(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
近年、内視鏡は、例えば工業用分野において広く利用されている。工業用分野において用いられる内視鏡は、細長い挿入部を被検体内となるジェットエンジン内や、工場の配管、機械内部等の装置内に挿入することによって、被検体内の傷及び腐蝕等の観察や各種処置等を行うことができる。
【0003】
ここで、内視鏡の挿入部を、装置の重力方向上方の外表面に設けられた検査口から装置内に挿入して装置内の被検部位を観察する際、被検部位が、装置の検査口が設けられた部位と同じ部位の内面、即ち、重力方向上側に位置している場合がある。
【0004】
この場合、被検部位を観察するには、検査口から装置内に挿入部の挿入方向の先端側(以下、単に先端側と称す)を重力方向下方に向けて挿入した後、挿入部の先端側に位置する湾曲部を略180°湾曲させることにより、挿入部の挿入方向の先端(以下、単に先端と称す)に設けられた対物レンズが被検部位に対向するよう挿入部の先端側の形状を重力方向に沿ってU字状とする必要が生じる。
【0005】
ところが、挿入部の先端側を重力方向に沿ってU字状とした場合、挿入部の先端側は自重により重力方向下方に引っ張られるため、湾曲部の湾曲形状を維持することが難しいことから挿入部の先端側のU字状の形状を維持することが難しく、被検部位の観察が行い難いといった問題があった。
【0006】
尚、以上の問題は、被検部位が検査口に対して側方かつ重力方向上側に位置している場合も同様であり、検査口から装置内に挿入部の先端側を挿入した後、湾曲部を略90°湾曲させることにより、対物レンズが被検部位に対向するよう挿入部の先端側の形状をL字状とした場合であっても、挿入部の先端側は自重により重力方向下方に引っ張られるため、湾曲部の湾曲形状を維持することが難しいことからL字状の形状を維持することが難しく、被検部位の観察が行い難い。
【0007】
このような問題に鑑み、特許文献1では、非直線形状を有するとともに、内部に挿通される内視鏡の挿入部を、被検体内において対物レンズが被検部位に対向するようガイドするガイドチューブが開示されている。
【0008】
よって、例えばU字状またはL字状に形成されたガイドチューブを用いれば、先ず、装置内にU字状またはL字状に形成されたガイドチューブを挿入した後、ガイドチューブ内に内視鏡の挿入部を挿通させれば、ガイドチューブによって対物レンズが被検部位に対向する位置まで挿入部を容易にガイドすることができるとともに、挿入部の先端側の形状を簡単に維持することができる。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
【0018】
(第1実施の形態)
図1は、本実施の形態の内視鏡用ガイドチューブを、送気装置及び内視鏡装置とともに示す斜視図である。
【0019】
図1に示すように、内視鏡5は、挿入方向Sに沿って細長で可撓性を有する挿入部10と、該挿入部10の挿入方向Sの基端(以下、単に基端と称す)に接続された、把持部15hを有する操作部15とを具備している。
【0020】
また、内視鏡5は、操作部15の把持部15hから延出されたユニバーサルコード17と、該ユニバーサルコード17の延出端が接続された装置本体50とを具備している。
【0021】
挿入部10に、該挿入部10の先端側から順に、先端部11と、操作部15に設けられたジョイスティック15jの操作により、例えば上下左右の4方向に湾曲自在な湾曲部12と、可撓性部材にて形成された長尺な可撓管部13とが連設されており、可撓管部13の基端が操作部15に接続されている。
【0022】
尚、操作部15には、ジョイスティック15jの他、先端部11内に設けられた図示しない撮像ユニットにおける撮像動作を指示する図示しない各種スイッチ等が設けられている。
【0023】
装置本体50は、例えば箱状を有しており、例えばマグネシウムダイキャストにより構成された外装筐体50gに、内視鏡5の上述した撮像ユニットにより撮像された内視鏡画像を表示するモニタ55が、例えば外装筐体50gに対し開閉自在に固定されている。尚、モニタ55は、外装筐体50gに対し着脱自在であっても構わないし、常にモニタ面が露出された状態で固定されていても構わない。
【0024】
内視鏡5の挿入部10は、筒状かつ挿入方向Sに沿って細長な内視鏡用ガイドチューブ(以下、単にガイドチューブと称す)20の内部に挿通自在となっている。
【0025】
次に、ガイドチューブ20の構成について、
図2〜
図7を用いて説明する。
図2は、
図1のガイドチューブ内に内視鏡の挿入部を挿通した状態を概略的に示す部分斜視図、
図3は、
図2中のIII-III線に沿うガイドチューブの断面を内視鏡の挿入部の先端側とともに示す部分断面図、
図4は、
図3の気体供給チューブを、ガイドチューブ本体の内周面と外周面との間の空間に設けた変形例を示す部分断面図である。
【0026】
また、
図5は、
図3の膨張収縮部の気体供給空間に気体が供給され、膨張収縮部がL字状に膨張した状態を示す部分断面図、
図6は、
図3のガイドチューブ本体の先端に対して膨張収縮部を固定する構成の変形例を示す部分断面図、
図7は、
図2のガイドチューブ本体の先端に対して複数の膨張収縮部が個別に着脱自在な構成を概略的に示す図である。
【0027】
図2に示すように、ガイドチューブ20は、筒状かつ挿入方向Sに沿って直線状を有するとともに硬質なガイドチューブ本体21と、該ガイドチューブ本体21の先端21sに固定された、気体A、例えば圧縮空気の供給遮断に伴い膨張収縮自在であるとともに、例えばビニール系の材料から筒状に形成された膨張収縮部22とを具備している。
【0028】
尚、ガイドチューブ本体21の先端21sに対する膨張収縮部22の基端の固定は、先端21sに対して膨張収縮部22の基端が、接着等により直接固定されていても構わない。また、
図6に示すように、ガイドチューブ本体21の先端側の外周に対して、膨張収縮部22の基端側を被覆した後、糸巻き接着25等によってガイドチューブ本体21の先端に対して膨張収縮部22の基端が固定されていても構わない。また、ガイドチューブ本体21の先端21sに対して膨張収縮部22は、着脱自在であっても構わない。
【0029】
ガイドチューブ本体21の内部21iは、
図3に示すように、挿入部10及び後述する気体供給チューブ35が挿通される空間を構成している。
【0030】
また、膨張収縮部22の内部22iも、
図3に示すように、挿入部10及び気体供給チューブ35の先端側が挿通される空間を構成している。尚、
図2、
図3に示すように、膨張収縮部22の先端は開口していることから、内部21i及び内部22iに挿通された挿入部10が、膨張収縮部22の先端から挿入方向Sの前方(以下、単に前方と称す)に突出自在となっている。
【0031】
膨張収縮部22の内周面22nと外周面22gとの間に、気体Aが供給される気体供給空間22kが形成されている。尚、気体供給空間22kは、
図2、
図3に示すように、先端及び基端は塞がれている。
【0032】
また、ガイドチューブ20は、ガイドチューブ本体21の内部21i及び膨張収縮部22の内部22iに挿通されているとともに、気体供給空間22kに先端が接続された気体供給チューブ35を具備している。
【0033】
気体供給チューブ35は、気体供給空間22kに連通しているとともに、ガイドチューブ本体21の基端からガイドチューブ本体21外へと延出されており、
図1に示すように、基端が送気装置30に接続されている。
【0034】
尚、
図4に示すように、気体供給チューブ35は、ガイドチューブ本体21の内周面21nと外周面21gとの間において挿入方向Sに沿って形成された空間21kに設けられていても構わない。
【0035】
気体供給チューブ35は、送気装置30からの気体Aを、気体供給空間22kに供給するものである。尚、気体供給チューブ35の本数は、1本に限定されず、複数本であっても構わない。
【0036】
膨張収縮部22は、気体供給空間22kへの気体供給チューブ35を介した送気装置30からの気体Aの供給により、
図5に示すように、非直線形状となる設定形状、例えばL字状に膨張する。尚、設定形状は、L字状に限定されず、U字状であってもS字状であってもその他の形状であっても構わない。
【0037】
即ち、膨張収縮部22は、気体供給空間22kに気体Aが供給されていない場合は、
図3に示すように直線状に収縮し、気体Aが供給された場合は、
図5に示すように設定形状に膨張するよう構成されている。
【0038】
尚、膨張収縮部22が膨張後、設定形状となるのは、膨張収縮部22は、予め膨張後、設定形状となる形状に形成されているためである。
【0039】
また、
図7に示すように、ガイドチューブ本体21の先端21sには、膨張収縮部チューブ毎に設定形状が異なる複数の膨張収縮部22が個別に着脱自在であっても構わない。尚、
図7においては、一例として、ガイドチューブ本体21の先端21sに対して、膨張後L字状となる膨張収縮部22aと、膨張後U字状となる膨張収縮部22bとが個別に着脱自在な構成を示している。
【0040】
次に、本実施の形態の作用を、
図8、
図9を用いて説明する。
図8は、被検体内に内視鏡の挿入部が内部に挿通された
図2のガイドチューブの先端側を挿入後、膨張収縮部をL字状に膨張させた状態を概略的に示す図、
図9は、被検体内に内視鏡の挿入部が内部に挿通された
図2のガイドチューブの先端側を挿入後、膨張収縮部をU字状に膨張させた状態を概略的に示す図である。
【0041】
先ず、
図8に示すように、被検体である装置60において、検査口60eが重力方向Yに直交する平面方向Xにおける側面60xに設けられており、被検部位Tが装置60の上面60jの内面に位置している場合、操作者は、ガイドチューブ20内に、該ガイドチューブ20の先端から先端部11が前方に突出するよう挿入部10を挿通した後、内部に挿入部10が挿通されたガイドチューブ20の先端側を、平面方向Xに沿って検査口60eを介して装置60内に挿入する。
【0042】
この際、膨張収縮部22は、
図3に示すように直線状の収縮状態にあることから、装置60内にガイドチューブ20の先端側を容易に挿入することができる。
【0043】
尚、ガイドチューブ20の先端側を最初に装置60内に挿入した後、ガイドチューブ20内に挿入部10を挿通させても構わない。
【0044】
次いで、操作者は、送気装置30から、気体供給チューブ35を介して気体Aを、気体供給空間22kに供給する。その結果、
図8の2点鎖線に示すように、膨張収縮部22は、予め膨張後、L字状となるよう形成されている場合はL字状に膨張する。
【0045】
最後に、操作者は、膨張収縮部22の内部22iにおいて挿入部10を膨張収縮部22の先端から先端部11が突出するまで膨張収縮部22のL字形状に沿って進行させた後、先端部11の先端面に設けられた図示しない観察用レンズを介して、被検部位Tを観察する。
【0046】
尚、
図9に示すように、装置60において、検査口60eが上面60jに設けられており、被検部位Tが装置60の上面60jの内面に位置している場合、操作者は、内部に挿入部10が挿通されたガイドチューブ20の先端側を、重力方向Yに沿って検査口60eを介して装置60内に挿入する。
【0047】
この際、膨張収縮部22は、
図3に示すように直線状の収縮状態にあることから、装置60内にガイドチューブ20の先端側を容易に挿入することができる。
【0048】
尚、この場合もガイドチューブ20の先端側を最初に装置60内に挿入した後、ガイドチューブ20内に挿入部10を挿通させても構わない。
【0049】
次いで、操作者は、送気装置30から、気体供給チューブ35を介して気体Aを、気体供給空間22kに供給する。その結果、
図9の2点鎖線に示すように、膨張収縮部22は、予め膨張後、U字状となるよう形成されている場合はU字状に膨張する。
【0050】
最後に、操作者は、膨張収縮部22の内部22iにおいて挿入部10を膨張収縮部22の先端から先端部11が突出するまで膨張収縮部22のU字形状に沿って進行させた後、先端部11の先端面に設けられた図示しない観察用レンズを介して、被検部位Tを観察する。
【0051】
このように、本実施の形態においては、内視鏡5の挿入部10が内部に挿通自在なガイドチューブ20は、直線状を有するガイドチューブ本体21と、該ガイドチューブ本体21の先端に固定された、気体Aの供給により収縮状態から非直線状となる設定形状に膨張する膨張収縮部22とから構成されていると示した。
【0052】
このような構成によれば、装置60内にガイドチューブ20を挿入する際、装置60の検査口60eが小径であっても、ガイドチューブ本体21が直線状に形成されていることに加え、
図3に示すように気体供給空間22kに気体Aが非供給状態においては、膨張収縮部22は収縮状態にあることから、ガイドチューブ20の先端側を、容易に装置60内に挿入することができる。
【0053】
また、膨張収縮部22は、気体供給空間22kへの気体Aの供給により、予め設定された非直線形状となる設定形状に膨張することから、装置60内において、膨張収縮部22を、気体供給空間22kに気体Aを供給するのみにより、装置60内の広い空間においても容易に設定形状とすることができるとともに、膨張後の設定形状も容易に維持することができる。よって、
図8、
図9に示すように、被検部位Tが装置60の上面60jに位置していたとしても、ガイドチューブ20の形状を維持したまま、容易に被検部位Tまで挿入部10をガイドすることができる。
【0054】
以上から、被検体内に容易に挿入することができるとともに被検体内において非直線形状を容易に維持できるガイドチューブ20を提供することができる。
【0055】
(第2実施の形態)
図10は、本実施の形態のガイドチューブにおける膨張収縮部の部分斜視図、
図11は、
図10の膨張収縮部を、
図10中のXI方向からみた平面図、
図12は、
図10の膨張収縮部が収縮状態におけるガイドチューブの部分断面図、
図13は、
図10の膨張収縮部が膨張状態におけるガイドチューブの部分断面図である。
【0056】
また、
図14は、
図10の膨張収縮部のフランジの複数の孔間が連結部材によって連結されることにより膨張収縮部がL字状に膨張した状態を概略的に示す図、
図15は、
図10の膨張収縮部のフランジの複数の孔間が連結部材によって連結されることにより膨張収縮部がS字状に膨張した変形例の状態を概略的に示す図である。
【0057】
この第2実施の形態のガイドチューブの構成は、上述した
図1〜
図9に示した第1実施の形態のガイドチューブと比して、膨張収縮部は、予め膨張後、設定形状となるよう形成されておらず、膨張収縮部の外周面に設けられたフランジの複数の孔間が連結部材によって連結されることにより、膨張収縮部は、膨張後設定形状となる点が異なる。よって、この相違点のみを説明し、第1実施の形態と同様の構成には同じ符号を付し、その説明は省略する。
【0058】
図10〜
図13に示すように、本実施の形態においては、膨張収縮部22の外周面22gには、膨張収縮部22の円周方向Cに沿って設定間隔、例えば90°間隔を有して、例えば4つのフランジ26u、26d、26r、26lが設けられている。尚、フランジ26の本数は4本に限定されない。
【0059】
フランジ26u〜26lは、
図10、
図12に示すように、それぞれ挿入方向Sに沿って設定長さを有するとともに、複数の孔40が挿入方向Sに沿って設定間隔を有して形成されている。
【0060】
尚、本実施の形態においては、膨張収縮部22単体としては、上述した第1実施の形態のように、気体供給空間22kに気体が供給された後、予め、設定形状となるよう形成されておらず、気体供給空間22kに気体Aが供給されると
図12に示す収縮状態から、
図13に示すように直線状に膨張するよう構成されている。
【0061】
しかしながら、本実施の形態においては、
図14に示すように、例えばフランジ26uの複数の孔40間が、連結部材80によって連結されている。
【0062】
このことにより、気体供給空間22kに気体Aが供給されると、フランジ26uは、複数の孔40間が連結部材80により連結されていることにより、膨張収縮部22のフランジ26uが設けられた側が伸張し難くなっており、膨張収縮部22のフランジ26uに対向するフランジ26dが設けられた側が伸張しやすくなることから、膨張収縮部22は、連結部材80によって連結された部位、即ち、フランジ26u側が内接円となるよう湾曲して膨張することにより、設定形状、例えば
図14に示すようにL字状となるよう構成されている。
【0063】
尚、複数の孔40間が連結部材80によって連結されているのは、フランジ26uに限定されない。
【0064】
例えば、フランジ26dの複数の孔40のみ連結部材80によって連結されておれば、気体供給空間22kへの気体Aの供給後、膨張収縮部22は、フランジ26d側が内接円となるよう湾曲して膨張することによってL字状となる。
【0065】
また、フランジ26rの複数の孔40のみ連結部材80によって連結されておれば、気体供給空間22kへの気体Aの供給後、膨張収縮部22は、フランジ26r側が内接円となるよう湾曲して膨張することによってL字状となる。
【0066】
さらに、フランジ26lの複数の孔40のみ連結部材80によって連結されておれば、気体供給空間22kへの気体Aの供給後、膨張収縮部22は、フランジ26l側が内接円となるよう湾曲して膨張することによってL字状となる。
【0067】
尚、膨張収縮部22の設定形状は、L字状に限らず、例えば連結部材80によって連結される複数の孔40の設定間隔を短くすれば、気体供給空間22kに気体Aが供給されると、膨張収縮部22はU字状に膨張する。
【0068】
また、各フランジ26u〜26lの複数の孔40に対して、連結部材80によって連結する位置を調整することにより、膨張収縮部22を他の設定形状に膨張させても構わない。
【0069】
例えば、
図15に示すように、フランジ26uに設けられた複数の孔40の一部、例えば4つの孔が連結部材80によって連結され、フランジ26dに設けられた複数の孔40の内、フランジ26uに設けられた連結部材80から挿入方向Sに位相がずれた位置の、例えば4つの孔が連結部材80にて連結されることにより、気体供給空間22kに気体Aを供給後、膨張収縮部22をS字状に膨張させても構わない。
【0070】
即ち、各フランジ26u〜26lにおいて、複数の孔40を連結する連結部材80の位置を異ならせることにより、膨張収縮部22を、気体供給空間22kに気体Aを供給後、様々な形状に膨張させることができる。
【0071】
尚、連結部材80は、複数の孔40に対して着脱自在であっても構わない。このような構成によれば、操作者は、任意の複数の孔40間を連結部材80によって連結することが可能となることから、膨張収縮部22の膨張後の形状を自由に設定することができる。
【0072】
尚、複数の孔40に連結部材80が連結されている本実施の形態の作用は、上述した第1実施の形態と同じである。
【0073】
このような構成によっても、上述した第1実施の形態と同様の効果を得ることができる。また、複数の孔40に対して連結部材80が着脱自在な構成では、1つの膨張収縮部22にて、連結部材80による連結部位を変えるのみで、膨張収縮部22の膨張後の形状を操作者の所望の形状に自由に設定することができる。
【0074】
尚、以下、変形例を、
図16を用いて示す。
図16は、
図10の膨張収縮部の気体供給空間に複数の流路を設けた変形例を示す図である。
【0075】
図16に示すように、膨張収縮部22の気体供給空間22kに、複数の流路、例えばフランジ26uが設けられた位置に流路22kuを設け、フランジ26dが設けられた位置に流路22kdを設け、フランジ26rが設けられた位置に流路22krを設け、フランジ26lが設けられた位置に流路22klを設けても構わない。
【0076】
このような構成によれば、例えば、フランジ26uの複数の孔40を上述したように連結部材80にて連結した後、流路22kdのみに気体Aを供給すれば、膨張収縮部22におけるフランジ26u側が内接円となるよう湾曲する膨張を、より促進させることができる。
【0077】
尚、以上のことは、膨張収縮部22において、各フランジ26d、26r、26l側が内接円となるよう湾曲させて膨張させる場合であっても同様であり、それぞれ流路22ku、22kl、22krに個別に気体を供給すれば、より各フランジ26d、26r、26l側が内接円となるような膨張を促進させることができる。