(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記分割ミラーは、複数のミラーで構成されるとともに、その反射面の大きさを異にして、最大反射面の1枚は固定ミラーとされ、他のミラーを可動ミラーとすることを特徴とする請求項1記載の投影装置。
前記ミラー制御部により、前記分割ミラーが反射する画像が前記スクリーン上に投影されないように制御されている場合、前記表示制御部は、前記分割ミラーが反射する画像を黒階調となるように制御することを特徴とする請求項4乃至請求項7の何れか記載の投影装置。
前記表示制御部及び前記表示部を有し、前記表示部から出射された画像光を投影可能に形成される画像形成部と、前記分割ミラーとが一体として筺体に収められていることを特徴とする請求項1乃至請求項12の何れか記載の投影装置。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の実施形態を
図1〜
図6に基づいて説明する。
図1は投影装置10を上方から見た外観斜視図で、蓋部30が開かれている状態を示している。なお、以下の説明においては、投影装置10の載置面側を下、載置面と反対側を上とし、蓋部30が開閉する際の自由端側を前、蓋部30が開閉する際の支点側を後とする。また、投影装置10の左右は、前方から投影装置10を見たときの左右をいうものとする。
【0012】
図1に示すように、投影装置10は、筺体を本体部20、蓋部30により構成され、全体を略矩形に形成される。蓋部30は投影装置10の上面に開閉自在に設けられている。蓋部30の内側面には、分割ミラー40が設けられている。分割ミラー40は、反射面を平坦に形成された平面鏡である。
【0013】
投影装置10の内部には、画像形成部100が設けられている。画像形成部100は、投影画像を投影可能に形成されており、投影画像光を出射する出射口となる投影レンズ135が設けられている。この投影レンズ135の投影方向は、分割ミラー40に向けられている。よって、画像形成部100により投影される画像は、分割ミラー40に投影されることとなる。
【0014】
その他、本体部20は、
図1に示すように、本体部20の内部を冷却するための吸排気を行う吸排気孔21や、本体部20の高さ方向を調節可能な台座22や、図示しないが、画像形成部100の設定や操作をするための操作パネルや、画像形成部100とパーソナルコンピューター等と接続するための入出力インターフェースが適宜設けられている。
【0015】
ここで、
図1及び
図2に基づいて、分割ミラー40について説明する。
分割ミラー40は、第1ミラー41と、第2ミラー42と、第3ミラー43により構成されている。第1ミラー41は、分割ミラー40の周辺部であって、分割ミラー40の上方左側に設けられている。同様に、第2ミラー42は、分割ミラー40の周辺部であって、上方右側に設けられている。そして、第3ミラー43は、分割ミラー40の第1ミラー41及び第2ミラー42以外の領域を占め、分割ミラー40において最大の反射面を有する。
【0016】
第1ミラー41及び第2ミラー42における第3ミラー43と対向する角部分は、傾斜状に形成されている。第1ミラー41と第2ミラー42は左右対称の形状に形成されている。そして、第1ミラー41及び第2ミラー42の反射面は、それぞれの反射面が、第3ミラー43の反射面に対して傾斜する角度及び傾斜する方向を変更可能な可動ミラーとして形成されている。そして、第3ミラー43は、固定ミラーとして形成されている。
【0017】
上記の第1ミラー41及び第2ミラー42の反射面が傾斜する角度(方向を含む)を変更する手段については、図示しないが、具体的には、例えば第1ミラー41及び第2ミラー42の裏面に、後方に突設したボールジョイントを設け、このボールジョイントを所定の把持力で把持する受け部を蓋部30の内面側に設ける。そして、エアシリンダー等のアクチュエーターを第1ミラー41及び第2ミラー42と連結させる。すると、これらのアクチュエーターを起動させれば、第1ミラー41及び第2ミラー42のそれぞれの反射面が傾斜する角度を変更することができる。
【0018】
ここで、分割ミラー40の第1ミラー41及び第2ミラー42と、第3ミラー43それぞれの反射面が連続した平坦面である場合には、
図3の破線に示すように、投影画像の範囲は横長矩形の有効画像領域200として形成される。すなわち、有効画像領域200の範囲が、投影装置10において最大限に画像を投影できる投影範囲となっている。また、
図3に示すスクリーン50は、有効画像領域200よりも狭い範囲を有するデジタルサイネージ等に利用される人型形状(人の形状の胸より上の部分)に形成されている。
デジタルサイネージ利用の場合は、ユーザは、スクリーン50に対して、投影装置10と反対側からスクリーン50に投影された画像を視認することになる。
【0019】
次に、投影装置10の機能構成を、
図4の機能ブロック図に基づいて説明する。
投影装置10に内蔵される画像形成部100は、表示制御部140、表示部とする表示素子120、光源部125、投影部130により構成されている。表示制御部140は、投影装置10の外部機器であるパーソナルコンピューター(PC)300と入出力インターフェース等を介して接続され、画像データが入力される。そして、表示制御部140では、入力された画像データに対して、入力画像と異なる画像を加えて表示素子120に出力する。
【0020】
表示素子120は、表示制御部140で形成された画像データに基づいて、光源部125からの光源光により投影画像光を投影部130に出射する表示部である。投影部130は、多数の光学レンズ等の光学機器により構成されており、投影レンズ135(
図1参照)が設けられている。この投影レンズ135から投影画像が投影される。分割ミラー40は、投影部130の投影レンズ135から投影された投影画像をスクリーン50に向けて反射する。
【0021】
そして、分割ミラー40には、第1ミラー41及び第2ミラー42(
図2参照)の反射面が傾斜する角度を制御するミラー制御部45が設けられている。そして、ミラー制御部45には、ジョイスティックやジョグダイヤルにより形成された図示しない指示装置が接続されている。この接続は、有線であってもよいし、赤外線等の無線接続であってもよい。指示装置は操作者が操作するものである。そして、指示装置から出力される指示信号がミラー制御部45に入力されることにより、第1ミラー41及び第2ミラー42の反射面が傾斜する角度が制御される。また、スクリーン50は、
図3に示す通り、本実施例においては、横長矩形形状をしている。
【0022】
なお、表示制御部140は、中央演算処理装置(CPU)やRAM/ROMの電子機器にて構成されている。表示部とした表示素子120は、DMD(デジタル・マイクロミラー・デバイス)や透過型液晶パネル等種々の空間的光変調素子を利用することができる。また、光源部125としては、LED(発光ダイオード)やLD(レーザーダイオード)、超高圧水銀ランプ等を利用することができる。ミラー制御部45は、中央演算処理装置(CPU)やRAM/ROMの電子機器にて構成されている。
【0023】
ここで、例えば、表示部である表示素子120にDMDを採用した場合には、DMDに対して光源部125からの光源光が照射される領域が、有効画像領域200(
図3参照)となる。
【0024】
その他の具体的構成については、適宜公知の投影装置(プロジェクター等)の構成を用いることができる。例えば、光源部125の光源光を表示素子120に照射するにあたっては、光源部125と表示素子120との間に、光源光を導光するための光学機器からなる装置(光源側光学系)を用いることができる。同様に、表示素子120から投影部130までの光路においても、投影するための光学機器からなる装置(投影側光学系)を用いることができる。
【0025】
次に、本実施例における投影装置10の動作を、
図4〜
図6に基づいて説明する。
表示制御部140(
図4参照)から表示素子120に対して出力される画像データである表示画像320(
図6(a)参照)は、デジタルサイネージ用の投影として主要部となる画像に対して強調等を行うための画像である第1画像領域321及び第2画像領域322と、デジタルサイネージ用の投影として主要部となる画像である第3画像領域323により構成される。このために、まずパーソナルコンピューター(PC)300により、主要部となる第3画像領域323の画像をあらかじめ作成しておく。
【0026】
本実施例では、
図6(a)に示す第3画像領域323として人の形状をした画像をあらかじめ作成しておく。そして、作成した第3画像領域323の画像データを表示制御部140に入力する。表示制御部140では、第1画像領域321及び第2画像領域322を、入力された第3画像領域323に加えて、画像データである表示画像320を形成する。本実施例においては、第1画像領域321及び第2画像領域322を矢印形状のポインタの画像として形成した。
【0027】
さらに、矢印形状をしたポインタの画像である第1画像領域321及び第2画像領域322の表示画像320における位置は、表示画像320が表示素子120及び投影部130を介して分割ミラー40に投影された場合における、第1ミラー41及び第2ミラー42に対応する位置に形成されている。
図6(a)では、第1ミラー41に対応する位置を第1ミラー対応位置41a、第2ミラー42に対応する位置を第2ミラー対応位置42aとして、
図6(a)の上方の左右に破線で示している。そして、第3画像領域323は、第3ミラー43に対応する位置である第3ミラー対応位置43aに形成されている。
【0028】
このように構成された表示画像320は、
図4に示すように、表示制御部140から出力されて表示素子120が駆動制御され、光源部125の光源光により、投影部130へ向けて投影する画像光が出射される。このとき、
図6(a)の第1画像領域321と第2画像領域322及び第3画像領域323における投影画像以外の部分は、黒画像(0階調)とされている。
【0029】
そして、
図4に示すように、投影部130は、表示素子120から出射される投影画像光に対応して、分割ミラー40に向けて投影画像を投影する。すると、
図6(a)で示した第1ミラー対応位置41aに形成されている第1画像領域321は、第1ミラー41に投影される。同様に、第2画像領域322は第2ミラー42に投影されることとなる。さらに、第3画像領域323は、第3ミラー43に投影されることとなる。
【0030】
次に、
図6(b)に示すように、ミラー制御部45が、第1画像領域321及び第2画像領域322のポインタを、例えば、人の形状の顔内の部分を指し示すように移動させる。すなわち、ミラー制御部45が、移動前においては第1ミラー対応位置41a及び第2ミラー対応位置42aに投影されている第1画像領域321及び第2画像領域322を、第3画像領域323である人の形状の画像における顔内である第1画像領域移動位置321a及び第2画像領域移動位置322aまで移動させる。
【0031】
本実施例においては、例えば、プレゼンテーション等を行う者である操作者が、指示装置であるジョイスティックやジョグダイヤルを操作してミラー制御部45を介して、第1ミラー41及び第2ミラー42を動作させる。これにより、第1ミラー41及び第2ミラー42に反射されるポインタの投影画像は、人の形状の画像における顔内のユーザの意図する適切な位置まで移動される。
【0032】
第1ミラー41及び第2ミラー42の動作は、
図5に示すように、第1ミラー41及び第2ミラー42のそれぞれを下方向に向けつつ、さらに互いの反射面が内側を向くように動作される。すると、
図5の実線の矢印で表された第1ミラー41(第2ミラー42)により反射される第1画像領域321(第2画像領域322)は、下方に移動しつつ、互いに内側に移動する(
図6(b)参照)。一方、
図5の破線の矢印で表された第3ミラー43により反射される第3画像領域323はそのまま投影され、移動することはない。
【0033】
この結果、画像形成部100から分割ミラー40に向けて出射される投影光においては、ポインタの画像は画像中の上方左右の隅部に位置している状態(換言すれば、第1画像領域321及び第2画像領域322が第1ミラー41及び第2ミラー42に投影されている状態)が維持されているが、分割ミラー40からスクリーン50に向けて反射する投影光では、スクリーン50上であたかもポインタが移動して人の顔内で移動しているように見せることができる。ここで、スクリーン50上であれば、ポインタが移動する様子はそのまま投影されることとなる。
【0034】
また、本実施形態においては第1画像領域321及び第2画像領域322の画像を矢印形状のポインタとしたが、丸点、星形、丸枠、角枠等の種々の形状で形成することができる。例えば、化粧品の広告用に顔の各パーツ部分を指示するようなサイネージ用途の利用や、目鼻等のパーツ自体の画像を移動させる福笑いといった娯楽用途の利用が考えられる。
【0035】
なお、表示画像320の上下とスクリーン50の上下を一致させて説明しているが、表示素子120により形成される投影画像は、上下左右が反転した画像として形成されるものである。
【0036】
以上の他、あらかじめ設定された設定値に基づいて、第1ミラー41及び第2ミラー42の反射面が傾斜する角度を変更することもできる。
図6(b)に示すように、ポインタを人の形状の顔内の部分を指し示すように移動させる場合には、第1ミラー対応位置41a及び第2ミラー対応位置42aに投影されている第1画像領域321及び第2画像領域322を、第1画像領域移動位置321a及び第2画像領域移動位置322aまで移動するよう、ミラー制御部45にあらかじめ設定しておく。
【0037】
このためミラー制御部45には、表示画像320中における画像の位置を、各ミラーの反射面が傾斜する角度を示す値に変換する変換テーブルを備えておく。そうすると、あらかじめ設定した第1画像領域移動位置321a及び第2画像領域移動位置322aの表示画像320中における位置は、第1ミラー41及び第2ミラー42の反射面が傾斜する角度を示す値に変換される。そして、この変換された値に基づいて、ミラー制御部45により、第1ミラー41及び第2ミラー42の反射面が傾斜する角度が制御される。そして、この制御により、ポインタのスクリーン上での位置が制御されることとなる。
【0038】
また、表示画像320中の特定の画像のみを重畳させるように動作させることもできる。
図7(a)に示すように、入力された第3画像領域323の画像の一部である特定画像領域324を抜き出して複製することにより、第1画像領域321と第2画像領域322の画像を作成する。そして、表示画像320中の第1画像領域321と第2画像領域322の画像形状と、第3画像領域323の一部の画像形状である特定画像領域324を同一大きさの同一画像である横長の長方形として形成する。そして、
図7(b)に示すように、第1画像領域321及び第2画像領域322の移動先である第1画像領域移動位置321a及び第2画像領域移動位置322aを、特定画像領域324と重畳するように第1ミラー41及び第2ミラー42を制御する。すると、特定画像領域324では3つの投影光が重畳されるので、他の領域と比べて輝度が約3倍となる。
【0039】
また、例えば、スクリーン50上の任意の位置をタッチして、その位置にポインタ等の画像を表示させるよう形成した指示装置も利用することができる。この場合、あらかじめスクリーン50の大きさをキャリブレーションによりミラー制御部45に読み込ませて対応することができる。
【0040】
例えば、感圧式の検出装置が裏面に備えられたスクリーン50を用意し、指示装置によりタッチした位置を検出可能に形成しておく。一方、ミラー制御部45には、キャリブレーションにより読み込まれたスクリーン50の大きさに基づいて、スクリーン50上の画像の位置を第1ミラー41及び第2ミラー42の反射面が傾斜する角度を示す値に変換する変換テーブルを備えておく。
【0041】
このような構成による投影装置10の動作は、まず、スクリーン50の大きさをミラー制御部45に読み込ませるキャリブレーションを行う。例えば、スクリーン50の端部に投影されたドットを、順次指示装置でタッチして、ドットの位置に関する信号をミラー制御部45に送信して、スクリーン50の大きさを読み込ませる。すると、スクリーン50の外形(大きさ)が決定されるので、前述の変換テーブルにより、スクリーン50上の所定の位置に対応する第1ミラー41及び第2ミラー42の反射面が傾斜する角度を示す値が決定される。そして、この値に基づいて第1ミラー41及び第2ミラー42が制御される。このようにして、指示装置でスクリーン50上の任意の位置をタッチすれば、タッチした位置にポインタを表示(移動)させることができる。
【0042】
次に、
図8のように、スクリーン50が、有効画像領域200よりも広い範囲を有する横長矩形形状に形成されている場合の実施形態について考える。
【0043】
この場合、有効画像領域200の範囲外にポインタ等の画像が退避する退避位置を設けるようにする。すなわち、第1ミラー41及び第2ミラー42を制御して、スクリーン50上にあって、スクリーン50上の有効画像領域200に対応する範囲以外の位置である退避位置に、ポインタ等の画像を投影しておいて、所定のタイミングで有効画像領域200内に表示させる等して、画像の投影を強調するなど効果的な投影を行うことができる。
退避位置としては、例えば、スクリーン50として使われない、スクリーン50の下部の台部52等が望ましい。なぜなら、デジタルサイネージ用途の場合、台部52は遮光されているので、スクリーン50に対して反対側から視認するユーザにとって、ポインタ等の画像は届かないことになるからである。
【0044】
なお、
図3に示す人型形状の場合も、ミラー制御部45により、第1ミラー41、第2ミラー42が第3ミラー43に対して可動されていない(同一角度になっている)場合や、前述のキャリブレーションにより分割ミラーが反射する画像がスクリーン上に投影されないように制御されていると判断される場合には、第1画像領域321及び第2画像領域322を黒画像(0階調)とする機能を表示制御部140が有するようにすると、同様の理由で好ましい。
【0045】
また、画像形成部100における表示部である表示素子120については、本実施例においては、表示素子120と、表示素子120を照射する光源部125を別体として構成したが、表示素子120及び光源部125に換えて、素子自体で発光機能を有する自発光型の表示機器を用いることもできる。例えば、有機エレクトロルミネッセンスや、レーザー光を光源として画像を形成するレーザースキャンビーム式としてもよい。
【0046】
また、本実施例においては、パーソナルコンピューター(PC)300にて第3画像領域を作成し、表示制御部140にて第1画像領域と第2画像領域を加えて表示画像320形成したが、この他、パーソナルコンピューター(PC)300に表示制御部140の機能を持たせて、パーソナルコンピューター(PC)300にて表示画像320をあらかじめ作成しておき、この表示画像320を、入出力インターフェースを介して、又はメモリーカード等から画像形成部100に入力するように構成することもできる。
【0047】
また、本実施例においては、第1ミラー41と第2ミラー42を可動ミラーとし、第3ミラーを固定ミラーとしたが、第1ミラー〜第3ミラーの全てを可動ミラーとしてもよい。すなわち、分割ミラーの枚数は2枚以上の複数であって、1枚以上の可動ミラーが含まれていればよい。
【0048】
また、本実施例においては、画像形成部100に、画像の台形歪みを補正する画像補正手段をさらに設けることができる。すなわち、第1ミラー41及び第2ミラー42のそれぞれに投影された画像は、それぞれのミラーの傾斜する角度や、画像形成部100と分割ミラー40及びスクリーン50の設置の状況、すなわちそれぞれの機器の縦方向の傾きによって、画像に歪みが生じる。そこで、この画像補正手段により、縦横の台形歪みを補正する。
【0049】
本実施例においては、投影装置10の本体部20内に画像形成部100を設け、蓋部30の内側面に分割ミラー40を設けた構成としたが、これらに加えてスクリーン50を本体部20に設けて装置全体を一体に形成してもよい。例えば、本体部20の前方の端部にスクリーンを立設し、使用後は本体部20に設けた収納部に収納できるように構成することができる。または、これらの構成すべてを一つの筺体内に収めてもよい。
【0050】
一つの筺体内に画像形成部100、分割ミラー40及びスクリーン50を収めた形態としては、例えばスクリーン50の後方から投影するリアプロジェクション方式の投影装置とすることができる。この場合、リアプロジェクションに対応したスクリーン50を設けて、スクリーン50の後方に分割ミラー40を設置して、分割ミラー40からの投影光がスクリーン50の背面から投影されるようレイアウトする。そして、スクリーン50側に画像形成部100を設置して投影レンズ135を分割ミラー40に向けてレイアウトすれば、リアプロジェクションとして投影装置10を利用することができる。
【0051】
また、画像形成部100、分割ミラー40、スクリーン50をそれぞれ別個に形成してもよい。例えば、スクリーン50を別体として設置し、このスクリーンの正面側に別体に形成された分割ミラー40を設置する。そして、スクリーン50の上端部や、屋内の場合は天井から吊り下げる等して、またはスクリーン50の下端部やスクリーン50の下方床上に、画像形成部100を設置して、画像形成部100の投影レンズ135を分割ミラー40に向けるように構成してもよい。このように別体として画像形成部100、分割ミラー40、スクリーン50を形成すれば、設置環境に応じてレイアウトを自由に変更可能とすることができる。
【0052】
以上の実施形態における投影装置10は、表示部である表示素子120を複数の画像領域である第1〜第3画像領域(321〜323)に分割して、異なる画像を第1〜第3画像領域(321〜323)にそれぞれ形成するように表示部を制御する表示制御部140と、表示素子120からの画像光をスクリーン50上に投影可能に形成されたミラーであって、第1〜第3画像領域(321〜323)の画像光を異なる方向に反射可能な分割ミラー40と、分割ミラー40が反射する異なる領域の各画像光による投影画像の位置を相対的に変化させるように分割ミラー40の角度を可動させるミラー制御部45と、を備える。
【0053】
これにより、投影装置をデジタルサイネージ等に利用するに際して、主要部となる画像に対して補足的な画像を汎用的なプロジェクタでも主要部の画像の任意の位置に容易に重畳して投影を行うことができる。よって、例えば、ポイント画像等を重畳させることにより投影画像の主要部が見やすく分かり易い表示映像を形成する投影装置を提供することができる。
【0054】
また、分割ミラー40は複数のミラーである第1〜第3ミラー(41〜43)として構成されるとともに、その反射面の大きさを異にして、最大反射面の1枚は固定ミラーである第3ミラー43とされ、他のミラーである第1ミラー及び第2ミラーを可動ミラーとして形成される。これにより、デジタルサイネージ用として主要部となる画像を最大反射面の固定ミラーに投影し、主要部となる画像のポイントを示したり強調したりするための画像を可動ミラーに投影することができる。
【0055】
また、第1ミラー41及び第2ミラー42は、分割ミラー40の周辺部に設けられている。よって、第1ミラー41及び第2ミラー42の反射面が傾斜する角度を変更する駆動機構を実装し易くできる。また、投影装置10をデジタルサイネージ用として利用する場合には、画像の主要部を固定ミラーにより投影し、強調等を行うポインタ画像の補足的な画像を分割ミラーに投影できるので、見やすい投影画像を得ることができる。
【0056】
また、ミラー制御部45は、複数の画像領域の投影画像が、互いにスクリーン上で重畳するように制御することができる。これにより、重畳された画像領域は、重畳されていない他の画像領域に比べて輝度が高くなる。ゆえに、特定部分の画像を強調したい場合に効果的である。
【0057】
また、ミラー制御部45は、複数の画像領域の投影画像を、表示部である表示素子120が表示可能な画像の範囲である有効画像領域200の範囲外に投影するよう制御することができる。これにより、強調が不要な場合には主要部の画像だけをスクリーンに投影できるので、投影内容に応じて効果的な説明が行える投影装置を提供することができる。
【0058】
また、複数の画像領域の投影画像のスクリーン50上における位置を指示する指示装置が設けられるとともに、ミラー制御部45を、この指示装置により出力される指示信号に従って制御することができる。これにより、ポインタ等の画像を主要部の画像に対して説明者が任意の位置に投影することができる。よって、より効果的なプレゼンテーションを行うことができる。
【0059】
また、ミラー制御部45により、分割ミラー40が反射する画像がスクリーン50上に投影されないように制御されている場合、表示制御部140は、分割ミラー40が反射する画像を黒諧調となるように制御する。これにより、スクリーン上に投影されていないポインタ等の画像を、所定のタイミングでスクリーン上に投影させることができるので、さらにより効果的なプレゼンテーションを行うことができる。
【0060】
また、ミラー制御部45は、あらかじめ設定した設定値に従って制御するよう形成される。よって、矢印形状のポインタの画像等のスクリーン50上での移動を自動的に行うことができる。ゆえに、店舗や展示会で投影装置10を利用する際に、無人でも投影できることとなる。
【0061】
また、複数の画像領域の画像に、ポインタの画像を含めることができる。これにより、デジタルサイネージ用の投影に際して、投影画像のうち主要部に対してポイントを強調した投影を行うことができる。
【0062】
また、表示部は、表示素子(空間的光変調素子)120として形成されている。これにより、DMDや透過型液晶表示素子を利用することができるので、より鮮明で明るい投影光を得ることができる。
【0063】
また、表示制御部140は、複数の画像領域の画像の台形歪みを補正する画像補正手段を有するように形成することができる。これにより、第1画像領域321及び第2画像領域322を、移動前後においても大きさや形状などを歪みなく維持することができる。よって、第1画像領域321及び第2画像領域322を、より正確な形状の画像として投影することができる。
【0064】
また、表示制御部140及び表示部である表示素子120を有し、表示素子120から出射された画像光を投影可能に形成される画像形成部100と、分割ミラー40とが一体として筺体に収められるように投影装置10を形成することができる。さらにまた、画像形成部100と、分割ミラー40と、スクリーン50とが一体として筺体に収められるように形成することもできる。これにより、より利便性の高い投影装置を提供することができる。
【0065】
また、以上説明した実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0066】
以下に、本願出願の最初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1] 表示部と、前記表示部を複数の画像領域に分割して、異なる画像を前記複数の画像領域にそれぞれ形成するように前記表示部を制御する表示制御部と、前記表示部からの画像光を反射してスクリーン上に投影可能に形成されたミラーであって、前記複数の画像領域の画像光を異なる方向に反射可能な分割ミラーと、前記分割ミラーが反射する前記複数の画像領域の各画像光による投影画像の位置を相対的に変化させるように前記分割ミラーの一部の角度を可動させるミラー制御部と、を備えることを特徴とする投影装置。
[2] 前記分割ミラーは、複数のミラーで構成されるとともに、その反射面の大きさを異にして、最大反射面の1枚は固定ミラーとされ、他のミラーを可動ミラーとすることを特徴とする前記[1]記載の投影装置。
[3] 前記可動ミラーは、前記分割ミラーの周辺部に設けられたことを特徴とする前記[2]記載の投影装置。
[4] 前記ミラー制御部は、前記複数の画像領域の投影画像が、互いにスクリーン上で重畳するように制御することを特徴とする前記[1]乃至前記[3]の何れか記載の投影装置。
[5] 前記ミラー制御部は、前記複数の画像領域の投影画像を、前記表示部が表示可能な画像の範囲である有効画像領域の範囲外に投影するよう制御することを特徴とする前記[1]乃至前記[4]の何れか記載の投影装置。
[6] 前記複数の画像領域の投影画像の前記スクリーン上における位置を指示する指示手段をさらに備え、前記ミラー制御部は、前記指示手段により出力される指示信号に従って制御されることを特徴とする前記[1]乃至前記[5]の何れか記載の投影装置。
[7] 前記ミラー制御部により、前記分割ミラーが反射する画像が前記スクリーン上に投影されないように制御されている場合、前記表示制御部は、前記分割ミラーが反射する画像を黒階調となるように制御することを特徴とする前記[1]乃至前記[6]の何れか記載の投影装置。
[8] 前記ミラー制御部は、あらかじめ設定した設定値に従って制御されることを特徴とする前記[1]乃至前記[7]の何れか記載の投影装置。
[9] 前記複数の画像領域の画像に、ポインタの画像が含まれることを特徴とする前記[1]乃至前記[8]の何れか記載の投影装置。
[10] 前記表示部は、空間的光変調素子であることを特徴とする前記[1]乃至前記[9]の何れか記載の投影装置。
[11] 前記表示制御部は、前記複数の画像領域の画像の歪みを補正する画像補正手段を有することを特徴とする前記[1]乃至前記[10]の何れか記載の投影装置。
[12] 前記表示制御部及び前記表示部を有し、前記表示部から出射された画像光を投影可能に形成される画像形成部と、前記分割ミラーとが一体として筺体に収められていることを特徴とする前記[1]乃至前記[11]の何れか記載の投影装置。
[13] 前記画像形成部と、前記分割ミラーと、前記スクリーンとが一体として筺体に収められていることを特徴とする前記[12]記載の投影装置。
[14] 表示部を複数の画像領域に分割して、異なる画像を前記複数の画像領域にそれぞれ形成するように前記表示部を制御する表示制御ステップと、前記表示部からの画像光を反射してスクリーン上に投影可能に形成されたミラーであって、前記複数の画像領域の画像光を異なる方向に反射させる反射ステップと、前記分割ミラーが反射する前記複数の画像領域の各画像光による投影画像の位置を相対的に変化させるように前記分割ミラーの一部の角度を可動させるミラー制御ステップと、を備えることを特徴とする投影方法。