(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0035】
本発明は、下記化学式(1)若しくは下記化学式(2)で表され、mとnのそれぞれは0若しくは1であり、X
1は下記化学式(3)で表され、L
1とL
2のそれぞれは下記化学式(4)で表され、X
2は下記化学式(5)で、Yは下記化学式(6)で表される遅延蛍光化合物を提供する。
【0042】
化学式(3)中、R
1〜R
4のそれぞれは、独立に水素または置換若しくは非置換されたアリールから選択される。化学式(4)中、R
5及びR
6のそれぞれは、独立に水素またはC
1〜C
10のアルキルから選択され、化学式(5)中、R
7は水素またはフェニルから選択される。
【0043】
本発明の遅延蛍光化合物の一重項エネルギーと三重項エネルギーとの差は、0.3eV以下である。
【0044】
他の観点から、本発明は、第1電極と、前記第1電極と対向する第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に位置する有機発光層とを含み、前記有機発光層は、下記化学式(1)若しくは下記化学式(2)で表され、mとnのそれぞれは0若しくは1であり、X
1は下記化学式(3)で表され、L
1とL
2のそれぞれは下記化学式(4)で表され、X
2は下記化学式(5)で、Yは下記化学式(6)で表される遅延蛍光化合物を含む有機発光ダイオード素子を提供する。
【0051】
化学式(3)中、R
1〜R
4のそれぞれは、独立に水素または置換若しくは非置換されたアリールから選択される。化学式(4)中、R
5及びR
6のそれぞれは、独立に水素またはC
1〜C
10のアルキルから選択され、化学式(5)中、R
7は水素またはフェニルから選択される。
【0052】
本発明の有機発光ダイオード素子において、前記遅延蛍光化合物の一重項エネルギーと三重項エネルギーとの差は、0.3eV以下である。
【0053】
本発明の有機発光ダイオード素子において、前記遅延蛍光化合物はドーパントとして利用され、前記有機発光層はホストをさらに含むことができる。
【0054】
本発明の有機発光ダイオード素子において、前記ホストの最高被占軌道のレベル(HOMO
Host)と前記ドーパントの最高被占軌道のレベル(HOMO
Dopant)との差(|HOMO
Host−HOMO
Dopant|)、または前記ホストの最低空軌道のレベル(LUMO
Host)と前記ドーパントの最低空軌道のレベル(|LUMO
Dopant|)との差(|LUMO
Host−LUMO
Dopant|)は、0.5eV以下である。
【0055】
本発明の有機発光ダイオード素子において、前記遅延蛍光化合物はホストとして利用され、前記有機発光層はドーパントをさらに含むことができる。
【0056】
本発明の有機発光ダイオード素子において、前記遅延蛍光化合物は第1ドーパントとして利用され、前記有機発光層はホスト及び第2ドーパントをさらに含むことができる。そして、前記第1ドーパントの第1三重項エネルギーは、前記ホストの第2三重項エネルギーより小さく、かつ前記第2ドーパントの第3三重項エネルギーより大きい。
【0057】
本発明の有機発光ダイオード素子において、前記有機発光層は、正孔注入層と、正孔輸送層と、発光物質層と、電子輸送層と、電子注入層とを含み、前記正孔注入層と、前記正孔輸送層と、前記発光物質層と、前記電子輸送層と、前記電子注入層のうち、少なくとも一つが前記遅延蛍光化合物を含むことができる。
【0058】
また他の観点から、本発明は、基板と、前記基板上に位置する前述の有機発光ダイオード素子と、前記有機発光ダイオード素子を覆う封止フィルムと、前記封止フィルム上のカバーガラスとを含む表示装置を提供する。
【0059】
以下、本発明にかかる遅延蛍光化合物の構造及びその合成例、そしてこれを用いる有機発光ダイオード素子について説明する。
【0060】
本発明にかかる遅延蛍光化合物は、下記化学式(1−1)または(1−2)で表される。
【0063】
mとnのそれぞれは、0若しくは1である。
【0064】
すなわち、下記化学式(2−1)のように、アクリジンである電子供与体部位がリンカーL
1を介して電子受容体部位X
1に結合する構造を有するか、或いは下記化学式(2−2)のように、アクリジンである電子供与体部位が電子受容体部位X
1に直接結合する構造を有することができる。
【0067】
また、下記化学式(2−3)のように、アクリジンである第1電子供与体部位と、前記第1電子供与体部位と同じ若しくは異なる第2電子供与体部位Yとが、リンカーL
2を介して電子受容体部位X
2にそれぞれ結合する構造を有するか、或いは下記化学式(2−4)のように、アクリジンである第1電子供与体部位と、前記第1電子供与体部位と同じ若しくは異なる第2電子供与体部位Yとが、電子受容体部位X
2に直接に結合する構造を有することができる。
【0070】
前記化学式(1−1)、(2−1)及び(2−2)中、電子受容体部位であるX
1は、置換若しくは非置換されたトリアジン、置換若しくは非置換されたジベンゾチオフェンスルホン、置換若しくは非置換されたジフェニルスルホン、置換若しくは非置換された4−アザベンズイミダゾール、置換若しくは非置換されたベンズイミダゾールから選択される。例えば、電子受容体部位であるX
1は、下記化学式(3)で表される物質から選択される。
【0072】
前記化学式(3)中、R
1〜R
4のそれぞれは、独立に水素または置換若しくは非置換されたアリールから選択される。例えば、R
1〜R
4のそれぞれは、非置換されたフェニルである。
【0073】
前記化学式(1−1)、(1−2)、(2−1)〜(2−4)中、リンカーであるL
1とL
2のそれぞれは、置換若しくは非置換されたベンゼンである。例えば、リンカーL
1とL
2のそれぞれは、下記化学式(4)で表される物質から選択される。
【0075】
前記化学式(4)中、R
5とR
6のそれぞれは、独立に水素またはC
1〜C
10のアルキルであり得る。例えば、R
5とR
6のそれぞれは、独立に水素またはメチルである。
【0076】
また、化学式(1−2)、(2−3)及び(2−4)中、電子受容体部位であるX
2は、置換若しくは非置換されたトリアジン、ジベンゾチオフェンスルホン、ジフェニルスルホン、チエノピラジン、キノキサリン及びこれらの誘導体から選択される。例えば、電子受容体部位であるX
2は、下記化学式(5)で表される物質から選択される。
【0078】
前記化学式(5)中、R
7は水素またはフェニルである。
【0079】
また、化学式(1−2)、(2−3)及び(2−4)中、第2電子供与体部位であるYは正孔注入可能な物質、例えばカルバゾール、トリフェニルアミン、アクリジン及びこれらの誘導体から選択される。第2電子供与体部位であるYは、下記化学式(6)で表される物質から選択することができる。
【0081】
このような遅延蛍光化合物は、電子供与体部位と電子受容体部位を共に含むため、分子内において電荷の移動が起こりやすく、発光効率が向上する。また、電子供与体部位から電子受容体部位へ双極子が形成され、分子内部の双極子モーメントが増加することで、発光効率がさらに向上する。
【0082】
特に、本発明の遅延蛍光化合物で三重項状態の励起子が発光に利用されるため、遅延蛍光化合物の発光効率が向上する。
【0083】
また、六角形構造を有するアクリジンが電子供与体部位として利用されることにより、電子受容体部位との立体障害が大きくなり、アクリジン電子供与体部位と電子受容体部位との間の二面角が増加する。したがって、電子供与体部位と電子受容体部位との間における共役(conjugation)形成が制限され、HOMOとLUMOが円滑に分離されるため、発光効率がさらに向上する。
【0084】
また、電子供与体部位と電子受容体部位が分子内で結合されており、最高被占軌道(HOMO)と最低空軌道(LUMO)の重なりが減少することで、電界活性化遅延蛍光錯体が形成され、遅延蛍光化合物の発光効率がさらに向上する。
【0085】
そして、リンカーによって電子供与体部位と電子受容体部位との間の距離が増加することにより、HOMOとLUMOの重なりが減少し、その結果、三重項エネルギーと一重項エネルギーとの差(ΔE
ST)を縮めることができる。
【0086】
また、リンカーの立体障害により、遅延蛍光化合物を含む発光層から放出される光のレッドシフト問題を最小化することができる。
【0087】
図1は、本発明にかかる遅延蛍光化合物の発光メカニズムを説明するための図である。
図1を参照すると、本発明の遅延蛍光化合物では、一重項励起子と三重項励起子のすべてが発光に関与するため、量子効率が向上する。
【0088】
すなわち、本発明の遅延蛍光化合物は、電界によって三重項励起子が活性化し、三重項励起子と一重項励起子が中間状態(intermediate state、I
1)へ移動し、基底状態(ground state、S
0)へ落ちながら発光する。言い換えると、一重項状態(S
1)と三重項状態(T
1)から中間状態(I
1)へ遷移が起き(S
1→I
1←T
1)、一重項励起子と三重項励起子のすべてが発光に関与することにより、発光効率が向上する。これをFADF(filed activated delayed fluorescence)化合物と称する。
【0089】
従来の蛍光物質は、HOMOとLUMOが分子全体に広がっているため、一重項状態と三重項状態との相互転換が不可能である(selection rule、選択規則)。
【0090】
しかし、本発明のようなFADF化合物においては、分子内のHOMOとLUMOの重なりが少ないため、HOMOとLUMOとの相互作用が小さい。したがって、電子のスピン状態の変化が他の電子に影響を与えなくなり、選択規則に従わない新しい電荷移動帯(charge transfer band)が形成される。
【0091】
また、電子受容体部位と電子供与体部位が分子内で離隔されているため、分子内の双極子モーメントが分極した状態で存在する。双極子モーメントが偏った状態では、HOMOとLUMOとの相互作用が小さくなるので、選択規則に従わない。したがって、FADF化合物では、三重項状態(T
1)と一重項状態(S
1)から中間状態(I
1)へ遷移が可能となり、三重項励起子が発光に関与することになる。
【0092】
有機発光ダイオード素子が駆動すると、電界により、25%の一重項状態(S
1)の励起子と75%の三重項状態(T
1)の励起子が中間状態(I
1)へ項間交差(intersystem crossing)を起こし、基底状態(S
0)へ落ちながら発光するため、内部量子効率は理論的に100%となる。
【0093】
例えば、本発明の遅延蛍光化合物は、下記化学式(7)の化合物のうち、いずれか1つである。なお、
化合物1、化合物2、化合物3、化合物4、化合物5、化合物6、
化合物11、化合物12、化合物13、化合物14、化合物15、化合物16、
化合物19、化合物20、化合物21、化合物22、
化合物24、化合物25、
化合物26、化合物27、化合物28及び化合物29は、参考例とする。
【0098】
本発明の遅延蛍光化合物は、電子供与体部位としてアクリジンを含む。それにより、電子供与体部位と電子受容体部位との間の立体障害が大きくなり、電子供与体部位と電子受容体部位との間の二面角が増加する。
【0099】
図2A〜
図2Fは、電子供与体部位としてカルバゾールを含む化合物の分子構造を説明するための図であり、
図3A〜
図3Fは、電子供与体部位としてアクリジンを含む化合物の分子構造を説明するための図である。
【0100】
図2A〜
図2Fを参照すると、カルバゾールを電子供与体部位として用いる場合、電子供与体部位と電子受容体部位(またはリンカー)との間の二面角は、約44°である。
【0101】
一方、
図3A〜
図3Fを参照すると、アクリジンを電子供与体部位として用いる場合、電子供与体部位と電子受容体部位(またはリンカー)との間の二面角は、約90°である。すなわち、アクリジンを電子供与体部位として含む場合、電子供与体部位と電子受容体部位(またはリンカー)との間の二面角が増加し、電子供与体部位と電子受容体部位(またはリンカー)との間の共役形成が制限される。したがって、カルバゾールを含む化合物と比較すると、アクリジンを電子供与体部位として含む化合物でHOMOとLUMOが円滑に分離され、発光効率がさらに向上する。
【0102】
以下では、本発明にかかる遅延蛍光化合物の合成例を説明する。
【0103】
<合成例>
1.化合物1の合成
(1)化合物aの合成
【0105】
窒素雰囲気下で、2,8−ジブロモジベンゾチオフェン(14.6mmol)と酢酸溶媒を撹拌した。過酸化水素(64.8mmol)をさらに投入し、常温で約30分間撹拌した後、12時間以上還流・撹拌した。反応終了後、蒸留水50mlを投入して撹拌・洗浄し、ろ過した後、固体を過量の過酸化水素と撹拌して2次洗浄した(30分〜1時間維持)。蒸留水で洗浄し、ろ過・乾燥させて白色の固体状の化合物aを得た(歩留り90%)。
【0108】
N−フェニルアンドラニル酸(46.9mmol)をメタノール溶媒に混合した後、窒素雰囲気下で撹拌した。0℃で10分間さらに撹拌した後、塩化チオニル(21.2mmol)を徐々に落とした。その後、混合溶液を90℃で12時間以上撹拌した。反応終了後、溶媒を除去し、蒸留水及び酢酸エチルを投入して有機層を抽出した。抽出された有機層から、硫酸マグネシウムを用いて水分を除去し、残る溶媒を除去した後、ヘキサン及び酢酸エチルを利用したカラムクロマトグラフィを通して湿式精製(wet‐refinement)することにより、濃黄色の液状化合物bを得た(歩留り81%)。
【0111】
窒素雰囲気下で、化合物b(38.1mmol)をテトラヒドロフラン溶媒で撹拌した後、メチルマグネシウムブロミド(4.6当量)を徐々に落とし、常温で12時間以上撹拌して反応させた。反応終了後、蒸留水を徐々に投入し、酢酸エチルを用いて有機層を抽出した。その後、硫酸マグネシウムを用いて、抽出された有機層から水分を除去し、溶媒を除去した後、ヘキサン及び酢酸エチルを利用したカラムクロマトグラフィを通して湿式精製することにより、黄色の液状化合物cを得た(歩留り87%)。
【0114】
化合物c(33.1mmol)を過量のリン酸溶媒(160ml)に入れ、常温で撹拌した。16時間以上撹拌した後、200〜250mlの蒸留水を徐々に投入した。その後、0.5〜1時間撹拌し、析出された固体をろ過した。水酸化ナトリウム水溶液とジクロロメタン溶媒を用いて有機層を抽出し、硫酸マグネシウムを用いて、抽出された有機層から水分を除去した。その後、有機溶媒を除去し、白色の固体状の化合物dを得た(歩留り69%)。
【0117】
化合物aを窒素雰囲気下でトルエン溶媒に溶かした後、フェニルボロン酸(0.9当量)を添加した。炭酸カリウム(4当量)を蒸留水に溶かした後、反応混合物に添加した。テトラヒドロフラン溶媒を添加し、パラジウム(0.05当量)を投入した後、反応混合物を80℃で還流・撹拌した。反応終了後、酢酸エチル溶媒及び蒸留水を利用して有機層を抽出し、抽出された有機層から硫酸マグネシウムを利用して水分を除去した。残る有機溶媒を除去し、酢酸エチル及びヘキサンを利用したカラムクロマトグラフィを通して湿式精製することにより、固体状の化合物eを得た(歩留り68%)。
【0120】
窒素雰囲気下で、化合物eと、化合物d(1.1当量)と、酢酸パラジウム(II)(0.019当量)と、トリ−tert−ブチルホスフィン(50重量%、0.046当量)と、ナトリウム−tert−ブトキシド(1.9当量)とをトルエン溶媒に投入し、撹拌した。120℃で12時間、還流・撹拌した。反応終了後、常温まで冷却し、水及び酢酸エチルで有機層を抽出した。抽出された有機層から、硫酸マグネシウムで水分を除去し、残る有機溶媒を除去した。その後、ヘキサン及び酢酸エチルを利用したカラムクロマトグラフィを通して湿式精製することにより、化合物1を得た(歩留り55%)。
【0121】
2.化合物2の合成
(1)化合物fの合成
【0123】
窒素雰囲気下で、化合物d(23.9mmol)と、1,4−ジブロモベンゼン(35.8mmol)と、酢酸パラジウム(II)(2mol%)と、トリ−tert−ブチルホスフェート(5mol%)と、ナトリウム−tert−ブトキシド(2.03当量)とをトルエン溶媒に混合し、撹拌した。混合溶液を還流・撹拌し、12時間反応させた。反応終了後、蒸留水及び酢酸エチルを利用して有機層を抽出し、抽出された有機層から硫酸マグネシウムを利用して水分を除去した。残る有機溶媒を除去し、酢酸エチル及びヘキサンを利用したカラムクロマトグラフィを通して湿式精製することにより、化合物fを得た(歩留り81%)。
【0126】
窒素雰囲気下で、化合物fと、ビス(ピナコラト)ジボロン(1.2当量)と、[1,1−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)と、ジクロリドジクロロメタンと、1,1−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンと、酢酸カリウムとを、光を遮断したプラスク内の1,4−ジオキサン:トルエン(1:1)の溶媒に混合し、撹拌した。気泡がすべてなくなってから120℃で17時間撹拌した。反応終了後、常温に冷却した後、溶媒を除去し、トルエンで洗浄した。その後、精製することにより、化合物gを得た(歩留り90%)。
【0129】
窒素雰囲気下で、化合物eをトルエン溶媒に溶かした後、化合物g(1.2当量)を添加した。炭酸カリウム(8.8当量)を蒸留水に溶かした後、反応混合物に添加した。テトラヒドロフランをさらに添加し、パラジウム(0.1当量)を添加した後、反応混合物を80℃で還流・撹拌した。反応終了後、水酸化ナトリウム水溶液及びトルエンを利用して有機層を抽出し、抽出された有機層から硫酸マグネシウムを利用して水分を除去した。残る有機溶媒を除去し、ヘキサンを利用したカラムクロマトグラフィを通して湿式精製した。再結晶することにより、化合物2を得た(歩留り56%)。
【0130】
3.化合物3の合成
(1)化合物hの合成
【0132】
窒素雰囲気下で、4−フェニルブロモスルホンをトルエン溶媒に溶かした後、フェニルボロン酸(0.9当量)を添加した。炭酸カリウム(4当量)を蒸留水に溶かした後、反応混合物に添加した。テトラヒドロフラン溶媒を添加し、パラジウム(0.05当量)を投入した後、反応混合物を80℃で還流・撹拌した。反応終了後、酢酸エチル溶媒及び蒸留水を利用して有機層を抽出し、抽出された有機層から硫酸マグネシウムを利用して水分を除去した。残る有機溶媒を除去し、酢酸エチル及びヘキサンを利用したカラムクロマトグラフィを通して湿式精製することにより、固体状の化合物hを得た(歩留り75%)。
【0135】
窒素雰囲気下で、化合物hと、化合物d(1.1当量)と、酢酸パラジウム(II)(0.019当量)と、トリ−tert−ブチルホスフィン(50重量%、0.046当量)と、ナトリウム−tert−ブトキシド(1.9当量)とをトルエン溶媒に投入し、撹拌した。120℃で12時間、還流・撹拌した。反応終了後、常温まで冷却し、水及び酢酸エチルで有機層を抽出した。抽出された有機層から、硫酸マグネシウムで水分を除去し、残る有機溶媒を除去した。ヘキサン及び酢酸エチルを利用したカラムクロマトグラフィを通して湿式精製することにより、化合物3を得た(歩留り65%)。
【0138】
窒素雰囲気下で、化合物hをトルエン溶媒に溶かした後、化合物g(1.2当量)を添加した。炭酸カリウム(8.8当量)を蒸留水に溶かした後、反応混合物に添加した。テトラヒドロフランをさらに添加し、パラジウム(0.1当量)を添加した後、反応混合物を80℃で還流・撹拌した。反応終了後、水酸化ナトリウム水溶液及びトルエンを利用して有機層を抽出し、抽出された有機層から硫酸マグネシウムを利用して水分を除去した。残る有機溶媒を除去し、ヘキサンを利用したカラムクロマトグラフィを通して湿式精製し、再結晶することにより、化合物4を得た(歩留り60%)。
【0141】
窒素雰囲気下で、触媒であるビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0)(5mol%)とトリ−tert−ブチルホスフィン(4mol%)をトルエン溶媒に投入し、約15分程撹拌した。2−クロロ−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン(33.8mmol)と、化合物d(33.8mmol)と、ナトリウム−tert−ブトキシド(60.6mmol)とをさらに投入し、90℃で5時間撹拌した。反応終了後、セライトを通し、残る有機溶媒を除去した。ろ過された固体を、ヘキサン及びジクロロメタンを利用したカラムクロマトグラフィを通して精製し、ヘキサンを利用した再結晶を通じて湿式精製することにより、化合物5を得た(歩留り59%)。
【0144】
窒素雰囲気下で、2−クロロ−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジンと、化合物g(1.1当量)と、炭酸ナトリウム(5当量)と、塩化アンモニウムとをトルエン:蒸留水(1:1)の溶媒に投入し、撹拌した。窒素雰囲気を保ったまま、30分間撹拌した後、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.05当量)を反応混合物にさらに投入した。10分間撹拌し、100℃で16時間撹拌した。反応終了後、常温まで冷却し、ジクロロメタンで有機層を抽出した。抽出された有機層から、硫酸マグネシウムを利用して水分を除去した後、残る有機溶媒を除去した。その後、ジクロロメタン及びヘキサンを利用し、カラムクロマトグラフィ精製した後、クロロフォルムで再結晶することにより、固体状の化合物6を得た(歩留り70%)。
【0145】
7.化合物7の合成
(1)化合物iの合成
【0147】
窒素雰囲気下で、ヨウ化銅(0.1当量)と1,10−フェナントロリン(0.2当量)を混合したジメチルホルムアミド(DMF)溶媒に、4−アザベンズイミダゾールと、1−ブロモ−4−ヨードベンゼン(1.2当量)と、炭酸セシウム(2当量)とをさらに投入した。110℃で16時間還流・撹拌した。反応終了後、DMF溶媒を除去し、ジクロロメタンで有機層を抽出した。抽出された有機層から、硫酸マグネシウムを利用して水分を除去した後、残る溶媒を除去した。その後、酢酸エチル及びヘキサンを利用したカラムクロマトグラフィ及びジクロロメタンを利用した再結晶を通じ、湿式精製することにより、化合物iを得た(歩留り78%)。
【0150】
窒素雰囲気下で、化合物iと、化合物d(1.1当量)と、酢酸パラジウム(II)(0.019当量)と、トリ−tert−ブチルホスフィン(50重量%、0.046当量)と、ナトリウム−tert−ブトキシド(1.9当量)とをトルエン溶媒に投入し、撹拌した。120℃で12時間、還流・撹拌した。反応終了後、常温まで冷却し、水及び酢酸エチルで有機層を抽出した。抽出された有機層から、硫酸マグネシウムで水分を除去し、残る有機溶媒を除去した。ヘキサン及び酢酸エチルを利用したカラムクロマトグラフィを通して湿式精製することにより、化合物7を得た(歩留り60%)。
【0151】
8.化合物8の合成
(1)化合物jの合成
【0153】
窒素雰囲気下で、ヨウ化銅(0.1当量)と1,10−フェナントロリン(0.2当量)を混合したジメチルホルムアミド(DMF)溶媒に、4−アザベンズイミダゾールと、1−ブロモ−3,5−ジメチル−4−ヨードベンゼン(1.3当量)と、炭酸セシウム(2当量)とをさらに投入した。110℃で16時間還流・撹拌した。反応終了後、DMF溶媒を除去し、ジクロロメタンで有機層を抽出した。抽出された有機層から、硫酸マグネシウムを利用して水分を除去した後、残る溶媒を除去した。その後、酢酸エチル及びヘキサンを利用したカラムクロマトグラフィ及びジクロロメタンを利用した再結晶を通じ、湿式精製することにより、化合物jを得た(歩留り60%)。
【0156】
窒素雰囲気下で、化合物jと、化合物d(1.1当量)と、酢酸パラジウム(II)(0.019当量)と、トリ−tert−ブチルホスフィン(50重量%、0.046当量)と、ナトリウム−tert−ブトキシド(1.9当量)とをトルエン溶媒に投入し、撹拌した。120℃で12時間、還流・撹拌した。反応終了後、常温まで冷却し、水及び酢酸エチルで有機層を抽出した。抽出された有機層から、硫酸マグネシウムで水分を除去し、残る有機溶媒を除去した。ヘキサン及び酢酸エチルを利用したカラムクロマトグラフィを通して湿式精製することにより、化合物8を得た(歩留り50%)。
【0157】
9.化合物9の合成
(1)化合物kの合成
【0159】
窒素雰囲気下で、ヨウ化銅(0.1当量)と1,10−フェナントロリン(0.2当量)を混合したジメチルホルムアミド(DMF)溶媒に、ベンズイミダゾールと、1−ブロモ−4−ヨードベンゼン(1.2当量)と、炭酸セシウム(2当量)とをさらに投入した。110℃で16時間還流・撹拌した。反応終了後、DMF溶媒を除去し、ジクロロメタンで有機層を抽出した。抽出された有機層から、硫酸マグネシウムを利用して水分を除去した後、残る溶媒を除去した。その後、酢酸エチル及びヘキサンを利用したカラムクロマトグラフィ及びジクロロメタンを利用した再結晶を通じ、湿式精製することにより、化合物kを得た(歩留り80%)。
【0162】
窒素雰囲気下で、化合物kと、化合物d(1.1当量)と、酢酸パラジウム(II)(0.019当量)と、トリ−tert−ブチルホスフィン(50重量%、0.046当量)と、ナトリウム−tert−ブトキシド(1.9当量)とをトルエン溶媒に投入し、撹拌した。120℃で12時間、還流・撹拌した。反応終了後、常温まで冷却し、水及び酢酸エチルで有機層を抽出した。抽出された有機層から、硫酸マグネシウムで水分を除去し、残る有機溶媒を除去した。ヘキサン及び酢酸エチルを利用したカラムクロマトグラフィを通して湿式精製することにより、化合物9を得た(歩留り62%)。
【0163】
10.化合物10の合成
(1)化合物lの合成
【0165】
窒素雰囲気下で、ヨウ化銅(0.1当量)と1,10−フェナントロリン(0.2当量)を混合したジメチルホルムアミド(DMF)溶媒に、ベンズイミダゾールと、1−ブロモ−3,5−ジメチル−4−ヨードベンゼン(1.3当量)と、炭酸セシウム(2当量)とをさらに投入した。110℃で16時間還流・撹拌した。反応終了後、DMF溶媒を除去し、ジクロロメタンで有機層を抽出した。抽出された有機層から、硫酸マグネシウムを利用して水分を除去した後、残る溶媒を除去した。その後、酢酸エチル及びヘキサンを利用したカラムクロマトグラフィ及びジクロロメタンを利用した再結晶を通じ、湿式精製することにより、化合物lを得た(歩留り58%)。
【0168】
窒素雰囲気下で、化合物lと、化合物d(1.1当量)と、酢酸パラジウム(II)(0.019当量)と、トリ−tert−ブチルホスフィン(50重量%、0.046当量)と、ナトリウム−tert−ブトキシド(1.9当量)とをトルエン溶媒に投入し、撹拌した。120℃で12時間、還流・撹拌した。反応終了後、常温まで冷却し、水及び酢酸エチルで有機層を抽出した。抽出された有機層から、硫酸マグネシウムで水分を除去し、残る有機溶媒を除去した。ヘキサン及び酢酸エチルを利用したカラムクロマトグラフィを通して湿式精製することにより、化合物10を得た(歩留り46%)。
【0169】
11.化合物11の合成
(1)化合物aの合成
【0171】
N−フェニルアントラニル酸(46.9mmol)をメタノール溶媒に混合した後、窒素雰囲気下で撹拌した。0℃で10分間さらに撹拌した後、塩化チオニル(21.2mmol)を徐々に落として追加し、混合溶液を90℃で12時間以上撹拌した。反応終了後、溶媒を除去し、蒸留水及び酢酸エチルを投入し、有機層を抽出した。抽出された有機層から、硫酸マグネシウムを利用して水分を除去し、溶媒を除去した。ヘキサン及び酢酸エチルを利用したカラムクロマトグラフィを通して湿式精製することにより、濃黄色の液状化合物aを得た(歩留り81%)。
【0174】
窒素雰囲気下で、化合物a(38.1mmol)をテトラヒドロフラン溶媒で撹拌した後、メチルマグネシウムブロミド(4.6当量)を徐々に落とし、常温で12時間以上撹拌して反応させた。反応終了後、蒸留水を徐々に投入し、酢酸エチルを用いて有機層を抽出した。硫酸マグネシウムを用いて、抽出された有機層から水分を除去し、溶媒を除去した。その後、ヘキサン及び酢酸エチルを利用したカラムクロマトグラフィを通して湿式精製することにより、黄色の液状化合物bを得た(歩留り87%)。
【0177】
化合物b(33.1mmol)を過量のリン酸溶媒(160ml)に入れ、常温で撹拌した。16時間以上撹拌した後、200〜250mlの蒸留水を徐々に投入した。その後、0.5〜1時間撹拌し、析出された固体をろ過した。水酸化ナトリウム水溶液とジクロロメタン溶媒を用いて有機層を抽出し、硫酸マグネシウムを用いて、抽出された有機層から水分を除去した。その後、有機溶媒を除去し、白色の固体状の化合物cを得た(歩留り69%)。
【0180】
窒素雰囲気下で、化合物c(23.9mmol)と、1,4−ジブロモベンゼン(35.8mmol)と、酢酸パラジウム(II)(2mol%)と、トリ−tert−ブチルホスフェート(5mol%)と、ナトリウム−tert−ブトキシド(2.03当量)とをトルエン溶媒に混合し、撹拌した。混合溶液を還流・撹拌し、12時間反応させた。反応終了後、蒸留水及び酢酸エチルを利用して有機層を抽出し、抽出された有機層から硫酸マグネシウムを利用して水分を除去した。残る有機溶媒を除去し、酢酸エチル及びヘキサンを利用したカラムクロマトグラフィを通して湿式精製することにより、化合物dを得た(歩留り81%)。
【0183】
窒素雰囲気下で、化合物dと、ビス(ピナコラト)ジボロン(1.2当量)と、[1,1−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)と、ジクロリドジクロロメタンと、1,1−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンと、酢酸カリウムとを、光を遮断したプラスク内の1,4−ジオキサン:トルエン(1:1)の溶媒に混合し、撹拌した。気泡がすべてなくなってから120℃で17時間撹拌した。反応終了後、常温に冷却した後、溶媒を除去し、トルエンで洗浄した。その後、精製することにより、化合物eを得た(歩留り90%)。
【0186】
窒素雰囲気下で、2,8−ジブロモジベンゾチオフェン(14.6mmol)と酢酸溶媒を撹拌した。過酸化水素(64.8mmol)をさらに投入し、常温で約30分間撹拌した後、12時間以上還流・撹拌した。反応終了後、蒸留水50mlを投入して撹拌・洗浄し、ろ過した後、固体を過量の過酸化水素と撹拌して2次洗浄した(30分〜1時間維持)。その後、蒸留水で洗浄し、ろ過・乾燥させて白色の固体状の化合物fを得た(歩留り90%)。
【0189】
窒素雰囲気下で、化合物fをトルエン溶媒に溶かした後、化合物e(2.4当量)を添加した。炭酸カリウム(8.8当量)を蒸留水に溶かした後、反応混合物に添加した。テトラヒドロフランをさらに添加し、パラジウム(0.1当量)を添加した後、混合溶液を80℃で還流・撹拌した。反応終了後、水酸化ナトリウム水溶液及びトルエンを利用して有機層を抽出し、抽出された有機層から硫酸マグネシウムを利用して水分を除去した。残る有機溶媒を除去し、ヘキサンを利用したカラムクロマトグラフィを通して湿式精製し、再結晶することにより、化合物11を得た(歩留り85%)。
【0190】
12.化合物12の合成
(1)化合物gの合成
【0192】
窒素雰囲気下で、カルバゾール(29.9mmol)と、1,4−ジブロモベンゼン(44.9mmol)と、酢酸パラジウム(II)(2mol%)と、トリ−tert−ブチルホスフェート(5mol%)と、ナトリウム−tert−ブトキシド(2.03当量)とをトルエン溶媒に混合し、撹拌した。混合溶液を還流・撹拌し、12時間反応させた。反応終了後、蒸留水及び酢酸エチルを利用して有機層を抽出し、抽出された有機層から硫酸マグネシウムを利用して水分を除去した。残る有機溶媒を除去し、酢酸エチル及びヘキサンを利用したカラムクロマトグラフィを通して湿式精製することにより、化合物gを得た(歩留り80%)。
【0195】
化合物g(17.9mmol)をテトラヒドロフラン溶媒に溶かした後、窒素雰囲気下で撹拌した。−78℃でn−ブチルリチウム(26.9mmol)を徐々に投入し、1時間撹拌した。低温環境を保ったまま、トリエチルボレート(21.6mmol)を投入し、常温にした後、撹拌した。常温で12時間撹拌した後、反応を終了させた。蒸留水を徐々に投入し、蒸留水:塩酸(8:2)の混合液を投入してpH2の状態となるようにした。その後、蒸留水及び酢酸エチルを用いて有機層を抽出した。硫酸マグネシウムを用いて、抽出された有機層から水分を除去し、残る有機溶媒を除去した後、ヘキサン及び酢酸エチルを利用したカラムクロマトグラフィを通して湿式精製することにより、化合物hを得た(歩留り87%)。
【0198】
窒素雰囲気下で、化合物fをトルエン溶媒に溶かした後、化合物h(0.9当量)を添加した。炭酸カリウム(4当量)を蒸留水に溶かした後、反応混合物に添加した。テトラヒドロフラン溶媒を添加し、パラジウム(0.05当量)を投入した後、反応混合物を80℃で還流・撹拌した。反応終了後、酢酸エチル溶媒及び蒸留水を利用して有機層を抽出し、抽出された有機層から硫酸マグネシウムを利用して水分を除去した。残る有機溶媒を除去し、酢酸エチル及びヘキサンを利用したカラムクロマトグラフィを通して湿式精製することにより、固体状の化合物iを得た(歩留り65%)。
【0201】
窒素雰囲気下で、化合物iをトルエン溶媒に溶かした後、化合物e(1.2当量)を添加した。炭酸カリウム(8.8当量)を蒸留水に溶かした後、反応混合物に添加した。テトラヒドロフランをさらに添加し、パラジウム(0.1当量)を添加した後、反応混合物を80℃で還流・撹拌した。反応終了後、水酸化ナトリウム水溶液及びトルエンを利用して有機層を抽出し、抽出された有機層から硫酸マグネシウムを利用して水分を除去した。残る有機溶媒を除去し、ヘキサンを利用したカラムクロマトグラフィを通して湿式精製した後、再結晶することにより、化合物12を得た(歩留り75%)。
【0204】
窒素雰囲気下で、4−ブロモフェニルスルホンをトルエン溶媒に溶かした後、化合物e(2.4当量)を添加した。炭酸カリウム(8.8当量)を蒸留水に溶かした後、反応混合物に添加した。テトラヒドロフランをさらに添加した後、パラジウム(0.1当量)を添加し、反応混合物を80℃で還流・撹拌した。反応終了後、水酸化ナトリウム水溶液及びトルエンで有機層を抽出し、抽出された有機層から硫酸マグネシウムを利用して水分を除去した。ヘキサンを利用したカラムクロマトグラフィを通して湿式精製し、再結晶することにより、化合物13を得た(歩留り78%)。
【0205】
14.化合物14の合成
(1)化合物jの合成
【0207】
窒素雰囲気下で、4−ブロモフェニルスルホンをトルエン溶媒に溶かした後、化合物h(0.9当量)を添加した。炭酸カリウム(4当量)を蒸留水に溶かした後、反応混合物に添加した。テトラヒドロフラン溶媒をさらに添加した後、パラジウム(0.05当量)を添加し、反応混合物を80℃で還流・撹拌した。反応終了後、酢酸エチル溶媒及び蒸留水を利用して有機層を抽出し、抽出された有機層から硫酸マグネシウムを利用して水分を除去した。残る有機溶媒を除去し、酢酸エチル及びヘキサンを利用したカラムクロマトグラフィを通して湿式精製することにより、固体状の化合物jを得た(歩留り60%)。
【0210】
窒素雰囲気下で、化合物jをトルエン溶媒に溶かした後、化合物e(1.2当量)を添加した。炭酸カリウム(8.8当量)を蒸留水に溶かした後、反応混合物に添加した。テトラヒドロフランをさらに添加した後、パラジウム(0.1当量)を添加し、反応混合物を80℃で還流・撹拌した。反応終了後、水酸化ナトリウム水溶液及びトルエンで有機層を抽出し、抽出された有機層から硫酸マグネシウムを利用して水分を除去した。残る有機溶媒を除去し、ヘキサンを利用したカラムクロマトグラフィを通して湿式精製した後、再結晶することにより、化合物14を得た(歩留り55%)。
【0211】
15.化合物15の合成
(1)化合物kの合成
【0213】
光を遮断したプラスクに窒素雰囲気を生成し、−78℃でブロモベンゼン(0.9当量)をテトラヒドロフランに溶かした。低温状態でn−ブチルリチウムを徐々に滴下した。テトラヒドロフランに溶かした2,4,6−トリクロロ−1,3,5−トリアジンを窒素雰囲気下でカニューレを用いて落とした後、8時間撹拌した。反応終了後、精製を通じて化合物kを得た(歩留り45%)。
【0216】
窒素雰囲気下で、化合物kと、化合物e(2.1当量)と、炭酸ナトリウム(5当量)と、塩化アンモニウムとをトルエン:蒸留水(1:1)の溶媒に投入し、撹拌した。窒素雰囲気を保ったまま、30分間撹拌した後、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.05当量)をさらに投入し、10分間撹拌した。混合物を100℃で16時間撹拌した。反応終了後、常温まで冷却し、ジクロロメタン及び蒸留水で有機層を抽出した。抽出された有機層から、硫酸マグネシウムを利用して水分を除去した後、残る有機溶媒を除去した。その後、ジクロロメタン及びヘキサンを利用したカラムクロマトグラフィを通して混合物を湿式精製し、クロロフォルム及びアセトニトリルを利用して再結晶することにより、化合物15を得た(歩留り75%)。
【0217】
16.化合物16の合成
(1)化合物lの合成
【0219】
窒素雰囲気下で、化合物kと、化合物h(0.9当量)と、炭酸ナトリウム(0.6当量)とをトルエン:ジオキサン:蒸留水(1:1:0.7)の溶媒に入れ、撹拌した。テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.3当量)をさらに添加し、16時間還流・撹拌した。反応終了後、常温まで冷却し、有機層をシリカゲルで蒸留水で洗浄し、ろ過した。その後、溶媒及び蒸留水を除去し、クロロフォルムで再結晶した後、乾燥させて化合物lを得た(歩留り80%)。
【0222】
窒素雰囲気下で、化合物lと、化合物e(1.05当量)と、炭酸ナトリウム(5当量)と、塩化アンモニウムとをトルエン:蒸留水(1:1)の溶媒に投入し、撹拌した。窒素雰囲気を保ったまま、30分程撹拌した後、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.05当量)をさらに投入し、約10分間撹拌した。混合物を100℃で16時間撹拌し、反応終了後、常温まで冷却し、ジクロロメタン及び蒸留水で有機層を抽出した。抽出された有機層から、硫酸マグネシウムを利用して水分を除去した後、残る有機溶媒を除去した。その後、ジクロロメタン及びヘキサンを利用したカラムクロマトグラフィを通して混合物を湿式精製し、クロロフォルム及びアセトニトリルを利用して再結晶することにより、化合物16を得た(歩留り60%)。
【0223】
17.化合物17の合成
(1)化合物mの合成
【0225】
2,3−ヒドロキシキノキサリン(3g)をペンタブロモりん(V)(17g)溶液に投入した後、160℃で4時間撹拌した。反応後、0℃まで冷却し、約30分間撹拌した。混合物をジクロロメタン及び蒸留水で抽出し、1Nの水酸化ナトリウムで洗浄した。硫酸マグネシウムを利用して水分を除去した後、濃縮し、化合物mを得た(歩留り96%)。
【0228】
化合物mと、化合物e(3当量)と、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(0.1当量)と、トリシクロヘキシルホスフィン(0.1当量)と、1.35Mのリン酸三カリウム水溶液とをジオキサン溶媒に投入し、撹拌した。窒素雰囲気下で、反応混合液を還流しながら、48時間撹拌した。反応終了後、常温まで冷却し、ジクロロメタン及び蒸留水で有機層を抽出した。抽出された有機層から、硫酸マグネシウムを利用して水分を除去した後、残る有機溶媒を除去した。その後、ジクロロメタン及びヘキサンを利用したカラムクロマトグラフィ及び再結晶湿式精製をすることにより、化合物17を得た(歩留り36%)。
【0229】
18.化合物18の合成
(1)化合物nの合成
【0231】
化合物mを窒素雰囲気下でトルエン溶媒に溶かした後、化合物h(0.9当量)を添加した。炭酸カリウム(4当量)を蒸留水に溶かした後、反応混合物に添加した。テトラヒドロフラン溶媒を添加し、パラジウム(0.05当量)を投入した後、反応混合物を80℃で還流・撹拌した。反応終了後、酢酸エチル溶媒及び蒸留水で有機層を抽出し、抽出された有機層から硫酸マグネシウムを用いて水分を除去した。残る有機溶媒を除去し、酢酸エチル及びヘキサンを利用したカラムクロマトグラフィを通して湿式精製することにより、固体状の化合物nを得た(歩留り55%)。
【0234】
化合物nを窒素雰囲気下でトルエン溶媒に溶かした後、化合物e(1.2当量)を添加した。炭酸カリウム(8.8当量)を蒸留水に溶かした後、反応混合物に添加した。テトラヒドロフランをさらに添加し、パラジウム(0.1当量)を添加した後、反応混合物を80℃で還流・撹拌した。反応終了後、水酸化ナトリウム水溶液及びトルエンで有機層を抽出し、抽出された有機層から硫酸マグネシウムを用いて水分を除去した後、残る有機溶媒を除去した。その後、ヘキサンを利用したカラムクロマトグラフィを通して湿式精製し、再結晶することにより、化合物18を得た(歩留り45%)。
【0235】
19.化合物19の合成
(1)化合物aの合成
【0237】
2,8−ジブロモジベンゾチオフェン(14.6mmol)と酢酸溶媒を窒素雰囲気下で撹拌した。過酸化水素(64.8mmol)を追加し、常温で約30分間撹拌し、12時間以上還流・撹拌した。反応終了後、蒸留水50mlを入れ、撹拌・洗浄した。その後、ろ過し、固体を過量の過酸化水素と撹拌して、30分〜1時間程2次洗浄した。蒸留水で洗浄した後、ろ過し、乾燥させることにより、白色の固体状の化合物aを得た(歩留り90%)。
【0240】
N−フェニルアンドラニル酸(46.9mmol)をメタノール溶媒に混合した後、窒素雰囲気下で撹拌した。0℃で10分間さらに撹拌した後、塩化チオニル(21.2mmol)を徐々に落とした。混合溶液を90℃で12時間以上撹拌した。反応終了後、溶媒を除去し、蒸留水及び酢酸エチルを投入して有機層を抽出した。抽出された有機層から、硫酸マグネシウムを用いて水分を除去した。残る溶媒を除去した後、ヘキサン及び酢酸エチルを利用したカラムクロマトグラフィを通して湿式精製することにより、濃黄色の液状化合物bを得た(歩留り81%)。
【0243】
窒素雰囲気下で、化合物b(38.1mmol)をテトラヒドロフラン溶媒で撹拌した後、メチルマグネシウムブロミド(4.6当量)を徐々に落とし、常温で12時間以上撹拌して反応させた。反応終了後、蒸留水を徐々に投入し、酢酸エチルを用いて有機層を抽出した。硫酸マグネシウムを用いて、抽出された有機層から水分を除去し、溶媒を除去した。その後、ヘキサン及び酢酸エチルを利用したカラムクロマトグラフィを通して湿式精製することにより、黄色の液状化合物cを得た(歩留り87%)。
【0246】
化合物c(33.1mmol)を過量のリン酸溶媒(160ml)に入れ、常温で撹拌した。16時間以上撹拌した後、200〜250mlの蒸留水を徐々に投入した。その後、0.5〜1時間撹拌し、析出された固体をろ過した。水酸化ナトリウム水溶液とジクロロメタン溶媒を用いて有機層を抽出し、硫酸マグネシウムを用いて、抽出された有機層から水分を除去した。その後、有機溶媒を除去し、白色の固体状の化合物dを得た(歩留り69%)。
【0249】
窒素雰囲気下で、化合物d(0.3mol)と、化合物a(0.15mol)と、酢酸パラジウム(II)(6.11mmol)と、トリ−tert−ブチルホスフィン(50重量%、15.28mmol)と、ナトリウム−tert−ブトキシド(0.61mol)とをトルエン溶媒と撹拌した。120℃で12時間、還流・撹拌し、反応終了後、常温まで冷却し、水及び酢酸エチルで有機層を抽出した。抽出された有機層から、硫酸マグネシウムを利用して水分を除去し、残る有機溶媒を除去した。ヘキサン及び酢酸エチルを利用したカラムクロマトグラフィを通して湿式精製することにより、化合物19を得た(歩留り81%)。
【0252】
窒素雰囲気下で、化合物d(0.3mol)と、4−ブロモフェニルスルホン(0.15mol)と、酢酸パラジウム(II)(6.11mmol)と、トリ−tert−ブチルホスフィン(50重量%、15.28mmol)と、ナトリウム−tert−ブトキシド(0.61mol)とをトルエン溶媒と撹拌した。120℃で12時間、還流・撹拌し、反応終了後、常温まで冷却し、水及び酢酸エチルで有機層を抽出した。抽出された有機層から、硫酸マグネシウムで水分を除去し、残る有機溶媒を除去した。ヘキサン及び酢酸エチルを利用したカラムクロマトグラフィを通して湿式精製することにより、化合物20を得た(歩留り80%)。
【0253】
21.化合物21の合成
(1)化合物eの合成
【0255】
光を遮断したプラスクに窒素雰囲気を生成し、−78℃でブロモベンゼン(0.9当量)をテトラヒドロフランに溶かした。低温状態でn−ブチルリチウムを徐々に滴下した。テトラヒドロフランに溶かした2,4,6−トリクロロ−1,3,5−トリアジンを窒素雰囲気下でカニューレを用いて滴下した後、8時間撹拌した。反応終了後、精製を通じて化合物eを得た(歩留り45%)。
【0258】
窒素雰囲気下で、触媒であるビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0)(5mol%)とトリ−tert−ブチルホスフィン(4mol%)をトルエン溶媒に入れ、約15分程撹拌した。化合物e(33.8mmol)と、化合物d(16.9mmol)と、ナトリウム−tert−ブトキシド(60.6mmol)をさらに入れ、90℃で5時間撹拌した。反応終了後、セライトを通してろ過し、残る有機溶媒を除去した。得られた固体を、ヘキサン及びジクロロメタンを利用したカラムクロマトグラフィを通して精製し、ヘキサンで再結晶した。湿式精製することにより、化合物21を得た(歩留り59%)。
【0261】
窒素雰囲気下で、化合物d(0.3mol)と、5,8−ジブロモキノキサリン(0.15mol)と、酢酸パラジウム(II)(6.11mmol)と、トリ−tert−ブチルホスフィン(50重量%、15.28mmol)と、ナトリウム−tert−ブトキシド(0.61mol)とをトルエン溶媒と撹拌した。120℃で12時間、還流・撹拌し、反応終了後、常温まで冷却し、水及び酢酸エチルで有機層を抽出した。抽出された有機層から、硫酸マグネシウムを利用して水分を除去し、残る有機溶媒を除去した。ヘキサン及び酢酸エチルを利用したカラムクロマトグラフィを通して湿式精製することにより、化合物22を得た(歩留り79%)。
【0262】
23.化合物23の合成
(1)化合物fの合成
【0264】
窒素雰囲気下で、3,4−ジアミノチオフェン二塩酸塩(5.52mmol)を炭酸ナトリウム(5%、60ml)とグリオキサール(6.1mmol)の混合液に約5分間、徐々に投入した。40%に薄くしたグリオキサール溶液を15ml投入した。常温で3時間撹拌し、酢酸エチルで素早く有機層を抽出した。抽出された有機層から、硫酸マグネシウムで水分を除去し、有機溶媒を除去した(溶媒を除去する際に加熱はしない)。ヘキサン及びジクロロメタンを利用したカラムクロマトグラフィを通して湿式精製することにより、化合物fを得た(歩留り70%)。
【0267】
窒素雰囲気下で、化合物f(14.7mmol)をクロロフォルム:酢酸(1:1)の溶媒と撹拌した。0℃に冷却し、N−ブロモスクシンイミド(NBS、32.3mmol)をさらに投入した。反応混合物を常温で12時間以上撹拌した。反応終了後、反応溶媒の量だけ蒸留水を投入し、クロロフォルムで有機層を抽出した。抽出された有機層から、硫酸マグネシウムで水分を除去し、残る有機溶媒を加熱することなく除去した。残る固体をジエチルエーテルで洗浄した後、ヘキサン及びジクロロメタンを利用したカラムクロマトグラフィを通して湿式精製することにより、化合物gを得た(歩留り75%)。
【0270】
窒素雰囲気下で、化合物d(0.3mol)と、化合物g(0.15mol)と、酢酸パラジウム(II)(6.11mmol)と、トリ−tert−ブチルホスフィン(50重量%、15.28mmol)と、ナトリウム−tert−ブトキシド(0.61mol)とをトルエン溶媒と撹拌した。120℃で12時間、還流・撹拌し、反応終了後、常温まで冷却し、水及び酢酸エチルで有機層を抽出した。抽出された有機層から、硫酸マグネシウムで水分を除去し、残る有機溶媒を除去した。ヘキサン及び酢酸エチルを利用したカラムクロマトグラフィを通して湿式精製することにより、化合物23を得た(歩留り70%)。
【0271】
24.化合物24の合成
(1)化合物hの合成
【0273】
窒素雰囲気下で、カルバゾールを1,4−ジオキサン溶媒に溶かした後、ヨウ化銅及びリン酸三カリウムを添加した。化合物a(1.1当量)及びトランス−1,2−ジアミノシクロヘキサンをさらに添加した。110℃で24時間還流・撹拌し、反応終了後、常温まで冷却し、酢酸エチル及び蒸留水で有機層を抽出した。抽出された有機層から、硫酸マグネシウムで水分を除去し、残る有機溶媒を除去した。ヘキサン及び酢酸エチルを利用したカラムクロマトグラフィを通して湿式精製することにより、化合物hを得た(歩留り58%)。
【0276】
窒素雰囲気下で、化合物d(0.33mol)と、化合物h(0.33mol)と、酢酸パラジウム(II)(6.11mmol)と、トリ−tert−ブチルホスフィン(50重量%、15.28mmol)と、ナトリウム−tert−ブトキシド(0.61mol)とをトルエン溶媒と撹拌した。120℃で12時間、還流・撹拌し、反応終了後、常温まで冷却し、水及び酢酸エチルで有機層を抽出した。抽出された有機層から、硫酸マグネシウムで水分を除去し、残る有機溶媒を除去した。ヘキサン及び酢酸エチルを利用したカラムクロマトグラフィを通して湿式精製することにより、化合物24を得た(歩留り55%)。
【0277】
25.化合物25の合成
(1)化合物iの合成
【0279】
窒素雰囲気下で、カルバゾールを1,4−ジオキサン溶媒に溶かした後、ヨウ化銅及びリン酸三カリウムを添加した。4−ブロモフェニルスルホン(1.1当量)及びトランス−1,2−ジアミノシクロヘキサンをさらに添加した。110℃で24時間還流・撹拌し、反応終了後、常温まで冷却し、酢酸エチル及び蒸留水で有機層を抽出した。抽出された有機層から、硫酸マグネシウムで水分を除去し、残る有機溶媒を除去した。ヘキサン及び酢酸エチルを利用したカラムクロマトグラフィを通して湿式精製することにより、化合物iを得た(歩留り60%)。
【0282】
窒素雰囲気下で、化合物d(0.33mol)と、化合物i(0.33mol)と、酢酸パラジウム(II)(6.11mmol)と、トリ−tert−ブチルホスフィン(50重量%、15.28mmol)と、ナトリウム−tert−ブトキシド(0.61mol)とをトルエン溶媒と撹拌した。120℃で12時間、還流・撹拌し、反応終了後、常温まで冷却し、水及び酢酸エチルで有機層を抽出した。抽出された有機層から、硫酸マグネシウムで水分を除去し、残る有機溶媒を除去した。ヘキサン及び酢酸エチルを利用したカラムクロマトグラフィを通して湿式精製することにより、化合物25を得た(歩留り65%)。
【0283】
26.化合物26の合成
(1)化合物jの合成
【0285】
窒素雰囲気下で、化合物aをトルエン溶媒に溶かした後、4−(ジフェニルアミノ)フェニルボロン酸(1.1当量)を添加した。炭酸カリウム(4.4当量)を蒸留水に溶かした後、反応混合物にさらに投入した。テトラヒドロフラン溶媒を投入した後、パラジウム(0.05当量)を添加した。その後、反応混合物を80℃で還流・撹拌した。反応終了後、酢酸エチルで抽出し、抽出された有機層から硫酸マグネシウムで水分を除去し、残る溶媒を除去した。ヘキサン及び酢酸エチルを利用したカラムクロマトグラフィを通して精製することにより、化合物jを得た(歩留り56%)。
【0288】
窒素雰囲気下で、化合物d(0.33mol)と、化合物j(0.33mol)と、酢酸パラジウム(II)(6.11mmol)と、トリ−tert−ブチルホスフィン(50重量%、15.28mmol)と、ナトリウム−tert−ブトキシド(0.61mol)とをトルエン溶媒と撹拌した。120℃で12時間、還流・撹拌し、反応終了後、常温まで冷却し、水及び酢酸エチルで有機層を抽出した。抽出された有機層から、硫酸マグネシウムで水分を除去し、残る有機溶媒を除去した。ヘキサン及び酢酸エチルを利用したカラムクロマトグラフィを通して湿式精製することにより、化合物26を得た(歩留り50%)。
【0289】
27.化合物27の合成
(1)化合物kの合成
【0291】
窒素雰囲気下で、4−ブロモフェニルスルホンをトルエン溶媒に溶かした後、4−(ジフェニルアミノ)フェニルボロン酸(1.1当量)を添加した。炭酸カリウム(4.4当量)を蒸留水に溶かした後、反応混合物にさらに投入した。テトラヒドロフラン溶媒を投入した後、パラジウム(0.05当量)を添加し、その後、反応混合物を80℃で還流・撹拌した。反応終了後、酢酸エチルで有機層を抽出し、抽出された有機層から硫酸マグネシウムで水分を除去し、残る有機溶媒を除去した。ヘキサン及びジクロロメタンを利用したカラムクロマトグラフィを通して精製することにより、化合物kを得た(歩留り55%)。
【0294】
窒素雰囲気下で、化合物d(0.33mol)と、化合物k(0.33mol)と、酢酸パラジウム(II)(6.11mmol)と、トリ−tert−ブチルホスフィン(50重量%、15.28mmol)と、ナトリウム−tert−ブトキシド(0.61mol)とをトルエン溶媒と撹拌した。120℃で12時間、還流・撹拌し、反応終了後、常温まで冷却し、水及び酢酸エチルで有機層を抽出した。抽出された有機層から、硫酸マグネシウムで水分を除去し、残る有機溶媒を除去した。ヘキサン及び酢酸エチルを利用したカラムクロマトグラフィを通して湿式精製することにより、化合物27を得た(歩留り45%)。
【0295】
28.化合物28の合成
(1)化合物lの合成
【0297】
窒素雰囲気下で、カルバゾールを1,4−ジオキサン溶媒に溶かした後、ヨウ化銅及びリン酸三カリウムを添加した。5,8−ジブロモキノキサリン(1.1当量)及びトランス−1,2−ジアミノシクロヘキサンをさらに添加した。110℃で24時間還流・撹拌し、反応終了後、常温まで冷却し、酢酸エチル及び蒸留水で有機層を抽出した。抽出された有機層から、硫酸マグネシウムで水分を除去し、残る有機溶媒を除去した。ヘキサン及び酢酸エチルを利用したカラムクロマトグラフィを通して湿式精製することにより、化合物lを得た(歩留り48%)。
【0300】
窒素雰囲気下で、化合物d(0.33mol)と、化合物l(0.33mol)と、酢酸パラジウム(II)(6.11mmol)と、トリ−tert−ブチルホスフィン(50重量%、15.28mmol)と、ナトリウム−tert−ブトキシド(0.61mol)とをトルエン溶媒と撹拌した。120℃で12時間、還流・撹拌し、反応終了後、常温まで冷却し、水及び酢酸エチルで有機層を抽出した。抽出された有機層から、硫酸マグネシウムで水分を除去し、残る有機溶媒を除去した。ヘキサン及び酢酸エチルを利用したカラムクロマトグラフィを通して湿式精製することにより、化合物28を得た(歩留り50%)。
【0301】
29.化合物29の合成
(1)化合物mの合成
【0303】
窒素雰囲気下で、5,8−ジブロモキノキサリンをトルエン溶媒に溶かした後、4−(ジフェニルアミノ)フェニルボロン酸(1.1当量)を添加した。炭酸カリウム(4.4当量)を蒸留水に溶かした後、反応混合物にさらに投入した。テトラヒドロフラン溶媒を投入した後、パラジウム(0.05当量)を添加し、その後、反応混合物を80℃で還流・撹拌した。反応終了後、酢酸エチルで有機層を抽出し、抽出された有機層から硫酸マグネシウムで水分を除去し、残る有機溶媒を除去した。ヘキサン及びジクロロメタンを利用したカラムクロマトグラフィを通して精製することにより、化合物mを得た(歩留り43%)。
【0306】
窒素雰囲気下で、化合物d(0.33mol)と、化合物m(0.33mol)と、酢酸パラジウム(II)(6.11mmol)と、トリ−tert−ブチルホスフィン(50重量%、15.28mmol)と、ナトリウム−tert−ブトキシド(0.61mol)とをトルエン溶媒と撹拌した。120℃で12時間、還流・撹拌し、反応終了後、常温まで冷却し、水及び酢酸エチルで有機層を抽出した。抽出された有機層から、硫酸マグネシウムで水分を除去し、残る有機溶媒を除去した。ヘキサン及び酢酸エチルを利用したカラムクロマトグラフィを通して湿式精製することにより、化合物29を得た(歩留り50%)。
【0307】
30.化合物30の合成
(1)化合物nの合成
【0309】
窒素雰囲気下で、カルバゾールを1,4−ジオキサン溶媒に溶かした後、ヨウ化銅及びリン酸三カリウムを添加した。化合物g(1.1当量)及びトランス−1,2−ジアミノシクロヘキサンをさらに添加した。110℃で24時間還流・撹拌し、反応終了後、常温まで冷却し、酢酸エチル及び蒸留水で有機層を抽出した。抽出された有機層から、硫酸マグネシウムで水分を除去し、残る有機溶媒を除去した。ヘキサン及び酢酸エチルを利用したカラムクロマトグラフィを通して湿式精製することにより、化合物nを得た(歩留り45%)。
【0312】
窒素雰囲気下で、化合物d(0.33mol)と、化合物n(0.33mol)と、酢酸パラジウム(II)(6.11mmol)と、トリ−tert−ブチルホスフィン(50重量%、15.28mmol)と、ナトリウム−tert−ブトキシド(0.61mol)とをトルエン溶媒と撹拌した。120℃で12時間、還流・撹拌し、反応終了後、常温まで冷却し、水及び酢酸エチルで有機層を抽出した。抽出された有機層から、硫酸マグネシウムで水分を除去し、残る有機溶媒を除去した。ヘキサン及び酢酸エチルを利用したカラムクロマトグラフィを通して湿式精製することにより、化合物30を得た(歩留り49%)。
【0313】
化合物1〜化合物30の質量分析結果を表1に記載した。
【0315】
浜松ホトニクスのQuantaurus‐Tauを利用し、酸素フリーの環境で、前記化合物3、6、7、9、11、15、16、23、27及び29の発光特性を測定し、その結果を表2及び
図4A〜
図4Jに記載した。
【0319】
表2及び
図4A〜
図4Jに示すように、本発明にかかる遅延蛍光化合物である化合物3、6、7、9、11、15、16、23、27及び29のそれぞれは、数百〜数万ナノ秒(ns)の遅延蛍光現象を見せる。
【0320】
前述のように、本発明の遅延蛍光化合物は電界活性化により、一重項状態(S
1)の励起子と三重項状態(T
1)の励起子が中間状態(I
1)に遷移し、これらすべてが発光に関与する。
【0321】
このような電界活性化錯体は、一つの分子内に電子供与体部位と電子受容体部位を同時に有している単分子化合物であり、分子内で電子移動が起こりやすい。電界活性化錯体は、特定条件下において、電子が電子供与体部位から電子受容体部位へ移動し、分子内で電荷分離が起こり得る。
【0322】
電界活性化錯体は外部環境によって形成されるが、これは様々な溶媒を用いた液状の吸収波長と発光波長を比べることにより、容易に確認することができる。
【0324】
上記式中、Δνはストークスシフトであり、νabsとνflは、それぞれ最大吸収波長と最大発光波長の波数(wavenumber)である。また、hはプランク定数(Plank’s constant)であり、cは光の速度(velocity of light)であり、aはオンサーガー空洞半径(onsager cavity radius)である。そして、Δμは、励起状態の双極子モーメントと基底状態の双極子モーメントとの差(Δμ=μ
e-μ
g)を表す。
【0325】
Δfは、溶媒の配向分極率(orientational polarizability)を表す値であり、下記式のように溶媒の誘電率(dielectric constant、ε)と屈折率(refractive index、n)で表現される。
【0327】
電界活性化錯体の形成有無は、様々な溶媒を用いた液状の吸収波長と発光波長を比較することで確認することができる。これは、励起されたときの分極の度合い(双極子モーメントの大きさ)が周辺の極性によって決定されるためである。
【0328】
混合溶媒の配向分極率Δfは、それぞれの純粋な溶媒の配向分極率をモル分率の割合で計算して用いることができ、電界活性化錯体の形成有無は、上記式(Lippert‐Mataga equation)を利用してΔfとΔνをプロッティングしたとき、リニアーな関係を示すかどうかを確認することで判断することができる。
【0329】
すなわち、溶媒の配向分極率によって電界活性化錯体が安定化され、この安定化の度合いによって発光波長が長波長へシフトする。したがって、電界活性化錯体が形成されると、ΔfとΔνが線形グラフを形成する。ΔfとΔνが線形グラフを形成する場合、その発光材料は電界活性化錯体であることが分かる。
【0330】
本発明の遅延蛍光化合物では、25%の一重項状態の励起子と75%の三重項状態の励起子が外部環境、例えば有機発光ダイオード素子が駆動するときに生成された電磁界により、一重項状態と三重項状態の中間状態へ項間交差を起こすものと解釈され、かかる中間状態から基底状態になるときに発光が起こるため、量子効率が向上する。すなわち、蛍光物質で一重項状態の励起子だけでなく、三重項状態の励起子も発光に関与するため、発光効率が向上する。
【0331】
以下、上述した本発明の遅延蛍光化合物を用いる有機発光ダイオードと、下記化学式(8)の比較物質を用いる有機発光ダイオードの性能を比較・説明する。
【0332】
<素子製作>
ITO基板の発光面積が3mm×3mmのサイズとなるようパターニングした後、洗浄した。次に、前記基板を真空蒸着チャンバー内に移した。ベース圧力が約10
−6〜10
−7Torrとなるようにした後、陽極であるITOの上に、i)正孔注入層、500Å(NPB、N,N′−ジ(ナフタレン−1−イル)−N,N′−ジフェニル−ベンジジン)、ii)正孔輸送層、100Å(mCP、N,N′−ジカルバゾリル−3,5−ベンゼン)、iii)発光物質層、350Å(ホスト、ビス{2−[ジ(フェニル)ホスフィノ]フェニル}エーテルオキシド)/ドーパント(6%))、iv)電子輸送層、300Å(1,3,5−トリ(フェニル−2−ベンズイミダゾール)−ベンゼン)、v)電子注入層(LiF)、vi)陰極(Al)を順次に積層した。
【0333】
(1)比較例(Ref)
前述した素子において、発光物質層のドーパントに下記化学式(8)の化合物を用いた。
【0334】
(2)実験例1(Ex1)
前述した素子において、発光物質層のドーパントに化合物3を用いた。
【0335】
(3)実験例2(Ex2)
前述した素子において、発光物質層のドーパントに化合物6を用いた。
【0336】
(4)実験例3(Ex3)
前述した素子において、発光物質層のドーパントに化合物7を用いた。
【0337】
(5)実験例4(Ex4)
前述した素子において、発光物質層のドーパントに化合物9を用いた。
【0338】
(6)実験例5(Ex5)
前述した素子において、発光物質層のドーパントに化合物11を用いた。
【0339】
(7)実験例6(Ex6)
前述した素子において、発光物質層のドーパントに化合物13を用いた。
【0340】
(8)実験例7(Ex7)
前述した素子において、発光物質層のドーパントに化合物15を用いた。
【0341】
(9)実験例8(Ex8)
前述した素子において、発光物質層のドーパントに化合物16を用いた。
【0342】
(10)実験例9(Ex9)
前述した素子において、発光物質層のドーパントに化合物17を用いた。
【0343】
(11)実験例10(Ex10)
前述した素子において、発光物質層のドーパントに化合物19を用いた。
【0344】
(12)実験例11(Ex11)
前述した素子において、発光物質層のドーパントに化合物20を用いた。
【0345】
(13)実験例12(Ex12)
前述した素子において、発光物質層のドーパントに化合物21を用いた。
【0346】
(14)実験例13(Ex13)
前述した素子において、発光物質層のドーパントに化合物22を用いた。
【0347】
(15)実験例14(Ex14)
前述した素子において、発光物質層のドーパントに化合物23を用いた。
【0348】
(16)実験例15(Ex15)
前述した素子において、発光物質層のドーパントに化合物24を用いた。
【0349】
(17)実験例16(Ex16)
前述した素子において、発光物質層のドーパントに化合物30を用いた。
【0352】
表3で分かるように、本発明の遅延蛍光化合物を用いる有機発光ダイオード素子は、駆動電圧や発光効率などにおいて向上した特性を有する。
【0353】
上述した遅延蛍光化合物を含んでなる有機発光ダイオード素子の一例を
図5に示す。
【0354】
図5に示すように、有機発光ダイオード素子は、基板(不図示)上に位置する発光ダイオードEを含む。
【0355】
前記発光ダイオードEは、陽極として働く第1電極110と、陰極として働く第2電極130と、前記第1電極110と前記第2電極130との間に形成される有機発光層120とで構成される。
【0356】
一方、図面に示していないが、無機層と有機層を含み、前記発光ダイオードEを覆う封止フィルムと、前記封止フィルム上のカバーガラスとを含んで表示装置を構成することができる。その際、前記基板と前記カバーガラスがフレキシブルな特性を有するので、フレキシブル表示装置を構成することができる。
【0357】
前記第1電極110は、仕事関数値が比較的に高い物質、例えばインジウムチンオキサイド(ITO)からなり、前記第2電極130は、仕事関数値が比較的に低い物質、例えばアルミニウム(Al)若しくはアルミニウム合金(AlNd)からなる。また、前記有機発光層120は赤色・緑色・青色の有機発光パターンからなる。
【0358】
前記有機発光層120は単層構造を有してもよく、発光効率の向上のため、多層構造を有してもよい。例えば、第1電極110から順次に正孔注入層(HIL)121、正孔輸送層(HTL)122、発光物質層(EML)123、電子輸送層(ETL)124及び電子注入層(EIL)125からなる。
【0359】
前記正孔注入層121、正孔輸送層122、発光物質層123、電子輸送層124及び電子注入層125のうち、少なくとも一つは、前記化学式(1−1)若しくは化学式(1−2)で表される遅延蛍光化合物を含んで構成することができる。
【0360】
例えば、前記発光物質層123が前記化学式(1−1)若しくは化学式(1−2)で表される遅延蛍光化合物を含むことができる。前記発光物質層123は、本発明の遅延蛍光化合物をドーパント物質として含み、ホストに対して約1〜30重量%でドーピングすることができ、青色を発光する。
【0361】
前記ホストの最高被占軌道のレベル(HOMO
Host)と前記ドーパントの最高被占軌道のレベル(HOMO
Dopant)との差(|HOMO
Host−HOMO
Dopant|)、または前記ホストの最低空軌道のレベル(LUMO
Host)と前記ドーパントの最低空軌道のレベル(|LUMO
Dopant|)との差(−)は、0.5eV以下となるようにする。それにより、ホストからドーパントへの電荷移動効率が向上する。
【0362】
例えば、かかる条件を満たすホストとして、下記化学式(9)のうち、いずれか一つを用いることができる。それぞれ、ビス[2−(ジフェニルホスフィノ)フェニル]エーテルオキシド(DPEPO)、2,8−ビス(ジフェニルホスホリル)ジベンゾチオフェン(PPT)、2,8−ジ(9H−カルバゾール−9−イル)ジベンゾチオフェン(DCzDBT)、m−ビス(カルバゾール−9−イル)ビフェニル(m−CBP)、ジフェニル−4−トリフェニルシリルフェニル−ホスフィンオキシド(TPSO1)、9−(9−フェニル−9H−カルバゾール−6−イル)−9H−カルバゾール(CCP)である。
【0364】
このとき、前記ドーパントの三重項エネルギーが前記ホストの三重項エネルギーより小さく、かつドーパントの一重項エネルギーと三重項エネルギーとの差(ΔE
ST)は0.3eV以下であることを特徴とする。ΔE
STが小さいほど発光効率が増加する。本発明の遅延蛍光化合物においては、ドーパントの一重項エネルギーと三重項エネルギーとの差(ΔE
ST)が比較的に大きい、約0.3eVとなっても、電界により一重項状態(S
1)の励起子と三重項状態(T
1)の励起子が中間状態(I
1)へ遷移することができる(ΔE
ST≦0.3)。
【0365】
一方、前記発光物質層123は、本発明の遅延蛍光化合物をホスト物質に含み、ホスト物質に対して約1〜30重量%でドーピングされるドーパントを含むことができ、青色を発光する。優れた特性を有する青色ホストに対する開発が十分でないため、本発明の遅延蛍光化合物をホスト物質に用いることにより、ホスト選択における自由度を高めることができる。
【0366】
このとき、前記ドーパントの三重項エネルギーは、本発明の遅延蛍光化合物である前記ホストの三重項エネルギーより小さい。
【0367】
また、前記発光物質層123は、本発明の遅延蛍光化合物を第1ドーパント物質に含み、ホスト物質及び第2ドーパント物質をさらに含む。そして、ドーピングされた前記第1及び第2ドーパント物質は、前記ホスト物質に対し、合わせて約1〜30重量%でドーピングされ、青色を発光する。前記発光物質層123がホスト物質と第1及び第2ドーパント物質を含むことにより、発光効率及び色感がさらに向上する。
【0368】
本発明の遅延蛍光化合物である第1ドーパントの三重項エネルギーは、前記ホストの三重項エネルギーより小さく、かつ第2ドーパントの三重項エネルギーより大きいことを特徴とする。また、第1ドーパントの一重項エネルギーと第1ドーパントの三重項エネルギーとの差(ΔE
ST)は0.3eV以下であることを特徴とする。ΔE
STが小さいほど発光効率が増加するが、本発明の遅延蛍光化合物である第1ドーパントの一重項エネルギーと三重項エネルギーとの差(ΔE
ST)が比較的に大きい、約0.3eVとなっても、電界により一重項状態(S
1)の励起子と三重項状態(T
1)の励起子が中間状態(I
1)へ遷移することができる(ΔE
ST≦0.3)。
【0369】
前述のように、本発明の遅延蛍光化合物は、電子供与体部位と電子受容体部位を共に含み、電子供与体部位が電子受容体部位と大きい立体障害を有するアクリジンであるため、発光効率がさらに向上する。また、電子供与体部位から電子受容体部位へ双極子が形成され、分子内部の双極子モーメントが増加することにより、発光効率がさらに向上する。さらに、本発明の遅延蛍光化合物で三重項状態の励起子が発光に利用されるため、発光効率が向上する。
【0370】
リンカーによって電子供与体部位と電子受容体部位との間の距離が増加することにより、HOMOとLUMOの重なりが減少し、その結果、三重項エネルギーと一重項エネルギーとの差(ΔE
ST)を縮めることができる。
【0371】
また、リンカーの立体障害により、遅延蛍光化合物を含む発光層から放出される光のレッドシフト問題を最小化することができる。
【0372】
したがって、本発明の遅延蛍光化合物を含む有機発光ダイオード素子は、発光効率が向上し、高品質の映像を具現化することができる。
【0373】
前述では本発明の好適な実施例を参照に説明したが、当該技術分野における通常の知識を有する者は、特許請求の範囲に記載した本発明の技術的思想及び領域を逸脱しない範囲内で、本発明を様々に修正及び変形できることを理解できるであろう。