特許第6238321号(P6238321)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 惠 隆之介の特許一覧

<>
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6238321
(24)【登録日】2017年11月10日
(45)【発行日】2017年11月29日
(54)【発明の名称】ホソバワダンを含む食品組成物
(51)【国際特許分類】
   A23L 5/20 20160101AFI20171120BHJP
   A23L 33/10 20160101ALI20171120BHJP
【FI】
   A23L5/20
   A23L33/10
【請求項の数】8
【全頁数】24
(21)【出願番号】特願2016-117391(P2016-117391)
(22)【出願日】2016年6月13日
【審査請求日】2016年7月19日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】516097309
【氏名又は名称】惠 隆之介
(74)【代理人】
【識別番号】110001508
【氏名又は名称】特許業務法人 津国
(72)【発明者】
【氏名】惠 隆之介
(72)【発明者】
【氏名】野原 美夏江
【審査官】 太田 雄三
(56)【参考文献】
【文献】 特開2003−026694(JP,A)
【文献】 特開2009−165410(JP,A)
【文献】 特開2009−171949(JP,A)
【文献】 ニガナのロールケーキ,おきレシ[online],2013年12月 2日,[平成28年12月2日検索]、インターネット,URL,http://www.okireci.net/recipe/6451/
【文献】 ニガナの焼まんじゅう,おきレシ[online],2012年 4月16日,[平成28年12月2日検索」、インターネット,URL,http://www.okireci.net/recipe/3514/
【文献】 ウチナーゼ,おきレシ[online],2012年10月 7日,[平成28年12月2日検索」、インターネット,URL,http://www.okireci.net/recipe/4594/
【文献】 ニガナと人参の混ぜごはん,おきレシ[online],2012年11月30日,[平成28年12月2日検索」、インターネット,URL,http://www.okireci.net/recipe/4969/
【文献】 シャキシャキにがなのすい餃子,おきレシ[online],2012年11月 3日,[平成28年12月2日検索」、インターネット,URL,http://www.okireci.net/recipe/4718/
【文献】 にがなと島どうふの手作りがんも,おきレシ[online],2013年10月24日,[平成28年12月2日検索」、インターネット,URL,http://www.okireci.net/recipe/6145/
【文献】 島野菜のかき揚げ,おきレシ[online],2013年 7月 2日,[平成28年12月2日検索」、インターネット,URL,http://www.okireci.net/recipe/5601/
【文献】 ニガナと桜えびのしっとりふりかけ,おきレシ[online],2013年10月18日,[平成28年12月2日検索」、インターネット,URL,http://www.okireci.net/recipe/6130/
【文献】 ニガナのサラダ,おきレシ[online],2013年 6月 4日,[平成28年12月2日検索」、インターネット,URL,http://www.okireci.net/recipe/5466/
【文献】 この野菜の名前と食べ方を教えて下さい,お悩みQ[online],2011年10月18日,[平成29年6月26日検索]、インターネット,URL,https://smcb.jp/worrying_questions/51650
【文献】 ニガナのチーズクラッカー,おきレシ[online],2012年11月30日,[平成29年6月26日検索]、インターネット,URL,https://www.okireci.net/recipe/6366/
【文献】 にがなの焼きおにぎり,おきレシ[online],2013年11月 9日,[平成29年6月26日検索]、インターネット,URL,https://www.okireci.net/recipe/4760/
【文献】 ニガナのロールケーキ,おきレシピ[online],2013年12月 2日,[平成28年12月2日検索]、インターネット,URL,http://www.okireci.net/recipe/6451/
【文献】 ニガナの焼まんじゅう,おきレシピ[online],2012年 4月16日,[平成28年12月2日検索」、インターネット,URL,http://www.okireci.net/recipe/3514/
【文献】 ウチナーゼ,おきレシピ[online],2012年10月 7日,[平成28年12月2日検索」、インターネット,URL,http://www.okireci.net/recipe/4594/
【文献】 ニガナと人参の混ぜごはん,おきレシピ[online],2012年11月30日,[平成28年12月2日検索」、インターネット,URL,http://www.okireci.net/recipe/4969/
【文献】 シャキシャキにがなのすい餃子,おきレシピ[online],2012年11月 3日,[平成28年12月2日検索」、インターネット,URL,http://www.okireci.net/recipe/4718/
【文献】 にがなと島どうふの手作りがんも,おきレシピ[online],2013年10月24日,[平成28年12月2日検索」、インターネット,URL,http://www.okireci.net/recipe/6145/
【文献】 島野菜のかき揚げ,おきレシピ[online],2013年 7月 2日,[平成28年12月2日検索」、インターネット,URL,http://www.okireci.net/recipe/5601/
【文献】 ニガナと桜えびのしっとりふりかけ,おきレシピ[online],2013年10月18日,[平成28年12月2日検索」、インターネット,URL,http://www.okireci.net/recipe/6130/
【文献】 ニガナのサラダ,おきレシピ[online],2013年 6月 4日,[平成28年12月2日検索」、インターネット,URL,http://www.okireci.net/recipe/5466/
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23L 5/00−35/00
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
CAplus/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
WPIDS/WPIX(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ホソバワダンと牛乳をミキサーにかけ、ホソバワダン牛乳汁を得ること、
小麦粉、ベーキングパウダー及び三温糖を合わせてふるうこと、
これに溶かしたバター、卵及びホソバワダン牛乳汁を加え、泡立て器でなめらかになるまで混ぜること、そして
オーブンで焼き、マフィンを得ること
を含む、ホソバワダンの苦味のマスキング方法。
【請求項2】
ホソバワダンと牛乳をミキサーにかけ、ホソバワダン牛乳汁を得ること、
薄力粉、三温糖、及びベーキングパウダーを泡立て器でなめらかになるまで混ぜること、
これに卵及びホソバワダン牛乳汁を加えること、そして
酢を少々入れ、フライパンでとろ火で焼き、パンケーキを得ること
を含む、ホソバワダンの苦味のマスキング方法。
【請求項3】
ホソバワダン及び牛乳をミキサーにかけ、ホソバワダン牛乳を得ること、
これに卵及びホットケーキミックスを混ぜ、生地を得ること、
生地を揚げ油でキツネ色になるまで揚げること、そして
白糖をまぶして、ドーナッツを得ること
を含む、ホソバワダンの苦味のマスキング方法。
【請求項4】
ホソバワダン、牛乳及び水をミキサーにかけること、そして
これと強力粉、バター、白糖、塩及びドライイーストをホームベーカリーで焼き、食パンを得ること
を含む、ホソバワダンの苦味のマスキング方法。
【請求項5】
ホソバワダン、牛乳及び水をミキサーにかけること、そして
これとレーズン、強力粉、バター、白糖、塩及びドライイーストをホームベーカリーで焼き、レーズン入り食パンを得ること
を含む、ホソバワダンの苦味のマスキング方法。
【請求項6】
ホソバワダンを刻むこと、
ニンジン、タマネギ及び鶏モモ肉を一口大にカットすること、
鍋にカットしたニンジン、タマネギ及び鶏モモ肉を入れバターで炒めること、
牛乳を入れ沸騰したら火を止め、ルーと刻んだホソバワダンを入れること、そして
とろ火でさらに煮込んで、ホワイトシチューを得ること
を含む、ホソバワダンの苦味のマスキング方法。
【請求項7】
ホソバワダンと牛乳をミキサーにかけ、ホソバワダン牛乳を得ること、
薄力粉、ベーキングパウダーをふるい、卵をほぐし、三温糖を入れよく混ぜること、
これにホソバワダン牛乳、バニラエッセンス、サラダ油を入れながら混ぜること、そして
型に入れ、電子レンジで加熱し、蒸しパンを得ること
を含む、ホソバワダンの苦味のマスキング方法。
【請求項8】
フライパンで一口大に切ったウインナー、タマネギ、かぼちゃを炒めること、
これに大きくカットしたホソバワダン、小麦粉、生クリーム及び牛乳を入れ、とろみがつくまで炒めること、
ゆでたマカロニを加えて馴染ませること、そして
とろけるチーズを乗せ、オーブンで焼き、グラタンを得ること
を含む、ホソバワダンの苦味のマスキング方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ホソバワダンを含む食品組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
沖縄県は近年まで長寿県として知られ、その平均寿命は世界的に見ても極めて高いものであったが、近年はその地位が揺らぎつつある。他の県では平均寿命が軒並み上昇しているなか、沖縄県では伸び悩み、寿命が相対的には低下しつつあるのである。その理由として、食生活の変化が指摘されている。以前は「医食同源」の考え方に基づき、体に良いものを食べようという意識が高かったのだが、最近、特に若年層では食の欧米化が進んでおり、実際、沖縄県における死亡率は若年層で特に上昇が激しい。
【0003】
ホソバワダン(Crepidiastrum lanceolatum)は、キク科の多年草で、沖縄では「ニガナ」又は「ンジャナ」とも呼ばれる。ホソバワダンは独特の苦味を呈するが、白和え等の形で昔から食されてきた。また、沖縄では古来、ホソバワダンの整腸作用、風邪をひいた際の解熱作用、心臓病や高血圧などに対する効果が伝承され、特に汁物にすると効果が高いとされる。また、近年では含有するポリフェノール等に関する研究なども行われている。
【0004】
しかし、上述のような食生活の変化の結果、沖縄伝統野菜全般の消費が低減していることや、ホソバワダン特有の強い苦味が若い世代に敬遠されていることもあり、近年はホソバワダンを食する人が著しく減少している。沖縄県外はおろか、県内であってもホソバワダンを食べたことがない若者が多い。
【0005】
ホソバワダンは、東アジアの一部地域で生育するが、沖縄ではほぼ全域に分布している。また、ホソバワダンは塩害にも強いことから、沖縄の多くの島では、海岸沿いにも自生しており、しかも、年中採取が可能である。しかしながら、上記のような理由から、現在はホソバワダンが利用されることが少なくなっており、せっかくの食料資源が十分に活用されていない状況となっている。さらには、日本も参加している環太平洋連携協定(TPP)の発効に伴い、この協定の沖縄の主要作物であるサトウキビ価格に対する影響が危惧されるなか、沖縄の農業活性化の一助となる新たな農業資源、特に付加価値の高い農作物やそれを利用した食品の開発が喫緊の課題となっている。
【0006】
また、ホソバワダンに関する研究もある程度の蓄積はあるが、そのほとんどは、薬理効果、有効成分又は含有ポリフェノールに関するもので、苦味の強いホソバワダンをどのように処理・調理すれば食べやすくなるかについての実際的な研究は見当たらない。その結果、そもそも沖縄においても知られている調理法が少なく、これがホソバワダンの消費の向上の障害となっている。このような意味からも、ホソバワダンの新たな調理方法、特にその健康効果を保持した商品性のある食品を開発することは重要な課題である。
【0007】
このように、沖縄の伝統野菜であり整腸作用もあるホソバワダンを、その整腸作用を失わずに苦味をマスキングする効果のある方法で処理し、現代の消費者の味覚に受け入れられやすい健康食品を提供することが望まれる。これにより、沖縄伝統食の健康効果の現代人の嗜好に合う形での再発見につながり、もって沖縄内外の人の健康改善に寄与し、ひいては沖縄の農業の活性化に貢献できることが期待される。
【0008】
この問題に関し、ホソバワダンは、昔から、豆腐を用いた白和えにして食べられることがあった。しかし、白和えでは苦味のマスキング効果が十分とはいえないこともあり、若い世代の人の好みに合わず、ホソバワダンの消費は低迷したままである。また、特許文献1は、石灰やエタノール等の凝集剤を用いてオリーブ等の食品の苦味をマスキングした食材、及び苦味マスキング方法を開示している。しかし、この方法を用いてホソバワダンとマスキング剤を組み合わせても、食品として風味が良いものに仕上がるとは限らず、ホソバワダンに特化した、苦味をマスキングでき、かつ美味である食品を提供できる、具体的な調理方法の開発が望まれる。また、ホソバワダンを沖縄自然食品として市場に提供するためには、完全に天然の食材を用いて苦味のマスキングを行うことが、安全性の観点からも、マーケティングの観点からも望ましい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2013−13390号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の課題は、ホソバワダンの整腸作用を失うことなくその苦味がマスキングされている、ホソバワダンを含む食品組成物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明者らは、上記問題点を解決するために鋭意研究を重ねた結果、禾穀類又は根菜であるデンプン質植物等は、ホソバワダンの整腸作用に影響をおよぼすこと無く苦味をマスキングできることを見出し、本発明を完成させた。
【0012】
すなわち、本発明は、以下に限定されるものではないが、次の発明を包含する。
(1)
ホソバワダン(Crepidiastrum lanceolatum)、及び
禾穀類又は根菜であるデンプン質植物
を含む、食品組成物。
(2)
穀粉加工品である、(1)に記載の食品組成物。
(3)
パン類又は麺類である、(2)に記載の食品組成物。
(4)
パン、パイ、クッキー、パンケーキ又はドーナッツである、(3)に記載の食品組成物。
(5)
さらに甘味料を含む、(1)〜(4)に記載の食品組成物。
(6)
前記デンプン質植物が、コムギである、(1)〜(5)に記載の食品組成物。
(7)
前記デンプン質植物が、イネである、(1)〜(5)に記載の食品組成物。
(8)
前記デンプン質植物が、ジャガイモ又はサツマイモである、(1)〜(5)に記載の食品組成物。
(9)
煮込み料理である、(1)〜(8)に記載の食品組成物。
(10)
スープである、(1)〜(8)に記載の食品組成物。
(11)
揚げ物又は炒めものである、(1)〜(8)に記載の食品組成物。
(12)
グラタンである、(1)〜(8)に記載の食品組成物。
(13)
ホソバワダンを含む、煮込み食品組成物。
(14)
さらに禾穀類又は根菜であるデンプン質植物を含む、(13)に記載の煮込み食品組成物。
(15)
ホソバワダン、及び
ミンチ肉又はすり身
を含む、食品組成物。
(16)
ホソバワダンを含む、マリネ食品組成物。
(17)
焙煎したホソバワダンを含む、飲食用組成物。
(18)
前記ホソバワダンの部位が、葉又は茎である、(17)の飲食用組成物。
(19)
水抽出用の(17)又は(18)の飲食用組成物。
(20)
ふりかけ用である、(17)又は(18)の飲食用組成物。
(21)
ホソバワダン、出汁、及び卵を含む、食品組成物。
(22)
ホソバワダンと納豆を含む、食品組成物。
【発明の効果】
【0013】
本発明により、ホソバワダンの整腸作用を失うことなくその苦味がマスキングされており、風味の良い食品組成物を提供することができる。特に、デンプン質植物としてコムギを用いた場合には、苦味マスキング効果が高く、風味もよく、官能評価でも高く評価される食品を提供することができる。別の態様においては、デンプン質植物として、サツマイモ又はジャガイモが用いられ、この場合も、苦味マスキング効果が高く、風味もよく、官能評価でも高く評価される食品を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明は、ホソバワダンを含む食品組成物に関する。
【0015】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0016】
(ホソバワダン)
ホソバワダン(Crepidiastrum lanceolatum)は、キク科の多年草で、沖縄では「ニガナ」や「ンジャナ」とも呼ばれるが、和名で「ニガナ」と呼ばれる同じくキク科の野草(Ixeris dentata)とは別種である。ホソバワダンは沖縄のほぼ全域に分布している。ホソバワダンは塩害にも強いことから、沖縄の多くの島では、海岸沿いにも自生しており、しかも、年中採取が可能である。栽培品種は育成されていないが、生産者が自生している株から自家選抜した系統を栽培することは行われており、このような系統は少量ながら市場で流通している。ホソバワダンは、独特の苦味を呈するが、白和え等の形で昔から食されてきた。また沖縄では古来、ホソバワダンの整腸作用、風邪をひいた際の解熱作用、心臓病や高血圧などに対する効果が伝承され、特に汁物にすると効果が高いとされる。本発明に用いられるホソバワダンは、葉、茎及び根を含む任意の部位であってよいが、好ましい部位は、葉及び茎である。また、本発明に用いられるホソバワダンは、未処理のまま用いられても良いが、さらに任意の加工処理(粉砕、乾燥、抽出、焙煎等)が施されていても良い。本発明の一つの態様においては、ホソバワダンは、細かく刻まれたものであり、好ましくはミキサー等の器具で粉砕されたものである。別の態様に置いては、ホソバワダンは抽出物である。
【0017】
(デンプン)
本明細書において、「デンプン」とは、α-グルコース分子がグリコシド結合によって重合した炭水化物で、アミロース若しくはアミロペクチン又はその混合物からなる。デンプンの種類は限定されないが、例えば、トウモロコシデンプン、バレイショデンプン、コメデンプン、コムギデンプン、およびタピオカデンプンなどが含まれ、いずれかの種類の天然または加工デンプンを指す。「デンプン」は、分子量および分枝に関して改質されているデンプンも指す。デンプンは、好ましくは、イネ、コムギ、ジャガイモ又はサツマイモ由来であり、特に好ましくはコムギ由来である。
【0018】
(禾穀類)
本明細書において、「禾穀類」とは、穀物の収穫を主要な目的として栽培されるイネ科の作物を指す。禾穀類の例としては、イネ、コムギ、オオムギ、カラスムギ、ライムギ、キビ、アワ、ヒエ、トウモロコシ、シコクビエ(Eleusine esculenta)、モロコシ等があり、好ましくはコムギである。好ましくは、禾穀類の種子が用いられる。
【0019】
(根菜)
本明細書において、「根菜」とは、野菜のうち土壌中にある部分を食用とするものを指す。ここで、食用部位は、植物学上の根であるものに限定されず、根、地下茎、担根体やこれらと他の器官の複合体であるものも含む。根菜の例としては、ゴボウ、ルタバガ、ビート、ニンジン、パースニップ、ダイコン、カブ、サツマイモ、ダイジョ、キャッサバ、ヤーコン、タロイモ、サトイモ、コンニャク、タシロイモ(Tacca leontopetaloides)、レンコン、ショウガ、ジャガイモ、キクイモ、クワイ、エシャロット、タマネギ、エシャロット、ニンニク、ラッキョウ、ユリ、カタクリ、ヤムイモ、ヤマノイモ、ナガイモ等があり、好ましくは、ジャガイモ、サツマイモ及びカタクリである。本発明の一つの態様において、根菜はジャガイモである。本発明の別の態様において、根菜はサツマイモである。本発明の好ましい態様においては、根菜は根、地下茎、担根体等のデンプン含有量の高い可食部を用いる。
【0020】
(デンプン質植物)
本明細書において、「デンプン質植物」とは、イネ、コムギ、オオムギ、ライムギ、キビ、アワ、ヒエ、トウモロコシ、モロコシ、サツマイモ、キャッサバ、タロイモ、サトイモ、レンコン、ジャガイモ、クワイ、ユリ、カタクリ、ヤムイモ、ヤマノイモ、ナガイモ等の、禾穀類又は根菜であってデンプン含有量が高いものをさす。デンプン質植物は、遺伝子組み換え品種であってもよく、また、例えば、粉砕や加熱等の任意の加工を予め行ったものを使用しても良い。
【0021】
(穀粉)
本明細書において、「穀粉」とは、デンプン質植物を挽いて作った粉を指し、精製等の加工がされているもの含む。穀粉としては、例えば、小麦粉、米粉、コーンスターチ、デンプンがあげられる。
【0022】
(穀粉加工品)
本明細書において、「穀粉加工品」とは、穀粉を含む原料を用いた任意の加工食品のことである。穀粉加工品における穀粉の含有量は任意に決定してよく、穀粉加工品には、例えば、団子のように穀粉含有量が高いものも含まれるが、天ぷらのように表面のみに穀粉が使用されているものや、馬鈴薯でんぷん又はコーンスターチ等を用いてとろみをつけた食品も含まれる。本発明の一つの態様においては、穀粉加工品は甘味料を含む。本発明の別の態様においては、穀粉加工品は乳製品を含む。本発明の別の態様においては、穀粉加工品はゴマ又はゴマ油を含んでいても良い。本発明のさらなる態様においては、穀粉加工品は遊離グリシンを含んでいてもよい。
【0023】
(パン類)
本明細書において、「パン類」とは、穀粉に水を加え、所望により酵母、ベーキングパウダー、重曹等を添加し、必要に応じて発酵後、オーブンで焼く、鉄板上で焼く、蒸す、揚げる等の加熱工程を経て得られる穀粉加工品およびそれをさらに加工した食品を指す。従ってパン類には、例えば、焼き菓子及びパンケーキ状のものも含まれる。具体的なパン類としては、例えば、パン、クッキー、パイ、ドーナツ、スポンジケーキ、カステラ、シュークリーム、パンケーキ、せんべい、おこわ、饅頭が挙げられるが、これらに限定されるものではない。パン類に用いる穀粉は、特に限定されないが、好ましくは、小麦粉である。パン類は、好ましくは、パン、パイ、クッキー、パンケーキ又はドーナツであり、より好ましくは、パイ、クッキー、パンケーキ又はドーナツである。
【0024】
(麺類)
本明細書において、「麺類」とは、穀粉を含む原料粉を混練して調製された生地を成型して得られる穀粉加工品をいい、その種類や形状は特に限定されない。麺類としては、例えば、うどん、そば、そうめん、中華麺、ロングパスタ、フォー、ビーフン等の細長い形状のもの、マカロニやペンネ等の短い形状のもの、フェットチーネ、きしめん等の平型のもの、ギョーザや春巻きの皮、ラザニア等の板状のもの、クスクス等の粒状のもの、が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0025】
(パン)
本明細書において、「パン」とは、穀粉に水を加え、酵母、ベーキングパウダー、重曹等を添加し、必要に応じて発酵後、オーブン等で焼成する加熱工程を経て得られる穀粉加工品およびそれをさらに加工した食品を指す。パン類として、食事パン(食パン、フランスパン、ロールパン、クロワッサン、イングリッシュマフィン、ベーグル等)、調理パン、菓子パン、揚げパン、乾パン、パン粉、ナン、ピザクラスト、ラスク、クルトン、蒸しパン、中華まん、油条が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0026】
(パイ)
本明細書において、「パイ」とは、穀粉及びバター又はショートニングなどを含む生地(パイ生地)に、甘く煮た果実類、ナッツ類及び肉類等を載せる又は包み込むなどして、オーブン等で焼き上げた料理あるいは菓子を指す。パイは、ペーストリー、ミルフィーユ、キッシュ、酥餅を含んでも良い。具体的なパイの例としては、アップルパイ、パンプキンパイ、ミートパイ、サツマイモパイがあるが、これらに限定されるものではない。
【0027】
(クッキー)
本明細書において、「クッキー」とは、穀粉、糖類、食用油脂等を原料とした焼き菓子で、成形したものであっても、手作り風の外観のものでもよい。クッキーには、ビスケット、サブレ、ラング・ド・シャ、ちんすこう、桃酥、餅乾が含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0028】
(パンケーキ)
本明細書において、「パンケーキ」とは、穀粉に水を加え、所望により、卵、ベーキングパウダー、糖類、牛乳等を混ぜ入れて、フライパン、ホットプレート又は鉄板等の加熱された表面の上で焼いた食品を指す。パンケーキには、ホットケーキ、クレープ、ガレット、ワッフル、どら焼き、今川焼き、お好み焼き、チヂミ、ホットク、蛋巻、煎包、月餅、餅類甜点及びその他の平焼きの食品を含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0029】
(ドーナツ)
本明細書において、「ドーナツ」とは、穀粉に水を加え、所望により、卵、バター、糖類等を混ぜ入れて、油で上げた食品を指す。ドーナツは、かりんとう、サーターアンダーギー等を含むが、これらに限定されるものではない。
【0030】
(甘味料)
本明細書において、「甘味料」とは、飲食品に甘みをつけるために添加される添加物及びその製剤を指す。甘味料は、食品に添加することが認められているいずれのものを用いてもよく、例えば砂糖、蜂蜜、メープルシロップ、ブドウ糖、果糖、ショ糖、キシリトール、ソルビトール、パラチノース等の天然のものであってもよく、例えば、アスパルテーム、スクラロースのように合成のものであっても良い。好ましい甘味料は、砂糖又はスクロースである。
【0031】
(コムギ)
本明細書において、「コムギ」とは、パンコムギに限定されず、デュラムコムギ等を含むイネ科コムギ属に属する植物全般を指す。
【0032】
(イネ)
本明細書において、「イネ」は、飲食に供されるものであればイネ科イネ属の任意の植物を用いても良い。「イネ」は、アミロース含有量が低いか又は全く含有しない、糯種を含んでも良い。
【0033】
(ジャガイモ)
本明細書において、「ジャガイモ」は、生食(生鮮食料)用、加工用、でんぷん原料用を含む任意の品種を用いても良い。本発明の好ましい態様では、ジャガイモは塊茎が用いられる。本発明の一つの態様では、ジャガイモは片栗粉の形態で用いる。
【0034】
(サツマイモ)
本明細書において、「サツマイモ」は、でん粉用、焼酎用、加工食品用、青果用を含む任意の品種を用いても良い。植物を用いても良い。本発明の好ましい態様では、サツマイモは塊根が用いられる。サツマイモは、例えば、綾紫、種子島紫、パープルスイートロード、山川紫、琉球紫等の果肉が紫色を呈する品種を用いても良い。
【0035】
(煮込み料理)
本明細書において、「煮込み料理」又は「煮込み食品」は、煮汁を入れて長時間煮ることで作られる料理を指し、スープのように液体が主要構成部分となるものを含む。煮込み料理は、肉じゃが、もつ煮、角煮、ラフテー、カレー、シチュー、ドミグラスソース、トマトソース煮、クラムチャウダー、チゲを含むが、これらに限定されるものではない。本発明の好ましい態様においては、煮込み料理は小麦粉又は片栗粉等のデンプン質植物を含む。
【0036】
(スープ)
本明細書において、「スープ」は、肉、野菜又は魚介類等を煮込んだ水分の多い料理で、汁物及び吸物をも含む。スープは、味噌汁、豚汁、アーサー汁、チャウダー、中華スープ、ブイヤベース、ボルシチを含むが、これらに限定されるものではない。本発明の好ましい態様においては、スープは小麦粉又は片栗粉等のデンプン質植物を含む。
【0037】
(揚げ物)
本明細書において、「揚げ物」は、高温の大量の油の中で食材を加熱調理することによって作られる食品を指す。揚げ物は、とんかつ、天ぷら、フライ、コロッケ、唐揚げ、フリッター、ポテトフライを含むが、これらに限定されるものではない。
【0038】
(炒め物)
本明細書において、「炒め物」は、少量の油を用い、食材をかき混ぜながら加熱調理することによって作られる食品を指す。揚げ物は、ソテー、チャンプルー、イリチー、インブシー、チャーハンなどを含むが、これらに限定されるものではない。
【0039】
(グラタン)
本明細書において、「グラタン」は、オーブン中などで料理の表面を多少焦がす程度にまで加熱調理することによって作られる食品を指す。グラタンの素材は特に限定されないが、好ましくは、牛乳、小麦粉及びバターを含むベシャメルソース(ホワイトソース)を用いたものである。
【0040】
(ミンチ肉)
本明細書において、「ミンチ肉」は、鳥獣類の肉を細かく切った、又はすりつぶしたものを指す。鳥獣類であるかぎり肉の由来は限定されないが、好ましくは、鶏肉、豚肉、牛肉又は牛と豚の合挽肉であり、更に好ましくは、豚肉及び牛と豚の合挽肉である。
【0041】
(すり身)
本明細書において、「すり身」は、魚類の身を細かく切った、又はすりつぶしたものを指す。魚類であるかぎり身の由来は限定されないが、好ましくは、サケ目サケ科サケ属に分類される魚由来のものを用いる。
【0042】
(マリネ)
本明細書において、「マリネ」は、肉、魚又は野菜を、酢やレモン汁などを含む漬け汁に浸す調理を行うことで作られる料理を指す。
【0043】
(焙煎)
本明細書において、「焙煎」は、食品を、例えばフライパン等の容器に入れ、高温に加熱して乾煎りすることを指す。焙煎を行うことで、食品中の含水量が減少し、又は、例えばカラメル化やメイラード反応等により、食品の香りが向上することがある。
【0044】
(水抽出)
本明細書において、「水抽出」は、原料を、水を主成分とする液体に接触させ、原料中に含まれている水溶性の成分を液体中に分離する操作を指す。水の温度は、液相を保てる温度であれば制限はないが、好ましくは、50℃以上、さらに好ましくは、70℃以上である。
【0045】
(ふりかけ)
本明細書において、「ふりかけ」は、主に炊いた米飯にふりかけて使うための、調味料的副食物のことを指す。ふりかけには、乾燥した肉又は魚、ゴマ、甘味料、及び醤油又はみりん等の調味料が含まれていても良い。
【0046】
(出汁)
本明細書において、「出汁」は、コンブや鰹節等の食品を煮て出した汁、又はうま味を刺激する物質を人工的に精製した調味料を指し、その形態は限定されず、液体状でも、粉末状でも、その他の固形物でもかまわない。出汁は、ブイヨン、中華だし、鶏がらスープを含むが、これらに限定されるものではない。
【0047】
(卵)
本明細書において、「卵」は、鶏卵、うずら、だちょう等の鳥類の卵を指す。本発明の好ましい態様において、「卵」は鶏卵である。
【0048】
(納豆)
本明細書において、大豆を納豆菌等の枯草菌によって発酵させた食品である。「納豆」は、チョングッチャンを含んでもよい。
【0049】
(苦味)
本明細書において、「苦味」とは、5つの基本味(甘味、塩味、酸味、苦味、旨味)の一つであり、例えばタンニンなどの苦味物質を口に入れることで知覚される味である。本発明における苦味には、「渋味」、「えぐ味」、「収斂味」と呼ばれる味も含まれる。
【0050】
(食品組成物)
本明細書において、「食品組成物」は飲料を含む。本発明の食品組成物の提供の態様は特に制限されず、例えば、生食品、加熱品、凍結乾燥品、冷凍品、無菌包装品、レトルト品、乾燥品、缶詰品、ボトル詰め品等の任意の態様で提供されてよい。
【0051】
(整腸)
本明細書において、「整腸」とは、おなか(消化器系)の調子を整えることを意味する。整腸作用の例としては、例えば、便秘や下痢などの便通異常を改善することにより、毎日規則正しく便通がある状態にする、又は保つことがあげられる。
【0052】
(乳製品)
本明細書において、「乳製品」とは、動物の乳、及び動物の乳を加工してつくられる製品を指す。動物の乳は、好ましくは、牛乳である。乳製品の例としては、ヨーグルト、チーズ、バター、牛乳があるが、好ましくは、牛乳又はバターである。
【実施例】
【0053】
以下に、本発明を実施例により詳しく説明するが、本発明はこれらによって制限されるものではない。
【0054】
以下の実施例では、ホソバワダンは、水洗いし、室温の水に15分間浸けることでアク抜きをした後に使用した。
【0055】
[実施例1:茶]
ホソバワダン400gを細く刻み、4時間天日干しにした。フライパンで茶色になるまでとろ火で焙煎した(約10分)。冷まして茶葉は完成した。お茶を出す要領で、急須に茶葉を大さじ1杯入れ、お湯を注いた。適当なところで湯呑に注いだ。
【0056】
[実施例2:コーヒー]
ホソバワダン400gを細かく刻み4時間天日干しにした。フライパンで、黒くこげないよう注意しながら、こげ茶色になるまで焙煎した。冷ましてコーヒー粉は完成した。コーヒーをいれる要領で、コーヒー粉を大さじ2杯コーヒーフィルターに入れ、お湯を注いだ。
【0057】
[実施例3:しじみ佃煮]
しじみ200g、ホソバワダン150g、白糖大さじ5、醤油大さじ4、みりん大さじ3、調理酒大さじ1
しじみを水につけ砂出しし、しじみが軽くかぶるくらいの水で沸騰させ殻を開け、身を殻から取り出した。しじみの身とざっくり刻んだホソバワダンをフライパンで弱火2〜3分炒める。その際、しじみの茹で汁をフライパンに大さじ4ほど入れた。白糖、調理酒、みりん、醤油の順で味をつけ火を止め、冷めたところで完成した。
【0058】
[実施例4:クラムチャウダー]
しじみ300g、白ワイン100ml、タマネギ1個、ニンジン1本、ベーコン20g、小麦粉大さじ2、バター15g、コンソメ1個、水250ml、牛乳400ml、塩少々、こしょう少々
しじみを水につけ砂出しし、しじみが軽くかぶるくらいの水で沸騰させ殻を開けた。鍋にバター、ベーコン、スライスしたタマネギ、スライスしたニンジン、しじみの身を入れ2〜3分炒めた。小麦粉としじみの茹で汁を入れさらに軽く炒めた。水とコンソメを入れて10分煮た。牛乳を入れ、塩こしょうで味を調えた。
【0059】
[実施例5:生春巻き(タイソース=スイートチリソース)]
ホソバワダン葉2枚、鶏胸肉40g、白髪ねぎ10g、ライスペーパー1枚、スイートチリソース適量、日本酒少々
鶏胸肉を細長い長方形にカットし日本酒に10分漬け込んだ。これを水から火が通るまで茹でた。ライスペーパーを水でもどし、敷き、軽く茹でたホソバワダン葉、茹でた鶏胸肉、白髪ねぎを巻いた。食べやすい大きさにカットし、スイートチリソースをつけながら食べた。
【0060】
[実施例6:大学いも]
ホソバワダン200g、白糖150g、水100ml、サツマイモ1個、揚げ用油適量
ホソバワダンをカットし、水50mlとミキサーにかけホソバワダン汁を作った。これと白糖150gを鍋に入れ、10分弱火にかけた。火を止め冷蔵庫で冷やしておいた。サツマイモを2センチ角ほどにカットし、揚げた。冷蔵庫のホソバワダン蜜を絡めて完成した。
【0061】
[実施例7:マフィン]
ホソバワダン200g、牛乳60ml、小麦粉140g、三温糖140g、ベーキングパウダー6g、卵1個、バター120g、メープルシロップ適量、バター適量
ホソバワダン200gと牛乳60mlをミキサーにかけホソバワダン牛乳汁を作った。小麦粉140g、ベーキングパウダー6g、三温糖140gを合わせ、ふるってボウルの中へ入れた。溶かしたバター120gと卵、ホソバワダン牛乳汁をボウルに入れ、泡だて器でなめらかになるまで混ぜた。オーブン200度で30分焼き完成した。
【0062】
[実施例8:パンケーキ]
ホソバワダン200g、牛乳50ml、薄力粉80g、三温糖10g、ベーキングパウダー小さじ2分の1、バニラエッセンス少々、お酢少々
ホソバワダン200gと牛乳50mlをミキサーにかけホソバワダン牛乳汁を作った。薄力粉80g、三温糖10g、ベーキングパウダー小さじ2分の1をボウルに入れ、泡立て器でなめらかになるまで混ぜた。さらに卵、ホソバワダン牛乳汁、バニラエッセンスを加え混ぜた。焼く直前にお酢を少々入れフライパンとろ火で表裏2〜3分焼き完成した。これに、メープルシロップ、バター適量をかけて食べた。
【0063】
[実施例9:クッキー]
ホソバワダン150g、無塩バター100g、薄力粉200g、三温糖70g、卵黄1個バニラエッセンス少々
ボウルにバター入れ室温に戻し、泡立て器でクリーム状になるまでよく混ぜた。三温糖を3回に分けて加え、そのつど白っぽくなるまでよく混ぜた。バニラエッセンスを加えた。卵黄とフードプロセッサーで粉砕したホソバワダンを入れよく混ぜた。ふるった薄力粉を3分の1だけ加え、だまにならないようによく混ぜた。残りの薄力粉を半分ずつ加え、木べらで生地をざっくりと切るように混ぜた。生地を5ミリ程度に伸ばし、冷蔵庫で休ませた。冷蔵庫から取り出し型ぬきし、オーブン180度で11分焼き完成した。
【0064】
[実施例10:ドーナッツ]
ホソバワダン300g、牛乳60ml、ホットケーキミックス180g、揚げ用油適量、白糖適量
ホソバワダン300g、牛乳60mlをミキサーにかけホソバワダン牛乳を作った。これに卵を混ぜ、さらにホットケーキミックスを混ぜた。8等分した生地を160度の揚げ油でキツネ色になるまで揚げた。白糖をまぶして完成した。
【0065】
[実施例11:いなり寿司]
ホソバワダン300g、米2合、寿司酢60ml、市販のいなり皮
ホソバワダンを軽く茹で、細く刻んでおいた。炊飯器でお米を炊き、炊けたら桶にご飯を出し、熱いうちにうちわで扇ぎながら寿司酢を加えて酢飯を作った。その際に刻んだホソバワダンも加えた。いなりの皮で酢飯を包んで完成した。
【0066】
[実施例12:アップルパイ]
ホソバワダン200g、りんご2個、無塩バター30g、グラニュー糖70g、シナモンパウダー適量、卵黄1個、冷凍パイシート2枚
ホソバワダン200gをフードプロセッサーで砕いておいた。りんごを8分の1にカットし、鍋にグラニュー糖70g、無塩バター30g、粉砕したホソバワダン、シナモンパウダーを入れ、10分煮てから、冷ましておいた。型にパイシートを一枚敷き、これを上に乗せ敷き詰めた。さらにその上から、飾り穴を開けたパイシートをもう1枚乗せ、卵黄を塗った。180度のオーブンで30分焼いて完成した。
【0067】
[実施例13:中華スープ]
ホソバワダン150g、鶏モモ肉100g、生シイタケ100、しめじ100g、卵1個、市販中華だし大さじ1、酒小さじ2、塩適量、こしょう適量、ゴマ油少々、水400ml、片栗粉大さじ1
ホソバワダン、鶏モモ肉、生シイタケ、しめじは適当な大きさにカットしておいた。鍋に水400mlを張り、沸騰したら中華だしを入れ、具材を入れた。弱火で5分ほど煮たら、酒、塩、ゴマ油で味を調えた。最後に水溶き片栗粉でとろみをつけて完成した。器に盛り付け、こしょうをかけて食べた。
【0068】
[実施例14:ポテトフライ]
ホソバワダン200g、ジャガイモ2個、塩適量
ジャガイモを細長くカットし、180度の油で揚げた。ホソバワダンをフードプロセッサーにかけ塩と混ぜ、フライしたポテトにまぶして完成した。
【0069】
[実施例15:出汁巻卵]
ホソバワダン200g、卵4個、水から煮出したかつおだし大さじ1、塩適量、みりん大さじ1
ホソバワダンを細かく刻んだ。卵とこれと他調味料を混ぜ、フライパンで焼き巻いていく。巻き簾で形を整え完成した。
【0070】
[実施例16:食パン]
ホソバワダン200g、強力粉250g、バター15g、白糖20g、塩3g、牛乳100ml、水90ml、ドライイースト3g
ホソバワダン200gと牛乳100ml、水70mlをミキサーにかけた。これと強力粉250g、バター15g、白糖20g、塩3g、ドライイーストをホームベーカリーに入れ焼いて完成した。
【0071】
[実施例17:食パン(レーズン入り)]
実施例16と同様、ホームベーカリーの具入れのタイミングでレーズン50gを入れた。
【0072】
[実施例18:カレールー]
ホソバワダン300g、バター適量、ニンジン1個、タマネギ1個、豚バラ肉300g、市販のカレールー1箱、味噌大さじ1、黒糖1個、水500ml
ホソバワダンと水600mlをミキサーにかけホソバワダン汁を作った。カットしたニンジン1個、タマネギ1個、豚バラ肉300gを鍋でバターで炒め、ホソバワダン汁を加え火にかけた。火を止めル―と味噌大さじ1、黒糖1個を入れさらに煮込んだ。焦げ付かないようかき混ぜながらとろ火に20分ほどかけた後、火を止め完成した。
【0073】
[実施例19:ホワイトシチュー]
ホソバワダン300g、バター適量、ニンジン1個、タマネギ1個、鶏モモ肉300g、牛乳600ml、市販のホワイトシチューのルー
ホソバワダンの葉を刻んでおいた。ニンジン1個、タマネギ及び鶏モモ肉を一口大にカットした。鍋にカットしたニンジン、タマネギ、鶏モモ肉を入れバターで炒めた。牛乳を入れ沸騰したら火を止め市販のルーと刻んだホソバワダンを入れた。焦げ付かないようにとろ火でさらに煮込んだ。15分ほどで完成した。
【0074】
[実施例20:肉野菜炒め(片栗入り)]
ホソバワダン300g、キャベツ150g、ニンジン2分の1個、タマネギ2分の1個、豚細切れ肉250g、醤油適量、塩適量、こしょう適量、片栗粉大さじ1、炒め用サラダ油適量
フライパン中火で、適当な大きさにカットした野菜、肉を炒め、塩、こしょう、醤油で味を調えた。仕上げに水溶き片栗粉を入れ、40秒以上火を通し完成した。
【0075】
[実施例21:蒸しパン]
ホソバワダン100g、薄力粉100g、ベーキングパウダー小さじ1、卵1個、三温糖40g、牛乳60g、バニラエッセンス少々、サラダ油大さじ1
ホソバワダンと牛乳をミキサーにかけホソバワダン牛乳を作った。薄力粉100g、ベーキングパウダー小さじ1をふるい、卵をほぐし三温糖を入れよく混ぜる。これにホソバワダン牛乳、バニラエッセンス、サラダ油を入れながら混ぜた。型に入れ、電子レンジ600Wで2分40秒加熱して完成した。
【0076】
[実施例22:野菜レモン漬け]
ホソバワダン150g、大根5分1個、ニンジン2分の1個、塩少々、レモン2分の1個、白糖大さじ2、レモン汁2分の1個分
1mm薄切りにいちょう切りした大根、ニンジン、細く刻んだホソバワダンに塩をふって10分置いた。これの水気を切り、薄くいちょう切りした2分の1個のレモン、砂糖、塩、レモン汁2分の1個と混ぜた。1時間ほど冷蔵庫で寝かせて完成した。
【0077】
[実施例23:肉団子(牛豚合挽き)]
ホソバワダン200g、牛豚合挽き肉400g、タマネギ2分の1個、塩少々、こしょう少々、片栗粉大さじ1、醤油大さじ4、白糖大さじ4、酢大さじ3、油100ml
ホソバワダン200gを細く刻み、タマネギもみじん切りにした。合挽き肉に、塩、こしょう、タマネギ、ホソバワダンを入れてこねた。これを一口大に丸め、多めの油で揚げ焼きにして火を通し、取り出した。フライパンで醤油大さじ4、白糖大さじ4、酢大さじ3片栗粉大さじ1を入れ、甘酢たれを作った。皿に盛った揚げ焼きした肉団子にこれを回しかけ完成した。
【0078】
[実施例24:グラタン]
ホソバワダン100g、ウインナー2本、タマネギ2分の1個、かぼちゃ60g、マカロニ100g、バター15g、小麦粉大さじ2、生クリーム150ml、牛乳50ml、コンソメ1、とろけるスライスチーズ2枚
フライパンで一口大に切ったウインナー2本、タマネギ2分の1個、かぼちゃ60gを炒めた。これに大きくカットしたホソバワダン、小麦粉大さじ2、生クリーム150ml、牛乳50mlを入れ、とろみがつくまで炒めた。ゆでたマカロニを加えて馴染ませた。これを耐熱皿に入れ、とろけるチーズを乗せ、オーブン200度で15分焼いて完成した。
【0079】
[実施例25:ジャム]
ホソバワダン400g、水100g、三温糖300g、りんご1個、シナモンパウダー適量
ホソバワダン300gと水100mlをミキサーにかけホソバワダン汁を作った。りんご1個をさいの目状にカットし、ホソバワダン汁と三温糖400gとを鍋に入れ、煮詰めた。20分煮詰めたら、シナモンパウダーを入れ、火を止め、冷蔵庫で冷やして完成した。
【0080】
[実施例26:コロッケ]
ホソバワダン200g、ジャガイモ2個、タマネギ1個、合挽き肉100g、塩少々、こしょう少々
タマネギ1個をみじん切りにし、ホソバワダン200gを細く刻んだ。みじん切りしたタマネギを、あめ色になるまでフライパンで炒め、冷ました。ジャガイモを小さくカットし、茹でた後、形が残るくらいに潰した。潰したジャガイモ、炒めたみじん切りタマネギ、刻んだホソバワダン、合挽き肉100gを混ぜ、塩、こしょうで味を調えた。これを適当な大きさに成形したものを、小麦粉→溶き卵→パン粉の順にくぐらせ、200度の油で揚げた。きつね色になったら、油から上げ、完成した。
【0081】
[実施例27:ポテトサラダ]
ホソバワダン100g、ジャガイモ2個、タマネギ2分の1個、マヨネーズ大さじ1、塩適量、こしょう少々
ホソバワダン100gを細く刻み、タマネギ2分の1個は薄くスライスした。刻んだホソバワダン、タマネギスライスを沸騰したお湯に1分ほど湯通しした。ジャガイモ2個の皮をむき、茹でた後、形が残る程度に潰した。これに湯通ししたホソバワダン、タマネギを入れ、塩、こしょう、マヨネーズで味つけし、冷蔵庫で30分ほど冷やし、完成した。
【0082】
[実施例28:海苔巻寿司]
ホソバワダン葉6枚、米3合、刺身用サーモン100g、刺身用いか100g、寿司酢90ml、海苔3枚
ホソバワダン葉を湯通ししておいた。炊飯器で米3合を炊き、扇ぎながら寿司酢を入れ、酢飯を作った。巻き簾の上に海苔を乗せ、酢飯を敷き詰めた。その上にホソバワダン葉を2枚乗せ、棒状にカットしたサーモン、いかも乗せ、巻いて完成した。わさび醤油をつけて食べた。
【0083】
[実施例29:チジミ]
ホソバワダン300g、ジャガイモ1個、薄力粉大さじ4、片栗粉大さじ2、卵1個、水150ml、塩少々、焼き用油、たれ(醤油、胡麻油、一味とうがらし)
ジャガイモはすりおろしておいた。これに細く刻んだホソバワダン、水100ml、薄力粉大さじ4、片栗粉大さじ2、卵1個、塩少々を入れ混ぜた。これをフライパンで多めの油を用いて焼き色がつくまで両面焼き、完成した。たれをつけて食べた。
【0084】
[実施例30:肉じゃが(とろみ)]
ホソバワダン200g、ジャガイモ3個、ニンジン1個、タマネギ1個、豚細切れ肉300g、醤油大さじ5、三温糖大さじ3、みりん大さじ1、かつお節、片栗粉大さじ2、水300ml
ホソバワダン200gは大きくカットし、ニンジン1本乱切りにし、タマネギ1個を8等分にカットし、ジャガイモ1個を2分の1にカットした。水300mlからかつおだしを取り、これにカットした野菜、豚細切れ肉300gを入れ、三温糖大さじ3、みりん大さじ1、醤油大さじ5の順に入れ、アクを取りながら、弱火で30分煮込んだ。片栗粉大さじ2でとろみをつけて完成した。
【0085】
[実施例31:小魚アーモンド和え]
ホソバワダン100g、乾燥カタクチイワシ100g、ゴマ30g、白糖砂糖大さじ5、みりん大さじ1、醤油大さじ3
ホソバワダン100gを細く刻む。乾燥カタクチイワシと刻んだホソバワダンをフライパンに入れ弱火で5分炒める。これに白糖大さじ5、みりん大さじ1、醤油大さじ3で味付けして、火から下したら、ゴマ30gをふりかけて完成した。
【0086】
[実施例32:胡麻和え]
ホソバワダン300g、ゴマ30g、醤油適量
ホソバワダン300gを大きくカットし、3分ほど湯せんした。ざるに上げ、絞り、器に盛り付け、ゴマをふり醤油をかけ完成した。
【0087】
[実施例33:炊き込みご飯]
ホソバワダン200g、米3合、ニンジン1個、ごぼう2分の1本、鶏モモ肉100g、三温糖大さじ1、醤油大さじ2、調理酒大さじ1、塩少々
ホソバワダン200gは細く刻み、ニンジン1個は薄くイチョウ切り、ごぼう2分の1本はささがきし、鶏モモ肉100gは一口大にカットしておいた。三温糖大さじ1、醤油大さじ2、調理酒大さじ1、塩少々を合わせ、カットした野菜、鶏モモ肉、洗ったお米と一緒に炊飯器に入れて炊き、完成した。
【0088】
[実施例34:トマトソース煮]
ホソバワダン200g、ニンジン1個、タマネギ1個、トマト1個、鶏手羽元8個、ケッチャップ50ml、塩適量、白糖適量、コンソメ1個、ニンニク1片、バター20g、水200g
ホソバワダン200gは大きめにカットし、ニンジン1個乱切り、タマネギ1個を8等分に切り、トマトはみじん切りにした。鍋にバターを入れ、鶏手羽元8個及びカットした野菜を炒めた。そこに水200gを入れ、白糖、塩、ケッチャップ50ml、コンソメ、ニンニク1片を入れ、弱火でアクを取りながら30分煮込み、完成した。
【0089】
[実施例35:肉野菜炒め(オリーブオイル)]
ホソバワダン250g、キャベツ150g、ニンジン2分の1個、タマネギ2分の1個、豚細切れ肉250g、醤油適量、塩適量、こしょう適量、炒め用オリーブオイル適量
適当な大きさにカットした肉、野菜を、オリーブオイルで熱したフライパンで炒めた。醤油、塩、こしょうで味を調えて完成した。
【0090】
[実施例36:天ぷら]
ホソバワダン300g、小麦粉80g、片栗粉30g、水20ml、塩少々、揚げ用サラダ油、市販の天つゆ
ホソバワダンは1枚の葉を二等分にカットした。小麦粉80g、片栗粉30g、水20ml、塩少々で、てんぷらの衣を作った。これをカットしたホソバワダン葉につけて、サラダ油で揚げて完成した。塩または天つゆで食べた。
【0091】
[実施例37:ひじき炒め]
ホソバワダン200g、乾燥ひじき30g、ニンジン2分の1個、ゆで大豆80g、白糖小さじ1、醤油大さじ2
ホソバワダン200gは細く刻み、乾燥ひじきは水で戻した。ニンジン2分の1個を細切りにし、これとゆで大豆を入れ、フライパンで炒めた。白糖小さじ1、醤油大さじ2で味を調えて完成した。
【0092】
[実施例38:お浸し]
ホソバワダン300g、かつお節、水100ml
ホソバワダン300gは大きくカットし、水からかつお節で出した出汁で、3分ほど茹でた。ざるにあげ、絞って盛り付けをし、完成した。醤油で食べた。
【0093】
[実施例39:とんかつ(ひれ)]
ホソバワダン葉4枚、豚ヒレ肉400g、卵1個、小麦粉適量、パン粉適量、塩少々、こしょう少々、揚げ用サラダ油
塩こしょうをした豚ヒレ肉にホソバワダン葉を巻き付け、これを、小麦粉→溶いた卵→パン粉の順にくぐらせた。160度のサラダ油で焦げないように揚げ、きつね色になったところで完成した。
【0094】
[実施例40:マリネ]
ホソバワダン100g、パプリカ赤1個、パプリカ黄色1個、酢50ml、三温糖大さじ2、はちみつ少々
ホソバワダン100gは、1分ほど沸騰したお湯に通した。ざるに上げ軽く絞り刻んだ。これに、赤・黄パプリカ各1個を細かく刻んだものを加え、酢50ml、三温糖大さじ2、はちみつと合わせた。冷蔵庫で1時間ほど冷やし、味を染み込ませて完成した。
【0095】
[実施例41:パパイヤ炒め]
ホソバワダン100g、カット野菜パパイヤ150g、ツナ30g、塩少々、こしょう少々、醤油大さじ1、炒め用サラダ油
ホソバワダン100gは細く刻んでおいた。これとカット野菜パパイヤ150gをサラダ油で熱したフライパンで炒めた。パパイヤがしんなりしてきたら、ツナ30gを加え、塩少々、こしょう少々、醤油で味付けし、完成した。
【0096】
[実施例42:ポテトサラダ(生葉)]
実施例27の材料・レシピと同様の方法で作成した。ただし、刻んだホソバワダンは生葉を使用した。
【0097】
[実施例43:食パン(米粉)]
実施例16の材料・レシピとほぼ同様に作成した。ただし、粉は米粉を使用した。
【0098】
[実施例44:焼きサンマ]
ホソバワダン2枚、サンマ2尾、塩適量、レモン2切れ
ホソバワダン2枚を水で濡らした。塩を振りかけたサンマにこれを巻き付け、グリルで焼いて完成した。レモンを絞って食べた。
【0099】
[実施例45:肉じゃが(とろみなし)味噌]
実施例30の材料、レシピ共にほぼ同様に作成した。ただし、醤油大さじ5を味噌大さじ5へ変更し、片栗粉を使いとろみをつける作業は行わなかった。
【0100】
[実施例46:肉じゃが(とろみなし)醤油]
実施例30と材料、レシピ共に同様に作成した。ただし、片栗粉を使いとろみをつける作業は行わなかった。
【0101】
[実施例47:鮭団子]
ホソバワダン200g、鮭切り身400g、塩少々、こしょう少々、焼き用サラダ油
ホソバワダンは細かく刻んでおいた。鮭の皮を取り除き、身に刻んだホソバワダンを加えて練り、食べやすい大きさの団子状にした。フライパンにサラダ油をひき、鮭団子を並べ、蓋をし、4分ほど弱火で蒸し焼きにして完成した。
【0102】
[実施例48:もずく酢]
ホソバワダン50g、生塩もずく50g、きゅうり2分の1本、酢大さじ3、白糖大さじ2、醤油大さじ3、おろしショウガ適量、
ホソバワダン50gを細かく刻んでおいた。生塩もずく50gを水でよく洗い、塩気を抜いた。きゅうり2分の1本を薄く輪切りにし、ホソバワダン50g、洗ったもずく50gと調味料を合わせ、完成した。
【0103】
[実施例49:生春巻き]
実施例5と材料、レシピ共に同様で作成した。ソースなしで食べた。
【0104】
[実施例50:納豆]
ホソバワダン20g、納豆1パック
ホソバワダン20gを細く刻んでおいた。納豆をある程度混ぜたら、これとタレを入れて、さらに混ぜて完成した。
【0105】
[実施例51:コンビサラダ]
ホソバワダン100g、キャベツ100g、レタス50g、きゅうり2分の1本、セロリ4分の1本、プチトマト3個、缶詰ヤングコーン4個、市販の和風ドレッシング適量
ホソバワダン100g、キャベツ100g、レタス100g、きゅうり2分の1本、セロリ4分の1本をサラダ用に食べやすくカットし、プチトマトと盛り付け完成した。和風ドレッシングをかけて食べた。
【0106】
[実施例52:ドレッシング]
ホソバワダン200g、ニンジン1個、タマネギ1個、醤油100ml、練りゴマ30g、オリーブオイル20ml
ホソバワダン200g、ニンジン1個、タマネギを適当な大きさにカットし、材料をすべてミキサーにかけて完成した。
【0107】
[実施例53:魚マリネ]
ホソバワダン100g、市販しめサバ1パック、サーモン切り身100g、タマネギ2分の1個、酢50ml、三温糖大さじ2、はちみつ少々、
サーモン100gはグリルで焼いておいた。ホソバワダン100gは細く刻み、タマネギは薄くスライスしておいた。これに一口大にカットした焼きサーモン、しめサバ及び調味料を合わせ、冷蔵庫で1時間冷やし、味を馴染ませたら完成した。
【0108】
[実施例54:シーザーサラダ]
ホソバワダン50g、ベビーリーフ30g、レタス50g、レッドキャベツ50g、プチトマト3個、茹で卵1個、パルメザンチーズ適量、市販シーザーサラダドレッシング適量
野菜をサラダ用に適当な大きさにカットし、皿に盛った。茹で卵をスライサーでカットし、これに乗せた。パルメザンチーズをふりかけ完成した。シーザードレッシングで食べた。
【0109】
[実施例55:キャベツ昆布サラダ]
ホソバワダン50g、乾燥塩昆布3分の1袋、キャベツ100g、ゴマ油適量
ホソバワダンは細かく刻んでおいた。これに5mm×3cmくらいにカットしたキャベツと乾燥塩昆布4分の1袋、胡麻油を合わせた。冷蔵庫で30分程度冷やし、味を馴染ませて完成した。
【0110】
[実施例56:フルーツサラダ]
ホソバワダン50g、グレープフルーツ4分の1個、カットパイン1輪、りんご2分の1個、キウイ2分の1個、レーズン20g、ヨーグルト30g、酢大さじ1、オリーブオイル大さじ1、醤油小さじ1、塩少々、こしょう少々
ホソバワダンは細く刻んでおいた。フルーツをそれぞれ一口大にカットし、これとレーズンと合わせ盛り付けた。ヨーグルト30g、酢大さじ1、オリーブオイル大さじ1、醤油小さじ1、塩少々、こしょう少々を合わせてヨーグルトドレッシング作りが完成した。ヨーグルトドレッシングをかけて食べた。
【0111】
[実施例57:生パスタ麺]
ホソバワダン100g、強力粉100g、卵1個、オリーブオイル大さじ2、打ち粉適量
ホソバワダンはフードプロセッサーで砕いておいた。ボウルに砕いたホソバワダン、強力粉、溶き卵、オリーブオイルを入れ、まな板に打ち粉をし、しっかりこね、なめらかにした。これをビニール袋に入れ、体重をかけさらに5分こねた。これをビニール袋から取り出し、まな板で5mmx8mmほどの麺に包丁でカットし、生麺が完成した。大きな鍋にいっぱい水を張り、沸騰したら生麺を5分間茹でた。茹であがったらざるにあげ、皿に乗せた。
【0112】
[実施例58:生パスタ麺(ミートソース)]
挽肉100g、タマネギ2分の1個、トマトソース50g、ケッチャップ20g、塩少々、砂糖少々
フライパンに挽肉、みじん切りしたタマネギをオリーブオイルで炒め、トマトソース、ケッチャップ、塩、砂糖でミートソースを作った。実施例57の生パスタ麺にミートソースをかけ食べた。
【0113】
[実施例59:ふりかけ]
ホソバワダン300g、ゴマ100g、しらす100g、白糖30g、醤油大さじ3、みりん小さじ1
ホソバワダンを細く刻み、フライパンにサラダ油を敷いて熱し、これとゴマ、しらすを炒めて焙煎した。ホソバワダンがしなしなになったら、砂糖、醤油、みりんで味をつけた。室温で冷めて完成した。
【0114】
[実施例60:チャーハン]
ホソバワダン葉3枚、冷やごはん大盛り杯、タマネギ4分の1個、ニンジン6分の1本、チャーシュー2枚、塩適量、こしょう少々、醤油少々、炒め油適量
タマネギ、ニンジン、チャーシューをみじん切りにした。タマネギ、ニンジンを熱したフライパン中火で2分ほど炒めた。これに冷やごはん、チャーシューを入れ、強火で2分炒めた。調味料、ホソバワダンを入れてさらに1分ほど炒め、最後に醤油を回しかけて完成した。
【0115】
[実施例61:そうめんチャンプルー]
ホソバワダン葉3枚、茹でたそうめんの麺120g、タマネギ4分の1個、ニンジン6分の1本、もやし30g、ツナ30g、塩適量、こしょう少々、七味とうがらし少々
ホソバワダンは細く刻んでおいた。タマネギ、にんじはみじん切りにし、これともやしを熱したフライパンで2分ほど炒めた。これに油を足し、ツナ、そうめんを入れ、さらに麺をほぐし混ぜ合わさるように炒めた。塩、こしょうで味を調えて完成した。七味を振り掛けて食べた。
【0116】
[実施例62:餃子]
ホソバワダン300g、餃子の皮30枚、牛豚合挽き肉250g、塩適量、こしょう適量、餃子のたれ(醤油、ラー油、酢)
ホソバワダンは細く刻んでおいた。これを牛豚合挽き肉と合わせ、餃子の種を作った。塩、こしょうをして、餃子の皮で包み生餃子が完成した。その後、フライパンに生餃子を並べ、少量の水をかけ蓋をして、中火で4分蒸し焼きにした。フライパンがパチパチしてきたら、火を止め、完成した。餃子は、たれにつけて食べた。
【0117】
[官能評価]
10代〜70代の男女2〜30人のパネラーで、すべての実施例について官能評価を行った。
【0118】
官能評価では、各実施例を食した後、苦さについて4段階(1:全く苦くない、4:とても苦い)で評価を求めた。各実施例について、パネラーの評価を集計し、評価の最頻値をその実施例の苦さとした。結果を表1に示す。
【0119】
【表1】

【0120】
また、官能評価と同じ10代〜70代の男女2〜30人のパネラーに、実施例1〜62の整腸作用に関する評価を求めたところ、全てにおいてホソバワダンの整腸作用が保持されていた。
【0121】
パネラーの中には、肝機能数値(ALT及びAST)が正常範囲内ではあるが、数値が高めに推移しつつあり、「疲れやすい」という方がいた。そこで本食品摂取の継続によって、数値が下がって疲労感を覚えなくなったとの報告があった。
【0122】
実施例1(茶)は、苦さを感じなかっただけではなく、むしろ甘みを感じるという評価が多かった(70%)。
【0123】
実施例2(コーヒー)は、浅煎り焙煎コーヒー(通称:アメリカン)のような風味で、酸味とえぐ味を感じないものであった(100%)。
【0124】
本明細書において、ホソバワダンの調理方法が多数提供されている。これにより、女性の社会進出が著しい昨今、日々の家庭料理献立案として参照される。結果、男性も料理に取り組みやすくなる。また同時に夫婦とも家事の時間短縮が図れるものと期待される。
【産業上の利用可能性】
【0125】
本発明により、ホソバワダンの整腸作用を失うことなくその苦味がマスキングされている食品組成物が提供される。これにより、ホソバワダンは健康に良いにもかかわらず、その苦味が原因で敬遠されているが、本発明の利用により、ホソバワダンの消費が活性化され、ひいては沖縄の産業の発展に寄与することが期待される。
【要約】      (修正有)
【課題】ホソバワダンの整腸作用を失うことなくその苦味がマスキングされている、ホソバワダンを含む食品組成物の提供。
【解決手段】ホソバワダン(Crepidiastrum lanceolatum)、及び禾穀類又は根菜であるデンプン質植物を含む、食品組成物。穀粉加工品である、前記食品組成物。前記デンプン質植物が、コムギ、イネ、ジャガイモ又はサツマイモである、食品組成物。ホソバワダンを含む、煮込み食品組成物。ホソバワダン、及びミンチ肉又はすり身を含む、食品組成物。ホソバワダンを含む、マリネ食品組成物。焙煎したホソバワダンを含む、飲食用組成物。ホソバワダン、出汁、及び卵を含む、食品組成物。ホソバワダンと納豆を含む、食品組成物。
【選択図】なし