デプレッションMOSトランジスタMdのゲートは、デプレッションMOSトランジスタMdのソース、NMOSトランジスタM4のゲート、ツェナーダイオードDzのカソードおよびPMOSトランジスタM2のゲートに接続する。
【0032】
PMOSトランジスタM2のドレインは、PMOSトランジスタM3のゲートと、GND1と接続する。PMOSトランジスタM2のバックゲートは、電源電圧VCCに接続し、PMOSトランジスタM3のバックゲートは、電源電圧VCCに接続する。
【0033】
PMOSトランジスタM3のドレインは、NMOSトランジスタM4のソースと、内部電源出力端子VDDoutと、チャージポンプ101の一方の電源端子と接続する。ツェナーダイオードDzのアノードは、抵抗R1の一端に接続し、抵抗R1の他端は、出力端子OUTを介して、負荷2の一端に接続する。
【0034】
チャージポンプ101の他方の電源端子は、GND1に接続し、負荷2の他端は、GND0に接続する。なお、チャージポンプ101の出力端からは、昇圧された電圧信号が所定回路に向けて出力される。この電圧信号は、例えば、負荷2を駆動するためのメインスイッチ(図示せず)をオン、オフする際のスイッチ制御信号となる。
【0035】
ここで、図中のVCCは、外部の電源電圧であり例えば、13Vである。また、GND0は、通常の0Vのグランドである。さらに、GND1は、GND0とは異なり、半導体装置100の非動作時には0Vになり、半導体装置100の動作時には、例えば、VCCから所定値(例えば、5V)減算した値となる電圧である。
【0036】
さらに、入力端子INは、内部電源回路10の駆動のオン、オフを行う入力信号Sinが入力する端子である。出力端子OUTは、負荷2が接続される出力端子である。
また、内部電源出力端子VDDoutは、内部電源回路10が外部電源VCCから生成した内部電源VDDを出力する端子である。内部電源VDDおよびGND1は、周辺回路の動作電源として供給される。
【0037】
次に内部電源回路10の通常時の動作について説明する。内部電源回路10は、電源電圧VCCから2つの経路によって内部電源VDDを生成する構成になっている。また、内部電源回路10は、入力信号SinがLレベルで駆動し、入力信号SinがHレベルのとき非駆動になる。
【0038】
図3は内部電源を生成する際の一方の経路を示す図である。経路L1は、PMOSトランジスタM3を介した経路であり、電源電圧VCCからほぼ電圧ドロップなく内部電源VDDを生成するための経路である。
【0039】
図4は内部電源を生成する際の他方の経路を示す図である。経路L2は、ソースフォロワとして機能するNMOSトランジスタM4を介した経路である。
経路L2では、電源電圧VCCからNMOSトランジスタM4の閾値電圧分低い電圧値が、内部電源VDDとして生成される。これにより、初期運用時に高電圧の電源電圧VCCが周辺回路に直接印加されないようにしている。
【0040】
図5は内部電源の波形変化を示す図である。内部電源回路10の通常時における動作波形を示している。
グラフg1は、入力信号Sinの波形を示しており、縦軸は入力信号Sinの電圧(V)、横軸は時間T(μs)である。
【0041】
また、グラフg2は、内部電源出力端子VDDoutから出力される内部電源VDDの波形を示しており、縦軸は内部電源VDDの電圧(V)、横軸は時間T(μs)である。
〔0≦T<T1〕入力信号Sinは、Hレベルである。したがって、PMOSトランジスタM1はオフになる。よって、内部電源回路10は、非駆動なので内部電源VDDは0Vである。
【0042】
〔T1≦T<T2〕期間Taは、経路L1で内部電源VDDが生成される時間帯である。入力信号Sinは、HレベルからLレベルへの移行を始め、PMOSトランジスタM1はオンしていくので、
図3、
図4に示すノードn1の電圧(Vn1とする)は上昇する。
【0043】
一方、ツェナーダイオードDzは、PMOSトランジスタM1を流れる電流とは逆方向に接続しており、また、期間Taでは、電圧Vn1は、ツェナーダイオードDzの降伏電圧(Vzとする)よりは低い。
【0044】
このため、ダイオードクランプの状態になっており、デプレッションMOSトランジスタMdは通電せず(非導通)、
図3、
図4に示すノードn2の電圧(Vn2とする)は、電圧Vn1と等しい状態になる。
【0045】
したがって、ノードn1につながるPMOSトランジスタM2のソースと、ノードn2につながるPMOSトランジスタM2のゲートとは同電位であるから、PMOSトランジスタM2はオフである。
【0046】
PMOSトランジスタM2がオフすると、PMOSトランジスタM3のゲートにはGND1の電位が印加される。したがって、PMOSトランジスタM3のゲート電位は、PMOSトランジスタM3のソース電位よりも低いので、PMOSトランジスタM3はオンする。
【0047】
一方、NMOSトランジスタM4のソースは、PMOSトランジスタM3がオンするので、ノードn1と電気的に接続する。よって、NMOSトランジスタM4のソース電位は、電圧Vn1とほぼ同電位である(すなわち、ノードn2の電圧Vn2とも同電位)。
【0048】
したがって、NMOSトランジスタM4のゲートと、NMOSトランジスタM4のソースとは同電位であるから、NMOSトランジスタM4はオフする。
したがって、
図3に示す経路L1を通じて、PMOSトランジスタM1から出力される電流が流れて、内部電源VDDが生成され、内部電源VDDは、内部電源出力端子VDDoutから出力されることになる。
【0049】
なお、PMOSトランジスタM1がフルオンに近づくにつれて、PMOSトランジスタM1の出力電圧(ノードn1の電圧Vn1)は、徐々に電源電圧VCCに近づいていくので、期間Taにおいて、内部電源VDDは上昇していく。
【0050】
〔T2≦T<T3〕期間Tbは、経路L2で内部電源VDDが生成される時間帯である。内部電源VDDが上昇し、ツェナーダイオードDzの降伏電圧Vzの値に達する。このことは、ツェナーダイオードDzのカソード側の電圧Vn2が、降伏電圧Vzに達するということなので、ツェナーダイオードDzは、ブレークダウンを起こすことになる(ダイオードクランプの解除が起こる)。
【0051】
ツェナーダイオードDzがブレークダウンすると、デプレッションMOSトランジスタMdは通電し(導通)、ツェナーダイオードDzのカソードからアノード方向へ電流が流れる。
【0052】
すなわち、PMOSトランジスタM1から出力される電流は、デプレッションMOSトランジスタMdおよびツェナーダイオードDzを介して流れることになる。
このとき、ノードn1の電圧Vn1と、ノードn2の電圧Vn2とに電位差が生じ、電圧Vn1の方が電圧Vn2よりも高くなる(Vn2<Vn1)。したがって、PMOSトランジスタM2のゲート電位は、PMOSトランジスタM2のソース電位よりも低くなるから、PMOSトランジスタM2はオンになる。
【0053】
PMOSトランジスタM2がオンすると、PMOSトランジスタM3のゲートには高電位が印加されるので、PMOSトランジスタM3はオフになる。
一方、NMOSトランジスタM4のゲート電位は、電圧Vn2が印加されるが、NMOSトランジスタM4のソース電位よりも高いので、NMOSトランジスタM4はオンする。
【0054】
したがって、
図4に示す経路L2を通じて、PMOSトランジスタM1から出力される電流が流れて、内部電源VDDが生成され、内部電源VDDは、内部電源出力端子VDDoutから出力されることになる。
【0055】
なお、期間Tbにおいて、ツェナーダイオードDzのブレークダウンが解消されるまで、内部電源VDDは、電圧V1の値が維持される。この電圧V1は、電源電圧VCCからNMOSトランジスタM4の閾値電圧を減算した電圧値である。
【0056】
〔T3≦T<T4〕期間Tcは、経路L2から経路L1に切り替わって、経路L1で内部電源VDDが再び生成される時間帯である。
内部電源VDDは、チャージポンプ101の動作電源になっているから、チャージポンプ101が現時点で動作する。チャージポンプ101が動作すると、負荷2を駆動するためのメインスイッチをオン、オフさせるスイッチ制御信号を出力する。
【0057】
このようにして、チャージポンプ101が動作することにより、負荷2に接続されている出力端子OUTの電圧も上昇していくので、ツェナーダイオードDzのアノード側の電圧が上昇し、ツェナーダイオードDzのブレークダウンが解消することになる。
【0058】
ツェナーダイオードDzのブレークダウンが解消すると、再び、ダイオードクランプが起こるので、内部電源の生成経路は、経路L1になる。
すなわち、ツェナーダイオードDzのブレークダウンが解消すると、デプレッションMOSトランジスタMdは非通電になるから、ノードn1の電圧Vn1と、ノードn2の電圧Vn2とは等しくなる。
【0059】
したがって、期間Taと同様なトランジスタのスイッチング動作となって、
図3に示す経路L1によって、内部電源VDDが生成される。
〔T4≦T〕入力信号Sinは、Lレベルになり、PMOSトランジスタM1はフルオンし、内部電源VDDは、電源電圧VCCと同じ電圧値となる。
【0060】
なお、
図6のテーブル20に、経路L1、L2毎の各トランジスタのオン、オフ状態をまとめて示しておく。
次に解決すべき課題について説明する。
図7は内部電源回路に異常電流が発生した場合を示す図である。内部電源回路10は、出力端子OUTを介して負荷2に直接接続しているため、出力端子OUTおよび出力端子OUTに接続する伝送ラインは、外部ノイズを受けやすい。
【0061】
出力端子OUT周辺に外部ノイズを受けた際には、ツェナーダイオードDzに接続している抵抗R1に逆電流Iaが流れるおそれがあり、このとき、抵抗R1に逆電圧が発生することになる。逆電圧をVaとすれば、Va=Ia×R1である。
【0062】
このような状態が生じると、ツェナーダイオードDzのカソード側の電圧がVa分高くなる。このため、チャージポンプ101が動作して、負荷2に接続されている出力端子OUTの電圧が上昇しても、ツェナーダイオードDzのカソード側の電圧の方が、降伏電圧よりも高くなる状態が続いてしまい、ツェナーダイオードDzのブレークダウンが解消しなくなる。ツェナーダイオードDzのブレークダウンが解消しないと、通常時に行われていた段階的な内部電源生成のための経路の移行ができなくなる。
【0063】
図8は内部電源の波形変化を示す図である。内部電源回路10の異常時における動作波形を示している。
グラフg11は、入力信号Sinの波形を示しており、縦軸は入力信号Sinの電圧(V)、横軸は時間T(μs)である。
【0064】
また、グラフg12は、内部電源出力端子VDDoutから出力される内部電源VDDの波形を示しており、縦軸は内部電源VDDの電圧(V)、横軸は時間T(μs)である。
〔0≦T<T1〕入力信号Sinは、Hレベルである。したがって、PMOSトランジスタM1はオフとなり、内部電源VDDは0Vになる。
【0065】
〔T1≦T<T2〕期間Taは、経路L1で内部電源VDDが生成される期間になる。なお、各トランジスタのスイッチング動作は、
図5と同じなので説明は省略する。
〔T2≦T<Tres〕期間Tdは、出力端子OUTに外部ノイズを受け、ツェナーダイオードDzに接続している抵抗R1に逆電圧Vaが発生した状態である。
【0066】
抵抗R1に逆電圧Vaが生じると、出力端子OUTの電圧が持ち上がらなくなり、内部電源VDDは、経路L2で生成した電圧V1に逆電圧を加算した値の電圧V2(=V1+Va)を維持する。
【0067】
このため、ツェナーダイオードDzのカソード側の電位が降伏電圧よりも高い状態が続くので、ツェナーダイオードDzのブレークダウンが解消されず、通常動作時に行われていたような、段階的な内部電源生成のための経路移行ができなくなる(経路L1へ移行できない)。
【0068】
〔Tres≦T〕一定時間で内部電源VDDが電源電圧VCCに達しないと、上位から内部電源回路10に対してリセットがかかる構成になっている。この例では、時刻Tresでリセットがかかる様子を示しており、リセットされて内部電源VDDが0Vになっている。また、入力信号SinもLレベルからHレベルに遷移する。
【0069】
このように、内部電源回路10では、負荷2に接続される出力端子OUTにノイズが重畳するなどの原因で異常電流が発生すると、内部電源VDDを所定レベルまで正常に上昇させることができない。このような現象が生じると、リーク電流が発生して回路が誤動作を起こす要因になる。
【0070】
なお、上述の従来技術(特許文献1)のようなRCフィルタを採用する方法では、キャパシタンスがスイッチング素子の出力端子とGNDとの間に接続しているので、出力端子とGND端子との間のESD(Electro Static Discharge)耐量が低下するおそれがある。また、RC時定数の設定により、面積の大きいキャパシタンスが要求される可能性が高く、実装規模が大きく増加することも考えられる。
【0071】
本発明はこのような点に鑑みて、ESD耐量を低下させず、また、実装規模を大きく増加させずに、内部電源を精度よく生成し、回路の誤動作の防止を図った内部電源回路および半導体装置を提供するものである。
【0072】
次に本発明の技術の内部電源回路について説明する。
図9は半導体装置の構成例を示す図である。半導体装置100aは、内部電源回路10aとチャージポンプ101を備える。
【0073】
また、内部電源回路10aは、スイッチ回路11、PMOSトランジスタM1〜M3、NMOSトランジスタM4、デプレッションMOSトランジスタMdおよびツェナーダイオードDzおよび抵抗R1を備える。
【0074】
さらに、スイッチ回路11は、遅延素子11−1、遅延素子11−2(反転出力)、PMOSトランジスタM5、デプレッションMOSトランジスタMd1およびNMOSトランジスタM6を含む。
【0075】
半導体装置100aは、
図2の構成に対して、あらたにスイッチ回路11を含むものであり、その他の構成要素は
図2と同じである。
なお、
図1との対応関係を示すと、制御スイッチs0は、PMOSトランジスタM1に対応し、スイッチs1は、PMOSトランジスタM2に対応し、スイッチs2は、PMOSトランジスタM3に対応し、スイッチs3は、NMOSトランジスタM4に対応する。
【0076】
また、電流制御素子1bは、デプレッションMOSトランジスタMdに対応し、スイッチ回路1dは、スイッチ回路11に対応する。クランプ回路1aは、ツェナーダイオードDzおよび抵抗R1で実現している。
【0077】
スイッチ回路11の接続関係について記すと、遅延素子11−1の入力端は、入力端子INと、PMOSトランジスタM1のゲートと接続する。遅延素子11−1の出力端は、遅延素子11−2の入力端に接続し、遅延素子11−2の出力端は、PMOSトランジスタM5のゲートに接続する。
【0078】
PMOSトランジスタM5のソースは、電源電圧VCCに接続し、PMOSトランジスタM5のドレインは、デプレッションMOSトランジスタMd1のドレインと、NMOSトランジスタM6のゲートと接続する。
【0079】
デプレッションMOSトランジスタMd1のゲートは、デプレッションMOSトランジスタMd1のソースと、GND0と接続する。NMOSトランジスタM6のドレインは、NMOSトランジスタM4のゲート、PMOSトランジスタM2のゲート、デプレッションMOSトランジスタMdのゲートおよびデプレッションMOSトランジスタMdのソースに接続する。NMOSトランジスタM6のソースは、ツェナーダイオードDzのカソードに接続する。その他の素子の接続関係は
図2と同様である。
【0080】
動作について説明する。
図10は内部電源の波形変化を示す図である。グラフg21は、入力信号Sinの波形を示しており、縦軸は入力信号Sinの電圧(V)、横軸は時間T(μs)である。
【0081】
また、グラフg22は、PMOSトランジスタM5のゲート(
図9に示すA点)の電圧Vgの波形を示しており、縦軸はゲート電圧Vg(V)、横軸は時間T(μs)である。
さらに、グラフg23は、内部電源出力端子VDDoutから出力される内部電源VDDの波形を示しており、縦軸は内部電源VDDの電圧(V)、横軸は時間T(μs)である。
【0082】
〔0≦T<T1〕入力信号Sinは、Hレベルである。したがって、PMOSトランジスタM1はオフとなり、内部電源VDDは0Vになる。また、ゲート電圧VgはLレベルであるから、PMOSトランジスタM5はオンし、NMOSトランジスタM6はオンする。したがって、ノードn2と、ツェナーダイオードDzのカソードは電気的に接続している。
【0083】
〔T1≦T<T2〕期間Taは、経路L1で内部電源VDDが生成される期間になる。なお、ゲート電圧VgはLレベルであるから、ノードn2と、ツェナーダイオードDzのカソードは電気的に接続している。
【0084】
〔T2≦T<T5〕期間Teは、ツェナーダイオードDzのブレークダウンが解消されない状態を示している。なお、ゲート電圧VgはLレベルであるから、ノードn2と、ツェナーダイオードDzのカソードは電気的に接続している。
【0085】
また、上述したように、出力端子OUTに外部ノイズを受け、ツェナーダイオードDzに接続している抵抗R1に逆電圧Vaが発生すると、出力端子OUTの電圧が持ち上がらなくなる。この場合、内部電源VDDは、電圧V1に逆電圧を加算した値の電圧V2(=V1+Va)を維持する。
【0086】
〔T5≦T〕時刻
Tになると、ゲート電圧Vgは、Hレベルに移行している。したがって、PMOSトランジスタM5はオフし、NMOSトランジスタM6はオフするから、ノードn2と、ツェナーダイオードDzのカソードは電気的に非接続になる。
【0087】
すなわち、ノードn2は、ツェナーダイオードDzおよび出力端子OUTに対する接続が無くなるので、デプレッションMOSトランジスタMdは非通電となる。
すると、ノードn1の電圧Vn1と、ノードn2の電圧Vn2とは等しくなるから、期間Taと同様なトランジスタのスイッチング動作となって、
図3に示す経路L1によって、内部電源VDDが生成されることになる。これにより、内部電源VDDが、電源電圧VCCに達することができる。
【0088】
なお、遅延素子11−1、11−2に設定されている遅延時間は、この例では、時間(Ta+Te)である。このような遅延設定により、PMOSトランジスタM1のオン開始時刻T1から所定時間(Ta+Te)経過後の時刻T5において、スイッチ回路11内のPMOSトランジスタM5がオフとなるので、NMOSトランジスタM6がオフして、ノードn2と、ツェナーダイオードDzのカソードは電気的に非接続になる。
【0089】
以上説明したように、半導体装置100aの構成によれば、PMOSトランジスタM1のオン開始時刻から所定時間経過すると、時刻Tresに達する前に、確実に経路L1による内部電源の生成を行うことができる。これにより、内部電源を電源電圧VCCまで正常に上昇させることができ、誤動作の防止を図ることが可能になる。
【0090】
次に本発明の半導体装置100aが適用されるIPSの構成について説明する。
図11はハイサイド型のIPSの構成例を示す図である。
IPS30は、負荷2、マイコン4、バッテリ5に接続している。また、IPS30は、ロジック回路31、レベルシフトドライバ32、内部電源回路33、ST(status)回路34、低電圧検出回路35、短絡検出回路36、負荷開放検出回路37、過電流検出回路38および過熱検出回路39を備える。
【0091】
さらに、IPS30は、負荷2を駆動するためのスイッチ素子M0を有し、スイッチ素子M0にはダイオードD0(FWD:Free Wheel Diode)が接続されている。
スイッチ素子M0がオフになる瞬間では、モータ等の誘導性の負荷2からは、逆起電力が発生する。このため、スイッチ素子M0に対して、ダイオードD0を逆並列に接続して、このときの負荷電流を還流させる構成としている。
【0092】
ここで、ロジック回路31は、端子Inから入力されるマイコン4からの制御信号、および各
検出回路の状態検出信号を一括して認識し、スイッチ素子M0を制御するためのONBH(ON By H)信号を出力する。
【0093】
レベルシフトドライバ32は、ロジック回路31から出力されたONBH信号を、スイッチ素子M0をフルオンさせるに要するレベルまで昇圧したGS信号を生成し、スイッチ素子M0のゲートに印加する。なお、レベルシフトドライバ32は、上述のチャージポンプ101の機能を含む。
【0094】
内部電源回路33は、VCC電圧より低い値から段階的に上昇させる電源電圧である内部電源を生成し、内部電源で制御が必要な回路に対して供給する。なお、内部電源回路33は、
図9に示した内部電源回路10aの機能を含む。
【0095】
ST回路34は、スイッチ素子M0の動作状態を、ST端子を介して、マイコン4に送信する。
低電圧検出回路35は、VCC電圧が定格電圧より低いとき、異常信号をロジック回路31に送信する。低電圧検出回路35から送信された異常信号を受信したロジック回路31は、スイッチ素子M0を制御するONBH信号をオフ信号にして出力する。
【0096】
短絡検出回路36は、スイッチ素子M0のソースに接続している出力端子OUTがGNDにショートしたとき、異常信号をロジック回路31に送信する。短絡検出回路36から送信された異常信号を受信したロジック回路31は、スイッチ素子M0を制御するONBH信号をオフ信号にして出力する。
【0097】
負荷開放検出回路37は、スイッチ素子M0のソースに接続する出力端子OUTがオープンになったとき、異常信号をロジック回路31に送信する。負荷開放検出回路37から送信された異常信号を受信したロジック回路31は、スイッチ素子M0を制御するONBH信号をオフ信号にして出力する。
【0098】
過電流検出回路38は、スイッチ素子M0とカレントミラー回路を構成しているトランジスタMcから、スイッチ素子M0に流れる電流と同一の電流を受信する。そして、定格より異常な大電流が流れたことを検出すると、異常信号をロジック回路31に送信する。過電流検出回路38から送信された異常信号を受信したロジック回路31は、スイッチ素子M0を制御するONBH信号をオフ信号にして出力する。
【0099】
過熱検出回路39は、スイッチ素子M0が定格より異常な高温になったとき、異常信号をロジック回路31に送信する。過熱検出回路39から送信された異常信号を受信したロジック回路31は、スイッチ素子M0を制御するONBH信号をオフ信号にして出力する。
【0100】
以上説明したように、本発明によれば、負荷に接続される伝送ラインにノイズが乗るなどして異常電流が発生しても、内部電源を電源電圧まで精度よく上昇させることができる。
【0101】
これにより、ESD耐量を低下させず、さらに集積回路の面積を大きく増大させずに、スイッチング素子のターンオン時のリーク電流の発生を抑制することができ、また外部ノイズによるスイッチ素子がフルオンしないなどの誤動作を防ぐことが可能になる。
【0102】
以上、実施の形態を例示したが、実施の形態で示した各部の構成は同様の機能を有する他のものに置換することができる。また、他の任意の構成物や工程が付加されてもよい。
上記については単に本発明の原理を示すものである。さらに、多数の変形、変更が当業者にとって可能であり、本発明は上記に示し、説明した正確な構成および応用例に限定されるものではなく、対応するすべての変形例および均等物は、添付の請求項およびその均等物による本発明の範囲とみなされる。