【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の空気調和機は、音声により使用者と尻取りを行う音声認識応答手段を備えることを特徴とする。
【0007】
上記の構成によれば、空気調和機は、従来、温度や湿度などの室内環境を快適に整えるものであるが、本発明では、たとえばその室内機に、音声認識応答手段を設け、その音声認識応答手段によって、新たな付加機能として、音声により使用者と尻取りを行うゲーム機能を備える。
【0008】
前記音声認識応答手段は、たとえば、前記室内機に取付けられるマイクロフォンおよびスピーカと、それらによる音声入出力を実現するとともに、前記マイクロフォンによる音声入力を解読し、回答を求め、前記スピーカから出力させる演算処理装置とを備えて構成される。
【0009】
これによって、従来に無かった室内空間を提供することができる。具体的には、室内が、楽しい空気になったり、ほっこり和みのある空気になったり、白熱した空気になったり、退屈や寂しさを紛らわす空気になったり等、従来の空気調和機で実現できなかった空気を演出することができる。なお、空気調和機の室外機に関しては従来と特段変化は無いが、室内機にファンモータやセンサ、およびユーザインターフェイスが備えられるだけで、室外機に、パワーコントローラや主制御基板が備えられる場合などでは、上記演算処理装置は、室外機に設けられてもよい。
【0010】
また、本発明の空気調和機では、前記室内機には、関連して、前記使用者による空気調和のための各種パラメータの設定を行うリモートコントローラが設けられており、該リモートコントローラに、前記尻取りを開始するための尻取り機能起動釦が設けられており、その釦操作に応答して前記音声認識応答手段が動作することを特徴とする。
【0011】
上記の構成によれば、室内機に設けられるリモートコントローラを使用して、空調のON/OFF操作や温度調整操作と同様に、尻取り機能起動釦を操作するだけで、尻取りのゲームを開始することができる。
【0012】
さらにまた、本発明の空気調和機では、前記リモートコントローラには、前記尻取りのルールを選択する手段と、難易度を選択する手段との少なくとも一方が、さらに設けられていることを特徴とする。
【0013】
上記の構成によれば、様々なルールや難易度を選択可能にすることで、ゲームをより白熱させたり、或いは、大人と子供とのように、使用者に合わせたりすることができる。また、そのようにルールや難易度を選択可能とするにあたって、その選択操作を、前述の尻取り機能起動釦の操作と同様に、簡単に行うことができる。
【0014】
また、本発明の空気調和機では、前記尻取りのルールを選択する手段および難易度を選択する手段として、十字に配列されたファンクションキーと、それらの中央に配置された決定キーとを用いることを特徴とする。
【0015】
上記の構成によれば、尻取りのルールと難易度との両方を選択切換えできるようにする。その際、それらの選択手段として、十字に配列されたファンクションキーと、そのファンクションキーの中央に配置された決定キーとを用い、上下キーで選択した項目を、左右キーや決定キーを使用して選択する。
【0016】
したがって、ルールと難易度との両方を、容易に、かつ詳細に選択し、設定することができる。なお、選択項目は上下スクロールで指定できるので、他の設定、たとえば音量設定や、音質設定を、同じファンクションキーを用いて選択するようにしてもよい。
【0017】
さらにまた、本発明の空気調和機では、前記リモートコントローラには、前記空気調和のための各種パラメータを表示する表示手段が設けられるとともに、該リモートコントローラは、双方向で前記室内機と通信を行う通信手段を備えており、前記音声認識応答手段は、前記表示手段に、尻取りされた言葉を表示させることを特徴とする。
【0018】
上記の構成によれば、音声認識応答手段で認識されたり、音声認識応答手段が回答した言葉を、通信手段を介してリモートコントローラで受信し、その表示手段に表示させる。
【0019】
したがって、使用者は、聞き逃した言葉を確認したり、発した言葉が正確に認識されているか、或いは音声認識応答手段側の回答を、正確に判定することができる。
【0020】
また、本発明の空気調和機では、前記音声認識応答手段は、前記尻取り機能起動釦の操作の回数で、攻守を選択可能であることを特徴とする。
【0021】
上記の構成によれば、尻取り機能起動釦を所定回数操作することで、使用者が先攻となるか、空気調和機が先攻となるか、つまり攻守を切替えることができる。
【0022】
したがって、攻守切替えの釦を設ける必要は無く、また使用者はゲームの開始から一連の操作で攻守切替えまで行うことができる。
【0023】
さらにまた、本発明の空気調和機では、前記音声認識応答手段は、前記尻取り機能起動釦の操作の回数で、前記ルールおよび/または難易度の設定カスタマイズモードに切替わることを特徴とする。
【0024】
上記の構成によれば、尻取り機能起動釦を所定回数操作することで、ルールや難易度の設定カスタマイズモードに切替わる。
【0025】
したがって、モード切替えの釦を設ける必要は無く、また使用者はゲームの開始から一連の操作でモード切替えまで行うことができる。
【0026】
また、本発明の空気調和システムは、前記の空気調和機と、ネットワークと、サーバコンピュータと、使用者が所持する携帯情報端末とを備え、前記音声認識応答手段は前記ネットワークを介してサーバコンピュータと通信可能であり、前記携帯情報端末も前記ネットワークを介してサーバコンピュータと通信可能である空気調和システムであって、
前記音声認識応答手段は、前記使用者との尻取りの対戦の情報を前記サーバコンピュータに送信して集計させ、集計結果を前記携帯情報端末に送信可能であることを特徴とする。
【0027】
上記の構成によれば、いわゆるネットワークエアコンなどとして空気調和機がネットワークに接続されている場合に、音声認識応答手段が、使用者と空気調和機との尻取りの対戦の情報、たとえば、最小限では何対何で、どちらの勝ち等の対戦結果だけを、最大限では、やり取りされた総ての言葉を、前記サーバコンピュータに送信して集計させ、集計結果を使用者が所持する携帯情報端末に送信可能とする。
【0028】
したがって、興趣性を向上することができるとともに、使用者は対戦結果を復習して、次の対戦に役立てたりすることができる。
【0029】
さらにまた、本発明の空気調和システムでは、前記サーバコンピュータは、複数の空気調和機および携帯情報端末と通信し、前記集計結果を前記複数の携帯情報端末に公開することを特徴とする。
【0030】
上記の構成によれば、複数の使用者の、たとえば対戦成績が公開されると、ランク付けが行われたりして、空気調和機に搭載された当該尻取りゲーム機能の興趣性を、より向上することができる。
【0031】
また、本発明の空気調和システムでは、前記空気調和機の前記音声認識応答手段は、その言葉を発することで負けが決定するばくだんワードを予め決定しており、そのばくだんワードを、前記サーバコンピュータは任意のタイミングで送信して、携帯情報端末で確認可能とすることを特徴とする。
【0032】
上記の構成によれば、ばくだんワードを指定された場合、空気調和機からサーバコンピュータへ送信されており、サーバコンピュータは、使用者が、そのばくだんワードを引いた時に携帯情報端末に送信し、或いは、ばくだんワードが指定された時点で送信しておいて使用者が負けたときに携帯情報端末を確認することで、該ばくだんワードを確認することができ、興趣性を向上することができる。