特許第6238279号(P6238279)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6238279
(24)【登録日】2017年11月10日
(45)【発行日】2017年11月29日
(54)【発明の名称】漏電検出装置
(51)【国際特許分類】
   B60R 16/02 20060101AFI20171120BHJP
   G01R 31/02 20060101ALI20171120BHJP
【FI】
   B60R16/02 650S
   G01R31/02
【請求項の数】1
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2013-149656(P2013-149656)
(22)【出願日】2013年7月18日
(65)【公開番号】特開2015-20561(P2015-20561A)
(43)【公開日】2015年2月2日
【審査請求日】2016年7月6日
(73)【特許権者】
【識別番号】000241500
【氏名又は名称】トヨタ紡織株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100094190
【弁理士】
【氏名又は名称】小島 清路
(74)【代理人】
【識別番号】100151644
【弁理士】
【氏名又は名称】平岩 康幸
(73)【特許権者】
【識別番号】000221616
【氏名又は名称】東日本旅客鉄道株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000196587
【氏名又は名称】西日本旅客鉄道株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100094190
【弁理士】
【氏名又は名称】小島 清路
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼橋 朗紀
(72)【発明者】
【氏名】飯田 健司
(72)【発明者】
【氏名】鵜生 春樹
(72)【発明者】
【氏名】宮原 和志
(72)【発明者】
【氏名】牧野 友哉
(72)【発明者】
【氏名】▲吉▼本 崇
(72)【発明者】
【氏名】白石 仁史
(72)【発明者】
【氏名】梅田 啓
(72)【発明者】
【氏名】近藤 秀樹
(72)【発明者】
【氏名】吉村 慎一郎
(72)【発明者】
【氏名】神田 隆太郎
【審査官】 菅 和幸
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−079897(JP,A)
【文献】 特開2010−200553(JP,A)
【文献】 特開2006−226805(JP,A)
【文献】 特開平11−347290(JP,A)
【文献】 特開平09−240392(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60R 16/02
G01R 31/02−31/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
乗り物に搭載される可動部を備える可動装置を駆動するアクチュエータの漏電検出装置であって、
前記アクチュエータを駆動するための駆動回路を流れる電流値が所定の閾値以上であることを複数回連続して検知したときに漏電と判定し、
前記アクチュエータが停止されているときに前記駆動回路を流れる電流値が所定の閾値以上であるときに漏電予兆を検知し、
前記漏電予兆の検知回数が予め決められた複数回数となっていないときに、n回目(nは自然数)前記漏電予兆の検知がされた場合には、前記アクチュエータ動作不能な状態として所定の安定期間を設定し、前記安定期間の経過後にn+1回目の前記漏電予兆の検知を行うことを特徴とする漏電検出装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、漏電検出装置に関し、さらに詳しくは、漏電の誤検出を抑制することができる漏電検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の漏電検出装置としては、電流値が閾値以上であることを検知したときに漏電を検出するものが一般に知られている。この種の漏電検出装置として、例えば、図6に示すように、大電流a(図中実線で示す。)が流れて閾値以上となると、ヒューズが切れるものが提案されている。ここで、例えば、電流b(図中2点鎖線で示す。)が瞬間的に閾値を超えて再度閾値未満となる場合(すなわち、完全な漏電でない場合)がある。この場合、従来の漏電検出装置では、ヒューズで決められる固定の閾値を用いて、電流値が閾値以上となることを1回検知したときに漏電を検出するようにしているので、漏電を誤検出してしまう。さらに、従来の漏電検出装置では、比較的微小な電流値で漏電を検出することが困難となる。
【0003】
なお、他の従来の漏電検出装置として、電気自動車、電車等の乗り物に搭載されるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、特許文献1の技術でも、電流値が閾値以上となることを1回検知したときに漏電を検出するものであり、漏電の誤検出の恐れがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平6−153301号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、漏電の誤検出を抑制することができる漏電検出装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記問題を解決するために、請求項1に記載の発明は、乗り物に搭載される可動部を備える可動装置を駆動するアクチュエータの漏電検出装置であって、前記アクチュエータを駆動するための駆動回路を流れる電流値が所定の閾値以上であることを複数回連続して検知したときに漏電と判定し、前記アクチュエータが停止されているときに前記駆動回路を流れる電流値が所定の閾値以上であるときに漏電予兆を検知し、前記漏電予兆の検知回数が予め決められた複数回数となっていないときに、n回目(nは自然数)前記漏電予兆の検知がされた場合には、前記アクチュエータ動作不能な状態として所定の安定期間を設定し、前記安定期間の経過後にn+1回目の前記漏電予兆の検知を行うことを要旨とする。
参考として、請求項1記載の発明において、前記閾値は、0.3〜1.0アンペアとすることができる
【発明の効果】
【0007】
本発明の漏電検出装置によると、アクチュエータを駆動するための駆動回路を流れる電流値が所定の閾値以上であることを複数回連続して検知したときに漏電と判定する。これにより、漏電の誤検出を抑制することができる。
また、前記アクチュエータが停止されているときに前記アクチュエータを駆動するための駆動回路を流れる電流値が所定の閾値以上であるときに漏電予兆を検知し、前記漏電予兆の検知回数が予め決められた複数回数となっていないときに、n回目(nは自然数)前記漏電予兆の検知がされた場合には、前記アクチュエータ動作不能な状態として所定の安定期間を設定し、前記安定期間の経過後にn+1回目の前記漏電予兆の検知を行うため、電流値のふれが安定化されて漏電の誤検出を更に確実に抑制できるとともに、アクチュエータの損傷を防止できる。
参考として、前記閾値が、0.3〜1.0アンペアである場合は、比較的微小な電流値に基づいて漏電を検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明について、本発明による典型的な実施形態の非限定的な例を挙げ、言及された複数の図面を参照しつつ以下の詳細な記述にて更に説明するが、同様の参照符号は図面のいくつかの図を通して同様の部品を示す。
図1】実施例に係る漏電検出装置を備えるシートの斜視図である。
図2】上記シートの側面図である。
図3】上記漏電検出装置を説明するためのブロック図である。
図4】上記漏電検出装置による漏電検出処理を説明するためのフローチャート図である。
図5】上記漏電検出装置による漏電検出処理を説明するための説明図である。
図6】従来の漏電検出装置を説明するための説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
ここで示される事項は例示的なものおよび本発明の実施形態を例示的に説明するためのものであり、本発明の原理と概念的な特徴とを最も有効に且つ難なく理解できる説明であると思われるものを提供する目的で述べたものである。この点で、本発明の根本的な理解のために必要である程度以上に本発明の構造的な詳細を示すことを意図してはおらず、図面と合わせた説明によって本発明の幾つかの形態が実際にどのように具現化されるかを当業者に明らかにするものである。
【0010】
<漏電検出装置>
本実施形態に係る漏電検出装置は、乗り物に搭載される可動部を備える可動装置を駆動するアクチュエータの漏電検出装置(11)であって、前記アクチュエータを駆動するための駆動回路を流れる電流値が所定の閾値以上であることを複数回検知したときに漏電を検出する(例えば、図4及び図5等参照)。
【0011】
本実施形態に係る漏電検出装置としては、例えば、アクチュエータ(M1〜M3)を駆動するための駆動回路(16)を流れる電流値が所定の閾値以上であるときに漏電予兆(A1、A2)を検知し、漏電予兆の検知回数が予め決められた複数回数となっていないときに、n回目(nは自然数)の漏電予兆の検知とn+1回目の漏電予兆の検知との間に、アクチュエータ(M1〜M3)が動作不能な状態となる所定の安定期間(t2)を設定する形態(例えば、図3図5等参照)を挙げることができる。
【0012】
なお、上記「アクチュエータが動作不能な状態となる」とは、駆動回路に電流が流れない状態を意図する。また、上記「所定の安定期間」としては、例えば、1〜30秒(好ましくは5〜20秒)を挙げることができる。
【0013】
本実施形態に係る漏電検出装置としては、例えば、上記閾値は、0.3〜1.0アンペアである形態を挙げることができる。
【0014】
本実施形態に係る漏電検出装置としては、例えば、電流値が所定の閾値以上であるときに漏電予兆(A1、A2)を検知する漏電予兆検知手段(ステップS1〜S3)と、漏電予兆の検知回数が予め決められた複数回数となったときに漏電を判定する漏電判定手段(ステップS5、S7)と、を備える形態(例えば、図4及び図5等参照)を挙げることができる。
【0015】
上述の形態の場合、例えば、上記漏電予兆検知手段(ステップS1〜S3)は、アクチュエータ(M1〜M3)を駆動するための駆動回路(16)を流れる電流値が閾値以上であるときに漏電予兆(A1、A2)を検知し、上記漏電検出装置(11)は、漏電予兆の検知回数が予め決められた複数回数となっていないときに、n回目(nは自然数)の漏電予兆の検知とn+1回目の漏電予兆の検知との間に、アクチュエータ(M1〜M3)を動作不能な状態とする所定の安定期間(t2)を設定する安定期間設定手段(ステップS5、S6)を備えることができる(例えば、図3図5等参照)。
【0016】
<漏電検出方法>
本実施形態に係る漏電検出方法は、上述の実施形態に係る漏電検出装置(11)を用いる漏電検出方法であって、電流値が所定の閾値以上であることを複数回検知したときに漏電を検出する(例えば、図4及び図5等参照)。
【0017】
なお、上記実施形態で記載した各構成の括弧内の符号は、後述する実施例に記載の具体的構成との対応関係を示すものである。
【実施例】
【0018】
以下、図面を用いて実施例により本発明を具体的に説明する。なお、本実施例では、乗り物として電車に搭載されるシート用の漏電検出装置を例示する。また、本実施例では、電車内には、複数のシートを連結した連結シート及び/又は単独シートを組み合わせて横方向に並べたシート列が縦方向に複数設けられているものとする。
【0019】
(1)シートの構成
本実施例に係るシート1は、図1及び図2に示すように、シート本体2と、このシート本体2をその後方及び側方を覆うように収容するシェル3と、を備えている。また、シート本体2は、座席となるクッション部4と、クッション部4の前端側に連なり足のせとなるオットマン部5と、クッション部4の後端側に連なり背もたれとなるバック部6と、を備えている。このクッション部4は、モータM1の駆動により傾動可能(すなわち、チルト可能)に設けられている。また、オットマン部5は、モータM2の駆動により傾動可能に設けられている。さらに、バック部6は、モータM3の駆動により傾動可能(すなわち、クライニング可能)に設けられている。
【0020】
なお、上記各モータM1〜M3の駆動は、シート1のアームレストの先端側に設けられるスイッチ操作部7(図1参照)を操作することで、後述する制御部の制御により実行される。また、上記各モータM1〜M3によって、本発明に係る「アクチュエータ」が構成されている。
【0021】
(2)漏電検出装置の構成
本実施例に係る漏電検出装置11は、シート1に備えられている(図1参照)。この漏電検出装置11は、図3に示すように、各モータM1〜M3の駆動制御等を司る制御部12(ECU(Electronic Control Unit)とも称される。)を備えている。この制御部12は、CPU13(Central Processing Unit)と、図示しないメモリ(例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等)と、を備えている。また、制御部12は、スイッチ操作部7の各スイッチ15からの操作信号が入力される入力回路14を備えている。さらに、制御部12は、モータM1〜M3を駆動するためのモータ駆動回路16と、このモータ駆動回路16を流れる電流値を検出する電流検出回路17と、を備えている。これらモータ駆動回路16と電流検出回路17との間には、両回路16、17の接続を遮断するためのリレー19が介在されている。また、モータ駆動回路16には、電源18が供給される。
【0022】
上記制御部12は、以下に述べる漏電検出処理を実行する。この漏電検出処理では、図4に示すように、モータM1〜M3の停止中において、モータ駆動回路16を流れる電流値(すなわち、電流検出回路17で検出される電流値)が所定の閾値(例えば、0.4A)以上であるか否かを判定する(ステップS1)。次に、その電流値の検知が所定時間(例えば、100ms)継続したか否かを判定する(ステップS2)。その結果、電流値が所定の閾値以上で且つその検知が所定時間継続した場合(ステップS1、S2でYES判定)には、漏電予兆を検知し(ステップS3)、その検知回数をカウントして記憶する(ステップS4)。なお、ステップS1又はステップS2でNO判定の場合には、ステップS1に戻る。
【0023】
次に、漏電予兆の検知回数が予め決められた複数回数である所定値(例えば、2回)未満であるか否かを判定する(ステップS5)。その結果、検知回数が所定値未満である場合(ステップS5でYES判定)には、モータM1〜M3が動作不能な状態となる所定の安定期間(例えば、10秒)を設定する(ステップS5)。次いで、その安定期間の経過後、ステップS1に戻って次回の漏電予兆の検知を実行する。一方、検知回数が所定値に達した場合(ステップS5でNO判定)には、完全な漏電であることを判定する(ステップS7)。
【0024】
ここで、上記モータM1〜M3が動作不能な状態は、リレー19によりモータ駆動回路16と電流検出回路17との接続が遮断されるとともに、スイッチ操作部7の各スイッチからの操作信号を受け付けないことでなされる。また、漏電予兆の検知(ステップS1〜S3)は、リレー19によりモータ駆動回路16と電流検出回路17とが接続された状態で実行される。
【0025】
なお、上記制御部12による制御処理は、ハードウェア、ソフトウェアのいずれによって実現されてもよく、好適にはCPU、メモリ(ROM、RAM等)、入出力回路等を備えるマイクロコントローラ(マイクロコンピュータ)を中心に、入出力インターフェース等周辺回路を備えることにより構成することができる。
【0026】
(3)漏電検出装置の作用
次に、上記構成の漏電検出装置11の作用について説明する。なお、本実施例では、2回の漏電予兆の検知で漏電を判定するものとする。図5に示すように、モータ駆動回路16を流れる電流値が所定の閾値以上で且つその検知が所定時間t1継続した場合には、1回目の漏電予兆A1が検知される。次に、モータM1〜M3が動作不能な状態となる所定の安定期間t2の経過後に、モータ駆動回路16を流れる電流値が所定の閾値以上で且つその検知が所定時間t1継続した場合には、2回目の漏電予兆A2が検知される。
【0027】
上述のように、1回目の漏電予兆A1の検知から安定期間t2経過後に2回目の漏電予兆A2が検知されると、完全な漏電であると判定されてハードウェアが停止状態(すなわち、回路上に電流が流れないように遮断する状態)とされる。一方、1回目の漏電予兆A1の検知から安定期間t2経過後に2回目の漏電予兆A2が検知されない場合には、完全な漏電ではないと判定されてハードウェアが駆動状態(すなわち、回路上に電流が流れる通常状態)とされる。
【0028】
(4)実施例の効果
以上より、本実施例の漏電検出装置11によると、電流値が所定の閾値以上であることを複数回検知したときに漏電が検出される。これにより、漏電の誤検出を抑制することができる。さらに、従来のようにヒューズを用いて漏電検出するものに比べて、コスト低減や自由な閾値設定を容易に行うことができる。
【0029】
また、本実施例では、モータM1〜M3を駆動するためのモータ駆動回路16を流れる電流値が閾値以上であるときに漏電予兆を検知し、漏電予兆の検知回数が予め決められた複数回数となっていないときに、n回目(nは自然数)の漏電予兆の検知とn+1回目の漏電予兆の検知との間に、モータM1〜M3が動作不能な状態となる所定の安定期間t2を設定する。これにより、電流値のふれが安定化されて漏電の誤検出を更に確実に抑制できるとともに、モータM1〜M3の損傷を防止できる。
【0030】
さらに、本実施例では、閾値は0.3〜1.0アンペアであるので、比較的微小な電流値に基づいて漏電を検出することができる。
【0031】
尚、本発明においては、上記実施例に限られず、目的、用途に応じて本発明の範囲内で種々変更した実施例とすることができる。すなわち、上記実施例では、シート1用の漏電検出装置11を例示したが、これに限定されず、例えば、乗り物に搭載される限りにおいて、スライドドア、パワーウィンドウ等の可動部を備える可動装置に用いられる漏電検出装置としてもよい。さらに、照明装置やスピーカ装置に用いられる漏電検出装置としてもよい。
【0032】
また、上記実施例では、モータM1〜M3を駆動するためのモータ駆動回路16を流れる電流値に基づいて漏電を判定するようにしたが、これに限定されず、例えば、LED、電球等からなる光源を駆動するための回路を流れる電流値に基づいて漏電を判定したり、スピーカ等で音を出力するための回路を流れる電流値に基づいて漏電を判定したりしてもよい。
【0033】
また、上記実施例では、今回の漏電予兆A1の検知と次回の漏電予兆A2の検知との間に、アクチュエータM1〜M3が動作不能な状態となる所定の安定期間t2を設定するようにしたが、これに限定されず、例えば、今回の漏電予兆A1の検知と次回の漏電予兆A2の検知との間に、アクチュエータM1〜M3が動作可能な状態のままの所定の期間を設定するようにしてもよい。
【0034】
さらに、上記実施例では、2回の漏電予兆A1、A2の検知に応じて漏電を判定するようにしたが、これに限定されず、例えば、3回以上の漏電予兆の検知に応じて漏電を判定するようにしてもよい。
【0035】
前述の例は単に説明を目的とするものでしかなく、本発明を限定するものと解釈されるものではない。本発明を典型的な実施形態の例を挙げて説明したが、本発明の記述および図示において使用された文言は、限定的な文言ではなく説明的および例示的なものであると理解される。ここで詳述したように、その形態において本発明の範囲または精神から逸脱することなく、添付の特許請求の範囲内で変更が可能である。ここでは、本発明の詳述に特定の構造、材料および実施例を参照したが、本発明をここにおける開示事項に限定することを意図するものではなく、むしろ、本発明は添付の特許請求の範囲内における、機能的に同等の構造、方法、使用の全てに及ぶものとする。
【0036】
本発明は上記で詳述した実施形態に限定されず、本発明の請求項に示した範囲で様々な変形または変更が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0037】
乗用車、バス、トラック等の他、汽車、電車等の鉄道車両、建設車両、農業車両、産業車両や航空機などの乗り物において漏電を検出する技術として広く利用される。
【符号の説明】
【0038】
11;漏電検出装置、16;モータ駆動回路、A1,A2;漏電予兆、M1〜M3;モータ、t2;安定期間。
図1
図2
図3
図4
図5
図6