(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記表示制御部は、前記記録部が前記高度情報を記録中の状態において、前記操作部が前記高度情報の表示を指示する入力を受け付けると、前記記録部が記録した前記高度情報から算出した高度に関する移動速度である登高スピードを前記表示部に表示する
ことを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
前記表示制御部は、前記記録部が前記高度情報を記録中の状態において、前記操作部が前記高度情報の表示を指示する入力を受け付けると、前記記録部が記録した高度情報のうち高度が最大である高度情報または前記記録部が記録した高度情報のうち高度が最小である前記高度情報を前記表示部に表示する
ことを特徴とする請求項1から3いずれか1項に記載の電子機器。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、各図において同一部分には同一符号を付している。
[第1の実施形態]
まず、本発明の第1の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態における電子機器100の外観構成を示す正面図である。電子機器100は、高度計測機能付き電子時計である。電子機器100は、高度と現在時刻(或いは現在日時)とを計測して表示する通常モードと、登山中における高度に関する高度情報を記録する高度ログモードとの2種類の動作モードのいずれかで動作する。
【0016】
電子機器100は、通常モードで動作する際には、計測した高度と現在時刻とを表示する。また、電子機器100は、高度ログモードで動作する際には、スタート地点からの相対高度差と、計測した高度と、現在時刻とを表示する。また、電子機器100は、高度ログモードで動作する際には、所定時間毎(例えば、1分毎)に、計測した高度と現在時刻とを高度情報としてログファイルに記録する。ユーザは、登山を開始するスタート地点で、電子機器100を通常モードから高度ログモードに遷移させる。そして、登山を終了するエンド地点で、電子機器100を高度ログモードから通常モードに遷移させる。これにより、登山中の高度情報をログファイルに記録することができる。図示するように、電子機器100は、複数(本実施形態では4つ)のキー入力手段104A〜Dと、表示部105とを備えている。
【0017】
キー入力手段104A〜D(操作部)は、操作入力を受け付ける。例えば、キー入力手段104Aは、動作モードを切り替える操作(ログ開始操作(高度の記録の開始を指示する入力)またはログ停止操作(高度の記録の停止を指示する入力))入力を受け付ける。また、キー入力手段104Bは、高度ログモードにおいて、スタート地点(記録開始時)における高度情報(高度と時刻)の表示を指示する操作(スタート地点表示操作)入力を受け付ける。また、キー入力手段104Cは、ログファイルに記録した高度情報のうち、高度が最大であるものの表示を指示する操作(MAX地点表示操作)、または、高度が最小であるものの表示を指示する操作(MIN地点表示操作)入力を受け付ける。また、キー入力手段104Dは、ポイント地点の高度情報の記録を指示する操作(ポイント地点登録操作)と、ポイント地点における高度情報の表示を指示する操作(ポイント地点表示操作)入力を受け付ける。なお、操作入力を受け付ける操作部は、複数のキー入力手段104から構成されていてもよいし、1つのキー入力手段104から構成されていてもよい。
【0018】
本実施形態では、電子機器100は、通常モードで動作している際にキー入力手段104Aが入力を受け付けた場合、動作モードを通常モードから高度ログモードに切り替える。また、電子機器100は、高度ログモードで動作している際にキー入力手段104Aが入力を受け付けた場合、動作モードを高度ログモードから通常モードに切り替える。また、電子機器100は、高度ログモードで動作している際にキー入力手段104Bが入力を受け付けた場合、スタート地点における高度情報を表示する。また、電子機器100は、高度ログモードで動作している際にキー入力手段104Cが入力を受け付けた場合、ログファイルに記録した高度情報のうち、高度が最大であるものと高度が最小であるものとを交互に表示する。
【0019】
また、電子機器100は、高度ログモードで動作している際にキー入力手段104Dが長押し入力を受け付けた場合、現在の高度情報をポイント地点の高度情報としてログファイルに記録する。また、電子機器は、高度ログモードで動作している際にキー入力手段104Dが短押し入力を受け付けた場合、登録したポイント地点における高度情報を表示する。なお、長押し入力は、所定時間(例えば、2秒)以上の間、キー入力手段104が押下される入力である。また、短押し入力は、所定時間(例えば、2秒)未満の間、キー入力手段104が押下される入力である。
【0020】
表示部105は、液晶ディスプレイまたはセグメントディスプレイ等であり、情報を表示する。表示部105は、高度を表示するための高度表示部105a(上段の表示部分)と、時刻を表示するための時刻表示部105b(下段の表示部分)と、種々の情報を表示するための情報表示部105cとから構成される。
【0021】
図2は、本実施形態における電子機器100の構成を示すブロック図である。図示する例では、電子機器100は、CPU(Central Processing Unit)101(表示制御部、記録部)と、発振回路102と、分周回路103と、キー入力手段104と、表示部105と、電池106と、気圧計測部107と、高度計測部108と、RAM(Random Access Memory、ランダムアクセスメモリ)110(記憶部)と、ROM(Read Only Memory、読み出し専用メモリ)111とを備える。
【0022】
CPU101は、電子機器100が備える各部の制御を行う。例えば、CPU101は、通常モード時にキー入力手段104Aが入力(高度の記録の開始を指示する入力)を受け付けると、動作モードを高度ログモードに切り替え、所定時間毎に高度に関する高度情報(高度と時刻)をRAM110のログファイルに書き込んで記録する(所定時間毎の高度情報の記録を開始する)。また、CPU101は、高度ログモードで動作している際にキー入力手段104Aが入力(高度の記録の停止を指示する入力)を受け付けると、高度情報の記録を停止し、動作モードを通常モードに切り替える。
【0023】
また、CPU101は、高度ログモードで動作している際に(高度情報を記録中の状態において)キー入力手段104Bが入力(記録開始時の高度情報の表示を指示する入力)を受け付けると、スタート地点(ログ記録開始時)における高度情報をRAM110に記憶されているログファイルから読み出し、読み出した高度情報を表示部105に表示する。また、CPU101は、キー入力手段104Cが入力(最大高度に関する高度情報の表示を指示する入力)を受け付けると、ログファイルに記録されている高度情報のうち、高度が最も高い高度情報をログファイルから読み出し、読み出した高度情報を表示部105に表示する。そして、CPU101は、再度キー入力手段104Cが入力(最小高度に関する高度情報の表示を指示する入力)を受け付けると、ログファイルに記録されている高度情報のうち、高度が最も低い高度情報をログファイルから読み出し、読み出した高度情報を表示部105に表示する。
【0024】
また、CPU101は、高度ログモードで動作時にキー入力手段104Dが長押し入力(ポイント地点の高度情報の記録を指示する入力)を受け付けると、現在の高度情報をポイント地点の高度情報としてログファイルに書き込む。また、CPU101は、キー入力手段104Dが短押し入力(ポイント地点の高度情報の表示を指示する入力)を受け付けると、ポイント地点の高度情報をログファイルから読み出し、読み出した高度情報を表示部105に表示する。
【0025】
また、CPU101は、分周回路103から入力された計測信号に基づいて現在時刻を計時して表示部105に表示する。また、CPU101は、高度計測部108から入力された高度を表示部105に表示する。
【0026】
発振回路102は、所定周波数(例えば、32768Hz)の発振信号を生成して分周回路103に出力する。分周回路103は、発振回路102から入力された発振信号の周波数を分周して計測の基準となる計測信号を生成し、生成した計測信号をCPU101に出力する。キー入力手段104(104A〜D)は、操作入力を受け付ける。電池106は、電子機器100が備える各部に、動作するための電力を供給する。
【0027】
気圧計測部107は、例えば気圧センサであり、気圧を計測し、計測した気圧を高度計測部108に出力する。高度計測部108は、気圧計測部107から入力された気圧に基づいて高度を計測し、計測した高度をCPU101に出力する。気圧計測部107と高度計測部108とが、高度を計測する高度計を構成する。
【0028】
RAM110は、電子機器100の各部が用いるデータを記憶する。例えば、RAM110は、高度に関する高度情報を示すログファイルを記憶する。ROM111は、CPU101が実行する動作用プログラムを予め記憶している。この動作用プログラムは、CPU101の起動時に読み出される。
【0029】
次に、表示部105が表示する情報について説明する。
図3は、本実施形態における表示部105が高度ログモード時に表示する情報を示した概略図である。図示する例では、表示部105は、現在の高度「1234m」302を高度表示部105aに表示し、現在時刻「10:08」303を時刻表示部105bに表示し、スタート地点(ログ記録開始時)に対する現在の高度の相対高度差「+300m」301を情報表示部105cに表示している。ここで、相対高度差に表示される「+」は現在の高度がスタート地点より高いことを示し、「−」は現在の高度がスタート地点より低いことを示している。
【0030】
図4は、本実施形態における表示部105が表示するスタート地点に関する情報を示した概略図である。
図3に示す表示を行っている際にキー入力手段104Bが入力を受け付けると、表示部105は図示するようにスタート地点における高度情報を表示する。図示する例では、表示部105は、スタート地点における高度「763m」402を高度表示部105aに表示し、スタート地点における時刻「8:00」403を時刻表示部105bに表示し、スタート地点における高度情報を表示していることを示す「START」401を情報表示部105cに表示している。なお、図示する表示を行っている際に再度キー入力手段104Bが入力を受け付けた場合や、図示する表示を開始してから所定時間経過した場合には、表示部105は
図3に示した表示を行う。
【0031】
図5は、本実施形態における表示部105が表示するMAX/MINに関する情報を示した概略図である。通常モード時または
図3に示した表示を行っている際にキー入力手段104Cが入力を受け付けると、表示部105は、
図5(a)に示すようにMAX地点における高度情報を表示する。MAX地点における高度情報とは、ログファイルに記録された高度情報のうち、最も高度の高い高度情報である。図示する例では、表示部105は、MAX地点における高度「1234m」502を高度表示部105aに表示し、MAX地点における時刻「10:08」503を時刻表示部105bに表示し、MAX地点における高度情報を表示していることを示す「MAX」501を情報表示部105cに表示している。
【0032】
また、
図5(a)に示した表示を行っている際にキー入力手段104Cが入力を受け付けると、表示部105は
図5(b)に示したMIN地点における高度情報を表示する。MIN地点における高度情報とは、ログファイルに記録された高度情報のうち、最も高度の低い高度情報である。図示する例では、表示部105は、MIN地点における高度「763m」602を高度表示部105aに表示し、MIN地点における時刻「8:00」603を時刻表示部105bに表示し、MIN地点における高度情報を表示していることを示す「MIN」601を情報表示部105cに表示している。
【0033】
なお、
図5(a)または
図5(b)に示した表示を行っている際にキー入力手段104Cが入力を受け付けた場合や、
図5(a)または
図5(b)に示した表示を開始してから所定時間経過した場合には、表示部105は
図3に示した表示を行う。
【0034】
なお、本実施形態では、CPU101は、キー入力手段104Cが入力を受け付けると、MAX地点またはMIN地点における高度情報を表示しているが、MAX地点表示操作及びMIN地点表示操作はこれに限らない。例えば、CPU101は、
図4に示した表示を行っている際にキー入力手段104Bが入力を受け付けるとMAX地点における高度情報を表示し、再度キー入力手段104Bが入力を受け付けるとMIN地点における高度情報を表示してもよい。すなわち、CPU101は、キー入力手段104Bが1回目の入力を受け付けるとスタート地点の高度情報を表示し、キー入力手段104Bが2回目の入力を受け付けるとMAX地点の高度情報を表示し、キー入力手段104Bが3回目の入力を受け付けるとMIN地点の高度情報を表示する。
【0035】
図6は、本実施形態における表示部105が表示するポイント地点に関する情報を示した概略図である。通常モード時または
図3に示した表示を行っている際にキー入力手段104Dが短押し入力を受け付けると、表示部105は図示するようにポイント地点における高度情報を表示する。図示する例では、表示部105は、ポイント地点における高度702を高度表示部105aに表示し、ポイント地点における時刻703を時刻表示部105bに表示し、ポイント地点における高度情報を表示していることを示す「POINT1」〜「POINT3」501を情報表示部105cに表示している。
【0036】
なお、表示部105は、ポイント地点が複数ある場合には、登録された順に高度情報を表示する。例えば、「POINT1」,「POINT2」,「POINT3」の順に登録されているとする。この場合に、通常モード時または
図3に示した表示を行っている際にキー入力手段104Dが短押し入力を受け付けると、表示部105は、
図6(a)に示したように「POINT1」における高度情報を表示する
【0037】
また、
図6(a)に示した表示を行っている際にキー入力手段104Dが短押し入力を受け付けると、表示部105は、
図6(b)に示したように「POINT2」における高度情報を表示する。また、
図6(b)に示した表示を行っている際にキー入力手段104Dが短押し入力を受け付けると、表示部105は、
図6(c)に示したように「POINT3」における高度情報を表示する。また、
図6(c)に示した表示を行っている際にキー入力手段104Dが短押し入力を受け付けると、表示部105は、
図6(a)に示したように「POINT1」における高度情報を表示する
【0038】
また、
図6(a)〜(c)に示した表示を行っている際にキー入力手段104Dが長押し入力を受け付けた場合や、
図6(a)〜(c)に示した表示を開始してから所定時間経過した場合には、表示部105は
図3に示した表示を行う。
【0039】
なお、本実施形態では、CPU101は、キー入力手段104Dが短押し入力を受け付けるとポイント地点における高度情報の表示し、キー入力手段104Dが長押し入力を受け付けるとポイント地点における高度情報を記録しているが、ポイント地点登録操作及びポイント地点表示操作はこれに限らない。例えば、CPU101は、キー入力手段104Bが短押し入力を受け付けるとポイント地点における高度情報を表示し、キー入力手段104Bが長押し入力を受け付けるとポイント地点における高度情報を記録してもよい。或いは、CPU101は、キー入力手段104Aが短押し入力を受け付けるとポイント地点における高度情報を記録し、キー入力手段104Bが長押し入力を受け付けるとポイント地点における高度情報を表示してもよい。この場合、CPU101は、キー入力手段104Aが長押し入力を受け付けた場合にログの記録を開始し、ログの記録中にキー入力手段104Aが長押し入力を受け付けた場合にログの記録を停止する。つまり、ログ開始操作及びログ停止操作とポイント地点登録操作とは異なるボタン操作(短押し入力または長押し入力)により行う。
【0040】
次に、MAX地点における高度情報とMIN地点における高度情報とを探索する方法について説明する。CPU101は、下記(方法1)または(方法2)いずれかの方法により、ログファイルから、MAX地点における高度情報またはMIN地点における高度情報を探索する。
【0041】
(方法1)CPU101は、キー入力手段104Cが入力を受け付けたときに、RAM110に記憶されているログファイルから高度の最も高い高度情報を探索し、探索した高度情報をMAX地点における高度情報とする。また、CPU101は、キー入力手段104Cが入力を受け付けたときに、RAM110に記憶されているログファイルから高度の最も低い高度情報を探索し、探索した高度情報をMIN地点における高度情報とする。
【0042】
(方法2)CPU101は、ログ開始操作時(キー入力手段104Aが入力を受け付けたとき)に、スタート地点の高度情報をMAX地点の高度情報とMIN地点の高度情報としてログファイルに記録する。そして、CPU101は、高度ログモードで動作している際には、高度情報記録時に、記録しているMAX地点の高度情報及びMIN地点の高度情報と現在の高度情報とを比較する。そして、CPU101は、現在の高度情報が記録されているMAX地点の高度情報より大きい場合は、現在の高度情報をMAX地点の高度情報としてログファイルに上書きする。また、CPU101は、現在の高度情報が記録されているMIN地点の高度情報より小さい場合は、現在の高度情報をMIN地点の高度情報としてログファイルに上書きする。CPU101は、キー入力手段104Cが入力を受け付けたときに、ログファイルに記録されているMAX地点の高度情報またはMIN地点の高度情報を読み出す。
【0043】
次に、本実施形態における電子機器100が、高度情報を記録する高度記録処理について説明する。
図6は、本実施形態における電子機器100が実行する高度記録処理の処理手順を示したフローチャートである。電子機器100は、起動時に図示する高度記録処理を実行する。
【0044】
(ステップS101)CPU101は、通常モードで起動し、通常モードにおける表示処理を実行する。具体的には、CPU101は、高度計測部108が計測した高度と、分周回路103から入力される計測信号に基づいて計時した現在時刻とを表示部105に表示する。その後、ステップS102の処理に進む。
【0045】
(ステップS102)CPU101は、ログ開始操作の入力を受け付けたか(キー入力手段104Aが入力を受け付けたか)否かを判定する。CPU101は、ログ開始操作の入力を受け付けていないと判定した場合(ステップS102:No)には、ステップS101の処理に戻る。一方、CPU101は、ログ開始操作の入力を受け付けたと判定した場合(ステップS102:Yes)には、ステップS103の処理に進む。
【0046】
(ステップS103)CPU101は、ログ開始操作を受け付けた時の高度と時刻とをスタート地点における高度情報として、RAM110に記憶されているログファイルに書き込んで記録する。その後、ステップS104の処理に進む。
【0047】
(ステップS104)CPU101は、最後に高度情報をログファイルに記録してから所定時間(例えば1分)経過したか否かを判定する。CPU101は、所定時間経過したと判定した場合(ステップS104:Yes)には、ステップS105の処理に進む。一方、CPU101は、所定時間経過していないと判定した場合(ステップS104:No)には、ステップS106の処理に進む。
【0048】
(ステップS105)CPU101は、現在の高度と現在の時刻とを高度情報としてログファイルに書き込んで記録する。その後、ステップS106の処理に進む。
(ステップS106)CPU101は、スタート地点の高度に対する現在の高度の相対高度差を算出する。具体的には、CPU101は、現在の高度からスタート地点の高度を減算する。その後、ステップS107の処理に進む。
(ステップS107)CPU101は、ステップS106において算出した相対高度差と、現在の高度と、現在の時刻とを表示部105に表示する。その後、ステップS111の処理に進む。
【0049】
(ステップS111)CPU101は、スタート地点表示操作の入力を受け付けたか(キー入力手段104Bが入力を受け付けたか)否かを判定する。CPU101は、スタート地点表示操作の入力を受け付けたと判定した場合(ステップS111:Yes)には、ステップS112の処理に進む。一方、CPU101は、スタート地点表示操作の入力を受け付けていないと判定した場合(ステップS111:No)には、ステップS121の処理に進む。
【0050】
(ステップS112)CPU101は、スタート地点における高度情報をRAM110に記憶されたログファイルから読み出し、読み出した高度情報(高度と時刻)を表示部105に表示する。その後、ステップS113の処理に進む。
(ステップS113)CPU101は、停止操作の入力を受け付けたか(キー入力手段104Bが入力を受け付けたか)、または、スタート地点表示操作の入力を受け付けてから所定時間経過したか否かを判定する。CPU101は、停止操作の入力を受け付けたと判定した場合、または、スタート地点表示操作の入力を受け付けてから所定時間経過したと判定した場合(ステップS113:Yes)には、ステップS104の処理に戻る。一方、CPU101は、停止操作の入力を受け付けておらず、かつ、スタート地点表示操作の入力を受け付けてから所定時間経過していないと判定した場合(ステップS113:No)には、ステップS113の処理に戻る。
【0051】
(ステップS121)CPU101は、ポイント地点登録操作の入力を受け付けたか(キー入力手段104Dが長押し入力を受け付けたか)否かを判定する。CPU101は、ポイント地点登録操作の入力を受け付けたと判定した場合(ステップS121:Yes)には、ステップS122の処理に進む。一方、CPU101は、ポイント地点登録操作の入力を受け付けていないと判定した場合(ステップS121:No)には、ステップS123の処理に進む。
【0052】
(ステップS122)CPU101は、現在の高度と時刻とをポイント地点における高度情報としてRAM110に記憶されているログファイルに書き込んで記録する。その後、ステップS104の処理に戻る。
(ステップS123)CPU101は、ポイント地点表示操作の入力を受け付けたか(キー入力手段104Dが短押し入力を受け付けたか)否かを判定する。CPU101は、ポイント表示操作を受け付けたと判定した場合(ステップS123:Yes)には、ステップS124の処理に進む。一方、CPU101は、ポイント地点表示操作の入力を受け付けていないと判定した場合(ステップS123:No)には、ステップS131の処理に進む。
【0053】
(ステップS124)CPU101は、ポイント地点における高度情報をRAM110に記憶されたログファイルから読み出し、読み出した高度情報(高度と時刻)を表示部105に表示する。その後、ステップS125の処理に進む。
(ステップS125)CPU101は、次のポイント地点表示操作の入力を受け付けたか(キー入力手段104Dが短押し入力を受け付けたか)否かを判定する。CPU101は、次のポイント表示操作の入力を受け付けたと判定した場合(ステップS125:Yes)には、ステップS126の処理に進む。一方、CPU101は、次のポイント地点表示操作の入力を受け付けていないと判定した場合(ステップS125:No)には、ステップS127の処理に進む。
【0054】
(ステップS126)CPU101は、次のポイント地点における高度情報をRAM110に記憶されたログファイルから読み出し、読み出した高度情報(高度と時刻)を表示部105に表示する。なお、CPU101は、次のポイント地点がない場合は、最初のポイント地点における高度情報を表示部105に表示する。その後、ステップS127の処理に進む。
【0055】
(ステップS127)CPU101は、停止操作の入力を受け付けたか(キー入力手段104Dが長押し入力を受け付けたか)、または、ポイント地点表示操作の入力を受け付けてから所定時間経過したか否かを判定する。CPU101は、停止操作の入力を受け付けた、または、ポイント地点表示操作の入力を受け付けてから所定時間経過したと判定した場合(ステップS127:Yes)には、ステップS104の処理に戻る。一方、CPU101は、停止操作の入力を受け付けておらず、かつ、ポイント地点表示操作の入力を受け付けてから所定時間経過していない場合(ステップS127:No)には、ステップS125の処理に戻る。
【0056】
(ステップS131)CPU101は、MAX表示操作の入力を受け付けたか(キー入力手段104Cが入力を受け付けたか)否かを判定する。CPU101は、MAX表示操作の入力を受け付けたと判定した場合(ステップS131:Yes)には、ステップS132の処理に進む。一方、CPU101は、MAX表示操作の入力を受け付けていないと判定した場合(ステップS131:No)には、ステップS141の処理に進む。
【0057】
(ステップS132)CPU101は、MAX地点における高度情報をRAM110に記憶されたログファイルから読み出し、読み出した高度情報(高度と時刻)を表示部105に表示する。その後、ステップS133の処理に進む。
(ステップS133)CPU101は、MIN表示操作の入力を受け付けたか(キー入力手段104Cが入力を受け付けたか)否かを判定する。CPU101は、MIN表示操作の入力を受け付けたと判定した場合(ステップS133:Yes)には、ステップS134の処理に進む。一方、CPU101は、MIN表示操作の入力を受け付けていないと判定した場合(ステップS133:No)には、ステップS135の処理に進む。
【0058】
(ステップS134)CPU101は、MINX地点における高度情報をRAM110に記憶されたログファイルから読み出し、読み出した高度情報(高度と時刻)を表示部105に表示する。その後、ステップS135の処理に進む。
(ステップS135)CPU101は、停止操作の入力を受け付けたか(キー入力手段104Cが入力を受け付けたか)、または、MAX地点表示操作の入力を受け付けてから所定時間経過したか否かを判定する。CPU101は、停止操作の入力を受け付けた、または、MAX地点表示操作の入力を受け付けてから所定時間経過したと判定した場合(ステップS135:Yes)には、ステップS104の処理に戻る。一方、CPU101は、停止操作の入力を受け付けておらず、かつ、MAX地点表示操作の入力を受け付けてから所定時間経過していないと判定した場合(ステップS135:No)には、ステップS135の処理に戻る。
【0059】
(ステップS141)CPU101は、ログ停止操作の入力を受け付けたか(キー入力手段104Aが入力を受け付けたか)否かを判定する。CPU101は、ログ停止操作の入力を受け付けたと判定した場合(ステップS141:Yes)には、ログの記録を停止し、ステップS101の処理に戻る。一方、CPU101は、ログ停止操作の入力を受け付けていないと判定した場合(ステップS141:No)には、ステップS104の処理に戻る。
【0060】
上述したとおり、本実施形態では、CPU101は、高度ログモードにおいて、所定時間毎に、高度情報をログファイルに記録する。そして、CPU101は、高度ログモードにおいて、スタート地点表示操作がされると、スタート地点における高度と時刻とを表示する。これにより、ユーザは、登山中(高度ログモード)において、1つのボタン操作で瞬時にスタート時点の高度や時刻の情報を知ることができ、登山中のペースやプランニングに活用することができる。
【0061】
また、本実施形態では、CPU101は、MAX表示操作の入力を受け付けると、MAX地点における高度と時刻とを表示し、MIN表示操作の入力を受け付けると、MIN地点における高度と時刻とを表示する。これにより、ユーザは、登山中における最も高い高度とその到達時刻、または、登山中における最も低い高度とその到達時刻を知ることができる。
【0062】
また、本実施形態では、CPU101は、ポイント地点登録操作の入力を受け付けると、現在の高度と時刻とをポイント地点の高度情報として登録する。そして、CPU101は、ポイント地点表示操作の入力を受け付けると、ポイント地点における高度と時刻とを表示する。これにより、ユーザは、登山中に登録した各ポイント地点の高度やその到達時刻を知ることができる。
【0063】
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。本実施形態における電子機器100の構成は、
図1及び
図2に示す第1の実施形態における電子機器100の構成と同様である。本実施形態が第1の実施形態と異なる点は、電子機器100は、高度ログモード中に、キー入力手段104が高度情報の表示を指示する入力を受け付ける(例えば、キー入力手段104Bが入力を受け付ける)毎に、上昇の平均登高スピード、下降の平均登高スピード、スタート地点の高度情報、消費エネルギー、MAX地点の高度情報、MIN地点の高度情報の順に表示部105の表示を切り替える点である。登高スピードは、高度に関する移動速度であり、単位時間当たりに移動した標高差である。平均登高スピードは、登高スピードの平均値である。上昇の平均登高スピードは、上昇しているとき(高度が増加しているとき)の平均登高スピードである。下降の平均登高スピードは、下降しているとき(高度が減少しているとき)の平均登高スピードである。消費エネルギーは、高度情報の記録開始時から現在までにユーザが登山によって消費したエネルギーである。
【0064】
CPU101は、記録した高度情報(経過時間と高度)に基づいて、登高スピードを算出する。具体的には、CPU101は、記録開始時の高度と現在の高度との高度差を経過時間で除算して登高スピードを算出する。また、CPU101は、記録した高度がその直前に記録した高度より大きい場合に、上昇していると判定する。CPU101は、上昇しているときの高度情報に基づいて、上昇の平均登高スピードを算出する。また、CPU101は、記録した高度がその直前に記録した高度より小さい場合に、下降していると判定する。CPU101は、下降しているときの高度情報に基づいて、下降の平均登高スピードを算出する。また、CPU101は、記録した高度情報や登高スピード(移動速度)に基づいて、消費エネルギーを算出する。
【0065】
図8は、本実施形態における表示部105の画面遷移を示す概略図である。
図8(a)は、本実施形態におけるCPU101が高度ログモード時に表示部105に表示する情報を示した概略図である。図示する例では、表示部105は、現在の高度「1234m」802を高度表示部105aに表示し、現在時刻「10:08」803を時刻表示部105bに表示し、登高スピード「300m/h」801を情報表示部105cに表示している。
【0066】
CPU101は、
図8(a)に示す表示を行っている際に、キー入力手段104が高度情報の表示を指示する入力を受け付けると、上昇の平均登高スピードを表示部105に表示する(
図8(b)参照)。図示する例では、表示部105は、上昇の平均登高スピード「324m/h」805を高度表示部105aに表示し、上昇を示す「ASC」806を時刻表示部105bに表示し、平均登高スピードを示す「AVG SPEED」804を情報表示部105cに表示している。
【0067】
CPU101は、
図8(b)に示す表示を行っている際に、キー入力手段104が高度情報の表示を指示する入力を受け付けると、下降の平均登高スピードを表示部105に表示する(
図8(c)参照)。図示する例では、表示部105は、下降の平均登高スピード「315m/h」808を高度表示部105aに表示し、下降を示す「DSC」809を時刻表示部105bに表示し、平均登高スピードを示す「AVG SPEED」807を情報表示部105cに表示している。
【0068】
CPU101は、
図8(c)に示す表示を行っている際に、キー入力手段104が高度情報の表示を指示する入力を受け付けると、スタート地点における高度情報を表示部105に表示する(
図8(d)参照)。図示する例では、表示部105は、スタート地点における高度「763m」811を高度表示部105aに表示し、スタート地点における時刻「8:00」812を時刻表示部105bに表示し、スタート地点における高度情報を表示していることを示す「START」810を情報表示部105cに表示している。
【0069】
CPU101は、
図8(d)に示す表示を行っている際に、キー入力手段104が高度情報の表示を指示する入力を受け付けると、消費エネルギーを表示部105に表示する(
図8(e)参照)。図示する例では、表示部105は、消費エネルギー「3856kcal」814を高度表示部105aに表示し、消費エネルギーを表示していることを示す「ENERGY」813を情報表示部105cに表示している。
【0070】
CPU101は、
図8(e)に示す表示を行っている際に、キー入力手段104が高度情報の表示を指示する入力を受け付けると、MAX地点における高度情報を表示部105に表示する(
図8(f)参照)。図示する例では、表示部105は、MAX地点における高度「1234m」816を高度表示部105aに表示し、MAX地点における時刻「10:08」817を時刻表示部105bに表示し、MAX地点における高度情報を表示していることを示す「MAX」815を情報表示部105cに表示している。
【0071】
CPU101は、
図8(f)に示す表示を行っている際に、キー入力手段104が高度情報の表示を指示する入力を受け付けると、MIN地点における高度情報を表示部105に表示する(
図8(g)参照)。図示する例では、表示部105は、MIN地点における高度「763m」819を高度表示部105aに表示し、MIN地点における時刻「8:00」820を時刻表示部105bに表示し、MIN地点における高度情報を表示していることを示す「MIN」818を情報表示部105cに表示している。CPU101は、
図8(g)に示す表示を行っている際に、キー入力手段104が高度情報の表示を指示する入力を受け付けると、表示部105の表示を
図8(a)に戻す。
【0072】
なお、本実施形態では、CPU101は、キー入力手段104が高度情報の表示を指示する入力を受け付ける毎に表示部105の表示を切り替えているが、これに限らず、一度キー入力手段104Bが入力を受け付けると一定時間毎に表示部105の表示を自動的に上昇の平均登高スピード、下降の平均登高スピード、スタート地点の高度情報、消費エネルギー、MAX地点の高度情報、MIN地点の高度情報の順に切り替えてもよい。
【0073】
また、本実施形態では、CPU101は、キー入力手段104が高度情報の表示を指示する入力を受け付ける毎に、上昇の平均登高スピード、下降の平均登高スピード、スタート地点の高度情報、消費エネルギー、MAX地点の高度情報、MIN地点の高度情報の順に表示部105の表示を切り替えているが、表示の順序や表示する情報の組み合わせはこれに限られない。例えば、CPU101は、上昇の平均登高スピード、下降の平均登高スピード、スタート地点の高度情報、消費エネルギーの順に表示部105の表示を切り替えてもよい。或いは、CPU101は、上昇の平均登高スピード、下降の平均登高スピード、消費エネルギー、MAX地点の高度情報、MIN地点の高度情報の順に表示部105の表示を切り替えてもよい。或いは、CPU101は、上昇の平均登高スピード、下降の平均登高スピード、消費エネルギー、ポイント地点の高度情報の順に表示部105の表示を切り替えてもよい。
【0074】
上述したとおり、本実施形態では、CPU101は、高度ログモードにおいて、登高スピードを表示部105に表示する。これにより、ユーザは、自身の登高スピードを知ることができる。更に、CPU101は、キー入力手段104が高度情報の表示を指示する入力を受け付けると、平均登高スピードを表示部105に表示する。これにより、ユーザは、上昇の平均登高スピードや下降の平均登高スピードを知ることができる。特に、ユーザは、下降の平均登高スピードと記録開始時の高度との両方を見ることで、登山中において、下山までの所要時間を容易に把握することができる。
【0075】
また、本実施形態では、CPU101は、高度ログモードにおいて、キー入力手段104が高度情報の表示を指示する入力を受け付けると、消費エネルギーを表示部105に表示する。これにより、ユーザは、登山中にどれ位エネルギーを消費したかを把握できることができるため、休憩やエネルギー(食料)補給のタイミングを予測する目安とすることができる。
【0076】
また、本実施形態では、CPU101は、キー入力手段104が高度情報の表示を指示する入力を受け付ける毎に、表示部105に表示する情報を切り替える。これにより、1つのボタン操作で各情報を表示部105に表示することができるため、表示に関する操作が煩雑になることを防ぐことができる。
【0077】
なお、上述した実施形態における電子機器100が備える各部の機能全体あるいはその一部は、これらの機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現しても良い。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
【0078】
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶部のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでも良い。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
【0079】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。例えば、上述した実施形態では、電子機器100を電子時計としたが、これに限らず、電子機器100は、高度計や、高度計測機能を備えたスマートフォン等、他の機器であってもよい。
【0080】
また、ログ開始操作、ログ停止操作、スタート地点表示操作、MAX地点表示操作、MIN地点表示操作またはポイント地点表示操作は、多様なボタン操作(ボタンの種類(キー入力手段104A〜Dのうちいずれか)と短押し/長押しの押しパターンや押した回数の組合せ)で実施しても良い。