(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ポイント算出部は、前記搭乗物への搭乗を記録するためにユーザが利用する当該ユーザの識別情報が記録されたカードのグレードと、前記搭乗物における前記ユーザが利用する客室の等級と、前記搭乗物への前記ユーザの搭乗回数と、前記搭乗物へ前記ユーザが搭乗する際に当該ユーザと共に搭乗するユーザとして予め登録されたユーザの人数と、前記ユーザが前記搭乗物へ搭乗した区間における前記搭乗物の混雑度と、前記ユーザが下乗予定場所で前記搭乗物から下乗できなかったこと、
のうち少なくとも1つに基づいて算出した第二利用ポイントを前記第一利用ポイントに加算する
請求項1から請求項5の何れか1項に記載のポイント算出装置。
【発明を実施するための形態】
【0019】
<第一実施形態>
以下、本発明の第一実施形態によるポイント算出装置を
図1〜
図6を参照して説明する。
図1は、本発明に係る第一実施形態におけるポイント算出システムの一例を示す図である。
本実施形態のポイント算出システムは、旅客船を利用するユーザ(乗客)に対して、そのユーザが乗船した船の揺れに応じたポイントを算出し、算出したポイントを当該ユーザに付与するシステムである。ユーザは、ポイントを貯めると無料で乗船したり、割引額で乗船したり、グレードの高い客室を利用したり、一定の換算率で他のポイントシステムとポイントを交換したり、他のシステムの特典利用が可能となる等の権利が得られる。
符号1は、船2を利用するユーザを示している。船2とは、例えばフェリーである。船2は、船2の振動を検出する振動センサを搭載している。また、船2は、通信装置を備えており、振動センサによる検出情報を所定の時間間隔で後述するポイント算出装置10へ送信している。
【0020】
ユーザ1は、船2の利用ポイントサービスを受けるためのカード3を所有している。カード3とは、例えばICカードや磁気カードである。カード3のICチップや磁気テープには、カード3の識別情報(ポイントID)や利用する便の予約情報が記録されている。予約情報には、乗船する港、下船する港、利用する客室の客室ID及び客室等級などの情報が含まれる。ポイントIDは、ユーザ1と対応付けられて、後述するポイント算出装置10の備える記憶部に記録されている。
【0021】
符号20は、ポイントID等の情報を送信する送信装置である。送信装置20は、読み取り機とコンピュータから構成される。読み取り機はカード3からポイントIDを読み取り、コンピュータは、読み取り機が読み取ったポイントIDを取得して、読み取り時刻やどの港でポイントIDを読み取ったかなどの情報を加えてポイント算出装置10へ送信する。ポイントIDに付加する情報は、従業員がコンピュータを操作することによって変更可能である。送信装置20は、例えば、ユーザ1が船2に乗降するときに通過する港側のエントランスか、船2の乗降口付近に設置されている。
ユーザ1は、船2に乗船及び下船する際、カード3を送信装置20にかざす等して、カード3に記録された情報を送信装置20に読み取らせる。送信装置20は、カード3から読み取ったポイントIDと読み取り時刻とを、ネットワークを介してポイント算出装置10へ送信する。ここで、特に下船する際は、読み取りに代えて、予定到着時刻などの固定値としてもよい。
符号21は、コンピュータを備えた端末装置である。各港、もしくは他の管理場所(データセンタ等)には、端末装置21が備えられており、港の従業員は、船2の発着時刻を端末装置21に入力する。端末装置21は、入力された発着時刻を、ネットワークを介してポイント算出装置10へ送信する。
【0022】
なお、カード3は、必ずしもユーザ1が所有するものでなくてもよい。例えば、船2には、客室が設けられており、ユーザ1は、客室のキーを受け取って、乗船することも多い。そこで、客室キーとカード3とを一体にしたカードキーを用いて、ユーザ1が乗降の際、送信装置20にカードキーに記録されたポイントIDなどの情報を読み取らせるようにしてもよい。この場合、端末装置21には、書込み装置が接続されており、従業員がカードキーをユーザ1に渡す際に、カードキーにポイントIDや船の予約情報を書き込んでからユーザ1に渡すようにしてもよい。なお、ユーザ1のポイントIDや予約情報は、ユーザ1の名前や住所などの情報と対応付けて予めポイント算出装置10の記憶部に記憶されており、端末装置21が、ユーザ1の名前などの情報に基づいてユーザ1のポイントIDをポイント算出装置10の記憶部から取得し、カードキーに記録するものとする。
また、カード3の代わりにユーザ1の所有するスマートフォン等の携帯端末装置にポイントIDを記録して、ユーザ1が携帯端末装置をかざすと送信装置20でポイントIDを読み取るようにしてもよい。
【0023】
また、カード3や送信装置20はポイント算出システムにおいて必ずしも必須ではない。例えば、船2の乗船員が、各ユーザ1に発券される紙の乗船切符などに乗船時刻、下船時刻を手で記入し、ユーザが下船した港にいる従業員が乗船時刻、下船時刻などを端末装置21へ入力し、ユーザの指示操作に基づいて端末装置21が、ポイント算出装置10の記憶部からポイントIDを取得し、ポイントID、乗船時刻、下船時刻などの情報をポイント算出装置10へ送信してもよい。以下の説明では、ユーザ1がカード3を所持する場合を例に説明を行う。
【0024】
符号10は、ポイント算出装置である。ポイント算出装置10は、船2から送信された船2の振動情報を用いて算出した船2の揺れに基づくポイントを、ユーザ1に付与する。ユーザ1に付与するとは、算出したポイントをユーザ1のポイントIDと対応付けて記録することをいう。ポイント算出装置10は、データセンタ等に設置されていてもよいし、船2に搭載されていてもよい。
なお、ポイント算出装置10が算出したポイントの付与履歴や、現在の累積ポイントなどは、インターネットを介して、ユーザ専用のWebページ等で閲覧することが可能である。ユーザ1は、そのWebページで自分に紐づいたポイントIDに関する情報だけを閲覧することができる。
【0025】
図2は、本発明に係る第一実施形態におけるポイント算出装置の一例を示すブロック図である。
ポイント算出装置10は、
図2に示すように、ポイント付与情報取得部11と、揺れ判定部12と、ポイント算出部13と、判定部14と、通信部15と、記憶部16とを備えている。
【0026】
ポイント付与情報取得部11は、船2に搭載された振動センサの検出情報を所定間隔ごとに取得する。振動センサとは、例えば加速度センサやジャイロセンサ、傾斜計などである。また、ポイント付与情報取得部11は、送信装置20から送信されたカード3に記録されたポイントIDなどの情報を取得する。
ポイント算出部13は、出発地点から到着地点までの移動について、搭乗物の揺れに応じたポイントを算出する。
判定部14は、ポイント付与情報取得部11から取得した情報の判定処理を行う。判定処理とは、例えばポイントIDがポイント算出装置10の記憶部に記憶されているかどうかの判定処理である。
通信部15は、他の装置と情報の送受信を行う。
記憶部16は、ポイント付与情報取得部11が取得した船2の振動情報、付与ポイントを算出するためのテーブルなど各種情報を記憶する。
出力部17は、ポイント算出部13が算出したポイントを船内モニタ等に出力する。
【0027】
図3は、本発明に係る第一実施形態におけるポイント算出に用いるテーブルの一例を示す第一の図である。
図3は、記憶部16に格納されたユーザ1の乗降記録テーブルの一例である。図が示す通り、乗降記録テーブル101は、「ポイントID」、「乗船港」、「乗船時刻」、「下船港」、「下船時刻」、「客室ID」、「客室等級」、「運行ID」の各項目を有している。「ポイントID」には、ユーザ1のポイントIDが格納される。「乗船港」には、ユーザ1が乗船した港が格納される。「乗船時刻」には、ユーザ1の乗船時刻が格納される。「下船港」には、ユーザ1が下船した港が格納される。「下船時刻」には、ユーザ1の下船時刻が格納される。「客室ID」には、ユーザ1が利用する客室の識別子が格納される。「客室等級」には、ユーザ1が利用する客室のグレードが格納される。客室のグレードには、例えば「2等」、「特2等」、「1等」、「特等」が存在する。「運行ID」には、ユーザ1が利用した船便の識別番号が格納される。
【0028】
図4は、本発明に係る第一実施形態におけるポイント算出に用いるテーブルの一例を示す第二の図である。
図4は、記憶部16に格納されたポイント算出の方法を規定したポイント換算テーブルの一例である。図が示す通り、ポイント換算テーブル103は、「条件」、「付与ポイント」の各項目を有している。「条件」には、ポイントを付与する対象となる状況が格納されている。「付与ポイント」には、「条件」を満たした場合に付与されるポイントが格納されている。ポイント換算テーブル103の1行目のデータは、A港〜B港へ乗船した場合、100ポイントが付与されることを規定している。以下、予め乗船区間ごとに定められた付与ポイントを基本ポイントと称する。この基本ポイントは、乗船区間の乗船時間に応じて定められた値でも、乗船区間の移動距離に応じて定められた値でも、例えばどのような乗船区間に対しても一律に設定された固定値であってもよい。また、2行目のデータには、揺れ判定部12が船2が揺れた状態にあると判定した時間の1分あたりに付与するポイントが規定されている。また、3行目のデータには、揺れ判定部12が判定した1回あたりの揺れに対して付与するポイントが規定されている。また、4〜5行目のデータには、揺れ判定部12が判定した1回あたりの揺れに対して揺れの大きさに応じて付与するポイントが規定されている。
図4では、加速度センサが検出した加速度に基づいて、加速度がある値X以上かX未満かどうかによって異なるポイントを付与する例を示している。他にも、船体の傾き加減が何度以上かどうかや加速度を2回積分して求めた揺れの大きさ(振幅)によって付与するポイントを設定してもよい。ポイント換算テーブル103に基づくポイント付与については、後に例を挙げて説明する。
【0029】
図5は、本発明に係る第一実施形態におけるポイント算出に用いるテーブルの一例を示す第三の図である。
図5は、記憶部16に格納されたユーザ1ごとにそのユーザ1が貯めたポイントを記憶するポイント管理テーブルの一例である。図が示す通り、ポイント管理テーブル104は、「ポイントID」、「氏名」、「連絡先」、「累積ポイント」、「有効期限」、「カードグレード」の各項目を有している。「ポイントID」には、ユーザ1のポイントIDが格納される。「氏名」には、ユーザ1の氏名が、「連絡先」にはユーザ1の住所や電話番号、メールアドレス、生年月日などが格納される。「累積ポイント」には、ユーザ1が貯めたポイントが、「有効期限」には、ポイントの使用期限が格納される。また、「カードグレード」には、ユーザ1が所有するカード3のグレードが格納される。
ポイント算出部13は、ポイントIDごとに
図4で例示したポイント換算テーブル103に格納されたポイント付与の規定に基づいてポイントを算出し、ポイント管理テーブル104に格納された当該ポイントIDの累積ポイントに算出したポイントを加算する。ユーザ1は、貯まったポイントと引き換えに、より上等な客室を利用したり、無料で乗船する権利を得ることができる。
なお、ユーザ1が、初めて、船2を利用する場合、ユーザ1は個人情報の登録を行い、その際、予約情報などを管理する図示しない管理システムが、所定の方法によってポイントIDをユーザ1に割り振り、このポイント管理テーブル104に当該ユーザ1のデータを作成するものとする。
【0030】
図6は、本発明に係る第一実施形態におけるポイント算出方法のフローチャートの一例である。
図6を用いて、あるユーザ1が船2を利用したときのポイント算出方法について説明する。
まず、ユーザ1が船2に乗船するときにカード3を乗船する港に設けられた送信装置20Aの読み取り機へかざす。すると、送信装置20Aは、カード3からポイントIDなどの情報を取得し、ポイントIDと、読み取り時刻(乗船時刻)と、乗船港と、運行IDと、ユーザ1が購入した客室の客室ID及び客室等級の情報とをポイント算出装置10へ送信する。なお、乗船港の情報と運行IDは、予め送信装置20Aへ記録されているものとする。なお、乗船時間は、必ずしも実際に乗船する時刻とは限らない。例えば、乗船受付時刻でもよい。
ポイント算出装置10では、ポイント付与情報取得部11が、ユーザ1の乗船情報を取得する(ステップS11)。具体的には、ポイント付与情報取得部11は、ユーザ1のポイントIDと、運行IDと、乗船時刻と、乗船港などの乗船情報を取得し、これらを判定部14へ出力する。
【0031】
次に判定部14が、取得したポイントIDのデータが、
図5で例示したポイント管理テーブル104に登録されているか否かを判定する(ステップS12)。ポイントIDがポイント管理テーブル104に登録されていない場合(ステップS12;No)、送信装置20に接続されたディスプレイ装置にエラーメッセージを表示し、本処理フローは終了する。ポイントIDがポイント管理テーブル104に登録されている場合(ステップS12;Yes)、ポイント付与情報取得部11は、取得したポイントID、運行ID、乗船時刻、乗船港、客室ID、客室等級を記憶部16の
図3で例示した乗降記録テーブル101に書き込んで記憶させる。なお、ステップS12の判定で、ユーザの予約情報と、取得した運行IDや乗船港とを比較して、ユーザ1が予約情報通りの船に乗るかどうかの判定を加えてもよい。
【0032】
次に下船する港において、ユーザ1は、カード3を下船する港に設けられた送信装置20Bの読み取り機へかざす。すると、送信装置20Bは、カード3からポイントIDを取得し、ポイントIDと、運行IDと、読み取り時刻(下船時刻)と、下船港とをポイント算出装置10へ送信する。なお、下船港の情報と運行IDは予め送信装置20Bへ記録されているものとする。ポイント算出装置10では、ポイント付与情報取得部11が、ポイントIDなどの下船情報を取得する(ステップS13)。ポイント付与情報取得部11は、取得したポイントID、運行IDを用いて乗降記録テーブル101を検索し、下船するユーザ1の乗降記録を示したレコードを特定し、そのレコードの「下船港」、「下船時刻」の項目を取得した情報で更新する。
【0033】
ステップS11〜S13と並行して、ポイント付与情報取得部11は、船2より振動情報を取得する(ステップS14)。具体的には、ポイント付与情報取得部11は、船2から加速度センサが検出した3軸方向の加速度や、ジャイロセンサが検出した角速度などを、それらを測定した時刻の情報と共に所定間隔ごとに取得し、取得した情報を運行IDと対応付けて記憶部16へ書き込む。次にポイント付与情報取得部11は、ポイントID、運行ID、出港時刻、着港時刻の情報を揺れ判定部12に出力し、揺れの判定を指示する。
【0034】
次に、揺れ判定部12が、ユーザ1が乗船した区間について揺れを判定する(ステップS15)。まず、揺れ判定部12は、ユーザ1の乗船区間における振動情報を、運行ID、出港時刻と着港時刻に基づいて記憶部16から読み出す。読み出した振動情報は、例えば、船体の加速度や角速度、船体の傾き角度などを時系列に記録した情報である。揺れ判定部12は、読み出した振動情報と所定の閾値とを比較して、乗船区間において船2が揺れている状態にあったかどうかを判定する。例えば、揺れ判定部12は、閾値以上の加速度が所定時間続くと揺れた状態であると判定する。又は、揺れ判定部12は、読み出した加速度を積分して得た値が所定の値以上であれば揺れた状態であると判定する。又は、揺れ判定部12は、読み出した角速度を積分して得た船体の角度や傾斜計が測定した角度を用いて、所定の角度以上の傾きが生じると揺れた状態であると判定する。なお、揺れ判定に際しては、所定の方向の揺れや特定の周波数の揺れだけを対象としてもよい。
【0035】
次にポイント算出部13は、ポイント算出を行う(ステップS16)。本実施形態は、ユーザ1の乗船に係る船2の揺れに応じてポイントを算出することに特徴がある。以下、本実施形態のさまざまなポイント算出方法を説明する。
【0036】
[揺れ時間によるポイント算出]
揺れ時間によるポイント算出では、ユーザ1の乗船した区間において揺れ判定部12が揺れていると判定した時間に応じてポイント(第一利用ポイント)を算出する。この方法の場合、揺れ判定部12は、揺れていると判定した時間の合計をポイント算出部13に出力する。ポイント算出部13は、揺れと判定された時間の合計に単位時間当たりに付与するポイントを乗算して揺れ時間によるポイントを算出する。単位時間当たりの揺れに対して付与するポイントは、ポイント算出部13が、ポイント換算テーブル103の「条件」が「時間」のレコードから読み取る。
図4の例では、1分あたり5ポイントである。
ポイント算出部13は、ユーザが乗船した区間に対する基本ポイントに、揺れ時間によるポイントを加算して、当該乗船においてユーザ1に付与するポイントを算出する。
これにより、揺れが激しいときに乗船したユーザに対して、揺れをポイントに換算して付与することができるので、ユーザの不満を緩和することができる。
【0037】
[揺れ回数によるポイント算出]
揺れ回数によるポイント算出では、ユーザ1の乗船した区間において揺れ判定部12が判定した揺れの回数に応じてポイント(第一利用ポイント)を算出する。この方法の場合、揺れ判定部12は、ユーザ1の乗船区間において判定した揺れの回数をポイント算出部13に出力する。ポイント算出部13は、取得した揺れの回数に1回当たりに付与するポイントを乗算して揺れ回数によるポイントを算出する。1回当たりの揺れに対して付与するポイントは、ポイント算出部13が、ポイント換算テーブル103の「条件」が「回数」のレコードから読み取る。
図4の例では、1回あたり5ポイントである。
ポイント算出部13は、ユーザが乗船した区間に対する基本ポイントに、揺れ回数によるポイントを加算して、当該乗船においてユーザ1に付与するポイントを算出する。
【0038】
[揺れの大きさに応じたポイント算出]
揺れの大きさに応じたポイント算出では、ユーザ1の乗船した区間において揺れ判定部12が判定した揺れの大きさに応じてポイント(第一利用ポイント)を算出する。この方法の場合、揺れ判定部12は、ユーザ1の乗船区間において揺れの大きさが閾値以上と判定した回数と、揺れの大きさが閾値未満と判定した回数とをポイント算出部13に出力する。ポイント算出部13は、ポイント換算テーブル103からの揺れの大きさが閾値以上の場合の1回あたりの付与ポイント(
図4の例では、「条件」が「X以上」)を読み出して、そのポイントを揺れの大きさが閾値以上と判定された回数に乗じて、大きい揺れに対するポイントを算出する。同様にポイント算出部13は、ポイント換算テーブル103からの揺れの大きさが閾値未満の場合の1回あたりの付与ポイント(
図4の例では、「条件」が「X未満」)を読み出して、そのポイントを揺れの大きさが閾値未満と判定された回数に乗じて、小さい揺れに対するポイントを算出する。最後にポイント算出部13は、ユーザが乗船した区間に対する基本ポイントに、大きい揺れに対するポイントと小さい揺れに対するポイントとを加算して、ユーザ1に付与するポイントを算出する。
なお、ここでは、大きい揺れ、小さい揺れの回数に応じてポイントを算出する場合を例に説明を行ったが、大きい揺れが生じた時間、小さい揺れが生じた時間に応じてポイントを算出してもよい。また、揺れの大きさは、大小の2段階に限らない。また揺れの大きさだけではなく、揺れの大きさ・揺れの方向・周波数に応じて、人が船酔いしやすい種類の揺れには大きなポイントを付与するように設定してもよい。
【0039】
[場所ごとの揺れに応じたポイント算出]
場所ごとの揺れに応じたポイント算出では、ユーザ1の乗船した区間において揺れ判定部12が判定した揺れとその揺れを検出した場所に応じてポイント(第一利用ポイント)を算出する。
この方法の場合、揺れ判定部12は、ユーザ1の乗船区間において判定した揺れの時間・回数・大きさなどと、船2のどの位置で検出された揺れであるかを示す情報とをポイント算出部13に出力する。どの位置で検出された揺れであるかを示す情報とは、例えば、船2の船体の前方、中央、後方に振動センサが設けられている場合、「前」、「中」、「後」などである。ポイント算出部13は、ポイントIDと運行IDとに基づいて、乗降記録テーブル101から、ユーザ1の利用した客室IDを読み出す。ポイント算出部13は、客室IDと船体における客室の位置を示した情報から、客室IDが示す客室の位置を判定し、その位置で検出された揺れに応じたポイントを算出する。なお、客室IDと船体における客室の位置を示した情報は、予め記憶部16が記憶しているものとする。例えば、ユーザ1の客室IDが船の中央あたりに存在すれば、ポイント算出部13は、揺れ判定部12から取得した揺れの時間などと揺れの検出場所を組にした情報の中から、検出場所が「中」の揺れ判定情報に基づいてポイントの算出を行う。揺れに応じたポイントの算出は、上述の「揺れ時間によるポイント算出」、「揺れ回数によるポイント算出」、「揺れの大きさに応じたポイント算出」の何れでもよい。一般に、船内の前方又は後方に位置する客室は中央の客室に比べて揺れが激しい。この方法によれば、同じ便に乗船したユーザを均一に扱うことなく、それぞれのユーザが乗船していた位置の揺れに応じてポイントを付与することができるので、揺れによるユーザの不満をより解消することができる。
【0040】
以下は、ユーザ1の乗船した船2の揺れに関する事項ではないが、上述の揺れに応じたポイント付与と組み合わせることでユーザの満足度を高めることができる。
【0041】
「混雑度に基づくポイント算出」
混雑度に基づくポイント算出では、揺れに応じたポイントに加えて、さらに船2の混雑度に基づいてポイント(第二利用ポイント)を加算する。例えば、各港では、従業員が船に乗り降りする乗客数をカウントして、端末装置21から、管理システムにネットワークを介して送信しているものとする。管理システムでは、船便及び区間ごとに搭乗人数が記録される。ポイント算出部13は、管理システムからポイント算出の対象となるユーザ1が乗船した区間における乗客の人数を取得し、例えば、最大搭乗人数の何割に当たるかを算出する。そして、乗客数が船2の最大搭乗人数の9割に達した場合、ポイント換算テーブル103から「条件」が「乗船率9割以上」であるレコードから付与ポイントを取得して、その区間に乗船していたユーザ1に対し、揺れに応じたポイントに加えてポイントを付与する。
これにより、船2が混雑することによる不快感や、グレードの高い客室を利用したかったにも拘わらず、満室のため利用できなかったことに対する不満などを緩和することができる。
あるいは、逆に混雑度が低い区間に対してポイントを付可するようにして、ユーザの利用を促すようにしてもよい。
【0042】
「客室等級に基づくポイント算出」
客室等級に基づくポイント算出では、揺れに応じたポイントに、さらにユーザ1の利用している客室等級に基づくポイント(第二利用ポイント)を加算する。
ポイント算出部13は、乗降記録テーブル101からポイントIDに基づいてユーザ1の利用した客室等級の情報を読み取る。ポイント算出部13は、読み取った客室等級に対して付与されるポイントをポイント換算テーブル103から取得する。例えば、ユーザ1が利用した客室の等級が「1等」だとすると、
図4の例では、条件が「1等」のデータから10ポイントを取得する。そして、ポイント算出部13は、10ポイントを揺れに応じたポイントに加算して、当該ユーザに付与するポイントを算出する。
例えば、グレードが低い方から順に「2等」、「1等」、「特等」に分かれている場合、ポイント換算テーブル103に「1等」、「特等」に対して付与ポイントを設定しておくと、2等室の利用者には、ポイントを付与せず、1等室以上の利用者にポイントを付与することができる。このように設定しておくと、1等室以上のグレードを利用するユーザを優遇することができ、グレードの高い客室を利用することへの誘因とすることができる。
また、例えば、普段安価な2等室を利用するユーザが、船が混雑しているなどの状況において1等室を利用したい場面でも、ポイントが加算されれば、利用しやすくなる。
なお、客室等級によるポイントの差別化だけではなく、ユーザが乗船した船舶の種類によって付与するポイントに差を設けるようにしてもよい。
【0043】
「利用人数に基づくポイント算出」
利用人数に基づくポイント算出では、家族で乗船している乗客や、団体で乗船している乗客に、揺れに応じたポイントにさらに利用人数に基づくポイント(第二利用ポイント)を加算する。
利用人数の情報は、予約の際にユーザから入力された予約情報に含まれ管理システムに記憶されているものとする。ポイント算出部13は、ポイントの算出に際し、この予約情報を参照し、利用人数の情報を取得する。そして、ポイント算出部13は、ポイント換算テーブル103を参照して、利用人数に対応するポイントを取得し、揺れに応じたポイントに加算する。
図4の例では、4人以上で利用した場合、4人以上で乗船する乗客それぞれのポイントIDに対して5ポイントが加算される。これにより、より多くの友人等と共に乗船することを促すことができ、船の利用の促進を図ることができる。
【0044】
「欠航、抜港、引き返し時のポイント算出」
欠航時のポイント算出は、突然の天候の変化により、船2を運行できなくなったような場合であって、実際に乗船するつもりで港まで来ていたユーザに付与するポイントである。
このような場合、送信装置20を構成するコンピュータに、ポイントIDなどと共に欠航であることを示す情報を送信するように設定しておく。この状態で、ユーザ1が送信装置20にカード3をかざすと、送信装置20は、ポイントID、運行IDと欠航であることを示す情報とをポイント算出装置10へ送信する。ポイント算出装置10では、ポイント付与情報取得部11がその情報を取得し、ポイント算出部13へ出力する。ポイント算出部13は、ポイント換算テーブル103の「条件」が欠航となっているデータから付与ポイントを読み出して、その値をユーザ1に付与するポイントに決定する。また、航行中に抜港や引き返しとなった場合、抜港や引き返しがあったこと示す情報を欠航時と同様にポイントIDなどと共にポイント算出装置10へ送信する。ポイント算出部13は、ポイント換算テーブル103の「条件」がそれぞれ「抜港」、「引き返し」となっているデータから付与ポイントを読み出して、その値をユーザ1に付与するポイント(第二利用ポイント)に決定する。なお、抜港とは、通常であれば寄港するが、天候不良などにより、その港に寄らずに通過することである。この場合、抜港された港で下船する予定だったユーザ1には、揺れに基づくポイントに、抜港による付与ポイントを加算する。また、抜港した港で乗船する予定だったユーザ1には、欠航による付与ポイントを付与する。また、引き返しとは、通常であれば到着する港に至る前に、天候不良などにより船2を引き返すことである。この場合も、引き返しにより、目的の港に到着できなかったユーザ1には、揺れに基づくポイントに、引き返しによる付与ポイントを加算する。また、到着できなかった港から乗船する予定だったユーザ1には、欠航による付与ポイントを付与する。
これにより、欠航等によって足止めされたユーザの不満を緩和することができる。
【0045】
「乗船回数に基づくポイント算出」
乗船回数に基づくポイント算出は、揺れに応じたポイントに、乗船回数に応じてポイント(第二利用ポイント)を算出する方法である。
ポイント算出部13は、乗船回数に基づいて付与されるポイントをポイント換算テーブル103から取得する。例えば、
図4の例では、条件が「乗船回数」のデータから1ポイントを取得する。このポイントは、1回の乗船ごとに付与されるポイントである。ポイント算出部13は、読み出した1ポイントを揺れに応じたポイントに加算して、当該ユーザに付与するポイントを算出する。
なお、
図4では、乗船毎に1ポイントを付与する例を示しているが、乗船10回ごとに所定のポイント(例えば10ポイント)を付与するようにしてもよい。また、乗船回数の累積が100回に至ると、それ以降は、乗船10回ごとに15ポイントを付与する等、
乗船回数の累積に応じて、段階的に付与するポイントを変更してもよい。
【0046】
「カードグレードによるポイント算出」
客室等級に基づくポイント算出では、揺れに応じたポイントに、さらにユーザ1の利用しているカード3のグレードに基づくポイント(第二利用ポイント)を加算する。カード3には、年会費などに応じて享受できるサービスが異なる様々なグレードのカードが用意されていて、ユーザ1は、自分が利用するカード3のグレードに応じてポイントを得ることができる。
ポイント算出部13は、ポイント管理テーブル104からポイントIDに基づいてユーザ1の利用しているカード3のグレード情報を読み取る。ポイント算出部13は、読み取ったカードのグレードに対して付与されるポイントをポイント換算テーブル103から取得する。例えば、ユーザ1が利用しているカード3のグレードが「1st」だとすると、
図4の例では、条件が「カードグレード(1st)」のデータから5ポイントを取得する。そして、ポイント算出部13は、5ポイントを揺れに応じたポイントに加算して、当該ユーザに付与するポイントを算出する。
【0047】
ポイント算出部13は、これらの方法によってポイントを算出すると、
図5で例示したポイント管理テーブル104にポイントを記録する(ステップS17)。具体的には、ポイント算出部13は、算出したポイントに対応するポイントIDのレコードを特定し、累積ポイントを読み出す。ポイント算出部13は、読み出した累積ポイントにステップS16で算出したポイントを加算し、ポイント管理テーブル104の当該レコードの「累積ポイント」の値を更新する。
【0048】
上記では、船の揺れを判定するにあたって振動センサの検出情報を用いる例を用いて説明を行ったが、船の揺れを海洋の気象データを用いて判定してもよい。具体的には、揺れ判定部12は、気象庁などから波浪、潮位、海流、海上風などの気象データを取得し、それらの情報を基に船2が揺れた状態にある時間を算出する。例えば、「揺れ時間によるポイント算出」の場合、記憶部16には、過去の気象データとそのときの揺れの実測値などから算出された、気象データが示す気象条件と単位時間あたりに船が揺れている時間(例えば1時間あたり20分など)との対応テーブルなどが格納されており、揺れ判定部12は、ユーザ1の乗船中における気象データを用いて、このテーブルから単位時間当たりの揺れ時間を読み出し、ユーザ1の乗船時間に乗じて船2が揺れた状態にある時間を算出する。ポイント算出部13は、単位時間あたりの揺れに対するポイントに、揺れ判定部12が算出した船2が揺れた状態にある時間を乗じて揺れに基づくポイントを算出する。
なお、「揺れ回数によるポイント算出」の場合、記憶部16に、気象データと単位時間あたりに船が揺れた回数との対応テーブルが格納されている。揺れ判定部12は、このテーブルからユーザ1の乗船区間における船2の揺れた回数を算出し、ポイント算出部13は、ポイント換算テーブル103に格納された1回あたりの揺れに対するポイントに、揺れ判定部12が算出した船2が揺れた回数を乗じて揺れに基づくポイントを算出する。
「揺れの大きさに応じたポイント算出」の場合には、記憶部16に、気象データと単位時間あたりに船が揺れた回数が揺れの大きさごとに設定されたテーブルが格納されている。「場所ごとの揺れに応じたポイント算出」の場合、記憶部16に、気象データと単位時間あたりに船が揺れた回数などが船の場所ごとに設定されたテーブルが格納されている。これらの場合のポイントの算出方法も同様である。
【0049】
本実施形態によれば、ユーザが乗船した船の揺れに応じたポイントを付与することで、乗船時の揺れによるユーザの不快感を和らげる効果が期待できる。それにより、ユーザは、より納得して船を利用するようになり、船利用の促進を図ることができる。
なお、上記では、船2が出発してから到着するまでにおける揺れに応じてポイントを付与する場合を例に説明を行ったが、ユーザ1が乗船してから下船するまでを対象として揺れに応じたポイントを算出してもよい。
【0050】
また、本実施形態のポイント算出システムによれば、ユーザ1の連絡先や、乗降港、船の利用頻度などの情報を入手することができる。この情報を用いて、各ユーザ1に情報提供を行うことができる。提供する情報は、例えば、ユーザ1の乗船港・下船港の付近の商業施設でのバーゲンセールやインベント等の情報、あるいは、下船港から利用できる交通機関の運行状況、乗り換え情報などである。これらの情報を提供することにより、ユーザ1は、より便利に船を活用することができ、又、港付近の商業施設などと連携することで、地域振興にも役立ち、それによりさらに船の利用者の増加を期待することができる。
【0051】
また、船2には、船内モニタが設けられており、ポイント算出装置10とネットワークを介して接続されている。この船内モニタには、船2の運行現在位置、到着予定時刻などが表示される他、出力部17が出力した第一利用ポイントと、第二利用ポイントと、が区別して表示される。
出力部17は、通常、各乗船区間における第一利用ポイントと、第二利用ポイントのうち、複数のユーザに共通して関係する、例えば「到着遅れを考慮したポイント算出」、「出発遅れを考慮したポイント算出」、「混雑度に基づくポイント算出」、「欠航、抜港、引き返し時のポイント算出」等を出力する。また、例えば、船内モニタの付近には、ポイント算出装置10と無線通信等で接続されたカード3の読み取り装置が設けられており、出力部17は、通信部15を介して、この読み取り装置から、あるユーザ1のカード3から読み取ったポイントIDを取得する。その場合、出力部17は、ポイント算出部13が算出したそのユーザに固有のポイント(例えば、「客室等級に基づくポイント算出」、「利用人数に基づくポイント」など)をさらに表示するようにしてもよい。
【0052】
なお、上述したポイント算出装置10における各処理の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをポイント算出装置10のコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。ここでコンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等をいう。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしてもよい。
【0053】
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
また、ポイント算出装置10は、1台のコンピュータで構成されていても良いし、通信可能に接続された複数のコンピュータで構成されていてもよい。
【0054】
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能である。また、この発明の技術範囲は上記の実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。例えば、本発明のポイント算出方法は、旅客機やバスの運行サービスに対しても適用することができる。また、例えば荷物を運搬する船、飛行機、車等において、揺れによる荷物の損傷を考慮して、揺れに応じて輸送料を算出するシステムにも適用することができる。なお、船2は、搭乗物の一例である。ポイントは利用ポイントの一例である。抜港、引き返しによって下船することができなくなった港は、下乗予定場所の一例である。